JP2015001173A - 船外機のエンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動のタイミングにおけるクランク角度に関わらず、大気圧力の推定の精度を高める。【解決手段】エンジン11と、エンジン11に燃焼用の空気を供給する吸気系4と、吸気経系4の内部圧力を検出する吸気圧力検出604と、エンジン11の回転によって発電する発電機131とを有する船外機のエンジン制御装置5であって、エンジン11を始動させるためのクランキングにより発電機131が発電を開始するとその電力によって起動し、吸気圧力検出器604の検出結果からクランキング時における吸気系4の内部圧力のピーク値を取得し、ピーク値に基づいて大気圧力を推定する。【選択図】図6

Description

本発明は、船外機のエンジンの制御装置に関する。
駆動力源としてエンジン(内燃機関)を有する船外機は、大気圧力を検出してエンジンの制御に用いている。大気圧力を検出するための構成としては、エンジンの停止中に吸気圧力検出器によって吸気経路の内部圧力を検出し、この内部圧力を大気圧力とする構成がある。これは、エンジンの停止中においては、吸気経路の内部圧力は大気圧力とほぼ等しいことを利用するものである。
このような構成として、特許文献1には、エンジンの始動信号の発生から所定の時間以内において、吸気経路(インテークマニホールド)の内部圧力を検出し、この検出結果を近似大気圧力とする構成が開示されている。また、特許文献2には、電源がONであって、かつエンジンが回転していない状態で、吸気圧力検出器によって大気圧力を検出する構成が開示されている。
ところで、バッテリーレスの船外機は、エンジンの回転によって発電機を駆動し、発電された電力を用いてエンジン制御装置が動作する。したがって、バッテリーレスの船外機では、エンジンが回転していないとエンジン制御装置が動作しないため(検出の動作に必要な電力が得られないため)、吸気経路(インテークマニホールド)の内部圧力を利用して大気圧力を直接検出できない。また、バッテリーを有していても、バッテリーの充電量が低いと(またはゼロであると)、エンジンの停止中にはエンジン制御装置が動作しないため、大気圧力を検出できない。
リコイルを用いて手動クランキングしてエンジンを起動させる場合には、手動クランキングによる回転で発電機が発電すると、エンジン制御装置が起動して吸気圧力(吸気経路の内部圧力)の検出を行う。
特開平05−001615号公報 特開平11−247706号公報 特許第3788290号公報
クランキングにおける吸気圧力は、エンジンの吸気工程では大気圧に対して負圧になる。これに対して、圧縮〜燃焼〜排気の工程では吸気されないので吸気圧力は大気圧力にほぼ等しくなるはずである。そこで、手動クランキング中における圧縮〜燃焼〜排気の工程の吸気圧力を検出することにより、大気圧力を検出できることになる。
しかしながら、吸気工程で負圧となった吸気圧力は、圧縮〜燃焼〜排気の工程にて瞬時に大気圧力に戻らず徐々に大気圧に近づく為、吸気圧力検出器による検出結果のピーク値(圧縮〜燃焼〜排気の工程における吸気圧力)は、吸気圧力の検出開始のタイミング(エンジンの制御装置の起動タイミング)におけるクランク角度(エンジンの工程に関する状態)に応じて誤差が生じる。このため、エンジンの手動クランキング中にエンジン制御装置が起動する構成では、大気圧力を正確に検出することが困難であった。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、大気圧力の検出開始のタイミングにおけるクランク角度にかかわらず、大気圧力の検出(推定)の精度を高めることである。
前記課題を解決するため、本発明は、エンジンと、前記エンジンに燃焼用の空気を供給する吸気経路と、前記吸気経路の内部圧力を検出する吸気圧力検出手段と、前記エンジンの回転によって発電する発電機と、を有する船外機のエンジン制御装置であって、前記エンジンを始動させるためのクランキングにより前記発電機が発電を開始すると前記発電機が発電する電力によって起動し、前記吸気圧力検出手段の検出結果からクランキング時における前記吸気経路の内部圧力のピーク値を取得し、前記ピーク値に基づいて大気圧力を推定することを特徴とする。
前記船外機は、前記エンジンのクランク角度を検出するクランク角信号検出手段を更に有し、前記クランク角信号検出手段から起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度を取得し、起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度に応じて前記ピーク値を補正する構成であってもよい。
起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度に応じた補正値を有しており、前記ピーク値に前記補正値を加算した値を大気圧力であるとする構成であってもよい。
