JP2015010894A - 試料処理装置および試料処理装置の異常検出方法 - Google Patents

試料処理装置および試料処理装置の異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸引動作における異常を、より幅広く検出することが可能な試料処理装置および異常検出方法を提供する。
【解決手段】尿検体分析装置1は、一端側にシリンジポンプ201eを有し、他端側から容器に収容された吸引可能な吸引部と、吸引部の所定位置における液体の有無を検知可能な液体検知部201dと、を備える。尿検体分析装置1は、吸引部により検体容器Tから試料を吸引するための第1吸引動作と、前記第1吸引動作を行った後に吸引部により試料外の空気を吸引するための第2吸引動作とを行い、第1吸引動作を行った際の液体検知部201dによる第1検知結果と、第2吸引動作を行った際の液体検知部201dによる第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、容器に収容された試料を吸引して処理する試料処理装置および当該試料処理装置の異常検出方法に関する。
血液や尿などの試料に対して測定、分析などの処理を行う試料処理装置には、容器から試料を吸引するための吸引部が備えられている。吸引部の一端から吸引された試料のうち、所定量の試料が希釈液や薬剤などの試薬と混合されて処理される。その後、吸引部は、洗浄液により洗浄される。
吸引された試料から所定量の試料を定量採取する方法として、たとえば、吸引部の一端から所定量の試料を吸引しチャンバ内に吐出分注するタイプ(たとえば、特許文献1参照)と、吸引部に設けられたサンプリングバルブによって試料を定量採取し、試薬とともにチャンバに押し流すタイプ(たとえば、特許文献2参照)とがある。
このような方法により試料を採取する場合、吸引部により試料が適切に吸引されないと、処理結果に悪影響が生じる惧れがある。かかる不具合を防ぐため、吸引部にセンサを設けて吸引部による試料の吸引状態を監視することが行われている。たとえば、特許文献3に記載の装置では、試料保持流路の中途部に光学検知装置が配置され、当該光学検知装置によって試料保持流路に吸引された空気層の長さを検出することにより、試料針の詰まりが検知される。
特開平11−272324号公報 特開昭59−65769号公報 特開平8−15273号公報
上記特許文献3の方法は、特に、試料針の詰まりによる吸引動作の異常を検出するためのものであるため、吸引動作におけるその他の異常の検出には、対応できないものであった。
かかる課題に鑑み、本発明は、吸引動作における異常を、より幅広く検出することが可能な試料処理装置および異常検出方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、容器に収容された試料を吸引して処理を行う試料処理装置に関する。この態様に係る試料処理装置は、一端側にポンプを有し、他端側から容器に収容された試料を吸引可能な吸引部と、前記吸引部の所定位置における液体の有無を検知可能なセンサ部と、を備える。そして、試料処理装置は、前記吸引部により容器から試料を吸引するための第1吸引動作と、前記第1吸引動作を行った後に前記吸引部により試料外の空気を吸引するための第2吸引動作とを行い、前記第1吸引動作を行った際の前記センサ部による第1検知結果と、前記第2吸引動作を行った際の前記センサ部による第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う。
本態様に係る試料処理装置によれば、第1吸引動作を行った際のセンサ部による第1検知結果と、第2吸引動作を行った際のセンサ部による第2検知結果との組合せに基づいて、試料吸引動作における異常の検出が行われるため、吸引動作における種々の異常を幅広く検出することができる。
本態様に係る試料処理装置は、前記吸引部は他端側に吸引ピペットを有し、前記吸引ピペットの吸引口から容器内の試料を吸引するよう構成され得る。
この場合、試料処理装置は、前記吸引部を昇降させる昇降部を備える構成とされ得る。ここで、前記昇降部は、前記第1吸引動作から前記第2吸引動作へと移行するに伴い、前記吸引ピペットを上昇させて、前記吸引口を試料外の位置に位置付けるよう構成され得る。
この構成において、前記センサ部は、前記吸引ピペットに設けられ得る。
あるいは、前記吸引部が、前記吸引ピペットと前記ポンプとを接続する吸引ラインを有する場合、前記センサ部は、前記吸引ラインに設けられ得る。
また、本態様に係る試料処理装置は、たとえば、前記第1吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が無いことが検知され、且つ、前記第2吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が無いことが検知された場合に、前記異常として、吸引可能な量の試料が前記容器に収容されていないことを検出するよう構成され得る。こうすると、第1検知結果と第2検知結果の組合せに基づいて、吸引可能な量の試料が容器に収容されておらず、吸引動作を適正に行えなかったことが検出可能となる。より詳細には、第1吸引動作においては、試料を吸引するための動作がなされるため、通常であれば、第1検知結果として、所定位置に液体が有るとの検知結果が得られるべきである。しかし、ここでは、第1検知結果として、液体がないとの検知結果が得られているため、第1吸引動作において、試料ではなく空気が吸引されたと判断され、この判断に基づき、容器が空である等、吸引可能な量の試料が前記容器に収容されていないことが検出される。
また、本態様に係る試料処理装置は、たとえば、前記第1吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が有ることが検知され、且つ、前記第2吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が有ることが検知された場合、前記異常として、前記吸引部における試料の流れの不具合を検出するよう構成され得る。こうすると、第1検知結果と第2検知結果の組合せに基づいて、吸引部の詰まりや、吸引部に生じたその他の障害によって、吸引部における試料の流れに不具合が生じたことが検出可能となる。より詳細には、第2吸引動作においては、空気を吸引するための動作がなされるため、通常であれば、第2検知結果として、所定位置に液体が無い(空気がある)との検知結果が得られるべきである。しかし、ここでは、第2検知結果として、液体があるとの検知結果が得られているため、第2吸引動作において、試料の吸引が滞り所定位置に空気が到達しなかったと判断され、この判断に基づき、吸引部における試料の流れに不具合が生じたことが検出される。
たとえば、本態様に係る試料処理装置が、前記吸引部内に、前記試料中から異物を除去するためのフィルタを備えるような場合には、フィルタの詰まりによって、第2吸引動作の際に、試料の流れが滞ることが起こり得る。本態様に係る試料処理装置によれば、このような場合にも、第1検知結果と第2検知結果との組合せに基づいて、フィルタの詰まりによる試料の流れの不具合を検出することができる。
本態様に係る試料処理装置は、前記第1吸引動作と前記第2吸引動作との間に、さらに
、空気を吸引する第3吸引動作を行い、前記第3吸引動作を行った際の前記センサ部による第3検知結果と、前記第1検知結果および前記第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行うよう構成され得る。このように、第3検知結果を補足的に用いることにより、第1検知結果と第2検知結果からは適正に判別され得なかった異常を適正に判別することが可能となる。
また、本態様に係る試料処理装置は、前記第2吸引動作の後、試料の処理動作へと移行する前に、吸引した試料を前記吸引部において逆流させる動作をさらに行うよう構成され得る。こうすると、試料の逆流により、たとえばフィルタの目詰まり等を解消することができ、次回の吸引動作を適正に行うことができる。
また、本態様に係る試料処理装置は、前記異常が検出されたことを操作者に通知するための異常通知動作をさらに行うよう構成され得る。こうすると、操作者は、試料の吸引動作に異常が生じたことを容易に知ることができ、円滑に、適切な対応を採ることができる。
また、本態様に係る試料処理装置は、前記異常が検出された場合に、前記異常を解消するための復帰動作を行うよう構成され得る。こうすると、異常発生後の処理動作が円滑に進められ得る。
