JP7244208B2 - スキージ、スキージ板保持具、スクリーン印刷装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の混成多層回路基板は、多層のフレキシブル回路配線基板である。特許文献1には、複数の種類の電子部品を実装する多層回路基板や硬質回路基板を、コネクタ等を介して別体のフレキシブルプリント配線板と接続することや、フレキシブルフラットケーブルを一体化した可撓性ケーブル部を有する回路基板が記載されている。このような多層回路基板は、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話及びゲーム機等に多く使用されている。
また、スキージ端面の平坦性が充分に高い場合でも、印刷マスク上の金属や樹脂が存在しない「抜きパターン」においては、スキージによって抜きパターン内のインクペーストが削り取られる現象が発生し得る。このような現象が生じると、配線の高さや表面形状が制御できず、配線の信頼性の低下が懸念される。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、スキージ端面の平坦性や印刷版側のパターン等に応じて被印刷面への当接状態を任意に調整可能なスキージ、スキージ板保持具及びスクリーン印刷装置に関する。
本発明のスキージ板保持具は、基材上に印刷版を介してインクペーストを塗布するスキージ板を保持するスキージ板保持具であって、前記印刷版の印刷領域に当接する前記スキージ板の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部を含む。
本発明のスクリーン印刷装置は、上記スキージまたはスキージ板保持具を有する。
スクリーンメッシュ5は、例えばポリエステルやステンレス等の糸(ワイヤ)を織って形成されたメッシュ素材である。一般にスクリーンメッシュ5の糸の線径が太い場合にはメッシュ数が少なくなり、線径が細い場合にはメッシュ数が多くなる。スクリーンメッシュ5の線径や材料は、スクリーンメッシュ5に要求される強度やスクリーン印刷版10によって印刷される印刷塗膜の厚さ等によって決定される。スクリーンメッシュ5に使用される糸の断面の直径は、糸がポリエステル等の合繊である場合に250μmから20μm、金属である場合には160μmから12μm程度である。また、メッシュの数は、スクリーンメッシュ5に要求される強度や印刷の解像度によって決定される。一般にスクリーンメッシュ5の1インチ当たりの線数は、糸が合繊の場合に25本から500本、糸が金属である場合に40本から900本程度である。
以上の観点から、第一実施形態では、印刷領域9は、例えば、開口部1aの二方向の中心線の交点を含み、かつ、一方向の長さが開口部1aの対応する方向の50%以下、他方向の長さが開口部1aの対応する方向の50%以下である範囲としてもよい。
(構成)
図2から図7は、第一実施形態のスキージ2を説明するための図であって、図2から図7にはいずれもスキージ2と座標軸とが示されている。図2はスキージ2の斜視図であって、図3は図2のスキージ2をx方向から見た正面図、図4はスキージ2を-z方向から見た上面図、図5はスキージ2をz方向から見た底面図、図6はスキージ2をy方向から見た側面図、図7はスキージ2の矢線VII-VIIにおける断面図である。
スキージ2は、例えば図11に示した示す基材w上にインクペーストを塗布する部材であって、図1に示したスクリーン印刷版10に当接しながら移動する当接部200を有するスキージ板20を備えている。また、スキージ2は、スキージ板20のうちスクリーン印刷版10の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、スキージ板20にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する部位を有している。
スキージ板20は、ウレタンゴム、シリコンゴム及び合成ゴム等のゴム材でなる板部材である。スキージ板20のゴム材としては、凡そ硬度70(デュロメータA硬度)のものが公知である。スキージ板20の硬度は、ウレタンゴム等の組成によって調整することが可能である。また、スキージ板20には、その当接部200の形状により平型、角型及び剣型等の種類がある。
つまり、スキージ板保持具23は、スキージ板20を把持する第一板部材21、第二板部材22を有している。図2、図6に示すように、共に板部材である第一板部材21、第二板部材22は、いずれも正面視がy軸に沿って長い長方形の形状を有している。第一板部材21はy軸に沿って長い長方形の基板部26を有している。第二板部材22は、基板部26と共に基板部26と一体的に形成され、かつ基板部26よりもy軸に沿う方向(以下、「幅方向」と記す)が第一板部材21よりも短い付加板部28を有している。このような構成により、第一実施形態の第二板部材22は、第一板部材21よりも幅方向に垂直な方向の長さ(以下、「高さ」と記す)が長い部位を有している。第二板部材22において、基板部26と第二板部材22の間には段差部27が生じている。
スキージ2に示すように、第二板部材22において付加板部28の幅が基板部26の幅よりも短いことにより、第一実施形態は、第一板部材21と第二板部材22との間に入ったインクペーストや塵の除去を容易にすることができる。
