JP2015034758A - 電流センサおよび測定装置 - Google Patents

電流センサおよび測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015034758A
JP2015034758A JP2013166055A JP2013166055A JP2015034758A JP 2015034758 A JP2015034758 A JP 2015034758A JP 2013166055 A JP2013166055 A JP 2013166055A JP 2013166055 A JP2013166055 A JP 2013166055A JP 2015034758 A JP2015034758 A JP 2015034758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
coil
frequency
inductor element
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013166055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6153416B2 (ja
Inventor
正幸 原野
Masayuki Harano
正幸 原野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hioki EE Corp filed Critical Hioki EE Corp
Priority to JP2013166055A priority Critical patent/JP6153416B2/ja
Publication of JP2015034758A publication Critical patent/JP2015034758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6153416B2 publication Critical patent/JP6153416B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)

Abstract

【課題】大幅な設計変更を行うことなく、検出周波数特性を簡易に高周波化する。
【解決手段】内部に測定電路21が挿通される磁気コア2に巻回されて一端5aがグランドG側に接続されたコイル5と、コイル5の他端5bとグランドGとの間に配設されると共に測定電路21に流れる被測定電流I1に応じてコイル5に流れる電流I2(I3)を検出電圧V2に変換する終端抵抗9と、コイル5の他端5bと終端抵抗9との間に接続されたインダクタ素子7とを備え、コイル5の寄生容量およびインダクタ素子7で主として構成される並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態での検出電圧V2の周波数特性におけるカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気コアに巻回されたコイルを有して、磁気コアの内部に挿通された測定対象に流れる被測定電流を検出する電流センサ、およびこの電流センサを備えた測定装置に関するものである。
この種の電流センサとして、下記特許文献1に開示されている電流センサが知られている。この電流センサは、ゼロフラックス法を採用した電流センサであって、測定対象(被測定線路)が挿通される磁気コア、磁気コアに配設されたホール素子などの磁電変換出力部、磁気コアに巻回されたコイル(帰還コイル)、電圧−電流変換増幅器および電圧検出抵抗を備えている。
この電流センサでは、直流を含む低周波数領域では、磁電変換出力部が、測定対象に流れる電流によって磁気コア内に誘起された磁束を電圧として取り出し、電圧−電流変換増幅器が、この電圧を予め規定された利得で増幅すると共に電流に変換してコイルの一端側に供給する。この場合、コイルは、電圧−電流変換増幅器から供給される電流によって磁気コア内に逆極性の磁束を発生させて、測定対象に流れる電流による磁束を打ち消してゼロにする。電圧検出抵抗は、コイルの他端側に接続されて、コイルに流される電流(帰還電流)を電圧に変換して、測定対象に流れている電流を示す電圧信号として出力する。
また、この電流センサでは、下記特許文献1には記載されてはいないが、上記の低周波数領域における上限側の周波数領域に下限側の周波数領域が重なる高周波数領域(磁電変換出力部および電圧−電流変換増幅器の動作周波数領域における上限側の周波数領域を下限側に含む周波数領域)では、コイルが単体でCT(カレントトランス)として機能して、測定対象に流れる電流を検出して、この電流の振幅に応じて振幅が変化する電流信号を出力する。これにより、電圧検出抵抗は、この電流信号を電圧信号に変換して、測定対象に流れている電流を示す電圧信号として出力する。
また、この電流センサでは、検出周波数特性の高周波数領域での特性を改善するために、電圧−電流変換増幅器の出力端子とコイルとを接続している接続ラインに容量性の負荷を接続している。
特開2005−55300号公報(第3−4頁、第1図)
ところが、上記の電流センサには、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、この電流センサでは、上記したような容量性の負荷の接続により、検出周波数特性の高周波数領域での特性を改善してはいるものの、電流センサのさらなる高周波化(広帯域化)が望まれている。このさらなる高周波化は、高周波数領域においてCTとして機能するコイルのターン数を減らす構成を採用することで、実現できることが知られている。しかしながら、この構成では、測定対象に流れている電流の電流値が同じであっても、コイルに流れる電流が増加するため、コイルに使用する線材を線径のより太い線材に変更したり、電圧検出抵抗に使用する抵抗をワット数のより大きな抵抗に変更したりするなどの大幅な設計変更が必要になる。
