JP2015015441A - 半導体装置及び半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法 Download PDF

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孝雄 渡邉
Takao Watanabe
孝雄 渡邉
音部 景一
Keiichi Otobe
景一 音部
浜田 守彦
Morihiko Hamada
守彦 浜田
重信 石原
Shigenobu Ishihara
重信 石原
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Abstract

【課題】検査用パッドに対するプローブの位置を検出できる半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、4辺を有し回路素子に電気信号を入出力する検査用パッド11と、4辺に対向して配置される第1位置ずれ検出パッドP1と、第2位置ずれ検出パッドP2と、第3位置ずれ検出パッドP3と、第4位置ずれ検出パッドP4と、第1位置ずれ検出パッドP1と接続された第1抵抗と、第2位置ずれ検出パッドP2と接続された第2抵抗と、第3位置ずれ検出パッドP3と接続された第3抵抗と、第4位置ずれ検出パッドP4と接続された第4抵抗と、第1抵抗及び第2抵抗及び第3抵抗及び第4抵抗と接続されたモニタパッドMとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法に関する。
従来、製造された半導体装置に対して、検査装置による検査が行われている。検査装置は、例えば、個々に切断される前の半導体装置が半導体基板上に配置された状態で、半導体装置の検査を行う。
半導体装置が組み込まれる電子機器の高機能化及び高速化に伴って、半導体装置を検査するために用いられる検査用パッドの数が増加し、且つ、検査用パッドの寸法が低減している。
検査用パッドの数の増加に伴って、検査装置が有するプローブの数及び長さが増大している。また、検査用パッドの寸法の低減に伴って、検査装置が有するプローブの寸法が低減している。そのため、プローブの位置を、検査用パッドに対して合わせることが困難になっていきている。
矩形形状を有する検査用パッドの寸法は、例えば1辺の長さが40〜70μm程度であり、この場合、円形のプローブの先端の寸法は30μm程度であり、プローブが接触した検査用パッドの表面では、プローブの周囲には余分なスペースはあまりない状態となる。
検査装置が半導体装置を検査する時には、まず、プローブの先端を、検査用パッドの表面に接触させ、次に、プローブの先端を検査用パッドの表面で摺動させて、プローブと検査用パッドとの電気的接触状態を確保する。
特開2005−340696号公報 特開2005−333128号公報
ここで、プローブの検査用パッドに対する位置合わせ精度の不足、又はプローブの変形といった理由により、プローブの先端が、検査用パッドの外方まで摺動した時に、検査用パッドの周囲に配置された保護層を傷つける場合がある。
検査装置による検査が終了した半導体装置に対しては、外観検査が行われる。ここで、保護層に傷を有する半導体装置は、不良品と判断される。
検査装置による検査結果が正常であっても、外観検査で不良品と判断された半導体装置は、廃棄されることになるので、半導体装置のイールドが低下する要因となる。
そこで、本明細書では、検査用パッドに対するプローブの位置を検出できる半導体装置を提供することを課題とする。
また、本明細書では、半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法を提供することを課題とする。
本明細書に開示する半導体装置の一形態によれば、4辺を有し、回路素子に電気信号を入出力する検査用パッドと、上記4辺それぞれに対向して配置される第1位置ずれ検出パッドと、第2位置ずれ検出パッドと、第3位置ずれ検出パッドと、第4位置ずれ検出パッドと、上記第1位置ずれ検出パッドと接続された第1抵抗と、上記第2位置ずれ検出パッドと接続された第2抵抗と、上記第3位置ずれ検出パッドと接続された第3抵抗と、上記第4位置ずれ検出パッドと接続された第4抵抗と、上記第1抵抗及び上記第2抵抗及び上記第3抵抗及び上記第4抵抗と接続されたモニタパッドであって、上記第1抵抗を介して上記第1位置ずれ検出パッドと接続され、上記第2抵抗を介して上記第2位置ずれ検出パッドと接続され、上記第3抵抗を介して上記第3位置ずれ検出パッドと接続され、上記第4抵抗を介して上記第4位置ずれ検出パッドと接続されるモニタパッドと、を備える。
また、本明細書に開示する半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法の一形態によれば、4辺を有し、回路素子に電気信号を入出力する検査用パッドと、上記4辺それぞれに対向して配置される第1位置ずれ検出パッドと、第2位置ずれ検出パッドと、第3位置ずれ検出パッドと、第4位置ずれ検出パッドと、上記第1位置ずれ検出パッドと接続された第1抵抗と、上記第2位置ずれ検出パッドと接続された第2抵抗と、上記第3位置ずれ検出パッドと接続された第3抵抗と、上記第4位置ずれ検出パッドと接続された第4抵抗と、上記第1抵抗及び上記第2抵抗及び上記第3抵抗及び上記第4抵抗と接続されたモニタパッドであって、上記第1抵抗を介して上記第1位置ずれ検出パッドと接続され、上記第2抵抗を介して上記第2位置ずれ検出パッドと接続され、上記第3抵抗を介して上記第3位置ずれ検出パッドと接続され、上記第4抵抗を介して上記第4位置ずれ検出パッドと接続されるモニタパッドと、を備える半導体装置の上記検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法であって、上記プローブを上記検査用パッドの表面に接触させ、電力を供給した上記プローブを上記検査用パッドの表面で摺動させながら、上記モニタパッドを流れる電流又は上記プローブと上記モニタパッドとの間の電圧を測定し、測定された電流又は電圧に基づいて、上記プローブが上記第1位置ずれ検出パッド又は上記第2位置ずれ検出パッド又は上記第3位置ずれ検出パッド又は上記第4位置ずれ検出パッドと接触していることを検出する。
上述した本明細書に開示する半導体装置の一形態によれば、検査用パッドに対するプローブの位置を検出できる。