また、第一板部材21、第二板部材22の材質は、インクペーストの付着や繰り返し使用することに耐える耐久性、メンテナンス時に使用される溶剤等の関係から選定される。第一板部材21、第二板部材22は、このような要求を満たすものであればどのようなものであってもよいが、ステンレス等の金属が好適である。
押板片29としては、例えば金属片等を使用することができる。スキージ板保持具23の第二板部材22とスキージ板20との間に押板片29を挟みこむことによってスキージ板20の第二板部材22に向かう側が変形し難くなる。第一実施形態では、このような現象を、以降「見かけ上の硬度が高まる」とも記す。
図8(b)は、押板片29による押圧力の変化を抑えるための構成を示している。図8(a)に示した構成は、第一実施形態の押圧力調整部が、止ネジ25の位置を固定するストッパーとして逆ネジ85をさらに含むものである。図8(b)に示した構成は、止ネジ25の押板片29と反対の側に、ネジ溝の方向が止ネジ25と反対の逆ネジ85が設けられている。逆ネジ85の止ネジ25に向かう側にはスペーサー83が形成されている。このような構成では、逆ネジ85のスペーサー83が止ネジ25の端部と面接触している。また、止ネジ25及び逆ネジ85は、止ネジ25のネジ溝の加工中にネジ溝の方向を逆にして止ネジ25を逆ネジ85と一体的に形成するものであってもよい。このような方法によって止ネジ25及び逆ネジ85を加工、形成した場合、止ネジ25と逆ネジ85との間にネジ溝のないスペーサー83が形成される。
図9(b)及び図9(c)は、スキージ板保持具23に保持されたスキージ板20を示している。図9(c)は、図9(b)に示した状態よりも止ネジ25を進行方向に進ませて押板片29に大きな押圧力を作用させた状態を示している。
一方、図9(a)に示したスキージ板保持具73では、スキージ板20のスキージ板保持具73に把持されていない部分が規制を受けることなく撓み、変形する。このとき、スキージ板20の変形量は、スキージ板20の弾性や硬度及びスクリーン印刷版10と当接している間にスキージ板20に加えられる圧力等によって決まる。図9(a)に示したスキージでは、変形量によってスキージ板20による印圧に分布が生じた場合、これを補正することができない。
なお、印圧の分布の調整は、例えば、予め定めた基準の印圧よりもスキージ板20の印圧の強い箇所に対応する位置にある止ネジ25を後退させ、基準の印圧よりも印圧の低い箇所に対応する位置にある止ネジ25を前進させることによって行ってもよい。また、基準となる印圧よりもスキージ板20の印圧が高い箇所の周辺の止ネジ25を前進させることによって行ってもよい。反対に、基準となる印圧よりもスキージ板20の印圧が低い箇所の周辺の止ネジ25を後退させることによって行ってもよい。
なお、第一実施形態では、がスクリーン印刷版10に当接していないスキージ板20に対する押圧力を低減する方向に調整することも可能である。
また、第一実施形態は、スキージ板20を局所的に押圧することによってスキージ板20の変形量を調整するものに限定されるものではない。例えば、スキージ板20を剥離可能な複数の層による多層構造とし、印圧の強い箇所においてスキージ板20を剥離して薄くするようにしてもよい。
ここで、第一実施形態のスキージ板20の印圧分布を調整する方法を説明する。第一実施形態では、印圧分布の調整に先立って、印圧分布を検出する。印圧分布の検出は、特に限定されないが、例えば、以下の方法によって実現することができる。
図10(a)、図10(b)は、印圧分布の検出の一例を説明するための図である。図10(a)は、印圧分布の検出に使用されたスキージ2の模式的な拡大図である。図10(b)は、図10(a)に示したスキージ2のスキージ板20を当接させて所定の圧力を加えた状態の感圧紙100を示している。図10に示した感圧紙100には、加えられた圧力の大きさ及び範囲に応じた変色パターン101、102、103が発生する。図10においては、スキージ2の幅方向に配列された複数の止ネジ25を、止ネジ25aから25fとして区別して示す。
第一実施形態では、以上の処理をスキージ板20の印圧が一様になるまで繰り返す。また、第一実施形態では、スクリーン印刷版10を介してスキージ板20の印圧を調整することで、スクリーン印刷版10による干渉も考慮して印圧分布を調整することができる。
また、上述した印圧分布の検出において、第一実施形態は、スキージ板20の上面全体を感圧紙100に当接させるものであってもよいし、スキージ2をスクリーン印刷版10に対して所定の角度(例えば60度程度)を持って当接させ、当接部200の印圧を検出するものであってもよい。
図11は、以上説明したスキージ2を備えたスクリーン印刷装置3を説明するための図である。スクリーン印刷装置3は、図示しないベース台座上に、図示しない駆動機構によって保持されるスクリーン印刷の基材wを載置する略四角形状の載置テーブル113を備えている。また、スクリーン印刷装置3は、ベース台座に固定された保持部材115aによって載置テーブル113の上方に保持され、印刷マスク7及び開口部分8が形成されたスクリーンメッシュ5と、載置テーブル113の周囲を囲んで配置された版枠1と、版枠1に設けられ、長板状ゴム製のスキージ2を往復移動させる往復駆動機構118と、スキージ2の移動方向に応じて所定の印刷傾斜角度にスキージ2の傾斜角度を変更する図示しない傾斜変更機構と、同移動方向に応じて同移動途中にスクリーンメッシュ5を所定範囲内に下降、上昇させる図示しない上下動機構と、同移動方向に応じてスキージ2の横位置を変更する図示しない横位置変更機構と、これらの機構の動作状態を判別し、連係動作させて、自動的にスクリーン印刷する図示しない制御部を備えている。
