JP2015018600A - 耐熱絶縁層付セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱絶縁層付セパレータを電池に適用してもサイクル特性が良好となる、耐熱絶縁層に含まれる無機粒子を提供すること。【解決手段】多孔質基体と、前記多孔質基体の少なくとも片面上に配置された耐熱絶縁層と、を含み、前記耐熱絶縁層が、α−アルミナ分率が95質量%以上でありBET比表面積が15m2/g以下である無機粒子、および水系または水分散性バインダーを含み、かつ前記耐熱絶縁層の空隙率が45%以上である、耐熱絶縁層付セパレータ。【選択図】なし
Description
本発明は、耐熱絶縁層付セパレータに関する。より詳しくは、本発明は、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタなどの電気デバイスに好適に用いられうる耐熱絶縁層付セパレータに関する。
近年、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)、および燃料電池自動車の研究開発が進められており、その一部はすでに製造販売されている。これらの自動車は、電動車両とも呼ばれ、環境配慮への高まりやその燃費の高さから注目されている。電動車両では、充電および放電をすることができる電源装置が不可欠である。当該電源装置としては、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の二次電池、または電気二重層キャパシタを含む電気デバイスが利用されている。特に、リチウムイオン二次電池については、そのエネルギー密度の高さおよび繰り返し充放電に対する耐久性の高さから、電動車両に好適に用いられている。
例えば、リチウムイオン二次電池は、正極と負極とが電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を有している。電解質層は、電解液が保持されたセパレータから構成されうる。セパレータは、電解液を保持して正極と負極との間のリチウムイオン伝導性を確保する機能および隔壁としての機能を併せ持つことが求められる。このようなセパレータとして、通常、電気絶縁性材料から構成される微多孔膜が用いられる。
従来、充放電反応中に電池が高温となった場合に充放電反応を停止する、シャットダウン機能を有するセパレータが開発されてきた。シャットダウン機能は、電極間のリチウムイオンの移動を遮断するものである。具体的には、電池が高温に達するとセパレータを構成する樹脂が溶融し、孔を塞ぐことによってシャットダウンがなされる。したがって、シャットダウン機能を有するセパレータの材料としては、通常、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂が使用される。
一方で、このような熱可塑性樹脂からなるセパレータは、その材質の柔軟性から機械的強度に問題があることが知られている。特に、高温条件下においては、セパレータが熱収縮し、セパレータを介して対向している正極と負極とが接触するなどして内部短絡が生じうる。このような事情のもと、セパレータと電極との間に、絶縁性無機粒子およびバインダを含む耐熱絶縁層を形成する方法が提案されている。かような耐熱絶縁層付セパレータにより、セパレータの耐熱性は向上する。
耐熱絶縁層については、従来種々の検討が行われてきた。例えば、特許文献1では、全芳香族ポリアミド等の耐熱性ポリマーをバインダーとして含む耐熱絶縁層に用いたセパレータが開示されている。特許文献1には、上記セパレータによれば、シャットダウン機能と耐熱性とが両立されるとの記載がある。
なお、関連する文献公知発明として、特許文献2〜11がある。
しかしながら、上記特許文献1に記載のセパレータを初め、従来の耐熱絶縁層を用いたセパレータでは、セパレータの耐熱性を向上させると、電池等の電気デバイスに適用した際に長期サイクル特性が悪くなる場合があった。
したがって、セパレータとしての耐熱性を維持しつつ、セパレータを電池に適用する際の電池のサイクル寿命が確保された耐熱絶縁層付セパレータが求められていた。
本願発明者らは、セパレータの耐熱絶縁層に用いる無機粒子種を種々検討し、また耐熱絶縁層自体の設計についても種々検討した。その結果、以下の構成の耐熱絶縁層を用いたセパレータにより上記課題が解決されることを見出した。α−アルミナ分率が95質量%以上でありBET比表面積が15m2/g以下である無機粒子を用い、バインダーとして水系または水分散性バインダーを用い、また耐熱絶縁層の空隙率が45%以上である。
セパレータの耐熱性に優れ、電気デバイス等に適用しても、その長期サイクル特性が良好なものとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
図1に、本発明の一実施形態に係る耐熱絶縁層付セパレータを模式的に表した断面概略図を示す。図1によると、本形態の耐熱絶縁層付セパレータ1は、多孔質基体2の上面および下面に、それぞれ耐熱絶縁層3が形成されてなる。
以下、本発明の耐熱絶縁層付セパレータの各構成について、詳細に説明する。
[耐熱絶縁層]
耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダーを含むセラミック層である。耐熱絶縁層を有することによって、温度上昇の際に増大するセパレータの内部応力が緩和されるため熱収縮抑制効果が得られうる。また、耐熱絶縁層を有することによって、耐熱絶縁層付セパレータの機械的強度が向上し、セパレータの破膜が起こりにくい。さらに、熱収縮抑制効果および機械的強度の高さから、電気デバイスの製造工程でセパレータがカールしにくくなる。
耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダーを含むセラミック層である。耐熱絶縁層を有することによって、温度上昇の際に増大するセパレータの内部応力が緩和されるため熱収縮抑制効果が得られうる。また、耐熱絶縁層を有することによって、耐熱絶縁層付セパレータの機械的強度が向上し、セパレータの破膜が起こりにくい。さらに、熱収縮抑制効果および機械的強度の高さから、電気デバイスの製造工程でセパレータがカールしにくくなる。
(無機粒子)
無機粒子は、耐熱絶縁層の構成要素であり、耐熱絶縁層に機械的強度および熱収縮抑制効果を付与する。融点または熱軟化点が150℃以上、好ましくは200℃以上である、耐熱性の高いものを用いる。このような耐熱性の高い材質を用いることで、電池内部温度が150℃近くに達してもセパレータの収縮を有効に防止することができる。その結果、電池の電極間ショートの誘発を防ぐことができるため、温度上昇による性能低下が起こりにくい電池が得られうる。
無機粒子は、耐熱絶縁層の構成要素であり、耐熱絶縁層に機械的強度および熱収縮抑制効果を付与する。融点または熱軟化点が150℃以上、好ましくは200℃以上である、耐熱性の高いものを用いる。このような耐熱性の高い材質を用いることで、電池内部温度が150℃近くに達してもセパレータの収縮を有効に防止することができる。その結果、電池の電極間ショートの誘発を防ぐことができるため、温度上昇による性能低下が起こりにくい電池が得られうる。
無機粒子をバインダーとともに、多孔膜である基体表面に耐熱絶縁層として塗布する場合、無機粒子の品質の選択を細心の注意を払って慎重に行う必要がある。特に、セパレータを車両用電池に適用する場合、従来の電気・携帯電子機器用途から桁違いの長寿命化が必要となってくる。平板積層型電池においては、僅かなガス発生や負極上のSEI(Solid Electrolyte Interface)膜形成不良であっても一旦発生してしまうと電極およびセパレータの面内不均一反応が進行して急激に電池の劣化が進行する場合がある。この場合、電池の長期にわたるサイクル寿命を確保することが困難である。
