JP2015010189A - 食器洗い機用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)成分:一般式(a−1)で表される化合物と、(b)成分:陰イオン界面活性剤と、(c)成分:ClogP値が2〜5である香料成分が30質量%以上、かつ、ClogP値が5超である香料成分が5質量%未満である香料組成物と、を特定の質量比で併用した食器洗い機用洗浄剤。式(a−1)中、R1は、炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基を表す。R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R3は、炭素数1〜4のアルキレン基を表す。R4及びR5は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
[化1]
【選択図】なし
Description
食器洗い機では、洗浄及び濯ぎの際、数リットルの温水がノズルから強く噴き出されながら循環する。また、食器洗い機による洗浄には、一般に、専用の洗浄剤(食器洗い機用洗浄剤)が用いられる。
これに対し、食器洗い機用洗浄剤には、低起泡性の非イオン界面活性剤が汎用されてきた。
自動の食器洗い機では、洗浄液又はすすぎ水を循環させながら、洗浄又はすすぎがそれぞれ行われる。洗浄の際、洗浄対象物に付着した油汚れ等が大量にある場合には、食器洗い機庫内に油汚れ等が付着する。また、この油汚れ等によってすすぎ水が汚染され、該すすぎ水中の油汚れ等が洗浄対象物又は庫内に再付着する。さらに、洗浄後の食器洗い機庫内には、食器洗い機から完全には排出しきれない、汚れたすすぎ水が残る。このため、洗浄乾燥後の食器洗い機庫内には、食材臭などの臭い残りが生じやすい。
かかる食器洗い機による洗浄乾燥後の臭い残りを低減するため、従来、特定の香料成分を含む香料組成物を用いた自動食器洗浄用洗剤組成物が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
かかる節電モードを選択し、低起泡性の非イオン界面活性剤を含有する従来の食器洗い機用洗浄剤を用いて洗浄を行った場合では、洗浄力が不充分であった。
このような節電モードで食器等の洗浄を行う場合において洗浄剤の洗浄力向上を図るには、洗浄力に対して温度の影響の小さい陰イオン界面活性剤を用いるのが有効である、と考えられる。加えて、陰イオン界面活性剤は、油汚れに対する洗浄力が高いことから、食材臭などの臭い残り低減の点でも有用である、と考えられる。
しかしながら、前述したように、陰イオン界面活性剤は起泡性が高く、食器洗い機による洗浄では、陰イオン界面活性剤を加えることで、泡が立ちやすくなる問題があった。
本発明の食器洗い機用洗浄剤の剤形は、(a)成分と(b)成分と(c)成分とを含有するものであれば特に限定されず、粉粒状やタブレット状等の固体でもよく液体でもよい。
(a)成分は、下記一般式(a−1)で表される化合物(アルキルアミドアミン)である。
R1におけるアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、それぞれ13〜21であり、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果、及び、泡立ちを抑える抑泡効果がより高まることから、好ましくは炭素数が15〜21であり、より好ましくは炭素数が15〜19であり、さらに好ましくは炭素数が15〜17である。
前記式(a−1)中、R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R2におけるヒドロキシアルキル基中のヒドロキシ基の数は、1つでも2つ以上でもよい。なかでも、R2としては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
R3におけるアルキレン基の炭素数は、1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が2又は3であり、特に好ましくは炭素数が3である。
R4及びR5におけるアルキル基の炭素数は、それぞれ1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が1又は2であり、特に好ましくは炭素数が1である。なかでも、R4及びR5は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、互いに同一であることが好ましい。
これらの中でも、抑泡効果がより得られやすいことから、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドがより好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドがさらに好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが特に好ましい。
食器洗い機用洗浄剤中、(a)成分の含有量は、該洗浄剤の全質量に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.2〜3質量%がさらに好ましく、0.3〜1質量%が特に好ましい。
