JP2015002311A - プリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機 - Google Patents
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Abstract
【課題】被印刷物表面にペーストが残り、被印刷物にある貫通孔に接触すると、マスクフィルムを剥離する時に貫通孔に充填されたペーストがマスクフィルムに転写して貫通孔から取られてしまい、貫通孔内に充填されたペースト体積量が減るため、貫通孔に充填されたペーストによる電気接続に大きな悪影響を与える。【解決手段】スキージ移動により貫通孔を有する被印刷物の表面にペーストを印刷して、前記貫通孔にペーストを充填するペースト充填工法において、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストを検知することで、ペースト充填作業の継続終了を判断する。【選択図】図1
Description
本発明は、パーソナルコンピュータ、移動体通信機器、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の各種電子機器に用いられるプリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機に関するものである。
近年、電子機器の小型高密度化に伴い、プリント配線板の高密度化が強く要望されている。プリント配線板を高密度化するには、より微細な配線ルールで配線パターンを形成すること、もしくは配線板の多層化が必要になる。
プリント配線板の多層化について、複数層の配線パターンの間をインナービアホールで電気接続する接続方法が不可欠であるが、導電性ペーストからなるインナービアホールで層間を電気接続した新規な構成の高密度の多層プリント配線板の製造方法(特開平6−268345号公報)が提案されている。
このプリント配線板の製造方法の基本となる両面プリント配線板の製造方法を、図3〜図6を用いて説明する。
図3は従来の両面プリント配線板の製造方法の工程断面図、図4は従来の開口部を有するマスクを取り付けた版枠を示す斜視図、図5は従来の開口部を有するマスクを取り付けた版枠の断面図、図6は従来のスキージング法によるペースト充填の工程断面図である。
図3において、301は300mm×500mm、厚さt1(約150μm)のプリプレグシートであり、例えば不織布の全芳香族ポリアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる基材が用いられる。
302a,302bはマスクフィルムでありプリプレグシート301と接着する面に0.01μm以下の厚みでSi系の離型層部を形成した厚さ約16μm、幅300mmのプラスチックフィルム、例えばポリエチレンテレフタレートが用いられる。プリプレグシート301とマスクフィルム302a,302bの張り合わせはラミネート装置を用いてプリプレグシート301の樹脂成分を溶融させてマスクフィルム302a,302bが連続的に接着する方法(特開平7−106760号公報)が提案されている。
303は貫通孔であり、プリプレグシート301の両面に貼り付ける厚さ35μmの銅などの金属箔305a,305bと電気的に接続する導電性ペースト304が充填されている。
従来の両面プリント配線板の製造方法は、まず、図3(a)に示す両面にマスクフィルム302a,302bが接着されたプリプレグシート301の所定の箇所に、図3(b)に示すようにレーザー加工法などを利用して貫通孔303を形成する。
次に図3(c)に示すように、貫通孔303に導電性ペースト304を充填する。導電性ペースト304を充填する方法としては、貫通孔303を有するプリプレグシート301を一般の印刷機(図示せず)のステージ上に設置し、ウレタンゴムなどの2本のスキージを交互に用いて往復させることで直接、導電性ペースト304をマスクフィルム302aの上から充填する。このとき、上面のマスクフィルム302a,302bは印刷マスクの役割と、プリプレグシート301の表面の汚染防止の役割を果たしている。
導電性ペースト304の充填方法について図4、図5、図6を用いてさらに説明する。
導電性ペースト304の充填方法にはスキージング法が用いられているが、プリプレグシート301には専用のマスクフィルム302a,302bが配置されているため、図4、図5に示すように、充填用の版404の印刷版枠401にはプリプレグシート301のペースト充填有効面積より広い250mm×450mmの開口部403を設けた厚さ約3mmのステンレス製のマスク402が取り付けられている。
マスク402の開口部403のスキージ進行方向(450mm側)にはスキージの通過を容易にするため約15°の傾斜が設けてある。
導電性ペースト304の充填方法は、まず、図6(a)に示すように印刷機(図示せず)の印刷ステージ603に載置した両面にマスクフィルムが接着され、貫通孔303が形成されたプリプレグシート301にマスク402がセットされる。
そして、上方に設けられた上下左右に移動・加圧可能な往側スキージ602aと復側スキージ602bのうち往側スキージ602aのみをマスク402上の所定位置に降下させ、圧力をかけて導電性ペースト304をローリングさせながら前進させている。スキージの加圧にはエアーが用いられている。
