JP2015024548A - 撥水性フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】撥水性および撥油性に優れたフィルムの提供。
【解決手段】本発明による撥水性フィルムは、熱可塑性樹脂と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、第2の樹脂層とを有してなり、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による撥水性フィルムは、熱可塑性樹脂と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、第2の樹脂層とを有してなり、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上である。
【選択図】図1
Description
本発明は、撥水性フィルムに関し、さらに詳細には、熱可塑性樹脂とシリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、第2の樹脂層とを有してなる撥水性フィルムに関する。
食品、飲料、医薬品、および化学品等の多くの商品分野では、それぞれの内容物に応じた包装材料が開発されている。特に、液体や半固体、ゲル状物質等の粘性体を有する内容物の包装材料としては、耐水性、耐油性、ガスバリア性、軽量、フレキシブル、および意匠性等に優れるプラスチック材料が用いられ、包装材料に求められる内容物の保護に対して機能している。
包装材料の機能の一つとして、液体や半固体、ゲル状物質等の粘性体を有する内容物の包装材料内面への付着、すなわち包装体内部への残存を防止する機能が求められている。例えば、基材の片面に、シリコーン粒子等の疎水性微粒子を含むヒートシール樹脂層を設けることが提案されている(特許文献1を参照)。また、基材の片面に、疎水性微粒子を含む撥水コート層を設けることも提案されている(特許文献2を参照)。あるいは、蓋材の最外層として、疎水性シリカ等の疎水性酸化物微粒子を含む熱接着層を設けることも提案されている(特許文献3を参照)。
さらに、高粘性の内容物を充填する包装容器の内表面に、滑材成分であるエチレンビス脂肪酸アミドを含むオレフィン樹脂層を設けることが提案されている(特許文献4を参照)。
本発明者らは、特許文献1〜3で提案されているように包装材料の最外層として疎水性微粒子等を含むヒートシール層を設けた場合、コーティング材料が脱落して内容物に混入したり、ヒートシール性が損なわれたりするという課題を知見した。また、特許文献4の発明で提案されているように包装容器の内表面に滑材成分を練り込んだ樹脂層を設けた場合、添加剤は脱落し難いものの、十分な撥水性能を持たせるためには高価な添加剤を一定量以上添加して表面に添加剤成分を一定量以上ブリードアウトさせる必要があり、コストアップにつながる。また、熱可塑性樹脂フィルムであっても、ヒートシール性は損なわれるため、蓋材用途には適さないという課題を知見した。さらに、特許文献1〜4の発明では、撥水性および撥油性が十分ではなかった。
本発明は上記の背景技術および新たに知見した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撥水性および撥油性に優れたフィルムを提供することにある。
すなわち、本発明の一態様によれば、
熱可塑性樹脂と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、
第2の樹脂層と、
を有してなり、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上であるが提供される。
熱可塑性樹脂と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、
第2の樹脂層と、
を有してなり、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上であるが提供される。
本発明の態様においては、第1の樹脂層の表面の油の接触角が30度以上であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィンの含有量が、前記樹脂組成物に対して、0.1〜40質量%であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂であることが好ましい。
本発明の態様においては、第2の樹脂層が、熱可塑性樹脂を含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィンが、下記の一般式で表わされる構造単位(1)を1以上含む原料化合物(1)およびビニル基を1以上含む原料化合物(2)の反応(ただし、原料化合物(1)における構造単位(1)および原料化合物(2)におけるビニル基がともに複数である場合の反応を除く)によって製造されるシリル化ポリオレフィン[A]であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィン[A]の数平均分子量が100〜1,000,000であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記原料化合物(1)が、下記一般式(2)で表されることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)のビニル基以外の部分が、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖または炭素数2〜50のオレフィンからなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であって、数平均分子量が100〜500,000である基であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)のビニル基以外の部分が二重結合を含まない炭素数3〜200の直鎖状エチレン単独重合鎖であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)が、下記(B1)〜(B6)を満たす未変性オレフィン樹脂(B)であることが好ましい。
(B1)エチレンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体。
(B2)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜3.0個。
(B3)密度が870〜980kg/m3。
(B4)融点が70〜130℃。
(B5)数平均分子量(Mn)が400〜5,000。
(B6)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下。
(B1)エチレンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体。
(B2)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜3.0個。
(B3)密度が870〜980kg/m3。
(B4)融点が70〜130℃。
(B5)数平均分子量(Mn)が400〜5,000。
(B6)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下。
本発明の態様においては、前記(B1)のジエンがビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記撥水性フィルムが押出成形されてなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることが好ましい。
本発明の他の態様によれば、
上記の撥水性フィルムからなる、包装材料が提供される。
上記の撥水性フィルムからなる、包装材料が提供される。
本発明によれば、撥水性および撥油性に優れたフィルムを提供することができる。本発明による撥水性フィルムは表面が撥水性能および撥油性能に優れるため、蓋材や包装容器等の包装材料に用いる場合、内容物の付着や残存を抑制することができる。
撥水性フィルム
本発明による撥水性フィルムは、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを有してなる。なお、撥水性フィルムは、3層以上から形成されるものであってもよく、第3の樹脂層をさらに有してもよい。
本発明による撥水性フィルムは、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを有してなる。なお、撥水性フィルムは、3層以上から形成されるものであってもよく、第3の樹脂層をさらに有してもよい。
本発明による撥水性フィルムは、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上、好ましくは105度以上、より好ましくは110度以上180度以下である。接触角は、市販の接触角測定機を用いて測定することができる。
本発明による撥水性フィルムは、第1の樹脂層の表面の油の接触角が好ましくは20度以上、より好ましくは30度以上、さらに好ましくは40度以上、さらにより好ましくは45度以上180度以下である。本発明においては、油として大豆油を用いる。接触角は、市販の接触角測定機を用いて測定することができる。
本発明による撥水性フィルムの一実施態様の模式断面図を図1に示す。図1に示される撥水性フィルム10は、第1の樹脂層11と、第2の樹脂層12とを有してなるものである。以下、撥水性フィルムを構成する各層について説明する。
第1の樹脂層
第1の樹脂層は、熱可塑性樹脂(シリル化ポリオレフィンを除く)と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる。シリル化ポリオレフィンの含有量は、樹脂組成物に対して、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは0.5〜35質量%、さらに好ましくは1〜30質量%であり、さらにより好ましくは1〜20質量%である。