本発明によれば、大気圧力の検出開始のタイミングにおけるクランク角度に応じて生じる誤差を補正することができる。したがって、起動のタイミングにおけるクランク角度に関わらず、検出の精度を高めることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる船外機が船舶に設置された状態を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施形態にかかる船外機の構成を模式的に示す側面図である。 図3は、船外機のシステムの構成の一例を示すブロック図である。 図4は、エンジンの吸気系の要部を示す模式図である。 図5は、船外機のシステムのうち、エンジンの始動と電力の供給に関する部分を抜き出して示すブロック図である。 図6は、吸気圧力検出器から取得される吸気圧力の時間変化の例を模式的に示すグラフである。 図7は、エンジン制御装置の起動時におけるクランク角度とピーク値との関係の例を示すグラフである。 図8は、吸気圧力の補正値を規定するテーブルの構成の例を示す図である。 図9は、大気圧力を補正する処理および動作を示すフローチャートである。 図10は、第1の推定処理の内容を示すフローチャートである。 図11は、第2の推定処理の内容を示すフローチャートである。 図12は、第1の推定処理と第2の推定処理を実現するためにエンジン制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態にかかる船外機1が適用される船舶7の構成について、図1を参照して説明する。図1に示すように、船外機1は、船尾(たとえば、船舶7のトランサムボード71)に、ブラケット装置140を介して取り付けられて使用される。
船舶7の略中央部には、操舵室72が設けられる。操舵室72には、使用者(操船者)が着座する操舵席721と、使用者が操作する操作パネル722とが設けられる。
操作パネル722には、タコメーターや速度計などの計器類635や、モニターなどの表示装置636や、警告ブザーなどの報知装置637や、操舵ハンドル73などが設けられる。
操舵席721の側方には、船外機1を操作するためのリモコンボックス74が設けられる。リモコンボックス74には、スロットルレバー742と、シフトレバー741と、ストップスイッチ621(エマージェンシースイッチ)とが設けられる。スロットルレバー742は、スロットルボディー633を操作してスロットル開度を調整するための操作部材である。シフトレバー741は、船舶7の前進/後進/中立を切替えるための操作部材である。ストップスイッチ621は、船外機1を緊急停止させるためのスイッチである。
次に、船外機1の全体的な構成について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、船外機1は、駆動力源としてのエンジン11(内燃機関)を有する。エンジン11には、たとえばバーティカル型(縦型)の水冷四気筒エンジンが適用される。この場合には、エンジン11は、シリンダヘッド111、シリンダブロック112、クランクケース113などとの組み合わせにより構成される。そして、船舶7に取り付けられた状態で最も前側にクランクケース113が配置され、クランクケース113の後側にシリンダブロック112が配置され、さらにシリンダブロック112の後側にシリンダヘッド111が配置される。
エンジン11は、エンジンホルダ104の上側に配置される。エンジンホルダ104の下側には、オイルパン103が配置される。そして、エンジンホルダ104とエンジン11とオイルパン103とは、エンジンカバー101によって覆われる。
オイルパン103の下側には、ドライブシャフトハウジング102が設けられ、さらに、ドライブシャフトハウジング102の下側にはギアケース121が設けられる。
ドライブシャフトハウジング102の内部には、ドライブシャフト120が回転可能に収容される。ドライブシャフト120は、軸線が略鉛直方向に沿うように配置されており、その上端部はエンジン11のクランクシャフト114に連結され、下端部はギアケース121内に達する。
ギアケース121内には、ドライブシャフト120の下端部と、プロペラシャフト123と、シフト装置122(逆転器)とが収容される。シフト装置122は、ドライブシャフト120からプロペラシャフト123への回転動力の断続と回転方向の正逆の切換を行う。プロペラシャフト123の後端部には、推進プロペラ126が設けられる。このように、エンジン11の回転動力は、ドライブシャフト120とシフト装置122とプロペラシャフト123を通じて、推進プロペラ126に伝達される。
なお、シフト装置122は、シフトロッド125によって、エンジンカバー101内に設けられるアクチュエーター124と連結されている。アクチュエーター124は、リモコンボックス74に設けられるシフトレバー741によって遠隔操作される。使用者は、リモコンボックス74のシフトレバー741を操作することにより、船舶7の前進/後進/中立の切替えを行うことができる。
ブラケット装置140は、スイベルブラケット141とトランサムブラケット142をと有する。
スイベルブラケット141は、上下方向に沿って配置されパイロットシャフト143を介して、船外機1の本体の前側に水平方向に回転可能(左右方向に揺動可能)に連結される。すなわち、スイベルブラケット141はパイロットシャフト143を回転可能に支持する。パイロットシャフト143の上端と下端は、それぞれ、アッパーマウントブラケット144とロアーマウントブラケット145を介して船外機1の本体の前側に固定される。アッパーマウントブラケット144には、ステアリングブラケット146が設けられる。ステアリングブラケット146は、図略のケーブルなどによって、操舵ハンドル73に連結される。使用者は、操舵ハンドル73の操作によって、船外機1の本体を、パイロットシャフト143を中心としてブラケット装置140に対して左右方向に操舵することができる。
