JP2015001572A - 画像形成装置及びジョブ管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ローラーの損傷を、定着ローラーの長手方向の位置毎に把握する。
【解決手段】定着ローラー91と、定着ローラー91に対して押圧される押圧ローラー92と、を有する定着装置9を備える画像形成装置において、定着ローラー91の長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶する記憶部と、定着装置9を用紙が通過する際の押圧ローラー92の定着ローラー91に対向する方向の変位を計測する変位計測部16と、を備え、変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値を、記憶部に記憶されている損傷度のうち、定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置に対応する損傷度に加算する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置及びジョブ管理システムに関する。
近年、電子写真方式の複写機やプリンター等の画像形成装置が広く普及してきている。このような画像形成装置では、用紙が定着装置を通過する際に、用紙の幅方向端部で定着ローラーの表面に傷がつき易く、その傷により画像不良が生じる。定着ローラーの傷は、定着ローラー交換の主な原因であり、部品コストへの影響が大きい。
特に、プロダクションプリントでは、同種の用紙に対して大量に印刷する機会が多く、定着ローラーの特定の場所が損傷を受け易い。
また、プロダクションプリントにおいては、画像品質に対する要求も高いことから、画像品質を維持するため、定着ローラー等の消耗品を交換するタイミングを知る必要がある。
例えば、熱定着器におけるヒートローラー(定着ローラー)の表面の絶縁性材料で形成された被覆部分に傷がついているか否かを、電流の通電状態で判断する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、通紙予定の用紙サイズ、用紙の種類、通紙枚数から用紙端部の通過予定領域の定着ベルトの摩耗量を予測し、定着ベルトの幅方向に区分された領域毎の摩耗量が閾値を超えた場合に、定着ベルトの寿命であると判断する画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開平4−125580号公報 特開2012−53332号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、定着ローラーの長手方向のいずれの領域に傷がついているかを判断することはできなかった。そのため、定着ローラーから傷が検出された場合には、他の場所については問題がなくても、定着ローラーを交換する必要があった。例えば、定着ローラーの傷がある領域を使用せずに画像形成が可能な場合や、定着ローラーの損傷の影響を受けない画像(文字等)を形成する場合等、定着ローラーの特定の領域に傷が存在する場合であっても、継続して定着ローラーを使用可能な場合もある。
また、特許文献2に記載の技術では、用紙端部が通過する領域が磨耗することを予測しているに過ぎず、実際に定着ローラーがどれほど傷を受けているかは不明であった。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、定着ローラーの損傷を、定着ローラーの長手方向の位置毎に把握することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、定着ローラーと、当該定着ローラーに対して押圧される押圧ローラーと、を有する定着装置を備える画像形成装置において、前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記定着ローラーの長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する取得手段と、前記定着装置を用紙が通過する際の前記押圧ローラーの前記定着ローラーに対向する方向の変位を計測する変位計測手段と、前記変位計測手段により計測された変位及び前記定着装置を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値を、前記取得手段により取得された位置に対応する損傷度として前記記憶手段に記憶させる制御手段と、を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度は、各位置について、前記変位計測手段により計測された変位及び前記定着装置を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値が累積された値である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度を表示手段に表示させる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、プリントを停止させる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、前記損傷度が前記閾値に達した位置を通過する用紙サイズのプリントを停止させる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、前記損傷度が前記閾値に達した位置が非画像領域又は文字領域であるときには、プリントを実施させ、前記損傷度が前記閾値に達した位置が非画像領域又は文字領域でないときには、プリントを停止させる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度、予め定められた閾値及びプリント要求された印字情報に基づいて、プリントが可能であるか否かを判断し、当該判断結果を表示手段に表示させる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記閾値は、印字情報の種類毎に予め定められている。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、用紙のサイズ毎に当該用紙が前記定着装置を通過した際に前記変位計測手段により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出し、当該算出された1枚当たりの損傷度、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度及び予め定められた閾値に基づいて、用紙のサイズ毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示手段に表示させる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、印字情報の種類毎に所定のサイズの用紙が前記定着装置を通過した際に前記変位計測手段により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出し、当該算出された1枚当たりの損傷度、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度及び印字情報の種類毎に予め定められた閾値に基づいて、印字情報の種類毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示手段に表示させる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、通信ネットワークを介して接続された外部装置に対して、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度を送信する送信手段を備える。
請求項12に記載の発明は、請求項4〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記閾値を変更する変更手段を備える。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の画像形成装置において、通信ネットワークを介して接続された外部装置から送信された前記閾値の変更指示を受信する受信手段を備え、前記変更手段は、前記受信手段により受信された変更指示に基づいて、前記閾値を変更する。
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の画像形成装置において、前記制御手段は、画像品質を確認するための画像を用紙にプリントさせ、前記用紙にプリントされた画像を確認したユーザーからの前記閾値の変更指示を受け付ける操作手段を備え、前記変更手段は、前記操作手段により受け付けられた変更指示に基づいて、前記閾値を変更する。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記定着装置を用紙の搬送方向と直交する方向に揺動させる定着揺動機構を備え、前記制御手段は、前記定着揺動機構により揺動された前記定着装置の位置に基づいて、前記損傷度を算出する。
請求項16に記載の発明は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記定着装置に対する用紙の位置を用紙の搬送方向と直交する方向にシフトさせる用紙シフト機構を備え、前記制御手段は、前記用紙シフト機構によりシフトされた前記定着装置に対する用紙の位置に基づいて、前記損傷度を算出する。
請求項17に記載の発明は、請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記定着ローラーの表面を研磨する研磨機構を備え、前記制御手段は、前記研磨機構により前記定着ローラーの表面が研磨された場合に、前記損傷度から所定の値を減じる。
請求項18に記載の発明は、請求項1〜17のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記定着装置は、交換可能となっており、前記記憶手段には、前記定着装置毎に、前記位置毎の損傷度が記憶されている。
請求項19に記載の発明は、複数の画像形成装置と、当該複数の画像形成装置と通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続されたサーバー装置と、を備えるジョブ管理システムにおいて、前記複数の画像形成装置のそれぞれは、請求項1〜18のいずれか一項に記載の画像形成装置であり、前記サーバー装置は、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶するサーバー記憶手段と、ジョブに対応する用紙のサイズと、前記サーバー記憶手段に記憶されている前記複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、前記複数の画像形成装置のうち前記ジョブを実行させる画像形成装置を選択する選択手段と、を備える。
