JP7299363B2 - 試料測定装置及び試料吸引方法 - Google Patents

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Description

本発明は、試料測定装置及び試料吸引方法に関する。
図30に示すように、特許文献1は、単一駆動源10で駆動される第1及び第2シリンジポンプCL1,CL2と、第2シリンジポンプCL2に直列接続された第3シリンジポンプCL3と、を備えた試料測定装置を開示している。第1シリンジポンプCL1は、シースフローセルFCに流量Qのシース液を送る。シースフローセルFCには、第1シリンジポンプCL1により流量Qのシース液が流入すると共に、試料容器C1から流量Qsの試料液が流入する。
シースフローセルFCは、試料液とシース液との混合液を排出する。混合液の流量は、Q+Qsである。排出された混合液の内、流量Qの混合液は第2シリンジポンプCL2によって吸引され、流量Qsの混合液は第3シリンジポンプCL3によって吸引される。
特開2005-114419号公報
試料測定装置による試料の吸引においては、測定項目等によって、吸引量等が異なることがある。このため、異なる量の試料吸引等に対応することが望まれる。特許文献1の第2シリンジポンプCL2及び第3シリンジポンプCL3は、吸引する流量が異なるものの、同時に駆動されているおり、両ポンプCL2,CL3の流量の和Q+Qsである一定量の混合液を吸引するという単一の吸引の仕方をするものにすぎない。したがって、特許文献1の試料測定装置では、一定量の試料吸引にしか対応できない。
本発明の一態様は、試料測定装置である。実施形態において、試料測定装置(10)は、試料を吸引する吸引部(101)と、吸引部(101)に接続された流路(110)と、流路(110)に接続された第1ポンプ(121)と、流路(110)に接続された第2ポンプ(122)と、吸引部(101)から試料を吸引する際に、第1ポンプ(121)と第2ポンプ(122)の一方を選択的に駆動する制御部(200)と、を備える。第1ポンプと第2ポンプとの一方の選択的駆動によって、異なる量の試料を吸引するなどの異なる吸引の仕方に対応することができる。
第2ポンプ(122)は、第1ポンプ(12)とは異なる吸引能力を有するのが望ましい。この場合、第1ポンプと第2ポンプとで異なる量の試料の吸引が可能である。
制御部(200)は、試料測定のための複数の測定モードが選択可能であり、選択された測定モードに応じて、吸引部(101)から試料を吸引する際に駆動するポンプを選択するのが好ましい。この場合、選択された測定モードに応じて駆動するポンプが選択される。
複数の測定モードは、第1の量の試料を第1ポンプ(121)によって吸引する第1測定モードと、第1の量とは異なる第2の量の試料を第2ポンプ(122)によって吸引する第2測定モードと、を含むのが好ましい。記第1測定モードは、例えば、試料中のCD34陽性幹細胞の数を測定する測定モードであってもよく、試料中の所定の細胞表面マーカ陽性細胞の比率を算出する測定モードであってもよい。第2測定モードは、例えば、試料中のCD4陽性リンパ球の数を測定する測定モードである。複数の測定モードは、可変量の試料を前記第1ポンプによって吸引する第1測定モードと、固定量の試料を第2ポンプによって吸引する第2測定モードと、を含んでもよい。
試料測定装置(10)は、試料容器(20)に収容された試料が分注され、分注された試料と試薬とが混合された混合試料が調製される混合チャンバ(190)を更に備え、複数の測定モードは、試料容器(20)中の試料を吸引部(101)から第1ポンプ(121)によって吸引する第1測定モードと、混合チャンバ(190)中の混合試料を吸引部(101)から第2ポンプ(122)によって吸引する第2測定モードと、を含むのが好ましい。試料容器中の試料と混合チャンバ中の混合試料とでは、吸引可能な量が異なることがあるため、異なるポンプによる吸引が有利である。
試料測定装置(10)は、試料容器(20)に収容された試料が分注され、分注された試料と試薬とが混合された混合試料が調製される混合チャンバ(190)を更に備え、制御部(200)は、試料容器(20)中の試料を吸引部(101)から第1ポンプ(12)によって吸引し、混合チャンバ(190)中の試料を吸引部(101)から第2ポンプ(122)によって吸引するのが好ましい。試料容器中の試料と混合チャンバ中の混合試料とでは、吸引可能な量が異なることがあるため、異なるポンプによる吸引が有利である。
第1ポンプ(121)は、シリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、ペリスタルティックポンプ及びエアーポンプからなる群から選択される一つのポンプであり、第2ポンプ(122)は、シリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、ペリスタルティックポンプ及びエアーポンプからなる群から選択される一つのポンプであるのが好ましい。第1ポンプと第2ポンプとは同じ種類のポンプであってもよいし、異なる種類のポンプであってもよい。例えば、第1ポンプはシリンジポンプであり、第2ポンプはダイヤフラムポンプであるのが好ましい。第1ポンプと第2ポンプとが同じ種類である場合及び異なる種類場合のいずれの場合においても、第1ポンプと第2ポンプとは吸引能力が異なるのが好ましい。吸引能力は、例えば、ポンプ容積に依存する。
前記流路(110)には、流路(110)に吸引された試料を測定するための検出部(102)が接続されているのが好ましい。制御部(200)は、流路(110)に吸引された試料を検出部(102)へ送る際に、第1ポンプ及び第2ポンプの少なくともいずれか一方を駆動するのが好ましい。この場合、吸引した試料を検出部102へ送ることができる。
