JP2015025243A - コンクリート表面への埋込方法及び埋込用易剥離性積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート形成物を劣化させることなく表面に打ち込み部材を埋め込む。【解決手段】型枠10の内側面に、打ち込み部材含有層14と、型枠10に対して接着性を発揮する接着層12とを少なくとも有する積層体であって、上記打ち込み部材含有層よりも上記接着層側である少なくとも一つの層13がアルカリ性・水分環境下において剥離性を示す易剥離性積層体11を、接着層12により貼り付けてコンクリート形成物21を製造する。【選択図】図1

Description

この発明は、コンクリート材料の表面に表示板やICタグなどを埋め込む方法に関する。
工事現場において生コンクリート(生コン)を使用する場合、工事監理のために1回の打設ごとに供試体を6本採取することが義務づけられている(非特許文献1)。この供試体は、生コン工場の試験室管理者や試験代行業者が持ち帰り、脱型後に水中で1週又は4週に亘って養生し、期日になると第三者機関に持ち込んで試験を行う(非特許文献2)他、その他の試験が行われる。試験者が試験所に持ち込んで試験を行うときには、一般に、試験所の指定書式に従ってデータを打ち込み、供試体に試験番号などをマジックで書き込んで提出する。試験所は、打ち込まれたデータと照らし合わせながら破壊試験を行い、報告書を作成する。
ただし、試験所には多数の供試体が持ち込まれるため、このような対照的な管理方法では時折取り違いが起こってしまう。このため、供試体とともに養生しても識別性が低下しない識別力のある標識を付すことが検討されている。例えば特許文献1には、コンクリートの中にICタグを埋設するための球状被覆体が記載されている。
また、供試体だけではなく、例えば特許文献2に記載のような方式で、建造するコンクリート製建築物の一端にICタグのような識別標識を付与することも行われており、このようなICタグの付与によってコンクリートの偽装を防止することが国土交通省により提言されている(非特許文献3)。具体的なシステムとしては、特許文献3のような工作物や建築物についての施行履歴情報管理システムでの利用が提案されている。
特開2011−186840号公報 特開2007−224654号公報 特開2011−258072号公報
JIS A 1132 「コンクリート強度試験用供試体の作り方」 JIS A 1108 「コンクリートの圧縮強度試験方法」 http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/kisya/journal/20090806.pdf 「IC タグを活用したコンクリートの偽装防止策に向けて」国土技術政策総合研究所
しかしながら、ICタグをコンクリートの中に埋設してしまうと、近接用のICタグ読み取り装置では電波の減衰が著しく、パッシブ型のICタグが保有する情報を読み取れなくなる場合があった。
そこで、ICタグなどの標識体を円柱状の供試体の外周面や、建築物の外表面に取り付けることが考えられる。しかし、それをするにはコンクリートの脱型後にボンドなどで貼り付けるしかなく、取り違えが生じるおそれが無視できなかった。
また、アンカーなどのその他の打ち込み部材を取り付けようとすると、型枠に対して釘打ちで取り付けることが考えられるが、それでは脱型する際に釘が残ってしまう。一方で、特許文献2に記載のような方式で取り付けようとすると、型枠に穴を空けて加工しなければならず、作業負担が大きかった。
そこでこの発明は、コンクリート形成物を劣化させることなく表面に標識体などの打ち込み部材をコンクリート表面に埋め込むことを目的とする。
この発明は、コンクリート形成物を製造するに用いる型枠(モールド)の内側面に、
打ち込み部材含有層と、型枠に対して接着性を発揮する接着層とを少なくとも有する積層体であって、上記打ち込み部材含有層よりも上記接着層側である少なくとも一つの層がアルカリ分又は水分に反応して剥離性を示す易剥離性積層体を、上記接着層により貼り付けてコンクリート形成物を製造することにより、上記の課題を解決したのである。
