JP2015026504A - 観察用セル及びガス採取方法 - Google Patents

観察用セル及びガス採取方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015026504A
JP2015026504A JP2013155128A JP2013155128A JP2015026504A JP 2015026504 A JP2015026504 A JP 2015026504A JP 2013155128 A JP2013155128 A JP 2013155128A JP 2013155128 A JP2013155128 A JP 2013155128A JP 2015026504 A JP2015026504 A JP 2015026504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium ion
ion battery
observation
gas
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013155128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5669231B2 (ja
Inventor
平川 琢己
Takumi Hirakawa
琢己 平川
米澤 良
Makoto Yonezawa
米澤  良
裕之 前川
Hiroyuki Maekawa
裕之 前川
良浩 西村
Yoshihiro Nishimura
良浩 西村
誠治 森下
Seiji Morishita
誠治 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lasertec Corp
Original Assignee
Lasertec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lasertec Corp filed Critical Lasertec Corp
Priority to JP2013155128A priority Critical patent/JP5669231B2/ja
Publication of JP2015026504A publication Critical patent/JP2015026504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5669231B2 publication Critical patent/JP5669231B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら充放電により生成したガスを採取できる観察用セルを実現する。
【解決手段】本発明による観察用セルは、正極板、負極板、及び正極板と負極板との間に配置したセパレータとを有し、電解液が含浸された試験用のリチウムイオン電池を整列保持する保持治具(26)と、保持治具を収納支持するセル本体(1)と、ガラス板(11)を含む観察窓が形成され、前記セル本体と密封係合するフランジ(2)とを有する。フランジには弾性シール部材(13)が設けられ、ガス採取用の針(61)は弾性シール部材を介してガラス板とリチウムイオン電池との間に空隙に進入し、滞留したガスを吸引採取する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、充放電によりリチウムイオン電池から発生したガスを顕微鏡観察しながら採取できる観察用セル(観察用容器)に関するものである。
また、本発明は、充放電によりリチウムイオン電池から発生したガスを採取するガス採取方法に関するものである。
電気自動車や携帯端末等の電源装置としてリチウムイオン二次電池が用いられ、リチウムイオン電池の研究開発が急速に進展している。リチウムイオン電池の開発において、活物質等の電池の内部構造の経時的変化が観察できれば、有益な開発データの取得が期待される。さらに、リチウムイオン電池は充放電中にガスが発生すること報告されており、例えばリチウムイオン電池の劣化が進行すると、正極板又は負極板からガスが発生する。また、リチウムイオン電池を高温条件下で充電すると同様に電極板からガスが発生する。これらのガスの発生は、危険な事故の原因となる場合おそれがある。従って、充放電中に発生するガスを採取し、ガスクロマトグラフィのような分析装置で分析すれば、新たな電池材料の開発に有益なデータを収集することが可能になる。
さらに、充放電中の活物質の状態変化や電池内部の状態変化と並行してガスの発生が検出できれば、リチウムイオン電池の安全性を高める上で有益な情報を得ることが期待される。また、ガスの発生時間ないし発生時刻が特定できれば、一層詳細な分析結果が期待される。すなわち、充電初期に発生するガスの成分と充電末期や放電末期に発生するガスの成分とは、相違することが想定される。従って、電池の内部を観察しながら、ガスの発生を検知し、ガスが発生した時点のガスを採取できれば、一層有益なデータが期待される。
従来、リチウムイオン電池から発生したガスを採取する方法として、ガス抜き装置を用いて、初期充放電を行った後に電池内部に発生したガスを抜く技術が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知のガス抜き方法では、中空針と、圧力センサと、開放弁とを有するガス抜き装置が用いられている。ガスを抜く際、中空針を電池に差し込み、続いて開放弁を開放し、生成したガスをガス抜き装置側に移行させている。
別のガス採取方法として、ラミネートフィルムにより構成されるセル内にリチウムイオン電池を収納し、ラミネートフィルムに設けた接続端子を介して充放電電圧を印加し、充放電により発生したガスを採取する方法が既知である。この既知のガス採取方法では、充放電中に又は充放電が完了した後、シリンジポンプに連結された採取針をラミネートフィルムに突き刺し、ラミネートフィルム内に溜まったガスが採取されている。
別のガス採取方法として、ステンレス製のポット内にリチウムイオン電池を収納し、ポット内に収納した状態で充放電を繰り返し、ポット内に滞留するガスを採取する方法が既知である。この既知のガス採取方法では、ステンレス製のポットの外周部に充放電コントローラに接続される端子が設けられると共にポットの内部で発生したガスを収集するチューブが連結され、充放電により発生したガスがチューブを介して採取されている。
特開2011−192523号公報
上述したガス抜き方法では、電池に中空針を差し込み、電池内部で発生したガスを中空針を介してガス抜き装置側に移行させている。しかしながら、ガス抜き装置にはアルゴンガスのような不活性ガスが充填されているため、充放電により生成されたガスと不活性ガスとが混合した状態で採取されるので、希薄な混合ガスしか採取できず、この結果採取されるガスの量が微量であり、正確な分析を行うことが困難であった。
また、ラミネートフィルムにより構成されるセル内にリチウムイオン電池を収納し、充放電した後にセル内に中空針を差し込んでガスを採取する方法では、セル内部が真空に維持されていることがあり、ガスを採取するためには多量の不活性ガスを送り込む必要があり、採取作業が煩雑化する問題があると共に採取されるガスが希薄であるため、同様に正確なガス分析を行うことが困難であった。さらに、ラミネートフィルムにより構成されるセル内にリチウムイオン電池を収納した場合、セルの内部を外部から観察できないため、ガスが発生した時点を特定できず、有益なデータの取得が困難であった。
