JP2015019011A - Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、ledリフレクター、表面実装型led発光装置、led照明 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱劣化による変色が小さく耐熱変色性に優れ、これを用いたLEDランプが長寿命であって、かつ金型への充填性が改善された汎用のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、LEDリフレクター、表面実装型LED発光装置、LED照明を提供する。【解決手段】不飽和ポリエステル樹脂、重合開始剤、無機充填剤、白色顔料、および補強材を含有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、前記不飽和ポリエステル樹脂が、不飽和アルキッド樹脂と架橋剤との混合物であり、前記架橋剤が、ジアリルイソフタレートプレポリマーを含むことを特徴としている。【選択図】なし
Description
本発明は、LEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、LEDリフレクター、表面実装型LED発光装置、LED照明に関するものである。
近年、その活用が急速に拡大しているLEDにおいて、LEDの初期の輝度を如何に長く保つことができるかが課題となっている。
LEDの輝度低下の要因は、構成されているLEDリフレクターの熱変色による反射率の低下であり、熱による変色の少ない素材の採用がLEDの寿命延長の要因となっている。
従来より、耐熱変色性の良好なセラミックス製のLEDリフレクターが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、セラミックスは加工性に限界があり、また、価格が高いことから、汎用のLEDリフレクターとしては適していないという問題がある。
そこで、蛍光ランプや白熱電球などに替わる光源としてのLEDのための汎用リフレクターとしては、従来より照明用として知られてもいるナイロンやポリアミド樹脂を用いている(特許文献2〜4参照)。これらは比較的耐熱性が良好であって安価でもある。
しかしながら、耐熱性のナイロンやポリアミド樹脂製のLEDリフレクターは、熱による変色が大きく、LEDランプの寿命が短いという欠点を有していた。
このような背景において、本発明者らは、ナイロンなどよりも耐熱変色性に優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物を提案している(特許文献5参照)。
特許文献5の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂、重合開始剤、無機充填剤、白色顔料、および補強材を必須成分として含有し、不飽和ポリエステル樹脂として不飽和アルキッド樹脂と架橋剤との混合物を使用している。実施例では架橋剤としてジアリルオルソフタレートプレポリマー(ダイソーダップ)を使用している。
しかしながら、近年のLEDのパワー増大に伴い、さらに耐熱変色性を改善することが求められている。
そして、本発明者らが開発した特許文献5の不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いたLEDリフレクターにおいては、金型への充填性の更なる向上が新たな課題となっている。例えば、金型や成形機の大きさにもよるが、成形品の取り数が多いもの、例えば1000個/shot程度のものや、トランスファー成形機の注入圧力が比較的低い低圧成形などにおいて、金型への充填性をより高めることが求められている。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、熱劣化による変色が小さく耐熱変色性に優れ、これを用いたLEDランプが長寿命であって、かつ金型への充填性が改善された汎用のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、LEDリフレクター、表面実装型LED発光装置、LED照明を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂、重合開始剤、無機充填剤、白色顔料、および補強材を含有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、前記不飽和ポリエステル樹脂が、不飽和アルキッド樹脂と架橋剤との混合物であり、前記架橋剤が、ジアリルイソフタレートプレポリマーを含むことを特徴としている。
このLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前記不飽和ポリエステル樹脂が、前記樹脂組成物全体量に対して10〜50質量%であり、前記無機充填剤と前記白色顔料の配合量の合計が、前記樹脂組成物全体量に対して40〜90質量%の範囲内であり、前記無機充填剤と前記白色顔料の配合量の合計に占める前記白色顔料の割合が少なくとも10質量%以上であることが好ましい。
本発明のLEDリフレクター用粒状物は、不飽和アルキッド樹脂が、50℃以上で軟化を開始するものである前記LEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から形成されていることを特徴とする。
本発明のLEDリフレクター用タブレットは、不飽和アルキッド樹脂が、50℃以上で軟化を開始するものである前記LEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から形成されていることを特徴とする。
本発明のLEDリフレクターは、前記LEDリフレクター用粒状物または前記LEDリフレクター用タブレットを成形してなることを特徴としている。
本発明の表面実装型LED発光装置は、前記LEDリフレクターを備えることを特徴とする。
本発明のLED照明は、前記表面実装型LED発光装置を備えることを特徴としている。
本発明によれば、LEDリフレクターとしたときの熱劣化による変色が小さく耐熱変色性に優れ、LED発光装置が長寿命であって、かつ金型への充填性に優れている。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂として、50℃以上で軟化を開始する不飽和アルキッド樹脂を用いている。
なお、不飽和アルキッド樹脂の軟化を開始する温度は、固形の不飽和アルキッド樹脂について室温付近から徐々に加温したときの軟化を触感や目視で確認できる。
