JP2015024431A - シリンダブロック鋳造用金型装置 - Google Patents

シリンダブロック鋳造用金型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳造作業における生産性向上に資する技術を提供する。
【解決手段】金型装置1は、型締めされた際に、シリンダライナ60の長軸方向端面60aとボアピン10における拡径部10bの端面11bとの間に形成される隙間CL1,CL2を介して、袋小路状の空間Sに追い込まれたガスを排出するように構成されている。即ち、シリンダブロックを鋳造成型する度に入れ替えられるシリンダライナ60によって、ガス排出路としての隙間CL1,CL2を形成する構成であるため、当該隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着しても、型開きの度に、当該炭化物等がシリンダライナ60によって持ち去れる。これにより、隙間CL1,CL2に炭化物等が堆積することを効果的に抑制できる。したがって、ガス排気路としての隙間CL1,CL2の清掃作業の頻度が低減し、鋳造サイクルの短縮を図ることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、キャビティ内にシリンダライナを装填し、当該キャビティ内に溶湯を流し込むことによりシリンダライナが鋳込まれたシリンダブロックを鋳造成型するためのシリンダブロック鋳造用金型装置に関する。
従来、この種のシリンダブロック鋳造用金型装置としては、ウォータジャケット形成用入子の内周に、鋳込みスリーブを保持するためのボアピンを嵌合することによって可動型を形成し、段付き状のボアピンの段部に鋳込みスリーブの長手方向一端面が当接するように、鋳込みスリーブをボアピンに嵌装した状態で金型を閉じた後、アルミ溶湯を充填することによって、鋳込みスリーブにおけるデッキ面側の端面がアルミ溶湯で包み込まれたオーバーキャスティングタイプのシリンダブロックを鋳造成型する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、ボアピンとウォータジャケットとの嵌合面に荒面加工部を形成し、鋳込みスリーブのデッキ面側の端面と可動コアとボアピンの段部とによって形成される袋小路状のキャビティ内に溜まるガスを、当該荒面加工部から排出している。即ち、荒面加工部をガス排気通路として用いている。
特許第4326395号公報
ところで、鋳造時に発生するガスには、離型剤中の油分が燃焼されることにより生成される炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が含まれているため、当該発生ガスがガス排気通路を通過する際に、当該炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等がガス排気通路に付着する。そして、当該炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカスが堆積することによってガス排気通路が閉塞されるため、定期的なガス排気通路の清掃作業が必要となる。上述したシリンダブロック鋳造用金型では、ガス排気通路に堆積した炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等を除去するためには、可動型を分解、即ち、ウォータジャケット形成用入子とボアピンとの嵌合を解除する必要があり、当該炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等を除去する清掃作業が大掛かりなものとなってしまう。こうした清掃作業は、鋳造作業を中断して行う必要があるため、鋳造作業の生産性も低下する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、鋳造作業の生産性の向上に資する技術を提供することを目的とする。
本発明のシリンダブロック鋳造用金型装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の好ましい形態によれば、キャビティ内にシリンダライナを装填し、当該キャビティ内に溶湯を流し込むことによりシリンダライナが鋳込まれたシリンダブロックを鋳造成型するためのシリンダブロック鋳造用金型装置が構成される。シリンダブロック鋳造用金型装置は、シリンダブロックのデッキ面を画定する第1型と、型締めされた際、キャビティ内でシリンダライナを保持するよう第1型に設けられたボアピンと、を備える。ボアピンは、隙間をもってシリンダライナを保持するよう構成されている。そして、鋳造成型の際に発生するガスを、当該隙間を介して排出するよう構成されている。本発明における「デッキ面」とは、典型的には、シリンダヘッドとの合わせ面がこれに該当する。また、本発明における「隙間」とは、典型的には、ボアピンとシリンダライナとの寸法公差によって生ずる隙間がこれに該当するが、ボアピンの表面粗さによる凹凸とシリンダライナの表面粗さによる凹凸とによって生ずる隙間、あるいは、ボアピンとシリンダライナとの間に積極的に設けた隙間を好適に包含する。
本発明によれば、鋳造成型の際に発生するガスを排出するためのガス排出路の構成要素として、シリンダブロックが鋳造成型される度に入れ替えられるシリンダライナを利用する構成であるため、ガス排出路に炭化物(離型剤ヤニ)等が堆積することを効果的に抑制できる。これにより、ガス排出路の清掃作業の頻度が低減し、段取りや鋳造準備作業に要する時間を短くすることができる。即ち、鋳造サイクルを短縮できる。この結果、鋳造作業の生産性を向上することができる。また、仮に、ガス排出路の構成要素の1つであるボアピン側に炭化物(離型剤ヤニ)等が付着したとしても、