請求項20に記載の発明は、複数の画像形成装置と、当該複数の画像形成装置と通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続されたサーバー装置と、を備えるジョブ管理システムにおいて、前記複数の画像形成装置のそれぞれは、請求項1〜18のいずれか一項に記載の画像形成装置であり、前記サーバー装置は、前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶するサーバー記憶手段と、ジョブに対応する印字情報と、前記サーバー記憶手段に記憶されている前記複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、前記複数の画像形成装置のうち前記ジョブを実行させる画像形成装置を選択する選択手段と、を備える。
本発明によれば、定着ローラーの損傷を、定着ローラーの長手方向の位置毎に把握することができる。
第1の実施の形態における画像形成装置の概略構成図である。 定着装置をローラー軸方向から見た模式図である。 定着装置を用紙搬送方向から見た模式図である。 画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。 損傷度算出処理を示すフローチャートである。 用紙サイズ毎の損傷度の表示例である。 損傷度が閾値に達した場合の表示例である。 定着ローラーの長手方向に沿った損傷度の表示例である。 第1のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。 第2のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。 印字情報の種類毎に異なる損傷度の定着ローラーを用いて定着ローラーの傷が画像に影響するか否かを評価した結果を示す図である。 印字情報の種類毎にプリント可能であるか否かを示す表示例である。 第3のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。 第1のプリント可能枚数表示処理を示すフローチャートである。 第2のプリント可能枚数表示処理を示すフローチャートである。 第1の閾値変更処理を示すフローチャートである。 第2の閾値変更処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態の変形例1における定着揺動機構の構成図である。 第1の実施の形態の変形例2における用紙シフト機構の構成図である。 第1の実施の形態の変形例3における定着装置をローラー軸方向から見た模式図である。 損傷度回復処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるジョブ管理システムのシステム構成図である。 第1の画像形成装置選択処理を示すフローチャートである。 第2の画像形成装置選択処理を示すフローチャートである。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置100について説明する。
図1は、画像形成装置100の概略構成図である。
画像形成装置100は、原稿から画像を読み取って得られた画像データ、又は、外部機器から受信した画像データに基づいて、電子写真方式により、カラー画像を形成するタンデム型のカラー画像形成装置である。
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成部10、画像読取部20、給紙部30等を備える。
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、各色の画像形成ユニット8Y,8M,8C,8K、中間転写ベルト5、トナー像を加熱・加圧により定着させるための定着装置9等を備える。
画像形成ユニット8Yは、イエローのトナー像を形成する感光体ドラム1Y、感光体ドラム1Yの周囲に配置されたイエロー用の帯電部2Y、露光部3Y、現像部4Y及び感光体クリーニング部7Yを有する。
画像形成ユニット8Mは、マゼンタのトナー像を形成する感光体ドラム1M、感光体ドラム1Mの周囲に配置されたマゼンタ用の帯電部2M、露光部3M、現像部4M及び感光体クリーニング部7Mを有する。
画像形成ユニット8Cは、シアンのトナー像を形成する感光体ドラム1C、感光体ドラム1Cの周囲に配置されたシアン用の帯電部2C、露光部3C、現像部4C及び感光体クリーニング部7Cを有する。
画像形成ユニット8Kは、ブラックのトナー像を形成する感光体ドラム1K、感光体ドラム1Kの周囲に配置されたブラック用の帯電部2K、露光部3K、現像部4K及び感光体クリーニング部7Kを有する。
帯電部2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kを一様に帯電させる。
露光部3Y,3M,3C,3Kは、それぞれ、レーザー光源、ポリゴンミラー、レンズ等から構成され、各色の画像データに基づいて感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの表面をレーザービームにより走査露光して静電潜像を形成する。
現像部4Y,4M,4C,4Kは、感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上の静電潜像に各色のトナーを付着させ、現像を行う。
感光体ドラム1Y,1M,1C,1K上に形成された各色のトナー像は、1次転写ローラー6Y,6M,6C,6Kにより、回転する中間転写ベルト5上に逐次転写される(1次転写)。すなわち、中間転写ベルト5上には、4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト5上のカラートナー像は、2次転写ローラー6Aにより、給紙部30から供給された用紙の一方の面上に一括して転写される(2次転写)。
カラートナー像が転写された用紙は、定着装置9により定着処理され、排紙トレイ上に排出される。転写後の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの周面上に残ったトナーは、感光体クリーニング部7Y,7M,7C,7Kによりクリーニングされ、次の画像形成サイクルに入る。また、2次転写ローラー6Aにより用紙にカラートナー像が転写された後、中間転写ベルトクリーニング部7Aにより中間転写ベルト5から残留トナーが除去される。
画像読取部20は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部にスキャナーを備えて構成され、原稿の画像を読み取る。スキャナーは、光源、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー、A/D変換器等により構成され、光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿の画像を読み取り、読み取った画像をA/D変換し、得られた画像データを制御部11(図4参照)に出力する。また、画像読取部20は、ADF(自動原稿給紙装置)を備え、ADFに載置された原稿を自動給紙して原稿画像を自動的に読み取る。
給紙部30は、給紙カセットに収容された用紙を画像形成部10に供給する。
次に、定着装置9について説明する。
図2は、定着装置9をローラー軸方向から見た模式図であり、図3は、定着装置9を用紙搬送方向から見た模式図である。
定着装置9は、定着ローラー91、押圧ローラー92、支持部93、ばね94を備える。定着ローラー91は、ハロゲンヒーター等の加熱手段を備え、ローラー軸91Aを中心に回転する。押圧ローラー92は、押圧ローラー92の長手方向の両端において、支持部93を介してばね94により定着ローラー91に対して押圧されており、ローラー軸92Aを中心に定着ローラー91の回転に伴って回転する。支持部93は、押圧ローラー92の長手方向の両端に設けられている。支持部93は、固定軸93Aを中心として回動可能となっており、ばね94の押圧力によって押圧ローラー92のローラー軸92Aに付勢されることで、押圧ローラー92を支持する。
支持部93には、変位計測部16が設けられている。変位計測部16は、定着装置9を用紙が通過する際の押圧ローラー92の定着ローラー91に対向する方向の変位を計測する。変位計測部16としては、レーザー変位計、歪ゲージ、ラインセンサー等が用いられる。
なお、図3では、変位計測部16が一方の支持部93にのみ設けられている場合について図示しているが、変位計測部16が両方の支持部93に設けられていてもよい。その場合には、二つの変位計測部16によりそれぞれ計測された変位の平均値を用いる。
図3に示すように、定着装置9を用紙が通過する際には、定着ローラー91の長手方向(矢印X方向)における用紙の端部位置が損傷する。
図4は、画像形成装置100の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、画像形成装置100は、制御部11、操作部12、表示部13、記憶部14、通信部15、変位計測部16、ラインセンサー17、画像形成部10、画像読取部20、給紙部30、搬送部40等を備える。なお、既に説明した機能部については、説明を省略する。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。CPUは、操作部12から入力される操作信号又は通信部15により受信される指示信号に応じて、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、画像形成装置100の各部の動作を集中制御する。
操作部12は、表示部13の表示画面上を覆うように形成されたタッチパネルや、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、ユーザーの操作に基づく操作信号を制御部11に出力する。操作部12は、ユーザーからの操作指示を受け付ける。
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部11から入力される表示信号の指示に従って各種画面を表示する。
記憶部14は、ハードディスクやフラッシュメモリー等により構成され、各種データを記憶する。記憶部14には、定着ローラー91の長手方向(図3に示す矢印X方向)における位置と損傷度とが対応付けられて記憶されている。また、記憶部14には、予め定められた閾値が記憶されている。また、記憶部14には、用紙サイズ毎に、定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置が記憶されている。
