JP2015009408A - テンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法 - Google Patents

テンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法 Download PDF

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【課題】 本発明は、テンプレートの乾燥工程の時間を短縮化することができるテンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 テンプレート基板の転写パターンが形成される面とは反対側の面に形成する凹構造の底面を転写パターンが形成される面に対して平行とし、凹構造の壁面を底面から開口端に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有する形態にすることにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノインプリントの技術分野に関するものであり、特に、テンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法に関するものである。
ナノインプリント技術は、表面に微細な凹凸形状の転写パターンが形成されたテンプレート(モールド、スタンパ、金型とも呼ばれる)を用い、この凹凸形状の転写パターンを、半導体ウェハなどの被転写基板の上に形成されたインプリント材料に等倍転写するパターン形成技術である(例えば、特許文献1、2)。
このナノインプリント技術に用いられるテンプレート(本明細書においては、適宜、ナノインプリント用テンプレートとも呼ぶ)として、転写パターンが形成される面とは反対側の面に、窪み部が形成されている形態が提案されている(例えば、特許文献3)。
このような形態であれば、窪み部によって肉厚が一様に薄くなっている領域を容易に湾曲させることができ、テンプレートをインプリント材料に接触させる工程において、上記の肉薄領域に圧力を加えて湾曲させながらインプリント材料に接触させることで、テンプレートとインプリント材料の間に気泡が残留することを抑制することができる点で、好ましい。また、テンプレートとインプリント材料との離型も容易に行うことができる点で、好ましい。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特許第5139421号公報
上述のように、ナノインプリント技術は、テンプレートをインプリント材料に接触させることでパターンの転写を行うものであるため、使用頻度に応じてテンプレートを洗浄することが必要になる。また、テンプレートの製造工程においても、通常、洗浄工程は必須である。そして、テンプレートの洗浄には、主に、酸性水溶液等の洗浄液が用いられ、その後のリンスには、主に、超純水が用いられる。
しかしながら、特許文献3に記載のテンプレートにおいては、窪み部の壁面が、窪み部の底面に対して垂直に形成されているため、テンプレートを洗浄した後に、乾燥工程としてスピン乾燥を用いても、窪み部の壁面と底面とが接続する部分に液体が残存してしまい、スピン乾燥だけでは、この残存した液体を除去することは困難である。
それゆえ、スピン乾燥に加えて、熱乾燥の工程が必要になるが、窪み部の壁面と底面とが接続する部分に残存する液体はメニスカスを形成するため、液体の表面積が小さくなり、熱乾燥工程の時間は長くなってしまう。
そして、熱乾燥を含めた乾燥工程の時間が長くなると、それに伴って、テンプレートの製造時間や、洗浄に出したテンプレートを再び用いるまでの待機時間が、長くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、テンプレートの乾燥工程の時間を短縮化することができるテンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は種々研究した結果、テンプレート基板の転写パターンが形成される面とは反対側の面に形成する凹構造の底面を転写パターンが形成される面に対して平行とし、凹構造の壁面を底面から開口端に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有する形態にすることで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、凹凸形状の転写パターンを有するナノインプリント用テンプレートを製造するためのテンプレート基板であって、第1の側と、前記第1の側に対向する第2の側とを有し、前記第1の側に、前記転写パターンが形成される主面を有し、前記第2の側に、前記第2の側に向かって開口する凹構造が形成されており、前記凹構造は、前記主面に対して平行な底面を有しており、前記凹構造の壁面は、断面視において、前記凹構造の底面から開口端に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有することを特徴とするテンプレート基板である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記凹構造の傾斜面が、前記テンプレート基板の平面中心を通る垂線を回転軸とする回転体の壁面を構成する形態であることを特徴とする請求項1