JP2015004850A - クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015004850A
JP2015004850A JP2013130590A JP2013130590A JP2015004850A JP 2015004850 A JP2015004850 A JP 2015004850A JP 2013130590 A JP2013130590 A JP 2013130590A JP 2013130590 A JP2013130590 A JP 2013130590A JP 2015004850 A JP2015004850 A JP 2015004850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image forming
conductive
cleaning
conductive region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013130590A
Other languages
English (en)
Inventor
孝志 堀
Takashi Hori
孝志 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2013130590A priority Critical patent/JP2015004850A/ja
Publication of JP2015004850A publication Critical patent/JP2015004850A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、画像形成装置における廃トナーの漏洩を低減すると共に、トナー担持体の表面での摩擦帯電による電荷の蓄積を抑制し、併せてトナー担持体の表面の摩耗を低減することができるクリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】本願のクリーニング装置は、トナー担持体の走行する表面に当接し、該表面から不要なトナーを除去するクリーニング部材と、前記表面に摺接し、該表面で、該表面の走行方向に直交する方向におけるクリーニング部材の端部に隣接して設けられ、除去されたトナーの漏出を抑制するシール部材100と、を備えたクリーニング装置において、前記シール部材100は、前記表面に摺接する面に非導電性領域110と導電性領域120とを備える、ことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機等の画像形成装置に装備されるトナー担持体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置、該クリーニング装置を備えるドラムユニットとプロセスカートリッジ、該ドラムユニットを備える画像形成ユニット及び画像形成装置に関する。
複写機等の画像形成装置はトナーを利用して被印刷物に画像を印刷する。このような画像形成装置は、感光体ドラムや転写用ベルトなどの、回転等により走行するその表面にトナー像が形成されたトナー担持体を備える。トナー担持体の表面のトナーは、印刷後も、一部がトナー担持体の表面に残り、残留トナーとなる。残留トナーは、そのままにしておくと、次の被印刷物に汚れとして現れる等、被印刷物の印刷画質を低下させる。
このため、画像形成装置は、残留トナーを除去するためのクリーニング装置を装備している。クリーニング装置は、画像形成装置に装着されるドラムユニットやプロセスカートリッジ等にも装備され、トナー担持体の表面の残留トナーを掻き落として、廃トナーとして除去する。
トナー担持体は回転又は移動によりその表面が走行する。このため、トナー担持体とクリーニング装置とを密着させることが出来ず、両者は、間隙を介して配置される。この間隙から、掻き落とされた廃トナーが漏洩すると、被印刷物や画像形成装置内の汚染が発生し、更には、廃トナーが画像形成装置外へ流出する事態も発生しうる。
このような廃トナーの漏れを低減するために、クリーニング装置にはシール部材が装備され、トナー担持体の走行する表面とこれに対向するクリーニング装置との間の間隙がシール部材により密閉されている。特に、トナー担持体の表面が走行する方向に直交する方向の、クリーニング装置の両端近傍に配置されたサイドシール部のシール部材は、廃トナーをクリーニング装置から排出する方向に配置されており、廃トナーの漏れ防止上、特に重要である。そのため、特許文献1に示されているようにサイドシール部ではシール部材はトナー担持体である感光体ドラムの円筒表面(以下では表面と呼ぶ)に強く押し当てられ、廃トナー排出方向下流側では特に強く感光体ドラムの表面に押し当てられる。
特開2002−116672号公報
トナー担持体は、その表面が走行しているため、トナー担持体の表面とシール部材の表面との間には摩擦が生じる。
シール部材が、アクリル樹脂(例えばアクリルパイル)等の非導電性部材により形成されている場合は、摩擦帯電が生じ、トナー担持体の表面に電荷が蓄積する。
トナー担持体の表面に蓄積電荷があると、廃トナーがそこに吸着され、クリーニングの効果が減殺されてしまう。
一方、シール部材が導電性部材により形成されている場合は、トナー担持体の表面への電荷の蓄積は生じない。しかし、この場合、トナー担持体の表面の摩耗が大きくなるという実験事実があり、トナー担持体の損傷や劣化が早まる恐れがある。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、画像形成装置における廃トナーの漏洩を低減すると共に、トナー担持体の表面での摩擦帯電による電荷の蓄積を抑制し、併せてトナー担持体の表面の摩耗を低減することができるクリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係るクリーニング装置は、トナー担持体の走行する表面に当接し、該表面から不要なトナーを除去するクリーニング部材と、前記表面に摺接し、該表面で、該表面の走行方向に直交する方向における前記クリーニング部材の端部に隣接して設けられ、除去されたトナーの漏洩を抑制するシール部材と、を備えたクリーニング装置において、前記シール部材は、前記表面に摺接する面に非導電性領域と導電性領域とを備える、ことを特徴とする。
前記導電性領域の占める面積は、前記非導電性領域の占める面積よりも小さいことが好ましい。
前記導電性領域及び前記非導電性領域は、それぞれ導電性繊維及び非導電性繊維で形成されていてもよい。
前記導電性繊維と前記非導電性繊維とは混織されていてもよい。
前記導電性領域及び前記非導電性領域は、それぞれ導電性のナイロン樹脂及び非導電性のアクリル樹脂で形成されていてもよい。
前記導電性領域は、接地されていることが好ましい。
前記導電性領域は、前記表面の走行方向に沿って形成されていてもよい。
前記導電性領域は、前記表面の走行方向に直交し、且つ前記表面に平行な方向に形成されていてもよい。
前記導電性領域は、所定方向に対して傾斜し、且つ前記表面に沿って形成されてもよく、前記所定方向は、前記表面の走行方向に直交し、且つ前記表面に平行な方向である。
前記クリーニング装置は、前記トナー担持体が、その表面に前記トナー像が形成される領域を有し、前記シール部材は、前記トナー像の形成される領域内の前記表面に摺接する前記シール部材の面積が、前記トナー像の形成される領域外の前記表面に摺接する前記シール部材の面積より小さくなるように、構成されていることが好ましい。
