JP2015006980A - 窒化ホウ素凝集粒子、凝集bn粒子含有樹脂組成物及び放熱シート - Google Patents
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Abstract
Description
パワー半導体デバイスは、一般的には、複数の半導体デバイスを共通のヒートシンク上に配してパッケージングしたパワー半導体モジュールとして利用される。
以上のことから、h−BNの凝集粉末では、凝集粉末を構成するh−BN一次粒子の結晶成長方向(BN結晶の一次粒子がa軸を外に向けるように法線方向へ成長)と大きさを制御し、熱伝導率異方性および樹脂との混練による凝集構造の崩壊性を改良した窒化ホウ素粒子を得ることは、未だ達成されていなかった。
本発明の凝集BN粒子は、特定の比表面積、全細孔容積を有し、表面にごく小さなh−BN結晶の一次粒子が配置されているか、または放射状(h−BN結晶の一次粒子がa軸を外に向けるように法線方向へ配置されていることをいう。)に配置されているものである。また、本発明の凝集BN粒子の大きさは、体積基準の最大粒子径が25μmより大きく200μm以下の範囲にある。
本発明者らは、組成物の高熱伝化のためのフィラーとしてこのような凝集BN粒子を用いると、粒子同士の表面でh−BN結晶の高熱伝導面(C面)がa軸を介して接触する頻度が増し、結果として形成される放熱シートの厚み方向の熱伝導性が大きく改善されることを見出した。
本発明の窒化ホウ素凝集粒子(凝集BN粒子)は、以下の(1)及び/又は(2)を満たすことが特徴である。下記(1),(2)における窒化ホウ素一次粒子については、[凝集BN粒子の製造方法]の項で説明する。
(1) 比表面積が10m2/g以上、全細孔容積が2.15cm3/g以下、且つ、該窒化ホウ素凝集粒子の表面が、平均粒子径0.05μm以上1μm以下の窒化ホウ素一次粒子から構成される、体積基準の最大粒子径で25μmより大きく200μm以下の凝集BN粒子。
(2) 凝集BN粒子表面において、平均粒子径が1μm以下の窒化ホウ素一次粒子が放射状に配置されている窒化ホウ素凝集粒子であって、該窒化ホウ素凝集粒子が、体積基準の最大粒子径で25μmより大きく200μm以下である凝集BN粒子。
本発明の凝集BN粒子における代表的な物性を以下に示す。
0 本発明の凝集BN粒子は、体積基準の最大粒子径Dmax(本明細書では、単に「最大粒子径」と記載する場合がある。)が、25μmより大きく200μm以下であり、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下で、好ましくは30μm以上、より好ましくは35μm以上、更に好ましくは40μm以上である。
組成物中の凝集BN粒子の平均粒子径及び最大粒子径についても同様に、これを適当な溶剤に分散させ、上記と同様の装置で測定することが可能である。
凝集BN粒子の体積基準の最大粒子径Dmax及び平均粒子径D50は、具体的には後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
本発明の凝集BN粒子において、全細孔容積は放熱シート用の組成物のフィラーとしての用途において重要な因子の一つである。
凝集BN粒子の全細孔容積の下限値は特に制限はないが、通常0.1cm3/gである。本発明の全細孔容積は、好ましくは0.3cm3/g以上2.00cm3/g以下、より好ましくは0.5cm3/g以上1.95cm3/g以下である。
凝集BN粉末の全細孔容積及び比表面積は、具体的には後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
凝集BN粒子をフィラーとして用いる場合には、樹脂の取り込みを最小限とするために凝集BN粒子のバルク密度は大きい方が良く、通常0.3g/cm3以上であることが好ましく、より好ましくは0.35g/cm3以上、更に好ましくは0.4g/cm3以上である。
凝集BN粒子のバルク密度が0.3g/cm3未満の場合、見かけの体積が大きくなり、組成物中の樹脂(A)に対して、添加する凝集BN粒子の体積が多くなるとともに、樹脂の取り込みが大きくなり、また、凝集BN粒子の取り扱い性が著しく悪化する傾向がある。凝集BN粒子のバルク密度の上限については特に制限はないが、通常0.95g/cm3以下、好ましくは0.9g/cm3以下、より好ましくは0.85g/cm3以下である。凝集BN粒子のバルク密度が大きすぎると組成物中で凝集BNの分散に偏りが出来てしまい、沈降しやすくなる傾向がある。
本発明の凝集BN粒子を製造する方法としては、制限はないが、特に、原料となる窒化ホウ素(以下、これを粉砕したものとともに原料BN粉末と記することがある。)を粉砕工程で粉砕した後、造粒工程で凝集させることにより造粒し、更に加熱処理する加熱工程を経ることが好ましい。より具体的には、原料BN粉末を一旦媒体中に分散させて原料BN粉末のスラリー(以下、「BNスラリー」と記することがある。)とした後、粉砕処理を施し、その後得られたスラリーを用いて球形の粒子に造粒し、造粒した凝集BN造粒粒子の結晶化を行うために加熱処理を施すことが好ましい。
本発明の凝集BN粒子を製造する場合には、以下に説明する窒化ホウ素の粒子を原料として用いることが可能である。ただし、本発明の凝集BN粒子の原料としては特に限定されず、後述の原料BN粒子を用いることが可能である。
より具体的には、本発明の凝集BN粒子を製造する際の原料となる窒化ホウ素(原料BN粉末)としては、市販のh−BN、市販のαおよびβ−BN、ホウ素化合物とアンモニアの還元窒化法により作製されたBN、ホウ素化合物とメラミンなどの含窒素化合物から合成されたBN、ホウ水素ナトリウムと塩化アンモニウムから作製されるBNなど何れも制限なく使用できるが、特にh−BNが好ましく用いられる。
しかして、BN一次粒子を凝集BN粒子表面において放射状に配置した凝集BN粒子を組成物の熱伝導性フィラー(B)として用いて放熱シートを形成した場合、放熱シート中でh−BNの高熱伝導面(C面)がa軸を介して接触することによる熱伝導パスが形成されやすくなるために、放熱シートの厚み方向においても高い熱伝導性を得ることが可能となる。
なお、本発明に用いる原料BN粉末の酸素含有量は、不活性ガス融解−赤外線吸収法によりHORIBA製酸素・窒素分析計を用いて測定することができる。
また、原料BN粉末の比表面積は通常20m2/g以上であるが、好ましくは20m2/g以上500m2/g以下、より好ましくは50m2/g以上200m2/g以下である。