本発明の第2の態様は、容器に収容された試料を処理する試料処理装置の異常検出方法に関する。本態様に係る異常検出方法は、液体を検知可能なセンサ部を備えた吸引部により前記容器から試料を吸引するための動作を行う第1吸引工程と、前記第1吸引工程の後、前記吸引部により試料外の空気を吸引するための動作を行う第2吸引工程と、前記第1吸引工程における前記センサ部による第1検知結果と前記第2吸引工程における前記センサ部による第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う異常検出工程と、を含む。
本態様に係る異常検出方法によれば、上記第1の態様と同様、第1吸引動作を行った際のセンサ部による第1検知結果と、第2吸引動作を行った際のセンサ部による第2検知結果との組合せに基づいて、試料吸引動作における異常の検出が行われるため、吸引動作における種々の異常を幅広く検出することができる。
以上のとおり、本発明によれば、吸引動作における異常を、より幅広く検出することが可能な試料処理装置および異常検出方法を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態により何ら制限されるものではない。
実施の形態に係る尿検体分析装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る測定装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る検体分配部および試料調製部の構成を示す概要図である。 実施の形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。 実施の形態に係る試料液の異常な吸引動作時における液体検知部周辺の流路の状況を模式的に示す図である。 実施の形態に係る測定動作時の制御を示すフローチャートである。 実施の形態に係るエラー処理において情報処理装置の表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 変更例1にかかる検体分配部および試料調製部の構成を示す概要図である。 変更例1にかかる試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。 変更例1にかかる試料液の正常な吸引動作時における液体検知部周辺の流路の状況を模式的に示す図である。 変更例2にかかる試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。 変更例2にかかる試料液の正常な吸引動作時における液体検知部周辺の流路の状況を模式的に示す図である。 変更例2にかかる測定動作時の制御を示すフローチャートである。 変更例2および変更例3にかかるエラー処理を示すフローチャートおよびエラー処理において情報処理装置の表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 変更例4にかかる測定動作時の制御を示すフローチャートである。 他の変更例に係る検体分配部および試料調製部の構成を示す概要図である。
本実施の形態は、尿検体について複数段階の吸引動作を行い、かかる吸引動作の結果から得られる吸引部の異常を検出する尿検体分析装置に本発明を適用したものである。
以下、本実施の形態に係る尿検体分析装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る尿検体分析装置1の構成を示す図である。
尿検体分析装置1は、測定装置2と、搬送装置3と、情報処理装置4を備える。測定装置2は、尿検体に含まれている細菌、および白血球等の尿中有形成分をフローサイトメーターにより光学的に測定する。搬送装置3は、検体容器Tが測定装置2に供給されるよう、検体ラックLを搬送する。情報処理装置4は、測定装置2による測定結果を分析し、分析結果を表示部420に表示する。
図2は、測定装置2の要部構成を示すブロック図である。
測定装置2は、検体分配部201と、試料調製部202と、光学検出部203と、信号処理回路210と、CPU204と、通信インターフェース205と、メモリ206とを有する。信号処理回路210は、アナログ信号処理回路211と、A/Dコンバータ212と、デジタル信号処理回路213と、メモリ214とを有する。
検体分配部201は、吸引ピペットとポンプ等を備えている。また、検体分配部201は、吸引ピペットを駆動させるための所定の駆動機構を備えている。検体分配部201は、吸引ピペットを下降させた状態でポンプを駆動することにより、搬送装置3により供給された検体容器Tから所定量の試料液を吸引する。また、検体分配部201は、試料を吸引した後、吸引ピペットを上昇させた状態でポンプを駆動することにより、空気を吸引する。
本実施の形態では、このように試料液の吸引動作と空気の吸引動作を組み合わせることによって、吸引動作の異常の有無が判定される。吸引動作に異常がないと判定されると、検体分配部201は、吸引ピペット内に吸引された試料を試料調製部202に供給する。なお、試料の吸引動作と、吸引動作の異常の有無の判定処理については、追って、図5(a)ないし図8(c)を参照して説明する。
試料調製部202は、試薬容器と、混合容器と、ポンプ等を備えている。混合容器では
、検体分配部201から供給された試料に対して、試薬容器から供給される希釈液と染色液が混合され、測定試料の調製が行われる。混合容器で調製された測定試料は、ポンプにより、シース液と共に光学検出部203のシースフローセル203a(図3参照)に供給される。
光学検出部203は、測定試料に対してレーザ光を照射し、これにより生じた前方散乱光と、側方蛍光と、側方散乱光に基づく電気信号を、アナログ信号処理回路211に出力する。光学検出部203は、シースフローセル203aを流れる測定試料にレーザ光を照射する照射光学系と、測定試料から生じた前方散乱光、側方蛍光および側方散乱光をそれぞれ受光する受光光学系を備えている。かかる光学系の構成は、従来周知であるので、ここではその説明を省略する。
アナログ信号処理回路211は、CPU204の指示に従って、光学検出部203から出力された電気信号を増幅し、A/Dコンバータ212に出力する。A/Dコンバータ212は、アナログ信号処理回路211によって増幅された電気信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号処理回路213に出力する。デジタル信号処理回路213は、CPU204の指示に従って、A/Dコンバータ212から出力されるデジタル信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理が施されたデジタル信号はメモリ214に記憶される。
CPU204は、通信インターフェース205を介して情報処理装置4から制御信号を受信し、かかる制御信号に従って測定装置2の各部を制御する。また、CPU204は、メモリ214に記憶されたデジタル信号から、前方散乱光および側方蛍光に基づく測定データを生成し、かかる測定データを通信インターフェース205に出力する。さらに、CPU204は、後述する液体検知部201d(図3参照)による検知結果を、通信インターフェース205を介して、情報処理装置4に送信する。
通信インターフェース205は、CPU204から出力される測定データを情報処理装置4に送信し、情報処理装置4から出力される制御信号を受信する。メモリ206は、CPU204の作業領域として用いられる。
図3は、検体分配部201および試料調製部202の構成を示す概要図である。なお、図3では、検体分配部201および試料調製部202のうち、吸引ピペット201aから反応槽202cまでの流路、駆動機構等が示されており、その他の流路および駆動機構等は図示省略されている。
図3を参照して、検体分配部201は、吸引ピペット201aと、昇降機構部201bと、サンプルフィルタ201cと、液体検知部201dと、シリンジポンプ201eと、洗浄液容器201fと、洗浄槽201gと、サンプリングバルブ201hとを備える。試料調製部202は、ダイヤフラムポンプ202aと、希釈液容器202bと、反応槽202cとを備える。吸引ピペット201aとシリンジポンプ201eは、樹脂製のチューブである吸引ラインにより接続されている。吸引ピペット201a、シリンジポンプ201e、および吸引ラインを含み、検体容器Tに収容された試料液(尿)の吸引を行う機構を「吸引部」と称する。また、吸引口Pa側を吸引部の上流側、シリンジポンプ201e側を吸引部の下流側と称する。
