JP2015027964A - 錠剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】製剤上、薬物の分散性を高めることは、薬物の有効性を充分に高めるために、重要な検討事項の一つである。これまで、薬物の良好な分散性を有する顆粒剤や錠剤の開発がなされてきているが、造粒粒子を錠剤にすると、該造粒粒子よりも薬物の分散性が低下してしまい、速効性が失われるという問題があった。
【解決手段】本発明の錠剤は、薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)と、炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物(B)とを含有する。当該錠剤は、好ましくは、さらに界面活性剤(C)を含有する。当該錠剤は、より好ましくは、さらに崩壊剤(D)を含有する。または、本発明の錠剤は、造粒粒子(A)と、界面活性剤(C)及び崩壊剤(D)とを含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、錠剤に関する。
固形薬品組成物は、その使用目的に応じて、顆粒剤、錠剤等として使用されている。
顆粒剤は、例えば、活性成分(薬物)と共に適当な賦形剤を原料として用い、当該原料を、ロール圧縮機による乾式造粒法、押し出し造粒機による湿式造粒法、又は流動層造粒装置を用いて活性成分(薬物)を水溶性高分子化合物等で処理する湿式造粒法等により造粒粒子として顆粒状に調製される。
錠剤は、例えば、上記のようにして得られた顆粒剤ないしは顆粒様の組成物に、さらに添加剤(錠剤原料)を添加し、打錠することによって製造される。
造粒粒子を製造する際には、一般に、薬物の体内での吸収性や服用性の向上のために、添加剤の種類の選択や粒子のコーティング等の製剤上の様々な検討が行われる。
特に、造粒粒子に含有される薬物が水に対する溶解性の低い水難溶性薬物である場合、当該水難溶性薬物は、分散しにくいため、体内に吸収されにくく、薬物の有効性を充分に発揮させることができないことが多い。
したがって、顆粒剤や錠剤に製剤化する上で、薬物の分散性を高めることは、薬物の有効性を充分に発揮させるために、重要な検討事項の一つである。
これまで、薬物の分散性を高めた顆粒剤や錠剤の開発がなされてきている。
例えば、特許文献1には、水難溶性薬物と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの共粉砕物を、特定の水溶性高分子化合物を含有する水溶液を噴霧しながら湿式造粒した造粒粒子、及び、該造粒粒子と水溶性又は水膨潤性高分子化合物とを混合し打錠して得られた錠剤が開示されている。
国際公開第2007/126063号
しかし、特許文献1に記載された造粒粒子を錠剤化すると、薬物の分散性が低下してしまい、速効性が失われるという問題があった。
そこで、本発明は、薬物の分散性に優れた錠剤を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、薬物を水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物と共に造粒粒子中に含有させると共に、該造粒粒子の周囲に炭酸水素塩又は炭酸塩を存在させることで、薬物の分散性と速効性に優れた錠剤となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の第一の態様を有する。
[1]薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)と、
炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物(B)と、
を含有する錠剤。
[2]さらに界面活性剤(C)を含有する、前記[1]に記載の錠剤。
[3]さらに崩壊剤(D)を含有する、前記[1]又は[2]に記載の錠剤。
また、本発明者らは、薬物を水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物と共に造粒粒子中に含有させると共に、該造粒粒子の周囲に界面活性剤と崩壊剤を存在させることでも、薬物の分散性と速効性に優れた錠剤となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の第二の態様を有する。
[4]薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)と、
界面活性剤(C)及び崩壊剤(D)と、
を含有する錠剤。
本発明の錠剤によれば、薬物の分散性の向上を図れる。
本発明の錠剤は、薬物を水溶性高分子化合物若しくは水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物と共に造粒粒子中に含有させると共に、該造粒粒子の周囲に炭酸水素塩若しくは炭酸塩を存在させる第一の態様、又は、薬物を水溶性高分子化合物若しくは水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物と共に造粒粒子中に含有させると共に、該造粒粒子の周囲に界面活性剤と崩壊剤を存在させる第二の態様のいずれかの態様を採る。
いずれの態様の錠剤も、薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)を含有する点、及び、該薬物(a1)の分散性を向上させたものである点で、技術的意義が共通する。
以下の(1)及び(2)に、それぞれの錠剤の具体的な態様とその製造方法について説明する。
(1)第一の態様
≪錠剤≫
