JP2015014441A - 飲料冷却装置 - Google Patents

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Yoshiaki Kato
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Abstract

【課題】冷凍装置の運転停止と運転開始との時間間隔を一定程度確保することのできる電極を備えた飲料冷却装置を提供することを目的とする。【解決手段】氷厚み検出器20は、直方体の角を丸めた形状の基部21を備えている。基部21の一つの面26に、略円柱形の短電極24が設けられている。氷厚み検出器20の飲料冷却装置17に設けられているときの上下方向を基準にして、短電極24が突き出している側から面26を見た場合の、短電極24の右側に略円柱形の長電極23が設けられている。短電極24が突き出している側から面26を見て左右方向では長電極23及び短電極24の設けられている位置の中間の位置で、かつ上下方向では長電極23及び短電極24の設けられている位置から上方に長電極22が設けられている。【選択図】図2

Description

この発明は、飲料冷却装置に係り、特に、瞬間冷却型の飲料冷却装置に関する。
従来の飲料冷却装置が特許文献1に記載されている。図13に、従来の飲料冷却装置の構成を示す。従来の飲料冷却装置115には、水槽101が設けられ、水槽101の内部に水102が注入されている。水槽101の内部には水102を冷却するための冷却パイプ103が螺旋状に設けられている。冷却パイプ103を冷媒が流通するために、冷凍装置104が設けられている。冷凍装置104はコンプレッサ105Aと、コンデンサ105Bを備えている。水槽101の上部にはモータ106が設けられている。モータ106の下部には、水102を攪拌するための攪拌翼107が設けられている。螺旋状の冷却パイプ103の内周側に、飲料が流れる飲料パイプ108が螺旋状に、攪拌翼107を内周側に収めるようにして設けられている。冷却パイプ103に冷媒が流されることにより、冷媒と水102との間で熱交換が行われ、冷却された水102が冷却パイプ103の周囲に板状に結氷して氷層113を形成する。水102と氷層113により、飲料パイプ108を流れる飲料が冷却され、抽出口111より抽出される。抽出終了後等に飲料を抽出せず放置する場合は、飲料の冷却のため一定量の氷層113を保っておく必要がある。
螺旋状の冷却パイプ103の内側かつ冷却パイプ103の近傍に、IBC(IceBankControl)と呼ばれる氷厚み検出器112が設けられている。この氷厚み検出器112は、絶縁板に電極112A,112B,112Cを設けて構成されており、冷却パイプ103から電極112A,112B,112Cのそれぞれまでの距離は異なっている。電極112Aが冷却パイプ103より一番距離が離れて設けられ、電極112Aの下に冷却パイプ103に対して電極112Aよりも近い距離に電極112Bが設けられ、電極112Bの下に冷却パイプ103に対して一番近い距離に電極112Cが設けられている。電極112A,112B,112Cが全て水102中にある場合、電極112A,112B,112Cは水102によって導通状態となっている。冷凍装置104の運転が継続し、冷却パイプ103に沿って結氷した氷層113が電極112Cと電極112Bとを覆う状態にまで成長すると、電極112Aに流した電流が電極112Cと電極112Bとに流れない状態となる。コンプレッサ105Aは電極112Cと電極112Bとに通電していない場合運転が停止するように構成されており、コンプレッサ105Aの運転が停止することで冷凍装置104の運転が停止する。これにより、氷層113の成長が停止する。氷層113の成長が停止すると、水槽101の周囲からの熱の影響により氷層113が溶ける。氷層113が溶け続け、電極112Cが氷から露出すると、電極112Aと電極112Cとの間が水102によって導通状態となる。これによりコンプレッサ105Aの運転が再開し、冷凍装置104の運転が再開し、氷層113が再度成長を開始する。
特開平9−33152号公報