第1の樹脂層は、熱可塑性樹脂(シリル化ポリオレフィンを除く)と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる。シリル化ポリオレフィンの含有量は、樹脂組成物に対して、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは0.5〜35質量%、さらに好ましくは1〜30質量%であり、さらにより好ましくは1〜20質量%である。
熱可塑性樹脂
第1の樹脂層の樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂には、下記のシリル化ポリオレフィンは含まれないものとする。樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン−ポリプロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−マレイン酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂、無水マレイン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂等を使用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂(シリル化されたものを除く)を用いることが好ましい。
第1の樹脂層の樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂には、下記のシリル化ポリオレフィンは含まれないものとする。樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン−ポリプロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−マレイン酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂、無水マレイン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂等を使用することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂(シリル化されたものを除く)を用いることが好ましい。
シリル化ポリオレフィン
樹脂組成物に含まれるシリル化ポリオレフィンは、下記のシリル化ポリオレフィン[A]であることが好ましい。シリル化ポリオレフィン[A]を工程1および工程2を経由して製造する場合の原料化合物について、以下で説明する。
樹脂組成物に含まれるシリル化ポリオレフィンは、下記のシリル化ポリオレフィン[A]であることが好ましい。シリル化ポリオレフィン[A]を工程1および工程2を経由して製造する場合の原料化合物について、以下で説明する。
シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(1)
本発明に使用するシリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(1)であるヒドロシラン類に含まれる構造単位(1)を、さらに詳細に説明する。
本発明に使用するシリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(1)であるヒドロシラン類に含まれる構造単位(1)を、さらに詳細に説明する。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基等の直鎖状または分岐状アルキル基; シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等のシクロアルキル基; ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基が挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基等の直鎖状または分岐状アルキル基; シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等のシクロアルキル基; ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
酸素含有基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基、2−フェニルエトキシ基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基、2−フェニルエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェノキシ基、トリルオキシ基、ビフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
ケイ素含有基としては、アルキルシリル基、アルケニルシリル基、アリールシリル基、アルキルシロキシ基、アルケニルシロキシ基、アリールシロキシ基、アルコキシシリル基、アリールオキシシリル基、アルコキシシロキシ基、アリールオキシシロキシ基、ポリシロキシル等が挙げられる。ポリシロキシル基は2個以上のシロキサンの繰り返し単位を有する基であり、直鎖でも分岐していても構わない。
ケイ素含有基としては、アルキルシリル基、アルケニルシリル基、アリールシリル基、アルキルシロキシ基、アルケニルシロキシ基、アリールシロキシ基、アルコキシシリル基、アリールオキシシリル基、アルコキシシロキシ基、アリールオキシシロキシ基、ポリシロキシル等が挙げられる。ポリシロキシル基は2個以上のシロキサンの繰り返し単位を有する基であり、直鎖でも分岐していても構わない。
また上記の炭化水素基、酸素含有基、およびケイ素含有基は、1つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、これらの基の少なくとも一つの水素が、ハロゲン原子、酸素、窒素、ケイ素、リン、イオウを含む基で置換された基が含まれる。
前記構造単位(1)のR1として上記に挙げた原子または基のうち、水素原子、ハロゲン原子、ケイ素数1〜50のポリシロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基およびフェニル基からなる群から選ばれる1種以上の原子または基であって、原料化合物(1)中のR1のうち少なくとも1つがケイ素数1〜50のポリシロキシル基であることが好ましい。R1がケイ素数1〜50のポリシロキシル基であると、樹脂の良好な離型性を失うことなく、樹脂からの染み出し、ブリードを抑えることが出来る。
また、本願発明の態様の一つして、前記一般式で表わされる構造単位(1)を1以上含む原料化合物(1)のヒドロシラン化合物としては、以下の一般式(5)、(6)で表されるような、Si−H結合を複数有するものも好適に用いられる。
さらに、一般式(2)で表わされるような化合物が特に好ましい態様として挙げられる。
式(2)中、R1およびR3は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基またはケイ素含有基を表し同一でも異なっていても良く、またR1およびR3が複数存在する場合はそれぞれ同一でも異なっていても良く、R2およびR4は水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基または一般式(3)で表される基を表し同一でも異なっていても良く、Y1およびY2はO、SまたはNR(Rは水素原子または炭化水素基を表す)を表し同一でも異なっていても良く、またY1およびY2が複数存在する場合はそれぞれ同一でも異なっていても良く、mは1〜20の整数、nは0〜20の整数であり、Zはnが1以上の場合は一般式(4)で表される2価の連結基を表し、nが0の場合はY1とR4との直接結合を表す。
上記一般式(2)(3)(4)において、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基またはケイ素含有基は前記構造単位(1)におけるR1について例示したものが用いられる。
シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)
本発明に使用するシリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)であるポリオレフィンは、ビニル基を1以上含む構造を有するものである。
原料化合物(2)のビニル基を除いた部分は、エチレン合鎖、または炭素数2〜50のオレフィン類からなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であって、数平均分子量が100〜500,000の基であるが、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、またはエチレン、プロピレン、ブテン、ビニルノルボルネン、二個以上の二重結合を有する環状ポリエンおよび二個以上の二重結合を有する鎖状ポリエンからなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であることが好ましく、特にエチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、またはオレフィンとジエンの共重合鎖、更にはエチレンとプロピレンとの共重合鎖、エチレンとノルボルネンの共重合鎖が好ましい。
本発明に使用するシリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)であるポリオレフィンは、ビニル基を1以上含む構造を有するものである。