本発明の錠剤の第一の態様は、薬物(a1)(以下、「(a1)成分」とも称する。)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)(以下、「(a2)成分」とも称する。)とを含有する造粒粒子(A)(以下、「(A)成分」とも称する。)と、炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物(B)(以下、「(B)成分」とも称する。)と、を含有する。
また、前記錠剤は、さらに界面活性剤(C)(以下、「(C)成分」とも称する。)、崩壊剤(D)(以下、「(D)成分」とも称する。)を含有することにより、さらに薬物の分散性が高い錠剤を得ることができる。
以下、本態様の錠剤についてより詳細に説明する。
<(A)成分>
本態様の(A)成分は、(a1)成分と(a2)成分とを含有する造粒粒子である。
(A)成分の平均粒子径は、本発明の効果をより高めるには、100〜1000μmが好ましく、150〜700μmがより好ましい。
ここで、本明細書において平均粒子径とは、体積平均粒子径(本明細書では、単に「平均粒子径」と称する。)を意味し、レーザー回折・散乱粒度分布測定装置「LS230型」(ベックマン・コールター社製)等を用いて、レーザー回折・散乱法により測定したものである。
錠剤中の(A)成分の配合割合は、特に限定されないが、0.1〜90質量%が好ましく、1〜80質量%がより好ましい。
前記下限値以上であれば、充分な薬効が得られ、また、前記上限値以下であれば、錠剤の成形性が良好になる。
[(a1)成分]
(a1)成分は、薬物であり、本態様の錠剤に含有させる有効成分である。
本態様の(a1)成分に用いられる薬物としては、特に限定されず、錠剤に配合し得る有効成分として公知の各種薬物のなかから適宜選択できる。例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、アセトアミノフェン、インドメタシン、ブフェキサマック、アスピリン、ジクロフェナック、アルクロフェナック、フェンクロフェナック、エトドラック、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、メフェナミック、メクロフェナミック、ピロキシカム等の非ステロイド抗炎症剤;ニトラゼパム、トリアゾラム、フェノバルビタ−ル、アミバルビタ−ル等の催眠・鎮静剤;フェニトイン、メタルビタ−ル、プリミドン、クロナゼパム、カルバマゼピン、バルプロ酸等の抗てんかん剤;塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート等の鎮うん剤;イミプラニン、ノキシプチリン、フェネルジン等の抗うつ剤;ハロペリドール、メプロバメート、クロルジアゼポキシド、ジアゼバム、オキサゼバム、スルピリド等の精神神経用剤;パパベリン、アトロピン、エトミドリン等の鎮けい剤;ジゴキシン、ジギトキシン、メチルジゴキシン、ユビデカレノン等の強心剤;ピンドロール、アジマリン、ジソピラミド等の不整脈剤;ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、トリアムテレン、フロセミド、ブメタニド等の利尿剤;レセルピン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸プラゾシン、メトプロロール、プロプラノロール、アテノロール等の抗高血圧剤;ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ジルチアゼム、ニフェジピン、ジピリダモール等の冠血管拡張剤;ノスカピン、サルブタモール、プロカテロール、ツロプテロール、トラニラスト、ケトチフェン等の鎮咳剤;塩酸ブロムヘキシン、グアイフェネシン等の去痰剤;ニカルジピン、ピンポセチン等の脳循環改善剤;エリスロマイシン、ジョサマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、リファンピシン、グリセオフルビン等の抗生物質;ジフェンヒドラミン、プロメタジン、メキタジン、フマル酸クレマスチン等の抗ヒスタミン剤;トリアムシノロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニソロン、ダナゾール、メチルテストステロン、酢酸クロルマジノン等のステロイド剤;ビタミンA類、ビタミンD類、ビタミンE類、ビタミンK類、葉酸(ビタミンM類)等のビタミン剤;ジメチコン、ファモチジン、シメチジン、ニザチジン、メトクロプラミド、ファモチジン、オメプラゾール、スルピリド、トレピブトン、スクラルファート等の消化器系疾患治療剤;カフェイン、ジクマロール、シンナリジン、クロフィブラート、ゲファルナート、ブロベネシド、メルカプトプリン、メトトレキサート、ウルソデスオキシコール酸、メシル酸ジヒドロエルゴタミン等が挙げられる。
上記(a1)成分の中でも、本発明による効果をより得るためには、水難溶性薬物が好ましい。ここで、本明細書において「水難溶性薬物」とは、20℃の水に対する溶解度が0〜30mg/mLである薬物をいい、好ましくは0〜10mg/mLである。
また、水難溶性薬物の中でも、非ステロイド抗炎症剤において、本発明の効果が顕著である。
これら(a1)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、(a1)成分は、市販品があればそれを用いてもよいし、あるいは、原料化合物から公知の方法により適宜合成したものを用いてもよい。
また、(a1)成分は、粉砕処理により粉砕物とすることができる。粉砕物の平均粒子径は0.01〜50μmが好ましく、より好ましくは0.1〜25μmである。
前記下限値以上であれば、(a1)成分の取り扱い性が良好となり、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性をさらに高めることができる。
(A)成分中の(a1)成分の配合割合は、それぞれの水難溶性薬物における有効量とすることができる。該配合割合は、特に限定されないが、例えば、0.1〜95質量%が好ましく、1〜90質量%がより好ましい。