しかしながら、攪拌翼107の動作による水102の水流の影響により、氷層113が異常な形状に成長した場合は、電極112A,112B,112Cにより冷凍装置104の運転、停止を制御することが難しくなる可能性がある。例えば、図13に示すように、氷層113aの表面116が、電極112Aと電極112Bと電極112Cとを通る直線に対して略平行に成長した場合、氷層113aが溶けると、氷層の表面が表面116aのようになり、電極112B及び電極112Cが略同時に氷層113aから露出する。電極112B及び電極112Cが氷層113aから露出したことで冷凍装置104が運転されると、氷層113aの表面は再び表面116のように成長し、以降は表面116と表面116aとの形状で変化を繰り返す。この場合、氷層113aが電極112Cと電極112Bとを覆う状態にまで成長した状態(冷凍装置104が運転停止する状態)と、電極112Cが氷層113aから露出するまで溶けた状態(冷凍装置104が運転開始する状態)との氷層113の厚さの変化量が小さくなる。このため、頻繁に電極112B及び電極112Cの氷層113aへの埋没と露出を繰り返すこととなり、コンプレッサ105Aの運転停止と運転開始との切換が増えるため、コンプレッサ105Aの寿命を縮めてしまうという問題点があった。また、一度このような異常な形状の氷層113aとなった場合に、氷層113aの形状が安定せず、異常な形状が解消されずにむしろ促進され、氷層113aが飲料パイプ108に接触する等して、飲料冷却装置115からの飲料の抽出等に支障をきたす恐れがあるという問題点もあった。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、氷層の形状が不安定になった場合でも、冷凍装置の運転停止と運転開始との時間間隔を一定程度確保することのできる飲料冷却装置を提供することを目的とする。
この発明に係る飲料冷却装置は、水を収容する水槽と、水槽内に設けられ、冷媒が流通する冷却パイプと、水槽内に設けられ、飲料が流通する飲料パイプとを備え、冷却パイプを流通する冷媒と水との間で熱交換が行われることにより、冷却パイプの周りに氷層が形成される飲料冷却装置であって、氷層の厚みを検出するための氷厚み検出器を備え、氷厚み検出器は、2本の長電極と、1本の短電極とを備え、長電極のうち1本は、短電極に対して水槽の深さ方向にずれた位置に設けられ、長電極のうちもう1本は、短電極に対して水槽の深さ方向とは略垂直な方向にずれた位置に設けられている。
この発明によれば、冷却パイプを流通する冷媒と水槽内の水との間で熱交換が行われることにより、冷却パイプの周りに氷層が形成される飲料冷却装置において、氷層の厚みを検出するための氷厚み検出器は、2本の長電極と、1本の短電極とを備え、長電極のうち1本は、短電極に対して水槽の深さ方向にずれた位置に設けられ、長電極のうちもう1本は、短電極に対して水槽の深さ方向とは略垂直な方向にずれた位置に設けられていることにより、各電極が水中に露出していて導通しており冷凍装置を運転させる状態と、各電極が氷層に覆われていて導通しておらず冷却装置の運転を停止する状態との間で、氷層が異常な成長をした場合には氷層の厚さの変化量が大きくなる。そのため、氷層が成長するためにかかる時間と氷層が溶けるのにかかる時間を長くすることができるので、冷凍装置の運転停止と運転開始との時間間隔を一定程度確保することができる。
この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置の概略図である。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器の概略図である。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器と氷層の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器に設けられた長電極及び短電極の通電状態と、飲料冷却装置に設けられたコンプレッサの動作状態との関係を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器と氷層の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器に設けられた長電極及び短電極の通電状態と、飲料冷却装置に設けられたコンプレッサの動作状態との関係を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器と氷層の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器に設けられた長電極及び短電極の通電状態と、飲料冷却装置に設けられたコンプレッサの動作状態との関係を示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る飲料冷却装置の概略図である。 参考例に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器の概略図である。 参考例に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器と氷層の側面図である。 参考例に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器に設けられた長電極及び短電極の通電状態と、飲料冷却装置に設けられたコンプレッサの動作状態との関係を示すタイミングチャートである。 参考例に係る飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器と氷層の側面図である。 従来の飲料冷却装置の概略図である。 従来の飲料冷却装置に設けられた氷厚み検出器の概略図である。
