JP2015001103A - 補強壁施工方法 - Google Patents

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Kazumasa Takagi
一昌 高木
栄造 高木
Eizo Takagi
栄造 高木
誠 前橋
Makoto Maehashi
誠 前橋
昌志 朝倉
Masashi Asakura
昌志 朝倉
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Abstract

【課題】構造計算(設計)とおりの耐震補強壁を製作可能な補強壁施工方法の提供。
【解決手段】補強壁施工方法は、型枠組立工程とコンクリート打設工程及び型枠解体工程とを有し、型枠組立工程が、取付位置28〜31を決める工程と、取付位置28〜31にアングル材17A,Bを固定する工程と、アングル材17A,Bに第1、第2トラス構造物20aを固定するトラス構造物第1固定工程と、第1、第2トラス構造物20aに沿って第1、第2型枠パネル18a〜18c,19g〜19iを設置する型枠パネル設置工程と、アングル材17A,Bに第3、第4トラス構造物23fを固定するトラス構造物第2固定工程と、トラス構造物20a,23fに第1、第2横架設材24a〜24c,25a〜25cを固定する横架設材固定工程と、前記横架設材に第1、第2支持架設材26a,17cを固定する支持架設材固定工程とを有する。
【選択図】図19

Description

本発明は、型枠構造物を利用して建造物の所定の箇所に新たな補強壁を施工する補強壁施工方法に関する。
既設の建造物に耐震補強壁を施工する場合、その耐震補強壁の施工箇所に互いに対向するように上下方向へ延びる型枠を組み立てた後、それら型枠の間の空間に複数本の鉄筋(埋込アンカーや縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)を配筋してその空間にコンクリートを打設し、コンクリートを所定期間養生した後、組み立てた型枠を解体することで、鉄筋コンクリート製の新たな耐震補強壁が作られる。型枠工事を担当する型枠大工は、打設されるコンクリートの側圧に型枠が耐えることができるとともに、型枠を形成するベニヤ板どうしの平行状態を維持することができるように、それらベニヤ板どうしの間に複数本のセパレータを設置し、それらセパレータによってベニヤ板を連結する。それらセパレータを利用してベニヤ板どうしを連結することで、コンクリートの側圧によるベニヤ板の変形を防ぐことができ、ベニヤ板どうしの平行状態を維持することができる。複数本のセパレータを使用した型枠が特許文献1に開示されている。
特許文献1は、互いに対向する型枠板(ベニヤ板)間を結ぶ方向の棒状の複数本のセパレータを型枠内に配置し、それらセパレータの両端を支える受金具を両型枠板間の内側に取り付け、それぞれ外側に向くねじ棒を両受金具に設けてそのねじ棒の外側端にねじ部を形成し、両型枠板の内側にそれぞれスペーサを設け、そのスペーサに形成した挿通孔にねじ棒を挿通してそのスペーサの外側端面を型枠板の内面に当接させるとともに、ねじ棒の外側端を前記各型枠板の外側に貫通させてそのねじ部にねじ込んだ治具により型枠板を固定した型枠を開示している。
特開2007−154515号公報
セパレータを使用して型枠を組み立てる場合、配筋する鉄筋に衝突しないように鉄筋の位置を考慮しつつ、ベニヤ板の単位面積当たりに相当数のセパレータを設置しなければならないのみならず、互いに対向する一方のベニヤ板に貫通孔を穿孔した後、その貫通孔に対応する他方のベニヤ板の穿孔位置を正確に位置決めし、そのベニヤ板に貫通孔を穿孔しなければならない。したがって、セパレータを使用して互いに対向するそれらベニヤ板どうしの平行状態を保持するためには型枠大工の長年の経験および勘に頼らざるを得ないのが現状である。なお、熟練した型枠大工が型枠工事をする場合であっても、設計どおりの型枠を組み立てるまでに相当の時間と手間とを要するから、耐震補強壁を短い工期で効率よく施工することは困難である。
本発明の目的は、セパレータを使用する必要はなく、手間を要さずに短い工期で効率よく補強壁を施工することができる補強壁施工方法を提供することにある。本発明の他の目的は、打設されるコンクリートの側圧に十分に耐えることができ、建造物の施工箇所に構造計算された設計どおりの補強壁を作ることができる補強壁施工方法を提供することにある。さらに、経験を積んだ型枠大工に頼ることなく、型枠大工以外の作業者が型枠構造物を組み立てることができ、補強壁を容易かつ廉価に作ることができる補強壁施工方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、建造物における新たな補強壁の施工箇所に型枠構造物を組み立てる型枠組立工程と、組み立てられた型枠構造物の内側空間にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、内側空間に打設されたコンクリートを養生した後に型枠構造物を解体する型枠解体工程とを有する補強壁施工方法である。
前記前提における本発明の特徴は、型枠組立工程が、補強壁の施工箇所上部に上方第1取付位置を位置決めし、補強壁の施工箇所下部に下方第1取付位置を位置決めするとともに、上方第1取付位置から前後方向前方へ所定寸法離間した施工箇所上部に上方第2取付位置を位置決めし、下方第1取付位置から前後方向前方へ所定寸法離間した施工箇所下部に下方第2取付位置を位置決めする位置決め工程と、上方第1取付位置および下方第1取付位置に横方向へ伸びる第1アングル材を固定するとともに、上方第2取付位置および下方第2取付位置に第2アングル材を固定するアングル材固定工程と、上方第1取付位置および下方第1取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第1縦架設材を横方向へ所定寸法離間させた状態で第1アングル材に固定するとともに、上方第2取付位置および下方第2取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第2縦架設材を横方向へ所定寸法離間させた状態で第2アングル材に固定する縦架設材第1固定工程と、複数の第1型枠パネルをそれら第1縦架設材の直前であって第1縦架設材に当接させた状態で上下方向と横方向とへ一連に並べて設置するとともに、複数の第2型枠パネルをそれら第2縦架設材の直後であって第2縦架設材に当接させた状態で上下方向と横方向とへ一連に並べて設置する型枠パネル設置工程と、上方第1取付位置および下方第1取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第3縦架設材をそれら第1型枠パネルの直後であって横方向へ所定寸法離間させた状態で第1アングル材に固定するとともに、上方第2取付位置および下方第2取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第4縦架設材をそれら第2型枠パネルの直前であって横方向へ所定寸法離間させた状態で第2アングル材に固定する縦架設材第2固定工程と、横方向へ延びる複数の第1横架設材を上下方向へ所定寸法離間させた状態で第1および第3縦架設材に固定するとともに、横方向へ延びる複数の第2横架設材を上下方向へ所定寸法離間させた状態で第2および第4縦架設材に固定する横架設材固定工程と、横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第1支持架設材を第1横架設材の直後に固定するとともに、横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第2支持架設材を第2横架設材の直前に固定する支持架設材固定工程とを含むことにある。
本発明の一例としては、第1支持架設材が、第1横架設材から施工箇所下部に向かって下り勾配に延びる第1傾斜材と、第1型枠パネルから前後方向後方へ延びる第1水平材とから形成され、第1傾斜材が、第1横架設材に固定された上端部と、第1型枠パネルから後方へ離間して施工箇所下部に固定された下端部とを有し、第1水平材が、第1型枠パネルから後方へ離間して第1傾斜材の下端部に固定された前端部と、第1型枠パネルの側に位置して縦架設材に固定された後端部とを有し、第2支持架設材が、第2横架設材から施工箇所下部に向かって下り勾配に延びる第2傾斜材と、第2型枠パネルから前後方向前方へ延びる第2水平材とから形成され、第2傾斜材が、第2横架設材に固定された上端部と、第2型枠パネルから前方へ離間して施工箇所下部に固定された下端部とを有し、第2水平材が、第2型枠パネルから前方へ離間して第2傾斜材の下端部に固定された前端部と、第2型枠パネルの側に位置して縦架設材に固定された後端部とを有し、支持架設材固定工程では、第1傾斜材の上端部を縦架設材の近傍に延びる第1横架設材に押圧下に密着固定し、縦架設材と第1傾斜材と第1水平材とから第1三角構造物を作るとともに、第2傾斜材の上端部を縦架設材の近傍に延びる第2横架設材に押圧下に密着固定し、縦架設材と第2傾斜材と第2水平材とから第2三角構造物を作る。
本発明の他の一例として、支持架設材固定工程では、上下方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第1支持架設材を設置するとともに、上下方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第2支持架設材を設置する。
本発明の他の一例としては、第1および第2傾斜材の下端部が施工箇所下部に回転可能に固定され、第1および第2傾斜材がその下端部を中心に施工箇所下部に対して上下方向へ旋回可能であるとともに、施工箇所下部に対する傾斜角度を変更可能であり、支持架設材固定工程では、第1および第2傾斜材の傾斜角度を変更しつつ、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの一番下に位置するパネルに対して設置された横架設材に第1および第2傾斜材の上端部を密着固定し、または、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの下から2番目に位置するパネルに対して設置された横架設材に第1および第2傾斜材の上端部を密着固定する。
本発明の他の一例としては、第1および第2傾斜材が施工箇所下部と横架設材との間で伸縮可能な伸縮機構を有し、支持架設材固定工程では、伸縮機構を利用して第1および第2傾斜材を伸長させることで、第1および第2傾斜材の上端部を横架設材に押圧下に密着固定させる。
本発明の他の一例として、縦架設材第1固定工程では、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に1つの第1縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に1つの第2縦架設材を設置し、縦架設材第2設置工程では、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に少なくとも2つの第3縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に少なくとも2つの第4縦架設材を設置する。
本発明の他の一例として、縦架設材第1固定工程と縦架設材第2固定工程とでは、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部に2つの縦架設材を設置し、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部に2つの縦架設材を設置し、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの縦架設材を設置する。
本発明の他の一例としては、横架設材固定工程では、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第1横架設材を設置するとともに、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第2横架設材を設置する。
本発明の他の一例として、横架設材固定工程では、上下方向上方に位置する第1型枠パネルに対する第1横架設材の数よりも多い数の第1横架設材を上下方向下方に位置する第1型枠パネルに対して設置するとともに、上下方向上方に位置する第2型枠パネルに対する第2横架設材の数よりも多い数の第2横架設材を上下方向下方に位置する第2型枠パネルに対して設置する。
本発明の他の一例として、横架設材固定工程では、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの上下端部に2つの第1横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの第1横架設材を設置するとともに、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの上下端部に2つの第2横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの第2横架設材を設置する。
本発明の他の一例として、型枠パネル設置工程では、第1型枠パネルと第1縦架設材とを連結部材を介して連結しつつ、それら第1型枠パネルを上下方向と横方向とへ順に並べるとともに、第2型枠パネルと第2縦架設材とを連結部材を介して連結しつつ、それら第2型枠パネルを上下方向と横方向とへ順に並べる。
本発明の他の一例として、縦架設材第2設置工程では、上方第1取付位置および下方第1取付位置の間に第3縦架設材を設置した後、それら第1型枠パネルとそれら第3縦架設材とを連結部材を介して連結するとともに、上方第2取付位置および下方第2取付位置の間に第4縦架設材を設置した後、それら第2型枠パネルとそれら第4縦架設材とを連結部材を介して連結する。
本発明の他の一例としては、第1および第3縦架設材が、第1型枠パネルに当接して上下方向へ直状に延びる第1垂直材と、第1垂直材から前後方向前方へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材と、第1垂直材と第2垂直材との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材とから作られた第1および第3トラス構造物であり、第2および第4縦架設材が、第2型枠パネルに当接して上下方向へ直状に延びる第1垂直材と、第1垂直材から前後方向前方へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材と、第1垂直材と第2垂直材との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材とから作られた第2および第4トラス構造物であり、縦架設材第1固定工程と縦架設材第2固定工程とでは、第1および第3トラス構造物の上端部を上方第1取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、第1および第3トラス構造物の下端部を下方第1取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定するとともに、第2および第4トラス構造物の上端部を上方第2取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、第2および第4トラス構造物の下端部を下方第2取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、横架設材固定工程では、第1横架設材を第1および第3トラス構造物の第2垂直材に固定するとともに、第2横架設材を第2および第4トラス構造物の第2垂直材に固定し、支持架設材固定工程では、第1水平材の後端部をトラス構造物の第1垂直材に強固に固定するとともに、第2水平材の後端部をトラス構造物の第1垂直材に強固に固定する。
本発明の他の一例としては、建造物が既設のそれであり、型枠構造物が既設の建造物に作られる鉄筋コンクリート製の耐震補強壁の施工に使用される。
本発明にかかる補強壁施工方法によれば、複数の縦架設材と複数の横架設材と複数の支持架設材とを利用することで、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が各パネルに作用したとしても、それらパネルの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲を縦架設材や横架設材、支持架設材が押さえるから、上下方向と横方向とへ並べたそれらパネルの変形や崩落が防止され、コンクリートの側圧に対して型枠構造物が十分に耐えることができ、それらパネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。補強壁施工方法は、それらパネルどうしの平行状態を維持することができるから、型枠構造物を組み立てる際に複数本のセパレータを設置する必要はなく、セパレータを設置する手間や時間を省くことができ、短い工期で効率よく補強壁を施工することができる。補強壁施工方法は、経験を積んだ型枠大工に頼ることなく、型枠大工以外の作業者が型枠構造物を短時間に組み立てることができ、補強壁を容易かつ廉価に作ることができる。
