JP2015034627A - ガスホルダの修繕方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の労力を軽減して修繕工期を大幅に短縮し、作業空間の安全性も高めることができるガスホルダの修繕方法を提供する。
【解決手段】インナーシールとアウターシールを撤去する工程と、Tフェンダの上方に複数の昇降装置を装着し、昇降装置を作動させてTフェンダを上方に移動する工程と、ピストンフェンダの上部に複数のブラケットを設置し、昇降装置を作動させてTフェンダをブラケットの上面に上載する工程と、架台を撤去する工程と、下側側板を撤去する工程を有することことにより解決される。
【選択図】図8

Description

本発明は、転炉ガス(LDG)、高炉ガス(BFG)、コークス炉ガス(COG)、天然ガス、石炭ガス等を貯留するガスホルダの修繕方法に関するものであり、より詳細には、ガスホルダの貯留空間内にガス量によって昇降するピストンとTフェンダ、ピストンとTフェンダを連接するインナーシールとアウターシール、Tフェンダを上載する架台、及び側板の修繕方法に関するものである。
ガスホルダの貯留空間内には、転炉ガス(LDG)等のガスが貯留される。貯留空間は、ガスホルダの下部に配置された底板と、底板の外周部に立設された側板と、底板に対向して配置されたピストンと、ピストンと連動して昇降するTフェンダと、ピストンとTフェンダを連接するインナーシールと、側板とTフェンダを連接するアウターシールを備えて構成され、Tフェンダの下方には、下降したTフェンダを上載せる架台が配置されている。ガスホルダの長期使用により貯留空間内のガスに直接触れる架台等の強度特性等は劣化するために、新規な架台等に取り替える必要がある。
特許文献1,2には、上述したピストンのピストンデッキの下面の劣化を検査・補修する方法が開示されている。特に、特許文献1では、ピストンデッキの検査・補修作業を容易に行なうために、底板の上面とピストンデッキの下面との間に所定の作業空間を確保するための可倒伏式のピストンサポートが開示され、特許文献2では、ピストンデッキの検査・補修作業空間を確保するために、ピストンデッキの下側に点検用連結口に連通する中心架台を設置することが開示されているが、架台等の撤去方法については開示されていない。特許文献3には、上述した劣化した側板の下側側板を新規な下側側板に交換するために、側板をジャッキアップする方法が開示されているが、架台、側板等の撤去方法については開示されていない。
本件発明者の知見に依れば、従来の修繕作業は、図12に示すように、架台にTフェンダを上載した状態で、底板の外周部に立設された複数の支柱における1本の支柱と該支柱と隣接する支柱により周方向に区画される部位に対向する架台と側板を撤去して、該部位に新規な架台と新規な側板を設置する。次に、前記区画に隣接する区画の架台と側板を撤去して、該部位に新規な架台と新規な側板を設置することを繰り返しながら、ガスホルダの架台と側板の修繕を行なっていた。また、修繕作業中に、架台に上載したTフェンダのズレを防止するために、Tフェンダを固定具を介して側板の上側側板に支持していた。
特開2008−232345号公報 特開2007−191159号公報 特開2006−56525号公報
しかしながら、従来のガスホルダの修繕作業は、隣接する支柱で区画される部位毎の架台と側板を撤去し、新規な架台と側板の設置を繰り返すために、作業者に過度の労力が要求され、修繕工期が長期間に及ぶという問題があった。
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
上記課題を解決した本発明及び作用効果は、次のとおりである。
第1発明は、貯留空間内にガスを貯留するガスホルダの修繕方法であって、
前記ガスホルダは、底板と、底板の外周部に立設された複数の支柱と、支柱の内面に装着された側板と、支柱に支持された屋根で形成される中空構造体と、前記底板と、前記側板における下側側板と、前記底板に対向して配置されたピストンデッキとピストンデッキの外周部に立設されたピストンフェンダから形成されるピストンと、ピストンと連動して移動するピストンフェンダの外周に配置されたTフェンダと、Tフェンダとピストンフェンダを連接するインナーシールと、Tフェンダと下側側板を連接するアウターシールとで前記中空構造体内部に形成されるガスの貯留空間と、前記Tフェンダの下方にTフェンダを上載する架台を備え、
前記インナーシールと、アウターシールを撤去する工程と、
前記Tフェンダの上方に複数の昇降装置を装着し、昇降装置を作動させてTフェンダを上方に移動する工程と、
前記ピストンフェンダの上部に複数のブラケットを設置し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させてブラケットの上面に上載する工程と、
前記架台を撤去する工程と、
前記下側側板を撤去する工程を有することを特徴とする。
(作用効果)