本発明は、かかる課題を改善すべくなされたものであり、大幅な設計変更を行うことなく、検出周波数特性の高周波化を簡易に実現し得る電流センサおよび測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の電流センサは、内部に測定対象が挿通される磁気コアと、前記磁気コアに巻回されて一端が基準電位側に接続されたコイルと、前記コイルの他端と前記基準電位との間に配設されると共に前記測定対象に流れる被測定電流の電流値に応じた電流値で前記コイルに流れる検出電流を検出電圧に変換する電流電圧変換部と、前記コイルの前記一端と前記基準電位との間、および前記コイルの前記他端と前記電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、前記コイルの寄生容量および前記インダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、前記インダクタ素子が接続されていない状態での前記検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、および当該カットオフ周波数未満であって当該カットオフ周波数の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
また、請求項2記載の電流センサは、請求項1記載の電流センサにおいて、前記コイルの他端および前記電流電圧変換部は、予め決められた特性インピーダンスの伝送路を介して接続され、前記インダクタ素子は、前記コイルの他端と前記伝送路における当該コイル側の端部との間に接続されている。
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の電流センサと、当該電流センサによって変換された前記検出電圧に基づいて前記被測定電流の前記電流値を測定する測定部とを備えている。
請求項1記載の電流センサおよび請求項3記載の測定装置では、コイルの一端と基準電位との間、およびコイルの他端と電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、コイルの寄生容量およびインダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、インダクタ素子が接続されていない状態での検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、およびカットオフ周波数未満であってカットオフ周波数の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
したがって、この電流センサおよび測定装置によれば、共振周波数が上記のような周波数になる適切なインダクタンスのインダクタ素子を接続するだけの簡易な構成でありながら、インダクタ素子が接続されていない状態での電流センサおよび測定装置よりも、検出電圧についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。
請求項2記載の電流センサおよび請求項3記載の測定装置によれば、コイルの他端と電流電圧変換部とを伝送路を介して接続する構成を採用したときに、伝送路の一端とコイルの他端との間にインダクタ素子を接続するようにしたことにより、伝送路の一端と電流電圧変換部との間にインダクタ素子を接続する構成のときよりも、検出電流の反射の影響を良好に低減することができる。
電流センサ1および電流センサ1を有する測定装置MDの各構成図である。 コイル5がCTとして機能しているときの(高周波数領域での)電流センサ1の等価回路である。 図2の等価回路においてインダクタ素子7のインダクタンスを変化させたときの、インダクタ素子7と寄生容量5dとの並列共振周波数fr、検出電圧V2の振幅の周波数特性でのカットオフ周波数fc、および並列共振回路のピークの鋭さを表すQ値を示す説明図である。 図2の等価回路においてインダクタ素子7のインダクタンスを変化させたときの電流センサ1から出力される検出電圧V2の振幅の変化を示す周波数特性図である。
以下、添付図面を参照して、電流センサ1および測定装置MDの実施の形態について説明する。
まず、電流センサ1の構成について、図1を参照して説明する。
電流センサ1は、図1に示すように、一例として、磁気コア2、磁電変換出力部3、電圧電流変換増幅部4、コイル5、容量性負荷6、インダクタ素子7、伝送路8および電流電圧変換部9を備え、ゼロフラックス方式の電流センサとして構成されて、磁気コア2に挿通された測定対象としての測定電路21に流れる被測定電流I1を検出する。
磁気コア2は、一例として、基端部(図1中の下端部)を中心として開閉可能な分割型で形成されて、活線状態の測定電路21をクランプ可能(内部に測定電路21を挿通可能)に構成されている。なお、磁気コア2については、分割型に限定されず、貫通型(非分割型)とすることもできる。
磁電変換出力部3は、本例では一例としてホール素子(以下、「ホール素子3」ともいう)で構成されて、磁気コア2に形成されているギャップ内に配設されている。ホール素子3は、作動状態において、磁気コア2の内部に発生する磁束を検出して、磁束密度に応じた(具体的には、比例、またはほぼ比例した)電圧値の出力電圧V1を出力する。この場合、磁気コア2の内部に発生する磁束とは、磁気コア2に挿通された測定電路21に被測定電流I1が流れることによって発生する磁束φ1と、コイル5に後述する負帰還電流I2が流れることによって発生する磁束φ2との差分(φ1−φ2)の磁束である。なお、磁電変換出力部3には、ホール素子以外に、フラックスゲート型磁気検出素子などを使用することができる。
