JP2015030642A - ガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法 - Google Patents

ガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法 Download PDF

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祐介 久保
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Abstract

【課題】バーナの目詰まり等の不具合無く、ガラス微粒子堆積体の生産性を維持しながら、長寿命化を実現することができる多重管バーナを提供する。【解決手段】多重管バーナ22の先端には、複数の管部が設けられる。段差部60aの最内側に位置する第1管部45aと、第1管部45aの外側の第2管部45bとによりガスポート45が形成される。第1管部45aは、ベース部61と、ベース部61に対して着脱可能な先端部62とを有し、ベース部61の周方向の少なくとも2箇所には、第2管部45bに向けて突出した厚肉部63がベース部61の先端よりも基部側に形成され、先端部62のベース部61側の端部における周方向の少なくとも2箇所には、第2管部45bに向けて突出した鍵型段差部64が形成され、鍵型段差部64が、ベース部61の先端および厚肉部63により支持されることにより、ベース部61と先端部62とが接続される。【選択図】図3

Description

本発明は、OVD法(外付け法)、VAD法(気相軸付け法)、MMD法(多バーナ多層付け法)などによりガラス微粒子を出発ロッドに堆積させてガラス微粒子堆積体を製造するための多重管バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法に関する。
従来、光ファイバ母材製造用のバーナとして、多重管バーナの先端部のみを石英ガラス管で形成し、残りの部分を金属で形成したものが知られている(特許文献1参照)。
特開昭58−99133号公報 実開昭57−132930号公報 実開平4−110729号公報
特許文献1のような多重管バーナを用いる場合、バーナを構成する管の全周にわたって径が太く形成されているため、管路が細くなり、バーナ詰まりが発生しやすい。これにより、管の先端部を交換しても、すぐに、製造される光ファイバ母材の形状や堆積速度等の製造条件が変わり、光ファイバ母材の生産性が落ちてしまう場合があった。また、管の交換可能な部分が薄肉であり、強度が弱く損傷しやすいという問題があった。
そこで、本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、簡易な方法で、バーナ詰まりなどの不具合無く、ガラス微粒子堆積体の生産性を維持しながら、長寿命化を実現することができるガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナは、
同心状に配置された複数の管部を備え、前記複数の管部によって、ガラス原料ガスを噴射する原料ガスポートと、同心状に複数配置された可燃性ガスを噴射する可燃性ガスポートおよび助燃性ガスを噴射する助燃性ガスポートとが形成された、ガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナであって、
前記複数の管部は、少なくとも1つの段差部を形成するように前記多重管バーナの径方向における外側から内側に向かって前記複数の管部同士の長さが同一、または前記少なくとも1つの段差部において短くなるように設けられ、
前記少なくとも1つの段差部の最内側に位置する第1管部と、前記第1管部の外側の第2管部とにより前記可燃性ガスポートまたは前記助燃性ガスポートが形成され、
前記第1管部は、ベース部と、前記ベース部に対して前記多重管バーナの先端側に配置され且つ着脱可能な先端部と、を有し、
前記ベース部の周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部側に向けて突出した厚肉部が前記ベース部の先端よりも基部側に形成されているとともに、前記先端部の前記ベース部側の端部における周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部に向けて突出した鍵型段差部が形成されており、