試料吸引動作において、吸引ピペット201aは、昇降機構部201bにより下降され、検体容器T内に挿入される。これにより、吸引ピペット201aの端部に設けられた吸引口Paが、検体容器Tに収容された試料液に浸される。この状態で、吸引ピペット201aに対し、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられる。これにより、試料液が吸引される。吸引された試料は、吸引ピペット201a内を通り、サンプルフィルタ201
cおよび液体検知部201dを介して、サンプリングバルブ201hに送出される。その後、吸引ピペット201aは、昇降機構部201bにより上昇され、検体容器Tに収容された試料液の液面から吸引口Paが離される。この状態で、シリンジポンプ201eにより吸引ピペット201aに負圧が与えられ、吸引ピペット201aにより、空気が吸引される。
サンプルフィルタ201cは、複数の小さな孔を有し、吸引された試料液中の不要物を除去する。
液体検知部201dは、2つの電極と、これらの電極間にかかる電圧の変化を検出する検出回路部からなる。液体検知部201dは、吸引ピペット201aとシリンジポンプ201eを接続する吸引ラインに設けられている。電極間に電解質の試料液が通流すると、電極間の試料液に電流が流れ、電極間の電圧が変化する。液体検知部201dの検出回路部は、電圧の変化量が所定の閾値を超えた場合、検出信号を測定装置2のCPU204に出力する。すなわち、電極間に試料液が存在すると、試料液が有ることを示す検出信号が、液体検知部201dからCPU204に出力される。
サンプリングバルブ201hは、切換アームを動作させることにより、吸引した試料を定量する。定量された試料は、ダイヤフラムポンプ202aにより、希釈液容器202bから導かれた希釈液とともに、反応槽202cへ分注される。また、反応槽202cには、染色液容器から染色液が分注され、染色液に含まれる色素により染色が施される。
このようにして調製された試料は、光学検出部203に導かれ、シースフローセル203aにおいてシース液に包まれた細い流れを形成し、そこに、レーザ光が照射される。このような動作は、情報処理装置4の制御により、図示しない駆動部や電磁弁等を動作させることにより、自動的に行われる。
こうして、試料の測定が完了すると、流路の洗浄動作が行われる。まず、吸引ピペット201aが所定の駆動機構(図示せず)により洗浄槽201gに移動される。また、サンプリングバルブ201hの切換アームが、吸引ピペット201aとシリンジポンプ201eとの間に流路が形成される位置に切り換えられる。その後、シリンジポンプ201eから流路に陽圧が与えられ、さらに、洗浄液容器201fの電磁弁が開けられる。これにより、洗浄液容器201f内の洗浄液が、シリンジポンプ201e、サンプリングバルブ201hおよび吸引ピペット201aを通過して洗浄槽201g内に排出される。こうして、試料吸引にかかる流路の洗浄が行われる。また、洗浄槽201gに吸引ピペット201aから洗浄液が吐出されることにより、吸引ピペット201aの外周が洗浄される。なお、反応槽202c等他の流路機構についても、図示しない所定の洗浄機構により洗浄が行われる。
吸引ピペット201aの洗浄が完了すると、吸引ピペット201aは、次の測定にかかる試料液を吸引できるように元の位置に戻される。そして、吸引ピペット201aが上昇された状態で、シリンジポンプ201eから吸引ピペット201aに負圧が与えられ、吸引ピペット201aから少量の空気が吸引される。これにより、吸引ピペット201a内に満たされた洗浄液と次の測定時に吸引する試料液との間に空気層が生じ、洗浄液と試料液とが混ざり合うことが抑制される。なお、本実施の形態では、次の試料液の吸引速度が略一定になるように、空気層が極力小さくなるように空気の吸引量が調整されている。
図4は、情報処理装置4の構成を示す図である。
情報処理装置4は、パーソナルコンピュータからなっており、本体400と、入力部4
10と、表示部420(図1参照)から構成されている。本体400は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ハードディスク404と、読出装置405と、入出力インターフェース406と、画像出力インターフェース407と、通信インターフェース408とを有する。
CPU401は、ROM402に記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM403にロードされたコンピュータプログラムを実行する。RAM403は、ROM402およびハードディスク404に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、RAM403は、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU401の作業領域としても利用される。
ハードディスク404には、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムなど、CPU401に実行させるための種々のコンピュータプログラムおよびコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。また、ハードディスク404には、測定装置2から受信した測定データが記憶されている。
さらに、ハードディスク404には、測定データに基づいて検体の分析を行うためのプログラムや、分析結果を表示部420上に表示を行う表示プログラムがインストールされている。これらプログラムがインストールされることで、分析処理や表示処理が行われる。すなわち、CPU401は、かかるプログラムにより、後述する図7の処理を実行する機能や、図8(a)〜図8(c)の画面を表示する機能が付与されている。
読出装置405は、CDドライブまたはDVDドライブ等によって構成されており、記録媒体などの外部記憶に記録されたコンピュータプログラムおよびデータを読み出すことができる。これにより、情報処理装置4で実行されるプログラムは、記録媒体などの外部記憶を介して更新可能となっている。
入出力インターフェース406には、マウスやキーボードからなる入力部410が接続されており、ユーザが入力部410を使用することにより、情報処理装置4に対する指示が行われる。画像出力インターフェース407は、ディスプレイ等で構成された表示部420に接続されており、画像データに応じた映像信号を、表示部420に出力する。表示部420は、入力された映像信号をもとに、画像を表示する。
また、通信インターフェース408により、測定装置2から送信された測定データの受信が可能となる。かかる測定データは、ハードディスク404に記憶される。
ここで、本実施の形態の尿検体分析装置1における試料吸引動作と吸引動作の異常判定処理について説明する。
図5(a)〜図5(c)は、試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。図5(d)は、試料液の正常な吸引動作時における液体検知部201d周辺の流路の状況を模式的に示す図である。なお、便宜上、図5(a)〜図5(c)には、試料液吸引にかかる流路のみが示されている。また、図5(d)では、吸引ピペット201aの端部が流路の端部となるが、便宜上、吸引ピペット201aの図示は省略されている。
試料を吸引する前の状態では、図5(d)の左端の図に示すように、液体検知部201dからサンプルフィルタ201cまでの流路に、前回の測定処理における洗浄動作によって洗浄液が満たされている。また、流路の端部には、空気層が設けられている。なお、図中の「△」は、試料液の両端を示している。
図5(a)を参照して、試料吸引時には、まず、吸引ピペット201aが下降され、検体容器Tに収容された試料液に吸引ピペット201aの吸引口Paが浸けられる。この状態で、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられ、試料液が吸引される。これにより、試料液は、サンプルフィルタ201cを通り、吸引部の下流側に送出される。1回目の吸引動作では、試料液の前端が液体検知部201dの電極の位置を超える位置に試料液が位置付けられる。これにより、図5(d)の中央の図に示す状態となる。この状態では、液体検知部201dの電極間に試料液が介在するため、液体検知部201dにより、試料液が検知される。