前記範囲内であれば、水難溶性薬物の分散性のさらなる向上を図ることができる。また、前記下限値以上であれば、充分な薬効が得られ、前記上限値以下であれば、錠剤の成形性が良好になる。
[(a2)成分]
(a2)成分は、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物であり、主として結合剤として機能する成分である。
本発明において、(a2)成分の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)で測定され、5000以上が好ましく、1万以上がより好ましく、3万以上がさらに好ましい。
水溶性とは、溶解度が、20℃の水に対して1mg/mL以上を意味する。
水膨潤性とは、水を加えると膨潤し、透明、混濁、又は懸濁性の粘稠な液性を示すことを意味する。
本態様の水溶性高分子化合物としては、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポピドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等が挙げられる。
本態様の水膨潤性高分子化合物としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、エチルセルロース、クロスポピドン等が挙げられる。
本態様の(a2)成分としては、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを除く。)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコールが好ましい。より好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを除く。)とメチルセルロースである。
ポリビニルアルコールとしては、けん化度が96モル%以下のものがさらに好ましい。
これらの(a2)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(a2)成分の粘度は、例えば、単一円筒形回転粘度計(ブルックフィールド社製「LVDV−II+Pro」、スピンドルNo.ULA、回転数:60rpm、測定時間:4分間、測定温度:20℃)を用いて測定される。
(a2)成分の2質量%水溶液の20℃における粘度は、6.0mPa・s未満であり、好ましくは1〜5.5mPa・sであり、より好ましくは1.2〜5.0mPa・sであり、特に好ましくは1.5〜4.0mPa・sである。
前記下限値以上であれば、(A)成分の造粒性が良好となり、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性が良好になる。
(A)成分中の(a2)成分の配合割合は、特に限定されないが、0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。
前記下限値以上であれば、(A)成分の造粒性が向上し、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性がより向上する。
[任意成分]
本態様の(A)成分には、分散性と製造性を向上させるために、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含有させてもよい。
本明細書において、低置換度とは、置換基(前記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの場合はヒドロキシプロピル基)のモル置換度が、5〜16であることを意味し、より好ましくは7〜12程度である。
(A)成分中の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの配合割合は、5〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜50質量%である。
前記下限値以上であれば、(a1)成分と混合した際、(a1)成分の混合機や粉砕機等への付着が抑えられ、混合効率や粉砕性が向上し、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性を向上させることができる。
(A)成分における、(a1)成分と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとの配合比((a1):(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース))は、質量比で1:0.01〜1:10であることが好ましく、より好ましくは1:0.05〜1:5であり、さらに好ましくは1:0.05〜1:2である。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの配合比が前記下限値以上であれば、混合の際、(a1)成分の混合機や粉砕機等への付着を抑えられるため混合効率や粉砕性が向上し、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性がさらに向上する。
また、(A)成分における、造粒粒子中の(a1)成分と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとの合計の含有量と、(a2)成分の含有量(固形分)との配合比({(a1)+(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)}/(a2))は、質量比で1/0.3〜1/0.005であることが好ましく、より好ましくは1/0.25〜1/0.01である。