制御部(200)は、流路(110)に吸引された試料を検出部(102)へ送る際に、シリンジポンプを駆動するのが好ましい。このシリンジポンプは、第1ポンプ及び第2ポンプのいずれかであってもよいし、他のポンプであってもよい。
第1ポンプ(121)は、流路(110)から分岐した第1分岐流路(111)を介して流路(110)に接続され、第2ポンプ(122)は、流路か(110)から分岐した第2分岐流路(112)を介して流路(110)に接続されるのが好ましい。吸引部(101)から試料を流路(110)へ吸引した後、第1分岐流路(111)及び第2分岐流路(112)の両方を洗浄するのが好ましい。
第1分岐流路(111)及び第2分岐流路(112)を選択的に流路(110)に連通させる切換弁182をさらに備えるのが好ましい。この場合、第1分岐流路(111)及び第2分岐流路(112)を選択的に流路(110)に連通させることができる。
本発明の他の態様は、試料吸引方法である。実施形態において、試料吸引方法は、試料を吸引する吸引部に接続された流路に接続された第1ポンプによって試料を吸引する第1測定モードと、前記流路に接続された第2ポンプによって試料を吸引する第2測定モードと、を選択的に実行する。複数の測定モードから測定モードを選択し、選択された測定モードに応じて、第1測定モードまたは第2測定モードを選択的に実行してもよい。第2ポンプは、第1ポンプとは異なる吸引能力を有するのが好ましい。
本発明によれば、第1ポンプ及び第2ポンプの一方の選択的駆動により、第1ポンプ及び第2ポンプの一方による吸引が行える。
試料測定装置の構成図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路の動作フローチャートである。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第1例の流体回路図である。 第2例の流体回路図である。 第2例の流体回路図である。 第2例の流体回路の動作フローチャートである。 第2例の流体回路図である。 第2例の流体回路図である。 第2例の流体回路図である。 第2例の流体回路図である。 第3例の流体回路図である。 第3例の流体回路の動作フローチャートである。 第3例の流体回路図である。 第3例の流体回路図である。 第3例の流体回路図である。 第3例の流体回路図である。 第4例の流体回路図である。 第4例の吸引部の移動説明図である。 第4例の流体回路の動作フローチャートである。 第4例の流体回路図である。 第4例の流体回路図である。 第4例の流体回路図である。 特許文献1記載の流体回路図である。
[1.試料測定装置]
図1に示す試料測定装置10は、試料21を測定する装置本体100と、制御部200と、を備える。試料21は、例えば、血液又はその他の体液である。血液は、例えば、末梢血又は臍帯血である。装置本体100は、試料容器20に収容された試料21を吸引部101によって吸引する。試料容器20に収容された試料21は、試薬が混合されたものであってもよいし、試薬が混合されていないものであってもよい。吸引部101は、例えば、試料等の吸引及び吐出が可能なノズルである。
装置本体100は、試料吸引等のための流体回路100aを備える。流体回路100aは、吸引した試料を測定する検出部102を備える。検出部102は、例えば、フローサイトメータである。フローサイトメータは、フローサイトメトリー法により、試料を光学的に測定する。検出部102による測定値は、制御部200へ送信される。制御部200は、検出部102から送信された測定値を測定する。
制御部200は、例えば、図1に示すようにプロセッサ230及び記憶部240を備えたコンピュータである。プロセッサ230は、記憶部240に記憶されたコンピュータプログラムを実行する。実施形態において、コンピュータプログラムは、装置本体100の制御のための処理及び検出部102から送信された測定値の測定のための処理をプロセッサに実行させる。
制御部200は、表示部210を備える。表示部210は、画面を表示する。画面は、例えば、装置本体100をユーザが操作するための操作画面及び測定結果画面である。制御部200は、入力部220を備える。入力部220は、ユーザ操作を受け付ける。入力部220は、例えば、キーボード又はマウスである。
図1に示すように、記憶部240は、試料測定のための複数の測定モードを規定するデータ241,242を記憶している。測定モードは、検査項目に対応して、装置本体100の動作を規定したものである。検査項目によって装置本体100の動作は異なるため、複数の検査項目に対応した複数の測定モードが設定されていることで、装置本体100を検査項目に応じて動作させることができる。実施形態の装置本体100は、複数の検査項目に対応しているため、汎用性が高い。
検査項目は、例えば、CD34陽性幹細胞数検査、造血器腫瘍細胞表面抗原検査、及びHIVリンパ球サブセット検査である。CD34陽性幹細胞数検査は、例えば、末梢血・臍帯血・アフェレーシスによる血液成分から、CD34陽性幹細胞の数を測定する検査である。造血器腫瘍細胞表面抗原検査は、例えば、造血器腫瘍患者の血球成分から所定の細胞表面マーカ陽性細胞の比率を算出する検査である。細胞表面マーカ陽性細胞比率とは、例えば、白血球に対する細胞表面マーカ陽性細胞の比率である。HIVリンパ球サブセット検査は、例えば、HIV患者の末梢血からCD4陽性リンパ球数を測定する検査である。
記憶部240は、例えば、CD34陽性幹細胞数検査測定モードのデータと、造血器腫瘍細胞表面抗原検査測定モードのデータと、HIVリンパ球サブセット検査測定モードのデータとを記憶することができる。記憶部240は、他の測定モードのデータを記憶することもできる。
複数の測定モードは、表示部210に表示される。入力部220は、複数の測定モードから実行すべき一の測定モードの選択をユーザから受け付ける。制御部200は、選択された一の測定モードを規定するデータ241,242を記憶部240から読み出し、データ241,242に基づいて装置本体100を動作させる。測定モードに応じた装置本体100の動作については後述する。