前記鍵型段差部が、前記ベース部の前記先端および前記厚肉部により支持されることにより、前記ベース部と前記先端部とが接続されている。
上記課題を解決するために、本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法は、
反応容器内に、出発ロッドと、上記記載の多重管バーナを設置し、
前記多重管バーナに前記ガラス原料ガスを導入し、
前記多重管バーナが形成する火炎内で前記ガラス原料ガスを火炎分解反応させてガラス微粒子を生成し、
生成したガラス微粒子を前記出発ロッドに堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する。
本発明によれば、簡易な方法で、バーナ詰まりなどの不具合無く、ガラス微粒子堆積体の生産性を維持しながら、多重管バーナの長寿命化を実現することができる。
本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法を実施する製造装置の一形態を示す構成図である。 ガラス微粒子を生成する多重管バーナの一形態を示す断面図である。 図2に示す多重管バーナの段差部の一部拡大断面図である。 図3に示す段差部のベース部および先端部の正面図である。 ベース部および先端部の別の形態を示す正面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナは、
(1)同心状に配置された複数の管部を備え、前記複数の管部によって、ガラス原料ガスを噴射する原料ガスポートと、同心状に複数配置された可燃性ガスを噴射する可燃性ガスポートおよび助燃性ガスを噴射する助燃性ガスポートとが形成された、ガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナであって、
前記複数の管部は、少なくとも1つの段差部を形成するように前記多重管バーナの径方向における外側から内側に向かって前記複数の管部同士の長さが同一、または前記少なくとも1つの段差部において短くなるように設けられ、
前記少なくとも1つの段差部の最内側に位置する第1管部と、前記第1管部の外側の第2管部とにより前記可燃性ガスポートまたは前記助燃性ガスポートが形成され、
前記第1管部は、ベース部と、前記ベース部に対して前記多重管バーナの先端側に配置され且つ着脱可能な先端部と、を有し、
前記ベース部の周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部側に向けて突出した厚肉部が前記ベース部の先端よりも基部側に形成されているとともに、前記先端部の前記ベース部側の端部における周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部に向けて突出した鍵型段差部が形成されており、
前記鍵型段差部が、前記ベース部の前記先端および前記厚肉部により支持されることにより、前記ベース部と前記先端部とが接続されている。
この構成によれば、バーナの目詰まりしやすい箇所の先端部を取り外して清掃あるいは交換することができるため、バーナ詰まりなどの不具合無く、ガラス微粒子堆積体の生産性を維持しながら、多重管バーナの長寿命化を実現することができる。また、周方向の一部に、厚肉部および鍵型段差部を設けることにより、必要以上に管路を狭めることなく、簡単な構造で、ベース部と先端部とを接続(ベース部で先端部を支持)することができる。
(2)前記鍵型段差部の径方向の段差厚さは、前記厚肉部の径方向の最大厚さより小さく、前記厚肉部の前記最大厚さの1/2以上であることが好ましい。
ガスポートの開口部の断面積を十分に確保しつつ、先端部をベース部に容易に嵌めることができるためである。
(3)前記厚肉部は周方向に略等間隔に存在し、前記厚肉部同士の間の空間部の中心角度は、前記鍵型段差部の中心角度よりも小さいことが好ましい。
ベース部に対して先端部を周方向のどんな角度で取り付けても、先端部が抜け落ちることなく確実に嵌合させることができるためである。
(4)前記先端部の長さは、前記少なくとも1つの段差部の長さの2/3以上であることが好ましい。
第1管部においてガラス微粒子が堆積しやすい部分を交換可能にできるためである。