本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、これを粒状物やタブレットに成形して用いられるが、実際の実施においては粒状物やタブレットを貯蔵・輸送する必要がある。この貯蔵・輸送の際に、一般的な貯蔵・輸送の態様では、粒状物やタブレットが50℃までの環境に曝される可能性がある。従って、50℃未満で不飽和アルキッド樹脂が軟化を開始すると、粒状物やタブレットの保存安定性が悪化するので、不飽和アルキッド樹脂が50℃以上で軟化を開始するものであることが望ましい。
本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、乾式不飽和ポリエステル樹脂組成物である。ここで乾式とは30℃以下の温度範囲において固体であり、粉砕機を用いて粉砕した後、所定の篩で分級した粉砕加工物やペレタイザーを用いて押出しペレット加工したペレットなどの粒状物に加工できることを意味する。ここで、粉砕加工物は、顆粒品、グラニュールとも呼ばれる。
なお、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から粉砕加工物(顆粒品、グラニュール)やペレットなどに加工されたLEDリフレクター用粒状物は、射出成形に最も好適に用いることができるが、トランスファー成形に用いることもできる。この点が、射出成形しかできないナイロンなどの熱可塑性樹脂組成物やトランスファー成形しかできないエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂組成物と大きく異なる点である。
このようなLEDリフレクター用粒状物は、粒状物にすることで、トランスファー成形に加えて射出成形が可能であるなど加工性にも優れている。そして不飽和アルキッド樹脂が50℃以上で軟化を開始するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いることで、保存安定性を高めることができる。
また本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、トランスファー成形などの溶融加熱成形法に用いられる通常のタブレットの形態にすることもできる。
このような本発明のLEDリフレクター用タブレットは、気泡が入り難いトランスファー成形が可能になる。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和アルキッド樹脂と架橋剤とを混合して得られる。
不飽和アルキッド樹脂は、不飽和多塩基酸類、飽和多塩基酸類とグリコール類とを脱水縮合反応させて得られるものである。
不飽和多塩基酸類としては、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などを挙げることができる。
飽和多塩基酸類としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、テトラブロム無水フタル酸などを挙げることができる。
グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAプロピレンオキシド化合物、ジブロムネオペンチルグリコールなどを挙げることができる。
本発明では、不飽和アルキッド樹脂の中でも、溶融粘度1000〜2500cPの不飽和アルキッド樹脂を好適に用いることができ、特に、イソフタル酸系不飽和アルキッド樹脂、テレフタル酸系不飽和アルキッド樹脂を好適に用いることができる。
これらの不飽和アルキッド樹脂を用いることにより、成形性および耐熱変色性に優れたLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とすることができる。
不飽和アルキッド樹脂と混合する架橋剤としては、本発明ではジアリルイソフタレートプレポリマーを必須とし、他に共重合性モノマーなどを併用することもできる。これらの架橋剤は、樹脂組成物作製時に他の混合物と共に樹脂に混合されるが、樹脂組成物作製前に樹脂と混合されていても良い。
特許文献5の実施例では、架橋剤としてジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用しているが、ジアリルオルソフタレートプレポリマーは、官能基がオルソの位置に存在しているため、次式のように環化が生じやすく、その環化率が例えば40%となっている。
そのため、熱時の運動性が低く、流動性が低い。これに対してジアリルイソフタレートプレポリマーは官能基がメタの位置に存在し、次式のような構造を持っている。
このように官能基がメタの位置に存在しているため、自身での環化が生じにくく、例えば約15%の環化率となっている。そのため、熱時の運動性が高く、流動性が高い。これは金型への充填性と相関し、金型への未充填を抑制する。従って、金型や成形機の大きさにもよるが、成形品の取り数が多いもの、例えば1000個/shot程度のものや、トランスファー成形機の注入圧力が比較的低い低圧成形などに適している。
また、ジアリルイソフタレートプレポリマーは官能基がメタの位置に存在しているため、ジアリルオルソフタレートプレポリマーに比べて耐熱変色性に優れ、酸化劣化しにくい。
ジアリルイソフタレートプレポリマーの分子量は特に限定されないが、重量平均分子量が10000〜200000であることが好ましく、重量平均分子量が20000〜60000であることがより好ましい。ここで、重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定され、標準ポリスチレン換算で表されるものである。またヨウ素価50〜90、軟化点約50〜80℃のものが好ましい。
架橋剤の全量に対するジアリルイソフタレートプレポリマーの比率は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
架橋剤としてジアリルイソフタレートプレポリマーと共に使用し得る共重合性モノマーとしては、例えばジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、1−6ヘキサンジオールジアクリレート、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中でも本発明では、ジアリルフタレートモノマー、スチレンモノマーを好適に用いることができる。