さらに、ステンレス製のポット内にリチウムイオン電池を収納し、ポット内の気体を吸引する方法では、ポット内に不活性ガスが充填されているため、充放電により生成したガスと不活性ガスとが混合し、リチウムイオン電池から発生した低濃度のガスしか採取できず、同様に正確なガス分析を行う上で障害があった。さらに、充放電によりガスが発生した時点を特定できないため、劣化の進行度や安全性を確保するデータを取得する観点においても、問題があった。
本発明の目的は、リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら充放電により生成したガスを採取できる観察用セル(観察用容器)を実現することにある。
さらに、本発明の目的は、充放電によりリチウムイオン電池から発生した比較的高濃度のガスを採取できる観察用セルを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、充放電中のリチウムイオン電池からガスが発生した時点において生成ガスを採取でき、採取されたガスの発生時を特定できる観察用セルを提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、充放電中のリチウムイオン電池を観察しながら生成ガスを採取するガス採取方法を実現することにある。
本発明による観察用セルは、充放電中のリチウムイオン電池を外部から観察しながら、観察中のリチウムイオンから発生するガスを採取できる観察用セルであって、
リチウムイオン電池を構成する正極板、負極板、及びセパレータを整列保持する保持治具と、
前記保持治具を収納するセル本体と、
顕微鏡観察用の観察窓を構成する透明板を有し、前記セル本体と密封係合するフランジとを具え、
前記セル本体には、収納されたリチウムイオン電池と電気的に接続されると共に充放電コントローラに接続される第1及び第2の接続端子が設けられ、
前記フランジには、ガス採取用の針が抜き差し可能な弾性シール部材が装着され、
顕微鏡から出射した照明光は、前記透明板を介してセル内に収納されたリチウムイオン電池の断面の観察エリアを照明することを特徴とする。
本発明による観察用セルは、観察すべきリチウムイオン電池を密封収納すると共に、顕微鏡観察用の観察窓、充放電コントローラに接続される接続端子、及びガス採取用の針が差し込まれる弾性シール部材を有するので、充放電中のリチウムイオン電池を顕微鏡観察しながらガスの発生を検知することができる。さらに、充放電によりガスが発生した際、発生したガスは電解液中に気泡を形成し、気泡の画像は顕微鏡により明瞭に撮像されるので、顕微鏡観察によりガスの発生時点を特定できると共にガスが発生した時点においてガスを採取することが可能である。
リチウムイオン電池からガスが発生した場合、電池の内部で発生したガスは、電池の端面から外部に発散する。一方、本発明では、バネ手段により観察窓を構成するガラス板に向けてリチウムイオン電池を押圧しているので、ガラス板の下側面とリチウムイオン電池の端面との間に常時微小な間隔が形成されるので、電解液の粘性や表面張力の作用によりガラス板とリチウムイオン電池の端面との間に電解液が介在する。よって、充放電中にガラス板と対向する電池端面から発生したガスは、電解液中に気泡を形成する。そして、生成した気泡はガラス板と電池との間の空隙に位置するので、顕微鏡により気泡の画像を撮像することができる。すなわち、電解液の屈折率と気泡の屈折率とは大幅に相違するため、電池の端面とガラス板との間に気泡が発生すると、気泡の画像は顕微鏡により明瞭に撮像される。従って、顕微鏡観察により気泡の発生が検知されるので、ガスの発生時点を明確に把握することが可能になり、ガスが発生した瞬時にガスを採取することができる。
さらに、ガスの発生により生成された気泡は、電解液により周囲雰囲気から隔離されているので、シリンジポンプに連結されたガス採取針を用いて電解液中に発生した気泡を吸引採取することができ、高濃度のガスを採取することが可能である。すなわち、従来のガス採取方法では、発生したガスはガスの生成と同時に周囲雰囲気の不活性ガスと混合するため、極めての濃度の低いガスしか採取できなかった。これに対して、本発明では、電池から発生したガスは、顕微鏡観察用のガラス板とリチウムイオン電池の端面との間の空隙に存在する電解液により周囲の不活性ガスから隔離されるので、ガス採取針を用いて気泡を吸引採取することができ、高濃度のガスを採取することが可能になる。
さらに、本発明によれば、セル本体内には、前記保持治具をフランジに設けた観察窓に近づくように押圧するバネが配置され、リチウムイオン電池の断面エリアが観察窓のガラス板に接近するように構成する。高倍率及び高分解能で顕微鏡観察するには、開口数の大きな対物レンズを用いる必要がある。一方、開口数の大きな対物レンズのワーキングディスタンスは数mm程度と相当短いため、セル本体内に収納されている試験用のリチウムイオン電池が対物レンズの光軸方向に変位した場合、不鮮明な画像が撮像されてしまう。これに対して、本発明では、スプリングを利用して試験用の電池を保持する保持治具を観察窓に接近するように常時押圧力が作用するので、試験用の電池の端面が対物レンズの焦点面から外れる不具合が解消される。さらに、前記ガラス板と保持治具に保持されたリチウムイオン電池との間の間隔を制御する間隔制御手段が設けられているので、ガスを採取する際、間隔制御手段により電池の端面とガラス板との間隔を調整することにより、針の先端をガラス板と電池端面との間の空隙内に位置させることができる。
本発明によるガス採取方法は、リチウムイオン電池から発生したガスを採取するガス採取方法であって、
顕微鏡観察用の観察窓を構成するガラス板を有する観察用セル内にリチウムイオン電池を密封収納する工程と、
観察用セル内に収納されたリチウムイオン電池に充放電電圧を印加して充放電させる工程と、
前記ガラス板を介して観察用セル内のリチウムイオン電池に向けて照明光を投射し、充放電中のリチウムイオン電池を顕微鏡観察する工程と、
前記リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら、観察中のリチウムイオン電池から発生したガスを採取する工程とを含むことを特徴とする。
本発明による観察用のセルは、観察すべきリチウムイオン電池を密封収納すると共に、顕微鏡観察用の観察窓、充放電コントローラに接続される接続端子、及びガス採取用の針が差し込み可能な弾性シール部材を有するので、充放電中のリチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら、観察中のリチウムイオン電池から発生したガスを採取することができる。さらに、採取中のガス採取針の先端は顕微鏡により視認されるので、針の位置を確認しながらガスを採取することができる。さらに、先端領域が絶縁コートされた採取針を用いることにより、採取中に負極と正極とがショートする不具合も防止される。