本発明の第2の観点に係るドラムユニットは、前記トナー担持体である感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電装置と、前記感光体ドラムの表面上の不要トナーを除去する上記のいずれかのクリーニング装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第3の観点に係るプロセスカートリッジは、トナーを供給するトナーカートリッジと、前記ドラムユニットと、前記帯電装置による前記表面の帯電、及びその後の前記表面の露光により静電潜像が形成された前記表面に、前記トナーカートリッジを介して前記トナーを供給することによりトナー像を形成する現像装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第4の観点に係る画像形成ユニットは、トナーを供給するトナーカートリッジと、前記ドラムユニットと、前記帯電装置により帯電した前記表面に、画像データに基づき変調された光を照射する露光装置と、前記露光装置による光照射により前記画像データに基づき静電潜像の形成された前記表面に、前記トナーカートリッジを介して前記トナーを供給することによりトナー像を形成する現像装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第5の観点に係る画像形成装置は、トナーを使って被印刷物に画像データに基づく画像を印刷する画像形成装置において、前記いずれかのクリーニング装置及び前記画像形成ユニットの少なくともいずれか一方を備えることを特徴とする。
本発明に係るクリーニング装置は、画像形成装置における廃トナーの漏洩を低減すると共に、トナー担持体の表面での摩擦帯電による電荷の蓄積を抑制し、併せてトナー担持体の表面の摩耗を低減することができる。また、当該クリーニング装置を備えたドラムユニットとプロセスカートリッジ、該プロセスカートリッジを備える画像形成ユニット、及び前記クリーニング装置と前記画像形成ユニットの少なくとも一方を備える画像形成装置も同様の効果を奏することができる。
画像形成装置の構成例を示す図である。 画像形成装置に使用される感光体ドラム用クリーニング装置の構成例を示す模式図である。 画像形成装置に使用されるドラムユニットの斜視図である。 (a)シール部材と導電性フレームとの接着例を示す断面図である。(b)シール部材と非導電性フレームとの接着例を示す断面図である。 本願発明の実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の例を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置のサイドシール部の近傍を示す模式図である。 画像形成装置に使用される中間転写ベルト用クリーニング装置の構成例を示す模式図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の変形例1を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の変形例2を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の導電性領域の配置パターンの変形例1を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の導電性領域の配置パターンの変形例2を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の導電性領域の配置パターンの変形例3を示す図である。 実施形態に係るクリーニング装置に使用されるシール部材の形状の変形例を示す模式図である。
以下、本願の実施形態に係るクリーニング装置、及び画像形成装置を説明する。これらの説明の際にドラムユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成ユニットについても言及する。
(画像形成装置)
まず最初に、本実施形態に係るクリーニング装置が使用される画像形成装置について、図1を参照して説明する。
画像形成装置20は、モノクロ画像形成モード又はフルカラー画像形成モードの何れかの画像形成モードで動作し、画像データに基づいてトナーにより形成されたトナー像を介して、用紙に単色又は多色の画像を印刷する。
画像形成装置20は、ブラック、並びに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン、マゼンタ、及びイエローの計4色の各色相に対応した画像データを用いて、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成装置20は、複数の画像形成ユニット30A、30B、30C、30D、中間転写ユニット40、二次転写ユニット50、給紙カセット60、紙送りローラ61、用紙搬送路62、定着装置64、手差しトレイ63、排紙トレイ65、及び制御部70を備えている。制御部70は、画像形成装置20の各部を統括的に制御している。
画像形成ユニット30A〜30D(区別する必要のないときは30と記す。)は、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色相にそれぞれ対応する色相のトナー像(現像剤像)を形成する。画像形成ユニット30A〜30Dは、図1に示すように、中間転写ユニット40に沿って水平方向に一列に配置されている。
画像形成ユニット30A〜30Dは、それぞれに対応して、感光体ドラム31A〜31D(区別する必要のないときは31と記す。)、帯電装置32A〜32D(区別する必要のないときは32と記す。)、露光装置33A〜33D(区別する必要のないときは33と記す。)、現像装置34A〜34D(区別する必要のないときは34と記す。)、及び感光体ドラム用クリーニング装置35A〜35D(区別する必要のないときは35と記す。)を備える。画像形成ユニット30A〜30Dは、電子写真方式の画像形成プロセスを経て、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色相のトナー像を感光体ドラム31A〜31Dの表面にそれぞれ形成する。
感光体ドラム31は、回転軸の周りに回転可能に構成されている。その表面は半導体で形成されており、暗中では絶縁体の特性(すなわち非導電性の特性)を持ち、明るい場所では導体の特性(すなわち導電性の特性)を持つ。その為、暗中でプラスまたはマイナスに帯電させることで、トナーを付着させる事ができ、その表面にトナー像が形成される。従って、感光体ドラム31の表面は、基本的には非導電性の特性を有し、光が当たった部位は導体となり電荷を失う。
帯電装置32は、回転する感光体ドラム31の表面を所定の電位に帯電させる。帯電方式としては、非接触型放電方式や帯電ローラや帯電ブラシを用いる接触方式等がある。
露光装置33は、対応する色相の画像データによって変調された、例えばレーザ光を、回転する感光体ドラム31の表面に照射する。これによって、感光体ドラム31の表面に、対応する色相の画像データに基づく静電潜像が形成される。
現像装置34は、対応する色相のトナー(現像剤)を収容している。現像装置34は、回転する感光体ドラム31の表面にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。