通信部15は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
ラインセンサー17は、図1に示すように、定着装置9より下流に設けられており、定着後の用紙から画像を読み取る。ラインセンサー17は、光源、CCDイメージセンサー、A/D変換器等により構成され、光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより定着後の用紙上の画像を読み取り、読み取った画像をA/D変換し、得られた画像データを制御部11に出力する。
搬送部40は、レジストローラー41(図1参照)等、用紙を搬送するための搬送ローラーを備え、画像形成装置100内において用紙を搬送する。
次に、画像形成装置100における動作について説明する。
図5は、画像形成装置100において実行される損傷度算出処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、押圧ローラー92の変位の計測タイミングであるか否かを判断する(ステップS1)。計測タイミングは、例えば、通紙1枚毎、同一サイズの用紙について所定枚数毎、用紙1枚の定着で複数回(例えば、用紙突入時、中間、排紙直前)等でもよい。押圧ローラー92の変位の計測タイミングでない場合には(ステップS1;NO)、ステップS1に戻る。
押圧ローラー92の変位の計測タイミングである場合には(ステップS1;YES)、制御部11は、プリント対象の用紙のサイズに応じて、記憶部14から定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する(ステップS2)。すなわち、制御部11は、取得手段として機能する。
次に、制御部11は、画像形成部10によるプリントに伴い、変位計測部16により計測された、定着装置9を用紙が通過する際の押圧ローラー92の定着ローラー91に対向する方向の変位を取得する(ステップS3)。
次に、制御部11は、変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さ(定着距離)に基づく値を、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度のうち、ステップS2で取得された用紙端部の通過位置に対応する損傷度に加算し、新たな損傷度を算出する(ステップS4)。制御部11は、記憶部14において、用紙端部の通過位置に対応する損傷度を上書き保存して更新する。すなわち、定着ローラー91の長手方向における各位置に対応する損傷度は、各位置について、変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値が累積された値である。
変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値(損傷度に累積加算されていく値)として、例えば、変位計測部16により計測された変位と定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さの積を用いることができる。あるいは、その積に係数を掛けた値を用いてもよい。
定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さは、用紙1枚毎に押圧ローラー92の変位を計測する場合には用紙サイズ、同一サイズの複数枚の用紙に対して1回押圧ローラー92の変位を計測する場合には用紙サイズ×枚数となる。また、1枚の通紙で複数回押圧ローラー92の変位を計測して、変位の時系列データを取得し、押圧ローラー92の変位を用紙の搬送方向における位置(距離)で積分した値を、損傷度の算出に用いてもよい。
また、変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値を求める際に、重み付けを行うこととしてもよい。
具体的には、定着ローラー91の材料、剛性、硬度、摩擦係数、弾性率等によって重み付けを変える。例えば、定着ローラー91の材料F1に対し、弾性率5MPaで重み付けを1とし、弾性率10MPaで重み付けを2とする。また、定着ローラー91の材料F2に対し、弾性率5MPaで重み付けを5とし、弾性率10MPaで重み付けを7とする。また、定着ローラー91の剛性が高いほど重み付けを小さくし、硬度が高いほど重み付けを小さくし、摩擦係数が大きいほど重み付けを大きくする。
また、定着装置9の通過時の用紙の厚さの変化で、定着ローラー91の半径方向の損傷に差が生じるため、定着装置9を通過する前に用紙の厚さを測定し、定着装置9の通過時の押圧ローラー92の変位と組み合わせる。また、定着装置9を通過する前後で用紙の厚さ方向の剛性を測定し、損傷度に反映させる。具体的には、用紙の厚さが厚いほど重み付けを大きくし、用紙の厚さ方向の剛性が高いほど重み付けを大きくする。例えば、用紙厚さをt1、用紙の剛性をE1として、(t1)^3×E1に比例した重み付けを用いることができる。なお、用紙厚さt1は、0.05〜1.0mmの範囲を取り得る。
また、用紙の先端と後端で、用紙の中央部より重み付けを大きくする等、1枚の用紙内で重み付けを変えてもよい。
また、両面印刷又は追い刷り等、定着装置9を一度通過した場合には、印字情報から、用紙に定着されたトナーの厚さやその位置の影響を損傷度の算出に反映させる。例えば、両面印刷の第2面を印刷する際の重み付けとして、用紙厚さをt1、用紙が定着装置9を通過することで減少する厚みをt2、トナー印字率に基づく値をt3として、t1−t2+t3を用いる。なお、トナー印字率に基づく値t3は、トナー印字率が大きいほど大きい値を取る。
また、用紙サイズにより押圧ローラー92の押圧力に対する作用荷重の条件が異なり、定着ローラー91の表面の傷への影響も異なる。具体的には、用紙サイズが小さいほど重み付けを大きくする。
次に、制御部11は、用紙端部の通過位置に対応する損傷度が予め定められた閾値以上であるか否かを判断する(ステップS5)。用紙端部の通過位置に対応する損傷度が閾値以上である場合には(ステップS5;YES)、制御部11は、ユーザーに損傷度が閾値に達したことを報知する(ステップS6)。例えば、制御部11は、損傷度が閾値に達したことや、記憶部14に記憶されている定着ローラー91の長手方向における位置毎の損傷度等を表示部13に表示させる。
図6は、用紙サイズ(給紙トレイ)毎の損傷度の表示例である。ある用紙サイズの損傷度とは、定着ローラー91の長手方向において、そのサイズの用紙の端部が通過する位置に対応する損傷度を意味している。なお、図6においては、記憶部14に記憶されている損傷度の値そのものではなく、(損傷度/閾値)×100(%)で表示されている。
このように、各用紙サイズの用紙端部の通過位置に対応する損傷度を表示部13に表示するので、ユーザーに各用紙サイズに対応する位置の損傷度を通知することができる。
図7は、損傷度が閾値に達した場合の表示例である。図7は、B6サイズの損傷度が閾値に達した場合の例であるが、図6と同様の表記を用いているため、損傷度100%と表示されている。定着ローラー91の長手方向においてB6サイズより幅の広い用紙は、B6サイズの用紙の端部位置を通過するため、「B6より大きいサイズの用紙には画像不良が出ます」という警告が表示されている。
図8は、定着ローラー91の長手方向に沿った損傷度の表示例である。用紙の端部が通過する位置は、定着ローラー91の長手方向の中心位置を対称軸として線対称であることを前提として、図8における右端が定着ローラー91の中心位置に相当し、左端が定着ローラー91の端部に相当している。なお、図8においても、図6と同様、100%表記を用いている。
このように、定着ローラー91の長手方向における位置毎の損傷度を表示部13に表示するので、ユーザーに位置毎の損傷度を通知することができる。
ステップS5において、用紙端部の通過位置に対応する損傷度が閾値未満である場合(ステップS5;NO)、又は、ステップS6の後、制御部11は、通信部15により、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を、通信ネットワークに接続された外部装置としてのサーバー装置に対して送信する(ステップS7)。
以上で、損傷度算出処理が終了する。
サーバー装置では、画像形成装置100から送信された定着ローラー91の長手方向における位置毎の損傷度を記憶しておき、いずれかの位置の損傷度が閾値以上となった場合等、定着ローラー91の交換が必要であると判断された場合に、サービスマンが画像形成装置100が設置されているオフィスを訪ね、定着ローラー91の交換等のメンテナンスを行う。
なお、ステップS4において、用紙端部の通過位置に対応する損傷度を算出する代わりに、変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値(新たに加算される値)を、記憶部14に記憶させるのみとしてもよい。この変位計測部16により計測された変位及び定着装置9を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値を外部装置に送信し、外部装置において、定着ローラー91の長手方向における各位置における損傷度を算出(累積加算)するようにしてもよい。
図9は、画像形成装置100において実行される第1のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。この処理は、プリント要求があった場合に実行される処理であって、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS11)。
次に、制御部11は、位置毎の損傷度のそれぞれを記憶部14に記憶されている閾値と比較し、いずれかの位置の損傷度が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS12)。
いずれかの位置の損傷度が閾値以上である場合には(ステップS12;YES)、制御部11は、プリント要求されたプリント対象の用紙のサイズに応じて、記憶部14から定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する(ステップS13)。
次に、制御部11は、ステップS13で取得した用紙端部の通過位置に基づいて、今回のプリントにおいて、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過するか否かを判断する(ステップS14)。