本発明者らは、このような厳しい要求をともなう車両用電池を念頭におき、セパレータの耐熱性を維持しつつ、サイクル特性を向上させるという観点から種々検討を行った。まず、無機粒子の選択において、無機粒子の一つの特性だけで要求を満たすことは困難であり、複数の特性値を同時に満たすことによって、良好なサイクル特性を達成できると考えた。そして、その条件を明らかにすべく検討した結果、95質量%以上がα−アルミナで、BET比表面積が15m2/g以下である無機粒子を用いたセパレータを電池に適用した場合に、良好なサイクル特性が得られることを見出したものである。かような無機粒子の選択は、簡便で工業的に有利である。
無機粒子のうち、95質量%以上はα−アルミナである。
アルミナには、α、β、γ、θ、ベーマイトなど各種の形態がある。水酸化アルミニウムから焼成温度をあげていくと、γ−アルミナから、θ−アルミナ、そしてα−アルミナとなる。したがって、α−アルミナの結晶を得るためには、焼成温度を1200℃程度まで上げる必要がある。耐熱絶縁層用途に用いられてきたアルミナの多くは、特に焼成温度や結晶の程度を意図したものではなく、焼成温度が1000℃前後のθ−アルミナを主成分とするアルミナが主に用いられてきた。
α−アルミナを主成分として用いることにより、電気デバイスにセパレータを用いた場合に、特に、車両への適用にも十分耐えうるような長期サイクル寿命が確保される。
α−アルミナを用いることが望ましい理由は、表面の活性な官能基が極めて少なく、電解液中の極性有機溶媒やリチウム塩、各種添加剤との反応が抑制できるためと考えられる。一方、β、γ、θ、ベーマイトなどでは、表面に活性なOH基などが存在し、これらが望ましくない副反応を誘発すると考えられる。その結果、耐熱絶縁層中の無機粒子のうち、α−アルミナ含量が95質量%に満たない場合、長期サイクル寿命が確保されなくなると考えられる。
長期サイクル寿命の観点からは、無機粒子のうち、より好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上がα−アルミナである。なお、無機粒子中のα−アルミナ含量の上限は100質量%である。
α−アルミナの調製は公知の技術を用いて製造すればよく、例えば次のような方法が挙げられる。
バイヤー法によって得られた過飽和アルミン酸ナトリウム溶液中に水酸化アルミニウムを種子として添加し、70〜80℃で攪拌下に1〜3時間接触させ、次いで固液分離することによって水酸化アルミナを得る。続いて、高耐熱るつぼにて1200℃程度で10時間程度焼成してアルミナを得る。焼成温度を十分に上げずに1000℃程度でとどめた場合、表面積の大きいθ−アルミナを多く含むアルミナとなってしまう。θ−アルミナは光熱費が有利であるため安価に得られるが、本発明の目的には合致しない。
また、特開2008−150238号公報に記載のように、α−アルミナの焼成の際、焼成るつぼ材の成分比としてアルミナ分がシリカ分に対して十分リッチな比率(アルミナ分9割+シリカ分1割程度)で含まれる焼成るつぼを用いることで、出来上がるアルミナのFe,Si,Naの含有量を削減することができる。また、仕上がったアルミナ粒子はるつぼ中央部のみ採用し、壁に近い部分5mm前後についてはSiの含有量を考慮して使用しないことが望ましい。更に好ましくは、焼成によって得られたα−アルミナを純水、塩酸、リン酸、ふっ化水素酸等のリパルプ水でスラリー化し、攪拌洗浄する。これによりα−アルミナ中のNa分を溶解させて除去し、次いで洗浄水を通水して通水洗浄することで、不純物の少ないα−アルミナを得ることができる。
耐熱絶縁層は、α−アルミナ以外の無機粒子を含有していてもよい。無機粒子の組成中の、α−アルミナ以外の成分としては、150℃以上の融点をもち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であるものが好ましい。このような無機粒子としては、例えば、α以外の結晶系のアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、酸化亜鉛などの酸化物系セラミックス、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、ベーマイトを含む水酸化アルミニウム、タルク、カオリンクレー、モンモリロナイト、マイカ、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維などが挙げられる。工業的に比較的安価であり、電気化学的に比較的不活性であることから、α以外の結晶系のアルミナを用いることが好ましい。
耐熱絶縁層に用いられる無機粒子は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。無機粒子は、分散性の観点から微粒子であることが好ましく、二次粒子径が例えば100nm〜4μm、好ましくは300nm〜3μm、さらに好ましくは500nm〜3μmの微粒子が用いられうる。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した50%累積粒子径の値を採用するものとする。無機粒子の形状も特に制限されず、球状に近い形状であってもよく、板状、棒状、針状の形態であってもよい。
無機粒子全体のBET比表面積としては、15m2/g以下である。15m2/gを超える場合、アルミナ表面に存在する活性なOH基などによる副反応が無視できなくなるとともに、水分吸着が多くなり、水分による電解液の分解が許容できないほど多くなり、長期サイクル寿命が不満足なものとなる。更に好ましくは10m2/g以下、より好ましくは6m2/g以下である。なお、BET比表面積は低ければ低いほど好ましいが、通常0.1m2/g以上である。
なお、本明細書において無機粒子のBET比表面積は、実施例に記載の方法で測定された値を採用するものとする。
耐熱絶縁層には、無機粒子が90〜96質量%の含有率となるように配合されていることが好ましい。ここでいう無機粒子含有率は、α−アルミナとそれ以外の無機粒子総体としての含有率を指す。無機粒子含有率が90質量%を下回る場合、耐熱絶縁層を固めるバインダー量が10質量%を越えてくるため、それにともなって無機粒子間の空間を埋めてしまい、耐熱絶縁層内のリチウムイオン透過性が不十分となる。その結果電気自動車で求められるような比較的大きな電流での充放電に不利となるとともに、正負極での過電圧による副反応も起きやすくなるため、長期サイクル寿命が不満足なものとなる。無機粒子含有率が96質量%を上回る場合には、無機粒子の固定に必要なバインダー量が不足し、シャットダウン温度を超えて温度が上昇し続けた場合にさらなる発熱を防止するべく設けられた耐熱絶縁層が脱落しやすくなる場合がある。無機粒子含有率は、更に好ましくは92〜95質量%である。
(バインダー)
バインダーは、隣接する無機粒子同士、および無機粒子と多孔質基体とを接着する機能を有する。当該バインダーによって、耐熱絶縁層が安定に形成され、多孔質基体および耐熱絶縁層の間の剥離強度が向上する。
バインダーは、隣接する無機粒子同士、および無機粒子と多孔質基体とを接着する機能を有する。当該バインダーによって、耐熱絶縁層が安定に形成され、多孔質基体および耐熱絶縁層の間の剥離強度が向上する。