原料化合物(2)のビニル基を除いた部分は、エチレン合鎖、または炭素数2〜50のオレフィン類からなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であって、数平均分子量が100〜500,000の基であるが、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、またはエチレン、プロピレン、ブテン、ビニルノルボルネン、二個以上の二重結合を有する環状ポリエンおよび二個以上の二重結合を有する鎖状ポリエンからなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であることが好ましく、特にエチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、またはオレフィンとジエンの共重合鎖、更にはエチレンとプロピレンとの共重合鎖、エチレンとノルボルネンの共重合鎖が好ましい。
上記の場合、ビニル基を除いた原料化合物の数平均分子量は、100〜500,000であることが好ましく、100〜100,000であることがより好ましい。これより基が短くなると、得られたシリル化ポリオレフィン[A]が樹脂中よりブリードしてくる可能性が強くなるし、長くなると樹脂中における分散性が悪くなるので好ましくない。
共重合体の場合は、ビニル基は複数含まれることになるが、この場合、原料化合物(2)の数平均分子量は、100〜100,000であることが好ましく、200〜10,000であることがより好ましく、400〜5,000であることが更に好ましく、400〜4,000であることがなお更に好ましく、400〜3,000であることが特に好ましく、1,500〜2,500であることが最も好ましい。
以下にビニル基を1つ以上含む原料化合物(2)のビニル基を除いたポリオレフィン重合鎖について説明する。
以下にビニル基を1つ以上含む原料化合物(2)のビニル基を除いたポリオレフィン重合鎖について説明する。
(エチレン単独重合鎖を有するポリオレフィン)
(E1)エチレン単独重合鎖を有するポリオレフィンとしては、たとえば 以下の方法によって製造することができる。
(E1)エチレン単独重合鎖を有するポリオレフィンとしては、たとえば 以下の方法によって製造することができる。
(a)特開2000−239312号公報、特開2001−2731号公報、特開2003−73412号公報などに示されているようなサリチルアルドイミン配位子を有する遷移金属化合物を重合触媒として用いる重合方法。
(b)チタン化合物と有機アルミニウム化合物とからなるチタン系触媒を用いる重合方法。
(c)バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒を用いる重合方法。
(d)ジルコノセンなどのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)とからなるチーグラー型触媒を用いる重合方法。
(b)チタン化合物と有機アルミニウム化合物とからなるチタン系触媒を用いる重合方法。
(c)バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒を用いる重合方法。
(d)ジルコノセンなどのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)とからなるチーグラー型触媒を用いる重合方法。
(プロピレン単独重合鎖を有するポリオレフィン)
(E2)プロピレン単独重合鎖を有するポリオレフィンとしては、たとえば 以下の方法によって製造することができる。
(a)特開2004−262993号公報などに示されているような担持型チタン系触媒、例えばマグネシウム担持型チタン系触媒または、メタロセン触媒の存在下プロピレンを重合する方法。
(b)特開2000−191862号公報、特開2002−097325号公報号公報などに示されているような金属化合物中の遷移金属と反応してイオン性の錯体を形成する化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサンとからなるメタロセン系触媒の存在下プロピレンを重合する方法。
(E2)プロピレン単独重合鎖を有するポリオレフィンとしては、たとえば 以下の方法によって製造することができる。
(a)特開2004−262993号公報などに示されているような担持型チタン系触媒、例えばマグネシウム担持型チタン系触媒または、メタロセン触媒の存在下プロピレンを重合する方法。
(b)特開2000−191862号公報、特開2002−097325号公報号公報などに示されているような金属化合物中の遷移金属と反応してイオン性の錯体を形成する化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサンとからなるメタロセン系触媒の存在下プロピレンを重合する方法。
(炭素数2〜50のオレフィン)
(E3)炭素数2〜50のオレフィン類からなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖を有するポリオレフィンにおいて、共重合鎖を構成する炭素数2〜50のオレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ペンテン、3−エチル−4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘプテン、3,4−ジメチル−1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサンなどのα−オレフィン; シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、などの内部二重結合を含むオレフィン; イソブテン、2−メチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2,3−ジメチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−オクテン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,3,3−トリメチル−1−ペンテン、2,3,3−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−オクテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,4−トリメチル−1−オクテン、2,4,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−オクテン、2−メチル−3−シクロヘキシル−1−プロピレン、ビニリデンシクロペンタン、ビニリデンシクロヘキサン、ビニリデンシクロオクタン、2−メチルビニリデンシクロペンタン、3−メチルビニリデンシクロペンタン、4−メチルビニリデンシクロペンタンなどのビニリデン化合物; スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのアリールビニル化合物; α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、2−メチル−3−フェニルプロピレンなどのアリールビニリデン化合物; メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、2−シアノプロピレン、2−アミノプロピレン、2−ヒドロキシメチルプロピレン、2−フルオロプロピレン、2−クロロプロピレンなどの官能基置換ビニリデン化合物; シクロブテン、シクロペンテン、1−メチル−1−シクロペンテン、3−メチル−1−シクロペンテン、2−メチル−1−シクロペンテン、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロヘキセン、3−メチル−1−シクロヘキセン、2−メチル−1−シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1Hインデン、トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4−エン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどの内部二重結合を含む脂肪族環状オレフィン; シクロペンタ−2−エニルベンゼン、シクロペンタ−3−エニルベンゼン、シクロヘキサ−2−エニルベンゼン、シクロヘキサ−3−エニルベンゼン、インデン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,4−ジヒドロナフタレン、1,4−メチノ1,4,4a,9aテトラヒドロフルオレンなどの芳香環を含有する環状オレフィン; ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,4−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンなどの、二個以上の二重結合を有する環状ポリエンおよび二個以上の二重結合を有する鎖状ポリエンなどが挙げられる。
