JP2015004248A - パネル吊り下げ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本装置1は、吊パネルの上面に適宜なピッチで設けられるもので、そのローラー軸が垂直をなす態様で一対の左右方向ローラー8(本例では、直列に対をなす)及び一対の前後方向ローラー9が取り付けられるランナー5と、このランナー5の中央に取り付けられ、レールの案内溝に案内されるガイドブロック12がランナー5とともに回動するように取り付けられる係合軸6と、吊パネルの上面に取り付けられ、係合軸6の下方部を当該係合軸6が回動可能なように保持するフック掛け係止手段14が設けられ、且つ、吊パネルに適宜なピッチで設けられる本装置1の係合軸6が互いに離隔する方向に当該係合軸6を付勢するスライダー16が設けられたベース台7とを備える。
【選択図】図6
Description
図14に示すように、特許文献1の移動展示パネルの吊設構造においては、吊設具100は、ハンガーレール101内のランナー102と、展示パネル103の上部空間に嵌装保持されたパネル上部固定桟104内に配される台車105と、ランナー102と台車105とを連結する吊り支軸106とで構成される。このうちランナー102は、基台107の4つの垂直側面から突設された片持軸108に走行車輪109が回転自在に取り付けられる構造をなす。また、台車105は、直方体状の本体の前後に左右対をなして車輪110が支持され、この車輪110がパネル上部固定桟104内に設けられた受板111の下面を転動し、この転動移動に際しては、当該台車105の前後に突設された軸芯112に介装されるスプリング113によってセンターリング作用を受ける構造をなす。また、吊り支軸106は、上端に頭部を有し下半部にネジが刻設されており、この頭部をスラストベアリング114で支持し当該吊り支軸106を回動自在に支持する一方、そのネジ部を台車105中央のネジ孔に螺着して、ランナー102と台車105とを連結する構造をなす。そして、この吊設構造においては、相当の重量物である展示パネル103の回動時に、吊り支軸106を間にしてその両側にベアリング115を装着させて台車105が容易に追随可能な構造としている。
ここで、ワンタッチ係止手段の具体的な構成は、例えば実施例で説明するようなフック掛けによる係止手段で実現できる。
また、本請求項1に係る装置の円滑な具体的な走行としては、収納用レールの第1左右方向レール及び第2左右方向レール、又は第1前後レール及び第2前後方向レールにおいて、これらのレール間のピッチが、例えばその自由端に向かって漸減する態様で当該レールが取り付けられてしまったような場合には、このピッチに合わせるように、当該レールから本装置の係合軸に作用する力がスライダーに作用する付勢力に抗して当該スライダーを押戻す方向に作用するので、円滑な走行が可能になる。
尚、レールを左右方向レール及び前後方向レールなどと呼称したが、これはレールを区別するための便宜上の呼称に過ぎない。
本パネル吊り下げ装置1は、図1,2に示すような長尺の左右方向レール2及び収納用レール3に対し、吊パネル4a〜4cを走行可能にすべく当該吊パネル4a〜4cの上面に適宜なピッチで以って設けられるものである。但し、吊パネル4dは、本願のパネル吊り下げ装置は使用しておらず、適宜な回転軸(図示せず)で以ってその場で回転して収納用レール3側に収納されるものである。尚、図1のように左右方向レール2に配列された吊パネル4a〜4cは、後述する手順によって図2のように収納用レール3に収納される。
但し、図1,2では、後述するように本パネル吊り下げ装置1のうちで先行して左右方向レール2の走行から収納用レール3の下記前後方向レール3bへの走行に切り替えがなされる方を装置1aとし、後行してなされる方を装置1bとして区別して描かれている。
尚、左右方向レール2の断面形状(図3参照)及び収納用レール3の断面形状(図4参照、但し、同図では収納用レール3のうち、後述の状態での前後方向レール3bが描かれている)は、ほぼ同一であり、横断面視中空の長方形状で、且つ、その下方長辺の中央に所定幅のガイド溝20が形成され、このガイド溝20を隔てたフラット面を走行路21,22としている長尺及び短尺の型材であり、例えば、図3では後に詳述するランナー5の左右方向ローラー8が左右方向レール2の走行路21,22を転動しているところを、また、図4では上記ランナー5の前後方向ローラー9が前後方向レール3bの走行路21,22を転動しているところを示している。尚、図4は、正確にはかかる走行路21,22を転動し終えた瞬間を示している。
