JP2015014161A - 構造物改築方法および構造物改築システム - Google Patents

構造物改築方法および構造物改築システム Download PDF

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【課題】既存外壁を新設外壁に取り替える場合に、作業効率の低下を防止しつつ、新設外壁が損傷するのを防止できる構造物改築方法を提供すること。【解決手段】構造物改築方法は、既存建物1を改築する方法である。この構造物改築方法は、既存建物1から吊下げ支持されて既存建物1を囲む基部21、この基部21の上側に設けられて既存建物1の外周面を覆う上側仮設壁22、および基部21の下側に設けられて既存建物1の外周面を覆う下側仮設壁23を備える外周足場20を架設するステップS1、S2と、下側仮設壁23で囲まれた解体作業スペース40で、既存外壁14を解体するとともに、上側仮設壁22で囲まれた新設作業スペース50で、新設外壁16を取り付けるステップS3と、外周足場20を下方に移動しながらステップS3を繰り返すステップS4、S5と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、構造物改築方法および構造物改築システムに関する。詳しくは、既存構造物を改築する構造物改築方法および構造物改築システムに関する。
従来より、高層建物の既存外壁を解体して、新たに外壁パネルを取り付ける場合がある。この場合、高層建物に枠組み足場を設置することが困難であるうえに、外壁パネルはかなりの重量物であるため、例えば、以下のような施工システムが提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、施工システムは、建物の屋上階に設けられた支持フレームと、支持フレームに支持されて外壁面の所定位置まで作業員を搬送するゴンドラ機構と、支持フレームに支持されて外壁面の所定位置まで外壁パネルを搬送する走行式搬送機構と、支持フレームに吊り下げ支持されてゴンドラ機構および走行式搬送機構の移動範囲を覆う養生する吊り足場と、地表から建物上部に向かって外壁パネルを搬送する仮設リフトと、を備える。
支持フレームは、建物の屋上階に設けられて外方に張り出した複数の支持アームと、これら支持アームの先端に設けられて建物の外周に沿って延びる2条の軌条と、を備える。
ゴンドラ機構は、作業員が搭乗するゴンドラと、ワイヤを介してゴンドラを吊り下げ支持しつつ支持フレーム先端の軌条に沿って移動可能な台車と、を備える。このゴンドラ機構によれば、作業員が搭乗したゴンドラを、水平方向あるいは上下方向に移動することができる。
走行式搬送機構は、支持フレーム先端の軌条に沿って移動可能であり、ワイヤを介して外壁パネルを吊り下げ支持可能である。この走行式搬送機構によれば、外壁パネルを、水平方向あるいは上下方向に移動することができる。
仮設リフトは、外壁面に沿って地表から建物上部まで延びた軌条と、この軌条に沿って移動するケージと、を備えている。この仮設リフトによれば、ケージを軌条に沿って上昇させることにより、外壁パネルを地表から建物上部まで搬送できる。
この施工システムによれば、以下の手順で外壁パネルを取り付ける。
まず、ゴンドラ機構および走行式搬送機構の作業範囲を決定し、この作業範囲を覆うように吊り足場をセットする。
次に、仮設リフトのケージに外壁パネルを載せて、その後、ケージを軌条に沿って上昇させて、外壁パネルを地表から建物上部まで搬送する。次に、仮設リフトのケージ上の外壁パネルを走行式搬送機構により吊り下げ支持させる。次に、ゴンドラ機構によりゴンドラを所定位置まで移動させるととともに、走行式搬送機構により外壁パネルを所定位置まで移動させる。次に、ゴンドラ上の作業員により、走行式搬送機構に支持された外壁パネルを所定位置に取り付ける。このような作業を繰り返すことにより、所定の作業範囲に外壁パネルを取り付ける。
特開2006−348691号公報
しかしながら、上述のような施工システムでは、所定の作業範囲内で、既存外壁の取り外し作業および新設の外壁パネルの取り付け作業を同時に行う。したがって、作業が複雑になるので、作業効率が低下するうえに、取り外した既存外壁が新設外壁に接触して、新設外壁が損傷するおそれがあった。
