JP2013010725A - 内服用固形医薬組成物及びこれを配合してなる医薬製剤 - Google Patents

内服用固形医薬組成物及びこれを配合してなる医薬製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】胃の中でのイブプロフェンの溶出性が向上した、内服用固形医薬組成物及びこれを配合してなる医薬製剤を提供する。
【解決手段】(A)イブプロフェンと、(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンと、(C)アミノ酸又はその塩とを含有する内服用固形医薬組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、イブプロフェンを含有する内服用固形医薬組成物、及びこれを配合してなる医薬製剤に関するものである。
経口投与された薬剤は、体液にて溶出(溶解)して吸収され効果が発揮される。解熱鎮痛成分であるイブプロフェンは水難溶性成分であり、効果が生体で十分に発揮されていないか、効果が発現するまでに時間がかかるという課題があり、溶出性、溶出速度向上の手段が望まれている。溶出性向上の手段として、界面活性剤との共溶融で溶出性を高める方法が提案されている(特許文献1:特表2003−508434号公報)。しかしながら、さらなる溶出性向上が望まれていた。
特表2003−508434号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、胃の中でのイブプロフェンの溶出(溶解)性が向上した、内服用固形医薬組成物及びこれを配合してなる医薬製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンを用い、これにアミノ酸又はその塩を配合することで、イブプロフェン溶出速度が大きくなり、飛躍的に溶出性が向上することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記内服用固形医薬組成物及び医薬製剤を提供する。
[1].(A)イブプロフェンと、(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンと、(C)アミノ酸又はその塩とを含有する内服用固形医薬組成物。
[2].(C)成分が、グリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン酸及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の内服用固形医薬組成物。
[3].請求項1又は2記載の内服用固形医薬組成物を配合してなり、粒状剤又は錠剤である医薬製剤。
本発明によれば、胃の中でのイブプロフェンの溶出性が向上した、内服用固形医薬組成物及びこれを配合してなる医薬製剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
(I)内服用固形医薬組成物
本発明の内服用固形医薬組成物は、(A)イブプロフェンと、(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンと、(C)アミノ酸又はその塩とを含有するものである。
(A)イブプロフェン
イブプロフェンとしては、イブプロフェン(2−(4−isobutylphenyl)propionic acid)及びその塩類、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、メチルグルカミン、さらにはリジン等のアミノ酸との塩等が挙げられる。イブプロフェン又はその塩は解熱鎮痛薬として有効である。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。OCT医薬品とする場合、医薬品承認基準量に基づき、イブプロフェン1日服用量として200〜600mgが好ましく、390〜450mgがより好ましい。また、内服用固形医薬組成物中10〜60質量%含まれることが好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン
ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンは、界面活性剤の1種であり、イブプロフェンの溶出促進剤として機能し得る。このような、特定の界面活性剤を用いることで、本発明の効果を得ることができる。特に、イブプロフェンとポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンとを、加熱混合、冷却して共融混合物を形成させると、イブプロフェンの融点低下、結晶サイズの低下、濡れ性向上等により、イブプロフェンの初期溶出速度が向上する。なお、イブプロフェンの融点のシフトはDSC等により確認することができる。
(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。本発明においては、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンよりも、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルが好ましい。
ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしては、脂肪酸が、炭素数10〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のものが好ましく、炭素数12〜18の飽和脂肪酸のものが好ましい。また、エチレンオキサイド平均付加モル数が20〜60のものが好ましく、30〜50のものがより好ましい。具体的には、ポリオキシエチレン(EO40)モノステアリン酸エステル(ステアリン酸ポリオキシル40)、ポリオキシエチレン(EO45)モノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン(EO55)モノステアリン酸エステル等が挙げられる。
脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンとしては、脂肪酸が、炭素数10〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のものが好ましく、炭素数12〜18の飽和又は不飽和脂肪酸がより好ましい。エチレンオキサイド平均付加モル数が5〜60のものが好ましく、10〜40がより好ましい。具体的には、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタン等が挙げられる。安定性や経口投与最大量の観点から、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(EO20)ソルビタンが好ましく、ポリオキシエチレン(EO40)モノステアリン酸エステルがより好ましい。
(B)成分の含有量は、内服用固形医薬組成物中4〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。また、(B)/(A)で表される、(A)成分に対する(B)成分の含有質量比は、0.4/1〜2/1が好ましく、0.5/1〜1.5/1がより好ましく、0.5/1〜1.2/1がさらに好ましい。この範囲が0.4/1より低いと、イブプロフェンの溶出促進効果が十分でなくなるおそれがあり、一方、高すぎると嵩高くなり、製剤化が困難になる場合がある。
(C)アミノ酸又はその塩
(C)成分を配合することで、イブプロフェンの初期溶出速度が飛躍的に向上する。
アミノ酸又はその塩は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、アラニン、アスパラギン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン等が挙げられる。中でも、グリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン酸及びこれらの塩が好ましく、グリシン、グルタミン酸、グルタミン酸塩、アスパラギン酸がより好ましく、グリシン、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸がさらに好ましい。
(C)成分の含有量は、内服用固形医薬組成物中5〜60質量%が好ましく、5〜43質量%がより好ましい。また、(C)/(A)で表される、(A)成分に対する(C)成分の含有質量比は、0.3/1〜2/1が好ましく、0.5/1〜1.5/1がより好ましく、1.0/1〜1.5/1がさらに好ましい。0.3/1以上とすることで、特に良好なイブプロフェンの溶出速度が得られる。一方、2/1を超えてもイブプロフェンの溶出速度は大きくは向上せず、錠剤が大きくなる傾向がある。
また、(B)/(C)で表される、(C)成分に対する(B)成分の含有質量比は、0.4/1〜1.6/1が好ましく、0.5/1〜1.6/1がより好ましい。この範囲で、イブプロフェンの特に良好な溶出速度が得られる。
(D)賦型剤
本発明の内服用固形医薬組成物には、粉体の成形性向上、服用性を向上させるために、(D)賦型剤を配合することが好ましい。(D)成分としては、セルロース粉体、糖粉体、デンプン粉体、二酸化ケイ素等の粉体等が挙げられる。セルロース粉体として具体的には、結晶セルロース、粉末セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等が挙げられる。糖粉体として具体的には、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)等が挙げられる。デンプン粉体として具体的には、トウモロコシデンプン(コーンスターチ)、バレイショデンプン(ポテトスターチ)、コムギデンプン、コメデンプン等のデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、部分α化デンプン等のデンプン誘導体等が好ましく、トウモロコシデンプン(コーンスターチ)が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、二酸化ケイ素又はマンニトールが好ましい。
(D)成分の含有量は、内服用固形医薬組成物中1〜80質量%が好ましく、5〜65質量%がより好ましい。また、(D)/(A)で表される、(A)成分に対する(D)成分の含有質量比は、0.1/1〜5/1が好ましく、0.1/1以上とすると、錠剤とした際の成形性が特に良好である。一方、5/1を超えて配合しても成形性はそれ以上向上しない。
本発明の内服用固形医薬組成物には、上記成分以外に本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を適量配合することができる。他の成分としては、例えば、上記成分以外の医薬品の有効成分や機能性食品の機能成分等の生理活性成分、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、香料、矯味剤(甘味料、酸味料等)、(B)成分以外の界面活性剤等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、適量を配合することができる。