本願発明の実施形態に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、
(5)反応容器内に、出発ロッドと、(1)から(4)のいずれか一項に記載の多重管バーナを設置し、
前記多重管バーナに前記ガラス原料ガスを導入し、
前記多重管バーナが形成する火炎内で前記ガラス原料ガスを火炎分解反応させてガラス微粒子を生成し、
生成したガラス微粒子を前記出発ロッドに堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する。
上記(1)と同様に、ガラス微粒子堆積体を製造する際に、バーナ詰まりなどの不具合無く、ガラス微粒子堆積体の生産性を維持しながら、多重管バーナの長寿命化を実現することができる。また、必要以上に管路を狭めることなく、簡単な構造で、ベース部と先端部とを接続(ベース部で先端部を支持)することができる。
(6)前記ガラス原料ガスを100℃以上に加熱して前記多重管バーナに導入することが好ましい。
原料ガスを100℃以上に加熱することにより、原料ガスの液化を防ぎ、原料収率を上げることができるためである。原料ガスの温度を上げることにより、バーナが詰まりやすくなるが、本構造の多重管バーナを用いることで、多重管バーナの目詰まりをより確実に防止することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明を実施するためのガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナおよびガラス微粒子堆積体の製造方法の実施形態の例を添付図面に基づいて説明する。なお、以下に示す製造方法としては、OVD(Outside Vapor Deposition)法を例に説明するが、本発明はOVD法に限定されるものではない。OVD法と同様にガラス原料からガラスを堆積させる方法、例えば、VAD(Vapor Phase Axial Deposition)法やMMD法等に本発明を適用することも可能である。
図1は、本実施形態のガラス微粒子堆積体の製造方法を実施する製造装置1の構成図である。製造装置1は、反応容器2と、昇降回転装置3と、ガス供給装置21と、ガラス微粒子生成用のバーナ22(ガラス合成用多重管バーナの一例)と、各部の動作を制御する制御部5を備えている。
反応容器2は、ガラス微粒子堆積体Mが形成される容器であり、容器2の側面に取り付けられた排気管12を備えている。
昇降回転装置3は、支持棒10および出発ロッド11を介してガラス微粒子堆積体Mを昇降動作、および回転動作させる装置である。昇降回転装置3は、制御部5から送信されてくる制御信号に基づいて支持棒10の動作を制御している。昇降回転装置3は、ガラス微粒子堆積体Mを回転させながら昇降させる。
支持棒10は、反応容器2の上壁に形成された貫通穴を挿通して配置されており、反応容器2内に配置される一方の端部(図1において下端部)には出発ロッド11が取り付けられている。支持棒10は、他方の端部(図1において上端部)が昇降回転装置3により把持されている。
出発ロッド11は、ガラス微粒子が堆積されるロッドであり、支持棒10に取り付けられている。
排気管12は、出発ロッド11およびガラス微粒子堆積体Mに付着しなかったガラス微粒子を反応容器2の外部に排出する管である。
バーナ22には、原料23を気化させた原料ガスを、ガス供給装置21により供給する。なお、図1において、火炎形成用ガスを供給するガス供給装置は省略されている。
ガス供給装置21は、原料23を貯留する原料容器24と、原料23を気化させた原料ガスの供給流量を制御するガス流量制御装置としてのMFC(Mass Flow Controller)25と、原料ガスをバーナ22へ導く供給配管26と、原料容器24とMFC25と供給配管26の一部を所定温度に保つ温調ブース27と、を有している。原料容器24、MFC25、および供給配管26は、ガス供給装置21による温度制御によって所定の温度に調整される。
MFC25は、バーナ22から噴射する原料ガスの流量を制御する装置である。MFC25は、制御部5から送信されてくる制御信号に基づいてバーナ22へ供給する原料ガスの供給量の制御を行なっている。