Tフェンダの上方に複数の昇降装置を装着し、昇降装置を作動させてTフェンダを上方に移動した後に、ピストンフェンダの上部に複数のブラケットを装着し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させてブラケットの上面に上載するので作業者の労力が軽減され、作業空間の安全性も高めることができる。
また、Tフェンダをブラケットの上面に上載した後に、全ての架台を撤去し、撤去後の空間に工事車両を搬入できることから作業者の労力が軽減され、修繕工期を大幅に短縮することができる。
第2発明は、第1発明の構成において、前記下側側板を撤去する工程の後に、前記架台を新たに設置する工程と、
前記昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、
前記複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程を有することを特徴とする。
(作用効果)
下側側板を撤去する工程の後に、架台を新たに設置する工程と、昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程を有しているので、架台等の設置を行なう後段工程における作業者の労力が軽減され、修繕工期を大幅に短縮することができる。
第3発明は、第2発明の構成において、前記昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、前記複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程の間に、
前記Tフェンダの底部を交換する工程を有することを特徴とする。
(作用効果)
昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程の間に、Tフェンダの底部を交換する工程を有しているので、ガスに触れて特性が劣化しているTフェンダの底部を容易に交換することができる。
第4発明は、第1〜3発明の構成において、前記昇降装置の上端部を、それぞれ支柱の上部に延設された取付部に装着し、前記昇降装置の下端部を、それぞれTフェンダのTフェンダ支柱の上部に装着したことを特徴とする。
(作用効果)
昇降装置の上端部を、それぞれ支柱の上部に延設された取付部に装着し、昇降装置の下端部を、それぞれTフェンダのTフェンダ支柱の上部に装着しているので、昇降装置を介してそれぞれの支柱に作用するTフェンダの荷重を分散でき支柱の坐屈、変形の発生を防止することができ、Tフェンダの自重によるTフェンダ自身の変形も防止することができる。
第5発明は、第1〜4発明の構成において、前記ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱に設置したことを特徴とする。
(作用効果)
ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱に設置しているので、ブラケットを介してそれぞれのピストンフェンダ支柱に作用するTフェンダの荷重を分散できピストンフェンダ支柱の変形の発生を防止することができ、Tフェンダも確実に上載することができる。
第6発明は、第5発明の構成において、前記ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱とピストンフェンダ補助支柱に設置したことを特徴とする。
(作用効果)
ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱とピストンフェンダ補助支柱に設置しているので、さらにブラケットを介してそれぞれのピストンフェンダ支柱に作用するTフェンダの荷重を分散できピストンフェンダ支柱の変形の発生を防止することができ、作業時の発生する振動によるTフェンダの移動も防止することができる。
第7発明は、第1〜6発明の構成において、前記Tフェンダ支柱とピストンフェンダ支柱を、前記支柱と対向する部位に配置したことを特徴とする。
(作用効果)
Tフェンダ支柱とピストンフェンダ支柱を、支柱と対向する部位に配置しているので、Tフェンダの昇降がスムーズに行なえ、ブラケットの上面に上載したTフェンダを水平姿勢に維持することができる。
以上の発明によれば、ガスホルダの修繕工事における作業者の労力を軽減して修繕工期を大幅に短縮することができる。
ガスホルダの説明図である。 ガスホルダの(a)は要部横断面図、(b)はA矢視図、(c)はB矢視図である。 ピストンフェンダの(a)は要部平面図、(b)は要部正面図、(c)は要部縦断面図である。 Tフェンダの(a)は要部平面図、(b)は要部正面図、(c)は要部縦断面図、(d)は要部背面図である。 架台の(a)は要部平面図、(b)は要部縦断面図、(c)は要部背面図である。 停止状態におけるガスホルダ内部の説明図である。 運転状態におけるガスホルダ内部の説明図である。 修繕方法の前段工程のフローチャートである。 修繕方法の後段工程のフローチャートである。 インナーシールとアウターシールを撤去したガスホルダ内部の説明図である。 昇降装置によりTフェンダを上方に移動させたガスホルダ内部の説明図である。 ピストンフェンダにブラケットを設置した後、架台を撤去したガスホルダ内部の説明図である。 側板の下側部位を撤去したガスホルダ内部の説明図である。 昇降装置の概略図である。 従来の修繕方法の説明図である。
