JP3573947B2 - 品質情報管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、検査部門の情報を製造部門にフィードバックして製品の品質の安定化を図る品質情報管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の品質情報管理方法において、製品の不具合点を修理し、修理した箇所、修理内容および修理時間を、不具合点の対象となった製造を担当した製造ラインの管理部門に通知し、管理部門は、不具合点をなくするように対策した対策情報を製造ラインに通知するとともに、記録することにより製品の品質を安定化させるようにしたものは知られている。
【0003】
例えば、自動車の製造では、プレス工程、溶接工程、塗装工程、樹脂工程および車体組工程等があり、これらの工程のそれぞれを管理する製造部門において各工程の部品管理、組立管理等が行われている。
【0004】
一方、検査部門では、組立られた自動車の外観検査、機能検査、調整とともに、不具合点の抽出ならびに修理が行われ、商品としての品質が保証される。
【0005】
検査部門で抽出された不具合点の修理は、修理情報として製造部門に伝達され、製造部門で対策を決定し、この対策情報が製造ラインに反映されて製品の不具合点が解消され、製品の品質が安定となる。
また、修理情報および対策情報は製造部門で記録され、次の生産に活用されて製品の品質の安定化が図られるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の品質情報管理方法は、データベースとして予め自動車の各部位の図形および各部位を構成する部品が記録されており、検査部門で不具合点が発見された場合には、検査担当者が暫定的な対策を施した後に、データベースを検索して該当する部位の箇所および部品をキーボード等で選択するとともに、不具合の事象をキーボード等から入力し、該当する部位の箇所および部品を担当する製造部門を指定して、例えばパソコンから不具合情報を入力することにより、不具合点が発生した箇所または部品を担当する製造部門に通知し、製造部門は通知された不具合情報に基づいて対策し、対策情報を入力することによって製造部門で対策が実施されている。
【0007】
しかし、検査担当者からの不具合情報は、不具合を発生した部位の箇所および部品、および事象なので、製造部門では具体的にどのような不具合点が生じ、どのような暫定的な対策を施したのか正確に把握できない場合がある。
【0008】
また、検査担当者は、不具合点が発生した箇所および部品、暫定対策を手書きでスケッチしている場合でも、このスケッチが製造部門に届けられるのは一日の検査が終了してからのことが多いので、同一の不具合点が多数発生して、製造部門への不具合情報の通知ならびに暫定対策の件数が必然的に多くなり、検査担当者が要する工数が膨大なものとなる場合がある。
【0009】
本願発明はこのような課題を解決するためなされたもので、その目的は検査部門から正確な不具合情報を製造部門に通知し、製造部門で対策が迅速に行われ、検査部門において同じ不具合を多数発生しないようにした効率的な品質情報管理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係る品質情報管理方法は、製品の製造工程を有する製造部門と製造された製品を検査し修理を行う検査工程を有する検査部門とからなり、検査工程で、製品の不具合情報を入力する第1ステップと、不具合情報に基づいて修理を実行した修理情報を製造部門にフィードバックする第2ステップと、製品の品質を安定化するために修理情報に基づいて製造対応すべき対策情報を入力する第3ステップとを備えた品質情報管理方法において、修理情報は、修理内容の図形情報と文字情報とを含み、修理情報と不具合情報をデータ入出力装置のディスプレイの所定画面フレームに表示させて製造部門にフィードバックすると共に、対策情報には、製造対応した対策前と対策後の図形情報と文字情報が含まれ、これらを所定画面フレームに表示させて製造部門と検査部門とで情報を共有化することを特徴とする。
【0011】
この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップの修理情報に、第1ステップの不具合情報とともにディスプレイの所定画面フレームに表示されかつ製造部門にフィードバックされる、修理内容の図形情報と文字情報が含まれており、これらの情報が担当製造部門にフィードバックされ、第3ステップの対策情報には、ディスプレイ上の画面フレームに表示される、対策前と対策後の図形情報と文字情報が含まれるので、担当製造部門ではそのデータ入出力装置のディスプレイでの表示に基づき不具合情報と修理情報と原因対策情報が一目瞭然となりかつ多元情報の共有化が可能となり、検査部門で発生した不具合点と暫定対策を正確に把握することができ、対策を速やかに製造に反映することができる。また対策情報の一部である対策前および対策後の情報が図形情報であるので、対策前に対する不具合点の対策が一目瞭然となり、製造部門および検査部門に有効な対策情報を提供することができる。