トランサムブラケット142とスイベルブラケット141とは、船舶7の左右方向に沿って配置されるティルト軸147を介して、相対的に上下方向(ピッチング方向)に回転可能(揺動可能)に連結される。具体的には、ティルト軸147は左右方向に延伸するようにスイベルブラケット141に支持される。そして、トランサムブラケット142は、ティルト軸147を回転可能に支持する。
使用者は、ティルト軸147を中心として、船外機1の本体を上下方向にティルト操作およびトリム操作を行うことができる。なお、船外機1のティルトとトリムは、トリムアップ制御装置630とトリムダウン制御装置631とが、使用者の操作にしたがって油圧により行う。
なお、エンジンホルダ104の前部には、左右一対のアッパーマウントユニット149が設けられる。そして、エンジンホルダ104とアッパーマウントブラケット144とは、左右一対のアッパーマウントユニット149を介して結合される。また、ドライブシャフトハウジング102の両側部には、一対のロアーマウントユニット150が設けられる。ドライブシャフトハウジング102とロアーマウントブラケット145とは、一対のロアーマウントユニット150を介して連結される。
このほか、船外機1は、発電機131と、バッテリー132と、エンジンスターター133(図1では省略)とを有する。これらについては後述する。
次に、船外機1のシステムの構成について、図3を参照して説明する。図3は、船外機1のシステムの構成の例を示すブロック図である。図3に示すように、船外機1のシステムは、エンジン制御装置5を有する。エンジン制御装置5は、入力回路53と、出力回路54と、演算部51と、メモリー52と、通信I/F58とを含む。入力回路53には、所定の検出器や所定の操作部材が接続される。出力回路54には、所定の装置類が接続される。通信I/F58は、通信装置55に接続される。
入力回路53に接続される検出器や操作部材とそれらの機能は、次のとおりである。
船体速度検出器600は、船舶7の航行速度を検出する。カム軸信号検出器601は、エンジン11のカム軸(図略)の位相を検出する。クランク角信号検出器602(回転数検出器)は、エンジン11のクランクシャフト114の位相(以下、「クランク角」と記す)と回転数を検出する。スロットル開度検出器603(スロットルポジションセンサー)は、スロットル開度(エンジン11の吸気系4(後述)に含まれるスロットルボディー633の開度)を検出する。吸気圧力検出器604は、スロットルボディー633の下流側において、吸気系4の吸気圧力(吸気経路の内部圧力)を検出する。吸気温度検出器605は、吸気温度を検出する。エンジン温度検出器606(冷却水温度検出器)は、エンジン11の温度(冷却水の温度)を検出する。排気温度検出器607は、エンジン11の排気温度を検出する。エンジン傾斜角度検出器608は、エンジン11の傾斜角(トリム角)を検出する。スロットル操作検出器609は、スロットルレバー742の操作量を検出する。マニホールド温度検出器610は、吸気系4のインテークマニホールド44の温度を検出する。シリンダー温度検出器611は、エンジン11のシリンダー壁面の温度を検出する。シフト検出器622は、シフトレバー741のポジション(前進/後進/中立)を検出する。そして、これらの検出器による検出結果は、入力回路53に入力される。
なお、図3においては、船外機1のシステムが通信装置55を有し、船体速度検出器600による航行速度の検出結果はこの通信装置55を介してエンジン制御装置5に入力される構成を示す。ただし、他の検出器と同様に、船体速度検出器600による航行速度の検出結果は、入力回路53に入力される構成であってもよい。
メインスイッチ620は、船外機の始動と停止の操作を行うためのスイッチである。ストップスイッチ621(エマージェンシースイッチ)は、船外機1を緊急停止させるためのスイッチである。
設定スイッチ623は、船外機1の各種設定を行うためのスイッチである。
PTTスイッチ(UP)624は、船外機1をトリムアップさせるためのスイッチである。PTTスイッチ(DOWN)625は、船外機1をトリムダウンさせるためのスイッチである。
これらの各操作部材(スイッチ)が操作されると、操作に応じた制御信号がエンジン制御装置5の入力回路53に入力される。
出力回路54に接続される装置類とそれらの機能は、次のとおりである。
トリムアップ制御装置630は、船外機1のトリムアップを行う。トリムダウン制御装置631は、船外機1のトリムダウンを行う。インジェクター632は、燃焼用の空気に燃料を混合する。スロットルボディー633は、燃焼用の空気の供給量を制御する。ISCバルブ634は、エンジン11のアイドリング回転数を制御する。計器類635、表示装置636、報知装置637は、船外機1や船舶7に関する情報を使用者に提示する。フューエルポンプ638は、燃料タンク(図略)からエンジン11(インジェクター632)に燃料を供給する。イグニッションコイル639は、エンジン11のスパークプラグ45(図4参照)で放電するための高電圧を作り出す。
前記各検出器および操作部材からの検出結果や制御信号は、入力回路53または通信装置55を介して、エンジン制御装置5の演算部51に入力される。演算部51は、これらの検出結果や制御信号に基づいて、所定の演算を行う。そして、演算部51は、演算結果に応じて船外機1の各部を制御や駆動するための信号を、出力回路54を介して船外機1の前記の装置類に出力する。これにより、船外機1の装置類が制御される。