そして図6(b)に示すようにマスク402の傾斜部を通過してプリプレグシート301上に到達する。往復のスキージ602a,602bは圧力を保持しながら位置に応じて自由に上下可能な機能を有している。
そして図6(c)に示すように、往側スキージ602aはプリプレグシート301上と再度、マスク402の傾斜部を通過してマスク402上の定位置でストップした後、上昇させて導電性ペースト304を自然落下させている。この自然落下させた導電性ペースト304を復側スキージ602bによるペースト充填に用いる。
次に図6(d)に示すように復側スキージ602bのみをマスク402上の所定位置に下降させる。その後、図6(e)〜(g)に示すように往側スキージ602aと同様に復側スキージ602bをマスク402とプリプレグシート301上を通過させることで貫通孔303への導電性ペースト304の充填が完了する。
次に図3(d)に示すように、プリプレグシート301の両面からマスクフィルム302a,302bを剥離する。
この剥離する工程により、マスクフィルム302a,302bに形成された貫通孔303に充填されていた導電性ペースト304がマスクフィルム302a,302bの厚みに相当する分だけ凸状の鋲の形態で残り、これにより後述する加熱加圧する工程において、圧縮効果をもたらし、導通穴の電気的接続の安定に寄与することになる。
そして、図3(e)に示すように、プリプレグシート301の両面に銅などの金属箔305a,305bを重ね、熱プレス加熱加圧することにより、図3(f)に示すように、プリプレグシート301の厚みが圧縮される(t2=約100μm)とともに、プリプレグシート301と金属箔305a,305bとが接着され、両面の金属箔305a,305bは所定位置に設けた貫通孔303に充填された導電性ペースト304により電気的に接続されている。
熱プレスによるプリプレグシート301の厚みの圧縮、マスクフィルム302a,302bの厚みに相当する分だけ凸状の形態で、プリプレグシート301の表面より突出した導電性ペースト304の貫通孔303内への圧縮により、導電性ペースト304を構成する導電粉同士が密に接触して、貫通孔303による良好な電気接続が為されるものであり、貫通孔303に充填される導電性ペースト304の体積量は非常に重要である。
そして、両面の金属箔305a,305bを選択的にエッチングして回路パターンが形成され(図示せず)、両面プリント配線板が得られる。
しかしながら上記の従来技術のスキージング法によるペースト充填作業においては、ペースト充填作業不可の判断をする方法として、事前に決められたペースト充填枚数で一律に判断する、もしくは充填する導電性ペーストのスキージよりの自然落下状況をモニタリングし、スキージ移動動作により被印刷物にある全ての貫通孔に充填不良の発生なくペースト充填できる導電性ペースト体積量が足りないと判断することで、ペースト充填作業不可としていた(特開2001−264045)。
そのため、実際の被印刷物上の導電性ペースト充填状態を確認し、ペースト充填作業の継続を終了する判断基準に含んでいなかった。
実際のスキージング法によるペースト充填工法においては、ペースト充填の開始時は、スキージエッジの磨耗はなく、スキージ状態、充填する導電性ペースト粘度、導電性ペースト体積量は理想的な状態に設定される。
しかし、複数枚の被印刷物をペースト充填することで、スキージ状態、導電性ペースト体積量や導電性ペースト粘度が変化し、ペースト充填開始時と同じ理想的な条件でのペースト充填ができなくなり、正常なスキージングが被印刷物全面で行なわれず、被印刷物表面に導電性ペーストが残る現象が発生する。
例えば図7に示すように、従来の両面プリント配線板を用いたマスクフィルム剥離時の一部断面図を用いて説明する。
従来の両面プリント配線板の製造方法で説明したマスクフィルム302a,302bを表裏面に接着したプリプレグシート301を被印刷物に用いる場合、被印刷物表面に導電性ペースト304が残り、被印刷物にある貫通孔303に接触すると、マスクフィルム302a,302bを剥離する時に、貫通孔303に充填された導電性ペースト304がマスクフィルム302aに転写して貫通孔から取られて、貫通孔303内の導電性ペースト304が不足することで接続品質に影響を及ぼす場合があるという問題があった。
これは、マスクフィルム302a上に残っている導電性ペースト304と貫通孔303に充填された導電性ペースト304が接すると、導電性ペースト304の粘性により貫通孔303に充填された導電性ペースト304が被印刷物側に残らずにマスクフィルム側に取られて行ってしまうためである。
これにより、貫通孔内に充填された導電性ペースト体積量が減るため、貫通孔に充填された導電性ペーストによる電気接続に大きな悪影響を与えることになっていた。
そこで、本発明はスキージ印刷による貫通孔へのペースト充填工法を用いたプリント配線板の製造方法において、スキージ移動後の被印刷物表面に残る導電性ペーストに起因する貫通孔への導電性ペースト充填不良と、導電性ペースト充填不良によって発生する貫通孔によるプリント配線板の電気接続悪化の課題を解決するためのペースト充填工法を含むプリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は被印刷物の表面に残る導電性ペーストを検知して、ペースト充填作業の継続終了を判断することで、被印刷物表面のペースト残りによる貫通孔へのペースト充填不良の発生を抑制するペースト充填工法を含むプリント配線板の製造方法を提供するものである。
