JP2015018802A - リチウム二次電池用電解質、及びそれを含むリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用電解質、及びそれを含むリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム二次電池用電解質、及びそれを含むリチウム二次電池を提供する。【解決手段】シリコン含有化合物が、リチウム二次電池の常温及び高温の寿命特性、並びに/または高温安定性を改善するためのリチウム二次電池用電解質の添加剤であり、リチウム二次電池用電解質が、シリコン含有化合物を含み、該リチウム二次電池は、該電解質を含み、また該シリコン含有化合物の製造方法も提供される。【選択図】図1

Description

リチウム二次電池用電解質、及びそれを含むリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、再充電が可能であり、既存の鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などと比べ、単位重量当たりエネルギー密度が3倍以上高く、高速充電が可能であるので、研究開発が活発に進められている。
一般的に、リチウム二次電池は、正極、負極、正極及び負極の間に配置されるセパレータ、並びに電解質を含んで構成される。前記電解質は、正極と負極との間でリチウムイオンを伝達する役割を行う。
かようなリチウムイオンは、電極に入った電子と電荷中性(charge neutrality)をなし、電極内に電気エネルギーを保存する媒介体になるので、電極に吸蔵されたリチウムイオンの量は重要である。優秀な電池性能を得るために、高いイオン伝導性、高い電気化学的安定性、高い熱的安定性などを有する電解質がまた要求される。
一方、最近高エネルギー密度のリチウム二次電池、例えば、電気自動車用電池への要求が高まりつつ、高電圧用電極活物質も使用されている。低電位の負極活物質と、高電位の正極活物質とを使用しながら、電解質の電気化学的安定性の範囲が、負極活物質及び正極活物質の電位の差より狭くなり、電解質が正極及び/または負極の電極表面で、特に、高温で分解されやすい環境に晒されるようになった。電気自動車用及び電力保存用のリチウム二次電池は、外部の高温環境に露出される余地が多く、瞬間的な充放電によって、電池の温度が上昇することがあるが、かような高温環境で、電池の寿命が短縮され、保存されているエネルギーの量も低減することがある。
本発明の一側面は、リチウム二次電池の常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性を改善させることができるリチウム二次電池電解質内に、添加剤として使用されるシリコン含有化合物を提供するものである。
本発明の他の側面は、リチウム二次電池の常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性を改善させることができるリチウム二次電池用電解質を提供するものである。
本発明のさらに他の側面は、常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性を改善させた前記電解質を含むリチウム二次電池を提供するものである。
本発明のさらに他の側面は、リチウム二次電池電解質用添加剤として使用されるのに適するシリコン含有化合物、及び前記シリコン含有化合物を製造する方法を提供するものである。
本発明の一側面によれば、リチウム塩と、下記化学式1で表示されるシリコン含有化合物と、を含むリチウム二次電池用電解質が提供される:
Figure 2015018802
[化学式1]

前記化学式1で、
Xは、窒素(N)またはリン(P)であり、
R、Rは、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、シアノ基、−OR(Rは、C−Cアルキル基またはC−C20アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−Cアルキル基、置換されたC−Cアルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換されたC−C20アリール基、置換もしくは非置換のC−C20アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C20ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
、R、Rは、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC6−C12−C14アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−C12アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
前記Rは、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、及びハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
前記R、Rは、互いに独立して、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C10アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルケニル基、非置換のC−C12シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C12シクロアルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基、及び−Si(R(Rは、C−C10アルキル基である)からなる群から選択された基であり、
前記Rは、CFであるとき、
前記R、R、Rは、いずれも同一であるか、
前記R、R、Rのうち一つ以上は、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基であるか、又は
前記R、R、Rは、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−C12第一級アルキル基、置換もしくは非置換のC−C12第二級アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基でもある。
前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、置換された作用基であるとき、前記置換された作用基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C−C10アルキル基、C−C10アルケニル基、C−C10アルキニル基、及びC−C10ヘテロアルキル基からなる群から選択された置換基で置換された作用基でもある。
前記化学式1で、前記Xは、窒素(N)またはリン(P)でもある。
前記化学式1で、前記Xは、窒素(N)でもある。
前記化学式1で、前記Xは、窒素(N)であり、前記R、Rは、互いに独立して、C−Cアルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基から選択され、前記R、R、Rは、互いに独立して、C−C12アルキル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルキル基、C−C12アルケニル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルケニル基からなる群から選択されたものでもある。
前記化学式1でR、R、R、R、Rのうち一つ以上は、アルケニル基を含んでもよい。
前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、電子求引性基(electron-withdrawing group)でもある。
前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、フッ素原子で置換される。
前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、過フッ化(perfluorinated)アルキル基でもある。
前記化学式1で、前記R、R、R、R、R4のうち一つ以上は、鎖型C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C30アルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C30アルケニル基から選択されたものでもある。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、下記化合物1ないし4からなる群から選択されたものでもある:
Figure 2015018802
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし25重量%の含量で存在することができる。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし15重量%の含量で存在することができる。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし10重量%の含量で存在することができる。
前記リチウム塩はLiPFを含んでもよい。