例えば、演算部51は、燃料の供給量情報に関する制御信号をフューエルポンプ638に出力しフューエルポンプ638の作動を制御する。燃料の噴射情報に関する制御信号をインジェクター632に出力しインジェクター632の作動を制御する。吸気量に関する制御信号をスロットルボディー633に出力しスロットルボディー633のスロットル開度を制御する。トリムアップ量とトリムダウン量に関する制御信号をトリムアップ制御装置630やトリムダウン制御装置631に出力する。また、演算部51は、エンジン11の回転数信号や、各機器の異常を報知する信号を、操作パネル722の計器類635(たとえばタコメーター)や表示装置636(たとえばモニター)や報知装置(たとえばブザー)に出力する。さらに演算部51は、点火装置56(電源回路57が接続される)に点火に関する制御信号を出力し、点火装置56は点火信号をイグニッションコイル639に出力し作動させる。
演算部51は、たとえば、CPUとRAMとROMとを有するコンピューターが適用される。コンピューターのROMには、船外機1を制御するためのコンピュータープログラムや各種設定がコンピューター読取可能に格納される。コンピューターのCPUは、ROMに格納されるコンピュータープログラムを読み出し、RAMに展開して実行する。これにより、船外機1の制御(この制御には、後述する付加判別値を補正する処理を含む)が実現する。さらに、エンジン制御装置5は、EEPROMなどのメモリー52を有する。そして、メモリー52には、船外機1を制御するための各種設定が、コンピューター読取り可能に格納される。なお、船外機1を制御するためのコンピュータープログラムは、このメモリー52に格納されていてもよい。
次に、エンジン11の吸気系4の構成について、図4を参照して説明する。図4は、エンジン11の吸気系4の要部の構成を模式的に示す断面図である。
エンジン11の吸気系4は、エアーインテークサイレンサー41と、空気量調整手段としてのスロットルボディー633と、空気付加手段としてのISCバルブ634(アイドルスピードコントロールバルブ)と、インテークマニホールド44とを有する。そして、これらが、吸気経路(燃焼用の空気の供給経路)を構成する。
エアーインテークサイレンサー41は、吸気音を低減する。エアーインテークサイレンサー41の下流側には、吸気温度を検出する吸気温度検出器605が設けられる。吸気温度検出器605により検出された吸気温度は、エンジン制御装置5の入力回路53に入力される。
スロットルボディー633は、エンジン11に供給する燃焼用の空気の流量を調整する。スロットルボディー633には、スロットル開度を検出するスロットル開度検出器603(スロットルポジションセンサー)が設けられる。エンジン制御装置5は、スロットル操作検出器609によるスロットルレバー742の操作量と、スロットル開度検出器603による開度の検出結果とに応じて、スロットル開度を制御する。
ISCバルブ634は、スロットル開度が全閉時(エンジン11のアイドリング回転時)において、燃焼用の空気を供給することにより、アイドリング回転時のエンジン11の回転数を制御する。また、スロットル開度が急激に全閉になった場合に、エンジン11の回転が停止することを防止または抑制する。
スロットルボディー633の下流側には、吸気圧力検出器604とインテークマニホールド44とが設けられる。吸気圧力検出器604は、スロットルボディー633の下流側において吸気圧力を検出する。インテークマニホールド44は、燃焼用の空気を各シリンダーに分配する。
インテークマニホールド44の下流側には、各シリンダーのインテークポートが接続される。インテークマニホールド44またはインテークポートには、燃焼用の空気に燃料を混合するインジェクター632が設けられる。
このほか、エンジン11には、シリンダーの壁温を検出するシリンダー温度検出器611が設けられる。
次に、船外機1のシステムのうち、エンジン11の始動と電力の供給に関する部分について説明する。図5は、船外機1のシステムのうち、エンジン11の始動と電力の供給に関する部分を抜き出して示すブロック図である。
図5に示すように、船外機1は、エンジン11と、発電機131と、バッテリー132と、エンジンスターター133(セルモーター)と、リコイル134とを有する。
発電機131は、エンジン11のクランクシャフト114に連結されており、クランクシャフト114の回転が伝達されて発電する。バッテリー132は、発電機131により充電される。発電機131により発電された電力は、直接的に、またはいったんバッテリー132に充電されて、船外機1の各部に供給される。エンジンスターター133は、エンジン11を始動させるためのモーターである。エンジンスターター133は、スタートスイッチ626が操作されると、バッテリー132に充電されている電力によって回転してエンジン11を始動させる。リコイル134は、電力を必要とせず使用者の操作によってエンジン11を始動させる。なお、発電機131と、バッテリー132と、エンジンスターター133と、リコイル134とは、従来公知の構成が適用できる。したがって、詳細な説明は省略する。