現像により感光体ドラム31の表面に形成されたトナー像は、後述するように通常いくつかの工程を経て用紙に印刷される。しかし、印刷された後も、感光体ドラム31の表面には、通常、トナーの一部が残留する。この残留したトナーを残留トナーと呼ぶ。
感光体ドラム用クリーニング装置35は、感光体ドラム31の表面の残留トナーを除去し、廃トナーとして回収する。残留トナーの除去には後述するクリーニング部材が使用される。クリーニング部材は、回転する感光体ドラム31の表面に当接して残留トナーを剥ぎ取る。感光体ドラム用クリーニング装置35からの廃トナーの漏洩を低減するために感光体ドラム用クリーニング装置35にはシールが装備される。感光体ドラム用クリーニング装置35の詳細については後述する。
図1に示す画像形成ユニット30の中の、感光体ドラム31と、感光体ドラム用クリーニング装置35と、帯電装置32とを合わせてドラムユニットと呼ぶことがある。また、ドラムユニットと、トナーを収納するトナーカートリッジと、帯電装置32と、露光装置33とを合わせてプロセスカートリッジと呼ぶこともある。プロセスカートリッジは各色相のトナー毎に独立して構成され、使用によりトナーがなくなると、該当する色相のトナーを有する新しいプロセスカートリッジで古いプロセスカートリッジが交換される。なお、露光装置33を含まないプロセスカートリッジもある。その場合は、画像形成装置20の本体が露光装置33を装備する。
中間転写ユニット40は、中間転写ベルト41、駆動ローラ42、従動ローラ43、一次転写ローラ44A〜44D(区別する必要のないときは44と記す。)、及び中間転写ベルト用クリーニング装置45を備える。
中間転写ベルト41は、例えばゴムやポリイミドシート等の弾性体で形成され、駆動ローラ42と従動ローラ43とに張架される。駆動ローラ42と従動ローラ43とが同期して回転することにより、中間転写ベルト41は循環経路に沿って図1に示す矢印の方向に走行する。中間転写ベルト41の循環経路は、画像形成ユニット30D、30C、30B、30Aをこの順に通過する。
中間転写ベルト41の外周面は、画像形成ユニット30A〜30Dのそれぞれの感光体ドラム31A〜31Dに対向している。一次転写ローラ44A〜44Dは、感光体ドラム31A〜31Dにそれぞれ対向し、中間転写ベルト41を挟むように配置される。このような配置と、一次転写ローラ44A〜44Dと感光体ドラム31A〜31Dとの間の押し付け力により、感光体ドラム31A〜31Dの表面に形成された各色相のトナー像が中間転写ベルト41の表面に一次転写される。
感光体ドラム31A〜31Dの直径と相互間の距離が適切に設定されれば、カラー画像形成処理時には、中間転写ベルト41が循環経路に沿って走行する間に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が中間転写ベルト41の表面に順次重ね合わせられるように転写される。モノクロ画像形成処理時には、感光体ドラム31Aにブラックのトナー像のみが形成され、このトナー像が、中間転写ベルト41が循環経路に沿って走行する間に、中間転写ベルト41の表面に転写される。
中間転写ベルト41の表面に転写されたトナー像は、後述する工程により用紙に転写された後も、その一部が中間転写ベルト41の表面に残り、残留トナーとなる。
中間転写ベルト用クリーニング装置45は、感光体ドラム用クリーニング装置35の場合と同様に、中間転写ベルト41の表面の残留トナーを除去する。中間転写ベルト用クリーニング装置45からの、除去された廃トナーの漏洩を抑制するために中間転写ベルト用クリーニング装置45にはシールが装備される。中間転写ベルト用クリーニング装置45の詳細は後述する。
二次転写ユニット50は、二次転写ベルト51、ベルト駆動用ローラ52、及び二次転写ローラ53を備えている。二次転写ベルト51は、弾性体の各種ゴム、例えばゴム材であるNBR(Nitrile Butadiene Rubber)で形成され、少なくとも2台のベルト駆動用ローラ52に張架され、所定の循環経路に沿って走行する。二次転写ローラ53は、二次転写ベルト51及び中間転写ベルト41を挟んで駆動ローラ42に対向するように配置されている。
二次転写ユニット50は、中間転写ベルト41の表面に転写されたトナー像を、中間転写ベルト41と二次転写ベルト51との間の二次転写位置に搬送された用紙へ押し当てることにより二次転写する。
二次転写ユニット50は、中間転写ベルト用クリーニング装置45と同様に構成された二次転写ベルト用クリーニング装置(図示省略)を備えても良い。二次転写ベルト51の表面には、駆動ローラ42と二次転写ローラ53とに挟まれて両ベルト間に通される用紙間の間隙に対応する部位に、用紙へのトナー像の転写時に中間転写ベルト41の表面の残留トナーが付着することがある。二次転写ベルト用クリーニング装置は、中間転写ベルト用クリーニング装置45の場合と同様に、二次転写ベルト51の表面の残留トナーを除去する。二次転写ベルト用クリーニング装置からの廃トナーの漏洩を抑制するために、二次転写ベルト用クリーニング装置にはシールが装備される。二次転写ベルト用クリーニング装置の詳細は後述する。
給紙カセット60は、用紙を収容し、複数対の紙送りローラ61を介して、用紙搬送路62を経由して、二次転写ユニット50に印刷用の用紙を供給する。
手差しトレイ63は、通常、不定形の用紙又は厚紙が印刷用紙として載置される。手差しトレイ63は、給紙カセット60との間で、択一的に選択され、給紙カセット60の場合と同様に、二次転写ユニット50に印刷用の用紙を供給する。
定着装置64は、互いに圧接する加熱ローラ641及び加圧ローラ642を有する。定着装置64は、加熱ローラ641と加圧ローラ642とで用紙を挟み付け、用紙搬送路62に沿って用紙を搬送しつつ加熱及び加圧し、これにより、二次転写ユニット50で用紙に転写されたトナー像を、用紙に堅牢に定着させる。トナー像が定着した用紙は、用紙搬送路62を通り排紙トレイ65上へ排出される。
(感光体ドラム用クリーニング装置)
次に、図2に従って、感光体ドラム用クリーニング装置35について説明する。図2は、紙面に垂直な回転軸(図示省略)の周りに回転する感光体ドラム31とその表面の残留トナー80も併せて示す。
感光体ドラム用クリーニング装置35は、通常、図3に斜視図で例示するドラムユニット36に組み込まれる。図2は、図3のY−Z面での断面図に対応しているが、上下(Z方向)が逆になっている。なお、プロセスカートリッジは図3に示すドラムユニット36にトナーカートリッジと現像装置34とを加えたものであり、画像形成装置20に対して着脱可能に構成されている。既に説明したようにプロセスカートリッジが露光装置33を含む場合もある。印刷時にはプロセスカートリッジにより感光体ドラム31の表面にトナー像が形成される。印刷時のトナー像の形成により、保有するトナーがなくなると新しいプロセスカートリッジに交換される。
感光体ドラム用クリーニング装置35は、図2に示すように、ハウジング1と、クリーニングブラシ2と、クリーニングブレード3と、ブレード固定部材4と、スパイラル羽根5と、スパイラル羽根回転軸6と、トナー受けシール8と、サイドシール部9とを備える。クリーニングブラシ2とクリーニングブレード3とでクリーニング部材を構成する。図3に示すドラムユニット36はクリーニングブラシ2が含まれていない例である。図2に例示するハウジング1は感光体ドラム31を収納していないが、図3に例示するように、感光体ドラム31を収納する構成にしてもよい。