ボアピンが第1型に設けられた状態でブラシ等によって炭化物(離型剤ヤニ)等を容易に除去することができるため、清掃作業に係る作業者の負担も軽減できる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、型締めされた際に、ボアピンに保持されたシリンダライナを囲繞するウォータジャケット形成用入子をさらに備えている。そして、キャビティのうちボアピンに保持されたシリンダライナとウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入するガスを、ボアピンとシリンダライナとの間に設けた隙間を介して排出するよう構成されている。
本形態によれば、シリンダライナとウォータジャケット形成用入子とにより構成される袋小路状の空間に溜まったガスを排出することができる。これにより、シリンダブロックにおける当該袋小路状の空間に該当する部分に、巣穴等が形成されることを効果的に抑制できる。また、シリンダブロックにおける当該袋小路状の空間に該当する部分へのシリンダライナの密着性を向上することができる。この結果、製品としてのシリンダブロックの品質向上を図ることができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、ボアピンは、シリンダライナが嵌合される軸状部と、当該軸状部よりも大径に形成された拡径部と、を有している。拡径部は、軸状部よりも第1型側に設けられる。そして、型締めされた際、シリンダライナの長手方向移動が拡径部によって規制された状態で、シリンダライナがボアピンに保持されるよう構成されていると共に、キャビティのうちシリンダライナの長手方向端面と拡径部とウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入するガスを、ボアピンとシリンダライナとの間に設けた隙間を介して排出するよう構成されている。
本形態によれば、シリンダライナの長手方向端面、即ち、デッキ面側となる端面が溶湯によって包み込まれたオーバーキャスティングタイプのシリンダブロックを鋳造成型する際に、シリンダライナの長手方向端面と拡径部と第1型とにより構成される袋小路状の空間に溜まったガスを排出することができる。これにより、シリンダブロックにおける当該袋小路状の空間に該当する部分に、巣穴等が形成されることを効果的に抑制できる。また、シリンダブロックにおける当該袋小路状の空間に該当する部分へのシリンダライナの密着性を向上することができる。この結果、製品としてのオーバーキャスティングタイプのシリンダブロックの品質向上を図ることができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、隙間は、ガスの通過は許容するが、溶湯の通過は禁止する最大隙間に設定されている。
本形態によれば、鋳造成型の際に発生するガスを効果的に排出することができる。この結果、鋳造作業の生産性を向上することができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によればボアピンは、外周面に形成された凹部と、当該凹部とシリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する連通路とを有する。本発明における「凹部とシリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する」とは、連通路が凹部と外部とを直接連通する態様の他、連通路が他の通路を介して凹部と外部とを連通する態様を好適に包含する。
本形態によれば、ボアピンとシリンダライナとの隙間を通過するガスを、ボアピンの外周面に形成された凹部と、当該凹部とシリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する連通路とを用いて外部に排出することができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、凹部は、周方向に連続する環状溝として構成されている。
本形態によれば、凹部が環状溝として構成されているため、簡単な構成で大きな容積を有する凹部を確保することができる。これにより、ボアピンとシリンダライナとの隙間を通過するガスの流速を、当該環状溝において低減することができ、環状溝を介して連通路から外部にガスを効果的に排出することができる。この結果、鋳造作業における生産性を向上することができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、連通路は、凹部から軸状部の内部に向かう方向に開けられた第1孔と、当該第1孔から第1型に向かう方向に開けられた第2孔と、を有する。本発明における「軸状部の内部に向かう方向」とは、典型的には軸状部の長手方向に直交する方向がこれに該当するが、軸状部の長手方向に対して傾斜する方向を好適に包含する。また、本発明における「第1孔から第1型に向かう方向」とは、典型的には、軸状部の長手方向に沿う方向がこれに該当するが、軸状部の長手方向に対して傾斜する方向を好適に包含する。
本形態によれば、ボアピンとシリンダライナとの隙間を通過するガスを外部に排出するための経路が、ボアピン内部に形成される構成であるため、ガスを外部に排出するための経路が複雑化することを抑制できる。また、孔を開けるのみで良いため、ガスを外部に排出するための経路を簡単に構成すことができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、凹部は、環状溝に接続されると共に当該環状溝からボアピンの先端側に向かって当該ボアピンの長軸方向に延在する軸方向溝を有する。そして、第1孔は、軸方向溝の先端側に形成されている。