以下、本発明の本実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
ガスホルダ1は、図1に示すように、転炉ガス(LDG)、高炉ガス(BFG)、コークス炉ガス(COG)、天然ガス、石炭ガス等のガスを貯留する略円筒形状の乾式ガスホルダである。
ガスホルダ1は、上側に向かって凸部を有する円形ドーム状に形成された底板2と、底板2の外周部に所定の間隔を置いて設けられた上下方向に延設する支柱3と、支柱3の内面に固着された側板4と、支柱3の上端部に支持された上側に向かって凸部を有する円形ドーム状に形成された屋根5を備えて構成されている。支柱3と屋根5は、支柱3から延設する取付部材を介して連結される。なお、この取付部材は屋根5を構成する鋼材を兼用しても良い。
側板4は、複数の側板片4Aを連接して構成されており、各側板片4Aは、上下方向に隣接する側板片4Aとは上下面で固着され、円周方向に隣接する側板片4Aとは左右面で固着されている。なお、支柱3に過度の負荷が加わるのを防止し、側板4の変形を防止するために、上下方向に隣接する側板片4Aの該左右面は、支柱3に対して左右にずらして配置されている。
側板4の外周には、風圧による側板4の変形を防止するために、上下方向に所定の間隔を置いてウインドガーダ10が設けられ、側板4の下側部位には、貯留したガスを外部に排出する放散弁11に連通する配管11Aが設けられている。また、側板4の外周には、点検作業用の外部階段12、中間踊場13、円周歩廊14が設けられている。
屋根5の頂上部には、後述するピストン6の昇降時に空気の吸排気を行なう屋根換気口15が設けられ、屋根5の外周部には、昇降時のピストン6に発生した傾斜を補正し、ピストン6の昇降姿勢を水平に維持するためのピストン平衡装置16が設けられており、ピストン平衡装置16のレベリングワイヤ16Aの一端部は、ピストン6に接続されている。
ガスホルダ1の内部には、ガスの貯留空間Sを区画するピストン6と、ピストン6と連動して昇降するTフェンダ7と、ガスホルダ1の停止時等にTフェンダ7を上載するTフェンダ用の架台8が設けられている。また、ピストン6は、底板2に対向するピストンデッキ20と、ピストンデッキ20の上面の外周部に立設するピストンフェンダ21を備えて構成され、Tフェンダ7は、円周状の底部25と、底部25の上面に立設する立設部26を備えて構成されている。
ピストン6のピストンデッキ20とTフェンダ7の底部25は、ピストン6のピストンフェンダ21の外周面とTフェンダ7の内周面の間に形成される隙間からのガス漏れを防止するために、ゴム製のインナーシール30により連接されている。
また、Tフェンダ7の底部25と側板4の下側上部は、Tフェンダ7の外周面と側板4の内周面の間に形成される隙間からのガス漏れを防止するために、ゴム製のアウターシール31により連接されている。なお、便宜上、側板4におけるアウターシール31が装着された部位よりも上側の部位を、上側側板4Bと呼び、側板4におけるアウターシール31が装着された部位よりも下側の部位を、下側側板4Cと呼ぶものとする。
ピストン6のピストンデッキ20は、底板2の上面とピストンデッキ20の下面との間に形成される空間を小さくしてガスの貯留空間Sを大きくするために、上側に向かって凸部を有する円形ドーム状に形成されている。また、ピストンデッキ20の外周部には、インナーシール30を装着する複数の取付け孔が開孔されている。
ピストンデッキ20に立設するピストンフェンダ21は、図2,3に示すように、支柱3と対向する部位に設けられたピストンフェンダ支柱21Aと、隣接するピストンフェンダ支柱21A,21Aの中間に設けられたピストンフェンダ補助支柱21Bを備えて構成されている。
ピストンフェンダ支柱21Aは、外周部に配置された外側支柱21aと、外側支柱21aの上端部から内周に向かって後下がり傾斜し、その後、下方に向かって延設する内側支柱21bとから形成され、ピストンフェンダ支柱21Aの変形を防止するために、外側支柱21aと内側支柱21bは、トラス構造に配置された連結片21cを介して相互に固着されている。また、ピストンフェンダ補助支柱21Bは、外周部に配置された外側支柱21dと、外側支柱21dの上端部から内周に向かって後下がり傾斜し、その後、下方に向かって延設する内側支柱21eとから形成され、ピストンフェンダ補助支柱21Bの変形を防止するために、外側支柱21dと内側支柱21eは、トラス構造に配置された連結片21fを介して相互に固着されている。
ところで、ピストンフェンダ支柱21Aと、ピストンフェンダ補助支柱21Bとは、ピストン6の上昇時にTフェンダ7の荷重を受け止めるだけの機械強度が求められる。従って、ピストンフェンダ支柱21Aと、ピストンフェンダ補助支柱21Bとは、同一の機械強度を有する構造体であっても良い。