前記電解質は、LiPOをさらに含んでもよい。
前記LiPOは、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし15重量%の含量で存在することができる。
前記LiPOは、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし3重量%の含量で存在することができる。
前記リチウム塩は、電解質において、0.1Mないし2.0Mの濃度で存在することができる。
前記LiPFは、電解質において、0.1Mないし2.0Mの濃度で存在することができる。
前記電解質は、非水系有機溶媒をさらに含んでもよい。
本発明の他の側面によれば、前述の電解質と、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵及び放出が可能な負極活物質を含む負極と、を含むリチウム二次電池が提供される。
前記負極表面に、被膜(SEI:solid electrolyte interface)をさらに含み、前記被膜(SEI)は、前記電解質に含まれた化学式1で表示されるシリコン含有化合物の反応生成物を含んでもよい。
前記被膜(SEI)は、0.1nmないし100nm厚を有することができる。
前記被膜(SEI)は、0.1nmないし80nm厚を有することができる。
前記被膜(SEI)は、0.5nmないし50nm厚を有することができる。
前記電解質は、PF−アミド錯体を含み、前記錯体内のアミドは、前記電解質に含まれた化学式1で表示されるシリコン含有化合物から由来したものでもある。
本発明の化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、リチウム二次電池用電解質の添加剤として使用される。該化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、リチウム二次電池の負極表面部に薄い被膜の固体電解質界面(SEI:solid electrolyte interface)を形成することができる。該固体電解質界面は、負極と電解質との間に副反応を低減させたり、あるいはかような副反応によって、非可逆的なリチウムイオン量の減少、及び電解質分解によるガス発生を低減させたり防止することができる。従って、かような薄い被膜を有するリチウム二次電池は、常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性が改善される。
図1は、一実施態様実施態様によるリチウム二次電池の負極表面に形成された薄い被膜を概略的に図示した断面図である。 一実施態様実施態様によるリチウム二次電池の分解斜視図である。 実施例8,12,14及び比較例7,8によるリチウム二次電池に対して、常温(25℃)でのサイクル数による容量維持率を示したグラフである。 実施例8,13,14及び比較例7によるリチウム二次電池に対して、高温(45℃)でのサイクル数による容量維持率を示したグラフである。 実施例8,14及び比較例7によるリチウム二次電池に対して、高温(60℃)での経時的容量減少を示したグラフである。 実施例2及び比較例1による電解質に対して、サイクリックボルタンメトリー分析結果を示したグラフである。 実施例2及び比較例1による電解質に対して、LSV(linear sweep voltammetry)分析結果を示したグラフである。 実施例9及び比較例5によるリチウム二次電池に対して、5サイクル後及び50サイクル後のインピーダンス評価結果を示したグラフである。
以下、本発明の一実施態様によるシリコン含有化合物、前記シリコン含有化合物を含むリチウム二次電池用電解質、それを含むリチウム二次電池、及び前記シリコン含有化合物を製造する方法について、詳細に説明する。それらは、例示として提示されるものであり、それらによって、本発明が制限されるものではなく、本発明は、後述する特許請求の範囲の範疇によってのみ定義されるのである。
一側面で、下記化学式1で表示されるシリコン含有化合物が提供される:
Figure 2015018802
[化学式1]

前記化学式1で、
Xは、窒素(N)またはリン(P)であり、
R、Rは、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、シアノ基、−OR(Rは、C−Cアルキル基またはC−C20アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−Cアルキル基、置換されたC−Cアルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C20アリール基、置換されたC−C20アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C20ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
、R、Rは、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−C12アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
前記Rは、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、及びハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
前記R、Rは、互いに独立して、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C10アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルケニル基、非置換のC−C12シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C12シクロアルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基、及び−Si(R(Rは、C−C10アルキル基である)からなる群から選択された基であり、
前記Rは、CFであるとき、
前記R、R、Rは、いずれも同一であるか、
前記R、R、Rのうち一つ以上は、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基であるか、又は
前記R、R、R4、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NRRc、置換もしくは非置換のC−C12第一級アルキル基、置換もしくは非置換のC−C12第二級アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基である。
前記化学式1で、前記「置換された」及び「置換の」という用語は、前記置換基において、一つ以上の水素原子が置換されたことを意味する。前記水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基(例:CCF、CHCF、CHF、CClなど)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボキシル基やその塩、スルホン酸基やその塩、リン酸基やその塩、C−C10アルキル基、C−C10アルケニル基、C−C10アルキニル基、C−C10ヘテロアルキル基(例:チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、ピロール−1−イル、ピロール−2−イル、又はピロール−3−イルで置換されたことを意味する。
例えば、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、置換された作用基でもあり、前記置換された作用基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C−C10アルキル基、C−C10アルケニル基、C−C10アルキニル基及びC−C10ヘテロアルキル基からなる群から選択された置換基で置換された作用基でもある。
前記Xは、窒素(N)でもある。
前記Xは、窒素(N)であり、前記R、Rは、互いに独立して、C−Cアルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基から選択され、前記R、R、Rは、互いに独立して、C−C12アルキル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルキル基、C−C12アルケニル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルケニル基からなる群から選択されたものでもある。
前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、アルケニル基を含んでもよい。
前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、電子求引性基(electron-withdrawing group)(例えば、ハロゲンのような電子求引性モイエティ(部位)で置換されたものを含んだり、あるいはそれで置換される基)でもある。