電圧電流変換増幅部4は、ホール素子3から出力電圧V1を入力すると共に、この出力電圧V1に基づいて検出電流としての負帰還電流I2を生成して、コイル5の一端5aに供給する。この場合、電圧電流変換増幅部4は、出力電圧V1がゼロボルトになるように、つまり、ホール素子3において検出される磁気コア2の内部に発生している磁束(φ1−φ2)の磁束密度がゼロになるように(言い換えれば、磁束φ2で磁束φ1を相殺するように)、負帰還電流I2の電流値を制御する。
コイル5は、磁気コア2に線材が巻回されることによって形成されている。また、コイル5の一端5aは、基準電位(グランドG)側に接続されている。本例では一例として、コイル5の一端5aは、抵抗6a(一例として50Ω)とコンデンサ6b(一例として0.1μF)の直列回路で構成される容量性負荷6を介して基準電位(グランドG)に接続されることにより、コイル5に流れる電流(負帰還電流I2または後述する電流I3)の周波数がクロスオーバー周波数(負帰還電流I2の周波数特性と電流I3の周波数特性とが交差する周波数)以上のときの電位がほぼグランドGの電位に規定される。なお、容量性負荷6を構成する抵抗6aとコンデンサ6bについては、図1に示すようにコンデンサ6bをグランドG側に配置する構成に代えて、抵抗6aをグランドG側に配置することもできる。
インダクタ素子7は、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間に接続されている。本例では一例として、コイル5の他端5bは、伝送路8を介して電流電圧変換部9に接続される構成のため、インダクタ素子7は、コイル5の他端5bと伝送路8の一端8aとの間に接続されている。また、インダクタ素子7は、電流センサ1の各構成要素を電気的に接続する導体パターンや配線などのインダクタンス成分ではなく、インダクタ(コイル)のような独立した電子部品で構成されている。
また、インダクタ素子7は、後述するコイル5の寄生容量5d(図2参照)との並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態(コイル5の他端5bが伝送路8の一端に直接接続されている構成)での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域でのカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるようにそのインダクタンスが規定されている。
伝送路8は、特性インピーダンスが予め規定された値に規定されている。本例では一例として、伝送路8は、同軸ケーブルで構成されることにより、特性インピーダンスが50Ωまたは75Ω(本例では50Ω)に規定されている。なお、伝送路8は、同軸ケーブルに限定されるものではなく、特性インピーダンスが予め決められた一定の値の特性インピーダンスに規定されるものであれば、例えばツイストペアケーブルなどの種々の伝送路で構成することもできるのは勿論である。
電流電圧変換部9は、本例では一例として、伝送路8の他端8bとグランドGとの間に接続された終端抵抗あるいはオシロスコープなどの測定器の入力抵抗で構成されている(以下、「終端抵抗9」ともいう)。この構成により、終端抵抗9は、コイル5に流れる電流(負帰還電流I2または後述する電流I3)を検出電圧V2に変換して出力する。
次に、この電流センサ1を備えた測定装置MDの構成について、図1を参照して説明する。測定装置MDは、電流センサ1、測定部10および出力部11を備え、電流センサ1によって変換された検出電圧V2に基づいて、磁気コア2に挿通された測定対象としての測定電路21に流れる被測定電流I1を測定可能に構成されている。
測定部10は、一例として、A/D変換部およびCPUを備え、A/D変換部が電流センサ1によって変換された検出電圧V2をデジタル値に変換し、CPUがこのデジタル値に基づいて被測定電流I1の電流値I1aを測定(算出)する。また、測定部10は、測定した電流値I1aを出力部11に出力する。
出力部11は、一例としてLCDなどの表示装置で構成されて、測定部10から出力される電流値I1aを画面上に表示する。なお、出力部11は、表示装置に限定されず、例えば外部インターフェース回路で構成することもできる。この場合には、測定装置MDは、外部インターフェース回路に伝送路(有線伝送路や無線伝送路)を介して接続された他の外部装置に電流値I1aを出力したり、外部インターフェース回路に接続された外部記憶装置に電流値I1aを記憶したりすることが可能になる。
続いて、電流センサ1の動作と併せて測定装置MDの動作について図面を参照して説明する。
まず、測定電路21に流れる被測定電流I1が直流を含む低周波数領域内の周波数の信号のときには、ホール素子3および電圧電流変換増幅部4が作動する周波数領域であるため、ホール素子3が、磁気コア2の内部に発生する磁束(上記の差分(φ1−φ2)の磁束)を検出して、出力電圧V1を出力する。次いで、電圧電流変換増幅部4は、ホール素子3から出力電圧V1を入力すると共に、この出力電圧V1に基づいて負帰還電流I2を生成して、コイル5の一端に供給する。この場合、電圧電流変換増幅部4は、出力電圧V1がゼロボルトになるように、つまり、ホール素子3において検出される磁気コア2の内部に発生している磁束(φ1−φ2)の磁束密度がゼロになるように(言い換えれば、磁束φ2で磁束φ1を相殺するように)、負帰還電流I2の電流値を制御する。これにより、負帰還電流I2の電流値は、コイル5のターン数をnとしたときに、おおよそ被測定電流I1の電流値をターン数nで除算した値になる。