ピストンフェンダ支柱21Aとピストンフェンダ補助支柱21Bの下部は、ピストンデッキ20に所定の間隔をもって固着されている。ピストンフェンダ支柱21Aとピストンフェンダ補助支柱21Bの外周面には、円周上の外周連結部材21Cが固着され、ピストンフェンダ支柱21Aとピストンフェンダ補助支柱21Bの上部には、内周方向に向かって延設する上部片21Dが固着されており、各上部片21Dの内周面は、円周上の内周連結部材21Eが固着されている。また、外周連結部材21Cと内周連結部材21Eは、変形を防止するために、トラス構造となるように配置された連結片21Fを介して相互に固着されている。
なお、本実施形態にあっては、底板2の外周部に26本の支柱3が立設されていることから、26本のピストンフェンダ支柱21Aを支柱3と対向する部位に配置し、26本のピストンフェンダ補助支柱21Bを隣接するピストンフェンダ支柱21A,21Aの周方向の中間に配置している。すなわち、ガスホルダの中心から各支柱3に放射線状に延びる仮想直線上に、各ピストンフェンダ支柱21Aが配置されている。また、ピストンフェンダ21は、1本のピストンフェンダ支柱21Aと1本のピストンフェンダ補助支柱21Bを有する26個の部位を円周方向に固着して形成されており、ピストンフェンダ21A等の本数は、ガスホルダの容量により適宜設定することが可能である。
Tフェンダ7は、図2,4に示すように、底部25と、支柱3と対向する部位に設けられたTフェンダ支柱26Aと、隣接するTフェンダ支柱26A,26Aの中間に設けられたTフェンダ補助支柱26Bを備えて構成されている。
Tフェンダ支柱26Aは、外周部に配置された外側支柱26aと、外側支柱26aの内周側に所定の間隔をもって配置された内側支柱26bとから形成され、Tフェンダ支柱26Aの変形を防止するために、外側支柱26aと内側支柱26bは、トラス構造を構成する連結片26cを介して相互に固着されている。また、外側支柱26aの下部は、底部25の外周部に固着され、内側支柱26bの下部は、底部25の内周部に固着され、外側支柱26aと内側支柱26bの上部は、連結部26Gを介して相互に固着されている。
Tフェンダ補助支柱26Bは、外周部に配置された外側支柱26dと、外側支柱26dの内周側に所定の間隔をもって配置された内側支柱26eとから形成され、Tフェンダ補助支柱26Bの変形を防止するために、外側支柱26dと内側支柱26eは、トラス構造を構成する連結片26fを介して相互に固着されている。また、外側支柱26dの下部は、底部25の外周部に固着され、内側支柱26eの下部は、底部25の内周部に固着され、外側支柱26dと内側支柱26eの上部は、連結部26Hを介して相互に固着されている。
ところで、Tフェンダ支柱26Aと、Tフェンダ補助支柱26Bとは、ピストン6の上昇時にTフェンダ7の下部と側壁1の間に取り付けられたアウターシール31を引き上げるだけの機械強度が求められる。従って、Tフェンダ支柱26Aと、Tフェンダ補助支柱26Bとは、同一の機械強度を有する構造体であっても良い。
Tフェンダ支柱26AとTフェンダ補助支柱26Bの下部は、底部25に所定の間隔をもって固着されている。Tフェンダ支柱26AとTフェンダ補助支柱26Bの上端部の外周部には、円周状の外周連結部材26Cが固着され、Tフェンダ支柱26AとTフェンダ補助支柱26Bの上端部の内周部には、円周上の内周連結部材26Eが固着されている。また、外周連結部材26Cと内周連結部材26Eは、変形を防止するために、トラス構造に配置された連結片26Fを介して相互に固着されている。さらに、Tフェンダ支柱26AとTフェンダ補助支柱26Bの上端部には、それぞれピストンフェンダ21の上端部が係合する内周方向に延設する係合部26K、26Lが設けられている。
なお、本実施形態にあっては、底板2の外周部に26本の支柱3が立設されていることから、26本のTフェンダ支柱26Aを支柱3と対向する部位に配置し、26本のTフェンダ補助支柱26Bを隣接するTフェンダ支柱26A,26Aの周方向の中間に配置している。すなわち、ガスホルダの中心から各支柱3に放射線状に延びる仮想直線上に、各Tフェンダ支柱26Aが配置されている。また、Tフェンダ7は、1本のTフェンダ支柱26Aと1本のTフェンダ補助支柱26Bを有する26個の部位を円周方向に固着して形成されており、Tフェンダ支柱26A等の本数は、ガスホルダの容量により適宜設定することが可能である。
底部25の内周部には、インナーシール30を装着する複数の取付け孔が開孔され、外周部には、アウターシール31を装着する複数の取付け孔が開孔されている。なお、底部25は、Tフェンダ支柱26A及びTフェンダ補助支柱26Bと独立した構造体としているが、Tフェンダ支柱26A及びTフェンダ補助支柱26Bの下部を底部25として使用することもできる。
Tフェンダ7を上載する架台8は、図2,5に示すように、支柱3と対向する部位に設けられた架台支柱35Aと、隣接する架台支柱35A,35Aの中間に設けられた架台補助支柱35Bを備えて構成されている。
架台支柱35Aは、外周部に配置された外側支柱35aと、外側支柱35aの内周側に所定の間隔をもって配置された内側支柱35bとから形成され、外側支柱35aと内側支柱35bは、上端部と高さ方向の中間部に配置された連結片35cを介して相互に固着されている。また、架台補助支柱35Bは、外周部に配置された外側支柱35dと、外側支柱35dの内周側に所定の間隔をもって配置された内側支柱35eとから形成され、外側支柱35dと内側支柱35eは、上端部と高さ方向の中間部に配置された連結片35fを介して相互に固着されている。