本形態によれば、ボアピンにおける環状溝の形成位置と、ボアピンにおける第1孔の形成位置とを軸方向に離間した状態で設けることができる。即ち、環状溝は、ガスが溜まりやすいシリンダライナのデッキ面側となるボアピンの第1型寄りに設ける一方、第1孔は、孔の詰まりを目視により確認しやすいように第1型とは反対側となるボアピンの先端側寄りに設けることができる。これにより、ガス排出性と、ガス排出路の視認性との両立を図ることができる。
本発明に係るシリンダブロック鋳造用金型装置の更なる形態によれば、キャビティ内を真空状態にする真空吸引装置をさらに備える。そして、連通路は、凹部と真空吸引装置とを連通するよう構成されている。
本形態によれば、連通路が凹部と真空吸引装置とを連通する構成であるため、ガスをより効果的に排出することができる。この結果、鋳造作業における生産性を向上することができる。
本発明によれば、鋳造作業の生産性を向上することができる。
本発明の実施の形態に係る金型装置1の構成の概略を示す構成図である。 ボアピン10の概観を示す外観図である。 ボアピン10の概観を示す外観図である。 型締めされた際のボアピン10とシリンダライナ60との状態を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る金型装置1を用いた鋳造成型の様子を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は金型装置1の構成の概略を示す構成図であり、図2および図3はボアピンの外観を示す外観図であり、図4は型締めされた際のボアピン10とシリンダライナ60との状態を拡大して示す拡大断面図である。本実施形態に係る金型装置1は、図1に示すように、可動型2と、固定型4と、可動コア6と、可動型2に固定されたウォータジャケット形成用入子8と、ウォータジャケット形成用入子8に固定されたボアピン10とを備える。なお、金型装置1には、真空吸引装置50が接続されている。金型装置1および真空吸引装置50は、本発明における「シリンダブロック鋳造用金型装置」に対応し、可動型2は、本発明における「第1型」に対応する実施構成の一例である。また、ウォータジャケット形成用入子8は、本発明における「ウォータジャケット形成用入子」に対応し、ボアピン10は、本発明における「ボアピン」に対応する実施構成の一例である。また、真空吸引装置50は、本発明における「真空吸引装置」に対応する実施構成の一例である。
可動型2は、図1に示すように、金型装置1の本体を構成する主要部分である。可動型2は、製品としてのシリンダブロックの形状を構成するキャビティ30のうち、特にアッパデッキ面を画定するように構成されている。また、可動型2には、後述するウォータジャケット成形用中子8を嵌合するための取付孔2aが形成されている。なお、可動型2には、鋳造成型された製品としてのシリンダブロックを取り出すために、図示しない押し出し機構が設けられている。
固定型4は、図1に示すように、可動型2と同様、金型装置1の本体を構成する主要部分であり、キャビティ30を構成する。固定型4は、クランク室を形成するための膨出部4aを備えている。膨出部4aの頂部には、平坦な平坦面4bが形成されており、平坦面4bの中央部には、断面台形状の凹部4cが形成されている。ここで、凹部4cは、図示しないが、製品としてのシリンダブロックにおける気筒列方向(図1における紙面方向)に沿う溝として構成されている。なお、固定型4には、溶湯を注入するために、図示しない鋳込口ブッシュが設けられている。
可動コア6は、図1に示すように、可動型2および固定型4と同様、金型装置1の本体を構成する主要部分であり、キャビティ30を構成する。可動コア6は、製品としてのシリンダブロックにアンダーカット部を形成する。
ウォータジャケット形成用入子8は、図1に示すように、取付部8aと、ウォータジャケット形成部8bとから構成されている。取付部8aは、中央に孔8cが形成された円筒形状に構成されており、可動型2の内径とほぼ同径の外径を有している。取付部8aが可動型2の取付孔2aに嵌合されることで、ウォータジャケット形成用入子8は可動型2に一体結される。なお、ウォータジャケット形成用入子8は、実施例では、可動型2とは別体で形成した後に可動型2に一体的に結合される構成としたが、ウォータジャケット形成用入子8は、可動型2に一体成形される構成としても良い。この場合、ウォータジャケット形成用入子8は、本発明における「第1型」に対応する実施構成の一例となる。
ウォータジャケット形成部8bは、図1に示すように、製品としてのシリンダブロックにおけるウォータジャケットを形成する部分であり、ほぼ円筒形状に構成されている。ウォータジャケット形成部8bの外径は、取付部8aの外径とほぼ同径に形成されており、ウォータジャケット形成部8bの内径は、製品としてのシリンダブロックに鋳込まれるシリンダライナ60の外径よりも大きくなるように構成されている。即ち、ウォータジャケット形成部8bは、後述するボアピン10に保持されたシリンダライナ60を囲むように構成されており、これにより、ウォータジャケット形成部8bの内周面とシリンダライナ60の外周面との間には空間(キャビティ30の一部)が構成され、当該空間(キャビティ30の一部)に溶湯が流し込まれることにより、シリンダライナ60が溶湯に鋳包まれる。ウォータジャケット形成用入子8は、型締めされた際に、キャビティ30内に突出してコアを構成する。ボアピン10に保持されたシリンダライナ60を囲むウォータジャケット形成部8bが、本発明における「ボアピンに保持されたシリンダライナを囲繞するウォータジャケット形成用入子」に対応する実施構成の一例である。
ボアピン10は、図2および図3に示すように、ウォータジャケット形成用入子8の孔8cに嵌装される取付部10aと、取付部10aに連続して形成されたフランジ状の拡径部10bと、シリンダライナ60を保持するための保持部10cと、から構成されている。