[2.試料吸引]
[2.1 試料吸引の第1例]
図2は、装置本体100内に備わった流体回路100aの第1例を示している。この流体回路100aは、制御部200によって動作が制御される。図2に示す流体回路100aは、吸引部101に接続された主流路110を備える。主流路110は、分岐部113において第1分岐流路111及び第2分岐流路112に分岐している。分岐部113は、3以上の分岐流路に分岐していてもよい。
第1分岐流路111には、第1ポンプ121が接続されている。第1ポンプ121は、例えば、シリンジポンプである。シリンジポンプ121は、吸引又は吐出により流体を移送する。シリンジポンプ121は、比較的少量の流体の移送に適しているとともに、正確な量の流体を正確な速度で移送することができる。
シリンジポンプ121は、モータ121aによって動作する、モータ121aは、制御部200によって制御される。制御部200は、シリンジポンプ121のモータ121aを駆動し、シリンジポンプ121に吸引又は吐出を行わせる。シリンジポンプ121は、吸引量又は吐出量が可変であり、可変量の流体の移送が行える。シリンジポンプ121の吸引量又は吐出量は、制御部200によって調整される。
制御部200は、第1ポンプ121を吸引駆動することで、第1分岐流路111及び主流路110を介して接続された吸引部101から、試料21を吸引することができる。吸引された試料は、主流路110に流入する。吸引された試料は、第1分岐流路111にまで流入してもよい。なお、図2では、吸引部101は、試料容器21に収容された試料21を吸引するが、装置本体100内に設けられたチャンバに収容された試料を吸引してもよい。
第1ポンプ121は、流路の洗浄のための洗浄液を、第1ポンプ121内に導入する導入口121bを備えている。導入口121bは、流路131を介して、洗浄液容器130と接続されている。流路131の中途には、電磁弁SV3が設けられている。電磁弁SV3は、常時閉である。
第2分岐流路112には、第2ポンプ122が接続されている。なお、分岐部113から3以上の分岐流路が分岐している場合、第1分岐流路111及び第2分岐流路112以外の他の分岐流路にも、ポンプが接続されていてもよい。
第2ポンプ122は、例えば、ダイヤフラムポンプである。ダイヤフラムポンプ122は、吸引又は吐出により流体を移送する。移送量及び移送速度の正確性は、シリンジポンプよりも劣るものの、比較的多量かつ迅速な流体の移送に適している。実施形態のダイヤフラムポンプ122は、吸引能力が、シリンジポンプ121とは異なる。より具体的には、実施形態のダイヤフラムポンプ122は、シリンジポンプ121よりも吸引能力が大きく、シリンジポンプ121よりも多くの試料を迅速に吸引することができる。
実施形態のダイヤフラムポンプ122は、移送量が可変ではなく、固定量の流体の移送を行う。ダイヤフラムポンプ122は、制御部200によって制御される。
実施形態において、第1ポンプおよび第2ポンプは一定の流体を順方向および逆方向に送液できるポンプが好ましい。ポンプの種類としては、例えば、シリンジンポンプ、ダイヤフラムポンプ、ペリスタルティックポンプ、エアーポンプ等が挙げられる。ここで、エアーポンプはバルブを備えることにより、バルブの開閉時間を制御し一定の流体を送液することができる。また、エアーポンプにより発生させる陽圧および陰圧を切り替えることにより、送液方向を切り替えることができる。
制御部200は、第2ポンプ122を吸引駆動することで、第2分岐流路112及び主流路110を介して接続された吸引部101から、試料21を吸引することができる。吸引された試料は、主流路110に流入する。吸引された試料は、第2分岐流路112にまで流入してもよい。
第2分岐流路112の中途には、3方電磁弁181が設けられている。3方切換弁181は、電磁弁SV1及び電磁弁SV2を備えている。電磁弁SV1及び電磁弁SV2は、常時閉である。電磁弁SV1は、第2分岐路112上に設けられている。電磁弁SV1が開状態になると、吸引部101と第2ポンプ122とが連通する。電磁弁SV2は、第2分岐路112から排液チャンバ119に繋がる流路117に設けられている。電磁弁SV2が開状態になると、第2ポンプ122と排液チャンバ119とが連通する。
図3に示すように、図2に示す流体回路100aに3方切換弁182を追加してもよい。3方切換弁182は、第1分岐流路111及び第2分岐流路112を選択的に主流路110に連通させる。3方切換弁182は、電磁弁SV4及び電磁弁SV5を備えている。電磁弁SV4及び電磁弁SV5は、常時閉である。電磁弁SV4は、第1分岐路111上に設けられている。電磁弁SV4は、閉状態では、第1分岐流路111を主流路110から切り離し、開状態では、主流路110と第1分岐流路111とを連通させる。電磁弁SV5は、第2分岐路112上に設けられている。電磁弁SV5は、閉状態では、第2分岐流路112を主流路110から切り離し、開状態では、主流路110と第2分岐流路112とを連通させる。
制御部200は、図2又は図3に示す流体回路100aを、図4に示すように制御する。ステップS11において、制御部200は、ユーザによる測定モード選択を受け付ける。ユーザは、表示部210に表示された複数の測定モードから一の測定モードを選択する操作を入力部220によって行う。ここでは、複数の測定モードとして、第1測定モード及び第2測定モードが設定されているものとする。第1測定モードと第2測定モードとでは、試料吸引に用いられるポンプ121,122が異なる。