また、上述した本明細書に開示する方法の一形態によれば、半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態を示す平面図である。 (A)は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態の要部を示す平面図であり、(B)は、図2(A)のX−X線断面図である。 本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態の要部の配線図である。 (A)は、第1抵抗から第4抵抗の例を示す平面図であり、(B)は、第1抵抗から第4抵抗の他の例を示す平面図である。 本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態の製造工程の要部を示す図である。 本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態が配置されたシリコン基板を示す図である。 検査装置を示す図である。 第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法を説明する図である。 第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法のフローチャートである。 プローブとテストパッドとの接触状態を説明する図である。 第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する図である。 第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法のフローチャートである。 本明細書に開示する半導体装置の第2実施形態を示す平面図である。 本明細書に開示する半導体装置の第2実施形態の要部の配線図である。 第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法を説明する図である。 第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法のフローチャートである。 第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する図である。 第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する図のフローチャートである。
以下、本明細書で開示する半導体装置の好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態を示す平面図である。図2(A)は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態の要部を示す平面図であり、図2(B)は、図2(A)のX−X線断面図である。
本実施形態の半導体装置1は、図1に示すように、保護層13で覆われた表面に、半導体装置1の検査工程において使用されるテストパッド10及びモニタパッドMの複数の組が配置される。
半導体装置1は、図2(A)及び図2(B)に示すように、シリコン基板20と、シリコン基板20上に配置される素子層21と、素子層21上に配置される絶縁層22と、絶縁層22上に配置される検査用パッド11を備える。検査用パッド11は、半導体装置1の検査工程において、素子層21内の回路素子に電気信号を入出力するために用いられる。
検査用パッド11は、絶縁層22内に配置されるコンタクト23cを介して、素子層21内の回路素子と電気的に接続される。検査用パッド11は、矩形形状を有し、4辺に囲まれている。
上述したテストパッド10は、検査用パッド11と、検査用パッド11の4辺それぞれに対向して配置される第1位置ずれ検出パッドP1と、第2位置ずれ検出パッドP2と、第3位置ずれ検出パッドP3と、第4位置ずれ検出パッドP4を有する。
第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4は、半導体装置1の検査工程において、プローブDの先端が、検査用パッド11の外方に移動したことを検出するために用いられる。
第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4は、縦長の矩形形状を有し、長手方向の長さは、対向する検査用パッド11の1辺の長さと一致する。
第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の幅は、検査用パッド11の外方に移動したプローブDとの電気的接続を確保できる程度であれば良い。プローブDの先端の径が30μm程度の時には、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の幅としては、例えば10μm程度とすることができる。
第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4と、検査用パッド11との間には、電気絶縁性のパッド絶縁層12が配置される。
第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の表面の位置は、検査用パッド11の表面の位置と一致している。
一方、パッド絶縁層12の表面の位置は、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4及び検査用パッド11の表面の位置より低い。
即ち、検査用パッド11と、第1位置ずれ検出パッドP1との間、及び第2位置ずれ検出パッドP2との間、及び第3位置ずれ検出パッドP3との間、及び第4位置ずれ検出パッドP4との間は凹んでいる。
これは、検査工程において、プローブDの先端が、検査用パッド11の外方まで摺動した時に、パッド絶縁層12に引っかかって動きが妨げられないようにするためである。また、検査用パッド11の外方に移動したプローブDの先端が、検査用パッド11側に向かって戻る時に、パッド絶縁層12に引っかかって動きが妨げられないようにする。
パッド絶縁層12の幅は、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4と検査用パッド11との間の電気絶縁性を確保できる程度であれば良い。また、プローブDの先端が、検査用パッド11の外方に移動したことを検出する観点からは、パッド絶縁層12の幅は狭いことが好ましい。パッド絶縁層12の幅は、例えば、10μm程度とすることができる。
また、検査用パッドと第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4との間の距離に対応するパッド絶縁層12の幅は、プローブDにおける検査用パッド11と接触する部分の寸法よりも小さいことが好ましい。これにより、プローブDの先端が、パッド絶縁層12上のみにあり、検査用パッド11上にはおらず且つ第1位置ずれ検出パッドP1から第4位置ずれ検出パッドP4上にもいない状態が生じることを防止できる。
図3は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態の要部の配線図である。