(a)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果が高まる。加えて、抑泡効果が高まる。一方、(a)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果が得られやすくなる。
(b)成分は陰イオン界面活性剤である。
(b)成分としては、例えば、スルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプ、カルボン酸塩タイプ、リン酸エステル塩タイプが挙げられる。
スルホン酸塩タイプとしては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレン硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
硫酸エステル塩タイプとしては、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カルボン酸塩タイプとしては、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸系陰イオン界面活性剤等が挙げられる。
リン酸エステル塩タイプとしては、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。
また、(b)成分は、炭素数8〜18のアルキル基を有するもの、又は、炭素数8〜18のアルケニル基を有するものが好ましく、なかでも炭素数8〜18のアルキル基を有するものがより好ましい。該アルキル基又は該アルケニル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
(b)成分を構成する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン塩(モノエタノールアンモニウム)、ジエタノールアミン塩(ジエタノールアンモニウム)、トリエタノールアミン塩(トリエタノールアンモニウム)等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
上記のなかでも、(b)成分としては、油汚れに対する洗浄力が良好であり、低泡性を確保しやすいことから、スルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプが好ましく、スルホン酸塩タイプが特に好ましい。
その中でも、特に油汚れに対する洗浄力が高まることから、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレン硫酸塩及びジアルキルスルホコハク酸塩からなる群より選ばれる1以上が好ましく、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩がより好ましく、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩がさらに好ましく、アルカンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が特に好ましく、アルカンスルホン酸塩が最も好ましい。
(b)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、油汚れに対する洗浄力が高まる。加えて、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果が高まる。一方、(b)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、(a)成分による抑泡効果が得られやすくなる。
本発明の食器洗い機用洗浄剤において、(a)成分と(b)成分との混合比率は、(a)成分/(b)成分で表される質量比(以下「a/b比」ともいう。)が、0.2〜2.1であり、好ましくは0.4〜2.0であり、より好ましくは0.5〜1.5である。
a/b比が好ましい下限値以上であると、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果が得られやすくなる。加えて、(a)成分による抑泡効果が発揮されやすくなる。一方、a/b比が好ましい上限値以下であると、油汚れに対する洗浄力が高まる。加えて、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果がいずれも高まる。
(c)成分は、ClogP値が2〜5である香料成分(p1)(以下「(p1)成分」ともいう。)の含有量が30質量%以上であり、かつ、ClogP値が5超である香料成分(p2)(以下「(p2)成分」ともいう。)の含有量が5質量%未満である香料組成物である。
本発明において「香料組成物」とは、公知の香料成分からなるものを意味する。
香料成分としては、例えば特開2003−300811号公報の段落0021〜0035に記載のものが挙げられる。具体的には、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oils and Floral CompoundsIn Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に開示されている香料成分が挙げられる。