第1測定モードが選択された場合、ステップS12において、制御部200は、第1ポンプ121を吸引駆動して、図5に示すような吸引力F1を発生させる。第1ポンプ121の吸引力F1によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、主流路110及び第1分岐流路111に流入する。所定量の試料が吸引されるとシリンジポンプ121は停止する。なお、図5においては、試料21で満たされた流路110,111を太線で示している。他の図においても、流体回路100a中の太線は流路が試料で満たされていることを示す。
実施形態の第1ポンプ121は、シリンジポンプであるため、吸引量は比較的少量であるが正確である。したがって、ここでの第1測定モードは、比較的少ない第1の量の試料を正確に吸引するのに適する。また、実施形態のシリンジポンプ121は、可変量を吸引できるため、ここでの第1測定モードは、可変量の試料を吸引する測定モードであってもよい。
第2測定モードが選択された場合、ステップ13において、制御部200は、第2ポンプ122を吸引駆動して、図6に示すような吸引力F2を発生させる。このとき、電磁弁SV1は開状態になっている。第2ポンプ122の吸引力F2によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、主流路110及び第2分岐流路112に流入する。所定量の試料が吸引されると、制御部200は、電磁弁SV1を閉状態とし、第2ポンプ122による吸引を停止させる。
実施形態の第2ポンプ122は、ダイヤフラムポンプであり、シリンジポンプ121よりも吸引能力が高い。したがって、ここでの第2測定モードは、第1の量よりも多い第2の量の試料を迅速に吸引するのに適する。また、実施形態のダイヤフラムポンプ122は、固定量の試料を吸引するため、ここでの第2測定モードは、固定量の試料を吸引する測定モードであってもよい。
ステップS14において、制御部200は、電磁弁SV2を開状態とし、第2ポンプ122を吐出駆動して、図7に示すような吐出力F3を発生させる。これにより、第2ポンプ122内の試料が排液チャンバ119に排出される。
図4のフローチャートに示すように、制御部200は、吸引能力の異なる第1ポンプ121及び第2ポンプ122を選択的に駆動するため、異なる吸引量に容易に対応することができる。駆動されるポンプは、選択された測定モードに応じて選択されるため、測定モードに応じたポンプで、測定モードに応じた適切な量の試料を吸引することができる。
なお、図4は、第1ポンプ121及び第2ポンプ122の選択的な駆動を示しており、いずれか一方のポンプしか駆動されない。つまり、図4においては、制御部200は、第1ポンプ121と第2ポンプ122とを同時に駆動しない。しかし、制御部200は、第1ポンプ121と第2ポンプ122とを同時に駆動してもよい。
吸引された試料は、後述の第2例で示すように検出部101へ送られても良いし、装置本体100内のチャンバへ分注されてもよい。このように、第1例において、吸引された試料に対する次の処理は特に限定されず、吸引された試料は、試料に対する次の処理に応じた装置本体100内の部位へ移送される。次の処理に応じた装置本体100内の部位へ移送は、第1ポンプ121又は第2ポンプ122によって行われても良いし、図示しない他のポンプによって行われても良い。
ステップS15からステップS17において、制御部200は、流体回路100aを洗浄する。ステップS15からステップS17は、第1測定モード及び第2測定モードに共通であり、いずれの測定モードが選択されても行われる。
ステップS15において、制御部200は、電磁弁SV3を開状態とする。図8に示すように、洗浄液にかけられた陽圧により、洗浄液が、洗浄液容器130から、流路131、第1ポンプ121、第1分岐流路11、主流路110、吸引部101へと流れる洗浄液流F4が生じる。洗浄液流F4により、吸引部101、主流路110、第1分岐流路111、第1ポンプ121が洗浄される。なお、図8においては、洗浄液で満たされた流路110,111,131を太点線で示している。他の図においても、流体回路100a中の太点線は流路が洗浄液で満たされていることを示す。
ステップS16において、制御部200は、電磁弁SV1を開状態とし、第2ポンプ122を吸引駆動し、吸引力を発生させる。図9に示すように、この吸引力により、洗浄液が分岐部113から第2分岐流路112、第2ポンプ122へと流れる洗浄液流F5が生じる。洗浄液流F5により、第2分岐流路112お及び第2ポンプ122が洗浄される。
ステップS17において、制御部200は、電磁弁SV1と閉状態とし、電磁弁SV2を開状態とし、第2ポンプ122を吐出駆動する。図10に示すように、第2ポンプ122の吐出駆動により、第2ポンプ122内の洗浄液122が排液チャンバ119に排出される排出流F6が生じる。
ステップS15及びステップS16では、第1分岐流路111及び第2分岐流路112の両方が洗浄される。第1ポンプ121で試料を吸引した場合には、第1分岐流路111に試料が流入するだけで第2分岐流路112には試料が基本的には流入しない。しかし、分岐部113付近においては、第2分岐流路112側にも試料が付着するおそれがある。そこで、第1ポンプ121で試料を吸引した場合であっても、第1分岐流路111だけでなく、第2分岐流路112も洗浄することで、分岐部113付近を確実に洗浄でき、試料のキャリーオーバーを防止できる。同様に、第2ポンプ122で試料を吸引した場合であっても、第2分岐流路112だけでなく、第1分岐流路111も洗浄することで、分岐部113付近を確実に洗浄でき、試料のキャリーオーバーを防止できる。
ステップS17が完了すると、図10に示すように、主流路110、第1分岐流路111、第2分岐流路112は、洗浄液で満たされた状態となる。この状態で、次の試料の吸引が行われる。第1分岐流路111及び第2分岐流路112の両方が洗浄液で満たされていると、流路中に空気層がなくなり、空気層によるダンパー効果を回避でき有利である。
[2.2 試料吸引の第2例]