以下、この発明の実施の形態1を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に示すように、従来の飲料冷却装置17には、水槽1が設けられ、水槽1の内部に水2が注入されている。水槽1の内部には水2を冷却するための冷却パイプ3が螺旋状に設けられている。冷却パイプ3を冷媒が流通するために、冷凍装置4が設けられている。冷凍装置4はコンプレッサ5Aと、コンデンサ5Bを備えている。水槽1の上部にはモータ6が設けられている。モータ6の下部には、水2を攪拌するための攪拌翼7が設けられている。螺旋状の冷却パイプ3の内周側に、飲料が流れる飲料パイプ8が螺旋状に、攪拌翼7を内周側に収めるようにして設けられている。飲料パイプ8を流れた飲料は抽出口11から抽出される。抽出口11から飲料を抽出するためのフォーセット9が抽出口11の上に設けられ、フォーセット9の上に飲料の抽出操作をするためのレバー9Aが設けられている。冷却パイプ3に冷媒が流されることにより、冷媒と水2との間で熱交換が行われ、冷却された水2が冷却パイプ3の周囲に板状に結氷して氷層27を形成する。水2と氷層27により、飲料パイプ8を流れる飲料が冷却され、抽出口11より抽出される。抽出終了後等に飲料を抽出せず放置する場合は、飲料の冷却のため一定量の氷層27を保っておく必要がある。冷却パイプの近傍かつ螺旋状の冷却パイプ3の内側に、氷厚み検出器20が設けられている。また、氷層27が成長しても氷層27に覆われない位置に、アース線の機能を持つアース電極28が設けられている。
図2に示すとおり、氷厚み検出器20は、直方体の角を丸めた形状の基部21を備えている。基部21の一つの面26に、略円柱形の短電極24が設けられている。氷厚み検出器20の飲料冷却装置17に設けられているときの上下方向を基準にして、短電極24が突き出している側から面26を見た場合の、短電極24の右側に略円柱形の長電極23が設けられている。短電極24及び長電極23は、水槽1の深さ方向に対して、同じ位置となるように設けられている。短電極24が突き出している側から面26を見て左右方向では長電極23及び短電極24の設けられている位置の中間の位置で、かつ上下方向では長電極23及び短電極24の設けられている位置から上方に長電極22が設けられている。つまり、長電極22は、短電極24に対して水槽1の深さ方向に対して上方にずれた位置に設けられ、長電極23は、短電極24に対して水槽1の深さ方向とは垂直な方向にずれた位置に設けられている。氷厚み検出器20は、水槽1(図1参照)内において、長電極22,23と短電極24とが、螺旋状の冷却パイプ3(図1参照)の内側に向かって伸びるように設けられている。基部21の上部にはコード部25が設けられている。コード部25の内部には、図示しない3つのコードが収容されており、基部21の内部を経由して長電極22と長電極23と短電極24とにそれぞれ電気的に接続されている。また、コード部25に収容されている図示しない3つのコードは、コンプレッサ5A(図1参照)の図示しない電気回路にそれぞれ電気的に接続されている。長電極22と、長電極23と、短電極24との各電極の導通状況によりコンプレッサ5Aの運転状況を制御するようにコンプレッサ5Aの駆動用電子回路が設定されている。
次に、この発明の実施の形態1に係る飲料冷却装置の動作について説明する。
図1に示すように、飲料冷却装置17の初期状態において、コンプレッサ5Aを運転して冷凍装置4の運転を開始すると、冷却パイプ3内の冷媒と水槽1内の水2との間で熱交換が行われ、冷却された水2が冷却パイプ3の周囲に板状に結氷して氷層27を形成する。長電極22と、長電極23と、短電極24との各電極が氷層27で覆われていない場合、各電極は、アース電極28と水2を介して導通してONとなる。コンプレッサ5Aの運転が続くと、氷層27は成長を続ける。氷層27が成長すると、厚み検出器20の長電極22と、長電極23と、短電極24とが、氷層27に覆われる。それぞれの電極が氷層27に覆われた場合、氷の電気抵抗が大きいことにより、各電極は、アース電極28と動通しなくなり、OFFとなる。飲料パイプ8を流れた飲料は水2によって冷却され、フォーセット9へ到達する。レバー9Aを操作すると、フォーセット9内に設けられた図示しないバルブが開かれ、飲料が抽出口11から抽出される。
