JP6446791B2 - 基板検査方法、基板検査装置、検査治具、及び検査治具セット - Google Patents

基板検査方法、基板検査装置、検査治具、及び検査治具セット Download PDF

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本発明は、基板の検査を行う基板検査方法、基板検査装置、及びその基板検査方法に用いられる検査治具、検査治具セットに関する。
従来より、プリント配線基板等の基板に形成された配線パターンを検査するために、配線パターンの抵抗値を測定することが行われている。配線パターンの検査としては、断線の有無の検査はもちろんのこと、配線パターンの幅が細くなったり、厚みが薄くなったりしているような、断線に至らない不良も検出する必要がある。このような断線に至らない不良を検出するためには、高精度の抵抗測定を行う必要がある。このような高精度の抵抗測定方法として、四端子測定法を用いた基板検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−13590号公報
ところで、例えば電源パターンやグラウンドパターンを、面状に拡がる面パターン(いわゆるベタパターン)で形成することが広く行われている。多層基板において、このような面パターンを複数層に形成することも少なくない。面パターンを複数層に形成した場合、各層の面パターン間で電位を一致させ、安定化させるために、面パターン間を接続する層間接続用のスルーホールが複数設けられる。
従来、このようなスルーホールの断線検査は、面パターン間の抵抗測定により行われている。面パターン間を接続するスルーホールが複数設けられている場合、各スルーホールは並列接続される。そのため、複数のスルーホールのうち一つが断線した場合であっても、面パターン間は他のスルーホールにより導通したまま、面パターン間の抵抗が変化する。スルーホールは元来低抵抗であり、面パターン間のスルーホール断線を検出するには、高精度の抵抗測定が必要となる。
しかしながら、例えば層間接続用のスルーホールが10個形成されていた場合、スルーホール断線による抵抗変化は最大10%しか生じない。これに対し、プリント配線基板の製造プロセス変動により生じる配線パターン抵抗値の変動は、一般的に20%程度発生する。そのため、1個のスルーホール断線による抵抗変化は、プリント配線基板の製造ばらつきによる抵抗変化より小さい。従って、たとえ四端子測定法のような高精度の抵抗測定法を用いたとしても、スルーホール断線と製造ばらつきとを判別することができず、スルーホール断線を検出することが困難であるという不都合があった。
本発明の目的は、面パターン間を接続するスルーホールが複数設けられている場合であっても、スルーホールの不良を検出することが容易な基板検査方法、基板検査装置、及びその基板検査方法に用いられる検査治具、検査治具セットを提供することである。
本発明に係る基板検査方法は、スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査方法であって、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程と、前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程と、前記第1電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程とを含む。
また、本発明に係る基板検査装置は、スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査装置であって、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程を実行する第1電流供給部と、前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程を実行する第1電圧検出部と、前記第1電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程を実行する判定部とを備える。
これらの基板検査方法及び基板検査装置によれば、第1電流供給工程によって、第1面におけるスルーホール近傍の第1位置と、第2面におけるスルーホール近傍の第2位置との間に第1電流が流される。そうすると、第1電流は、第1位置と第2位置との最短経路を流れようとするから、第1電流の大部分は第1及び第2位置近傍のスルーホールを流れ、他のスルーホールTHにはほとんど流れない。その結果、第1電圧検出工程によって、第1面におけるスルーホール近傍の第3位置と、第2面におけるスルーホール近傍の第4位置との間の電圧を第1電圧として検出すると、第1電圧は、ほぼ処理対象のスルーホールの抵抗値に応じて発生し、他のスルーホールの影響が低減されたものとなる。その結果、判定工程によって、第1電圧に基づいて処理対象のスルーホールの良否を判定することができるから、面パターン間を接続するスルーホールが複数設けられている場合であっても、スルーホールの不良を検出することが容易となる。
また、前記第3位置と、前記第4位置との間に所定の第2電流を流す第2電流供給工程と、前記第2電流供給工程の実行中に、前記第1位置と、前記第2位置との間の電圧を第2電圧として検出する第2電圧検出工程とをさらに含み、前記判定工程は、前記第1及び第2電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定することが好ましい。
上述の第1電流供給工程によれば、第1電流は第1位置と第2位置との間の最短経路を流れるから、処理対象のスルーホールにおけるその最短経路から外れた位置に欠陥があった場合、第1電流がその欠陥の影響を受けないために第1電圧に変化が現れず、判定工程で不良と判定できない場合がある。一方この構成によれば、第2電流供給工程によって、第3位置と第4位置との間の最短経路を第2電流が流れるから、第1電流とは異なる経路に第2電流が流れる。従って、第1電流の経路とは異なる位置にスルーホールの欠陥が有った場合であっても、第2電流の経路にその欠陥があれば、その欠陥に応じて第2電圧が変化する。その結果、欠陥の位置が第1電流の経路上から外れている場合であっても、判定工程によって、第2電圧に基づいて処理対象のスルーホールの良否を判定することができる。また、電流を流す位置と電圧を検出する位置とを入れ替えることにより、第1電流とは異なる経路に第2電流を流すことができるから、第2電流を流すことが容易である。
また、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第5位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第6位置との間に所定の第3電流を流す第3電流供給工程と、前記第3電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第7位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第8位置との間の電圧を第3電圧として検出する第3電圧検出工程とをさらに含み、前記判定工程は、前記第1及び第3電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定することが好ましい。
この構成によれば、第1及び第2電流の経路とは異なる位置にスルーホールの欠陥が有った場合であっても、第3電流の経路にその欠陥があれば、その欠陥に応じて第3電圧が変化する。その結果、欠陥の位置が第1及び第2電流の経路上から外れている場合であっても、判定工程によって、第3電圧に基づいて処理対象のスルーホールの良否を判定することができる。
また、前記第3位置と、前記第4位置との間に所定の第2電流を流す第2電流供給工程と、前記第2電流供給工程の実行中に、前記第1位置と、前記第2位置との間の電圧を第2電圧として検出する第2電圧検出工程と、前記第7位置と前記第8位置との間に所定の第4電流を流す第4電流供給工程と、前記第4電流供給工程の実行中に、前記第5位置と前記第6位置との間の電圧を第4電圧として検出する第4電圧検出工程とをさらに含み、前記判定工程は、前記第1〜第4電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定することが好ましい。
この構成によれば、スルーホールの周囲を囲む4カ所に第1〜第4電流の経路が生じ、これらの電流経路のうちいずれかに欠陥が生じていれば、その不良を検出できるので、スルーホールの良否判定精度を向上させることができる。