に記載のテンプレート基板である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記回転体が円錐台であることを特徴とする請求項2に記載のテンプレート基板である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記凹構造の壁面は、前記凹構造の底面と接続する接続部を有し、前記接続部は、断面視において、ラウンド形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のテンプレート基板である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記凹構造の底面と前記傾斜面とのなす角度が120°以上150°以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のテンプレート基板である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のテンプレート基板の前記主面に、凹凸形状の転写パターンを有することを特徴とするナノインプリント用テンプレートである。
また、本発明の請求項7に係る発明は、ナノインプリント用テンプレートの製造方法であって、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のテンプレート基板を準備するテンプレート基板準備工程と、前記テンプレート基板の前記主面に凹凸形状の転写パターンを形成する転写パターン形成工程と、液体を用いる洗浄工程と、前記液体を乾燥させる乾燥工程と、を備えており、前記乾燥工程が、前記凹構造に残存する前記液体を遠心力により除去するスピン乾燥工程であることを特徴とするナノインプリント用テンプレートの製造方法である。
本発明によれば、凹構造の壁面が、底面から開口端に向かって開口が広がる傾斜面を有していることにより、洗浄工程後の乾燥工程において、凹構造の壁面と底面とが接続する部分に残存する液体をスピン乾燥で除去することができ、乾燥工程の時間を短縮することができる。
本発明に係るテンプレート基板の一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 本発明に係るナノインプリント用テンプレートの一例を示す説明図である。 スピン乾燥における残存液体の動きを示す説明図である。 回転体の形態例を示す説明図である。 本発明に係るテンプレート基板における凹構造の壁面と底面の接続部の形態例を示す説明図である。
以下、本発明に係るテンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。
[テンプレート基板およびナノインプリント用テンプレート]
まず、本発明に係るテンプレート基板およびナノインプリント用テンプレートについて、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るテンプレート基板の一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。
例えば、図1に示すように、本発明に係るテンプレート基板10は、第1の側10aと、第1の側10aに対向する第2の側10bとを有し、第1の側10aに、メサ状の凸構造11が形成されており、第2の側10bに、第2の側10bに向かって開口する凹構造13が形成されている。
そして、凹構造13は、メサ状の凸構造11の主面12に対して平行な底面14を有しており、底面14は、平面視において凸構造11を包含し、凹構造13の壁面15は、底面14から開口端16に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有している。
なお、本明細書において、「平行」とは、厳密な意味に拘束されず、本技術分野において実質的に平行とみなせる範囲のことであり、メサ状の凸構造11の主面12と凹構造13の底面14の間のテンプレート基板10を構成する材料の厚みが、所定の範囲内にあることを意味する。
そして、上記の所定の範囲とは、反応性プラズマを用いたドライエッチングにより、メサ状の凸構造11の主面12に凹凸形状の転写パターンを形成する工程において、メサ状の凸構造11の主面12と凹構造13の底面14の間のテンプレート基板10を構成する材料の厚みの分布によって生じる誘電率の分布が、転写パターンの形状等に影響を及ぼさない範囲である。
上記範囲は、ドライエッチング条件等によっても変化するが、本発明においては、例えば、上記厚みの範囲を設計値に対し±3%以内とすることができる。
本発明において、メサ状の凸構造11は、例えばウェットエッチングの手法を用いて形成することができる。より具体的には、例えばテンプレート基板10の材料に合成石英ガラスを用いる場合、まず、平板状の合成石英ガラス基板を準備し、その主面の所定の領域をレジストや金属膜等の被覆膜で覆い、被覆膜から露出する合成石英ガラス基板の領域を、フッ酸水溶液をエッチング液に用いてウェットエッチングすることで、形成することができる。上記のメサ状の凸構造11の高さは、数十μm程度の範囲であり、典型的には30μm程度である。
また、凹構造13は、例えば機械的な研削の手法を用いて形成することができる。より具体的には、例えば、回転軸の先端に研削ディスクを有する研削治具を用いて研削する方法を挙げることができる。上記の凹構造13の深さは、数mm程度の範囲であり、典型的には5mm程度である。