全細孔容積が1.0cm3/g以下であることにより、原料BN粉末が密になっているために凝集BN粒子を構成する一次粒子として用いた場合に、球形度の高い造粒が可能となる。また、比表面積が20m2/g以上であることにより、造粒による球形化の際に用いるBNスラリー中の分散粒子径を小さくすることができるため好ましい。
原料BN粉末の全細孔容積及び比表面積は、具体的には後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
BNスラリーの調製に用いる媒体としては特に制限はなく、水及び/又は各種の有機溶媒を用いることができるが、噴霧乾燥の容易さ、装置の簡素化などの観点から、水(純水)を用いることが好ましい。
水の使用量は、多過ぎると噴霧乾燥時の負荷が増大し、少な過ぎると均一分散が困難であることから、原料BN粉末に対して通常0.5〜20質量倍、特に0.5〜10質量倍とすることが好ましい。
BNスラリーには、後述の粉砕処理時のスラリーの粘度上昇を抑制すると共に、BN粒子の分散安定性(凝集抑制)の観点から、種々の界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤等を用いることができ、これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
BNスラリーは、原料BN粉末を効果的に凝集粒子に造粒するために、バインダーを含むことが好ましい。バインダーは、元来、粒子同士が接着性のない原料BN粉末を強固に結びつけ、造粒粒子の形状を安定化するために作用する。
BNスラリーは、そのまま噴霧乾燥による造粒工程に供してもよいが、造粒に先立ち、スラリー中の原料BN粉末のBN粒子を粉砕処理して微細化することが好ましく、BN粒子を粉砕して微細化することにより、凝集化を円滑に行うことができるようになる。
即ち、原料BN粉末の粒子径にもよるが、原料BN粉末をそのまま媒体中に分散させた場合、BN粒子は平板状であるために、凝集化の工程で造粒されない粒子が多くなる傾向にあるが、BN粒子の微細化で、効率的な凝集化を行える。
BNスラリーから凝集BN粒子である造粒粒子を得るには、特に制限はないがスプレードライ法が好適に用いられる。スプレードライ法では、原料となるスラリーの濃度、装置に導入する単位時間当たりの送液量と送液したスラリーを噴霧する際の圧空圧力及び圧空量により、所望の大きさの造粒粒子を製造することが可能であって、球状の造粒粒子を得ることも可能である。球状化に際して使用するスプレードライ装置に制限はない。
上記の造粒により得られた窒化ホウ素の造粒粒子は、更に非酸化性ガス雰囲気下に加熱処理されるのが好ましい。
ここで、非酸化性ガス雰囲気とは、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、アンモニアガス、水素ガス、メタンガス、プロパンガス、一酸化炭素ガスなどの雰囲気のことである。ここで用いる雰囲気ガスの種類により凝集BN粒子の結晶化速度が異なるものとなり、例えばアルゴンガスでは、結晶化の速度が遅くなり、加熱処理時間が長時間に及ぶ。結晶化を短時間で行うためには特に窒素ガス、もしくは窒素ガスと他のガスを併用した混合ガスが好適に用いられる。この加熱処理の条件を適切に選択することも、本発明の凝集BN粒子の比表面積や全細孔容積を特定の範囲としながら、表面に平均粒子径1μm以下の窒化ホウ素一次粒子を配置し、しかも放射状に配置させる上で、重要である。
加熱処理を施す焼成炉は、マッフル炉、管状炉、雰囲気炉などのバッチ式炉やロータリーキルン、スクリューコンベヤ炉、トンネル炉、ベルト炉、プッシャー炉、竪型連続炉などの連続炉が挙げられ、目的に応じて使い分けられる。
凝集BN粒子の粉砕の方法は特に限定されず、ジルコニアビーズ等の粉砕用メディアと共に攪拌混合する方法や、ジェット噴射等の従来公知の粉砕方法を適用できる。
上記加熱処理後の凝集BN粒子は、平均粒子径を大きくし、しかも組成物に配合したときの粘度上昇を抑制するために、好ましくは分級処理する。この分級は、通常、造粒粒子の加熱処理後に行われるが、加熱処理前の造粒粒子について行い、その後加熱処理に供してもよい。
乾式の分級には、篩による分級のほか、遠心力と流体抗力の差によって分級する風力分級などがあるが、分級精度の観点からは、風力分級が好ましく、旋回気流式分級機、強制渦遠心式分級機、半自由渦遠心式分級機などの分級機を用いて行うことができる。これらの中で、サブミクロンからシングルミクロン領域の小さな微粒子を分級するには旋回気流式分級機を、それ以上の比較的大きな粒子を分級するには半自由渦遠心式分級機など、分級する粒子の粒子径に応じて適宜使い分ければよい。
上述のようにして、原料BN粉末を造粒し、加熱処理をすることによって、その形状を保持したままh−BNの結晶を成長させることで、上述した物性の別の態様として、表面に平均粒子径1μm以下、好ましくは0.05μm以上1μm以下の窒化ホウ素一次粒子(以下、「BN一次粒子」と記載する場合がある。)を配置することが可能となり、しかも凝集粒子表面に平均粒子径1μm以下のBN一次粒子が、凝集粒子の中心側から表面側へ向けて放射状、即ち、BN結晶の一次粒子がa軸を外に向けるように法線方向に配置されている凝集BN粒子と表現することができる(図1(b)参照)。更に好ましくは、凝集BN粒子が球状であるという上記物性の別の形態として表すことができる。尚、本発明において「球状」とは、アスペクト比(長径と短径の比)が1以上2以下、好ましくは1以上1.5以下であることをさす。本発明の凝集BN粒子は、後述の原料BN粉末を凝集させて造粒された粒子であり、この造粒粒子が「球状」であることが好ましく、「球状であることが好ましい」とは、一次粒子の形状が球状であることが好ましいというものではない。本発明の凝集BN粒子のアスペクト比は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影された画像から200個以上の粒子を任意に選択し、それぞれの長径と短径の比を求めて平均値を算出することにより決定する。
本発明の凝集BN粒子では、このような特異的な結晶成長により、熱伝導性の等方性、樹脂との混練性、耐崩壊性に優れるという効果を奏する。
本発明の凝集BN粒子は、表面が平均粒子径0.05μm以上1μm以下の微細なBN一次結晶(すなわち、BN一次粒子)で覆われていることが特徴の一つであって、更に比表面積および全細孔容積が特定の範囲であることが好ましい。また、本発明の凝集BN粒子は、平均粒子径1μm以下の微細なBN一次結晶が、放射状、即ち、BN結晶の一次粒子がa軸を外に向けるように法線方向に配置されている。