また、前記第2位置は、前記第2面上で前記第1位置と対向する位置に配置され、前記第4位置は、前記第2面上で前記第3位置と対向する位置に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第1位置と第2位置の間の距離、及び第3位置と第4位置の間の距離は、それぞれ、スルーホールに設定可能な電流経路のうちの最短距離となる。その結果、スルーホールの抵抗値が最小となる経路を第1電流が流れるので、他のスルーホールを第1電流が流れる場合との抵抗値の差がさらに増大し、処理対象のスルーホールへの電流の集中度合いが増大する。これにより、他のスルーホールの影響をさらに低減させることができる。
また、前記第1位置と前記第3位置とは、前記第1面上で前記スルーホールの略中心を通る第1直線上に位置し、かつ前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、電流を流す位置と、電圧を検出する位置とがスルーホールの反対側に配置される。この場合、第1〜第4位置が、スルーホール全体を囲むように配置され、かつ第1〜第4位置が互いに導通していなければ、正常な第1電圧が得られないので、判定工程において不良を検出できる確実性が向上する。
また、前記第2位置は、前記第2面上で前記第1位置と対向する位置に配置され、前記第4位置は、前記第2面上で前記第3位置と対向する位置に配置され、前記第6位置は、前記第2面上で前記第5位置と対向する位置に配置され、前記第8位置は、前記第2面上で前記第7位置と対向する位置に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第1位置と第2位置の間の距離、第3位置と第4位置の間の距離、第5位置と第6位置の間の距離、及び第7位置と第8位置の間の距離は、それぞれ、スルーホールに設定可能な電流経路のうちの最短距離となる。その結果、これらの対に電流を流した場合、スルーホールの抵抗値が最小となる経路を電流が流れるので、他のスルーホールを電流が流れる場合との抵抗値の差がさらに増大し、処理対象のスルーホールへの電流の集中度合いが増大する。これにより、他のスルーホールの影響をさらに低減させることができる。
また、前記第1位置と前記第3位置とは、前記第1面上で前記スルーホールの略中心を通る第1直線上に位置し、かつ前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、前記第5位置と前記第7位置とは、前記第1面において前記スルーホールの略中心を通り、かつ前記第1直線と略直交する第2直線上に、前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、スルーホールの周囲を略等間隔で囲む4カ所で電流が流されるので、これらの電流経路のいずれからも外れた位置に欠陥が生じることは稀である。そのため、欠陥が検出できないおそれが低減されるので、判定工程において不良を検出できる確実性が向上する。
また、本発明に係る検査治具は、スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査するための検査治具であって、前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置に接触する第1プローブと、前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置に接触する第3プローブとを備え、前記第1及び第3プローブは、複数の前記スルーホールに対応して複数設けられている。
この構成によれば、複数のスルーホールに対応して複数設けられた第1及び第3プローブを、複数のスルーホールに対応する第1及び第3位置に同時に接触させることができるので、上述の基板検査方法を、この検査治具を用いて複数のスルーホールに対して実行することが容易となる。従って、この検査治具は、上述の基板検査方法に適している。
また、前記第1位置と前記第3位置とは、前記第1面上で前記スルーホールの略中心を通る第1直線上に位置し、かつ前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第5位置に接触する第5プローブと、前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第7位置に接触する第7プローブとをさらに備え、前記第5位置と前記第7位置とは、前記第1面において前記スルーホールの略中心を通り、かつ前記第1直線と略直交する第2直線上に、前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、前記第5及び第7プローブは、複数の前記スルーホールに対応して複数設けられていることが好ましい。
この構成によれば、複数のスルーホールに対応して複数設けられた第1、第3、第5、及び第7プローブを、スルーホールの周囲を略等間隔で囲む4カ所の第1、第3、第5、及び第7位置に同時に接触させることができるので、複数のスルーホールに対して上述の基板検査方法を、第1、第3、第5、及び第7位置を電流の供給又は電圧の検出に用いて実行することが容易となる。従って、この検査治具は、このような上述の基板検査方法に適している。
また、本発明に係る基板検査治具セットは、スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査するための第1及び第2検査治具を含む検査治具セットであって、前記第1検査治具は上述の検査治具であり、前記第2検査治具は、前記第2面の前記第1位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第2位置に接触する第2プローブと、前記第2面の前記第3位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第4位置に接触する第4プローブとを備える。
この構成によれば、複数のスルーホールに対応して複数設けられた第1〜第4プローブを、複数のスルーホールに対応する第1〜第4位置に同時に接触させることができるので、上述の基板検査方法を、この検査治具セットを用いて複数のスルーホールに対して実行することができる。従って、この検査治具セットは、上述の基板検査方法に適している。
また、本発明に係る基板検査治具セットは、スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査するための第1及び第2検査治具を含む検査治具セットであって、前記第1検査治具は上述の検査治具であり、前記第2検査治具は、前記第2面の前記第1位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第2位置に接触する第2プローブと、前記第2面の前記第3位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第4位置に接触する第4プローブと、前記第2面の前記第5位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第6位置に接触する第6プローブと、前記第2面の前記第7位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第8位置に接触する第8プローブとを備える。
この構成によれば、複数のスルーホールに対応して複数設けられた第1〜第8プローブを、スルーホールの周囲を略等間隔で囲む第1〜第8位置に同時に接触させることができるので、複数のスルーホールに対して上述の基板検査方法を、第1〜第8位置を電流の供給又は電圧の検出に用いて実行することが容易となる。従って、この検査治具セットは、このような上述の基板検査方法に適している。
このような構成の基板検査方法、基板検査装置は、面パターン間を接続するスルーホールが複数設けられている場合であっても、スルーホールの不良を検出することが容易である。また、このような構成の検査治具、及び検査治具セットは、上述の基板検査方法に適している。