ここで、図3に示すように、氷層27が正常に成長し、氷層27の上下で均一の氷の厚みを維持したまま成長する場合を考える。この場合のコンプレッサ5Aの運転制御を図4に示す。氷層27aのように氷層の厚みが短電極24を覆うまで到達していない場合は、各電極のうち長電極22と、長電極23と、短電極24とが全て水2中に露出しており、全ての電極がONである。短電極24がONである場合、コンプレッサ5Aを運転したままとする(図4のA)。コンプレッサ5Aが運転することにより、氷層27が成長し、氷層27bのように氷層の厚みが短電極24を覆う厚さになると、短電極24はOFFになる。短電極24がOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図4のB)。さらに氷層27が成長し、氷層27cのように長電極22と、長電極23とを覆うまで成長した場合は、長電極22と、長電極23とが共にOFFとなり、コンプレッサ5Aを停止する(図4のC)。コンプレッサ5Aが停止すると、氷層27の成長が停止し、水槽1(図1参照)の周囲からの熱の影響により、氷層27が溶ける。氷層27が溶けて氷層27bのように、長電極22と、長電極23とが水2中に露出してONになっても、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図4のD)。さらに氷層27が溶けて、短電極24もONになると、コンプレッサ5Aを運転させて(図4のE)、氷層27が再び成長を始める。以降は同様にして、図4B以降の動作を繰り返すことにより、氷層27は上記変化を繰り返す。
次に、図5に示すように、氷層27が異常な成長をし、氷層27の表面が、長電極22の先端と短電極24の先端とを結ぶ直線に対して略平行となるように成長し、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが厚い状態で成長する場合を考える。氷層27dのように、氷層の厚みが短電極24を覆うまで到達していない場合は、短電極24と、長電極22と、長電極23とが全て水2中に露出しており、全ての電極がONとなる。短電極24がONである場合、コンプレッサ5Aを運転したままとする(図6のF)。コンプレッサ5Aが運転することにより、氷層27が成長し、氷層27eのように氷層の厚みが短電極24と長電極22とを覆う厚さになると、短電極24と長電極22とはOFFになる。長電極22と短電極24とがOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図6のG)。さらに氷層27が成長し、氷層27fのように長電極23を覆うまで成長すると、長電極23はOFFになる。長電極23がOFFになると、コンプレッサ5Aを停止する(図6のH)。コンプレッサ5Aが停止すると、氷層27の成長が停止し、水槽1(図1参照)の周囲からの熱の影響により氷層27が溶ける。氷層27が溶け、氷層27eのように長電極23のみが水2中に露出すると、長電極23のみがONになるが、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図6のI)。さらに氷層27が溶けて、氷層27dのように短電極24と、長電極22と、長電極23とが水2中に露出すると、短電極24もONになり、コンプレッサ5Aを運転させて(図6のJ)氷層27が再び成長を始める。以降は同様にして、図6のG以降の動作を繰り返して、氷層27は上記変化を繰り返す。
氷層27の表面が、長電極22の先端と短電極24の先端とを結ぶ直線に対して略平行となるように成長し、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが厚い状態に合わせて2本の長電極22,23をそれぞれ氷厚み検出器20の上下方向、すなわち水槽1(図1参照)の深さ方向にずらした位置に配置する。そして、長電極22と、長電極23とが、同時にOFFになっている場合にのみコンプレッサ5Aを停止させ、その後長電極22又は長電極23がONになってもコンプレッサ5Aを運転させず、さらに短電極24がONになってからコンプレッサ5Aを運転させる。これにより、コンプレッサ5Aを運転させる状態である、氷層27dの運転状態(図6のF)から、コンプレッサ5Aを停止させる状態である、氷層27fの運転状態(図6のH)までの氷層27の厚さの変化量を大きくすることができる。このため、氷層27の厚さの変化量が大きいことから、コンプレッサ5Aが運転する状態での氷層27が成長するのにかかる時間及びコンプレッサ5Aが停止する状態での氷層27が溶けるのにかかる時間を長く取ることができる。