即ち、スキージ2において、スキージ板20は消耗品であり、経時的な劣化や印刷マスク7の仕様等により交換され得る。このため、第一実施形態のスクリーン印刷装置は、スキージ板保持具23にスキージ板20を取り付けることなく、スキージ板保持具23だけを取り付けてユーザに提供されるものであってもよい。
さらに、第一実施形態は、上記したスキージ板20の見かけの硬度を調整する部位を複数備えているため、スキージ板20において見かけ上の硬度を局所的に高める、あるいは低減することができる。
以上のことから、第一実施形態は、スキージ端面の平坦性や印刷版側のパターン等に応じて被印刷面への当接状態を任意に調整可能なスキージ、スキージ板保持具及びスクリーン印刷装置を提供することができる。
ここで、以上説明したスキージ2、スキージ2を備えたスクリーン印刷装置3を使って三層フレキシブルプリント配線板を製造する工程を説明する。
図12(a)から図12(d)、図13(a)から図13(d)及び図14(a)から図14(e)は、三層フレキシブルプリント配線板を製造する工程を説明するための図である。
上記工程では、先ず、図12(a)に示すように、片面銅張積層板123を用意する。片面銅張積層板123は、絶縁樹脂121の片面に銅箔122を形成して構成される。絶縁樹脂121には、例えば厚さ100μmのLCP(Liquid Crystal Polymer)が用いられる。銅箔122の厚さは12μm程度が好ましい。また、上記工程では、図12(b)に示すように、両面銅張積層板126を用意する。両面銅張積層板126は、LCP等の絶縁樹脂124の両面に銅箔125を形成して構成されている。このとき、LCPの厚さは100μm程度が好ましい。また、銅箔125の厚さは12μm程度が好ましい。第一実施形態では、両面銅張積層板126のシート面積を250mm×300mmとした。
また、第一実施形態は、図13(b)に示すように、図12(d)に示した両面基材129の銅パターン125aの側を保護フィルム135でラミネートする。保護フィルム135は、厚さ10μm程度の微粘着材が片面に形成されたPETフィルム等であり、保護フィルム135の厚さは20μm程度とする。図13(b)の工程により、第一実施形態は、両面基材136を得る。
有底ビアホール137は、例えば、レーザ加工によって形成することができる。有底ビアホール137の形成加工に使用されるレーザとしては、加工容易性の観点から、例えば炭酸ガスレーザ等の赤外線レーザを用いることが好ましい。炭酸ガスレーザを用いる場合、ビーム径を有底ビアホール137の所望の穴径と略等しくする。また、有底ビアホール137の形成加工には、UV-YAGレーザ等の他のレーザを用いてもよい。形成した有底ビアホールにはデスミア処理を施すことが好ましい。図13(c)に示した工程により片面基材138を得ることができる。
また、図14(b)に示すように、スクリーン印刷装置3は、有底ビアホール139に導電性ペースト143を充填する。これにより、有底ビアホール139の位置に配線の導電電極が印刷される。導電電極形成後の両面基材を、両面基材144と記す。導電電極の印刷の際、両面基材144の保護フィルム135がマスクになり、有底ビアホール139に導電性ペースト143が選択的に充填される。
さらに、第一実施形態では、図14(e)に示すように、片面基材145と両面基材146とを積層する。積層は、真空プレスまたは真空ラミネータによって行うことができる。積層時の条件は、例えば、温度200℃、加圧圧力は数MPa程度が好適である。このような積層においては、金属結合と接着とが同時に行われる。積層後の片面基材145及び両面基材146を、配線板147と記す。
上記工程によれば、いずれも導電性ペースト141、143内の金属粒子同士は、金属結合し、かつ、銅箔122、125とも金属結合する。第一実施形態では、必要に応じ、表面処理やソルダーレジスト等の形成を行い、外形加工を行うことで導電性ペースト接続による三層フレキシブルプリント配線板を得ることができる。
また、第一実施形態は、三層フレキシブルプリント配線板の第一層及び第三層の位置合わせに高い精度が要求される場合、積層後に両面同時露光を用いて露光マスクを作製することが好ましい。なお、以上説明した第一実施形態では、三層フレキシブルプリント配線板を製造する工程について説明した。しかし、第一実施形態は、片面基材または両面基材を組み合わせてさらに多数積層することにより、さらに多層のフレキシブルプリント基板を作製することが可能である。
次に、本発明の第二実施形態を説明する。
図15(a)、図15(b)及び図15(c)は、本発明の第二実施形態のスキージを説明するための説明するための図である。図15(a)は、スキージ4のスキージ板保持具91を示している。また、図15(b)はスキージ41のスキージ板保持具92を示し、図15(c)はスキージ42のスキージ板保持具93を示している。