本発明の一実施形態に係る基板検査装置の構成を概略的に示す正面図である。 検査対象の基板の構成の一例を示す上面図である。 図2に示す基板のIII−III断面図である。 スルーホールとプローブの接触位置との関係を説明するための説明図である。 接触位置と、スルーホールとの位置関係を説明するための説明図である。 図1に示す検査治具の一例を示す概略縦断面図であり、非検査時における状態を示している。 上方の検査治具の下面図(平面図)である。 下方の検査治具の上面図(平面図)である。 図1に示す検査治具の一例を示す概略縦断面図であり、検査時における状態を示している。 図1に示す基板検査装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る基板検査方法を実行する基板検査装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る基板検査方法を実行する基板検査装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る基板検査方法を実行する基板検査装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1電流供給工程において、検査電流が流れる電流経路を説明するための説明図である。 基板検査方法の効果を説明するための説明図である。 基板検査方法によるスルーホールの抵抗測定結果を示すグラフである。 基板検査方法によるスルーホールの抵抗測定結果を示すグラフである。 基板検査方法によるスルーホールの抵抗測定結果を示すグラフである。 基板検査方法によるスルーホールの抵抗測定結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る基板検査装置1の構成を概略的に示す正面図である。図1に示す基板検査装置1は、検査対象の基板に形成された回路パターンを検査するための装置である。
基板は、例えば、プリント配線基板、フレキシブル基板、セラミック多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板であってもよい。
図1に示す基板検査装置1は、筐体112を有している。筐体112の内部空間には、基板固定装置110と、第1検査部121と、第2検査部122と、が主に設けられている。基板固定装置110は、検査対象の基板100を所定の位置に固定するように構成されている。
第1検査部121は、基板固定装置110に固定された基板100の上方に位置する。第2検査部122は、基板固定装置110に固定された基板100の下方に位置する。第1検査部121及び第2検査部122は、基板100に形成された回路パターンを検査するための検査治具4U(第1検査治具),検査治具4L(第2検査治具)を備えている。検査治具4U,4Lには、複数のプローブPrが取り付けられている。また、第1検査部121及び第2検査部122は、筐体112内で適宜移動するために検査部移動機構125を備えている。
基板検査装置1は、基板固定装置110、第1検査部121、及び第2検査部122等の動作を制御する制御部20を備えている。制御部20は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御部20は、第1検査部121及び第2検査部122を適宜移動させ、基板固定装置110に固定された基板100に検査治具4U,4LのプローブPrを接触させることにより、基板100に形成された回路パターンを検査治具4U,4Lによって検査するように構成されている。
図2は、基板100の構成の一例を示す上面図である。図3は、図2に示す基板100のIII−III断面図である。基板100は、例えば、プリント配線基板、フレキシブル基板、セラミック多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板であってもよい。
基板100の第1面101(上面)には、面状に拡がる導体の面パターン103が形成され、基板100の第2面102(下面)には、面状に拡がる導体の面パターン104が形成されている。基板100には、例えば10個のスルーホールTH1〜TH10が形成されている。以下、スルーホールTH1〜TH10を総称してスルーホールTHと称する。
スルーホールTHは、面パターン103と面パターン104とを電気的に導通させる。これにより、面パターン103と面パターン104との間にスルーホールTH1〜TH10が並列接続される。基板100には、通常、面パターン103,104、及びスルーホールTH1〜TH10以外にも配線パターンが形成されているが、図2、図3ではその記載を省略している。
図2に示す第1位置P1、第3位置P3、第5位置P5、及び第7位置P7は、検査治具4UのプローブPrが接触する位置である。第1位置P1、第3位置P3、第5位置P5、及び第7位置P7は、基板100の第1面101においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通している面パターン103上に設定されている。
図4は、スルーホールTHとプローブPrの接触位置Pとの関係を説明するための説明図である。第1位置P1と第3位置P3とは、第1面101の面パターン103上でスルーホールTHの略中心Cを通る第1直線L1上に位置し、かつスルーホールTHを間に挟んでその両側に配置されている。第5位置P5と第7位置P7とは、第1面101の面パターン103上でスルーホールTHの略中心Cを通り、かつ第1直線L1と略直交する第2直線L2上に、スルーホールTHを間に挟んでその両側に配置されている。
また、第2面102の面パターン104上には、第1位置P1と対向する位置、すなわち第1面101と直交して第1位置P1を通る直線と第2面102(面パターン104)とが交わる位置に第2位置P2が配置されている。以下、同様に、第2面102の面パターン104上には、第3位置P3と対向する位置に第4位置P4が配置され、第5位置P5と対向する位置に第6位置P6が配置され、第7位置P7と対向する位置に第8位置P8が配置されている。以下、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3、第4位置P4、第5位置P5、第6位置P6、第7位置P7、及び第8位置P8を総称して、接触位置Pと称する。
図5は、接触位置Pと、スルーホールTHとの位置関係を説明するための説明図である。図5に示す例では、スルーホールTHの直径(孔径)がd1、第1位置P1(第2位置P2)と第3位置P3(第4位置P4)の距離、及び第5位置P5(第6位置P6)と第7位置P7(第8位置P8)の距離がd2、スルーホールTHの縁部から接触位置P(プローブPrが接触する位置)までの距離がd3とされている。
直径d1は例えば200μm、距離d2は例えば300μm、距離d3は例えば50μmとされている。距離d3は、短かいほど、すなわち接触位置PがスルーホールTHの縁部に近いほど好ましい。距離d3は、例えば200μm以下、より好ましくは100μm以下にされている。
図6は、図1に示す検査治具4U,4Lの一例を示す概略縦断面図であり、非検査時における状態を示している。図7は検査治具4Uの下面図(平面図)、図8は検査治具4Lの上面図(平面図)である。図9は、図1に示す検査治具4U,4Lの一例を示す概略縦断面図であり、検査時における状態を示している。
検査治具4U,4Lは、基体であるフレーム4A、電極部9,9,・・・を備える電極体8、プローブPr,Pr,・・・、支持ブロックE、及び付勢部10等を備える。
ここで、支持ブロックEは、検査側支持体5及び電極側支持体6、並びに検査側支持体5と電極側支持体6とを所定距離隔てて平行に保持する連結部材7,7,・・・からなる。
検査側支持体5は、プローブPr,Pr,・・・の検査端部2,2,・・・を接触位置Pに案内する検査案内孔5A,5A,・・・(図7,図8参照)を有する。また、電極側支持体6も、プローブPr,Pr,・・・の電極端部3,3,・・・を電極部9,9,・・・に案内する図示しない電極案内孔を有する。電極部9と後述するスキャナ31とが後述するケーブル91によって接続される。
検査治具4Uの各検査案内孔5Aは、第1面101のスルーホールTH1に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7、スルーホールTH2に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7、・・・、スルーホールTH10に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7というように、第1面101上の各第1位置P1,各第3位置P3,各第5位置P5,各第7位置P7と対応する位置に形成されている(図2、図7参照)。