不飽和ポリエステル樹脂中の不飽和アルキッド樹脂と架橋剤の比率は質量比で99/1〜50/50の範囲が好ましい。なお、架橋剤としてモノマーを用いる場合、モノマーの配合量が多くなると常温固形の乾式不飽和ポリエステル樹脂組成物にならないため、モノマーの配合量は不飽和ポリエステル樹脂100質量部中10質量部以下とするのが好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物全体量に対して10〜50質量%の範囲内が好ましい。
本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、重合開始剤として、通常不飽和ポリエステル樹脂組成物に用いられる加熱分解型の有機過酸化物を用いることができる。
これらのものとしては、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーカーボネート類等を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
具体的には、10時間半減期温度が100℃以上の有機過酸化物であるジクミルパーオキサイド等を好適に用いることができる。
本発明では、白色顔料として酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群から選択される1種以上を配合する。
本発明では、これらの白色顔料のなかでも、特に酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムを好適に用いることができる。
酸化チタンとしては、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルサイト型酸化チタンを挙げることができる。これらの中でも熱安定性に優れたルチル型酸化チタンを好適に用いることができる。
酸化アルミニウム、チタン酸バリウムは、例えば、公知のものであれば特に制限なく用いることができる。
白色顔料の平均粒径は、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは0.1〜1.0μm、さらに好ましくは0.3〜0.7μmの範囲である。なお、平均粒径はレーザー回折散乱法などにより測定することができる。
本発明において、白色顔料の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して好ましくは100質量部以上、より好ましくは100〜300質量部の範囲である。
白色顔料の配合量をこの範囲内とすることにより、耐熱変色性に優れ、白色で高い反射率を有するLEDリフレクターとすることができる。
また本発明では、無機充填剤としてシリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群から選択される1種以上を配合する。
本発明では、これらの無機充填剤のなかでも特にシリカを好適に用いることができ、これらのものとしては、例えば、溶融シリカ粉末、球状シリカ粉末、破砕シリカ粉末、結晶シリカ粉末を挙げることができる。
無機充填剤の平均粒径は、好ましくは250μm以下、より好ましくは10〜100μmの範囲である。平均粒径をこの範囲とすることにより、良好な成形性と、耐熱変色性および耐湿性に優れたLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とすることができる。なお、平均粒子径はレーザー回折散乱法などにより測定することができる。
本発明において、無機充填剤の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して好ましくは50質量部以上、より好ましくは50〜250質量部の範囲である。
この配合範囲とすることにより、優れた成形性を有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とすることができ、これを用いて成形することにより、優れた耐熱変色性と高い反射率を有するLEDリフレクターを得ることができる。
白色顔料と無機充填剤の配合量の合計は、不飽和ポリエステル樹脂組成物全体量に対して好ましくは40〜90質量%、より好ましくは50〜72質量%の範囲内である。
また、白色顔料と無機充填剤の配合量の合計に占める白色顔料の割合は好ましくは10質量%以上、より好ましくは40〜85質量%の範囲内である。
さらに、白色顔料と無機充填剤を合わせた場合の配合量の合計量は不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して好ましくは500質量部以下、より好ましくは100〜400質量部の範囲である。白色顔料と無機充填剤の配合量の合計量をこの範囲とすることにより、適正な樹脂の流動性とすることができ、良好な成形性が得られる。
なお、白色顔料、無機充填剤は、より微粒になるほど凝集や吸油などが生じやすく、充填が困難になることがあるため、表面が脂肪酸やカップリング剤などで表面処理されていてもよい。
また、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物には、樹脂組成物の流動性や、LEDリフレクターとしたときの反射率を阻害しない範囲において、他の無機充填剤を適宜配合することができる。
これらのものとしては、酸化物およびその水和物、無機発泡粒子、シリカバルーンなどの中空粒子などを挙げることができる。
本発明に用いられる補強材としては、通常、BMC、SMCなどのFRPに用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物の補強材として使用されるものであれば制限なく用いることができる。
これらものとしては、例えば、ガラス繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ワラストナイト、チタン酸カリウムウィスカーなどを挙げることができ、これらの中でも、ガラス繊維を好適に用いることができる。
ガラス繊維としては、珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラスを原料とするEガラス(電気用無アルカリガラス)、Cガラス(化学用含アルカリガラス)、Aガラス(耐酸用ガラス)、Sガラス(高強度ガラス)などのガラス繊維を挙げることができ、これらを長繊維(ロービング)、短繊維(チョップドストランド)としたものを用いることができる。
さらに、これらのガラス繊維に対して表面処理を施したものを用いることもできる。