半導体装置1は、第1位置ずれ検出パッドP1と接続された第1抵抗R1と、第2位置ずれ検出パッドP2と接続された第2抵抗R2と、第3位置ずれ検出パッドP3と接続された第3抵抗R3と、第4位置ずれ検出パッドP4と接続された第4抵抗R4を備える。
第1抵抗R1及び第2抵抗R2及び第3抵抗R3及び第4抵抗R4は、モニタパッドMと電気的に接続される。モニタパッドMは、第1抵抗R1を介して第1位置ずれ検出パッドP1と電気的に接続される。また、モニタパッドMは、第2抵抗R2を介して第2位置ずれ検出パッドP2と電気的に接続される。モニタパッドMは、第3抵抗R3を介して第3位置ずれ検出パッドP3と電気的に接続される。モニタパッドMは、第4抵抗R4を介して第4位置ずれ検出パッドP4と電気的に接続される。
図2(B)に示すように、第1抵抗R1として、素子層21内に形成された多結晶シリコン抵抗を用いることができる。第1抵抗R1の一方の端部は、コンタクト23aを介して配線24aと電気的に接続しており、配線24aは、コンタクト23dを介してモニタパッドMと電気的に接続する。また、第1抵抗R1の他方の端部は、コンタクト23bを介して配線24bと電気的に接続しており、配線24bは、コンタクト23eを介して第1位置ずれ検出パッドP1と電気的に接続する。即ち、第1抵抗R1は、第1位置ずれ検出パッドP1及びモニタパッドMと電気的に直列に接続する。
モニタパッドMは、第1位置ずれ検出パッドP1から第4位置ずれ検出パッドP4と共に、検査工程において、プローブDの先端が、検査用パッド11の外方に移動したことを検出するために用いられる。
第2抵抗R2〜第3抵抗R4も、第1抵抗R1と同様に素子層21内に形成されており、第2位置ずれ検出パッドP2〜第4位置ずれ検出パッドP4及びモニタパッドMと、電気的に直列に接続される。
図4(A)は、第1抵抗から第4抵抗の例を示す平面図であり、図4(B)は、第1抵抗から第4抵抗の他の例を示す平面図である。
多結晶シリコン抵抗を用いた抵抗の大きさは、多結晶シリコンの幅及び長さを変更することにより調節できる。本実施形態では、第1抵抗R1及び第2抵抗R2及び第3抵抗R3及び第4抵抗R4の抵抗値は何れも異なり、抵抗の大きさは第1抵抗R1<第2抵抗R2<第3抵抗R3<第4抵抗R4の順番に大きい。
また、第1抵抗R1〜第4抵抗R4としては、シリコン基板20内において素子分離層によって画成された拡散層抵抗を用いても良い。
次に、半導体装置1の製造方法の要部について、図5を参照して、以下に説明する。
まず、図5(A)に示すように、シリコン基板20上に、素子層21及び絶縁層22及び検査用パッド11及びパッド絶縁層12及び第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4及びモニタパッドM及び第1抵抗R1〜第4抵抗R4が形成される。そして、検査用パッド11及びパッド絶縁層12及び第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4及びモニタパッドMを覆うように、保護層13が形成される。
次に、図5(B)に示すように、パターニングされたマスク25が、保護層13上に形成される。
次に、図5(C)に示すように、マスク25を用いて保護層13がエッチングされて、検査用パッド11及びパッド絶縁層12及び第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4が露出する。また、保護層13がエッチングされて、モニタパッドMが露出する。
このようにして、テストパッド10及びモニタパッドMの複数の組を備えた半導体装置1が形成される。
次に、上述した半導体装置1の検査工程において、半導体装置1の検査用パッド11に対するプローブの位置を検出する方法の例を、図面を参照して、以下に説明する。
図6は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態が配置されたシリコン基板を示す図である。
上述した半導体装置1は、シリコン基板20上に複数配置された状態で、検査装置による検査が行われる。
図7は、検査装置を示す図である。
検査装置30は、複数のプローブDを有するプローブカード31と、シリコン基板20を載置するステージ33と、プローブカード31及びステージ33を制御する制御部32を備える。制御部32は、半導体装置を検査するためのテスト信号を生成して、生成したテスト信号をプローブDから半導体装置の検査用パッド11に出力する。また、制御部32は、検査用パッド11から出力される信号を、プローブDを用いて入力し、入力した信号を解析して、半導体装置の動作を検査する。制御部32は、ステージ33を制御し、固定されたプローブカード31に対してシリコン基板20を移動させることにより、シリコン基板20上の各半導体装置を検査する。
図8は、第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法を説明する図である。
検査装置30は、プローブカード31が有する各プローブD1に定電圧を供給する定電圧源34と、モニタパッドMを流れる電流を測定する電流計35とを有する。定電圧源34は、制御部32に制御されて、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1に定電圧を印加する。電流計35は、プローブD2とグランドとの間に流れる電流を測定し、測定した電流値を制御部32に出力する。
定電圧源34は、各プローブD1に対して、1つ配置される。
図8では、一のテストパッド10の第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4及びプローブD1、並びに一のモニタパッドMに接触するプローブD2が示されている。図8では、検査用パッドの図示は省略している。半導体装置1上の各テストパッド10及びモニタパッドMの組に対して、同様に、プローブD1、D2が配置される。このことは、以下に説明する同様の図においても適用される。
図9は、第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法のフローチャートである。
まず、ステージ33が、シリコン基板20上の最初に検査される半導体装置1の位置を、プローブカード31に対して位置決めする。そして、プローブカード31が有する各プローブD1が半導体装置1の各検査用パッド11の表面に接触すると共に、プローブD2がモニタパッドMに接触する。
次に、ステップS10において、検査装置30は、全てのプローブD1に対して、定電圧源34から電圧Vが印加されたプローブD1を検査用パッド11の表面で摺動させながら、モニタパッドMを流れる電流を測定する。そして、検査装置30は、測定された電流と、第1抵抗R1〜第4抵抗R4の抵抗及び合成抵抗とに基づいて、プローブD1と接触している位置ずれ検出パッドを検出する。制御部32は、プローブD1が位置ずれ検出パッドと接触したことを検出すると、検査用パッド11の表面でプローブD1を摺動させることを停止する。