さらに、被印刷物表面に残る導電性ペーストを検知して、ペースト充填作業の継続終了を判断した後に、スキージ速度、スキージ角度、もしくはスキージ圧力のペースト充填機のパラメータを調節することで、ペースト残りの発生を抑制することができる。
またパラメータ調節によって、ペースト残りの発生を抑制できなくなるまでペースト充填作業を継続することで、貫通孔への導電性ペースト充填不良の発生を抑制しながら、ペースト充填枚数を増加させることができるプリント配線板の製造方法を提供するものであり、導電性ペースト充填エラーの発生なく、実際のペースト充填状況を鑑みてペースト充填作業を行ない、高品質なプリント配線板を得ることができる。
またペースト残りを検知してペースト充填作業の継続終了を一旦判断し、その後ペースト充填機のパラメータ調節でペースト残りの発生を可能な限り抑制するスキージ動作回路を有するペースト充填機を提供するものであり、安定な品質でペースト充填作業を実施できる。
本発明は、スキージング法による被印刷物にある貫通孔へのペースト充填工法において、スキージ移動後の被印刷物の表面に残る導電性ペーストを検知して、ペースト充填作業の継続終了を判断するペースト充填工法を含むプリント配線板の製造方法を提供するものであり、被印刷物の貫通孔へのペースト充填不良の発生を抑制することができる。
従来の両面プリント配線板の製造方法では、例えば事前に決められたペースト充填枚数によりペースト充填作業の継続終了判断をする方法に比べ、ペースト充填している実際の導電性ペースト粘度やペースト充填機の設備状態を直接反映する被印刷物表面に残る導電性ペーストの検知で、導電性ペースト充填の品質の劣化なく、正確にペースト充填作業の終了タイミングを判断できる。
また本発明は、被印刷物表面に残る導電性ペーストを検知してペースト充填作業の終了を判断した後に、ペースト充填機のスキージ動作パラメータを調節することで、被印刷物表面に残る導電性ペーストの発生を抑制させながら、再度ペースト充填作業を継続させることができる。
さらに、ペースト充填機のパラメータによる調節をすることにより、ペースト残りの発生の抑制が不可になるまで、ペースト充填作業を継続するペースト充填工法を含むプリント配線板の製造方法を提供するものであり、貫通孔への導電性ペースト充填不良を発生させることなく、実際のペースト充填状態を反映した最大のペースト充填枚数をペースト充填できる効果がある。
ここで、ペースト充填機のパラメータとは、スキージが被印刷物表面を移動する時のスキージ速度、被印刷物表面をスキージが加圧するスキージ圧力、被印刷物表面を有する平面とスキージの印刷表面を有する二平面により定義されるスキージ角度のことであり、導電性ペースト残り発生を抑制する方法はそれぞれのパラメータで調節しても良いが、複数のパラメータを調節する方がより好適である。
また本発明は、被印刷物表面に残る導電性ペーストが、スキージ移動により最後にペースト充填される前記貫通孔の中心を含み、被印刷物表面のスキージ移動方向に直交する線からスキージ移動方向に前記貫通孔の半径以内の領域にあることをもって、ペースト充填作業の継続を終了することを特徴とするものである。
よって、被印刷物表面に残る導電性ペーストが、前記貫通孔の半径以上の領域にある場合、もしくはペースト充填機のパラメータにより改善された場合は問題なくペースト充填ができているとして、再度ペースト充填作業を継続することを特徴とするものである。
貫通孔上部および近傍の被印刷物表面に導電性ペーストが残ることによるペースト充填不良発生の可能性が生ずる直前に、ペースト充填作業の継続終了を判断することを目的としている。
実際にペースト充填している導電性ペースト状態やペースト充填機の設備状態を直接反映して、ペースト充填不良の発生なく、できるだけ多くのペースト充填作業を実施することができる。
また本発明は、被印刷物表面に残るペーストの検知方法が、カメラ認識によってペーストが残るエリアと、ペーストが残らない、すなわち被印刷物表面そのものであるエリアの2値化を行い、ペーストが残るエリアを検知することを特徴とするものである。カメラ認識で検知することで、スキージ印刷した直後にペースト残りが発生しているかどうかを短時間で検知でき、ペースト充填作業の余分な工程時間の発生なく、本発明のペースト充填作業の適切な継続終了判断を実施できる。
また本発明は、ペースト充填工法に用いる導電性ペーストが、金属粉末と熱硬化性樹脂を含むことを特徴とするものである。被印刷物に形成された貫通孔をプリント配線板の層間を電気接続するビアホールとして用いる時に、例えば熱プレス等の加熱加圧によって、金属粉末同士を電気接続し、熱硬化性樹脂で金属粉末を安定な状態に保持することで、ウェットプロセスのメッキによるビアホールの電気接続に比べて、ドライプロセスで簡易に電気接続することができる。
金属粉末としては、銅粉、銀粉、銀で表面をコートした銅粉、もしくは半田粉などが好適である。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等が好適である。
また本発明は、ペースト充填工法に用いる導電性ペーストの粘性がダイラタンシー、もしくはニュートニアンの特性を示すものである。スキージ移動時に導電性ペーストに加えられるせん断速度が大きくなるのに対し、導電性ペースト粘度が大きくなるダイラタンシー、ペースト粘度の変化が少ないニュートニアンの特性をもつ導電性ペーストを用いることで、スキージング法によって貫通孔へペースト充填しやすい効果があり、本発明のペースト充填作業の終了判断を適用する導電性ペーストとして好適である。