取付部10aは、図2および図3に示すように、円柱形状に構成されており、ウォータジャケット形成用入子8の孔8cの内径とほぼ同径の外径を有している。取付部10aが孔8cに嵌合されることにより、ボアピン10がウォータジャケット形成用入子8に一体結合される。ボアピン10は、実施例では、ウォータジャケット形成用入子8とは別体で形成した後にウォータジャケット形成用入子8に一体的に結合される構成としたが、ボアピン10は、ウォータジャケット形成用入子に一体成形される構成としても良い。
拡径部10bは、図2および図3に示すように、取付部10aおよび保持部10cよりも大径に形成されている。拡径部10bの径方向に張り出した張出部の端面のうち、取付部10a側の端面11aは、ウォータジャケット形成用入子8の取付部8aに当接される。これにより、ボアピン10のウォータジャケット形成用入子8に対する軸方向の位置決めがなされる。また、拡径部10bの径方向に張り出した張出部の端面のうち、端面11aとは反対側、即ち、保持部10c側の端面11bは、型締めされた際に、シリンダライナ60の長軸方向の移動を規制する。拡径部10bは、本発明における「拡径部」に対応する実施構成の一例である。
保持部10cは、図2および図3に示すように、長手方向に延伸する長尺状の円柱形状に構成されている。保持部10cは、図4に示すように、シリンダライナ60を保持した際に、保持部10cの外周面とシリンダライナ60の内周面との間に所定の隙間CL1が形成されるような外径を有すると共に、型締めされた際に、拡径部10bの端面11bとシリンダライナ60の長軸方向端面60aとの間に所定の隙間CL2が形成されるような軸長を有している。保持部10cは、本発明における「軸状部」に対応し、シリンダライナ60の長軸方向端面60aは、本発明における「シリンダライナの長手方向端面」に対応する実施構成の一例である。
即ち、保持部10cは、保持部10cの外径公差およびシリンダライナ60の内径公差を考慮してもなお保持部10cの外周面とシリンダライナ60の内周面との間に所定の隙間CL1を有するような嵌め合い公差に設定されていると共に、保持部10cの軸長公差およびシリンダライナ60の軸長公差を考慮してもなお、型締めされた際に、拡径部10bの端面11bとシリンダライナ60の長軸方向端面60aとの間に所定の隙間CL2を有するような公差関係に設定されている。なお、当該公差は、所定の隙間CL1,CL2が最大となる方向に振れたとしても、当該所定の隙間CL1,CL2にアルミ溶湯が侵入しないような値に設定される。当該公差は、アルミ溶湯が侵入しない限度で所定の隙間CL1,CL2が最大となるように中央値が設定されることが好ましい。所定の隙間CL1,CL2は、本発明における「隙間」に対応する実施構成の一例である。また、アルミ溶湯が侵入しない限度で所定隙間CL1,CL2が最大となるような嵌め合い公差に設定する態様が、本発明における「ガスの流入は許容するが、溶湯の流入は禁止する最大隙間に設定されている」に対応する実施構成の一例である。
また、保持部10cには、図2および図3に示すように、長手方向中央よりも取付部10a寄り(図2,3の上方)の位置に、環状溝10dが形成されている。このように環状溝10dを取付部10a寄りに形成することによって、後述する袋小路状の空間S(型締めされた際に、シリンダライナ60の長軸方向端面60aと、ボアピン10の拡径部10bと、ウォータジャケット形成用入子8の取付部8aの端面とによって形成される空間であって、キャビティ30の一部)に溜まるガスを効果的に排出することができる。環状溝10dは、本発明における「凹部」および「環状溝」に対応する実施構成の一例である。
また、保持部10cには、一端が環状溝10dに接続されると共に、他端がボアピン10の先端側に向かって長手方向に所定の長さで延在する長溝10eが形成されている。長溝10eの先端部(環状溝10dとは反対側部分)には、保持部10cの内部に向かう方向の穴12aが形成されている。即ち、孔12aは、保持部10cの長手方向に直交する方向に開けられている。長溝10eは、ウォータジャケット形成用入子8にボアピン10が取り付けられた状態でも、外部から孔12aが視認できる程度の長さに形成されている。このような長溝10eを設けることにより、環状溝10dは、ガス排出性を考慮した位置、即ち、ボアピン10の上方(図1ないし3における上方)に配置しながら、孔12aは、目詰まり発生の有無を目視により確認可能な位置、即ち、ボアピン10の下方(図1ないし3の下方)に配置することができる。これにより、ガス排出性と、ガス排出路の視認性との両立を図ることができる。長溝10eは、本発明における「軸方向溝」に対応する実施構成の一例である。
さらに、保持部10cには、図2および図3に示すように、一端が孔12aに開口すると共に、他端が取付部10aの上端面に開口する貫通孔12bが形成されている。即ち、貫通孔12bは、保持部10cの内部において長手方向に沿う方向に形成されている。また、貫通孔12bは、図示しない配管を介して真空吸引装置50に接続される。なお、保持部10cの先端には、断面台形状の凸部10fが突出状に形成されている。凸部10fは、図示していないが、製品としてのシリンダブロックにおける気筒列方向に沿う凸条して形成されており、型締めされた際に、固定型4の凹部4cに嵌合する。孔12aは、本発明における「第1孔」に対応し、貫通孔12bは、本発明における「第2孔」に対応する実施構成の一例である。また、孔12aおよび貫通孔12bは、本発明における「連通路」に対応する実施構成の一例である。