次に、図5(b)に示すように、吸引ピペット201aが上昇され、吸引ピペット201aの吸引口Paが検体容器Tに収容された試料液の液面から離される。この状態で、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられ、空気が吸引される。これにより、1回目の吸引動作によって吸引された試料液が吸引部の下流側に送出される。2回目の吸引動作では、試料液の後端が液体検知部201dの電極を超える位置に位置付けられる。こうして、図5(d)の右端の図に示す状態となる。この状態では、液体検知部201dの電極間に空気が介在するため、液体検知部201dにより、試料液は検知されない。
その後、図5(c)に示すように、サンプリングバルブ201hが操作され、定量された試料が反応槽202cに分注される。
本実施の形態では、吸引動作が正常になされると、1回目の吸引動作において、液体検知部201dにより試料液が検知され、2回目の吸引動作において、液体検知部201dにより試料液が検知されないように、試料液、空気の吸引量および流路の長さ等が調整されている。このように構成されることにより、これら2回の吸引動作における試料液の有無の検知結果に基づいて、後述のように、吸引動作に異常があるか否かを判定することができる。
また、本実施の形態では、2回目の吸引動作において空気が吸引されるため、検体容器Tから吸引される試料液の量を抑えることができる。たとえば、1回の試料液の吸引動作のみで試料液をサンプリングバルブ201hに到達させる場合には、サンプリングバルブ201hまでの吸引ラインの長さに応じた量の試料液を吸引する必要がある。これに対し、本実施の形態では、2回目に空気が吸引されるため、試料液の吸引量が少なくても、試料液をサンプリングバルブ201hに供給することができる。これにより、無駄な試料液の吸引を抑えることができる。また、このように、試料液の吸引量を減らすことができるため、サンプルフィルタ201cを通過する試料液の量を抑えることができ、その結果、サンプルフィルタ201cにおける詰まりの発生を抑えることができるとの効果も奏され得る。
次に、吸引動作に異常があった場合の具体例について説明する。
図6(a)〜図6(c)は、試料液の異常な吸引動作時における液体検知部201d周辺の流路の状況を模式的に示す図である。図6(d)は、試料液の吸引動作の判定方法の例を示す図である。図6(d)では、液体検知部201dにより試料液が検知されたことが“○”で示され、液体検知部201dにより試料液が検知されなかったことが“×”で示されている。
たとえば、尿路感染症に罹患した患者から採取された尿が架設されたような場合、試料液中には、夾雑物が多く含まれ、また、白血球が凝集して大型の粒子成分が含まれる。この場合、これらの夾雑物や粒子成分がサンプルフィルタ201cに補足され、その結果、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生する。このため、試料吸引開始時には比較的良
好に試料液が吸引されるが、徐々に、吸引速度が低下し、吸引部における試料の流れが滞ることが起こり得る。
このような場合、図6(a)に示すように、1回目の吸引動作(試料の吸引)において、液体検知部201dにより試料液が検知され、その後、2回目の吸引動作(空気の吸引)においても、液体検知部201dにより試料液が検知される。ここでは、2回目の吸引動作において、サンプルフィルタ201cの詰まりにより試料の吸引が滞り、液体検知部201dの電極の位置まで空気が到達していない。本実施の形態では、このように、1回目、2回目の吸引動作ともに、試料液が検知されると、図6(d)に示すように、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定される。
また、たとえば、検体容器Tに試料が収容されずに試料吸引動作が開始された場合、吸引ピペット201aが下降された状態であっても試料液は吸引されず、空気のみが吸引される。
このような場合、図6(b)に示すように、1回目、2回目の吸引動作ともに、液体検知部201dにより、試料液が検知され得ない。本実施の形態では、このように、1回目、2回目の吸引動作ともに、試料液が検知されないと、図6(d)に示すように、検体容器Tに試料液が収容されていないと判定される。
なお、検体容器Tに試料液が全く存在しない場合の他、試料液が僅かに存在するが、吸引ピペット201aで吸引可能な量に満たない場合であっても、液体検知部201dにより、検体容器Tに試料が収容されていない場合と同様の検知がなされる。したがって、この場合も、検体容器Tに試料液が収容されていないと判定される。
また、何らかの要因により、1回目の吸引動作では液体検知部201dにより試料が検知されず、2回目の吸引動作において、液体検知部201dにより試料が検知されることも起こり得る。たとえば、1回目の吸引動作において試料が吸引されず、2回目の吸引動作において、吸引部の内壁に付着していた試料が集まって液体検知部201dの位置に移動することも起こり得る。
このような場合、図6(c)に示すように、1回目の吸引動作では、試料液が検知されず、2回目の吸引動作において、試料液が検知され得る。本実施の形態では、このように、1回目の吸引動作において試料液が検知されず、2回目の吸引動作において試料液が検知された場合、試料の吸引動作が何らかの要因により不適正な状態であると判定される。
図7は、測定動作時の制御を示すフローチャートである。かかる制御は、情報処理装置4のCPU401により実行される。また、図7の制御は、検体ラックLに保持された検体容器T毎に行われる。
図7を参照して、情報処理装置4のCPU401は、測定対象の検体を収容した検体容器Tが吸引位置に搬送されるのを待つ(S101)。測定対象の検体を収容した検体容器Tが吸引位置に搬送されると(S101:YES)、CPU401は、検体容器Tの底付近まで吸引ピペット201aを下降させ(S102)、測定装置2に1回目の吸引動作を実行させる(S103)。こうして1回目の吸引動作が完了すると、CPU401は、液体検知部201dによって試料液が検知されたか否かを判定する(S104)。液体検知部201dにより試料液が検知されると(S104:YES)、CPU401は、1回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報を、RAM403に保持させる(S105)。液体検知部201dにより試料液が検知されない場合(S104:NO)、CPU401は、処理をS106に進める。こうして、1回目の吸引動作が完了す
る。
次に、CPU401は、吸引ピペット201aの吸引口Paが試料液の液面から離される位置まで、吸引ピペット201aを上昇させる(S106)。この状態で、CPU401は、測定装置2に2回目の吸引動作を実行させる(S106)。こうして2回目の吸引動作が完了すると、CPU401は、液体検知部201dによって試料液が検知されたか否かを判定する(S108)。液体検知部201dにより試料液が検知されると(S108:YES)、CPU401は、2回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報を、RAM403に保持させる(S109)。液体検知部201dにより試料液が検知されない場合(S108:NO)、CPU401は、処理をS110に進める。こうして、2回目の吸引動作が完了する。
そして、CPU401は、RAM403に保持されたフラグ情報を参照し、図6(d)の判定方法により、試料の吸引動作が正常に行われたか否かを判定する(S110)。具体的には、1回目の吸引動作において試料液が検知され、且つ、2回目の吸引動作において試料液が検知されなかった場合、CPU401は、吸引動作が正常であると判定し、処理をS111に進める。また、1回目の吸引動作において試料液が検知され、且つ、2回目の吸引動作においても試料液が検知された場合、CPU401は、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定し、処理をS113に進める。さらに、1回目の吸引動作において試料液が検知されず、且つ、2回目の吸引動作において試料液が検知されなかった場合、CPU401は、検体容器Tに試料が収容されていないと判定し、処理をS113に進める。また、1回目の吸引動作において検知されず、且つ、2回目の吸引動作において試料液が検知された場合、CPU401は、試料の吸引動作が何らかの要因により不適正な状態であったと判定し、処理をS113に進める。