また、図2は、本発明に係るナノインプリント用テンプレートの一例を示す説明図である。例えば、図2に示すように、本発明に係るテンプレート20は、上記のテンプレート基板10のメサ状の凸構造11の主面12に、凹凸形状の転写パターン21を有するものである。
上記のように、本発明に係るテンプレート基板10およびテンプレート20においては、凹構造13を含む領域は、周囲の領域に比べて肉厚が薄くなっており、底面14に第2の側10bから圧力を加えると、第1の側10aに向かって凸状に湾曲可能となっている。そして、凹構造13の壁面15が、底面14から開口端16に向かって開口が広がる傾斜面を有している。
それゆえ、テンプレート基板10およびテンプレート20の洗浄後の乾燥工程において、凹構造13の壁面15と底面14とが接続する部分に残存する液体を、スピン乾燥で除去することができる。
上記の作用効果について、図3を用いて説明する。
ここで、図3は、スピン乾燥における残存液体の動きを示す説明図であり、(a)は本発明に係るテンプレートをスピン乾燥した場合を、(b)は従来のテンプレートをスピン乾燥した場合を、それぞれ示す。
例えば、図3(b)に示すように、窪み部113の壁面115が、窪み部113の底面114に対して垂直に形成されている従来のテンプレート120においては、回転軸141を回転中心にしてスピン乾燥を施しても、窪み部113の底面114に残存する液体は、スピン乾燥の遠心力で窪み部113の壁面115に到達するものの、その先は遠心力の方向(図3に示すX方向)に垂直な壁面115の抵抗を受け、窪み部113の壁面115と底面114とが接続する部分に留まってしまうことから、スピン乾燥で残存する液体を除去することは困難であった。
一方、図3(a)に示すように、本発明に係るテンプレート20においては、凹構造13の壁面15が上記のような傾斜面を有しているため、回転軸41を回転中心とするスピン乾燥の遠心力によって、凹構造13の壁面15と底面14とが接続する部分に到達した液体は、さらに、遠心力の方向(図3に示すX方向)に移動していくことができ、壁面15の傾斜面を伝って開口端16に達し、その後は飛散していくことで、テンプレート20から除去される。
なお、上述のように、テンプレートの洗浄工程においては、主に、酸性水溶液等の洗浄液が用いられ、その後のリンスには、主に、超純水が用いられることから、スピン乾燥によって除去される液体は、主に洗浄液と置換されたリンス液であり、典型的には水であるが、これに限らず、アルコールなどの親水性溶媒であってもよい。
すなわち、本発明によれば、熱乾燥の工程を省いてスピン乾燥だけで、テンプレート基板10およびテンプレート20を乾燥することが可能なため、熱乾燥の工程にかかる製造コストや時間を削減できる。
また、スピン乾燥に加えて熱乾燥の工程を施す場合でも、従来に比べて、スピン乾燥後に残存する液体の量は少ないため、乾燥工程の時間を大幅に短縮することができ、テンプレートの製造時間や、洗浄に出したテンプレートを再び転写に用いるまでの待機時間を、短くすることができる。
また、本発明に係るテンプレート基板10においては、凹構造13は、メサ状の凸構造11の主面12に対して平行な底面14を有しており、底面14は平面視において凸構造11を包含しているため、メサ状の凸構造11の主面12と凹構造13の底面14との間の肉厚は、転写パターン21を形成する際のエッチング分布に影響を与えない所定の範囲内の厚さになっている。
すなわち、本発明に係るテンプレート基板10においては、凹構造13の壁面15は、底面14から開口端16に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有しているが、転写パターン21が形成される領域の肉厚は、どの場所でも所定の範囲内の厚さであるため、反応性プラズマを用いたドライエッチングによって転写パターン21を形成する際に、そのエッチング分布を均一にすることができ、形状等が均一な転写パターンを形成することができる。
なお、本発明に係るテンプレート基板して、図1に示すテンプレート基板10においては、メサ状の凸構造11を有する形態を例示したが、本発明の効果を奏する形態としては、このような形態に限定されず、例えば、図1に示すテンプレート基板10においてメサ状の凸構造11が無い形態であってもよい。この場合、テンプレート基板の第1の側は平坦面となる。
そして、この場合は、凹凸形状の転写パターンは上記の第1の側の平坦面に形成されることになるが、転写パターンが形成される領域は、平面視において、凹構造の底面に包含される範囲内になる。
また、この場合は、上記の第1の側の平坦面に対して、凹構造の底面が平行の関係になる。
ここで、本発明に係るテンプレート基板10においては、凹構造13の傾斜面が、テンプレート基板10の平面中心を通る垂線を回転軸とする回転体の壁面を構成する形態であることが好ましい。
凹構造13の傾斜面が上記のような形態であれば、テンプレート基板10の平面中心を通る垂線を回転中心とするスピン乾燥によって、テンプレート基板10に残存する液体を効率よく除去することができるからである。
上記について、図4を用いて、より詳しく説明する。ここで、図4は、回転体の形態例を示す説明図である。