本発明では、特に、繊維径10〜15μmのEガラス繊維を酢酸ビニルなどの収束剤にて収束し、シランカップリング剤にて表面処理した後、3〜6mmにカットされたチョップドストランドを好適に用いることができる。
補強材の配合量は、不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して好ましくは10〜200質量部、より好ましくは10〜100質量部、さらに好ましくは20〜80質量部の範囲である。
この条件で補強材を用いることにより、強度特性に優れ、硬化収縮を抑え、優れた反射率を有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とすることができる。
本発明においては必要に応じて離型剤を用いることもできる。離型剤としては、一般に熱硬化性樹脂に用いられる脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、鉱物系などのワックス類を用いることができ、特に、耐熱変色性に優れた脂肪酸系、脂肪酸金属塩系のものを好適に用いることができる。
これらのものとしては、具体的にはステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等を挙げることができる。これらの離型剤は単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、これらの配合成分以外に、不飽和ポリエステル樹脂の硬化条件を調整するための硬化触媒および重合禁止剤、着色剤、増粘剤、その他有機系添加剤、無機系添加剤などを必要に応じて適宜配合することができる。
本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、各成分を配合して、ミキサー、ブレンダーなどを用いて十分均一に混合した後、加圧ニーダー、熱ロール、エクストルーダーなどにて混練する。次に、粉砕・整粒などをすることでLEDリフレクター用ペレット、粉砕加工品(顆粒品、グラニュール)、タブレットなどを製造することができる。
なお、重合開始剤は火災・爆発に対してより安全性を高めたマスターバッチとして使用するのが好ましい。
このような配合による本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は乾式不飽和ポリエステル樹脂組成物であるので、配合成分として液状物を用いることにより、本発明の乾式不飽和ポリエステル樹脂組成物の乾式の条件以外の、粘性を有する湿式不飽和ポリエステル樹脂組成物や、エポキシ樹脂組成物などとは異なり、保存安定性およびハンドリング性に優れている。
また、これを用いたLEDリフレクターは、種々慣用の熱硬化性樹脂組成物の成形方法により成形することができ、熱劣化による変色が小さく、LED電球などのLED照明器具の寿命が長い安価なLEDリフレクターを製造することができる。
また、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、乾式で、かつ溶融時の熱安定性が良好なため、成形方法として、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法などの溶融加熱成形法を好適に用いることができる。
これらの中でも射出成形機を用いた射出成形法が特に好適であり、射出成形法により成形時間をより短くすることができ、複雑な形状のLEDリフレクターを製造することが可能となる。
なお、本発明の乾式の条件以外の、粘性を有する湿式不飽和ポリエステル樹脂組成物の場合には、通常のペレット状とすることができないため、ハンドリング性が悪く、射出成形機で成形する場合にはホッパーにプランジャーなどの設備を設ける必要があり、製造コストがかかる。
これに対し、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、乾式のペレット状であるため保存安定性に優れ、射出成形機のホッパーから投入するのみで成形が可能であるためハンドリング性に優れている。また、製造コストを低く抑えることができる。
また、熱硬化性樹脂のため、成形したLEDリフレクターのフレーム上にバリが発生するが、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は、容易にバリを除去することが可能である。
発生したバリの除去は、例えば、ブラスト処理等の公知の方法により行うことができる。ブラスト処理としては、通常、バリ取りに用いられるブラスト処理法を用いることができ、これらのものとしては、例えばショットブラスト、サンドブラスト、ガラスビーズブラストなどを挙げることができる。
本発明のLEDリフレクターは、表面実装型LED発光装置に好適に用いることができる。表面実装型LED発光装置としては、例えば、特許第4893874号公報に例示されている構造のものなどが挙げられる。
図1は、本発明の表面実装型LED発光装置の実施形態を概略的に示す断面図、図2は平面図である。なお図1は図2のA−A断面を示す。
この表面実装型LED発光装置は、発光素子10と、発光素子10を載置する第1の樹脂体40と、発光素子10を被覆する第2の樹脂体50とを有する。
第1の樹脂体40は、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物による前述のLEDリフレクター用粒状物を成形したLEDリフレクターからなる。そして発光素子10を載置するための第1のリード20と、発光素子10と電気的に接続される第2のリード30とが一体成形されている。
発光素子10は、同一面側に正負一対の第1の電極11と第2の電極12とを有している。ここでは、同一面側に正負一対の電極を有するものについて説明するが、発光素子10の上面と下面とから正負一対の電極を有するものを用いることもできる。この場合、発光素子10の下面の電極はワイヤを用いずに、電気伝導性のあるダイボンド部材を用いて第1のリード20と電気的に接続する。
第1のリード20は第1のインナーリード部20aと第1のアウターリード部20bとを有している。発光素子10は、第1のインナーリード部20a上にダイボンド部材を介して載置されている。第1のインナーリード部20aは、発光素子10が持つ第1の電極11とワイヤ60を介して電気的に接続されている。第1のアウターリード部20bは第1の樹脂体40から露出している。第1のリード20は、第1の樹脂体40の側面外側に第1のアウターリード部20bを有している場合以外に、第1の樹脂体40の裏面側に露出している部分を第1のアウターリード部20bと呼ぶ場合もある。すなわち第1のアウターリード部20bは、外部電極と電気的に接続される部分であればよい。第1のリード20は外部電極と接続するため、金属部材を用いる。