今回のプリントにおいて、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過する場合には(ステップS14;YES)、制御部11は、プリントを停止させる(ステップS15)。すなわち、制御部11は、損傷度が閾値に達した位置を通過する用紙サイズのプリントを停止させる。
ステップS12において、全ての位置の損傷度が閾値未満である場合(ステップS12;NO)、又は、ステップS14において、今回のプリントで損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過しない場合には(ステップS14;NO)、制御部11は、プリントを実施させる(ステップS16)。
また、制御部11は、プリント実施時に変位計測部16により計測された、定着装置9を用紙が通過する際の押圧ローラー92の定着ローラー91に対向する方向の変位を取得し、この変位に基づいて記憶部14に記憶されている損傷度を更新する(ステップS17)。損傷度算出の具体的な方法は、図5のステップS2〜ステップS4と同様である。
なお、ステップS16のプリント時が押圧ローラー92の変位の計測タイミングでない場合には、ステップS17の処理は行われない。
ステップS15又はステップS17の後、第1のプリント可否判断処理が終了する。
第1のプリント可否判断処理によれば、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが閾値に達した場合に、損傷度が閾値に達した位置を通過する用紙サイズのプリントを停止させるので、定着ローラー91の傷による画像不良を防ぐことができる。
一方、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが閾値に達した場合であっても、損傷度が閾値に達した位置を通過しない用紙サイズのプリントについては実施させるので、定着ローラー91の傷が用紙の範囲外である場合には、定着ローラー91を継続して使用することができる。
なお、第1のプリント可否判断処理において、いずれかの位置の損傷度が閾値以上である場合に(ステップS12;YES)、制御部11は、ステップS13及びS14の処理を行わずに、プリントを停止させることとしてもよい(ステップS15)。この場合、今回のプリントで損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過するか否かにかかわらず、定着ローラー91の傷による画像不良を防ぐことができる。
また、ステップS15、ステップS16において、プリントが可能であるか否かを表示部13に表示することとしてもよい。
図10は、画像形成装置100において実行される第2のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。この処理は、プリント要求があった場合に実行される処理であって、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS21)。
次に、制御部11は、プリント要求された印字情報を取得する(ステップS22)。
次に、制御部11は、位置毎の損傷度のそれぞれを記憶部14に記憶されている閾値と比較し、いずれかの位置の損傷度が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS23)。
いずれかの位置の損傷度が閾値以上である場合には(ステップS23;YES)、制御部11は、印字情報に基づいて、損傷度が閾値以上の位置が画像領域であるか否かを判断する(ステップS24)。ここで、画像領域とは、画像(写真、図形、文字等を含む。)が形成される領域をいう。一方、画像が形成されない領域を非画像領域という。
損傷度が閾値以上の位置が画像領域である場合には(ステップS24;YES)、制御部11は、印字情報に基づいて、損傷度が閾値以上の位置が文字領域であるか否かを判断する(ステップS25)。
ステップS25において、損傷度が閾値以上の位置が文字領域でない場合には(ステップS25;NO)、制御部11は、プリント要求された印字情報に基づくプリントが不可であることを表示部13に表示させる(ステップS26)。
ここで、画像不良が出る可能性はあるが、それでもプリントを行いたい場合には、ユーザーは操作部12からプリント指示を行う。制御部11は、操作部12からプリント指示があったか否かを判断する(ステップS27)。プリント指示がなかった場合には(ステップS27;NO)、処理が終了する。
ステップS23において、全ての位置の損傷度が閾値未満である場合(ステップS23;NO)、ステップS24において、損傷度が閾値以上の位置が画像領域でない場合(ステップS24;NO)、ステップS25において、損傷度が閾値以上の位置が文字領域である場合には(ステップS25;YES)、制御部11は、プリント要求された印字情報に基づくプリントが可能であることを表示部13に表示させる(ステップS28)。
ステップS28の後、又は、ステップS27において、プリント指示があった場合には(ステップS27;YES)、制御部11は、画像形成部10を制御して、プリントを実施させる(ステップS29)。
また、制御部11は、プリント実施時に変位計測部16により計測された、定着装置9を用紙が通過する際の押圧ローラー92の定着ローラー91に対向する方向の変位を取得し、この変位に基づいて記憶部14に記憶されている損傷度を更新する(ステップS30)。損傷度算出の具体的な方法は、図5のステップS2〜ステップS4と同様である。
なお、ステップS29のプリント時が押圧ローラー92の変位の計測タイミングでない場合には、ステップS30の処理は行われない。
以上で、第2のプリント可否判断処理が終了する。
第2のプリント可否判断処理によれば、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが閾値に達した場合であっても、損傷度が閾値に達した位置が非画像領域又は文字領域である場合には、プリントを実施させるので、定着ローラー91の傷が画像に影響を及ぼさない場合には、定着ローラー91を継続して使用することができる。これにより、定着ローラー91の寿命をより長くすることができる。
また、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度、予め定められた閾値及びプリント要求された印字情報に基づいて、プリントが可能であるか否かを判断し、当該判断結果を表示部13に表示するので、プリントが可能であるか否かをユーザーに通知することができる。
また、ステップS21の損傷度の取得は、ステップS22の印字情報の取得の後でもよい。その場合、定着ローラー91の長手方向で非画像領域があれば、その位置の損傷度は取得が不要となる。
また、ステップS22の印字情報の取得において、損傷度が閾値未満の位置の印字情報については取得しなくてもよい。
また、印字情報の種類(文字・写真、印字率、パターン等)に応じて、定着ローラー91の損傷による画像への影響は異なるため、印字情報の種類毎に異なる閾値を設けることとしてもよい。この場合、記憶部14には、印字情報の種類毎に、それぞれ予め定められた閾値が記憶されている。
制御部11は、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度、印字情報の種類毎の閾値及びプリント要求された印字情報に基づいて、プリントが可能であるか否かを判断し、当該判断結果を表示部13に表示させる。
図11に、印字情報の種類(画像G1〜G3)毎に、損傷度H1〜H3(H1>H2>H3)の定着ローラー91を用いて、定着ローラー91の傷が画像に影響するか否かを評価した結果を示す。画像G1については、損傷度H1〜H3のいずれの定着ローラー91を用いた場合でも定着ローラー91の傷が画像に影響した(画像不良発生)。画像G2については、損傷度H1,H2の定着ローラー91を用いた場合には定着ローラー91の傷が画像に影響したが、損傷度H3の定着ローラー91を用いた場合には定着ローラー91の傷が画像に影響しなかった。画像G3については、損傷度H1の定着ローラー91を用いた場合には定着ローラー91の傷が画像に影響したが、損傷度H2,H3の定着ローラー91を用いた場合には定着ローラー91の傷が画像に影響しなかった。
例えば、画像G1についてプリントが可能であるか否かを判断するための閾値は、損傷度H3より小さい値に設定される。また、画像G2についてプリントが可能であるか否かを判断するための閾値は、損傷度H2と損傷度H3の間に設定される。また、画像G3についてプリントが可能であるか否かを判断するための閾値は、損傷度H1と損傷度H2の間に設定される。
図12は、印字情報の種類(画像G1〜G3)毎にプリント可能であるか否かを示す表示例である。例えば、テキストデータの場合にはプリント可能であるが、写真/ベタ画像の場合にはプリント不可である、等が表示される。
このように、印字情報の種類毎に予め定められた複数の閾値に基づいて、プリント要求された印字情報に基づくプリントが可能であるか否かを判断する場合には、印字情報の種類毎にプリントが可能であるか否かをユーザーに通知することができる。
なお、給紙トレイ内の用紙サイズ毎にプリント可能であるか否かを表示してもよい。
図13は、画像形成装置100において実行される第3のプリント可否判断処理を示すフローチャートである。この処理は、プリント要求があった場合に実行される処理であって、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
第3のプリント可否判断処理は、ステップS31の処理を行う点で第2のプリント可否判断処理と異なるが、その他の処理については第2のプリント可否判断処理と同様であるため、同一の処理については同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
ステップS26の後、制御部11は、ユーザーの操作に基づいて、操作部12から印字情報の変更指示があったか否かを判断する(ステップS31)。印字情報の変更指示とは、例えば、用紙の縦横を入れ替える指示等である。操作部12から印字情報の変更指示があった場合には(ステップS31;YES)、ステップS22に移行し、変更後の印字情報に基づいて処理が繰り返される。
ステップS31において、操作部12から印字情報の変更指示がなかった場合には(ステップS31;NO)、ステップS27に移行する。
第3のプリント可否判断処理によれば、印字情報を変更することで、印字情報に基づくプリントが可能であるか否かを判断し直すことができる。