例えば、図4(a)に示すように、P1、P2、P3、P4を頂点とする台形であって、P1とP2を結ぶ辺と、P3とP4を結ぶ辺とが、互いに平行であり、P1とP2を結ぶ辺と、P2とP3を結ぶ辺となす角が90°であり、P1とP2を結ぶ辺の長さが、P3とP4を結ぶ辺の長さよりも短い台形31を、P2とP3を結ぶ線を回転軸として回転させれば、回転体として、P1とP4を結ぶ辺から構成される壁面を有する円錐台が得られる。
したがって、例えば本発明に係るテンプレート基板10において、上記の台形31のP2とP3を結ぶ線がテンプレート基板10の平面中心を通る垂線に一致し、上記の台形31のP1とP4を結ぶ辺から構成される壁面が、凹構造13の傾斜面に一致するように構成すれば、凹構造13の傾斜面はテンプレート基板10の平面中心を通る垂線に対して対称構造になることから、テンプレート基板10の平面中心を通る垂線を回転中心とするスピン乾燥によって、テンプレート基板10に残存する液体を均一に除去することができることになる。
なお、一般に、ナノインプリント用テンプレートの外形は、平面視において略正方形であることから、正方形の平面中心を求める場合と同様に、各頂点を結ぶ対角線の交点や、四辺に内接する円の中心を、テンプレート基板10の平面中心とすることができる。
また、上記においては、P1、P2、P3、P4を頂点とする台形31から得られる回転体(円錐台)を用いて説明したが、本発明に係るテンプレート基板10においては、凹構造13の壁面15が、凹構造13の底面14から開口端16に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有することになるものであれば良く、例えば、図4(b)に示すように、上記の台形31のP1とP4を結ぶ辺が曲線から構成されているナイフ状の形態を有する図形32を回転させて得られる回転体の壁面を凹構造13の傾斜面に一致するように構成しても良い。
次に、本発明に係るテンプレート基板における凹構造の壁面が底面と接続する接続部の形態について説明する。
図5は、本発明に係るテンプレート基板における凹構造の壁面が底面と接続する接続部の形態例を示す説明図である。
本発明においては、例えば、図5(a)に示すように、凹構造13の壁面15が底面14と角度θ1で接続するような形態であっても良いし、図5(b)に示すように、凹構造13の壁面15が底面14と接続する接続部が、断面視において、丸みを帯びたラウンド形状であっても良い。
窪み部の壁面が、窪み部の底面に対して垂直に形成されていた従来のテンプレートにおいては、窪み部によって肉厚が薄くなっている領域を湾曲させる際に、壁面と底面とが接続する接続部に応力が集中し、上記の肉薄領域にクラックが生じるおそれもあったが、本発明に係るテンプレート基板10から製造されるテンプレート20においては、凹構造13の壁面15と底面14とが接続する接続部にかかる応力を緩和することができ、上記のようなクラックが生じることを抑制する効果も得られる。
ここで、図5(a)に示す角度θ1は、90°より大きく180°未満の範囲とすることができるが、角度θ1は、120°以上150°以下であることが好ましい。
テンプレートの材質、テンプレートの表面状態や表面粗さ、および、リンス液の種類等にも依存するが、角度θ1が120°未満である場合、短時間では液体が除去しきれず、乾燥に長時間を要してしまうおそれがあり、また、角度θ1が150°より大きい場合、湾曲を要する領域以外も広範囲に肉薄となってしまい、テンプレート基板の強度が損なわれるおそれがあるためである。
また、図5(b)に示すように、壁面15が底面14と接続する接続部が、断面視において、丸みを帯びたラウンド形状である場合も、断面視における、底面14の輪郭線の接線51と壁面15の輪郭線の接線52で形成される角度θ2は、上記と同様に、120°以上150°以下であることが好ましい。
本発明に係るテンプレート基板10を構成する材料は、従来ナノインプリント用テンプレートに用いられてきた材料であれば用いることができるが、光インプリント技術に用いられる露光光を透過可能な光透過性の材料であることが好ましい。
その材料としては、例えば、合成石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどが挙げられる。中でも合成石英ガラスはフォトマスク用基板の材料として実績があり、高品質な基板を安定して入手できることから好ましい。
ここで、上記の光インプリント技術は、インプリント材料に光硬化性の材料を用い、テンプレートとインプリント材料を接触させた状態で光を照射してインプリント材料を硬化させ、その後テンプレートを離型して、硬化したインプリント材料の表面にテンプレートの転写パターンの凹凸形状が反転したパターンを形成する技術である。
ナノインプリント技術としては、この光インプリント技術の他に、熱インプリント技術が知られているが、熱インプリント技術では加熱と冷却のサイクルが必要となり、テンプレートや被転写基板が熱によって寸法変化が生じるおそれがある。
一方、光インプリント技術は、上記の加熱と冷却のサイクルが不要であることから、熱による寸法変化を防止できる。すなわち、光インプリント技術を用いることで、熱インプリントに比べて、解像性、アライメント精度、生産性等の点で優れた転写を達成することができる。
[ナノインプリント用テンプレートの製造方法]
次に、本発明に係るナノインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。
