JP2015016745A - 自動二輪車の吸気構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体上部に配置される燃料タンクに吸気通路を設けるとともに、燃料タンクの成形を容易に行うことが可能な自動二輪車の吸気構造を提供する。
【解決手段】車体上部に配置される左右の上側タンク部41A,42Aを備え、上側タンク部41A,42Aに上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状のタンク壁からなる窪み部201を設け、この窪み部201の上方開口を蓋部材で覆うことにより、窪み部201をエアクリーナ71につながる外気吸気通路210にした。
【選択図】図8

Description

本発明は、ヘッドパイプの後方に燃料タンクを支持する自動二輪車の吸気構造に関する。
自動二輪車には、ヘッドパイプから後方へ延びるメインフレーム内に吸気通路となる中空部を設けた構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4291044号公報
軽量の吸気通路を高い位置に配置した場合、車体の低重心化等に有利となる。
従来の構成では、比較的上方に配置されるメインフレームに吸気通路を設けるため、低重心化等に有利ではあるが、メインフレームの形状が複雑となる。また、吸気通路の設計自由度も低かった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、車体上部に配置される燃料タンクに吸気通路を設けるとともに、燃料タンクの成形を容易に行うことが可能な自動二輪車の吸気構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、ヘッドパイプ(15)の後方に燃料タンク(40)を支持し、前記燃料タンク(40)の下方にエンジン(50)を支持する車体フレーム(13)と、前記燃料タンク(40)の後方に配置されるエアクリーナ(71)とを備える自動二輪車の吸気構造において、前記燃料タンク(40)は、車体左側に配置される左タンク(41)と車体右側に配置される右タンク(42)とを備え、左右のタンク(41,42)の少なくとも一方に上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状のタンク壁からなる窪み部(201)を設け、前記窪み部(201)の上方開口を覆う蓋部材(12,34)を設け、前記窪み部(201)を前記エアクリーナ(71)につながる吸気通路(210)としたことを特徴とする。
上記構成において、前記蓋部材(12,34)は、前記燃料タンク(40)の上方及び前記エアクリーナ(71)の上方に配置されて乗員が着座するシート(12)を有するようにしても良い。
また、上記構成において、前記蓋部材(12,34)は、前記シート(12)と、前記シート(12)から前方に延出するカバー部材(34)とを有するようにしても良い。
また、上記構成において、前記窪み部(201)は、上下方向の深さが車幅方向に沿う左右方向の幅よりも大きくするようにしても良い。
また、上記構成において、前記窪み部(201)の下流端は、前記エアクリーナ(71)のエレメント(105)に向けて開口するとともに、前記エレメント(105)の上下に渡って連通する高さに形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記左右のタンク(41,42)の各々に前記窪み部(201)を設け、前記窪み部(201)により、車幅方向中央を車体平面視で前後方向に直線状に延在する前記吸気通路(210)を形成するようにしても良い。
本発明では、ヘッドパイプの後方に支持される燃料タンクは、車体左側に配置される左タンクと車体右側に配置される右タンクとを備え、左右のタンクの少なくとも一方に上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状のタンク壁からなる窪み部を設け、この窪み部の上方開口を覆う蓋部材を設け、前記窪み部をエアクリーナにつながる吸気通路としている。この構成によれば、車体上部に配置される燃料タンクに吸気通路を設けるとともに、燃料タンクの成形を容易に行うことが可能になる。
また、蓋部材は、燃料タンクの上方及びエアクリーナの上方に配置されて乗員が着座するシートを有するようにすれば、シートで覆われない部分を覆う蓋部材を小型化でき、吸気通路専用部品の小型化や車体全体の軽量化が可能になる。
また、蓋部材は、シートと、シートから前方に延出するカバー部材とを有するようにすれば、シートを外せば、窪み部内やエアクリーナに容易にアクセスでき、メンテナンス性を向上させることができる。
また、窪み部は、上下方向の深さが車幅方向に沿う左右方向の幅よりも大きく形成されるようにすれば、吸気通路の開口面積を確保しつつ窪み部を幅狭にして燃料タンクを車幅方向にスリム化し易くなる。こ上側タンク部をスリム化することにより、乗員の居住性を向上させることができる。
また、窪み部の下流端は、エアクリーナのエレメントに向けて開口するとともに、エレメントの上下に渡って連通する高さに形成されるようにすれば、吸気効率を良好にすることができる。
