JP2016042414A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化することなく高電圧の短絡電流を遮断できる回路遮断器を提供する。【解決手段】回路遮断器は、表面が絶縁物で構成され、回転自在に支持された可動ホルダ4と、固定接点11aを有する固定子1aと、固定接点11aに接離する可動接点21aを有し、可動ホルダ4の側面上に可動接点21aが設けられた端部のみが露出するように可動ホルダ4に取り付けられた可動子2と、固定子1aと可動子2との間に発生するアークを消弧する消弧装置15と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は回路遮断器に関する。
従来、特許文献1の回路遮断器の遮断部のように、固定子と回転可能な可動ホルダに保持された可動子と消弧用のグリッドを有する消弧装置とを有する回路遮断器が用いられている。負荷電流通電時の回路遮断器では固定子と可動子とが閉じており、固定子の固定接点と可動子の可動接点とが接触し導通状態が保たれている。一方、OFF操作時の回路遮断器では固定子と可動子とは開き、固定接点と可動接点とは互いに離反して開極し、両者の間にアークが発生する。発生したアークは消弧装置に引き込まれて消弧される。
ここで、太陽光発電設備などの直流発電設備で発生する直流の短絡電流を遮断する場合、直流電流には交流電流と異なり電流の零点が存在しないため、交流遮断のように零点を待つようなことなく、早急にアーク電圧を系統電圧である電源電圧以上に高めて限流遮断すること、すなわち高電圧の短絡電流を速やかに遮断することが極めて重要となる。
そこで、アーク電圧を高める目的で開極距離を大きく取るために、可動子の回転半径を大きくし、アークを大きく引き伸ばす方法が考えられる。例えば特許文献1の場合、可動子の回転半径は、可動ホルダの軸から可動子を保持する側面までの長さ(半径)と、可動ホルダの側面から可動接点までの長さ(可動子の可動ホルダの側面上に保持される部分の長さ)との和で表される。よって可動子の可動ホルダの側面上に保持される部分の長さを長くすることで、アークの回転半径を大きくすることが可能となる。しかし可動子の可動ホルダの側面上に保持される部分を長くしてアークの回転半径を大きく取ると、回路遮断器の中で遮断部を収納するスペースも大きくする必要が生じるため、回路遮断器が大型化するという問題が生じる。
特開2007−052942号公報
本発明は上記した問題に着目して為されたものであって、大型化することなく高電圧の短絡電流を遮断できる回路遮断器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るある態様の回路遮断器は、表面が絶縁物で構成され回転自在に支持された可動ホルダと、固定接点を有する固定子と、固定接点に接離する可動接点を有し、可動ホルダの側面上に可動接点が設けられた端部のみが露出するように可動ホルダに取り付けられ、可動ホルダとともに回転する可動子と、固定子と可動子との間に発生するアークを消弧する消弧装置と、を備えることを要旨とする。
従って本発明の回路遮断器によれば、大型化することなく高電圧の短絡電流を遮断可能な回路遮断器とすることができる。
本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部を左側面上側から説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部を右側面上側から説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の内部を左側面下側から説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の内部を右側面上側から説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の正面図である。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その1)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その2)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その3)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その4)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その5)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その6)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その7)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その8)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その9)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その10)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その11)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その12)。 