これにより、検査治具4Uの各検査案内孔5Aは、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr1,Pr3,Pr5,Pr7を、スルーホールTH1〜TH10に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7にそれぞれ案内する。
検査治具4Lの各検査案内孔5Aは、第2面102のスルーホールTH1に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7、スルーホールTH2に対応する第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8、・・・、スルーホールTH10に対応する第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8というように、第2面102上の各第2位置P2,各第4位置P4,各第6位置P6,各第8位置P8と対応する位置に形成されている(図8参照)。
これにより、検査治具4Lの各検査案内孔5Aは、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr2,Pr4,Pr6,Pr8を、スルーホールTH1〜TH10に対応する第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8にそれぞれ案内する。
このようにして、導電性のプローブPrの一端部の検査端部2が接触位置P(図2、図4参照)に接触し、他端部の電極端部3が電極部9に接触する。これにより、検査対象となる基板100に設けられる接触位置Pと基板100を検査する基板検査装置1とを電気的に接続できる。
非検査時における状態を示す図6から、検査時における状態を示す図9のように、支持ブロックEの基板100に対向する対向面Fに当接するように基板100が配置され、基板100により支持ブロックEが押圧されると、付勢部10,10,・・・の付勢力に抗して、支持ブロックE(検査側支持体5及び電極側支持体6、並びに連結部材7,7,・・・)が電極体8に向かって相対移動する。
それに伴い、プローブPrの電極端部3が電極9により相対的に検査端部2の方向へ押されるので、プローブPrの検査端部2が対向面Fから突出しようとする。なお、図9においては、説明を容易にするため、プローブPrの検査端部2が対向面Fから突出した状態を示している。
このような力の作用より、プローブPrの検査端部2は基板100の接触位置Pに当接して押しとどめられるので、検査側支持体5と電極側支持体6との間で傾斜姿勢にあったプローブPrの中間部分は撓む(屈曲する)ことになる。
よって、このように変形したプローブPrの弾性復元力により、プローブPrの検査端部2が所定の接触圧で接触位置Pに接触し、プローブPrの電極端部3が所定の接触圧で電極部9に接触するので、検査端部2と接触位置Pとの接触状態、及び電極端部3と電極部9との接触状態が保持される。
これにより、基板100の第1面101において、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr1,Pr3,Pr5,Pr7が、スルーホールTH1〜TH10に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7にそれぞれ接触し、基板100の第2面102において、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr2,Pr4,Pr6,Pr8が、スルーホールTH1〜TH10に対応する第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8にそれぞれ接触する。
ここで、プローブPrは、タングステン(W)、ハイス鋼(SKH)、ベリリウム銅(BeCu)等の靭性に富む金属その他の導電体で形成されるとともに、屈曲可能な弾性(可撓性)を有するワイヤ状(棒状)に形成される。検査治具4U,4Lによって、本発明に係る検査治具セットが構成されている。
なお、必ずしも検査治具4U,4Lを備える例に限らない。例えば、基板100の第1面101上の任意の2カ所、及び第2面102上の任意の2カ所の接触位置Pに、プローブを移動させ、接触させることができるいわゆるフライングプローブを用いてもよい。
図10は、図1に示す基板検査装置1の構成の一例を示すブロック図である。図10に示す基板検査装置1は、制御部20、スキャナ31、定電流源32、電圧検出部33、プローブPr、電極部9、及びケーブル91を備えている。プローブPrは、電極部9及びケーブル91を介してスキャナ31に接続されている。
定電流源32は、制御部20からの指示に応じて所定の検査電流Isを、スキャナ31の電流端子+F,−Fへ供給する。電圧検出部33は、スキャナ31の電圧検出端子+S,−S間の電圧を測定し、測定電圧値Vとして制御部20へ送信する。
スキャナ31は、例えばトランジスタやリレースイッチ等のスイッチング素子を用いて構成された切り替え回路である。スキャナ31は、定電流源32に接続される電流端子+F,−Fと、電圧検出部33に接続される電圧検出端子+S,−Sとを備え、ケーブル91及び電極部9を介してスルーホールTH1〜TH10にそれぞれ対応するプローブPr1〜Pr8に接続されている。また、スキャナ31は、制御部20からの制御信号に応じて、電流端子+F,−F及び電圧検出端子+S,−Sを任意のプローブPrに接続可能にされている。
これにより、制御部20は、スキャナ31へ制御信号を出力することで、定電流源32により検査電流Isを任意のプローブPr間に流させ、任意のプローブPr間の電圧を電圧検出部33によって検出させることが可能にされている。
制御部20は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、所定の制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶部と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
そして、制御部20は、例えば記憶部に記憶された制御プログラムを実行することにより、第1電流供給部21、第2電流供給部22、第3電流供給部23、第4電流供給部24、第1電圧検出部25、第2電圧検出部26、第3電圧検出部27、第4電圧検出部28、及び判定部29として機能する。
第1電流供給部21は、第1面101においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第1位置P1と、第2面102においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第2位置P2との間に検査電流Is(第1電流)を流す第1電流供給工程を実行する。
第1電圧検出部25は、第1電流供給工程の実行中に、第1面101においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第3位置P3と、第2面102においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第4位置P4との間の電圧を第1電圧V1として検出する第1電圧検出工程を実行する。
第2電流供給部22は、第3位置P3と第4位置P4との間に検査電流Is(第2電流)を流す第2電流供給工程を実行する。
第2電圧検出部26は、第2電流供給工程の実行中に、第1位置P1と第2位置P2との間の電圧を第2電圧V2として検出する第2電圧検出工程を実行する。
第3電流供給部23は、第1面101においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第5位置P5と、第2面102においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第6位置P6との間に検査電流Is(第3電流)を流す第3電流供給工程を実行する。
第3電圧検出部27は、第3電流供給工程の実行中に、第1面101においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第7位置P7と、第2面102においてスルーホールTH近傍でスルーホールTHと導通する第8位置P8との間の電圧を第3電圧V3として検出する第3電圧検出工程を実行する。
第4電流供給部24は、第7位置P7と第8位置P8との間に検査電流Is(第4電流)を流す第4電流供給工程を実行する。