第2のリード30は第2のインナーリード部30aと第2のアウターリード部30bとを有している。第2のインナーリード部30aは、発光素子10が持つ第2の電極12とワイヤ60を介して電気的に接続されている。第2のアウターリード部30bは第1の樹脂体40から露出している。第2のリード30は、第2の樹脂体50の側面外側に第2のアウターリード部30bを有している場合だけでなく、第2の樹脂体50の裏面側に露出している部分を第2のアウターリード部30bと呼ぶ場合もある。すなわち第2のアウターリード部30bは、外部電極と電気的に接続される部分であればよい。第2のリード30は外部電極と接続するため、金属部材を用いる。第1のリード20と第2のリード30とが短絡しないように、裏面側における第1のリード20と第2のリード30との近接する部分に絶縁部材90が設けられている。
第1の樹脂体40は、底面部40aと側面部40bとを持つ凹部40cが形成されている。第1のリード20の第1のインナーリード部20aは、第1の樹脂体40の凹部40cの底面部40aから露出している。この露出部分にダイボンド部材を介して発光素子10を載置している。第1の樹脂体40は、射出成形などにより成形することができる。第1の樹脂体40は、前述のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いており、酸化チタンなどの白色顔料70を含有している。凹部40cの開口部は、底面部40aよりも広口になっており、側面部40bには傾斜が設けられていることが好ましい。また凹部40cの底面部40aには、第1のリード20と第2のリード30とを絶縁する樹脂絶縁部45が設けられている。
第2の樹脂体50は、発光素子10を被覆するように凹部40c内に配置している。第2の樹脂体50は、熱硬化性樹脂を用いている。第2の樹脂体50は蛍光物質80を含有する。蛍光物質80は、第2の樹脂体50よりも比重の大きいものを使用しているため、凹部40cの底面部40a側に沈降している。
なお、以下において発光素子10が載置されている側を便宜的に主面側とし、その反対側を裏面側とする。
発光素子10の大きさは□1mmサイズが実装可能で、□600μm、□320μmサイズなどのものも実装可能である。
第1の樹脂体40は、底面部40aと側面部40bとを持つ凹部40cを有している。第1の樹脂体40は、凹部40cの底面部40aから外側に延びる第1のリード20および第2のリード30を一体成形している。第1のリード20の第1のインナーリード部20aは、凹部40cの底面部40aの一部を形成している。第2のリード30の第2のインナーリード部30aは、凹部40cの底面部40aの一部を形成しており、第1のインナーリード部20aと所定の間隔離れている。凹部40cの底面部40aに相当する第1のインナーリード部20aに発光素子10を載置する。凹部40cの底面部40aに相当する第1のインナーリード部20aと、凹部40cの底面部40aに相当する第2のインナーリード部30aと、第1のアウターリード部20b、第2のアウターリード部30bは、第1の樹脂体40から露出している。裏面側の第1のリード20および第2のリード30は露出している。これにより裏面側から電気接続することができる。
凹部40cは、開口方向に広口となるように傾斜を設ける。これにより前方方向への光の取り出しを向上することができる。ただし、傾斜を設けず、円筒形状の凹部とすることもできる。また、傾斜は滑らかな方が好ましいが凹凸を設けることもできる。凹凸を設けることにより第1の樹脂体40と第2の樹脂体50との界面の密着性を向上することができる。凹部40cの傾斜角度は、底面部40aから測定して95〜150°が好ましく、100〜120°がより好ましい。
第1の樹脂体40の主面側の形状は矩形であるが、楕円、円形、五角形、六角形などとすることもできる。凹部40cの主面側の形状は、楕円であるが、略円形、矩形、五角形、六角形などとすることも可能である。所定の場合に、カソードマークを付けておく。
第1の樹脂体40は、本発明のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から形成されたLEDリフレクター用ペレットを成形した硬化物(乾式不飽和ポリエステル樹脂成形体)である。
第1のリード20は、第1のインナーリード部20aと第1のアウターリード部20bとを有する。第1のインナーリード部20aにおける第1の樹脂体40の凹部40cの底面部40aは露出しており、発光素子10を載置する。この露出された第1のインナーリード部20aは、発光素子10を載置する面積を有していればよいが、熱伝導性、電気伝導性、反射効率などの観点から広面積の方が好ましい。第1のインナーリード部20aは、発光素子10の第1の電極11とワイヤ60を介して電気的に接続されている。第1のアウターリード部20bは、発光素子10が載置されている部分を除く、第1の樹脂体40から露出している部分である。第1のアウターリード部20bは、外部電極と電気的に接続されるとともに熱伝達する作用も有する。
第2のリード30は、第2のインナーリード部30aと第2のアウターリード部30bとを有する。第2のインナーリード部30aにおける第1の樹脂体40の凹部40cの底面部40aは露出している。この露出された第2のインナーリード部30aは、発光素子10の第2の電極12と電気的に接続する面積を有していればよいが、反射効率の観点から広面積の方が好ましい。裏面側の第1のアウターリード部20bと第2のアウターリード部30bとは露出しており、実質的に同一平面を形成している。これにより表面実装型LED発光装置の実装安定性を向上することができる。また半田付け時に第1のインナーリード部20aと第2のインナーリード部30aの裏面間が半田により短絡することを防止するため、電気絶縁性の絶縁部材90を薄くコーティングすることもできる。絶縁部材90は樹脂などで形成したものである。