図11は、流体回路100aの第2例を示している。第2例の流体回路100aでは、主流路110に、検出部102が接続されている。さらに、第2例の流体回路100aでは、検出部102と吸引部101との間において、主流路110を開閉するピンチバルブPVが設けられている。ピンチバルブPVは、常時開である。主流路110を開閉する弁は、ピンチバルブPV以外であってもよいが、ピンチバルブPVは、主流路110の外から主流路110を変形させて開閉させる構造であり、バルブPVの機構内を試料が流れないため、試料中の粒子がバルブPVに付着せず、洗浄が容易であり、試料のキャリーオーバーを抑制できる。第2例の流体回路100aの構成に関し、検出部102及びピンチバルブPV以外の構成については、第1例の流体回路100aと同様である。
図12に示すように、図11に示す流体回路100aにも3方切換弁182を追加してもよい。3方切換弁182は、図3の3方切換弁182と同様のものである。
制御部200は、図11又は図12に示す流体回路100aを、図13に示すように制御する。ステップS21において、ステップS11と同様に、制御部200は、ユーザによる測定モード選択を受け付ける。ここでも、複数の測定モードとして、第1測定モード及び第2測定モードが設定されているものとする。第1測定モードと第2測定モードとでは、試料吸引に用いられるポンプ121,122が異なる。
第1測定モードが選択された場合、ステップS22において、制御部200は、第1ポンプ121を吸引駆動して、図14に示すような吸引力F11を発生させる。このときピンチバルブPVは開状態である。第1ポンプ121の吸引力F11によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、主流路110及び第1分岐流路111に流入する。所定量の試料が吸引されるとシリンジポンプ121は停止する。
ステップS23において、制御部200は、ピンチバルブPVを閉状態とし、第1ポンプ121を吐出駆動して、図15に示すような吐出力F12を発生させる。第1ポンプ121の吐出力F12によって、主流路110中の試料が、検出部102へ送られる。第1分岐流路111中の試料も検出部102へ送られても良い。検出部102は、試料を測定し、測定値を、制御部200へ送信する。
実施形態の第1ポンプ121は、シリンジポンプであるため、ここでの第1測定モードは、比較的少ない第1の量の試料を正確に吸引するのに適する。また、実施形態のシリンジポンプ121は、可変量を吸引できるため、ここでの第1測定モードは、可変量の試料を吸引する測定モードであってもよい。
第2測定モードが選択された場合、ステップ24において、制御部200は、第2ポンプ122を吸引駆動して、図16に示すような吸引力F13を発生させる。このとき、ピンチバルブPV及び電磁弁SVは、開状態である。第2ポンプ122の吸引力F13によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、主流路110及び第2分岐流路112に流入する。所定量の試料が吸引されると、制御部200は、電磁弁SV1を閉状態とし、第2ポンプ122による吸引を停止させる。
実施形態の第2ポンプ122は、シリンジポンプ121よりも吸引能力が高いダイヤフラムポンプであるため、第2測定モードは、第1の量よりも多い第2の量の試料を迅速に吸引するのに適する。また、実施形態のダイヤフラムポンプ122は、固定量の試料を吸引するため、ここでの第2測定モードは、固定量の試料を吸引する測定モードであってもよい。
ステップS25において、制御部200は、ピンチバルブPVを閉状態とし、第1ポンプ121を吐出駆動して、図17に示すような吐出力F14を発生させる。第1ポンプ121の吐出力F14によって、主流路110中の試料が、検出部102へ送られる。検出部102は、試料を測定し、測定値を、制御部200へ送信する。主流路中110の試料は、ダイヤフラムポンプ122によって吸引されたものであるが、検出部102への試料の送液は、シリンジポンプ121によって行われる。シリンジポンプ121により、正確な量の試料を正確に一定速度で検出部102へ送ることができる。一定速度の送液により検出部102は安定した測定が行える。
ステップS25において、制御部200は、電磁弁SV2を開状態とし、第2ポンプ122を吐出駆動して、図17に示すような吐出力F15を発生させる。これにより、第2ポンプ122内の試料が排液チャンバ119に排出される。第2ポンプ112の排液動作は、検出部102での測定と同時でもよいし、別に行われても良い。
図13のフローチャートに示すように、制御部200は、吸引能力の異なる第1ポンプ121及び第2ポンプ122を選択的に駆動するため、異なる吸引量に容易に対応することができる。駆動されるポンプは、選択された測定モードに応じて選択されるため、測定モードに応じたポンプで、測定モードに応じた適切な量の試料を吸引することができる。一方で、検出部23への送液は、吸引に使用されたポンプがいずれであるかにかかわらず、一定速度での送液が可能なシリンジポンプ121により安定して行われる。なお、検出部23への送液は、第2ポンプ122により行われても良いし、第1ポンプ121及び第2ポンプ122以外のポンプにより行われても良い。
ステップS26からステップS28において、制御部200は、流体回路100aを洗浄する。ステップS26からステップS28は、第1測定モード及び第2測定モードに共通であり、いずれの測定モードが選択されても行われる。ステップS26からステップS28の洗浄動作は、図4に示すステップS15からステップS17の洗浄動作と同様である。第2例においても、いずれのポンプ121,122で試料を吸引した場合であっても、第1分岐流路111及び第2分岐流路112の両方が洗浄される。
第2例の流体回路100aの動作に関し、特に説明していない点については、第1例の流体回路100aの動作と同様である。