支持架設材が傾斜材と水平材とから形成され、支持架設材固定工程において、傾斜材の上端部を縦架設材の近傍に延びる横架設材に押圧下に密着固定し、縦架設材と傾斜材と水平材とで三角構造物を作る補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が各パネルに作用したとしても、それらパネルや縦架設材、横架設材の前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が三角構造物を形成する支持架設材によって押さえられるから、コンクリートの側圧に対して型枠構造物が十分に耐えることができ、それらパネルどうしの平行状態を維持することができ、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
支持架設材固定工程において、上下方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第1支持架設材を設置するとともに、上下方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの第2支持架設材を設置する補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルのグループに作用したとしても、それらパネルや縦架設材、横架設材の前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が各グループ毎に設置された支持架設材によって押さえられるから、コンクリートの側圧に対して型枠構造物が十分に耐えることができ、それらパネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
支持架設材固定工程において、傾斜材の傾斜角度を変更しつつ、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの一番下に位置するパネルに対して設置された横架設材に傾斜材の上端部を密着固定し、または、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの下から2番目に位置するパネルに対して設置された横架設材に傾斜材の上端部を密着固定する補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が下方に位置するパネルに大きく作用するが、一番下に位置するパネルに対して設置された横架設材に傾斜材の上端部を押圧下に密着固定させることで、大きな側圧を受けるパネルに対して設置された横架設材を支持架設材に支持させることができ、空間にコンクリートを打設したときのその横架設材の変形が防止され、その結果として、縦架設材や横架設材、支持架設材によってパネルの変形を防ぐことができ、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。補強壁施工方法は、下から2番目に位置するパネルに対して設置された横架設材に傾斜材の上端部を押圧下に密着固定させることで、大きな側圧を受けるパネルに対して設置された横架設材を支持架設材に支持させることができ、空間にコンクリートを打設したときのその横架設材の変形が防止され、その結果として、縦架設材や横架設材、支持架設材によってパネルの変形を防ぐことができ、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
傾斜材が施工箇所下部と横架設材との間で伸縮可能な伸縮機構を有し、支持架設材固定工程において、伸縮機構を利用して傾斜材を伸長させることで、傾斜材の上端部を横架設材に押圧下に密着固定させる補強壁施工方法は、傾斜材の下端部を施工箇所下部に固定するとともに傾斜材の上端部を横架設材に当接させた後、伸縮機構を利用して傾斜材を伸長させることで、傾斜材を施工箇所下部と横架設材との間で突っ張らせることができる。補強壁施工方法は、傾斜材が横架設材をパネルに向かって押圧するから、支持架設材が横架設材を確実に支持し、空間にコンクリートを打設したときのコンクリートの側圧によるパネルや縦架設材、横架設材の変形が防止され、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を確実に維持することができ、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
縦架設材第1固定工程において、上下方向へ並ぶパネルの1つのグループの両側縁部の間に1つの縦架設材を設置し、縦架設材第2設置工程において、上下方向へ並ぶパネルの1つのグループの両側縁部の間に少なくとも2つの縦架設材を設置する補強壁施工方法は、少なくとも3つの縦架設材が上下方向へ並ぶそれら型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に設置されるから、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧がパネルのグループに作用したとしても、コンクリートの側圧によるパネルの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲がそれら縦架設材によって十分に押さえられ、空間にコンクリートを打設したときのパネルの変形や崩落を確実に防ぐことができる。補強壁施工方法は、それら縦架設材を利用することで、コンクリートの側圧に対して型枠構造物が十分に耐えることができ、パネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
縦架設材第1固定工程と縦架設材第2固定工程とにおいて、上下方向へ並ぶそれらパネルの1つのグループの両側縁部に2つの縦架設材を設置し、上下方向へ並ぶパネルの1つのグループの中央部に1つの縦架設材を設置する補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が上下方向へ並ぶパネルのグループ全体に満遍なく作用するが、パネルのグループの一方の側部に1つの縦架設材が設置され、パネルのグループの他方の側部に1つの縦架設材が設置されるとともに、パネルのグループの中央部に1つの縦架設材が設置されるから、コンクリートの側圧によるパネルの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲がそれら縦架設材によって十分に押さえられ、空間にコンクリートを打設したときのパネルの変形を確実に防ぐことができる。補強壁施工方法は、パネルのグループの両側部と中央部とに縦架設材を設置することで、パネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧に対して型枠構造物が十分に耐えることができ、パネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
横架設材固定工程において、横方向へ一連に並ぶパネルの1つのグループに少なくとも1つの横架設材を設置する補強壁施工方法は、横方向へ一連に並ぶそれらパネルの1つのグループに必ず1つの横架設材が設置され、それらパネルの間の内側空間にコンクリートを打設したときのコンクリートの側圧によるパネルの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲、それら縦架設材の前後方向前方や後方への膨隆や横方向への撓みが横架設材によって押さえられるから、横架設材によってパネルや縦架設材の変形を防ぐことができ、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を確実に維持することができる。
横架設材固定工程において、上下方向上方に位置するパネルに対する横架設材の数よりも多い数の横架設材を上下方向下方に位置するパネルに対して設置する補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧が下方に位置するパネルに大きく作用するが、上下方向下方に位置するパネルに対する横架設材の設置数が多いから、そのパネルの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲、縦架設材の前後方向前方や後方への膨隆や横方向への撓みが横架設材によって押さえられ、それら横架設材によってパネルや縦架設材の変形を防ぐことができ、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を確実に維持することができる。
横架設材固定工程において、横方向へ一連に並ぶそれらパネルの1つのグループの上下端部に2つの横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶパネルの1つのグループの中央部に1つの横架設材を設置する補強壁施工方法は、横方向へ一連に並ぶパネルのグループの中央部に位置する横架設材によって縦架設材が押さえられるとともに、パネルのグループの上下端部に位置する横架設材によって縦架設材が押さえられるから、それら横架設材によって縦架設材の変形を防ぐことができるとともに、パネルの変形を防ぐことができ、コンクリートの側圧が作用したとしてもパネルどうしの平行状態を確実に維持することができる。
型枠パネル設置工程において、パネルと縦架設材とを連結部材を介して連結しつつ、それらパネルを上下方向と横方向とへ順に並べる補強壁施工方法は、連結部材によってパネルと縦架設材とを連結することで、それらパネルが縦架設材に支持されるから、第2型枠パネルの側への第1型枠パネルの倒れ込みを防ぐことができるとともに、第1型枠パネルの側への第2型枠パネルの倒れ込みを防ぐことができ、複数のパネルを上下方向と横方向とへ整然と並べることができる。
縦架設材第2設置工程において、取付位置に縦架設材を設置した後、それらパネルとそれら縦架設材とを連結部材を介して連結する補強壁施工方法は、連結部材によってパネルと縦架設材とを連結することで、それらパネルが縦架設材に支持されるから、第2型枠パネルの側への第1型枠パネルの倒れ込みを防ぐことができるとともに、第1型枠パネルの側への第2型枠パネルの倒れ込みを防ぐことができ、それらパネルの間の内側空間へコンクリートを確実に打設することができる。
縦架設材が第1垂直材と第2垂直材とトラス材とから作られたトラス構造物であり、縦架設材第1固定工程と縦架設材第2固定工程とにおいて、トラス構造物の上端部および下端部を取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、横架設材固定工程において、横架設材をトラス構造物の第2垂直材に固定し、支持架設材固定工程において、水平材の後端部をトラス構造物の第1垂直材に強固に固定する補強壁施工方法は、それらパネルの間の内側空間にコンクリートを打設したときのコンクリートの側圧によるパネルの前後方向前方や後方への膨隆をパネルに当接するトラス構造物が押さえるから、コンクリートの側圧によるパネルの変形や崩落を確実に防ぐことができる。また、それら横架設材がトラス構造物の第2垂直材に固定され、それら横架設材がトラス構造物の前後方向前方や後方への膨隆や湾曲を押さえるから、コンクリートの側圧によるトラス構造物の前後方向前方や後方への変形、横方向への撓みを防ぐことができる。補強壁施工方法は、複数のトラス構造物と複数の横架設材と複数の支持架設材とを利用することで、それらパネルの間の内側空間に打設されたコンクリートの側圧に型枠構造物が十分に耐えることができ、パネルどうしの平行状態を維持することができるとともに、建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな補強壁を作ることができる。
建造物が既設のそれであり、型枠構造物が既設の建造物に作られる鉄筋コンクリート製の耐震補強壁の施工に使用される補強壁施工方法は、型枠構造物を利用して既設の建造物の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな鉄筋コンクリート製の耐震補強壁を新設することができる。補強壁施工方法は、型枠構造物を組み立てる際に複数本のセパレータを設置する必要はなく、セパレータを設置する手間や時間を省くことができるのみならず、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、短時間に効率よく鉄筋コンクリート製の耐震補強壁を作ることができるとともに、鉄筋コンクリート製の耐震補強壁を手間を要さず廉価に作ることができる。
新設の鉄筋コンクリート製の耐震補強壁の施工手順の一例を示す図。 図1の側面図。 図1から続く耐震補強壁の施工手順を示す図。 図3の側面図。 図3から続く耐震補強壁の施工手順を示す正面図。 図3から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。 図5の側面図。 一例として示す型枠パネルの斜視図。 図8の9−9線端面図。 図6から続く耐震補強壁の施工手順を示す正面図。 図6から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。 図11から続く耐震補強壁の施工手順を示す正面図。 図11から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。 図13の側面図。 図13から続く耐震補強壁の施工手順を示す正面図。 図13から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。 第1支持架設材の拡大斜視図。 第2支持架設材の拡大斜視図。 空間へのコンクリートの打設を説明する側面図。 コンクリート打設工程が終了した状態を示す側面図。 施工された鉄筋コンクリート製の耐震補強壁の一例を示す図。 組み立てられた型枠構造物の他の一例を示す正面図。 組み立てられた型枠構造物の背面図。 図23の側面図。 型枠構造物を使用した耐震補強壁の施工手順の一例を示す正面図。 図25から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。 図26から続く耐震補強壁の施工手順を示す正面図。 図26から続く耐震補強壁の施工手順を示す背面図。
図1は、新設の鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12の施工手順の一例を示す図であり、図2は、図1の側面図である。図3は、図1から続く耐震補強壁12の施工手順を示す図であり、図4は、図3の側面図である。図1,4では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印B(図1のみ)で示すとともに、前後方向を矢印C(図4のみ)で示す。図4では、前後方向後方を矢印C1で示し、前後方向前方を矢印C2で示す。
なお、図1,2は、位置決め工程やアングル材固定工程が終了した状態を示し、図3,4は、トラス構造物第1固定工程(縦架設材第1固定工程)が終了した状態を示す。図1,2では、配筋工程の図示を省略し、図3,4では、配筋工程によって空間に配筋された鉄筋(埋込アンカー、縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)の図示を省略している。
補強壁施工方法は、既設の建物11(建造物)の強度を構造計算によって求めた上で最適な複数の施工箇所を選定し、それら施工箇所に鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12(補強壁)(図21参照)を施工する。補強壁施工方法では、耐震補強壁12を作る施工箇所に複数本の鉄筋(図示せず)を配筋するとともに型枠構造物10Aを組み立て(図参照)、型枠構造物10Aの空間13(後記するパネルの間の内側空間13)にコンクリート14(図19参照)を打設する。打設したコンクリート14を所定期間養生した後、組み立てた型枠構造物10Aを解体することで鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12が作られる。
図1,2では、建物11の柱15と梁(天井梁16A、床梁16B)との間に耐震補強壁12を施工する場合を図示しているが、柱15と梁16A,16Bとの間のみならず、型枠構造物10A(後記する型枠構造物10Bを含む)を利用することで、壁梁の間や床スラブの間等の既設の建物11のあらゆる箇所に耐震補強壁12を作ることができる。なお、型枠構造物10Aは、第1および第2アングル材17A,17B、複数の第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iと、複数の第1および第2トラス構造物20a〜20c,21a〜21c(第1および第2縦架設材)と、複数の第3および第4トラス構造物22a〜22f,23a〜23f(第3および第4縦架設材)と、複数の第1および第2横架設材24a〜24c,25a〜25cと、複数の第1および第2支持架設材26a〜26c,27a〜27cとから作られている。
補強壁施工方法では、型枠組立工程、コンクリート打設工程、型枠構造物解体工程の各工程が型枠組立工程→コンクリート打設工程→型枠解体工程の順で実施される。型枠組立工程には、位置決め工程、配筋工程、アングル材固定工程、トラス構造物第1固定工程(縦架設材第1固定工程)、型枠パネル設置工程、トラス構造物第2固定工程(縦架設材第2固定工程)、横架設材固定工程、支持架設材固定工程が含まれる。型枠組立工程では、それら各工程が位置決め工程→配筋工程→アングル材固定工程→トラス構造物第1固定工程→型枠パネル設置工程→トラス構造物第2固定工程→横架設材固定工程→支持架設材固定工程の順で行われる。