「(a1)+(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)」の配合比が、前記下限値以上であれば、薬物の分散性をさらに高めることができ、また、前記上限値以下であれば、製造時の造粒性が向上する。
<(B)成分>
本態様の錠剤は、上記(A)成分に加え、(B)成分を含有する。
(B)成分は、炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物であり、主として錠剤の崩壊を促進する機能を有し、それにより薬物の分散性の向上を図るために配合する成分である。
[炭酸水素塩、炭酸塩]
本態様の(B)成分に用いられる炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
また、炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
中でも、水難溶性薬物の分散性のさらなる向上を図るためには、炭酸水素塩が好ましく、より好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムであり、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウムである。
本態様の(B)成分に用いられる炭酸水素塩と炭酸塩は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本態様の(B)成分の平均粒子径は、10〜800μmが好ましく、30〜600μmがより好ましい。
前記下限値以上であれば、粉体の流動性が良好になるため製造時に扱いやすく、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性が向上する。
錠剤中の(B)成分の配合割合は、0.1質量%〜10質量%であり、好ましくは0.3質量%〜5質量%、特に好ましくは、0.5質量%〜5質量%である。
前記下限値以上とすれば、良好な薬物の分散性が得られ易く、また、前記上限値以下とすれば、薬物安定性が良好になる。
<任意成分>
本態様の錠剤は、上述の(A)成分及び(B)成分以外に、必要に応じてその他の原料、例えば、界面活性剤(C)((C)成分)、崩壊剤(D)((D)成分)、水溶性賦形剤(E)((E)成分)、滑沢剤、香料、矯味剤(甘味料、酸味料等)等の任意成分を含んでもよい。
[(C)成分]
本態様の錠剤は、必要に応じて、さらに(C)成分を含有してもよい。
(C)成分は、界面活性剤であり、主として錠剤の濡れ性を向上させると共に、薬物の分散性の向上を図るために配合する成分である。
本態様の(C)成分に用いられる界面活性剤としては、特に限定されず、通常、経口製剤等で使用されているノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤を用いることができる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(9)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(21)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(25)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(5)アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(15)アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン(4)アルキルエーテル、ポリオキシエチレン(40)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(10)ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(30)ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(40)ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(60)ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(10)ステロール、ポリオキシエチレン(20)ステロール、ポリオキシエチレン(30)ステロール、水素添加ステロール、ポリエチレングリコール(1)脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(2)脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(4)脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(10)脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(25)脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(40)脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(6)ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレン(20)ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレン(5)アルキルアミン、ポリオキシエチレン(10)アルキルアミン、ポリオキシエチレン(15)アルキルアミン、ポリオキシエチレン(5)脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン(10)脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン(15)脂肪酸アミド、アルキルジエタノールアミン、アルキルグルコシド、アルキルマルトシド、アルキルポリグルコシド、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシドエステル、メチルグルカミド等が挙げられる。