該フラグメントアプローチは、化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び化学結合のタイプを考慮している(http://www.thegoodscentscompany.com/index.html)。
このClogP値は、現在、最も一般的でかつ信頼できる、その化合物の親油性(疎水性)の度合いを示す推定値である。
「logP値」とは、化合物の1−オクタノール中及び水中の平衡濃度の比を表す、1−オクタノール/水の分配係数P、を底10に対する対数で表した値である。1−オクタノールと水との2液相の溶媒系に、化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡において、それぞれの溶媒中での溶質の平衡濃度の比を意味する。すなわち、logP値は親油性(疎水性)の指標であり、この値が大きいほど、その化合物はより疎水的な性質を有し、この値が小さいほど、その化合物はより親水的な性質を有する。
(p1)成分のClogP値は、2〜5であり、好ましくは2.5〜3.5である。
ClogP値が前記範囲内の(p1)成分を用いることで、食器洗い機庫内の消臭効果(洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果)が充分に発揮され、かつ、疎水性の高い食器等(例えば、プラスチック製の容器や蓋、シリコーン製の調理器具など)に過剰に残香する不具合を生じにくい。ClogP値が2未満の香料成分では、消臭効果が充分に発揮されにくい。
(p1)成分の好ましいものとしては、たとえばα−ピネン(2.8)、β−ピネン(3.1)、カンフェン(3.3)、d−リモネン(3.4)、ターピノレン(2.8)、ミルセン(4.3)、リナロール(2.7)、ゲラニオール(2.9)、ネロール(2.9)、シトロネロール(3.2)、テトラヒドロリナロール(3.3)、ジヒドロミルセノール(2.9)、l−メントール(3.0)、ボルネオール(2.7)、イソプレゴール(3.0)、リリアール(3.6)、リナリルアセテート(3.6)、ゲラニルアセテート(3.5)及びヴェルドックス(3.6)からなる群より選ばれる1以上が挙げられる。尚、前記香料成分名の後に示す、括弧内の数値はClogP値である。
これらのなかでも、(a)成分との併用によって、消臭効果がより良好に得られやすいことから、リナロール、ゲラニオール、リリアール及びヴェルドックスからなる群より選ばれる1以上が特に好ましい。
(p1)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(c)成分中、(p1)成分の含有量は、30質量%以上であり、好ましくは60質量%以上であり、100質量%であってもよい。(p1)成分の含有量が30質量%以上であることにより、食器洗い機庫内の消臭効果が充分に発揮される。好ましくは60質量%以上であると、該消臭効果がさらに高まる。
ClogP値が大きいほど、消臭効果(残香性)は高いが、特に疎水性の高い食器等に過剰に残香するおそれがある。
(p2)成分としては、たとえばトナリド(5.3)、アンブレットリド(5.5)、ムスコン(6.2)、ペンタリド(6.2)等が挙げられる。尚、前記香料成分名の後に示す、括弧内の数値はClogP値である。
(p2)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(c)成分中、(p2)成分の含有量は、5質量%未満であり、好ましくは2質量%以下である。(p2)成分の含有量が5質量%以上では、疎水性の高い食器等に過剰に残香し、不具合を生じるおそれがある。また、(c)成分は、(p2)成分を含有しないものでもよい。
(c)成分は、(p1)成分及び(p2)成分に加えて、ClogP値が2未満である香料成分(p3)(以下「(p3)成分」ともいう。)を含有するものでもよい。(p3)成分は、疎水的な性質が低く、残香性が低い香料成分である。
(p3)成分としては、たとえばcis−3−ヘキセノール(1.3)、エチルブチレート(1.3)、ヘキシルアセテート(1.4)、α−テルピネオール(1.8)、シンナミックアルデヒド(1.9)、ヒドロキシシトロネロール(1.9)、ラウリナール(1.6)等が挙げられる。尚、前記香料成分名の後に示す、括弧内の数値はClogP値である。
(p3)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(c)成分中、(p3)成分の含有量は、好ましくは30〜70質量%であり、より好ましくは40〜70質量%である。
食器洗い機用洗浄剤中、(c)成分の含有量は、該洗浄剤の全質量に対して0.002〜0.5質量%がより好ましく、0.004〜0.4質量%がより好ましく、0.01〜0.2質量%がさらに好ましい。
(c)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果が得られやすくなる。一方、(c)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、洗浄対象物への香料成分由来の香り残りが低減されやすくなる。(c)成分の含有量が好ましい上限値を超えると、特に疎水性の高い食器等に過剰に残香するおそれがある。