この場合、負帰還電流I2は、コイル5、インダクタ素子7および伝送路8を介して終端抵抗9に流れる。このため、終端抵抗9は、この負帰還電流I2を検出電圧V2に変換する。この低周波数領域では、負帰還電流I2の周波数が低いため、インダクタ素子7はインピーダンスとして殆ど機能しない状態にある。このため、この低周波数領域では、電流センサ1は、ホール素子3および電圧電流変換増幅部4の周波数特性で測定電路21に流れる被測定電流I1を検出して、検出電圧V2を出力する。
次いで、測定電路21に流れる被測定電流I1がホール素子3および電圧電流変換増幅部4の動作周波数領域における上限側の周波数領域(上記の低周波数領域における上限側の周波数領域)を下限側に含む高周波数領域内の周波数の信号のときには、コイル5が単体でCTとして機能して、測定電路21に流れる被測定電流I1を検出して、この被測定電流I1の振幅(電流値)に応じて振幅(電流値)が変化する検出電流としての電流I3を出力する。この電流I3は、コイル5の他端5b、インダクタ素子7、伝送路8、終端抵抗9、グランドG、および容量性負荷6を介して、コイル5の一端5aに至る電流経路に流れる。このため、終端抵抗9は、この電流I3を検出電圧V2に変換して出力する。
この高周波数領域では、電流I3の周波数が高いため、インダクタ素子7はインダクタとして機能する。また、この高周波数領域では、コイル5はCTとして機能するため、図2に示すように、等価的に、上記したように電流I3を出力する電流源(低インピーダンスの信号源)5cと、コイル5を形成する線材間に存在している寄生容量5dとの並列回路とみなすことができる。これにより、インダクタ素子7は、この寄生容量5dと並列共振回路を構成する。なお、実際の電流センサ1には、線材や配線パターンなどに含まれるインダクタンス成分などのインダクタ素子7以外のインダクタンス成分や、浮遊容量などのコイル5の寄生容量5d以外の容量成分が存在しているが、これらはインダクタ素子7や寄生容量5dよりも十分に小さい。このため、上記の並列共振回路は、主としてインダクタ素子7および寄生容量5dで構成される共振回路とみなすことができる。
電流センサ1では、上記したように、インダクタ素子7とコイル5の寄生容量5dとの並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域でのカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるように、インダクタ素子7のインダクタンスが規定されている。
具体的に、図2に示す等価回路で説明する。一例として、電流源5cは20mAの電流I3を供給する定電流源であり、寄生容量5dは10pFであり、終端抵抗9は50Ωであるものとする。この場合、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域のカットオフ周波数fc0は、寄生容量5dの容量をCとし、終端抵抗9の抵抗をRとしたときに、式(1/(2×π×C×R)で表される。これにより、本例では、カットオフ周波数fc0は、318MHzに規定されている。
したがって、インダクタ素子7のインダクタンスをLとしたときに、インダクタ素子7とコイル5の寄生容量5dとの並列共振回路の共振周波数fr(=1/(2×π×√(L×C)))が、カットオフ周波数fc0(=318MHz)以上の周波数、およびこのカットオフ周波数fc0(=318MHz)未満であってカットオフ周波数fc0近傍の周波数のいずれか一方の周波数になるように、インダクタンスLが規定されている。
この例では、図3に示すように、インダクタンスLを5nHから、10nH、20nH、30nH、40nH、50nH、60nH、100nHというように8段階で変化させたとき(なお、ゼロnHは、インダクタ素子7が接続されていない状態(コイル5の他端5bが伝送路8の一端8aに接続されている状態)である)には、同図に示すように、共振周波数frが712MHzから、503MHz、356MHz、291MHz、252MHz、225MHz、205MHz、159MHzというように変化する。このため、この例では、インダクタ素子7は、この同図に示す8つのインダクタンスLのうちの、共振周波数frがカットオフ周波数fc0以上となる5nH、10nHおよび20nH、並びに共振周波数frがカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0の近傍(共振周波数frがカットオフ周波数fc0未満になると、図4に示す検出電圧V2の振幅−周波数特性で示されるように、並列共振回路のピークの鋭さを示すQ値(=1/R×√(L/C))がより大きくなって、検出電圧V2の振幅が周波数によって大きく変化し過ぎる状態になることから、通過帯域における振幅−周波数特性が平坦となる周波数領域での振幅に対するピーク値が3[dB]以内に収まるQ値(1.26)となる共振周波数fr(252MHz)までをここでのカットオフ周波数fc0の近傍とする)となる30nHおよび40nHのうちのいずれかのインダクタンスLに規定されている。
これにより、この電流センサ1では、インダクタ素子7のインダクタンスLが、5nH、10nH、20nH、30nHおよび40nHのうちのいずれかに規定されることから、図3に示すように、いずれのインダクタンスLのときであっても、インダクタ素子7を接続したときの電流センサ1についての振幅−周波数特性の高周波数領域のカットオフ周波数fcを、インダクタ素子7を接続しないときのカットオフ周波数fc0(=318MHz)よりも、高くすることができる。また、これにより、この電流センサ1では、図4に示すように、電流センサ1の検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数は、インダクタ素子7を接続しないとき(図4において破線で示す振幅−周波数特性。0nHの振幅−周波数特性)よりも、高周波側に伸びた状態になっている。