また本発明は、ペースト充填工法に用いる貫通孔を有する被印刷物が、表裏面にマスクフィルムが張り合わされたものであることを特徴とするものである。マスクフィルムを両面に張り合わせた被印刷物に形成された貫通孔に導電性ペーストを充填することで、マスクフィルムの厚さ体積分だけ余分に貫通孔に導電性ペーストを充填でき、貫通孔による層間の電気接続をより良好に行うことができる。
さらに、マスクフィルムで貫通孔以外の印刷面を覆うことで、ペーストによる被印刷物表面の汚れを抑制できる。
また本発明は、ペースト充填工法に用いる被印刷物の貫通孔が、ペースト充填後に被印刷物の表裏面の層間を電気接続するプリント配線板のビアホールとして用いられるものである。
ウェットプロセスのメッキによるビアホールの層間接続では、設備規模が大きく、廃液等の環境影響の懸念があるが、ペースト充填した貫通孔をビアホールとして用いる層間接続は、ドライプロセスで簡単に層間接続を形成できるメリットがある。
また本発明は、ペースト充填工法が、被印刷物上のスキージ移動直線に対して往路側と復路側の2つのスキージでペースト充填することを特徴とするものである。ペースト物性や貫通孔の形状、数に応じて、例えば、スキージ移動を片道だけ、1往復、1往復半、2往復と適宜調節できる。
また、各スキージ移動に対して、被印刷物上のペースト残りの状態によるペースト充填作業の継続終了の判断をすることで、エラー無くペースト充填作業を実施できる。
また本発明は、導電性ペーストを印刷するのに用いるスキージと被印刷物を配置するステージと印刷用マスク版を固定する機構を少なくとも有するプリント配線板用ペースト充填機で、スキージ印刷で被印刷物にある貫通孔に導電性ペーストを充填する作業において、スキージ移動後の被印刷物表面に残る導電性ペーストを検知した場合にペースト充填作業の継続終了を判断するスキージ動作回路を有するプリント配線板用ペースト充填機である。
ペースト充填後の実際の被印刷物の表面状況に対して、ペースト充填作業の継続終了を判断するため、導電性ペースト、設備の実際の状態を反映した最大の充填枚数を充填エラーの発生無く、ペースト充填できる。
例えば、スキージの一部が欠ける、磨耗するといったイレギュラーな設備状態が発生しても、被印刷物表面のペースト残り状態ですぐに検知し、充填エラーの発生を抑制できる。
また本発明は、ペースト充填作業の最初の継続終了の判断をした後に、ペースト印刷状態をコントロールするペースト充填機のパラメータを調節することで被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制し、パラメータ調節でペースト残りの発生の抑制が不可になるまで、ペースト充填作業を継続するスキージ動作回路を有するプリント配線板用ペースト充填機である。
ペースト充填機のパラメータとは、スキージが被印刷物表面を移動する時のスキージ速度、被印刷物表面にスキージが加圧するスキージ圧力、被印刷物表面を有する平面とスキージの印刷表面を有する二平面により定義されるスキージ角度のことであり、それぞれのパラメータ、もしくは複数のパラメータの調節で、貫通孔へのペースト充填不良を発生させることなく、実際のペースト充填状態を反映した最大のペースト充填枚数をペースト充填できる。
以上のように、本発明の被印刷物表面のペースト残りを検知することでペースト充填終了を判断するペースト充填工法によって、ペースト充填終了判断の直前まで、品質不良の発生なく、被印刷物に形成された貫通孔内へのペースト充填を行なうことができるという効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本発明のペースト充填工法を含む製造方法を、図1(a)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す斜視図、図1(b)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す上面図、図1(c)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す断面図を用いて説明する。
本発明のペースト充填工法を含む製造方法を、図1(a)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す斜視図、図1(b)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す上面図、図1(c)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す断面図を用いて説明する。
図1において、101は被印刷物、102は貫通孔、103はカメラ、104はペースト残り、105は印刷版枠、402はペースト充填用版に設けられたマスク、106はスキージ、108は導電性ペースト、107は印刷ステージ、109は貫通孔からペースト残りまでの距離である。
図1(a)に示す斜視図は図の右側から左側にスキージ移動してペースト充填作業をした後の状態を示している。
印刷版枠105内をスキージが移動することによりペースト充填作業が行われる。