位置決め工程では、建物11内部の耐震補強壁12の施工箇所における天井梁16Aの底面(施工箇所上部)(なお、床スラブに設置する場合は、天井の床スラブの底面)に第1アングル材17A、第1型枠パネル18a〜18i、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fを設置する上方第1取付位置28(上方第1墨出し位置)を正確に位置決め(墨出し)するとともに、床梁16Bの頂面(施工箇所下部)(なお、床スラブに設置する場合は、床の床スラブの頂面)に第1アングル材17A、第1型枠パネル18a〜18i、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fを設置する下方第1取付位置29(下方第1墨出し位置)を正確に位置決め(墨出し)する。上方第1取付位置28を位置決めした後、その上方第1取付位置28に横方向へ延びる上方第1ライン(図示せず)を引くとともに、下方第1取付位置29を位置決めした後、その下方第1取付位置29に横方向へ延びる下方第1ライン(図示せず)を引く。
さらに、建物11内部の耐震補強壁12の施工箇所における天井梁16Aの底面(施工箇所上部)に第2アングル材17B、第2型枠パネル19a〜19i、第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fを設置する上方第2取付位置30(上方第2墨出し位置)を正確に位置決め(墨出し)するとともに、床梁16Bの頂面(施工箇所下部)に第2アングル材17B、第2型枠パネル19a〜19i、第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fを設置する下方第2取付位置31(下方第2墨出し位置)を正確に位置決め(墨出し)する。上方第2取付位置30は上方第1取付位置28から前後方向前方へ離間した箇所であり、その上方第2取付位置30に横方向へ延びる上方第2ライン(図示せず)を引く。下方第2取付位置31は下方第1取付位置29から前後方向前方へ離間した箇所であり、その下方第2取付位置31に横方向へ延びる下方第2ライン(図示せず)を引く。上方第2取付位置30の上方第1取付位置28から前後方向前方への離間寸法および下方第2取付位置31の下方第1取付位置29から前後方向前方への離間寸法は同一である。
天井梁16Aの底面に上方第1ラインおよび上方第2ラインを引くとともに、床梁16Bの頂面に下方第1ラインおよび下方第2ラインを引いた後、図示はしていないが、それらラインの間に鉄筋(埋込アンカー、縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)を配筋する配筋工程を行う。なお、配筋工程では、既存の手順で鉄筋を第1ラインと第2ラインと間に据え付ける。ラインの間に鉄筋を配筋した後、アングル材固定工程を行う。なお、アングル材固定工程の後に配筋工程を行ってもよい。アングル材固定工程では、天井梁16Aの底面の上方第1取付位置28および床梁16Bの頂面の下方第1取付位置29に第1アングル材17Aを取り付けるとともに、天井梁16Aの底面の上方第2取付位置30および床梁16Bの頂面の下方第2取付位置31に第2アングル材17Bを取り付ける。
アングル設置工程では、上方第1取付位置28の上方第1ラインに沿って横方向へ並ぶ複数のアンカーホールを穿孔し、それらアンカーホールに樹脂アンカーや機械式アンカーを設置するとともに、下方第1取付位置29の下方第1ラインに沿って横方向へ並ぶ複数のアンカーホールを穿孔し、それらアンカーホールに樹脂アンカーや機械式アンカーを設置する。次に、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fを上方第1ラインおよび下方第1ラインに正確に設置し得るように、横方向へ延びる第1アングル材17Aをそれらラインに配置し、第1アングル材17Aに形成されたボルト孔にアンカーボルト32を挿通するとともにそのアンカーボルト32を樹脂アンカーや機械式アンカーに螺着して第1アングル材17Aを上方第1取付位置28と下方第1取付位置29とに強固に固定する。
上方第2取付位置30の上方第2ラインに沿って横方向へ並ぶ複数のアンカーホールを穿孔し、それらアンカーホールに樹脂アンカーや機械式アンカーを設置するとともに、下方第2取付位置31の下方第2ラインに沿って横方向へ並ぶ複数のアンカーホールを穿孔し、それらアンカーホールに樹脂アンカーや機械式アンカーを設置する。次に、第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fを上方第2ラインおよび下方第2ラインに正確に設置し得るように、横方向へ延びる第2アングル材17Bをそれらラインに配置し、第2アングル材17Bに形成されたボルト孔にアンカーボルト32を挿通するとともにそのアンカーボルト32を樹脂アンカーや機械式アンカーに螺着して第2アングル材17Bを上方第2取付位置30と下方第2取付位置31とに強固に固定する。
それらアングル材17A,17Bは、鋼材や鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られている。アングル材17A,17Bには、上下方向へ延びるとともに横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の固定プレート33が溶接によって固定されている。それら固定プレート33には、第1〜第4トラス構造物20a〜20c,22a〜22f,21a〜21c,23a〜23fの上端部と下端部とが固定される。それら固定プレート33は、鋼材や鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られ、アングル材17A,17Bの変形を防止する補強リブとして機能する。
上方第1取付位置28および下方第1取付位置29に第1アングル材17Aを取り付けるとともに、上方第2取付位置30および下方第2取付位置31に第2アングル材17Bを取り付けた後、トラス構造物第1設置工程(縦架設材第1設置工程)を行う。トラス構造物第1設置工程では、パネル設置工程において上下方向に重ねる第1型枠パネル18a〜18iのグループG1〜G3に対応する位置に1つの第1トラス構造物20a,20b,20c(第1縦架設材)を取り付け、柱15の間に合計3つのトラス構造物20a〜20cを取り付ける。さらに、パネル設置工程において上下方向に重ねる第2型枠パネル19a〜19iのグループG1〜G3に対応する位置に1つの第2トラス構造物21a,21b,21c(第2縦架設材)を取り付け、柱15の間に合計3つのトラス構造物21a〜21cを取り付ける。
第1トラス構造物20a〜20cや第2トラス構造物21a〜21c(第3トラス構造物22a〜22fおよび第4トラス構造物23a〜23fを含む)は、図4に示すように、上下方向へ直状に延びる第1垂直材34と、第1垂直材34から前後方向へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材35と、第1垂直材34と第2垂直材35との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材36と、それらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの高さ寸法を調節可能な寸法調節材37とから作られている。
第1垂直材34や第2垂直材35、トラス材36、寸法調節材37は、鋼材や鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られている。第1垂直材34や第2垂直材35、トラス材36は、それらが溶接によって強固に固着されている。なお、第1〜第4縦架設材としては、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの他に、鋼材や鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が四角形の金属柱や他の形状の金属柱を使用することもできるとともに、H型鋼や角型鋼管(コラム)、I型鋼、C型鋼、溝型鋼等の鋼材を使用することもできる。
寸法調節材37は、第1および第2アングル材17A,17Bの固定プレート33を介して天井梁16Aの底面の側に固定される固定端部38と、第1垂直材34の側に位置して第1垂直材34に対する上下方向の固定位置を調節可能な開口部39とを有する。なお、第1垂直材34の上端部の寸法調節材37の開口部39に対する固定位置を調節(ボルトおよびナットによって第1垂直材34の上端部を寸法調節材37の開口部39に固定)することにより、開口部39の長さ寸法の限度で第1〜第4トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの上下方向の高さ寸法を調節することができる。寸法調節材37によってそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの上下方向の寸法を調節することで、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの上下方向の寸法を耐震補強壁12の施工箇所の高さ寸法に一致させることができる。
トラス構造物第1固定工程では、第1アングル材17Aの固定プレート33に穿孔されたボルト螺着孔と第1トラス構造物20a〜20cの第1垂直材34の下端部40に穿孔されたボルト螺着孔とにアジャスターボルトを螺着し、そのボルトにナットを螺着して第1垂直材34の下端部40を固定プレート33に強固に固定する。第1トラス構造物20a〜20cの上下方向の高さ寸法を調節するために、第1垂直材34の上端部の寸法調節材37の開口部39に対する固定位置を決める。固定位置を決めた後、その固定位置において第1垂直材34の上端部を寸法調節材37の開口部39に強固に固定する。第1垂直材34の上端部と寸法調節材37とは固定ボルトおよびナットを介して固定される。
さらに、第1アングル材17Aの固定プレート33に穿孔されたボルト螺着孔と寸法調節材37の固定端部38に穿孔されたボルト螺着孔とにアジャスターボルトを螺着し、そのボルトにナットを螺着して寸法調節材37の固定端部38を固定プレート33に強固に固定する。第1トラス構造物20a〜20cを第1アングル材17Aに取り付けることで、トラス構造物20a〜20cが上方第1取付位置28と下方第1取付位置29との間に設置され、3つの第1トラス構造物20a〜20cが横方向へ略等間隔離間して並ぶ。
第2アングル材17Bの固定プレート33に穿孔されたボルト螺着孔と第2トラス構造物21a〜21cの第1垂直材34の下端部40に穿孔されたボルト螺着孔とにアジャスターボルトを螺着し、そのボルトにナットを螺着して第1垂直材34の下端部40を固定プレート33に強固に固定する。第2トラス構造物21a〜21cの上下方向の高さ寸法を調節するために、第1垂直材34の上端部の寸法調節材37の開口部39に対する固定位置を決める。固定位置を決めた後、その固定位置において第1垂直材34の上端部を寸法調節材37の開口部39に強固に固定する。第1垂直材34の上端部と寸法調節材37とは固定ボルトおよびナットを介して固定される。
さらに、第2アングル材17Bの固定プレート33に穿孔されたボルト螺着孔と寸法調節材37の固定端部38に穿孔されたボルト螺着孔とにアジャスターボルトを螺着し、そのボルトにナットを螺着して寸法調節材37の固定端部38を固定プレート33に強固に固定する。第2トラス構造物21a〜21cを第2アングル材17Bに取り付けることで、トラス構造物21a〜21cが上方第2取付位置30と下方第2取付位置31との間に設置され、3つの第2トラス構造物21a〜21cが横方向へ略等間隔離間して並ぶ。
図5は、図3から続く耐震補強壁12の施工手順を示す正面図であり、図6は、図3から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。図7は、図5の側面図であり、図8は、一例として示す型枠パネル18a,19bの斜視図である。図9は、図8の9−9線端面図である。なお、図5,6は、型枠パネル設置工程が終了した状態を示す。図7では、空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。
第1および第2トラス構造物20a〜20c,21a〜21cを各取付位置28〜31に設置した後(トラス構造物第1固定工程が終了した後)、型枠パネル設置工程を行う。なお、図5,6では、上下方向に3つのパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iを並べ、上下方向に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iのグループG1〜G3を横方向へ3つ並べる例を示しているが、施工する耐震補強壁12の上下方向の寸法や横方向の寸法によっては、上下方向に4つ以上の型枠パネルを設置する場合や横方向に4つ以上のグループを並べる場合もある。
パネル設置工程では、図5に示すように、第1トラス構造物20aに対して3つの第1型枠パネル18a〜18cをパネル18a→パネル18b→パネル18cの順に設置し、第1トラス構造物20bに対して3つの第1型枠パネル18d〜18fをパネル18d→パネル18e→パネル18fの順に設置するとともに、第1トラス構造物20cに対して3つの第1型枠パネル18g〜18iをパネル18g→パネル18h→パネル18iの順に設置する。
さらに、図6に示すように、第2トラス構造物21aに対して3つの第2型枠パネル19a〜19cをパネル19a→パネル19b→パネル19cの順に設置し、第2トラス構造物21bに対して3つの第2型枠パネル19d〜19fをパネル19d→パネル19e→パネル19fの順に設置するとともに、第2トラス構造物21cに対して3つの第2型枠パネル19g〜19iをパネル19g→パネル19h→パネル19iの順に設置する。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iは、所定の厚み寸法を有する平面形状が四角形の板状に成型されている。それらパネル18a〜18i,19a〜19iは、互いに対向する所定面積の対向面41、対向面41の反対側に位置して第1および第2トラス構造物20a〜20c,21a〜21cの第1垂直材34に当接する所定面積の当接面42、上面43および下面44、両側面45,46を有する6面体である。なお、パネル18a〜18i,19a〜19iの上下方向の寸法や横方向の寸法、厚み寸法に特に限定はなく、施工する耐震補強壁12の横方向の寸法や厚み寸法等を考慮した構造計算によってパネル18a〜18i,19a〜19iの各寸法が決定される。また、それら寸法の異なる各種複数のパネルを用意し、型枠構造物10Aを組み立てる際にそれらを適宜組み合わせて使用することもできる。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iは、その製造工場において製造され、耐震補強壁12の施工現場に搬送された後、そのまま使用される場合の他、施工現場においてそれを所望の寸法に切断し、施工する耐震補強壁12の上下方向の寸法や横方向の寸法にあわせて使用することもできる。補強壁施工方法は、耐震補強壁12の施工現場において、パネル18a〜18i,19a〜19iを所望の寸法に加工(切断)し、パネル18a〜18i,19a〜19iの上下方向の寸法や横方向の寸法を自由に変えることができるから、鋼材型枠等のあらかじめ寸法が決まった型枠部材と比較し、施工する耐震補強壁12の上下方向の寸法や横方向の寸法にあわせた型枠構造物10Aを容易に組み立てることができ、それぞれ上下方向の寸法や横方向の寸法が異なる既設の建物11(建造物)の耐震改修において、設計どおりの耐震補強壁12を施工することができる。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iは、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、発泡ポリエチレン、フェノールフォーム等から作られている。それらパネル18a〜18i,19a〜19iには、図8,9に示すように、その6面41〜46にイソシアネートと特殊アミンとからなるポリウレア樹脂47(合成樹脂)が塗布(スプレー塗布)されている。パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46には、硬化したポリウレア樹脂47による所定厚みの平滑な被膜層が形成されている。パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46に塗布されたポリウレア樹脂47によって6面41〜46の凹凸が修正され、6面41〜46が平滑に加工されている。
パネル18a〜18i,19a〜19iは、硬化したポリウレア樹脂47によって形成された被膜層により、6面41〜46における摩擦抵抗が大幅に低下し、養生後(硬化後)のコンクリート14が6面41〜46に付着することなく、コンクリート14に対する離型が容易である。さらに、硬化したポリウレア樹脂47によって形成された被膜層により、パネル18a〜18i,19a〜19iの強度が大幅に増加し、パネル18a〜18i,19a〜19iを上下方向へ重ねたときのその座屈や破損が防止されるのみならず、パネル18a〜18i,19a〜19iの部分的な曲がり変形や部分的な凹み変形が防止される。