なお、図3,4に示すように、共振周波数frがカットオフ周波数fc0以上となる範囲では、カットオフ周波数fc(振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数)は、常にカットオフ周波数fc0よりも高い周波数になるものの、共振周波数frがある周波数(本例では、503MHz近傍)を超えたときから次第に低下する。また、検出電圧V2についての振幅−周波数特性も、インダクタ素子7が接続されていない状態での振幅−周波数特性に次第に近づいて、高周波数領域での振幅の低下が大きくなる。このため、共振周波数frは、高周波数領域での振幅の低下が許容範囲に収まる周波数以下にするのが好ましい。
測定装置MDでは、測定部10が、上記のように電流センサ1から出力される検出電圧V2に基づいて、被測定電流I1の電流値I1aを測定して出力部11に出力し、出力部11が、この電流値I1aを画面上に表示する。
このように、この電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと終端抵抗9との間に接続されたインダクタ素子7を備え、コイル5の寄生容量5dおよびインダクタ素子7で主として構成される並列共振回路の共振周波数frが、インダクタ素子7が接続されていない状態での検出電圧V2の振幅−周波数特性におけるカットオフ周波数fc0以上の周波数、およびカットオフ周波数fc0未満であってカットオフ周波数fc0の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている。
したがって、この電流センサ1および測定装置MDによれば、共振周波数frが上記のような周波数になる適切なインダクタンスLのインダクタ素子7を接続するだけの簡易な構成でありながら、インダクタ素子7が接続されていない状態での電流センサ1よりも、検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。
なお、上記の電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを接続する伝送路8のコイル5の他端5b側の端部である伝送路8の一端8aと、コイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成を採用しているが、伝送路8の他端8bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成も考えられる。しかしながら、実験の結果、伝送路8の他端8bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用したときには、伝送路8の一端8aとコイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成と比較して、電流I3の反射の影響が顕著に現れることが確認された。このため、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを伝送路8を介して接続する構成を採用したときには、電流I3の反射の影響を良好に低減できるため、伝送路8の一端8aとコイル5の他端5bとの間にインダクタ素子7を接続する構成が好ましい。
また、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9とを伝送路8を介することなく、直接接続したり、通常の電線や配線パターンを介して接続したりする構成を採用することもでき、これらの構成においては、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間の任意の位置にインダクタ素子7を接続することができる。
また、上記の電流センサ1および測定装置MDでは、コイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用しているが、この構成に限定されず、コイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成を採用することもでき、この構成においても、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と同様にして、電流センサの検出電圧V2についての振幅−周波数特性の高周波数領域での上限周波数を、より高周波側に伸ばすことができる。
このコイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成では、図1に示すように、コイル5の一端5aおよび容量性負荷6を接続する接続ラインと、電圧電流変換増幅部4の出力側のラインとの接続点を点A(以下、「接続点A」ともいう)としたときに、コイル5の一端5aと接続点Aとの間に接続する構成、および接続点Aと容量性負荷6との間に接続する構成の少なくとも一方の構成を採用することができる。
また、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と、上記したコイル5の一端5aと基準電位(グランドG)側との間にインダクタ素子7を接続する構成とを併用する構成を採用することもでき、この構成においても、上記したコイル5の他端5bと電流電圧変換部9との間にインダクタ素子7を接続する構成と同様の効果を奏することができる。
1 電流センサ
2 磁気コア
3 ホール素子
4 電圧電流変換増幅部
5 コイル
7 インダクタ素子
8 伝送路
9 終端抵抗
10 測定部
11 出力部
21 被測定電線
G グランド
I1 被測定電流
I2 負帰還電流
I3 電流
MD 測定装置