(E3)炭素数2〜50のオレフィン類からなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖を有するポリオレフィンにおいて、共重合鎖を構成する炭素数2〜50のオレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ペンテン、3−エチル−4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘプテン、3,4−ジメチル−1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサンなどのα−オレフィン; シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、などの内部二重結合を含むオレフィン; イソブテン、2−メチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2,3−ジメチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−オクテン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,3,3−トリメチル−1−ペンテン、2,3,3−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−オクテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,4−トリメチル−1−オクテン、2,4,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−オクテン、2−メチル−3−シクロヘキシル−1−プロピレン、ビニリデンシクロペンタン、ビニリデンシクロヘキサン、ビニリデンシクロオクタン、2−メチルビニリデンシクロペンタン、3−メチルビニリデンシクロペンタン、4−メチルビニリデンシクロペンタンなどのビニリデン化合物; スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのアリールビニル化合物; α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、2−メチル−3−フェニルプロピレンなどのアリールビニリデン化合物; メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、2−シアノプロピレン、2−アミノプロピレン、2−ヒドロキシメチルプロピレン、2−フルオロプロピレン、2−クロロプロピレンなどの官能基置換ビニリデン化合物; シクロブテン、シクロペンテン、1−メチル−1−シクロペンテン、3−メチル−1−シクロペンテン、2−メチル−1−シクロペンテン、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロヘキセン、3−メチル−1−シクロヘキセン、2−メチル−1−シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1Hインデン、トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4−エン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどの内部二重結合を含む脂肪族環状オレフィン; シクロペンタ−2−エニルベンゼン、シクロペンタ−3−エニルベンゼン、シクロヘキサ−2−エニルベンゼン、シクロヘキサ−3−エニルベンゼン、インデン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,4−ジヒドロナフタレン、1,4−メチノ1,4,4a,9aテトラヒドロフルオレンなどの芳香環を含有する環状オレフィン; ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,4−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンなどの、二個以上の二重結合を有する環状ポリエンおよび二個以上の二重結合を有する鎖状ポリエンなどが挙げられる。
また、炭素数2〜50のオレフィンは、酸素、窒素、硫黄等の原子を含んだ官能基を有していてもよい。例えばアクリル酸、フマル酸、イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの不飽和カルボン酸金属塩; 無水マレイン酸、無水イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物などの不飽和カルボン酸無水物; アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、などの不飽和カルボン酸エステル; 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類; アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルエステル;
塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化アリルなどのハロゲン化オレフィン; アクリロニトリル、2−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エンなどの不飽和シアノ化合物; メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどの不飽和エーテル化合物; アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の不飽和アミド;
メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体; N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化アリルなどのハロゲン化オレフィン; アクリロニトリル、2−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エンなどの不飽和シアノ化合物; メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどの不飽和エーテル化合物; アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の不飽和アミド;
メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体; N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
(オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィン)
(E3’)オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは(F1)オレフィンと(F2)ジエンとの共重合体である。
(F1)オレフィンとしては、エチレンおよび炭素原子数3〜12のα−オレフィンが挙げられる。
(E3’)オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは(F1)オレフィンと(F2)ジエンとの共重合体である。
(F1)オレフィンとしては、エチレンおよび炭素原子数3〜12のα−オレフィンが挙げられる。
炭素原子数3〜12のα−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは炭素原子数3〜10のα−オレフィン、より好ましくは炭素原子数3〜8のα−オレフィン、特に好ましくはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンが望ましい。
(F2)ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)、ジシクロペンタジエン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンなどが挙げられる。これらのなかでは、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,4−ヘキサジエンまたは2−メチル−1,6−オクタジエンが好ましい。ビニルノルボルネンは、嵩高い骨格を有するために、低密度であってもワックスを硬くでき、ワックス製品のブロッキングを起こしにくいため、特に好ましい。
オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、上記のようなエチレンとジエンとの共重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとジエンとの共重合体であることが好ましい。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、ジエンから導かれる構成単位を0.01〜6.0モル%、好ましくは0.1〜4.0モル%の割合で含有することが望ましい。また、オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンが炭素原子数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を含有する場合は、その含有率は0.01〜15モル%、好ましくは0.1〜12モル%が望ましい。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンが、ジエンから導かれる構成単位を上記の範囲の割合で含有すると、重合活性も適度に高い。
また、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を上記の範囲の割合で含有すると、表面のタック感が少なく、機械的特性、衝撃性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
また、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を上記の範囲の割合で含有すると、表面のタック感が少なく、機械的特性、衝撃性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、平均で0.5〜3.0/分子、好ましくは0.5〜2.0個/分子、より好ましくは1.0〜2.0個/分子の範囲にある不飽和基含有量を有することが望ましい。オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィン中の不飽和基含有量が上記範囲内にあると、すべてのオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンにシリコーンが付加しているため、シリル化ポリオレフィンが効果的に無機強化材に作用し、機械的特性、衝撃性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