本発明において、無機粒子の樹脂多孔質基体への定着には、水溶性または水分散性のバインダー(以下、水溶性または水分散性のバインダーを総称して水系バインダーとも称する)を用いる。有機溶媒系のバインダー(水に溶解/分散せず、有機溶媒に溶解/分散するバインダー)は、有機溶剤の材料費、回収費、廃棄処分などに多額のコストがかかり、工業的に不利となる。水溶性もしくは水分散性のバインダーであれば、原料としての水の調達が容易であることに加え、乾燥時に発生するのは水蒸気であるため、製造ラインへの設備投資が大幅に抑制できる。また、無機粒子およびバインダーの比率において、有機溶媒系のバインダーは結着力が低く、バインダー量を多く必要とする。耐熱性の観点からは無機粒子の配合量が多いほど好ましいが、例えば、上記特許文献1に記載の有機溶媒系の耐熱性ポリマーでは、耐熱性を向上させようと無機粒子の配合量を多くすると、無機粒子を結着することができない場合があった。逆に、上記特許文献1に記載の有機溶媒系の耐熱性ポリマーでは、無機粒子を結着するために必要なバインダー量では、サイクル特性が悪化する場合があった。一方、水系バインダーでは添加量が少なくても必要な結着力が得られるためセパレータの耐熱性の観点から有利である。水系バインダーの場合、バインダー添加量が少量で済むため、耐熱絶縁層の空隙率を本発明で規定されるような比較的低い値に調整することが容易となり、サイクル特性に優れた電気デバイスを容易に作成することができる。
このような水溶性または水分散性のバインダーとしては、電気化学的に不活性な既知のポリマーの中から任意に選択すればよい。
水溶性高分子は、25℃での水への溶解度が5%を超えるものであり、数平均分子量(Mn)は通常1,000〜20,000,000、好ましくは5,000〜5,000,000である。数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した値である。
水溶性高分子としては、具体的には、ポリビニルアルコール(平均重合度は、好適には200〜4000、より好適には、1000〜3000、ケン化度は好適には80モル%以上、より好適には90モル%以上)及びその変性体(エチレン/酢酸ビニル=2/98〜30/70モル比の共重合体の酢酸ビニル単位のうちの1〜80モル%ケン化物、ポリビニルアルコールの1〜50モル%部分アセタール化物等)、デンプン及びその変性体(酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デンプン等)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、等)、(メタ)アクリルアミドおよび/または(メタ)アクリル酸塩の共重合体[(メタ)アクリルアミド重合体、(メタ)アクリルアミド−(メタ)アクリル酸塩共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜4)エステル−(メタ)アクリル酸塩共重合体など]、スチレン−マレイン酸塩共重合体、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性体、ホルマリン縮合型樹脂(尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂等)、ポリアミドポリアミンもしくはジアルキルアミン−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエチレンイミン、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白、並びにマンナンガラクタン誘導体等が挙げられる。
水分散性バインダーとは、ラテックスまたはエマルジョンと表現される全てを含み、水と乳化または水に懸濁したポリマーを指す。例えば自己乳化するような系で乳化重合したポリマーラテックス類が挙げられ、具体的にはスチレン系高分子(スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合体等)、(メタ)アクリル系高分子、ポリエーテル系高分子、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系高分子などが挙げられる。
この中でも、水分散性(メタ)アクリル系高分子は官能基の選択肢が多く、様々な構造が選択可能である。水分散性(メタ)アクリル系高分子としては、バインダーとして求められる結着力及び弾性力をいずれも考慮する時、ポリエチルアクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヘキシルアクリレート、ポリヘキシルメタクリレート、ポリエチルヘキシルアクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート、ポリラウリルアクリレート及びポリラウリルメタクリレートからなる群から選択される。
上記水溶性/水分散性高分子の中でも結着性、コスト、入手のし易さなどから、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ポリアクリル酸/ポリメタクリル酸とそのエステルとのコポリマー、カルボキシメチルセルロースが好ましい。
耐熱絶縁層には、耐熱絶縁層100質量%に対して、無機粒子の結着性およびイオン透過性の観点から、バインダーを4〜10質量%含むことが好ましく、5〜8質量%含むことがより好ましい。
本発明において、耐熱絶縁層の空隙率は45%以上である。電気自動車のような長期耐久性と高出力を必要とする用途においては、イオン透過性の確保が非常に重要であり、透過性が不十分であると、サイクル後の容量維持率が悪化し易い。その場合電気自動車としての航続距離が早期に短くなってしまうことにつながるため、製品設計上好ましくない。したがって、サイクル特性の観点からは空隙率はある程度確保される必要がある。したがって、空隙率を確保しながら耐熱性も向上させる設計が必要である。
空隙率が45%を下回る場合、耐熱絶縁層内のリチウムイオン透過性が不十分となり電気自動車で求められるような比較的大きな電流での充放電に不利となるとともに、正負極での過電圧による副反応も起きやすくなる。このため、長期サイクル寿命が不満足なものとなる。空隙率は、サイクル特性の点から、好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上である。なお、空隙率の上限は、絶縁性および構造維持の観点から、85%以下であることが好ましい。
耐熱絶縁層の空隙率は、耐熱絶縁層形成前後の目付けと厚みの変化(多孔質基体のデータおよび耐熱絶縁層形成後の耐熱絶縁層付セパレータのデータを用いて算出する)、および耐熱絶縁層の比重から算出される。
耐熱絶縁層の厚みとしては、電池の種類や用途などに応じて適宜決定されるものであり、特に制限されるべきものではないが、例えば、多孔質基体の両面に形成される耐熱絶縁層の厚みの合計が5〜200μm程度である。また、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、多孔質基体の両面に形成される耐熱絶縁層の厚みの合計が、例えば5〜200μmである。好ましくは5〜20μm、より好ましくは6〜10μmである。耐熱絶縁層の厚みが、かかる範囲にあることで、厚さ方向の機械的強度を高めつつ、高出力性を確保できる。