また、左右のタンクの各々に窪み部を設け、この窪み部により、車幅方向中央を車体平面視で前後方向に直線状に延在する吸気通路を形成するようにすれば、左右のタンクの重量バランスを良好としながらタンク形状を簡素化しつつ、吸気効率を良好とすることができる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。 自動二輪車の左側面図である。 前部フレームの右側面図である。 前部フレームを上方から見た図である。 前部フレームを前方から見た図である。 エンジンを周辺構成と共に車体左側から見た側断面図である。 前側タンクを周辺構成と共に車体左側から見た側断面図である。 前側タンクを周辺構成と共に車体上方から見た図である。 図8のa−a断面図である。 図8のb−b断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の右側面図である。図2は、自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレームFにパワーユニットとしてのエンジン50が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク10が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム11が車体フレームFの後部に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座するシート12が車体フレームFの前後の中央部の上方に設けられた鞍乗り型の車両である。自動二輪車1は、砂地等の不整地の走行に適したオフロードタイプの車両であり、大きなサスペンションストロークを有するとともに、大型の燃料タンク40を備える。
車体フレームFは、金属製のパイプ材及び板材を溶接等によって結合して籠状に形成される前部フレーム13と、前部フレーム13の後部に連結される樹脂製の後部フレーム14とを備えて構成される。
図3は、前部フレーム13の右側面図であり、図4は、前部フレーム13を上方から見た図であり、図5は、前部フレーム13を前方から見た図である。
前部フレーム13は、前端に設けられるヘッドパイプ15と、前端がヘッドパイプ15に連結され、左右に間隔を空けて後方へ斜め下向きに延出する左右一対のメインフレーム16(左メインフレーム16L、右メインフレーム16R)と、メインフレーム16L,16Rの後端から下方に延出する左右一対のピボットフレーム17,17とを備える。また、前部フレーム13は、ヘッドパイプ15の下部の後面から後下方に延出するダウンフレーム18と、ダウンフレーム18から左右に分岐して下方に延び、その後、後方へ略水平に屈曲してピボットフレーム17,17の下端に連結されるアンダーフレーム19,19とを備える。
また、前部フレーム13は、ダウンフレーム18の上部と各メインフレーム16の前後の中間部とを連結する補強フレーム20を備える。さらに、前部フレーム13は、左右のピボットフレーム17,17の上部間を車幅方向に連結する上部クロスメンバ21と、ピボットフレーム17,17の下部間を車幅方向に連結する下部クロスメンバ22とを備える。
メインフレーム16L,16Rの後部、アンダーフレーム19,19の上部、及び、アンダーフレーム19,19の水平部の前端には、エンジン50が固定されるエンジンステー23a,23b,23cが設けられている。
ピボットフレーム17,17の下部には、スイングアーム11のピボット軸24を支持するピボット孔部17aがそれぞれ形成されている。スイングアーム11は前端をピボット軸24に揺動自在に軸支され、後輪3は、スイングアーム11の後端に軸支される。
上部クロスメンバ21には、後方に突出するサスペンション連結ステー21aが設けられている。下部クロスメンバ22には、後方に突出するリンク連結ステー22aが設けられ、リンク連結ステー22aには、スイングアーム11に連結されるリンク機構25が連結される。筒状のリアサスペンションユニット26は、上端がサスペンション連結ステー21aに連結され、下端がリンク機構25に連結され、前傾して配置される。
メインフレーム16L,16Rの後部の上面には、上方に突出する上部フレームステー16aがそれぞれ設けられている。
ピボットフレーム17,17の上下の中間部の後面には、後方に突出する下部フレームステー17bがそれぞれ形成されている。
前部フレーム13について詳述する。
ヘッドパイプ15は、車幅方向中央を前下がりに延びる筒状部材であり、不図示のステアリングシャフトを回動自在に支持する。ステアリングシャフトには、前輪2を支持するフロントフォーク10が取り付けられ、これによって、ヘッドパイプ15が前輪2を左右に操行自在に支持する。また、フロントフォーク10の上部には、操向用のハンドル27(図1、図2)が固定される。
左メインフレーム16Lは、車幅中心を前後に延びる車体中心面C1に対して車体左側に配置され、右メインフレーム16Rは、車体中心面C1に対して車体左側に配置される。各メインフレーム16L,16Rは、車体中心面C1を基準にして左右対称形状に形成されている。
各メインフレーム16L,16Rは、同一断面で延在する金属フレームで形成される。より具体的には、各メインフレーム16L,16Rは、図3〜図5に示すように、車幅方向よりも上下方向に長い縦長の楕円断面に形成される。
各メインフレーム16L,16Rは、車体上方から見た平面視で(図4参照)、ヘッドパイプ15から後方に行くに従って車幅方向外側に拡がるメインフレーム前部16FRと、メインフレーム前部16FRの後端から車体中心面C1と平行に後方へ延びるメインフレーム後部16REとを一体に備える。
但し、図3に示すように、車体側面視では、メインフレーム前部16FRとメインフレーム後部16REとは後下がりに直線状に延出し、ヘッドパイプ15から後下がりに直線状に延びる直線メインフレームを形成している。
図5に示すように、メインフレーム後部16REの前部下面には、補強フレーム20の後端部20Aが連結される。この補強フレーム20は、車体平面視で(図4参照)、車体前方凸に湾曲する湾曲フレームに形成されている。この補強フレーム20の最前部20Bがダウンフレーム18の背面に金属板材18Pを介して接合され、左右両端の後端部20Aが各メインフレーム後部16REの下面にそれぞれ接合される。
