JP2015006931A - 釣合おもり及びエレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】かごと釣合おもりとのすれ違い時に発生する衝撃音や揺れを簡易な構造で低減し得る釣合おもり及びエレベータ装置を提案する。
【解決手段】対向して配置される一対のたて枠と、一対のたて枠の上部を連結する上枠と、一対のたて枠の下部を連結する下枠と、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に載置されるウェイトと、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりにおいて、ウェイトは、一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、開口部は、一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、釣合おもりを貫通する形状を有することを特徴とする釣合おもり。
【選択図】図1
【解決手段】対向して配置される一対のたて枠と、一対のたて枠の上部を連結する上枠と、一対のたて枠の下部を連結する下枠と、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に載置されるウェイトと、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりにおいて、ウェイトは、一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、開口部は、一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、釣合おもりを貫通する形状を有することを特徴とする釣合おもり。
【選択図】図1
Description
本発明は、釣合おもり及びエレベータ装置に関する。
一般にかご及び釣合おもりが昇降路内で垂下されて構成されるエレベータ装置において、かごと釣合おもりとが昇降路内ですれ違う際、両者が対向する空間に圧力波が発生し、かご内で衝撃音や揺れが発生する場合がある。特に近年は昇降の高速化が進んでいることもあって、この衝撃音や揺れの問題が顕著になっている。
特許文献1には、釣合おもりと逆方向に昇降路を昇降するかごにおいて、乗場側とは反対側の上下に半球状のスポイラを設け、このスポイラの各頂部に急峻な形状のスポイラをさらに設け、上下のスポイラの間に、乗場側を除く側面を覆い縦に複数条の溝が形成された整風板を設け、一方釣合おもりにおいては、かご側の側面に複数の縦溝を形成したエレベータ装置が開示されている。また釣合おもりには開口部を設けた構成が開示されている。これらスポイラ、縦溝及び開口部により、かごと釣合おもりとのすれ違い時に生じる力を緩和して低減するとしている。
しかし特許文献1に記載のエレベータ装置は、かごと釣合おもりとのすれ違い時に生じる力はすれ違いの中間時に最大になるとして釣合おもりの中央部に開口部が形成されているものであって、すれ違ったその瞬間、例えばかごが上昇して釣合おもりが下降している場合においてはかご上端部と釣合おもり下端部とがすれ違い始めた瞬間に生じる力については考慮されていない。
かご内の乗客が衝撃音や揺れを最も感じるのは、かごと釣合おもりとがすれ違ったその時である。衝撃音や揺れは、一方向に移動するかごと同方向に流れるかご周りの空気と、他方向に移動する釣合おもりと同方向に流れる釣合おもり周りの空気とが対向時にぶつかるからである。従って特許文献1に記載のエレベータ装置では、かごと釣合おもりとのすれ違い時に発生する衝撃音や揺れを十分に低減することはできないという課題がある。
特に近年の高速エレベータ装置では、かごが上昇する定格速度の方が、下降する定格速度よりも速くなるように設定されている。例えば上昇する定格速度は1000m/分に設定され、一方で下降する定格速度は600m/分に設定される。従ってこの場合、すれ違い時に発生する衝撃音や揺れを十分に低減することはできない。
なおかご上昇時の方が下降時よりも高速に移動するように設定されている理由は、かごの昇降による急激な気圧変化により乗客の耳がつんとなる耳閉感は、気圧が下がる側(かご上昇時)の方が、気圧が上がる側(かご下降時)よりも順応しやすいという人間の耳の特性によるためである。
また特許文献1に記載の釣合おもりは、中央部に開口部を形成するためにおもりを左右に分割し、左右のおもりを連結梁で接続した特別な構造を有する。従って特許文献1に記載の釣合おもりを一般的な形状の釣合おもりに適用することができないという課題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、かごと釣合おもりとのすれ違い時に発生する衝撃音や揺れを簡易な構造で低減し得る釣合おもり及びエレベータ装置を提案するものである。