耐熱絶縁層は、上記無機粒子およびバインダーの他、必要により他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、耐熱性を有する有機粒子等が挙げられる。融点または熱軟化点が150℃以上である有機粒子(有機粉末)としては、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン、架橋ポリジビニルベンゼン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体架橋物、ポリイミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などの各種架橋高分子粒子や、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリル、ポリアラミド、ポリアセタール、熱可塑性ポリイミドなどの耐熱性高分子粒子などの有機樹脂の粒子が例示できる。また、これらの有機粒子を構成する有機樹脂(高分子)は、上記例示の材料の混合物、変性体、誘導体、共重合体(ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体)、架橋体(上記の耐熱性高分子微粒子の場合)であってもよい。中でも、工業的生産性、電気化学的安定性から、有機粒子として架橋ポリメタクリル酸メチル、ポリアラミドの粒子を用いることが望ましい。
[多孔質基体]
多孔質基体は、耐熱絶縁層付セパレータにシャットダウン機能を付与するものである。
多孔質基体は、耐熱絶縁層付セパレータにシャットダウン機能を付与するものである。
多孔質基体の材料は、特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、またはモノマー単位としてエチレンおよびプロピレンを共重合して得られる共重合体(エチレン−プロピレン共重合体)が挙げられる。また、エチレンまたはプロピレンとエチレンおよびプロピレン以外の他のモノマーとを共重合してなる共重合体であってもよい。さらに、溶融温度が120〜200℃である樹脂を含む限りにおいて、溶融温度が200℃を超える樹脂または熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。例えば、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリフッ化ビニリデン(PFDV)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、フェノール樹脂(PF)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、尿素樹脂(UF)、アルキド樹脂、ポリウレタン(PUR)が挙げられる。この際、多孔質基体全体における溶融温度が120〜200℃である樹脂の割合が好ましくは50質量%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは100%である。
また、上述の材料を積層して多孔質基体を形成してもよい。例えば、積層した形態の例としては、PP/PE/PPの3層構造の多孔質基体が挙げられる。かような多孔質基体によれば、電池温度がPEの融点である130℃に達した場合にシャットダウンが起こる。そして、万が一、シャットダウンの後も電池温度が上昇し続けた場合であっても、PPの融点である170℃に達するまではメルトダウンが起こらないので、全面短絡にまで達するのを防ぐことができる。
多孔質基体の形状としては、特に限定されず、織布、不織布、または微多孔膜などがある。ここで、多孔質基体が、高いイオン伝導性を確保するためには、多孔質基体の形状は高多孔構造であることが好ましい。よって、電池性能の向上の観点から、多孔質基体の形状は微多孔膜であることが好ましい。また、多孔質基体の空隙率は、40〜85%であることが好ましい。空隙率が40%以上の場合、十分なイオン伝導性が得られうる。一方、空隙率が85%以下の場合、多孔質基体の強度を維持しうる。
多孔質基体は、公知の方法で製造されうる。例えば、微多孔膜を製造する延伸開孔法および相分離法、並びに不織布を製造する電界紡糸法等が挙げられる。
多孔質基体には、効果を損なわない範囲において、必要に応じ、強度を向上させるためのフィラー、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の添加剤を混合して使用できる。
[耐熱絶縁層付セパレータ]
耐熱絶縁層付セパレータは、多孔質基体の少なくとも一面に、無機粒子を含む耐熱絶縁層を備える。耐熱絶縁層付セパレータは、正負極間の電子の伝導を絶縁する役割を有している。
耐熱絶縁層付セパレータは、多孔質基体の少なくとも一面に、無機粒子を含む耐熱絶縁層を備える。耐熱絶縁層付セパレータは、正負極間の電子の伝導を絶縁する役割を有している。
耐熱絶縁層付セパレータ全体に対するAl以外の金属含有率は、0.4質量%以下であることが好ましい。ここでいうAl以外の金属とは、無機粒子中に含まれるCa,Mg,Fe,Si,Na,Kなどの金属に加えて、耐熱絶縁層を固めるバインダー中に含まれる可能性のあるNa,Kなども含む。これらのAl以外の金属は、ICP分析などによって容易に定量できる。Al以外の金属含有率が0.4質量%以下であれば、溶出する金属イオンによる電極の劣化や電極上への析出、または電解液の分解反応を抑制でき、長期サイクル寿命が不満足なものとなる。更に好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。なお、Al以外の金属含量は低ければ低いほど望ましく、0質量%であることが最も好ましい。
耐熱絶縁層付セパレータのガーレー値はリチウムのイオン透過性の観点から、300〜50秒/100ccであることが好ましい。電気自動車用途のように大電流を求められる電気デバイスにおいては、更に好ましくは250〜50秒/100ccである。ガーレー値は、JIS P8117(2009)の測定法による値である。
電池性能の向上の観点から、セパレータの総膜厚は薄いことが好ましい。具体的には、セパレータの総膜厚は10〜50μmであることが好ましく、15〜30μmであることがさらに好ましい。総膜厚が10μm以上の場合、セパレータの強度が確保されうる。一方、総膜厚が50μm以下の場合、コンパクトな電池が形成されうる。
耐熱絶縁層付セパレータは、公知の製造方法により製造される。この際、耐熱絶縁層は、多孔質基体の片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。なお、多孔質基体と耐熱絶縁層との間にその他の層が介在していてもよく、かような形態もまた、本発明の技術的範囲に包含される。このような第3の層を含む場合、上記総膜厚は当該第3の層を含んだ厚さである。
具体的な製造方法としては、例えば、多孔質基体に、無機粒子およびバインダーが溶剤に分散された溶液を塗工し、前記溶剤を除去することにより、耐熱絶縁層付セパレータが製造されうる。
この際用いられる溶剤としては、特に制限されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、シクロヘキサン、ヘキサン、水等が用いられる。溶剤を除去する温度は、特に制限はなく、用いられる溶剤によって適宜設定されうる。例えば、水を溶剤として用いた場合には、50〜70℃であり、NMPを溶剤として用いた場合には、70〜90℃でありうる。必要により減圧下で溶剤の除去を行ってもよい。また、溶剤を完全に除去せずに、一部残存させてもよい。
[電気デバイス]
耐熱絶縁層付セパレータは、電気デバイスに適用するとサイクル特性が向上するため、電気デバイスに適用することが好ましい。好適には、耐熱絶縁層付セパレータは、リチウムイオン二次電池に用いられうる。