同図3〜図5に示すように、車体側面視及び車体平面視で、補強フレーム20とメインフレーム16L,16Rとダウンフレーム18とによって三角形状のトラスフレーム構造が形成される。トラスフレーム構造を採用することにより、フレーム剛性を効率良く高めることができる。
図4に示すように、メインフレーム前部16FRは、ヘッドパイプ15に連結される前側連結部16Xと、補強フレーム20に連結される後側連結部16Yとの間に、車幅方向内側に湾曲する湾曲部16Zを備えている。
この湾曲部16Zは、前側連結部16Xと後側連結部16Yとの間の全体部分を、車幅方向内側凸に湾曲させて形成されている。なお、図4には、前側連結部16Xと後側連結部16Yとを直線パイプでつないだ場合を、二点鎖線で示している。
また、図4中、符号Kは、湾曲部16Zの車幅方向内側に最も凸となった部分である屈曲点を示している。この屈曲点Kは、前側連結部16Xと後側連結部16Yとの間の略中間に位置し、この屈曲点Kを基準に湾曲部16Zは屈曲し易い。
上記湾曲部16Zは、車幅方向内側に湾曲するので、上記直線パイプでつなぐ場合と比べて、車幅方向内側へ屈曲し易くなる。このため、外部から力(例えば、車体左右方向に作用する力)を受けたときに、湾曲部16Zが屈曲点Kを基準に撓み易く、メインフレーム16L,16Rを左右にしなり易くすることができる。
言い換えると、上記湾曲部16Zは、上記直線パイプよりも車体中心面C1に近づくフレームであるため、左右のメインフレーム構造(ツインチューブフレーム構造)でありながら、車幅方向中央を前後方向に延びる1本のメインフレーム構造(モノフレーム構造)に近いしなり特性を得ることができる。
これによって、本構成では、モノフレーム構造よりも高いフレーム剛性を得ながら、モノフレーム構造に近い、低い外力から安定したしなり特性を得ることができる。
また、上記湾曲部16Zは、湾曲する分、上記直線パイプよりも長くなるので、上下方向にも撓み易くなる。従って、外部から上下方向に作用する力を受けた場合に上下に撓み易く、メインフレーム16L,16Rを上下にもしなり易くすることができる。従って、低い外力から安定したしなり特性を得ることができる。
なお、上記湾曲部16Zに代えて、車幅方向外側に湾曲する湾曲部を形成した場合は、以下の特性となる。車幅方向外側に湾曲する湾曲部は、外部から車体左右方向に作用する力を受けた場合に、上記直線パイプよりも撓み難く、低い外力ではメインフレーム16L,16Rのしなりは殆ど生じない。一方、外力がある値を超えると、湾曲部が屈曲し始め、比較的大きなしなりが生じる。従って、低い外力では十分なしなり特性が得られず、しなり特性も安定しない。
図3〜図5に示すように、本構成では、メインフレーム前部16FR以外には、車体内側に湾曲する湾曲構造は設けられていない。このため、メインフレーム前部16FR以外の変形を抑えることができるとともに、メインフレーム前部16FRの湾曲形状(例えば、曲率、太さ、長さ等)を調整することにより、前部フレーム13のしなり特性(しなり量等)を容易に調整することが可能である。 また、上記の湾曲構造によれば、左右のメインフレーム前部16FRが車幅方向中央に寄せて配置されるので、車幅方向のスリム化を図ることもできる。しかも、本構成では、各メインフレーム16L,16Rが車幅方向よりも車体上下方向に長い断面を有しているので、これによっても、車幅方向に撓み易くするとともに、ヘッドパイプ15後方のフレームをスリム化することができる。
本構成では、メインフレーム16L,16Rが車幅方向にスリム化されたことを利用して、後段に説明するように、スリム化された湾曲部16Zの車幅方向外側スペースを、燃料タンク40の一部を構成する前側タンク41,42の配置スペースとしている。
図1及び図2に示すように、ヘッドパイプ15の前部には、前方に突出する前部ステー28が固定され、前部ステー28には、ヘッドライト29、板状のウインドスクリーン30及びメーター類31が支持される。
燃料タンク40は、各メインフレーム16L,16Rの左右側方に分割して配置される左右一対の前側タンク41,42(左タンク41,右タンク42)と、後部フレーム14内に設けられる後側タンク43とを備える。
シート12は、前側タンク41,42の後部に連続して後方に延び、後部フレーム14の上部に支持される。
自動二輪車1は、樹脂製の車体カバー32を備える。車体カバー32は、フロントフォーク10の上部及びダウンフレーム18を側方から覆う左右一対のシュラウド33,33と、前側タンク41,42を上方から覆うタンクカバー34と、アンダーフレーム19及びエンジン50を下方から覆うアンダーカバー35と、フロントフォーク10の下部を覆う左右一対のフォークカバー36,36とを備える。
前輪2を上方から覆うフロントフェンダー37は、フロントフォーク10に固定される。後輪3を上方から覆うリヤフェンダー38は、シート12の後方で後部フレーム14に固定される。
ピボットフレーム17,17の下端には、乗員が足を載せる左右一対のステップ39,39が設けられている。左側のステップ39の前方には、シフトペダル44が設けられ、右側のステップ39の前方にはブレーキペダル45が設けられる。
後部フレーム14は、左右の前部側壁82,82と左右の後部側壁86,86とを有し、前部側壁82,82前端の上部及び下部に、車体フレームFに締結される上締結部110及び下締結部111をそれぞれ備える。上締結部110,110は、メインフレーム16,16の上部フレームステー16a,16a(図3)にボルトによって締結される。下締結部111,111は、ピボットフレーム17,17の下部フレームステー17b,17b(図3)にボルトによって締結される。すなわち、後部フレーム14は、左右の前部側壁82,82の前端の上締結部110,110及び下締結部111,111を介して、計4か所で前部フレーム13の後部に締結される。
