JP2015017790A - 熱処理設備 - Google Patents
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Abstract
Description
一方後者のバッチ炉式の熱処理設備にあっては処理の効率が低く、生産性が悪いといった問題がある。
例えば下記特許文献1,特許文献2にこの種の熱処理設備が開示されている。
図に示しているようにこの熱処理設備は、バッチ式処理チャンバとしての複数の浸炭チャンバ200と焼入れチャンバ202、及びレール204上を走行する搬送ユニット206を有している。
浸炭チャンバ200は被処理品Wに対して浸炭処理を行い、また焼入れチャンバ202は内部に油冷槽を備えて、浸炭処理後の被処理品Wを焼入れ処理する。
ここで浸炭チャンバ200には、断熱材226とヒータ224及び内部でガス対流を生ぜしめて被処理品Wの昇温期の加熱を促進する対流加熱用のファン及びこれを回転させるモータ222が設けられている。
一方前部の受渡しチャンバ208は、複数の浸炭チャンバ200と焼入れチャンバ202との間及び保温チャンバ210との間で被処理品Wを受渡しする。
浸炭後において、搬送ユニット206はこれを浸炭チャンバ200から受渡しチャンバ208に受け取った上、保温チャンバ210へと移し変え、そこで浸炭温度から焼入れ温度まで被処理品Wを徐冷した上で焼入れ温度に保温する。
例えば950℃程度の浸炭温度から850℃程度の焼入れ温度まで徐冷した上、焼入れ温度の850℃に保温する。
焼入れチャンバ202は、受け取った被処理品Wを油冷槽に浸漬させて急冷し焼入れを行う。そしてその後に焼入れ後の被処理品Wを、レール204とは反対側の開口部から排出する。
また搬送ユニット206が受渡しチャンバ208と保温チャンバ210との2室構造であるため、浸炭処理後の被処理品Wを浸炭チャンバ200から受け取って保温チャンバ210に移し変えた後、上流工程からの新たな被処理品Wを受渡しチャンバ208で受け取って、その後直ちに、たった今被処理品Wの取り出しによって空となった浸炭チャンバ200内に挿入セットすることができ、これにより浸炭チャンバ200内が空である時間を最小限として処理能力を最大限に発揮できるとともに、保温チャンバ210内で浸炭から焼入れまでの熱処理の一部工程、即ち徐冷及び焼入れ温度への保持の工程を、一連の熱処理を途切れさせることなく続行することができる。しかもこれを、被処理品Wを浸炭チャンバ200から焼入れチャンバ202への搬送の工程を利用して行うことができ、全体として浸炭焼入れの処理を高効率で行うことができる。
ところが図9に示す熱処理設備にあっては、保温チャンバ210が保温のためのヒータ212を備えているのみで、被処理品Wを2次浸炭の温度よりも低い温度まで強制冷却する機能を備えていないため、上記の異なった浸炭温度での2段階の浸炭処理を行うことができない。
この熱処理設備では、図に示しているように保温チャンバ210に被処理品Wを加熱し保温するためのヒータ212に加えて、冷却用ガス(N2ガス)を保温チャンバ210内に供給する供給口214,供給された冷却用ガスを保温チャンバ210内で撹拌し循環させるための冷却用ファン216及びモータ218,冷却用ガスを通過させて熱交換し、温度低下させる熱交換器220等が設けられている。
図11は、図10に示した熱処理設備における熱処理の際のヒートパターンを示したもので、図11における保温の工程Hと、冷却(中間冷却)の工程Mとが、図10の保温チャンバ210によって実行される。
この窒化に際しては、窒化ガスとして一般にアンモニアガスが用いられる。窒化処理ではこのアンモニアガスが分解して活性な窒素を生成させ、その活性な窒素が鋼中に拡散して鋼の表層を硬化させる。
その際、未分解のアンモニアガスが残留するが、この未分解のアンモニアガスは腐食性のガスで、浸炭チャンバ200内の炉内部品がそのアンモニアガスにて腐食し、短期間で消耗してしまう。
そこで部品の更新が必要となるのであるが、実はその部品の更新も困難であるといった問題がある。
以下にこの点を具体的に説明する。
浸炭チャンバ200に配置されるヒータ224の導線にもまた銅が用いられている。