次に、こうして構成された実施例の金型装置1の動作、特に、キャビティ30内にアルミ溶湯が流し込まれた際の動作について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係る金型装置1を用いた鋳造成型の様子を示す説明図である。シリンダブロックを鋳造成型するにあたり、まず、型締めが行われる。可動型2の型締めは、ウォータジャケット形成用入子8を介して可動型2に一体的に取り付けられたボアピン10に、鉄製のシリンダライナ60を保持した状態で行われる。型締めされた際に、シリンダライナ60は、ボアピン10の拡径部10bおよび固定型4によって長手方向移動が規制される。型締めされた状態において、シリンダライナ60の内周面とボアピン10における保持部10cの外周面との間には所定の隙間CL1が形成され、シリンダライナ60の長軸方向端面60aと拡径部10bの端面11bとの間には所定の隙間CL2が形成される。また、シリンダライナ60の内周面と保持部10cに形成された環状溝10dとによって、容積部Vが形成される。こうして型締めされることによって、製品としてのシリンダブロックの形状を構成するキャビティ30が画定される。
このとき、シリンダライナ60と、ボアピン10の拡径部10bと、ウォータジャケット形成用入子8、特に、シリンダライナ60の長軸方向端面60aと、ボアピン10の拡径部10bと、ウォータジャケット形成用入子8の取付部8aの端面とによって袋小路状の空間S(キャビティ30の一部)が形成される。シリンダライナ60の長軸方向端面60aと、ボアピン10の拡径部10bと、ウォータジャケット形成用入子8の取付部8aの端面とによって袋小路状の空間Sは、本発明における「シリンダライナの長手方向端面と拡径部と第1型とにより構成される空間」に対応する実施構成の一例である。
こうして型締めされた後にアルミ溶湯がキャビティ30内に流し込まれる。ここで、鋳造成型の際にキャビティ30内で発生するガスの大半は、金型装置1に設けた図示しないガス抜き装置(ガス抜き弁やガスベントなど)によって排出される。一方、キャビティ30のうち、上述した袋小路状に形成された空間Sに追い込まれたガスは、シリンダライナ60の長軸方向端面60aと拡径部10bの端面11bとの間に形成された所定の隙間CL2、および、シリンダライナ60の内周面とボアピン10の外周面との間に形成された所定の隙間CL1に流れ込む。所定の隙間CL1,CL2を流れるガスは、容積部Vによって流速が低下される。これにより、当該容積部Vに流れ込んだガスが、孔12aおよび貫通孔12bを介して真空吸引装置50によって効果的に吸引される。なお、環状溝10dが、空間S寄りとなる保持部10cの上方に設けられているため、袋小路状に形成された空間Sに追い込まれたガスを効果的に排出することができる。
このように、袋小路状に形成された空間Sに追い込まれたガスを良好に排出することができるため、オーバーキャスティングタイプのシリンダブロックを鋳造成型する際に生じる不都合、即ち、当該空間S内に滞留したガスによって、巣穴等の発生やシリンダライナのアルミ溶湯、より具体的には、アルミにより構成されたシリンダブロックに対する密着不良といった欠陥を効果的に防止することができる。この結果、製品としてのオーバーキャスティングタイプのシリンダブロックの品質を向上することができる。
ここで、キャビティ30内のガスが隙間CL1,CL2を通過する際に、当該隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着するが、当該隙間CL1,CL2の構成要素の1つであるシリンダライナ60が、シリンダブロックを鋳造成型する度に入れ替えられる構成であるため、型開きの度に、炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等がシリンダライナ60によって持ち去れて、隙間CL1,CL2にヤニが堆積することを効果的に抑制できる。これにより、ガス排気路としての隙間CL1,CL2の清掃作業の頻度が低減し、鋳造サイクルを短くすることができる。この結果、鋳造作業の生産性を向上することができる。また、仮に、隙間CL1,CL2の構成要素の1つであるボアピン10側に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着したとしても、ボアピン10が可動型2に取り付けられた状態で、ブラシ等によって炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等を容易に除去することができるため、清掃作業に係る作業者の負担も軽減できる。
また、隙間CL1,CL2は、ガスの流入は許容するが、アルミ溶湯の流入を防止する大きさに設定されているため、当該隙間CL1,CL2にアルミ溶湯が入り込むことはない。さらに、隙間CL1,CL2を、溶湯が入り込まない限度で最大となるように公差中央値を設定することによって、効果的なガス排出性を実現することができる。なお、型開きの際に、孔12aを目視により視認することができるため、孔12aの目詰まりを確認することができる。