上記剥離性を示す層は、上記接着層と上記打ち込み部材含有層の間に別途挟んだ剥離層であってもよいし、上記接着層そのものであってもよい。すなわち、剥離層を設ける場合は、打ち込み部材含有層と、剥離層と、接着層との三層を少なくとも有する積層体であり、上記接着層そのものが剥離性を示す場合は打ち込み部材含有層と接着層との二層を少なくとも有する積層体である。
固まる前のコンクリートは水分を含むアルカリ性で、多くの場合、pH10以上の強アルカリ性である。したがって、この発明で用いる易剥離性積層体を型枠に貼り付けた上で生コンクリートを打設すると、易剥離性積層体のうち剥離性を示す層の接着性が弱まり、打ち込み部材含有層と型枠との間を繋ぐ接着力がほとんどなくなってしまう。このため、コンクリートが固まった後で型枠を外すと、コンクリートの表面に打ち込み部材含有層が埋め込まれた状態で固まったコンクリート形成物が得られる。
なお、それらの層以外の層を有していても発明は成立しうる。打ち込み部材一方で、これらの層のみで形成されていると、取り扱いが容易でありかつ剥離性を発揮させる際の条件が調整しやすい。
上記剥離層を別途有する場合、具体的には水解紙、アルカリ解砕紙を用いることができる。また、上記剥離層を別途設けない場合、接着層に、アルカリ剥離粘着剤を用いることで実現できる。
上記打ち込み部材含有層には、ICタグのような標識体や、アンカー、金物など、コンクリート表面に打ち込むべき部材を付与することができる。ただし、コンクリートに接したアルカリ環境下においてそれ自体が腐食しないように保護されていることが望ましい。
この発明にかかる埋込用易剥離性積層体を用いることで、コンクリートの供試体や建築物の表面に、容易にICタグのような標識体などからなる打ち込み部材を埋め込むことができる。これによりICタグを表面近くに配することができ、供試体の識別や、建築物のトレーサビリティにも容易に利用可能となる。
(a)第1の実施形態にかかる易剥離性積層体と型枠の断面図、(b)易剥離性積層体を型枠内面に貼り付けた際の断面図、(c)生コンクリートを打設した際の断面図、(d)コンクリート形成物を製造後に型枠を外した際の断面図 (a)第2の実施形態にかかる易剥離性積層体と型枠の断面図、(b)易剥離性積層体を型枠内面に貼り付けた際の断面図、(c)生コンクリートを打設した際の断面図、(d)コンクリート形成物を製造後に型枠を外した際の断面図 (a)繊維を配した接着層の概念図、(b)繊維に沿ってアルカリ水を呼び込んだ後の接着層の概念図
以下、この発明について詳細に説明する。この発明はコンクリート形成用型枠の内側に貼り付けることができる接着層と打ち込み部材含有層とを含む易剥離性積層体、及びそれを用いたコンクリート形成物の表面へ打ち込み部材を埋め込んだ形成物の製造方法である。
上記易剥離性積層体は、上記打ち込み部材含有層よりも上記接着層側である少なくとも一つの層がまだ固まらないコンクリートの環境下(アルカリ性・水分環境下)において剥離性を示す。具体的には、接着剤層そのものが剥離性を示す形態と、別途剥離性を示す剥離層を間に設ける形態とが挙げられる。
図1(a)は、剥離層を有する第1の実施形態にかかる易剥離性積層体11の形態を示す。この実施形態にかかる易剥離性積層体11は、コンクリートの形成に用いる型枠10の裏側に貼り付けるための接着性を発揮する接着層12と、アルカリ性・水分環境下において剥離性を示す剥離層13と、コンクリート形成物21の表面に埋め込むべき打ち込み部材15を含む打ち込み部材含有層14とが積層したものである。
対象とする型枠10の素材は特に限定されない、使い切りタイプと再使用タイプとのどちらに対しても本発明を使用できる。ただし、型枠10に用いる材料はブリキ、プラスチック、鋳物、シリコン、段ボール、木材など、様々なものが利用されている。このため、接着層12を構成する接着剤は、少なくとも、対象とする型枠10に対して十分な接着が可能であるものを選ぶ必要がある。また、型枠10が、建築現場で用いられる様な再利用されるものであれば、使用後に型枠10の内面に残存する接着層12は人力で容易に剥がせるものである必要がある。