本発明の実施形態に係る回路遮断器の遮断部の動作を説明する側面図である(その13)。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各部材の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。又、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」に、「右」が「左」になることは勿論である。
本発明の実施形態に係る回路遮断器は、図示しない筐体と、遮断部10(図1及び図2参照)と、図示しない開閉機構とを備える。筐体は絶縁材のケースとカバーとからなり遮断部10及び開閉機構を収納する。開閉機構は遮断部10の可動ホルダ4に連結され、開閉機構による開閉動作に基づいて可動ホルダ4が回転する。
遮断部10は、図1及び図2に示すように、隔壁31と頂部32と底部33とを有する本体枠30と、隔壁31に設けられた孔(図3及び図4参照)に挿し込まれ、軸5に固定されるとともに軸5を中心に筐体に回転自在に支持された円柱状の可動ホルダ4とを備える(図7,図9,図11及び図13等参照)。また遮断部10は、図6に示すように、可動ホルダ4の側面の円周面上に2つの可動接点21a,21bが設けられた2つの先端22a,22bのみが露出するように可動ホルダ4の内側に一部を埋め込んだ可動子2を備える。
また遮断部10は、図1及び図3に示すように、第1の可動接点21aが接離する第1の固定接点11aと、負荷側に接続される負荷側端子12aとを有する第1の固定子1aを備える。また遮断部10は、負荷側端子12aに取り付けられた第1のアークランナー19を有する。また遮断部10は、図2及び図4に示すように、第2の可動接点21bが接離する第2の固定接点11bと、電源側に接続される受電側端子12bとを有する第2の固定子1bを備える。また遮断部10は、受電側端子12bに取り付けられた第2のアークランナー29を有する。
また遮断部10は、図1〜図4に示すように、電流遮断時に第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間に発生するアークを消弧する第1の消弧装置15を有する第1の消弧室14を備える。また遮断部10は、電流遮断時に第2の固定接点11bと第2の可動接点21bとの間に発生するアークを消弧する第2の消弧装置25を有する第2の消弧室24を備える。第1の消弧装置15と第2消弧装置25とは、可動ホルダ4の第1の可動接点21aと第2の可動接点21bとは反対側にそれぞれ配置されており、遮断部10がコンパクトに構成されている。また遮断部10は、図15及び16に示すように、可動子2の回転範囲を規制する第1のストッパ18と第2のストッパ28とを本体枠30の隔壁31を挟んで備える。可動子2は、第1のストッパ18と第2のストッパ28の間を自由に移動可能に構成されている。
本体枠30は、図1〜4に示すように、主面を水平にして上下方向に離間して配置された矩形の平板状の頂部32及び底部33の間に、鉛直に立つように矩形の平板状の隔壁31が設けられて構成される。頂部32は主面全体が水平であるが、底部33の長手方向の一方の端部側は上側へ屈曲した後、再び頂部32と平行に折り曲げられることにより、傾斜部が設けられている。隔壁31、頂部32及び底部33は一体的に形成されている。
また本体枠30を長手方向の一方の端面側から見ると、図5に示すように、本体枠30の端面は、隔壁31の端面と頂部32の端面と底部33の端面とによりI字状を示す。すなわち頂部32と底部33との上下の間の空間は、隔壁31によって左右2つに分けられる。第1の固定子1aと第2の固定子1bとを除けば、遮断部10は隔壁31を中心に左右対称に構成されている。尚、図5の紙面を正面から見て表われる側を遮断部10の「前側」と定義し、以下、遮断部10の各方向の説明においては、この「前側」を基準に前後左右の語を用いる。
図6は、遮断部10を左側面から見て第1の消弧室14の左側壁17(図1参照)を省略した内部の状態を示す。可動ホルダ4は略円柱状であり、図6に示すように、本体枠30の隔壁31の高さ方向の中央で、やや後寄り位置に形成された孔に、軸5を水平にした状態で挿し込まれている。すなわち遮断部10を側面から見た場合、図6に示すように、可動ホルダ4の円柱の底面が正面に現れる。可動ホルダ4の円柱の側面は滑らかな円周面であり、可動ホルダ4の表面及び内部は絶縁物で構成されている。絶縁物は、加熱されるとアブレーションガスを発生する樹脂が好ましく、例えば、ポリアミド66(PA66)やポリオキシメチレン(POM)等の樹脂が、本発明の実施形態に係る絶縁物として好適に用いられる。