なお、パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46にポリウレア樹脂47が塗布されていなくてもよい。また、パネル18a〜18i,19a〜19iが強化プラスチックや透明な合成樹脂の板、木材(ベニヤ板)から作られていてもよい。この場合においても、パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46にポリウレア樹脂47が塗布されることが好ましいが、ポリウレア樹脂47が塗布されていなくてもよい。また、パネル18a〜18i,19a〜19iには、ポリウレア樹脂47ではなく、その6面41〜46を平滑にすることが可能であれば、他の熱可塑性合成樹脂(ポリウレタンやポリスチレン、強化プラスチック用塗料等)や熱硬化性合成樹脂を塗布することもできる。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの当接面42には、前後方向前方へ突出して横方向へ並ぶ把持可能な2つの取っ手48が取り付けられている。それら取っ手48は、コ字状の金属棒であり、その両端部がパネル18a〜18i,19a〜19iを貫通するとともに、パネル18a〜18i,19a〜19iの対向面41に設置された固定板に固定されている。パネル19fには、空間13にコンクリート14を打設する(流入させる)ための打設口49が作られている。打設口49では、パネル19fが四角形にくり抜かれ、そこに金属製の口筒を有する四角形の鉄板が固定されている。なお、2つ以上のパネルに打設口49が作られていてもよい。パネル19a,19g,19iには、空間13にコンクリート14を打設するときに、空間13へのコンクリート14の打設状態を確認可能な四角形の確認窓50が作られている。確認窓50では、パネル19a,19g,19iが四角形にくり抜かれ、そこに透明な四角形の合成樹脂板が嵌め込まれている。
型枠パネル設置工程では、パネル18a,18d,18gの下面44が下方第1ライン(下方第1取付位置29)に位置し、パネル18c,18f,18iの上面43が上方第1ライン(上方第1取付位置28)に位置するように、トラス構造物20a〜20cの直前にそれらパネル18a〜18iを配置するとともに、パネル19a,19d,19gの下面44が下方第2ライン(下方第2取付位置31)に位置し、パネル19c,19f,19iの上面43が上方第2ライン(上方第2取付位置30)に位置するように、トラス構造物21a〜21cの直後にそれらパネル19a〜19iを配置する。
型枠パネル設置工程では、天井梁16Aの底面の正確に位置決めされた上方第1取付位置28と床梁16Bの頂面の正確に位置決めされた下方第1取付位置29との間にパネル18a〜18iが設置され、天井梁16Aの底面の正確に位置決めされた上方第2取付位置30と床梁16Bの頂面の正確に位置決めされた下方第2取付位置31との間にパネル19a〜19iが設置される。型枠パネル設置工程においてそれらパネル18a〜18i,19a〜19iを配置すると、トラス構造物20a〜20c,21a〜21cがパネル18a〜18i,19a〜19iのグループG1〜G3の一方の側部に位置するとともに、トラス構造物20a〜20c,21a〜21cの第1垂直材34がパネル18a〜18i,19a〜19iの当接面42に当接する。
なお、パネル18a〜18iを設置すると、最下に位置するパネル18a,18d,18gの下面44が床梁16Bの頂面の第1取付位置29に位置し、パネル18a,18d,18gの上面43が中間に位置するパネル18b,18e,18hの下面44に当接(密着)し、パネル18a,18d,18gとパネル18b,18e,18hとが上下方向へ重なり合う。中間に位置するパネル18b,18e,18hの上面43が最上に位置するパネル18c,18f,18iの下面44に当接(密着)し、パネル18b,18e,18hとパネル18c,18f,18iとが上下方向へ重なり合い、パネル18c,18f,18iの上面43が天井梁16Aの底面の第1取付位置28に位置する。パネル18a〜18iの側面45,46どうしが当接(密着)するとともに、パネル18a〜18c,18g〜18iの側面45,46が柱15に当接(密着)する。
また、最下に位置するパネル19a,19d,19gの下面44が床梁16Bの頂面の第1取付位置31に位置し、パネル19a,19d,19gの上面43が中間に位置するパネル19b,19e,19hの下面44に当接(密着)し、パネル19a,19d,19gとパネル19b,19e,19hとが上下方向へ重なり合う。中間に位置するパネル19b,19e,19hの上面43が最上に位置するパネル19c,19f,19iの下面44に当接(密着)し、パネル19b,19e,19hとパネル19c,19f,19iとが上下方向へ重なり合い、パネル19c,19f,19iの上面43が天井梁16Aの底面の第1取付位置30に位置する。パネル19a〜19iの側面45,46どうしが当接(密着)するとともに、パネル19a〜19c,19g〜19iの側面45,46が柱15に当接(密着)する。
パネル18a〜18i,19a〜19iを設置した後、パネル18a〜18i,19a〜19iに取り付けられた取っ手48に連結布紐51(連結部材)を結び付けるとともに、その布紐51をトラス構造物20a〜20c,21a〜21cの第2垂直材35に結び付ける。連結部材には、布紐51の他に、伸縮性を有するゴムバンド、プラスチックバンド、金属線バンド等を使用することもできる。連結部材としてゴムバンドを使用する場合、そのゴムバンドを取っ手48から伸長させた状態でトラス構造物20a〜20c,21a〜21cに引っ掛ける。取っ手48とトラス構造物20a〜20c,21a〜21cとを布紐51で連結することで、パネル18a〜18i,19a〜19iがトラス構造物20a〜20c,21a〜21cに支持され、パネル18a〜18i,19a〜19iの倒れ込みが防止され、トラス構造物20a〜20c,21a〜21cに沿ってパネル18a〜18i,19a〜19iを上下方向と横方向とへ整然と並べることができる。
図10は、図6から続く耐震補強壁12の施工手順を示す正面図であり、図11は、図6から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。図12は、図11から続く耐震補強壁12の施工手順を示す正面図であり、図13は、図11から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。図14は、図13の側面図である。なお、図10,11は、トラス構造物第2固定工程(縦架設材第2設置工程)が終了した状態を示し、図12,13は、横架設材固定工程が終了した状態を示す。図14では、空間に配筋された鉄筋の図示を省略している。
図10,11では、トラス構造物第1固定工程およびトラス構造物第2固定工程において、上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3に合計3つのトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fを設置した例を示しているが、施工する耐震補強壁12の上下方向の寸法や横方向の寸法、厚み寸法によっては、グループG1〜G3に4つ以上のトラス構造物を設置する場合がある。また、図12,13では、横架設材固定工程において、上下方向へ並ぶ3つの横架設材24a〜24c,25a〜25cを設置した例を示しているが、施工する耐震補強壁12の上下方向の寸法や横方向の寸法、厚み寸法によっては、4つ以上の横架設材を設置する場合がある。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iを設置した後(型枠パネル設置工程が終了した後)、トラス構造物第2固定工程(縦架設材第2固定工程)を行う。トラス構造物第2固定工程では、パネル設置工程において上下方向に重ねたパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3の直後にあらたに2つの第3トラス構造物22a〜22fを取り付けるとともに、パネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の直前にあらたに2つの第4トラス構造物23a〜23fを取り付ける。
トラス構造物第2設置工程では、図10に示すように、1つの第3トラス構造物22a,22c,22eがパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3の中央部に位置するようにトラス構造物22a,22c,22eを上方第1取付位置28と下方第1取付位置29との間に設置するとともに、1つの第3トラス構造物22b,22d,22fがパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3の他方の側部に位置するようにトラス構造物22b,22d,22fを上方第1取付位置28と下方第1取付位置29との間に設置する。
また、図11に示すように、1つの第4トラス構造物23a,23c,23eがパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の中央部に位置するようにトラス構造物23a,23c,23eを上方第2取付位置30と下方第2取付位置31との間に設置するとともに、1つの第4トラス構造物23b,23d,23fがパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の他方の側部に位置するようにトラス構造物23b,23d,23fを上方第2取付位置30と下方第2取付位置31との間に設置する。
トラス構造物第2設置工程における第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fの設置手順は、トラス構造物第1設置工程における第1トラス構造物20a〜20cや第2トラス構造物21a〜21cのそれと同一であるから、トラス構造物第1設置工程の説明を援用し、その説明は省略する。トラス構造物第2設置工程において第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fを設置すると、第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fの第1垂直材34がパネル18a〜18i,19a〜19iの当接面42に当接する。
なお、パネル18a〜18iに対する第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fの固定位置はパネル19a〜19iに対する第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fの固定位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fが前後方向に対向する。また、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fが横方向へ略等間隔離間して並ぶとともに、第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fが横方向へ略等間隔離間して並ぶ。
第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fの設置した後、パネル18a〜18i,19a〜19iに取り付けられた取っ手48に連結布紐51を結び付けるとともに、その布紐51を第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fの第2垂直材35に結び付ける。パネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3に横方向へ並ぶ3つのトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fを設置することにより、それらパネル18a〜18i,19a〜19iの間の内側空間13にコンクリート14を打設したときのコンクリート14の側圧によるそれらパネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲がそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fによって押さえられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向前方や後方への変形や積み重ねたパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。
トラス構造物第2固定工程によって第3トラス構造物22a〜22fや第4トラス構造物23a〜23fを設置した後(トラス構造物第2固定工程が終了した後)、横架設材固定工程を行う。横架設材固定工程では、図12〜14に示すように、横方向へ直状に延びる3つの第1横架設材24a〜24cを上下方向へ所定寸法離間させた状態で第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fの直後に設置固定するとともに、横方向へ直状に延びる3つの第2横架設材25a〜25cを上下方向へ所定寸法離間させた状態で第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fの直前に設置固定する。
横架設材固定工程では、固定金具52を利用して第1横架設材24a〜24cを第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fの第2垂直材35に強固に固定する。第1横架設材24a〜24cを第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fに固定すると、最上に位置するパネル18c,18f,18iに対して1つの第1横架設材24cが設置され、横架設材24cがパネル18c,18f,18iの前後方向後方であってパネル18c,18f,18iの中央部に位置し、横架設材24cが横方向へ一連に並ぶパネル18c,18f,18i全体を横切る。
さらに、中間に位置するパネル18b,18e,18hに対して1つの第1横架設材24bが設置され、横架設材24bがパネル18b,18e,18hの前後方向後方であってパネル18b,18e,18hの中央部に位置し、横架設材24bが横方向へ一連に並ぶパネル18b,18e,18h全体を横切る。最下に位置するパネル18a,18d,18gに対して1つの第1横架設材24aが設置され、横架設材24aがパネル18a,18d,18gの前後方向後方であってパネル18a,18d,18gの中央部に位置し、横架設材24aが横方向へ一連に並ぶパネル18a,18d,18g全体を横切る。
固定金具52を使用して第2横架設材25a〜25cを第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fの第2垂直材35に強固に固定する。第2横架設材25a〜25cを第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fに固定すると、最上に位置するパネル19c,19f,19iに対して1つの第2横架設材25cが設置され、横架設材25cがパネル19c,19f,19iの前後方向後方であってパネル19c,19f,19iの中央部に位置し、横架設材25cが横方向へ一連に並ぶパネル19c,19f,19i全体を横切る。
さらに、中間に位置するパネル19b,19e,19hに対して1つの第2横架設材25bが設置され、横架設材25bがパネル19b,19e,19hの前後方向後方であってパネル19b,19e,19hの中央部に位置し、横架設材25bが横方向へ一連に並ぶパネル19b,19e,19h全体を横切る。最下に位置するパネル19a,19d,19gに対して1つの第2横架設材25aが設置され、横架設材25aがパネル19a,19d,19gの前後方向後方であってパネル19a,19d,19gの中央部に位置し、横架設材25aが横方向へ一連に並ぶパネル19a,19d,19g全体を横切る。なお、パネル18a〜18iに対する第1横架設材24a〜24cの設置位置はパネル19a〜19iに対する第2横架設材25a〜25cの設置位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれら横架設材24a〜24c,25a〜25cが前後方向に対向する。
第1および第2横架設材24a〜24c,25a〜25cは、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の中空の金属パイプであるが、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が四角形の中空の金属管を使用することもできるとともに、H型鋼やI型鋼、角型鋼材等の鋼材を使用することもできる。なお、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの前方および後方に3つの横架設材24a〜24c,25a〜25cが設置されているが、設置する横架設材の本数に特に限定はなく、施工する耐震補強壁12の横方向の寸法や厚み寸法等を考慮した構造計算によって使用する横架設材に数が決定される。たとえば、横架設材固定工程において、横方向へ一連に並ぶ第1型枠パネル18a〜18iの1つのグループの上下端部に2つの第1横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶパネル18a〜18iの1つのグループの中央部に1つの第1横架設材を設置するとともに、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネル19a〜19iの1つのグループの上下端部に2つの第2横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶパネル19a〜19iの1つのグループの中央部に1つの第2横架設材を設置することもできる。