これにより、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの経過時間が長くなるため、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との時間間隔を一定程度確保することができるので、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との切り換え回数が減少し、コンプレッサ5Aにかかる負担が小さくなり寿命が向上する。また、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの切り換え間隔が長くなると、氷層27の形状が安定しやすくなり、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが厚い状態で成長するという状態が軽減されるか又は回避され、その結果、飲料パイプ8へ氷層27が接触するという状態も回避される。なお、この例では、氷層27が異常な成長をし、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが厚い状態に、すなわち水槽1の上下方向に対して傾いて成長した場合で説明したが、水槽1の左右方向に対して傾いて成長した場合であっても、長電極22と、長電極23とは、水槽1の左右方向に対してずれて配置されているため、同様な効果を得ることができる。
次に、氷層27が異常な成長をする別の例として図7に示すように、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが薄い状態で成長する場合を考える。この場合のコンプレッサ5Aの運転制御を図8に示す。氷層27gのように、氷層の厚みが短電極24を覆うまで到達していない場合は、各電極のうち長電極22と、長電極23と、短電極24とが全て水2中に露出しており、全ての電極がONとなる。短電極24がONである場合、コンプレッサ5Aを運転したままとする(図8のK)。コンプレッサ5Aが運転することにより、氷層27が成長し、氷層27hのように氷層の厚みが短電極24を覆う厚さになると、短電極24はOFFになる。短電極24がOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図8のL)。さらに氷層27が成長し、氷層27iのように長電極23を覆うまで成長すると、長電極23はOFFになる。長電極23がOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図8のM)。さらに氷層27が成長し、氷層27jのように、長電極22を覆うまで成長すると、長電極22はOFFになる。長電極22がOFFになると、コンプレッサ5Aを停止する(図8のN)。コンプレッサ5Aが停止すると、氷層27の成長が停止し、水槽1(図1参照)の周囲からの熱の影響により氷層27が溶ける。氷層27が溶け、氷層27iのように長電極22のみが水2中に露出すると、長電極22のみがONになるが、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図8のO)。さらに氷層27が溶けて、氷層27hのように長電極22と、長電極23とが水2中に露出すると、長電極23もONになるが、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図8のP)。さらに氷層27が溶けて、氷層27gのように短電極24と、長電極22と、長電極23とが水2中に露出すると、短電極24もONになり、コンプレッサ5Aを運転させて(図8のQ)氷層27が再び成長を始める。以降は同様にして、図6のL以降の動作を繰り返して、氷層27は上記変化を繰り返す。
氷層27の上側が薄くなっている形状に合わせて2本の長電極22,23をそれぞれ氷厚み検出器20の上下方向、すなわち水槽1(図1参照)の深さ方向にずらした位置に配置し、さらに長電極22と、長電極23とが、同時にOFFになっている場合にのみコンプレッサ5Aを停止させる。その後長電極22又は長電極23がONになってもコンプレッサ5Aを運転させず、さらに短電極24がONになってからコンプレッサ5Aを運転させることにより、コンプレッサ5Aを運転させる状態である、氷層27gの運転状態(図8のK)から、コンプレッサ5Aを停止させる状態である、氷層27jの運転状態(図8のN)までの氷層27の厚さの変化量を大きくすることができる。このため、氷層27の厚さの変化量が大きいことから、コンプレッサ5Aが運転する状態での氷層27が成長するのにかかる時間及びコンプレッサ5Aが停止する状態での氷層27が溶けるのにかかる時間を長く取ることができる。