本発明の食器洗い機用洗浄剤において、(a)成分と(b)成分と(c)成分との混合比率は、((a)成分+(b)成分)/(c)成分で表される質量比(以下「(a+b)/c比」ともいう。)が、2.5〜250であり、好ましくは5〜100である。
(a+b)/c比が好ましい下限値以上であると、洗浄対象物への香料成分由来の香り残り低減の効果が高まる。特に、疎水性の高い食器等における残香が抑えられやすい。一方、(a+b)/c比が好ましい上限値以下であると、洗浄後の食器洗い機庫内における臭い残り低減の効果が得られやすくなる。
本発明の食器洗い機用洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上述した(a)〜(c)成分以外の成分を任意に配合してもよい。
かかる任意に配合してもよい成分としては、特に限定されず、これまで食器を洗浄するための洗浄剤に配合されている成分が挙げられる。
たとえば、(a)成分及び(b)成分以外の界面活性剤、キレート剤、防腐・除菌・抗菌・殺菌剤、増粘剤、消臭剤、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、アルカリ剤、高分子、植物抽出物、安定剤、(c)成分以外の香料、無機塩類、色素等が挙げられる。
但し、食器洗い機においては、洗浄中の泡立ちを抑える必要がある。このため、食器洗い機用洗浄剤中、(a)成分及び(b)成分とこれら以外の界面活性剤との合計の含有量を、該洗浄剤の全質量に対して12質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることがより好ましい。
加えて、全界面活性剤中の(a)成分及び(b)成分の含有量は、全界面活性剤の合計の質量に対し、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、100質量%であってもよい。(a)成分及び(b)成分の含有量が好ましい下限値以上であれば、食器洗い機により食器等の洗浄処理を行う際、泡立ちが低く保たれる。加えて、油汚れ等に対する洗浄力が高まる。
漂白活性化剤としては、例えばドデカンパーオキシドジカルボン酸、マグネシウムパーオキシフタラートなどのパーオキシカルボン酸又はその塩等が挙げられる。
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、従来公知の方法により製造できる。
液体状の食器洗い機用洗浄剤の製造方法としては、溶媒と、(a)成分と、(b)成分と、(c)成分と、必要に応じて任意成分と、を混合することにより調製される。
「水混和性有機溶媒」とは、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶媒をいう。水混和性有機溶媒としては、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、そのなかでも、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール、グリコールエーテル等が挙げられる。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
本発明において、食器洗い機用洗浄剤のpH(25℃)は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠した方法により測定される値を示す。具体的には、25℃に調整した液体状の洗浄剤のpHを、pHメーター(HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)等を用いて測定した値を示す。
液体状の食器洗い機用洗浄剤のpHを調整するためのpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン等の有機塩基;塩酸、硫酸等の無機酸;クエン酸、シュウ酸等の有機酸などが挙げられる。洗浄剤の貯蔵安定性とコスト面から、無機塩基のなかでは水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましく、有機塩基のなかではモノエタノールアミンが好ましい。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
固体状の食器洗い機用洗浄剤の水分含量は、特に限定されず、8質量%以下であることが好ましい。
粉粒状の食器洗い機用洗浄剤の嵩密度は、0.3g/cm3以上が好ましく、0.5〜1.2g/cm3がより好ましく、0.6〜1.1g/cm3がさらに好ましい。この嵩密度は、JIS−K3362により測定される値である。
粉粒状の食器洗い機用洗浄剤の平均粒子径は、200〜1500μmが好ましく、300〜1200μmがより好ましい。該平均粒子径が好ましい下限値未満では、粉塵が発生しやすく、一方、好ましい上限値を超えると、水に溶解又は分散しにくくなる。