以上説明した本実施形態に係る金型装置1によれば、型締めされた際に、鉄製のシリンダライナ60の長軸方向端面60aとボアピン10における拡径部10bの端面11bとの間、および、シリンダライナ60の内周面とボアピン10における保持部10cの外周面との間に、所定の隙間CL2,CL1が形成されるよう構成し、当該隙間CL1,CL2を介して、シリンダライナ60の長軸方向端面60aとボアピン10の拡径部10bとウォータジャケット形成用入子8の取付部8aの端面とによって形成される袋小路状の空間S(キャビティ30の一部)に追い込まれたガスを排出する構成である。即ち、シリンダブロックを鋳造成型する度に入れ替えられるシリンダライナ60によって、ガス排出路としての隙間CL1,CL2を形成する構成であるため、ガスが隙間CL1,CL2を通過する際に、当該隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着しても、型開きの度に、当該炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等がシリンダライナ60によって持ち去れる。これにより、隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が堆積することを効果的に抑制できる。したがって、ガス排気路としての隙間CL1,CL2の清掃作業の頻度が低減し、段取りや鋳造準備作業時間を短くすることができる。即ち、鋳造サイクルを短縮できる。この結果、鋳造作業の生産性を向上することができる。また、仮に、隙間CL1,CL2の構成要素の1つであるボアピン10側に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着したとしても、ボアピン10が可動型2に取り付けられた状態で、ブラシ等によって炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等を容易に除去することができるため、清掃作業に係る作業者の負担も軽減できる。
また、本実施形態に係る金型装置1によれば、隙間CL1,CL2は、ガスの流入は許容するが、溶湯の流入を防止する大きさに設定されているため、当該隙間CL1,CL2に溶湯が入り込むことはない。さらに、隙間CL1,CL2を、溶湯が入り込まない限度で最大となるように公差中央値を設定することによって、効果的なガス排出性を実現することができる。これにより、鋳造作業における生産性の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る金型装置1によれば、隙間CL1,CL2を流れるガスを外部に排出するための経路途中に、シリンダライナ60の内周面と環状溝10dとにより形成される容積部Vを設ける構成であるため、隙間CL1,CL2から流入するガスの流速を、当該容積部Vによって低下させることができる。これにより、容積部Vに流れ込んだガスを、真空吸引装置50によって効果的に吸引することができる。
また、本実施形態に係る金型装置1によれば、環状溝10dは、ボアピン10における保持部10cの上方に設け、孔12aは、長溝10eを用いて保持部10cの下方に設ける構成であるため、環状溝10dによるガス排出性と、孔12aの目詰まりを確認する視認性との両立を図ることができる。
また、本実施形態に係る金型装置1によれば、孔12aおよび貫通孔12b、即ち、隙間CL1,CL2を流れるガスを外部に排出するための経路が、ボアピン10内部に形成される構成であるため、ガスを外部に排出するための経路が複雑化することを抑制できる。また、孔を開けるのみで良いため、ガスを外部に排出するための経路を簡単に確保すことができる。
実施例の金型装置1では、ボアピン10における保持部10cに環状溝10dを形成する構成としたが、隙間CL1,CL2を流れるガスを外部に排出する経路を構成できれば良く、例えば、単なる凹部を形成する構成であっても構わない。
実施例の金型装置1では、オーバーキャスティングタイプのシリンダブロックの鋳造成型に適用する場合で説明した、オーバーキャスティングタイプ以外のシリンダブロックの鋳造成型に適用するものとしても構わない。この場合、ボアピン10は拡径部10bを有さない構成とし、型締めされた際に、シリンダライナ60の長軸方向端面60aと、ウォータジャケット形成用入子8における取付部8aとの間に所定隙間CL2が形成されるような構成とすれば良い。この場合においても、上述した本実施形態に係る金型装置1と同様の効果、即ち、ガスが隙間CL1,CL2を通過する際に、当該隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が付着しても、型開きの度に、当該炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等がシリンダライナ60によって持ち去れ、これにより、隙間CL1,CL2に炭化物(離型剤ヤニ)やアルミカス等が堆積することを効果的に抑制できるなどと同様の効果を奏する。
実施例の金型装置1では、長溝10eを設ける構成としたが、長溝10eはなくても構わない。この場合、孔12aは、環状溝10dに開ける構成とすれば良い。
実施例の金型装置1では、孔12aは、保持部10cの長手方向に直交する方向に開ける構成としたが、孔12aは、保持部10cの長手方向に対して傾斜して開けられる構成であっても構わない。
実施例の金型装置1では、貫通孔12bは、保持部10cの長手方向に沿う方向に形成する構成としたが、貫通孔12bは、保持部10cの長手方向に対して傾斜して形成される構成としても構わない。
実施例の金型装置1では、環状溝10dは、孔12aと貫通孔12bとの2つの孔を介して真空吸引装置50に接続される構成としたが、1つの孔によって環状溝10dと真空吸引装置50とを接続する構成としても構わない。
(実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。なお、本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。
金型装置1は、本発明の「シリンダブロック鋳造用金型装置」に対応する構成の一例である。
真空吸引装置50は、本発明の「シリンダブロック鋳造用金型装置」に対応する構成の一例である。
可動型2は、本発明の「第1型」に対応する構成の一例である。
ボアピン10は、本発明の「ボアピン」に対応する構成の一例である。
真空吸引装置50は、本発明の「真空吸引装置」に対応する構成の一例である。
ウォータジャケット形成用入子8は、本発明の「ウォータジャケット形成用入子」に対応する構成の一例である。