Claims (3)

  1. 内部に測定対象が挿通される磁気コアと、
    前記磁気コアに巻回されて一端が基準電位側に接続されたコイルと、
    前記コイルの他端と前記基準電位との間に配設されると共に前記測定対象に流れる被測定電流の電流値に応じた電流値で前記コイルに流れる検出電流を検出電圧に変換する電流電圧変換部と、
    前記コイルの前記一端と前記基準電位との間、および前記コイルの前記他端と前記電流電圧変換部との間のうちの少なくとも一方に接続されたインダクタ素子とを備え、
    前記コイルの寄生容量および前記インダクタ素子で主として構成される並列共振回路の共振周波数が、前記インダクタ素子が接続されていない状態での前記検出電圧の周波数特性におけるカットオフ周波数以上の周波数、および当該カットオフ周波数未満であって当該カットオフ周波数の近傍の周波数のいずれか一方の周波数に規定されている電流センサ。
  2. 前記コイルの他端および前記電流電圧変換部は、予め決められた特性インピーダンスの伝送路を介して接続され、
    前記インダクタ素子は、前記コイルの他端と前記伝送路における当該コイル側の端部との間に接続されている請求項1記載の電流センサ。
  3. 請求項1または2記載の電流センサと、当該電流センサによって変換された前記検出電圧に基づいて前記被測定電流の前記電流値を測定する測定部とを備えている測定装置。
JP2013166055A 2013-08-09 2013-08-09 電流センサおよび測定装置 Active JP6153416B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166055A JP6153416B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 電流センサおよび測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166055A JP6153416B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 電流センサおよび測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015034758A true JP2015034758A (ja) 2015-02-19
JP6153416B2 JP6153416B2 (ja) 2017-06-28