【0012】
また、この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップに、不具合情報を選択する第1サブステップと、不具合情報に基づいて修理を行い、不具合原因および修理内容を入力する第2サブステップと、処理した図形情報と文字情報を入力する第3サブステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップに、図形情報と文字情報を入力する第3サブステップを備えたので、検査部門で発生した不具合点および暫定対策をスケッチな写真で正確に、かつ迅速に担当製造部門に通知することができる。
【0014】
さらに、この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップは、グラフィック画面フレームにより不具合対象部位の座標データを生成させ、不具合情報と修理情報を同じ画面上で表示させることを特徴とする。
【0015】
この発明に係る品質情報管理方法は、不具合情報と修理情報がディスプレイの同じ画面上に表示させることができるので、不具合情報と修理情報との関係が一目瞭然となり、製造部門および検査部門に有効な対策情報を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
なお、本発明は、検査部門で発生した製造の不具合点と暫定対策を、検査担当者がスケッチした図形と文字の修理情報として担当製造部門に通知することにより、製造の不具合点を迅速に解消することができる品質情報管理方法を提供するものである。
【0017】
図1はこの発明に係る品質情報管理方法を適用する生産システムの一実施の形態ブロック構成図である。
生産システムとして自動車の製造および検査を例に説明する。
図1において、生産システム1は、複数の製造担当部門2と、製造担当部門2のそれぞれに対応した製造ライン3と、検査部門4とから構成する。
また、生産システム1は、各部門2〜4にデータの入出力を実行するパソコン等のデータ入出力装置を備える。
【0018】
製造担当部門2は、例えばプレス、溶接、塗装、樹脂および車体組立等の複数の生産管理部門で構成し、製造ライン3で流す機種のプレス、溶接、塗装、樹脂および車体組立に必要な個々の部品、機能部品および組立順序等の初期製造データDSをデータベースとして有する。
【0019】
また、製造担当部門2は、検査部門4からフィードバックされてくる製品(自動車)に発生した不具合点を修理した修理情報JSに基づいて対策情報JTを作成し、対策製造データとしてデータベースに記録するとともに、この対策情報を製造ライン3に供給することによって製品(自動車)の完成度を高め、検査部門4での不具合点の再発が防止されるようにする。
【0020】
製造ライン3は、製造担当部門2のそれぞれの部門に対応したプレス、溶接、塗装、樹脂および車体組立等の複数のラインを有し、製造担当部門2から供給される初期製造データに基づいて製品(自動車)を組み立てる。
【0021】
また、製造ライン3は、製造担当部門2から供給される対策情報JTに基づいて製品(自動車)の品質の不具合点を解消するための製造変更を行う。
【0022】
検査部門4は、製造ライン3で製造された製品の品質を検査するもので、外観検査工程5、機能検査工程6、修理工程7を備える。
外観検査工程5は、製品(自動車)の外観検査を行い、不具合点を発見した場合には該当する部位および部品をデータベースから読み出して表示し、表示された不具合点の部位および部品をマウスやキーボードで選択し、不具合情報JFとして入力する。
【0023】
機能検査工程6は、製品(自動車)の機能検査を行い、不具合点を発見した場合には該当する機能を構成する部品をデータベースから読み出して表示し、表示された部品をマウスやキーボードで選択し、不具合情報JFとして入力する。
【0024】
修理工程7は、外観検査工程5および機能検査工程6で入力された不具合情報を選択し、この不具合情報JFに基づいて外観、機能等の修理を行った後、不具合箇所、原因、処置および処置時間等の修理情報JSを入力し、不具合が発生した箇所の管理を担当する製造担当部門2にフィードバックする。
【0025】
また、修理工程7は、不具合箇所および修理内容のスケッチおよびメモをイメージスキャナ等の入力装置を介してパソコン等に入力し、不具合点の箇所および部品と、修理内容を図形情報JGおよび文字情報JMとからなる修理情報JSとして不具合が発生した箇所の管理を担当する製造担当部門2にフィードバックする。
【0026】
図2はこの発明に係る品質情報管理方法の状態遷移図である。
なお、図2の実線矢印は作業のフローを示し、2重線矢印は情報のフローを表わす。
【0027】