前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、フッ素原子で置換されたものでもある。前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、パーフロロ化(perfluorinated)アルキル基でもある。前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上は、鎖型C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C30アルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C30アルケニル基から選択されたものでもある。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、下記化合物1ないし化合物4からなる群から選択されたものでもある:
Figure 2015018802
他の側面によれば、リチウム塩と、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物と、を含むリチウム二次電池用電解質が提供される。前記リチウム塩は、LiPF及びLiPOを含んでもよい。前記リチウム塩は、二つ以上のリチウム塩の組み合わせを含んでもよい。
前記Xは、窒素(N)またはリン(P)であり、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、非共有電子対を有する窒素(N)またはリン(P)を含んでもよい。例えば、前記シリコン含有化合物は、非共有電子対を有する窒素(N)を含んでもよい。
前記リチウム二次電池用電解質において、前記電解質に含まれたリチウム塩の分解(例えば、リチウム塩の熱分解、及び/または水分(HO)のような不純物とリチウム塩との反応)が生じうる。例えば、LiPF及び有機溶媒(例えば、カーボネート系溶媒)を含む電解質において、LiPFは分解し、フッ化リチウム(HF)及びPFのような副産物を形成する。かような副産物の存在下で、前記有機溶媒の副反応が生じうる。かような副反応は、前記電解質を分解させることができる。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を含む電解質において、リチウム塩分解副産物が減少することがあり、それによって、前記電解質の分解が抑制される。
前記電解質は、LiPFを含み、PF−アミド錯体が、前記電解質内に形成される。前記PF−アミド錯体のアミドは、前記電解質に含まれた化学式1で表示されるシリコン含有化合物から由来したもの(例えば、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物とHFとの反応によって形成される)でもある。前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物から由来したアミド(ルイス塩基)は、電子供与体(electron donor)として作用し、例えば、下記反応式1は、アミド(化合物6)の単独の例、及びPFとルイス酸−ルイス塩基との錯体一部である場合の例を示し、LiPF分解生成物であるPFルイス酸副産物と、ルイス酸−ルイス塩基錯体とを形成することができる。前記電解質内のリチウム塩分解副産物は、前記副産物を、それほど反応的でない化合物及び/または錯体に転換させて減少する。従って、前記リチウム塩(例えば、LiPF)と有機溶媒(例えば、カーボネート系有機溶媒)との副反応が抑制される。
Figure 2015018802

[反応式1]
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物が、前記電解質内に含まれるとき、例えば、前記電解質の安定性及び伝導性の向上によって、低い抵抗を有する固体電解質界面(SEI:solid electrolyte interface)が形成される。それによって、添加剤として、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を有する電解質を含むリチウム二次電池は、常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性を改善させることができる。
前記シリコン含有化合物は、ハロゲン原子のような電子求引性基で置換された置換基を含んでもよい。例えば、前記置換基は、ハロゲン原子電子求引性モイエティで置換されたC−Cアルキル基でもある。前記置換基は、前記電子求引性モイエティに隣接するカーボン(例えば、ハロゲンに隣接するカーボン)が部分的な正電荷(δ)を有するように、電子求引性基として作用することができる。前記シリコン含有化合物は、前記電解質内に、リチウム塩副産物(例えば、LiPFの熱分解によって形成された副産物)の存在を減少させ、それによって、前記電解質の分解を抑制させたり、あるいは減少させることができる。
前記シリコン含有化合物は、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、またはハロゲン原子で置換されたC−C12アルケニル基を含むとき、前記アルケニル基は、前記電解質内に溶解された解離されたリチウム塩陰イオン(例えば、PF )から電子を受容し、単一結合を形成することができる。単一結合の形成は、前記負極表面に固体電解質界面(SEI)層の形成を容易にする。
さらに他の側面で、リチウム二次電池用電解質は、リチウム塩、非水性有機溶媒、及び前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を含んでもよい。
前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物の含量は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし25重量%でもあり、例えば、0.01重量%ないし15重量%であり、例えば、0.01重量%ないし10重量%である。前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物の含量が、前記含量の範囲内で、リチウム二次電池の電解質内に存在するとき、リチウム二次電池の性能を劣化させず、前記電解質の電気化学的安定性及び熱的安定性が改善される。
前記リチウム二次電池用電解質は、リチウムジフルオロホスフェート(LiPO)をさらに含んでもよい。リチウムジフルオロホスフェートが、前記電解質に追加して含まれれば、負極表面に被膜(SEI)が形成され、リチウム二次電池の抵抗を低減させることができる。従って、前記リチウム二次電池は、向上した常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性を有することができる。
前記被膜(SEI)は、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物の反応生成物を含んでもよい。
前記電解質内に存在するリチウムジフルオロホスフェート(LiPO)の含量は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし15重量%でもあり、例えば、0.01重量%ないし3重量%である。前記リチウムジフルオロホスフェート(LiPO)の含量が前記電解質内にかような範囲で存在するとき、前記リチウム二次電池は、高温保存時、抵抗がさらに低減され、高温安定性が改善される。
前記リチウム塩は、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF、LiCFSO、Li(CFSOC、Li(CFSON、LiCSO、LiClO、LiAlO、LiAlCl、LiBPh、LiN(C2x+1SO)(C2y+1SO)(ここで、x及びyは、自然数である)、LiCl、LiI、LIBOB(リチウムビスオキサレートボラート)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。前記リチウム塩は、非水性有機溶媒に溶解され、リチウム二次電池の作動を可能にするリチウムイオンの供給源として作用することができる。
前記リチウム塩の濃度は、当分野で一般的に使用される範囲であり、その含量を特別に限定するものではないが、さらに具体的には、電解質内で、0.1ないし2.0Mの範囲で使用することができる。リチウム塩を、前記濃度範囲で使用することにより、電解質濃度を適切に維持し、電解質の性能を改善させ、電解質の粘度を適切に維持させ、リチウムイオンの移動性を改善することができる。
前記非水性有機溶媒は、カーボネート系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、非プロトン性溶媒、またはそれらの組み合わせでもある。前記非水性有機溶媒は、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸ジメチル、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル(EP)、酪酸エチル(EB)、γ−ブチロラクトン、デカノライド(decanolide)、γ−バレロラクトン、メバロノラクトン(mevalonolactone)、カプロラクトン(caprolactone)、ジブチルエーテル、テトラグライム、ジグライム、ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン(THF)、シクロヘキサノン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、R−CN(Rは、置換もしくは非置換のC−C20の鎖状、分枝状または環状構造の炭化水素基であり、二重結合、芳香環またはエーテル結合である)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジオキソラン、スルホラン、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。