図15(a)に示すように、スキージ板保持具91では、押板片29a、29bが第二板部材221の幅方向に複数配列されている。そして、複数の押板片の一部は、他の押板片と当接部との距離が相違している。つまり、スキージ板保持具91においては、複数の押板片のうちに、当接部200との距離がd1である押板片29aと、当接部200との距離がd2である押板片29bとが混在している。このようにすることにより、第二実施形態は、スキージ板20に対する押圧力が異なる箇所を任意に設定し、スキージの幅方向に押圧力を変動させることができる。
具体的には、図15(a)に示した例では、スキージ4のスキージ板20の両端部にあたる位置メタル版の開口端部が存在している。このため、スキージ4では、第二板部材221の両端部において当接部200との距離が他より遠い押板片29aを設けている。なお、ここで第二板部材221の端部とは、例えば、第二板部材221の幅に垂直な中心線C1から第二板部材221の幅の1/4以上離れた領域を指すものであってもよい。
このようにすることにより、スキージ41では、第二板部材222の端部において押圧箇所が当接部200から遠ざかる上、第二板部材222による圧力が緩和される。このようなことにより、スキージ41に保持されるスキージ板20の見かけ上の硬度が第二板部材222の端部において緩和される。なお、第二板部材222の端部とは、例えば、第二板部材222の幅に垂直な中心線C2から第二板部材222の幅の1/4以上離れた領域を指すものであってもよい。
図15(c)は、上記した張力補助用メタルと基材との段差によって生じる印圧の不均一を考慮したスキージ42を示している。スキージ42のスキージ板保持具93では、第二板部材223の幅方向に垂直な中心線C3を含む領域に、当接部200から遠ざかる方向に切欠224が形成されている。このようにすれば、第二実施形態は、第二板部材223の中央部分がスキージ板20に与える押圧力を低減し、張力補助用メタルの印圧に与える影響を抑止することができる。
なお、本発明の発明者は、以上説明した第一実施形態、第二実施形態のスキージにより、スキージ板20の交換時に印圧を調整した後、次回の交換(使用状況によるが3か月程度)時まで調整の必要がないことを確認した。
次に、本発明の第三実施形態のスクリーン印刷装置について説明する。第三実施形態のスクリーン印刷装置は、第一実施形態のスクリーン印刷装置3と、メタル版である印刷版を備えている。第三実施形態のメタル版は、開口パターンが形成される印刷領域と、この印刷領域内にあって印刷領域の張力を補強する補強部材をさらに備えている。第三実施形態のメタル版は、例えば、第一実施形態で説明した有底ビアホール137に導電性ペースト141を充填する工程、あるいは有底ビアホール139に導電性ペースト143を充填する工程に使用することができる。
メタル版15は、金属製の枠体76と、枠体76に支持された金属製の薄板74とを有している。薄板74には印刷領域300が形成されていて、印刷領域300は保護フィルム133、保護フィルム135と重なっている。印刷領域300には張力補強部材75が形成されていて、印刷領域300は張力補強部材75によって領域98、99を含むようになる。この結果、印刷領域300は、二つの開口パターン981、991が形成されていることになる。
ステンレス等の金属製の薄板をステンシルレーザー等を使ってカッティングし、所望のパターンを形成した印刷版であって、多くは電子部品を基板に実装するためのクリーム半田等の導電性インクのパターンを形成することに使用される。
メタル版30は、金属製の枠体76と、枠体76に支持された金属製の薄板74とを有している。薄板74には印刷領域400が形成されていて、印刷領域400に複数の開口パターン77が形成されている。印刷領域400には張力補強部材80が形成されていて、印刷領域400は張力補強部材80によって領域78、79を含むようになる。
作業者は、スクリーン印刷装置にメタル版15をセットし、薄板74の+z軸に向かう側(以下、「上面」と記す)に導電性インクを乗せる。そして、例えば第一実施形態のスキージ2を、メタル版15の薄板74の上面で薄板74に当接させながら移動させる。このような動作により、開口パターン77を通じて導電性インクがメタル版15の下方にセットされている基板等に塗付されてインクパターンを形成する。
第三実施形態は、張力補強部材80を設けることによって印刷領域300にかかる張力に対する応力を補強し、メタル版15の版離れを促して作業効率の低下を防いでいる。
(1)基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、を含む、スキージ。
(2)前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含む、(1)のスキージ。
(3)前記押圧部材は、前記スキージ板が前記印刷版に当接していない状態にあっても前記スキージ板を押圧している、(2)のスキージ。
(4)前記押圧部材は、前記スキージ板にかかる押圧力を調整する押圧力調整部を有し、当該押圧力調整部により前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する、(3)のスキージ。