これら銅を用いた部品の腐食やヒータ,断熱材の損耗に加えて、浸炭チャンバ200の内部においてはカーボン製のヒータ224に煤が堆積して固着したり、カーボン製の断熱材226が煤の含浸により全体に硬化する問題があり、これにより上記のモータやヒータ等の内部部品を部分的に交換することが難しく、それら交換のためにはヒータ,断熱材を含む全体を全て更新することが必要となってしまい、そのことに多額の費用を要してしまう。
この点は図10に示す特許文献2の熱処理設備においても同様である。
また専用の窒化チャンバを設けるに当っては、処理効率の上で窒化チャンバを浸炭チャンバの数に見合った数で設けることが実質的に必要となり、現実的に採用することは難しい。
しかもその窒化処理を、搬送ユニットにて浸炭処理後の被処理品を焼入れチャンバまで搬送する工程を利用して行うことができ、浸炭窒化焼入れ処理の効率を有効に高めることができる。
従って必要が生じた場合には所要部分を部分的に取り替えて更新することが可能である。
同様にヒータの導線として銅が用いられていれば、その銅がアンモニアガスと反応して腐食する問題を生じるが、保温チャンバ内には浸炭ガスが導入されないため、銅の導線の取替えが必要となったときには、容易にこれを部分的に取り替えることが可能である。
このようにすることで、真空下で被処理品を真空浸炭及び窒化処理することができる。
即ちこの請求項2は、本発明を高低異なった温度で2段階に浸炭処理し、その間に中間冷却を施す浸炭窒化処理に適用したものである。
そのようにすることで、浸炭焼入れの熱処理の効率を有効に高めることができる。
この点を利用して、2次浸炭後の被処理品を焼入れ温度に保持する側の搬送ユニットの保温チャンバに窒化機能を持たせておけば、もともと搬送ユニットとして必要であった保温チャンバを、そのまま窒化チャンバとして構成することができる。
図8は、本実施形態における熱処理の各種工程を被処理品Wに対するヒートパターンと併せて示したものである。
図に示しているように、ここでは被処理品Wに対し高低異なった温度の下で2段階に浸炭処理し、更に窒化処理と焼入れ処理とを行う。
具体的には、工程K1で被処理品Wを1次浸炭温度である950℃まで昇温して均熱し、続いて工程K2で、950℃の温度の下で被処理品Wに対する1次浸炭処理、詳しくは浸炭とその後の拡散とを行う。
その後、工程K3で被処理品Wを中間冷却する。ここでは950℃の高温状態にある被処理品Wに対し冷却ガスのガス流を当ててガス冷却により100〜650℃の低温度まで被処理品Wを強制冷却する。
具体的には、中間冷却された被処理品Wを2次浸炭温度である850℃まで再加熱し、その後工程K5で被処理品Wを850℃の下で2次浸炭処理する。
そして2次浸炭処理を終えたところで、被処理品Wを同じ850℃の温度の下で窒化処理する。
温度850℃はこの実施形態では焼入れ温度でもあり、従って工程K6での窒化処理は、被処理品Wを焼入れ温度に保持した状態の下で窒化を行う。そして窒化処理の後、被処理品Wを焼入れ温度から急冷し焼入れを行う。
因みにこの実施形態では、工程K1とK2とを190分かけて行い、またその後の工程K3の中間冷却を20分かけて行う。
更にその後の工程K4の再加熱と、工程K5の浸炭処理とを100分かけて行い、その後に工程K6の窒化処理を20分かけて、また更にその後の工程K7の焼入れ処理を10分かけて行う。
図において、10は図中左右方向に直線状に延設された搬送軌道たるレールで、このレール10に沿って複数のバッチ式の処理チャンバ、ここでは浸炭チャンバ12-1,12-2,12-3,12-4,12-5と1つの焼入れチャンバ14とが、後述の開口部44(図2参照)を同方向である図中上方に向けた状態で直線状に一列に配置されている。
この実施形態において、浸炭チャンバ12-1,12-2,12-3は被処理品Wに対し950℃の温度の下で1次浸炭処理を行い、また浸炭チャンバ12-4,12-5は、その後において被処理品Wに対し850℃の温度の下で2次浸炭処理を行う。