また可動ホルダ4の円柱の底面には、例えば回転可能に支持された図示しない操作ハンドルを有する開閉機構が連結され、操作ハンドルの回転動作に伴い、可動ホルダ4が回転するように構成されている。尚、可動ホルダ4の形状は、正円を底面とする円柱に限定されるものでなく、例えば、卵の輪郭のような形状の底面を有する柱状であってもよい。また中心に軸が設けられた上で内部が中空の筒状とされてもよい。可動ホルダは、滑らかに湾曲する円弧部を有する底面を有し、絶縁物の表面を有する側面上でアークを伸長できればよく、形状は適宜変更されてよい。
図3及び図4は、可動ホルダ4の図示を省略して遮断部10の内部を示す図である。図3及び図4に示すように、可動子2は、2つの可動接点21a,21bが取り付けられた橋絡部22を有し、橋絡部22は可動子2の本体をなしている。橋絡部22は、板状の部材がU字状(コ字状)に折り曲げられることで、可動ホルダ4と反対側の端部が、2つの先端22a,22bに分岐するように構成される。可動子2は、橋絡部22のU字の凹部に隔壁31が位置するように可動ホルダ4に埋め込まれており(図6参照)、橋絡部22と隔壁31とは、互いに干渉しないように所定のクリアランスが設けられている。
第1の可動接点21aは、2つの先端のうち一方の先端22aの第1の固定接点11aと対向する側の面に、第1の固定接点11aに、投入状態で接触するように固着されている。また第2の可動接点21bは、2つの先端のうち他方の先端22bの第2の固定接点11bと対向する側の面に、第2の固定接点11bに、投入状態で接触するように固着されている。開極時には、第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間と、第2の固定接点11bと第2の可動接点21bとの間とに、それぞれ別個のアークが発生する。
また可動子2は、図1、図2、図6及び図7に示すように、橋絡部22の分岐した2つの先端22a,22b以外の中央部が可動ホルダ4に埋め込まれることにより、2つの先端22a,22bのみが可動ホルダ4の側面(円周面)上に露出する。また2つの可動接点21a,21bを可動ホルダ4の側面に非常に近接した位置に配置できる。そして2つの可動接点21a,21bが可動ホルダ4と一体的に回転することにより、電源側の回路と負荷側の回路とが接続あるいは電流遮断される。
電流を遮断する開極時には、2つの可動接点21a,21bが可動ホルダ4の側面に近接配置されているので、2つの固定接点11a,11bとの間の各アークは可動ホルダ4の回転に併せて可動ホルダ4の側面に近接するように伸長される。可動ホルダ4の側面のアークが近接した箇所はアークの熱によって加熱され、表面に含まれる絶縁物が融解し、アブレーションガスが発生する。
ここで、可動ホルダ4の側面と2つの可動接点21a,21bとの間隔は、零mm以上5mm以下に設定されることが好ましい。間隔が零の場合は、2つの可動接点21a,21bが可動ホルダ4の側面上に位置することを意味する。間隔が5mmを超えると、可動子2の回転時にアークが可動ホルダ4の側面に近接するまで時間がかかり、後述するように可動ホルダ4から噴出するアブレーションガスを有効に活用できなくなるおそれがある。
第1の固定子1aの負荷側端子12aは、図6に示すように、板状部材からなり、板状部材が曲がりながら延長して電流路を構成している。図6では、負荷側である前側(図6中の右側)から後側(図6中の左側)に向かって、本体枠30の底部33の下面に沿って延長するように取り付けられて構成されている。負荷側端子12aが構成している電流路の一部は本体枠30の底部33の下面の左側で上方向に立ち上がっている。すなわち負荷側端子12aの後端部は、図6では、底部33の後端面に沿って上方に約90度の角度で折り曲げられて立ち上がった後、2つの可動接点21a,21bの高さで、更に可動ホルダ4側に約45度の角度で折り曲げられている。約45度の角度で折り曲げられたことにより、負荷側端子12aの後端面が可動ホルダ4の側面に対向するように側面の近傍に位置している。そして負荷側端子12aの後端部の第1の可動接点21aと対向する側の面に、第1の固定接点11aが固着されている。
負荷側端子12aの後端面と可動ホルダ4の側面との間隔は、第1の固定接点11aが可動ホルダ4に接触して可動ホルダ4の回転を妨げないようなごく僅かの距離に設定されている。尚、負荷側端子12aの、2つの可動接点21a,21bの高さにおける折り曲げ部の水平面(又は鉛直面)に対する角度は、適宜設定されてよく、本発明の実施形態に係る折り曲げ部は、45度とされている。可動子2は、遮断部10を側面から見た場合に折り曲げ部と平行に位置するので、折り曲げ部の水平面(又は鉛直面)に対する角度が45度であることにより、可動子2の水平面(又は鉛直面)に対する角度も45度となる。
第2の固定子1bの受電側端子12bは、図2及び図4に示すように、電源側である本体枠30の後側に設けられた板状部材によって構成されている。受電側端子12bは、図5に示すように、遮断部10を正面から見て、負荷側端子12aと左右方向で互いに重ならないように、右側に変位して取り付けられている。受電側端子12bは、図2、図4及び図10に示すように、底部33の後端部の右側の位置で、負荷側端子12aと同様に、上方に約90度の角度で折り曲げられて立ち上がった後、2つの可動接点21a,21bの高さで、更に可動ホルダ4側に折り曲げられ、後端面が可動ホルダ4の側面に対向するように側面の近傍に位置している。そして受電側端子12bの後端部の第2の可動接点21bと対向する側の面に、第2の固定接点11bが固着されている。すなわち受電側端子12bの折り曲げ部から可動ホルダ4の側面方向に向かう端部側は、負荷側端子12aと左右対称的に構成されている。