吸引動作が正常であると判定されると(S110:YES)、CPU401は、吸引した試料をサンプリングバルブ201hにより定量し、さらに、定量した試料を反応槽202cに吐出して、当該試料に対する測定処理を行う(S111)。測定処理が完了すると、CPU401は、上述のようにして流路を洗浄する(S112)。他方、吸引動作が異常であると判定されると(S110:NO)、CPU401は、異常の内容に応じたエラー処理を実行する(S113)。
図8(a)〜図8(c)は、S113のエラー処理において、情報処理装置4の表示部420に表示される画面の表示例を示す図である。
図6(d)の判定方法により、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定された場合、情報処理装置4の表示部420に、図8(a)に示すエラーダイアログD1が表示される。この場合、エラーダイアログD1には、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したことを示すメッセージと、詰まりを除去するためにサンプルフィルタ201cの洗浄を促すメッセージが含まれる。また、エラーダイアログD1には、詰まりを除去するための洗浄を開始するための洗浄ボタンD11と、詰まりを除去するための洗浄をスキップするためのスキップボタンD12が配されている。
エラーダイアログD1において、洗浄ボタンD11が押下されると、CPU401は、サンプルフィルタ201cの詰まりを除去するための洗浄動作を実行する。具体的には、吸引ピペット201aを洗浄槽201gに移動させ、洗浄液容器201fに収容された洗浄液を吸引部内に逆流させる。これにより、サンプリングフィルタ201cに蓄積された夾雑物等が取り除かれ、サンプルフィルタ201cの詰まりが解消される。洗浄動作が完了すると、CPU401は、エラーダイアログD1を非表示にし、処理を図7のS112に進める。S112では、再度、洗浄液容器201fに収容された洗浄液が吸引部内を逆
流させ、サンプルフィルタ201cに蓄積された夾雑物等の除去が行われる。また、エラーダイアログD1において、スキップボタンD12が押下されると、CPU401は、エラーダイアログD1を非表示にし、処理を図7のS112に進める。
また、図6(d)の判定方法により、検体容器Tに試料がない状態であると判定された場合、情報処理装置4の表示部420に、図8(b)に示すエラーダイアログD2を表示される。この場合、エラーダイアログD2には、検体容器Tに試料が収容されていなかったことを示すメッセージが含まれる。また、エラーダイアログD2には、処理を進めるためのOKボタンD21が配されている。エラーダイアログD2において、OKボタンD21が押下されると、CPU401は、エラーダイアログD2を非表示にし、処理を図7のS112に進める。
また、図6(d)の判定方法により、試料の吸引動作が何らかの要因により不適正な状態にあったと判定された場合、情報処理装置4の表示部420に、図8(c)に示すエラーダイアログD3が表示される。この場合、エラーダイアログD3には、試料が正常に吸引できなかったことを示すメッセージが含まれる。また、エラーダイアログD3には、処理を進めるためのOKボタンD31が配されている。エラーダイアログD3において、OKボタンD31が押下されると、CPU401は、エラーダイアログD3を非表示にし、処理を図7のS112に進める。
S112における流路の洗浄処理が完了すると、当該検体容器Tの検体に対する処理が終了する。CPU401は、処理をS101に戻し、測定対象の検体を収容した次の検体容器Tが吸引位置に搬送されるのを待つ。
以上、本実施の形態によれば、1回目の吸引動作を行った際の液体検知部201dによる検知結果と、2回目の吸引動作を行った際の液体検知部201dによる検知結果の組み合わせに基づいて、試料吸引動作における異常の検出が行われる。これにより、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したことや、検体容器Tに試料が収容されていないこと、あるいは、何らかの要因によって試料の吸引が適正に行われなかったことといった吸引動作における異常を幅広く検出することができる。
また、本実施の形態によれば、通常使用時において不具合が起こりやすい易いサンプルフィルタ201cの異常を検出することができるため、吸引動作に対する異常に適切に対処することができる。
また、本実施の形態によれば、吸引動作に異常があったと判定された場合、図8(d)〜図8(e)に示すように吸引動作の異常の内容に応じたエラーメッセージが表示される。したがって、操作者は、試料の吸引動作に異常が生じたことを容易に知ることができ、円滑に、適切な対応を採ることができる。
また、本実施の形態によれば、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定されると、通常の洗浄動作とともに、詰まりを除去するために吸引部の洗浄が重ねて実行される。これにより、サンプルフィルタ201cの詰まりが解消され、異常発生後の処理動作が円滑に進められ得る。
さらに、本実施の形態では、2回目の吸引動作において空気が吸引されるため、試料液の吸引量を抑えることができる。また、このように試料液の吸引量が抑制されるため、サンプルフィルタ201cを通過する試料の量を減らすことができ、サンプルフィルタ201cの詰まりの発生を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。
<変更例1>
たとえば、上記実施の形態では、サンプリングバルブ201hによって試料が定量されたが、サンプリングバルブを用いないタイプの尿検体分析装置に本発明が適用されても良い。
図9は、変更例1にかかる検体分配部201および試料調製部202の構成を示す概要図である。
上記実施の形態と比べ、変更例1の検体分配部201は、サンプリングバルブ201hが省略されている。検体分配部201は、試料液を吸引した吸引ピペット201aを所定の駆動機構(図示せず)により、反応槽202cに移動させ、吸引ピペット201aから試料液を反応槽202cに吐出する。
図10(a)〜図10(d)は、変更例1にかかる試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。
変更例1では、上記実施の形態同様、まず、図10(a)に示すように、吸引ピペット201aが下降された状態で1回目の吸引動作(試料の吸引)が行われる。その後、図10(b)に示すように、吸引ピペット201aが上昇された状態で2回目の吸引動作(空気の吸引)が行われる。
そして、図10(c)に示すように、吸引ピペット201aが所定の駆動機構(図示せず)により洗浄槽201gに移動されて、吸引した試料液の一部が吐出される。その後、図10(d)に示すように、吸引ピペット201aが所定の駆動機構により反応槽202cに移動されて、試料液が反応槽202cに吐出される。なお、本変更例では、試料を定量するための機構が設けられていないため、測定前に洗浄槽201gに吐出する試料液の量を考慮しつつ、測定処理に必要な量の試料液のみが吸引される。
図11(a)は、変更例1にかかる試料液の正常な吸引動作時における液体検知部201d周辺の流路の状況を模式的に示す図である。図示の如く、変更例1では、2回目の吸引動作の後、試料液の一部が洗浄槽201gに吐出される。
図11(b)は、変更例1にかかる測定動作時の制御を示すフローチャートである。図11(b)のフローチャートは、図7に示すフローチャートを一部変更するものであり、S121の処理が追加されている。
図11(b)を参照して、吸引動作が正常であると判定されると(S110:YES)、CPU401は、所定の駆動機構により吸引ピペット201aを洗浄槽201gに移動させて、試料液の一部を洗浄槽201gに吐出させる(S121)。そして、CPU401は、残りの試料液を反応槽202cに吐出させ、さらに、試薬等を反応槽202cに分注して、試料の測定処理を行う(S111)。測定処理が完了すると、CPU401は、流路を洗浄する(S112)。
吸引動作が異常と判定された場合(S110:NO)、CPU401は、上記実施の形態と同様のエラー処理を実行する(S113)。この場合、異常の内容に応じたエラーメッセージが情報処理装置4の表示部420に表示される。そして、エラーメッセージに対するユーザからの指示入力に応じた動作(流路の洗浄、エラーからの復帰、等)が実行さ