第4電圧検出部28は、第4電流供給工程の実行中に、第5位置P5と第6位置P6との間の電圧を第4電圧V4として検出する第4電圧検出工程を実行する。
判定部29は、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4に基づいて、各スルーホールTHの良否を判定する。
次に、上述の基板検査装置1の動作について説明する。図11〜図13は、本発明の一実施形態に係る基板検査方法を実行する基板検査装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部20は、第1検査部121及び第2検査部122を移動させ、基板固定装置110に固定された基板100に検査治具4U,4LのプローブPrを接触させる(ステップS1)。これにより、基板100の第1面101において、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr1,Pr3,Pr5,Pr7が、スルーホールTH1〜TH10に対応する第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7にそれぞれ接触され、基板100の第2面102において、スルーホールTH1〜TH10に対応するプローブPr2,Pr4,Pr6,Pr8が、スルーホールTH1〜TH10に対応する第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8にそれぞれ接触される。
次に、制御部20は、スルーホール番号iを1に初期化し(ステップS2)、スルーホールTHiに対応する接触位置P及びプローブPrを処理対象としてステップS4以降の処理を実行する(ステップS3)。
次に、第1電流供給部21は、スキャナ31によって、定電流源32にプローブPr1,Pr2を接続させ、定電流源32により、プローブPr1からプローブPr2へ検査電流Isを流させる(ステップS4:第1電流供給工程)。これにより、第1面101(面パターン103)上でスルーホールTHi近傍の第1位置P1と、第2面102(面パターン104)上でスルーホールTHi近傍の第2位置P2との間に検査電流Isが流れる。
図14は、第1電流供給工程において、検査電流Isが流れる電流経路を説明するための説明図である。図14では、スルーホール番号iが”1”、すなわちスルーホールTH1が処理対象の場合を示している。図14に示すように、第1位置P1及び第2位置P2が、スルーホールTH1の両端付近に配置されており、検査治具4U,4LのプローブPr1,Pr2が第1位置P1及び第2位置P2に接触するようにされているので、第1電流供給工程によれば、スルーホールTH1の両端付近にプローブPr1,Pr2を接触させてスルーホールTH1に検査電流Isを流すことができる。
電流は、抵抗値の小さい経路、すなわち距離の短い経路を通ろうとする。第1電流供給工程によれば、第1位置P1と第2位置P2の最短経路はスルーホールTH1を通る経路となる。スルーホールTH2等他のスルーホールTHを通る経路は電流経路長が大幅に長くなり、スルーホールTH1以外のスルーホールTHを通る経路の抵抗値は、スルーホールTH1と比べて大幅に抵抗値が大きい。
その結果、検査電流Isの大部分がスルーホールTH1を流れ、スルーホールTH1と並列接続された他のスルーホールTHにはほとんど電流が流れない。従って、処理対象のスルーホールTHi以外のスルーホールTHの影響を低減することができる。
なお、図4に示す例では、第2面102の面パターン104上の、第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7と対向する位置に第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8が配置される例を示したが、第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8は、必ずしも第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7と対向する位置に配置される例に限らない。
しかしながら、第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8を第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7と対向する位置に配置することによって、第1位置P1と第2位置P2、第3位置P3と第4位置P4、第5位置P5と第6位置P6、及び第7位置P7と第8位置P8の距離が、スルーホールTHiに設定可能な電流経路のうちの最短距離となる。その結果、スルーホールTHiの抵抗値が最小となる経路を検査電流Isが流れるので、スルーホールTHi以外のスルーホールTHを検査電流Isが流れる場合との抵抗値の差がさらに増大し、スルーホールTHiへの検査電流Isの集中度合いが増大する。従って、第1位置P1,第3位置P3,第5位置P5,第7位置P7と対向する位置に第2位置P2,第4位置P4,第6位置P6,第8位置P8を配置することは、スルーホールTHi以外のスルーホールTHに流れる電流をさらに減少させ、処理対象のスルーホールTHi以外のスルーホールTHの影響をさらに低減させることができる点で好ましい。
次に、第1電圧検出部25は、スキャナ31によって、電圧検出部33にプローブPr3,Pr4を接続させ、電圧検出部33により、プローブPr3,Pr4間の電圧を第1電圧V1として検出させる(ステップS5:第1電圧検出工程)。この場合、プローブPr3,Pr4は、検査電流Isが流れる電流経路上に無く、従ってプローブPr3,Pr4には電流が流れない。その結果、第1電圧検出部25は、プローブPr3,Pr4で電圧降下が生じることが無く、スルーホールTHiで生じた電圧降下を精度よく第1電圧V1として検出することができる。
また、ステップS5の第1電圧検出工程において、処理対象のスルーホールTHi以外のスルーホールTHの影響が低減された状態で第1電圧V1が検出されるので、スルーホールTHiが断線していたり、高抵抗になっている等の不良が生じていた場合には、スルーホールTHが複数設けられている場合であっても、正常時に対して第1電圧V1が大きく変化する。従って、第1電圧V1に基づきスルーホールTHiの不良を検出することが容易となる。
次に、判定部29は、下記の式(1)に基づきスルーホールTHiの抵抗値Ri(1)を算出する抵抗算出工程を実行する(ステップS6)。
抵抗値Ri(1)=V1/Is ・・・(1)
上述したように、ステップS4の第1電流供給工程によれば、スルーホールTHiが断線していたり、高抵抗になっている等の不良が生じていた場合には、スルーホールTHが複数設けられている場合であっても正常時に対して第1電圧V1が大きく変化する結果、式(1)に従い抵抗値Ri(1)が大きく変化する。
次に、判定部29は、第1電圧V1に基づき算出された抵抗値Ri(1)と、予め設定された判定値Refとを比較する(ステップS7:判定工程)。判定部29は、抵抗値Ri(1)が判定値Ref以上であれば(ステップS7でNO)、スルーホールTHiは不良と判定し(ステップS25)、ステップS27へ移行する。一方、判定部29は、抵抗値Ri(1)が判定値Refに満たなければ(ステップS7でYES)、スルーホールTHiの検査を継続するべくステップS11へ移行する。
上述したように、ステップS6の抵抗算出工程によれば、スルーホールTHiに不良が生じていた場合には、スルーホールTHが複数設けられている場合であっても正常時に対して抵抗値Ri(1)が大きく変化するので、適宜判定値Refを設定することにより、スルーホールTHが複数設けられている場合であっても、ステップS7においてスルーホールTHiの不良を検出することが容易となる。
ステップS11において、第2電流供給部22は、スキャナ31によって、定電流源32にプローブPr3,Pr4を接続させ、定電流源32により、プローブPr3からプローブPr4へ検査電流Isを流させる(ステップS11:第2電流供給工程)。
次に、第2電圧検出部26は、スキャナ31によって、電圧検出部33にプローブPr1,Pr2を接続させ、電圧検出部33により、プローブPr1,Pr2間の電圧を第2電圧V2として検出させる(ステップS12:第2電圧検出工程)。
ステップS11,S12によって、ステップS4,S5とは電流が供給される位置(プローブ)と、電圧を検出する位置(プローブ)とが入れ替えられた上で、ステップS4,S5と同様に第1位置P1,第2位置P2間の電圧が第2電圧V2として検出される。