該分級操作では、受け皿に、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩を順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回のサンプルを入れ、蓋をしてロータップ型篩い振盪機(株式会社飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させる。その後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収して、サンプルの質量を測定する。そして、受け皿と各篩との質量頻度を積算し、積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きを「aμm」とし、aμmよりも一段大きい篩の目開きを「bμm」とする。また、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算値を「c%」とし、aμmの篩上の質量頻度を「d%」とする。そして、下式(1)により平均粒子径(50質量%粒径)を求め、これを試料の平均粒子径とする。
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、食器洗い機の機種や、食器等の汚れの程度に応じて、その使用量等を変えて使用すればよい。
該洗浄剤を用いて食器洗い機により洗浄対象物を洗浄する方法としては、洗浄とすすぎの各工程をいずれも有する方法が挙げられる。
好ましい洗浄方法としては、たとえば、洗浄液を、好ましくは35〜60℃まで2〜3℃/minで昇温しながら、洗浄対象物を洗浄する工程(以下「洗浄工程」という。)と、洗浄後の洗浄対象物を、常温(好ましくは5〜30℃程度)の水道水ですすぐ工程(以下「すすぎ(1)工程」という。)と、常温の水道水を、好ましくは70〜75℃まで2〜3℃/minで昇温しながら、前記すすぎ(1)工程後の洗浄対象物をさらにすすぐ工程(以下「すすぎ(2)工程」という。)と、を有する方法が挙げられる。
洗浄工程においては、食器洗い機用洗浄剤の1回の使用量を、水道水約3リットルに対して3〜9gとすることが好ましい。
洗浄工程での洗浄時間は、3〜50分間とすることが好ましく、より好ましくは5〜30分間である。すすぎ(1)工程でのすすぎ時間は、0.5〜10分間とすることが好ましく、より好ましくは1〜7分間である。すすぎ(2)工程でのすすぎ時間は、3〜50分間とすることが好ましく、より好ましくは5〜30分間である。
加えて、(a)成分及び(b)成分と、(c)成分と、を特定の割合で併用することにより、食器洗い機を構成している部品や残留したすすぎ液に対するマスキング効果が良好に発揮され、洗浄後、食器洗い機庫内からの悪臭発生が抑制されて、食材臭などの臭い残りが低減される。さらに、食器洗い機庫内や洗浄対象物(特に、プラスチック製容器や蓋、シリコーン製の調理器具などの疎水性の高い食器等)に香料成分由来の香りが残り過ぎることがない。
本発明に係る洗浄剤は、食器洗い機用として好適なものであり、特に、標準コース(通常モード)よりも低温条件下で洗浄を行う際、例えば、通常モードに比べて水温が10℃程度低い「低温コース」や「ゆとりコース」等の節電モードで食器等を洗う際に適した洗浄剤である。
表2〜5に示す配合組成に従い、後述の製造方法(未配合の成分がある場合、その成分は配合しない。)により、各例の洗浄剤をそれぞれ調製した。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
表中、「適量」は、所定のpHに調整するために用いたpH調整剤の添加量を示す。
「バランス」は、各例の洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるようにその成分(水又は硫酸ナトリウム)が配合されていることを意味する。
「a/b比」は、(a)成分/(b)成分で表される質量比と同義であり、洗浄剤中の(b)成分の含有質量に対する、(a)成分の含有質量の割合を意味する。
「(a+b)/c比」は、((a)成分+(b)成分)/(c)成分で表される質量比と同義であり、洗浄剤中の(c)成分の含有質量に対する、(a)成分と(b)成分との合計の含有質量の割合を意味する。
「(p1)成分/(c)成分 質量比」とは、洗浄剤中の(c)成分のうち、(p1)成分が占める割合(質量基準)を意味する。
「(p2)成分/(c)成分 質量比」とは、洗浄剤中の(c)成分のうち、(p2)成分が占める割合(質量基準)を意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
a−1:C14ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数13の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−2:C18ジメチルアミノプロピルアミド(東邦化学株式会社製、商品名「カチナールMPAS」);一般式(a−1)中のR1=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R1=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)と、の質量比でC16:C18=3:7の混合物。R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−3:C22ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数21の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−4:C18ジエチルアミノエチルアミド(日光ケミカルズ株式会社製、商品名「NIKKOL アミドアミンSV」);一般式(a−1)中のR1=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R1=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)との混合物。R2=水素原子、R3=エチレン基、R4=エチル基、R5=エチル基。