本発明は、既存外壁を新設外壁に取り替える場合に、作業効率の低下を防止しつつ、新設外壁が損傷するのを防止できる構造物改築方法および構造物改築システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の構造物改築方法は、既存構造物(例えば、後述の既存建物1)を改築する構造物改築方法であって、前記既存構造物に支持されて当該既存構造物を囲む基部(例えば、後述の基部21)、当該基部の上側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う上側仮設壁(例えば、後述の上側仮設壁22)、および前記基部の下側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う下側仮設壁(例えば、後述の下側仮設壁23)を備える仮設壁を架設する初期工程(例えば、後述のステップS1、S2)と、前記下側仮設壁で囲まれた空間(例えば、後述の解体作業スペース40)で、少なくとも既存外壁(例えば、後述の既存外壁14)を解体するとともに、前記上側仮設壁で囲まれた空間(例えば、後述の新設作業スペース50)で、少なくとも新設外壁(例えば、後述の新設外壁16)を取り付ける改築工程(例えば、後述のステップS3)と、前記仮設壁を下方に移動しながら前記改築工程を繰り返す繰り返し工程(例えば、後述のステップS4、S5)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、基部、上側仮設壁、下側仮設壁を備える仮設壁を架設する。このとき、基部により、仮設壁で囲まれた作業空間を、上下2つの作業空間、つまり、上側仮設壁で囲まれた上側の作業空間と、下側仮設壁で囲まれた下側の作業空間と、に仕切る。
次に、下側仮設壁で囲まれた空間で、少なくとも既存外壁を解体するとともに、上側仮設壁で囲まれた空間で、少なくとも新設外壁を取り付ける。そして、仮設壁を下方に移動しながら、既存外壁の解体および新設外壁の取り付けを繰り返す。
このように、仮設壁で囲まれた作業空間を基部で上下に仕切って、一方の作業空間つまり仮設壁で囲まれた下側の空間では、既存外壁を解体しつつ、他方の作業空間つまり仮設壁で囲まれた上側の空間では、新設外壁を新たに取り付ける。したがって、既存外壁の取り外し作業と新設外壁の取り付け作業とを異なる作業エリアで同時に行うことができ、作業効率を向上できる。また、作業者の安全性を確保できるうえに、資材や工具の飛来や落下を確実に防止できる。
また、新設外壁の取り付け作業を行う層(フロア)では、既に既存外壁の取り外し作業が完了しているので、取り外した既存外壁が新設外壁に接触して、新設外壁が損傷することはない。
また、作業エリアを上側仮設壁および下側仮設壁で囲んだので、既存構造物の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。
また、既存構造物の高層部を解体する場合でも、仮設壁により風の影響を受けないので、効率よく既存構造物を解体できる。
請求項2に記載の構造物改築方法は、前記上側仮設壁および前記下側仮設壁を、それぞれ、枠組足場(例えば、後述の枠組足場24)を積層して構成することを特徴とする。
この発明によれば、上側仮設壁を、枠組足場を積層して構成したので、上側仮設壁の基部からの高さを適宜調整して、新設外壁の取り付け作業の作業エリアを任意の広さに設定できる。また、下側仮設壁を、枠組足場を積層して構成したので、下側仮設壁の基部からの深さ(すなわち、基部から下側仮設壁の下端までの距離)を適宜調整して、既設壁の解体作業の作業エリアを任意の広さに設定できる。
また、枠組足場をさらに積層したり、一部の枠組足場を撤去したりすることで、仮設壁の高さ(深さ)を後から自在に調整できる。
請求項3に記載の構造物改築システムは、既存構造物を改築する構造物改築システムであって、前記既存構造物に支持されて当該既存構造物を囲む基部、当該基部の上側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う上側仮設壁、および前記基部の下側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う下側仮設壁を有する仮設壁を備え、前記下側仮設壁で囲まれた空間内では、少なくとも既存外壁が解体され、前記上側仮設壁で囲まれた空間内では、少なくとも新設外壁が取り付けられることを特徴とする。
この発明によれば、上述の請求項1と同様の効果がある。
請求項4に記載の構造物改築システムは、前記上側仮設壁および前記下側仮設壁は、それぞれ、枠組足場を積層して構成されることを特徴とする。
この発明によれば、上述の請求項2と同様の効果がある。
請求項5に記載の構造物改築方法は、既存構造物(例えば、後述の既存建物1)を改築する構造物改築方法であって、前記既存構造物を囲む基部(例えば、後述の基部21)で作業空間を上下に仕切って、一方の作業空間(例えば、後述の解体作業スペース40)では、当該既存構造物の外壁(例えば、後述の既存外壁14)を解体し、他方の作業空間では、当該既存構造物に新たに外壁(例えば、後述の新設外壁16)を取り付けることを特徴とする。
この発明によれば、上述の請求項1と同様の効果がある。