ハウジング1は、感光体ドラム31の側に、トナー受けシール8とクリーニングブレード3で決まる開口部を有する。開口部の上下方向(Z方向)の端部の位置は、図2に示すように、ハウジング1に取り付けられたトナー受けシール8とクリーニングブレード3のそれぞれの先端が感光体ドラム31の表面に当接する位置で決定され、X方向、すなわち感光体ドラム31の回転軸に平行な方向の開口部の端部の位置は、図3に示すように、クリーニングブレード3のX方向の幅で決定される。すなわち、この開口部は、図3に示すX方向の開口幅とZ方向の開口幅で囲まれた領域である。Z方向の開口幅は、クリーニングブレード3とトナー受けシール8のそれぞれの先端が感光体ドラム31の表面に当接する位置で決まる。X方向の開口幅は、感光体ドラム31の回転軸方向におけるクリーニングブレード3の幅で決まる。
クリーニングブラシ2は、感光体ドラム31の回転軸に平行な回転軸を有し、ハウジング1内に回転自在に固定され、感光体ドラム31とは逆方向に回転するブラシである。ブラシの部分は合成樹脂等で作られている。クリーニングブラシ2は、開口部を介して、回転するブラシの毛先が、逆方向に回転する感光体ドラム31の表面に、感光体ドラム31の回転軸に平行に当接する。これにより、クリーニングブラシ2は、残留トナー80を感光体ドラム31の表面から剥ぎ取る。
クリーニングブレード3は、ブレード固定部材4を介してハウジング1に取り付けられた細長い板状部材である。クリーニングブレード3は、直線状の先端部が、X方向に、すなわち感光体ドラム31の回転軸に平行に延び、且つ感光体ドラム31の表面に当接するように配置されている。クリーニングブレード3は、その先端部が、回転する感光体ドラム31の表面に当接することにより、表面の残留トナー80を剥ぎ取るとともに、クリーニングブレード3から外部への廃トナーの漏洩を防止又は低減する。クリーニングブレード3の先端部はゴムなどの弾性体で形成される。これは感光体ドラム31の表面の損傷を避けるための措置である。
クリーニングブラシ2とクリーニングブレード3とは、いずれも感光体ドラム31の表面の残留トナー80を剥ぎ取るという同じ機能を有する。従って、クリーニングブラシ2は、省略してもよいし、他の同様の機能を有するもので代替することもできる。図2に示す例では、残留トナーの除去をより徹底するために両方が装備されている。図3ではクリーニングブラシ2の図示が省略されている。
スパイラル羽根5は、ハウジング1に回転自在に取り付けられたスパイラル羽根回転軸6に沿って螺旋状に形成された羽根である。スパイラル羽根5は、図3に分かり易く図示してある。スパイラル羽根5はスパイラル羽根回転軸6とともに図3の矢印Wの方向に回転している。そのため、スパイラル羽根5の近傍に落下してきた廃トナーはスパイラル羽根回転軸6に沿って、その一方の方向(図3に示す廃トナー搬送方向)に搬送される。従って、スパイラル羽根5の近傍領域は廃トナー搬送路7を形成する。廃トナー搬送路7の一方の端部に搬送された廃トナーはこれを貯留する廃トナーボックス(図示を省略)に貯留される。廃トナーボックスに貯留された廃トナーの処理については説明を省略する。
トナー受けシール8は、図2に示すようにハウジング1に取り付けられ、その先端は感光体ドラム31の表面に、図2及び図3に示すように当接する。これにより、トナー受けシール8から外部への廃トナーの漏洩が防止又は低減される。
サイドシール部9は、図3のシール部材100(後述する)の位置で示すようにクリーニングブレード3のX方向の端部に隣接して設置され、その方向への廃トナーの漏洩を防止又は低減する。サイドシール部9は、図2に示すように、ハウジング1の開口部近傍の端面であるフレーム200とこれに貼り付けられたシール部材100とを備える。
フレーム200は、通常、例えば導電性PC(Policarbonate)や導電性PET(Polyethylene Terephthalate)等の導電性部材で形成されている。このときは、シール部材100は、図4(a)に示すように、例えば導電性の接着剤又は導電性両面接着テープ等から成る導電性の接着部300でフレーム200に貼り付けられる。フレーム200は最終的には接地される。
フレーム200は非導電性部材で形成されたものであってもよい。このときは、シール部材100は、図4(b)に示すように、導電性の接着部300と、例えば薄い導電性の平板から成る導電性板400と、接着部350とを介してフレーム200に貼り付けられ、導電性板400が最終的に接地される。すなわち、シール部材100は、導電性の接着部300で導電性板400に貼り付けられ、導電性板400は接着部350でフレーム200に貼り付けられる。接着部350は接着剤又は両面接着テープ等から成り、その導電性は特に要求されない。
感光体ドラム31の表面から剥ぎ取られた廃トナーは、廃トナー搬送路7を経由して、感光体ドラム31の回転軸方向の一方の端部に搬送される。そのため感光体ドラム31の回転軸方向両端近傍での感光体ドラム用クリーニング装置35からの廃トナーの漏洩の低減は重要である。このような事情から、図3に示すように、サイドシール部9は、開口部の左右方向(X方向)両端部に配置され、シール部材100は、感光体ドラム31の表面に強く押し当てられる。
(シール部材)
シール部材100は、図5に示すように、通常はその表面が矩形の形状を有し、シール上部101と、シール下部にあたるシールベース102とを備える。シール上部101は、図5の平面Bによる断面図に示すように、例えば導電性の接着剤又は導電性両面接着テープ等から成る導電性の接着部103でシールベース102に貼り付けられている。
シール上部101は、その上面が感光体ドラム31の表面に摺接する部位である。シール上部101は、図5に示すように、その上面で、非導電性領域110と線状の導電性領域120とが交互に配置される態様で形成されている。非導電性領域110と、導電性領域120とは、図5に示す例では、シール上部101の深さ方向に対して同じ形状を保持している。しかし、導電性領域120は、シール上部101の深さ方向に対して、必ずしも同じ形状を保持する必要はない。導電性領域120が、導電性の接着部103を介してシールベース102と電気的に接続されていればよい。
シール上部101の非導電性領域110は、例えば非導電性のアクリル樹脂で形成され、導電性領域120は、例えば導電性のナイロン樹脂で形成される。通常は、それぞれ非導電性繊維及び導電性繊維で形成され、例えばパイル状の植毛シールの形態を有する。接触圧により変形するモケットなどの起毛材料も使用される。繊維を利用する場合は非導電性繊維と導電性繊維とを混織してシール上部101を形成してもよい。
シール上部101の上面において、導電性領域120の占める面積は非導電性領域110の占める面積よりも小さい。図5に示すように導電性領域120を線状に形成した場合は、その線幅aは、非導電性領域110の線幅bよりも小さい。線幅とは非導電性領域110と導電性領域120とが交互に配列される方向の長さを言う。
シールベース102は、シール上部101を支える機能を有し、例えば、導電性PET等の弾力性を備える導電性部材で形成される。
(サイドシール部)