具体的には、生理活性成分としては、アスピリン、アセトアミノフェン、エトドラック、メフェナミック、メクロフェナミック、ピロキシカム、イソプロピルアンチピリン、トラネキサム酸等の(A)成分以外の抗炎症剤;ニトラゼパム、トリアゾラム、フェノバルビタール、アミバルビタール、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレニル尿素等の催眠・鎮静剤;フェニトイン、メタルビタール、プリミドン、クロナゼパム、カルバマゼピン、バルプロ酸等の抗てんかん剤;塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート等の鎮うん剤;イミプラニン、ノキシプチリン、フェネルジン等の抗うつ剤;ハロペリドール、メプロバメート、クロルジアゼポキシド、ジアゼバム、オキサゼバム、スルピリド等の精神神経用剤;パパベリン、アトロピン、エトミドリン等の鎮けい剤;ジゴキシン、ジギトキシン、メチルジゴキシン、ユビデカレノン等の強心剤;ピンドロール、アジマリン、ジソピラミド等の不整脈剤;ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、トリアムテレン、フロセミド、ブメタニド等の利尿剤;レセルピン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸プラゾシン、メトプロロール、プロプラノロール、アテノロール等の抗高血圧剤;ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ジルチアゼム、ニフェジピン、ジピリダモール等の冠血管拡張剤;ノスカピン、サルブタモール、プロカテロール、ツロプテロール、トラニラスト、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジヒドロコデイン等の鎮咳剤;ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、グアイフェネシン等の去痰剤;ニカルジピン、ピンポセチン等の脳循環改善剤;塩酸メチルエフェドリン等の交感神経興奮剤;エリスロマイシン、ジョサマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、リファンピシン、グリセオフルビン等の抗生物質;ジフェンヒドラミン、プロメタジン、メキタジン、クレマスチンフマル酸塩等の抗ヒスタミン剤;トリアムシノロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニソロン、ダナゾール、メチルテストステロン、酢酸クロルマジノン等のステロイド剤;ビタミンA類、ビタミンB類、ビタミンC類(アスコルビン酸等)、ビタミンD類、ビタミンE類、ビタミンK類、葉酸(ビタミンM類)等のビタミン剤;ジメチコン、ファモチジン、ラニチジン、シメチジン、ニザチジン、メトクロプラミド、オメプラゾール、スルピリド、トレピブトン、スクラルファート、制酸剤(水酸化アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)等の消化器系疾患治療剤;カフェイン、ジクマロール、シンナリジン、クロフィブラート、ゲファルナート、ブロベネシド、メルカプトプリン、メトトレキサート、ウルソデスオキシコール酸、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、グルクロノラクトン、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ラクトフェリン、乳性タンパク、コラーゲン等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ゼラチン、アラビアゴム末、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等を用いることができる。崩壊剤としては、例えば、クロスポビドン等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル等を用いることができる。
香料としては、例えば、メントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)等が挙げられる。
甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロース、果糖等が挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸又はそれらの塩等が挙げられる。
(B)成分以外の界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の内服用固形医薬組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、(A)イブプロフェンと(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンとを加熱混合した後、(C)アミノ酸又はその塩と、任意成分である賦型剤(二酸化ケイ素、マンニトール等)とを加えて、粉末化(固体分散体化)させる方法が挙げられる。製法として、攪拌造粒、流動層造粒、押し出し造粒、乾式造粒等が挙げられ、これらの製法を組み合わせて製することもできる。
(A)イブプロフェンと(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンを、加熱混合し、冷却して共融混合物を形成させると、イブプロフェンの融点低下がおこる。イブプロフェンの融点のシフトはDSC等により確認することができる。
なお、(A)イブプロフェンと(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンを、加熱混合する際の処理温度は、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、75℃以上がさらに好ましい。