本発明においては、リチウムイオン電池を構成する正極板、負極板及びセパレータを整列保持する保持治具を用い、これら正極板等を整列保持した保持治具を観察用セルの観察窓に対して位置決め支持すると共に観察用セル内に密封収納しているので、充放電中のリチウムイオン電池の内部構造を顕微鏡観察することが可能になる。また、観察用セルには、ガス採取用の針が抜き差し可能な弾性シール部材が装着されているので、充放電中のリチウムイオン電池の内部構造を観察しながらリチウムイオン電池から発生したガスを採取することができる。さらに、電池の内部で発生したガスは、電極板の端面から放出されるので、電池の端面と観察窓との間の空間に高濃度のガスが気泡として滞留する。本発明では、採取用の針の先端は、電池の端面と観察窓との間の空間内に進入できるので、気泡を吸引採取でき、高濃度のガスを採取することが可能になる。さらに、充放電中の電池からガスが発生すると、電池の端面とガラス板との間に介在する電界液中に気泡として明瞭に観察されるので、ガスの発生時点を正確に特定することができ、採取されたガスと当該ガスの発生時点との対応関係を把握することも可能である。
本発明による観察用セルの全体構成を示す図である。 フランジの一例を示す図である。 セル本体の一例を示す平面図及び線図的断面図である。 リチウムイオン電池を保持する保持治具の一例を示す図である。 保持治具により保持され実際の試験中のリチウムイオン電池の状態を示し、顕微鏡の対物レンズの光軸と平行で正極板及び負極板と直交する面で切って示す線図的断面図である。 リチウムイオン電池の観察される断面エリアとガラス板との関係を示す線図的断面図である。 ガス採取装置を用いて充放電により発生したガスを採取する状態を示す図である。 ガラス板と保持治具に保持されたリチウムイオン電池の断面エリアとの間隔を制御する間隔制御手段を示す図である。
本発明では、グローボックス中のアルゴンガスのような不活性ガス雰囲気中において、正極板、負極板及びセパレータの端面を整列させ、保持治具により積層保持し、リチウムイオン電池を形成する。続いて、保持治具の表面を切断の基準面として利用し、正極板、セパレータ及び負極板を切断し、平滑な切断面を形成し、形成された切断面を顕微鏡観察の観察面として利用する。続いて、保持治具に保持されたリチウムイオン電池に電解液を含浸し、観察用セル内に密封配置し、電解液を含む試験用のリチウムイオン電池を作成する。また、観察用セルには、観察窓、充放電コントローラに接続される接続端子、及びガス採取針が差し込まれる弾性シール手段を設ける。充放電に際し、試験用のリチウムイオン電池が収納された観察用セルを顕微鏡のステージ上に配置する。また、観察用セルに設けた接続端子を介して充放電コントローラに接続して充放電を繰り返し、充放電中のリチウムイオン電池の内部状態の変化を正極板及び負極板の延在方向と平行な方向から断面顕微鏡観察する。顕微鏡観察と並行して、ガスの発生を検知する。リチウムイオン電池から発生したガスは、電池の端面と観察窓を形成するガラス板との間に介在する電解液中に気泡として出現し、発生した気泡は顕微鏡により撮像されるので、ガスの発生を明瞭に検知することができる。気泡が検出された時点において、ガス採取用の弾性シール部材を介してシリンジポンプに連結されたた採取針を差し込み、ガスを吸引採取する。
充放電中に、電池内部の画像を時系列で撮像し、撮像画像をメモリに順次記憶することにより、活物質の形状変化及び色彩変化、並びにデンドライトの生成状態を経時的に記録することができる。すなわち、本発明による観察用セルを用いることにより、動作中のリチウムイオン電池の内部の状態変化を観察できると共に経時的変化として記録することができ、さらに、リチウムイオン電池の内部の状態変化に対応して発生するガスを採取することもできる。
図1〜図6は本発明による観察用セルの一例を示す図であり、図1は観察用セルの全体構造を示す図であり、図2はフランジの一例を示し、図3はセル本体の一例を示し、図4は保持治具の一例を示し、図5は観察中におけるリチウムイオン電池の状態を示し、図6はリチウムイオン電池の観察される観察エリアの状態(電池の断面エリアの状態)を示す。
図1を参照するに、本発明による観察用セルは、観察されるべき試験用のリチウムイオン電池が収納されるセル本体1と、セル本体と密封係合するフランジ2とを有する。フランジ2には2つの座グリ孔3a及び3bが形成されると共に、セル本体の対応する位置にはネジ穴20a及び20b(図3参照)が形成され、各座グリ孔にネジ(図示せず)を装着して螺合することによりセル本体1にフランジ2が密封固定される。尚、螺合されるネジのネジ頭は座グリ穴の内部に位置し、フランジの表面2aから突出しないようにする。また、フランジ2には、位置決め用のピンが嵌合する2つの嵌合穴4a及び4bが形成され、これら嵌合穴に後述するセル本体に設けた位置決めピン21a及び21b(図3参照)が係合され、セル本体1とフランジ2との間の位置決めが行われる。このように、本発明では、フランジ2の表面上には、表面2aから突出する部材が存在しないため、対物レンズを支持するレボルバーを回転しても対物レンズの先端と観察用セルとが干渉する不具合は発生しない。
フランジ2には、ガラス板を含む観察窓5が形成され、観察窓5を介して観察用セル内に配置されたリチウムイオン電池の平滑な断面エリアを顕微鏡観察する。すなわち、顕微鏡の対物レンズ6から出射した照明光は、観察窓5に設けたガラス板を介して観察用セルの内部に進入し、リチウムイオン電池の観察される断面エリア(観察エリア)を照明する。また、断面エリアから出射した反射光は、観察窓5を介して顕微鏡の対物レンズ6により集光される。顕微鏡として、共焦点顕微鏡を用いることが好ましい。共焦点顕微鏡は、対物レンズをその光軸方向にそって移動させながら複数の2次元画像を撮像することにより、光軸方向にそって相当広い範囲にわたって合焦した全焦点画像を形成することができる。よって、断面エリアの光軸方向にそって積層された数個の活物質について焦点が合った2次元画像及び3次元画像を撮像することが可能であり、充放電による個々の活物質の色彩変化や形状変化をリアルタイムで観察することができる。特に、活物質に含有されるLiイオン濃度に応じて、個々の活物質の色彩が変化するため、Liイオンの分布状態やデンドライトの生成状態を外部から観察することができる。
また、顕微鏡の対物レンズとして、板厚補正付きの対物レンズを用いることが望ましい。本発明では、観察窓のガラス板を介して照明光を投射し、ガラス板を透過した反射光を対物レンズにより検出するため、板厚補正付きの対物レンズを用いる。一方、高分解能で高倍率の板厚補正付き対物レンズは、その作動距離が数mm程度(例えば、1.8mm程度)と短いため、リチウムイオン電池の断面エリアを観察窓のガラス板に接近させる必要があり、そのための手段が必要となる。
セル本体1には、互いに対向するように第1及び第2の接続端子7a及び7bを周囲部材から電気的に絶縁された状態で設ける。これら接続端子は金メッキされた真鍮で構成され、充放電コントローラ8に接続する。また、接続端子は、セル本体の内部において、セル本体内に配置されたリチウムイオン電池の正極板及び負極板にも電気的に接続する。そして、リチウムイオン電池の試験中に、観察用セルの外部に設けた充放電コントローラ8の制御のもとで、充放電試験が行われ、充放電中のリチウムイオン電池の内部状態が観察窓5を介して顕微鏡観察される。尚、一方の接続端子7bには、回動ピン9が固定され、回動ピンを回転することにより、接続端子7bはセル本体の中心方向に移動し、セル本体内に収納されているリチウムイオン電池の正極板及び負極板との電気的な接続が確実なものとされる。尚、図1において、発明の理解を容易にするため、接続端子7a及び7bは、長孔形状の観察窓5の延在方向と平行(紙面内方向)に図示したが、実際の観察用セルでは、観察窓5の延在方向と直交する方向(紙面と直交する方向)において互いに対向するように位置する。