次に、大気圧力を推定する動作および処理について説明する。船外機1は、専用の大気圧力検出器を有さず、吸気圧力検出器604による吸気圧力(吸気経路の内部圧力)の検出結果に基づいて大気圧力を推定する。このような構成であると、専用の大気圧力検出器が不要であるから、船外機1の部品コストや製造工程の削減を図ることができる。
船外機1がバッテリーレスである場合には、リコイル134を用いたクランキングによって発電機131が発電を開始するまでは、エンジン制御装置5に電力が供給されない。このため、クランキングが開始されクランクシャフト114が回転して発電を開始するまでは、エンジン制御装置5は吸気圧力の検出と大気圧力の推定ができない。なお、船外機1がバッテリー132を有していても、バッテリー132の残量が少ない場合(またはゼロの場合)にはエンジン制御装置5に電力が供給されないので同様に吸気圧力の検出と大気圧力の推定ができない。
本実施形態では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキング時の吸気圧力のピーク値から大気圧力を推定する。
ここで、『クランキング時』とは、エンジンスターター133またはリコイル134によりエンジン11のクランクシャフト114が回転を開始してから初爆(エンジン11の燃焼サイクルの開始)により回転数が急上昇を開始するまでの期間をいうものとする。
図6は、クランキング時において、吸気圧力検出器604から取得される吸気圧力の時間変化の例を模式的に示すグラフであって、異なるエンジン制御装置5の起動のタイミング(すなわち、吸気圧力の検出開始のクランク角)での例を模式的に示すグラフである。図6においては、360°位相差の2気筒エンジンであって、エンジン制御装置5の起動のタイミング(クランク角)が0°の例と180°である例を示す。図6に示すように、各タイミングから検出が始まるクランキング時の吸気圧力は、エンジンの吸気工程で低くなって大気圧に対して負圧になり、その後の圧縮〜燃焼〜排気の工程では徐々に大気圧に近づく。しかし、大気圧に戻る前に次の吸気工程が始まり吸気圧力が更に低下する状態が繰り返される為に、吸気圧力は時間と共に低い値となっていく。尚、吸気圧力の変化は、エンジンの工程に対して、若干のタイムラグを有している。以下、『エンジン制御装置5の起動のタイミングにおけるクランク角』を『起動時クランク角』と記すことがある。
クランキング時であっても、エンジン11の吸気工程では、吸気圧力は大気圧力に対して負圧になる。しかしながら、クランキング時においてはクランクシャフト114の回転数が初爆以降に比較して低いため、エンジン11の燃焼行程〜爆発工程〜排気工程においては、吸気圧力は大気圧力に近い値になる。
ただし、検出される吸気圧力の推移は、起動時クランク角によって相違する。このため、図6に示すように、吸気圧力のピーク値は起動時クランク角によって異なるものになり、起動時クランク角に応じて吸気圧力のピーク値と大気圧力との圧力差が異なるものになる。
図7は、起動時クランク角と吸気圧力のピーク値との関係の例を示すグラフであって、検出を開始する各起動時クランク角毎に検出された吸気圧力のピーク値を示すグラフである。図7に示すように、本実施形態では、クランキング時における吸気圧力のピーク値を基本大気圧力とみなす。そして、この基本大気圧力を補正することによって実際の大気圧力を推定する。本実施形態では、補正値として、吸気圧力のピーク値と大気圧力との差圧を用いる。そして、エンジン制御装置5の演算部51は、起動時クランク角に応じて、基本大気圧力に補正値を加算する。加算した値が、推定された大気圧力である。
この補正値は、実験や解析などによってあらかじめ設定されるものである。
図8は、吸気圧力の補正値を規定するテーブルの構成の例を示す。以下、このテーブルを『補正テーブル』と記す。なお、図8は、説明の単純化のため、エンジン11が4ストロークタイプの単気筒エンジンに適用される補正テーブルの例を示す。エンジン11が4ストロークタイプで単気筒である場合には、クランクシャフト114が2回転して1燃焼サイクルとなる。このため、補正テーブルには、クランク角が0°〜720°の範囲で、各角度について補正値が規定される。また、エンジン11が4ストロークタイプの2気筒エンジン(ピストンの位相が互いに360°ずれているエンジン)であれば、補正テーブルには、クランク角が0°〜360°の範囲で、各角度について補正値が規定される。このほか、エンジン11が2ストロークタイプの単気筒エンジンであれば、補正値は、クランク角が0°〜360°の範囲で規定される。
この補正テーブルは、メモリー52または演算部のROMに、コンピューター読取可能な形式であらかじめ保存されている。
尚、吸気圧力はスロットル開度の影響を受ける。本実施例では、始動時にスロットル開度が所定値(全閉)の状態を想定して補正テーブルの例を示したが、その他のスロットル開度に対応する為には、更にスロットル開度毎の補正テーブルを用いる。そして、スロットル開度検出器603の検出値に応じて適切な補正テーブルを用いることで、吸気圧力をスロットル開度に対応した補正値で補正することによって実際の大気圧力をより精度よく推定することが可能となる。
図9〜図11は、大気圧力を補正する処理および動作を示すフローチャートである。図10は、図9の第1の推定処理の内容を示すフローチャートである。図11は、図9の第2の推定処理の内容を示すフローチャートである。