図10は、プローブとテストパッドとの接触状態を説明する図である。
ここで、第1抵抗R1の抵抗をr1、第2抵抗R2の抵抗をr2、第3抵抗R3の抵抗をr3、第4抵抗R4の抵抗をr4とする。
プローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の内の何れとも接触していなければ、モニタパッドMには電流が流れないので、電流計35は、電流を検知しない。
図10(A)に示すように、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11の外方に摺動して、第1位置ずれ検出パッドP1と接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/r1)が流れるので、電流計35は、電流(V/r1)を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/r1)に基づいて抵抗r1を求め、プローブD1が第1位置ずれ検出パッドP1と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11の外方に摺動して、第2位置ずれ検出パッドP2と接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/r2)が流れるので、電流計35は、電流(V/r2)を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/r2)に基づいて抵抗r2を求め、プローブD1が第2位置ずれ検出パッドP2と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11の外方に摺動して、第3位置ずれ検出パッドP3と接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/r3)が流れるので、電流計35は、電流(V/r3)を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/r3)に基づいて抵抗r3を求め、プローブD1が第3位置ずれ検出パッドP3と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11の外方に摺動して、第4位置ずれ検出パッドP4と接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/r4)が流れるので、電流計35は、電流(V/r4)を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/r4)に基づいて抵抗r4を求め、プローブD1が第4位置ずれ検出パッドP4と接触したことを検出する。
更に、図10(B)に示すように、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11のコーナ部から外方に摺動して、第1位置ずれ検出パッドP1及び第2位置ずれ検出パッドP2に接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/(r1r2/r1+r2))が流れるので、電流計35は、電流(V/(r1r2/r1+r2))を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/(r1r2/r1+r2))に基づいて合成抵抗r1r2/r1+r2を求め、プローブD1が、コーナ部において第1位置ずれ検出パッドP1及び第2位置ずれ検出パッドP2と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11のコーナ部から外方に摺動して、第2位置ずれ検出パッドP2及び第3位置ずれ検出パッドP3に接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/(r2r3/r2+r3))が流れるので、電流計35は、電流(V/(r2r3/r2+r3))を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/(r2r3/r2+r3))に基づいて合成抵抗r2r3/r2+r3を求め、プローブD1が、コーナ部において第2位置ずれ検出パッドP2及び第3位置ずれ検出パッドP3と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11のコーナ部から外方に摺動して、第3位置ずれ検出パッドP3及び第4位置ずれ検出パッドP4に接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/(r3r4/r3+r4))が流れるので、電流計35は、電流(V/(r3r4/r3+r4)))を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/(r3r4/r3+r4))に基づいて合成抵抗r3r4/r3+r4を求め、プローブD1が、コーナ部において第3位置ずれ検出パッドP3及び第4位置ずれ検出パッドP4と接触したことを検出する。
また、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1が、検査用パッド11のコーナ部から外方に摺動して、第1位置ずれ検出パッドP1及び第4位置ずれ検出パッドP4に接触した場合には、モニタパッドMには、電流(V/(r1r4/r1+r4))が流れるので、電流計35は、電流(V/(r1r4/r1+r4)))を検知する。
制御部32は、検知された電流(V/(r1r4/r1+r4))に基づいて合成抵抗r1r4/r1+r4を求め、プローブD1が、コーナ部において第1位置ずれ検出パッドP1及び第4位置ずれ検出パッドP4と接触したことを検出する。
次に、ステップS12において、制御部32は、各プローブD1の位置ずれ検出パッドとの接触状態を判断する。