耐熱絶縁層付セパレータは、電気デバイスに適用するとサイクル特性が向上するため、電気デバイスに適用することが好ましい。好適には、耐熱絶縁層付セパレータは、リチウムイオン二次電池に用いられうる。
まず、電気デバイスの好ましい実施形態として、非水電解質リチウムイオン二次電池について説明するが、以下の実施形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
リチウムイオン二次電池の電解質の形態で区別した場合に、特に制限はない。例えば、非水電解液をセパレータに含浸させた液体電解質型電池、ポリマー電池とも称される高分子ゲル電解質型電池および固体高分子電解質(全固体電解質)型電池のいずれにも適用されうる。高分子ゲル電解質および固体高分子電解質に関しては、これらを単独で使用することもできるし、これら高分子ゲル電解質や固体高分子電解質をセパレータに含浸させて使用することもできる。
図2は、扁平型(積層型)の双極型ではない非水電解質リチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の基本構成を模式的に表した断面概略図である。図2に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体である電池外装材29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、正極と、電解質層17と、負極とを積層した構成を有している。正極は、正極集電体11の両面に正極活物質層13が配置された構造を有する。負極は、負極集電体12の両面に負極活物質層15が配置された構造を有する。具体的には、1つの正極活物質層13とこれに隣接する負極活物質層15とが、電解質層17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。これにより、隣接する正極、電解質層および負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図2に示す積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。
なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層正極集電体には、いずれも片面のみに正極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図2とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層負極集電体が位置するようにし、該最外層負極集電体の片面または両面に負極活物質層が配置されているようにしてもよい。
正極集電体11および負極集電体12は、各電極(正極および負極)と導通される正極集電板(タブ)25および負極集電板(タブ)27がそれぞれ取り付けられ、電池外装材29の端部に挟まれるようにして電池外装材29の外部に導出される構造を有している。正極集電板25および負極集電板27はそれぞれ、必要に応じて正極リードおよび負極リード(図示せず)を介して、各電極の正極集電体11および負極集電体12に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
図2において、耐熱絶縁層付セパレータは、電解液とともに電解質層13を構成する。図2に示される積層型のリチウムイオン二次電池は、耐熱絶縁層付セパレータを用いることにより、シャットダウン機能を確保しつつも熱収縮を抑制する、安全性の高いリチウムイオン二次電池でありうる。そして、無機粒子を上記のように選択した耐熱絶縁層により、電池のサイクル特性も良好なものとなる。
なお、図2では、扁平型(積層型)の双極型ではない積層型電池を示したが、集電体の一方の面に電気的に結合した正極活物質層と、集電体の反対側の面に電気的に結合した負極活物質層と、を有する双極型電極を含む双極型電池であってもよい。
以下、各部材について、さらに詳細に説明する。
[集電体]
集電体を構成する材料に特に制限はないが、好適には金属が用いられる。
集電体を構成する材料に特に制限はないが、好適には金属が用いられる。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン、銅、その他合金等などが挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位の観点からは、アルミニウム、ステンレス、銅が好ましい。
集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。例えば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。集電体の厚さについても特に制限はない。集電体の厚さは、通常は1〜100μm程度である。
[活物質層(正極活物質層、負極活物質層)]
正極活物質層または負極活物質層は活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層または負極活物質層は活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層は、正極活物質を含む。正極活物質としては、例えば、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2、Li(Ni−Co−Mn)O2およびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば、グラファイト(黒鉛)、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、リチウム−遷移金属複合酸化物(例えば、Li4Ti5O12)、金属材料、リチウム合金系負極材料などが挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、炭素材料またはリチウム−遷移金属複合酸化物が、負極活物質として用いられる。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
各活物質層に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。
正極活物質層および負極活物質層は、バインダーを含む。活物質層に用いられるバインダーとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびその塩、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダーは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり活物質層に使用が可能となる。これらのバインダーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
活物質層中に含まれるバインダー量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは活物質層に対して、0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
活物質層に含まれうるその他の添加剤としては、例えば、導電剤、電解質塩、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。