また、本発明の凝集BN粒子は、金属酸化物をバインダーとして用い、造粒物としては比較的小さな細孔容量と比較的高いバルク密度を有するものとすることができるため、樹脂との混練性に優れ、高充填が可能で、更には、樹脂との混練時の崩壊も防止される。
さらに、本発明の凝集BN粒子を用いて形成された放熱シートでは、従来から課題となっていた熱伝導性の異方性も大幅に改善される。
本発明の凝集BN粒子含有樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」と記載する場合がある。)は、特定の樹脂(A)と、本発明の凝集BN粒子とを含有してなるものである。
以下、各成分について説明する。
本発明の組成物を好適に適用することのできる複数のパワー半導体デバイスが集積されたパワー半導体モジュールは、放熱性能を高めるために後述の本発明の放熱シートを有する。通常、熱伝導性の担い手は、フィラー(B)である本発明の凝集BN粒子であるが、パワー半導体デバイス用の放熱シートは、10W/mK以上の高い熱伝導性を必要とされるため、樹脂(A)の熱伝導性も高いことが望ましい。
樹脂の硬化膜について、以下の装置を用いて、熱拡散率、比重、及び比熱を測定し、この3つの測定値を乗じることで熱伝導率を求める。
(1)熱拡散率:アイフェイズ社製 「アイフェイズ・モバイル 1u」
(2)比重:メトラー・トレド社製 「天秤 XS−204」
(固体比重測定キット使用)
(3)比熱:セイコーインスツル社製 「DSC320/6200」
以下、樹脂(A)として好適なエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(A)」と称す場合がある。)について説明する。
エポキシ樹脂(A)は1種類の構造単位を有するエポキシ樹脂のみであってもよいが、上記の熱伝導率を満たすならば、構造単位の異なる複数のエポキシ樹脂を組み合わせてもよい。
上述のようにエポキシ樹脂は、構造単位の異なる複数のエポキシ樹脂を含むものであってもよい。上記エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂としては、特にエポキシ当量が650g/当量以上30000g/当量以下であるエポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂であることが好ましい。
このような特定のエポキシ当量のエポキシ樹脂は、本発明の組成物に流動性を付与するために有効で、また多官能フェノール型エポキシ樹脂は硬化性や架橋性を持たすために好ましい成分であり、エポキシ当量の大きいエポキシ樹脂は、膜物性の改善のために好ましい。
本発明の組成物は、本発明の凝集BN粒子を含み、更に、必要に応じて凝集BN粒子以外の無機フィラー(C)として、平板状窒化ホウ素、本発明の凝集BN粒子以外の凝集窒化ホウ素、シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化マグネシウムの中から選ばれる1種以上の無機フィラーを含有するものである。
一般的には、パワー半導体デバイス用放熱シートは、更なる高速化・高容量化などの性能向上のために、200℃以上の高温で使用されることが想定されているが、この200℃以上の高温下での使用でも周辺部材の寿命を延ばし、高熱伝導性および耐電圧特性などの信頼性を確保するためには、シートにおいて配合されるフィラーの最大粒径は、放熱シートの厚みの1/2から1/3以下程度にすることが好ましい。本発明の凝集BN粒子の体積基準の最大粒子径が200μmを超えると、硬化した後の放熱シートの表面に本発明の凝集BN粒子が突出して、放熱シートの表面形状が悪化し、銅基板との張り合わせシートを作製する際の密着性が低下し、耐電圧特性が低下する傾向となる。一方で、本発明の凝集BN粒子の粒径が小さ過ぎると、必要な熱伝導パス数が増加して、放熱シートの厚み方向に上から下まで繋がる確率が小さくなり、熱伝導性の高い樹脂(A)と組み合わせても、放熱シートの厚み方向の熱伝導率が不十分となる。また、樹脂(A)と本発明の凝集BN粒子の界面面積が大きくなり、耐電圧特性が低下する。本発明では、所定の体積基準の最大粒子径、平均粒子径の本発明の凝集BN粒子をフィラーとして含有することにより、フィラー同士の厚み方向へ充分な熱伝導率を有し、耐電圧特性も良好な放熱シートを得ることができる。
さらに、本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の凝集BN粒子以外の無機フィラー(以下、「フィラー(C)」と記載する場合がある。)の1種又は2種以上を含有してもよい。例えば、本発明の凝集BN粒子以外の熱伝導性フィラーを用いることもできる。
本発明において、フィラー(B)の含有量は、樹脂(A)10〜50質量%に対してフィラー(B)が90〜50質量%であることが好ましく、フィラー(B)の含有量は特に80〜60質量%、とりわけ80〜70質量%とすることが好ましい(ただし、樹脂(A)とフィラー(B)の合計で100質量%とする。)。このような含有量とすることにより、本発明の組成物においては、充分な熱伝導性が得られ、かつ、均一な塗膜が形成できる。
例えば、フィラー(B)と樹脂(A)とフィラー(C)との割合を、(B)/(A)/(C)=通常40〜90/10〜40/10〜50(質量%)であり、(B)/(A)/(C)=40〜70/10〜30/20〜40(質量%)とすることが好ましく(B)/(A)/(C)=50〜60/20〜30/20〜30(質量%)がより好ましい。
本発明の組成物は必要に応じて硬化剤(D)を含有していてもよい。
本発明で用いる硬化剤(D)とは、エポキシ樹脂のエポキシ基等などの、樹脂(A)の架橋基間の架橋反応に寄与する物質を示す。
エポキシ樹脂においては、必要に応じて、エポキシ樹脂用の硬化剤、硬化促進剤が共に用いられる。
第3級アミンとしては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が例示される。
上記硬化剤の中でも、イミダゾール又はその誘導体やジシアンジアミン化合物が好適に用いられる。