この発明にかかる品質情報管理方法は、製品の検査工程における、製品の不具合情報を入力する第1ステップと、不具合情報に基づいて修理を実行し、修理情報を担当製造部門にフィードバックする第2ステップと、担当製造部門における、修理情報に基づいて製造対応すべき対策情報を入力する第3ステップとを備え、特に第2ステップの修理情報に、修理担当者がスケッチした修理内容の図形情報と文字情報が含まれる。
なお、図2のステップSA,S1A,SB,S1Bが請求項1の第1ステップ、
ステップS2が請求項1の第2ステップ、ステップS3が請求項1の第3ステップにそれぞれ相当する。
【0028】
図2において、ステップS3では、複数の製造担当部門2にデータベースとして製品(自動車)製造に必要な初期製造データDSが入力(または保存)されている。
【0029】
ステップSPでは、生産ライン3がステップS3の初期製造データDSに基づいて製品(自動車)の製造を行い、製品を外観検査工程5へ供給してステップSAに移行する。
【0030】
ステップSAでは、生産ライン3から供給される製品(自動車)の外観検査を行い、外観に不良(不具合)がある場合にはステップS1Aに移行し、外観に不良(不具合)がない場合にはステップSBに移行する。
【0031】
ステップS1Aでは、外観検査工程5で発見した製品の外観不具合を初期製造データDSの中から選択して部位および部品でデスプレイ等に表示し、不具合情報JFとしてマウスやキーボードから入力し、ステップSBおよびステップS2に移行する。
【0032】
ステップSBでは、外観検査工程5から供給される製品(自動車)の機能検査を行い、機能に不良(不具合)がある場合にはステップSB1に移行し、機能に不良(不具合)がない場合にはステップSOに移行する。
【0033】
ステップS1Bでは、機能検査工程6で発見した機能不具合に関係する部位および部品を初期製造データDSから選択して表示し、不具合情報JFとしてマウスやキーボードから入力し、ステップS2に移行する。
【0034】
ステップ2では、ステップS1Aで入力された外観の不具合情報JFおよびステップS1Bで入力された機能の不具合情報JFを選択し、これらの不具合情報JFに基づいて修理を行い、ステップSOに移行する。
【0035】
また、ステップS2では、不具合情報JFの原因、処置および所要時間等を含めた修理情報JSを選択してステップS3にフィードバックする。
さらに、修理担当者が不具合箇所、原因、修理内容を手書きでスケッチするとともに、文章で記載した内容をイメージスキャナ等の入力装置で取込み、デスプレイに表示した後、責任区分の製造担当部門2(例えば、プレス生産管理部門,車体組立生産管理部門等)にスケッチの図形情報JGおよび文章の文字情報JMを修理情報JSとしてフィードバックする。
【0036】
ステップS3では、ステップS2(修理工程7)からフィードバックされた修理情報JS(図形情報JG、文字情報JMを含む)に基づき、現在流れている製品に対する緊急の製造変更を実施したり、不具合点に対する検討を行った後の対策情報JTをステップSPの製品製造に供給する。
【0037】
なお、ステップS3の対策情報JTは、不具合を発生した部位および部品の対策(改善)前および対策(改善)後の情報を図形情報として入力する。
これにより、対策前に対する不具合点の対策が一目瞭然となり、製造部門および検査部門に有効な対策情報を提供することができる。
【0038】
ステップSOでは、ステップSBから供給される不良のない製品(自動車)およびステップS2から供給される不具合点を修理した製品(自動車)を出荷する。
【0039】
図3はこの発明に係る品質情報管理方法の第2ステップ状態遷移図である。
ステップS2(第2ステップ)は、不具合情報を選択する第1サブステップと、不具合情報に基づいて修理を行い、予め登録されている不具合原因および修理内容を選択するとともに、修理時間等を入力する第2サブステップと、スケッチした図形情報と文字情報を入力する第3サブステップと、第2サブステップおよび第3サブステップの修理情報を担当製造部門にフィードバックする第4サブステップとを備える。
なお、図3のステップS11〜ステップS14は、請求項2の第1サブステップ〜第4サブステップに対応し、検査部門4の修理工程7が担当する。
【0040】
まず、ステップS11では、不具合情報JFを選択し、パソコンのデスプレイに外観不良または機能不良の内容を表示させ、ステップ12に移行する。
【0041】
ステップS12では、外観不良(不具合)または機能不良(不具合)の修理を実行し、不具合の原因、内容および修理時間をキーボードまたはマウスで入力し、ステップS13に移行する。
【0042】
ステップS13では、修理担当者が手書きでスケッチまたは写真撮影した図形(不良箇所、修理内容)および文章をイメージスキャナ等で読み込み、デスプレイに表示させてステップS14に移行する。
【0043】
ステップ14では、ステップS12の情報、ステップS13の図形情報JGおよび文字情報JMを修理情報JSとして責任担当製造部門2にフィードバックする。