かかる課題を解決するために、本発明における釣合おもりは、対向して配置される一対のたて枠と、一対のたて枠の上部を連結する上枠と、一対のたて枠の下部を連結する下枠と、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に載置されるウェイトと、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりにおいて、ウェイトは、一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、開口部は、一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、釣合おもりを貫通する形状を有することを特徴とする。
またかかる課題を解決するために、本発明におけるエレベータ装置は、対向して配置される一対のたて枠と、一対のたて枠の上部を連結する上枠と、一対のたて枠の下部を連結する下枠と、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に載置されるウェイトと、一対のたて枠間であって、かつ、上枠と下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりと、釣合おもりとロープを介して連結され、釣合おもりとは反対方向に昇降するかごとから構成されるエレベータ装置において、ウェイトは、一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、開口部は、一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、釣合おもりを貫通する形状を有することを特徴とする。
本発明によれば、かごと釣合おもりとのすれ違い時に発生する衝撃音や揺れを簡易な構造で低減することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
図1は、本実施の形態におけるエレベータ装置100の全体構成を示す。エレベータ装置100は、建屋に設けられる昇降路1と、この昇降路1の上部に形成される機械室2と、この機械室2に設置される巻上機3と、機械室2に設置され、巻上機3を駆動制御する制御盤4と、巻上機3のシーブ3aに巻き掛けられる主ロープ5と、この主ロープ5の一端に接続され、昇降路1を昇降するかご6と、主ロープ5の他端に接続され、昇降路1内をかご6と反対方向に昇降する釣合おもり7と、反主ロープ側にあって、かご6と釣合おもり7とに連結されるコンペンロープ8とを備えて構成される。
そして、このエレベータ装置100は、かご6が上昇する定格速度の方が、下降する定格速度よりも速くなるように設定されている。かご6上昇時の方が下降時よりも高速に移動するように設定されている理由は、かご6の昇降による急激な気圧変化により乗客の耳がつんとなる耳閉感は、気圧が下がる側(かご6上昇時)の方が、気圧が上がる側(かご6下降時)よりも順応しやすいという人間の耳の特性によるためである。
図2は、カバー非装着時の釣合おもり7の正面構成を示す。なおこの図2の釣合おもり7の正面構成は、図1において釣合おもり7を矢印Aから見たときの正面構成である。
釣合おもり7は、対向する一対のたて枠70A、これらたて枠70Aの上部を連結する上枠70B及び下部を連結する下枠70Cから構成される釣合おもり枠70と、この釣合おもり枠70に載置される複数のウェイト71と、たて枠70Aの上端及び下端に配置され、図示しない釣合おもり用ガイドレールに沿って摺動するガイド部材72とを備えて構成される。またコンペンロープ8は、釣合おもり7の下方にあって、たて枠70A間に架設された梁73にその端部が固定される。
そして本実施の形態における釣合おもり7は、中間梁76が設置される中央部よりも下方に形成され、図2においては正面となるかご側から裏面となる反かご側に向かって貫通する開口部74を設けて構成される。
図3は、カバー装着時の釣合おもり7の正面構成を示す。カバー75は、釣合いおもり枠70及びウェイト71を覆うために装着されるものであり、かご側(正面)においては上枠70Bから中間梁76までを覆う上カバー75A、開口部74の両側を覆う縦カバー75B及び下枠70Cから縦カバー75Bの下端までを覆う下カバー75Cから構成される。なお反かご側(裏面)においても同様に構成される。
本実施の形態においては、かご6が上昇するとともに釣合おもり7が下降し、かご6と釣合おもり7とがすれ違う際、上昇するかご6と同方向に流れるかご周りの空気と、下降する釣合おもり7と同方向に流れる釣合おもり周りの空気とがぶつかり圧力波が生じるが、釣合おもり7の下方に設置された開口部74が圧力波の逃げ道となるため、衝撃を低減させることができる。
一方、かご6が下降するとともに釣合おもり7が上昇し、かご6と釣合おもり7とがすれ違った時については、上述したように下降方向の定格速度の方が、上昇方向の定格速度よりも低く設定されていることから、圧力波による衝撃は小さく、かご6内の乗客に不快感を与えるほどのものではない。
また昇降路1を昇降することによって、この釣合おもり7と相対的に上下に流れる空気は、カバー75によって整流されるため、釣合おもり7の周りに発生する空気の渦を低減させることができ、釣合おもり7の昇降時の振動や風切り音を低減することができる。
