JP2017102995A - 電気デバイス用正極、およびこれを用いた電気デバイス - Google Patents

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博文 安田
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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池等の電気デバイスにおいて、電池の内部抵抗を低減し、ひいては充放電サイクルの進行に伴う電池容量の低下を抑制しうる(つまり、サイクル耐久性を向上させうる)手段を提供する。
【解決手段】正極集電体の表面に正極活物質層が形成されてなる電気デバイス用正極において、前記正極活物質層に、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含ませ、前記リチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズを900Å以上とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気デバイス用正極、およびこれを用いた電気デバイスに関する。
現在、携帯電話などの携帯機器向けに利用される、リチウムイオン二次電池をはじめとする非水電解質二次電池が商品化されている。非水電解質二次電池は、一般的に、正極活物質等を集電体に塗布した正極と、負極活物質等を集電体に塗布した負極とが、セパレータに非水電解液または非水電解質ゲルを保持した電解質層を介して接続された構成を有している。そして、リチウムイオン等のイオンが電極活物質中に吸蔵・放出されることにより、電池の充放電反応が起こる。
ところで、近年、地球温暖化に対処するために二酸化炭素量を低減することが求められている。そこで、環境負荷の少ない非水電解質二次電池は、携帯機器等だけでなく、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)、および燃料電池自動車等の電動車両の電源装置にも利用されつつある。
電動車両への適用を指向した非水電解質二次電池は、高出力および高容量であることが求められる。電動車両用の非水電解質二次電池の正極に使用する正極活物質としては、層状複合酸化物であるリチウムコバルト複合酸化物が、4V級の高電圧を得ることができ、かつ高いエネルギー密度を有することから、既に広く実用化されている。しかし、その原料であるコバルトは、資源的にも乏しく高価であるため、今後も大幅に需要が拡大してゆく可能性を考えると、原料供給の面で不安がある。また、コバルトの原料価格が高騰する可能性もある。そこで、コバルトの含有比率の少ない複合酸化物が望まれている。
リチウムニッケル複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物と同様に層状構造を有し、リチウムコバルト複合酸化物と比較して安価であり、また、理論放電容量においてもリチウムコバルト複合酸化物に匹敵する。このような観点から、リチウムニッケル複合酸化物は、実用的な大容量の電池を構成できるものとして期待されている。
リチウムニッケル複合酸化物のようなリチウムとニッケルとを含有する複合酸化物(以下、単に「リチウムニッケル系複合酸化物」とも称する)を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池においては、当該複合酸化物にリチウムイオンが脱離・挿入されることにより充電・放電が行われる。
ここで、リチウムイオン二次電池を車両等の駆動用電源として用いるには、高容量化のみならず加速性能などを左右する高出力化も求められる。また、長期の使用期間に対応すべく電池の長寿命化も求められている。これらの要求に対し、特許文献1では、正極活物質として、リチウムイオンを挿入離脱可能で、マンガン、ニッケルを含有する層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物と、マンガンを含有するスピネル結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物とを併用する技術が開示されている。そして、特許文献1に記載の技術は、前記層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物におけるリチウム以外の遷移金属元素に対するニッケルの組成比をモル比で50%以上とすることにより、上記課題の解決を図っている。
特開2011−54334号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の技術では、電池の内部抵抗が大きく、これにより充放電サイクルの進行に伴って電池容量が徐々に低下する(つまり、サイクル耐久性が十分ではない)という問題があることが判明した。
そこで本発明は、リチウムイオン二次電池等の電気デバイスにおいて、電池の内部抵抗を低減し、ひいては充放電サイクルの進行に伴う電池容量の低下を抑制しうる(つまり、サイクル耐久性を向上させうる)手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を積み重ねた。その結果、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用いるとともに、当該リチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズを900Å以上の範囲に制御することで上記課題が解決されうることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一形態によれば、正極集電体の表面に正極活物質層が形成されてなる、電気デバイス用正極が提供される。当該電気デバイス用正極において、正極活物質層は、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含む。そして、前記リチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズは900Å以上である点に特徴を有する。
本発明の電気デバイス用正極によれば、所定のリチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズが小さいことで、充放電サイクルの進行に伴う酸化物粒子の崩壊が抑制される。これにより、当該酸化物粒子の比表面積の増加とこれに伴う電解質との反応性の上昇や反応抵抗の増加が防止される。その結果、充放電サイクルの進行に伴う電池容量の低下を抑制することができ、サイクル耐久性に優れた電気デバイスの提供に寄与しうる。
電気デバイスの一実施形態である、扁平型(積層型)の双極型でない非水電解質リチウムイオン二次電池の基本構成を示す断面概略図であり、図2に示すA−A線に沿った断面概略図である。 電気デバイスの代表的な実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である
本発明の一形態によれば、正極集電体の表面に正極活物質層が形成されてなる、電気デバイス用正極であって、前記正極活物質層が、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含み、前記リチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズが900Å以上であることを特徴とする、電気デバイス用正極が提供される。
本形態に係る電気デバイス用正極に用いられる正極活物質は、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を必須に含むものである。上記リチウム遷移金属複合酸化物の組成としては、従来公知の知見が適宜参照されうる。ここで、上記リチウム遷移金属複合酸化物の好ましいものとして、リチウム−ニッケル−マンガン−コバルト複合酸化物(以下、単に「NMC複合酸化物」とも称する)は、リチウム原子層と遷移金属(Mn、NiおよびCoが秩序正しく配置)原子層とが酸素原子層を介して交互に積み重なった層状結晶構造を持ち、遷移金属Mの1原子あたり1個のLi原子が含まれ、取り出せるLi量が、スピネル系リチウムマンガン酸化物の2倍、つまり供給能力が2倍になり、高い容量を持つことができる。加えて、LiNiOより高い熱安定性を有しているため、正極活物質として用いられるニッケル系複合酸化物の中でも特に有利である。