図9に示すように、使用者は、エンジン11の始動方法を選択することになる。リコイル134を用いた手動クランキングによりエンジン11を始動する場合には、第1の推定処理に進む。エンジンスターター133を用いてエンジン11を始動する場合には、第2の推定処理に進む。詳細は後述するが、エンジン制御装置5の演算部51は、エンジン11の始動がエンジンスターター133によるものか、リコイル134の操作によるものかを判定する。たとえば、エンジン制御装置5の演算部51は、起動された時にクランクシャフト114の回転の状態やスタートスイッチ626等のスイッチ類の操作の履歴から、スタートスイッチ626の操作による起動であるか、リコイル134の操作による起動であるか判定する。そして、第1の推定処理または第2の推定処理に進む。エンジン制御装置5が自動的にエンジン11の始動方法を推定して対応するので、共通化が可能となるとともに、ユーザーの利便性が向上する。
次に、第1の推定処理の内容について、図10を参照して説明する。
ステップS101は、図9の内容と重複するが理解を容易にする為に記載したステップであって、ステップS101では、使用者がリコイル134を操作してエンジン11が始動するきっかけを作ったことを検出・判定する。
ステップS102では、使用者によるリコイル134の操作によって、クランキングが開始する。そして、これに伴い発電機131が発電を開始する。
ステップS103では、発電機131が発電した電力によって、エンジン制御装置5が起動する。
ステップS104では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランク角信号検出器602から、起動時クランク角を取得する。そして、演算部51は、取得した起動時クランク角を一時的に記憶する。
ステップS105〜S111は、クランキング時における吸気圧力のピーク値を取得するステップである。
ステップS105では、エンジン制御装置5の演算部51は、吸気圧力検出器604から吸気圧力A(n)を取得する。なお、「n」は、何回目の吸気圧力の取得であるかを示すカウンター変数である。このステップで取得される吸気圧力A(n)は、クランキング時のスロットルボディー633の下流側における吸気経路の内部圧力である。
ステップS106では、エンジン制御装置5の演算部51は、今回取得した吸気圧力A(n)と前回取得した吸気圧力A(n−1)との大きさを比較する。今回取得した吸気圧力A(n)が前回取得した吸気圧力A(n−1)よりも大きい場合には、ステップS107に進む。そうでない場合には、ステップS107を経ずにステップS108に進む。なお、今回の取得が初回の取得である場合(n=1の場合)には、そのままステップS108に進む。
ステップS107では、エンジン制御装置5の演算部51は、今回取得した吸気圧力A(n)を、暫定的にクランキング時における吸気圧力のピーク値Bとする。そして、ステップS108に進む。
ステップS108では、条件に応じて処理および動作が分岐する。エンジン11が回転していない場合(すなわち、エンジン11の始動に失敗した場合)にはステップS110に進む。ステップS110では、取得した吸気圧力A(1)〜A(n)と、暫定的な吸気圧力のピーク値Bと、カウンター変数nとが初期化される。そしてステップS101に進みリコイル134の操作の検出・判定を待つ。一方、エンジン11が回転している場合には、ステップS109に進む。
ステップS109では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランク角信号検出器602からクランク角(回転数)を取得し、エンジン11の回転数が閾値以上であるか否かを判定する。この閾値は、エンジン11が始動したか否か(初爆により回転数が急上昇したか否か)の判断基準となる回転数である。エンジン11の回転数が閾値未満である場合には、ステップS111に進む。ステップS111では、エンジン制御装置5は、カウンター変数nをインクリメントする。そしてステップS105に戻り、吸気圧力検出器604から吸気圧力A(n)の取得を継続する。
一方、エンジン11の回転数が閾値以上である場合には、その後に吸気圧力のピーク値が検出される可能性は無いのでステップS112に進む。
以上のステップを経ると、クランキング時における吸気圧力のピーク値Bが取得される。換言すると、クランキング時における吸気圧力のピーク値Bが確定する。
ステップS112では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキング時における吸気圧力のピーク値Bを、基本大気圧力Dとする。
ステップS113では、エンジン制御装置5の演算部51は、ステップS104で取得した起動時クランク角に対応する補正値を、補正テーブル(図8参照)から取得する。
ステップS114では、エンジン制御装置5の演算部51は、基本大気圧力Dと、取得した補正値Eとから、大気圧力を推定する。ここでは、エンジン制御装置5の演算部51は、基本大気圧力Dに補正値Eを加算し、加算結果を大気圧力Fと推定する。そして、エンジン制御装置5の演算部51は、推定した大気圧力Fを記憶する。
このように、本実施形態では、クランキング時における吸気圧力のピーク値Bと、起動時クランク角に応じた補正値Eとにより、大気圧力Fを推定する。
S115において、エンジン11が停止した場合には、ステップS116に進む。
