JP2015033796A - 付箋束収納体およびカレンダー - Google Patents
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Abstract
Description
付箋束は、例えば、収納箱に複数収納されて流通している。利用者は、各付箋束を収納箱から取り出し、付箋束から付箋を剥離して利用している。また、例えば、特許文献1には、磁気ディスク等の記録媒体のケース内に、付箋束を固定したシート材を挿抜可能に収納する記録媒体ケース用付箋収納具が記載されている。この付箋収納具に収納された付箋束を運搬したり保管したりするときには、開閉可能にケース本体に取り付けられたケースの蓋部を閉じ、付箋を利用する時には蓋部を開き、文字等を書き込んだ付箋を付箋束から剥離して書類やカレンダー等に貼り付けたりする。
複数の付箋が積層された付箋束を表面に有する基板と、
前記基板をスライド可能に収納する収納具と、
前記基板および前記収納具の少なくとも一方に設けられ、前記基板のスライド範囲を規制するスライド規制手段と、
前記収納具を取付対象物に取り付けるための取付手段と、を備える。
本発明のカレンダーは、上記本発明の付箋束収納体を具備するので、上述の説明と同様、スペースを有効に活用することができ、簡便に付箋を使用することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る付箋束収納体1の斜視図が示されている。
付箋束収納体1は、付箋束6を表面に有する基板2と、基板2をスライド可能に収納する収納具3と、基板2のスライド範囲を規制するスライド規制手段4と、収納具3を取付対象物に取り付けるための取付手段5とを備える。
基板2の大きさおよび形状は、収納具3に収納可能であり、付箋束6を取付可能な大きさおよび形状であれば、特に限定されない。基板2の形状としては、例えば、半円形状、三角形、四角形、楕円形など、用途等により選択することができる。
付箋基材としては、変形しにくいこと、フレキシビリティがあること等の観点から、通常、付箋、粘着メモ等に用いられている上質紙、アート紙、コート紙、再生紙、含浸紙、トレーシングペーパー等の紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、アセテートフィルム等の合成樹脂フィルム等を用いることができる。付箋基材の厚さは通常、5〜200μm、好ましくは20〜100μmである。付箋基材の厚さが5μm未満であると、粘着剤層を設ける加工工程において厚みが薄いがために、破断し易かったり、シワが入り易かったりと、工程上の支障が生じるおそれがあったり、積層された付箋束6より1枚の付箋61を剥がした時に基材の反り(カール)が発生するおそれがある。付箋基材の厚さが200μmを超えると、粘着剤層を設ける加工工程において基材のコシがあるためにハンドリング性に劣る場合があったり、積層した付箋束6が厚くなりすぎるため積層する枚数が少なくなってしまうなどの不都合が生じる場合がある。付箋基材の色としては、有彩色、無彩色、金属色、透明等、特に限定されることなく、必要に応じて自由に選択することができる。さらに、付箋基材の表面は筆記等が可能になっていても良いし、また、各種印刷等により、表示が施されていても良い。また、付箋基材の大きさおよび形状は、特に限定されない。付箋基材の形の例としては、半円形状、三角形、四角形、楕円形、星形、ハート形などが挙げられ、用途等により選択することができる。
付箋61の粘着剤層は、粘着剤を用いて形成された層である。付箋61の粘着剤層の形成方法は、特に限定されず、コーティング法、ラミネート法など一般的に用いられる方法により形成される。付箋61の粘着剤層に好ましく用いられる粘着剤は、再剥離再貼付可能な再剥離性粘着剤であり、一般的にはアクリル系、ゴム系、ウレタン系、ポリエステル系、シリコーン系等の再剥離性粘着剤である。なお、粘着剤の種類は、用途や貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。ここでの再剥離性粘着剤とは、被着体から剥がした時に被着体表面に粘着剤が残存せず、別の被着体に再度貼付可能である性能を有する粘着剤のことをいう。また、付箋61の粘着剤層の厚さは、通常、3μm以上100μm以下であり、好ましくは、10μm以上50μm以下である。付箋61の粘着剤層の厚さが3μm未満だと粘着力が不足し、付箋61を積層することが困難になったり、厚みが薄いために製膜の精度が出ない場合がある。付箋61の粘着剤層が100μmを超えると、再剥離性が損なわれたり、付箋束6が厚くなってしまったり、製膜時の乾燥時間が長くなり、生産性が劣る場合がある。
本実施形態では、基板2の表面に複数の付箋束6が取り付けられている。付箋束6を基板2に固定する手段としては、両面粘着テープ等を用いてもよいが、付箋61の粘着剤層で取り付けてもよい。
収納具3の材質は、基本的に上述した基板2と同様の材質の中から適宜選択される。そのような材質の中でも、付箋束6が取り付けられた基板2を出し入れ可能であり、当該基板2を保持可能な剛性を有する材質であることが好ましい。
図3には、付箋束収納体1の断面図が示されており、具体的には、図1のIII−III矢視断面が示されている。