第1の消弧室14は、図6に示すように、隔壁31より左側の空間内に設けられ、この空間内の後側に位置する第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間に発生するアークを消弧するものである。第1の消弧室14は、図1、図3及び図5に示すように、隔壁31の左側の面に取り付けられた右側壁16と、右側壁16と離間して平行に設けられた左側壁17と、2つの側壁16,17間に設けられた第1の消弧装置15とを有する。第1の消弧装置15は、本発明の実施形態では、2つの側壁16,17間に架け渡された複数枚のグリッドで構成されている。
図1〜図4に示すように、第1の消弧室14の右側壁16及び左側壁17はいずれも、U字状の平板であり、遮断部10の後側にU字が開口するように取り付けられ、U字の凹部に可動ホルダ4が挿し込まれる。U字の凹部をなす輪郭線は、図6に示すように、可動ホルダ4の側面の輪郭に沿った正円のうち約180度の中心角で切り取られる円弧で現れる。U字の凹部と可動ホルダ4の側面(円周面)との間には、可動ホルダ4の回転を妨げないようにごく僅かなクリアランスが設けられている。すなわち可動ホルダ4は第1の消弧室14の内側に隣接して設けられており、図7〜図18に示すように、可動ホルダ4の側面から外側に突出するように設けられている第1の可動接点21aの回転の軌跡は、第1の消弧室14のU字の内側を通過する。
第1の消弧室14の内側には、図6に示すように、平板状の複数枚のグリッドがそれぞれ主面を水平にして、等間隔で上下方向に取り付けられている。各グリッドの前後方向の長さは、本体枠30の底部33に最も近接する最下段のグリッド、及び本体枠30の頂部32に最も近接する最上段のグリッドが最も長い。また複数枚のグリッドのうち中央の2枚のグリッドの前後方向の長さが最も短く、各グリッドの長さは、最下段又は最上段から中央に向かうにつれて短くなるように構成されている。
また最下段のグリッドの後端部の前後方向の位置は、回転角度が0度となる、第1の可動接点21aと第1の固定接点11aとの接触位置における可動子2の先端と略同じ位置である。また最上段のグリッドの後端部の前後方向の位置は、回転角度が270度のときの可動子2の先端の位置と略同じ位置である(図15参照)。すなわち第1の消弧装置15は上下対称的な構成であり、各グリッドが上面、下面又は後端面の少なくともひとつを用いて、可動ホルダ4の側面のうち可動子2の回転範囲を構成する領域に対向するように、可動ホルダ4の下側、前側及び上側に設けられている。
第2の消弧室24は、隔壁31の右側の空間の後側に位置する第2の固定接点11bと第2の可動接点21bとの間に発生するアークを消弧するものである。第2の消弧室24は、図5に示すように、第1の消弧室14と本体枠30の隔壁31を挟んで隔壁31より右側の空間内に設けられ、隔壁31より左側の空間内の第1の消弧室14に対称的に構成されている。すなわち第1の消弧室14の右側壁16に対応して左側壁26を有し、第1の消弧室14の左側壁17に対応して右側壁27を有し、第1の消弧室14の第1の消弧装置15に対応して第2の消弧装置25を有し、第2の消弧装置25は複数枚のグリッドで構成されている。
第1のアークランナー19は、図1、図3及び図6に示すように、負荷側端子12aの後側の鉛直部の可動子2の橋絡部22に対向する側の面に固着された、導電性を有する板状の部材である。第1のアークランナー19の上端部は、第1の固定子1aの第1の固定接点11aとごく僅かに離間して近接する。また第1のアークランナー19の下端部は、本体枠30の底部33の上面の後側の端部に固定されるとともに、第1の消弧室14の最下段のグリッドの後側の端部とごく僅かに離間して近接する位置に配置される。すなわち第1のアークランナー19は、負荷側端子12aの後側の鉛直部の厚みを第1の固定接点11a側及び第1の消弧室14の最下段のグリッド側に拡張させ、負荷側端子12aと第1の固定接点11aとの間隔及び最下段のグリッドとの間隔のそれぞれを縮小させる。
第1のアークランナー19は、開極時に、第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間のアークが伸長されるとき、アークの第1の固定接点11a側の端部を、第1の固定接点11aから第1のアークランナー19へ転流させるものである。更に、第1のアークランナー19へ転流したアークを、第1のアークランナー19から第1の消弧室14の最下段のグリッドへ転流させるものである。アークの一端が第1の固定接点11aから第1のアークランナー19へ転流することにより、第1の固定接点11aがアークの熱により損耗することを防止することが可能となる。またアークが第1のアークランナー19から最下段のグリッドへ転流することにより、アークの第1の固定接点11a側の端部が、回転する第1の可動接点21aに追随するように、第1の可動接点21aの移動方向へ緩やかに移動することを促進させることが可能となる。