【0044】
このようにして、この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップに、スケッチまたは写真撮影した図形情報と文字情報を入力する第3サブステップを備えたので、検査部門で発生した不具合点および暫定対策を正確に、かつ迅速に担当製造部門に通知することができる。
【0045】
図4は図3のステップS11の不具合情報(JF)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図である。
図4において、製品(自動車)の不具合点の箇所を「部品区分」選択キー(P1〜Pn)により、外装、内装および電装等の区分を先ず選択して画面上に「部品」表示させ、クリック等により該当部品を指定する。
また、画面上に、「部位」選択キー(L1〜Ln)、「事象」選択キー(W1〜Wn)および「程度」選択キー(G1〜Gn)が常時表示させているので、これらのキーを操作することによって製品(自動車)の外観、機能の不具合点を特定し、画面上でマウス等により不具合情報JFを選択することができる。
選択された不具合情報JFは、表示されている画面と同一画面上、例えば画面下側に、特定された「部品」(Pk)、「部位」(Lk)、「事象」(Xk)および「程度」(Gk)が表示される。
例えば、本実施例の不具合点は、「フロアマット(=部品Pk)」の「前左部(=部位Lk)」に「中程度(=程度Gk)」の「水もれ(=事象Xk)」が発見された場合の入力例である。
なお、製品の不具合点の検査を外観と機能で説明したが、他の項目を追加してもよい。
【0046】
図5は図3のステップS12の修理情報(JS)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図である。
図5において、製品(自動車)の不具合点の修理箇所を「部品区分」選択キー(P1〜Pn)、「部位」選択キー(L1〜Ln)、ステップS12に特有な「原因」選択キー(S1〜Sn)および「処理部門」(F1〜Fn)における“処置”および“修理時間”を入力、さらに不具合の原因がどの“責任区”であるかを選択する「責任区」を入力して修理情報JSを形成することができる。
選択された修理情報JSは、表示されている画面と同一画面上、例えば画面下側に、特定された「部品区分」(Pk’)、「部位」(Lk’)、「原因」(Sk)が“責任区”、“処理区”および“修理時間”とともに表示される。
例えば、図5の表示例は、「F.ウィンド(=部品Pk’)」の「前左部(=部位Lk’)」に「シーラ切れ」(=原因Sk)」であり、“処理区”(部門1)で“修理時間”10時間を要した場合の入力例である。
【0047】
図6は図5で処置した内容の図3に示すステップS13に相当する図形情報(JG)および文字情報(JM)を含んだ修理情報(JS)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図である。
図6において、画面上に対象製品(自動車)の図5で入力した不具合の「原因」と「責任区」を表示するとともに、例えば修理担当者が手書きでスケッチまたは写真撮影した不具合点の原因と修理内容を図形および文章をイメージスキャナまたはディジタルカメラ等で読み込んで「責任区」側の画面フレーム(IO)内に表示する。
表示例では、対象製品(自動車)の該当箇所の外観と不具合点箇所(部品:F.ウィンド)のイメージ画像が表示され、一方「処理区」側の画面フレーム(IR)内には、不具合点発生の原因となる部分の拡大イメージ画像と図5で入力した処置内容(シーラー塗布)、処置区および処理時間(10H)画面が表示される。
なお、対象部品の図形は図示しないコンピュータグラフィック機能に連動し、該当部位をマウスでクリックすることで不具合箇所の位置を特定してグラフィック機能の座標位置(x,y,z軸)による対象部位の位置データgを生成するグラフィック画面フレームGが設けられ、後述の不具合情報JF集計に利用することができる。
【0048】
このようにして更新された不具合点および処理された情報は、図形情報JGおよび文字情報JMの修理情報JSとして責任区の製造担当部門2にフィードバックされる。
【0049】
図7は図3のステップS14に相当する製造担当部門へ指示する対策情報(JT)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図である。
図7において、画面上には、修理工程7からフィードバックされた図6に示す画面フレームIRの図形情報JGおよび文字情報JMに対応する修理情報JSのイメージ図形と文字情報が表示される画面フレームIR’と、「責任区」側が入力する画面フレームRO、R1が設けられ、不具合箇所の対策(改善)前の図形情報と文字情報の図面を画面フレームROに入力するとともに、画面フレームR1には対策(改善)後の図面およびチェック項目を入力し、これらの画像情報を不具合に対する対策情報JTとして製造ライン3に提供する。