また、後部フレーム14の前部側壁82,82は、上部膨出部41a,42aとメインフレーム16,16の上縁との間まで延びる先端部82d,82dを有し、上締結部110,110は、先端部82d,82dに配置されている。また、上締結部110,110は、前後方向では、エンジン50の出力軸59(図2)よりも前方に位置し、上下方向では、ヘッドカバー55及び補強フレーム20よりも上方に位置し、できるだけ下締結部111,111から離れた前方且つ上方の位置に配置されている。下締結部111,111は、前部側壁82,82の前縁の下端に配置され、エンジン50の出力軸59よりも後方に位置している。
なお、図2中、符号108aは、リアサスペンションユニット26の上部を外側に露出させるメンテナンス用開口であり、前部側壁82,82の上下の中間部、すなわち、側壁部108,108の上部に設けられている。作業者は、メンテナンス用開口108aからドライバー等の工具を挿入し、リアサスペンションユニット26の上部に設けられた調節部26a(図2)を調節することで、リアサスペンションユニット26の減衰力等の特性を容易に調節できる。
図6は、エンジン50を周辺構成と共に車体左側から見た側断面図である。
図1、図2及び図6に示すように、エンジン50は、水冷式の単気筒の4サイクルエンジンであり、籠状の前部フレーム13内に支持される。エンジン50のクランクシャフト51は、車幅方向に水平に延びて配置される。エンジン50は、クランクケース52と、クランクケース52の前部の上面から上方に突出するシリンダ部50aと、シリンダ部50aの上面から上方に突出するシリンダヘッド部50bとを備える。
シリンダ部50aは、シリンダ53を有し、シリンダ53内には、コンロッド56aを介してクランクシャフト51に連結されるピストン56が設けられている。シリンダヘッド部50bは動弁機構を収容するので、車幅方向及び前後方向に比較的大きくなる。このシリンダヘッド部50bの上部は、側面視において補強フレーム20の下縁に重なる。なお、このシリンダヘッド部50bはヘッドカバー55も含んでいる。
エンジン50は、上記エンジンステー23a,23b,23cの他、クランクケース52の後部の固定部52aにピボット軸24が挿通されることによっても前部フレーム13に支持されている。
クランクケース52の前部には、クランクシャフト51が回転自在に支持され、クランクケース52の後部には、変速機57が収容される。変速機57は、クランクシャフト51に駆動される入力軸58と、入力軸58に平行に配置される出力軸59と、シフトペダル44の変速操作によって回転されるシフトドラム60とを備える。入力軸58及び出力軸59には、常時噛合式の歯車列61が設けられており、シフトドラム60に連動するシフトフォーク62a,62bによって歯車列61が切り替えられ、変速が行われる。
出力軸59は、クランクケース52の後部から左側方に突出し、出力軸59の軸端には、ドライブスプロケット63(図2)が固定される。エンジン50の出力は、ドライブスプロケット63と後輪3のドリブンスプロケット64との間に掛け渡される駆動チェーン65を介して後輪3に伝達される。ドライブスプロケット63はスプロケットカバー(不図示)で覆われる。
エンジン50の排気管66は、シリンダヘッド54の前面から前下方に延出した後、右側方に引き出されてアンダーフレーム19に沿って後方に延び、後輪3の右側方に配置されたマフラー67に接続される。マフラー67は、後部フレーム14に支持される。
エンジン50の冷却水が循環する板状のラジエーター68は、ダウンフレーム18と左右のシュラウド33,33との間に一対設けられている。
前側タンク41,42は、シュラウド33,33と後部フレーム14との間に延在するとともに、メインフレーム16L,16Rの外側方から下方に延び、シリンダ部50a及びクランクケース52の前部の側方までを覆う大きさを有する。
エンジン50の吸気装置70は、シート12の下方、且つ、シリンダヘッド54の後方に設けられる。吸気装置70は、外気を浄化して取り込むエアクリーナ71と、シリンダヘッド54の吸気ポート54aに接続されるスロットルボディ72と、スロットルボディ72とエアクリーナ71とを接続するコネクティングチューブ73とを有する。
エアクリーナ71は、前側タンク41,42の後方に連続して設けられるとともに、リアサスペンションユニット26の上方に位置する。エアクリーナ71は、エアクリーナエレメント105と、エアクリーナエレメント105の支持部材を兼ねるクロスメンバ97とを備える。エアクリーナエレメント105は、お椀型のエレメントであり、後上方に向けて膨出するようにクロスメンバ97に支持される。このエアクリーナエレメント105は、スポンジタイプであるが、濾紙タイプ等を使用しても良い。
クロスメンバ97は、後部フレーム14に設けられるクロスメンバであり、エアクリーナエレメント105の下方に上下に貫通する貫通孔を有し、この貫通孔を介して、エアクリーナエレメント105で浄化された空気をコネクティングチューブ73に供給する。
本実施の形態では、エアクリーナ71、コネクティングチューブ73及びスロットルボディ72が、エンジン50側に前下方へ直線状に配置されることで吸気抵抗が低減されており、吸気効率が高い。
エンジン50の燃料供給装置74は、吸気装置70の下方に設けられている。燃料供給装置74は、スロットルボディ72内の吸気通路に燃料を噴射するインジェクター75a,75bと、インジェクター75a,75bに燃料を供給する燃料ポンプ76とを備える。前側タンク41,42及び後側タンク43の燃料は統合されて燃料ポンプ76に吸引され、燃料ポンプ76からインジェクター75a,75bへ吐出される。