第2のアークランナー29は、図2及び図4に示すように、隔壁31の右側の空間内に設けられ、隔壁31の左側の空間内の第1のアークランナー19に対称的に構成されている。第2のアークランナー29も、第1のアークランナー19と同様に、受電側端子12bの後側の鉛直部の厚みを第2の固定接点11b側及び第2の消弧室24の最下段のグリッド側に拡張させ、アークの転流を促進するものである。
第1のストッパ18は絶縁物により八面を有する立体形状に構成され、図6に示すように、本体枠30の隔壁31の左側の面の後側に取り付けられている。第1のストッパ18は、可動ホルダ4の側面に対向する前面と、前面と上面との間に位置する上側の傾斜面と、前面と下面との間に位置する下側の傾斜面とを有する。第1のストッパ18を側面から見た場合の前面の輪郭線は、可動ホルダ4の側面の輪郭に沿い、可動ホルダ4の底面の正円のうち約90度の中心角で切り取られる円弧で現れる。第1のストッパ18の前面と可動ホルダ4の側面との間には、可動ホルダ4の回転を妨げないようにごく僅かなクリアランスが設けられている。
また第1のストッパ18の下側の傾斜面は、水平面(又は鉛直面)に対して約45度に傾斜し、第1の固定子1aの負荷側端子12aの折り曲げ部に接触して配置されている。よって第1のストッパ18の下側の傾斜面は、第1の固定子1aの負荷側端子12aの折り曲げ部とともに、可動子2が回転を開始する位置を定義する。一方、第1のストッパ18の上側の傾斜面は、水平面(又は鉛直面)に対して約45度に傾斜し、第1の消弧室14の上側の後端に近接している。第1のストッパ18の上側の傾斜面は、図15に示すように、可動ホルダ4が回転した際に、橋絡部22の第1の可動接点21aと反対側の面が接触して停止する位置である。よって第1のストッパ18の上側の傾斜面は、可動子2の回転が終了する位置を定義する。すなわち可動子2は、第1のストッパ18の上側及び下側の2つの傾斜面が交差して分画される領域のうち鈍角側の領域を回転し、第1のストッパ18により規制される回転範囲の上限角度は270度である。
第2のストッパ28は、図2及び図4に示すように、隔壁31の右側の空間内に設けられており、隔壁31の左側の空間内の第1のストッパ18に対称的に構成されている。すなわち第2のストッパ28の上側の傾斜面は、第1のストッパ18の上側の傾斜面に対応し、可動ホルダ4が回転した際に、図16に示すように、橋絡部22の第2の可動接点21bと反対側の面が接触するように構成されている。また第2のストッパ28の下側の傾斜面は、第1のストッパ18の下側の傾斜面に対応し、第2の固定子1bの受電側端子12bの折り曲げ部に接触して配置されている。第2のストッパ28も、第1のストッパ18と同様に、可動子2の回転範囲の上限角度を270度に規制する。
尚、可動子2の回転範囲が拡がれば、回転範囲に比例してアーク長をより伸長できるため、コンパクトな構造であっても大きなアーク長を稼ぐことができる。よって可動子の回転範囲の上限角度は180度以上であることが好ましく、270度以上であれば更に好ましい。
以上のように構成された遮断部10を備える本発明の実施形態に係る回路遮断器は、可動ホルダ4の回転により、電源側の回路と負荷側の回路とを接続或いは遮断する。また短絡電流の遮断時に、第1の消弧装置15によって第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間に発生したアークが、また第2の消弧装置25によって第2の固定接点11bと第2の可動接点21bとの間に発生したアークが、それぞれ素早く消弧される。そして回路遮断器は、短絡電流を限流遮断するように構成されている。
次に、この回路遮断器の動作を図6〜図18を参照して説明する。図6において、電流通電時においては、可動子2は、開閉機構の閉極動作により投入駆動され、第1の固定接点11a及び第1の可動接点21aと、第2の固定接点11b及び第2の可動接点21bとがそれぞれ接触する。このとき電流は、電源側の受電側端子12bから、第2の固定接点11b、第2の可動接点21b、橋絡部22、第1の可動接点21a、第1の固定接点11a、負荷側端子12aの順に流れる。
一方、短絡電流遮断時においては、可動子2の開極動作により、2つの可動接点21a,21bが、2つの固定接点11a,11bから図6中の右下方に回転して離れる。電流遮断過程の直前において、電流経路は、受電側端子12bから、第2の固定接点11b、第2の可動接点21b、橋絡部22、第1の可動接点21a、第1の固定接点11a、負荷側端子12aとなる。
図7及び図8は、可動子が閉極時の位置から反時計周りに20度回転した時点の遮断部10の内側の状態を示す。尚図8では、橋絡部22を埋め込んで回転する可動ホルダ4は図示が省略されている。図7に示すように、本体枠30の左側の空間内では、第1の固定接点11aと第1の可動接点21aとの間には第1のアークAが発生する。また図8に示すように、本体枠30の右側の空間内では、第2の固定接点11bと第2の可動接点21bとの間には第2のアークAが発生する。そして、可動子の開極動作が更に進むと、第1のアークA及び第2のアークAが更に伸長する。