ステップS116では、取得した大気圧力Dと、取得した補正値Eと、推定した大気圧力Fとが初期化される。この場合には、更にスッテプS110を経て、ステップS101に戻る。
エンジン11の回転が継続している場合には、エンジン制御装置5の演算部51は、第1の推定処理を終了する。以降、エンジン制御装置5は、エンジン11が停止するまで、推定した大気圧力Fを用いてエンジン11を制御する。
次に、第2の推定処理の内容について、図11を参照して説明する。なお、第1の推定処理と共通する内容については、説明を省略する。
ステップS201は、図9の内容と重複するが理解を容易にする為に記載したステップであって、ステップS201では、使用者がスタートスイッチ626を操作してエンジン11が始動するきっかけを作ったことを検出・判定する。
ステップS202では、使用者によるスタートスイッチ626の操作によって、クランキングが開始する。そして、これに伴い発電機131が発電を開始する。尚、後述するステップS203、ステップS204の処理を待って、エンジンスターター133によるクランクシャフト114の回転を開始しても良い、そうすることでより大気圧に近い値をステップS204で検出することが出来る。
ステップS203では、発電機131が発電した電力またはバッテリー132から供給される電力によって、エンジン制御装置5が起動する。
ステップS204〜S210は、それぞれ、第1の推定処理におけるステップS105〜S111と同じ内容である。
ステップS211では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキング時における吸気圧力のピーク値Bを、大気圧力Dとする。そして、エンジン制御装置5の演算部51は、大気圧力Dを記憶する。
ステップS212では、条件に応じて処理および動作が分岐する。エンジン11が停止した場合には、ステップS213に進む。ステップS213では、記憶した大気圧力Dが初期化される。この場合には、更にステップS209を経てステップS201に戻る。
エンジン11の回転が継続している場合には、エンジン制御装置5の演算部51は、第2の推定処理を終了する。
以降、エンジン制御装置5は、大気圧力Dを用いてエンジン11を制御する。第2の推定処理においては、第1の推定処理で用いた起動時クランク角に対応する補正値Eを用いない。これは、第2の推定処理ではその始動方法等によってクランクシャフト114の回転が少ない状態での吸気圧力を取得でき、検出された吸気圧力のピーク値が大気圧に近い値となる為である。
次に、前記第1の推定処理と第2の推定処理を実現するために、エンジン制御装置5が実行する処理の内容について説明する。図12は、第1の推定処理と第2の推定処理を実現するためにエンジン制御装置5が実行する処理を示すフローチャートである。エンジン制御装置5の演算部51は、クランキングによって発電機131が発電を開始し、その電力によって起動すると、この処理を実行する。
ステップS301では、エンジン制御装置5の演算部51は、前回の起動により推定した大気圧力Fや、前回の推定の処理で使用した各種変数(基本大気圧D、カウンター変数n、取得した補正値E、取得した吸気圧力A(1)〜A(n)、吸気圧力のピーク値B)を初期化する。このステップは、第1の推定処理のステップS110およびS116と、第2の推定処理のステップS209およびS213に対応する。
ステップS302では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキング(エンジン11の始動)がエンジンスターター133によるものか、リコイル134の操作によるものかを判定する。たとえば、エンジン制御装置5の演算部51は、スタートスイッチ626の操作があればエンジンスターター133によるクランキングであると判定し、操作が無ければリコイル134の操作によるクランキングであると判定する。また、エンジン制御装置5が起動した時のクランクシャフト114の回転の状態から判定しても良い。そして、リコイル134の操作によるクランキングである場合には、ステップS303に進む。エンジンスターター133によるクランキングである場合には、ステップS303を経ずにステップS304に進む。
ステップS303では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランク角信号検出器602から起動時クランク角を取得する。このステップは、第1の推定処理のステップS104に対応する。
ステップS304〜S308では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキング時における吸気圧力のピーク値を取得する。これらのステップは、それぞれ、第1の推定処理のステップS105〜S107、S109、S111に対応する。
ステップS309では、エンジン制御装置5の演算部51は、クランキングがエンジンスターター133によるものか、リコイル134の操作によるものかを判定する。このステップは、ステップS302と同じであって、ステップS302の判定結果を利用することができる。クランキングがリコイル134の操作によるものである場合には、ステップS310に進む。クランキングがエンジンスターター133によるものである場合には、ステップS313に進む。