拡径部10bは、本発明の「拡径部」に対応する構成の一例である。
保持部10cは、本発明の「軸状部」に対応する構成の一例である。
シリンダライナ60の長軸方向端面60aは、本発明の「シリンダライナの長手方向端面」に対応する構成の一例である。
所定の隙間CL1,CL2は、本発明の「隙間」に対応する構成の一例である。
環状溝10dは、本発明の「凹部」に対応する構成の一例である。
環状溝10dは、本発明の「環状溝」に対応する構成の一例である。
長溝10eは、本発明の「凹部」に対応する構成の一例である。
長溝10eは、本発明の「軸方向溝」に対応する構成の一例である。
孔12aは、本発明の「第1孔」に対応する構成の一例である。
孔12aは、本発明の「連通路」に対応する構成の一例である。
貫通孔12bは、本発明の「第2孔」に対応する構成の一例である。
貫通孔12bは、本発明の「連通路」に対応する構成の一例である。
空間Sは、本発明の「シリンダライナの長手方向端面と拡径部と第1型とにより構成される空間」に対応する構成の一例である。
以上の発明の趣旨に鑑み、本発明に係るクラッチ切替装置は、下記の態様が構成可能である。
(態様1)
「キャビティ内にシリンダライナを装填し、前記キャビティ内に溶湯を流し込むことにより前記シリンダライナが鋳込まれたシリンダブロックを鋳造成型するためのシリンダブロック鋳造用金型装置であって、
前記シリンダブロックのデッキ面を画定する第1型と、
型締めされた際、前記キャビティ内で前記シリンダライナを保持するよう前記第1型に設けられたボアピンと、
を備え、
前記ボアピンは、隙間をもって前記シリンダライナを保持するよう構成されており、
前記鋳造成型の際に発生するガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されているシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様2)
「キャビティ内にシリンダライナを装填し、前記キャビティ内に溶湯を流し込むことにより前記シリンダライナが鋳込まれたシリンダブロックを鋳造成型するためのシリンダブロック鋳造用金型装置であって、
前記シリンダブロックのデッキ面を画定する第1型と、
型締めされた際、前記キャビティ内で隙間をもって前記シリンダライナを保持するよう前記第1型に設けられたボアピンと、
前記隙間を用いて前記ガスを排出するガス排出路と、
を備えるシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様3)
「前記型締めされた際、前記ボアピンに保持された前記シリンダライナを囲繞するウォータジャケット形成用入子をさらに備え、
前記キャビティのうち前記ボアピンに保持された前記シリンダライナと前記ウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入する前記ガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されている前記態様1または2に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様4)
「前記ボアピンは、前記シリンダライナが嵌合される軸状部と、該軸状部よりも前記第1型側に設けられるとともに前記軸状部よりも大径に形成された拡径部と、を有しており、
前記型締めされた際、前記シリンダライナの長手方向移動が前記拡径部によって規制された状態で、前記シリンダライナが前記ボアピンに保持されるよう構成されていると共に、前記キャビティのうち前記シリンダライナの長手方向端面と前記拡径部と前記ウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入する前記ガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されている前記態様3に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様5)
「前記隙間は、前記シリンダライナの長手方向端面と前記拡径部との間および前記シリンダライナの内周面と前記軸状部の外周面との間に構成されている前記態様4に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様6)
「前記隙間は、前記ガスの流入は許容するが、前記溶湯の流入は禁止する最大隙間に設定されている前記態様1から5のうちのいずれかに記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様7)
「前記ボアピンは、外周面に形成された凹部と、前記凹部と前記シリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する連通路とを有する前記態様1から6のうちのいずれかに記載のシリンダブロック鋳造金型装置。」
(態様8)
「前記凹部は、周方向に連続する環状溝として構成されている前記態様7に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様9)
「前記連通路は、前記凹部から前記軸状部の内部に向かう方向に開けられた第1孔と、該第1孔から前記第1型に向かう方向に開けられた第2孔と、を有する前記態様7または8に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様10)
「前記ガス排出路は、前記ボアピンの外周面に形成された凹部と、該凹部と前記シリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する連通路とを有する前記態様2から6のうちのいずれかに記載のシリンダブロック鋳造金型装置。」