燃料ポンプ76は、筒状に形成されており、クランクケース52の後部の上方且つリアサスペンションユニット26の前方で前傾して配置されている。
後部フレーム14には、エアクリーナ71の後方に電装品収納部77が設けられており、電装品収納部77には、自動二輪車1の制御部としてのECU78及びバッテリー79が収納される。
後部フレーム14の下部には、後輪3の前方へ下方に延びる泥除け80が取り付けられている。
図3に示すように、メインフレーム16L,16R、ピボットフレーム17,17、ダウンフレーム18、アンダーフレーム19,19によって車体側面視で三角形状の内部空間が形成され、この空間内に収まるようにエンジン50(図6)が配置される。ここで、上記の三角形状の内部空間は前上方に行くほど狭くなるので、エンジン50上部を構成するシリンダヘッド部50bの配置スペースを確保し難くなる。
本構成では、図4に示すように、メインフレーム前部16FRの後側連結部16Y、及び、メインフレーム後部16REが車幅方向で最も外側の最外部を構成している。そして、図6に示すように、シリンダヘッド部50bの後部を、メインフレーム16L,16Rの最外部の一部を構成する後側連結部16Yの内側に位置させ、車体側面視で後側連結部16Yと重なるように配置している。
この構成により、シリンダヘッド部50bをメインフレーム16L,16R内で最も幅広となるスペースを有効利用して配置することができ、エンジン50を前部フレーム13内のスペースに効率良く配置することができる。
図7は前側タンク41,42を周辺構成と共に車体左側から見た側断面図であり、図8は車体上方から見た図である。
図7及び図8に示すように、前側タンク41,42(左タンク41,右タンク42)は、ヘッドパイプ15(図1、図2)の後方でメインフレーム16L,16Rに支持される。
車体左側に配置される左タンク41と、車体右側に配置される右タンク42とは、メインフレーム16L,16Rの上方から車幅方向外側を通って下方に延びる上下に長い大型タンクに形成される。なお、各タンク41,42内の燃料は、クランクケース52とリアサスペンションユニット26との間に空くスペースに配置された燃料供給装置74(図7)に燃料ホースを介して供給され、燃料供給装置74を介してエンジン50に供給される。
以下、前側タンク41,42において、メインフレーム16L,16R上方の部分を上側タンク部41A,42Aと言い、メインフレーム16L,16Rの車幅方向外側を跨ぐ部分を中間タンク部41B,42Bと言い、メインフレーム16L,16R下方の部分を下側タンク部41C,42Cと言う。
また、前側タンク41,42は、車体中心面C1を基準にして左右対称形状であるため、以下、左タンク41を詳述し、右タンク42の同様の説明は省略する。
図8に示すように、左タンク41の上側タンク部41Aは、メインフレーム16L上方を前後方向に延び、かつ、メインフレーム16Lよりも幅広で車体中心面C1まで延びる燃料タンクに形成されている。これにより、メインフレーム16Lの上方スペース(メインフレーム16Lと車体中心面C1との間の上方スペースを含む)を利用して上側タンク部41Aの容量を大容量化することができる。
同図8に示すように、この上側タンク部41Aは、車体前後方向では、ヘッドパイプ15背面近傍からエアクリーナ71近傍まで形成されている。また、エアクリーナ71の上方は、シート12(図7)で覆われている。
図2及び図8に示すように、中間タンク部41Bは、メインフレーム16Lの車幅方向外側に配置され、メインフレーム16L外側のスペースを燃料空間にする燃料タンクである。より具体的には、この中間タンク部41Bは、上側タンク部41Aの外形状に連続して下方に延びる末広がりの外形状を有し、上側タンク部41A〜下側タンク部41Cの中で前後方向に最も短いタンク形状に形成されている。また、中間タンク部41Bの車幅方向内側の面は、メインフレーム16Lに近接しており、メインフレーム16L外側のスペースを燃料空間に効率良く活用する。
下側タンク部41Cは、中間タンク部41Bよりも前後に長く、かつ、車幅方向外側に張り出して上側タンク部41A〜下側タンク部41Cの中で最も車幅方向外側に張り出すタンクである。より具体的には、この下側タンク部41Cは、中間タンク部41Bの外形状に連続して下方に延びる末拡がりの外形状を有するとともに、中間タンク部41Bよりも前後に延びるタンク形状に形成されている。この下側タンク部41Cは、エンジン50のシリンダ部50a側方、及び、クランクケース52の前方から上方に渡って配置され、エンジン50の最も幅広部分であるクランクケース52と側面視で重ならない形状に形成されている。
この下側タンク部41Cによってタンク容量を大容量化でき、且つ、燃料重量によって車体の低重心化にも有利である。また、乗員が足を置くステップ39周辺に下側タンク部41Cが存在しないので、下側タンク部41Cが足の動きを邪魔せず、乗員の居住性を向上することができる。
また、図2に示すように、上側タンク部41Aの背面下部、中間タンク部41Bの背面全体、及び、下側タンク部41Cの背面下部は、前方凸にくびれた形状に形成されている。この前方凸にくびれた部分は、乗員の膝等が存在する領域に対応し、これによって、上記タンク部41A〜41Cが膝等の動きを邪魔せず、これによっても、乗員の居住性を向上することができる。
また、左タンク41の上側タンク部41Aと、右タンク42の上側タンク部42Aとは、車体中心面C1を基準にして左右対称形状に形成されるので、図8に示すように、互いに近接してヘッドパイプ15背面近傍からエアクリーナエレメント105近傍まで延びる一体型タンクを模した外観を形成する。