導電剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(C2F5SO2)2N、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極活物質層および負極活物質層中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。各活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
[電解質層]
電解質層を構成する電解質は、リチウムイオンのキャリヤーとしての機能を有する。電解質としては、かような機能を発揮できるものであれば特に制限されないが、液体電解質またはポリマー電解質が用いられる。
電解質層を構成する電解質は、リチウムイオンのキャリヤーとしての機能を有する。電解質としては、かような機能を発揮できるものであれば特に制限されないが、液体電解質またはポリマー電解質が用いられる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。用いられる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類が例示される。また、リチウム塩としては、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiCF3SO3等の電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲルポリマー電解質(ゲル電解質)と、電解液を含まない真性ポリマー電解質とに分類される。
ゲルポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することで容易になる点で優れている。マトリックスポリマー(ホストポリマー)として用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系ポリマーには、リチウム塩などの電解質塩がよく溶解しうる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーにリチウム塩が溶解してなる構成を有し、有機溶媒を含まない。したがって、電解質として真性ポリマー電解質を用いることで電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上し得る。
ゲル電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
これらの電解質は、1種単独であってもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、上記で説明した耐熱絶縁層付セパレータを用いることができる。
[正極集電板および負極集電板]
集電板(25、27)を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板25と負極集電板27とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
集電板(25、27)を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板25と負極集電板27とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
[正極リードおよび負極リード]
また、図示は省略するが、集電体11と集電板(25、27)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
また、図示は省略するが、集電体11と集電板(25、27)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
[電池外装材]
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。
電池外装材29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。
なお、上記のリチウムイオン二次電池は、従来公知の製造方法により製造することができる。
[リチウムイオン二次電池の外観構成]
図3は、二次電池の代表的な実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図3は、二次電池の代表的な実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図3に示すように、扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ58、負極タブ59が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極タブ58および負極タブ59を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、先に説明した図2に示すリチウムイオン二次電池10の発電要素21に相当するものである。発電要素57は、正極(正極活物質層)13、電解質層17および負極(負極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のものに制限されるものではない。巻回型のリチウムイオン二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図3に示すタブ58、59の取り出しに関しても、特に制限されるものではない。正極タブ58と負極タブ59とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ58と負極タブ59をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図3に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、タブに変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
なお、上記実施形態では、電気デバイスとしてリチウムイオン二次電池を例示したが、これに制限されるわけではなく、他のタイプの二次電池、さらには、一次電池にも適用できる。また、電池だけではなく、電気二重層キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどにも適用できる。
[組電池]
組電池は、電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
組電池は、電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
電池が複数、直列に又は並列に接続して装脱着可能な小型の組電池を形成することもできる。そして、この装脱着可能な小型の組電池をさらに複数、直列に又は並列に接続して、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池を形成することもできる。何個の電池を接続して組電池を作製するか、また、何段の小型組電池を積層して大容量の組電池を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
[車両]