図14は、画像形成装置100において実行される第1のプリント可能枚数表示処理を示すフローチャートである。この処理は、用紙サイズ毎のプリント可能枚数を表示する旨の指示があった場合に実行される処理であって、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS41)。
次に、制御部11は、用紙サイズ毎に、記憶部14から定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する(ステップS42)。
次に、制御部11は、用紙サイズ毎に、1枚当たりの損傷度を算出する(ステップS43)。1枚当たりの損傷度とは、その用紙が1枚通過する際に、用紙端部の通過位置に対応する損傷度に加算される値の予測値である。例えば、制御部11は、用紙のサイズ毎に、当該用紙が定着装置9を通過した際に変位計測部16により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出する。ここで用いる変位は、予め蓄積しておいた過去のデータから取得すればよい。なお、用紙のサイズ毎に、複数枚の用紙について計測された変位の平均値を用いてもよい。
次に、制御部11は、用紙サイズ毎に、プリント可能枚数を算出する(ステップS44)。例えば、以下の式により、プリント可能枚数を算出することができる。
プリント可能枚数={(予め定められた閾値)−(用紙端部の通過位置に対応する現在の損傷度)}/(1枚当たりの損傷度)
次に、制御部11は、用紙サイズ毎に、プリント可能枚数を表示部13に表示させる(ステップS45)。
以上で、第1のプリント可能枚数表示処理が終了する。
第1のプリント可能枚数表示処理によれば、用紙のサイズ毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示部13に表示するので、ユーザーに用紙のサイズ毎にプリント可能枚数を通知することができる。
図15は、画像形成装置100において実行される第2のプリント可能枚数表示処理を示すフローチャートである。この処理は、印字情報の種類毎のプリント可能枚数を表示する旨の指示があった場合に実行される処理であって、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS51)。
次に、制御部11は、所定の用紙サイズについて、記憶部14から定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する(ステップS52)。所定の用紙サイズは、例えば、ユーザーにより操作部12から指定される。あるいは、画像形成装置100において使用頻度の高い用紙サイズが自動的に指定されることとしてもよい。
次に、制御部11は、印字情報の種類毎に、1枚当たりの損傷度を算出する(ステップS53)。例えば、制御部11は、印字情報の種類毎に、所定のサイズの用紙が定着装置9を通過した際に変位計測部16により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出する。ステップS53の処理は、基本的には、第1のプリント可能枚数表示処理のステップS43の処理と同様であるが、印字情報の種類毎に損傷度を算出する際の重み付けが異なる場合には、印字情報の種類毎に1枚当たりの損傷度が異なる。
次に、制御部11は、印字情報の種類毎に、プリント可能枚数を算出する(ステップS54)。例えば、以下の式により、プリント可能枚数を算出することができる。
プリント可能枚数={(印字情報の種類毎に予め定められた閾値)−(用紙端部の通過位置に対応する現在の損傷度)}/(1枚当たりの損傷度)
次に、制御部11は、印字情報の種類毎に、プリント可能枚数を表示部13に表示させる(ステップS55)。
以上で、第2のプリント可能枚数表示処理が終了する。
第2のプリント可能枚数表示処理によれば、印字情報の種類毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示部13に表示するので、ユーザーに印字情報の種類毎にプリント可能枚数を通知することができる。
図16は、画像形成装置100において実行される第1の閾値変更処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
第1の閾値変更処理の前提として、画像形成装置100と通信ネットワークを介して接続されているサーバー装置には、画像形成装置100から送信された、用紙の厚さ、厚さ方向の剛性、種類等の情報と、変位計測部16により計測された変位の測定値と、の関係が蓄積されている。サーバー装置における管理者は、画像形成装置100のユーザーが使用する用紙の情報に基づいて、より適した閾値に変更するための変更指示を画像形成装置100に対して送信する。あるいは、サーバー装置において、所定の判断条件に従って新たな閾値を算出することとしてもよい。
まず、制御部11は、通信部15により、通信ネットワークに接続されたサーバー装置から閾値の変更指示が受信されたか否かを判断する(ステップS61)。サーバー装置から送信される閾値の変更指示には、変更すべき閾値の値が含まれている。印字情報の種類毎にそれぞれ閾値が異なる場合には、閾値の変更指示には、印字情報の種類に応じて複数の閾値の値が含まれている。サーバー装置から閾値の変更指示が受信されない場合には(ステップS61;NO)、ステップS61に戻る。
サーバー装置から閾値の変更指示が受信された場合には(ステップS61;YES)、制御部11は、受信された変更指示に基づいて、記憶部14に記憶されている閾値を変更する(ステップS62)。すなわち、制御部11は、変更手段として機能する。これ以降の処理では、変更された閾値が用いられる。
以上で、第1の閾値変更処理が終了する。
第1の閾値変更処理によれば、サーバー装置から受信された閾値の変更指示に基づいて、閾値を変更するので、プリントが可能であるか否かの判断の精度を向上させることができる。例えば、画像形成装置100のユーザーが使用する用紙の厚さ、厚さ方向の剛性、種類等に応じて、閾値を変更することができる。
なお、閾値だけでなく、サーバー装置からの指示に基づいて、損傷度を算出する際に用いる、用紙の厚さ、厚さ方向の剛性、種類等に応じた重み付けを変更することとしてもよい。
また、用紙の厚さ、厚さ方向の剛性、種類等の情報と、変位計測部16により計測された変位の測定値と、の関係が、サーバー装置ではなく、画像形成装置100の記憶部14に記憶されていてもよい。この場合、画像形成装置100のユーザーは、蓄積された用紙の情報に基づいて、操作部12から、より適した閾値を入力し、閾値を変更すればよい。
図17は、画像形成装置100において実行される第2の閾値変更処理を示すフローチャートである。この処理は、プリント不可と判断された場合(いずれかの位置の損傷度が閾値以上となった場合や、損傷度が閾値以上の位置が画像領域であって文字領域でない場合等)に行われる処理であり、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、画像形成部10を制御して、用紙に確認用画像をプリントさせる(ステップS71)。確認用画像は、画像品質を確認するために予め用意されている画像であり、例えば、傷の検出に適した濃度のベタ画像等である。
ユーザーは、用紙にプリントされた確認用画像を確認し、画像不良があるか否かを判断する。確認用画像内に画像不良がない場合、又は、確認用画像内に画像不良があったとしても許容範囲内である場合には、ユーザーは操作部12から閾値の変更指示を行う。具体的には、閾値をより大きい値に変更すればよい。
制御部11は、ユーザーの操作によって操作部12から閾値の変更指示があったか否かを判断する(ステップS72)。操作部12から閾値の変更指示がなかった場合には(ステップS72;NO)、処理が終了する。
操作部12から閾値の変更指示があった場合には(ステップS72;YES)、制御部11は、閾値の変更指示に基づいて、記憶部14に記憶されている閾値を変更する(ステップS73)。すなわち、制御部11は、変更手段として機能する。
以上で、第2の閾値変更処理が終了する。
第2の閾値変更処理によれば、実際にユーザーが確認用画像を確認した後、ユーザーからの閾値の変更指示に基づいて、閾値を変更するので、出力された画像に問題がない場合には、閾値を変更することができる。
なお、プリント可能と判断されている状態で、ユーザーが用紙にプリントされた確認用画像を確認した結果、確認用画像内に画像不良があった場合には、閾値をより小さい値に変更すればよい。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、用紙が通過する際の押圧ローラー92の変位(実測値)に基づいて、用紙の端部が通過する位置に対応する損傷度を算出するので、定着ローラー91の損傷を、定着ローラー91の長手方向の位置毎に把握することができる。
また、定着ローラー91の損傷が影響しない用紙サイズ又は印字情報のプリントを促し、定着装置9の交換期間を長くすることができる。
なお、ユーザーの目視によって画像上の傷を検出する代わりに、画像位置の測定に使用されているラインセンサー17により読み取られた画像を解析することで、画像から傷等の画像不良を検出することとしてもよい。画像不良が検出された場合には、プリントを停止したり、損傷度の閾値を変更したりする。また、実際に各印字情報に基づくプリントを実施させ、プリントされた画像をラインセンサー17により読み取って画像不良を検出し、印字情報毎にプリントが可能であるか否かを表示することとしてもよい。
[変形例1]
次に、第1の実施の形態の変形例1について説明する。
変形例1における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、変形例1に特徴的な構成及び処理について説明する。
図18に、定着装置9を揺動させる定着揺動機構50の構成の一例を示す。
定着揺動機構50は、定着揺動モーター51、ギア52、ウォームギア53を備える。定着揺動モーター51は、例えば、ステッピングモーターから構成され、制御部11からの指示に基づいて正回転及び逆回転する。ギア52は、定着揺動モーター51の回転軸に固定されており、その周面の溝部がウォームギア53のねじ溝部に噛み合うようになっている。ウォームギア53の一端部は、定着装置9の筐体95の側面部に固定されている。
定着揺動モーター51が正回転又は逆回転すると、ギア52及びウォームギア53で構成される駆動伝達系を介して、定着装置9が用紙の搬送方向(矢印Y方向)と直交する方向(矢印X方向)に揺動する。これにより、筐体95の内部の定着ローラー91、押圧ローラー92、支持部93、ばね94も筐体95と一体となって矢印X方向に揺動する。
なお、定着揺動機構50は、上記構成に限定されるものではなく、例えば、ラック・アンド・ピニオン、カム等を用いて、定着装置9を矢印X方向に揺動させるようにしてもよい。