(5)前記押圧部材は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片を含み、前記押圧力調整部は、前記押板片を介して前記スキージ板を押圧する止ネジである、(4)のスキージ。
(6)前記押圧力調整部は、前記止ネジの位置を固定する逆ネジをさらに含む、(5)のスキージ。
(7)前記スキージ板保持具において、前記押圧部材は前記スキージ板の幅方向に複数配列され、複数の前記押圧部材の一部は、他の前記押圧部材と前記当接部との距離が相違する、(2)から(6)のいずれか一つのスキージ。
(8)前記スキージ板保持具は、前記スキージ板を把持する第一板部材と第二板部材とを有し、前記第一板部材または前記第二板部材は、前記当接部から遠ざかる方向に向かう切欠きを有する、(2)から(6)のいずれか一つのスキージ。
(9)基材上に印刷版を介してインクペーストを塗布するスキージ板を保持するスキージ板保持具であって、前記印刷版の印刷領域に当接する前記スキージ板の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部を含む、スキージ板保持具。
(10)(1)から(8)のいずれか一つのスキージを有するスクリーン印刷装置。
(11)(9)のスキージ板保持具を有するスクリーン印刷装置。
(12)前記印刷版を備え、前記印刷版は、メタル版であって、開口パターンが形成される印刷領域と、当該印刷領域内にあって前記印刷領域の張力を補強する補強部材をさらに備える、請求項10または11に記載のスクリーン印刷装置。
1a・・・開口部
2、41、42・・・スキージ
3・・・スクリーン印刷装置
5・・・スクリーンメッシュ
7・・・印刷マスク
8・・・開口部分
9、300、400・・・印刷領域
10・・・スクリーン印刷版
15、30・・・メタル版
20・・・スキージ板
21・・・第一板部材
21a、22a・・・段差部
22・・・第二板部材
23・・・スキージ板保持具
24・・・ネジ
25、25aから25f・・・止ネジ
26・・・基板部
28・・・付加板部
29・・・押板片
71・・・第一板部材
72・・・第二板部材
74・・・薄板
75、80・・・張力補強部材
76・・・枠体
77、981、991・・・開口パターン
78、79、98、99・・・領域
83・・・スペーサー
85・・・逆ネジ
100・・・感圧紙
101、102、103・・・変色パターン
113・・・載置テーブル
115a・・・保持部材
118・・・往復駆動機構
121・・・絶縁樹脂
122、125・・・銅箔
122a、125a、125b・・・銅パターン
123・・・片面銅張積層板
124・・・絶縁樹脂
126,136、・・・両面銅張積層板
128、134、138、142、145・・・片面基材
129、144,146・・・両面基材
132・・・接着材
133、135・・・保護フィルム
137、139・・・有底ビアホール
141、143・・・導電性ペースト
147・・・配線板
Claims (11)
- 基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、
印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、
前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、
を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含み、
前記スキージ板保持具は、前記スキージ板を把持する第一板部材と第二板部材とを有し、
前記押圧部材は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片を含み、
前記押板片は、前記第一板部材または前記第二板部材と前記スキージ板との間に挟みこまれており、前記スキージ板を面状に押圧している、スキージ。 - 基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、
印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、
前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、
を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含み、
前記押圧部材は、
前記スキージ板が前記印刷版に当接していない状態にあっても前記スキージ板を押圧しており、
前記スキージ板にかかる押圧力を調整する押圧力調整部と、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片と、を有し、当該押圧力調整部により前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整し、
前記押圧力調整部は、前記押板片を介して前記スキージ板を押圧する止ネジであり、前記止ネジの位置を固定する逆ネジをさらに含み、該逆ネジは、前記止ネジと一体的に形成されている、スキージ。 - 基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、