図2に示すサイドシール部9について、シール部材100を中心に、図6に従って説明する。図6は、感光体ドラム用クリーニング装置35の一方の側のサイドシール部9を構成するシール部材100とその近傍を示す。図6の右側に示すC−C断面図は、左側の図のC−Cで示す箇所での断面図である。この図ではフレーム200は図示を省略している。図6の左側の図は、右側のC−C断面図に対応するサイドシール部9の近傍を、C−C断面図の右側から見たときの図である。この図では、シール部材100は、その上面の導電性領域120を、破線で囲まれたハッチを付した領域で示している。
サイドシール部9のシール部材100は、図6の左側の図に示すように、感光体ドラム31の回転軸方向、すなわち左右方向、のクリーニングブレード3の端部近傍に配置され、感光体ドラム31の表面に摺接し、開口部の上下方向(Z方向)の幅を十分に覆う長さを有する。これにより、廃トナーの左右方向への漏洩を防止又は低減する。
クリーニングブレード3等のクリーニング部材がクリーニングの対象とする領域は、感光体ドラム31の表面のうち、トナー像が形成される領域(トナー像形成領域)である。従って、例えばクリーニングブレード3は、図6に示すように、感光体ドラム31回転軸方向においてトナー像形成領域を覆って感光体ドラム31の表面に摺接するように設置される。サイドシール部9のシール部材100は、基本的にはトナー像形成領域外で感光体ドラム31の表面に摺接するように配置される。
シール部材100は、その上面、すなわち感光体ドラム31の表面に摺接する面、に図5に示すような線状の導電性領域120を有し、感光体ドラム31に対して、図6に示すように、導電性領域120が、感光体ドラム31の表面の走行方向に沿うように配置されている。
シール部材100の形状は、図5に示すような平板状に形成されたものではなく、図6の右側の図に示すように、その上面が、摺接対象となる感光体ドラム31の表面の形状に合わせて円筒面形状に形成されたものであってもよい。
(中間転写ベルト用クリーニング装置)
次に、中間転写ベルト用クリーニング装置45について説明する。その構成は、図7に示すように、基本的には、シール部材100も含めて、図2に示す感光体ドラム用クリーニング装置35と同様である。異なるのは、クリーニングの対象が感光体ドラム31の表面の残留トナー80ではなく、中間転写ベルト41の表面の残留トナー80であるという点だけである。
(二次転写ベルト用クリーニング装置)
二次転写ベルト用クリーニング装置(図1には図示されていない)は、シール部材100も含めて、図7に示す中間転写ベルト用クリーニング装置45、すなわち感光体ドラム用クリーニング装置35と同様の構成を有する。異なるのは、クリーニングの対象が、中間転写ベルト41の表面の残留トナー80ではなく、二次転写ベルト51の表面の残留トナー80であるという点だけである。
感光体ドラム用クリーニング装置35、中間転写ベルト用クリーニング装置45、及び二次転写ベルト用クリーニング装置は基本的には同様な構成を有している。従って、これらを区別する必要のないときは、単にクリーニング装置と呼ぶ。上記各クリーニング装置のクリーニング対象は、それぞれ感光体ドラム31、中間転写ベルト41及び二次転写ベルト51の表面のそれぞれの残留トナー80である。感光体ドラム31の表面、中間転写ベルト41及び二次転写ベルト51は、クリーニング装置に対して走行し、表面に残留トナーを有するという点で共通している。従って、以下では、これらを区別する必要がないときは、トナー担持体と呼ぶ。
次に、画像形成装置20の動作を、図1を参照して説明する。
画像形成装置20は、制御部70の制御により、図示していない画像読み取り部で読み取った画像データに基づき画像形成ユニット30で各色相のトナー像を感光体ドラム31の表面に形成する。画像形成ユニット30は既に説明したとおり、少なくともその一部がドラムユニット36やプロセスカートリッジに含まれる。トナー像は、帯電装置32と、露光装置33と、現像装置34とにより、各色相毎に、各色相に対応した、回転する感光体ドラム31の表面に形成される。
感光体ドラム31A〜31Dの表面に形成された各色相のトナー像は、走行する中間転写ベルト41の表面にトナー像として転写される。この転写は、回転する一次転写ローラ44A〜44Dと、これらにそれぞれ対向し、回転する各感光体ドラム31A〜31Dの間に中間転写ベルト41を挟み込み、図の矢印の方向に走行させることにより実行される。中間転写ベルト41は駆動ローラ42と従動ローラ43とで引っ張られ、更に両者の回転により各感光体ドラム31A〜31Dの配置に沿って走行する。感光体ドラム31A〜31Dが適切に配置されることにより、各感光体ドラム31A〜31Dでの中間転写ベルト41へのトナー像の転写は、中間転写ベルトの所定の位置で各色相のトナー像が積み重なるように実行される。これにより中間転写ベルト41上には、各色相が合成されたトナー像が転写される。
中間転写ベルト41上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト41の走行により二次転写ユニット50の位置まで移動する。
二次転写ユニット50では、中間転写ベルト41上に転写されたトナー像が二次転写ユニット50を走行する用紙上に転写される。この転写は、駆動ローラ42と、これに対向する二次転写ローラ52との間に、走行する中間転写ベルト41と走行する二次転写ベルト51を挟み、更に両ベルトの間に用紙を挟み込み移動させることによって実行される。二次転写ベルト51は回転する2台のベルト駆動用ローラ52間に懸架されることにより走行する。
用紙に転写されたトナー像は、定着装置64のそれぞれ回転する加熱ローラ641と加圧ローラ642との間に用紙を通すことにより用紙に定着され、印刷が完了する。印刷が完了した用紙は用紙搬送路62を経由して排紙トレイ65に送られる。用紙の供給元は、給紙カセット60又は手差しトレイ63である。
用紙へのトナー像の転写が終了した後、感光体ドラム31の表面、中間転写ベルト41の表面、及び二次転写ベルト51の表面には残留トナーが付着している。
感光体ドラム用クリーニング装置35、中間転写ベルト用クリーニング装置45、及び二次転写ベルト用クリーニング装置は、それぞれ、トナー担持体の表面、すなわち、感光体ドラム31の表面、中間転写ベルト41の表面、及び二次転写ベルト51の表面の残留トナーを除去する。
各クリーニング装置は、トナー担持体の表面の残留トナーを除去するために、それぞれ開口部を介して、トナー担持体の表面の走行を利用して、例えばクリーニングブレード3等により残留トナーを除去する。除去された残留トナーである廃トナーは各クリーニング装置の所定の方向に搬送される。
サイドシール部9は、開口部の、クリーニング部材の左右方向両端近傍を、開口部の上下方向の幅を覆う長さのシール部材100でシールすることにより、この箇所からの廃トナーの漏洩を低減する。
クリーニング装置では、サイドシール部9のシール部材100は、トナー担持体の表面に摺接されるシール上部101の上面に非導電性領域110を備える。そのため、この非導電性領域110とトナー担持体の表面には摩擦帯電が生じる。
しかし、シール上部101の上面は導電性領域120をも含み、この導電性領域120は接地されている。そのため、摩擦帯電により蓄積したトナー担持体の表面の電荷は、導電性領域120を経由して放電される。すなわち、トナー担持体の表面の、非導電性領域110が摺接する部位では摩擦帯電による電荷が生じ、導電性領域120が摺接する部位では蓄積された電荷が放電される。そのためトナー担持体の表面には電荷の分布が生じ、この分布による電荷勾配が生じる。この電荷勾配により、トナー担持体の表面には、非導電性領域110とトナー担持体の表面との摩擦で生じた電荷による、導電性領域120の摺接する位置へ向かう電流が生じる。この電流は、導電性領域120を介して放電される。従って、トナー担持体の表面で摩擦帯電により生じた電荷は、導電性領域120を介して放電され、トナー担持体の表面における電荷の蓄積が低減する。