変形例1では、制御部11は、定着揺動機構50により揺動された定着装置9の位置に基づいて、損傷度を算出する。定着ローラー91の長手方向における位置は、定着装置9の揺動により変化するため、制御部11は、定着揺動機構50による定着装置9の揺動に応じて、基準位置(記憶部14に記憶されている各用紙サイズに応じた定着ローラー91の長手方向における用紙端部の通過位置)を補正して、実際の用紙端部の通過位置を算出し、この算出された位置に対応する損傷度を更新していく。
変形例1によれば、定着装置9を揺動させることにより、定着装置9に対する用紙端部の通過位置を移動させることができるので、定着ローラー91の傷の位置を定着ローラー91の長手方向に分散させることができる。
また、プリント不可と判断された場合(いずれかの位置の損傷度が閾値以上となった場合や、損傷度が閾値以上の位置が画像領域であって文字領域でない場合等)に、定着揺動機構50により定着ローラー91の長手方向における位置を変更させて、画像不良が発生する位置を用紙が通過しないようにすることで、画像不良の発生を回避するようにしてもよい。
[変形例2]
次に、第1の実施の形態の変形例2について説明する。
変形例2における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、変形例2に特徴的な構成及び処理について説明する。
図19に、用紙を揺動させる用紙シフト機構60の構成の一例を示す。図19は、レジストローラー41から定着装置9まで用紙が搬送される様子を示している。
用紙シフト機構60は、用紙揺動モーター61、ギア62、ウォームギア63を備える。用紙揺動モーター61は、例えば、ステッピングモーターから構成され、制御部11からの指示に基づいて正回転及び逆回転する。ギア62は、用紙揺動モーター61の回転軸に固定されており、その周面の溝部がウォームギア63のねじ溝部に噛み合うようになっている。ウォームギア63の一端部は、レジストローラー41の軸に固定されている。
用紙揺動モーター61が正回転又は逆回転すると、ギア62及びウォームギア63で構成される駆動伝達系を介して、レジストローラー41が用紙の搬送方向(矢印Y方向)と直交する方向(矢印X方向)に揺動する。これにより、レジストローラー41により2次転写ローラー6A側に送り出される用紙が矢印X方向にシフトされる。
なお、用紙シフト機構60は、上記構成に限定されるものではなく、例えば、ラック・アンド・ピニオン、カム等を用いて、定着装置9に対する用紙の位置を矢印X方向にシフトさせるようにしてもよい。
変形例2では、制御部11は、用紙シフト機構60によりシフトされた定着装置9に対する用紙の位置に基づいて、損傷度を算出する。定着装置9に送り込まれる際の用紙の定着ローラー91の長手方向における位置は、レジストローラー41の揺動により変化するため、制御部11は、用紙シフト機構60による用紙のシフトに応じて、基準位置(記憶部14に記憶されている各用紙サイズに応じた定着ローラー91の長手方向における用紙端部の通過位置)を補正して、実際の用紙端部の通過位置を算出し、この算出された位置に対応する損傷度を更新していく。
変形例2によれば、定着装置9に対する用紙の位置を用紙の搬送方向と直交する方向にシフトさせるので、定着ローラー91の傷の位置を定着ローラー91の長手方向に分散させることができる。
また、プリント不可と判断された場合(いずれかの位置の損傷度が閾値以上となった場合や、損傷度が閾値以上の位置が画像領域であって文字領域でない場合等)に、用紙シフト機構60により定着ローラー91の長手方向における定着装置9に対する用紙の位置を変更させて、画像不良が発生する位置を用紙が通過しないようにすることで、画像不良の発生を回避するようにしてもよい。
[変形例3]
次に、第1の実施の形態の変形例3について説明する。
変形例3における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1及び図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、変形例3に特徴的な構成及び処理について説明する。
図20は、変形例3における定着装置9Aをローラー軸方向から見た模式図である。
定着装置9Aは、図2に示した定着装置9と同様の構成に加え、さらに、定着ローラー91の表面を研磨する研磨機構としての研磨ローラー96を備える。研磨ローラー96は、研磨時に定着ローラー91に接触可能な位置に配置されている。研磨ローラー96は、定着ローラー91に当接した状態で、定着ローラー91との間で線速度に相対差を持たせることで、定着ローラー91の表面を研磨する。研磨ローラー96は、例えば、表層部がステンレス鋼で構成され、表面をブラスト加工して粗面化したもの等が用いられる。なお、研磨ローラー96は、通紙される最大サイズの用紙の定着ローラー91の長手方向の両端部に跨るような長さを有している。
変形例3では、制御部11は、研磨ローラー96により定着ローラー91の表面が研磨された場合に、記憶部14に記憶されている各位置に対応する損傷度から所定の値を減じる。
図21は、変形例3の画像形成装置において実行される損傷度回復処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、定着ローラー91の研磨タイミングであるか否かを判断する(ステップS81)。研磨タイミングは、例えば、所定枚数毎、所定時間毎、いずれかの位置の損傷度が閾値に達した場合、ユーザーによる指定時等、任意に設定可能である。定着ローラー91の研磨タイミングでない場合には(ステップS81;NO)、ステップS81に戻る。
定着ローラー91の研磨タイミングである場合には(ステップS81;YES)、制御部11は、研磨ローラー96を定着ローラー91に当接させ、研磨ローラー96と定着ローラー91との間で線速度に相対差を持たせることで、研磨ローラー96に定着ローラー91の表面を研磨させる(ステップS82)。
次に、制御部11は、記憶部14に記憶されている各位置に対応する損傷度から所定の値を減じる(ステップS83)。所定の値は、研磨量、研磨時間に応じて変更可能としてもよい。
以上で、損傷度回復処理が終了する。
変形例3によれば、研磨ローラー96で定着ローラー91を研磨して定着ローラー91の表面の均一性を回復させるのに伴い、損傷度から所定の値を減じるので、定着ローラー91の状態に適した損傷度とすることができる。
[変形例4]
次に、第1の実施の形態の変形例4について説明する。
変形例4における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、変形例4に特徴的な構成及び処理について説明する。
変形例4における画像形成装置では、定着装置9が交換可能となっており、用紙のサイズ、厚さ等に応じて、複数の定着装置9を使い分けることが想定されている。
記憶部14には、定着装置9毎に、定着ローラー91の長手方向における位置と損傷度とが対応付けられて記憶されている。
制御部11は、定着装置9が画像形成装置に取り付けられた場合に、取り付けられた定着装置9に固有の識別情報を取得し、これ以降のプリント時には、取得された識別情報と対応付けられた位置毎の損傷度を更新していく。識別情報の取得は、定着装置9に記載された識別情報をセンサーにより読み取ってもよいし、ユーザーが操作部12から識別情報を入力することとしてもよい。
定着装置9が他の定着装置9と交換され、再び使用される際には、制御部11は、記憶部14に記憶されている交換後の定着装置9の各位置に対応する損傷度に対して、変位計測部16により計測された変位及び用紙の搬送方向における長さに基づく値を累積加算していく。
変形例4によれば、定着装置9毎に、位置毎の損傷度を管理することができる。
なお、第1の実施の形態及び変形例1〜4における画像形成装置に特徴的な構成を複数組み合わせることとしてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
図22に、第2の実施の形態におけるジョブ管理システム200のシステム構成を示す。
ジョブ管理システム200は、サーバー装置70と、画像形成装置100A,100B,100C,・・・と、を備える。サーバー装置70と、画像形成装置100A,100B,100C,・・・と、は通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
画像形成装置100A,100B,100C,・・・は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1〜図4を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。なお、画像形成装置100A,100B,100C,・・・は、第1の実施の形態の変形例1〜4と同様の構成を備えていてもよい。
サーバー装置70は、制御部71、操作部72、表示部73、記憶部74、通信部75等を備える。
制御部71は、CPU、ROM、RAM等により構成される。CPUは、操作部72から入力される操作信号又は通信部75により受信される指示信号に応じて、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、サーバー装置70の各部の動作を集中制御する。
操作部72は、文字入力キー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部71に出力する。
表示部73は、LCDにより構成され、制御部71から入力される表示信号の指示に従って各種画面を表示する。
記憶部74は、ハードディスクやフラッシュメモリー等により構成され、各種データを記憶する。記憶部74には、画像形成装置100A,100B,100C,・・・のそれぞれについて、定着ローラー91の長手方向における位置と損傷度とが対応付けられて記憶される。また、記憶部74には、予め定められた閾値が記憶されている。また、記憶部74には、用紙サイズ毎に、定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置が記憶されている。
通信部75は、LAN等の通信ネットワークNに接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
次に、サーバー装置70における動作について説明する。