ところで、架台支柱35Aと、架台補助支柱35Bとは、上載するTフェンダ7の荷重を受け止めるだけの機械強度が求められる。従って、Tフェンダ支柱26Aと、Tフェンダ補助支柱26Bとは、同一の機械強度を有する構造体であっても良い。
架台支柱35Aと架台補助支柱35Bの下部は、底板2の外周部に所定の間隔をもって固着されている。架台支柱35Aと架台補助支柱35Bの上端部の外周部には、Tフェンダ7を上載する円周状の外周連結部材35Cが固着され、架台支柱35Aと架台補助支柱35Bの上端部の内周部には、Tフェンダ7を上載する円周状の内周連結部材35Eが固着されている。また、外周連結部材35Cと内周連結部材35Eは、変形を防止するために、ブレス状に配置された連結片35Fを介して相互に固着されている。
なお、本実施形態にあっては、底板2の外周部に26本の支柱3が立設されていることから、26本の架台支柱35Aを支柱3と対向する部位に配置し、26本の架台補助支柱35Bを隣接する架台支柱35A,35Aの周方向の中間に配置している。また、架台8は、1本の架台支柱35Aと1本の架台補助支柱35Bを有する26個の部位を円周方向に固着して形成されており、架台支柱35A等の本数は、ガスホルダの容量により適宜設定することが可能である。
次に、ガスホルダ1の停止・運転状態におけるピストン6とTフェンダ7の昇降方法について説明する。
<ガスホルダの停止・運転状態>
図6は、ガスホルダ1の停止状態におけるピストン6とTフェンダ7の状態を図示している。
ガスホルダ1の停止状態、すなわち、外部からガスが供給されない状態にあっては、ピストン6は、下降して底板2の上側に上載され、Tフェンダ7は、ピストン6に連動して下降して、底板2の外周部に立設された架台8の上側に上載される。
図7は、ガスホルダ1の運転状態におけるピストン6とTフェンダ7の状態を図示している。
ガスホルダ1の運転状態、すなわち、側板4の下部に設けられた供給口(図示省略)からガスの供給が開始された状態にあっては、先ず、ピストン6が上方に向かって上昇を開始し、ピストン6のピストンフェンダ21の上端部が、Tフェンダ7の上端部に設けられた係合部26K,26Lに係合する位置(図7にAで指示した位置)まで上昇する。なお、この場合、Tフェンダ7は、底板2の外周部に立設された架台8の上側に上載されている。
次に、供給口からガスが引続いて供給され続けると、ピストン6がさらに上方に向かって上昇し、ピストン6の上昇に連動して、Tフェンダ7も上昇を開始し、側板4の内周部の上部に設けられたストッパ(図示省略)にTフェンダ7の上端部が接当する位置(図7にBで指示した位置)まで上昇して停止する。
また、ピストン6等の上昇時には、ピストン6等の上昇をスムーズに行なうために、ピストン6の上側にある空気は、上述した屋根換気口15を介して外部に排出され、ピストン6等で区画された貯留空間S内のガス圧が所定の設定ガス圧よりも高圧になった場合には、機器の破損を防止するために、貯留空間S内のガスは、上述した放散弁11を介して外部に排出される。
次に、ガスホルダ1の修繕方法について説明する。
<ガスホルダの修繕方法>
ガスホルダ1を長期に亘って使用するために、約30年経過した後に実施する修繕作業においては、ガスホルダ1の使用によりガスに触れて特性が劣化した架台8と、側板4における下側側板4Cと、Tフェンダ7の底部25と、インナーシール30と、アウターシール31の交換作業を行なう。
ガスホルダの修繕方法は、架台8等の撤収を行なう前段工程と、架台8等の設置を行なう後段工程から構成される。
(前段工程)
前段工程は、図8に示すように、ガスホルダ1の貯留空間S内に貯留したガスを排出する工程(以下、工程1と呼ぶ。)と、ピストン6とTフェンダ7を連接するインナーシール30と、側板4とTフェンダ7を連接するアウターシール31を撤去する工程(以下、工程2と呼ぶ。)と、支柱3の上部に設けられた取付部3Aに設置した昇降装置40によりTフェンダ7を上方に移動させる工程(以下、工程3と呼ぶ。)と、ピストンフェンダ21の上部に設置したブラケット22によりTフェンダ7を支持する工程(以下、工程4と呼ぶ。)と、Tフェンダ7を上載する架台8を撤収する工程(以下、工程5と呼ぶ。)と、側板4の下側側板4Cを撤収する工程(以下、工程6と呼ぶ。)と、Tフェンダ7の底部25を撤去する工程(以下、工程7と呼ぶ。)からなる。
工程1では、貯留空間S内のガスを側板4の下部に設けられたガス出口ノズル(図示省略)から抜き出し、外部の貯留タンクに一時的に貯留する。なお、貯留空間S内のガスが発火性を有するCOガス等であった場合には、底板2の上面とピストンデッキ20の下面の間に形成される隙間等に残存するCOガスの濃度を低減するために、側板4の不活性ガス供給ノズル(図示省略)から不活性なN2ガス等を供給する。