[2.3 試料吸引の第3例]
図18は、流体回路100aの第3例を示している。第3例の流体回路100aでは、主流路110に流路151が接続されている。流路151は、一端が、洗浄液容器130に接続された流路131の中途部152に接続され、他端が、主流路110の中途部110cに接続されている。流路151の他端は、ピンチバルブPVと吸引部101との間の主流路110に接続されている。ここでは、主流路110のうち、中途部110cよりも吸引部101側の部分を第1主流路110aといい、中途部110cよりも第1ポンプ121及び第2ポンプ122側の部分を第2主流路110bという。
さらに、第3例の流体回路100aでは、流路151の中途には、電磁弁SV6が設けられている。電磁弁SV6は、常時閉である。第3例の流体回路100aの構成に関し、流路151及び電磁弁SV6以外の構成については、第1例及び第2例の流体回路100aと同様である。
制御部200は、図18に示す流体回路100aを、図19に示すように制御する。ステップ31において、ステップS11と同様に、制御部200は、ユーザによる測定モード選択を受け付ける。ここでも、複数の測定モードとして、第1測定モード及び第2測定モードが設定されているものとする。第1測定モードと第2測定モードとでは、試料吸引に用いられるポンプ121,122が異なる。
第1測定モードが選択された場合、ステップS22において、制御部200は、第1ポンプ121を吸引駆動して、吸引部101から試料21を吸引させる。ステップS33aにおいて、制御部200は、第1ポンプ121を吐出駆動して、主流路110中の試料を、検出部102へ送る。
第2測定モードが選択された場合、ステップ34において、制御部200は、第2ポンプ122を吸引駆動して、図20に示すような吸引力F21を発生させる。このとき、ピンチバルブPV及び電磁弁SV1は、開状態である。第2ポンプ122の吸引力F21によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、主流路110及び第2分岐流路112に流入する。所定量の試料が吸引されると、制御部200は、電磁弁SV1を閉状態とし、第2ポンプ122による吸引を停止させる。
ステップS35aにおいて、制御部200は、ピンチバルブPVを閉状態とし、第1ポンプ121を吐出駆動して、図21に示すような吐出力F22を発生させる。第1ポンプ121の吐出力F22によって、主流路110中の試料が、検出部102へ送られる。検出部102は、試料を測定し、測定値を、制御部200へ送信する。
ステップS35aにおいて、制御部200は、電磁弁SV2を開状態とし、第2ポンプ122を吐出駆動して、図21に示すような吐出力F23を発生させる。これにより、第2ポンプ122内の試料が排液チャンバ119に排出される。第2ポンプ112の排出動作は、検出部102での測定と同時でもよいし、別に行われても良い。
第3例では、ステップS33b,S35bにおいて、検出部102への試料の送液中に、吸引部101及び第1主流路110aを洗浄することできる。ステップS33b,S35bにおいて、制御部200は、電磁弁SV6を開状態とする。これにより、洗浄液にかけられた陽圧により、洗浄液が、洗浄液容器130から流路151、電磁弁SV6、第1主流路への流れる洗浄液流F24が生じる。洗浄液流F24により、吸引部101及び第1主流路が洗浄される。第3例では、ピンチバルブPVにより、主流路110を検出部102側と吸引部101側とに切り離すことができ、検出部102による試料の測定と、吸引部101の洗浄とを並行して行って、処理時間を短縮させることが可能である。なお、検出部102による試料の測定と、吸引部101の洗浄とを別々に行っても良い。
ステップS36からステップS38において、制御部200は、流体回路100aを洗浄する。ステップS36からステップS38は、第1測定モード及び第2測定モードに共通であり、いずれの測定モードが選択されても行われる。ステップS36からステップS38の洗浄動作は、図4に示すステップS15からステップS17の洗浄動作と同様である。第3例では、ステップS33b,S35bにおいて、吸引部101及び第1主流路110aの洗浄が既に行われているので、ステップS36における洗浄を短時間化でき、洗浄効率が向上する。
第3例の流体回路100aの動作に関し、特に説明していない点については、第1例及び第2例の流体回路100aの動作と同様である。
[2.4 試料吸引の第4例]
図23は、流体回路100aの第4例を示している。第4例の流体回路100aでは、第3例における流路151に3方電磁弁183が設けられている。3方電磁弁183には、流路154を介して、第3ポンプ123が接続されている。3方電磁弁183は、電磁弁SV7及び電磁弁SV8を備えている。電磁弁SV7及び電磁弁SV8は、常時閉である。第3ポンプ123は、電磁弁SV7及び電磁弁SV8の間の中途部153において、流路151に接続されている。3方切換弁183は、少なくとも、第3ポンプ123が吸引部101に連通した状態と、第3ポンプ123が吸引部101及び洗浄液容器130に連通した状態と、第3ポンプ123が吸引部101及び洗浄液容器130から切り離された状態と、を切り替えることができる。
第3ポンプ123は、例えば、シリンジポンプである。シリンジポンプ123は、第3例において、モータ123aによって動作する、モータ123aは、制御部200によって制御される。制御部200は、シリンジポンプ123のモータ123aを駆動し、シリンジポンプ123に吸引又は吐出を行わせる。第3ポンプ123は、吸引部101からの試料の吸引及び吐出に用いられる。