Family

ID=52543376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013166055A Active JP6153416B2 (ja) 2013-08-09 2013-08-09 電流センサおよび測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6153416B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106610442A (zh) * 2015-10-26 2017-05-03 日置电机株式会社 电流传感器和测定装置
CN105807124B (zh) * 2016-05-27 2018-07-17 重庆大学 一种并联谐振型负载的直流侧电流确定方法
CN111693748A (zh) * 2019-03-12 2020-09-22 日置电机株式会社 电流传感器以及测定装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02236174A (ja) * 1989-03-09 1990-09-19 Asahi Chem Ind Co Ltd 電流センサ
JP2000121711A (ja) * 1998-10-13 2000-04-28 Tdk Corp 磁界発生用電流供給装置、磁気センサ装置および電流センサ装置
JP2005055300A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Hioki Ee Corp 電流センサ
EP2515124A2 (en) * 2011-04-21 2012-10-24 Abb Ag Current sensor operating in accordance with the principale of compensation

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02236174A (ja) * 1989-03-09 1990-09-19 Asahi Chem Ind Co Ltd 電流センサ
JP2000121711A (ja) * 1998-10-13 2000-04-28 Tdk Corp 磁界発生用電流供給装置、磁気センサ装置および電流センサ装置
JP2005055300A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Hioki Ee Corp 電流センサ
EP2515124A2 (en) * 2011-04-21 2012-10-24 Abb Ag Current sensor operating in accordance with the principale of compensation

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106610442A (zh) * 2015-10-26 2017-05-03 日置电机株式会社 电流传感器和测定装置
JP2017083220A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 日置電機株式会社 電流センサおよび測定装置
CN105807124B (zh) * 2016-05-27 2018-07-17 重庆大学 一种并联谐振型负载的直流侧电流确定方法
CN111693748A (zh) * 2019-03-12 2020-09-22 日置电机株式会社 电流传感器以及测定装置
US11050401B2 (en) 2019-03-12 2021-06-29 Hioki E.E. Corporation Current sensor and measurement device

Also Published As

Publication number Publication date
JP6153416B2 (ja) 2017-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6423708B2 (ja) 電流センサおよび測定装置
JP6490160B2 (ja) 平面的rfセンサ技術の強化について
JP6305184B2 (ja) 電流センサおよび測定装置
JP7274313B2 (ja) 電流センサ及び測定装置
US10295573B2 (en) Compensated rogowski coil
US10901005B2 (en) Low power based Rogowski coil
JP6153416B2 (ja) 電流センサおよび測定装置
JP2023024575A (ja) 電流検出装置および電流測定装置
JP2022162171A (ja) 電流検出装置および測定装置
CN108226602B (zh) 用于测量交流电的时间导数的方法和传感器
CN108226601B (zh) 具有有源电容补偿的罗氏电流传感器
JP2019027970A (ja) 電流センサおよび測定装置
JP2019020369A (ja) 電流センサおよび測定装置
JP6667968B2 (ja) 高いq値のコイルを含む電磁信号の測定のための測定デバイス
JP2007274026A (ja) ノイズフィルタ
WO2012133569A1 (ja) 渦電流センサ
JP6985317B2 (ja) 放電測定回路
RU2787959C1 (ru) Преобразователь напряжённости импульсного магнитного поля
CN107942124A (zh) 一种直流电流比较测量装置
CN105929313A (zh) 一种高压设备局部放电测量空心线圈传感器
WO2011030359A1 (en) A transducer for measuring variable currents
US20140167785A1 (en) Method and apparatus to detect and measure current and transfer charge
PL227150B1 (pl) Przekładnik pradowy z cewka Rogowskiego, z rozłozona rezystancja

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6153416

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250