上下方向へ一連に並ぶ3つの第1および第2横架設材24a〜24c,25a〜25cをトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23f(第2垂直材35)に固定することにより、パネル18a〜18i,19a〜19iの間の内側空間13にコンクリート14を打設したときのコンクリート14の側圧によるそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲がそれら横架設材24a〜24c,25a〜25cによって押さえられ、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの前後方向への変形や横方向への撓みが防止される。その結果、コンクリート14の側圧によるパネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が押さえられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの変形や積み重ねたパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。
図15は、図13から続く耐震補強壁12の施工手順を示す正面図であり、図16は、図13から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。図17は、第1支持架設材26aの拡大斜視図であり、図18は、第2支持架設材27aの拡大斜視図である。図19は、空間13へのコンクリート14の打設を説明する側面図であり、図20は、コンクリート打設工程が終了した状態を示す側面図である。図21は、施工された鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12の一例を示す図である。図15,16は、支持架設材固定工程が終了した状態を示す。図19,20では、空間13に配筋された鉄筋の図示を省略している。
第1および第2横架設材24a〜24c,25a〜25cを設置した後(横架設材固定工程が終了した後)、支持架設材固定工程を行う。支持架設材固定工程では、図15,16に示すように、横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第1支持架設材26a〜26cを横架設材24a〜24cの前後方向後方(横架設材24a〜24cの直後)に設置するとともに、横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第2支持架設材27a〜27cを横架設材25a〜25cの前後方向前方(横架設材25a〜25cの直前)に設置する。
第1支持架設材26a〜26cは、図17に示すように、床梁16Bの頂面から横架設材24bに向かって上り勾配(横架設材24bから床梁16Bの頂面に向かって下り勾配)に延びる第1傾斜材53と、パネル18a,18d,18gから前後方向後方へ延びる第1水平材54とから形成されている。第2支持架設材27a〜27cは、図18に示すように、床梁16Bの頂面から横架設材25bに向かって上り勾配(横架設材25bから床梁16Bの頂面に向かって下り勾配)に延びる第2傾斜材55と、パネル19a,19d,19gから前後方向後方へ延びる第2水平材56とから形成されている。
第1および第2傾斜材53,55や第1および第2水平材54,56は、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が円形の中空の金属パイプであるが、鉄やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られた断面形状が四角形の中空の金属管を使用することもできるとともに、H型鋼やI型鋼、角型鋼材等の鋼材を使用することもできる。
支持架設材固定工程では、上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3の略中央部に第1支持架設材26a〜26cを設置し、トラス構造物22a,22c,22e(縦架設材)と第1支持架設材26a〜26cの第1傾斜材53および第1水平材54とから側面形状が三角形の第1三角構造物を作る。さらに、上下方向へ一連に並ぶパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の略中央部に第2支持架設材27a〜27cを設置し、トラス構造物23a,23c,23e(縦架設材)と第2支持架設材27a〜27cの第2傾斜材55および第2水平材56とから側面形状が三角形の第2三角構造物を作る。
第1および第2傾斜材53,55は、トラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23eの近傍に延びていて横架設材24b,25b(固定金具52)に押圧下に密着固定された上端部57と、パネル18a,18d,18g,19a,19d,19gから前方または後方へ離間して床梁16Bの頂面に固定された下端部59と、上下端部57,59の間に延びる中間部58とを有する。傾斜材53,55の上端部57は、上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iのグループG1〜G3のうちの下から2番目に位置するパネル18b,18e,18h,19b,19e,19hに対して設置された横架設材24b,25bに押圧下に密着している。傾斜材53,55の上端部57には、床梁16Bの頂面と横架設材24b,25bとの間で伸縮可能な伸縮機構60が作られている。
伸縮機構60は、傾斜材53,55の上端部57(金属パイプの上端部の内周面)に作られた雌螺子(図示せず)と、横架設材24b,25bと上端部57との間に配置されて前後方向へ延びる雄螺子部材61とから形成されている。雄螺子部材61の露出部分には、横架設材24b,25b(固定金具52)に密着する密着板62が連接されている。伸縮機構60では、雄螺子部材61が上端部57の雌螺子に螺着されている。伸縮機構60では、雄螺子部材61を時計回り方向へ回転させることで、雄螺子部材61が傾斜材53,55(金属パイプ)の内部に次第に進入し、雄螺子部材61を含む傾斜材53,55の長さが縮まり、逆に、雄螺子部材61を反時計回り方向へ回転させることで、雄螺子部材61が傾斜材53,55(金属パイプ)の内部から次第に露出し、雄螺子部材61を含む傾斜材53,55の長さが伸びる。傾斜材53,55は、伸縮機構60を利用してその長さを伸長させることで、床梁16Bの頂面と横架設材24b,25bとの間で突っ張る突っ張りとして機能し、横架設材24b,25bをパネル18b,18e,18h,19b,19e,19hに向かって押圧する。
第1および第2傾斜材53,55の下端部59は、床梁16Bの頂面に回転可能に固定されている。下端部59は、床梁16Bの頂面に固定された固定座金63の軸受けに軸64を介して回転可能に取り付けられている。固定座金63は、床梁16Bの頂面に作られたアンカーホール(樹脂アンカーや機械式アンカー)に螺着されたアンカーボルトによって床梁16Bの頂面に強固に固定されている。傾斜材53,55は、その下端部59が床梁16Bの頂面に回転可能に固定されているから、下端部59を中心に床梁16Bの頂面に対して上下方向へ旋回可能であるとともに、床梁16Bの頂面に対する傾斜角度を変更可能である。
第1および第2水平材54,56は、床梁16Bの頂面から上方へわずかに離間している。水平材54,56は、パネル18a,18d,18g,19a,19d,19gから前方または後方へ離間して傾斜材53,55の下端部59に固定された前端部65と、パネル18a,18d,18g,19a,19d,19gの側に位置してトラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23e(縦架設材)に固定された後端部67と、前後端部65,67の間に延びる中間部66とを有する。水平材54,56の前端部65は、固定金具68を介して傾斜材53,55の下端部59に強固に固定されている。水平材54,56の後端部67は、固定金具69を介してトラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23eの第1垂直材34に強固に固定されている。
支持架設材固定工程において第1および第2支持架設材26a〜26c,27a〜27cを設置する手順の一例は、以下のとおりである。トラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23eから前後方向前方または後方へ離間した床梁16Bの頂面に固定座金63を固定する座金固定位置を正確に位置決め(墨だし)した後、その座金固定位置に複数のアンカーホールを穿孔し、それらアンカーホールに樹脂アンカーや機械式アンカーを設置する。アンカーを設置した後、固定座金63に形成されたボルト孔にアンカーボルトを挿通するとともにそのアンカーボルトを樹脂アンカーや機械式アンカーに螺着することで、床梁16Bの座金固定位置に固定座金63を強固に固定する。
固定座金63を固定した後、第1および第2傾斜材53,55(中空の金属パイプ)の下端部59に穿孔された軸孔に軸64を挿通するとともに、固定座金63の軸受けにその軸64を取り付け、傾斜材53,55の下端部59を固定座金63に回転可能に固定する。次に、それら傾斜材53,55の下端部59を中心に傾斜材53,55を上下方向上方へ旋回させ、傾斜材53,55の上端部57を横架設材24b,25bの位置に合わせる。さらに、傾斜材53,55の伸縮機構60によって傾斜材53,55を前後方向前方および後方へ伸長させ、傾斜材53,55の上端部57(密着板62)で横架設材53,55を押圧し、上端部57を横架設材53,55に密着固定させる。
具体的には、傾斜材53,55の上端部57に作られた雌螺子に螺着された雄螺子部材61を反時計回り方向へ回転させ、雄螺子部材61を傾斜材の内部から次第に露出させることで、雄螺子部材61を含む傾斜材53,55の長さを次第に伸長させて傾斜材53,55の上端部57(密着板62)を横架設材24b,25bの周面(固定金具52)に押し当てる。上端部57を横架設材24b,25bに押し当てることで、上端部57が横架設材24b,25bに密着し、傾斜材53,55を横架設材24b,25bと床梁16Bとの間で突っ張らせ、横架設材24bをパネル18b,18e,18hの側に押圧するとともに、横架設材25bをパネル19b,19e,19hの側に押圧する。傾斜材53,55の上端部57を横架設材24b,25bに押圧下に密着させると、傾斜材53,55が横架設材24b,25bから床梁16Bの頂面に向かって下り勾配に傾斜する(傾斜材53,55がその下端部59から上端部57に向かって上り勾配に傾斜する)。
次に、固定金具69を介して第1および第2水平材54,56(中空の金属パイプ)の後端部67をトラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23eの第1垂直材34に強固に固定(連結)するとともに、固定金具68を介して水平材54,56の前端部65を傾斜材53,55の下端部59に強固に固定(連結)する。水平材54,56の前後端部65,67を固定すると、水平材54,56が床梁16Bの頂面から上方へわずかに離間し、水平材54,56がトラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23e(アングル材17A,17B)と傾斜材53,55の下端部59との間で前後方向へ水平に延びる。なお、パネル18a〜18iに対する第1支持架設材26a〜26cの設置位置はパネル19a〜19iに対する第2支持架設材27a〜27cの設置位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれら支持架設材26a〜26c,27a〜27cが前後方向に対向する。
位置決め工程、配筋工程、アングル材固定工程、トラス構造物第1固定工程、型枠パネル設置工程、トラス構造物第2固定工程、横架設材固定工程、支持架設材固定工程が終了すると、型枠構造物10Aの組立が完了する。第1型枠パネル18a〜18iと第2型枠パネル19a〜19iとの間には、コンクリート14を打設する内側空間13が形成されている。なお、図示はしていないが、空間13にコンクリート14を打設するときの空間13に存在する空気を外部に逃がす空気孔(図示せず)がいずれかのパネル19c,19f,19iに形成されている。
型枠構造物10Aを組み立てた後(型枠組立工程が終了した後)、コンクリート打設工程を行う。コンクリート打設工程では、図19に示すように、パネル19fに形成された打設口49から空間13にコンクリート14を打設する。空間13へのコンクリート14の打設は、コンクリートミキサー(図示せず)から延びるホースをパネル19fの打設口49に接続し、打設口49から空間13にコンクリート14を圧入する。空間13の空気は、パネル19c,19f,19iの空気孔から外部に排気される。
コンクリート打設工程では、パネル19a,19g,19iに作られた確認窓50から空間13を視認しつつ、確認窓50を利用して空間13へのコンクリート14の打設状態を判断しながら、コンクリート14の打設作業が行われる。コンクリート打設工程において、パネル19fに作られた打設口49を利用することで、コンクリート14を空間13に容易に打設することができ、建物11内部の耐震補強壁12の施工箇所にコンクリート14を容易に打設することができる。また、空間13へのコンクリート14の打設状態を確認窓50から確認することができるから、空間13全域にコンクリート14を確実に打設することができる。
コンクリート打設工程によってコンクリート14を空間13に打設すると、空間13に流入したコンクリート14の側圧が第1型枠パネル18a〜18i全体に作用する。コンクリート14の側圧がそれら第1型枠パネル18a〜18iに作用すると、各パネル18a〜18iが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fによってパネル18a〜18iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるパネル18a〜18iの変形や積み重ねたパネル18a〜18iの崩落が防止される。また、コンクリート14の側圧によって各第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22fが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第1横架設材24a〜24cによってトラス構造物20a〜20c,22a〜22fの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるトラス構造物20a〜20c,22a〜22fの変形や撓みが防止される。さらに、コンクリート14の側圧によって第1横架設材24a〜24cが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第1支持架設材26a〜26cによって横架設材24a〜24cの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧による横架設材24a〜24cの変形が防止される。
コンクリート打設工程によってコンクリート14を空間13に打設すると、空間13に流入したコンクリート14の側圧が第2型枠パネル19a〜19i全体に作用する。コンクリート14の側圧がそれら第2型枠パネル19a〜19iに作用すると、各パネル19a〜19iが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fによってパネル19a〜19iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるパネル19a〜19iの変形や積み重ねたパネル19a〜19iの崩落が防止される。また、コンクリート14の側圧によって各第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23fが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第2横架設材25a〜25cによってトラス構造物21a〜21c,23a〜23fの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリートの側圧によるトラス構造物21a〜21c,23a〜23fの変形や撓みが防止される。さらに、コンクリート14の側圧によって第2横架設材25a〜25cが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第2支持架設材27a〜27cによって横架設材25a〜25cの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリートの側圧による横架設材25a〜25cの変形が防止される。
補強壁施工方法では、それらの結果として、それらトラス構造物20a〜20c,12a〜21c,22a〜22f,22a〜22f(縦架設材)やそれら横架設材24a〜24c,25a〜25c、それら支持架設材26a〜26c,27a〜27cによって第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの変形を防ぐことができ、コンクリート14の側圧が第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iに作用したとしても、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができる。