装入テーブル16上に載置された被処理品Wは、浸炭チャンバ12-1,12-2,12-3及び12-4,12-5によって1次浸炭及び2次浸炭処理され、更にその後に窒化処理された上で焼入れチャンバ14にて焼入れ処理され、その後に図中左端側且つ焼入れチャンバ14の図中下側位置の抽出テーブル18へと排出され、引続いて下流工程へと抽出される。
第1搬送ユニット20-1は、装入テーブル16上の被処理品Wを受け取ってレール10上を走行し、浸炭チャンバ12-1,12-2,12-3の何れかに被処理品Wを装入する。
或いはこれら浸炭チャンバ12-1〜12-3において1次浸炭処理された後の被処理品Wを、それら浸炭チャンバ12-1〜12-3から受け取ってレール10上を走行し、他の浸炭チャンバ12-4,12-5に装入してそこで2次浸炭処理せしめる。
一方第2搬送ユニット20-2は、浸炭チャンバ12-4,12-5から2次浸炭処理後の被処理品Wを受け取ってレール10上を走行し、これを焼入れチャンバ14へと渡してそこで焼入れ処理せしめる。
第2搬送ユニット20-2はまた、その搬送の工程において、2次浸炭処理された後の被処理品Wに対し窒化処理を施す。この点については後に詳しく説明する。
図に示しているように浸炭チャンバ12-1は、有底の円筒状の炉殻22と、その内部に配置された断熱材(ここではカーボン製)24とを有している。
断熱材24は有底の円筒状の断熱壁25を構成している。そしてその断熱壁25は内側に処理室26を形成している。
この浸炭チャンバ12-1には吸引口32が設けられている。吸引口32は、吸引管を通じて真空ポンプ(何れも図示省略)に接続されており、浸炭チャンバ12-1内部が真空ポンプにより真空吸引されるようになっている。
供給口34から供給された浸炭ガスは、一旦ヘッダー36へと導かれ、更にこのヘッダー36に続く分岐管37及び分岐管に設けられたノズル38から浸炭チャンバ12-1内部、詳しくは断熱壁25内側の処理室26へと導入される。尚ここでは分岐管37に1つのノズル38が設けられているが、複数のノズル38を設けておいても良い。
尚、供給口34からは浸炭ガスが供給される外、窒素ガスが供給されるようになっている。それら浸炭ガスと窒素ガスとは、切替弁により択一的に浸炭チャンバ12-1内に導入される。
また断熱壁25には、モータ40を熱から保護するための水冷パネル41がモータ40近傍に設けられている。
ここでは水冷パネル41として銅製パネルが用いられている。
この扉42には板状の断熱材55が一体移動する状態に設けられており、この断熱材55によって円筒状の断熱壁25の開口部52が閉鎖される。
浸炭チャンバ12-1においては、扉42の内面側にも、開口部44を気密にシールするゴムパッキンを熱から保護するための水冷パネル51が設けられている。この水冷パネル51もまた銅製パネルである。
この焼入れチャンバ14は、浸炭チャンバ12-1〜12-5と同じ側、即ち図1中上側に開口部44を有するとともに、その反対側(図中下側)にも開口部44を有し、それら開口部44が引戸式の扉42にて開閉されるようになっている。図1中46は、その扉42を開閉動作させるシリンダである。
94は、その連結台車92を図2中左右方向に微小ストローク進退移動させるシリンダで、冷却チャンバ56及び受渡しチャンバ54は、このシリンダ94によりローラ96の転動を伴って図2中左右方向に進退移動せしめられる。
この実施形態では、これら連結台車92,ローラ96,シリンダ94等が進退移動手段を成している。
この収容室60には受渡し機構62が設けられている。
受渡し機構62は、浸炭チャンバ12-1〜12-5と後部の冷却チャンバ56との間で被処理品Wを受渡しするもので、図5に示しているようにフォーク部62Aと水平スライド部材62B,62Cとを有しており、それらを水平方向にスライドさせることによりフォーク部62Aにて被処理品Wを受渡しする。
吸引管66上には電磁弁から成る開閉弁68Aが設けられており、開閉弁68Aの開閉によって、吸引口63と真空ポンプ64とが連通及び連通遮断されるようになっている。
受渡しチャンバ54は、その前端即ち図2中左端が扉を有しない開口部72とされている。受渡しチャンバ54にはこの開口部72周りに偏平な枠状パッキン74が設けられている。