本装置1aは、図5,6に示すように、上記ランナー5、係合軸6及びベース台7から構成されている。このうちのランナー5は、高さの比較的低い正四角柱状部材をランナー本体5aとし、本実施の形態では、このランナー本体5aの下面中央に、前記レール2等を走行しているときに当該レール2等の案内溝20に案内される、当該ランナー本体5aよりは小形の略正四角柱状のガイドブロック12が当該ランナー本体5aに相似をなして固着されている。そして、これらランナー本体5a及びガイドブロック12の中央に後述する係合軸6が螺着される(取り付けられる)ネジ穴5a1が設けられ、このネジ穴5a1を隔てて当該ランナー本体5aの左右方向側面側に一対の左右方向ローラー8が、本実施の形態では直列に対をなして回転自在に軸着される一方、左右方向ローラー8のローラー軸と垂直をなす当該ランナー本体5aの前後方向側面側に、本実施の形態では一対の、左右方向ローラー8より径大の前後方向ローラー9が回転自在に軸着されている。したがって、このようなローラー8、9においては、ローラー8が、例えば左右方向レール2の走行路21,22を転動しているときには、ローラー9がレール2のガイド溝20を通過して走行路21,22に接触しない態様が、また、ローラー9が、例えば前後方向レール3bの走行路21,22を転動しているときには、ローラー8が、走行路21,22と接触しない態様が採られている。
かかるストッパープレート19は、図9に示すように、上述した断面形状をなす左右方向レール2において、その天井面23に近接して当該レール2の内側面24にそれぞれ突設されたリブ24a間に架け渡される薄板状部材であって、ストッパーボルト10との当接部19aがL字状に折曲された、当該レール2の長手方向に沿って比較的長尺な薄板状部材であり、上述した転動の切り替えのために左右方向レール2の適宜位置、例えば図10で言えばA位置に設置されるものである。
スライダー16は、上蓋の無い略矩形状の枠体16aをなす部材で、その枠体16aの長手方向の一方端面16bが係合軸6のフランジ6bの湾曲面に倣う形状に形成される一方、その長手方向の他方端面16cが高台7aの、底台7bに連なる一方端部の垂直面に倣う形状に切り欠かれている。また、スライダー16の枠体16aには、他方端面16c寄りの当該枠体16aの底面に支軸17が嵌着される径大穴16dが形成されるとともに、当該枠体16aの両側壁の略中央にトーションバネ18の端部を係止させるための凹溝16eがそれぞれ形成される。ところで、スライダー16の一方端面16bの上端部略中央には小突条16b1が設けられている。これは、上述のように当該小突条16b1が高台7aの小溝7a3に緩挿されるように設けられたものであり、スライダー16の変位(移動)を円滑にするための回転防止機能を果たすものである。
尚、ストッパーボルト10が取り付けられていない理由は、収納時におけるレール2からレール3aへの切替えが行えなくなるからである。
図1の使用状態から図2の収納状態にする手順を、図10に描かれている吊パネル4aで説明する。吊パネル4aを左右方向レール2に沿って図10(A)中の矢印方向に移動させ、図示されていないが、同図中の位置Aに設置されたストッパープレート19に本装置1aのストッパーボルト10を当接させる。すると、本装置1aによる走行が左右方向レール2から前後方向レール3bに切り替わり、吊パネル4aは、例えば同図(B)の状態に移行する。即ち、本装置1aが前後方向レール3b側に、また、本装置1bが左右方向レール2側にあって、吊パネル4aがレール2とレール3bとの間に架け渡される態様をなす。更に、本装置1a,1bによるそれぞれの同図(B)中の矢印方向への走行を継続させると、図示されていないが、本装置1a側が前後方向レール3bから第2左右方向レール3cに切り替わる位置に、また、本装置1b側が左右方向レール2から第1左右方向レール3aに切り替わる位置に達するが、前後方向レール3bから第2左右方向レール3cへの切替えは、直角に交叉するレール3bからレール3cへの切替えであり、また、直線で連なるレール2からレール3aへの切替えであり、極めてスムーズに行われ、同図(C)の状態になって吊パネル4aの収納が完了する。尚、他の吊パネル4b,4cについても全く同様な収納手順で行うことができる。
図11(A)の場合のように、第1左右方向レール3aと第2左右方向レール3cとの間のピッチが、その固定端でも自由端でも同じであると問題は生じないが、両端でのピッチが異なると円滑な走行が困難になるので、これに対処できるようにしている。