カメラ103による画像認識でスキージ移動の最後尾の貫通孔102を充填した後のエリアについて、被印刷物101表面の部分とペースト残り104の部分の2値化処理を行い、ペースト残り104の有無を確認する。ペースト残り104のある場合は、スキージ移動により最後にペースト充填する貫通孔102の中心からのペースト残り104が発生した部分の距離を計算して、その距離が貫通孔の中心を含みスキージ移動方向に直交する線から貫通孔の半径以内である場合、ペースト充填作業を終了する。
本発明の実施の形態1の貫通孔102は、被印刷物にレーザ加工により140μmφのサイズで形成されている。
よって本発明の実施の形態1では、スキージ往路終了後の被印刷物表面のペースト残りの発生を検知し、最後にペースト充填する貫通孔からペースト残りまでの距離が1mm以内であることをもってペースト充填終了と判断するとする。
図1(a)では3つのペースト残り104が発生しているが、実際のペースト充填作業では、貫通孔102のある位置、スキージの局所的な磨耗などで発生する場所はランダムである。カメラ103認識で、スキージ移動により最後にペースト充填する貫通孔102からのペースト残り104が発生した部分について、貫通孔からペースト残りまでの距離109を確認することで、どのような原因でペースト残り104が発生していても、ペースト充填不良の発生なく、ペースト充填作業を実施できる。
つまり、ペースト充填作業の継続終了の判定において、一次段階で被印刷物101表面の部分とペースト残り104の部分の2値化処理を行い、ペースト残り104の有無を確認し、二次段階で貫通孔からペースト残りまでの距離109を確認することで、ペースト充填作業の継続の終了を判断することを特徴とする。
図1(b)の上面図、図1(c)の断面図は、図の右側から左側にスキージ移動してペースト充填作業をした後の状態を示している。
図1(c)に示すように、印刷機(図示せず)の印刷ステージ107上に載置した被印刷物101にマスク402がセットされた状態で導電性ペースト108の充填が行われる。
また、図1(b)、(c)に示すように、最後に導電性ペースト108が充填する貫通孔の中心を通り、被印刷物101表面内のスキージ106移動方向と垂直な線より、ペースト残りが発生している位置までの距離を、貫通孔からペースト残りまでの距離109と定義する。
この貫通孔からペースト残りまでの距離109を測定し、これが1mm以下になると、ペースト充填不良発生の懸念があるとして、ペースト充填作業を終了する。
毎回のペースト充填後の被印刷物101表面を確認して、ペースト充填作業の継続を判断するので、実際のペースト充填状態を正確に反映して、品質の劣化なく最大の枚数をペースト充填することができる。
本発明の実施の形態1における第1の実施例における比較について説明する。
第1の実施例では、本発明の図1に示す貫通孔近傍のペースト残りの発生によりペースト充填終了を判断するペースト充填工法と、従来例の特開2001−264045号記載の充填する導電性ペーストのスキージよりの自然落下状況をモニタリングし、自然落下していない箇所を検知し、全ての貫通孔に充填不良の発生なくペースト充填できるペースト体積量が足りないと判断することで、ペースト充填終了を判断するペースト充填工法とを、貫通孔へのペースト充填状態について比較検証した。
第1の実施例における試験条件を説明する。
使用する材料について、被印刷物101は、ガラスクロスを熱硬化性エポキシ樹脂に含浸させた複合材に、マスクフィルム302としてポリエチレンテレフタレートを両面に接着したものを用いる。複合材の厚さは約80μm、ポリエチレンテレフタレートの厚さは約16μmで、面積は300mm×500mmである。
貫通孔102は、被印刷物にレーザ加工により140μmφのサイズで形成されたもので、被印刷物全面に3万穴形成されている。導電性ペースト108は、90重量%の銅粉に8.5重量%の熱硬化性エポキシ樹脂、1重量%のアミン系硬化剤、0.5重量%のブチルカルビトールアセテートを混練して作製したものを750g用いる。
使用する導電性ペースト108の粘性は導電性ペーストへのせん断速度を大きくすると粘度が大きくなるダイラタンシーの粘性を有するものである。
ペースト充填条件として、スキージは硬度70°、厚さ9mmの平スキージ、被印刷物に対するスキージ角度を55°に設定したものを用い、スキージ充填圧力を0.1MPa、スキージ移動速度を50mm/sに設定して、1往復でペースト充填作業を行う。
より詳細なペースト充填動作としては、導電性ペースト108を供給し、まず往路側のスキージ106で往路の移動を行いながらペースト充填し、移動終了後にスキージ106を上昇させ、導電性ペースト108をペースト充填機の印刷版枠105内のマスク402上に自然落下させる。
自然落下した導電性ペースト108を、復路側のスキージ106で復路の移動を行いながらペースト充填し、移動終了後にスキージ106を上昇させ、導電性ペースト108をペースト充填機に設置された印刷版枠105内のマスク402上に自然落下させる。被印刷物1枚に対し、この一連の動作を行い、ペースト充填を実施する。
本発明では、スキージ往路終了後の被印刷物表面のペースト残り104の発生を検知し、最後にペースト充填する貫通孔102の中心からペースト残りまでの距離109が前記貫通孔の半径以内であることをもってペースト充填終了と判断する。
従来の実施例では、スキージ往路の移動終了後のスキージ上昇時のペースト自然落下の状況をモニタリングし、導電性ペースト108が自然落下しない部分があることをもってペースト充填終了と判断していた。
評価は、ペースト充填終了判断する直前の被印刷物20枚を用い、被印刷物から剥離したペースト充填面側のマスクフィルム302の貫通孔内へのペースト残りが発生した貫通孔数で比較した。