受渡しチャンバ54は、この枠状パッキン74を浸炭チャンバ12-1〜12-5の外面に気密に接触させる状態に、浸炭チャンバ12-1〜12-5側への前進移動により、それら浸炭チャンバ12-1〜12-5にドッキングされる。
断熱壁80は内側に収容室82を形成しており、そこに被処理品Wを収容するようになっている。
収容室82には架台84が設けられている。収容室82内の被処理品Wは、その架台84上に載置されて支持される。
この吸引管66B上には電磁バルブから成る開閉バルブ68Bが設けられており、開閉バルブ68Bの開閉動作によって吸引口86と真空ポンプ64とが連通及び連通遮断されるようになっている。
またその内部には、供給された窒素ガスを水冷パイプ間に通すことで、熱交換により温度低下させる熱交換器98と、これにより冷却された窒素ガスを撹拌し、冷却チャンバ56内で循環させる冷却ファン100と、これを回転させるモータ102とを有しており、それらが被処理品Wに対するガス冷却装置を構成している。
ここで熱交換器98の水冷パイプには銅管が用いられており、またモータ102には銅のコイルが用いられている。
尚この冷却チャンバ56には、断熱壁80の上部の開口104及び下部の開口106を開閉する断熱材製の扉110,112が設けられており、それらがシリンダ114,116にて開閉動作せしめられる。
即ちこの実施形態では、冷却チャンバ56に、冷却機能と併せて被処理品Wを保温する保温機能も備えられている。
この水冷パネル132もまた銅製パネルが用いられている。
この第2搬送ユニット20-2は前部に受渡しチャンバ54を、後部に保温チャンバ134を有している。
第2搬送ユニット20-2の内部構造は、大部分が第1搬送ユニット20-1の内部構造と同様であり、ここでは同様の構造部分については符号のみを示して詳しい説明は省略する。
この第2搬送ユニット20-2の後部の保温チャンバ134の内部には、断熱壁80にて囲まれた収容室82が形成されており、収容室82内に、被処理品Wを加熱し保温するヒータ(カーボン製)136が設けられている。
また炉殻76には窒化ガス、ここではアンモニアガスを保温チャンバ134内部に供給する供給口138が設けられている。
即ちこの第2搬送ユニット20-2の保温チャンバ134は、被処理品Wを加熱し保温する機能とを併せて、被処理品Wを窒化処理する機能も有している。即ち保温チャンバ134は窒化チャンバを兼ねて構成されている。
被処理品Wを受け取った浸炭チャンバ12-1,12-2,12-3の何れかは、その内部で被処理品に対する1次浸炭処理を行う。
第1搬送ユニット20-1は、その後1次浸炭処理された被処理品Wを浸炭チャンバ12-1〜12-3の何れかから取り出して、これを冷却チャンバ56で中間冷却した上、被処理品Wを浸炭チャンバ12-4,12-5の何れかに装入する。
これを受けた浸炭チャンバ12-4,12-5の何れかは、その被処理品Wに対し2次浸炭処理を行う。
窒化後の被処理品Wを受けた焼入れチャンバ14は、これを内部の油冷槽に浸漬して急冷し、焼入れを施す。
そして焼入れ後の被処理品Wが、焼入れチャンバ14から抽出テーブル18上へと排出される。
このため被処理品Wに対する1次浸炭処理と2次浸炭処理と、それらの間の中間冷却とを含む熱処理を高効率で能率高く行うことができる。
これにより被処理品Wに対する2段階の浸炭処理と窒化処理及び焼入れ処理を高能率で行うことができる。
以下に上記の一連の熱処理の要部の詳細を具体的に説明する。
その後第1搬送ユニット20-1は何れかの浸炭チャンバ、ここでは例えば浸炭チャンバ12-2の位置まで移動し、被処理品Wを搬送する。
その後、供給口34を通じこの浸炭チャンバ12-2への導入ガスが窒素ガスから浸炭ガスへと切り替えられ、被処理品Wに対する浸炭が行われる。
その後に浸炭ガスの供給を停止した状態で引続き被処理品Wが950℃の温度に保持され、被処理品Wに侵入したカーボンの拡散処理が行われる。
そして受渡しチャンバ54と冷却チャンバ56との間の扉128を開いた状態で、受渡しチャンバ54の内部と冷却チャンバ56の内部とを真空ポンプ64により真空吸引し、それらを真空圧とする。