本構成では、これら上側タンク部41A,42Aの境界部分に、上方及び内方に開放する窪み部201が形成されており、この窪み部201は、上側タンク部41A,42Aの前端から後端に渡って連続している。
次に、窪み部201及びその周辺構造について詳述する。
図8に示すように、上側タンク部41A,42Aの各々には、上方及び内方に開放するタンク窪み部201A,201Bがそれぞれ形成される。各タンク窪み部201A,201Bは、車体中心面C1を基準にして左右対称に形成されており、これらタンク窪み部201A,201Bによって上記窪み部201が形成される。
この窪み部201は、上側タンク部41A,42Aの上面に沿って前端から後上端に向かって直線状に後方に延びる第1窪み部201FRと、第1窪み部201FRから後下端に向かって直線状に下方に延びる第2窪み部201REとを一体に有している。これらによって、窪み部201を形成する上側タンク部41A,42Aの車幅方向内側の壁は、断面L字状に形成されている。なお、L字状とは、直角でないものも含んで良いし、車幅方向内側の壁に凹凸があっても良い。
図8に示すように、第1窪み部201FRは、後方に行くに従って車幅方向に狭くなる窪み形状に形成され、第2窪み部201REは、下方に行くに従って車幅方向に拡がる窪み形状に形成されている。
図9は、図8のa−a断面図である。なお、図9中、車体中心面C1に対して紙面左側は、シート12を取り付けた状態を示し、車体中心面C1に対して紙面右側は、シート12を外した状態を示している。
図9に示すように、窪み部201は、上下方向の深さが車幅方向に沿う左右方向の幅よりも大きく形成されている。これによって、乗員の足が当接する位置の車幅を狭くすることができ、乗員の居住性を向上することができる。
図8に示すように、第2窪み部201REは、下方に行くに従って車幅方向に拡がる窪み形状に形成される。このため、窪み部201の幅を、エアクリーナエレメント105に向かって拡げることができ、この窪み部201を通った後述する走行風をエアクリーナエレメント105に案内する際に、エアクリーナエレメント150に効率良く走行風を案内することができる。
ここで、図8に示すように、第2窪み部201REの上方開口は、シート12で覆われ、第1窪み部201FRの上方開口は、シート12から前方に延出するタンクカバー34で覆われる。
図10は、図8のb−b断面図である。上記タンクカバー34は、第1窪み部201FRの上方開口を覆うカバー部材として機能し、上方からの砂塵や雨水等が第1窪み部201FR内に入ることを防止する。但し、同図10に示すように、左右の上側タンク部41A,42A間には、前方に空く狭い隙間が空いており、この隙間を介して、車体前方からの走行風が第1窪み部201FR内に進入可能である。
また、第2窪み部201REは、シート12で覆われるので、上方からの砂塵や雨水等が第2窪み部201RE内に入ることを防止できる。
上述したように、上側タンク部41A,42Aは、エアクリーナ71の近傍まで延びるタンクに形成されるので、図8に示すように、第2窪み部201REは、エアクリーナ71に向けて開口する。このため、第1窪み部201FR内に入った走行風は、第2窪み部201REを通ってエアクリーナ71に向けて案内される。
すなわち、第1窪み部201FR及び第2窪み部201REからなる窪み部201と、この窪み部201を覆う蓋部材(シート12、タンクカバー34)とによって、エアクリーナ71に外気を供給する吸気通路(以下、外気供給通路)210が構成される。
このようにして、車体上部に配置される上側タンク部41A,42A(前側タンク41,42)に外気吸気通路210を設けることができる。この場合、上側タンク部41A,42Aの下方スペースを、比較的重量を有する部品のレイアウトスペースにしたり、上側タンク部41A,42Aの下方に外気吸気通路210のスペースを空ける必要がなくなるので、車体の低重心化に有利である。
また、左右別体の上側タンク部41A,42Aのそれぞれにタンク窪み部201A,201Bを形成することによって、外気吸気通路210となる窪み部201を形成したので、上側タンク部41A,42Aを一体に形成する場合と比べて、窪み部201を容易に成形することができる。
また、上側タンク部41A,42A(前側タンク41,42)の内側壁が、外気吸気通路210を外部と区画する側壁及び底壁を構成し、シート12及びタンクカバー34が、外気吸気通路210を外部と区画する上壁を構成するので、外気吸気通路210を区画するための専用部品がタンクカバー34だけで済む。このため、部品点数を少なくでき、軽量化にも有利である。
また、タンクカバー34は、シート12で覆われない部分だけを覆う小型部品で良く、しかもシート12に固定されるので、車体からの着脱も容易である。これにより、吸気通路専用部品を小型化して車体全体を軽量化でき、且つ、シート12を外せばエアクリーナ71等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、窪み部201の下流側を構成する第2窪み部201REは、エアクリーナエレメント105に向けて開口するとともに、車体側面視で(図6)、下流に向かって上下の高さが高くなり、下流端がエアクリーナエレメント105の上下に渡って連通する高さに形成されている。これにより、エアクリーナエレメント105の上下に渡って走行風を供給でき、吸気効率を向上することができる。
また、第2窪み部201REは、車体平面視で(図8)、下流に向かって幅が広くなり、下流端がエアクリーナエレメント105の全幅に渡って連通する幅に形成されるので、これによっても、吸気効率を向上することができる。