具体的にはこの接着層12に使用できる接着剤としては、エポキシ系接着剤や、変成シリコーン系シール材などを用いることができる。また、これに限らず、型枠10の条件に合うものであれば基本的には問題なく利用できる。さらに、生コンクリート中において一定時間の接着力を維持できるものであれば、アルカリ剥離性粘着剤や、尿素樹脂系接着剤や酢酸ビニル系接着剤などの水溶性接着剤などが利用可能である。具体的には、例えば、日用品として用いられる両面テープでも接着層12として利用可能である。これらのアルカリ剥離性粘着剤や水溶性接着剤を用いると、使用後の型枠10の使用後の表面に残存する糊残りを容易に除去することができ、型枠10の再利用性を向上させることができる。特に、供試材用の型枠を試験場で再利用する場合に好適である。一方、屋外で長時間風雨に曝される生コン打ち込み用では、エポキシ系接着剤や変成シリコーン系接着剤といった耐水性を有する接着剤が好ましい。ただし、これらの耐水性のある接着剤も、熱可塑性を有して加熱により型枠から容易に剥がせる接着剤であると好ましい。
上記の剥離層13は、アルカリ性の生コンクリートに接触することで、端部から層自体を侵食され、接着層12と打ち込み部材含有層14とを剥離させることができる、剥離性を発揮するものである。ただし、生コンクリートを型枠10で囲まれた中に打設して、突き固める最中の攪拌中に剥がれるほどに速やかに剥離してしまうと、打ち込み部材含有層14が攪拌されたコンクリート内に埋没してしまうので、不的確である。従って、この剥離層13は、少なくとも用途に応じて一定時間以上の単位でその形態を保持して、接着層12と打ち込み部材含有層14との間を繋いでおくことができるものである必要がある。
また、そもそも型枠の設置からコンクリートの打設までの間には1〜2週間ほどの時間が空くことが多く、貼り付けた後、風雨に曝されても剥がれないものである必要がある。
さらに、仮に侵食されなかったとしても、コンクリートを打設する際の衝撃に耐えられなければ、コンクリートが固まる前に型枠10から外れてコンクリートの内部に埋没してしまうおそれがある。このため、ある程度の衝撃耐久性も求められる。
このような剥離層13として使用できる材料としては、油紙などの耐水性を有する一部の耐水性紙を除いた、一般的な紙が使用できる。特に、アルカリ解砕紙や、水解紙を用いることができる。ただし、生コンクリート中で即座に剥離してしまうと、生コンクリートが固まる前に剥離して打ち込み部材含有層14がコンクリート中に埋没してしまうおそれがあるため、生コンクリート中で打設・突き固めの時間以上は接触する層間を繋ぎ止めることができるものである必要がある。一方で、生コンクリートが完全に固まってもなお剥離しないと意味がないため、打設した生コンクリートが固まるまでに剥離することが必要である。
なお、剥離層13と接着層12との間は、接着層12自身の接着力によって接着されていればよい。
上記の打ち込み部材含有層14は、この発明の目的である、コンクリート形成物の表面又は表面近傍に取り付けたい打ち込み部材15を内部に有する保護体である。当然に、固まる前の生コンクリートの強アルカリに耐えることができる素材である必要があり、また、水によっても変性しないものであることが必要となる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリスチレンなどの樹脂又は樹脂発泡体や、既に固めたコンクリートを用いることができる。
この打ち込み部材含有層14は、アルカリ耐性を有する一方で、酸や熱、又は有機溶媒などによって容易に溶けたり、軟化したりする材料であると、打ち込み部材15を使用して不要となったあとに、コンクリートの塊から打ち込み部材15を除去する作業が容易に可能となるため好ましい。例えばポリスチレンを用いる場合は、有機溶媒中に漬けておくことでポリスチレンが一部溶解して、打ち込み部材15を取り出しやすくなる。また、熱可塑性樹脂であればほとんどの場合加熱により軟化、又は燃焼させて灰化させることで打ち込み部材15を分離させることができる。