まず、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じ位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS14に進む。ここで、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じ位置ずれ検出パッドとのみ接触しているとは、次のことを意味する。接触しているプローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1とのみ接触しており、他の位置ずれ検出パッドと接触しているプローブがない。又は、接触しているプローブD1が、第2位置ずれ検出パッドP2とのみ接触しており、他の位置ずれ検出パッドと接触しているプローブがない。又は、接触しているプローブD1が、第3位置ずれ検出パッドP3とのみ接触しており、他の位置ずれ検出パッドと接触しているプローブがない。又は、接触しているプローブD1が、第4位置ずれ検出パッドP4とのみ接触しており、他の位置ずれ検出パッドと接触しているプローブがない。
また、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じコーナ部の2つの位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS16に進む。ここで、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じコーナ部の2つの位置ずれ検出パッドとのみ接触しているとは、次のことを意味する。接触しているプローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1及び第2位置ずれ検出パッドP2とのみ接触しており、他のコーナ部での接触がない。又は、接触しているプローブD1が、第2位置ずれ検出パッドP2及び第3位置ずれ検出パッドP3とのみ接触しており、他のコーナ部での接触がない。又は、接触しているプローブD1が、第3位置ずれ検出パッドP3及び第4位置ずれ検出パッドP4とのみ接触しており、他のコーナ部での接触がない。又は、接触しているプローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1及び第4位置ずれ検出パッドP4とのみ接触しており、他のコーナ部での接触がない。
更に、位置ずれ検出パッドと接触しているプローブD1が、異なる位置ずれ検出パッドと接触しているか、又は、異なるコーナ部の2つの位置ずれ検出パッドと接触している場合には、ステップS18に進む。
ステップS14に進んだ場合には、図10(A)に示すように、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触している位置ずれ検出パッドから検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動にさせる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS16に進んだ場合には、図10(B)に示すように、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触しているコーナ部から検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動させる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和の2倍とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS18に進んだ場合には、制御部32は、プローブの位置の補正が不可能であると判断する。この場合には、一のプローブD1の位置を検査用パッド11上の適切な位置に配置するように補正した場合には、他のプローブD1の位置が検査用パッド11から更に遠ざかるように移動してしまう。従って、制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を移動することにより、各プローブD1の位置を、検査用パッド11に対して適切な位置に補正することはできない。検査装置30は、この半導体装置の検査を中止して、エラー処理とする。
なお、検査装置30は、プローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の内の何れとも接触していなければ、プローブの位置の補正は行わない。
検査装置30は、一の半導体装置1の検査が終了すると、次の他の半導体装置1に対して、上述したステップS10〜S18を繰り返して、他の半導体装置の検査を進める。
次に、第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する。
図11は、第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する図である。
検査装置30は、プローブカード31が有する各プローブD1に定電流を供給する定電流源36と、プローブD1とモニタパッドMとの間の電圧を測定する電圧計37とを有する。定電流源36は、制御部32に制御されて、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1に定電流を印加する。電圧計37は、プローブD1とモニタパッドMとの間の電圧を測定し、測定した電圧値を制御部32に出力する。
定電流源36は、各プローブD1に対して、1つ配置される。
図12は、第1実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法のフローチャートである。
まず、ステージ33が、シリコン基板20上の最初に検査される半導体装置1の位置を、プローブカード31に対して位置決めする。そして、プローブカード31が有する各プローブD1が半導体装置1の各検査用パッド11の表面に接触すると共に、プローブD2がモニタパッドMに接触する。
次に、ステッ20において、検査装置30は、全てのプローブD1に対して、定電流源36から電流Jが供給されたプローブD1を検査用パッド11の表面で摺動させながら、プローブD1とモニタパッドMとの間の電圧を測定する。そして、検査装置30は、測定された電圧と、第1抵抗R1〜第4抵抗R4の抵抗及び合成抵抗とに基づいて、プローブD1と接触している位置ずれ検出パッドを検出する。制御部32は、プローブD1が位置ずれ検出パッドと接触したことを検出すると、検査用パッド11の表面でプローブD1を摺動させることを停止する。
次に、ステップS22において、制御部32は、各プローブD1の位置ずれ検出パッドとの接触状態を判断する。
まず、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じ位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS24に進む。
また、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、同じコーナ部の2つの位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS26に進む。