スライド規制手段4は、基板2のスライド範囲を規制する。本実施形態では、スライド規制手段4は、基板2をスライドさせたときに、基板2が収納具3から離脱することを防止する離脱防止手段と、基板2が収納具3の内部に入り込み過ぎて基板2を収納具3の外側に引っ張り出し難くすることを防止する入り込み防止手段とで構成される。
離脱防止手段は、図2,3に示すように基板2に形成された第一折り返し部21と、図3に示すように収納具3に形成された第二折り返し部32とで構成される。本実施形態では、基板2は、矩形状のシートであり、第一折り返し部21は、当該シートの長手方向の一端辺側に形成されている。第二折り返し部32は、収納口31から収納具3の内側に向けて折り返されて形成されている。基板2を収納具3の外側に向けてスライドさせて、第一折り返し部21が第二折り返し部32と係合すると、スライドし難くなって、収納具3からの離脱が防止される。
離脱防止手段の形状は、本実施形態では台形状に形成されているが、特に限定されるものではなく、例えば、波型や歯型等の形状でもよい。離脱防止手段の形状は、第一折り返し部21と第二折り返し部32とが係合して、基板2が収納具3から離脱することを防止できる形状であればよい。
入り込み防止手段は、図1,2に示すように基板2に形成された張出部22と、収納具3の収納口31側の側壁33とで構成される。本実施形態では、基板2のシート長手方向の一端辺側に第一折り返し部21が形成され、他端辺側の両端部に、当該シート外側に向けて張り出している張出部22が形成されている。基板2を収納具3の内部に向けてスライドさせて張出部22と側壁33とが当接すると、収納具3内部へ基板2がスライドし難くなる。このようにして、基板2が収納具3の内部に入り込み過ぎることが防止される。
張出部22の形状は、本実施形態では側壁33から外側にはみ出るように直線状に形成されているが、特に限定されるものではなく、例えば、当該直線状の形状が波型、山型、歯型、鍵型のような形状でもよい。張出部22の形状は、基板2が収納具3の内部に入り込みすぎることが防止されるような形状であればよい。
取付手段5は、取付対象物に対して着脱可能に取り付けられる手段により構成されていることが好ましい。この際には、取付手段5としての両面粘着テープに用いる粘着剤としては、再剥離性粘着剤を用いればよい。取付手段5が取付対象物に対して着脱可能であれば、付箋61を使い切ってしまっても、使い終えた収納具3を取り外し、付箋束6を有する基板2を収容した新たな収納具3を取付対象物に容易に取り付けることができる。一方で、取付手段5が収納具3を取付対象物に着脱可能でなく固定する手段により構成されていてもよい。この場合、付箋61を使い切ってしまっても、第二折り返し部32を指で上方に押し上げ、第一折り返し部21と係合しないようにしてから、基板2を収納具3から引き出し、付箋束6を有する新たな基板2を収納具3の収納口31から差し込んで収納すればよい。このように基板2を収納具3から抜き取ったり、差し込んだりする場合には、基板2および収納具3を弾性部材で構成したり、スライド規制手段4の部位、すなわち、第一折り返し部21および第二折り返し部32を弾性部材で構成することが好ましい。
図4には、第1実施形態に係るカレンダー100の斜視図が示されている。
カレンダー100は、卓上カレンダーである。カレンダー100は、それぞれ1ヶ月分の日にち等が印刷されて月順に重ねられた紙材で構成される複数枚の表示体102と、この表示体102を表面に位置させ、後傾状態で支持する紙材で構成される支持体103とを備える。支持体103は、両側部が開放した略三角柱状に形成され、内部空間Sを有する。また、支持体103は、後傾する正面部104と、この正面部104の上辺に折り部105を介して連接して前傾状態となっている背面部106と、前記正面部104の下辺と背面部106の下辺とに亘って設置面部分として形成されている底面部107とを有する。
本実施形態では、付箋束収納体1は、底面部107に取り付けられている。支持体103の開放側に付箋束収納体1を取り付けて、スライドさせやすくすることが好ましい。
底面部107に取り付けられた付箋束収納体1の重さにより、支持体103を机等の上に安定的に設置することができる。底面部107の下面側が机等の面領域に接触し、支持体103が設置される。底面部107の下面側に、両面粘着テープ等の粘着体を設けておいてもよい。この粘着体を介して支持体103を面領域に貼り付けるようにしてもよい。
付箋束収納体1は、内部空間S側から支持体103の外側に向かって基板2をスライド可能に取り付けられている。図4に示すように、付箋61を付箋束6から剥離し易い位置まで基板2を矢印方向にスライドさせることができる。このとき、前述のスライド規制手段4の一つである離脱防止手段により、基板2が収納具3から離脱することが防止される。また、付箋61を使用しないときは、基板2を収納具3内部に向けて矢印方向にスライドさせることで、カレンダー100を設置している机等のスペースを有効に活用できる。