a−5:C18ジエチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数17の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=エチル基、R5=エチル基。
a’−1:C12ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数11の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−1(C14ジメチルアミノプロピルアミド)の合成例:
容量3Lの四つ口フラスコ内に、ミリスチン酸メチル(分子量228.4)907.0g(3.97mol)と、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA、分子量102.2)121.6g(1.19mol)とを仕込み、反応容器内を窒素で2回減圧置換した後、185℃へ昇温した。180℃到達時を反応開始として1.5時間熟成した後、DMAPA(分子量102.2)405.7g(3.97mol)を4時間かけて滴下した。滴下終了後、7時間熟成を行い、その後、195℃まで昇温し、過剰のDMAPAを減圧除去(2.4kPa到達後1hr処理)することで、ミリスチン酸(C14)ジメチルアミノプロピルアミド1183gを得た。
b−1:第2級アルカンスルホン酸ナトリウム(クラリアントジャパン株式会社製、商品名「HOSTAPUR SAS 30A」)。
b−2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム;直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(テイカ株式会社製、商品名「テイカパワーL121」)をNaOHで中和したもの。
b−3:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(ライオン株式会社製、商品名「リパール835I」)。
b−4:アルキルエーテルカルボン酸ナトリウム(ライオン株式会社製、商品名「エナジコールEC−30」)。
b−5:アルキルエーテル硫酸エステル塩(ライオン株式会社製、商品名「サンノールLMT−1430」)。
b−6:α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(ライオン株式会社製、商品名「リポランPB−800」)。
b’−1:CnH2n+1O(EO)3(PO)3H(n=12の分子とn=13の分子との質量比65/35の混合物、非イオン界面活性剤)、Shell製の商品名「Neodolアルコール」(分岐率20質量%)にエチレンオキシド平均3モル及びプロピレンオキシド平均3モルがそれぞれ付加したもの;合成品。
b’−1の合成例:
硝酸マグネシウム6水和物68.03gと、硝酸アルミニウム9水和物47.69gと、硝酸マンガン6水和物24.43gと、を脱イオン水450gに溶解し、溶液(Sa)を得た。また、炭酸ナトリウム13.47gを脱イオン水450gに溶解し、溶液(Sb)を得た。
溶液(Sa)と溶液(Sb)とを、予め1800gの脱イオン水を仕込んだ触媒調製槽に、NaOH水溶液でpH=9、温度を45℃に保ちながら45分間で滴下した。1時間熟成した後、母液をろ別し、沈殿を6リットルの脱イオン水で洗浄し、噴霧乾燥することにより複合金属水酸化物30gを得た。これを窒素雰囲気下800℃で焼成することにより、酸化マグネシウムを主成分とする複合金属酸化物触媒19gを得た。
次に、オートクレーブ中に、Neodol23(炭素数12のアルコールと炭素数13のアルコールとの混合物:シェル社製)120g及び前記複合金属酸化物触媒0.3gを仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。続いて、温度を180℃、圧力を3atmに維持しつつ、エチレンオキシド82gを導入して反応させた。得られたポリオキシアルキレンエーテルの平均エチレンオキシド付加モル数は3であった。また、そのエチレンオキシド付加モル数の分布は、HPLCにより、下記条件*1で測定した結果、ナロー率87.5質量%であった。
さらに、オートクレーブ内の温度を180℃、圧力を3atmに維持しつつ、プロピレンオキシド108gを導入して反応させた。得られたポリオキシアルキレンエーテルの平均プロピレンオキシド付加モル数は3であった。
反応液を80℃まで冷却した後、触媒を濾別した。このようにしてb’−1を得た。
装置:LC−6A(株式会社島津製作所製)
検出器:SPD−10A