例えば、前記非水性有機溶媒は、一つ以上のカーボネート系溶媒でもある。前記カーボネート系溶媒は、誘電率や粘度(viscosity)などを考慮し、環状カーボネートと鎖状(linear)カーボネートとを混合して使用することができる。その場合、環状カーボネートと鎖型カーボネートは、例えば、1:1ないし1:9の体積比で混合して使用することができる。
前記非水性有機溶媒は、前記カーボネート系溶媒に、芳香族炭化水素系有機溶媒をさらに含んでもよい。そのとき、前記カーボネート系溶媒と、芳香族炭化水素系有機溶媒は、例えば、1:1ないし30:1の体積比で混合することができる。
前記芳香族炭化水素系有機溶媒としては、下記化学式2で表示される芳香族炭化水素系化合物が使用される:
Figure 2015018802
[化学式2]

前記化学式2で、RないしRは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、C−C10アルキル基、ハロアルキル基、またはそれらの組み合わせでもある。
さらに具体的には、前記芳香族炭化水素系有機溶媒は、ベンゼン、フルオロベンゼン、1,2−ジフルオロベンゼン、1,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジフルオロベンゼン、1,2,3−トリフルオロベンゼン、1,2,4−トリフルオロベンゼン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,2,3−卜リクロロベンゼン、1,2,4−卜リクロロベンゼン、ヨードベンゼン、1,2−ジヨードベンゼン、1,3−ジヨードベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1,2,3−トリヨードベンゼン、1,2,4−トリヨードベンゼン、トルエン、フルオロトルエン、2,3−ジフルオロトルエン、2,4−ジフルオロトルエン、2,5−ジフルオロトルエン、2,3,4−トリフルオロトルエン、2,3,5−トリフルオロトルエン、クロロトルエン、2,3−ジクロロトルエン、2,4−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロトルエン、2,3,4−卜リクロロトルエン、2,3,5−卜リクロロトルエン、ヨードトルエン、2,3−ジヨードトルエン、2,4−ジヨードトルエン、2,5−ジヨードトルエン、2,3,4−トリヨードトルエン、2,3,5−トリヨードトルエン、キシレン、またはそれらの組み合わせでもある。
さらに他の側面で、該リチウム二次電池は、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵及び放出が可能な負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間の電解質とを含み、前記電解質は、リチウム塩、非水性有機溶媒、及び前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を含んでもよい。
前記リチウム二次電池内に含まれるリチウム塩、非水性有機溶媒、及び前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物に係わる説明は、前述のとおりである。
前記リチウム二次電池で、前記負極は、その表面に薄い被膜を含んでもよい。前記被膜は、前記負極表面に、さらにコーティングなどの方法を介して形成された膜ではなく、前記電解質内で、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物の一部または全部から由来した膜でもある。
従って、前記リチウム二次電池の電解質内で、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、負極表面に薄い被膜を形成するので、前記電解質内に残存する前記シリコン含有化合物の含量は、リチウム二次電池の作動中に低減する。
例えば、前記リチウム二次電池の作動後、電解質内で、前記シリコン含有化合物の含量は、前記リチウム二次電池の作動前に存在する前記シリコン含有化合物の含量より少ない。
前記シリコン含有化合物が、リチウム二次電池の電解質に存在するとき、例えば、前記電解質の安定性及び伝導性の向上によって、低い抵抗を有する固体電解質界面(SEI)を形成することができるので、常温及び高温の寿命特性、並びに高温安定性が向上する。
前記リチウム二次電池は、電子求引性モイエティで置換された置換基(例えば、電子求引性モイエティであるハロゲン原子で置換)を有する前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を含む。例えば、前記シリコン含有化合物の置換基は、ハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基でもある。前記電子求引性モイエティに隣接するカーボンは、部分的な正電荷(δ+)を有することができるので、前記置換基は、電子求引性基と作用することができる。それにより、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物の置換基が電子求引性基であるとき(例えば、前記化学式1で、R、R、R、R、Rのうち一つ以上がハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基のような電子求引性基であるとき)、前記シリコン含有化合物は、前記リチウム塩(例えば、前記電解質中に存在するLiPFの分解によって形成されたHF副産物及び/またはPF副産物)の分解副産物とさらに容易に反応することができる。前記リチウム二次電池が、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、またはハロゲン原子で置換されたC−C12アルケニル基を含む前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物を含むとき、前記置換基は、非水系有機溶媒内に解離された陰イオン(すなわち、電解質中に溶解されたリチウム塩、LiPFからのPF 陰イオンのような陰イオン)から電子を受容し、単一結合を形成することができる。前記単一結合の形成により、前記負極表面に固体電解質界面(SEI)層の形成が容易になされる。
前記被膜は、0.1nmないし100nm厚を有することができ、例えば、0.1nmないし80nm厚を有することができ、例えば、0.5nmないし50nmである。前記範囲の厚みを有することにより、前記被膜は、リチウムイオンの伝達に不利な影響を及ぼさず、電解質と電極との直接的な接触を防止したり、あるいはそれを低減させることができる。
図1は、一実施態様によるリチウム二次電池の負極の表面に形成された被膜を、概略的に図示した断面図である。図1を参照すれば、前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物が、リチウム二次電池用電解質の添加剤として使用される場合、負極38(負極集電体32及び負極活物質層30を含む)の表面に薄くて堅固な被膜28を形成し、リチウムイオン34が電解質26を媒介として、負極38に効果的に伝達されるということを示している。
図2は、一実施態様によるリチウム二次電池100の分解斜視図である。図2では、リチウム二次電池100が円筒状電池である構成を図示した図面を提示しているが、本発明の電池がそれに限定されるものではない。リチウム二次電池は、例えば、角形やポーチ型でもある。
リチウム二次電池は、使用するセパレータ及び電解質の種類により、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池またはリチウムポリマー電池に分類される。形態によって、リチウム二次電池は、円筒状、角形、コイン型、ポーチ型などに分類される。サイズによって、リチウム二次電池は、バルクタイプまたは薄膜タイプに分けられる。本発明の一実施態様によるリチウム二次電池は、その形態が特別に制限されるものではなく、それら電池の構造と製造方法は、当該分野に周知されているので、詳細な説明は省略する。
図2を参照し、さらに詳細に説明すれば、リチウム二次電池100は、円筒状であり、負極112、正極114、前記負極112と正極114との間に配置されたセパレータ113、前記負極112、正極114及びセパレータ113に含浸された電解質(図示せず)、電池容器120、及び前記電池容器120を封入する封入部材140を主な部分にして構成されている。かようなリチウム二次電池100は、負極112、正極114及びセパレータ113を順に積層した後、スパイラル状に巻き取られた状態で、電池容器120に収納して構成される。
前記負極112は、集電体及び前記集電体上に形成された負極活物質層を含み、前記負極活物質層は、負極活物質を含む。
負極に使用される集電体は、電圧の領域によって、銅、ニッケルまたはSUS(stainless steel)の集電体を使用することができ、例えば、銅集電体を使用することができる。
前記負極活物質としては、当分野で一般的に使用されるものであり、特別に限定するものではないが、さらに具体的には、リチウム金属、リチウムと合金化可能な金属物質、遷移金属酸化物、リチウムイオンをドープ及び脱ドープすることができる物質、またはリチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出することが可能な物質などを使用することができる。