(態様11)
「前記凹部は、周方向に連続する環状溝として構成されている前記態様10に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様12)
「前記連通路は、前記凹部から前記軸状部の内部に向かう方向に開けられた第1孔と、該第1孔から前記第1型に向かう方向に開けられた第2孔と、を有する前記態様10または11に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様13)
「前記凹部は、前記環状溝に接続されると共に該環状溝から前記ボアピンの先端側に向かって該ボアピンの長軸方向に延在する軸方向溝を有し、
前記第1孔は、前記軸方向溝の先端側に形成されている前記態様9または12に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
(態様14)
「前記キャビティ内を真空状態にするための真空吸引装置をさらに備え、
前記連通路は、前記凹部と前記真空吸引装置とを連通するよう構成されている前記態様7ないし13のうちのいずれかに記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。」
1 金型装置
2 可動型
2a 取付孔
4 固定型
4a 膨出部
4b 平坦面
4c 凹部
6 可動コア
8 ウォータジャケット形成用入子
8a 取付部
8b ウォータジャケット形成部
8c 孔
10 ボアピン
10a 取付部
10b 拡径部
10c 保持部
10d 環状溝
10e 凸部
11a 取付部10a側の端面
11b 保持部10c側の端面
12a 孔
12b 貫通孔
30 キャビティ
50 真空吸引装置
60 シリンダライナ
CL1 所定の隙間
CL2 所定の隙間
V 容積部
S 空間

Claims (9)

  1. キャビティ内にシリンダライナを装填し、前記キャビティ内に溶湯を流し込むことにより前記シリンダライナが鋳込まれたシリンダブロックを鋳造成型するためのシリンダブロック鋳造用金型装置であって、
    前記シリンダブロックのデッキ面を画定する第1型と、
    型締めされた際、前記キャビティ内で前記シリンダライナを保持するよう前記第1型に設けられたボアピンと、
    を備え、
    前記ボアピンは、隙間をもって前記シリンダライナを保持するよう構成されており、
    前記鋳造成型の際に発生するガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されているシリンダブロック鋳造用金型装置。
  2. 前記型締めされた際、前記ボアピンに保持された前記シリンダライナを囲繞するウォータジャケット形成用入子をさらに備え、
    前記キャビティのうち前記ボアピンに保持された前記シリンダライナと前記ウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入する前記ガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されている請求項1に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  3. 前記ボアピンは、前記シリンダライナが嵌合される軸状部と、該軸状部よりも前記第1型側に設けられるとともに前記軸状部よりも大径に形成された拡径部と、を有しており、
    前記型締めされた際、前記シリンダライナの長手方向移動が前記拡径部によって規制された状態で、前記シリンダライナが前記ボアピンに保持されるよう構成されていると共に、前記キャビティのうち前記シリンダライナの長手方向端面と前記拡径部と前記ウォータジャケット形成用入子とにより構成される空間に流入する前記ガスを、前記隙間を介して排出するよう構成されている請求項1または2に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  4. 前記隙間は、前記ガスの流入は許容するが、前記溶湯の流入は禁止する最大隙間に設定されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  5. 前記ボアピンは、外周面に形成された凹部と、前記凹部と前記シリンダブロック鋳造用金型装置の外部とを連通する連通路とを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシリンダブロック鋳造金型装置。
  6. 前記凹部は、周方向に連続する環状溝として構成されている請求項5に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  7. 前記連通路は、前記凹部から前記軸状部の内部に向かう方向に開けられた第1孔と、該第1孔から前記第1型に向かう方向に開けられた第2孔と、を有する請求項5または6に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  8. 前記凹部は、前記環状溝に接続されると共に該環状溝から前記ボアピンの先端側に向かって該ボアピンの長軸方向に延在する軸方向溝を有し、
    前記第1孔は、前記軸方向溝の先端側に形成されている請求項7に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
  9. 前記キャビティ内を真空状態にするための真空吸引装置をさらに備え、
    前記連通路は、前記凹部と前記真空吸引装置とを連通するよう構成されている請求項5ないし7のいずれか1項に記載のシリンダブロック鋳造用金型装置。
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