図24に示すように、第4例においては、吸引部101は、試料容器20から試料21を吸引する第1位置と、装置本体100内の反応チャンバ(混合チャンバ)190から試料を吸引又は吐出する第2位置へ移動可能である。吸引部101は、装置本体100内に設けられた移動機構300により、第1位置及び第2位置の各位置へ移動できる。移動機構300は、例えば、モータ301によって駆動される機構により、吸引部101を移動させる。移動機構300は、例えば、モータで回転駆動される無端ベルトであってもよいし、ラックとピニオンによる移動機構であってもよい。
吸引部101は、試料容器20中の試料21を吸引し、吸引した試料21を反応チャンバ191へ分注することができる。試薬容器195中の試薬196は、試薬容器156と反応チャンバ191とを接続する流路を介して、反応チャンバ191へ分注される。反応チャンバ191では、試料21及び試薬196が混合された混合試料191が調製される。吸引部101は、検出部102による測定のため、混合試料191を吸引することができる。
制御部200は、図23に示す流体回路100aを、図25に示すように制御する。ステップ41において、ステップS11と同様に、制御部200は、ユーザによる測定モード選択を受け付ける。ここでも、複数の測定モードとして、第1測定モード及び第2測定モードが設定されているものとする。第1測定モードは、例えば、CD34陽性幹細胞数検査測定モード又は造血器腫瘍細胞表面抗原検査測定モードであり、第2測定モードは、例えば、HIVリンパ球サブセット検査測定モードである。第1測定モードと第2測定モードとでは、試料吸引に用いられるポンプ121,122が異なる。
第1測定モードが選択された場合、ステップS42において、制御部200は、第1ポンプ121を吸引駆動して、試料容器20中の試料21を吸引部101から吸引させる。ステップS43aにおいて、制御部200は、第1ポンプ121を吐出駆動して、主流路110中の試料を、検出部102へ送る。ステップS43aと並行して、ステップS43bを実行し、ステップS33bと同様に、吸引部101及び第1主流路110aを洗浄することができる。
第2測定モードが選択された場合、ステップ44において、制御部200は、ピンチバルブPVを閉状態、電磁弁SV8を開状態とし、第3ポンプ123を吸引駆動して、図26に示すような吸引力F31を発生させる。第3ポンプ123の吸引力F31によって、吸引部101から試料21が吸引される。吸引された試料21は、第1主流路110a、流路151,154に流入する。所定量の試料が吸引されると、制御部200は、第3ポンプ123による吸引を停止させる。
ステップS45において、制御部200は、吸引部101を反応チャンバ190の上方へ移動させ、第3ポンプ123を吐出駆動して、図27に示すような吐出力F32を発生させる。第3ポンプ123の吐出力F32によって、第3ポンプ123によって吸引された試料21が、反応チャンバ190へ分注される。
ステップS46において、制御部200は、試薬容器195中の試料を反応チャンバ190へ分注させる。図24に示すように、試薬容器195中の試薬196は、ポンプ197の吸引力によって吸引され、吸引された試薬196は、ポンプ197の吐出力によって、反応チャンバ190へ送られる。試薬容器195と反応チャンバ190との間には、電磁弁SV10,SV11が設けられており、試薬196の吸引と分注とを切り替えることができる。
ステップS47において、反応チャンバ190中の混合試料に含まれる試料と試薬との反応が行われる。ステップS48において、制御部200は、ステップS48において、制御部200は、第2ポンプ122を吸引駆動して、図28に示すような吸引力F33を発生させる。このとき、ピンチバルブPV及び電磁弁SV1は、開状態である。また、吸引部101は、反応チャンバ190内の混合試料191を吸引する位置に移動している。第2ポンプ122の吸引力F33によって、反応チャンバ190中の混合試料191が、吸引部101から吸引される。吸引された試料191は、主流路110及び第2分岐流路112に流入する。所定量の試料が吸引されると、制御部200は、電磁弁SV1を閉状態とし、第2ポンプ122による吸引を停止させる。
制御部200は、ステップS49aにおいて、ピンチバルブPVを閉状態、第1ポンプ121を吐出駆動して、主流路110中の試料を、検出部102へ送る。検出部102は、試料を測定し、測定値を、制御部200へ送信する。
反応チャンバ190内には、試薬による増量によって十分な量の混合試料191が存在し、試料容器20から少ない量の試料21を吸引する場合よりも、吸引量の正確性は低くても良い。したがって、第2測定モードでは、吸引量の多い第2ポンプ(ダイヤフラムポンプ)122にて吸引することで、効率的な吸引が可能である。また、第1測定モードでは、吸引部101によって主流路110へ流入させた試料21を、反応チャンバ190を介さずに、直接、検出部102へ送ることができるため、試料のロスを少なくすることができる。
第4例でも、ステップS43b,S49bにおいて、検出部102への試料(混合試料)の送液中に、吸引部101及び第1主流路110a、流路154、第3ポンプ123を洗浄することできる。ステップS43b,S49bにおいて、制御部200は、電磁弁SV7及び電磁弁SV8を開状態とする。洗浄液にかけられた陽圧により、洗浄液が、洗浄液容器130から流路151、電磁弁SV7、流路154、第3ポンプ123へ流れる洗浄液流F35が生じる。また、電磁弁SV8から第1主流路110a、吸引部101へ流れる洗浄液流F36が生じる。洗浄液流F35,F46により、電磁弁SV7,SV8、流路154、吸引部101及び第1主流路110aが洗浄される。第4例でも、ピンチバルブPVにより、主流路110を、検出部102側と、吸引部101及び第3ポンプ123側とに切り離すことができ、検出部102による試料の測定と、吸引部101及び第3ポンプ123の洗浄とを並行して行って、処理時間を短縮させることが可能である。なお、検出部102による試料の測定と、吸引部101及び第3ポンプ123の洗浄とを別々に行っても良い。