さらに、セル本体には、収納されているリチウムイオン電池を保持する保持治具を観察窓5と直交する方向に変位させるための偏芯軸10を設ける。回動軸10には回動レバー10aが連結され、回動レバーを回転することにより、リチウムイオン電池を保持する保持治具と観察窓のガラス板との間の間隔を制御することができ、試験中に気泡が発生してガスを採取する場合、リチウムイオン電池の端面とガラス板との間の間隔を拡げることができる。尚、発明の理解を容易にするため、偏芯軸10は、セル本体の側部に位置するように図示したが、実際の観察用セルでは、接続端子と同一の側面に位置する。
図2はフランジの一例を示し、図2(A)は平面図、及び図2(B)は図2(A)のII−II線断面図である。フランジ2の中央に観察窓5を形成する。観察窓には、厚さが1mm程度の光学的に透明なガラス板11を接着剤を介して取り付ける。顕微鏡の対物レンズから出射した照明光は、ガラス板11を介してリチウムイオン電池の断面エリアに入射し、断面エリアから出射した反射光はガラス板11を経て対物レンズにより集光される。
フランジ2には、ガラス板11とほぼ平行に延在する貫通孔12を形成し、この貫通孔12に弾性シール部材13を嵌め込む。弾性シール部材は、例えば弾性ゴム材料の両面にフッ素樹脂層が形成されているシール部材(セプタム)で構成する。この弾性シール部材13は、ガス採取用の針が差し込み可能であり、ガス採取用の針を挿入すると、針とシール部材との間は密封状に維持され、針の先端はガラス板11とリチウムイオン電池の端面との間の空間内に到達することができる。従って、弾性シール部材13を介してガス採取針を挿入することにより、観察用セル内を密封状態に維持しながら、ガラス板とリチウムイオン電池との間に形成された気泡をガス採取針により吸引採取することができる。
図3は、試験用のリチウムイオン電池が収納されたセル本体の一例を示す図であり、図3(A)はフランジ側から見た線図的平面図、及び図3(B)は図3(A)のII−II線断面図である。尚、図3(A)おいて、接続端子7a及び7bは省略して図示する。図3(A)に示すように、セル本体1には、フランジ2を取り付けるためのネジが螺着されるネジ穴20a及び20bを設けると共に、位置決めピン21a及び21bを設ける。この2つの位置決めピンにより、セル本体1とフランジ2との相対的な位置関係が規定される。また、セル本体には、リング状の溝22が形成され、このリング状の溝22内にOリング23が配置され、このOリング23によりセル本体とフランジとの間に密封係合が形成される。
セル本体1には、円形の凹部24が形成され、この凹部24内に試験用のリチウムイオン電池25を保持する保持治具26が配置される。尚、凹部24の内側にガイドピン27a及び27bが設けられ、これら2つのガイドピンにより保持治具24は凹部24内に位置決めされる。凹部24の下方には、第2の凹部28が形成され、この第2の凹部内にスプリング29を配置する。スプリング29は、保持治具26を観察窓方向に押圧するように作用する。従って、リチウムイオン電池25の顕微鏡観察される断面エリア25aは、スプリング29により観察窓方向に押圧され、観察窓のガラス板11に接近するように維持される。すなわち、リチウムイオン電池の断面エリアを高解像度で観察するためには、高分解能の板厚補正付き対物レンズを用いる必要がある。この場合、板厚補正付き対物レンズの作動距離は数mmと極めて短いため、リチウムイオン電池の断面エリア25aが観察窓から遠ざかる方向に変位した場合、断面エリアが対物レンズの焦点からずれてしまい、鮮明な画像が撮像できなくなってしまう。そこで、本発明では、リチウムイオン電池を保持する保持治具26をスプリングより観察窓方向に押圧し、断面エリア25aを対物レンズの焦点の範囲に位置させる。
次に、試験用のリチウムイオン電池を保持する保持治具について説明する。図4は保持治具26の開いた状態を示す線図である。また、図5は保持治具が閉じてリチウムイオン電池が保持治具により保持された状態を示し、顕微鏡の対物レンズの光軸と平行で正極板及び負極板と直交する面(ガラス板と直交する面)で切って示す線図的断面図である。保持治具26は、ヒンジ30と、ヒンジを中心にして回転可能な第1及び第2の保持部材31及び32とを有する。第1及び第2の保持部材31及び32は、電気的に絶縁性の合成樹脂材料により構成する。ヒンジ30には、捩じりバネ33を装着する。この捩じりバネ33は、第1及び第2の保持部材31及び32を互いに押し付け合うように作用する。そして、この押し付け力を利用して正極板、負極板及びセパレータを整列把持し、試験用のリチウムイオン電池を形成する。尚、図3及び図5は第1及び第2の保持部材31及び32が捩じりバネの作用によりリチウムイオン電池を把持した状態を示す。
試験用のリチウムイオン電池の作成工程において、グローボックス内において、保持治具により正極板、負極板及びセパレータを積層把持して試験用のリチウムイオン電池を形成する。続いて、鋭利なカミソリないしカッタを用い、保持治具の表面を切断用の基準面として利用し、保持治具の表面にそってカミソリを移動させることにより、ほぼ平滑な断面を有する試験用のリチウムイオン電池を作成することができる。本発明では、ほぼ平滑な断面を観察面として利用し、リチウムイオン電池の断面を介して電池の内部の画像を撮像する。
図4及び図5を参照するに、第1及び第2の保持部材31及び32の互いに対向する面に第1及び第2の電極プレート34及び35をそれぞれ設ける。これら電極プレートは、図4の右側に示す形状を有し、電極板34a(35a)と引き出し部34b(35b)とを有する。電極板34a及び35aは保持部材31及び32の表面にそれぞれ固定し、引き出し部34b及び35bは保持部材の内部(貫通穴)を経て反対側の表面に位置する第1及び第2の中間接続端子36及び37にそれぞれスポット溶接する。従って、リチウムイオン電池が保持治具の電極プレート間に保持された状態(図3及び図5に示す状態)において、リチウムイオン電池の正極板の集電プレート及び負極板の集電プレートは、保持治具の電極プレート34及び35を介して中間接続端子36及び37にそれぞれ電気的に接続される。ここで、電極プレート35及び36は、ステンレス板で構成することが望ましい。
図3を参照するに、保持治具26をセル本体内に装着した際、保持治具の外側に設けた第1の中間接続端子36は、セル本体に設けた第1の接続端子7aと接触する。また、第2の中間接続端子37は第2の接続端子7bと接触する。ここで、前述したように、第2の接続端子7bはOリングを介してセル本体に連結されると共にスプリングを含む与圧機構が連結される。そして、回動ピン9を回転することにより接続端子7bはセル本体の中心方向に変位し、接続端子の先端は第2の中間接続端子37を押圧する。この押圧力により、保持治具に設けた中間接続端子36及び37とセル本体に連結された接続端子7a及び7bとの間に確実な電気的接続が確保されると共に正極板、負極板及びセパレータが実際の製品と同様に押圧される。