まず、図11(B)のような場合には、その固定端から自由端に向かって漸減するピッチに合わせるように、これらレール3a,3cから本装置1a,1bのガイドブロック12を介して係合軸6に作用する力がスライダー16に作用する付勢力に抗して当該スライダー16を押戻す方向に作用するので、円滑な走行が可能になる。
次に、図11(C)のような場合には、レール3a及びレール3cの固定端間のピッチが、例えば吊パネル4aのピッチに対し所定量だけ狭く形成されているときに、かかる固定端において、本装置1a,1bの係合軸6がスライダー16を当該スライダー16に作用する付勢力に抗して所定量だけ押戻す態様に設定されるので、その自由端に向かって漸増する場合には、係合軸6に作用する上記押戻し力に勝る上記付勢力が作用するようになるので、即ち、本装置1a,1bの係合軸6を互いに離隔する方向に変位させる力が勝るようになるので、円滑な走行が可能になる。
図12に示すものは、左右方向レール2に相当する左右方向レール30と収納用レール3に相当する収納用レール31とから構成され、このうちの収納用レール31は、左右方向レール30の少なくとも一方端(本実施の形態では、図12中の左端)側に連設される、所定長さの左右方向レール31a(これは、上記前後方向レール3bを流用できる)と、この左右方向レール31aの両端から当該左右方向レール31aに垂直で、且つ、短尺な同一長さの第1前後方向レール31b及び第2前後方向レール31c(これらは、上記左右方向レール3a,3bを流用できる)とからなる。
2,30 左右方向レール
3,31 収納用レール
3a 第1左右方向レール
3b 所定長さの前後方向レール
3c 第2左右方向レール
4a〜4c 吊パネル
5 ランナー
6 係合軸
7 ベース台
8 左右方向ローラー
9 前後方向ローラー
10 ストッパーボルト
12 ガイドブロック
14 フック掛け係止手段(ワンタッチ係止手段)
16 スライダー
19 ストッパープレート
31a 所定長さの左右方向レール
31b 第1前後方向レール
31c 第2前後方向レール
Claims (3)
- 複数の吊パネルを一列に配置可能な長尺の左右方向レールと、
この長尺の左右方向レールの少なくとも一方端に前記吊パネルの収納用として連設された収納用レールとのうち、この収納用レールが、前記一方端に連設される短尺の第1左右方向レール、前記一方端に前記左右方向レールに対して垂直に連設される所定長さの前後方向レール及びこの前後方向レールの自由端に前記左右方向レールに平行で、且つ、前記短尺の第1左右方向レールと同一長さの第2左右方向レールからなる場合、又は前記一方端に連設される所定長さの左右方向レール、この左右方向レールの両端から当該左右方向レールに垂直で、且つ、短尺な同一長さの第1及び第2前後方向レールからなる場合に、これら左右方向レール及び収納用レールに対し、前記吊パネルを走行可能にすべく当該吊パネルの上面に適宜なピッチで以って設けられるパネル吊り下げ装置において、
そのローラー軸が垂直をなす態様で前記左右方向レールを走行する一対の左右方向ローラー及び前記前後方向レールを走行する一対の前後方向ローラーが取り付けられるランナーと、
このランナーの中央に取り付けられ、前記レールを走行しているときに当該レールの案内溝に案内されるガイドブロックが前記ランナーとともに回動するように取り付けられる係合軸と、
前記吊パネルの上面に取り付けられ、前記係合軸の下方部を当該係合軸が回動可能なように保持するワンタッチ係止手段が設けられるとともに、前記吊パネルに適宜なピッチで以って設けられる本パネル吊り下げ装置の前記係合軸が互いに離隔する方向に当該係合軸を付勢するスライダーが設けられたベース台と、
を備えてなることを特徴とするパネル吊り下げ装置。 - 前記収納用レールを構成する前記第1左右方向レール及び第2左右方向レール、又は前記第1前後方向レール及び第2前後方向レールの固定端間のピッチが前記吊パネルに設けられた本パネル吊り下げ装置間のピッチに対し所定量だけ狭く形成され、前記係合軸が前記スライダーを前記付勢力に抗して前記所定量だけ押戻す態様に設定されることを特徴とする請求項1に記載のパネル吊り下げ装置。
- 前記左右方向レールの走行から前記前後方向レールへの走行に切り替わる時に、前記左右方向レール側に設けられたストッパープレートに、前記吊パネルに適宜なピッチで以って設けられる本パネル吊り下げ装置のうちで先行して前記切り替えがなされる方の前記ランナー側に設けられたストッパーボルトが当接するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のパネル吊り下げ装置。
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