測定波長:220nm
カラム:Zorbax C8(デュポン株式会社製)
移動相:アセトニトリル/水=60/40(体積比)
流速:1mL/min
温度:20℃
表1に示す組成からなる香料組成物A、香料組成物B、香料組成物Cをそれぞれ用いた。
クエン酸ナトリウム2水和物(扶桑化学工業株式会社製、商品名「精製クエン酸ナトリウムL」)。
キサンタンガム(ケルコ社製、商品名「ケルザンT」)。
プロピレングリコール(株式会社アデカ製、商品名「化粧用プロピレングリコール」)。
塩化カルシウム2水和物(株式会社トクヤマ製、商品名「粒状塩化カルシウム」)。
クメンスルホン酸ナトリウム(テイカ株式会社製、商品名「テイカトックスN5040」)。
安息香酸ナトリウム(株式会社伏見製薬所製、商品名「安息香酸ナトリウム」)。
アミラーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「ターマミルウルトラ300L」。
プロテアーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「サビナーゼウルトラ16XL」。
pH調製剤:水酸化ナトリウム(鶴見曹達株式会社製)、水酸化カリウム(旭硝子株式会社製、商品名「液体苛性カリ」)、トリエタノールアミン(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製)、硫酸(関東化学株式会社製)。
水:イオン交換水。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(日本触媒化学工業株式会社製、商品名「ソフタノールEP7045」)。
クエン酸ナトリウム(扶桑化学工業株式会社製、商品名「精製クエン酸ナトリウムL」)。
アクリル酸/無水マレイン酸共重合物のナトリウム塩(BASF社製、商品名「ソカランCP7」)。
テトラアセチルエチレンジアミン(クラリアント社製、商品名「ペラクティブAN」)。
過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名「SPC−G」)。
ケイ酸ナトリウム(株式会社トクヤマシルテック製、商品名「プリフィード」)。
硫酸ナトリウム(日本化学工業株式会社製、商品名「無水芒硝K(2)」。
炭酸ナトリウム(ソーダーアッシュジャパン株式会社製、商品名「粒灰」)。
プロテアーゼ(ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「エバラーゼ8.0T」)。
アミラーゼ(ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「デュラミル120T」)。
(液体状洗浄剤:実施例1〜25、比較例1〜9)
表2〜4の組成に従い、溶媒の水に、(a)成分又は(a’)成分と、(b)成分又は(b’)成分と、(c)成分と、共通成分(X)と、pH調整剤とを溶解することにより、各例の液体状洗浄剤0.8kgをそれぞれ調製した。
共通成分(X):クエン酸ナトリウム2水和物 18質量%、キサンタンガム 0.2質量%、プロピレングリコール 5.0質量%、塩化カルシウム2水和物 0.3質量%、クメンスルホン酸ナトリウム 2.0質量%、安息香酸ナトリウム 1.5質量%、アミラーゼ 1.0質量%、プロテアーゼ 1.0質量%。
各例の液体状洗浄剤のpH(25℃)は、いずれも7.0となるように、pH調整剤により調整した。組成物のpH(25℃)は、25℃に調整した液体状洗浄剤を、ガラス電極式pHメーター(HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて測定した。測定方法は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠して行った。
表5の組成に従い、各例の粉粒状洗浄剤6kgを以下のようにして調製した。
まず、硫酸ナトリウムをリボンミキサー(株式会社吉田製作所製、リボンミキサー1102−1500型、巾900mm×長さ1800mm×深さ1100mm)に入れ、25rpmで撹拌しながらケイ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを添加し、10分間混合した。
次いで、a−2と、クエン酸ナトリウムと、アクリル酸/無水マレイン酸共重合物のナトリウム塩(実施例27のみ)と、テトラアセチルエチレンジアミンと、プロテアーゼと、アミラーゼと、を加えて混合した後、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、b−1と、香料組成物Aと、を加え、25rpmで10分間混合することにより粉粒状洗浄剤を得た。
各例の洗浄剤について、以下に示す評価方法によって各評価を行い、その結果を表2〜5に併記した。
食器洗い機として、自動食器洗い乾燥機(パナソニック株式会社製、機種NP−40SX2)を用いた。各評価において、洗浄処理は、該自動食器洗い乾燥機に設定されている標準コース(節電モード又は通常モード)で運転することにより行った。
節電モードとは、通常モードと比較して、洗浄工程での水温が15℃低く設定されている。該標準コース(節電モード)の内容を以下に示す。