これにより、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの経過時間が長くなるため、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との時間間隔を一定程度確保することができるので、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との切り換え回数が減少し、コンプレッサ5Aにかかる負担が小さくなり寿命が向上する。また、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの切り換え間隔が長くなると、氷層27の形状が安定しやすくなり、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが薄い状態で成長するという状態が軽減されるか又は回避され、その結果、飲料パイプ8へ氷層27が接触するという状態も回避される。なお、この例では、氷層27が異常な成長をし、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが薄い状態に、すなわち水槽1の上下方向に対して傾いて成長した場合で説明したが、水槽1の左右方向に対して傾いて成長した場合であっても、長電極22と、長電極23とは、水槽1の左右方向に対してずれて配置されているため、同様な効果を得ることができる。
このように、冷却パイプ3を流通する冷媒と水槽1内の水2との間で熱交換が行われることにより、冷却パイプ3の周りに氷層27が形成される飲料冷却装置17において、氷層27の厚みを検出するための氷厚み検出器20は、2本の長電極22,23と、1本の短電極24とを備え、長電極22は、短電極24に対して水槽1の深さ方向にずれた位置に設けられ、長電極23は、短電極24に対して水槽1の深さ方向とは垂直な方向にずれた位置に設けられていることにより、各電極が水2中に露出していて導通しており冷凍装置4を運転させる状態と、各電極が氷層27に覆われていて導通しておらず冷凍装置4の運転を停止する状態との間で、氷層27が異常な成長をした場合には氷層27の厚さの変化量が大きくなる。そのため、氷層27が成長するためにかかる時間と氷層27が溶けるのにかかる時間を長くすることができるので、冷凍装置4の運転停止と運転開始との時間間隔を一定程度確保することができる。
実施の形態2
次に、この発明の実施の形態2に係る飲料冷却装置の構成を示す。尚、実施の形態2において、図1〜図8の参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係る飲料冷却装置は、実施の形態1に対して、氷厚み検出器の位置を変更したものである。
図9に示すように、実施の形態2においては、攪拌翼7の横から上側に向かって生じる、後述するショートサイクルAの経路に氷厚み検出器20を設けている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
次に、この実施の形態2に係る飲料冷却装置の動作について説明する。
実施の形態1において、上側の氷層27が下側の氷層27に対して薄くなる場合の原因を調査したところ、図9に示すように、攪拌翼7の横から上側に向かって、本来の水2の流動するサイクルとは別に、水2が飲料パイプ8の隙間を流れるショートサイクルAの流れが生じており、これにより、冷却パイプ3のうち、攪拌翼7の横から上側の箇所では他の箇所に比べて熱交換が多くなることが判明した。このため、上側の箇所の氷層27が他の箇所に比べて薄くなる。
実施の形態2においては、攪拌翼7より少し上側の、ショートサイクルAの経路に氷厚み検出器20を設けている。ショートサイクルAの経路では氷層27が他の場所に比べて薄くなるため、氷層27の傾きが大きくなる。実施の形態1の図7及び図8と同様に、氷層27の厚さの変化に合わせてコンプレッサ5Aが運転と停止のサイクル動作をした場合、長電極22が氷層27に覆われてコンプレッサ5Aが停止した後、氷層27が溶けて図8のOのように長電極22が水2中に露出してONになる状態から、図8のQのように短電極24が水2中に露出してONになりコンプレッサ5Aが運転開始する状態までの氷層27の厚さの変化量が大きくなる。その結果、図8のOのように長電極30が水2中に露出してONになった状態から、図8のQのように短電極31が水2中に露出してONになる状態までの経過時間が実施の形態1と比較して長くなる。このため、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの経過時間が実施の形態1と比較して長くなり、実施の形態1以上にコンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との時間間隔を一定程度確保することができるので、実施の形態1以上にコンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との切り換え回数が減少し、実施の形態1以上に、コンプレッサ5Aの寿命が向上し、又、飲料パイプ8へ氷層27が接触するという状態が回避される効果が得られる。