空間13にコンクリート14を打設した後、コンクリート14を所定期間養生する。コンクリート14の養生期間が経過した後、型枠解体工程を行う。型枠解体工程では、傾斜材53,55の上端部57に作られた雌螺子に螺着された雄螺子部材61を時計回り方向へ回転させ、雄螺子部材61を傾斜材53,55の内部に次第に進入させ、雄螺子部材61を含む傾斜材53,55の長さを次第に縮め、傾斜材53,55の上端部57(密着板62)による横架設材24b,25b(固定金具52)の押圧を解除する。次に、固定金具69を外して水平材54,56の後端部67とトラス構造物22a,22c,22e,23a,23c,23eとの固定(連結)を解除するとともに、固定金具68を外して水平材54,56の前端部65と傾斜材53,55の下端部59との固定(連結)を解除する。
トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの第2垂直材35から固定金具52を外し、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fと横架設材24a〜24c,25a〜25cとの固定(連結)を解除してトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fから横架設材24a〜24c,25a〜25cを取り外す。横架設材24a〜24c,25a〜25cを取り外した後、連結布紐51をトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fの第2垂直材35からほどき、第1および第2アングル材17A,17Bの固定プレート33のボルト螺着孔および寸法調節材37の固定端部38のボルト螺着孔からアジャスターボルトを取り外し、寸法調節材37の固定端部38とアングル材17A,17Bとの固定を解除するとともに、アングル材17A,17Bの固定プレート33のボルト螺着孔および第1垂直材34の下端部40のボルト螺着孔からアジャスターボルトを取り外し、第1垂直材34の下端部40とアングル材17A,17Bとの固定を解除し、天井梁16Aの底面や床梁16Bの頂面の取付位置からそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fを取り外す。
トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fを取り外した後、床梁16Bの頂面の下方第1取付位置29や下方第2取付位置31に穿孔されたアンカーホールの樹脂アンカーや機械式アンカーからアンカーボルト66を抜き取り、床梁16Bとアングル材17A,17Bとの固定を解除するとともに、天井梁16Aの底面の上方第1取付位置28や上方第2取付位置30に穿孔されたアンカーホールの樹脂アンカーや機械式アンカーからアンカーボルト66を抜き取り、天井梁16Aとアングル材17A,17Bとの固定を解除する。
アングル材17A,17Bを取り外した後、第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの取っ手48を手で把持しつつ、パネル18a〜18i,19a〜19iを前後方向後方や前後方向前方へ引っ張り、パネル18a〜18i,19a〜19iを取り外す。それらパネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46にはポリウレア樹脂47が塗布され、6面41〜46の摩擦抵抗が大幅に低下しているから、養生後の硬化したコンクリート14がパネル18a〜18i,19a〜19iに付着することなく、コンクリート14(耐震補強壁12)からパネル18a〜18i,19a〜19iを容易に取り外すことができる。型枠構造物10Aを形成する全ての部材を取り外し、組み立てた型枠構造物10Aを解体することで、新設の鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12が作られる。
補強壁施工方法は、硬化したポリウレア樹脂47によってパネル18a〜18i,19a〜19i自体の曲げ強度が大幅に増加していることに加え、複数の第1〜第4トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23f(第1〜第4縦架設材)や複数の第1および第2横架設材24a〜24c,25a〜25c、複数の第1および第2支持架設材26a〜26c,27a〜27cを利用することで、第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの間の内側空間13に打設されたコンクリート14の側圧に型枠構造物10Aが十分に耐えることができるとともに、コンクリート14の側圧が作用したとしてもパネル18a〜18i,19a〜19iが変形することはなく、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができる。補強壁施工方法は、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができるから、建物11の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12を作ることができる。
補強壁施工方法は、型枠構造物10Aを組み立てる際に複数本のセパレータを設置する必要はなく、セパレータを設置する手間や時間を省くことができるのみならず、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、短時間に効率よく型枠構造物10Aを組み立てることができるとともに、手間を要さずに廉価に耐震補強壁12を施工することができる。また、補強壁施工方法は、型枠構造物10Aを組み立てる際に空間にセパレータを設置する必要がないことから、セパレータが空間13に配筋する鉄筋の邪魔になることはなく、空間13に自由に鉄筋を配筋することができ、強固な鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12を作ることができる。
補強壁施工方法は、硬化したポリウレア樹脂47による所定厚みの平滑な被膜層がパネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46に形成され、パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46の強度や平滑度がポリウレア樹脂47の被膜層によって維持されるとともに、パネル18a〜18i,19a〜19iの強度がポリウレア樹脂の被膜層によって増加し、使用中におけるパネル18a〜18i,19a〜19iの部分的な曲がり変形や凹み変形が防止されるから、使用済みのパネル18a〜18i,19a〜19iを繰り返して使用することができ、ベニヤ板を使い捨てにする型枠構造物と比較し、型枠構造物10Aにかかるコストを大幅に低減させることができ、耐震補強壁12の施工にかかるコストを大幅に低減させることができる。
図22は、組み立てられた型枠構造物10Bの他の一例を示す正面図であり、図23は、組み立てられた型枠構造物10Bの背面図である。図24は、図23の側面図である。図25は、型枠構造物10Bを使用した耐震補強壁12の施工手順の一例を示す正面図であり、図26は、図25から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。図27は、図26から続く耐震補強壁12の施工手順を示す正面図であり、図28は、図26から続く耐震補強壁12の施工手順を示す背面図である。
図22〜24では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印B(図22,23のみ)で示すとともに、前後方向を矢印C(図24のみ)で示す。図24では、コンクリート14に埋設された鉄筋(埋込アンカー、縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)の図示を省略している。なお、図25,26は、位置決め工程、配筋工程、アングル材固定工程、トラス構造物第1固定工程(縦架設材第1固定工程)、型枠パネル設置工程、トラス構造物第2固定工程(縦架設材第2固定工程)が終了した状態を示し、図26,27は、横架設材固定工程が終了した状態を示す。
型枠構造物10Bを利用した補強壁施工方法は、型枠構造物10Aを利用した補強壁施工方法と同様に、位置決め工程、配筋工程、アングル材設置工程、トラス構造物第1固定工程(縦架設材第1固定工程)、型枠パネル設置工程、トラス構造物第2固定工程(縦架設材第2固定工程)、横架設材固定工程、支持架設材固定工程の各工程を順番に実施することで型枠構造物10Bを組み立てた後(型枠組立工程)、コンクリート打設工程、型枠構造物解体工程の各工程を順番に実施することによって鉄筋コンクリート製の新たな耐震補強壁12を作る。
型枠構造物10Bが型枠構造物10Aと異なるところは、設置された第3および第4トラス構造物22a〜22i,23a〜23iの数が型枠構造物10Aのそれよりも多い点、設置された第1および第2横架設材24a〜24f,25a〜25fの数が型枠構造物10Aのそれよりも多い点、設置された第1および第2支持架設材26a〜26f,27a〜27fの数が型枠構造物10Aのそれよりも多い点にあり、この型枠構造物10Bにおけるその他の構成は型枠構造物10Aのそれらと同一であるから、型枠構造物10Aの説明を援用することで、型枠構造物10Bにおけるその他の構成の詳細な説明は省略する。型枠構造物10Bは、複数の第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iと、複数の第1〜第4トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23i(第1〜第4縦架設材)と、複数の第1および第2横架設材24a〜24f,25a〜25fと、複数の第1および第2支持架設材26a〜26f,27a〜27fとから作られている。
第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iは、所定の厚み寸法および所定面積を有する平面形状が四角形の板状に成型されている。パネル18a〜18i,19a〜19iは、対向面41および当接面42と、上下面43,44および両側面45,46とを有する6面体であり、6面41〜46にポリウレア樹脂47が塗布されている(図3,4援用)。なお、パネル18a〜18i,19a〜19iの材質は、図1の型枠構造物10Aにおいて使用するそれと同一である。
パネル18a〜18i,19a〜19iは、耐震補強壁12の施工箇所の天井梁16Aの底面(施工箇所上部)(または、天井の床スラブの底面)の正確に位置決めされた上方第1取付位置28と施工箇所の床梁16Bの頂面(施工箇所下部)(または、床の床スラブの頂面)の正確に位置決めされた下方第1取付位置29との間に設置されているとともに、天井梁16Aの底面の正確に位置決めされた上方第2取付位置30と床梁16Bの頂面の正確に位置決めされた下方第2取付位置31との間に設置されている。
第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22i(第1および第3縦架設材)は、第1型枠パネル18a〜18iの前後方向後方(パネル18a〜18iの直後)に位置して上下方向へ直状に延びている。第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23i(第2および第4縦架設材)は、第2型枠パネル19a〜19iの前後方向前方(パネル19a〜19iの直前)に位置して上下方向へ直状に延びている。それらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iは、横方向へ略等間隔離間して並んでいる。上下方向へ並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3には、4つのトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iが設置されている。
1つのトラス構造物20a,20b,20c,21a,21b,21cがパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の一方の側縁部に配置され、1つのトラス構造物22c,22f,22i,23c,23f,23iがパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の他方の側縁部に配置されているとともに、2つのトラス構造物22a,22b,22d,22e,22g,22h,23a,23b,23d,23e,23g,23hがパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の中央部に配置されている。
なお、パネル18a〜18iに対する第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22iは固定位置はパネル19a〜19iに対する第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23iの固定位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iが前後方向に対向する。
第1〜第4トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iは、パネル18a〜18i,19a〜19iの当接面42に当接(密着)して上下方向へ直状に延びる第1垂直材34と、第1垂直材34から前後方向へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材35と、第1垂直材34と第2垂直材35との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材36と、トラス構造物18a〜18i,19a〜19iの高さ寸法を調節可能な寸法調節材37とから作られている。第1および第2垂直材34,35やトラス材36、寸法調節材37は、型枠構造物10Aに使用するトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22f,23a〜23fのそれらと同一である。
トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iは、その上端部(寸法調節材37の固定端部38)が所定の固定手段(第1および第2アングル材17A,17B、アンカーボルト、アジャスターボルト)を介して天井梁16Aの底面の位置決めされた上方第1取付位置28と上方第2取付位置30とに強固に固定されている。また、その下端部40(第1垂直材34の下端部40)が所定の固定手段(第1および第2アングル材17A,17B、アンカーボルト、アジャスターボルト)を介して床梁16Bの頂面の位置決めされた下方第1取付位置29と下方第2取付位置31とに強固に固定されている。
それらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの第2垂直材35には連結布紐51が強く結び付けられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの取っ手48とトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iとが布紐51を介して連結されている。それらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iにより、空間13にコンクリート14を打設したときのコンクリート14の側圧によるパネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が押さえられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの変形や積み重ねたパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。
第1横架設材24a〜24fは、トラス構造物20a〜20c,22a〜22iの前後方向後方(第2垂直材35の直後)に位置しつつ、トラス構造物20a〜20c,22a〜22iに固定されて横方向へ直状に延びているとともに、上下方向へ所定寸法離間して並んでいる。第2横架設材25a〜25fは、トラス構造物21a〜21c,23a〜23iの前後方向前方(第2垂直材35の直前)に位置しつつ、トラス構造物21a〜21c,23a〜23iに固定されて横方向へ直状に延びているとともに、上下方向へ所定寸法離間して並んでいる。それら横架設材24a〜24f,25a〜25fは、固定金具52を介してトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの第2垂直材35に強固に固定されている。それら横架設材24a〜24f,25a〜25fは、全てのトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの第2垂直材35に当接(密着)している。それら横架設材24a〜24f,25a〜25fは、型枠構造物10Aに使用したそれらと同一である。