なお、上記例示のノニオン活性剤の表記における括弧内の数値は、エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数を表す。
アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシル−N−メチルβアラニン塩等のN−アシルアミノ酸塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、リン酸アルキル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、N−アシルアミノエチルジエチルアミン塩、N−アシルグアニジン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂質、卵黄リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、ホスファチジルコリン等のレシチン誘導体、N−アルキルジメチルアミンオキサイド、N−アルキル−β−イミノジプロピオン酸塩、N−アルキルジメチルベタイン、N−アシル−ジメチルベタイン、N−アシルアミドプロピルジメチルベタイン、2−アルキルイミダゾリン誘導体、N−アルキルスルホベタイングルカミン、N−アルキルカルボキシベタイングルカミン等が挙げられる。
(C)成分としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤が好ましく、アニオン界面活性剤がより好ましく、より高い薬物の分散性を達成する観点から、ラウリル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステルがより好ましく、ラウリル硫酸ナトリウムがさらに好ましい。
本態様において、(C)成分は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
錠剤中の(C)成分の配合割合は、0.1質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜5質量%であり、特に好ましくは0.5質量%〜5質量%である。
前記下限値以上とすれば、良好な薬物の分散性が得られ、また、前記上限値以下とすれば、薬物安定性が良好になる。
[(D)成分]
本態様の錠剤は、必要に応じて、さらに(D)成分を含有してもよい。
(D)成分は、崩壊剤であり、主として錠剤の崩壊性を向上させると共に、薬物の分散性のさらなる向上を図るために配合する成分である。
また、本態様の錠剤において、(D)成分は、上記(C)成分と併用すると、薬物の分散性をさらに向上させることができる。
本態様の(D)成分としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポピドン等が挙げられる。
本態様において、(D)成分は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
錠剤中の(D)成分の配合割合は、0.1質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜5質量%、特に好ましくは0.5質量%〜5質量%である。
前記下限値以上とすれば、良好な薬物の分散性が得られ、また、前記上限値以下とすれば、薬物安定性が良好になる。
また、(D)成分に対する(C)成分の質量比((C)/(D)比)は、0.05〜20が好ましく、より好ましくは0.1〜10である。
前記下限値以上とすれば、薬物の分散性が良好になり、また、前記上限値以下とすれば、薬物の保存安定性が良好になる。
[(E)成分]
本態様の錠剤は、必要に応じて、さらに水溶性賦形剤(E)(以下、「(E)成分」とも称する。)を含有してもよい。
(E)成分は、薬物の分散性を向上させると共に、錠剤化の際に成形性を良くするために配合する成分である。
本態様の(E)成分としては、糖、糖アルコールが挙げられる。
中でも、マルチトース、エリスリトール、マンニトール、乳糖、白糖、還元乳糖、が好ましく、マンニトール、乳糖がより好ましい。
本態様において、(E)成分は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
錠剤中の(E)成分の配合割合は、5質量%〜80質量%が好ましい。
前記下限値以上とすれば、錠剤の成形性が良好になり、また、前記上限値以下とすれば、薬物の分散性が良好になる。
[他の任意成分]
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル等を用いることができる。中でも、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。
香料としては、例えば、メントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)等を用いることができる。
甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロース等を用いることができる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸又はそれらの塩等を用いることができる。
<第一の態様の錠剤の製造方法>
本態様の錠剤の製造方法は、造粒工程と打錠工程とを備える。
[造粒工程]
造粒工程は、(A)成分を作製する工程である。
本発明の造粒工程としては、(a1)成分と(a2)成分とを含有する造粒粒子が得られればよい。