参考例
次に、参考例に係る飲料冷却装置の構成を示す。尚、以下の参考例において、図1〜図9の参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この参考例に係る飲料冷却装置は、実施の形態1に対して、氷厚み検出器の構成を変更したものである。
図10に示すように、氷厚み検出器29は、長電極30と、短電極31とを備えている。長電極30は、氷厚み検出器29が飲料冷却装置17に設けられているときの上下方向を基準にして、長電極30が突き出している側から長電極30及び短電極31が設けられている面26を見た場合、左右方向について中央に、上下方向について中央より上側に設けられている。長電極30が設けられている箇所の下方に、短電極31が設けられている。コード部32の内部には、図示しない2つのコードが収容されており、基部21の内部を経由して長電極30と短電極31とにそれぞれ電気的に接続されている。また、コード部32に収容されている図示しない2つのコードは、コンプレッサ5A(図1参照)の図示しない電気回路にそれぞれ電気的に接続されている。その他の構成は実施の形態1と同じである。
次に、この参考例に係る飲料冷却装置の動作について説明する。
飲料冷却装置17の初期状態において、コンプレッサ5Aを運転して冷凍装置4の運転を開始し、冷却パイプ3の周囲に氷層27が形成される動作と、飲料が抽出される動作は実施の形態1と同じである。
ここで、図11に示すように、氷層27が正常に成長し、氷層27の上下で均一の氷の厚みを維持したまま成長する場合を考える。この場合のコンプレッサ5Aの運転制御を図12に示す。氷層27kのように氷層の厚みが短電極31を覆うまで到達していない場合は、各電極のうち長電極30と、短電極31とが全て水2中に露出しており、全ての電極がONとなる。短電極31がONである場合、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図12のR)。コンプレッサ5Aが運転することにより、氷層27が成長し、氷層27lのように氷層の厚みが短電極31を覆う厚さになると、短電極31はOFFとなる。短電極31がOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図12のS)。さらに氷層27が成長し、氷層27mのように長電極30を覆うまで成長した場合は、長電極30もOFFとなり、コンプレッサ5Aを停止させる(図12のT)。コンプレッサ5Aを停止させると、氷層27の成長が停止し、水槽1(図1参照)の周囲からの熱の影響により氷層27が溶ける。氷層27が溶けて氷層27lのように、長電極30のみが水2中に露出してONになっても、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図12のU)。さらに氷層27が溶けて、氷層27kのように短電極31も水中に露出してONになると、コンプレッサ5Aを運転させて(図12のV)、氷層27が再び成長を始める。以降は同様にして、図12の(S)以降の動作を繰り返して、氷層27は上記変化を繰り返す。
次に、図13に示すように、氷層27が異常な成長をし、氷層27の上側が下側に比べて氷の厚みが薄い状態で成長する場合を考える。この場合のコンプレッサ5Aの運転制御も図12の通りである。氷層27nのように、氷層の厚みが短電極31を覆うまで到達していない場合は、各電極のうち長電極30と、短電極31とが水2中に露出しており、全ての電極がONとなる。短電極31がONである場合、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図12のR)。コンプレッサ5Aが運転することにより、氷層27が成長し、氷層27oのように氷層の厚みが短電極31を覆う厚さになると、短電極31はOFFとなる。短電極31がOFFになっても、コンプレッサ5Aは運転したままとする(図12のS)。さらに氷層27が成長し、氷層27pのように長電極30を覆うまで成長すると、長電極30もOFFとなる。長電極30がOFFになると、コンプレッサ5Aを停止させる(図12のT)。コンプレッサ5Aを停止させると、氷層27の成長が停止し、水槽1(図1参照)の周囲からの熱の影響により氷層27が溶ける。氷層27が溶けて氷層27oのように、長電極30のみがONになっても、コンプレッサ5Aは停止したままとする(図12のU)。さらに氷層27が溶けて、氷層27nのように短電極31と、長電極30とが水2中に露出すると、短電極31もONになり、コンプレッサ5Aを運転させて(図12のV)、氷層27が再び成長を始める。以降は同様にして、図12のS以降の動作を繰り返して、氷層27は上記変化を繰り返す。