型枠構造物10Bでは、1つの第1横架設材24fが横方向へ並ぶ第1型枠パネル18c,18f,18iの後方に配置され、2つの第1横架設材24d,24eが横方向へ並ぶパネル18b,18e,18hの後方に配置されているとともに、3つの第1横架設材24a,24b,24cが横方向へ並ぶパネル18a,18d,18gの後方に配置されている。また、1つの第2横架設材25fが横方向へ並ぶ第2型枠パネル19c,19f,19iの前方に配置され、2つの第2横架設材25d,25eが横方向へ並ぶパネル19b,19e,19hの前方に配置されているとともに、3つの第2横架設材25a,25b,25cが横方向へ並ぶパネル19a,19d,19gの前方に配置されている。
上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iのグループG1〜G3では、上下方向下方に位置するパネルに対する横架設材の設置数が上下方向上方に位置するパネルに対する横架設材のそれよりも多い。なお、パネル18a〜18i,に対する第1横架設材24a〜24fの設置位置はパネル19a〜19iに対する第2横架設材25a〜25fの設置位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれら横架設材24a〜24f,25a〜25fが前後方向に対向する。
それら横架設材24a〜24f,25a〜25fにより、空間13にコンクリート14を打設したときのコンクリート14の側圧によるそれらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が押さえられ、トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの変形や横方向への撓みが防止される。その結果、コンクリート14の側圧によるそれらパネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向前方や後方への膨隆や湾曲が押さえられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの変形や積み重ねたパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。
上下方向へ並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3には、2つの第1支持架設材26a〜26fが設置されている。第1支持架設材26a〜26fは、第1横架設材24bの前後方向後方(横架設材の直後)に設置されて横方向へ所定寸法離間して並んでいる。第1支持架設材26a〜26fは、横架設材24bから床梁16Bの頂面に向かって下り勾配に延びる第1傾斜材53と、パネル18a,18d,18gから前後方向後方へ延びる第1水平材54とから形成されている。
第1傾斜材53は、トラス構造物20a〜20c,22a〜22iの近傍に延びる横架設材24bに押圧下に密着(当接)する上端部57と、パネル18a,18d,18gから前方へ離間して床梁16Bの頂面に固定された下端部59と、上下端部57,59の間に延びる中間部58とを有する。第1傾斜材53の上端部57は、上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3のうちの最下に位置するパネル18a,18d,18gに対して設置された第1横架設材24bに押圧下に密着している。型枠構造物10Bでは、トラス構造物22a,22b,22d,22e,22g,22hと第1支持架設材26a〜26fの第1傾斜材53および第1水平材54とから第1三角構造物が形成されている。
上下方向へ並ぶパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3には、2つの第2支持架設材27a〜27fが設置されている。第2支持架設材27a〜27fは、第2横架設材25bの前後方向前方(横架設材25bの直前)に設置されて横方向へ所定寸法離間して並んでいる。第2支持架設材27a〜27fは、横架設材25bから床梁16Bの頂面に向かって下り勾配に延びる第2傾斜材55と、パネル19a,19d,19gから前後方向後方へ延びる第2水平材56とから形成されている。
第2傾斜材55は、トラス構造物21a〜21c,23a〜23iの近傍に延びる横架設材25bに押圧下に密着(当接)する上端部57と、パネル19a,19d,19gから前方へ離間して床梁16Bの頂面に固定された下端部59と、上下端部57,59の間に延びる中間部58とを有する。第2傾斜材55の上端部57は、上下方向へ一連に並ぶパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3のうちの最下に位置するパネル19a,19d,19gに対して設置された第2横架設材25bに押圧下に密着している。型枠構造物10Bでは、トラス構造物23a,23b,23d,23e,23g,23hと第2支持架設材27a〜27fの第2傾斜材55および第2水平材56とから第2三角構造物が形成されている。
なお、パネル18a〜18iに対する第1支持架設材26a〜26fの設置位置はパネル19a〜19iに対する第2支持架設材27a〜27fの設置位置と略同一であり、パネル18a〜18i,19a〜19iを挟んでそれら支持架設材26a〜26f,27a〜27fが前後方向に対向する。それら支持架設材26a〜26f,27a〜27fにより、空間13にコンクリート14を打設したときのコンクリート14の側圧による横架設材24a〜24f,25a〜25fの前後方向後方や前方への膨隆や湾曲が押さえられ、横架設材24a〜24f,25a〜25fの変形が防止される。
その結果、コンクリート14の側圧によるトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの変形や横方向への撓みが防止されるとともに、コンクリート14の側圧によるそれらパネル18a〜18i,19a〜19iの前後方向後方や前方への膨隆や湾曲が押さえられ、パネル18a〜18i,19a〜19iの変形や積み重ねたパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。
型枠構造物10Bを使用した補強壁施工方法において、位置決め工程や配筋工程、アングル材固定工程、トラス構造物第1固定工程、パネル設置工程は、型枠構造物10Aを使用した補強壁施工方法のそれらと同一であるから、その説明は省略する。トラス構造物第2固定工程では、パネル設置工程において上下方向に重ねたパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3の直後にあらたに3個の第3トラス構造物22a〜22i(第3縦架設材)(第1トラス構造物20aの横方向に3つの第3トラス構造物22a〜22c、第1トラス構造物20bの横方向に3つの第3トラス構造物22d〜22f、第1トラス構造物20cの横方向に3つの第3トラス構造物22g〜22i)を取り付ける。トラス構造物第1固定工程およびトラス構造物第2固定工程では、上下方向に重ねたパネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18iの1つのグループG1〜G3に4つのトラス構造物20a〜20c,22a〜22iが取り付けられ、合計12のトラス構造物20a〜20c,22a〜22iが取り付けられる。
トラス構造物第2固定工程では、パネル設置工程において上下方向に重ねたパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3の直後にあらたに3個の第4トラス構造物24a〜24i(第4縦架設材)(第2トラス構造物21aの横方向に3つの第3トラス構造物23a〜23c、第2トラス構造物21bの横方向に3つの第3トラス構造物23d〜23f、第2トラス構造物21cの横方向に3つの第3トラス構造物23g〜23i)を取り付ける。トラス構造物第1固定工程およびトラス構造物第2固定工程では、上下方向に重ねたパネル19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3に4つのトラス構造物22a〜22c,24a〜24iが取り付けられ、合計12のトラス構造物22a〜22c,24a〜24iが取り付けられる。
トラス構造物第2固定工程におけるトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの設置手順は、型枠構造物10Aを使用した耐震補強壁の施工手順におけるそれと同一であるから、その説明は省略する。トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iを設置した後、パネル18a〜18i,19a〜19iに取り付けられた取っ手48に連結布紐51を結び付けるとともに、その布紐51をトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの第2垂直材35に結び付ける。
パネル18a〜18c,18d〜18f,18g〜18i,19a〜19c,19d〜19f,19g〜19iの1つのグループG1〜G3に横方向へ並ぶ4つのトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iを設置することにより、空間13に打設したコンクリート14の側圧によるパネル18a〜18i,19a〜19iの変形や積み重ねたそれらパネル18a〜18i,19a〜19iの崩落が防止される。また、取っ手48とトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iとを連結布紐51で連結することで、それらパネル18a〜18i,19a〜19iがトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iに支持され、パネル18a〜18i,19a〜19iの倒れ込みが防止される。
横架設材固定工程では、横方向へ延びる複数の横架設材24a〜24f,25a〜25fを各トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iに設置する。横架設材固定工程では、6つの横架設材24a〜24fを上下方向へ所定寸法離間させた状態でそれらトラス構造物20a〜20c,22a〜22iの前後方向後方に設置するとともに、6つの横架設材25a〜25fを上下方向へ所定寸法離間させた状態でそれらトラス構造物21a〜21c,23a〜23iの前後方向前方に設置する。横架設材固定工程では、固定金具52を介してそれら横架設材24a〜24f,25a〜25fを各トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの第2垂直材35に強固に固定する。
横架設材24a〜24fをトラス構造物20a〜20c,22a〜22iに固定すると、3つの横架設材24a〜24cがパネル18a,18d,18gの後方に位置し、2つの横架設材24d,24eがパネル18b,18e,18hの後方に位置するとともに、1つの横架設材24fがパネル18c,18f,18iの後方に位置する。また、横架設材25a〜25fをトラス構造物21a〜21c,23a〜23iに固定すると、3つの横架設材25a〜25cがパネル19a,19d,19gの前方に位置し、2つの横架設材25d,25eがパネル19b,19e,19hの前方に位置するとともに、1つの横架設材25fがパネル19c,19f,19iの前方に位置する。トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iにそれら横架設材24a〜24f,25a〜25fを設置することにより、各トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23iの変形や横方向への撓みが防止される。
支持架設材固定工程では、図24に示すように、横方向へ並ぶ複数の第1支持架設材26a〜26fを横架設材24bの前後方向後方(横架設材24bの直後)に設置するとともに、横方向へ並ぶ複数の第2支持架設材26a〜26f,27a〜27fを横架設材25bの前後方向前方(横架設材25bの直前)に設置する。支持架設材固定工程では、上下方向へ一連に並ぶパネル18a〜18cのグループG1に2つの第1支持架設材26a,26bを設置し、上下方向へ一連に並ぶパネル18d〜18fのグループG2に2つの第1支持架設材26c,26dを設置するとともに、上下方向へ一連に並ぶパネル18g〜18iのグループG3に2つの第1支持架設材26e,26fを設置し、トラス構造物22a,22b,22d,22e,22g,22hと第1支持架設材26a〜26fの第1傾斜材53および第1水平材54とから側面形状が三角形の第1三角構造物を作る。
さらに、上下方向へ一連に並ぶパネル19a〜19cのグループG1に2つの第2支持架設材27a,27bを設置し、上下方向へ一連に並ぶパネル19d〜19fのグループG2に2つの第2支持架設材27c,27dを設置するとともに、上下方向へ一連に並ぶパネル19g〜19iのグループG3に2つの第2支持架設材27e,27fを設置し、トラス構造物23a,23b,23d,23e,23g,23hと第2支持架設材27a〜27fの第2傾斜材55および第2水平材56とから側面形状が三角形の第2三角構造物を作る。なお、第1および第2支持架設材26a〜26f,27a〜27fを設置する手順は、型枠構造物10Aを使用した耐震補強壁12おける施工手順のそれと同一であるから、その説明は省略する。横架設材24b,25bにそれら支持架設材26a〜26f,27a〜27fを設置することにより、各横架設材24b,25bの変形が防止される。
位置決め工程、アングル材固定工程、トラス構造物第1固定工程、パネル設置工程、トラス構造物第2固定工程、横架設材固定工程、支持架設材固定工程が終了すると、型枠構造物10Bの組立が完成する。なお、空間13にコンクリート14を打設するときの空間13に存在する空気を外部に逃がす空気孔がいずれかのパネル19c,19f,19iに形成されている。型枠構造物10Bを組み立てた後(支持架設材固定工程が終了した後)、コンクリート打設工程を行う。コンクリート打設工程は、図1の型枠構造物10Aのそれと同一であるから、その説明は省略する。
コンクリート打設工程によってコンクリート14を空間13に打設すると、空間13に流入したコンクリート14の側圧が第1型枠パネル18a〜18i全体に作用する。コンクリート14の側圧がそれらパネル18a〜18iに作用すると、各パネル18a〜18iが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22iによってパネル18a〜18iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるパネル18a〜18iの変形や積み重ねたパネル18a〜18iの崩落を防止することができる。
また、コンクリート14の側圧によって第1および第3トラス構造物20a〜20c,22a〜22iが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第1横架設材24a〜24fによってトラス構造物20a〜20c,22a〜22iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるトラス構造物20a〜20c,22a〜22iの変形や撓みを防止することができる。さらに、コンクリート14の側圧によって第1横架設材24a〜24fが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第1支持架設材26a〜26fによって横架設材24a〜24fの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧による横架設材24a〜24fの変形を防止することができる。
コンクリート打設工程によってコンクリート14を空間13に打設すると、空間13に流入したコンクリート14の側圧が第2型枠パネル19a〜19i全体に作用する。コンクリート14の側圧がそれらパネル19a〜19iに作用すると、各パネル19a〜19iが前後方向前方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23iによってパネル19a〜19iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるパネル19a〜19iの変形や積み重ねたパネル19a〜19iの崩落を防止することができる。
また、コンクリート14の側圧によって第2および第4トラス構造物21a〜21c,23a〜23iが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第2横架設材25a〜25fによってトラス構造物21a〜21c,23a〜23iの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧によるトラス構造物21a〜21c,23a〜23iの変形や撓みを防止することができる。さらに、コンクリート14の側圧によって第2横架設材25a〜25fが前後方向後方へ膨隆または湾曲しようとするが、それら第2支持架設材27a〜27fによって横架設材25a〜25fの膨隆や湾曲が押さえられ、コンクリート14の側圧による横架設材25a〜25fの変形を防止することができる。
型枠構造物10Bを使用した補強壁施工方法では、それらの結果として、それらトラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23i(縦架設材)やそれら横架設材24a〜24f,25a〜25f、それら支持架設材26a〜26f,27a〜27fによって第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの変形を防ぐことができ、コンクリート14の側圧が第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iに作用したとしても、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができる。