本明細書において、NMC複合酸化物は、遷移金属元素の一部が他の金属元素により置換されている複合酸化物も含む。その場合の他の元素としては、Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Cr、Fe、B、Ga、In、Si、Mo、Y、Sn、V、Cu、Ag、Znなどが挙げられ、好ましくは、Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Crであり、より好ましくは、Ti、Zr、P、Al、Mg、Crであり、サイクル特性向上の観点から、さらに好ましくは、Ti、Zr、Al、Mg、Crである。
NMC複合酸化物は、理論放電容量が高いことから、好ましくは、一般式(1):LiNiMnCo(但し、式中、a、b、c、d、xは、0.9≦a≦1.2、0<b<1、0<c≦0.5、0<d≦0.5、0≦x≦0.3、b+c+d=1を満たす。MはTi、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、Sr、Crから選ばれる元素で少なくとも1種類である)で表される組成を有する。ここで、aは、Liの原子比を表し、bは、Niの原子比を表し、cは、Mnの原子比を表し、dは、Coの原子比を表し、xは、Mの原子比を表す。サイクル特性の観点からは、一般式(1)において、0.4≦b≦0.6であることが好ましい。なお、各元素の組成は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法により測定できる。
一般に、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)およびマンガン(Mn)は、材料の純度向上および電子伝導性向上という観点から、容量および出力特性に寄与することが知られている。Ti等は、結晶格子中の遷移金属を一部置換するものである。サイクル特性の観点からは、遷移元素の一部が他の金属元素により置換されていることが好ましく、特に一般式(1)において0<x≦0.3であることが好ましい。Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、SrおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種が固溶することにより結晶構造が安定化されるため、その結果、充放電を繰り返しても電池の容量低下が防止でき、優れたサイクル特性が実現し得ると考えられる。
NMC複合酸化物において、本発明者らは、例えば、LiNi0.5Mn0.3Co0.2のように、ニッケル、マンガンおよびコバルトの金属組成が不均一であると、上記充放電時の複合酸化物のひずみ/割れの影響が大きくなることを見出した。これは、金属組成が不均一であるために、膨張収縮時に粒子内部にかかる応力にひずみが生じ、複合酸化物に割れがより生じやすくなるためであると考えられる。したがって、例えば、Niの存在比がリッチである複合酸化物(例えば、LiNi0.8Mn0.1Co0.1)や、Ni、MnおよびCoの存在比率が均一である複合酸化物(例えば、LiNi0.3Mn0.3Co0.3)と比較して、長期サイクル特性の低下が顕著となる。一方、本形態に係る構成とすることにより、LiNi0.5Mn0.3Co0.2のように金属組成が不均一である複合酸化物においても、驚くべきことに、サイクル特性が改善されることを見出した。
したがって、一般式(1)において、b、cおよびdが、0.44≦b≦0.51、0.27≦c≦0.31、0.19≦d≦0.26である複合酸化物の正極活物質であると、本願発明の効果が顕著に得られることから好ましい。
本形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、通常、一次粒子が凝集してなる二次粒子の構成を有している。ここで、一次粒子の平均粒子径(D1)は、好ましくは0.20〜0.6μmであり、より好ましくは0.25〜0.5μmである。また、二次粒子の平均粒子径(D2)は、好ましくは5〜20μmであり、より好ましくは5〜15μmである。そして、これらの比の値(D2/D1)は、好ましくは11より大きく、より好ましくは15〜50であり、さらに好ましくは25〜40である。なお、リチウム遷移金属複合酸化物を構成する一次粒子は通常、層状構造を有する六方晶系の結晶構造を有しているが、その結晶子サイズの大小はD1の大小と相関性を有している。ここで「結晶子」とは、単結晶とみなせる最大の集まりを意味し、粉末X線回折測定などにより得られた回折強度から、結晶の構造パラメータを精密化する方法により測定が可能である。本形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、その結晶子サイズの値に特徴があり、具体的には900Å以上であり、好ましくは950Å以上である。かような構成とすることで、充放電サイクルの進行に伴う酸化物粒子の崩壊が抑制される。これにより、当該酸化物粒子の比表面積の増加とこれに伴う電解質との反応性の上昇や反応抵抗の増加が防止される。その結果、充放電サイクルの進行に伴う電池容量の低下を抑制することができ、サイクル耐久性に優れた電気デバイスの提供に寄与しうる。一方、結晶子サイズの上限値について特に制限はないが、好ましくは1μm以下であり、より好ましくは0.55μm以下であり、さらに好ましくは0.4μm以下である。かような構成とすることで、活物質の膨張収縮時の変位量をよりいっそう低減することが可能となり、充放電の繰り返しに伴う二次粒子の微細化(割れ)の発生が抑制され、サイクル特性のよりいっそうの向上に寄与しうる。ここで、本明細書において、リチウム遷移金属複合酸化物におけるD1、D2および結晶子サイズの値は、後述する実施例の欄に記載の手法により測定した値を採用するものとする。
本形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物のBET比表面積は、好ましくは0.1〜1.0m/gであり、より好ましくは0.3〜1.0m/gであり、特に好ましくは0.3〜0.7m/gである。活物質の比表面積がかような範囲にあることで、活物質の反応面積が確保され、電池の内部抵抗が小さくなることから、電極反応時の分極発生を最小限に抑えることができる。
さらに、本形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物について、粉末X線回折測定により得られる(003)面の回折ピークの半値幅は、0.115以下であることが好ましく、より好ましくは0.103以下である。リチウム遷移金属複合酸化物の組成によっては、かような構成とすることにより、結晶子サイズを上述した好ましい値に制御することが可能となり、最終的には本発明の作用効果の発現に寄与することとなる。なお、このような結晶性のパラメータは、原料、組成や焼成条件などによって制御されうる。
本形態に係るNMC複合酸化物などのリチウム遷移金属複合酸化物は、共沈法、スプレードライ法など、種々公知の方法を選択して調製することができる。本形態に係る複合酸化物の調製が容易であることから、共沈法を用いることが好ましい。具体的に、NMC複合酸化物の合成方法としては、例えば、特開2011−105588号に記載の方法のように、共沈法によりニッケル−コバルト−マンガン複合酸化物を製造した後、ニッケル−コバルト−マンガン複合酸化物と、リチウム化合物とを混合して焼成することにより得ることができる。以下、具体的に説明する。