摩擦帯電による電荷の放電という目的のためには、シール上部101を導電性領域120のみで構成してもよいことになる。しかし、シール上部101が導電性領域120のみで構成されている場合は、導電性領域120と摺接するトナー担持体の表面の摩耗の程度が大きくなるという実験結果が得られている。
本実施形態に係るシール部材100は、その上面が導電性領域120だけで構成されてはおらず、非導電性領域110も含む。そのため、非導電性領域110の割合の分トナー担持体の表面の摩耗が低減する。
導電性領域120がトナー担持体の表面に摺接する部分の面積は、トナー担持体の表面の摩耗低減の観点から、非導電性領域110がトナー担持体の表面に摺接する部分の面積よりも小さいことが望ましい。このため、図5及び図6に示す導電性領域120の線幅は非導電性領域110の線幅よりも小さい。
サイドシール部9に図5に示すシール部材100を使用したときの効果を実験で確認した。実験条件は、シール部材100において、導電性領域120は規格124T/36Fの導電性ナイロン繊維で、非導電性領域110は規格R1500の非導電性アクリル繊維で、それぞれ形成した。非導電性アクリル繊維と導電性ナイロン繊維とは混織されたものであり、繊維直径は16−18μm、密度は150KF/inch、経密は23束/inch、緯密は36束/inch、斜毛前繊維長は3.2±0.5mmである。混織された繊維全体の平均抵抗値は1.2〜2.5×10Ωであり、混織されたシール部材100全体としては導電性の特性を有している。
放電効果が担保される限り、導電性領域120、すなわち導電性ナイロン繊維の占める領域の面積の割合は小さい方が好ましい。実験結果は、導電性ナイロン繊維の占める領域の割合が15%程度に小さくなった場合でも、発生電荷の放電効果が担保され、トナー担持体の表面の摩耗及び廃トナーの漏洩は実使用上無視出来る程度であった。
このように、実施形態に係るシール部材100を備えたクリーニング装置、このようなクリーニング装置を備えたドラムユニットとプロセスカートリッジ、このドラムユニットを備えた画像形成ユニット、及びクリーニング装置と画像形成ユニットの少なくとも一方を備えた画像形成装置は、いずれも、廃トナーの漏洩を低減すると共に、トナー担持体の表面の摩耗を抑えつつ、その表面への電荷の蓄積を低減することが出来る。
(変形例)
図5に示すシール部材100では、導電性領域120はシール上部101の厚さ方向全体にわたり形成されているが、必ずしもその必要はない。
変形例1に係るシール部材100の線状の導電性領域120は、図8の左側の図に示すように、線の長手方向の一部でシール上部101の厚さ方向全体に形成された突起部1210を備え、線の長手方向の他の位置では、シール上部101の厚さ方向の途中までしか形成されていない。このことは図8の右側の2つの断面図を見るとよく理解出来る。この断面図はそれぞれ、図8の左側の図に示す平面B1及びB2での断面をK方向から見たときの図である。平面B1の位置が突起部1210を備えた部位の位置に対応し、平面B2の位置が突起部1210を有しない部位の位置に対応する。
このように形成されたシール部材100は、シール上部101とシールベース102とを導電性の接着部103を介して貼り合わせたとき、線状の導電性領域120のそれぞれは、突起部1210と導電性の接着部103とを介してシールベース102と電気的に接続される。そのためこの変形例1に係るシール部材100でも、蓄積電荷を接地電路を介して放電することが可能である。
トナー担持体の表面に蓄積された電荷の放電は、導電性領域120を介しての自然放電を利用しても良い。自然放電を利用する場合は、シールベース102は必ずしも導電性部材でなくてもよく、接着部103に導電性を担保する必要もない。
自然放電を利用する場合は、図5や図8に示すシール部材100では、図5で説明した接着部103をかならずしも導電性のものにする必要はなく、また、シールベース102も必ずしも導電性のものにする必要はない。
自然放電を利用する場合のシール部材100の他の例として、変形例2を図9に示す。変形例2に係るシール部材100では、導電性領域120は、トナー担持体の表面と接触するシール上部101の上面近傍のみに形成されている。
なお、シール部材100の導電性領域120の、トナー担持体に対する配置パターンは上記の各種の例に限定されず、どの様な配置パターンであってもよい。
トナー担持体に対する導電性領域120の配置パターンの他の例を図10−12に示す。図10−12のそれぞれの右側の図は、図6の右側の図に対応するもので、シール部材100の詳細とフレーム200と両者の接着部300とが併せて示されている。シール部材100の導電性領域120の配置パターンは図10−12の左側の図に示されている。これらは各図の右側の図のD−D断面を示す図である。図10−12では、トナー担持体の表面の走行方向に対する導電性領域120の配置パターンが容易に理解出来るように、トナー担持体の表面は平面と仮定している。、
図10に示す導電性領域120の配置パターンの変形例1では、導電性領域120は、その線の長手方向がトナー担持体の表面の走行方向に直交し、且つその線がトナー担持体の表面に平行に配置されている。
図11に示す導電性領域120の配置パターンの変形例2では、導電性領域120は、その線の長手方向が所定方向に対して傾斜し、且つその線がトナー担持体の表面に沿って配置される。所定方向とは、トナー担持体の表面の走行方向に直交し、且つトナー担持体の表面に平行な方向である。
図12に示す導電性領域120の配置パターンの変形例3では、導電性領域120は、トナー担持体の表面の走行方向に沿って配置されているものと、トナー担持体の表面の走行方向に直交し、且つトナー担持体の表面に平行に配置されているものとで形成されている。なお、このようなメッシュ状の配置パターンは、これをシール部材100の表面上で、ある角度回転させたパターンであってもよい。
これらのいずれの場合であっても、本願実施形態に係るサイドシール部9と各クリーニング装置は、廃トナーの漏洩を低減すると共に、トナー担持体の表面の摩耗を抑えつつ、その面への電荷の蓄積を低減することが出来る。
なお、導電性領域120が図10又は図11に示すように配置されている場合は、図6に示すように配置されている場合と比べて、トナー担持体の表面の摩耗が小さくなるという効果がある。その理由は次の通りである。
トナー担持体の表面が回転により走行している場合に、導電性領域120が図6に示すように配置されていると、導電性領域120は、トナー担持体の表面の同じ部位に摺接することになる。その結果、トナー担持体の表面の走行方向に直交する位置に応じて走行方向に沿った摩耗の大きい部位と小さい部位とが交互に生じることになる。
これに対して、導電性領域120が図10又は11に示すように配置されていると、トナー担持体の表面の摩耗はトナー担持体の表面上で均一に生じ、図6に示す導電性領域120の配置の場合の摩耗の最大値に比べて、トナー担持体の表面の摩耗の最大値はより小さくなる。従って、図10又は11に例示するようなシール部材100を備えたクリーニング装置は、廃トナーの漏洩を低減し、その表面への電荷の蓄積を低減することが出来るとともに、トナー担持体の表面の摩耗を更に抑えることが出来る。