工程2では、アウターシール31の外周部を側板4内周部に固定する締結部材を取外し、次に、アウターシール31の内周部をTフェンダ7の底部25の外周部に固定する締結部材を取外してアウターシール31を外部に撤去する。次に、インナーシール30の外周部をTフェンダ7の底部25の内周部に固定する締結部材を取外し、次に、インナーシール30の内周部をピストンデッキ20の外周部に固定する締結部材を取外してインナーシール30を外部に撤去する。
なお、工程2では、ガスホルダ1の外周部に配置されたアウターシール31を撤収し、次にアウターシール31よりも内側に配置されているインナーシール30を撤収しているが、インナーシール30を撤収し、次にアウターシール31を撤収することもできる。
また、工程2では、インナーシール30とアウターシール31の上側部位を固定する締結部材を取外して、次に、下側部位を固定する締結部材を取外しているが、下側部位を固定する締結部材を取外し、次に上側部位を固定する締結部材を取外すこともできる。
工程3では、図11,14に示すように、チェンブロック、電動エンドレスウィンチ等の昇降装置40の昇降部40Aの上側に設けられたワイヤ40Bを支柱3の上部に内周方向に向かって延設する取付部3Aに捲着し、昇降部40Aの下側に設けられたワイヤ40CをTフェンダ7の上端部に捲着した後に、昇降部40Aを作動してTフェンダ7を上方に移動する。
なお、本実施形態にあっては、昇降時に支柱3に作用する応力を分散させるために、26個の昇降装置40を使用し、各昇降装置40のワイヤ40Bを底板2の外周部に立設された26本の支柱3の取付部3Aに捲着している。また、昇降時にTフェンダ7に作用する応力を分散させるために、各昇降装置40のワイヤ40Cを支柱3に対向する位置に配置されているTフェンダ7のTフェンダ支柱26Aの上部の係合部に捲着している。
工程4では、図12に示すように、ピストンフェンダ21の上部の外周面に、外周面に向かって延設するブラケット22を設置した後に、昇降装置40によりTフェンダ7を下降してブラケット22の上面にTフェンダ7を上載する。なお、ブラケット22の設置位置は、ピストンフェンダ21の上部の外周面に限定されず、ピストンフェンダ21の上端部、また内周面であっても良い。
本実施形態にあっては、ブラケット22に作用するTフェンダ7の荷重によるブラケット22の変形を防止するために、26個のブラケット22を支柱3に対向する位置に配置されているピストンフェンダ21のピストンフェンダ支柱21Aに近接した部位に固着し、26個のブラケット22をピストンフェンダ21のピストンフェンダ補助支柱21Bに近接した部位に固着している。
また、工程3において、作業者の労力を削減し、修繕工期を短縮するために、ピストンフェンダ20の上方にブラケット22を設置するための作業空間を確保するのが望ましいが、ブラケット22を設置する部位に対向する架台8の上部を裁断しながら、ブラケット22をピストンフェンダ20の上部に設置することもできる。
ブラケット22の設置時間を短縮するために、Tフェンダ7の軽量である場合には、26個のブラケット22を支柱3に対向する位置に配置されているピストンフェンダ21のピストンフェンダ支柱21Aに近接した部位のみに固着したり、ブラケット22の基部をピストンフェンダ21の上端部に嵌合可能な嵌合構造にしたり、修繕時にブラケット22を引起こして利用可能な可倒式構造のブラケット22を予めピストンフェンダ21に設けることもできる。なお、設置とは、固着、装着、係合の意味を含む概念である。
工程5では、図12に示すように、Tフェンダ7をピストンフェンダ21に設置されたブラケット22に上載した後に、ガス等の切断機により架台8を裁断し、側板3の下部に設けられた搬出口(図示省略)から撤去する。
なお、工程5においては、Tフェンダ7をピストンフェンダ21に設置されたブラケット22に上載し、且つ、昇降装置40を介して支柱3に支持しているために、Tフェンダ7の下方に配置された全ての架台8を撤去することができ、また、架台8を撤去してできた空間には、工事車両を搬入して部材等の搬入等を行なうことができる。従来の修繕方法では、支柱3間に対応するTフェンダ7の下方に配置された架台8の部位と、側板4の下側側板4Cの部位の撤収を繰返し行なう必要があったが、本実施形態の修繕方法では、工程5において全ての架台8を撤去し、架台8を撤去してできた空間に工事車両を搬入できることから、作業者の労力を大幅に削減し、修繕工期を大幅に短縮することができる。
工程6では、図13に示すように、架台8を撤去した後に、ガス等の切断機により側板4の下側側板4Cを裁断し、下側側板4Cを撤去する。
なお、修繕工期を短縮するためには、全ての下側側板4Cを撤収することが望ましいが、頻繁に地震が発生する日本においては、支柱3に作用する円周方向の引張り力等による支柱3の変形を防止するために、平面視において下側側板4Cを4〜26区分に分割して各区分毎に撤去するのが好適である。なお、分割数は、4分割以上であって支柱3の本数以下であれば良い。
また、本実施形態にあっては、架台8を撤去する工程5の後に、下側側板4Cを撤去する工程6を行なっているが、修繕工期を短縮するために、工程5と工程6を同時に行なうこともできる。