以上のように本実施の形態によれば、釣合おもり7の下方にかご側から反かご側に向かって貫通する開口部74を形成するようにしたので、特に上昇方向の定格速度の方が下降方向の定格速度よりも速く移動するように設定された高速のエレベータ装置100において、かご6と釣合おもり7とのすれ違い時に発生する衝撃音や揺れを低減し、乗り心地の良いエレベータ装置100とすることができる。
また本実施の形態によれば、釣合おもり7は、釣合おもり枠70、ウェイト71及びカバー75などが設置される一般的な構造の釣合おもりにおいて下方に開口部74を形成するようにしたので、凡庸性が高く、安価なものとすることができる。
図4は、他のカバー175が装着された場合の釣合おもり7の正面構成を示す。カバー175は、上枠70Bから中間梁76までを覆う上カバー175Aと、下枠70Cから上カバー175A方向に延設される下カバー175Bとから構成される。上カバー175Aと下カバー175Bとの間には間隙が形成される。この間隙がここでは開口部174として形成される。従って図4に示す釣合おもり7は、開口部174の大きさ及びカバー175の形状が図3に示す釣合おもり7と異なるが、釣合おもり7の下方に開口を設ける点で共通し、この開口を設けることにより、上述したようにかご6と釣合おもり7とのすれ違い時に発生する衝撃音及び揺れを低減することができる。
1 昇降路
6 かご
7 釣合おもり
70 釣合おもり枠
70A たて枠
70B 上枠
70C 下枠
71 ウェイト
74、174 開口部
75、175 カバー
75a、175a 上カバー
75b 縦カバー
75c、175b 下カバー
6 かご
7 釣合おもり
70 釣合おもり枠
70A たて枠
70B 上枠
70C 下枠
71 ウェイト
74、174 開口部
75、175 カバー
75a、175a 上カバー
75b 縦カバー
75c、175b 下カバー
Claims (4)
- 対向して配置される一対のたて枠と、前記一対のたて枠の上部を連結する上枠と、前記一対のたて枠の下部を連結する下枠と、前記一対のたて枠間であって、かつ、前記上枠と前記下枠との間に載置されるウェイトと、前記一対のたて枠間であって、かつ、前記上枠と前記下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりにおいて、
前記ウェイトは、前記一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、
前記開口部は、前記一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、前記釣合おもりを貫通する形状を有する
ことを特徴とする釣合おもり。 - 前記開口部により貫通された状態を維持しつつ、前記たて枠、前記上枠、前記下枠及び前記ウェイトを覆うカバーが装着される
ことを特徴とする請求項1に記載の釣合おもり。 - 前記カバーは、前記開口の一部を覆う
ことを特徴とする請求項2に記載の釣合おもり。 - 対向して配置される一対のたて枠と、前記一対のたて枠の上部を連結する上枠と、前記一対のたて枠の下部を連結する下枠と、前記一対のたて枠間であって、かつ、前記上枠と前記下枠との間に載置されるウェイトと、前記一対のたて枠間であって、かつ、前記上枠と前記下枠との間に設けられる開口部とを備えた釣合おもりと、前記釣合おもりとロープを介して連結され、前記釣合おもりとは反対方向に昇降するかごとから構成されるエレベータ装置において、
前記ウェイトは、前記一対のたて枠の中央部近傍よりも上側に載置され、
前記開口部は、前記一対のたて枠の中央部近傍よりも下側に設けられ、前記釣合おもりを貫通する形状を有する
ことを特徴とするエレベータ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013131914A JP2015006931A (ja) | 2013-06-24 | 2013-06-24 | 釣合おもり及びエレベータ装置 |
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JP2013131914A JP2015006931A (ja) | 2013-06-24 | 2013-06-24 | 釣合おもり及びエレベータ装置 |
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- 2013-06-24 JP JP2013131914A patent/JP2015006931A/ja active Pending
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- 2014-06-24 CN CN201410286257.8A patent/CN104229605B/zh active Active
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