複合酸化物の原料化合物、例えば、Ni化合物、Mn化合物およびCo化合物を、所望の活物質材料の組成となるように水などの適当な溶媒に溶解させる。Ni化合物、Mn化合物およびCo化合物としては、例えば、当該金属元素の硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物などが挙げられる。Ni化合物、Mn化合物およびCo化合物として具体的には、例えば、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン、酢酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸マンガンなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。この過程で、必要に応じて、さらに所望の活物質の組成になるように、活物質を構成する層状のリチウム金属複合酸化物の一部を置換する金属元素として、例えば、Ti、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、SrおよびCr等の少なくとも1種の金属元素を含む化合物をさらに混入させてもよい。
上記原料化合物とアルカリ溶液とを用いた中和、沈殿反応により共沈反応を行うことができる。これにより、上記原料化合物に含まれる金属を含有する金属複合水酸化物、金属複合炭酸塩が得られる。アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の水溶液を用いることができるが、中和反応用に水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又はそれらの混合溶液を用いることが好ましい。加えて、錯体反応用にアンモニア水溶液やアンモニウム塩を用いることが好ましい。
中和反応に用いるアルカリ溶液の添加量は、含有する全金属塩の中和分に対して当量比1.0でよいが、pH調整のためにアルカリ過剰分を合わせて添加することが好ましい。
錯体反応に用いるアンモニア水溶液やアンモニウム塩の添加量は、反応液中のアンモニア濃度が0.01〜2.00mol/lの範囲で添加することが好ましい。反応溶液のpHは10.0〜13.0の範囲に制御することが好適である。また、反応温度は30℃以上が好ましく、より好ましくは30〜60℃である。
共沈反応で得られた複合水酸化物は、その後、吸引ろ過し、水洗して、乾燥することが好ましい。なお、共沈反応を行う際の条件(攪拌時間、アルカリ濃度など)を調節することで、複合水酸化物の粒子径を制御することができ、これが最終的に得られる正極活物質の二次粒子の平均粒子径(D2)に影響する。
次いで、ニッケル−コバルト−マンガン複合水酸化物をリチウム化合物と混合して焼成することによりリチウム−ニッケル−マンガン−コバルト複合酸化物を得ることができる。Li化合物としては、例えば、水酸化リチウムまたはその水和物、過酸化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム等がある。
焼成処理は、1段階であってもよいが、2段階(仮焼成および本焼成)で行うことが好ましい。2段階の焼成により、効率よく複合酸化物を得ることができる。仮焼成条件としては、特に限定されるものではなく、リチウム原料によっても異なるため一義的に規定することは困難である。ここで、特にD1および結晶子サイズを制御するための因子としては、焼成(2段階の場合には仮焼成および本焼成)時の焼成温度および焼成時間が特に重要であり、これらを以下のような傾向に基づき調節することで、D1および結晶子サイズを制御することが可能である。すなわち、焼成時間を長くすると、D1および結晶子サイズは大きくなる。また、焼成温度を高くすると、D1および結晶子サイズは大きくなる。なお、昇温速度は室温から1〜20℃/分であることが好ましい。また、雰囲気は、空気中ないし酸素雰囲気下であることが好ましい。ここで、Li原料に炭酸リチウムを用いて、NMC複合酸化物を合成する場合において、仮焼成温度は、好ましくは500〜900℃であり、より好ましくは600〜800℃であり、さらに好ましくは650〜750℃である。さらに、仮焼成時間は、好ましくは0.5〜10時間であり、より好ましくは4〜6時間である。一方、本焼成の条件についても特に限定されるものではないが、昇温速度は室温から1〜20℃/分であることが好ましい。また、雰囲気は、空気中ないし酸素雰囲気下であることが好ましい。また、Li原料に炭酸リチウムを用いて、NMC複合酸化物を合成する場合において、焼成温度は、好ましくは800〜1200℃であり、より好ましくは850〜1100℃であり、さらに好ましくは900〜1050℃である。さらに、仮焼成時間は、好ましくは1〜20時間であり、より好ましくは8〜12時間である。
必要に応じて、活物質材料を構成する層状のリチウム金属複合酸化物の一部を置換する金属元素を微量添加する場合、該方法としては、あらかじめニッケル、コバルト、マンガン酸塩と混合する方法、ニッケル、コバルト、マンガン酸塩と同時に添加する方法、反応途中で反応溶液に添加する方法、Li化合物とともにニッケル−コバルト−マンガン複合酸化物に添加する方法などいずれの手段を用いても構わない。
本発明の複合酸化物は、反応溶液のpH、反応温度、反応濃度、添加速度、攪拌時間などの反応条件を適宜調整することにより製造することができる。
なお、本形態に係る電気デバイス用正極は、正極において活物質の役割を果たす他の正極活物質を含んでいてもよいことはもちろんである。そのような他の正極活物質の例としては、スピネル系マンガン正極活物質(LiMn)やLiCoO、LiNiOおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。ただし、正極活物質層に含まれる正極活物質として機能しうる材料100重量%に対して、上述した本発明の第一の形態に係るリチウム遷移金属複合酸化物の含量は80〜100重量%であることが好ましく、95〜100重量%であることがより好ましく、100重量%であることがさらに好ましい。
一方、正極活物質として、上記リチウム遷移金属複合酸化物に加えて、スピネル系マンガン正極活物質(LiMn)をさらに含むことも好ましい一実施形態である。かような構成とすることで(さらには後述する環状スルホン酸エステルを電解質に添加剤として含ませることで)、電池の内部抵抗の上昇をよりいっそう抑制することが可能となる。
正極活物質層は活物質の他、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層中、正極活物質として機能しうる材料の含有量は、85〜99.5重量%であることが好ましい。
(バインダー)
正極活物質層に用いられるバインダーとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびその塩、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのバインダーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
正極活物質層中に含まれるバインダー量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは活物質層に対して、0.5〜15重量%であり、より好ましくは1〜10重量%である。
正極活物質層は、必要に応じて、導電助剤、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極活物質層および後述の負極活物質層中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、リチウムイオン二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。各活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