印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、
前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、
を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含み、
前記スキージ板保持具において、前記押圧部材は前記スキージ板の幅方向に複数配列され、複数の前記押圧部材の一部は、他の前記押圧部材と前記当接部との距離が相違する、スキージ。 - 基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、
印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、
前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、
を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含み、
前記押圧部材は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片を含み、
前記押板片は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に挟みこまれており、前記スキージ板を面状に押圧しており、
前記スキージ板保持具は、前記スキージ板を把持する第一板部材と第二板部材とを有し、前記第一板部材または前記第二板部材は、前記当接部から遠ざかる方向に向かう切欠きを有する、スキージ。 - 前記押圧部材は、前記スキージ板が前記印刷版に当接していない状態にあっても前記スキージ板を押圧している、請求項1、3、または4に記載のスキージ。
- 前記押圧部材は、前記スキージ板にかかる押圧力を調整する押圧力調整部を有し、当該押圧力調整部により前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する、請求項5に記載のスキージ。
- 基材上にインクペーストを塗布するスキージであって、
印刷版に当接しながら移動する当接部を有するスキージ板と、
前記スキージ板のうち前記印刷版の少なくとも印刷領域に当接する範囲の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部と、
を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板を保持するスキージ板保持具と、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材と、を含み、
前記押圧部材は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片を含み、前記スキージ板が前記印刷版に当接していない状態にあっても前記スキージ板を押圧しており、前記スキージ板にかかる押圧力を調整する押圧力調整部を有し、当該押圧力調整部により前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整し、
前記押板片は、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に挟みこまれており、前記スキージ板を面状に押圧しており、
前記押圧力調整部は、前記押板片を介して前記スキージ板を押圧する止ネジであり、前記止ネジの位置を固定する逆ネジをさらに含み、該逆ネジは、前記止ネジと一体的に形成されている、スキージ。 - 基材上に印刷版を介してインクペーストを塗布するスキージ板を保持するスキージ板保持具であって、
前記印刷版の印刷領域に当接する前記スキージ板の複数の個所において、前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整する変形調整部を含み、
前記変形調整部は、前記スキージ板保持具から前記スキージ板に向かう押圧力を発生する押圧部材を含み、
前記押圧部材は、
前記スキージ板が前記印刷版に当接していない状態にあっても前記スキージ板を押圧しており、
前記スキージ板にかかる押圧力を調整する押圧力調整部と、前記スキージ板保持具と前記スキージ板との間に配置される押板片と、を有し、当該押圧力調整部により前記スキージ板にかかる単位荷重当たりの変形量を調整し、
前記押圧力調整部は、前記押板片を介して前記スキージ板を押圧する止ネジであり、前記止ネジの位置を固定する逆ネジをさらに含み、該逆ネジは、前記止ネジと一体的に形成されている、スキージ板保持具。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のスキージを有するスクリーン印刷装置。
- 請求項8に記載のスキージ板保持具を有するスクリーン印刷装置。
- 前記印刷版を備え、前記印刷版は、メタル版であって、開口パターンが形成される印刷領域と、当該印刷領域内にあって前記印刷領域の張力を補強する補強部材をさらに備える、請求項9または10に記載のスクリーン印刷装置。
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