工程7では、ガスに触れて特性が劣化している場合のみ行なう工程であり、昇降装置40の昇降部40Aを駆動させてTフェンダ7を上方に移動させて、ガス等の切断機によりTフェンダ7の底部25を裁断し、側板3の下部に設けられた搬出口(図示省略)から撤去する。
本実施形態にあっては、昇降装置40の昇降部40Aを駆動させてTフェンダ7を上方に移動させた状態で、Tフェンダ7の底部25を裁断しているが、平面視においてTフェンダ7を時計回りに12時から3時の第1区分と、3時から6時の第2区分と、6時から9時の第3区分と、9時から12時の第4区分に分割し、Tフェンダ7の対向する第1区分と第3区分、第2区分と第4区分毎に底部25を裁断して撤去するのが好適である。
つまり、昇降装置40の昇降部40AによりTフェンダ7を上昇させた後、第1区分と第3区分のピストンフェンダ20に設置されたブラケット22を取外し、再び、昇降部40AによりTフェンダ7を下降させて第2区分と第4区分のピストンフェンダ20に設置されたブラケット22の上面に上載せた後に、第1区分と第3区分に対向するTフェンダ7の底部25を裁断して撤去する。
次に、昇降部40AによりTフェンダ7を上昇させた後、第1区分と第3区分のピストンフェンダ20にブラケット22を設置し、第2区分と第4区分のピストンフェンダ20に設置されたブラケット22を取外し、再び、昇降部40AによりTフェンダ7を下降させて第1区分と第3区分のピストンフェンダ20に設置されたブラケット22の上面に上載せた後に、第2区分と第4区分に対向するTフェンダ7の底部25を裁断して撤去する。
ところで前段工程のうち工程7は、工程5または工程6と同時に施工することができる。この場合、平面視において施工場所が重複しない箇所でそれぞれ異なる工程5〜7を同時に実施すればよく、その結果、修繕工期を短くすることができる。なお、工程7、工程5、工程6の順や、工程5、工程7、工程6の順で施工することも可能である。
(後段工程)
後段工程は、図9に示すように、側板4に新規な下側側板4Cを設置する工程(以下、工程11と呼ぶ。)と、Tフェンダ7の下方に新規な架台8を設置する工程(以下、工程12と呼ぶ。)と、Tフェンダ7に新規な底部25を固着する工程(以下、工程13と呼ぶ。)と、ピストンフェンダ21に設置されたブラケット22を撤収してTフェンダ7を新規な架台8に上載する工程(以下、工程14と呼ぶ。)と、ピストン6とTフェンダ7を新規なインナーシール30で連接し、側板4とTフェンダ7を新規なアウターシール31で連接する工程(以下、工程15と呼ぶ。)と、支柱3の上部に設置した昇降装置40を撤収する工程(以下、工程16と呼ぶ。)と、ガスホルダ1の貯留空間S内にガスを供給する工程(以下、工程17と呼ぶ。)からなる。
工程11では、工程6で上述したように、頻繁に地震が発生する日本においては、支柱3に作用する円周方向の引張り力等による支柱3の変形を防止するために、下側側板4Cを撤収した各区分毎に新規な下側側板4Cを設置する。なお、下側側板4Cの一部にはガスホルダ1内で使用する重機や作業車の搬出用の開口が設けてあり、この開口は工程16のあとに閉鎖する。また、開口を有する下側側板4Cに代えて下側側板4Cを所定の範囲で設置せず搬出用の開口とすることも可能である。
工程12では、作業者の労力を削減し、修繕工期を短縮するために、工事車両を使用して新規な架台8の搬入するのが好適である。
なお、ガスホルダ1の運転中にTフェンダ7を架台8の上面に繰返して上載するために、架台8の外周面と固着されている側板4の部位には、繰返し荷重が作用して側板4に亀裂が生じる虞があるために、架台8の架台支柱35Aと架台補助支柱35Bの側板4の内周面への固着位置を上下方向に所定間隔ずらしながら固着するのが好適である。
工程13では、作業者の労力を削減するために、工程7におけるTフェンダ7の底部25を裁断した後に、引続いてTフェンダ7の下部に新規な底部25を装着するのが好適である。
工程14では、作業者の労力を大幅に削減し、修繕工期を大幅に短縮するために、ピストン6のピストンフェンダ21に設置するブラケット22の基部を嵌合構造にしたり、ブラケット22を可倒式構造にするのが好適である。
工程15では、インナーシール30の内周部をピストンデッキ20の外周部に締結部材で固定した後に、インナーシール30の外周部をTフェンダ7の底部25の内周部に締結部材で固定して、ピストン6とTフェンダ7を連接する。次に、アウターシール31の内周部をTフェンダ7の底部25の外周部に締結部材で固定した後に、アウターシール31の外周部を側板4内周部に締結部材で固定して、Tフェンダ7と側板4を連接する。
工程16では、Tフェンダ7の昇降を行なう昇降装置40を撤去し、工程17では、修繕作業が正確に行なわれたか否か確認するために、ガスホルダ1の貯留空間S内に試験用空気を供給し、側板4からのガス漏れ、ピストン6、Tフェンダ7等の動作確認を行なう工程である。
ところで後段工程のうち工程13は、工程11または工程12と同時に施工することができる。この場合、平面視において施工場所が重複しない箇所でそれぞれ異なる工程11〜13を実施すればよく、その結果、修繕工期を短くすることができる。なお、工程13、工程11、工程12の順や、工程11、工程13、工程12の順で施工することも可能である。