前記遷移金属酸化物の具体的な例としては、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物などがあり、リチウムをドープ及び脱ドープすることができる物質の例としては、Si、SiO(0<x<2)、Si−Y合金(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、13族元素、14族元素(Siは除外)、遷移金属、希土類元素、またはそれらの組み合わせ元素)、Sn、SnO、Sn−Y合金(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、13族元素、14族元素(Snは除外)、遷移金属、希土類元素、またはそれらの組み合わせ元素)、及びそれらの組み合わせ(例えば、SiOを含む)を含んでもよい。前記元素Yとしては、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Rf、V、Nb、Ta、Db、Cr、Mo、W、Sg、Tc、Re、Bh、Fe、Pb、Ru、Os、Hs、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、Sn、In、Ti、Ge、P、As、Sb、Bi、S、Se、Te、Po、またはそれらの組み合わせでもある。
前記リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出することができる物質としては、炭素物質であり、リチウムイオン二次電池で一般的に使用される炭素系負極活物質であるならば、いずれも使用することができ、その代表的な例としては、結晶質炭素、非晶質炭素またはそれらを共に使用することができる。前記結晶質炭素の例としては、無定形・板状・フレーク(flake)状・球形またはファイバ型の天然黒鉛または人造黒鉛のような黒鉛を有することができる。前記非晶質炭素の例としては、ソフトカーボン(soft carbon;低温焼成炭素)、ハードカーボン(hard carbon)、メゾ相ピッチ炭化物、焼成されたコークスなどを挙げることができる。
前記負極活物質層は、さらにバインダを含んでもよく、選択的に導電剤をさらに含んでもよい。
前記バインダは、負極活物質粒子を互いに寝る付着させ、また負極活物質を電流集電体に良好に付着させる役割を行い、その代表的な例として、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、カルボン酸化されたポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、酸化エチレンを含むポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエンラバー、アクリル化スチレン・ブタジエンラバー、エポキシ樹脂、ナイロンなどを使用することができるが、それらに限定されるものではない。
前記導電剤は、電極に導電性を付与するために使用されるものであり、構成される電池において、化学変化を引き起こさず、電子伝導性材料であるならば、いかなるものでも使用可能である。その例として、天然黒鉛・人造黒鉛・カーボンブラック・アセチレンブラック・ケッチェンブラック・炭素ファイバ;銅、ニッケル、アルミニウム、銀などの金属粉末または金属ファイバ;などを使用することができ、またポリフェニレン誘導体などの導電性材料を混合して使用することができる。前記集電体としては、銅箔、ニッケル箔、ステンレス鋼箔、チタン箔、ニッケル発泡体(foam)、銅発泡体、伝導性金属がコーティングされたポリマー基材、またはそれらの組み合わせであるものを使用することができる。
このとき、前記負極活物質、バインダ及び導電剤の含量は、リチウム二次電池で一般的に使用するレベルを使用することができる。例えば、前記負極活物質と、前記導電剤とバインダとの混合重量との重量比は、98:2ないし92:8であり、前記導電剤及びバインダの混合比は、1:1.5ないし3でもあるが、それに制限されるものではない。
前記正極114は、電流集電体、及び前記電流集電体に形成される正極活物質層を含む。
前記電流集電体としては、Alを使用することができるが、それに限定されるものではない。
前記正極活物質としては、当分野で一般的に使用されるものであり、特別に限定するものではないが、さらに具体的には、リチウムの可逆的な吸蔵及び放出が可能な化合物を使用することができる。具体的には、コバルト、マンガン、ニッケル、及びそれらの組み合わせから選択される金属と、リチウムとの複合酸化物のうち1種以上のものを使用することができる。その具体的な例としては、Li1−bB’(前記式で、0.90≦a≦1.8及び0≦b≦0.5である);Li1−bB’2−c(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05である);LiE2−bB’4−c(前記式で、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05である);LiNi1−b−cCoB’α(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α≦2である);LiNi1−b−cCoB’2−αF’α(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α<2である);LiNi1−b−cCoB’2−αF’(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α<2である);LiNi1−b−cMnB’α(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α≦2である);LiNi1−b−cMnB’2−αF’α(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α<2である);LiNi1−b−cMnB’2−αF’(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、0<α<2である);LiNi(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0.001≦d≦0.1である);LiNiCoMn(前記式で、0.90≦a≦1.8、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5、0.001≦e≦0.1である);LiNiG(前記式で、0.90≦a≦1.8、0.001≦b≦0.1である);LiCoGbO(前記式で、0.90≦a≦1.8、0.001≦b≦0.1である);LiMnG(前記式で、0.90≦a≦1.8、0.001≦b≦0.1である);LiMn(前記式で、0.90≦a≦1.8、0.001
≦b≦0.1である);QO;QS;LiQS;V;LiV;LiI’O;LiNiVO;Li3−f(PO(0≦f≦2);Li3−fFe(PO(0≦f≦2);LiFePOの化学式のうちいずれか一つで表現される化合物を使用することができる。
前記化学式において、Aは、Ni、Co、Mn、またはそれらの組み合わせであり、B’は、Al、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素、またはそれらの組み合わせであり、Dは、O、F、S、P、またはそれらの組み合わせであり、Eは、Co、Mn、またはそれらの組み合わせであり、F’は、F、S、P、またはそれらの組み合わせであり、Gは、Al、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、V、またはそれらの組み合わせであり、Qは、Ti、Mo、Mn、またはそれらの組み合わせであり、I’は、Cr、V、Fe、Sc、Y、またはそれらの組み合わせであり、Jは、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、またはそれらの組み合わせである。
正極活物質の例として、LiCoO、LiNi1−xCo(0≦x<1)、Li1−x(Mは、MnまたはFe、0.03<x<0.1)、Li[NiCo1−2xMn]O(0<x<0.5)、Li[NiMn]O(0<x≦0.5)、Li1+x1−y(0<x≦1、0≦y<1,2≦z≦4、Mは、遷移金属)、LiM(Mは、Ti、V、Mn)、LiMMn2−x(Mは、遷移金属)、LiFePO、LiMPO(Mは、Mn、Co、Ni)、V、V、VO(B)、V13、V、V、Ag11、AgVO、LiV、δ−Mn、δ−NH10、Mn0.816、LiV、Cu、Cr13、M(XO(Mは、遷移金属、Xは、S、P、As、Mo、Wなど)、またはLi(PO(Mは、Fe、V、Tiなど)が挙げられる。
代表的な正極活物質の例として、Li1+x1−y(ここで、Mは、Ni、Co、Mn、及びAlのうち少なくとも一つを含み、0≦x≦1、0≦y≦1,2≦z≦4である)を含んでもよい。