れる。
変更例1の構成とすれば、試料の測定処理の前に、洗浄槽201gに試料液の一部が吐出される。これにより、試料液が吸引部内を逆流し、サンプルフィルタ201cに蓄積された夾雑物等が取り除かれ、吸引部の詰まりが改善される。よって、次回の吸引動作を適正に行うことができる。
<変更例2>
また、上記実施の形態では、2回の吸引動作による試料液の有無の検知結果の組み合わせによって、吸引動作に異常があるか否かが判定された。しかし、吸引動作の回数は、2回に限られず、たとえば、3回の吸引動作による試料液の有無の検知結果の組み合わせによって、吸引動作に異常があるか否かが判定されても良い。
図12(a)〜図12(c)は、変更例2にかかる試料液の正常な吸引動作を模式的に示す図である。図13(a)は、変更例2にかかる試料液の正常な吸引動作時における液体検知部201d周辺の流路の状況を模式的に示す図である。図13(b)は、変更例2にかかる試料液の吸引動作の判定方法の例を示す図である。なお、変更例2は、変更例1と同様、サンプリングバルブを用いないタイプの尿検体分析装置に本発明が適用されたものである。
図12(a)を参照して、試料吸引時には、まず、吸引ピペット201aが下降され、検体容器Tに収容された試料液に吸引ピペット201aの吸引口Paが浸けられる。この状態で、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられ、試料液が吸引される。これにより、試料液は、サンプルフィルタ201cを通り、吸引部の下流側に送出される。1回目の吸引動作では、試料液の前端が液体検知部201dの電極の位置を超える位置に試料液が位置付けられる。これにより、図13(a)の左から2番目の図に示す状態となる。この状態では、液体検知部201dの電極間に試料液が介在するため、液体検知部201dにより、試料液が検知される。
次に、図12(b)に示すように、吸引ピペット201aが上昇され、吸引ピペット201aの吸引口Paが検体容器Tに収容された試料液の液面から離される。この状態で、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられ、空気が吸引される。これにより、1回目の吸引動作によって吸引された試料液が吸引部の下流側に送出される。2回目の吸引動作では、試料液の後端が液体検知部201dの電極を超えない位置に位置付けられる。こうして、図13(a)の中央の図に示す状態となる。この状態では、液体検知部201dの電極間にまだ試料液が介在するため、液体検知部201dにより、試料液が検知される。
その後、図12(c)を参照して、吸引ピペット201aが上昇された状態が維持されたまま、シリンジポンプ201eにより負圧が与えられ、さらに空気が吸引される。これにより、1回目の吸引動作によって吸引された試料液がさらに吸引部の下流側に送出される。3回目の吸引動作では、試料液の後端が液体検知部201dの電極の位置を超える位置に位置付けられる。こうして、図13(a)の右端の図に示す状態となる。この状態では、液体検知部201dの電極間に空気が介在するため、液体検知部201dにより、試料液は検知されない。
そして、上記の変更例1と同様に、試料液の一部が洗浄槽201gに吐出された後に、試料液が反応槽202cに吐出される。
なお、変更例2では、吸引動作が正常になされると、1回目の吸引動作(試料の吸引)および2回目の吸引動作(空気の吸引)において、試料液が検知され、3回目の吸引動作
(空気の吸引)において、試料液が検知されないように、試料液、空気の吸引量および流路の長さ等の流路機構が調整されている。
このように流路機構が構成されることにより、これら3回の吸引動作における試料液の有無の検知結果に基づいて、吸引動作に異常があるか否かを判定することができる。変更例2では、図13(b)に示すように、上記実施の形態よりも多数の検知結果の組み合わせに基づき、より多くの吸引動作の異常の種別を判定することができる。
1〜3回目のすべての吸引動作において、試料液が検知されない場合、検体容器Tに試料液が収容されていないと判定される。1〜3回目のすべての吸引動作において、試料液が検知された場合、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定される。また、1回目の吸引動作において、試料液が検知され、2回目および3回目の吸引動作において、試料液が検知されない場合、検体容器Tに収容された試料液の量が規定量よりも不足していると判定される。この他の検知結果の組み合わせの場合、試料の吸引動作が何らかの要因により不適正な状態であると判定される。
変更例2によれば、上記実施の形態では判定できなかった“試料不足”を判定することができる。上記実施の形態では、検体容器Tに収容された試料液の量が規定量よりも不足している場合、1回目の吸引では試料が検知され、2回目の吸引では試料が検知されない。この検知結果は、正常な吸引動作の場合と同じである。これに対し、変更例2では、図13(b)に示すように、試料不足の場合には、2回目の吸引動作によって試料が検知されず、この検知結果が正常な吸引動作の場合と異なる。これにより、試料不足を正常な吸引動作と区別して判定することができる。
図14は、変更例2にかかる測定動作時の制御を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、図11(b)に示すフローチャートのS106〜S109が、S131〜S137に変更されている。すなわち、空気を吸引するための吸引動作が2回実行される。
S102〜S105により、1回目の吸引動作(試料の吸引)が完了すると、CPU401は、吸引ピペット201aの吸引口Paが試料液の液面から離れる位置まで吸引ピペット201aを上昇させ(S131)、測定装置2に2回目の吸引動作(空気の吸引)を実行させる(S132)。その後、CPU401は、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S133)。液体検知部201dにより試料液が検知されると(S133:YES)、CPU401は、2回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報をRAM403に保持させる(S134)。液体検知部201dにより試料液が検知されない場合(S133:NO)、CPU401は、処理をS135に進める。こうして、2回目の吸引動作が完了する。
次に、CPU401は、吸引ピペット201aの吸引口Paが試料液の液面から離された状態のまま、測定装置2に3回目の吸引動作(空気の吸引)を実行させる(S135)。そして、CPU401は、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S136)。液体検知部201dにより試料液が検知されると(S136:YES)、CPU401は、3回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報をRAM403に保持させる(S137)。液体検知部201dにより試料液が検知されない場合(S136:NO)、CPU401は、処理をS110に進める。こうして、3回目の吸引動作が完了する。
そして、CPU401は、RAM403に保持されたフラグ情報を参照し、1回目〜3回目の吸引動作における試料液の有無の検知結果に基づき、吸引動作が正常であるか否か
を判定する(S110)。この判定は、図13(b)に示す判定方法に基づいて行われる。
具体的には、1回目の吸引動作において、試料液が検知され、2回目の吸引動作において、試料液が検知され、さらに、3回目の吸引動作において、試料液が検知されない場合、吸引動作が正常であると判定される。また、1回目の吸引動作において、試料液が検知され、2回目および3回目の吸引動作において、試料液が検知されない場合、検体容器Tに収容された試料液が不足していると判定される。また、すべての吸引動作において、試料液が検知されない場合、検体容器Tに試料が収容されていないと判定される。さらに、すべての吸引動作において、試料液が検知されると、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定される。それ以外の場合には、何らかの要因により試料を適正に吸引できなかったと判定される。