本発明の組成物には、機能性の更なる向上を目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の添加剤(その他の添加剤)を含んでいてもよい。その他の添加剤としては、例えば、液晶性エポキシ樹脂等の、前記の樹脂に機能性を付与した機能性樹脂、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、繊維状窒化ホウ素等の窒化物粒子、アルミナ、繊維状アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の絶縁性金属酸化物、ダイヤモンド、フラーレン等の絶縁性炭素成分、樹脂硬化剤、樹脂硬化促進剤、粘度調整剤、分散安定剤が挙げられる。
これらは、いずれも1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
その他の添加剤の配合量には特に制限はなく、必要な機能性が得られる程度に、通常の樹脂組成物の配合量で用いられる。
ここで、シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン;p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;さらに、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等が挙げられる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、アルキルベタイン類、アミノ酸類などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
分散剤(E)のアミン価は20〜200mg−KOH/g、特に30〜100mg−KOH/gであることが好ましい。
このような分散剤(E)の一例として、例えば、アクリル系分散剤及び/又はウレタン系分散剤が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、アルキレンオキシドを単独又は共重合させて得られるもの、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコール、ポリオキシオクタメチレングリコール及びそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルグリコールとして最も好ましいのは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール又はこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化された化合物である。
ポリエステルグリコールとして最も好ましいのは、ポリカプロラクトングリコール、又は炭素数1〜25のアルコールを開始剤としたポリカプロラクトンである。より具体的には、モノオールにε−カプロラクトンを開環付加重合して得られる化合物である。
ポリオレフィングリコールとしては、ポリブタジエングリコール、水素添加型ポリブタジエングリコール、水素添加型ポリイソプレングリコール等が挙げられる。同一分子内に水酸基を1個又は2個有する化合物の数平均分子量は、通常300〜10,000、好ましくは500〜6,000、更に好ましくは1,000〜4,000である。
−N+R1R2R3におけるR1、R2及びR3として、より好ましいのは、各々独立に、置換基を有していても良い炭素数1〜3のアルキル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良いベンジル基である。
Aブロックは、特に下記一般式(I)で表される部分構造を含有するものが好ましい。
リビング重合法には、アニオンリビング重合法、カチオンリビング重合法、ラジカルリビング重合法があり、このうち、アニオンリビング重合法は、重合活性種がアニオンであり、例えば下記スキームで表される。
また、このブロック共重合体の酸価は、該酸価の元となる酸性基の有無及び種類にもよるが、一般に低い方が好ましく、通常300mg−KOH/g以下である。
その分子量は、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で通常1,000〜100,000の範囲であり、5000〜50,000の範囲が好ましい。ブロック共重合体の重量平均分子量が1,000未満であると、分散安定性が低下し、100,000を超えると、現像性、解像性が低下する傾向にある。
本発明の組成物に含まれる本発明の凝集BN粒子(B)の含有量は、前述のように、通常50質量%以上90質量%以下であり、好ましくは60質量%以上80質量%以下、より好ましくは70質量%以上80質量%以下である。組成物中の凝集BN粒子(B)の含有量が、上記下限値未満の場合、組成物としての粘度は低く、成形加工性は良好であるものの熱伝導性の付与効果が小さい。組成物中の凝集BN粒子の含有量が上記上限値を超えると、組成物の粘度が高くなり、成形が困難になる傾向がある。
即ち、組成物塗布液は、上述の本発明の組成物に、更に有機溶媒(F)を含有するものである。
本発明の組成物は有機溶媒を含まないが、本発明の組成物に有機溶媒を添加したものが、組成物塗布液であり、従って、有機溶媒(F)を除去した後の組成物が本発明の組成範囲に入る場合は、組成物塗布液も本発明の範疇である。
本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合、組成物塗布液の有機溶媒(F)としては、組成物塗布液の固形分(組成物塗布液の有機溶媒(F)以外の成分であって、本発明の組成物に相当する)を均一に溶解若しくは分散させることができるものであればよく、特に制限はない。有機溶媒(F)としては、沸点が60℃以上120℃未満の有機溶媒(Fa)を含有することが好ましく、より好ましくは有機溶媒(Fa)と沸点が120℃以上の有機溶媒(Fb)とを含有することが好ましい。
メタノール(沸点64.7℃)、エタノール(沸点78.4℃)、ブタノール(沸点117℃)、iso−プロピルアルコール(沸点82.4℃)、n−プロピルアルコール(沸点97.15℃)、tert−ブタノール(沸点82.4℃)、1,4−ブタンジオール(沸点230℃)2−エチルヘキサノール(沸点183〜185℃)、ヘキサフルオロイソプロパノール等。
トルエン(沸点110.6℃)、キシレン(沸点144℃)、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、フェノール等。
N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)、N,N−ジメチルアセトアミド(沸点165℃)等