請求項6に記載の構造物改築方法は、既存構造物を上階から下階に向かって改築する構造物改築方法であって、任意の階の少なくとも一部の躯体を残して解体する解体工程と、当該解体した階を改築する改築工程と、仮設壁が下降する下降工程を備え、前記解体工程および前記改築工程を同時期に並行して行う(例えば、後述のステップS3)ことを特徴とする。
この発明によれば、上述の請求項1と同様の効果がある。
本発明によれば、仮設壁で囲まれた作業空間を基部で上下に仕切って、一方の作業空間つまり仮設壁で囲まれた下側の空間では、既存外壁を解体しつつ、他方の作業空間つまり仮設壁で囲まれた上側の空間では、新設外壁を新たに取り付ける。したがって、既存外壁の取り外し作業と新設外壁の取り付け作業とを異なる作業エリアで同時に行うことができ、作業効率を向上できる。また、作業者の安全性を確保できるうえに、資材や工具の飛来や落下を確実に防止できる。また、新設外壁の取り付け作業を行う層(フロア)では、既に既存外壁の取り外し作業が完了しているので、取り外した既存外壁が新設外壁に接触して、新設外壁が損傷することはない。また、作業エリアを上側仮設壁および下側仮設壁で囲んだので、既存構造物の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。また、既存構造物の高層部を解体する場合でも、仮設壁により風の影響を受けないので、効率よく既存構造物を解体できる。
本発明の一実施形態に係る構造物改築方法が適用される既存構造物の断面図である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順のフローチャートである。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その1)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法の仮設壁を架設する手順を説明するための図である。 前記実施形態に係る構造物改築方法の仮設壁の基部の拡大断面図である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その2)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その3)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その4)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その5)である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る構造物改築方法が適用される既存構造物としての既存建物1の断面図である。
既存建物1は、m(mは自然数)階建ての高層建物である。この既存建物1は、骨組みつまり構造体として、複数本の既存柱11と、これら既存柱11同士を連結する複数の既存大梁12と、を備える。また、この既存建物1は、非構造体として、既存床スラブ13、既存外壁14、既存間仕切壁15などを備える。
本発明の構造物改築方法は、この既存建物1を改築するものである。具体的には、既存建物1の既存外壁14を解体して、新設外壁16(図9参照)を取り付けるものである。
以下、既存建物1を改築する手順について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1では、図3に示すように、仮設壁としての外周足場20を架設する。
この外周足場20は、既存建物1の屋上階の既存床スラブ13から吊下げ支持されて既存建物1を囲む矩形枠状の基部21と、この基部21の上側に設けられて既存建物1の外周面を覆う上側仮設壁22と、基部21の下側に設けられて既存建物1の外周面を覆う下側仮設壁23と、を備える。
上側仮設壁22および下側仮設壁23は、それぞれ、既存建物1の2層分の高さであり、枠組足場24を例えば6段ずつ積層して構成される。すなわち、上側仮設壁22は、基部21上に枠組足場24を上方に向かって積層することで架設される。一方、下側仮設壁23は、基部21の下面から、枠組足場24を吊下げ支持しながら下方に向かって積層することで架設される。
また、上側仮設壁22の外周面は、メッシュシート25で覆われている。なお、これに限らず、上側仮設壁22の外周面を防音パネルで覆ってもよい。
また、下側仮設壁23の外周面は、防音パネル26で覆われている。なお、これに限らず、下側仮設壁23の外周面をメッシュシートで覆ってもよい。
具体的には、まず、図4に示すように、既存建物1の屋上階の既存床スラブ13に、基部21を支持する支持装置30を所定間隔おきに設ける。この支持装置30は、屋上階の既存床スラブ13に設けられて既存建物1の外側に向かって突出して延びる延出部31と、この延出部31の先端に設けられた油圧ジャッキ32と、この油圧ジャッキ32に昇降可能に支持されて基部21に連結された吊り材33と、を備える。