例えば、流動層造粒機(フロイント産業社製「スパイラフロー SFC−5」)を使用して、イブプロフェン等の(a1)成分に、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等の(a2)成分を含む水溶液又は分散液(必要に応じて任意成分を添加してもよい。)を噴霧し、造粒を行う。
(a2)成分を含む分散液の噴霧は、(A)成分中の薬物の配合割合が、0.1〜95質量%になるまで行うのが好ましく、より好ましくは1〜90質量%になるまで行う。
前記下限値以上であれば、薬物の安定性が良好になり、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性が良好になる。
また、造粒後の造粒粒子の平均粒子径は、本発明の効果をより高めるために、100〜1000μmが好ましく、150〜700μmがより好ましい。
(a1)成分としては、所望の(a1)成分の市販品があれば、それをそのまま造粒工程に用いてもよいし、あるいは、所望の粒子径にない場合等には、薬物をコロプレックス等の粉砕機に投入し、例えば回転数5000〜20000rpmの条件で粉砕し、粉砕物を得てもよい(粉砕処理)。ここで、粉砕機コロプレックスには、(a1)成分の他にあらかじめ任意成分を投入してもよい。
なお、前記粉砕処理は、粉砕後の粉砕物の平均粒子径が0.01〜50μmになるまで行うのが好ましく、より好ましくは0.1〜25μmになるまで行う。
前記上限値以上であれば、(A)成分の造粒性が良好となり、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性をより高めることができる。
本態様の(A)成分に、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを配合する場合、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを添加するタイミングとしては、粉砕処理の際、薬物と共に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを粉砕機に投入し共粉砕してもよく、薬物と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースをそれぞれ別々に粉砕処理し、粉砕処理後混合してもよい。
(a1)成分の粒子と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの粒子の平均粒子径は、共粉砕する場合には、両成分の粒子の混合物の平均粒子径として調整する。別々に粉砕処理すれば、それぞれの成分を所望の平均粒子径とすることができる。
本発明においては、薬物と低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとを共粉砕することにより、薬物の粉砕が良好となる。したがって、(a1)成分の粒子の表面積をより大きくし、薬物の分散性をさらに向上させることができることから、本発明では共粉砕が好ましい。粉砕しにくい薬物として、たとえば、水難溶性薬物が挙げられるが、このような薬物は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと共に粉砕することにより、薬物の粉砕が特に良好になり易い。
共粉砕した場合の、(a1)成分の粒子と前記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの粒子の混合物の平均粒子径は、0.01〜35μmが好ましく、より好ましくは0.1〜30μmであり、さらに好ましくは0.1〜25μmである。
前記下限値以上であれば、造粒性が向上し、また、前記上限値以下であれば、薬物の分散性をさらに高めることができる。
[打錠工程]
打錠工程は、上記造粒工程で作製した造粒粒子((A)成分)と、(B)成分と、必要に応じて、(C)〜(E)成分等の任意成分とを混合し、打錠し、錠剤を得る工程である。
打錠方法としては、リブラ(菊水製作所社製)、L−41型(畑鐵工所社製)等のロータリー式の打錠機等を用いる方法が挙げられる。
本発明の上記第一の態様の錠剤は、(A)成分と共に、(B)成分を含有するため、従来よりも薬物の分散性が高いものとなる。
当該第一の態様の錠剤において、(A)成分と共に(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有させた錠剤とすれば、薬物の分散性のさらなる向上を図ることができる。
(2)第二の態様
≪錠剤≫
本発明の錠剤の第二の態様としては、(A)成分と、(C)成分及び(D)成分とを含有する。これら3つの成分を組合せて含有する錠剤とすることにより、従来の錠剤に比べて薬物の分散性をより高めることができる。
以下、当該第二の態様について説明する。
<(A)成分>
本態様における(A)成分は、上述した第一の態様と同様、(a1)成分と(a2)成分とを含有する造粒粒子である。
本態様における錠剤中の(A)成分の配合割合は、第一の態様と同様である。
ここで、本態様の(a1)成分及びその配合割合は、上述した第一の態様と同様である。
また、本態様の(a2)成分及びその配合割合も、上述した第一の態様と同様である。
<(C)成分>
本態様の(C)成分及びその配合割合は、上述した第一の態様と同様である。
<(D)成分>
本態様の(D)成分及びその配合割合は、上述した第一の態様と同様である。
また、(C)/(D)比も、上述した第一の態様と同様である。
<任意成分>
本態様においては、(A)成分、(C)成分及び(D)成分以外に、必要に応じてその他の原料、例えば、水溶性賦形剤(E)、滑沢剤、香料、矯味剤(甘味料、酸味料等)等の任意成分を含んでもよい。これらの任意成分については、上述した第一の態様のものと同様である。