次に、判定部29は、下記の式(2)に基づきスルーホールTHiの抵抗値Ri(2)を算出する抵抗算出工程を実行する(ステップS13)。
抵抗値Ri(2)=V2/Is ・・・(2)
次に、判定部29は、第2電圧V2に基づき算出された抵抗値Ri(2)と、判定値Refとを比較する(ステップS14:判定工程)。判定部29は、抵抗値Ri(2)が判定値Ref以上であれば(ステップS14でNO)、スルーホールTHiは不良と判定し(ステップS25)、ステップS27へ移行する。一方、判定部29は、抵抗値Ri(2)が判定値Refに満たなければ(ステップS14でYES)、スルーホールTHiの検査を継続するべくステップS15へ移行する。
図15は、ステップS11〜S14の効果を説明するための説明図である。図15(a)はステップS4,S5において検査電流Isの流れる経路を示し、図15(b)はステップS11,S12において検査電流Isの流れる経路を示している。
スルーホールTHの不良モードとして、図15(a)に示すように、断線に至ること無くスルーホールTHの一部が欠落する欠陥105が生じる場合がある。欠陥105が、第1位置P1から第2位置P2に至る検査電流Isの経路から外れた位置に存在していた場合、ステップS4においては、検査電流Isは、正常時と略同一の経路を流れる。そのため、ステップS5において検出される第1電圧V1及びステップS6で算出される抵抗値Ri(1)は、正常時に対する差異が小さく、ステップS7で不良(ステップS7でNO)と判定できない(欠陥105を検出できない)おそれがある。
そこで、ステップS11において、第3位置P3から第4位置P4へ検査電流Isを流すと、図15(b)に示すように、第3位置P3から第4位置P4に至る最短の経路上に欠陥105が存在しているために、検査電流Isが欠陥105を迂回して流れる。その結果、検査電流Isの流れる電流経路が延長され、検査電流Isによって第1位置P1,第2位置P2間に生じる第2電圧V2が増大する。この増大した第2電圧V2がステップS12で取得される。
判定部29は、このようにして得られた第2電圧V2に基づいてステップS13,S14を実行することによって、ステップS4〜S7で検出できなかった欠陥105を検出し、スルーホールTHiは不良と判定(ステップS25)することが可能となる。
ステップS15において、第3電流供給部23は、スキャナ31によって、定電流源32にプローブPr5,Pr6を接続させ、定電流源32により、プローブPr5からプローブPr6へ検査電流Isを流させる(ステップS15:第3電流供給工程)。
次に、第3電圧検出部27は、スキャナ31によって、電圧検出部33にプローブPr7,Pr8を接続させ、電圧検出部33により、プローブPr7,Pr8間の電圧を第3電圧V3として検出させる(ステップS16:第3電圧検出工程)。
次に、判定部29は、下記の式(3)に基づきスルーホールTHiの抵抗値Ri(3)を算出する抵抗算出工程を実行する(ステップS17)。
抵抗値Ri(3)=V3/Is ・・・(3)
次に、判定部29は、第3電圧V3に基づき算出された抵抗値Ri(3)と、判定値Refとを比較する(ステップS18:判定工程)。判定部29は、抵抗値Ri(3)が判定値Ref以上であれば(ステップS18でNO)、スルーホールTHiは不良と判定し(ステップS25)、ステップS27へ移行する。一方、判定部29は、抵抗値Ri(3)が判定値Refに満たなければ(ステップS18でYES)、スルーホールTHiの検査を継続するべくステップS21へ移行する。
欠陥105が、第1位置P1から第2位置P2に至る検査電流Isの経路、及び第3位置P3から第4位置P4に至る検査電流Isの経路のいずれからも外れた位置に存在した場合、ステップS4〜S14の処理では、欠陥105の検出精度が低下する。そこで、欠陥105の検出精度を向上させるために、ステップS15〜S18が実行される。
すなわち、ステップS15,S16によって、第1位置P1,第2位置P2,第3位置P3,第4位置P4に対して、スルーホールTHiの円周における略90度ずれた第5位置P5と第6位置P6との間に検査電流Isが流され、プローブPr7,Pr8間の電圧が第3電圧V3として検出される。この第3電圧V3に基づいて、ステップS17,S18が実行されるので、欠陥105が、第5位置P5から第6位置P6に至る検査電流Isの経路上に存在すれば、欠陥105を検出することができる。このように、ステップS15〜S18の処理により、スルーホールTHiにおける欠陥105の検出精度、すなわち基板100の良否判定精度を向上させることができる。
ステップS21において、第4電流供給部24は、スキャナ31によって、定電流源32にプローブPr7,Pr8を接続させ、定電流源32により、プローブPr7からプローブPr8へ検査電流Isを流させる(ステップS21:第4電流供給工程)。
次に、第4電圧検出部28は、スキャナ31によって、電圧検出部33にプローブPr5,Pr6を接続させ、電圧検出部33により、プローブPr5,Pr6間の電圧を第4電圧V4として検出させる(ステップS22:第4電圧検出工程)。
ステップS21,S22によって、ステップS15,S16とは電流が供給される位置(プローブ)と、電圧を検出する位置(プローブ)とが入れ替えられた上で、ステップS15,S16と同様に第5位置P5,第6位置P6間の電圧が第4電圧V4として検出される。
次に、判定部29は、下記の式(4)に基づきスルーホールTHiの抵抗値Ri(4)を算出する抵抗算出工程を実行する(ステップS23)。
抵抗値Ri(4)=V4/Is ・・・(4)
次に、判定部29は、第4電圧V4に基づき算出された抵抗値Ri(4)と、判定値Refとを比較する(ステップS24:判定工程)。判定部29は、抵抗値Ri(4)が判定値Ref以上であれば(ステップS24でNO)、スルーホールTHiは不良と判定し(ステップS25)、ステップS27へ移行する。一方、判定部29は、抵抗値Ri(4)が判定値Refに満たなければ(ステップS24でYES)、スルーホールTHiは良好であると判定し(ステップS26)、ステップS27へ移行する。
欠陥105が、第1位置P1から第2位置P2に至る検査電流Isの経路、第3位置P3から第4位置P4に至る検査電流Isの経路、及び第5位置P5から第6位置P6に至る検査電流Isの経路のいずれからも外れた位置に存在した場合、ステップS4〜S18の処理では、欠陥105の検出精度が低下する。そこで、欠陥105の検出精度をさらに向上させるために、ステップS21〜S24が実行される。
すなわち、ステップS21,S22によって、第1位置P1,第2位置P2,第3位置P3,第4位置P4に対して、スルーホールTHiの円周における略90度ずれた位置であり、かつ第5位置P5,第6位置P6とは反対側の第7位置P7と第8位置P8との間に検査電流Isが流され、第5位置P5,第6位置P6間の電圧が第4電圧V4として検出される。この第4電圧V4に基づいて、ステップS23,S24が実行されるので、欠陥105が、第7位置P7から第8位置P8に至る検査電流Isの経路上に存在すれば、欠陥105を検出することができる。このように、ステップS21〜S24の処理により、スルーホールTHiにおける欠陥105の検出精度、すなわち基板100の良否判定精度を向上させることができる。
この場合、ステップS4〜S26によれば、スルーホールTHiの周囲を略等間隔で囲む4カ所で欠陥105の検出が行われるので、検出できない位置に欠陥105が存在することはきわめて稀であると考えられる。従って、ステップS4〜S26によれば、スルーホールTHiにおける欠陥105の検出を高精度で行うことができ、基板100の良否判定を高精度で行うことができる。
なお、第1位置P1と第3位置P3とは、必ずしも第1面101の面パターン103上でスルーホールTHの略中心Cを通る第1直線L1上に位置し、かつスルーホールTHを間に挟んでその両側に配置されている例に限らない。また、第5位置P5と第7位置P7とは、第1面101の面パターン103上でスルーホールTHの略中心Cを通り、かつ第1直線L1と略直交する第2直線L2上に、スルーホールTHを間に挟んでその両側に配置されている例に限らない。しかしながら、このような配置は、上述のようにスルーホールTHiの周囲を略等間隔で囲む4カ所で欠陥105の検出を行うことができ、欠陥105の検出の確実性を向上できる点で、より好ましい。