その化合物表面に、コーティング層を有するものを使用することも可能であるということは言うまでもなく、前記化合物と、コーティング層を有する化合物とを混合して使用することもできる。該コーティング層は、コーティング元素の酸化物、コーティング元素の水酸化物、コーティング元素のオキシ水酸化物、コーティング元素のオキシカーボネート、またはコーティング元素のヒドロキシカーボネートなどのコーティング元素化合物を含んでもよい。それらコーティング層をなす化合物は、非晶質でもあり結晶質でもある。前記コーティング層に含まれるコーティング元素としては、Mg、Al、Co、K、Na、Ca、Si、Ti、V、Sn、Ge、Ga、B、As、Zr、またはそれらの混合物を使用することができる。コーティング層の形成工程は、前記化合物にかような元素を使用し、正極活物質の物性に悪影響を与えない方法(例えば、スプレーコーティング法、浸漬法など)でコーティングすることができれば、いかなるコーティング法を使用してもよい。
前記正極活物質層は、バインダを含んでもよい。前記正極活物質層は、また導電剤を含んでもよい。
前記正極活物質の作動電位は、4.0Vないし5.5Vでもある。例えば、前記作動範囲で使用される正極活物質として、OLO(over-lithiated oxide)正極活物質、または5V級スピンネル構造の正極活物質を有することができる。
前記バインダは、正極活物質粒子を互いに良好に付着させ、また正極活物質を電流集電体に良好に付着させる役割を行う。その代表的な例としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、カルボン酸化されたポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、酸化エチレンを含むポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエンラバー、アクリル化スチレン・ブタジエンラバー、エポキシ樹脂、ナイロンなどを使用することができるが、それらに限定されるものではない。
前記導電剤は、電極に導電性を付与するために使用されるものであり、構成される電池において、化学変化を引き起こさず、電子伝導性材料であるならば、いかなるものでも使用可能である。その例として、天然黒鉛・人造黒鉛・カーボンブラック・アセチレンブラック・ケッチェンブラック・炭素ファイバ;銅、ニッケル、アルミニウム、銀などの金属粉末、金属ファイバ;などを使用することができ、またポリフェニレン誘導体などの導電性材料を、1種または1種以上を混合して使用することができる。
そのとき、前記正極活物質、バインダ及び導電剤の含量は、リチウム電池で一般的に使用するレベルを使用することができる。例えば、前記正極活物質と、前記導電剤とバインダとの混合重量との重量比は、98:2ないし92:8であり、前記導電剤及びバインダの混合比は、1:1.5ないし3でもあるが、それらに制限されるものではない。
前記負極112と正極114は、活物質、バインダ及び導電剤を溶媒中で混合して活物質組成物を製造し、その組成物を電流集電体に塗布して製造する。かような電極製造方法は、当該分野に周知されている内容であるので、本明細書で詳細な説明は省略する。前記溶媒としては、N−メチルピロリドンなどを使用することができるが、それに限定されるものではない。
リチウム二次電池の種類によって、正極と負極との間にセパレータも存在する。かようなセパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、またはそれら2層以上の単層膜が使用される。ポリエチレン/ポリプロピレン2層セパレータ、ポリエチレン/ポリプロピレン/ポリエチレン3層セパレータ、ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン3層セパレータのような混合単層膜が使用されるということは言うまでもない。
以下、本発明の具体的な実施例を提示する。ただし、下記記載の実施例は、本発明を具体的に例示したり、あるいは説明するためのものに過ぎず、それらによって本発明が制限されるものではない。
また、ここに記載されていない内容は、当該技術分野で当業者であるならば、十分に技術的に類推することができるので、その説明を省略する。
(リチウム二次電池用電解質の製造)
[実施例1:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート2.0、エチルメチルカーボネート4.0、及びジメチルカーボネート4.0からなる混合有機溶媒に、添加剤として、下記化合物1が電解質全重量の1.0重量%となる量を添加し、リチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
Figure 2015018802
[実施例2:リチウム二次電池用電解質]
添加剤として、前記化合物1の1.0重量%の代わりに、前記化合物1の2.0重量%を使用したことを除いては、前記実施例1と同一の方法でリチウム二次電池用電解質を製造した。
[実施例3:リチウム二次電池用電解質]
添加剤として、前記化合物1の1.0重量%の代わりに、下記化合物2の2.0重量%を使用したことを除いては、前記実施例1と同一の方法でリチウム二次電池用電解質を製造した。
Figure 2015018802
[実施例4:リチウム二次電池用電解質]
添加剤として、前記化合物1の1.0重量%の代わりに、下記化合物3の2.0重量%を使用したことを除いては、前記実施例1と同一の方法でリチウム二次電池用電解質を製造した。
Figure 2015018802
前記化合物3は、下記反応式2または反応式3によって製造した:
Figure 2015018802
[実施例5:リチウム二次電池用電解質]
添加剤として、前記化合物1の1.0重量%の代わりに、下記化合物4の2.0重量%を使用したことを除いては、前記実施例1と同一の方法でリチウム二次電池用電解質を製造した。
Figure 2015018802
前記化合物4は、下記反応式4または反応式5によって製造した:
Figure 2015018802
[実施例6:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート1.0、エチルメチルカーボネート4.0、ジメチルカーボネート4.0、及びフルオロエチレンカーボネート1.0比からなる混合有機溶媒に、添加剤として、前記化合物1の1.0重量%を添加し、リチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
[実施例7:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート2.0、エチルメチルカーボネート4.0、及びジメチルカーボネート4.0からなる混合有機溶媒に、添加剤として、前記化合物1の1.0重量%及びLiPO 1.0重量%を添加し、リチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
[比較例1:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート2.0、エチルメチルカーボネート4.0、及びジメチルカーボネート4.0からなる混合有機溶媒、及びリチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
[比較例2:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート1.0、エチルメチルカーボネート4.0、ジメチルカーボネート4.0、及びフルオロエチレンカーボネート1.0からなる混合有機溶媒、及びリチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
[比較例3:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート2.0、エチルメチルカーボネート4.0、及びジメチルカーボネート4.0からなる混合有機溶媒に、添加剤として、LiPO 1.0重量%及びビニレンカーボネート(VC)0.5重量%を添加し、リチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
[比較例4:リチウム二次電池用電解質]
体積比で、エチレンカーボネート2.0、エチルメチルカーボネート4.0、及びジメチルカーボネート4.0からなる混合有機溶媒に、添加剤として、下記N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(化合物5)1.0重量%を添加し、リチウム塩としては、1.15M LiPFを使用し、リチウム二次電池用電解質を製造した。
Figure 2015018802

(リチウム二次電池の製造)
[実施例8:リチウム二次電池]
正極物質として、LiNi0.6Mn0.2Co0.2粉末、N−メチルピロリドン(NMP)に5重量%で溶解されたポリフッ化ビニリデン(PVdF)バインダ、及び導電剤(Denka black)を重量比97:3:3でメノウ乳鉢に添加及び混合し、スラリーを製造した。前記スラリーを、15μm厚のアルミニウムホイル上にバーコーティングでコーティングした。それを90℃オーブンに入れ、2時間ほどN−メチルピロリドンの一部が蒸発されるように一次乾燥させ、120℃真空オーブンに入れ、2時間ほど二次乾燥させ、N−メチルピロリドンを完全に蒸発させた。前記電極を圧延した後、無地部幅が10mmである正極54mmx250mm、負極58mmx280mmに極板を切った。セパレータ2枚を利用して、前記負極を上下から包み込み、正極と共に円筒状に巻き取った。前記円筒状構造に正極タブ、負極タブを溶接し、円筒状カンに挿入及び密封し、半電池(half-cell)を製作した。その後、前記円筒状カンに、実施例1で製造した電解質を注液し、キャップクリッピングを介して、18650ミニセル(mini cell)を製造した。そのとき、セパレータは、ポリエチレン(Asahi社製)基材に、平均粒径が50nmであるα−Al粉末を両面にコーティングして使用した。