図23は、サーバー装置70において実行される第1の画像形成装置選択処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部71のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部71は、通信部75により、通信ネットワークNを介して接続された画像形成装置100A,100B,100C,・・・のそれぞれから、各画像形成装置100A,100B,100C,・・・の記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS91)。制御部71は、画像形成装置毎に、位置と損傷度とを対応付けて記憶部74に記憶させる。
次に、制御部71は、ジョブに対応する用紙のサイズに応じて、記憶部74から定着ローラー91の長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する(ステップS92)。
次に、制御部71は、定着ローラー91の長手方向における全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置があるか否かを判断する(ステップS93)。
全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置がある場合には(ステップS93;YES)、制御部71は、全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置のうち、損傷度が閾値に最も近い画像形成装置を選択する(ステップS94)。例えば、定着ローラー91の長手方向における各位置に対応する損傷度のうち、最大の損傷度同士を比較して、閾値により近い方の画像形成装置を選択する。
ステップS93において、全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置がない場合(ステップS93;NO)、すなわち、全ての画像形成装置100A,100B,100C,・・・において、いずれかの位置の損傷度が閾値以上である場合には、制御部71は、ステップS92で取得した用紙端部の通過位置に基づいて、今回のプリントにおいて、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過するか否かを判断する(ステップS95)。
今回のプリントにおいて、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過しない場合には(ステップS95;NO)、制御部71は、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過しない画像形成装置のうち、損傷度が最も大きい画像形成装置を選択する(ステップS96)。例えば、定着ローラー91の長手方向における各位置に対応する損傷度のうち、最大の損傷度同士を比較して、より大きい方の画像形成装置を選択する。ステップS94及びステップS96において、制御部71は、選択手段として機能する。
ステップS95において、今回のプリントで、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過する場合には(ステップS95;YES)、制御部71は、ユーザーに画像不良が出る可能性があることを報知する(ステップS97)。
ここで、画像不良が出る可能性はあるが、それでもプリントを行いたい場合には、ユーザーは操作部72からプリント指示を行う。制御部71は、操作部72からプリント指示があったか否かを判断する(ステップS98)。プリント指示がなかった場合には(ステップS98;NO)、処理が終了する。
ステップS98において、プリント指示があった場合には(ステップS98;YES)、ユーザーは、操作部72からプリントを実行する画像形成装置を選択する。
ステップS94の後、ステップS96の後、又は、ステップS98において、プリント指示があった場合には(ステップS98;YES)、制御部71は、通信部75により、選択された画像形成装置に対して、ジョブを実行させるためのプリント指示を送信する(ステップS99)。プリント指示には、用紙サイズ、印字情報、各種設定情報等が含まれる。
以上で、第1の画像形成装置選択処理が終了する。
選択された画像形成装置では、サーバー装置70から送信されたプリント指示が受信されると、プリント指示に基づいてジョブが実行される。
第1の画像形成装置選択処理によれば、ジョブに対応する用紙のサイズと、記憶部74に記憶されている複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、複数の画像形成装置のうちジョブを実行させる画像形成装置を選択することができる。
例えば、ステップS95において、損傷度が閾値以上の位置を用紙が通過しない場合には、損傷度が最も大きい画像形成装置を選択するので、損傷度が閾値に達した場合であっても、定着ローラー91の傷が画像に影響を及ぼさないときには、定着ローラー91を継続して使用することができる。このようにして、定着ローラー91の傷による画像不良以外の要因で定着装置9が交換されるようにし、定着ローラー91及び定着装置9全体の寿命を延ばすようにする。
また、ステップS94において、損傷度が閾値に最も近い画像形成装置を選択することで、他の機能的な要因で定着装置9が交換されるようにする。
ただし、大量にプリントする場合には、ジョブ中の損傷度の増加に伴い、ジョブが中断されることがないようにすることが好ましい。
図24は、サーバー装置70において実行される第2の画像形成装置選択処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部71のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部71は、通信部75により、通信ネットワークNを介して接続された画像形成装置100A,100B,100C,・・・のそれぞれから、各画像形成装置100A,100B,100C,・・・の記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得する(ステップS101)。制御部71は、画像形成装置毎に、位置と損傷度とを対応付けて記憶部74に記憶させる。
次に、制御部71は、ジョブに対応する印字情報を取得する(ステップS102)。
次に、制御部71は、定着ローラー91の長手方向における全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置があるか否かを判断する(ステップS103)。
全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置がある場合には(ステップS103;YES)、制御部71は、全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置のうち、損傷度が閾値に最も近い画像形成装置を選択する(ステップS104)。例えば、定着ローラー91の長手方向における各位置に対応する損傷度のうち、最大の損傷度同士を比較して、閾値により近い方の画像形成装置を選択する。なお、全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置の中から、定着ローラー91の損傷度以外の条件に基づいて、ジョブを実行させる画像形成装置を選択することとしてもよい。
ステップS103において、全ての位置の損傷度が閾値未満である画像形成装置がない場合(ステップS103;NO)、すなわち、全ての画像形成装置100A,100B,100C,・・・において、いずれかの位置の損傷度が閾値以上である場合には、制御部71は、印字情報に基づいて、損傷度が閾値以上の位置が画像領域であるか否かを判断する(ステップS105)。
損傷度が閾値以上の位置が画像領域である場合には(ステップS105;YES)、制御部71は、印字情報に基づいて、損傷度が閾値以上の位置が文字領域であるか否かを判断する(ステップS106)。
ステップS105において、損傷度が閾値以上の位置が画像領域でない場合には(ステップS105;NO)、制御部71は、損傷度が閾値以上の位置が画像領域でない画像形成装置のうち、損傷度が最も大きい画像形成装置を選択する(ステップS107)。また、ステップS106において、損傷度が閾値以上の位置が文字領域である場合には(ステップS106;YES)、制御部71は、損傷度が閾値以上の位置が文字領域である画像形成装置のうち、損傷度が最も大きい画像形成装置を選択する(ステップS107)。例えば、定着ローラー91の長手方向における各位置に対応する損傷度のうち、最大の損傷度同士を比較して、より大きい方の画像形成装置を選択する。ステップS104及びステップS107において、制御部71は、選択手段として機能する。
ステップS107の後、又は、ステップS106において、損傷度が閾値以上の位置が文字領域でない場合には(ステップS106;NO)、制御部71は、ユーザーに画像不良が出る可能性があることを報知する(ステップS108)。
ここで、画像不良が出る可能性はあるが、それでもプリントを行いたい場合には、ユーザーは操作部72からプリント指示を行う。制御部71は、操作部72からプリント指示があったか否かを判断する(ステップS109)。プリント指示がなかった場合には(ステップS109;NO)、処理が終了する。
ステップS106において、損傷度が閾値以上の位置が文字領域でない場合であって(ステップS106;NO)、かつ、ステップS109において、プリント指示があった場合には(ステップS109;YES)、ユーザーは、操作部72からプリントを実行する画像形成装置を選択する。
ステップS104の後、又は、ステップS109において、プリント指示があった場合には(ステップS109;YES)、制御部71は、通信部75により、選択された画像形成装置に対して、ジョブを実行させるためのプリント指示を送信する(ステップS110)。
以上で、第2の画像形成装置選択処理が終了する。
選択された画像形成装置では、サーバー装置70から送信されたプリント指示が受信されると、プリント指示に基づいてジョブが実行される。
第2の画像形成装置選択処理によれば、ジョブに対応する印字情報と、記憶部74に記憶されている複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、複数の画像形成装置のうちジョブを実行させる画像形成装置を選択することができる。
例えば、ステップS105,S106において、損傷度が閾値以上の位置が非画像領域又は文字領域である場合に、損傷度が最も大きい画像形成装置を選択するので、損傷度が閾値に達した場合であっても、定着ローラー91の傷が画像に影響を及ぼさないときには、定着ローラー91を継続して使用することができる。このようにして、定着ローラー91の傷による画像不良以外の要因で定着装置9が交換されるようにし、定着ローラー91及び定着装置9全体の寿命を延ばすようにする。