<車体フレーム構造について>
以上説明したように、本実施形態の車体フレーム構造では、左右のメインフレーム16L,16Rは、ヘッドパイプ15に連結される前側連結部16Xと、補強フレーム20に連結される後側連結部16Yとの間に、車幅方向内側に湾曲する湾曲部16Zを備える(図4参照)。この構成によれば、モノフレーム構造よりも撓み量を抑制しつつメインフレーム16L,16Rをしなり易くすることができる。このため、荷重に応じてメインフレーム16L,16Rをスムーズにしならせて外力をメインフレーム16L,16R全体で緩和させることができ、オフロード走行等に適したフレーム特性を得ることができる。
また、湾曲部16Zが車幅方向内側に湾曲するので、メインフレーム16L,16Rの車幅方向への大型化を抑制し、ヘッドパイプ15後方のフレーム幅をスリム化することができる。このようにして、メインフレーム16L,16Rをしなり易くすることができ、且つ、メインフレーム16L,16Rの大型化を抑制可能になる。特に、左右のメインフレーム16L,16Rが撓むと左右のメインフレーム16L,16Rの間隔が狭くなり、よりしなやかに撓むこととなり、車体フレームFの挙動が安定する。
また、左右のメインフレーム16L,16Rは、車幅方向よりも車体上下方向に長い断面を有するので、車幅方向により撓み易くするとともに、ヘッドパイプ15後方のフレーム幅をよりスリム化することができる。
また、左右のメインフレーム16L,16Rに支持され、湾曲部16Zの車幅方向外側に配置される前側タンク41,42を備えるので、フレーム幅の狭い箇所の外側スペースを利用して前側タンク41,42を大容量化して配置することができる。また、この構成によれば、車体内側に変形するメインフレーム16L,16Rと、その外側に配置される前側タンク41,42とのクリアランスを狭く設定することができるので、前側タンク41,42を効率良く大容量化できる。
さらに、後側連結部16Yは、左右のメインフレーム16L,16Rの車幅方向で最も外側の最外部に配置される(図4参照)。この構成の下、メインフレーム16L,16Rとダウンフレーム18とに囲まれた空間内に、メインフレーム16L,16Rの上記最外部とシリンダヘッド部50bとが側面視で重なるようにエンジン50が配置される。この構成によれば、メインフレーム16L,16R内で最も幅広となるスペースを利用してエンジン50のシリンダヘッド部50bを効率良く配置することができる。
また、前側タンク41、42(左タンク41,右タンク42)は、シリンダヘッド部50bの上方において、左右のメインフレーム16L,16Rの車幅方向内側及び外側に配置される上側タンク部41A,42A及び中間タンク部41B,42Bを備える。この構成によれば、シリンダヘッド部50b上方の燃料タンク40を大型化しつつ車幅方向への大型化を抑えることができる。
また、前側タンク41、42は、エンジン50のシリンダ部50a側方、及び、クランクケース52上方において、メインフレーム16L,16Rの下方に配置される下側タンク部41C,42Cを備える。この構成によれば、クランクケース52上方の空間に燃料タンク40を配置して燃料タンク40を大型化しつつ低重心化を図ることができる。
<吸気構造について>
本実施形態の吸気構造では、車体上部に配置され、燃料タンク40の一部を構成する左右の上側タンク部41A,42Aを備え、上側タンク部41A,42Aに上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状のタンク壁からなる窪み部201を設けている。そして、この窪み部201の上方開口を蓋部材(シート12、タンクカバー34)で覆うことにおり、窪み部201をエアクリーナ71につながる外気吸気通路210に構成した(図7参照)。この構成によれば、車体上部に配置される上側タンク部41A,42Aに外気吸気通路210を容易に設けるとともに、左右の上側タンク部41A,42Aの成形を容易に行うことが可能になる。
この場合、左右の上側タンク部41A,42Aを備えるので、各タンク部41A,42Aの取り外しが良好となり、燃料タンク40のメンテナンス性が向上する。また、外気吸気通路210を車体上部に設けたので、上側タンク部41A,42Aの下方スペースを比較的重量を有する部品のレイアウトスペースにすることができ、車体の低重心化にも有利である。しかも、上側タンク部41A,42Aの下方に外気吸気通路210のスペースを空ける必要がないため、これによっても、車体の低重心化に有利である。また、上記構成によれば、窪み部201の形状変更が容易になり、外気吸気通路210の形状自由度も向上する。
また、窪み部201の上方開口を覆う蓋部材に、乗員が着座するシート12を用いたので、シート12を効率的に利用できる。また、シート12を利用した分、シート12で覆われない部分を覆う蓋部材(タンクカバー34)を小型化でき、吸気通路専用部品の小型化や車体全体の軽量化が可能である。また、シート12を外せば、窪み部201内やエアクリーナ71に容易にアクセスでき、メンテナンス性が向上する。
また、シート12で覆われない部分を覆うタンクカバー34は、シート12から前方に延出するので(図7参照)、シート12と一体にタンクカバー34を容易に外すことができる。これによっても、窪み部201内やエアクリーナ71に容易にアクセスでき、メンテナンス性が向上する。
また、窪み部201は、上下方向の深さが車幅方向に沿う左右方向の幅よりも大きいので(図9参照)、外気吸気通路210の開口面積を確保しつつ窪み部201を幅狭にすることができる。これにより、外気吸気通路210の開口面積を確保しつつ、窪み部201が形成される左右の上側タンク部41A,42Aを車幅方向にスリム化し易くなる。上側タンク部41A,42Aをスリム化することにより、乗員の居住性を向上させることができる。