なお、本実施形態では、延出部31をトラス梁とするが、これに限らず、H鋼など直線状の鋼材でもよい。
次に、図4に示すように、外周足場20を、支持装置30で吊下げ支持して架設する。なお、図4では、理解の容易のため、上側仮設壁22および下側仮設壁23を破線で示している。
すなわち、まず、油圧ジャッキ32から吊り材33を介して基部21を吊下げ支持する。このとき、基部21の高さを(m−3)階床レベルとし、基部21の外側を吊り材33で吊下げ支持する。
次に、この基部21の上側に上側仮設壁22を架設するとともに、基部21の下側に下側仮設壁23を架設する。
以下、上側仮設壁22で囲まれた空間を新設作業スペース50とし、下側仮設壁23で囲まれた空間を解体作業スペース40とする。すると、新設作業スペース50は、m階および(m−1)階に設けられ、解体作業スペース40は、(m−2)階および(m−3)階に設けられる。
図5は、外周足場20の基部21の拡大断面図である。
基部21には、基部21と既存建物1の外壁面との隙間を塞ぐ隙間塞ぎ部材27が設けられている。この隙間塞ぎ部材27は、平板状の塞ぎ部材本体271と、この塞ぎ部材本体271の先端縁に設けられて弾性変形可能なゴム部材272と、を備える。ゴム部材272は、既存建物1の外壁面に密着しており、これにより、基部21と既存建物1の外壁面との隙間を確実に塞いでいる。
したがって、この基部21の隙間塞ぎ部材27は、外周足場20で囲まれた作業空間を、上下2つの作業空間、つまり、上側仮設壁22で囲まれた新設作業スペース50と、下側仮設壁23で囲まれた解体作業スペース40と、に仕切っている。
また、上側仮設壁22および下側仮設壁23には、既存建物1の外壁面に沿って移動可能な移動壁繋ぎ28が設けられている。移動壁繋ぎ28の先端部は、既存建物1の外壁面に設けられて略鉛直方向に延びる図示しないゴンドラガイドに係止しており、これにより、移動壁繋ぎ28は、ゴンドラガイドに沿って移動可能でかつ外壁面の面外方向への移動が規制される。
ステップS2では、図6に示すように、新設作業スペース50内で、既存建物1の既存外壁14を解体する。
この解体作業では、既存外壁14を取り外した後、解体作業スペース40内で小割りして、既存建物1の図示しない内部エレベータを利用して下階に運搬する。あるいは、既存建物1の内部または外周部に図示しない搬出口を設け、この搬出口を通して、下階に運搬してもよい。下階に運搬した解体材は、リサイクル可能な材料と産業廃棄物との仕分けを行って、場外に搬出する。
ステップS3では、図7に示すように、解体作業スペース40内で、ステップS2と同様に既存建物1の既存外壁14を解体する。
また、既存外壁14の解体と同時に、図7に示すように、新設作業スペース50内で、新設外壁16を取り付ける。このとき、補強柱や補強梁を適宜設けてもよい。
この取り付け作業では、既存建物1の図示しない内部エレベータを利用して、新設外壁16を下階から当階まで運搬する。
ステップS4では、図8に示すように、外周足場20を2層分だけ下方に移動する。具体的には、油圧ジャッキ32を駆動して、吊り材33を下降させることで、外周足場20を下方に移動させる。
これにより、新設作業スペース50および解体作業スペース40を2層だけ下方に形成する。つまり、新設作業スペース50は、(m−2)階および(m−3)階に位置し、解体作業スペース40は、(m−4)階および(m−5)階に位置する。
ステップS5では、図9に示すように、ステップS3を実行して、既存外壁14を解体するとともに新設外壁16を取り付ける。このように、ステップS3、S4を1セットとして繰り返して、上階から下階に向かって改築作業を行う。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)外周足場20で囲まれた作業空間を基部21で上下に仕切って、下側仮設壁23で囲まれた下側の空間つまり解体作業スペース40内では、既存外壁14を解体しつつ、上側仮設壁22で囲まれた上側の空間つまり新設作業スペース50内では、新設外壁16を新たに取り付ける。したがって、既存外壁14の取り外し作業と新設外壁16の取り付け作業とを異なる作業エリアで同時に行うことができ、作業効率を向上できる。また、作業者の安全性を確保できるうえに、資材や工具の飛来や落下を確実に防止できる。
また、新設外壁16の取り付け作業を行う層(フロア)では、既に既存外壁14の取り外し作業が完了しているので、取り外した既存外壁14が新設外壁16に接触して、新設外壁16が損傷することはない。
作業エリアを上側仮設壁22および下側仮設壁23で囲んだので、既存建物1の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。