マスクフィルム302の貫通孔内に導電性ペースト108が残ることは、被印刷物のコアである複合材の貫通孔から導電性ペースト108が引き抜かれていることを示している。
このことから、貫通孔内への導電性ペースト充填量が所定体積量より小さくなったことを示しており、この複合材を用いると、ペースト充填不良を発生させ、品質不良を起こす可能性が高くなる。
表1に結果を示す。
本発明のペースト充填工法では、ペースト充填終了判断前の20枚全てでマスクフィルム302の貫通孔内へのペースト残りが発生していないのに対し、従来の実施例のペースト充填工法では、ペースト充填終了判断の18枚前からマスクフィルム302の貫通孔内へのペースト残りが発生していることが分かる。
このことから、従来の実施例のペースト充填終了判断では、終了判断する前からペースト充填不良が発生しており、良品扱いでペースト充填した被印刷物でも、後の工程で品質不良を起こす懸念があるのに対し、本発明ではペースト充填不良を発生させること無く、ペースト充填終了を判断していることが分かる。
(実施の形態2)
本発明のペースト充填工法を含む製造方法を、図2(a)から図2(c)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す工程断面図を用いて説明する。
本発明のペースト充填工法を含む製造方法を、図2(a)から図2(c)のペースト充填後の被印刷物の状態を示す工程断面図を用いて説明する。
図2において、101は被印刷物、102は貫通孔、106はスキージ、107は印刷ステージ、108は導電性ペースト、205はスキージ角度、402はペースト充填用版に設けられたマスク、109は貫通孔の中心からペースト残りまでの距離である。
図2(a)の断面図は、印刷ステージ107に載置された被印刷物101上を、図の右側から左側にスキージ106を移動して導電性ペースト108の充填作業をした後の状態であり、初めてペースト残りが貫通孔102近傍および直上に発生した状態を示す。
所定の印刷条件でペースト充填作業を継続すると、局所的なペースト粘度の増大やスキージ106の磨耗により、被印刷物101表面に導電性ペースト108が残り、最後にペースト充填する貫通孔の中心からペースト残りまでの距離109が貫通孔の半径以内になると、貫通孔102上部にまでペーストが残る状態が発生する。
このペースト充填条件のままでは、貫通孔102の一部にペースト充填不良の発生が懸念されるため、安定なペースト充填品質でのペースト充填作業を継続できないので、一旦ペースト充填作業の継続終了の一次判断をする。
一次ペースト充填作業の継続終了判断後、スキージ角度205を調節することで、貫通孔102近傍および直上のペースト残りの発生を抑制させ、安定なペースト充填を継続させることができる。
同じペースト充填条件でペースト充填作業を継続すると、充填不良発生の懸念があるが、スキージ角度205というペースト充填機のパラメータを調節することで、ペースト充填不良を発生させること無く、再度ペースト充填作業を継続することができる。
使用する導電性ペースト108の粘度や粘性に応じて、スキージ角度205とペースト残り104の発生および抑制の関係を事前に見極めておくことで、実際のペースト充填作業時に速やかに適切なスキージ角度205に調整することができる。
図2(b)の断面図は、ペースト残り104が貫通孔102近傍および直上に発生した後に、スキージ角度205を調節して、図の右側から左側にスキージ移動してペースト充填作業をした後の状態である。スキージ角度205を調節して貫通孔近傍および直上のペースト残り104の発生を抑制してペースト充填した状態を示す。
実施の形態2ではスキージ角度205の調節でペースト残り104の発生を抑制したが、スキージ106を移動させるスキージ速度、スキージを被印刷物101に加圧するスキージ圧力の調節でも同様の効果が得られる。複数のペースト充填機のパラメータを調節することで、より多くの被印刷物にペースト充填作業を行うことができるので、更に好適である。
図2(c)の断面図は、ペースト残り104が貫通孔近傍に発生した後に、スキージ角度205を調節することで、貫通孔102近傍および直上のペースト残り104の発生を抑制してペースト充填を継続した後に、図の右側から左側にスキージ移動してペースト充填作業をした後の状態である。
この段階で、スキージ角度205及び他のペースト充填機のパラメータを駆使し、調節しても貫通孔近傍および直上のペースト残り104の発生を抑制できない状態を示す。
ペースト充填機のパラメータ調節で、パラメータ調節無くペースト充填した場合に比べて、より多くの枚数の被印刷物101をペースト充填できる効果があり、貫通孔102近傍および直上のペースト残り104の発生という同じ判定基準で、ペースト充填の品質の劣化無く、ペースト充填作業の継続および終了の判断ができる。
本発明の実施の形態2では、実施の形態1で比較検証した本発明の図1に示す貫通孔近傍及び直上のペースト残り104の発生によりペースト充填終了を判断するペースト充填工法と、従来例の特開2001−264045号記載の導電性ペーストのスキージより自然落下する状況をモニタリングし、自然落下していない箇所を検知し、全ての貫通孔に充填不良の発生なくペースト充填できるペースト体積量が足りないと判断することで、ペースト充填終了を判断するペースト充填工法と、本発明の貫通孔近傍及び直上のペースト残りの発生により一次ペースト充填終了を判断した後に、スキージ移動速度を調節して、ペースト残り104の発生を抑制してペースト充填を継続し、スキージ移動速度の調節でペースト残りの発生を抑制できなくなったことでペースト充填終了を判断するペースト充填工法を、ペースト充填枚数について比較検証した。