[実施例9〜15:リチウム二次電池]
電解質として、前記実施例2〜8で製造した電解質をそれぞれ使用したことを除いては、前記実施例8と同一の方法で18650ミニセルを製造した。
[比較例5〜8:リチウム二次電池の製造]
電解質として、前記比較例1〜4で製造した電解質をそれぞれ使用したことを除いては、前記実施例8と同一の方法で18650ミニセルを製造した。
(電池性能テスト)
[評価例1:寿命特性評価]
[評価例1−1:常温寿命特性評価]
実施例8,12,14及び比較例7,8で製造されたリチウム二次電池に対して、25℃で化成(formation)充放電を2回行った。化成段階では、前記リチウム二次電池に対して、0.2Cで、4.2V(Li対比)に逹するまで定電流充電を、そして4.2V(Li対比)で電流が低減し、0.05Cに逹するまで定電圧充電を行った。その後、0.2Cで、2.8V(Li対比)に逹するまで定電流放電を行った。前記化成充放電を経た電池に対して、0.5Cで、4.2V(Li対比)に逹するまで充電した後、0.2Cで、2.8V(Li対比)に逹するまで放電を行った。そのときの充放電条件を標準充放電条件にし、そのときの放電容量を標準容量にした。
次に、前記実施例8,12,14、及び比較例7,8で製造されたリチウム二次電池に対して、25℃で1.5Cで、4.2V(Li対比)に逹するまで定電流充電を行った。その後、2.8V(Li対比)に逹するまで、1.5Cで、定電流放電するサイクルを300回サイクルまで反復した。前記電池に対して、各サイクルでの放電容量及び300回目サイクルまでの放電容量を測定し、そこから下記数式1の放電容量維持率(discharge capacity retention;%)を計算した。その結果を図3及び表1に示した。
[数式1]
放電容量維持率(%)=[300回目サイクルでの放電容量/最初のサイクルでの放電容量]×100
Figure 2015018802
図3及び前記表1を参照すれば、実施例8,12,14で製造されたリチウム二次電池の放電容量維持率が、比較例7,8で製造されたリチウム二次電池の放電容量維持率に比べて改善されているということが分かる。
[評価例1−2:高温寿命特性評価]
前記評価例1−1と共に、化成充放電を経た実施例8,13,14及び比較例7で製造されたリチウム二次電池に対して、45℃の恒温チャンバで、1.5Cで、4.25V(Li対比)に逹するまで定電流充電を行った。その後、2.8V(Li対比)に逹するまで、1.5Cで、定電流放電するサイクルを300回目サイクルまで反復した。前記電池に対して、各サイクルでの放電容量及び300回目サイクルでの放電容量を測定し、そこから前記評価例1−1の数式1のように、放電容量維持率(%)を計算した。その結果を、図4及び表2に示した。
Figure 2015018802
図4及び前記表2を参照すれば、実施例8,13,14で製造されたリチウム二次電池の放電容量維持率が、比較例7で製造されたリチウム二次電池の放電容量維持率に比べて改善されているということが分かる。
[評価例2:放置後抵抗増加率評価]
前記実施例8,14、及び比較例7で製造されたリチウム二次電池の高温(60℃)放置による容量に係わる実験を行った。その結果を図5に示した。
前記高温放置による容量は、次のような方法で測定された。
実施例8,14及び比較例7で製造されたリチウム二次電池に対して、常温(25℃)で0.5Cで、4.2Vで充電し、10mAでカットオフし、30分間休止させておいて、60℃オーブンに放置させた後、0日、10日、30日の間隔で取り出して容量を放電させ、0.5Cで3回容量を確認し、最後の回数の放電容量を残存容量にした。
図5を参照すれば、実施例8,14で製造されたリチウム二次電池が、比較例7で製造されたリチウム二次電池の高温(60℃)放置による容量低減、それかさらに少なく発生するということを確認することができる。それにより、実施例8,14で製造されたリチウム二次電池が、比較例7で製造されたリチウム二次電池に比べ、高温(60℃)でさらに安定した特性を示すということが分かる。
[評価例3:サイクリックボルタンメトリー(cyclic voltammetry)評価]
前記実施例2及び比較例1で製造された電解質を利用して、次のようにサイクリックボルタンメトリー分析を実施した。
作用電極(working electrode)としては、黒鉛電極を利用して、帯電電極(counter electrode)としては、リチウム金属、標準電極(reference electrode)としては、リチウム金属を準備した。準備された作用電極、帯電電極及び標準電極を、前記実施例2及び比較例1で製造された電解質に、一定電位の電解装置及び一定の電流電解装置(potentiostat/galvanostat)を利用して、0V〜3.0V(NHE(normal hydrogen electrode)対比)範囲で、1mV/sのスキャン速度(scan rate)でサイクリックボルタンメトリー分析を行い、電流密度値を測定した。その結果を図6に示した。
図6を参照すれば、前記比較例1で製造された電解質を利用した場合と異なり、前記実施例2の電解質を利用すれば、1回のサイクルによって、黒鉛にリチウムが吸蔵されるピーク以外に、非可逆的なピークが黒鉛電極表面に生じるということを確認することができる。それにより、実施例2で製造された電解質に含まれた添加剤が、電極に被膜を形成するということが分かる。
[評価例4:LSV(linear sweep voltammetry)評価]
前記実施例2及び比較例1で製造された電解質を利用したLSV(linear sweep voltammetry)分析を実施し、電解質の挙動を評価した。その結果を図7に示した。
LSV分析は、作用電極及び帯電電極としては、Pt電極を利用して、標準電極としては、リチウム金属を準備した。準備された作用電極、帯電電極及び標準電極を、前記実施例2及び比較例1で製造された電解質に入れ、一定電位の電解装置及び一定電流の電解装置(potentiostat/galvanostat)を利用して、3.0V〜7.0V(NHE対比)範囲で、1mV/sのスキャン速度で、LSV分析を行って電流密度値を測定した。その結果を図7に示した。
図7を参照すれば、前記実施例2で製造された電解質は、比較例1で製造された電解質より、低電位で微細電流が観察されるということを確認することができる。それにより、前記実施例2で製造された電解質の酸化が本格的に起こる電位は、比較例1で製造された電解質に比べて高く、酸化安定性が確保されるということが分かる。
[評価例5:インピーダンス(impedance)評価]
前記実施例9及び比較例5で製造されたリチウム二次電池のインピーダンスを測定して抵抗を評価した。その結果を図8に示した。
インピーダンスは、次のような方法で測定された。
前記実施例9及び比較例5で製造されたリチウム二次電池に対して、前記評価例1−1でのように化成充放電を経て、前記リチウム二次電池に対して、25℃で1.5Cで、4.2V(Li対比)に逹するまで定電流充電を行った。その後、2.8V(Li対比)に逹するまで、1.5Cで定電流放電するサイクルを5回反復した後、25℃で100mAほどの電流及び4.2Vで充電し、10mAでカットオフし、5ないし10mVの非常に小さい励起振幅(excitation amplitude)、及び10mHzから10kHzまでの周波数(frequency)の条件下でインピーダンス値を測定した。
実施例9及び比較例5に対して、50回目のサイクルまで反復した後、同一条件でインピーダンス値を測定した。
図8で、横軸のRe(Z)は、実数部分のインピーダンス(real impedance)を意味し、縦軸のIm(Z)は、虚数部分のインピーダンス(imaginary impedance)を意味する。
図8を参照すれば、前記実施例9で製造されたリチウム二次電池の半円の大きさが、5サイクル目後及び50サイクル目後で、いずれも前記比較例5で製造されたリチウム二次電池の半円の大きさよりさらに小さいということを観察することができる。それにより、前記実施例9で製造されたリチウム二次電池の初期生成の被膜抵抗が、比較例5で製造されたリチウム二次電池の初期生成の被膜抵抗に比べて小さいということを確認することができ、充放電進行による抵抗の上昇も大きく抑制されるということを確認することができる。
これは、実施例9で形成された被膜が、寿命進行によって持続的に安定して維持されるからであると見られる。
以上、本発明の望ましい実施例について説明したが、本発明は、それらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び添付した図面の範囲内で、さまざまに変形して実施することが可能であり、それも本発明の範囲に属するということは言うまでもない。
本発明のリチウム二次電池用電解質、及びそれを含むリチウム二次電池は、例えば、バッテリ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
26 電解質
28 被膜
30 負極活物質層
32 負極集電体
34 リチウムイオン
38 負極
100 リチウム二次電池
112 負極
113 セパレータ
114 正極
120 電池容器
140 封入部材

Claims (20)

  1. リチウム塩と、
    下記化学式1で表示されるシリコン含有化合物と、を含むリチウム二次電池用電解質:
    Figure 2015018802
    [化学式1]
    前記化学式1で、