上記電気デバイスは、長期使用しても放電容量が維持され、サイクル特性が良好である。電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの車両用途においては、電気・携帯電子機器用途と比較して、高容量、大型化が求められるとともに、長寿命化が必要となる。したがって、上記電気デバイスは、車両用の電源として、例えば、車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
上記電気デバイスは、長期使用しても放電容量が維持され、サイクル特性が良好である。電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの車両用途においては、電気・携帯電子機器用途と比較して、高容量、大型化が求められるとともに、長寿命化が必要となる。したがって、上記電気デバイスは、車両用の電源として、例えば、車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
具体的には、電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を車両に搭載することができる。本発明では、長期信頼性及び出力特性に優れた高寿命の電池を構成できることから、こうした電池を搭載するとEV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両、例えば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
以下、実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに何ら限定されるわけではない。
(実施例1)
(1)正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトおよびアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。
(1)正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトおよびアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。
このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。
この時、正極の活物質塗布量は250g/m2、活物質かさ密度は3.00g/cm3になるようにした。
(2)負極の作製
負極活物質として人造グラファイト96.5質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.5質量%およびスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス2.0質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。
負極活物質として人造グラファイト96.5質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.5質量%およびスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス2.0質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。
このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。
この時、負極の活物質塗布量は106g/m2、活物質かさ密度は1.35g/cm3になるようにした。
(3)非水電解液の作製
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0ml/Lとなるように溶解させて調製した。
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0ml/Lとなるように溶解させて調製した。
(4)耐熱絶縁層付セパレータの作製
α−アルミナ(水酸化アルミニウムを1200℃で焼成したアルミナ、平均粒径1μm、BET比表面積4.5m2/g)を99.7%、θ−アルミナ(水酸化アルミニウムを950℃で焼成したアルミナ、平均粒径0.7μm、BET比表面積27m2/g)を0.3%含む、全体としてのBET比表面積が4.6m2/gの無機粒子93.5質量部、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)6.5質量部を、150質量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、ポリエチレン多孔質基体(厚さ20μm)の片面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、ポリエチレン多孔質基体上に厚さ7μmの耐熱絶縁多孔層(バインダーの質量分率6.5質量%)が形成された、総膜厚27μmの耐熱絶縁層付セパレータを得た。
α−アルミナ(水酸化アルミニウムを1200℃で焼成したアルミナ、平均粒径1μm、BET比表面積4.5m2/g)を99.7%、θ−アルミナ(水酸化アルミニウムを950℃で焼成したアルミナ、平均粒径0.7μm、BET比表面積27m2/g)を0.3%含む、全体としてのBET比表面積が4.6m2/gの無機粒子93.5質量部、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)6.5質量部を、150質量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、ポリエチレン多孔質基体(厚さ20μm)の片面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、ポリエチレン多孔質基体上に厚さ7μmの耐熱絶縁多孔層(バインダーの質量分率6.5質量%)が形成された、総膜厚27μmの耐熱絶縁層付セパレータを得た。
得られた耐熱絶縁層付セパレータは、耐熱絶縁層の空隙率が60%で、ICP分析によるセパレータ中の不純物金属は0.19質量%であった。なお、BET比表面積は、窒素吸着法により、以下の条件で測定した。
(5)電池の作製
耐熱絶縁層付セパレータを、上記で作製した正極と、上記で作製した負極とで挟持することによって発電要素を作製した。
耐熱絶縁層付セパレータを、上記で作製した正極と、上記で作製した負極とで挟持することによって発電要素を作製した。
得られた発電要素を外装であるアルミラミネートシート製のバッグ中に載置し、上記で準備した電解液を注液した。真空条件下において、両電極に接続された電流取り出しタブが導出するようにアルミラミネートシート製バッグの開口部を封止し、ラミネート型リチウムイオン二次電池である試験用セルを完成させた。
(実施例2〜8)
以下同様に、表1に示す無機粒子組成、無機粒子含有量およびバインダー種にて、実施例1と同様の手法にて、多孔質基体に耐熱絶縁層を塗工した。実施例5においては、ポリビニルアルコールの代わりにカルボキシメチルセルロースを用いた。実施例6においては、ポリビニルアルコールの代わりにポリアクリル酸−メタクリル酸ブチル共重合体を用いた。
以下同様に、表1に示す無機粒子組成、無機粒子含有量およびバインダー種にて、実施例1と同様の手法にて、多孔質基体に耐熱絶縁層を塗工した。実施例5においては、ポリビニルアルコールの代わりにカルボキシメチルセルロースを用いた。実施例6においては、ポリビニルアルコールの代わりにポリアクリル酸−メタクリル酸ブチル共重合体を用いた。