更に、位置ずれ検出パッドと接触しているプローブD1が、異なる位置ずれ検出パッドと接触しているか、又は、異なるコーナ部の2つの位置ずれ検出パッドと接触している場合には、ステップS28に進む。
ステップS24に進んだ場合には、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触している位置ずれ検出パッドから検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動させる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS26に進んだ場合には、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触しているコーナ部から検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動させる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和の2倍とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS28に進んだ場合には、制御部32は、位置の補正が不可能であると判断する。検査装置30は、この半導体装置の検査を中止して、エラー処理とする。
なお、検査装置30は、プローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の内の何れとも接触していなければ、プローブの位置の補正は行わない。
検査装置30は、一の半導体装置1の検査が終了すると、次の他の半導体装置1に対して、上述したステップS20〜S28を繰り返して、他の半導体装置の検査を進める。
上述した本実施形態の方法によれば、検査装置30は、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4を用いて、半導体装置1の検査用パッド11に対するプローブD1の位置を検出できる。そして、検査装置30は、プローブD1が位置ずれ検出パッドとの接触を検出すると、検査用パッド11の表面でプローブD1を摺動させることを停止できるので、検査工程において、プローブにより、半導体装置1の保護層13が傷つけられることが防止される。
また、本実施形態の方法によれば、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4と接触したプローブD1を、検査用パッド11に対して、適切な位置に補正することができる。
また、本実施形態の半導体装置1では、テストパッド10及びモニタパッドM及び第1抵抗R1〜第4抵抗R4等は、半導体装置1の回路素子の変更を伴わずに組み込むことができる。
次に、上述した半導体装置の第2実施形態を、図13〜図18を参照しながら以下に説明する。第2実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図13は、本明細書に開示する半導体装置の第2実施形態を示す平面図である。図14は、本明細書に開示する半導体装置の第2実施形態の要部の配線図である。
図13に示すように、本実施形態の半導体装置1は、複数のテストパッド10と、4つのモニタパッドM1〜M4を備える。
モニタパッドM1は、第1抵抗R1を介して、半導体装置1が有する各第1位置ずれ検出パッドP1と電気的に接続する。同様に、モニタパッドM2は、第2抵抗R2を介して、半導体装置1が有する各第2位置ずれ検出パッドP2と電気的に接続する。モニタパッドM3は、第3抵抗R3を介して、半導体装置1が有する各第3位置ずれ検出パッドP3と電気的に接続する。モニタパッドM4は、第4抵抗R4を介して、半導体装置1が有する各第4位置ずれ検出パッドP4と電気的に接続する。
モニタパッドM1〜M4は、半導体装置1の4隅に配置される。
第1抵抗R1から第4抵抗R4の内の複数又は全てが、同じ抵抗値を有していても良い。また、第1抵抗R1及び第2抵抗R2及び第3抵抗R3及び第4抵抗R4の抵抗値は何れも異なっていても良い。
図15は、第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法を説明する図である。
検査装置30は、プローブカード31が有する各プローブD1に定電圧を供給する定電圧源34と、モニタパッドM1〜M4それぞれを流れる電流を測定する4つの電流計35a〜35dとを有する。電流計35a〜35dは、各モニタパッドM1〜M4に対して、1つ配置される。定電圧源34は、制御部32に制御されて、検査用パッド11の表面を摺動する各プローブD1に定電圧を印加する。電流計35aは、モニタパッドM1とグランドとの間に流れる電流を測定し、測定した電流値を制御部32に出力する。同様に、電流計35bは、モニタパッドM2とグランドとの間に流れる電流を測定し、測定した電流値を制御部32に出力する。電流計35cは、モニタパッドM3とグランドとの間に流れる電流を測定し、測定した電流値を制御部32に出力する。電流計35dは、モニタパッドM4とグランドとの間に流れる電流を測定し、測定した電流値を制御部32に出力する。
図15では、各テストパッド10の第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4と、プローブD1と、モニタパッドM1に接触するプローブD2とが示されている。図15では、各テストパッド10に配置される検査用パッド11の図示は省略している。このことは、以下に説明する同様の図においても適用される。
図16は、第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第1の方法のフローチャートである。
まず、ステージ33が、シリコン基板20上の最初に検査される半導体装置1の位置を、プローブカード31に対して位置決めする。そして、プローブカード31が有する各プローブD1が半導体装置1の各検査用パッド11の表面に接触すると共に、各プローブD2がモニタパッドM1〜M4に接触する。
次に、ステップS30において、検査装置30は、各プローブD1に対して、定電圧源34から電圧Vが印加されたプローブD1を検査用パッド11の表面で摺動させながら、各モニタパッドM1〜M4を流れる電流を測定する。具体的には、モニタパッドM1を流れる電流及びモニタパッドM2を流れる電流及びモニタパッドM3を流れる電流及びモニタパッドM4を流れる電流が、対応する電流計35a〜35dを用いて測定される。