次に図9及び図10に、可動子2が閉極位置から反時計周りに45度回転した時点の遮断部10の内側の状態を示す。図9中に鉛直状態の橋絡部22で示すように、2つの可動接点21a,21bが、本体枠30の左側及び右側の空間内において最も低い位置に到達する。可動子2が、図7の状態から図9の状態に至るまで回転する間に、第1のアークAは可動ホルダ4の側面に近接する。第1のアークAが近接した可動ホルダ4の表面の樹脂が第1のアークAの熱に加熱され、可動ホルダ4の側面からアブレーションガスが、図9中の矢印で示す向きに発生する。発生したアブレーションガスは第1のアークA側に向かって噴出して第1のアークAを冷却するとともに、ガス圧により第1の消弧室14の最下段のグリッド側へ押し下げるように駆動させる。アブレーションガスの冷却作用とガス圧の作用により、第1のアークAは伸長する。またガス圧により第1のアークAの第1の固定接点11a側の端部が駆動し、第1のアークランナー19の上端部に転流する。
一方、図10に示す第2のアークAは第1のアークAと対称的に、可動ホルダ4から噴出したアブレーションガスの冷却作用とガス圧の作用により伸長する。また第1のアークAと同様に、第2のアークAの第2の固定接点11b側の端部が第2のアークランナー29の上端部に転流する。
次に、図11及び図12に、可動子が閉極時の位置から反時計周りに90度回転した時点の遮断部10の内側の状態を示す。図11中の第1の可動接点21aの位置で示すように、2つの可動接点21a,21bが本体枠30の左側及び右側の空間内で、上下方向の幅における下から約1/4弱程度の高さにそれぞれ到達する。可動子2が、図9の状態から図11の状態に至るまで回転する間の、第1のアークAの可動ホルダ4の側面への近接により、可動ホルダ4の側面からアブレーションガスが図11中の矢印で示す向きに発生する。
発生したアブレーションガスは第1のアークA側に向かって噴出し、第1のアークAを更に冷却する。またアブレーションガスは、第1のアークAをガス圧により、第1の消弧室14の上下方向に設けられた複数枚のグリッドのうち下側のグリッド側へ更に押し出して伸長する。すなわち、第1のアークAの第1の固定接点11a側の端部は第1のアークランナー19の下端部に向かって駆動し、第1のアークAの中央部は最下段のグリッドに向かって駆動する。また第1のアークAの第1の可動接点21a側の端部は最下段のグリッドを含む下側のグリッド側へ駆動する。そのため第1のアークAが第1の消弧室の最下段のグリッドに転流し、図11に示すように、第1の後下側のアークA1と、第1の前側のアークA2とに分断される。第1の後下側のアークA1は、第1のアークランナー19の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。また第1の前側のアークA2は、最下段のグリッドの上面と第1の可動接点21aとの間に位置する。
一方、図10に示す第2のアークAは、第1のアークAと対称的に、可動ホルダ4から噴出したアブレーションガスの冷却作用とガス圧の作用により更に伸長する。また第1のアークAと同様に、第2のアークAの第2の固定接点11b側の端部は第2のアークランナー29の下端部に向かって駆動し、第2のアークAの中央部は第2の消弧室14の最下段のグリッドに向かって駆動する。また第2のアークAの第2の可動接点21b側の端部は最下段のグリッドを含む下側のグリッド側へ駆動する。
そのため第2のアークAが第2の消弧室の最下段のグリッドに転流し、図12に示すように、第2の後下側のアークA1と、第2の前側のアークA2とに分断される。第2の後下側のアークA1は、第2のアークランナー29の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。また第2の前側のアークA2は、最下段のグリッドの上面と第2の可動接点21bとの間に位置する。
次に、図13及び図14に、可動子2が閉極時の位置から反時計周りに180度回転した時点の遮断部10の内側の状態を示す。図13中の第1の可動接点21aの位置で示すように、2つの可動接点21a,21bが本体枠30の左側及び右側の空間内で、上下方向の幅における下から約1/4弱程度の高さに到達する。可動子2が、図11の状態から図13の状態に至るまで回転する間の、第1の前側のアークA2の可動ホルダ4の側面への近接により、可動ホルダ4の側面からアブレーションガスが図13中の矢印で示すように発生する。
発生したアブレーションガスは可動ホルダ4から第1の前側のアークA2側に向かって噴出し、第1の前側のアークA2を更に冷却するとともに、ガス圧により第1の前側のアークA2を前側へ押し出して伸長させる。すなわち第1の前側のアークA2の第1の可動接点21aと反対側の端部は、最下段のグリッドの上面上を前方に駆動する。第1の後下側のアークA1は、第1のアークランナー19の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
一方、図14に示す第2の前側のアークA2は、第1の前側のアークA2と対称的に、可動ホルダ4から噴出したアブレーションガスの冷却作用とガス圧の作用により更に伸長する。またアブレーションガスのガス圧の作用により、第2の前側のアークA2の第2の可動接点21bと反対側の端部は、最下段のグリッドの上面上を前方に駆動するとともに、第2の前側のアークA2は前側に押し出されて伸長する。第2の後下側のアークA1は、第2のアークランナー29の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