導電性領域120が図12に示すように配置されている場合は、図6に示すように配置されている場合のトナー担持体の表面の摩耗の程度と、図10又は図11に示すように配置されている場合のトナー担持体の表面の摩耗の程度との中間的な摩耗となる。
なお、上記のようにトナー担持体の表面の摩耗をさらに抑えるための、導電性領域120の形状、配置は、図10−12に示す例に限らない。トナー担持体の表面への導電性領域120の摺接が、トナー担持体の表面の位置によらず同様の頻度となるのであればどの様な形状、配置であってもよい。
さらに、シール部材100は、図5に示すような矩形形状である必要はなく任意の形状でよい。図13に矩形形状ではないシール部材100の形状の変形例を示す。図13は図6に対応した図で、シール部材100の形状だけが異なる。図13では、シール部材100は、クリーニングブレード3の下方及びトナー受けシール8とクリーニングブレード3との間でクリーニングブレード3の側に一部突出した形状を有し、この形状でトナー担持体の表面と摺接する。これは、廃トナーの漏洩をより効果的に防止するための措置である。シール部材100は、クリーニングブレード3との干渉を避けつつ、クリーニングブレード3の先端がトナー担持体の表面と当接する領域の一部、すなわちトナー像形成領域の一部にまでその摺接部位を拡張して配置されている。
シール部材100は基本的にはトナー像形成領域外でトナー担持体の表面と摺接させるのが好ましいが、シール性をより強化するために、図13に示すように、シール部材100のトナー担持体の表面との摺接面がトナー像形成領域に及ぶような形状のシール部材100とすることもある。しかし、この場合も、トナー像形成領域で摺接する部分の面積は、トナー像形成領域外の領域での摺接する部分の面積に比べて小さくし、更に出来るだけ小さくする方が好ましい。シール部材100によるトナー汚染を防止若しくは低減するためである。
1 ハウジング
2 クリーニングブラシ
3 クリーニングブレード
4 ブレード固定部材
5 スパイラル羽根
6 スパイラル羽根回転軸
7 廃トナー搬送路
8 トナー受けシール
9 サイドシール部
10 スプリング
11 シャッター部材
20 画像形成装置
30(30A、30B、30C、30D) 画像形成ユニット
31(31A、31B、31C、31D) 感光体ドラム
32(32A、32B、32C、32D) 帯電装置
33(33A、33B、33C、33D) 露光装置
34(34A、34B、34C、34D) 現像装置
35(35A、35B、35C、35D) 感光体ドラム用クリーニング装置
36 ドラムユニット
40 中間転写ユニット
41 中間転写ベルト
42 駆動ローラ
43 従動ローラ
44(44A、44B、44C、44D) 一次転写ローラ
45 中間転写ベルト用クリーニング装置
50 二次転写ユニット
51 二次転写ベルト
52 ベルト駆動用ローラ
53 二次転写ローラ
60 給紙カセット
61 紙送りローラ
62 用紙搬送路
63 手差しトレイ
64 定着装置
65 排紙トレイ
70 制御部
80 残留トナー
100 シール部材
101 シール上部
102 シールベース
103、300、350 接着部
110 非導電性領域
120 導電性領域
200 フレーム
400 導電性板
641 加熱ローラ
642 加圧ローラ
1210 突起部

Claims (14)

  1. トナー担持体の走行する表面に当接し、該表面から不要なトナーを除去するクリーニング部材と、
    前記表面に摺接し、該表面で、該表面の走行方向に直交する方向における前記クリーニング部材の端部に隣接して設けられ、除去されたトナーの漏洩を抑制するシール部材と、
    を備えたクリーニング装置において、
    前記シール部材は、前記表面に摺接する面に非導電性領域と導電性領域とを備える、
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 前記導電性領域の占める面積が、前記非導電性領域の占める面積よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 前記導電性領域及び前記非導電性領域が、それぞれ導電性繊維及び非導電性繊維で形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置。
  4. 前記導電性繊維と前記非導電性繊維とは混織されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のクリーニング装置。
  5. 前記導電性領域及び前記非導電性領域が、それぞれ導電性のナイロン樹脂及び非導電性のアクリル樹脂で形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  6. 前記導電性領域が接地されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  7. 前記導電性領域が、前記表面の走行方向に沿って形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  8. 前記導電性領域が、前記表面の走行方向に直交し、且つ前記表面に平行な方向に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  9. 前記導電性領域が、所定方向に対して傾斜し、且つ前記表面に沿って形成され、
    前記所定方向は、前記表面の走行方向に直交し、且つ前記表面に平行な方向である、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  10. 前記トナー担持体は、その表面に前記トナー像が形成される領域を有し、
    前記シール部材は、前記トナー像の形成される領域内の前記表面に摺接する前記シール部材の面積が、前記トナー像の形成される領域外の前記表面に摺接する前記シール部材の面積より小さくなるように、構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のクリーニング装置。
  11. 前記トナー担持体である感光体ドラムと、
    該感光体ドラムの表面を帯電させるための帯電装置と、
    前記表面上の不要トナーを除去する請求項1乃至10のいずれか1項に記載のクリーニング装置と、
    を備えることを特徴とするドラムユニット。
  12. トナーを供給するトナーカートリッジと、
    請求項11に記載のドラムユニットと、
    前記帯電装置による前記表面の帯電、及びその後の前記表面の露光により静電潜像が形成された前記表面に、前記トナーカートリッジを介して前記トナーを供給することによりトナー像を形成する現像装置と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. トナーを供給するトナーカートリッジと、
    請求項11に記載のドラムユニットと、
    前記帯電装置により帯電した前記表面に、画像データに基づき変調された光を照射する露光装置と、
    前記露光装置による光照射により前記画像データに基づき静電潜像の形成された前記表面に、前記トナーカートリッジを介して前記トナーを供給することによりトナー像を形成する現像装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成ユニット。