n−ヘキサン(沸点69℃)、iso−ヘキサン(沸点68〜70℃)、シクロヘキサン(沸点80.74℃)、メチルシクロヘキサン(沸点101℃)、n−ヘプタン(沸点98℃)、iso−オクタン(沸点99℃)、n−デカン(沸点174.2℃)等。
エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃)、エチレングリコールエチルエーテル(沸点135℃)、エチレングリコールn−ブチルエーテル(沸点171℃)、エチレングリコールモノiso−ブチルエーテル(沸点160℃)、エチレングリコールヘキシルエーテル(沸点208℃)、エチレングリコールフェニルエーテル(沸点242℃)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(沸点149.5℃)、エチレングリコールモノiso−プロピルエーテル(沸点141℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点194℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点202℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃)、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル(沸点231℃)、ジエチレングリコールモノiso−ブチルエーテル(沸点220℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点256℃)、ジエチレングリコールヘキシルエーテル(沸点259℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点249℃)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点256℃)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点271℃)、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点295℃)等。
プロピレングリコールメチルエーテル(沸点120℃)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(沸点190℃)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(沸点242℃)、プロピレングリコールn−プロピルエーテル(沸点150℃)、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(沸点212℃)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル(沸点274℃)、プロピレングリコールn−ブチルエーテル(沸点170℃)、プロピレングリコール−iso−ブチルエーテル(沸点157℃)、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル(沸点229℃)、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル(沸点274℃)、プロピレングリコールフェニルエーテル(沸点243℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175℃)、プロピレングリコールフェニルエーテル(沸点243℃)等。
アセトン(沸点56℃)、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略記する。)(沸点80℃)、メチルプロピルケトン(沸点102℃)、メチルn−ブチルケトン(沸点128℃)、メチルiso−ブチルケトン(沸点118℃)、メチルiso−アミルケトン(沸点145℃)、メチルn−アミルケトン(沸点152℃)、エチルブチルケトン(沸点149℃)、エチルsec−アミルケトン(沸点159℃)、アセチルアセトン(沸点140℃)、ジアセトンアルコール(沸点166℃)、ジiso−ブチルケトン(沸点169℃)、シクロヘキサノン(以下「CHN」と略記する。)(沸点157℃)、シクロヘキシルシクロヘキサノン(沸点261℃)等。
メチルアセテート(沸点57℃)、エチルアセテート(沸点77℃)、プロピルアセテート(沸点102℃)、iso−プロピルアセテート(沸点88℃)、ブチルアセテート(沸点126℃)、iso−ブチルアセテート(沸点117℃)、sec−ブチルアセテート(沸点112℃)、アミルアセテート(沸点146℃)、メチルアミルアセテート(沸点146℃)、2−エチルヘキシルアセテート(沸点199℃)、エチレングリコールエーテルメチルアセテート(沸点145℃)、エチレングリコールエーテルメチルアセテート(沸点145℃)、エチレングリコールエーテルエチルアセテート(沸点156℃)、エチレングリコールエーテルn−ブチルアセテート(沸点188℃)、ジエチレングリコールエーテルエチルアセテート(沸点217℃)、ジエチレングリコールエーテルn−ブチルアセテート(沸点245℃)、エチレングリコールジアセテート(沸点191℃)、iso−ブチル−iso−ブチレート(沸点147℃)、エチルラクテート(沸点154℃)、ブチルラクテート(沸点188℃)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(沸点188℃)、乳酸エチル(沸点155℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と略記する。)(沸点146℃)、プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃)、プロピレンモノメチルエーテルメチルアセテート(沸点188℃)等。
本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合、沸点が120℃未満の有機溶媒(Fa)を用いることにより、放熱シート製造時の有機溶媒の蒸発効率を高めることができる。ただし、この有機溶媒(Fa)の沸点が過度に低いと、蒸発荒れの問題が生じるため、有機溶媒(Fa)の沸点は60℃以上であることが好ましく、特に65〜115℃であることが好ましい。