なお、オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンの不飽和基含有量は、以下のようにして測定される。13C−NMRによる不飽和部分の炭素のピーク面積と全炭素のピーク面積とを比較することにより、1,000炭素あたりの不飽和基数Mを得ることができる。1分子あたりの不飽和基含有量は、数平均分子量Mnを用いて、Mn×M/14,000により算出することができる。本発明において、1,000炭素あたりの不飽和基数Mは、1.4〜105個、好ましくは1.4〜70個、より好ましくは2.8〜70個が望ましい。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、密度勾配管法で測定した密度が870kg/m3以上、好ましくは890kg/m3以上、より好ましくは910kg/m3以上、かつ、980kg/m3以下、好ましくは970kg/m3以下、より好ましくは960kg/m3以下であることが望ましい。オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンの密度が上記範囲内にあると、タック感が少なく、かつ樹脂中への分散性にも優れるため、離型性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が70℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、特に好ましくは100℃以上、かつ、130℃以下、好ましくは125℃以下、より好ましくは120℃以下であることが望ましい。オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンの融点が上記範囲内にあると、タック感が少なく、かつ樹脂中への分散性にも優れるため、離型性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が400〜5,000、好ましくは400〜4000、より好ましくは400〜3000、特に好ましくは1,500〜2,500の範囲にあることが望ましい。オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンのMnが上記範囲内にあると、タック感が少なく、かつ樹脂中への分散性にも優れるため、離型性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、GPCで測定した重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が4.0以下、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下であることが望ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される、ポリスチレン換算値である。ここで、GPCによる測定は、温度:140℃、溶媒:オルトジクロロベンゼンの条件下で行う。
本発明で用いるオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、針入硬度が15dmm(dmm=0.1mm)以下、好ましくは10dmm以下、より好ましくは3dmm以下、特に好ましくは1dmm以下であることが望ましい。なお、針入硬度はJIS K2207に準拠して測定することができる。オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンの針入硬度が上記範囲内にあると、成形用樹脂組成物の離型性に優れる。
本発明に係るオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、(ii)不飽和基含有量が0.5〜3.0個/分子であり、(iii)密度が870〜980kg/m3であり、(iv)融点が70〜130℃であり、(v)数平均分子量(Mn)が400〜5,000であり、(vi)Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)が4.0以下であることが望ましい。また、(vii)針入硬度が15dmm以下であることも望ましい。
また、本発明に係るオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンがジエンとしてビニルノルボルンネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)を用いて共重合されたものである場合、このオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、(viii)不飽和基含有量が0.5〜2.0個/分子であり、(ix)密度が890〜980kg/m3であり、(x)融点が80〜130℃であり、(xi)数平均分子量(Mn)が400〜5,000であり、(xii)Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)が4.0以下であることが望ましい。また、(xiii)針入硬度が15dmm以下であることも望ましい。
オレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が通常0.04〜0.47dl・g−1、好ましくは0.04〜0.30dl・g−1、より好ましくは0.04〜0.20dl・g−1、さらにより好ましくは0.05〜0.18dl・g−1の範囲にあることが望ましい。
上述したようなオレフィンとジエンの共重合鎖を有するポリオレフィンは、たとえば周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなる、以下のようなメタロセン系触媒を用いて製造することができる。 本発明において好適なメタロセン系触媒としては、特開2001―002731号公報、あるいは既に国際公開されたPCT出願、WO/2007/114102、WO/2007/105483、WO/2007/114009、WO/2007/122906等に記載された、例えば、(A) 周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物、並びに(B)(b−1)有機アルミニウムオキシ化合物、(b−2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物および(b−3)有機アルミニウム化合物とから選ばれる少なくとも1種以上の化合物とからなるオレフィン重合用触媒を挙げることができる。
本発明に用いる(A) 周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シラン)チタンジクロリド等が挙げられる。
また、本発明に用いる(B) (b−1)有機アルミニウムオキシ化合物、(b−2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物および(b−3)有機アルミニウム化合物とから選ばれる少なくとも1種以上の化合物の具体例としては、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等が挙げられる。
シリル化ポリオレフィン[A]の製造
本発明に用いるシリル化ポリオレフィン[A]は、どのような方法によって製造されたものでも使用できるが、好ましくは下記の[工程1]および[工程2]を順次実施することにより得られたものである。
本発明に用いるシリル化ポリオレフィン[A]は、どのような方法によって製造されたものでも使用できるが、好ましくは下記の[工程1]および[工程2]を順次実施することにより得られたものである。
[工程1]: 遷移金属触媒組成物(C)を得る工程
[工程1]では、前記一般式で表される構造単位(1)を含むヒドロシランとハロゲン化遷移金属とを混合攪拌し、得られた懸濁溶液を濾過して濾液として遷移金属触媒組成物(C)を得る。
[工程1]では、前記一般式で表される構造単位(1)を含むヒドロシランとハロゲン化遷移金属とを混合攪拌し、得られた懸濁溶液を濾過して濾液として遷移金属触媒組成物(C)を得る。
ハロゲン化遷移金属としては、元素周期表第3族〜第12族の遷移金属のハロゲン化物であり、入手の容易さや経済性の点から好ましくは元素周期表第8族〜第10族の遷移金属のハロゲン化物であり、より好ましくは白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、ニッケル、パラジウムのハロゲン化物である。さらに好ましくは白金のハロゲン化物である。また、二種以上のハロゲン化遷移金属の混合物であっても構わない。
ハロゲン化遷移金属のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、これらのうちでは取扱いの容易さの点で塩素が好ましい。
ハロゲン化遷移金属のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、これらのうちでは取扱いの容易さの点で塩素が好ましい。