図14のS113では、上記実施の形態と同様、異常の内容に応じたエラーダイアログが表示され、エラーダイアログに対する指示入力に応じた動作が行われる。変更例2では、上記実施の形態では判定できなかった試料不足が判定され得る。
図15(a)は、試料不足の場合のエラーメッセージの画面表示例を示す図である。
図15(a)を参照して、エラーダイアログD4には、試料液が不足していることを示すメッセージが含まれる。また、エラーダイアログD4には、処理を進め、通常の測定処理に復帰させるためのOKボタンD41が配されている。エラーダイアログD4において、OKボタンD41が押下されると、CPU401は、エラーダイアログD4を非表示にし、処理を図14のS112に進める。こうして、流路の洗浄動作が行われ(S112)、次の試料液の測定待ち状態に復帰する(S101)。
変更例2では、上述のように、正常な吸引動作と、試料不足とを適正に区別することができる。このように、変更例2では、上記実施の形態に比べ、より精度よく吸引動作の異常の有無を判定することができる。
なお、図13(b)に示す例の他、異常な吸引動作の判定方法は、吸引動作の異常時の傾向に応じて、適宜、種々の判定方法に変更され得る。また、変更例2の場合、3回の吸引動作による試料液の有無の検知結果に基づいて、吸引動作の異常の有無が判定されたが、4回以上の吸引動作による試料液の有無の検知結果に基づいて、吸引動作の異常の有無が判定されても良い。
<変更例3>
また、上記実施の形態では、サンプルフィルタ201cの詰まりが検出された場合、図8(a)のダイアログボックスD1が表示され、サンプルフィルタ201cの洗浄処理を実行するか否かが操作者の判断に委ねられた。しかし、これに限らず、サンプルフィルタ201cの詰まりが検出された場合に、自動でサンプルフィルタ201cの洗浄処理が実行されても良い。
図15(b)は、この場合の処理を示すフローチャートである。この処理は、図7または図14のS113において、異常の内容がサンプルフィルタ201cの詰まりである場合に実行される。
図15(b)を参照して、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定されると、CPU401は、図15(c)に示すエラーダイアログD5を、情報処理装置4の表示部420に表示する(S401)。エラーダイアログD5には、サンプルフィルタ20
1cに詰まりが発生したことを示すメッセージと詰まりを除去するために洗浄の実行中を示すメッセージが含まれる。
さらに、CPU401は、自動でサンプルフィルタ201cの詰まりを除去するための洗浄動作を実行する(S402)。具体的には、吸引ピペット201aを洗浄槽201gに移動させ、洗浄液容器201fに収容された洗浄液を吸引部内に逆流させる。これにより、サンプリングフィルタ201cに蓄積された夾雑物等が取り除かれ、サンプルフィルタ201cの詰まりが解消される。洗浄動作が完了すると、CPU401は、エラーダイアログD5を非表示にし(S403)、処理を図7のS112に進める。
変更例3のように構成すると、操作者の判断を待たずに、自動で詰まりの除去のための洗浄動作が実行されるため、円滑に、測定装置2を、次の試料を測定可能な状態に復帰させることができる。
また、同様に、図8(b)、図8(c)および図15(a)に示すような吸引動作の異常例の場合も、OKボタンが省略され、自動で次の試料を測定可能な状態に復帰されるようにしても良い。
さらに、エラーダイアログD1〜D5のような画面表示に代えて、音声等、他の手段により吸引動作の異常が操作者に通知されても良い。
<変更例4>
また、上記の実施の形態では、各回の吸引動作において、一つのタイミングにおいてのみ、液体検知部201dによる試料液の有無の検知結果が参照され、試料液が正常に吸引されたか否かが判定された。しかしながら、この場合、吸引動作の終了後においても、流路に負圧が掛り続けて試料や吸気が流路を移動することが起こり得る。このため、一つのタイミングのみにて試料液の有無を検出する方法では、各回の吸引動作における試料の有無の検知を適正に行えないことが起こり得る。また、泡等、微量の試料液が吸引された場合には、偶然に試料液が液体検知部201dの電極間に位置付けられることも起こり得る。この場合、試料の吸引動作が適正に行われていないにも拘わらず、液体検知部201dにより試料が検知されるとの不具合が生じる。
そこで、変更例4では、より精度よく吸引動作の異常の有無を判定するために、各回の吸引動作において、異なる2つのタイミングにて試料液の有無の検知結果が参照され、試料液が正常に吸引されたか否かが判定される。
図16(a)、図16(b)は、変更例4に係る測定動作時の制御処理を示すフローチャートである。図16(a)、図16(b)のフローチャートは、図7に示すフローチャートを一部変更するものであり、図7のS104の処理がS151、S152に、図7のS108の処理がS161、S162に、それぞれ置き換えられている。
図16(a)を参照して、1回目の吸引動作(試料の吸引)を行うと(S102、S103)、CPU401は、当該吸引動作後の第1のタイミングにおいて、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S151)。試料液が検知されると(S151:YES)、CPU401は、さらに、第1のタイミングから所定時間経過後の第2のタイミングにおいて、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S152)。なお、第1のタイミングと第2のタイミングの間隔は、非常に短く設定される。
第1のタイミングで試料液が検知され(S151:YES)、且つ、第2のタイミング
で試料液が検知された場合(S152:YES)、CPU401は、1回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報をRAM403に保持させる(S105)。第1のタイミングで試料液が検知されない場合(S151:NO)、または、第1のタイミングで試料液が検知されない場合(S152:NO)、CPU401は、処理をS106に進める。こうして、1回目の吸引動作が完了する。
このように1回目の吸引動作では、2つのタイミングにおける試料液の有無の検知結果が両方ともに試料液が有ることを示す場合に、試料液が検知されたことを示すフラグ情報がセットされる。このため、たとえば、第1のタイミングにおいて、偶然、試料の泡が液体検知部201dの電極間に位置付けられても、その後の第2のタイミングでは、泡が電極間から外れることとなり、試料の泡の吸引を試料の吸引と誤判定することが回避され得る。
図16(b)を参照して、2回目の吸引動作(空気の吸引)を行うと(S106、S107)、CPU401は、当該吸引動作後の第3のタイミングにおいて、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S161)。試料液が検知されると(S161:YES)、CPU401は、さらに、第3のタイミングから所定時間経過後の第4のタイミングにおいて、液体検知部201dにより試料液が検知されたか否かを判定する(S162)。なお、第3のタイミングと第4のタイミングの間隔は、非常に短く設定される。
第3のタイミングで試料液が検知され(S161:YES)、且つ、第4のタイミングで試料液が検知された場合(S162:YES)、CPU401は、2回目の吸引動作において試料液が検知されたことを示すフラグ情報をRAM403に保持させる(S109)。第3のタイミングで試料液が検知されず(S161:NO)、または、第4のタイミングで試料液が検知されなかった場合(S162:NO)、CPU401は、処理をS110に進める。こうして、2回目の吸引動作が完了する。
このように2回目の吸引動作では、2つのタイミングにおける試料液の有無の検知結果の少なくとも何れか一方が、試料液が無いことを示す場合に、空気が存在すると看做される。このため、たとえば、第3のタイミングにおいて、偶然、流路の内壁に付着した試料が液体検知部201dの電極間に位置付けられても、その後の第4のタイミングでは、この試料が電極間から外れることとなり、液体検知部201dの検知位置に空気が存在することが適正に判断され得る。