本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合、上記の沸点が120℃未満の有機溶媒(Fa)と共に、沸点が120℃以上の有機溶媒(Fb)を併用してもよい。沸点が120℃以上の有機溶媒(Fb)を用いることにより、放熱シート製造時の有機溶媒の急激な蒸発による蒸発荒れを防止して、より均質な放熱シートを形成することが可能となる。
本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合、有機溶媒(F)の有機溶媒(F)以外の他の成分(組成物塗布液の有機溶媒(F)以外の成分であって、本発明の組成物に相当する)に対する混合割合は、特に制限はないが、好ましくは、他の成分に対して通常20質量%以上70質量%以下、好ましくは30質量%以上60質量%以下である。また、有機溶媒(F)は、エポキシ樹脂等の樹脂(A)100質量部に対して通常10,000質量部以下、好ましくは1,000質量部以下の範囲で用いられる。
また、本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合の固形分濃度としては、通常10〜80質量%、20〜70質量%とすることが好ましい。
上記のような混合割合とすることにより、任意の塗布法によって良好な塗膜を形成することが可能な、適当な粘度で、取り扱い性に優れた塗布液とすることができる。
有機溶媒(F)の混合割合が、上記下限では塗布液の粘度が上昇し、良好な塗膜が得られない場合があり、又、上記上限を超えると、所定の膜厚が得られない等の問題が出てくる可能性がある。
本発明の組成物及び本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合の調製方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、組成物及び本発明の組成物を組成物塗布液として用いる場合の構成成分を混合することで製造することができる。なお、その際、組成物や組成物塗布液の均一性の向上、脱泡等を目的として、ペイントシェーカーやビーズミル、プラネタリミキサ、攪拌型分散機、自公転攪拌混合機、三本ロール、ニーダー、単軸又は二軸混練機等の一般的な混練装置などを用いて混合することが好ましい。
本発明の組成物又は本発明の組成物を組成物塗布液として用いて各種の成形体を製造することができる。
本発明の組成物又は本発明の組成物を組成物塗布液として用いて成形体を成形する方法は、樹脂組成物の成形に一般に用いられる方法を用いることができる。
また、本発明の組成物がエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂組成物である場合、成形体の成形、すなわち硬化は、それぞれの組成に応じた硬化温度条件で行うことができる。
また、本発明の組成物を成形硬化した固形状の材料から所望の形状に削り出すことによって成形体を得ることもできる。
以下、本発明の組成物を組成物塗布液として用いて本発明の放熱シートを製造する方法を具体的に説明する。
まず基板の表面に、本発明の組成物の組成物塗布液で塗膜を形成する。
即ち、組成物塗布液を用いて、ディップ法、スピンコート法、スプレーコート法、ブレード法、その他の任意の方法で塗膜を形成する。組成物塗布液の塗布には、スピンコーター、スリットコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどの塗布装置を用いることにより、基板上に所定の膜厚の塗膜を均一に形成することが可能であり、好ましい。
なお、基板としては、後述の厚さの銅箔が一般的に用いられるが、何ら銅基板に限定されるものではない。
組成物塗布液を塗布することにより形成された塗膜を、溶媒や低分子成分の除去のために、通常25〜150℃、好ましくは25〜100℃の任意の温度で、10〜120分程度の加熱処理を行って乾燥膜を形成する。
本発明の組成物又は本発明の組成物を組成物塗布液として用いて成形体を得る方法によれば、フィルム成形時の蒸発荒れによる膜質の低下を防止して、均質なフィルムを成形することができる。
乾燥工程の後には、シート化工程を行う。
シート化工程では、銅基板に塗布、乾燥した組成物膜を通常80℃以上、好ましくは100℃以上、例えば100〜140℃の温度で1〜5分程度所定の加重をかけて加圧することにより、塗布・乾燥膜中の樹脂(A)の溶融粘度を低下させると同時に、ある程度硬化反応を進めて、銅基板への接着を促進する加圧工程と、その後、樹脂膜を完全に硬化させるために、所望の硬化温度、例えば150℃以上で2〜4時間程度、オーブンなどで加熱することにより硬化反応を行わせてシートを作製する硬化工程とが行われる。硬化工程において完全硬化させる際の加熱温度の上限は、使用する樹脂(A)が分解、変質しない温度であり、樹脂の種類、グレードにより適宜決定されるが、通常300℃以下で行われる。
従来の、本発明の凝集BN粒子以外の凝集窒化ホウ素を用いて、同様に大きな加重でシート化を行った場合、本発明の凝集BN粒子以外の凝集窒化ホウ素は、平板状に破壊され、シート面内方向に低熱伝導面が配向してしまって、シート厚み方向では、低熱伝導性しか得られない。これに対して、本発明の凝集BN粒子は、本発明の凝集BN粒子以外の一般的な凝集窒化ホウ素に比較して高い粒子強度を有しているため、大きな加重を加えても粒子が破壊することなく、加圧圧縮することにより効率的にシート中で粒子の接触による熱伝導パスを形成することが出来る。また、本発明の凝集BN粒子と他の無機フィラー、特に一般的な凝集窒化ホウ素を用いることで、単独で凝集窒化ホウ素を用いた場合には破壊してしまう凝集構造が、本発明の凝集BN粒子の粒子強度が高いことにより、破壊されず有効な熱伝導パスを形成できるようになる。
このようなことから、本発明の凝集BN粒子を用いた場合には、シート化工程の加圧により、厚み方向に高い熱伝導性を有するシートとすることができる。
上記のように高い粒子強度を持つ本発明の凝集BN粒子を含有する本発明の放熱シートは、上述のように大きな加重下でシート化を行って製造されるが、特に加重をかける前の硬化前シート厚みと加重をかけて完全に硬化させた後の硬化シート厚みの比((硬化シート厚み)/(硬化前シート厚み))から計算される圧縮率(1−(硬化シート厚み)/(硬化前シート厚み))が0.2以上0.8以下の圧縮率の時に、厚み方向に10W/mK以上50W/mK以下の高熱伝導性が発現する。この圧縮率は、より好ましくは0.3以上0.7以下、更に好ましくは0.4以上0.7以下、特に好ましくは0.5以上0.7以下である。圧縮率を上記上限以下とすることにより、凝集BN粒子が破壊することなく、シート中に空隙などがない高い熱伝導性を有するシートを得ることが出来る。また、圧縮率を上記下限以上とすることにより、凝集BN粒子間の接触が良好となり、熱伝導パスを形成しやすくなるため、高い熱伝導性を有するシートを得ることが出来る。