なお、本形態に係る電気デバイス用正極は、通常、正極活物質を含むスラリーを集電体の表面に塗布し、必要に応じて乾燥処理を施し、さらに得られた塗膜を積層方向に加圧プレスすることにより作製される。ここで、本発明の好ましい実施形態として、上記電気デバイス用正極は、作製時の加圧プレスの前後での正極活物質層のBET比表面積の増加率(加圧プレス前の値を100%としたときの加圧プレス後の値の増分の相対値)が60%未満であることが好ましく、55%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。かような構成とすることで、充放電サイクルの進行に伴う活物質粒子の崩壊がよりいっそう抑制され、電気デバイスのサイクル耐久性のよりいっそうの向上を図ることが可能となる。
本発明のさらに他の形態によれば、上述した正極と、負極集電体の表面に負極活物質層が形成されてなる負極と、セパレータと、を含む発電要素を有する電気デバイスが提供される。
以下、電気デバイスの好ましい実施形態として、リチウムイオン二次電池について説明するが、以下の実施形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、扁平型(積層型)の双極型ではない非水電解質リチウムイオン二次電池(以下、単に「積層型電池」ともいう)の基本構成を模式的に表した断面概略図であり、後述する図2に示すA−A線に沿った断面概略図である。図1に示すように、本実施形態の積層型電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装体である電池外装材29の内部に封止された構造を有する。ここで、発電要素21は、正極と、セパレータ17と、負極とを積層した構成を有している。なお、セパレータ17は、非水電解質(例えば、液体電解質)を内蔵している。正極は、正極集電体12の両面に正極活物質層15が配置された構造を有する。負極は、負極集電体11の両面に負極活物質層13が配置された構造を有する。具体的には、1つの正極活物質層15とこれに隣接する負極活物質層13とが、セパレータ17を介して対向するようにして、負極、電解質層および正極がこの順に積層されている。これにより、隣接する正極、電解質層および負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図1に示す積層型電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。
なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層正極集電体には、いずれも片面のみに負極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。すなわち、片面にのみ活物質層を設けた最外層専用の集電体とするのではなく、両面に活物質層がある集電体をそのまま最外層の集電体として用いてもよい。また、図1とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層正極集電体が位置するようにし、該最外層正極集電体の片面または両面に正極活物質層が配置されているようにしてもよい。
正極集電体12および負極集電体11は、各電極(正極および負極)と導通される正極集電板(タブ)27および負極集電板(タブ)25がそれぞれ取り付けられ、電池外装材29の端部に挟まれるようにして電池外装材29の外部に導出される構造を有している。正極集電板27および負極集電板25はそれぞれ、必要に応じて正極リードおよび負極リード(図示せず)を介して、各電極の正極集電体12および負極集電体11に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられていてもよい。
なお、図1では、扁平型(積層型)の双極型ではない積層型電池を示したが、集電体の一方の面に電気的に結合した正極活物質層と、集電体の反対側の面に電気的に結合した負極活物質層と、を有する双極型電極を含む双極型電池であってもよい。この場合、一の集電体が正極集電体および負極集電体を兼ねることとなる。
以下、各部材について、さらに詳細に説明する。
[負極活物質層]
負極活物質層は活物質を含み、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤については、上記正極活物質層の欄で述べたものと同様である。
負極活物質層においては、少なくとも水系バインダーを含むことが好ましい。水系バインダーは、結着力が高い。また、原料としての水の調達が容易であることに加え、乾燥時に発生するのは水蒸気であるため、製造ラインへの設備投資が大幅に抑制でき、環境負荷の低減を図ることができるという利点がある。
水系バインダーとは水を溶媒もしくは分散媒体とするバインダーをいい、具体的には熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマー、水溶性高分子など、またはこれらの混合物が該当する。ここで、水を分散媒体とするバインダーとは、ラテックスまたはエマルジョンと表現される全てを含み、水と乳化または水に懸濁したポリマーを指し、例えば自己乳化するような系で乳化重合したポリマーラテックス類が挙げられる。
水系バインダーとしては、具体的にはスチレン系高分子(スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合体等)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル-ブタジエンゴム、(メタ)アクリル系高分子(ポリエチルアクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリメチルメタクリレート(メタクリル酸メチルゴム)、ポリプロピルメタクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヘキシルアクリレート、ポリヘキシルメタクリレート、ポリエチルヘキシルアクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート、ポリラウリルアクリレート、ポリラウリルメタクリレート等)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブタジエン、ブチルゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリビニルピリジン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂;ポリビニルアルコール(平均重合度は、好適には200〜4000、より好適には、1000〜3000、ケン化度は好適には80モル%以上、より好適には90モル%以上)およびその変性体(エチレン/酢酸ビニル=2/98〜30/70モル比の共重合体の酢酸ビニル単位のうちの1〜80モル%ケン化物、ポリビニルアルコールの1〜50モル%部分アセタール化物等)、デンプンおよびその変性体(酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デンプン等)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩等)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸(塩)、ポリエチレングリコール、(メタ)アクリルアミドおよび/または(メタ)アクリル酸塩の共重合体[(メタ)アクリルアミド重合体、(メタ)アクリルアミド−(メタ)アクリル酸塩共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜4)エステル−(メタ)アクリル酸塩共重合体など]、スチレン−マレイン酸塩共重合体、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性体、ホルマリン縮合型樹脂(尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂等)、ポリアミドポリアミンもしくはジアルキルアミン−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエチレンイミン、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白、並びにマンナンガラクタン誘導体等の水溶性高分子などが挙げられる。これらの水系バインダーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用して用いてもよい。