第1のリード20および第2のリード30は、鉄、リン青銅、銅合金などの電気良導体を用いて構成することができる。また、発光素子10からの光の反射率を向上させるため、第1のリード20および第2のリード30の表面に銀、アルミニウム、銅や金などの金属メッキを施すこともできる。また、第1のリード20および第2のリード30の表面の反射率を向上させるため、平滑にすることが好ましい。また、放熱性を向上させるため第1のリード20および第2のリード30の面積は大きくすることができる。これにより発光素子10の温度上昇を効果的に抑えることができ、発光素子10に比較的多くの電気を流すことができる。また、第1のリード20および第2のリード30を肉厚にすることにより放熱性を向上することができる。この場合、第1のリード20および第2のリード30を折り曲げるなどの成形工程が困難であるため、所定の大きさに切断する。また、第1のリード20および第2のリード30を肉厚にすることにより、第1のリード20および第2のリード30のたわみが少なくなり、発光素子10の実装をしやすくすることができる。これとは逆に、第1のリード20および第2のリード30を薄い平板状とすることにより折り曲げる成形工程がしやすくなり、所定の形状に成形することができる。
第1のリード20および第2のリード30は、一対の正負の電極である。第1のリード20および第2のリード30は、少なくとも1つずつあれば良いが、複数設けることもできる。また、第1のリード20に複数の発光素子10を載置する場合は、複数の第2のリード30を設ける必要もある。
第2の樹脂体50は、外部環境からの外力や埃、水分などから発光素子10を保護するために設ける。また、発光素子10から出射される光を効率よく外部に放出することができる。第2の樹脂体50は、第1の樹脂体40の凹部40c内に配置している。
第2の樹脂体50の材質は熱硬化性樹脂である。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
蛍光物質80は、発光素子10からの光を吸収し異なる波長の光に波長変換するものであればよい。蛍光物質80は、発光素子10の励起光により、黄色、赤色、緑色、青色に発光スペクトルを有するものを用いることができるほか、これらの中間色である黄色、青緑色、橙色などに発光スペクトルを有するものも用いることができる。これらの蛍光物質80を種々組み合わせて用いることにより、種々の発光色を有する表面実装型LED発光装置を製造することができる。
なお、表面実装型LED発光装置の裏面側には放熱接着剤を介して放熱部材を設けることができる。
以上の構成を備えた表面実装型LED発光装置は、第1のリード20の第1のアウターリード部20bおよび第2のリード30の第2のアウターリード部30bを外部電極と電気的に接続して実装することができる。例えば、第1のリード20と第2のリード30は厚肉の平板であるため、外部電極と放熱部材とで挟み込むように電気的に接続することができる。また、第1のアウターリード部20bおよび第2のアウターリード部30bと外部電極との電気的接続には鉛フリー半田を用いることができる。この他、外部電極に第1のアウターリード部20bなどを載置するように電気的接続することもできる。
この表面実装型LED発光装置は、次の方法により製造することができる。第1の樹脂体40の成形方法としては、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法などの溶融加熱成形法を好適に用いることができる。これらの中でも射出成形機を用いた射出成形法が特に好適であり、射出成形法により複雑な形状の第1の樹脂体40を製造することが可能となる。
まず、第1の樹脂体40の凹部40cの底面部40aに相当する第1のインナーリード部20aと第2のインナーリード部30a並びに第1のアウターリード部20bと第2のアウターリード部30bとを、上金型と下金型とで挟み込む。
上金型は第1の樹脂体40の凹部40cに相当する凹みを形成している。第1の樹脂体40の凹部40cの底面部40aに相当する上金型の部分は、第1のインナーリード部20aおよび第2のインナーリード部30aと接触するように形成されている。
そして上金型と下金型とで挟み込まれた凹み部分にLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を流し込む。
流し込まれたLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物は加熱して硬化され、底面部40aと側面部40bとを持つ凹部40cを有する乾式不飽和ポリエステル樹脂成形体の第1の樹脂体40が得られる。また凹部40cの底面部40aには、第1のリード20と第2のリード30とを絶縁する樹脂絶縁部45が乾式不飽和ポリエステル樹脂成形体として設けられる。
その後、上金型および下金型を取り外す。硬化が不十分な場合は後硬化を行い作業上問題が発生しない程度に第1の樹脂体40の機械強度を向上させる。
その後、必要に応じてバリ取りなどを行った後、発光素子10を第1のインナーリード部20aに載置する。バリ取りは、ブラスト処理等により行うことができる。
次に、発光素子10が持つ第1の電極11と第1のインナーリード部20aとを電気的に接続する。また発光素子10が持つ第2の電極12と第2のインナーリード部30aとを電気的に接続する。
第1の電極11と第1のインナーリード部20aとはワイヤ60を介して電気的に接続する。ただし、発光素子10が上面と下面に電極を持つ場合は、ワイヤを用いず、ダイボンディングのみで電気的接続をとる。次に第2の電極12と第2のインナーリード部30aとはワイヤ60を介して電気的に接続する。
次に、発光素子10が載置された凹部40c内に熱硬化性樹脂を配置する。この熱硬化性樹脂を配置する方法は、滴下手段や射出手段、押出手段などを用いることができるが、滴下手段を用いることが好ましい。滴下手段を用いることにより凹部40c内に残存する空気を効果的に追い出すことができる。この熱硬化性樹脂には、蛍光物質80を混合しておくことが好ましい。これにより表面実装型LED発光装置の色調調整を容易にすることができる。この熱硬化性樹脂は加熱して硬化され、第2の樹脂体50が成形される。このようにして表面実装型LED発光装置を製造することができる。
本発明の表面実装型LED発光装置は、これを装着してLED電球などのLED照明に用いることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<LEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物の製造>
表1に示す実施例および比較例のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を、各配合成分、配合量にて配合し、配合物をシグマブレンダーにて均一に混合した。その後、温度70℃に加熱した二軸混練機にて混練してウォーム状の混練物を作製し、これを冷却・粉砕・整粒し粒状の樹脂組成物(ペレット)を作製した。
<LEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物の製造>
表1に示す実施例および比較例のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を、各配合成分、配合量にて配合し、配合物をシグマブレンダーにて均一に混合した。その後、温度70℃に加熱した二軸混練機にて混練してウォーム状の混練物を作製し、これを冷却・粉砕・整粒し粒状の樹脂組成物(ペレット)を作製した。
配合成分としては以下のものを用いた。
(i)不飽和ポリエステル樹脂
・樹脂
不飽和アルキッド樹脂:テレフタル酸系不飽和アルキッド樹脂 日本ユピカ社製「ユピカ8552」軟化温度50℃以上
・架橋剤
架橋剤1:ジアリルイソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーイソダップ」
架橋剤2:ジアリルイソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーイソダップIK」
架橋剤3:ジアリルオルソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーダップA」
架橋剤4:ジアリルフタレートモノマー ダイソー(株)製「ダイソーダップモノマー」
(ii)重合開始剤
ジクミルパーオキサイド(40%マスターバッチ) 日油(株)製「パークミルD40」
(iii)白色顔料
白色顔料1:酸化チタン(ルチル型酸化チタン 平均粒径0.4μm) タイオキサイドジャパン(株)製「Tioxide R-TC30」
白色顔料2:酸化アルミニウム(平均粒子径0.5μm)
白色顔料3:チタン酸バリウム(平均粒子径0.4μm)
(iv)無機充填剤
無機充填剤1:シリカ(溶融シリカ 平均粒径25μm) 電気化学工業(株)製「FB820」
無機充填剤2:水酸化アルミニウム(平均粒径29μm)
(v)離型剤
離型剤:ステアリン酸亜鉛 堺化学工業(株)製「SZ−P」
(vi)補強材
補強材:ガラス繊維(3mm長) オーエンスコーニングジャパン社製「CS03IE830A」
<評価方法>
(1)成形性
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(松田製作所製、30トン 熱硬化性射出成形機)により、金型温度160℃、硬化時間60秒の条件で、JISK6911に準拠した成形収縮率測定用テストピースを作製し、目視にて実成形評価を行った。
(i)不飽和ポリエステル樹脂
・樹脂
不飽和アルキッド樹脂:テレフタル酸系不飽和アルキッド樹脂 日本ユピカ社製「ユピカ8552」軟化温度50℃以上
・架橋剤
架橋剤1:ジアリルイソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーイソダップ」
架橋剤2:ジアリルイソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーイソダップIK」
架橋剤3:ジアリルオルソフタレートプレポリマー ダイソー(株)製「ダイソーダップA」
架橋剤4:ジアリルフタレートモノマー ダイソー(株)製「ダイソーダップモノマー」
(ii)重合開始剤
ジクミルパーオキサイド(40%マスターバッチ) 日油(株)製「パークミルD40」
(iii)白色顔料
白色顔料1:酸化チタン(ルチル型酸化チタン 平均粒径0.4μm) タイオキサイドジャパン(株)製「Tioxide R-TC30」
白色顔料2:酸化アルミニウム(平均粒子径0.5μm)
白色顔料3:チタン酸バリウム(平均粒子径0.4μm)
(iv)無機充填剤
無機充填剤1:シリカ(溶融シリカ 平均粒径25μm) 電気化学工業(株)製「FB820」
無機充填剤2:水酸化アルミニウム(平均粒径29μm)
(v)離型剤
離型剤:ステアリン酸亜鉛 堺化学工業(株)製「SZ−P」
(vi)補強材
補強材:ガラス繊維(3mm長) オーエンスコーニングジャパン社製「CS03IE830A」
<評価方法>
(1)成形性
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(松田製作所製、30トン 熱硬化性射出成形機)により、金型温度160℃、硬化時間60秒の条件で、JISK6911に準拠した成形収縮率測定用テストピースを作製し、目視にて実成形評価を行った。
優良なものを○、良好なものを△、不良のものを×とした。その結果を表1に示す。
(2)反射率特性
(2−1)初期反射率
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(松田製作所製、150トン 熱硬化性射出成形機)により、JISK6911に準拠した反射率経時変化用テストピースを作製した。
(2)反射率特性
(2−1)初期反射率
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(松田製作所製、150トン 熱硬化性射出成形機)により、JISK6911に準拠した反射率経時変化用テストピースを作製した。
このテストピースに、波長:460nmのLEDを取り付け、150℃での各LEDリフレクターの反射率経時変化を反射率測定器(日本電色工業株式会社製分光色彩計)で測定した。
初期反射率は、95%以上のものを◎、90%以上95%未満のものを○、90%未満のものを△として評価した。
(2−2)耐熱変色性
さらに、150℃、1000時間処理後のテストピース表面の反射率を測定し、反射率が80%以上のものを◎、75%以上80%未満のものを○、75%未満のものを△として評価した。
(2−2)耐熱変色性
さらに、150℃、1000時間処理後のテストピース表面の反射率を測定し、反射率が80%以上のものを◎、75%以上80%未満のものを○、75%未満のものを△として評価した。
実施例および比較例の初期反射率とその評価、150℃、1000時間処理後の反射率とその評価の結果を表1に示す。
(3)金型充填性
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(アピックヤマダ社製、50トン 熱硬化性射出成形機)により、実際に使用されているリードフレーム付き成形品を金型温度150℃、硬化時間60秒の条件で成形し、最終充填位置までの材料が充填しているものを○、未充填のものを×とした。その結果を表1に示す。
(3)金型充填性