また、このような圧縮率で硬化させて得られる本発明の放熱シートの厚み方向の熱伝導率は、より好ましくは15〜40W/mK、特に好ましくは20〜40W/mKである。
本発明の銅張り合わせ放熱シートは、例えば、上述の放熱シートの製造方法により製造される銅基板としての銅箔が積層一体化されたものである。
また、銅箔の厚さは通常、十分な放熱性を確保するという理由から、30〜200μm、特に30〜150μmであることが好ましい。
本発明のパワーデバイス装置は、本発明の放熱シート又は本発明の銅張り合わせ放熱シートが放熱基板として実装されたものであり、その高い熱伝導性による放熱効果で、高い信頼性のもとに、高出力、高密度化が可能である。パワー半導体デバイス装置において、本発明の放熱シート以外のアルミ配線、封止材、パッケージ材、ヒートシンク、サーマルペースト、はんだというような部材は従来公知の部材を適宜採用できる。
実施例において用いた組成物の配合成分は、次の通りである。
[エポキシ樹脂(A)]
エポキシ樹脂(A−1):三菱化学社製 品名「157S70」
(エポキシ当量:200〜220g/当量)
エポキシ樹脂(A−2):三菱化学社製 品名「828US」
(エポキシ当量:184〜194g/当量)
エポキシ樹脂(A−3):三菱化学社製 品名「4275」
(エポキシ当量:8400〜9200g/当量)
エポキシ樹脂(A−4):三菱化学社製 品名「7367H」
(YL6121HとYL6800の1:1(質量比)混合物)
フィラー(B):下記製造例1で製造した凝集BN粒子
フィラー(C−1):凝集窒化ホウ素
(モメンティブ社製、品名「PTX60」、平均粒子径:37.2μm)
フィラー(C−2):アルミナ
(マイクロン社製、品名「AW70」、平均粒子径:63.2μm)
(四国化成社製、品名「C11Z−CN」)
有機溶媒(Fa):メチルエチルケトン(MEK)
(和光純薬工業社製 試薬特級、沸点:80℃)
[凝集BN粒子の製造]
h−BN粉末(全酸素含有量7.5質量%):500g、純水:4250g、バインダー(日産化学社製「アルミナゾル520」、固形分濃度20質量%):250g、界面活性剤(花王社製のアニオン系界面活性剤「デモールNL」):50gを良く混合し、得られたスラリーをフロイントターボ社製の「OBミル」に投入し、ローター回転数2000rpm、循環送液量0.5L/minで120分間循環粉砕を行った。粉砕には1.0mmφのジルコニア製ビーズを使用した。
粉砕により得られたスラリー液を、スプレードライヤーを用い、噴霧乾燥することにより球状化した。スラリー送液量30ml/min(15ml/min×2)、圧空圧力0.7MPa、空気流量92L/min(46L/min×2)にて噴霧し、ノズル噴射後の乾燥温度は200℃に設定した。その後、BN造粒粒子を、雰囲気炉を用いて2000℃で5時間、窒素ガス流通下に加熱処理した。加熱処理時の昇温及び降温は、以下のように行った。
室温から400℃まで真空引きをしながら20分で上げ、真空引きをしたまま400℃で30分保持した。真空度は、10−1〜10−2Paとした。その後、2.0L/分の窒素ガスを導入して復圧し、そのまま窒素ガスを導入しながら、1500℃まで100℃/時で温度を上げ、更に1500〜2000℃まで50℃/時で温度を上げた。2000℃到達後、5時間保持した。その後、7℃/分で室温まで冷却した。加熱処理後の各BN造粒粒子を、旋回気流式分級機を用いて分級して凝集BN粒子を得た。
<原料h−BN粉末の全酸素含有量>
原料h−BN粉末の全酸素含有量は、7.5質量%である。
マイクロメリテックス社製「オートポアIV9520型」を用いて、h−BN粉末を減圧下(50μmHg以下)で10分間減圧処理をした後、水銀圧入退出曲線を測定して、ポアサイズ10nm〜500μmの全細孔容積を求めた。その結果、原料h−BN粉末の全細孔容積は、0.754cm3/gであった。
h−BN粉末に250℃で15分間の窒素ガスフローの前処理を行った後、マウンテック社製「マックソーブHM MODEL−1201」を用い、BET1点法(吸着ガス:窒素)にて、比表面積を測定した。その結果、比表面積は、116m2/gであった。
凝集BN粒子の表面結晶成長方向の違いを確認するために、加熱処理前後での結晶性の確認(XRD)、及びSEMによる形態変化の観察を行った。その結果、BN結晶の一次粒子がa軸を外に向けるように法線方向に結晶成長し、かつ、平均粒子径1μm以下の微細なBN一次粒子の結晶が形成されていることがわかった。図1に加熱処理前のBN造粒粒子、図2に加熱処理後の凝集BN粒子のSEM写真をそれぞれ示した。
分級後の凝集BN粒子をヘキサメタリン酸ナトリウム0.2質量%水溶液30mlに、透過率が90%以上となるように添加し、さらにアルドリッチ社製ノニオン系界面活性剤「TritonX100」の10質量%水溶液を0.1g加えた後、150Wの超音波を1分間照射して、粒子径分布測定用の分散液を調製した。この分散液について日機装社製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」を用いてD50を測定した。また、測定された体積基準の粒子径分布において、最も大きな粒子の粒子径をDmaxとした。
マイクロメリテックス社製「オートポアIV9520型」を用いて、凝集BN粒子を減圧下(50μmHg以下)で、10分間減圧処理をした後、水銀圧入退出曲線を測定して、ポアサイズ10nm〜500μmの全細孔容積を求めた。
マイクロメリテックス社製「オートポアIV9520型」を用い、予め容積を測定した専用セルに秤量した凝集BN粒子試料を入れ、セルごとの質量を測定し、このセルを、減圧下(50μmHg以下)、室温で10分間脱気処理した。次いで、処理したセルに水銀を導入し、水銀導入後のセルを秤量し、導入された水銀の質量から水銀の容量を算出し、予め求めたセルの容量からこの水銀量を差し引いて粉体試料の体積を算出し、この体積で凝集BN粒子試料の質量を除することによって求めた。
凝集BN粒子に250℃で15分間の窒素ガスフローの前処理を行った後、マウンテック社製「マックソーブHM MODEL−1201」を用い、BET1点法(吸着ガス:窒素)にて、比表面積を測定した。
<組成物塗布液の調製>
フィラー(B)(凝集BN粒子)、凝集BN粒子以外の無機フィラー(C−1),(C−2)と、表2に示すエポキシ樹脂を用い、それぞれ表2に示す割合で配合した。