尚、冷却チャンバ56で中間冷却を行うとき、目的の温度まで低下したところでヒータ120にてこれを一定温度に保持しておくことができる。
この保温チャンバ134は窒化チャンバとしての働きも有しており、保温チャンバ134内に移し変えられた被処理品Wは、保温チャンバ134内で真空下に窒化処理される。
その状態で扉128及び焼入れチャンバ14側の扉42を開いて、保温チャンバ134内の浸炭及び窒化後の被処理品Wを受渡しチャンバ54を経由して焼入れチャンバ14内に装入する。
焼入れされた被処理品Wは、その後焼入れチャンバ14の、レール10とは反対側の開口部44を通じて図1中下側の抽出テーブル18へと排出される。
そして抽出テーブル18上に排出された被処理品Wが、続いて下流工程へと引き取られて行く。
しかもその窒化処理を、第2搬送ユニット20-2にて浸炭処理後の被処理品Wを焼入れチャンバ14まで搬送する工程を利用して行うことができ、浸炭窒化焼入れ処理の効率を有効に高めることができる。
従って必要が生じた場合には所要部分を部分的に取り替えて更新することが可能である。
同様にヒータ136の導線として銅がアンモニアガスと反応して腐食する問題を生じるが、保温チャンバ134内には浸炭ガスが導入されないため、銅の導線の取替えが必要となったときには、容易にこれを部分的に取り替えることが可能である。
14 焼入れチャンバ
20-1 第1搬送ユニット
20-2 第2搬送ユニット
54 受渡しチャンバ
56 冷却チャンバ
134 保温チャンバ
120,136 ヒータ
138 供給口
W 被処理品
Claims (4)
- (A)搬送軌道に沿って配置されたバッチ式の複数の浸炭チャンバ及び少なくとも1つの焼入れチャンバと、
(B)被処理品を収容しヒータにて保温する保温チャンバと、前記浸炭チャンバ及び焼入れチャンバとの間及び該保温チャンバとの間で該被処理品を受渡しする受渡しチャンバとを備え、該浸炭チャンバ及び焼入れチャンバとは分離して独立に構成された搬送ユニットと、
を有し、該浸炭チャンバで前記被処理品を浸炭処理するとともに、該搬送ユニット全体を走行させて、該浸炭チャンバから受け取った浸炭処理後の該被処理品を前記保温チャンバで焼入れ温度に保温して前記焼入れチャンバまで搬送し焼入れを行う熱処理設備において、
前記搬送ユニットの前記保温チャンバに窒化ガスを導入する窒化ガス導入口を設けて、該保温チャンバを窒化チャンバを兼ねて構成し、浸炭処理後の前記被処理品を前記焼入れチャンバまで搬送する工程を利用して該保温チャンバで該被処理品に窒化処理を行うようになしてあることを特徴とする熱処理設備。 - 請求項1において、前記浸炭チャンバとして高温度で1次浸炭する1次浸炭チャンバと、該1次浸炭よりも低い温度で2次浸炭する2次浸炭チャンバとが設けてあり、
前記搬送ユニットが、2次浸炭された前記被処理品を前記2次浸炭チャンバから受け取って前記焼入れチャンバまで搬送し、該搬送の工程を利用して該被処理品に窒化処理を施す第2搬送ユニットとして設けてある一方、
該第2搬送ユニットとは別途に、前記被処理品を収容しガス冷却装置にて冷却する冷却チャンバと、前記1次浸炭チャンバ及び2次浸炭チャンバとの間及び該冷却チャンバとの間で前記被処理品を受渡しする受渡しチャンバを備え、前記浸炭チャンバ及び焼入れチャンバとは分離して独立に構成されて走行し、1次浸炭処理された前記被処理品を前記1次浸炭チャンバから受け取り、前記冷却チャンバで前記2次浸炭の温度よりも低い温度まで中間冷却した上で、前記2次浸炭チャンバへと渡す第1搬送ユニットが設けてあることを特徴とする熱処理設備。 - 請求項1,2の何れかにおいて、前記窒化チャンバを兼ねて構成された前記保温チャンバを有する前記搬送ユニットは、前記搬送の工程を利用して前記被処理品を焼入れ温度に保温した状態で該被処理品に窒化処理を施すものとしてあることを特徴とする熱処理設備。
- 請求項2において、前記第1搬送ユニットが、上流工程からの被処理品を受け取って搬送し、前記第1浸炭チャンバに渡すものとしてあることを特徴とする熱処理設備。
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