<第二の態様の錠剤の製造方法>
本態様の製造方法は、第一の態様と同様に(A)成分を得、当該(A)成分と、(C)成分及び(D)成分と、必要に応じて、(E)成分等の任意成分とを混合し、打錠し、錠剤を得る。
本発明の第二の態様の錠剤は、(A)成分と共に、(C)成分及び(D)成分を含有するため、従来よりも薬物の分散性が高いものとなる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それぞれ質量部および質量%を示す。
(造粒粒子1の製造)
イブプロフェン((a1)成分)2145gと低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)(信越化学社製LH−31)858gを混合した後、粉砕機コロプレックス((株)パウレック製160Z型)に投入し、回転数12000rpmの条件で粉砕し、粉砕物を得た。粉砕物の平均粒子径は、12μmであった。
粉砕物1365gを予熱しておいたスパイラフローSFC−5型(フロイント産業(株)製)に投入し、給気温度55℃、排気風量2.7m/分、ローター回転数200rpmの条件で流動を開始した。排気温度が43℃以上であることを確認した後、ヒドロキシプロピルセルロース「HPC−SSL」(日本曹達(株))((a2)成分):精製水=150:2350(質量比)の水溶液)を、2流体ノズルATF型(穴径φ1.8mm)を用いて噴霧した。
噴霧後、給気温度を65℃に変更し、乾燥を行った。排気温度が43℃に達した時点で乾燥を終了し、造粒物を得た。
得られた造粒物を、目開き850μmの篩を用いて篩過し、「造粒粒子1」((A)成分)を得た。
なお、造粒粒子1中のイブプロフェン含有割合は、高速液体クロマトグラフィにより測定した結果、60質量%であった。
(造粒粒子2の製造)
上記造粒粒子1と同様に、粉砕物を得た。
粉砕物1365gの他にアセトアミノフェン975gを投入した以外は、上記造粒粒子1と同様に、流動、噴霧、乾燥、篩過を行い、「造粒粒子2」((A)成分)を得た。
なお、造粒粒子2中のイブプロフェン含有割合は、高速液体クロマトグラフィにより測定した結果、37質量%であった。
(実施例1〜15、比較例1〜5)
「打錠」
1錠あたりの組成が表1〜3の組成となるように、上記造粒粒子1又は2((A)成分)と、(B)成分〜(E)成分とを混合した。
混合後、単発打錠機を用いて錠剤径約10mmの錠剤を作製した。錠剤硬度が、6〜7kgfとなるように打錠圧を調整した。
(評価方法)
「分散性評価試験」
パドル溶出試験器(富山産業(株))を用いて、分散性評価を実施した。
パドルの攪拌翼が十分に隠れる程度の胃モデル液(塩化ナトリウムと塩酸を水に溶かし、pHを1.8に調製)に錠剤2錠を添加し、崩壊した錠剤が強制的に液中で分散しない程度に攪拌した。
錠剤2錠を、胃モデル液に添加してから5分後に、該液を採取してバイアル瓶に移し、アセトニトリル、酢酸を添加してイブプロフェンを溶解した。
溶解後、0.45μmのフィルターでろ過し、高速液体クロマトグラフィでイブプロフェンの量を測定した。この高速液体クロマトグラフィの測定結果から、錠剤から試験液に分散したイブプロフェンの量を逆算した。
錠剤添加後5分の分散率は、添加した錠剤中のイブプロフェンの質量を100%とした場合の、該錠剤から分散したイブプロフェンの質量の割合(%)を求めることにより算出した。
本実施例において分散率は、35%以上であれば充分に高い。また、50%以上であれば顕著に高く、80%以上であれば極めて顕著に高いといえる。
第一の態様である実施例1〜10の錠剤を用いた分散性評価試験の結果を、表1に示す。
Figure 2015027964
第二の態様である実施例11〜15の錠剤を用いた分散性評価試験の結果を、表2に示す。
Figure 2015027964
比較例1〜5の錠剤を用いた分散性評価試験の結果を、表3に示す。
Figure 2015027964
表1に示すように、(A)成分と共に、(B)成分を含有させた実施例1〜10の錠剤は、分散率が55%以上の高い分散性を示した。
実施例1〜4の錠剤においては、(B)成分の配合量を増加させるにつれ分散率が上昇した。
また、(A)成分と共に、(B)成分、及び(C)成分又は(D)成分を含有させた実施例7,8の錠剤は、分散率がそれぞれ72%、71%であり、(B)成分の含有量が同じ実施例2の錠剤の分散率(62%)に比べ、分散率がより高かった。
また、(A)成分と共に、(B)成分、並びに(C)成分及び(D)成分を含有させた実施例9,10の錠剤は、分散率がそれぞれ85%、92%であり、分散性が特に高いものとなった。
表2に示すように、(A)成分と共に、(C)成分及び(D)成分を含有させた実施例11〜15の錠剤は、分散率が55%以上の高い分散性を示した。
一方、表3に示すように、(A)成分を含有し、かつ、(B)成分を含有しない、比較例1〜5の錠剤は、分散率が33%以下であった。
(まとめ)
以上の結果から、本発明を適用した錠剤は、分散性に優れていることが分かった。

Claims (4)

  1. 薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)と、
    炭酸水素塩及び炭酸塩から選ばれる1種以上の化合物(B)と、
    を含有する錠剤。
  2. さらに界面活性剤(C)を含有する、請求項1に記載の錠剤。
  3. さらに崩壊剤(D)を含有する、請求項1又は2に記載の錠剤。
  4. 薬物(a1)と、水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物から選ばれる1種以上の高分子化合物(a2)とを含有する造粒粒子(A)と、
    界面活性剤(C)及び崩壊剤(D)と、
    を含有する錠剤。
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