上記水系バインダーは、結着性の観点から、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、およびメタクリル酸メチルゴムからなる群から選択される少なくとも1つのゴム系バインダーを含むことが好ましい。さらに、結着性が良好であることから、水系バインダーはスチレン−ブタジエンゴムを含むことが好ましい。
水系バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴムを用いる場合、塗工性向上の観点から、上記水溶性高分子を併用することが好ましい。スチレン−ブタジエンゴムと併用することが好適な水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールおよびその変性体、デンプンおよびその変性体、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩等)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸(塩)、またはポリエチレングリコールが挙げられる。中でも、バインダーとして、スチレン−ブタジエンゴムと、カルボキシメチルセルロース(塩)とを組み合わせることが好ましい。スチレン−ブタジエンゴムと、水溶性高分子との含有重量比は、特に制限されるものではないが、スチレン−ブタジエンゴム:水溶性高分子=1:0.1〜10であることが好ましく、0.5〜2であることがより好ましい。
負極活物質層に用いられるバインダーのうち、水系バインダーの含有量は80〜100重量%であることが好ましく、90〜100重量%であることが好ましく、100重量%であることが好ましい。
負極活物質としては、例えば、グラファイト(黒鉛)、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、リチウム−遷移金属複合酸化物(例えば、LiTi12)、金属材料、リチウム合金系負極材料などが挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、炭素材料またはリチウム−遷移金属複合酸化物が、負極活物質として用いられる。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
負極活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。
[セパレータ(電解質層)]
セパレータは、電解質を保持して正極と負極との間のリチウムイオン伝導性を確保する機能、および正極と負極との間の隔壁としての機能を有する。
セパレータの形態としては、例えば、上記電解質を吸収保持するポリマーや繊維からなる多孔性シートのセパレータや不織布セパレータ等を挙げることができる。
ポリマーないし繊維からなる多孔性シートのセパレータとしては、例えば、微多孔質(微多孔膜)を用いることができる。該ポリマーないし繊維からなる多孔性シートの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン;これらを複数積層した積層体(例えば、PP/PE/PPの3層構造をした積層体など)、ポリイミド、アラミド、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HFP)等の炭化水素系樹脂、ガラス繊維などからなる微多孔質(微多孔膜)セパレータが挙げられる。
微多孔質(微多孔膜)セパレータの厚みとして、使用用途により異なることから一義的に規定することはできない。1例を示せば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)などのモータ駆動用二次電池などの用途においては、単層あるいは多層で4〜60μmであることが望ましい。前記微多孔質(微多孔膜)セパレータの微細孔径は、最大で1μm以下(通常、数十nm程度の孔径である)であることが望ましい。
不織布セパレータとしては、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル;PP、PEなどのポリオレフィン;ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを、単独または混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた高分子ゲル電解質により
十分な電池特性が得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。
また、上述したように、セパレータは、電解質を含む。電解質としては、かような機能を発揮できるものであれば特に制限されないが、液体電解質またはゲルポリマー電解質が用いられる。ゲルポリマー電解質を用いることにより、電極間距離の安定化が図られ、分極の発生が抑制され、耐久性(サイクル特性)が向上する。
液体電解質は、リチウムイオンのキャリヤーとしての機能を有する。電解液層を構成する液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。用いられる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類が例示される。また、リチウム塩としては、Li(CFSON、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiCFSO等の電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。液体電解質は、上述した成分以外の添加剤をさらに含んでもよい。かような添加剤の具体例としては、例えば、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、フェニルビニレンカーボネート、ジフェニルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、ジエチルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、1,2−ジビニルエチレンカーボネート、1−メチル−1−ビニルエチレンカーボネート、1−メチル−2−ビニルエチレンカーボネート、1−エチル−1−ビニルエチレンカーボネート、1−エチル−2−ビニルエチレンカーボネート、ビニルビニレンカーボネート、アリルエチレンカーボネート、ビニルオキシメチルエチレンカーボネート、アリルオキシメチルエチレンカーボネート、アクリルオキシメチルエチレンカーボネート、メタクリルオキシメチルエチレンカーボネート、エチニルエチレンカーボネート、プロパルギルエチレンカーボネート、エチニルオキシメチルエチレンカーボネート、プロパルギルオキシエチレンカーボネート、メチレンエチレンカーボネート、1,1−ジメチル−2−メチレンエチレンカーボネートなどが挙げられる。なかでも、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートが好ましく、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートがより好ましい。これらの環式炭酸エステルは、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、液体電解質が、環状スルホン酸エステルを添加剤として含むことも好ましい一実施形態である。環状スルホン酸エステルの具体例としては、1,3−プロパンスルトン、1,3−プロペンスルトン、メチレンメタンジスルホン酸エステルなどが挙げられるほか、特開2010−219011号公報に記載のものも同様に用いられうる。上記環状スルホン酸エステルは、上述した所定のリチウム遷移金属複合酸化物を攻撃してその性能を劣化させるとともに反応抵抗の上昇ももたらす。したがって、液体電解質が環状スルホン酸エステルを添加剤として含むことで(さらには上述したスピネル系マンガン正極活物質(LiMn)を本願所定のリチウム遷移金属複合酸化物と併用することで)、電池の内部抵抗の上昇抑制効果をよりいっそう発現させることが可能となる。
ゲルポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマー(ホストポリマー)に、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。電解質としてゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、各層間のイオン伝導性を遮断することで容易になる点で優れている。マトリックスポリマー(ホストポリマー)として用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVdF−HEP)、ポリ(メチルメタクリレート(PMMA)およびこれらの共重合体等が挙げられる。
ゲル電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
また、セパレータとしては多孔質基体に耐熱絶縁層が積層されたセパレータ(耐熱絶縁層付セパレータ)であることが好ましい。耐熱絶縁層は、無機粒子およびバインダーを含むセラミック層である。耐熱絶縁層付セパレータは融点または熱軟化点が150℃以上、好ましくは200℃以上である耐熱性の高いものを用いる。耐熱絶縁層を有することによって、温度上昇の際に増大するセパレータの内部応力が緩和されるため熱収縮抑制効果が得られうる。その結果、電池の電極間ショートの誘発を防ぐことができるため、温度上昇による性能低下が起こりにくい電池構成になる。また、耐熱絶縁層を有することによって、耐熱絶縁層付セパレータの機械的強度が向上し、セパレータの破膜が起こりにくい。さらに、熱収縮抑制効果および機械的強度の高さから、電池の製造工程でセパレータがカールしにくくなる。
耐熱絶縁層における無機粒子は、耐熱絶縁層の機械的強度や熱収縮抑制効果に寄与する。無機粒子として使用される材料は特に制限されない。例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンの酸化物(SiO、Al、ZrO、TiO)、水酸化物、および窒化物、ならびにこれらの複合体が挙げられる。これらの無機粒子は、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、マイカなどの鉱物資源由来のものであってもよいし、人工的に製造されたものであってもよい。また、これらの無機粒子は1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。これらのうち、コストの観点から、シリカ(SiO)またはアルミナ(Al)を用いることが好ましく、アルミナ(Al)を用いることがより好ましい。
耐熱性粒子の目付けは、特に限定されるものではないが、5〜15g/mであることが好ましい。この範囲であれば、十分なイオン伝導性が得られ、また、耐熱強度を維持する点で好ましい。
耐熱絶縁層におけるバインダーは、無機粒子どうしや、無機粒子と樹脂多孔質基体層とを接着させる役割を有する。当該バインダーによって、耐熱絶縁層が安定に形成され、また多孔質基体層および耐熱絶縁層の間の剥離を防止される。
耐熱絶縁層に使用されるバインダーは、特に制限はなく、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリロニトリル、セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、アクリル酸メチルなどの化合物がバインダとして用いられうる。このうち、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル酸メチル、またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることが好ましい。これらの化合物は、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
耐熱絶縁層におけるバインダーの含有量は、耐熱絶縁層100重量%に対して、2〜20重量%であることが好ましい。バインダーの含有量が2重量%以上であると、耐熱絶縁層と多孔質基体層との間の剥離強度を高めることができ、セパレータの耐振動性を向上させることができる。一方、バインダーの含有量が20重量%以下であると、無機粒子の隙間が適度に保たれるため、十分なリチウムイオン伝導性を確保することができる。
耐熱絶縁層付セパレータの熱収縮率は、150℃、2gf/cm条件下、1時間保持後にMD、TDともに10%以下であることが好ましい。このような耐熱性の高い材質を用いることで、正極発熱量が高くなり電池内部温度が150℃に達してもセパレータの収縮を有効に防止することができる。その結果、電池の電極間ショートの誘発を防ぐことができるため、温度上昇による性能低下が起こりにくい電池構成になる。
[集電体]
集電体を構成する材料に特に制限はないが、好適には金属が用いられる。
具体的には、金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン、銅、その他合金等などが挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、またはこれらの金属の組み合わせのめっき材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性や電池作動電位の観点からは、アルミニウム、ステンレス、銅が好ましい。
集電体の大きさは、電池の使用用途に応じて決定される。例えば、高エネルギー密度が要求される大型の電池に用いられるのであれば、面積の大きな集電体が用いられる。集電体の厚さについても特に制限はない。集電体の厚さは、通常は1〜100μm程度である。
[正極集電板および負極集電板]
集電板(25、27)を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用の集電板として従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。集電板の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましい。軽量、耐食性、高導電性の観点から、より好ましくはアルミニウム、銅であり、特に好ましくはアルミニウムである。なお、正極集電板27と負極集電板25とでは、同一の材料が用いられてもよいし、異なる材料が用いられてもよい。
[正極リードおよび負極リード]
また、図示は省略するが、集電体11と集電板(25、27)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
[電池外装体]
電池外装体29としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。また、外部から掛かる発電要素への群圧を容易に調整することができ、所望の電解液層厚みへと調整容易であることから、外装体はアルミネートラミネートがより好ましい。
[セルサイズ]
図2は、二次電池の代表的な実施形態である扁平なリチウムイオン二次電池の外観を表した斜視図である。
図2に示すように、扁平なリチウムイオン二次電池50では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ58、負極タブ59が引き出されている。発電要素57は、リチウムイオン二次電池50の電池外装材52によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素57は、正極タブ58および負極タブ59を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素57は、先に説明した図1に示すリチウムイオン二次電池10の発電要素21に相当するものである。発電要素57は、正極(正極活物質層)15、電解質層17および負極(負極活物質層)13で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記リチウムイオン二次電池は、積層型の扁平な形状のものに制限されるものではない。巻回型のリチウムイオン二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよいなど、特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成されうる。