また、ステップS104において、損傷度が閾値に最も近い画像形成装置を選択することで、他の機能的な要因で定着装置9が交換されるようにする。
ただし、大量にプリントする場合には、ジョブ中の損傷度の増加に伴い、ジョブが中断されることがないようにすることが好ましい。
なお、ステップS101で損傷度を取得するのではなく、待機時に予め各画像形成装置100A,100B,100C,・・・の記憶部14に記憶されている位置毎の損傷度を取得しておき、いずれかの位置で損傷度が閾値以上の画像形成装置を表示しておいてもよい。あるいは、各画像形成装置100A,100B,100C,・・・について、損傷度が閾値以上の位置があるか否かを表示しておいてもよい。
また、ステップS101における画像形成装置100A,100B,100C,・・・からの損傷度の取得は、印字情報を確認した後に、対象の印字位置に対して必要な位置の損傷度のみを取得することとしてもよい。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、サーバー装置70は、各画像形成装置100A,100B,100C,・・・において算出された位置毎の損傷度を取得するので、各画像形成装置100A,100B,100C,・・・における定着ローラー91の損傷を、定着ローラー91の長手方向の位置毎に把握することができる。
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成装置及びジョブ管理システムの例であり、これに限定されるものではない。各装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
9 定着装置
9A 定着装置
10 画像形成部
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 記憶部
15 通信部
16 変位計測部
50 定着揺動機構
60 用紙シフト機構
70 サーバー装置
71 制御部
72 操作部
73 表示部
74 記憶部
75 通信部
91 定着ローラー
92 押圧ローラー
96 研磨ローラー
100 画像形成装置
100A,100B,100C,・・・ 画像形成装置
200 ジョブ管理システム
N 通信ネットワーク

Claims (20)

  1. 定着ローラーと、当該定着ローラーに対して押圧される押圧ローラーと、を有する定着装置を備える画像形成装置において、
    前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記定着ローラーの長手方向における用紙の端部が通過する位置を取得する取得手段と、
    前記定着装置を用紙が通過する際の前記押圧ローラーの前記定着ローラーに対向する方向の変位を計測する変位計測手段と、
    前記変位計測手段により計測された変位及び前記定着装置を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値を、前記取得手段により取得された位置に対応する損傷度として前記記憶手段に記憶させる制御手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度は、各位置について、前記変位計測手段により計測された変位及び前記定着装置を通過した用紙の搬送方向における長さに基づく値が累積された値である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度を表示手段に表示させる請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、プリントを停止させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、前記損傷度が前記閾値に達した位置を通過する用紙サイズのプリントを停止させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度のうちいずれかが予め定められた閾値に達した場合に、前記損傷度が前記閾値に達した位置が非画像領域又は文字領域であるときには、プリントを実施させ、前記損傷度が前記閾値に達した位置が非画像領域又は文字領域でないときには、プリントを停止させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度、予め定められた閾値及びプリント要求された印字情報に基づいて、プリントが可能であるか否かを判断し、当該判断結果を表示手段に表示させる請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記閾値は、印字情報の種類毎に予め定められている請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、用紙のサイズ毎に当該用紙が前記定着装置を通過した際に前記変位計測手段により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出し、当該算出された1枚当たりの損傷度、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度及び予め定められた閾値に基づいて、用紙のサイズ毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示手段に表示させる請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、印字情報の種類毎に所定のサイズの用紙が前記定着装置を通過した際に前記変位計測手段により計測された変位及び当該用紙の搬送方向における長さに基づいて、1枚当たりの損傷度を算出し、当該算出された1枚当たりの損傷度、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度及び印字情報の種類毎に予め定められた閾値に基づいて、印字情報の種類毎にプリント可能枚数を算出し、当該算出されたプリント可能枚数を表示手段に表示させる請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 通信ネットワークを介して接続された外部装置に対して、前記記憶手段に記憶されている位置毎の損傷度を送信する送信手段を備える請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記閾値を変更する変更手段を備える請求項4〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 通信ネットワークを介して接続された外部装置から送信された前記閾値の変更指示を受信する受信手段を備え、
    前記変更手段は、前記受信手段により受信された変更指示に基づいて、前記閾値を変更する請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、画像品質を確認するための画像を用紙にプリントさせ、
    前記用紙にプリントされた画像を確認したユーザーからの前記閾値の変更指示を受け付ける操作手段を備え、
    前記変更手段は、前記操作手段により受け付けられた変更指示に基づいて、前記閾値を変更する請求項12に記載の画像形成装置。
  15. 前記定着装置を用紙の搬送方向と直交する方向に揺動させる定着揺動機構を備え、
    前記制御手段は、前記定着揺動機構により揺動された前記定着装置の位置に基づいて、前記損傷度を算出する請求項1〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  16. 前記定着装置に対する用紙の位置を用紙の搬送方向と直交する方向にシフトさせる用紙シフト機構を備え、
    前記制御手段は、前記用紙シフト機構によりシフトされた前記定着装置に対する用紙の位置に基づいて、前記損傷度を算出する請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記定着ローラーの表面を研磨する研磨機構を備え、
    前記制御手段は、前記研磨機構により前記定着ローラーの表面が研磨された場合に、前記損傷度から所定の値を減じる請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記定着装置は、交換可能となっており、
    前記記憶手段には、前記定着装置毎に、前記位置毎の損傷度が記憶されている請求項1〜17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 複数の画像形成装置と、当該複数の画像形成装置と通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続されたサーバー装置と、を備えるジョブ管理システムにおいて、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれは、請求項1〜18のいずれか一項に記載の画像形成装置であり、
    前記サーバー装置は、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶するサーバー記憶手段と、
    ジョブに対応する用紙のサイズと、前記サーバー記憶手段に記憶されている前記複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、前記複数の画像形成装置のうち前記ジョブを実行させる画像形成装置を選択する選択手段と、
    を備えるジョブ管理システム。
  20. 複数の画像形成装置と、当該複数の画像形成装置と通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続されたサーバー装置と、を備えるジョブ管理システムにおいて、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれは、請求項1〜18のいずれか一項に記載の画像形成装置であり、
    前記サーバー装置は、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれについて、前記定着ローラーの長手方向における位置と損傷度とを対応付けて記憶するサーバー記憶手段と、
    ジョブに対応する印字情報と、前記サーバー記憶手段に記憶されている前記複数の画像形成装置のそれぞれについての位置毎の損傷度と、に基づいて、前記複数の画像形成装置のうち前記ジョブを実行させる画像形成装置を選択する選択手段と、
    を備えるジョブ管理システム。
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