図6は、顕微鏡の対物レンズの光軸と平行であって正極板及び負極板と直交する面で切って示す線図的断面図であり、リチウムイオン電池の断面エリアとガラス板の下面との間に形成される空隙を示す。尚、図面を明瞭にするため、空隙を拡大して図示する。一例として、試験用のリチウムイオン電池は、正極板40と、負極板41と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータ42とで構成される。正極板40は、例えばアルミニウム箔から成る集電箔40aと、集電箔40a上に形成された活物質層40bとを有する。また、負極板41は、銅箔からなる集電箔41aと、集電箔上に形成された活物質層41bを有する。正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、又はこれらの複合体が用いられる。負極活物質として、グラファイト、チタン酸リチウム、Si化合物、Si化合物とグラファイトとの混合体等が用いられる。また、セパレータ42として、ポリオリフィン系化合物の多孔質体が用いられる。また、正極活物質及び負極活物質の粒径は、10μm程度であり、活物質層の厚さは活物質が5〜10個程度含む厚さ、例えば50μm〜100μmに設定される。本発明はリチウムイオン電池の性能評価を行うための試験用のリチウムイオン電池であり、電池材料として上述した材料以外の種々の材料が用いられ、各種性能評価が行われる。
顕微鏡観察される観察エリアは、正極板40及び負極板41と直交する面で切ったリチウムイオン電池の断面エリア25aに形成される。この断面エリア25aに、フランジに設けたガラス板(透明板)11を介して対物レンズから出射した照明光が入射する。すなわち、本例では、リチウムイオン電池の断面を撮像する。本発明では、試験用のリチウムイオン電池を保持する保持治具をスプリングによりガラス板11に近づくように押圧するため、観察窓を構成するガラス板11とリチウムイオン電池の断面エリア(観察エリア)25aとの間に、厚さが数10μm〜数100μm程度の一定の厚さの微小な空隙50が形成される。一方、リチウムイオン電池は透明な電解液が含浸されており、電解液の表面張力及び粘度により、ガラス板の下面とリチウムイオン電池の端面25aとにより形成される空隙には光学的に透明な電解液が介在し、微小な厚さの電解液層51が形成される。照明光はガラス板11及び電解液を介してリチウムイオン電池の端面25aに入射する。この場合、電解液の屈折率はガラス板の屈折率に近い屈折率を有するので、液浸状態が形成される。従って、顕微鏡から放出された照明光は、ガラス板11と電解液との界面で反射せず、電解液層を透過してリチウムイオン電池の断面エリア25aに到達し、リチウムイオン電池の断面エリアの画像が撮像される。これに対して、ガラス板とリチウムイオン電池との間に電解液が存在せず、アルゴン等の不活性ガスが介在する場合、ガラス板の屈折率と不活性ガスの屈折率との差が大きいため、多くの照明光はガラス板の下面で反射し、リチウムイオン電池の断面エリアの画像は撮像されず、ガラス板の下面の画像が撮像される。すなわち、本発明では、試験用のリチウムイオン電池を保持する保持治具をスプリングによりガラス板11に近づくように押圧し、ガラス板の下面とリチウムイオン電池の端面との間の間隔を一定の距離に維持すると共に、ガラス板の下面とリチウムイオン電池の断面エリアとの間に電解液を介在させているため、リチウムイオン電池の端面の画像を撮像することができる。
図6(A)は充放電によりガスが発生していない状態を示し、図6(B)は充放電によりガスが発生し、気泡52が形成されている状態を示す。充放電によりガスが発生すると、電池の内部で発生したガスは、電池の端面を通して外部に発散する。よって、電池の内部で発生したガスの一部は、リチウムイオン電池の端面(断面)25aから放出され、ガラス板の下面との間の空隙50に滞留する。この際、空隙50には薄い電解液層51が介在するため、電池の内部から排出されたガスは電解液中に気泡を形成し、電池の断面エリア25aとガラス板11の下面との間の空隙に気泡52として滞留する。形成された気泡の屈折率は、気泡周囲の電解液の屈折率よりも大幅に小さいため、顕微鏡から出射した照明光は、気泡の表面で反射する。従って、ガラス板と電池の端面との間の空隙に気泡が出現すると、顕微鏡により気泡の画像が明瞭に撮像される。従って、電池の断面エリアを時間的に連続して又は間断的に連続して撮像し、例えば動画像として撮像すれば、気泡の画像が撮像された時点を以て、ガスの発生時点を特定することができる。よって、気泡が撮像された時点において、ガラス板と電池の端面との間に出現した気泡を採取することにより、充放電によるガスの発生時刻が特定され、発生した時刻に発生したガスを採取することが可能になる。
図7はガス採取装置を用いて充放電により発生したガスを採取する状態を示し、図8はガラス板と保持治具に保持されたリチウムイオン電池の断面エリアとの間隔を制御する間隔制御手段を示す。尚、図1〜図6で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。本例では、シリンジ60にガス採取針61が装着されたガス採取装置を用いてガラス板11の下面と保持治具26により保持されたリチウムイオン電池26の断面エリアとの間に滞留するガスを採取する。顕微鏡観察中には、保持治具26はガラス板11に向けて押圧されるため、ガラス板11の下面とリチウムイオン電池の端面25aとの間の間隔は、数10μm〜数100μm程度である。一方、ガス採取針61の外径は250μm程度である。従って、観察中にガス採取針をガラス板電池の端面との間の空隙内に挿入することは困難である。
そこで、本発明では、保持治具26をガラス板と直交する方向に変位させる変位手段を設ける。図8を参照するに、偏芯軸10を回動可能に設け、その先端を保持治具26に形成した孔26aに嵌合する。偏芯軸10は、エキセトリック機構を有するので、偏芯軸10を回転することにより保持治具が上下動を行い、ガラス板の下面と保持治具との間の間隔を制御することができる。すなわち、通常の顕微鏡観察中は、バネ29の押圧力により保持治具をガラス板に向けて押圧し、ガラス板と電池の端面との間に数10μm程度の空隙を形成する。一方、観察中に気泡が撮像され、気泡が検知された際、ガス採取針61を弾性シール部材13に差し込み、その先端をガラス板と保持治具との間の空隙に向けて進入させる。並行して、偏芯軸10を回転させ保持治具26をガラス板と直交する下方向に数100μm〜1mm程度変位させる。この保持治具の変位により、ガラス板の下面と電池の断面エリアとの間にガス採取針が進入できる隙間が形成され、ガス採取針をガラス板と電池端面との間に挿入することができる。この場合、ガラス板と電池の断面エリアとの間に電解液層が存在し、電解液は、その表面張力によりガラス板と電池端面との間に空隙に液膜状態として存在し続ける。よって、充放電により発生したガスは、電解液により包囲され、高濃度のガスが吸引採取される。
ガスの採取が終了した後、ガス採取針61を引き抜くと共に偏芯軸を元の状態に戻す。尚、ガス採取針を引き抜いた際、弾性シール部材の弾性変形作用により形成された孔は閉じられ、リチウムイオン電池は密封状態に維持される。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、試験用のリチウムイオン電池の材料及び構成は一例を示したものであり、試験の目的に応じて適切を材料及び構造のリチウムイオン電池を形成することができる。