供給配管26は、原料ガスをバーナ22へ導く配管である。供給配管26およびバーナ22の温度を高温に保持して原料ガスの液化を防ぐために、供給配管26およびバーナ22の少なくとも一部の外周には、発熱体であるテープヒータ28が巻き付けられている。テープヒータ28は、金属発熱体やカーボン製繊維状面発熱体の極細撚線を保護材で覆ったフレキシブルなヒータによって構成される。このテープヒータ28により、供給配管26に供給される原料ガスは100℃以上に加熱されてバーナ22に導入される。
バーナ22は、供給配管26と連結されており、例えば、金属材料あるいは石英ガラスから構成されている。金属材料としては、特に耐腐食性に優れたステンレス(SUS)を用いることが好ましい。このバーナ22は、気化された原料ガスを火炎中において酸化反応させることでガラス微粒子30を生成し、生成されたガラス微粒子30を出発ロッド11に噴きつけて堆積させる。
バーナ22には、原料ガスとしてSiClやシロキサン等、火炎形成ガスとしてHやO等、バーナシールガスとしてN等の不活性ガスが供給される。このバーナ22の酸水素火炎内で、酸化反応によってガラス微粒子30が生成され、生成されたガラス微粒子30が出発ロッド11に堆積されて、所定外径のガラス微粒子堆積体Mが作製される。
制御部5は、昇降回転装置3、ガス供給装置21等の各動作を制御している。制御部5は、昇降回転装置3に対して、ガラス微粒子堆積体Mの昇降速度および回転速度を制御する制御信号を送信している。また、制御部5は、ガス供給装置21のMFC25に対して、バーナ22から噴霧する原料ガスの流量を制御する制御信号を送信している。
図2は、本実施形態の例に係るバーナ22を示す縦(軸方向)断面図である。本実施形態のバーナ22としては、図2に示すように、例えば16重管などの多重管バーナ構造のものが用いられる。図3は、図2に示すバーナ段差部の一部拡大断面図であるが、バーナ22は軸対称であるため、バーナ中心軸に対して一方側のみを示している。
バーナ22の中央部には、原料ガスとして例えばSiClやシロキサン等が噴射される原料ガスポート41が設けられている。原料ガスポート41の外周には、火炎形成ガス(可燃性ガス)として例えばHが供給される第1可燃性ガスポート42,46,50,54と、火炎形成ガス(可燃性ガス)として例えばOが供給される第2可燃性ガスポート44,48,52,56とが交互に複数設けられている。第1可燃性ガスポート42,46,50,54と第2可燃性ガスポート44,48,52,56との間には、バーナシールガス(助燃性ガス)として例えばNが供給される助燃性ガスポート43,45,47,…,55が複数設けられている。原料ガスポート41は、バーナ22の最内層部に設けられた管部により形成されている。また、他のガスポート42〜56は、同心円状に配置された複数の管部間の隙間として形成されている。これら複数の管部の厚さは、例えば1mm程度である。また、各ガスポート41〜56の開口厚は、例えば2mm程度である。なお、必ずしもすべての管部の厚さ、およびすべてのガスポート41〜56の開口厚がそれぞれ一律である必要はない。
ガスポート41〜43を構成する各管部は同一の長さであって、ガスポート41〜56を構成する複数の管部のうち最も短い長さを有している。ガスポート44の外周側を構成する管部からガスポート47を構成する管部までは同一の長さであって、ガスポート41〜43を構成する複数の管部よりも長くなるように形成されている。ガスポート48の外周側を構成する管部から56を構成する管部までは同一の長さであって、ガスポート45〜47を構成する複数の管部よりも長くなるように形成されている。このように、バーナ22の先端部においては、バーナ22から噴射される原料ガスが過度に散らばらないようにするため、バーナ22の径方向における外側から内側に向かってガスポート41〜56を構成する複数の管部のうち所定の箇所の管部同士の長さが異なるように配置されている。長さの異なるガスポート44とガスポート45とが隣接した部分を段差部60aと定義する。また、長さの異なるガスポート48とガスポート49とが隣接した部分を段差部60bと定義する。すなわち、複数の段差部60a,60bは、バーナ22の先端側において外周側よりも内周側の管部が短くなった(凹んだ)状態で形成されている。
各段差部60a,60bにおいて最内側に配置されたガスポート45,49(各段差部60a,60bの表面に位置するガスポート)は、それぞれ径方向内側の第1管部45a,49aと、外側の第2管部45b,49bと、により形成されている。ガスポート49は、ガスポート45と略同一の構成であるため、図3および図4を参照して、ガスポート45について以下詳細に説明する。