また、図2に示すタブ58、59の取り出しに関しても、特に制限されるものではない。正極タブ58と負極タブ59とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ58と負極タブ59をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出しようにしてもよいなど、図2に示すものに制限されるものではない。また、巻回型のリチウムイオン電池では、タブに変えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
一般的な電気自動車では、電池格納スペースが170L程度である。このスペースにセルおよび充放電制御機器等の補機を格納するため、通常セルの格納スペース効率は50%程度となる。この空間へのセルの積載効率が電気自動車の航続距離を支配する因子となる。単セルのサイズが小さくなると上記積載効率が損なわれるため、航続距離を確保できなくなる。
したがって、本発明において、発電要素を外装体で覆った電池構造体は大型であることが好ましい。具体的には、ラミネートセル電池の短辺の長さが100mm以上であることが好ましい。かような大型の電池は、車両用途に用いることができる。ここで、ラミネートセル電池の短辺の長さとは、最も長さが短い辺を指す。短辺の長さの上限は特に限定されるものではないが、通常400mm以下である。
[体積エネルギー密度および定格放電容量]
一般的な電気自動車では、一回の充電による走行距離(航続距離)は100kmが市場要求である。かような航続距離を考慮すると、電池の体積エネルギー密度は157Wh/L以上であることが好ましく、かつ定格容量は20Wh以上であることが好ましい。
また、電極の物理的な大きさの観点とは異なる、大型化電池の観点として、電池面積や電池容量の関係から電池の大型化を規定することもできる。例えば、扁平積層型ラミネート電池の場合には、定格容量に対する電池面積(電池外装体まで含めた電池の投影面積)の比の値が5cm/Ah以上であり、かつ、定格容量が3Ah以上である電池においては、単位容量当たりの電池面積が大きいため、充放電サイクルの進行に伴う結晶構造の崩壊等に起因する電池特性(サイクル特性)の低下の問題がよりいっそう顕在化しやすい。したがって、本形態に係る非水電解質二次電池は、上述したような大型化された電池であることが、本発明の作用効果の発現によるメリットがより大きいという点で、好ましい。さらに、矩形状の電極のアスペクト比は1〜3であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。なお、電極のアスペクト比は矩形状の正極活物質層の縦横比として定義される。アスペクト比をかような範囲とすることで、車両要求性能と搭載スペースを両立できるという利点がある。
[組電池]
組電池は、電池を複数個接続して構成した物である。詳しくは少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
電池が複数、直列にまたは並列に接続して装脱着可能な小型の組電池を形成することもできる。そして、この装脱着可能な小型の組電池をさらに複数、直列に又は並列に接続して、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池を形成することもできる。何個の電池を接続して組電池を作製するか、また、何段の小型組電池を積層して大容量の組電池を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
[車両]
本発明の非水電解質二次電池は、長期使用しても放電容量が維持され、サイクル特性が良好である。さらに、体積エネルギー密度が高い。電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの車両用途においては、電気・携帯電子機器用途と比較して、高容量、大型化が求められるとともに、長寿命化が必要となる。したがって、上記非水電解質二次電池は、車両用の電源として、例えば、車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
具体的には、電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を車両に搭載することができる。本発明では、長期信頼性および出力特性に優れた高寿命の電池を構成できることから、こうした電池を搭載するとEV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を、例えば、自動車ならばハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両、例えば、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
以下、実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに何ら限定されるわけではない。
[実施例1]
(1)NMC複合酸化物の調製
正極活物質として、従来公知の手法により、NMC複合酸化物(LiNi0.80Mn0.10Co0.10)を調製した。この際、得られるNMC複合酸化物の結晶子サイズが900Åとなるように、焼成(仮焼成および本焼成)時の焼成温度および焼成時間を調整した。なお、結晶子径については、粉末X線回折測定により得られる回折ピーク強度から結晶子径を算出する、リートベルト法により測定した。
また、得られたNMC複合酸化物について、粉末X線回折測定により、(003)面のピークから半値幅を測定したところ0.11であった。ここで、(003)面のピークの半値幅および上述した結晶子サイズを算出するための粉末X線回折測定には、Cu−Kα線を用いたX線回折装置(理学製)を使用し、Fundamental Parameterを採用して解析を行った。回折角2θ=15〜120°の範囲より得られたX線回折パターンを用いて、解析用ソフトウエアTopas Version 3を用いて解析を行った。結晶構造は、空間群R−3mの六方晶に帰属され、その3aサイトにLi、3bサイトにM(Ni、Co、Mn、Alなど)、そして過剰なLi分x、そして6cサイトにOが占有されていると仮定し、結晶子径(Gauss)および結晶歪み(Gauss)を求めた。なお、等方性温度因子(Beq:isotropic temperature factor)を1と仮定し、Rwp<10.0、GOF<1.3まで精密化を行った。精密化の手順としては、Beq=1に固定し、酸素のz座標および席占有率、結晶子径(Gauss)および、各サイト間の結合距離を変数とした状態で、各変数が変動しなくなるまで繰り返し行った。
(2)正極の作製
(1)で得られた正極活物質を90重量%、導電助剤としてケッチェンブラック(平均粒子径:300nm)5重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5重量%、およびスラリー粘度調整溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量混合して、正極活物質スラリーを調製し、得られた正極活物質スラリーを集電体であるアルミニウム箔(厚さ:20μm)に塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形して、正極活物質層の片面塗工量18mg/cmの正極を作製した。