  14. トナーを使って被印刷物に画像データに基づく画像を印刷する画像形成装置において、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載のクリーニング装置、
    及び請求項13に記載の画像形成ユニット、
    の少なくともいずれか一方を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2013130590A 2013-06-21 2013-06-21 クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置 Pending JP2015004850A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013130590A JP2015004850A (ja) 2013-06-21 2013-06-21 クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013130590A JP2015004850A (ja) 2013-06-21 2013-06-21 クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015004850A true JP2015004850A (ja) 2015-01-08

Family

ID=52300790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013130590A Pending JP2015004850A (ja) 2013-06-21 2013-06-21 クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015004850A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0351454U (ja) * 1989-09-25 1991-05-20
JPH11194612A (ja) * 1997-12-26 1999-07-21 Tsuchiya Teisuko Kk 粉粒体の漏れ防止用のシール材
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
WO2011138822A1 (ja) * 2010-05-05 2011-11-10 三和テクノ株式会社 織物からなるシール部材
JP2013061626A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Canon Inc 電子写真画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0351454U (ja) * 1989-09-25 1991-05-20
JPH11194612A (ja) * 1997-12-26 1999-07-21 Tsuchiya Teisuko Kk 粉粒体の漏れ防止用のシール材
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
WO2011138822A1 (ja) * 2010-05-05 2011-11-10 三和テクノ株式会社 織物からなるシール部材
JP2013061626A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Canon Inc 電子写真画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2738621B1 (en) Cleaning device, intermediate transfer unit and image forming apparatus
US8346113B2 (en) Image forming apparatus including a cleaning member having a bias voltage
US9983513B2 (en) Developing device and image forming apparatus including the same
US20110076053A1 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP2006003396A (ja) 現像装置および画像形成装置
US8571453B2 (en) Image forming apparatus and charge eliminating device
JP2012155140A (ja) 転写装置および画像形成装置
US11372350B2 (en) Imaging apparatus including power source to supply electrical bias to transfer roller and conductive device
JP6840490B2 (ja) 画像形成装置
JP2015004850A (ja) クリーニング装置、ドラムユニット、プロセスカートリッジ、画像形成ユニット及び画像形成装置
JP2008170815A (ja) 転写装置、画像形成装置
US9176434B2 (en) Cleaning device and image forming apparatus
JP2001051567A (ja) 画像形成装置
JP6683151B2 (ja) クリーニング装置およびそれを備えた画像形成装置
EP2947517B1 (en) Image forming apparatus
US10175624B2 (en) Image forming apparatus including a charging member configured to rotate at a peripheral velocity different from a peripheral velocity at which an image carrier rotates
US9164432B2 (en) Developing device and image forming apparatus having the same
CN108983573B (zh) 图像形成装置
JP2003084639A (ja) ベルト駆動装置、および画像形成装置
US10539916B2 (en) Image forming apparatus and lubricant application device
JP2016057399A (ja) 画像形成装置
JP3693088B2 (ja) 画像形成装置
JP5280815B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2019200243A (ja) 転写ユニットおよびそれを備えた画像形成装置
JP2012013984A (ja) クリーニング装置及びそれを備えた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150423

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170425