表1に示す実施例および比較例の配合割合のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、トランスファー成形機(アピックヤマダ社製、50トン 熱硬化性射出成形機)により、実際に使用されているリードフレーム付き成形品を金型温度150℃、硬化時間60秒の条件で成形し、最終充填位置までの材料が充填しているものを○、未充填のものを×とした。その結果を表1に示す。
<評価結果>
表1より、架橋剤としてジアリルイソフタレートプレポリマーを使用した実施例は、架橋剤としてジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用した比較例に比べて反射率特性と金型充填性が向上した。また表1に示す成形性や、その他バリ処理性、保存安定性、ハンドリング性、加工性等もジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用した場合と概ね同等のレベルであった。
表1より、架橋剤としてジアリルイソフタレートプレポリマーを使用した実施例は、架橋剤としてジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用した比較例に比べて反射率特性と金型充填性が向上した。また表1に示す成形性や、その他バリ処理性、保存安定性、ハンドリング性、加工性等もジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用した場合と概ね同等のレベルであった。
なお、ジアリルイソフタレートプレポリマーを使用した不飽和ポリエステル樹脂組成物は、ジアリルオルソフタレートプレポリマーを使用したものに比べて溶融粘度測定において例えば約30%の低下がみられ、スパイラルフローの測定において例えば50mm程度の向上がみられた。このことは金型内部によりいっそう充填しやすくなることを示唆しており、表1の結果と一致する。
10 発光素子
20 第1のリード
30 第2のリード
40 第1の樹脂体
40a 底面部
40c 凹部
45 樹脂絶縁部
50 第2の樹脂体
20 第1のリード
30 第2のリード
40 第1の樹脂体
40a 底面部
40c 凹部
45 樹脂絶縁部
50 第2の樹脂体
Claims (7)
- 不飽和ポリエステル樹脂、重合開始剤、無機充填剤、白色顔料、および補強材を含有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、
前記不飽和ポリエステル樹脂が、不飽和アルキッド樹脂と架橋剤との混合物であり、
前記架橋剤が、ジアリルイソフタレートプレポリマーを含むことを特徴とするLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物。 - 前記不飽和ポリエステル樹脂が、前記樹脂組成物全体量に対して10〜50質量%であり、前記無機充填剤と前記白色顔料の配合量の合計が、前記樹脂組成物全体量に対して40〜90質量%の範囲内であり、前記無機充填剤と前記白色顔料の配合量の合計に占める前記白色顔料の割合が少なくとも10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物。
- 前記不飽和アルキッド樹脂が、50℃以上で軟化を開始するものである請求項1または2に記載のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から形成されていることを特徴とするLEDリフレクター用粒状物。
- 前記不飽和アルキッド樹脂が、50℃以上で軟化を開始するものである請求項1または2に記載のLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物から形成されていることを特徴とするLEDリフレクター用タブレット。
- 請求項3に記載のLEDリフレクター用粒状物または請求項4に記載のLEDリフレクター用タブレットを成形してなることを特徴とするLEDリフレクター。
- 請求項5に記載のLEDリフレクターを備えることを特徴とする表面実装型LED発光装置。
- 請求項6に記載の表面実装型LED発光装置を備えることを特徴とするLED照明。
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JP2013146661A JP2015019011A (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | Ledリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物とそれを用いた粒状物、タブレット、ledリフレクター、表面実装型led発光装置、led照明 |
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JP (1) | JP2015019011A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016002244A1 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-01-07 | フドー株式会社 | 光反射体材料、光反射体、及び照明器具 |
JP2017052827A (ja) * | 2015-09-07 | 2017-03-16 | Dicマテリアル株式会社 | パテ用樹脂組成物及びそれを用いたパテ |
-
2013
- 2013-07-12 JP JP2013146661A patent/JP2015019011A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016002244A1 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-01-07 | フドー株式会社 | 光反射体材料、光反射体、及び照明器具 |
JP5921789B1 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-05-24 | フドー株式会社 | 光反射体材料、光反射体、及び照明器具 |
JP2017052827A (ja) * | 2015-09-07 | 2017-03-16 | Dicマテリアル株式会社 | パテ用樹脂組成物及びそれを用いたパテ |
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