氷層27の上側が薄くなっている形状に合わせて電極の短電極31と、長電極30とを氷厚み検出器29の上下に配置したことにより、コンプレッサ5Aを運転させる状態である、氷層27nの運転状態(図12のR)から、コンプレッサ5Aを停止させる状態である、氷層27pの運転状態(図12のT)までの氷層27の厚さの変化量を大きくすることができる。このため、氷層27の厚さの変化量が大きいことから、コンプレッサ5Aが運転する状態での氷層27が成長するのにかかる時間及びコンプレッサ5Aが停止する状態での氷層27が溶けるのにかかる時間を長く取ることができる。これにより、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの経過時間が長くなり、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との時間間隔を一定程度確保することができるので、コンプレッサ5Aの運転する状態と停止する状態との切り換え回数が減少し、実施の形態1と同様に、コンプレッサ5Aの寿命が向上し、又、飲料パイプ8へ氷層27が接触するという状態が回避される効果が得られる。
尚、参考例においては、実施の形態1と同様の位置に氷厚み検出器29を設けていたが、実施の形態2と同様にショートサイクルA(図9参照)の経路に氷厚み検出器29を設けてもよい。
実施の形態1及び実施の形態2においては、氷厚み検出器20は図2に示すように長電極22と、長電極23と、短電極24とが配置されており、コンプレッサ5Aが運転する状態から停止する状態までの氷層27の距離が長くすることができれば、長電極と短電極は他の配置や個数であってもよい。また、実施の形態1及び実施の形態2においては、短電極24及び長電極23は、水槽1の深さ方向に対して同じ位置となるように、つまり、長電極23は、短電極24に対して水槽1の深さ方向とは垂直な方向にずれた位置に設けられていたが、短電極24に対して長電極23は、水槽1の深さ方向に対して、深さが浅い方向又は深い方向に多少ずれていてもよい。すなわち、短電極24に対して長電極23は、水槽1の深さ方向とは略垂直な方向にずれた位置に設けられていればよい。また、長電極22は、短電極24が突き出している側から面26を見て左右方向では長電極23及び短電極24の設けられている位置の中間の位置に設けられていたが、前記左右方向に対して、長電極22は長電極23が設けられている位置と短電極24が設けられている位置の間にあればよい。長電極22が長電極23と短電極24とが設けられている位置の間に設けられていれば、氷厚み検出器20の寸法をコンパクトにすることができる。また、前記左右方向に対して、長電極22は長電極23が設けられている位置と短電極24が設けられている位置の外側にあってもよい。すなわち、長電極22は長電極23に対して、前記左右方向に対してずれた位置にあればよい。
実施の形態1と、実施の形態2と、参考例とにおいては、アース電極28を設けていたが、アース電極28を設けずに、氷厚み検出器12,20,29の図示しない取り付け部材を金属製とし、該取り付け部材が飲料冷却装置17の外装に導通していることで、アース電極28と同様の効果を持たせてもよい。
1 水槽、2 水、3 冷却パイプ、8 飲料パイプ、12,20,29 氷厚み検出器、17 飲料冷却装置、22,23,30 長電極、24,31 短電極、27,27a,27b,27c,27d,27e,27f,27g,27h,27i,27j,27k,27l,27m,27n,27o,27p 氷層。

Claims (1)

  1. 水を収容する水槽と、
    前記水槽内に設けられ、冷媒が流通する冷却パイプと、
    前記水槽内に設けられ、飲料が流通する飲料パイプと、
    を備え、
    前記冷却パイプを流通する前記冷媒と前記水との間で熱交換が行われることにより、前記冷却パイプの周りに氷層が形成される飲料冷却装置であって、
    前記氷層の厚みを検出するための氷厚み検出器を備え、
    前記氷厚み検出器は、2本の長電極と、1本の短電極とを備え、前記長電極のうち1本は、前記短電極に対して前記水槽の深さ方向にずれた位置に設けられ、前記長電極のうちもう1本は、前記短電極に対して前記水槽の深さ方向とは略垂直な方向にずれた位置に設けられている飲料冷却装置。
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