本発明に係るナノインプリント用テンプレートの製造方法は、上述のテンプレート基板を準備するテンプレート基板準備工程と、前記テンプレート基板の前記主面に凹凸形状の転写パターンを形成する転写パターン形成工程と、液体を用いた洗浄工程と、前記液体を乾燥させる乾燥工程を有しており、
前記乾燥工程が、前記凹構造に残存する前記液体を遠心力により除去するスピン乾燥工程であることを特徴とするものである。
通常、ナノインプリント用テンプレートの製造工程においては、各工程において付着した異物等を除去するために洗浄工程を含んでいる。このテンプレートの洗浄には、主に、酸性水溶液等の洗浄液が用いられ、その後のリンスには、主に、超純水が用いられる。
従来のテンプレートにおいては、窪み部の壁面が、窪み部の底面に対して略垂直に形成されているため、テンプレートを洗浄した後の乾燥工程にスピン乾燥を用いても、窪み部の壁面と底面とが接続する部分に液体が残存してしまい、スピン乾燥だけで残存した液体を除去することは困難であった。
一方、上記のように、本発明に係るテンプレート20においては、凹構造13の壁面15が、底面14から開口端16に向かって開口が広がる傾斜面を有している。それゆえ、テンプレート20の凹構造13の壁面15と底面14とが接続する部分に残存する液体を、スピン乾燥だけで除去することができる。
より詳しく説明すると、上記の図3(a)に示すように、本発明に係るテンプレート20においては、凹構造13の壁面15が上記のような傾斜面を有しているため、回転軸41を回転中心とするスピン乾燥の遠心力によって、凹構造13の壁面15と底面14とが接続する部分に到達した液体は、さらに、遠心力の方向(図3に示すX方向)に移動していくことができ、壁面15の傾斜面を伝って開口端16に達し、その後は飛散していくことで、テンプレート20から除去される。
上記のように、本発明によれば、加熱手段を用いずにスピン乾燥だけで、テンプレート20を乾燥することが可能なため、加熱手段にかかる装置コストや、加熱手段にかかる時間を削減できる。
以上、本発明に係るテンプレート基板、ナノインプリント用テンプレート、および、ナノインプリント用テンプレートの製造方法についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
10・・・テンプレート基板
10a・・・第1の側
10b・・・第2の側
11・・・凸構造
12・・・主面
13・・・凹構造
14・・・底面
15・・・壁面
16・・・開口端
20・・・テンプレート
21・・・転写パターン
31・・・台形
32・・・平面図形
41・・・回転軸
51、52・・・接線
110a・・・第1の側
110b・・・第2の側
111・・・凸構造
112・・・主面
113・・・窪み部
114・・・底面
115・・・壁面
120・・・テンプレート
121・・・転写パターン
141・・・回転軸

Claims (7)

  1. 凹凸形状の転写パターンを有するナノインプリント用テンプレートを製造するためのテンプレート基板であって、
    第1の側と、前記第1の側に対向する第2の側とを有し、
    前記第1の側に、前記転写パターンが形成される主面を有し、
    前記第2の側に、前記第2の側に向かって開口する凹構造が形成されており、
    前記凹構造は、前記主面に対して平行な底面を有しており、
    前記凹構造の壁面は、断面視において、前記凹構造の底面から開口端に向かうに従って開口が広がる傾斜面を有することを特徴とするテンプレート基板。
  2. 前記凹構造の傾斜面が、前記テンプレート基板の平面中心を通る垂線を回転軸とする回転体の壁面を構成する形態であることを特徴とする請求項1に記載のテンプレート基板。
  3. 前記回転体が円錐台であることを特徴とする請求項2に記載のテンプレート基板。
  4. 前記凹構造の壁面は、前記凹構造の底面と接続する接続部を有し、
    前記接続部は、断面視において、ラウンド形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のテンプレート基板。
  5. 前記凹構造の底面と前記傾斜面とのなす角度が120°以上150°以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のテンプレート基板。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のテンプレート基板の前記主面に、凹凸形状の転写パターンを有することを特徴とするナノインプリント用テンプレート。
  7. ナノインプリント用テンプレートの製造方法であって、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のテンプレート基板を準備するテンプレート基板準備工程と、
    前記テンプレート基板の前記主面に凹凸形状の転写パターンを形成する転写パターン形成工程と、
    液体を用いる洗浄工程と、
    前記液体を乾燥させる乾燥工程と、
    を備えており、
    前記乾燥工程が、前記凹構造に残存する前記液体を遠心力により除去するスピン乾燥工程であることを特徴とするナノインプリント用テンプレートの製造方法。
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