ステップS27において、判定部29は、スルーホール番号iが10か否か、すなわち全てのスルーホールTH1〜TH10について検査が終了したか否かががチェックされる(ステップS27)。そして、スルーホール番号iが10でなければ(ステップS27でNO)、判定部29は、新たなスルーホールTHについて検査を行うべくスルーホール番号iに1を加算し(ステップS28)、再びステップS3〜S27の処理が繰り返される。
一方、スルーホール番号iが10であれば(ステップS27でYES)、全てのスルーホールTH1〜TH10について検査が終了したことになるので、判定部29は、スルーホールTH1〜TH10のうち、ステップS25において不良と判定されたスルーホールTHが有るか否かをチェックする(ステップS29)。
そして、不良と判定されたスルーホールTHが有る場合(ステップS29でYES)、判定部29は、検査対象の基板100は不良品であると判定し(ステップS30)、例えば図略の表示装置にその判定結果を表示する等して処理を終了する。一方、不良と判定されたスルーホールTHが無い場合(ステップS29でNO)、判定部29は、検査対象の基板100は良品であると判定し(ステップS31)、例えば図略の表示装置にその判定結果を表示する等して処理を終了する。
図16〜図19は、上述の基板検査方法によるスルーホールTH1〜TH10の抵抗測定結果を示すグラフである。図16は、20枚の良品基板100について、ステップS4(第1電流供給工程)、S5(第1電圧検出工程)、S6(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(1)の平均値と、ステップS11(第2電流供給工程)、S12(第2電圧検出工程)、S13(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(2)の平均値とを白菱形で示す基準値として表し、複数の良品基板100における各スルーホールTHの抵抗値Ri(1)、抵抗値Ri(2)の標準偏差を黒四角で表している。
図17は、スルーホールTH5が不良の良品基板100について、ステップS4(第1電流供給工程)、S5(第1電圧検出工程)、S6(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(1)と、ステップS11(第2電流供給工程)、S12(第2電圧検出工程)、S13(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(2)とを黒四角の測定値として示し、図16に示す基準値を白菱形で示したグラフである。図17に示すように、不良スルーホールTH5の抵抗測定値のみが、基準値の約10倍程度と大幅に大きくなることが確認できた。
図18は、20枚の良品基板100について、ステップS15(第3電流供給工程)、S16(第3電圧検出工程)、S17(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(3)の平均値と、ステップS21(第4電流供給工程)、S22(第4電圧検出工程)、S23(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(4)の平均値とを白菱形で示す基準値として表し、複数の良品基板100における各スルーホールTHの抵抗値Ri(1)、抵抗値Ri(2)の標準偏差を黒四角で表している。
図19は、スルーホールTH5が不良の良品基板100について、ステップS15(第3電流供給工程)、S16(第3電圧検出工程)、S17(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(3)と、ステップS21(第4電流供給工程)、S22(第4電圧検出工程)、S23(抵抗算出工程)により得られた抵抗値Ri(4)とを黒四角の測定値として示し、図18に示す基準値を白菱形で示したグラフである。図19に示すように、不良スルーホールTH5の抵抗測定値のみが、基準値の約10倍程度と大幅に大きくなることが確認できた。
このように、上述の基板検査方法によれば、面パターン間を接続するスルーホールTHが複数設けられている場合であっても、スルーホールTHの不良により抵抗測定値が大きく変化するので、スルーホールTHの不良を容易に検出できることが確認できた。
判定値Refは、例えば図16、図18に記載の基準値Rと標準偏差σとに基づき、下記の式(5)を用いてスルーホールTH毎に設定することができる。
判定値Ref=R+4σ ・・・(5)
式(5)に基づき設定された判定値Refによれば、各スルーホールTHの良否判定を誤る確率は0.006%となり、極めて高精度の良否判定が可能となる。
なお、判定値Refは、スルーホールTH毎に設定する例に限らない。例えば、図16〜図19に基づき、例えば0.200mオームといった、全スルーホールTHに対して共通の判定値Refを設定してもよい。
また、第1電流、第2電流、第3電流、及び第4電流が、全て検査電流Isで等しい例を示したが、第1電流、第2電流、第3電流、及び第4電流は、互いに異なる電流値であってもよい。
また、判定工程において、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4に基づき抵抗値Ri(1),Ri(2),Ri(3),Ri(4)を算出し、抵抗値Ri(1),Ri(2),Ri(3),Ri(4)を判定することで間接的に第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4に基づきスルーホールTHの良否を判定する例を示したが、ステップS6,S13,S17,S23における抵抗値Ri(1),Ri(2),Ri(3),Ri(4)の算出は、必ずしも必要ではない。
検査電流Isを固定値とすれば、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4は、抵抗値Ri(1),Ri(2),Ri(3),Ri(4)と1対1で対応する。従って、判定値Refとして、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4を判定するための電圧値を適宜設定し、ステップS7,S14,S18,S24において、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4が判定値Ref未満か否かを判定するようにしてもよい。これにより、ステップS6,S13,S17,S23の抵抗値算出を実行すること無く、第1電圧V1、第2電圧V2、第3電圧V3、及び第4電圧V4に基づきスルーホールTHの良否を判定する構成としてもよい。
また、第2電流供給部22及び第2電圧検出部26を備えず、ステップS11〜S14を実行しない構成としてもよい。第3電流供給部23及び第3電圧検出部27を備えず、ステップS15〜S18を実行しない構成としてもよい。この場合、検査治具4U,4Lは、プローブPr5〜Pr8を備えない構成としてもよい。また、第4電流供給部24及び第4電圧検出部28を備えず、ステップS21〜S24を実行しない構成としてもよい。
1 基板検査装置
4U,4L 検査治具
5A 検査案内孔
20 制御部
21 第1電流供給部
22 第2電流供給部
23 第3電流供給部
24 第4電流供給部
25 第1電圧検出部
26 第2電圧検出部
27 第3電圧検出部
28 第4電圧検出部
29 判定部
31 スキャナ
32 定電流源
33 電圧検出部
100 基板
101 第1面
102 第2面
103,104 面パターン
105 欠陥
110 基板固定装置
Is 検査電流
L1 第1直線
L2 第2直線
P 接触位置
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置
P4 第4位置
P5 第5位置
P6 第6位置
P7 第7位置
P8 第8位置
Pr,Pr1〜Pr8 プローブ
TH,TH1〜TH10 スルーホール
V1 第1電圧
V2 第2電圧
V3 第3電圧
V4 第4電圧

Claims (9)

  1. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査方法であって、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程と、
    前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程と、
    前記第3位置と、前記第4位置との間に所定の第2電流を流す第2電流供給工程と、