実施の形態2における第2の実施例の試験条件は、第1の実施例と同じ条件であるものとする。ただし、スキージ速度の調節を含むペースト充填工法については、最初はスキージ速度50mm/sでペースト充填を実施し、ペースト残り発生時に40mm/s、30mm/sとスキージ速度を小さくする調節を行い、30mm/sでもペースト残りが発生することをもってペースト充填終了と判断する。
評価は、ペースト充填終了判断までのペースト充填枚数で行なう。
表2に結果を示す。
スキージ106より導電性ペースト108の自然落下状況でペースト充填終了判断する従来の実施例では、232枚ペースト充填できたのに対し、スキージ速度調節しない本発明のペースト充填工法では191枚、スキージ速度調節する本発明のペースト充填工法では260枚ペースト充填できた。
ペースト充填機のパラメータ調節がない場合、ペースト充填枚数が従来の実施例より少なくなっているが、ペースト充填機のパラメータ調節、今回はスキージ速度を調節する場合、従来例よりペースト充填枚数が増加している。
第1の実施例で説明したとおり、本発明のペースト充填工法で、ペースト充填終了の直前の被印刷物まで、品質不良なくペースト充填できる効果があるが、ペースト充填機のパラメータ調節を加えることで、従来例のペースト充填枚数より多くの被印刷物を、品質不良なくペースト充填できるという追加の効果があることが分かる。
第1、2の実施例より、本発明のペースト充填工法が、従来のスキージより導電性ペーストの自然落下状況のモニタリングでペースト充填終了を判断するペースト充填工法に対し、ペースト充填終了直前までペースト充填状態の品質の劣化なくペースト充填できること、ペースト充填機のパラメータ調節を加えることで、従来の製造方法より多くの被印刷物をペースト充填できることが分かる。
以上のように本発明のプリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機は、被印刷物表面のペースト残りを検知することでペースト充填終了を判断するペースト充填工法によって、ペースト充填終了判断の直前まで、品質不良の発生なく、被印刷物に形成された貫通孔内へのペースト充填を行なうことができる。
よってパーソナルコンピュータ、移動体通信機器、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の各種電子機器に用いられるプリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機として有用である。
101 被印刷物
102、303 貫通孔
103 カメラ
104 ペースト残り
105、401 印刷版枠
106、602a、602b スキージ
107、603 印刷ステージ
108、304 導電性ペースト
109 貫通孔からペースト残りまでの距離
205 スキージ角度
301 プリプレグシート
302a、302b マスクフィルム
305a、305b 金属箔
402 マスク
403 開口部
404 版
102、303 貫通孔
103 カメラ
104 ペースト残り
105、401 印刷版枠
106、602a、602b スキージ
107、603 印刷ステージ
108、304 導電性ペースト
109 貫通孔からペースト残りまでの距離
205 スキージ角度
301 プリプレグシート
302a、302b マスクフィルム
305a、305b 金属箔
402 マスク
403 開口部
404 版
Claims (16)
- スキージ移動により貫通孔を有する被印刷物の表面にペーストを印刷して、前記貫通孔にペーストを充填するペースト充填工法において、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストを検知することで、ペースト充填作業の継続終了を判断することを特徴とするペースト充填工法を含むプリント配線板の製造方法。
- スキージ移動により貫通孔を有する被印刷物の表面にペーストを印刷して、前記貫通孔にペーストを充填するペースト充填工法において、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストが、スキージ移動により最後にペースト充填される前記貫通孔の中心を含み被印刷物表面のスキージ移動方向に直交する線から、前記貫通孔の半径以内の領域であることをもって、ペースト充填作業の継続終了を判断することを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、スキージ移動する速度を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ移動速度の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断することを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、被印刷物表面を有する平面とスキージの印刷表面を有する二平面により定義されるスキージ角度を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ角度の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断することを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、被印刷物表面にスキージが加えるスキージ圧力を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ圧力の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断することを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストを、カメラ認識によるペーストが残るエリアとペーストが残らないエリアの2値化処理によって、ペーストが残るエリアを検知することを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填工法に用いる前記ペーストが、金属粉末と熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填工法に用いる前記ペーストの粘性がダイラタンシー、もしくはニュートニアンであることを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填工法に用いる貫通孔を有する前記被印刷物が、表裏面にマスクフィルムが張り合わされたものであることを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填工法に用いる被印刷物の前記貫通孔が、ペースト充填後に被印刷物の表裏面を電気的に接続するプリント配線板のビアホールとして用いられることを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペースト充填工法が、被印刷物上のスキージ移動直線に対して往路側と復路側の2つのスキージによる往路および復路の移動によりペースト充填することを特徴とする請求項1および請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
- ペーストを印刷するのに用いるスキージと被印刷物を配置するステージと印刷用マスク版を固定する機構を少なくとも有するプリント配線板用ペースト充填機であって、スキージ移動により貫通孔を有する被印刷物の表面にペーストを印刷して、前記貫通孔にペーストを充填するペースト充填作業において、スキージ移動後の被印刷物表面に残るペーストを検知した場合にペースト充填作業の継続終了を判断するスキージ動作回路を有するプリント配線板用ペースト充填機。
- ペーストを印刷するのに用いるスキージと被印刷物を配置するステージと印刷用マスク版を固定する機構を少なくとも有するプリント配線板用ペースト充填機であって、スキージ移動により貫通孔を有する被印刷物の表面にペーストを印刷して、前記貫通孔にペーストを充填するペースト充填作業において、スキージ移動後の被印刷物表面に残るペーストを検知し、スキージ移動により最後にペースト充填される前記貫通孔中心から被印刷物表面に残るペーストの最短距離を測定及び計算し、その距離が前記貫通孔の中心を含みスキージ移動方向に直交する線から前記貫通孔の半径以内である場合、ペースト充填作業の終了を判断するスキージ動作回路を有する請求項12記載のプリント配線板用ペースト充填機。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、スキージ移動する速度を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ移動速度の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断するスキージ動作回路を有する請求項12及び請求項13記載のプリント配線板用ペースト充填機。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、被印刷物表面を有する平面とスキージの印刷表面を有する二平面により定義されるスキージ角度を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ角度の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断するスキージ動作回路を有する請求項12及び請求項13記載のプリント配線板用ペースト充填機。
- ペースト充填作業の継続終了の判断後に、被印刷物表面にスキージが加えるスキージ圧力を調節することで、スキージ移動後に被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制してペースト充填作業を継続し、スキージ圧力の調節で被印刷物表面に残るペーストの発生を抑制できなくなることで、ペースト充填作業の継続終了を判断するスキージ動作回路を有する請求項12及び請求項13記載のプリント配線板用ペースト充填機。
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JP2013127246A JP2015002311A (ja) | 2013-06-18 | 2013-06-18 | プリント配線板の製造方法およびプリント配線板用ペースト充填機 |
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