一のプローブD1が、何れかの第1位置ずれ検出パッドP1と接触していれば、モニタパッドM1と接続された電流計35aがモニタパッドM1を流れる電流を検知する。同様に、一のプローブD1が、何れかの第2位置ずれ検出パッドP2と接触していれば、モニタパッドM2と接続された電流計35bがモニタパッドM2を流れる電流を検知する。一のプローブD1が、何れかの第3位置ずれ検出パッドP3と接触していれば、モニタパッドM3と接続された電流計35cがモニタパッドM3を流れる電流を検知する。一のプローブD1が、何れかの第4位置ずれ検出パッドP4と接触していれば、モニタパッドM4と接続された電流計35dがモニタパッドM4を流れる電流を検知する。
制御部32は、何れかのプローブD1が位置ずれ検出パッドと接触したことを検出すると、検査用パッド11の表面でプローブD1を摺動させることを停止する。
次に、ステップS32において、制御部32は、各プローブD1の位置ずれ検出パッドとの接触状態を判断する。
まず、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、各テストパッド10における4つの内の同じ位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS34に進む。
一方、位置ずれ検出パッドと接触しているプローブD1が、各テストパッド10における4つの内の異なる位置ずれ検出パッドと接触しているか、又は、コーナ部の2つの位置ずれ検出パッドと接触している場合には、ステップS36に進む。
ステップS34に進んだ場合には、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触している位置ずれ検出パッドから検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動させる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS36に進んだ場合には、制御部32は、プローブの位置の補正が不可能であると判断する。検査装置30は、この半導体装置の検査を中止して、エラー処理とする。
なお、検査装置30は、プローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1〜第4位置ずれ検出パッドP4の内の何れとも接触していなければ、プローブの位置の補正は行わない。
検査装置30は、一の半導体装置1の検査が終了すると、次の他の半導体装置1に対して、上述したステップS30〜S36を繰り返して、他の半導体装置の検査を進める。
次に、第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する。
図17は、第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法を説明する図である。
検査装置30は、プローブカード31が有する各プローブD1に定電流を供給する定電流源36と、プローブD1とモニタパッドM1〜M4それぞれとの間の電圧を測定する4つの電圧計37a〜37dとを有する。電圧計37a〜37dは、各モニタパッドM1〜M4に対して、1つ配置される。定電流源36は、制御部32に制御されて、検査用パッド11の表面を摺動するプローブD1に定電流を印加する。電圧計37aは、プローブD1とモニタパッドM1との間の電圧を測定し、測定した電圧値を制御部32に出力する。同様に、電圧計37b(図示せず)は、プローブD1とモニタパッドM2との間の電圧を測定し、測定した電圧値を制御部32に出力する。電圧計37c(図示せず)は、プローブD1とモニタパッドM3との間の電圧を測定し、測定した電圧値を制御部32に出力する。電圧計37d(図示せず)は、プローブD1とモニタパッドM4との間の電圧を測定し、測定した電圧値を制御部32に出力する。
図18は、第2実施形態の半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する第2の方法のフローチャートである。
まず、ステージ33が、シリコン基板20上の最初に検査される半導体装置1の位置を、プローブカード31に対して位置決めする。そして、プローブカード31が有する各プローブD1が半導体装置1の各検査用パッド11の表面に接触すると共に、各プローブD2がモニタパッドM1〜M4に接触する。
次に、ステップS40において、検査装置30は、全てのプローブD1に対して、定電流源36から電流Jが供給されたプローブD1を検査用パッド11の表面で摺動させながら、プローブD1とモニタパッドM1〜M4との間の電圧を測定する。具体的には、プローブD1とモニタパッドM1との間の電圧及びプローブD1とモニタパッドM2との間の電圧及びプローブD1とモニタパッドM3との間の電圧及びプローブD1とモニタパッドM4との間の電圧が、対応する電圧計37a〜37dを用いて測定される。
一のプローブD1が、何れかの第1位置ずれ検出パッドP1と接触していれば、モニタパッドM1と接続された電圧計37aが、プローブD1とモニタパッドM1との間の電圧を検知する。同様に、一のプローブD1が、何れかの第2位置ずれ検出パッドP2と接触していれば、モニタパッドM2と接続された電圧計37bが、プローブD1とモニタパッドM2との間の電圧を検知する。一のプローブD1が、何れかの第3位置ずれ検出パッドP3と接触していれば、モニタパッドM3と接続された電圧計37cが、プローブD1とモニタパッドM3との間の電圧を検知する。一のプローブD1が、何れかの第4位置ずれ検出パッドP4と接触していれば、モニタパッドM4と接続された電圧計37dが、プローブD1とモニタパッドM4との間の電圧を検知する。
制御部32は、プローブD1が位置ずれ検出パッドと接触したことを検出すると、検査用パッド11の表面でプローブD1を摺動させることを停止する。
次に、ステップS42において、制御部32は、各プローブD1の位置ずれ検出パッドとの接触状態を判断する。
まず、位置ずれ検出パッドと接触している全てのプローブD1が、各テストパッド10における4つの内の同じ位置ずれ検出パッドとのみ接触している時には、ステップS44に進む。
一方、位置ずれ検出パッドと接触しているプローブD1が、各テストパッド10における4つの内の異なる位置ずれ検出パッドと接触しているか、又は、コーナ部の2つの位置ずれ検出パッドと接触している場合には、ステップS46に進む。
ステップS44に進んだ場合には、制御部32は、各プローブを、プローブD1が接触している位置ずれ検出パッドから検査用パッド11に向かう方向に、半導体装置に対して相対的に所定の距離移動させる。所定の距離としては、位置ずれ検出パッドの幅とパッド絶縁層の幅の和とすることができる。制御部32は、ステージ33を用いて、シリコン基板20の位置を所定の距離移動させた後、半導体装置1の検査を行う。
ステップS46に進んだ場合には、制御部32は、プローブの位置の補正が不可能であると判断する。検査装置30は、この半導体装置の検査を中止して、エラー処理とする。