上記共融混合物の融点は、30〜50℃が好ましく、35〜45℃がより好ましい。融点が30℃より低い場合は、室温での保存安定性確保が困難となる場合があり、50℃より高い場合は、溶出性が低下するおそれがある。なお、共融混合物の融点は、サンプルをDSCで測定し、メインピークの温度を読み取ることで得る。
本発明の内服用固形医薬組成物の平均粒径は、50〜850μmが好ましく、100〜500μmがより好ましい。50μmよりも小さい、もしくは850μmより大きいと他の成分との混合性が悪いなど製造性が低下するおそれがある。なお、平均粒径はレーザー回折散乱式粒度分布測定器(乾式)によるメジアン径(D50)である。
(II)医薬製剤
内服用固形医薬組成物を、そのまま又は他の任意成分と混合し、粒状剤(顆粒剤、細粒剤、散剤)としたり、さらに必要に応じて打錠して錠剤、カプセル剤等の医薬製剤にすることができる。特に、粒状剤又は錠剤とすることが好ましい。内服用固形医薬組成物の含有量は、医薬製剤中30〜95質量%が好ましく、40〜90質量%がより好ましい。
医薬製剤には、固形医薬組成物以外の任意成分を適量配合することができる。任意成分としては、錠剤、粒状剤、カプセル剤に配合される成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。これらの成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、その適量を配合することができる。任意成分としては、下記のものが挙げられる。
具体的には、生理活性成分としては、アスピリン、アセトアミノフェン、エトドラック、メフェナミック、メクロフェナミック、ピロキシカム、イソプロピルアンチピリン、トラネキサム酸等の(A)成分以外の抗炎症剤;ニトラゼパム、トリアゾラム、フェノバルビタール、アミバルビタ−ル、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレニル尿素等の催眠・鎮静剤;フェニトイン、メタルビタール、プリミドン、クロナゼパム、カルバマゼピン、バルプロ酸等の抗てんかん剤;塩酸メクリジン、ジメンヒドリナート等の鎮うん剤;イミプラニン、ノキシプチリン、フェネルジン等の抗うつ剤;ハロペリドール、メプロバメート、クロルジアゼポキシド、ジアゼバム、オキサゼバム、スルピリド等の精神神経用剤;パパベリン、アトロピン、エトミドリン等の鎮けい剤;ジゴキシン、ジギトキシン、メチルジゴキシン、ユビデカレノン等の強心剤;ピンドロール、アジマリン、ジソピラミド等の不整脈剤;ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、トリアムテレン、フロセミド、ブメタニド等の利尿剤;レセルピン、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸プラゾシン、メトプロロール、プロプラノロール、アテノロール等の抗高血圧剤;ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ジルチアゼム、ニフェジピン、ジピリダモール等の冠血管拡張剤;ノスカピン、サルブタモール、プロカテロール、ツロプテロール、トラニラスト、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジヒドロコデイン等の鎮咳剤;ブロムヘキシン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、グアイフェネシン等の去痰剤;ニカルジピン、ピンポセチン等の脳循環改善剤;塩酸メチルエフェドリン等の交感神経興奮剤;エリスロマイシン、ジョサマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、リファンピシン、グリセオフルビン等の抗生物質;ジフェンヒドラミン、プロメタジン、メキタジン、クレマスチンフマル酸塩等の抗ヒスタミン剤;トリアムシノロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニソロン、ダナゾール、メチルテストステロン、酢酸クロルマジノン等のステロイド剤;ビタミンA類、ビタミンB類、ビタミンC類(アスコルビン酸等)、ビタミンD類、ビタミンE類、ビタミンK類、葉酸(ビタミンM類)等のビタミン剤;ジメチコン、ファモチジン、ラニチジン、シメチジン、ニザチジン、メトクロプラミド、ファモチジン、オメプラゾール、スルピリド、トレピブトン、スクラルファート、制酸剤(水酸化アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)等の消化器系疾患治療剤;カフェイン、ジクマロール、シンナリジン、クロフィブラート、ゲファルナート、ブロベネシド、メルカプトプリン、メトトレキサート、ウルソデスオキシコール酸、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、グルクロノラクトン、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ラクトフェリン、乳性タンパク、コラーゲン等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、澱粉、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等を用いることができる。
賦型剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン等の崩壊剤;乳糖、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース、粉糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム等を用いることができる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル等を用いることができる。香料としては、例えば、メントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)等が挙げられる。
甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロース、果糖等が挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸又はそれらの塩等が挙げられる。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。ただし、(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンは除く。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の比率は質量比を示す。
[実施例1〜15、比較例1〜5]
50mLバイアル瓶に、ポリオキシエチレン(40)モノステアリン酸エステル(ステアリン酸ポリオキシル40)0.80g、イブプロフェン2.00g、グリシン2.00g、マンニトール0.80gを入れた。バイアル瓶を80℃の湯浴に入れ、20分加熱した。10分と15分後、加熱したまま撹拌棒を用いて混合した。20分後、湯浴から外し、撹拌を続けながら、室温下で冷却した。その後、スパチュラや乳鉢で固体を粉砕した後、篩を行い、粒径300μm以下の粉体サンプルを得た。得られたサンプルについて、下記評価を行った。結果を表中に併記する。なお、イブプロフェンの融点はDSCで確認した。
<溶出性>
日局溶出試験法に基づき、下記方法に従って試験を実施した。試験開始後5分・30分における溶出率を評価した。
溶出試験条件:イブプロフェン130mg/900mLとなるように、上記粉体サンプルを添加して試験を実施した。溶出試験液はpH4.5のクエン酸緩衝液を用い、溶出試験器(DISSOLUTION TESTER 富山産業(株)製)にて試験した。
[溶出率]
溶出率は、粉体サンプル中に含まれるイブプロフェンの量と、溶液中に溶出したイブプロフェンの溶出量から、下記の式を用いて算出した。
溶出率(%)=[溶出したイブプロフェンの量(mg)/粉体サンプル中のイブプロフェンの量(mg)]×100
5分後のイブプロフェンの溶出率が、80%以上が合格であり、85%以上であればさらに良く、90%以上であれば特によい。なお、イブプロフェンの飽和溶解度は約92%である。また、30分でも同様に評価したが、本発明の実施例は、5分後でも30分後でも、その溶出性に差はないことから、その溶出(溶解)性の早さが著しいことが分かった。
Figure 2013010725
Figure 2013010725
Figure 2013010725
上記で得られた粉体サンプルを用いて、下記細粒剤、錠剤を調製した。
[実施例15]
組成
実施例8(粉砕物) 338g
ブロムヘキシン塩酸塩 4g
クレマスチンフマル酸塩 0.45g
アスコルビン酸 100g
ジヒドロコデインリン酸塩 8g
dl−メチルエフェドリン塩酸塩 20g
二酸化珪素(サイリシア740) 30g
D−マンニトール 150g
香料 0.5g
上記を混合し、細粒剤を得た。
[実施例16]
組成
実施例11(粉砕物) 390g
無水カフェイン 25g
結晶セルロース(セオラスPH302) 150g
D−マンニトール 150g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 30g
クロスポビドン(XL−10) 20g
ステアリン酸マグネシウム 3g
スクラロース 1.5g
香料 0.5g
上記を混合し、タブレッティングテスターにて打錠し、直径10mmの錠剤を得た。
[実施例17]
組成
実施例4(粉砕物) 286g
無水カフェイン 25g
アリルイソプロピルアセチル尿素 60g
結晶セルロース(セオラスKG801) 150g
乳糖 150g
上記を混合し、細粒剤を得た。
[実施例18]
組成
実施例5(粉砕物) 454g
アンブロキソール塩酸塩 15g
クレマスチンフマル酸塩 0.45g
アスコルビン酸 100g
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 16g
dl−メチルエフェドリン塩酸塩 20g
乾燥水酸化アルミニウムゲル 70g
結晶セルロース(セオラスKG801) 150g
クロスカルメロースナトリウム 20g
ステアリン酸マグネシウム 3g
香料 0.5g
合計 100.0
上記を混合し、タブレッティングテスターにて打錠し、直径10mmの錠剤を得た。
上記例で使用した原料を下記に示す。なお、特に明記がない限り、表中の各成分の量は純分換算量である。
Figure 2013010725

Claims (3)

  1. (A)イブプロフェンと、(B)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又は脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンと、(C)アミノ酸又はその塩とを含有する内服用固形医薬組成物。
  2. (C)成分が、グリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン酸及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の内服用固形医薬組成物。
  3. 請求項1又は2記載の内服用固形医薬組成物を配合してなり、粒状剤又は錠剤である医薬製剤。
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