該自動食器洗い乾燥機に、洗浄剤3〜9g(水道水3Lに対し)を投入した後、約5℃の水道水を庫内に導入して調製される洗浄液を40℃まで2〜3℃/minで昇温しながら20分間洗浄を行い、該洗浄液を排水する。次いで、新たな水道水を導入し、すすぎ(2分間/回)と排水との繰返し3回を行う。排水後、新たな水道水を導入し、70℃まで2〜3℃/minで昇温しながらすすぎ1回(最終すすぎ)20分間を行い、排水後、温風を循環させながら食器等を乾燥する。
箸、ガラスコップ、湯飲み、皿(大、中、小)、汁椀、ポリプロピレン製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)などの食器類に対し、後述のニオイ油4gを付着させて汚垢食器類(洗浄対象物)を調製した。
ニオイ油:フライパンにサラダ油50gを入れた後、豚バラ肉200gを、170℃の出力で5分間炒め、固形分を除去して豚肉油を得た。別に、フライパンにサラダ油50gを入れた後、1.5cm角に切ったタマネギ350g(約2個分)を、170℃の出力で12分間炒め、固形分を除去してタマネギ油を得た。前記豚肉油と前記タマネギ油とをそれぞれ室温まで冷却した後、豚肉油とタマネギ油とを、豚肉油/タマネギ油=3/2(質量比)で混合することにより調製したもの。
洗浄処理の直後、該自動食器洗い乾燥機庫内の臭いを、専門パネル5名により、以下に示す6段階の臭気強度表示法に基づいて官能評価し、5名の平均点を求め、洗浄後の臭い残り低減の効果について評価した。この平均点が3.0点以上であれば合格とした。
(6段階の臭気強度表示法)
5:無臭、4:わずかに臭いを感じる、3:弱く臭いがわかる程度に感じる、2:充分に臭いがわかる、1:臭いを強く感じる、0:臭いを非常に強く感じる。
上述の[洗浄後の臭い残り低減の効果についての評価]と同様、上記ニオイ油4gを付着させた汚垢食器類(洗浄対象物)を、前記自動食器洗い乾燥機に装填し、所定量の洗浄剤を投入して標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。
洗浄処理の直後、上記食器類のうちポリプロピレン製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)の臭いを、専門パネル5名により、以下に示す6段階の臭気強度表示法に基づいて官能評価し、5名の平均点を求め、洗浄後の香り残り低減の効果について評価した。この平均点が3.0点以上であれば合格とした。
(6段階の臭気強度表示法)
5:無臭で問題なし、4:わずかに香りを感じる程度で問題なし、3:弱く香りがわかる程度に感じるが問題なし、2:充分に香りがわかる、1:香りを強く感じる、0:香りを非常に強く感じる。
上記ニオイ油を付着させたポリプロピレン製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)を、前記自動食器洗い乾燥機に装填し、所定量の洗浄剤を投入して標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。
洗浄処理の後、ポリプロピレン製弁当箱の仕上がり具合を観察し、下記の評価基準に基づいて、油汚れに対する洗浄力を評価した。評価点が3点以上であれば合格とした。
(評価基準)
4点:油汚れが完全に除去されていた。
3点:若干油汚れが残っていたが、洗い直す必要がないレベルであった。
2点:油汚れが残っており、洗い直す必要があるレベルであった。
1点:油汚れがべっとりと残っていた。
前記自動食器洗い乾燥機に、所定量の洗浄剤を投入し、前記標準コース(通常モード)にて運転を行った。
洗浄開始から水温が50℃に達した時点で運転を止めると同時に扉を開け、その15秒後に庫内の泡立ちを測定した。
その際、庫内の3箇所をランダムに選択し、物さしで該箇所の泡高(mm)をそれぞれ測定し、これらの平均値を求めた。この泡高が10mm以下であれば合格とした。
また、実施例1〜27の洗浄剤は、いずれも、低泡性を確保しつつ、油汚れに対して優れた洗浄力を有していることも確認できる。
Claims (2)
- (a)成分:下記一般式(a−1)で表される化合物と、
(b)成分:陰イオン界面活性剤と、
(c)成分:ClogP値が2〜5である香料成分(p1)の含有量が30質量%以上であり、かつ、ClogP値が5超である香料成分(p2)の含有量が5質量%未満である香料組成物と、
を含有し、
(a)成分/(b)成分で表される質量比が0.2〜2.1であり、
((a)成分+(b)成分)/(c)成分で表される質量比が2.5〜250である食器洗い機用洗浄剤。
- 前記香料成分(p1)が、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、d−リモネン、ターピノレン、ミルセン、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、テトラヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、l−メントール、ボルネオール、イソプレゴール、リリアール、リナリルアセテート、ゲラニルアセテート及びヴェルドックスからなる群より選ばれる1以上を含む、請求項1記載の食器洗い機用洗浄剤。
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