なお、カルボキシメチルセルロースとしては第一工業製薬社製、型番セロゲン4H、ポリ(アクリル酸−メタクリル酸ブチル)としてはShanghai Boyle Chemical社製、スチレン−ブタジエンゴムとして関東化学社製を用いた。また、γ−アルミナとしては大明化学工業社製、型番TM−300D、ベーマイトとしては日産化学工業(株)製、品番アルミナゾル520、チタニアとしては昭和電工社製、型番F−1を用いた。
無機粒子のBET比表面積、得られた耐熱絶縁層付セパレータの空隙率およびセパレータ中の不純物金属含有量を併せて表1に示す。
(比較例1)
実施例1の無機粒子の代わりに、α−アルミナを94質量%、θ−アルミナを6質量%含む、全体としてのBET比表面積が7.7m2/gの無機粒子を用い、実施例1と同様の手法にて、ポリエチレン樹脂多孔膜上に厚さ6μmの耐熱絶縁層(バインダーの質量分率6.5質量%)が形成された、総膜厚26μmの耐熱絶縁層付セパレータを得た。
実施例1の無機粒子の代わりに、α−アルミナを94質量%、θ−アルミナを6質量%含む、全体としてのBET比表面積が7.7m2/gの無機粒子を用い、実施例1と同様の手法にて、ポリエチレン樹脂多孔膜上に厚さ6μmの耐熱絶縁層(バインダーの質量分率6.5質量%)が形成された、総膜厚26μmの耐熱絶縁層付セパレータを得た。
得られた耐熱絶縁層付セパレータは、耐熱層の空隙率が59%で、ICP分析によるセパレータ中の不純物金属は0.35質量%であった。
(比較例2〜5)
表1に示す無機粒子組成、無機粒子含有量およびバインダー種にて、実施例1と同様の手法にて、耐熱絶縁層付セパレータを形成した。比較例3および4で用いたアラミドとしては、特許文献1の実施例1−1で用いられているアラミドを用いた。
表1に示す無機粒子組成、無機粒子含有量およびバインダー種にて、実施例1と同様の手法にて、耐熱絶縁層付セパレータを形成した。比較例3および4で用いたアラミドとしては、特許文献1の実施例1−1で用いられているアラミドを用いた。
なお、各実施例および比較例4を除く比較例の電池においては、ショートは200℃以上になっても観察されず、非常に高い耐熱性を示した。
[サイクル特性評価]
電流値100mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を次第に絞るという方法で、合計約2.5時間充電を行い、そして電流値100mAで電池電圧3.0Vまで放電するというサイクルを500回、または1000回繰り返した。試験は25℃で行った。
電流値100mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を次第に絞るという方法で、合計約2.5時間充電を行い、そして電流値100mAで電池電圧3.0Vまで放電するというサイクルを500回、または1000回繰り返した。試験は25℃で行った。
サイクルにおける1サイクル目の放電容量に対する所定サイクル後の放電容量の割合を容量維持率(%)として求めた。
なお、例えば、車両用途においては、500サイクル後の放電容量維持率が85%以上であることが好ましく、1000サイクル後の放電容量維持率が75%以上であることがより好ましい。したがって、本実施例においては、500サイクルの放電容量維持率は、85.0%以上、1000サイクルの放電容量維持率が75%以上であるとサイクル特性がよいと判断する。
[無機粒子脱落の評価]
上記サイクル特性評価の1000サイクル後のセルを解体して目視にて観察した。
上記サイクル特性評価の1000サイクル後のセルを解体して目視にて観察した。
[結果]
サイクル特性評価および無機粒子脱落の評価の結果を下記表2に示す。また、図4には、サイクル後の放電容量維持率を示した。
サイクル特性評価および無機粒子脱落の評価の結果を下記表2に示す。また、図4には、サイクル後の放電容量維持率を示した。
実施例1〜8の電池では、長期サイクル特性が極めて良好であった。また、1000サイクル後のセルを解体して観察したが、無機粒子の脱落は無く、耐熱絶縁層が堅固に維持されていた。実施例7においては、バインダの重量分率11.5%と多めに配合されており、1000サイクル後の容量維持率が若干低めとなった。
実施例8においては、バインダの質量分率2.0%と少なく、サイクル後の容量維持率は良好であったが、そこで解体して観察した結果、1000サイクル後のセルを解体して観察したところ、無機粒子の脱落が所々に見られ、耐熱層が部分的に剥がれていた。
また、バインダ量がより適量で、耐熱絶縁層の空隙率が55%以上である、実施例1、3および6は、1000サイクル後の容量維持率が特に向上していた。
比較例1においては、無機粒子中のα−アルミナ含有率が95質量%未満であり、長期サイクル特性が実施例と比較して劣る結果となった。
比較例2においては、無機粒子中のα-アルミナを70%に留め、θ−アルミナとアルミノケイ酸塩を30%ずつ配合した。アルミノケイ酸塩を用いたことにより無機粒子全体としてのBET比表面積が18m2/gとなった。サイクル特性評価にて500サイクル後の容量維持率が69.0%と極めて不満足なものとなったため、500サイクルにて評価を打ち切った。
比較例3においては、芳香族アミドを15質量%の比率で用いたことにより、空隙率が40%に低下した。結果的に1000サイクル後の容量維持率が53.1%と不満足なものとなった。
比較例4においては、芳香族アミドの使用量を削減したが、結着力が不十分となり、粉落ちが激しく、無機粒子を満足に製膜することができなかった。
比較例5においては、PVdFをバインダーとして配合したものの、空隙率は43%となった。この場合、1000サイクル後の容量維持率が62.4%と不満足なものとなった。
なお、アラミド、PVdFをバインダーとして用いる場合、製膜時にN−メチルピロリドンを溶媒として使用する為、材料費、および乾燥後の回収が必要となり、工業的に不利である。
以上の結果より、本発明の耐熱絶縁層付セパレータを用いると、セパレータとしての耐熱性が維持され、また電池のサイクル特性がよいことがわかる。
1 耐熱絶縁層付セパレータ(セパレータ)、
2 多孔質基体、
3 耐熱絶縁層、
10、50 リチウムイオン二次電池、
11 正極集電体、
12 負極集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21、57 発電要素、
25 正極集電板、
27 負極集電板、
29、52 電池外装材、
58 正極タブ、
59 負極タブ。
2 多孔質基体、
3 耐熱絶縁層、
10、50 リチウムイオン二次電池、
11 正極集電体、
12 負極集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21、57 発電要素、
25 正極集電板、
27 負極集電板、
29、52 電池外装材、
58 正極タブ、
59 負極タブ。
Claims (4)
- 多孔質基体と、
前記多孔質基体の少なくとも片面上に配置された耐熱絶縁層と、を含み、
前記耐熱絶縁層が、α−アルミナ分率が95質量%以上でありBET比表面積が15m2/g以下である無機粒子、および水系または水分散性バインダーを含み、かつ前記耐熱絶縁層の空隙率が45%以上である、耐熱絶縁層付セパレータ。 - 前記耐熱絶縁層が前記無機粒子を90〜96質量%含有する、請求項1に記載の耐熱絶縁層付セパレータ。
- 前記耐熱絶縁層の空隙率が55%以上である、請求項1または2に記載の耐熱絶縁層付セパレータ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐熱絶縁層付セパレータを用いた電気デバイス。
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