図3に示すように、第1管部45aは、ベース部61と、ベース部61に対して着脱可能な先端部62と、を有している。
ベース部61は、例えば、石英ガラスから構成されている。図3および図4(a)に示すように、ベース部61の周方向の少なくとも2箇所には、第2管部45b側に向けて突出した厚肉部63が形成されている。この厚肉部63は、先端部62と接するベース部61の先端よりも先端部62とは反対側の基部側(図3において、ベース部61の先端よりも所定長さ下がった位置)に配置されている。厚肉部63は、ベース部61に対して融着や接着などにより一体化されている。本例においては、2つの厚肉部63は、ベース部61の周方向において略等間隔に存在していることが好ましい。厚肉部63は、外側の第2管部45bとの間に僅かに隙間が設けられていてもよく、第2管部45bと接触していてもよい。
先端部62は、例えば石英ガラスから構成されている。図3および図4(b)に示すように、先端部62のベース部61側の端部における周方向の少なくとも2箇所には、第2管部45b側に向けて突出した鍵型段差部64が形成されている。鍵型段差部64は、先端部62に対して融着や接着などにより一体化されている。これにより、先端部62が、ベース部61の先端および厚肉部63により支持されている。先端部62の周方向の全体を厚肉とするとガスポート45の開口部が塞がれてしまうため、本実施形態においては先端部62の周方向の少なくとも2箇所に鍵型段差部64を設けるようにしてガスポート45の開口部の断面積を確保している。
この鍵型段差部64の径方向の段差厚さT2は、厚肉部63の径方向の最大厚さT1より小さく、最大厚さT1の1/2以上となるように形成されている。鍵型段差部64の段差厚さT2が厚肉部63の最大厚さT1の1/2よりも小さいと、鍵型段差部64の強度が確保しにくい。一方、鍵型段差部64の段差厚さT2が厚肉部63の最大厚さT1よりも大きいと、ガスポート45の開口部の断面積が小さくなる。
また、先端部62の長さL2は、段差部60aの長さL1の2/3以上であることが好ましい。バーナ22により生成されるガラス微粒子30は、特に段差部60aの最内側に配置されたガスポート45の第1管部45aの露出部分(段差部60aの内周表面)に堆積しやすいため、先端部62の長さL2をこのような長さに設定することが好適である。
次に、ガラス微粒子堆積体の製造方法の手順について説明する。
[堆積工程]
OVD法(外付け法)によってガラス微粒子の堆積を行い、ガラス微粒子堆積体Mを製造する。先ず、図1に示すように、昇降回転装置3に支持棒10を取り付け、さらに支持棒10の下端部に出発ロッド11を取り付けた状態で、出発ロッド11および支持棒10の一部を反応容器2内に納める。
続いて、MFC25は、制御部5から送信されてくる制御信号に基づき、供給量を制御しながら原料ガスをバーナ22に供給する。このとき、原料ガスを100℃以上に加熱してバーナ22に導入している。
バーナ22に、原料ガスおよび酸水素ガス(火炎形成ガス)を供給し、酸化反応させることでガラス微粒子を生成する。そして、バーナ22は、火炎内で生成したガラス微粒子を回転および昇降する出発ロッド11に継続的に堆積させていく。
昇降回転装置3は、制御部5からの制御信号に基づいて、出発ロッド11および出発ロッド11に堆積されたガラス微粒子堆積体Mを軸方向に昇降させる。
[透明化工程]
次に、得られるガラス微粒子堆積体Mを不活性ガスと塩素ガスの混合雰囲気中で1100℃に加熱した後、He雰囲気中で1550℃に加熱して透明ガラス母材を得る。
以上説明したように、本実施形態に係る多重管構造のバーナ22の先端において、段差部60a,60bの最内側に配置されたガスポート45,49の第1管部45a,49aは、ベース部61と、ベース部61に対して着脱可能な先端部62と、を有している。そのため、バーナ22により生成されるガラス微粒子30が堆積しやすい段差部60a,60bの表面に設けられた第1管部45a,49aの先端側である先端部62を容易に取り外して清掃または交換することができる。そのため、簡単な構造で、バーナ22の目詰まり等の不具合無く、出発ロッド11へのガラス微粒子のデポレート(堆積速度)を維持してガラス微粒子堆積体Mの生産性を向上させることができるとともに、バーナ22の長寿命化を実現することができる。