また、打ち込み部材含有層14として水よりも比重の軽い素材を用いると、例えば供試体に用いたときに、試験において水中で養生している間にコンクリートから剥離したとしても水面に浮かび上がってくることで、剥離したことを即座に確認することができる。例えば、ポリウレタンなどの樹脂を用いることで実現できる。
なお、打ち込み部材含有層14はコンクリート側にさらに拡張部分を有していてもよい。すなわち、層状体だけでなく、コンクリート側に埋め込むための構造を有していてもよい。また、コンクリート側に生コンクリートに含まれる水が染みこみやすい素材を設けておくことで、コンクリートとの接着を強固にすることができる。例えば耐アルカリ性を有する不織布を貼り付けておくことで、その不織布とコンクリートとの接合力が増加する。
上記打ち込み部材含有層14内に含有される打ち込み部材15は、視覚で確認できる標識体でもよいし、電波によって記録された情報を読み取る所謂ICタグの類であってもよいし、天井用インサートでもよいし、溶接用の金物でもよい。ただし、視覚で確認できる標識体である場合、打ち込み部材15は、打ち込み部材含有層14の剥離層13に接して存在している必要がある。剥離層13が崩壊した後、剥き出しとなる箇所に設けられていなければ、視覚で確認することが難しくなるからである。一方、電波によって読み取るものである場合は、打ち込み部材含有層14の内部に埋め込んである方が、耐久性が高くなる。ただしその場合、打ち込み部材含有層14は電波の到達を妨害する金属成分を含んでいないことが望ましい。また、埋め込むといっても、剥離層13と接する型枠10側の表面から離れすぎていると、電波が減衰しやすくなるため、表面から3cm以内の箇所にICタグを設けておくと好ましく、表面から1cm以内であるとより読み取りやすくなる。
上記打ち込み部材含有層14と、剥離層13との間の接着は、特に限定されるものではない。上記の接着層12と同様の接着層16を設けることで接着しておけば特に問題はない。剥離層13がそもそも剥離するためのものであるため、この接着層16には、水中又はアルカリ溶液中で剥離するカゼイン系などの水溶性接着剤を用いてもよいし、そのような接着剤を用いることで剥離までの時間を調整するとより好ましい。
また、コンクリート形成物として供試材を製造する場合、その型枠10であるモールドは、Φ10cmからΦ20cm程度の比較的半径の小さな円柱であるため、易剥離性積層体11を構成する全ての層は、この円柱の内周面に沿って曲げることができるものであることが望ましい。
これら以外の層を有していても発明としては成立しうるが、それらの層がアルカリ性・水分環境下に耐えられないものであったりすると、コンクリート中で早々に剥がれてしまい表面に保持させることができなくなるおそれがあるため、アルカリ性耐性の無い層をさらに設けることは好ましくない。一方、コンクリートのアルカリ性に対して耐性があれば、打ち込み部材含有層14よりもさらにコンクリート側に延びる埋込部材を有していてもよいし、その埋込部材が打ち込み部材含有層14と一体化していてもよい。
この易剥離性積層体11を、型枠10の内側面、すなわち生コンクリート20と接する側の面に貼り付ける。この状態の断面図を図1(b)に示す。型枠10で囲まれた中に生コンクリート20を打設すると、剥離層13が生コンクリート20に含まれる強アルカリ性水によって腐食、劣化して強度を保てなくなる。この状態の断面図を図1(c)に示す。この工程は、生コンクリート20が硬化する工程と並行して進行する。生コンクリート20が完全に固まった後、型枠10を外すと、既に形態を保てなくなった剥離層13が崩壊しているため、型枠10に追随して外れるのは接着層12のみで、打ち込み部材含有層14は打ち込み部材15とともに固まったコンクリート形成物21の表面に埋め込まれた状態で完成する。
次に、第2の実施形態にかかる易剥離性積層体31について説明する。この実施形態にかかる易剥離性積層体31は、コンクリートの形成に用いる型枠10の裏側に貼り付けるための接着性を発揮する接着層32と、コンクリート形成物21の表面に埋め込むべき打ち込み部材15を含む打ち込み部材含有層14とが積層したものである。その形態の断面図を図2(a)に示す。また、図示しないが、この接着層32と打ち込み部材含有層14との間に、その他の層が挟まっていてもよい。