    前記第2電流供給工程の実行中に、前記第1位置と、前記第2位置との間の電圧を第2電圧として検出する第2電圧検出工程と、
    前記第1及び第2電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程とを含む基板検査方法。
  2. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査方法であって、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程と、
    前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程と、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第5位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第6位置との間に所定の第3電流を流す第3電流供給工程と、
    前記第3電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第7位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第8位置との間の電圧を第3電圧として検出する第3電圧検出工程と、
    前記第1及び第3電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程とを含む基板検査方法。
  3. 前記第3位置と、前記第4位置との間に所定の第2電流を流す第2電流供給工程と、
    前記第2電流供給工程の実行中に、前記第1位置と、前記第2位置との間の電圧を第2電圧として検出する第2電圧検出工程と、
    前記第7位置と前記第8位置との間に所定の第4電流を流す第4電流供給工程と、
    前記第4電流供給工程の実行中に、前記第5位置と前記第6位置との間の電圧を第4電圧として検出する第4電圧検出工程とをさらに含み、
    前記判定工程は、前記第1〜第4電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する請求項2記載の基板検査方法。
  4. 前記第2位置は、前記第2面上で前記第1位置と対向する位置に配置され、
    前記第4位置は、前記第2面上で前記第3位置と対向する位置に配置され、
    前記第6位置は、前記第2面上で前記第5位置と対向する位置に配置され、
    前記第8位置は、前記第2面上で前記第7位置と対向する位置に配置されている請求項2又は3記載の基板検査方法。
  5. 前記第1位置と前記第3位置とは、前記第1面上で前記スルーホールの略中心を通る第1直線上に位置し、かつ前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、
    前記第5位置と前記第7位置とは、前記第1面において前記スルーホールの略中心を通り、かつ前記第1直線と略直交する第2直線上に、前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置されている請求項記載の基板検査方法。
  6. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査するための検査治具であって、
    前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置に接触する第1プローブと、
    前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置に接触する第3プローブとを備え、
    前記第1及び第3プローブは、複数の前記スルーホールに対応して複数設けられ、
    前記第1位置と前記第3位置とは、前記第1面上で前記スルーホールの略中心を通る第1直線上に位置し、かつ前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、
    前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第5位置に接触する第5プローブと、
    前記第1面の、前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第7位置に接触する第7プローブとをさらに備え、
    前記第5位置と前記第7位置とは、前記第1面において前記スルーホールの略中心を通り、かつ前記第1直線と略直交する第2直線上に、前記スルーホールを間に挟んでその両側に配置され、
    前記第5及び第7プローブは、複数の前記スルーホールに対応して複数設けられている検査治具。
  7. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査するための第1及び第2検査治具を含む検査治具セットであって、
    前記第1検査治具は請求項に記載の検査治具であり、
    前記第2検査治具は、
    前記第2面の前記第1位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第2位置に接触する第2プローブと、
    前記第2面の前記第3位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第4位置に接触する第4プローブと、
    前記第2面の前記第5位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第6位置に接触する第6プローブと、
    前記第2面の前記第7位置と対向する位置で前記スルーホールと導通する第8位置に接触する第8プローブとを備える検査治具セット。
  8. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査装置であって、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程を実行する第1電流供給部と、
    前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程を実行する第1電圧検出部と、
    前記第3位置と、前記第4位置との間に所定の第2電流を流す第2電流供給工程を実行する第2電流供給部と、
    前記第2電流供給工程の実行中に、前記第1位置と、前記第2位置との間の電圧を第2電圧として検出する第2電圧検出工程を実行する第2電圧検出部と、
    前記第1及び第2電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程を実行する判定部とを備える基板検査装置。
  9. スルーホールが形成された第1面及び第2面を有する基板を検査する基板検査装置であって、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第1位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第2位置との間に所定の第1電流を流す第1電流供給工程を実行する第1電流供給部と、
    前記第1電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第3位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第4位置との間の電圧を第1電圧として検出する第1電圧検出工程を実行する第1電圧検出部と、
    前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第5位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第6位置との間に所定の第3電流を流す第3電流供給工程を実行する第3電流供給部と、
    前記第3電流供給工程の実行中に、前記第1面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第7位置と、前記第2面において前記スルーホール近傍で前記スルーホールと導通する第8位置との間の電圧を第3電圧として検出する第3電圧検出工程を実行する第3電圧検出部と、
    前記第1及び第3電圧に基づいて、前記スルーホールの良否を判定する判定工程を実行する判定部とを備える基板検査装置。
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