特許文献1においては、バーナの先端側を交換可能としているが、交換可能な部分が薄肉であり、強度が弱く損傷しやすいという問題があった。しかし、本実施形態によれば、ベース部61の周方向の少なくとも2箇所には第2管部45b,49bに向けて突出した厚肉部63がベース部61の先端よりも基部側に形成されているとともに、先端部62のベース部61側の端部における周方向の少なくとも2箇所には第2管部45b,49bに向けて突出した鍵型段差部64が形成されている。そして、ベース部61の先端および厚肉部63により鍵型段差部64が支持されることにより、ベース部61と先端部62とが接続されている。そのため、先端部62の強度を確保して先端部62の損傷を防止できるとともに、ガスポート45,49の開口部の断面積の減少を最小限に抑制することができる。
なお、図1に示すように、バーナ22はその先端側が斜め上方を向くように配置されているため、先端部62の鍵型段差部64をベース部61の厚肉部63上に乗せるように取り付けるだけで、先端部62がベース部61から脱落することなく適切に保持することができる。
また、本実施形態によれば、ベース部61の周方向の少なくとも2箇所が、第2管部45b,49b側に向けて突出した厚肉部63となっており、鍵型段差部64の径方向の段差厚さT2は、厚肉部63の径方向の最大厚さT1の1/2以上であって、厚肉部63の最大厚さT1よりも小さく設計されている。そのため、ガスポート45,49の開口部の断面積を十分に確保しつつ、先端部62をベース部61に容易に嵌めることができる。
また、本実施形態によれば、先端部62の長さL2は、段差部60a,60bの長さL1の2/3以上と設計されている。そのため、第1管部45a,49aにおいてガラス微粒子30が堆積しやすい部分を交換可能にできる。
また、本実施形態によれば、バーナ22に供給される原料ガスを100℃以上に加熱してバーナ22に導入している。これにより、供給配管26またはバーナ22内での原料ガスの液化を防ぎ、原料収率を上げることができる。原料ガスの温度を上げることにより、バーナが詰まりやすくなるが、本実施形態に係る多重管バーナ22を用いることで、バーナ22の目詰まりをより確実に防止することができる。
なお、原料ガスの温度が高いほど原料収率を上げることができるので、設備として許容できれば、原料ガスの温度を200℃以上、300℃以上とした方が、より好ましい。
実施例として、図1に示す製造装置を使用してOVD法によってガラス微粒子の堆積、すなわち本実施形態に係る段差部60a,60bの最内側に位置するガスポート45,49の第1管部45a,49aの先端が交換可能である多重管バーナ22を用いてガラス微粒子堆積体Mの製造を行った。一方、比較例として、段差部の最内側に位置するガスポートの管部の先端が交換可能ではない多重管バーナを使用してOVD法によってガラス微粒子堆積体の製造を行った。
その結果、比較例における連続稼働時のバーナの寿命は180日であったが、実施例における連続稼働時のバーナの寿命は225日にまで延びた。このように、上記の実施形態に係るバーナを使用することで、バーナの目詰まりを防いで、バーナの長寿命化を実現できることが確認された。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
例えば、図5に示すように、本実施形態の変形例においては、ベース部161は、ベース部161の周方向の少なくとも4箇所が、外周のガスポート側に向けて突出した厚肉部163となっている。このとき、図5(a)に示す厚肉部163同士の間の空間部の中心角度αは、図5(b)に示す先端部162の鍵型段差部164の中心角度βよりも小さくなるように構成されていることが好ましい。この構成によれば、ベース部161に対して先端部162を周方向のどんな角度で取り付けたとしても、必ず先端部162の鍵型段差部164がベース部161の厚肉部163の上に搭載されることとなるため、周方向における先端部162の取付角度を気にすることなくベース部161に先端部162を確実に嵌合させることができる。
また、上記の実施形態においては、2つの段差部60a,60bが設けられているが、段差部の数はこれに限られない。バーナが備えるガスポートの数に応じて少なくとも1つの段差部が設けられていればよく、3つ以上の段差部が設けられていてもよい。