ステップS50からステップS52において、制御部200は、流体回路100aを洗浄する。ステップS50からステップS52は、第1測定モード及び第2測定モードに共通であり、いずれの測定モードが選択されても行われる。ステップS50からステップS52の洗浄動作は、図4に示すステップS15からステップS17の洗浄動作と同様である。第4例では、ステップS43b,S49bにおいて、吸引部101及び第1主流路110aの洗浄が既に行われているので、ステップS36における洗浄を短時間化でき、洗浄効率が向上する。
また、第4例では、ステップS43b,S49bの洗浄により、吸引部101、第1主流路110a、流路154及び第3ポンプ123の洗浄が行われるため、検出部102による測定やステップS50からステップS52の洗浄の完了を待たずに、第3ポンプ123により、次の測定対象の試料が収容された試料容器21から試料を吸引するステップS44を行うことができる。
第4例の流体回路100aの動作に関し、特に説明していない点については、第1例~第3例の流体回路100aの動作と同様である。
10 試料測定装置
101 吸引部
110 流路
111 第1分岐流路
112 第2分岐流路
121 第1ポンプ
122 第2ポンプ
200 制御部

Claims (15)

  1. 試料を吸引する吸引部と、
    前記吸引部に接続された流路と、
    前記流路に接続された第1ポンプと、
    前記流路に接続された、前記第1ポンプとは種類が異なる第2ポンプと、
    前記吸引部から試料を吸引する際に、前記第1ポンプと前記第2ポンプの一方を選択的に駆動する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、複数の測定モードから、ユーザによって指定された測定モードを選択し、選択された前記測定モードに応じて、第1測定モードまたは第2測定モードを選択的に実行し、
    前記第1測定モードは、前記第1ポンプによって試料を吸引する測定モードであり、前記第2測定モードは、前記第2ポンプによって試料を吸引する測定モードである、試料測定装置。
  2. 前記第1ポンプは、シリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、ペリスタルティックポンプ及びエアーポンプからなる群から選択される一つのポンプであり、
    前記第2ポンプは、シリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、ペリスタルティックポンプ及びエアーポンプからなる群から選択される、前記第1ポンプとは種類が異なる一つのポンプである
    請求項1に記載の試料測定装置。
  3. 前記第1ポンプは前記試料の吸引量が可変であり、前記第2ポンプは前記試料の吸引量が固定である、請求項1または2に記載の試料測定装置。
  4. 前記第1ポンプはシリンジポンプであり、前記第2ポンプはダイヤフラムポンプである
    請求項1~3のいずれか1項に記載の試料測定装置。
  5. 前記制御部は、前記第2ポンプによる前記試料の吸引量が、前記第1ポンプによる前記試料の吸引量よりも多くなるよう、前記第1ポンプと前記第2ポンプの一方を選択的に駆動する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の試料測定装置。
  6. 前記第1測定モードは、第1の量の試料を前記第1ポンプによって吸引する測定モードであり
    前記第2測定モードは、前記第1の量とは異なる第2の量の試料を前記第2ポンプによって吸引する測定モードである
    請求項1~5のいずれか1項に記載の試料測定装置。
  7. 前記第1測定モードは、
    前記試料中のCD34陽性幹細胞の数を測定する測定モード、又は、
    前記試料中の所定の細胞表面マーカ陽性細胞の比率を算出する測定モードである、
    請求項に記載の試料測定装置。
  8. 前記第2測定モードは、前記試料中のCD4陽性リンパ球の数を測定する測定モードである、
    請求項またはに記載の試料測定装置。
  9. 前記流路には、前記流路に吸引された試料を測定するための検出部が接続されている
    請求項1~のいずれか1項に記載の試料測定装置。
  10. 前記制御部は、前記流路に吸引された試料を前記検出部へ送る際に、前記第1ポンプ及び前記第2ポンプの少なくともいずれか一方を駆動する
    請求項に記載の試料測定装置。
  11. 前記検出部はフローサイトメータを備え、
    前記第1ポンプはシリンジポンプであり、
    前記制御部は、前記流路に吸引された試料を前記検出部へ送る際に、前記第1ポンプを駆動する、
    請求項または10に記載の試料測定装置。
  12. 前記第1ポンプは、前記流路から分岐した第1分岐流路を介して前記流路に接続され、
    前記第2ポンプは、前記流路から分岐した第2分岐流路を介して前記流路に接続される
    請求項1~11のいずれか一項に記載の試料測定装置。
  13. 前記吸引部から試料を前記流路へ吸引した後、前記第1分岐流路及び前記第2分岐流路の両方を洗浄する
    請求項12に記載の試料測定装置。
  14. 前記第1分岐流路及び前記第2分岐流路を選択的に前記流路に連通させる切換弁をさらに備える
    請求項12または13に記載の試料測定装置。
  15. 複数の測定モードから測定モードを選択し、
    選択された前記測定モードに応じて、
    試料を吸引する吸引部に接続された流路に接続された第1ポンプによって試料を吸引する第1測定モードと、
    前記流路に接続された、前記第1ポンプとは種類が異なる第2ポンプによって試料を吸引する第2測定モードと、
    を選択的に実行する
    試料吸引方法。
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