    Xは、窒素(N)またはリン(P)であり、
    R、Rは、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシ基、シアノ基、−OR(Rは、C−Cアルキル基またはC−C20アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−Cアルキル基、置換されたC−Cアルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C20アリール基、置換されたC−C20アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C20ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
    、R、Rは、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−C12アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C12シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
    前記Rは、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、及びハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択された基であり、
    前記R、Rは、互いに独立して、水素原子、非置換のC−C10アルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、非置換のC−C10アルケニル基、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルケニル基、非置換のC−C12シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されたC−C12シクロアルキル基、非置換のC−C12アリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12アリール基、非置換のC−C12ヘテロアリール基、ハロゲン原子で置換されたC−C12ヘテロアリール基、及び−Si(R(Rは、C−C10アルキル基である)からなる群から選択された基であり、
    前記Rは、CFであるとき、
    前記R、R、Rは、いずれも同一であるか、
    前記R、R、Rのうち一つ以上が、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基であるか、又は
    前記R、R、Rは、互いに独立して、シアノ基、−OR(Rは、C−C12アルキル基またはC−C12アリール基である)、−C(=O)R、−C(=O)OR、−OC(=O)R、−OC(=O)(OR)、−NR、置換もしくは非置換のC−C12第一級アルキル基、置換もしくは非置換のC−C12第二級アルキル基、置換されたC−C12アルコキシ基、置換もしくは非置換のC−C12アルケニル基、置換もしくは非置換のC−C12アルキニル基、置換もしくは非置換のC−C20シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC−C12アリール基、置換されたC−C12アリールオキシ基、及び置換もしくは非置換のC−C12ヘテロアリール基からなる群から選択される基である。
  2. 前記化学式1で、前記Xは、窒素(N)であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用電解質。
  3. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、置換された作用基であって、前記置換された作用基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたC−C10アルキル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、C−C10アルキル基、C−C10アルケニル基、C−C10アルキニル基、及びC−C10ヘテロアルキル基からなる群から選択された置換基で置換された作用基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用電解質。
  4. 前記化学式1で、前記Xは、窒素(N)であり、
    前記R、Rは、互いに独立して、C−Cアルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基から選択され、
    前記R、R、Rは、互いに独立して、C−C12アルキル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルキル基、C−C12アルケニル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−C12アルケニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用電解質。
  5. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、アルケニル基を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用電解質。
  6. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、電子求引性基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用電解質。
  7. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、フッ素原子で置換された基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用電解質。
  8. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、パーフロロアルキル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用電解質。
  9. 前記化学式1で、前記R、R、R、R、Rのうち一つ以上が、鎖状C−Cアルキル基、C−Cアルケニル基、一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基、及び一つ以上のハロゲン原子で置換されたC−Cアルケニル基から選択されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用電解質。
  10. 前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、下記化合物1ないし化合物4からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用電解質:
    Figure 2015018802
  11. 前記化学式1で表示されるシリコン含有化合物は、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし25重量%の含量で存在することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用電解質。
  12. 前記リチウム塩は、LiPFを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用電解質。
  13. 前記電解質は、LiPOをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のリチウム二次電池用電解質。
  14. 前記LiPOは、電解質全重量に対して、0.01重量%ないし15重量%の含量で存在することを特徴とする請求項13に記載のリチウム二次電池用電解質。
  15. 前記リチウム塩は、電解質中に0.1Mないし2.0Mの濃度で存在することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用電解質。
  16. 前記電解質は、非水系有機溶媒をさらに含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用電解質。
  17. 請求項1ないし16のうち、いずれか1項に記載の電解質と、
    リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極活物質を含む正極と、
    リチウムの吸蔵及び放出が可能な負極活物質を含む負極と、を含むリチウム二次電池。
  18. 前記負極表面に被膜(SEI)をさらに含み、前記被膜(SEI)は、前記電解質に含まれた化学式1で表示されるシリコン含有化合物の反応生成物を含むことを特徴とする請求項17に記載のリチウム二次電池。
  19. 前記被膜(SEI)は、0.1nmないし100nm厚を有することを特徴とする請求項18に記載のリチウム二次電池。
  20. 前記電解質は、PF−アミド錯体を含み、前記錯体内のアミドは、前記電解質に含まれた化学式1で表示されるシリコン含有化合物から由来したことを特徴とする請求項17〜19に記載のリチウム二次電池。
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