また、上記の実施形態においては、ベース部61と先端部62とはいずれも石英ガラスから構成されているが、この例に限られない。例えば、ベース部61と先端部62とを金属材料から構成してもよく、いずれか一方を石英ガラスとし他方を金属材料としてもよい。
また、上記の実施形態においては、多重管バーナとして16重管のバーナ22が例示されているが、例えば8重管や12重管等のバーナを使用することもできる。また、上記の実施形態の構成を、マルチノズル型バーナの、多重管バーナ部にも用いることができる。
1:製造装置
2:反応容器
3:昇降回転装置
5:制御部
10:支持棒
11:出発ロッド
21:ガス供給装置
22:バーナ(ガラス合成用多重管バーナの一例)
23:液体原料
24:原料容器
25:MFC
26:供給配管
27:温調ブース
28:テープヒータ
30:ガラス微粒子
41:原料ポート
42,46,50,54:第1可燃性ガスポート
44,48,52,56:第2可燃性ガスポート
43,45,47,…,55:助燃性ガスポート
45a,49a:第1管部
45b,49b:第2管部
60a,60b:段差部
61:ベース部
62:先端部
63:厚肉部
64:鍵型段差部
M:ガラス微粒子堆積体

Claims (6)

  1. 同心状に配置された複数の管部を備え、前記複数の管部によって、ガラス原料ガスを噴射する原料ガスポートと、同心状に複数配置された可燃性ガスを噴射する可燃性ガスポートおよび助燃性ガスを噴射する助燃性ガスポートとが形成された、ガラス微粒子堆積体製造用の多重管バーナであって、
    前記複数の管部は、少なくとも1つの段差部を形成するように前記多重管バーナの径方向における外側から内側に向かって前記複数の管部同士の長さが同一、または前記少なくとも1つの段差部において短くなるように設けられ、
    前記少なくとも1つの段差部の最内側に位置する第1管部と、前記第1管部の外側の第2管部とにより前記可燃性ガスポートまたは前記助燃性ガスポートが形成され、
    前記第1管部は、ベース部と、前記ベース部に対して前記多重管バーナの先端側に配置され且つ着脱可能な先端部と、を有し、
    前記ベース部の周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部側に向けて突出した厚肉部が前記ベース部の先端よりも基部側に形成されているとともに、前記先端部の前記ベース部側の端部における周方向の少なくとも2箇所には、前記第2管部に向けて突出した鍵型段差部が形成されており、
    前記鍵型段差部が、前記ベース部の前記先端および前記厚肉部により支持されることにより、前記ベース部と前記先端部とが接続されている、多重管バーナ。
  2. 前記鍵型段差部の径方向の段差厚さは、前記厚肉部の径方向の最大厚さより小さく、前記厚肉部の前記最大厚さの1/2以上である、請求項1に記載の多重管バーナ。
  3. 前記厚肉部は周方向に略等間隔に存在し、前記厚肉部同士の間の空間部の中心角度は、前記鍵型段差部の中心角度よりも小さい、請求項1または請求項2に記載の多重管バーナ。
  4. 前記先端部の長さは、前記少なくとも1つの段差部の長さの2/3以上である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の多重管バーナ。
  5. 反応容器内に、出発ロッドと、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の多重管バーナを設置し、
    前記多重管バーナに前記ガラス原料ガスを導入し、
    前記多重管バーナが形成する火炎内で前記ガラス原料ガスを火炎分解反応させてガラス微粒子を生成し、
    生成したガラス微粒子を前記出発ロッドに堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する、ガラス微粒子堆積体の製造方法。
  6. 前記ガラス原料ガスを100℃以上に加熱して、前記多重管バーナに導入する、請求項5に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
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