また、既存建物1の高層部を解体する場合でも、外周足場20により風の影響を受けないので、効率よく既存建物1を解体できる。
(2)上側仮設壁22を、枠組足場24を積層して構成したので、上側仮設壁22の基部21からの高さを適宜調整して、新設作業スペース50を任意の広さに設定できる。また、下側仮設壁23を、枠組足場24を積層して構成したので、下側仮設壁23の基部21からの深さ(すなわち、基部21から下側仮設壁23の下端までの距離)を適宜調整して、解体作業スペース40を任意の広さに設定できる。
また、枠組足場24をさらに積層したり、一部の枠組足場24を撤去したりすることで、仮設壁22、23の高さ(深さ)を後から自在に調整できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、本実施形態では、外周足場20を既存建物1の屋上階近傍で架設したが、これに限らず、外周足場20を地上にて架設し、その後、油圧ジャッキ32を駆動して、外周足場20を地上から既存建物1の屋上階近傍まで上昇させてもよい。
また、本実施形態では、基部21を、既存建物1の屋上階の既存床スラブ13から吊下げ支持したが、これに限らない。例えば、既存建物1の構造体から略水平に基部21を張り出してもよい。この場合、基部21を盛り替えることで、外周足場20を下方に移動する。
また、外周足場20を既存建物1の側面毎に分割可能としてもよい。例えば、本実施形態では、外周足場20を4つに分割可能とし、分割した外周足場20のそれぞれが既存建物1の一つの側面を覆うようにする。この場合、既存建物1の各側面の工事の進行状況に応じて、分割した外周足場20を下方に移動させると、分割した外周足場20同士の間には段差が生じるので、この段差部分にも足場を架設する。
1…既存建物(既存構造物)
11…既存柱
12…既存大梁
13…既存床スラブ
14…既存外壁
15…既存間仕切壁
16…新設外壁
20…外周足場(仮設壁)
21…基部
22…上側仮設足場
23…下側仮設足場
24…枠組足場
25…メッシュシート
26…防音パネル
27…隙間塞ぎ部材
28…移動壁繋ぎ
30…支持装置
31…延出部
32…油圧ジャッキ
33…吊り材
40…解体作業スペース
50…新設作業スペース
271…板本体
272…ゴム部材

Claims (6)

  1. 既存構造物を改築する構造物改築方法であって、
    前記既存構造物に支持されて当該既存構造物を囲む基部、当該基部の上側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う上側仮設壁、および前記基部の下側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う下側仮設壁を備える仮設壁を架設する初期工程と、
    前記下側仮設壁で囲まれた空間で、少なくとも既存外壁を解体するとともに、前記上側仮設壁で囲まれた空間で、少なくとも新設外壁を取り付ける改築工程と、
    前記仮設壁を下方に移動しながら前記改築工程を繰り返す繰り返し工程と、を備えることを特徴とする構造物改築方法。
  2. 前記上側仮設壁および前記下側仮設壁を、それぞれ、枠組足場を積層して構成することを特徴とする請求項1に記載の構造物改築方法。
  3. 既存構造物を改築する構造物改築システムであって、
    前記既存構造物に支持されて当該既存構造物を囲む基部、当該基部の上側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う上側仮設壁、および前記基部の下側に設けられて前記既存構造物の外周面を覆う下側仮設壁を有する仮設壁を備え、
    前記下側仮設壁で囲まれた空間内では、少なくとも既存外壁が解体され、
    前記上側仮設壁で囲まれた空間内では、少なくとも新設外壁が取り付けられることを特徴とする構造物改築システム。
  4. 前記上側仮設壁および前記下側仮設壁は、それぞれ、枠組足場を積層して構成されることを特徴とする請求項3に記載の構造物改築システム。
  5. 既存構造物を改築する構造物改築方法であって、
    前記既存構造物を囲む基部で作業空間を上下に仕切って、
    一方の作業空間では、当該既存構造物の外壁を解体し、他方の作業空間では、当該既存構造物に新たに外壁を取り付けることを特徴とする構造物改築方法。
  6. 既存構造物を上階から下階に向かって改築する構造物改築方法であって、
    任意の階の少なくとも一部の躯体を残して解体する解体工程と、
    当該解体した階を改築する改築工程と、
    仮設壁が下降する下降工程を備え、
    前記解体工程および前記改築工程を同時期に並行して行うことを特徴とする構造物改築方法。
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