対象とする型枠10は第1の実施形態と特に変わるものではない。ただし、型枠10の表面が高い接着力を維持できない素材である場合には、この第2の実施形態にかかる易剥離性積層体31がかえって有利に働く場合がある。
この実施形態で用いる接着層32は、水分を含んだ強アルカリ性の生コンクリート20と接触することで、接着力を徐々に劣化され、打ち込み部材含有層14を型枠10から剥がすことができるほどになるものである。このような接着層32に用いることができる接着剤としては、カゼイン系接着剤、尿素樹脂系接着剤、酢酸ビニル系接着剤などの水溶性又はアルカリ溶性の接着剤が挙げられる。
また、接着層32の構成としては、アルカリ性において接着力が低下する接着剤を用いる以外にも、接着力を低下させる構造にしておいてもよい。すなわち、接着層32の内部に縦横に走る繊維を内装しておくと、水分及びアルカリ性成分が毛細管現象によって接着層32の内部に浸入しやすくなり、そこから接着力が低下して剥離性を発揮させることができる。この形態変化を図3(a)に示す。接着層32に、予め繊維38を含めておくと、生コンクリート20中では、水分が繊維に沿って入り込み、繊維周辺の接着層32への水の浸透を早めることができる。特に接着層32の面積が比較的大きく、中央部分までの水分の到達に時間が掛かりすぎる場合には、このような繊維による水の浸透経路を設けることで、接着層32の全域を速やかに剥離させることができる。
この第2の実施形態にかかる易剥離性積層体31を型枠10の内側に貼りつけ(図2(b))、型枠10の内側に生コンクリート20を打設する手順は第1の実施形態と同じである。ただし、生コンクリート20と接している際に強度劣化を起こす層が、接着層32である点が異なる。この状態の断面図を図2(c)に示す。この接着層32の接着力が劣化し、剥離性が発揮されると並行して、生コンクリート20が固まってコンクリート形成物21が出来上がる。その後、型枠10を剥がす際には、打ち込み部材含有層14がコンクリート形成物21の表面に残る。
なお、これ第1の実施形態と第2の実施形態とを合わせた第3の実施形態にかかる易剥離性積層体としてもよい。すなわち、上記剥離層13と同様の剥離層13を接着層と打ち込み部材含有層14との間に挟み、かつ接着層として上記接着層32と同様に剥離性を発揮するものとすることで、より確実に剥離を起こさせることができる。またその場合、剥離層13と打ち込み部材含有層14との間にも、上記の接着層32と同様に剥離性を発揮する層を配しておくと好ましい。
なお、この発明で対象とするコンクリート形成物とは、建築物、建造物の全部又は一部だけでなく、強度試験用の供試体のようなブロックサイズのものも含む。
10 型枠
11 易剥離性積層体
12 接着層
13 剥離層
14 打ち込み部材含有層
15 打ち込み部材
16 接着層
20 生コンクリート
21 コンクリート形成物
31 易剥離性積層体
32 接着層
38 繊維

Claims (4)

  1. 打ち込み部材含有層と、コンクリート形成用型枠に対して接着性を発揮する接着層とを少なくとも有する積層体であって、上記打ち込み部材含有層よりも上記接着層側である少なくとも一つの層にアルカリ性・水分環境下において剥離性を示す層を配した、易剥離性積層体。
  2. 上記剥離性を示す層が、上記打ち込み部材含有層と上記接着層との間にある剥離層である、請求項1に記載の易剥離性積層体。
  3. 上記剥離性を示す層が、上記接着層そのものである、請求項1に記載の易剥離性積層体。
  4. コンクリート形成用型枠の内側面に、請求項1乃至3のいずれかに記載の易剥離性積層体を上記接着層により貼り付けて、上記コンクリート形成用型枠にコンクリートを打設してコンクリート形成物を形成させた後、上記コンクリート形成用型枠を取り外す、打ち込み部材含有コンクリート形成物の製造方法。
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