[工程1]に使用するハロゲン化遷移金属の具体例としては、二塩化白金、四塩化白金、二臭化白金、二ヨウ化白金、三塩化ロジウム、三臭化ロジウム、三ヨウ化ロジウム、三塩化イリジウム、四塩化イリジウム、三臭化イリジウム、三ヨウ化イリジウム、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三ヨウ化ルテニウム、三塩化オスミウム、三臭化オスミウム、三ヨウ化オスミウム、二塩化ニッケル、二フッ化ニッケル、二臭化ニッケル、二ヨウ化ニッケル、二塩化パラジウム、二臭化パラジウム、二ヨウ化パラジウムが挙げられ、これらのうちでは二塩化白金、二塩化パラジウム、三塩化ルテニウム、三塩化ロジウム、三塩化イリジウムが好ましく、二塩化白金が最も好ましい。
[工程1]で用いるハロゲン化遷移金属は、通常、粉末状の固体であり、粒径は1000μm以下が好ましく、更には500μm以下が好ましい。粒径が大きくなると、遷移金属触媒組成物(C)の調製時間が長くなる。
[工程1]におけるヒドロシランとハロゲン化遷移金属の使用量は、ヒドロシラン量がハロゲン化遷移金属に対し1当量以上であれば特に制限されないが、好ましくは2倍当量以上である。ヒドロシランの量が少ないと、触媒調製上必要な攪拌が困難になる。
[工程1]におけるヒドロシランとハロゲン化遷移金属との混合攪拌は、これが可能であれば手段は問わないが、窒素気流下、攪拌機を備えた反応容器中にハロゲン化遷移金属を適当量仕込み、これにヒドロシランを添加して攪拌を行う。少量の場合はサンプル管にスターラーチップを入れ、同様に仕込んで攪拌しても良い。
ヒドロシランとハロゲン化遷移金属との混合攪拌時間は、通常10時間以上であり、好ましくは20時間以上であり、より好ましくは60時間以上であり、更に好ましくは80時間以上である。反応時間が短いと、次の[工程2]で得られるシリル化ポリオレフィン[A]中の不純物である異性体のビニレン誘導体の生成割合が増大するため好ましくない。混合攪拌時間の上限は特に無いが、経済的な観点から概ね1ヶ月以内である。
ヒドロシランとハロゲン化遷移金属との混合攪拌の温度は、ヒドロシランの沸点以下であれば特に制限は無いが、通常0〜50℃の範囲、好ましくは10〜30℃の範囲である。また圧力は、通常は常圧で行うことができるが、必要に応じて加圧下または減圧下で行うこともできる。
[工程1]においては、必要に応じて溶媒を使用することもできる。使用する溶媒は、原料のヒドロシランおよびハロゲン化遷移金属に対して不活性なものが使用できる。使用できる溶媒の具体例は、例えばn−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、パークロロエタン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらのうち、特にトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒を使用する場合は溶媒の使用量は原料の溶解性に作用するが、原料に対し100質量倍以下が好ましく、より好ましくは20質量倍以下である。本発明では、無溶媒で実施することが最も好ましい。
次に、反応で得られた懸濁溶液を濾過して固形分を除去し、濾液として遷移金属触媒組成物(C)を得る。濾過の方法としては特に制限はなく、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過などの一般的な方法を用いることができる。濾過で使用するフィルターとしては特に制限はなく、セルロース製ろ紙、ガラス繊維フィルター、フッ素樹脂製やセルロースアセテート製のメンブランフィルターなどを適宜使用できるが、孔径の均一性、低吸湿性、化学的安定性などの点から、フッ素樹脂製メンブランフィルターを用いることが好ましい。また、濾過で使用するフィルターは10μmより小さな目のフィルターを使用することが好ましく、1μm以下の目のフィルターを使用することが更に好ましい。これより大きな目のフィルターを使用すると、未反応のハロゲン化遷移金属の固形分が触媒中に混入し、触媒が不均一化するため、合成目的物の不純物であるビニレン誘導体の生成量が増大する原因となる。また濾過の際、上記の溶媒を使用して固形分を洗浄することもできる。
濾過で除去される固形分、すなわち未反応のハロゲン化遷移金属の量は、使用したハロゲン化遷移金属の量に対して通常50質量%以下、好ましくは10質量%以下である。ハロゲン化遷移金属の反応率は、主に調製時間によって調節することができる。
このようにして調製した遷移金属触媒組成物(C)には、ナノコロイド状になった遷移金属化合物、ヒドロシラン、および必要に応じて使用した溶媒が含まれる。この遷移金属触媒組成物(C)は、そのままで次の[工程2]に用いることができるが、必要に応じて、溶媒の除去や、濃縮、希釈を行ってから、[工程2]に用いることもできる。また、前記一般式(1)のヒドロシランを添加して希釈し、触媒濃度を調整することもできる。
[工程1]を実施する代わりに市販の遷移金属触媒、例えば白金の単体(白金黒)、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、あるいはアルミナ、シリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなどが挙げられるが、これを[工程2]に使用しても構わない。
[工程2]: 末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとを反応させる工程
[工程2]では、前記[工程1]で得られた遷移金属触媒組成物(C)の存在下、ビニル基を1以上含む原料化合物(2)と前記一般式で表される構造単位(1)を含むヒドロシラン(原料化合物(1))とを反応させ(ただし、原料化合物(1)における構造単位(1)および原料化合物(2)におけるビニル基がともに複数である場合の反応を除く)、シリル化ポリオレフィン[A]を得る。
[工程2]では、前記[工程1]で得られた遷移金属触媒組成物(C)の存在下、ビニル基を1以上含む原料化合物(2)と前記一般式で表される構造単位(1)を含むヒドロシラン(原料化合物(1))とを反応させ(ただし、原料化合物(1)における構造単位(1)および原料化合物(2)におけるビニル基がともに複数である場合の反応を除く)、シリル化ポリオレフィン[A]を得る。
また、[工程2]で用いる前記一般式で表される構造単位(1)を含むヒドロシラン(原料化合物(1))は、前記[工程1]で用いたヒドロシランと異なるものを用いることもできるが、好ましくは[工程1]で用いたものと同一のものを用いる。
原料化合物(2)である末端二重結合含有ポリオレフィンと一般式で表わされる構造単位(1)を一つ以上含むヒドロシランとを反応させる際の量比は、目的によって異なるが、末端二重結合含有ポリオレフィン中の末端二重結合とヒドロシラン中のSi−H結合との当量比として0.01〜10当量倍の範囲であり、好ましくは0.1〜2当量倍の範囲である。ここでヒドロシランの量は、前記[工程1]で用い、遷移金属触媒組成物(C)中に含まれる部分と、[工程2]で新たに追加する部分との合算量である。前記[工程1]において必要なヒドロシラン量の全量を用いた場合には、[工程2]ではヒドロシランを追加することなく実施することもできる。
上記末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとの反応は、前記[工程1]で調製した遷移金属触媒組成物(C)の存在下で行う。遷移金属触媒組成物(C)と末端二重結合含有ポリオレフィンとの量比は、末端二重結合含有ポリオレフィン中の末端二重結合と遷移金属触媒組成物(C)中の遷移金属分との当量比として、10−10〜10−1当量倍の範囲であり、好ましくは10−7〜10−3当量倍の範囲である。
上記末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとの反応における反応方法としては、最終的に反応すればよく、その方法は限定されるものではないが、例えば以下のように行う。反応容器中に上記末端二重結合含有ポリオレフィンを装入し、窒素雰囲気下、ヒドロシランと遷移金属触媒組成物(C)を装入する。予め内温を上記末端二重結合含有ポリオレフィンの融点以上に昇温しておいた油浴中に、上記反応器をセットし攪拌する。反応後油浴を除いて室温に冷却し、得られた反応混合物をメタノールまたはアセトンなどの貧溶媒中に取り出し2時間攪拌する。その後、得られた固体をろ取し上記貧溶媒で洗浄し、60℃、2hPa以下の減圧下で乾燥させ、目的物を得ることができる。
[工程2]における末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとの反応は、反応温度を100〜200℃の範囲とすることが好ましく、反応させる末端二重結合含有ポリオレフィンの融点より高い温度で行うことがより好ましい。反応温度が100℃より低いと、反応効率が低下することがあるので好ましくない。また圧力は、通常は常圧で行うことができるが、必要に応じて加圧下または減圧下で行うこともできる。
[工程2]においては、必要に応じて溶媒を使用することもできる。使用する溶媒は、原料のヒドロシランおよび末端二重結合含有ポリオレフィンに対して不活性なものが使用できる。常圧下で反応させる場合、反応させる末端二重結合含有ポリオレフィンの融点以上の沸点を有するものを使用するのが好ましい。使用できる溶媒の具体例は、例えばn−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、パークロロエタン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらのうち、特にトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒を使用する場合は溶媒の使用量は原料の溶解性に作用するが、原料に対し100質量倍以下が好ましく、より好ましくは20質量倍以下である。本発明では、無溶媒で実施することが最も好ましい。
以上のように、遷移金属触媒組成物(C)の存在下、末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとを反応させることにより、前記一般式で表される構造単位(1)を含むシリル化ポリオレフィン[A]を含む反応混合物が得られる。