なお、精度良く吸引動作の異常の有無を判定するためには、液体検知部201dの電極間距離や、電圧変化の判定にかける時間を長くする構成も採られ得る。しかしながら、この場合、1回の試料の測定時間が長時間化し、測定の効率が低下するとの問題が生じる。これに対し、変更例4の場合、短い時間間隔の2回の試料液の有無の検知結果に基づき、試料または空気の有無が判定されるため、試料測定にかかる時間を抑えつつ、精度良く吸引動作の異常の有無を判定することができる。なお、各回の吸引動作において、3回以上のタイミングで試料の有無の検知結果を参照するようにしても良い。
<その他>
また、上記実施の形態では、測定対象として尿を例示したが、血液や尿以外の体液についても測定対象とされ得る。すなわち、体液を検査する検体検査装置にも本発明を適用することができる。ここで、「体液」とは、体腔内に存在する体腔液をいう。具体的には、脳脊髄液(髄液、CSF:脳室とくも膜下腔に満たされている液)、胸水(胸膜液、PE:胸膜腔に溜まった液)、腹水(腹膜腔に溜まった液)、心嚢液(心膜腔に溜まった液)、関節液(滑液:関節、滑液嚢、腱鞘に存在する液)などをいう。また、腹膜透析(CA
PD)の透析液や腹腔内洗浄液なども体液の一種として含まれる。
また、上記実施の形態では、すべての吸引動作において、試料液が検知された場合、サンプルフィルタ201cに詰まりが発生したと判定された。しかしながら、サンプルフィルタ201cの詰まり以外に、吸引ピペット201aに対する異物の混入や、流路からの液体の漏れ、あるいは、ポンプの詰まり等、吸引部に生じたその他の障害によっても、同様の検知結果が得られ得る。したがって、すべての吸引動作において試料液が検知された場合には、これらの異常が発生した可能性があることを、さらにエラーメッセージに含めても良く、また、対応する復帰動作が行われても良い。
また、上記実施の形態および変更例1〜4における画面表示例は、吸引動作の異常の種別や復帰動作の種別によって、適宜変更され得る。
また、上記実施の形態では、試料を吸引するための負圧の発生源としてシリンジポンプを使用したが、ダイヤフラムポンプ等種々のポンプを使用することができる。また、吸引部において吸引ピペット201aおよびシリンジポンプ201eを吸引ラインにより接続したが、吸引ピペット201aにシリンジポンプ201eを直接接続する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、液体検知部201dは、吸引ピペット201aとシリンジポンプ201eを接続する吸引ラインに設けられたが、たとえば、図17に示すように、吸引ピペット201aに液体検知部201dが設けられても良い。この他、液体検知部201dの配置位置は、適宜、吸引ピペット201aの吸引口Paからシリンジポンプ201eまでの間の所定の位置に変更され得る。
さらに、上記実施の形態および変更例1〜4では、検体容器Tが検体ラックLによって吸引位置(吸引ピペット201aの直下位置)に搬送されたが、外部に露出する吸引ピペットに手で検体容器Tを挿入するタイプの検体分析装置に本発明を適用することも可能である。この場合、手のブレ等によって試料の吸引動作に異常が起こり易いため、このような検体分析装置に本発明を適用すると、さらに効果的である。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 尿検体分析装置(試料処理装置)
2 … 測定装置
201 … 検体分配部
201a … 吸引ピペット
201b … 昇降機構部
201c … サンプルフィルタ(フィルタ)
201d … 液体検知部(センサ部)
201e … シリンジポンプ(ポンプ)

Claims (13)

  1. 容器に収容された試料を吸引して処理を行う試料処理装置において、
    一端側にポンプを有し、他端側から容器に収容された試料を吸引可能な吸引部と、
    前記吸引部の所定位置における液体の有無を検知可能なセンサ部と、を備え、
    前記吸引部により容器から試料を吸引するための第1吸引動作と、前記第1吸引動作を行った後に前記吸引部により試料外の空気を吸引するための第2吸引動作とを行い、
    前記第1吸引動作を行った際の前記センサ部による第1検知結果と、前記第2吸引動作を行った際の前記センサ部による第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  2. 請求項1に記載の試料処理装置において、
    前記吸引部は他端側に吸引ピペットを有し、
    前記吸引ピペットの吸引口から容器内の試料を吸引する、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  3. 請求項2に記載の試料処理装置において、
    前記吸引ピペットを昇降させる昇降部を備え、
    前記昇降部は、前記第1吸引動作から前記第2吸引動作へと移行するに伴い、前記吸引ピペットを上昇させて前記吸引口を試料外の位置に位置付ける、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の試料処理装置において、
    前記センサ部は、前記吸引ピペットに設けられている、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  5. 請求項2または3に記載の試料処理装置において、
    前記吸引部は、前記吸引ピペットと前記ポンプとを接続する吸引ラインを有し、
    前記センサ部は、前記吸引ラインに設けられている、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記第1吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が無いことが検知され、且つ、前記第2吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が無いことが検知された場合、前記異常として、吸引可能な量の試料が前記容器に収容されていないことを検出する、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記第1吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が有ることが検知され、且つ、前記第2吸引動作の際に前記センサ部により前記所定位置に液体が有ることが検知された場合、前記異常として、前記吸引部における試料の流れの不具合を検出する、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記吸引部は、前記試料中から異物を除去するためのフィルタを有する、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記第1吸引動作と前記第2吸引動作との間に、さらに、空気を吸引する第3吸引動作を行い、前記第3吸引動作を行った際の前記センサ部による第3検知結果と、前記第1検知結果および前記第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う、ことを特徴とする試料処理装置。
  10. 請求項1ないし9の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記第2吸引動作の後、試料の処理動作へと移行する前に、吸引した試料を前記吸引部において逆流させる動作をさらに行う、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記異常が検出されたことを操作者に通知するための異常通知動作をさらに行う、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか一項に記載の試料処理装置において、
    前記異常が検出された場合、前記異常を解消するための復帰動作を行う、
    ことを特徴とする試料処理装置。
  13. 容器に収容された試料を処理する試料処理装置の異常検出方法であって、
    液体を検知可能なセンサ部を備えた吸引部により前記容器から試料を吸引するための動作を行う第1吸引工程と、
    前記第1吸引工程の後、前記吸引部により試料外の空気を吸引するための動作を行う第2吸引工程と、
    前記第1吸引工程における前記センサ部による第1検知結果と、前記第2吸引工程における前記センサ部による第2検知結果とに基づいて、試料吸引動作における異常の検出を行う異常検出工程と、を含む、
    ことを特徴とする試料処理装置の異常検出方法。
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