空間13にコンクリート14を打設した後、コンクリート14を所定期間養生する。コンクリート14の養生期間が経過した後、型枠解体工程を行う。型枠解体工程は、図1の型枠構造物10Aのそれと同一であるから、その説明は省略する。型枠構造物10Bを形成する全ての部材を取り外し、組み立てた型枠構造物10Bを解体することで、新設の鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12が作られる。
補強壁施工方法は、硬化したポリウレア樹脂47によってパネル18a〜18i,19a〜19i自体の曲げ強度が大幅に増加していることに加え、複数の第1〜第4トラス構造物20a〜20c,21a〜21c,22a〜22i,23a〜23i(第1〜第4縦架設材)や複数の第1および第2横架設材24a〜24f,25a〜25f、複数の第1および第2支持架設材26a〜26f,27a〜27fを利用することで、第1および第2型枠パネル18a〜18i,19a〜19iの間の内側空間13に打設されたコンクリート14の側圧に型枠構造物10Bが十分に耐えることができるとともに、コンクリート14の側圧が作用したとしてもパネル18a〜18i,19a〜19iが変形することはなく、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができる。補強壁施工方法は、それらパネル18a〜18i,19a〜19iどうしの平行状態を維持することができるから、建物11の所定の箇所に構造計算された設計どおりの新たな鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12を作ることができる。
補強壁施工方法は、型枠構造物10Bを組み立てる際に複数本のセパレータを設置する必要はなく、セパレータを設置する手間や時間を省くことができるのみならず、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、短時間に効率よく型枠構造物10Bを組み立てることができるとともに、手間を要さずに廉価に耐震補強壁12を施工することができる。また、補強壁施工方法は、型枠構造物10Bを組み立てる際に空間13にセパレータを設置する必要がないことから、セパレータが空間13に配筋する鉄筋の邪魔になることはなく、空間13に自由に鉄筋を配筋することができ、強固な鉄筋コンクリート製の耐震補強壁12を作ることができる。
補強壁施工方法は、硬化したポリウレア樹脂47による所定厚みの平滑な被膜層がパネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46に形成され、パネル18a〜18i,19a〜19iの6面41〜46の強度や平滑度がポリウレア樹脂47の被膜層によって維持されるとともに、パネル18a〜18i,19a〜19iの強度がポリウレア樹脂47の被膜層によって増加し、使用中におけるパネル18a〜18i,19a〜19iの部分的な曲がり変形や凹み変形が防止されるから、使用済みのパネル18a〜18i,19a〜19iを繰り返して使用することができ、ベニヤ板を使い捨てにする型枠構造物と比較し、型枠構造物10Bにかかるコストを大幅に低減させることができ、耐震補強壁12の施工にかかるコストを大幅に低減させることができる。
10A 型枠構造物
10B 型枠構造物
11 建物(建造物)
12 耐震補強壁
13 内側空間
14 コンクリート
17A 第1アングル材
17B 第2アングル材
18a〜18i 第1型枠パネル
19a〜19i 第2型枠パネル
20a〜20c 第1トラス構造物(第1縦架設材)
21a〜21c 第2トラス構造物(第2縦架設材)
22a〜22f 第3トラス構造物(第3縦架設材)
23a〜23f 第4トラス構造物(第4縦架設材)
24a〜24f 第1横架設材
25a〜25f 第1横架設材
26a〜26f 第1支持架設材
27a〜27f 第2支持架設材
28 上方第1取付位置
29 下方第1取付位置
30 上方第2取付位置
31 下方第2取付位置
33 固定プレート
34 第1垂直材
35 第2垂直材
36 トラス材
37 寸法調節材
38 固定端部
39 開口部
40 下端部
41 対向面
42 当接面
43 上面
44 下面
45 側面
46 側面
47 ポリウレア樹脂
48 取っ手
49 打設口
50 確認窓
51 連結布紐(連結部材)
53 第1傾斜材
54 第1水平材
55 第2傾斜材
56 第2水平材
57 上端部
59 下端部
60 伸縮機構
61 雄螺子部材
62 密着板
65 前端部
67 後端部

Claims (14)

  1. 建造物における新たな補強壁の施工箇所に型枠構造物を組み立てる型枠組立工程と、組み立てられた前記型枠構造物の内側空間にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記内側空間に打設されたコンクリートを養生した後に前記型枠構造物を解体する型枠解体工程とを有する補強壁施工方法において、
    前記型枠組立工程が、前記補強壁の施工箇所上部に上方第1取付位置を位置決めし、前記補強壁の施工箇所下部に下方第1取付位置を位置決めするとともに、前記上方第1取付位置から前後方向前方へ所定寸法離間した施工箇所上部に上方第2取付位置を位置決めし、前記下方第1取付位置から前後方向前方へ所定寸法離間した施工箇所下部に下方第2取付位置を位置決めする位置決め工程と、
    前記上方第1取付位置および前記下方第1取付位置に横方向へ伸びる第1アングル材を固定するとともに、前記上方第2取付位置および前記下方第2取付位置に第2アングル材を固定するアングル材固定工程と、
    前記上方第1取付位置および前記下方第1取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第1縦架設材を横方向へ所定寸法離間させた状態で前記第1アングル材に固定するとともに、前記上方第2取付位置および前記下方第2取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第2縦架設材を横方向へ所定寸法離間させた状態で前記第2アングル材に固定する縦架設材第1固定工程と、
    複数の第1型枠パネルをそれら第1縦架設材の直前であって該第1縦架設材に当接させた状態で上下方向と横方向とへ一連に並べて設置するとともに、複数の第2型枠パネルをそれら第2縦架設材の直後であって該第2縦架設材に当接させた状態で上下方向と横方向とへ一連に並べて設置する型枠パネル設置工程と、
    前記上方第1取付位置および前記下方第1取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第3縦架設材をそれら第1型枠パネルの直後であって横方向へ所定寸法離間させた状態で前記第1アングル材に固定するとともに、前記上方第2取付位置および前記下方第2取付位置の間で上下方向へ延びる複数の第4縦架設材をそれら第2型枠パネルの直前であって横方向へ所定寸法離間させた状態で前記第2アングル材に固定する縦架設材第2固定工程と、
    横方向へ延びる複数の第1横架設材を上下方向へ所定寸法離間させた状態で前記第1および第3縦架設材に固定するとともに、横方向へ延びる複数の第2横架設材を上下方向へ所定寸法離間させた状態で前記第2および第4縦架設材に固定する横架設材固定工程と、
    横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第1支持架設材を前記第1横架設材の直後に固定するとともに、横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第2支持架設材を前記第2横架設材の直前に固定する支持架設材固定工程とを含むことを特徴とする補強壁施工方法。
  2. 前記第1支持架設材が、前記第1横架設材から前記施工箇所下部に向かって下り勾配に延びる第1傾斜材と、前記第1型枠パネルから前後方向後方へ延びる第1水平材とから形成され、前記第1傾斜材が、前記第1横架設材に固定された上端部と、前記第1型枠パネルから後方へ離間して前記施工箇所下部に固定された下端部とを有し、前記第1水平材が、前記第1型枠パネルから後方へ離間して前記第1傾斜材の下端部に固定された前端部と、前記第1型枠パネルの側に位置して前記縦架設材に固定された後端部とを有し、前記第2支持架設材が、前記第2横架設材から前記施工箇所下部に向かって下り勾配に延びる第2傾斜材と、前記第2型枠パネルから前後方向前方へ延びる第2水平材とから形成され、前記第2傾斜材が、前記第2横架設材に固定された上端部と、前記第2型枠パネルから前方へ離間して前記施工箇所下部に固定された下端部とを有し、前記第2水平材が、前記第2型枠パネルから前方へ離間して前記第2傾斜材の下端部に固定された前端部と、前記第2型枠パネルの側に位置して前記縦架設材に固定された後端部とを有し、前記支持架設材固定工程では、前記第1傾斜材の上端部を前記縦架設材の近傍に延びる前記第1横架設材に押圧下に密着固定し、前記縦架設材と前記第1傾斜材と前記第1水平材とで第1三角構造物を作るとともに、前記第2傾斜材の上端部を前記縦架設材の近傍に延びる前記第2横架設材に押圧下に密着固定し、前記縦架設材と前記第2傾斜材と前記第2水平材とで第2三角構造物を作る請求項1に記載の補強壁施工方法。
  3. 前記支持架設材固定工程では、上下方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの前記第1支持架設材を設置するとともに、上下方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの前記第2支持架設材を設置する請求項1または請求項2に記載の補強壁施工方法。
  4. 前記第1および第2傾斜材の下端部が、前記施工箇所下部に回転可能に固定され、前記第1および第2傾斜材が、その下端部を中心に前記施工箇所下部に対して上下方向へ旋回可能であるとともに、前記施工箇所下部に対する傾斜角度を変更可能であり、前記支持架設材固定工程では、前記第1および第2傾斜材の傾斜角度を変更しつつ、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの一番下に位置するパネルに対して設置された横架設材に前記第1および第2傾斜材の上端部を密着固定し、または、上下方向へ一連に並ぶそれら型枠パネルの1つのグループのうちの下から2番目に位置するパネルに対して設置された横架設材に前記第1および第2傾斜材の上端部を密着固定する請求項2または請求項3に記載の補強壁施工方法。
  5. 前記第1および第2傾斜材が、前記施工箇所下部と前記横架設材との間で伸縮可能な伸縮機構を有し、前記支持架設材固定工程では、前記伸縮機構を利用して前記第1および第2傾斜材を伸長させることで、該第1および第2傾斜材の上端部を前記横架設材に押圧下に密着固定させる請求項2ないし請求項4いずれかに記載の補強壁施工方法。
  6. 前記縦架設材第1固定工程では、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に1つの前記第1縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に1つの前記第2縦架設材を設置し、前記縦架設材第2設置工程では、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に少なくとも2つの前記第3縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部の間に少なくとも2つの前記第4縦架設材を設置する請求項1ないし請求項5いずれかに記載の補強壁施工方法。
  7. 前記縦架設材第1固定工程と前記縦架設材第2固定工程とでは、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの両側縁部に2つの前記縦架設材を設置し、上下方向へ並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの前記縦架設材を設置するとともに、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの両側縁部に2つの前記縦架設材を設置し、上下方向へ並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの前記縦架設材を設置する請求項6に記載の補強壁施工方法。
  8. 前記横架設材固定工程では、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの前記第1横架設材を設置するとともに、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループに少なくとも1つの前記第2横架設材を設置する請求項1ないし請求項7いずれかに記載の補強壁施工方法。
  9. 前記横架設材固定工程では、上下方向上方に位置する前記第1型枠パネルに対する前記第1横架設材の数よりも多い数の第1横架設材を上下方向下方に位置する第1型枠パネルに対して設置するとともに、上下方向上方に位置する前記第2型枠パネルに対する前記第2横架設材の数よりも多い数の第2横架設材を上下方向下方に位置する第2型枠パネルに対して設置する請求項1ないし請求項8いずれかに記載の補強壁施工方法。
  10. 前記横架設材固定工程では、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの上下端部に2つの前記第1横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶそれら第1型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの前記第1横架設材を設置するとともに、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの上下端部に2つの前記第2横架設材を設置し、横方向へ一連に並ぶそれら第2型枠パネルの1つのグループの中央部に1つの前記第2横架設材を設置する請求項1ないし請求項8いずれかに記載の補強壁施工方法。
  11. 前記型枠パネル設置工程では、前記第1型枠パネルと前記第1縦架設材とを連結部材を介して連結しつつ、それら第1型枠パネルを上下方向と横方向とへ順に並べるとともに、前記第2型枠パネルと前記第2縦架設材とを連結部材を介して連結しつつ、それら第2型枠パネルを上下方向と横方向とへ順に並べる請求項1ないし請求項10いずれかに記載の補強壁施工方法。
  12. 前記縦架設材第2設置工程では、前記上方第1取付位置および前記下方第1取付位置の間に前記第3縦架設材を設置した後、それら第1型枠パネルとそれら第3縦架設材とを前記連結部材を介して連結するとともに、前記上方第2取付位置および前記下方第2取付位置の間に前記第4縦架設材を設置した後、それら第2型枠パネルとそれら第4縦架設材とを前記連結部材を介して連結する請求項11に記載の補強壁施工方法。
  13. 前記第1および第3縦架設材が、前記第1型枠パネルに当接して上下方向へ直状に延びる第1垂直材と、前記第1垂直材から前後方向前方へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材と、前記第1垂直材と前記第2垂直材との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材とから作られた第1および第3トラス構造物であり、前記第2および第4縦架設材が、前記第2型枠パネルに当接して上下方向へ直状に延びる第1垂直材と、前記第1垂直材から前後方向前方へ所定寸法離間して上下方向へ直状に延びる第2垂直材と、前記第1垂直材と前記第2垂直材との間に位置して上下方向へジグザグに延びるトラス材とから作られた第2および第4トラス構造物であり、前記縦架設材第1固定工程と前記縦架設材第2固定工程とでは、前記第1および第3トラス構造物の上端部を前記上方第1取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、前記第1および第3トラス構造物の下端部を前記下方第1取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定するとともに、前記第2および第4トラス構造物の上端部を前記上方第2取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、前記第2および第4トラス構造物の下端部を前記下方第2取付位置に所定の固定手段を介して強固に固定し、前記横架設材固定工程では、前記第1横架設材を前記第1および第3トラス構造物の第2垂直材に固定するとともに、前記第2横架設材を前記第2および第4トラス構造物の第2垂直材に固定し、前記支持架設材固定工程では、前記第1水平材の後端部を前記トラス構造物の第1垂直材に強固に固定するとともに、前記第2水平材の後端部を前記トラス構造物の第1垂直材に強固に固定する請求項2ないし請求項11いずれかに記載の補強壁施工方法。
  14. 前記建造物が、既設のそれであり、前記型枠構造物が、既設の前記建造物に作られる鉄筋コンクリート製の耐震補強壁の施工に使用される請求項1ないし請求項13いずれかに記載の補強壁施工方法。
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