上記反応後のシリル化ポリオレフィン[A]を含む反応混合物には、シリル化ポリオレフィン[A]の他に、未反応の末端二重結合含有ポリオレフィン、副生物であるビニレン誘導体が含まれている。また場合によって、未反応のヒドロシランが含まれていることもある。
シリル化ポリオレフィン[A]中における、前記構造単位(1)の割合は、シリル化ポリオレフィン[A]の目的機能が発現されれば良く、特に限定されないが、通常5〜99重量%であり、好ましくは10〜95重量%である。構成単位が小さければ離型性の機能が発現できず、大きければオイル状となり、ブリードアウトなどの障害がでてくる。
上記の方法においては、[工程1]で得られた非常に高活性で高選択性の遷移金属触媒組成物(C)を用いるため、[工程2]の末端二重結合含有ポリオレフィンとヒドロシランとの反応が効率よく進行する。このため、末端二重結合含有ポリオレフィンの二重結合の反応率は、通常90%以上、好ましくは95%以上であり、副生物であるビニレン誘導体の生成量は、シリル化ポリオレフィン[A]に対して、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
シリル化ポリオレフィン[A]は、上記反応混合物から、貧溶媒への再沈殿、またはスラッジングにより取り出すことができる。貧溶媒はシリル化ポリオレフィン[A]の溶解度が小さいものであればよく適宜選択することができ、好ましくは上記不純物が除けるものが良い。貧溶媒として具体的には、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、n−ヘキサン、n−ヘプタン等が挙げられ、これらのうちではアセトン、メタノールが好ましい。
上記シリル化ポリオレフィン[A]の具体例としては、以下の一般式(7)〜(10)で表される構造のものが好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
添加剤
本発明の目的および効果を損なわない範囲で任意の添加剤、たとえば臭素化ビスフェノール、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、トリフェニルホスフェート、ホスホン酸アミドおよび赤燐等のような難燃剤、三酸化アンチモンおよびアンチモン酸ナトリウム等のような難燃助剤、燐酸エステルおよび亜燐酸エステル等のような熱安定剤、ヒンダードフェノール等のような酸化防止剤、耐熱剤、耐候剤、光安定剤、離型剤、流動改質剤、着色剤、顔料、滑剤、帯電防止剤、結晶核剤、可塑剤および発泡剤等を必要に応じてその有効発現量配合してもよい。
本発明の目的および効果を損なわない範囲で任意の添加剤、たとえば臭素化ビスフェノール、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、トリフェニルホスフェート、ホスホン酸アミドおよび赤燐等のような難燃剤、三酸化アンチモンおよびアンチモン酸ナトリウム等のような難燃助剤、燐酸エステルおよび亜燐酸エステル等のような熱安定剤、ヒンダードフェノール等のような酸化防止剤、耐熱剤、耐候剤、光安定剤、離型剤、流動改質剤、着色剤、顔料、滑剤、帯電防止剤、結晶核剤、可塑剤および発泡剤等を必要に応じてその有効発現量配合してもよい。
本発明においては、市販のシリル化ポリオレフィンを用いることもできる。例えば、三井化学(株)製のイクスフォーラや、東レ・ダウコーニング(株)製のBY27−201CおよびBY27−202H等が挙げられる。
第2の樹脂層
第2の樹脂層は、熱可塑性樹脂を含んでなることが好ましい。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂には、上記のシリル化ポリオレフィンは含まれないものとする。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ乳酸樹脂、フラン樹脂、およびシリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(シリル化されたものを除く)を用いることが好ましい。また、第2の樹脂層を2層以上設けてもよく、その場合、各層の組成は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第2の樹脂層は、熱可塑性樹脂を含んでなることが好ましい。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂には、上記のシリル化ポリオレフィンは含まれないものとする。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ乳酸樹脂、フラン樹脂、およびシリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。第2の樹脂層に含まれる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(シリル化されたものを除く)を用いることが好ましい。また、第2の樹脂層を2層以上設けてもよく、その場合、各層の組成は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第3の樹脂層
第3の樹脂層は、第1の樹脂層および第2の樹脂層以外の樹脂からなる層であれば、特に限定されない。例えば、第3の樹脂層は、熱硬化性樹脂を含んでもよい。第3の樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。また、第3の樹脂層を2層以上設けてもよく、その場合、各層の組成は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第3の樹脂層は、第1の樹脂層および第2の樹脂層以外の樹脂からなる層であれば、特に限定されない。例えば、第3の樹脂層は、熱硬化性樹脂を含んでもよい。第3の樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂、およびフェノール樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。また、第3の樹脂層を2層以上設けてもよく、その場合、各層の組成は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
撥水性フィルムの製造方法
本発明による撥水性フィルムの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により製造することができる。本発明においては、押出成形されてなることが好ましく、押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることがより好ましい。
本発明による撥水性フィルムの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により製造することができる。本発明においては、押出成形されてなることが好ましく、押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることがより好ましい。
例えば、以下の方法で、押出成形により樹脂フィルムを成形することができる。上記した樹脂組成物を乾燥させた後、熱可塑性樹脂の融点以上の温度(Tm)〜Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融し、例えばTダイ等のダイよりシート状に押出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラム等で急冷固化することによりフィルムを成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
加熱温度は、インフレ法では、好ましくは170〜230℃、より好ましくは180〜220℃、Tダイ法では好ましくは180〜300℃、より好ましくは210〜270℃である。
上記の樹脂組成物は、例えば、1〜30g/10分、インフレ法では好ましくは1〜8g/10分、1〜6g/10分、Tダイ法では好ましくは4〜20g/10分、より好ましくは6〜15g/10分のメルトフローレート(MFR)を有するものである。メルトフローレートとは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。樹脂組成物のMFRが1g/10分以上であれば、成形加工時の押出負荷を低減することができる。また、樹脂組成物のMFRが30g/10分以下であれば、該樹脂組成物からなる樹脂フィルムの機械的強度を高めることができる。
上記のようにして得られる樹脂フィルムの厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、5〜500μm程度、好ましくは5〜200μm程度である。また、樹脂フィルムは、単層のフィルムとして用いてもよいし、複数枚をラミネートして積層フィルムとして用いてもよい。
包装材料
本発明による包装材料は、上記の撥水性フィルムからなるものである。具体的には、蓋材や包装容器等に用いることができる。包装材料内面(内容物側)に撥水性フィルムが位置するように包装材料を形成することで、液体や半固体、ゲル状物質等の粘性体を有する内容物の包装材料内面への付着や残存を抑制することができる。
本発明による包装材料は、上記の撥水性フィルムからなるものである。具体的には、蓋材や包装容器等に用いることができる。包装材料内面(内容物側)に撥水性フィルムが位置するように包装材料を形成することで、液体や半固体、ゲル状物質等の粘性体を有する内容物の包装材料内面への付着や残存を抑制することができる。
実施例1