【0050】
図8にグラフィック画面フレームGにて入力した不具合発生箇所の集計画面を示す。
図8は、図6に示す個々の不具合情報JFに基づいて形成した複数の不具合事例のx−y−z座標データを集計してドットD1,…,DNにて表示したものであり、不具合事象の発生箇所の分布や不具合の内容の把握を効率良く行えるようにしている。
【0051】
このように、この発明に係る品質情報管理方法は、修理情報に、修理担当者が処置した修理内容の図形情報と文字情報が含まれており、担当製造部門にフィードバックするので、担当製造部門では検査部門で発生した不具合点と暫定対策を正確に把握することができ、恒久的な対策を速やかに共有化して製造に反映することができる。
【0052】
また、対策情報JTとして不具合点を発生した箇所の対策(改善)前の図面と対策(改善)後の図面を表示することができるので、類似した機種の製品の生産立上げ時に活用することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る品質情報管理方法は、修理情報として、処置した修理内容の図形情報と文字情報が含まれており、担当製造部門にフィードバックするので、担当製造部門では検査部門発生した不具合点と暫定対策を正確に把握し、対策を速やかに製造に反映することができ、製品の品質を早期に安定することができる。
【0054】
また、この発明に係る品質情報管理方法は、第2ステップに、処置した図形情報と文字情報を入力する第3サブステップを備え、検査部門で発生した不具合点および暫定対策を正確に、かつ迅速に担当製造部門に通知することができ、不具合点の発生を最小に抑えて修理工数の削減を図ることができる。
【0055】
さらに、この発明に係る品質情報管理方法は、対策情報として対策前および対策後の情報を図形情報として入力するので、不具合点の対策が一目瞭然となり、製造部門および検査部門で有効な対策情報を共有することができ、製造および検査の効率を高め、品質の安定化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る品質情報管理方法を適用する生産システムの一実施の形態ブロック構成図
【図2】この発明に係る品質情報管理方法の状態遷移図
【図3】この発明に係る品質情報管理方法の第2ステップ状態遷移図
【図4】図3のステップS11の不具合情報(JF)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図
【図5】図3のステップS12の修理情報(JS)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図
【図6】図5で処置した内容の図3に示すステップS13に相当する図形情報(JG)および文字情報(JM)を含んだ修理情報(JS)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図
【図7】図3のステップS14に相当する製造担当部門へ指示する対策情報(JT)のディスプレイ表示を示す一実施の形態表示図
【図8】グラフィック画面フレームGにて入力した不具合発生箇所の集計画面
【符号の説明】
1…生産システム、2…製造担当部門、3…製造ライン、4…検査部門、5…外観検査工程、6…機能検査工程、7…修理工程。
Claims (3)
- 製品の製造工程を有する製造部門と製造された製品を検査し修理を行う検査工程を有する検査部門とからなり、該検査工程で、前記製品の不具合情報を入力する第1ステップと、該不具合情報に基づいて修理を実行した修理情報を前記製造部門にフィードバックする第2ステップと、製品の品質を安定化するために前記修理情報に基づいて製造対応すべき対策情報を入力する第3ステップとを備えた品質情報管理方法において、
前記修理情報は、修理内容の図形情報と文字情報とを含み、該修理情報と前記不具合情報をデータ入出力装置のディスプレイの所定画面フレームに表示させて前記製造部門にフィードバックすると共に、
前記対策情報には、前記製造対応した対策前と対策後の図形情報と文字情報が含まれ、これらを前記所定画面フレームに表示させて前記製造部門と前記検査部門とで情報を共有化する、
ことを特徴とする品質情報管理方法。 - 前記第2ステップは、以下のサブステップを備えたことを特徴とする請求項1記載の品質情報管理方法。
第1サブステップ:前記不具合情報を選択する。
第2サブステップ:選択された前記不具合情報に基づいて修理を行い、不具合原因および修理内容を入力する。
第3サブステップ:処理した図形情報と文字情報を入力する。 - 前記第2ステップは、グラフィック画面フレームにより不具合対象部位の座標データを生成させ、前記不具合情報と前記修理情報を同じ画面上で表示させることを特徴とする請求項1記載の品質情報管理方法。
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