なお、検査装置30は、プローブD1が、第1位置ずれ検出パッドP1から第4位置ずれ検出パッドP4の内の何れとも接触していなければ、プローブの位置の補正は行わない。
検査装置30は、一の半導体装置1の検査が終了すると、次の他の半導体装置1に対して、上述したステップS40〜S46を繰り返して、他の半導体装置の検査を進める。
上述した本実施形態の半導体装置1によれば、4つのモニタパッドM1〜M4を用いて、半導体装置1の検査用パッド11に対するプローブD1の位置を検出できる。従って、半導体装置1に配置されるモニタパッドの数を低減することができる。
本発明では、上述した各実施形態の半導体装置及び半導体装置の検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した各実施形態では、検査装置は、固定されたプローブに対して、ステージを用いて半導体装置を移動していたが、固定された半導体装置に対して、プローブを有するプローブカードを移動させても良い。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
1 半導体装置
10 テストパッド
11 検査用パッド
11a〜11d 辺
P1 第1位置ずれ検出パッド
P2 第2位置ずれ検出パッド
P3 第3位置ずれ検出パッド
P4 第4位置ずれ検出パッド
12 パッド絶縁層
13 保護層
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
R3 第3抵抗
R4 第4抵抗
M モニタパッド
M1 第1モニタパッド
M2 第2モニタパッド
M3 第3モニタパッド
M4 第4モニタパッド
20 シリコン基板
21 素子層
22 絶縁層
23、23a、23b、23c、23d、23e コンタクト
24a、24b 配線
25 マスク
30 検査装置
31 プローブカード
32 制御部
33 ステージ
34 定電圧源
35、35a〜35d 電流計
36 定電流源
37、37a〜37d 電圧計
D、D1、D2 プローブ

Claims (9)

  1. 4辺を有し、回路素子に電気信号を入出力する検査用パッドと、
    前記4辺それぞれに対向して配置される第1位置ずれ検出パッドと、第2位置ずれ検出パッドと、第3位置ずれ検出パッドと、第4位置ずれ検出パッドと、
    前記第1位置ずれ検出パッドと接続された第1抵抗と、前記第2位置ずれ検出パッドと接続された第2抵抗と、前記第3位置ずれ検出パッドと接続された第3抵抗と、前記第4位置ずれ検出パッドと接続された第4抵抗と、
    前記第1抵抗及び前記第2抵抗及び前記第3抵抗及び前記第4抵抗と接続されたモニタパッドであって、前記第1抵抗を介して前記第1位置ずれ検出パッドと接続され、前記第2抵抗を介して前記第2位置ずれ検出パッドと接続され、前記第3抵抗を介して前記第3位置ずれ検出パッドと接続され、前記第4抵抗を介して前記第4位置ずれ検出パッドと接続されるモニタパッドと、
    を備える半導体装置。
  2. 前記第1抵抗及び前記第2抵抗及び前記第3抵抗及び前記第4抵抗の抵抗値は何れも異なる請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記モニタパッドは、
    前記第1抵抗と接続された第1モニタパッドと、
    前記第2抵抗と接続された第2モニタパッドと、
    前記第3抵抗と接続された第3モニタパッドと、
    前記第4抵抗と接続された第4モニタパッドと、
    を有する請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記検査用パッドと、前記第1位置ずれ検出パッドとの間、及び前記第2位置ずれ検出パッドとの間、及び前記第3位置ずれ検出パッドとの間、及び前記第4位置ずれ検出パッドとの間は凹んでいる請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 4辺を有し、回路素子に電気信号を入出力する検査用パッドと、
    前記4辺それぞれに対向して配置される第1位置ずれ検出パッドと、第2位置ずれ検出パッドと、第3位置ずれ検出パッドと、第4位置ずれ検出パッドと、
    前記第1位置ずれ検出パッドと接続された第1抵抗と、前記第2位置ずれ検出パッドと接続された第2抵抗と、前記第3位置ずれ検出パッドと接続された第3抵抗と、前記第4位置ずれ検出パッドと接続された第4抵抗と、
    前記第1抵抗及び前記第2抵抗及び前記第3抵抗及び前記第4抵抗と接続されたモニタパッドであって、前記第1抵抗を介して前記第1位置ずれ検出パッドと接続され、前記第2抵抗を介して前記第2位置ずれ検出パッドと接続され、前記第3抵抗を介して前記第3位置ずれ検出パッドと接続され、前記第4抵抗を介して前記第4位置ずれ検出パッドと接続されるモニタパッドと、
    を備える半導体装置の前記検査用パッドに対するプローブの位置を検出する方法であって、
    前記プローブを前記検査用パッドの表面に接触させ、
    電力を供給した前記プローブを前記検査用パッドの表面で摺動させながら、前記モニタパッドを流れる電流又は前記プローブと前記モニタパッドとの間の電圧を測定し、測定された電流又は電圧に基づいて、前記プローブが前記第1位置ずれ検出パッド又は前記第2位置ずれ検出パッド又は前記第3位置ずれ検出パッド又は前記第4位置ずれ検出パッドと接触していることを検出する方法。
  6. 前記第1抵抗及び前記第2抵抗及び前記第3抵抗及び前記第4抵抗の抵抗値は何れも異なる請求項5に記載の方法。
  7. 測定された電流又は電圧と、前記第1抵抗から前記第4抵抗の抵抗及び合成抵抗とに基づいて、前記プローブと接触している位置ずれ検出パッドを検出する請求項6に記載の方法。
  8. 前記プローブが前記第1位置ずれ検出パッド又は前記第2位置ずれ検出パッド又は前記第3位置ずれ検出パッド又は前記第4位置ずれ検出パッドと接触していることを検出した場合には、前記プローブを、前記プローブが接触している位置ずれ検出パッドから前記検査用パッドに向かう方向に、半導体装置に対して所定の距離移動させる請求項5〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記プローブにおける前記検査用パッドと接触する部分の寸法は、前記検査用パッドと前記第1位置ずれ検出パッドとの間、及び前記検査用パッドと前記第2位置ずれ検出パッドとの間、及び前記検査用パッドと前記第3位置ずれ検出パッドとの間、及び前記検査用パッドと前記第4位置ずれ検出パッドとの間の距離よりも大きい請求項5〜8の何れか一項に記載の方法。
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