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを1:99の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した。一方、第2の樹脂層用の樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)を用意した。これらを用いて、ラボインフレーション製膜機で多層製膜を行って、厚さ10μmの第1の樹脂層および厚さ90μmの第2の樹脂層からなるフィルムを得た。次に、該フィルムの第1の樹脂層面と、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、実施例1のフィルムを得た。
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを1:99の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した。一方、第2の樹脂層用の樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)を用意した。これらを用いて、ラボインフレーション製膜機で多層製膜を行って、厚さ10μmの第1の樹脂層および厚さ90μmの第2の樹脂層からなるフィルムを得た。次に、該フィルムの第1の樹脂層面と、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、実施例1のフィルムを得た。
続いて、製膜後のフィルムの第1の樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を、接触角測定機(協和界面科学(株)製、商品名:Drop Mater 700)を用いて測定した。液体の滴下量は1.5μl、着滴後60秒後に測定を行った。測定結果を表1に示す。
実施例2
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを10:90の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの第1の樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを10:90の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの第1の樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
比較例1
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)を、ラボインフレーション製膜機で製膜を行って、厚さ100μmのフィルムを得た。次に、該フィルムと、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、比較例1のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)を、ラボインフレーション製膜機で製膜を行って、厚さ100μmのフィルムを得た。次に、該フィルムと、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、比較例1のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
比較例2
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを1:99の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した。第1の樹脂層用の樹脂組成物を用いて、ラボインフレーション製膜機で製膜を行って、厚さ100μmのフィルムを得た。次に、該フィルムと、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、比較例2のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの第1の樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
シリル化ポリオレフィン(三井化学(株)製、商品名:イクスフォーラ)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE樹脂、プライムポリマー(株)製、商品名:エボリュー SP2020)とを1:99の割合で混合して、第1の樹脂層用の樹脂組成物を作製した。第1の樹脂層用の樹脂組成物を用いて、ラボインフレーション製膜機で製膜を行って、厚さ100μmのフィルムを得た。次に、該フィルムと、厚さ12μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商品名:エスペットE5100)とをウレタン系接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004)を用いてドライラミネートして、比較例2のフィルムを得た。続いて、実施例1と同様にして、得られたフィルムの第1の樹脂層側の表面の水の接触角と油(大豆油、純正化学(株)製)の接触角を測定した。測定結果を表1に示す。
フィルムの性能評価
上記の実施例および比較例で得られたフィルムについて、テンシロン万能試験機を用いて、試験速度300mm/minでラミネート強度測定を行った。評価結果を表2に示す。
上記の実施例および比較例で得られたフィルムについて、テンシロン万能試験機を用いて、試験速度300mm/minでラミネート強度測定を行った。評価結果を表2に示す。
包装材料の性能評価
上記の実施例および比較例で得られたフィルムを用いて、包装材料を作製した。包装材料の内容物(液体:水、油)の撥水性能および撥油性能を、下記の評価基準で目視評価した。評価結果を表3に示す。
評価基準
○:撥水性能および撥油性能が良好であった。
×:撥水性能および撥油性能が不十分であった。
上記の実施例および比較例で得られたフィルムを用いて、包装材料を作製した。包装材料の内容物(液体:水、油)の撥水性能および撥油性能を、下記の評価基準で目視評価した。評価結果を表3に示す。
評価基準
○:撥水性能および撥油性能が良好であった。
×:撥水性能および撥油性能が不十分であった。
10 撥水性フィルム
11 第1の樹脂層
12 第2の樹脂層
11 第1の樹脂層
12 第2の樹脂層
Claims (15)
- 熱可塑性樹脂と、シリル化ポリオレフィンとを含んでなる樹脂組成物からなる第1の樹脂層と、
第2の樹脂層と、
を有してなり、第1の樹脂層の表面の水の接触角が100度以上である、撥水性フィルム。 - 第1の樹脂層の表面の油の接触角が20度以上である、請求項1に記載の撥水性フィルム。
- 前記シリル化ポリオレフィンの含有量が、前記樹脂組成物に対して、0.1〜40質量%である、請求項1または2に記載の撥水性フィルム。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
- 第2の樹脂層が、熱可塑性樹脂を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
- 前記シリル化ポリオレフィン[A]の数平均分子量が100〜1,000,000である、請求項6に記載の撥水性フィルム。
- 前記原料化合物(1)が、下記一般式(2)で表される、請求項6または7に記載の撥水性フィルム。
- 前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)のビニル基以外の部分が、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖または炭素数2〜50のオレフィンからなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖であって、数平均分子量が100〜500,000である基である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
- 前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)のビニル基以外の部分が二重結合を含まない炭素数3〜200の直鎖状エチレン単独重合鎖である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
- 前記シリル化ポリオレフィン[A]の原料化合物(2)が、下記(B1)〜(B6)を満たす未変性オレフィン樹脂(B)である、請求項6〜10のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
(B1)エチレンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体。
(B2)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜3.0個。
(B3)密度が870〜980kg/m3。
(B4)融点が70〜130℃。
(B5)数平均分子量(Mn)が400〜5,000。
(B6)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下。 - 前記(B1)のジエンがビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)である、請求項11に記載の撥水性フィルム。
- 前記撥水性フィルムが押出成形されてなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の撥水性フィルム。
- 前記押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われる、請求項13に記載の撥水性フィルム。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載の撥水性フィルムからなる、包装材料。
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