また、窪み部201の下流端は、エアクリーナエレメント105に向けて開口するとともに、エアクリーナエレメント105の上下に渡って連通する高さに形成されるので(図7参照)、吸気効率を良好にすることができる。
また、上側タンク部41A,42Aの各々にタンク窪み部201A,201Bを設け、これらタンク窪み部201A,201Bにより、車幅方向中央を車体平面視で前後方向に直線状に延在する外気吸気通路210を形成したので(図8参照)、左右の上側タンク部41A,42Aの重量バランスを良好としながらタンク形状を簡素化しつつ、吸気効率を良好とすることができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、左右の上側タンク部41A,42Aの各々に上方及び内方に開放するタンク窪み部201A,201Bを設け、両タンク窪み部201A,201Bによって外気吸気通路210となる窪み部201を形成する場合について説明したが、これに限らない。例えば、タンク窪み部201A,201Bのいずれか一方によって、外気吸気通路210となる窪み部201を形成するようにしても良い。
すなわち、本発明は、左右の上側タンク部41A,42Aの少なくとも一方に上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状の窪み部201A又は201Bを設け、窪み部201の上方開口を覆う蓋部材(シート12、タンクカバー34)を設けることによって、窪み部201をエアクリーナ71につながる外気吸気通路210にしても良い。
また、蓋部材は、シート12だけにしても良いし、タンクカバー34だけにしても良い。例えば、燃料タンク40の上方を覆わないシート12にする場合は、タンクカバー34だけで窪み部201を覆うようにすれば良い。また、シート12を前方に延出させてシート12だけで窪み部201を覆うようにしても良い。
また、上述の実施形態では、オフロードタイプの自動二輪車1に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、他の自動二輪車や自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両に本発明を適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)やトライク等に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車
2 前輪
12 シート(蓋部材)
13 前部フレーム(車体フレーム)
14 後部フレーム
15 ヘッドパイプ
16,16L,16R メインフレーム
16X 前側連結部
16Y 後側連結部
16Z 湾曲部
17 ピボットフレーム
18 ダウンフレーム
19 アンダーフレーム
20 補強フレーム
34 タンクカバー(蓋部材)
40 燃料タンク
41 前側タンク(左タンク)
42 前側タンク(右タンク)
50 エンジン
50a シリンダ部
50b シリンダヘッド部
52 クランクケース
71 エアクリーナ
105 エアクリーナエレメント
201 窪み部
210 外気供給通路

Claims (6)

  1. ヘッドパイプ(15)の後方に燃料タンク(40)を支持し、前記燃料タンク(40)の下方にエンジン(50)を支持する車体フレーム(13)と、前記燃料タンク(40)の後方に配置されるエアクリーナ(71)とを備える自動二輪車の吸気構造において、
    前記燃料タンク(40)は、車体左側に配置される左タンク(41)と車体右側に配置される右タンク(42)とを備え、左右のタンク(41,42)の少なくとも一方に上方及び内方に開放し、後方に延びた後に下方に延びる断面L字状のタンク壁からなる窪み部(201)を設け、
    前記窪み部(201)の上方開口を覆う蓋部材(12,34)を設け、前記窪み部(201)を前記エアクリーナ(71)につながる吸気通路(210)としたことを特徴とする自動二輪車の吸気構造。
  2. 前記蓋部材(12,34)は、前記燃料タンク(40)の上方及び前記エアクリーナ(71)の上方に配置されて乗員が着座するシート(12)を有することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の吸気構造。
  3. 前記蓋部材(12,34)は、前記シート(12)と、前記シート(12)から前方に延出するカバー部材(34)とを有することを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車の吸気構造。
  4. 前記窪み部(201)は、上下方向の深さが車幅方向に沿う左右方向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動二輪車の吸気構造。
  5. 前記窪み部(201)の下流端は、前記エアクリーナ(71)のエレメント(105)に向けて開口するとともに、前記エレメント(105)の上下に渡って連通する高さに形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の自動二輪車の吸気構造。
  6. 前記左右のタンク(41,42)の各々に前記窪み部(201)を設け、前記窪み部(201)により、車幅方向中央を車体平面視で前後方向に直線状に延在する前記吸気通路(210)を形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の自動二輪車の吸気構造。
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