ここで、ロールプレス機で圧縮成形する前後における正極活物質層のBET比表面積はそれぞれ0.93cm/gおよび1.50cm/gであり、圧縮成形の前後における正極活物質層のBET比表面積の増加率は59%であった。ここで、BET比表面積の測定にはAMS8000型全自動粉体比表面積測定装置(大倉理研製)を用い、吸着ガスに窒素、キャリアガスにヘリウムを使用し、連続流動法によるBET1点式法測定を行った。具体的には、粉体試料を混合ガスにより150℃の温度で加熱脱気し、次いで液体窒素温度まで冷却して窒素/ヘリウム混合ガスを吸着させた後、これを水により室温まで加温して吸着された窒素ガスを脱着させ、その量を熱伝導検出器によって検出し、これから試料の比表面積を算出した。
(3)負極の作製
負極活物質として天然黒鉛を用い、この負極活物質96.5質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.5質量%およびスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス2.0質量%を精製水中に分散させて、負極活物質スラリーを調製した。
この負極活物質スラリーを負極集電体となる銅箔に塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し、負極活物質層(長さ225mm、幅205mm、厚み60μm)を負極集電体の両面に有する負極を作製した。この際の負極活物質量の目付は9mg/cmであり、かつ密度が1.5g/cmであった。
(4)ラミネート電池の作製
上記で得られた正極および負極をそれぞれセパレータ(ポリプロピレン微多孔膜、長さ230mm、幅210mm、厚さ25μm)を介して交互に積層(正極3層、負極4層)することで積層体を作製した。この積層体の正負極にタブ(集電板)を溶接し、これをアルミラミネートフィルムからなる外装材に格納した。その後、所定量の非水電解液を注入し、密封することで長さ275mm、幅230mm、厚み7mmのラミネート電池を作製した。
また、電解液としては、1.0M LiPFをエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)との混合溶媒(体積比1:1)に溶解した溶液に、添加剤として環状スルホン酸エステルであるメチレンメタンジスルホン酸エステルを2重量%の濃度で添加したものを用いた。
[実施例2]
(1)NMC複合酸化物の調製において、調製されるNMC複合酸化物(LiNi0.80Mn0.10Co0.10)の結晶子サイズが950Åとなるように焼成(仮焼成および本焼成)時の焼成温度および焼成時間を調整したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、NMC複合酸化物、これを正極活物質として含む正極、およびラミネート電池を作製した。
[比較例1]
(1)NMC複合酸化物の調製において、調製されるNMC複合酸化物(LiNi0.80Mn0.10Co0.10)の結晶子サイズが860Åとなるように焼成(仮焼成および本焼成)時の焼成温度および焼成時間を調整し、電解液に添加剤として環状スルホン酸エステルを添加しなかったこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、NMC複合酸化物、これを正極活物質として含む正極、およびラミネート電池を作製した。
[比較例2]
(1)NMC複合酸化物の調製において、調製されるNMC複合酸化物(LiNi0.80Mn0.10Co0.10)の結晶子サイズが860Åとなるように焼成(仮焼成および本焼成)時の焼成温度および焼成時間を調整したこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、NMC複合酸化物、これを正極活物質として含む正極、およびラミネート電池を作製した。
[評価:寿命特性試験]
実施例1〜2および比較例1〜2で作製したラミネート電池を十分なエージング期間を置いた後(開回路電圧が安定した後)、25℃で、1Cレートで4.15Vまで充電し、初期充電容量とした。その後1時間休止し、1Cレートで3.0Vまで放電し、その際の容量を初期放電容量とした。かかる充放電操作を1サイクルとして、1Cレート3.0−4.15Vの間で500サイクルの充放電を行い、初期(1サイクル目)における抵抗値と500サイクル後の抵抗値を測定した。なお、抵抗値の算出は、1Cレートで3.8Vまで充電し、一定時間(10sec)放電し、この際の電圧変化量および電流値を用いて行った。
以上の結果から、本発明に係る正極を用いた実施例1〜2のリチウムイオン二次電池では、比較例1〜2と比べて、電池の内部抵抗の上昇率が低い値に抑えられていることがわかる。このことから、本発明に係る正極は、電気デバイスに用いられることで、充放電サイクルの進行に伴う容量の低下を防止し、サイクル耐久性に優れたリチウムイオン二次電池等の電気デバイスを提供することが可能となる。
10、50 リチウムイオン二次電池、
11 負極集電体、
12 正極集電体、
13 負極活物質層、
15 正極活物質層、
17 セパレータ、
19 単電池層、
21、57 発電要素、
25 負極集電板、
27 正極集電板、
29、52 電池外装材、
58 正極タブ、
59 負極タブ。

Claims (11)

  1. 正極集電体の表面に正極活物質層が形成されてなる、電気デバイス用正極であって、
    前記正極活物質層が、マンガンおよびニッケルを含有しリチウムイオンを挿入離脱可能な層状結晶構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含み、
    前記リチウム遷移金属複合酸化物の結晶子サイズが900Å以上であることを特徴とする、電気デバイス用正極。
  2. 前記結晶子サイズが950Å以上である、請求項1に記載の電気デバイス用正極。
  3. 前記正極活物質を含むスラリーが集電体の表面に塗布されてなる塗膜を積層方向に加圧プレスすることにより作製され、前記加圧プレスの前後での前記正極活物質層のBET比表面積の増加率が60%未満である、請求項1または2に記載の電気デバイス用正極。
  4. 前記リチウム遷移金属複合酸化物の粉末X線回折測定による(003)面の回折ピークの半値幅が0.115以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極。
  5. 前記半値幅が0.103以下である、請求項4に記載の電気デバイス用正極。
  6. 前記正極活物質がスピネル系マンガン正極活物質をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極。
  7. 前記リチウム遷移金属複合酸化物は、
    一般式:LiNiMnCo(但し、式中、a、b、c、d、xは、0.9≦a≦1.2、0<b<1、0<c≦0.5、0<d≦0.5、0≦x≦0.3、b+c+d=1を満たす。MはTi、Zr、Nb、W、P、Al、Mg、V、Ca、SrおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種である)で表される組成を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極。
  8. 前記b、cおよびdが、0.44≦b≦0.51、0.27≦c≦0.31、0.19≦d≦0.26である、請求項7に記載の電気デバイス用正極。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気デバイス用正極と、
    負極集電体の表面に負極活物質層が形成されてなる負極と、
    電解質を含むセパレータと、
    を含む発電要素を有する、電気デバイス。
  10. 前記電解質が、添加剤として環状スルホン酸エステルを含む、請求項9に記載の電気デバイス。
  11. リチウムイオン二次電池である、請求項9または10に記載の電気デバイス。
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