ステップS310〜S312は、第1の推定処理のステップS111〜S113に対応する。すなわち、エンジン制御装置5の演算部51は、エンジン11がリコイル134の操作により始動した場合には、起動時クランク角度に応じて吸気圧力のピーク値を補正し、大気圧力Fを推定する。
ステップS313は、第2の推定処理のステップS211に対応する。すなわち、エンジン制御装置5の演算部51は、エンジン11がスタートスイッチ626の操作によって始動した場合には、クランキング時における吸気圧力のピーク値を、そのまま大気圧力Dとする。
エンジン制御装置5の演算部51がこのような処理を実行することにより、図10と図11に示す第1の推定処理と第2の推定処理のいずれかが選択的に実現する。
なお、第1の推定処理のステップS108およびS115と、第2の推定処理におけるステップS207およびS212は、エンジン11の回転が停止によって自動的に実現する。すなわち、エンジン11が停止すると発電機131による発電も停止するため、エンジン制御装置5への電力の供給が無くなり、エンジン制御装置5は停止する。このため、エンジン11が停止した場合には、自動的にステップS101またはS201に戻ることになる。
ここで、推定した大気圧力Fや、推定の処理で使用した各種変数が、電力の供給が無くなると記憶内容が消滅する揮発性のメモリーに記憶される構成であれば、第1の推定処理のステップS110およびS116と、第2の推定処理のS209およびS213は、エンジン11の停止によって自動的に実現することになる。この場合には、ステップS301の処理は不要となる。
本実施形態によれば、大気圧力の検出開始のタイミングにおけるクランク角度に応じて、吸気圧力を補正して大気圧力を推定することができる。したがって、大気圧力の検出開始のタイミングにおけるクランク角度に関わらず、吸気圧力を利用した大気圧力の推定の精度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明したが、前記実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本実施形態では、吸気圧力のピーク値と大気圧力の圧力差に基づいて補正値を加算する構成を示したが、この構成に限定されない。起動時クランク角ごとに吸気圧力のピーク値と大気圧力との比率をあらかじめ求めておき、この比率を補正値として基本大気圧力に乗算する構成であってもよい。
また、本実施形態では、船外機がリコイルとエンジンスターター(セルモーター)の両方を有し、いずれによってエンジンが始動したかによって大気圧力の推定方法を変更する構成を示した。ただし、本発明は、このような構成に限定されない。たとえば、船外機がバッテリーレスであり、バッテリーとエンジンスターターとを有さない構成であってもよい。このような構成においては、図9に示すエンジンの始動方法の選択と、第2の推定動作とをなくせばよい。そして、このような構成であっても、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
本発明は、駆動力源として内燃機関を有する船外機に有効な技術である。そして、本発明によれば、エンジン制御装置の起動タイミングにおけるクランク角度に応じて、大気圧力を補正できる。したがって、大気圧力の推定(測定)の精度を高めることができる。
1:船外機、11:エンジン、5:制御装置、51:演算部、52:メモリー、604:吸気圧力検出器、131:発電機、132:バッテリー、133:エンジンスターター、134:リコイル

Claims (3)

  1. エンジンと、前記エンジンに燃焼用の空気を供給する吸気経路と、前記吸気経路の内部圧力を検出する吸気圧力検出手段と、前記エンジンの回転によって発電する発電機と、を有する船外機のエンジン制御装置であって、
    前記エンジンを始動させるためのクランキングにより前記発電機が発電を開始すると前記発電機が発電する電力によって起動し、前記吸気圧力検出手段の検出結果からクランキング時における前記吸気経路の内部圧力のピーク値を取得し、前記ピーク値に基づいて大気圧力を推定することを特徴とする船外機のエンジンの制御装置。
  2. 前記船外機は、前記エンジンのクランク角度を検出するクランク角信号検出手段を更に有し、
    前記クランク角信号検出手段から起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度を取得し、起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度に応じて前記ピーク値を補正することを特徴とする請求項1に記載の船外機のエンジンの制御装置。
  3. 起動のタイミングにおける前記エンジンのクランク角度に応じた補正値を有しており、
    前記ピーク値に前記補正値を加算した値を大気圧力であるとすることを特徴とする請求項2に記載の船外機のエンジンの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017194034A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 三菱電機株式会社 大気圧推定装置
CN109404149A (zh) * 2018-11-26 2019-03-01 苏州百胜动力机器股份有限公司 一种无电池启动的电喷舷外机

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