調製された樹脂/フィラー混合物100質量部と、有機溶媒(Fa)メチルエチルケトン50質量部をポリプロピレン製の蓋付きカップに入れ、さらに、樹脂成分100質量部に対して6質量部の1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(硬化剤(D))を加え、自公転攪拌機(シンキー社製「泡取り錬太郎 AR−250」))を用いて混合して、組成物塗布液を調製した。
得られた組成物塗布液を、ギャップ間隔400μmのバーコーター(テスター産業株式会社製「オートフィルムアプリケーター」)で、厚さ38μmの銅基板上に塗布し、その後、50℃で、30分間真空乾燥を行って、銅基板に塗布膜を形成した。
得られた塗布膜を離型PETで挟み込み、さらに、ステンレス製の板の間に入れて、平板ホットプレス(上島製作所製30トンハンドル式油圧成形機SC1530)で120℃、200〜2000kgf/cm2の範囲で、所望の圧縮率となるように加重を調整して3分間加圧した。次いで、オーブン中、150℃で2時間加熱硬化させて、表2に示す各圧縮率の熱伝導率評価用の銅基板付きのシートサンプルを得た。
得られたシートサンプルについて、以下の装置で熱拡散率、比重、及び比熱を測定し、この3つの測定値を乗じることにより厚み方向の熱伝導率を求めた。
(1)熱拡散率:銅基板付きのシートサンプルを切り出して、10mm角、厚み約0.25〜0.30mmの検体にした後、アイフェイズ社製の「アイフェイズ・モバイル 1u」を用いて、厚み方向の熱拡散率を測定した。その際、まず、サンプルに用いたものと同様の銅基板でベースライン測定を実施し、銅基板の測定で得られたベースラインを用いて銅基板付きのサンプル測定をオート測定で実施した。次いで銅基板の厚みを差し引いて、樹脂層の厚み補正を実施した。さらに、この厚み補正を実施した樹脂層厚みで、オート測定から得られた最適な周波数範囲でマニュアル測定を実施して、樹脂層のみの熱拡散率を取得した。
(2)比重:硬化膜のみのシートサンプルについて、メトラー・トレド社製の天秤「XS204」「固体比重測定キット」使用)を用いて測定した。
(3)比熱:硬化膜のみのシートサンプルについて、セイコーインスツル社製の「DSC320/6200」を用い、10℃/分の昇温条件の下、25℃における比熱をDSC7のソフトウエアを用いて求めた。
結果を表2に示す。
表2に示す樹脂/フィラー配合で、実施例1と同様の操作で組成物塗布液の調製、シートの作製と熱伝導率の測定を行った。結果を表2に示す。
Claims (15)
- 窒化ホウ素凝集粒子であって、比表面積が10m2/g以上、全細孔容積が2.15cm3/g以下、且つ、該窒化ホウ素凝集粒子の表面が、平均粒子径0.05μm以上1μm以下の窒化ホウ素一次粒子から構成される、体積基準の最大粒子径で25μmより大きく200μm以下である窒化ホウ素凝集粒子。
- 窒化ホウ素凝集粒子表面において、平均粒子径が1μm以下の窒化ホウ素一次粒子が放射状に配置されている窒化ホウ素凝集粒子であって、該窒化ホウ素凝集粒子が、体積基準の最大粒子径で25μmより大きく200μm以下である窒化ホウ素凝集粒子。
- 窒化ホウ素凝集粒子のバルク密度が0.3g/cm3以上である請求項1又は2に記載の窒化ホウ素凝集粒子。
- 原料として窒化ホウ素粉末を用いて製造された窒化ホウ素凝集粒子であって、かつ該窒化ホウ素粉末中の全酸素含有量が1質量%以上10質量%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の窒化ホウ素凝集粒子。
- 樹脂(A)と、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の窒化ホウ素凝集粒子(B)を含む凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- 樹脂(A)と窒化ホウ素凝集粒子(B)の含有割合が、樹脂(A)10〜50質量%、窒化ホウ素凝集粒子(B)90〜50質量%の範囲である請求項5に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- さらに、平板状窒化ホウ素、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の窒化ホウ素凝集粒子以外の凝集窒化ホウ素、シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び酸化マグネシウムの中から選ばれる1種以上の無機フィラー(C)を含む請求項5又は6に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- 窒化ホウ素凝集粒子(B)と樹脂(A)と無機フィラー(C)の含有割合が、窒化ホウ素凝集粒子(B)/樹脂(A)/無機フィラー(C)=40〜90質量%/10〜40質量%/10〜50質量%の範囲である請求項7に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- 樹脂(A)が硬化性樹脂である請求項5ないし8のいずれか1項に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、該エポキシ樹脂が、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格及びビフェニル骨格のうちの少なくとも1つ以上の骨格を有するフェノキシ樹脂である請求項9に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の窒化ホウ素凝集粒子を含む放熱シート。
- 請求項5ないし10のいずれか1項に記載の凝集BN粒子含有樹脂組成物よりなる放熱シート。
- 硬化前シートを厚み方向に加圧して硬化させてなる硬化シートよりなる放熱シートであって、(硬化シート厚み)/(硬化前シート厚み)から計算される圧縮率(1−(硬化シート厚み)/(硬化前シート厚み))が0.2以上0.8以下であり、該硬化シートの厚み方向の熱伝導率が10W/mK以上50W/mK以下である放熱シート。
- 請求項11ないし13のいずれか1項に記載の放熱シートと銅箔とを積層一体化してなる銅張り合わせ放熱シート。
- 請求項11ないし13のいずれか1項に記載の放熱シート又は請求項14に記載の銅張り合わせ放熱シートを含むパワーデバイス装置。
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