上述した実施例では、ガラス板として、リチウムイオン電池と対向する面が平坦な表面のガラス基板を用いたが、リチウムイオン電池と対向する表面に採取針を案内する案内溝を設けることも可能である。案内溝を形成することにより、ガス採取針をスムースにガラス板とリチウムイオン電池との間に進入させることが可能になる。また、ガラス板の下面に気泡を滞留させるための深さが数100μm程度の凹部を形成することも可能である。
また、上述した実施例では、負極板及び正極板の両方を有するセルの状態を観察する場合について説明したが、ハーフセルにおける充放電状態を観察することも可能である。例えば、負極板の代りに、金属リチウム箔を配置して電極プレートとして利用することも可能である。また、正極板を除去し、負極板だけを有するハーフセル構造とすることも可能である。この場合、正極板の代わりに金属リチウム箔を配置し、動作中の負極板の状況変化を観察することができる。
さらに、正極板、負極板及びセパレータを整列支持する保持治具については、上述した実施例だけに限定されず、種々の形態の保持治具を用いることができる。さらに、試験用のリチウムイオン電池を保持する保持治具について、2つの保持部材を互いに押圧し合う部材として捩じりバネを用いたが、捩じりバネ以外の種々の押圧手段を用いることができる。
さらに、上述した実施例では、観察エリアを対物レンズの光軸と直交する電池断面に形成したが、シート状のリチウムイオン電池に孔を形成し、孔の側壁を電池断面とし、孔の側壁の断面に観察エリアを設定して顕微鏡観察することも可能である。すなわち、孔が形成されている正極板、負極板及びセパレータを積層し、積層体に孔を形成してリチウムイオン電池とし、孔の側壁を断面観察エリアとすることができる。
1 セル本体
2 フランジ
3a,3b 座グリ穴
4a,4b 係合穴
5 観察窓
6 顕微鏡対物レンズ
7a,7b 接続端子
8 充放電コントローラ
9 回動ピン
10 偏芯軸
11 ガラス板(透明板)
13 弾性シール部材
20a,20b ネジ穴
21a,21b 位置決めピン
22 リング状の溝
23 Oリング
24 凹部
25 リチウムイオン電池
25a 断面エリア(観察エリア)
26 保持治具
27a,27b ガイドピン
28 第2の凹部
29 スプリング
31,32 保持部材
33 捩じりバネ
34,35 電極プレート
36,37 中間接続端子
50 空隙
51 電解液層
52 気泡
60 シリンジ
61 ガス採取針
充放電中のリチウムイオン電池を外部から観察しながら、観察中のリチウムイオン電池から発生するガスを採取できる観察用セルであって、
リチウムイオン電池を構成する正極板、負極板、及びセパレータを整列保持する保持治具と、
前記保持治具を収納するセル本体と、
顕微鏡観察用の観察窓を構成する透明板を有し、前記セル本体と密封係合するフランジとを具え、
前記セル本体には、収納されたリチウムイオン電池と電気的に接続されると共に充放電コントローラに接続される第1及び第2の接続端子が設けられ、
前記フランジには、ガス採取用の針が抜き差し可能な弾性シール部材が装着され、
顕微鏡から出射した照明光は、前記透明板を介してセル内に収納されたリチウムイオン電池の断面の観察エリアを照明することを特徴とする。
リチウムイオン電池から発生したガスを採取するガス採取方法であって、
顕微鏡観察用の観察窓を構成する透明板を有する観察用セル内にリチウムイオン電池を密封収納する工程と、
観察用セル内に収納されたリチウムイオン電池に充放電電圧を印加して充放電させる工程と、
前記透明板を介して観察用セル内のリチウムイオン電池に向けて照明光を投射し、充放電中のリチウムイオン電池を顕微鏡観察する工程と、
前記リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら、観察中のリチウムイオン電池から発生したガスを、前記観察用セルに設けた弾性シール手段を介して吸引採取する工程とを含むことを特徴とする。

Claims (12)

  1. 充放電中のリチウムイオン電池を外部から観察しながら、観察中のリチウムイオンから発生するガスを採取できる観察用セルであって、
    リチウムイオン電池を構成する正極板、負極板、及びセパレータを整列保持する保持治具と、
    前記保持治具を収納するセル本体と、
    顕微鏡観察用の観察窓を構成する透明板を有し、前記セル本体と密封係合するフランジとを具え、
    前記セル本体には、収納されたリチウムイオン電池と電気的に接続されると共に充放電コントローラに接続される第1及び第2の接続端子が設けられ、
    前記フランジには、ガス採取用の針が抜き差し可能な弾性シール部材が装着され、
    顕微鏡から出射した照明光は、前記透明板を介してセル内に収納されたリチウムイオン電池の断面の観察エリアを照明することを特徴とする観察用セル。
  2. 請求項1に記載の観察用セルにおいて、前記セル本体には、前記保持治具をガラス板に向けて押圧するバネ手段と、前記透明板と保持治具に保持されたリチウムイオン電池との間の間隔を制御する間隔制御手段とが設けられていることを特徴とする観察用セル。
  3. 請求項1又は2に記載の観察用セルにおいて、前記リチウムイオン電池は電解液を含み、前記ガラス板とリチウムイオン電池の観察エリアとの間に電解液層が介在し、観察中のリチウムイオン電池から発生したガスは前記透明板とリチウムイオン電池の観察エリアとの間に気泡を形成することを特徴とする観察用セル。
  4. 請求項1、2又は3に記載の観察用セルにおいて、前記弾性シール部材は、ガス採取用の針を挿入した際、針の先端が前記ガラス板とリチウムイオン電池の観察エリアとが隣接する位置又はその付近に到達するように配置されていることを特徴とする観察用セル。
  5. 請求項3又は4に記載の観察用セルにおいて、前記リチウムイオン電池から発生したガスを採取する際、前記間隔制御手段を制御することにより、ガス採取用の針の先端がリチウムイオン電池の観察エリアと透明板との間の空間に進入することを特徴とする観察用セル。
  6. 請求項4又は5に記載の観察用セルにおいて、前記弾性シール部材に差し込まれたガス採取用の針を介して、前記ガラス板とリチウムイオン電池との間の空間に滞留するガスが吸引採取されることを特徴とする観察用セル。
  7. 請求項4、5又は6に記載の観察用セルにおいて、前記透明板のリチウムイオン電池の観察エリアと対向する面にガイド溝が形成され、ガス採取用の針は、ガイド溝にそって針の先端が前記ガラス板とリチウムイオン電池の観察エリア又はその付近に到達することを特徴とする観察用セル。
  8. 請求項2から6までのいずれか1項に記載の観察用セルにおいて、前記保持治具は、前記リチウムイオン電池の断面が前記透明板とほぼ平行になるようにセル本体内に支持され、リチウムイオン電池の断面に観察エリアが形成され、顕微鏡から出射した照明光は、前記ガラス板及び電解液層を介してリチウムイオン電池の断面を照明することを特徴とする観察用セル。
  9. リチウムイオン電池から発生したガスを採取するガス採取方法であって、
    顕微鏡観察用の観察窓を構成するガラス板を有する観察用セル内にリチウムイオン電池を密封収納する工程と、
    観察用セル内に収納されたリチウムイオン電池に充放電電圧を印加して充放電させる工程と、