次に、図15及び図16に、可動子2が閉極時の位置から反時計周りに270度回転した時点の遮断部10の内側の状態を示す。図15中の第1の可動接点21aの位置で示すように、2つの可動接点21a,21bが、回転終了位置に到達する。可動子2が、図13の状態から図15の状態に至るまで回転する間の、第1の前側のアークA2の可動ホルダ4の側面への近接により、可動ホルダ4の側面からアブレーションガスが図15中の矢印で示すように発生する。
発生したアブレーションガスは第1の前側のアークA2側に向かって噴出し、第1の前側のアークA2を更に冷却する。またアブレーションガスは、第1の前側のアークA2の第1の可動接点21a側の端部を、ガス圧により第1の消弧室14の上下方向に設けられた複数枚のグリッドのうち上側のグリッド側へ更に押し出して伸長する。
すなわち第1の前側のアークA2の第1の可動接点21aと反対側の端部は、最下段のグリッドの上面上を更に前方に駆動して前端部に至る。最下段のグリッドの前端部と第1の可動接点21aとの間の第1の前側のアークA2は、可動ホルダ4の側面上の左側で伸長される。第1の後下側のアークA1は、第1のアークランナー19の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
一方、図16に示す第2の前側のアークA2は、第1の前側のアークA2と対称的に、可動ホルダ4から噴出したアブレーションガスの冷却作用とガス圧の作用により更に伸長する。またアブレーションガスのガス圧の作用により、第2の前側のアークA2の第2の可動接点21bと反対側の端部は、最下段のグリッドの上面上を更に前方に駆動して前端部に至り、第2の前側のアークA2は、可動ホルダ4の側面上の右側で伸長される。第2の後下側のアークA1は、第2のアークランナー29の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
次に、図17及び図18に、可動子が閉極時の位置から反時計周りに270度回転した後、更に時間が経過した時点の遮断部10の内側の状態を示す。アブレーションガスは、図17中の矢印で示すように、可動ホルダ4の側面上の第1の可動接点21a寄り位置からも噴出し、対向する第1の前側のアークA2を更に上方に駆動する。そのため第1の前側のアークA2が第1の消弧室の最上段のグリッドに転流し、図17に示すように、第1の後上側のアークA4と第1の前側のアークA3とに分断される。
第1の後上側のアークA4は、最上段のグリッドの下面と第1の可動接点21aとの間に位置する。また第1の前側のアークA2は、最下段のグリッドの上面と最上段のグリッドの下面との間に位置する。また第1の後下側のアークA1は、第1のアークランナー19の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
一方、第2の消弧室24内の第2の前側のアークA2は、第1の前側のアークA2と対称的に伸長する。可動ホルダ4から噴出したアブレーションガスのガス圧の作用により、第2の前側のアークA2は、第2の消弧室の最上段のグリッドに転流し、図18に示すように、第2の後上側のアークA4と第2の前側のアークA3とに分断される。第2の後上側のアークA4は、最上段のグリッドの下面と第2の可動接点21bとの間に位置する。また第2の前側のアークA2は、最下段のグリッドの上面と最上段のグリッドの下面との間に位置する。また第2の後下側のアークA1は、第2のアークランナー29の下端部と最下段のグリッドの後端面との間に位置する。
図7〜図18に示すように、2つの消弧室14,24内でそれぞれ発生した2つのアークA,Aは、可動子2の回転に伴い伸長するとともに、最終的に3つに分断されることによりアーク電圧が高められ消弧される。
上記したように、本発明の実施形態に係る回路遮断器によれば、可動ホルダ4の側面から可動子2を2つの可動接点21a,21b側の端部のみ露出させた上で、2つの可動接点21a,21bを2つの固定接点11a,11bから回転して離間し、2つのアークA,Aを伸長させる。2つのアークA,Aは、可動ホルダ4から噴出するアブレーションガスの冷却作用及びガス圧作用により、消弧装置15,25側へ駆動するように制御される。また2つのアークA,Aは、それぞれの固定接点11a,11b側の端部が2つのアークランナー19,29へ転流した後、更に最下段のグリッドへ転流し、2つの可動接点21a,21b側へ追随するように駆動制御される。2つのアークA,Aの伸長の制御により、可動子2の可動ホルダ4の側面上に保持される部分を長くすることなく、開極距離を確保する。よって回路遮断器をコンパクトに構成してもアーク電圧を効果的に高め、高電圧の短絡電流を遮断することができる。