容量7万M3のガスホルダの修繕工事について説明する。修繕箇所は、下側側板4C、アウタ−シール31、インナーシール30、Tフェンダ7を上載する架台8である。
本発明に係る修繕方法により修繕工事を行う場合、修繕工事に要する日数は、70日であり、作業に要する総工数は、2500人・日となる。
比較例
容量7万M3のガスホルダの修繕工事を従来の工法で行った。修繕箇所は、実施例と同様に下側側板、アウタ−シール、インナーシール、Tフェンダを上載する架台である。
従来技術とは、図15に示すように、架台にTフェンダを上載した状態で、底板の外周部に立設された複数の支柱における1本の支柱と該支柱に隣接する支柱により周方向に区画される部位に対向する架台と側板を撤去して、該部位に新規な架台と新規な側板を設置する。次に、前記区画に隣接する区画の架台と側板を撤去して、該部位に新規な架台と新規な側板を設置することを繰り返しながら、ガスホルダの架台と側板の修繕を行う方法である。
従来工法により修繕工事を行う場合、修繕工事に要する日数は、110日であり、作業に要する総工数は、4100人・日となる。
よって、本発明に係る修繕方法は、大幅な工期短縮および工数削減を達成することが可能となる。
本発明は、ピストンと、ピストンと連動して昇降するTフェンダを備えるガスホルダに適用できるものである。
1 側壁
2 底板
3 支柱
3A 取付部
4C 下側側板
5 屋根
6 ピストン
7 Tフェンダ
8 架台
20 ピストンデッキ
21 ピストンフェンダ
21A ピストンフェンダ支柱
21B ピストンフェンダ補助支柱
22 ブラケット
25 底部
26A Tフェンダ支柱
30 インナーシール
31 アウターシール
40 昇降装置
S 貯留空間

Claims (7)

  1. 貯留空間内にガスを貯留するガスホルダの修繕方法であって、
    前記ガスホルダは、底板と、底板の外周部に立設された複数の支柱と、支柱の内面に装着された側板と、支柱に支持された屋根で形成される中空構造体と、前記底板と、前記側板における下側側板と、前記底板に対向して配置されたピストンデッキとピストンデッキの外周部に立設されたピストンフェンダから形成されるピストンと、ピストンと連動して移動するピストンフェンダの外周に配置されたTフェンダと、Tフェンダとピストンフェンダを連接するインナーシールと、Tフェンダと下側側板を連接するアウターシールとで前記中空構造体内部に形成されるガスの貯留空間と、前記Tフェンダの下方にTフェンダを上載する架台を備え、
    前記インナーシールと、アウターシールを撤去する工程と、
    前記Tフェンダの上方に複数の昇降装置を装着し、昇降装置を作動させてTフェンダを上方に移動する工程と、
    前記ピストンフェンダの上部に複数のブラケットを設置し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させてブラケットの上面に上載する工程と、
    前記架台を撤去する工程と、
    前記下側側板を撤去する工程を有することを特徴とするガスホルダの修繕方法。
  2. 前記下側側板を撤去する工程の後に、前記架台を新たに設置する工程と、
    前記昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、
    前記複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程を有する請求項1記載のガスホルダの修繕方法。
  3. 前記昇降装置を作動させてTフェンダを上方に再び移動する工程と、前記複数のブラケットを取外し、昇降装置を作動させてTフェンダを下方に移動させ新たに設置した架台の上面に上載する工程の間に、
    前記Tフェンダの底部を交換する工程を有する請求項2記載のガスホルダの修繕方法。
  4. 前記昇降装置の上端部を、それぞれ支柱の上部に延設された取付部に装着し、前記昇降装置の下端部を、それぞれTフェンダのTフェンダ支柱の上部に装着した請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスホルダの修繕方法。
  5. 前記ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱に設置した請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスホルダの修繕方法。
  6. 前記ブラケットを、それぞれピストンフェンダのピストンフェンダ支柱とピストンフェンダ補助支柱に設置した請求項5記載のガスホルダの修繕方法。
  7. 前記Tフェンダ支柱とピストンフェンダ支柱を、前記支柱と対向する部位に配置した請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスホルダの修繕方法。
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