    前記ガラス板を介して観察用セル内のリチウムイオン電池に向けて照明光を投射し、充放電中のリチウムイオン電池を顕微鏡観察する工程と、
    前記リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら、観察中のリチウムイオン電池から発生したガスを採取する工程とを含むことを特徴とするガス採取方法。
  10. 請求項9に記載のガス採取方法において、前記リチウムイオン電池を顕微鏡観察しながら、前記観察用セルに設けた弾性シール手段を介して、シリンジに連結したガス採取用の針を観察用セル内に差し込み、リチウムイオン電池から発生したガスを採取することを特徴とするガス採取方法。
  11. 請求項10に記載のガス採取方法において、前記リチウムイオン電池は電解液を含み、前記ガラス板とリチウムイオン電池の端面との間に電解液層が介在し、
    前記顕微鏡観察中にリチウムイオン電池と前記ガラス板との間に発生した気泡を検出し、気泡が検出された際、採取用の針を観察用セル内に差し込み、気泡に含まれるガスを採取することを特徴とするガス採取方法。
  12. 請求項9から11までのいずれか1項に記載のガス採取方法において、前記リチウムイオン電池は、その断面が観察用セルに設けた透明板と対向するように配置され、前記観察用セルには前記透明板とリチウムイオン電池の断面との間の間隔を制御する間隔制御手段が設けられ、当該間隔調整手段を制御することにより前記ガス採取用の針の先端は前記透明板とリチウムイオン電池の断面との間に進入することを特徴とするガス採取方法。


JP2013155128A 2013-07-26 2013-07-26 観察用セル及びガス採取方法 Active JP5669231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013155128A JP5669231B2 (ja) 2013-07-26 2013-07-26 観察用セル及びガス採取方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013155128A JP5669231B2 (ja) 2013-07-26 2013-07-26 観察用セル及びガス採取方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015026504A true JP2015026504A (ja) 2015-02-05
JP5669231B2 JP5669231B2 (ja) 2015-02-12

Family

ID=52491017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013155128A Active JP5669231B2 (ja) 2013-07-26 2013-07-26 観察用セル及びガス採取方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5669231B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017009539A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 株式会社住化分析センター ガス分析装置およびガス分析方法
KR20170019663A (ko) * 2015-08-12 2017-02-22 주식회사 엘지화학 리튬 공기 전지용 측정장치와 그 측정방법
WO2017082264A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 株式会社島津製作所 ガス分析用セル及びガス分析システム
CN107452902A (zh) * 2017-08-16 2017-12-08 中原工学院 极柱同侧设置的可拆卸可即时采气分析的可充锂离子电池
CN108387286A (zh) * 2017-05-18 2018-08-10 惠州市宙邦化工有限公司 一种电池产气测试装置
CN109411841A (zh) * 2018-11-30 2019-03-01 清华大学 锂离子电池检测装置及锂离子电池系统
CN109696403A (zh) * 2017-10-23 2019-04-30 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种用于浸没式显微成像的样品室
CN112259777A (zh) * 2019-07-22 2021-01-22 国家能源投资集团有限责任公司 用于观察电化学反应的光学电池及观察系统
CN113240658A (zh) * 2021-05-25 2021-08-10 中国矿业大学 一种基于机器视觉的电池充电系统及方法
JP7006787B2 (ja) 2018-07-04 2022-01-24 エルジー・ケム・リミテッド ガス捕集装置及び方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09147927A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Toyota Autom Loom Works Ltd シール形蓄電池用のガス圧測定器
JP2010102928A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Toyota Motor Corp 2次電池の品質判定方法およびその判定装置
JP2010114090A (ja) * 1997-04-14 2010-05-20 Bathium Canada Inc 電気化学的発電装置及びその製造方法
JP2010231963A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Keihin Rika Kogyo:Kk 蓄電池測定用コネクターおよびそれを用いた測定用蓄電池ならびに蓄電池の測定方法
JP2012069456A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Toyota Motor Corp 電池の評価用治具および電池の評価方法
JP2014032745A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Lasertec Corp 観察用セル
JP2014082021A (ja) * 2012-10-12 2014-05-08 Lasertec Corp 観察用セル及びリチウムイオン電池観察システム
JP2014099330A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Lasertec Corp 解析装置及び解析方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09147927A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Toyota Autom Loom Works Ltd シール形蓄電池用のガス圧測定器
JP2010114090A (ja) * 1997-04-14 2010-05-20 Bathium Canada Inc 電気化学的発電装置及びその製造方法