また、支持体103に対して着脱可能な取付手段5で付箋束収納体1を取り付けておけば、カレンダー100を使い終える前、例えば、年が変わる前に付箋61を使い切ってしまっても、付箋束6を容易に補充することができる。また、基板2を収納具3から抜き取ったり、差し込んだりできるようにスライド規制手段4の離脱防止手段を構成しておけば、基板2の交換だけで付箋束6を容易に補充することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。尚、以下の説明では、既に説明したものと、同一の部材、構成、手段等については、同一符号を付して説明を簡略または省略する。
カレンダー200は、卓上カレンダーであり、第一実施形態のカレンダー100とは形状が異なる。カレンダー200は、複数枚の表示体202と、この表示体202を表面に位置させ、後傾状態で支持する支持体203とを備える。支持体203は、表示体202を保持する正面部204と、後傾状態を支持するための支持部207が形成された背面部206とを有する。支持部207は、背面部206に適宜切り込みを入れて折り起こして形成することができる。
また、カレンダー200と第1実施形態に係るカレンダー100とは、付箋束収納体1が取り付けられている位置が異なる。
具体的には、カレンダー100においては付箋束収納体1が支持体103の底面部107に取り付けられているのに対し(図4参照)、カレンダー200においては付箋束収納体1が背面部206の支持部207が形成されている面の上方に取り付けられている点で相違する(図5参照)。付箋束収納体1は、取付手段5により取り付けられている。
その他の点は、両実施形態において同様の構成である。
カレンダー200によれば、付箋束収納体1を背面部206に取り付けておくことができるので、スペースを有効に活用できる。さらには、第1実施形態と同様、簡便に付箋を使用することができるし、付箋束6を容易に補充することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。尚、以下の説明では、既に説明したものと、同一の部材、構成、手段等については、同一符号を付して説明を簡略または省略する。
第3実施形態に係るカレンダー300は、底面部107aに折曲線108が設けられていて、図6に示すように折り畳み可能な構造である点で、第1実施形態に係るカレンダー100と相違する。
折曲線108は、正面部104の下辺および背面部106の下辺の間の略中間位置に形成されている。折曲線108は、正面部104の下辺および背面部106の下辺と略平行に、支持体103の右側面側から左側面側まで延びている。折曲線108としては、例えば、ミシン目、V字溝などが挙げられる。
図6に示すように、底面部107の下面側から見て、底面部107aが折曲線108に沿って山折り状に折り曲げられて、カレンダー300は、折り畳むことができる。折り畳まれた状態のカレンダー300では、正面部104と背面部106とが互いに近接している。
付箋束収納体1は、正面部104の内部空間S側の面であって、支持体103の開放側端部に取り付けられている。付箋束収納体1は、取付手段5としてのヒンジ部材によって取り付けられている。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。尚、以下の説明では、既に説明したものと、同一の部材、構成、手段等については、同一符号を付して説明を簡略または省略する。
第4実施形態に係るカレンダー400と第1実施形態に係るカレンダー100とは、付箋束収納体1が取り付けられている位置および基板2をスライドさせる方向が異なる。
具体的には、カレンダー100においては、付箋束収納体1が底面部107の端部に取り付けられている。そして、カレンダー100においては、開放している支持体103の側部から基板2をスライドさせて付箋束6を引き出す。
一方で、カレンダー400においては、付箋束収納体1が底面部107の中央部に取り付けられている。そして、カレンダー400においては、正面部104aの下辺中央部に内部空間Sと連通する正面開口部104bが形成されており、この正面開口部104bを介して、基板2をカレンダー400の正面側にスライドさせて付箋束6を引き出す。
その他の点は、両実施形態において同様の構成である。
また、正面開口部104bは、簡便に基板2をスライドさせたり、付箋61の残量を確認できるように、表示体102によって隠れない位置に形成されていることが好ましい。
その他、カレンダー400によれば、カレンダー側面部にスペースが無い場合においても、付箋61を利用することができ、さらに正面部104a側から付箋束6の付箋61の残量を容易に確認できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
2…基板
3…収納具
31…収納口
4…スライド規制手段
5…取付手段
6…付箋束
61…付箋
100…カレンダー
Claims (2)
- 複数の付箋が積層された付箋束を表面に有する基板と、
前記基板をスライド可能に収納する収納具と、
前記基板および前記収納具の少なくとも一方に設けられ、前記基板のスライド範囲を規制するスライド規制手段と、
前記収納具を取付対象物に取り付けるための取付手段と、を備える付箋束収納体。 - 請求項1に記載の付箋束収納体を具備したカレンダー。
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