また本発明の実施形態に係る回路遮断器によれば、2つの可動接点21a,21bは、2つの固定接点11a,11bとの接触位置から正円の軌跡を描くように回転して離間する。ここで可動子2の回転範囲が180度に至るまでの間、2つの可動接点21a,21bと2つの固定接点11a,11bとの空間距離及び沿面距離はいずれも増加し、空間距離は180度で最大となる。ところが可動子2が180度を超えて回転すると、沿面距離は増加を続けるが、空間距離は減少に転じる。本発明の実施形態においては可動子2が270度回転するので、2つの可動接点21a,21bと2つの固定接点11a,11bとの沿面距離は拡大する一方で空間距離は一定の長さ以上に拡大しない。よって空間距離に対して沿面距離を効率的に獲得することが可能となる。
また本発明の実施形態に係る回路遮断器によれば、可動子2の端部が隔壁31を挟んで2つの先端22a,22bに分岐されるとともに、隔壁31を挟んで隣接する2つの消弧室14,24に臨むように配置され、2つのアークA,Aをそれぞれ別個に消弧する。すなわち本体枠30の隔壁31の左右の空間をそれぞれ有効に活用し、コンパクトにいわゆる2点切りを行う構成とされる。そのため、複数点で直列にアークを発生させるとともに、それぞれアークを分断することが可能となり、回路遮断器を大型化することなく大きなアーク電圧を発生させることができる。
またアブレーションガスのガス圧を用いてアークを駆動させるので、自己駆動力が弱い小電流領域のアークであっても転流させて遮断し、接点の消耗を抑えることが可能となる。またガス圧を用いてアークを駆動させるので、アーク電流の向きに関わらず短絡電流を遮断でき、交流電流は勿論直流電流の遮断も可能となる。またアブレーションガスのガス圧を用いてアークを駆動させるので、アークを磁気駆動させるための外部磁場を構成する必要がなく、永久磁石等の磁力源を設ける必要がない。
本発明は上記のとおり開示した実施の形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになると考えられるべきである。
例えば、本発明の実施形態に係る回路遮断器では、2つの固定接点11a,11bと、2つの可動接点21a,21bとの間に生じる2つのアークA,Aを消弧したが、これに限定されるものではなく、1組の固定接点及び可動接点を有する回路遮断器としてもよい。また2点以外の複数点で直列にアークを発生させてもよい。本発明は、可動ホルダの側面上に露出する可動子の領域を抑制するとともに可動子を回転させ、発生するアークを可動ホルダの側面上で伸長するように構成すればよい。
すなわち本発明は、上記に記載していない様々な実施の形態等を含むとともに、本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1a 第1の固定子
1b 第2の固定子
2 可動子
4 可動ホルダ
5 軸
11a 第1の固定接点
11b 第2の固定接点
14 第1の消弧室
15 第1の消弧装置
19 第1のアークランナー
21a 第1の可動接点
21b 第2の可動接点
22a 第1の先端
22b 第2の先端
24 第2の消弧室
25 第2の消弧装置
29 第2のアークランナー
第1のアーク
第2のアーク

Claims (6)

  1. 表面が絶縁物で構成され回転自在に支持された可動ホルダと、
    固定接点を有する固定子と、
    前記固定接点に接離する可動接点を有し、前記可動ホルダの側面上に前記可動接点が設けられた端部のみが露出するように前記可動ホルダに取り付けられ、前記可動ホルダとともに回転する可動子と、
    前記固定子と前記可動子との間に発生するアークを消弧する消弧装置と、
    を備える回路遮断器。
  2. 前記可動子の回転範囲の上限角度は180度以上であることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
  3. 前記絶縁物は、加熱によりアブレーションガスを発生させる樹脂を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路遮断器。
  4. 一方の端部が前記固定接点に近接するとともに、他方の端部が前記消弧装置に近接するアークランナーを更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路遮断器。
  5. 前記可動接点は第1の可動接点と第2の可動接点とを含み、
    前記露出する可動子の端部は第1の先端と第2の先端とに分岐され、
    前記固定子は、前記第1の可動接点に対する第1の固定接点と、前記第2の可動接点に対する第2の固定接点とを有し、
    前記第1の先端に前記第1の可動接点が設けられるともに前記第2の先端に前記第2の可動接点が設けられ、
    前記消弧装置は、前記第1の可動接点及び前記第1の固定接点から発生するアークを消弧する第1の消弧装置と、前記第2の可動接点及び前記第2の固定接点から発生するアークを消弧する第2の消弧装置と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路遮断器。
  6. 一方の端部が前記第1の固定接点に近接するとともに、他方の端部が前記第1の消弧装置に近接する第1のアークランナーと、
    一方の端部が前記第2の固定接点に近接するとともに、他方の端部が前記第2の消弧装置に近接する第2のアークランナーと、
    を更に有することを特徴とする請求項5に記載の回路遮断器。
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