JP2010102928A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Toyota Motor Corp 2次電池の品質判定方法およびその判定装置
JP2010231963A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Keihin Rika Kogyo:Kk 蓄電池測定用コネクターおよびそれを用いた測定用蓄電池ならびに蓄電池の測定方法
JP2012069456A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Toyota Motor Corp 電池の評価用治具および電池の評価方法
JP2014032745A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Lasertec Corp 観察用セル
JP2014082021A (ja) * 2012-10-12 2014-05-08 Lasertec Corp 観察用セル及びリチウムイオン電池観察システム
JP2014099330A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Lasertec Corp 解析装置及び解析方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017009539A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 株式会社住化分析センター ガス分析装置およびガス分析方法
KR20170019663A (ko) * 2015-08-12 2017-02-22 주식회사 엘지화학 리튬 공기 전지용 측정장치와 그 측정방법
KR102105470B1 (ko) * 2015-08-12 2020-04-28 주식회사 엘지화학 리튬 공기 전지용 측정장치와 그 측정방법
WO2017082264A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 株式会社島津製作所 ガス分析用セル及びガス分析システム
CN108387286A (zh) * 2017-05-18 2018-08-10 惠州市宙邦化工有限公司 一种电池产气测试装置
CN107452902A (zh) * 2017-08-16 2017-12-08 中原工学院 极柱同侧设置的可拆卸可即时采气分析的可充锂离子电池
CN109696403A (zh) * 2017-10-23 2019-04-30 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种用于浸没式显微成像的样品室
CN109696403B (zh) * 2017-10-23 2021-08-13 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种用于浸没式显微成像的样品室
JP7006787B2 (ja) 2018-07-04 2022-01-24 エルジー・ケム・リミテッド ガス捕集装置及び方法
CN109411841A (zh) * 2018-11-30 2019-03-01 清华大学 锂离子电池检测装置及锂离子电池系统
CN112259777A (zh) * 2019-07-22 2021-01-22 国家能源投资集团有限责任公司 用于观察电化学反应的光学电池及观察系统
CN112259777B (zh) * 2019-07-22 2022-08-02 国家能源投资集团有限责任公司 用于观察电化学反应的光学电池及观察系统
CN113240658A (zh) * 2021-05-25 2021-08-10 中国矿业大学 一种基于机器视觉的电池充电系统及方法
CN113240658B (zh) * 2021-05-25 2024-02-02 中国矿业大学 一种基于机器视觉的电池充电系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5669231B2 (ja) 2015-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5669231B2 (ja) 観察用セル及びガス採取方法
JP5441077B2 (ja) 観察用セル
JP5557298B2 (ja) 観察用セル及びリチウムイオン電池観察システム
KR102349963B1 (ko) 실시간 분석을 위한 인-시츄 코인 셀과 이를 포함하는 측정 시스템과 인-시츄 코인 셀의 제조방법 및 광을 이용한 그 측정방법
CN110261380B (zh) 一种锂离子电池电极反应的原位同步观测系统
JP2013239263A (ja) リチウムイオン電池の観察方法、試験用リチウムイオン電池及びその製造方法
CN109813662B (zh) 可对金属空气电池进行电化学条件下原位光学测试的装置
JP7006787B2 (ja) ガス捕集装置及び方法
JP5669246B1 (ja) リチウムイオン電池の観察方法並びに試験用のリチウムイオン電池及びその製造方法
US10439172B2 (en) Coin cell battery analyzed with in-situ X-ray analysis, method of manufacturing the same, and method of analyzing the same using X-ray
JP4784939B2 (ja) 電気化学赤外分光装置及び電気化学赤外分光測定方法
CN107389591B (zh) 拉曼和红外光谱两用原位检测密封电解池及其使用方法
JP6245468B2 (ja) 発生ガス評価用非水系電解質二次電池ラミネートセルとラミネートセルホルダー
US11821956B2 (en) In-situ optical and electrochemical analysis method and battery cell measurement module therefor
CN110672470B (zh) 二次电池的极片浸润测试方法以及装置
KR102274261B1 (ko) 극판 버, 활물질 자동 검사장치
CN108279245B (zh) 原位电化学sem液体芯片组件、其制备方法与应用
JP2013124862A (ja) 赤外分光測定装置及びその測定方法
JP6409940B2 (ja) 非水系電解質二次電池の発生ガス評価方法
KR102570553B1 (ko) 전고체 이차전지의 검사장치 및 검사방법
EP4257950A1 (en) Surface energy measurement device for metal foil, and measurement method using same
CN116460425B (zh) 基于激光的单颗粒微电极制备装置
JP5748080B2 (ja) 試験用リチウムイオン電池の観察治具
CN112259777B (zh) 用于观察电化学反应的光学电池及观察系统
CN116553475A (zh) 基于激光的单颗粒微电极制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5669231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250