これら図面は、タイヤ−ホイールアセンブリを組み立てるための装置および方法の例示的実施例を示している。前述したことに基づき、ここで用いられる名称は単に便宜上のものであり、本発明を説明するために用いられた用語は当業者によって広い意味にとらえられる。
本発明の実施例を説明する前に、典型的なタイヤTを図示する図9Aないし9Dを参照する。さらに、本開示における発明の実施例を説明するにあたり、タイヤTの「上側」、「下側」、「左」、「右」および「側方」に言及する。タイヤTの特定の部分または外観を説明するためにこのような名称が用いられるが、タイヤTの体勢によって、タイヤTを支持/係合する構造(たとえば、装置10,100,200,300の1個以上の構成部品)に関して、そのような名称が適用されてもよい。したがって、上記名称は、クレームされた発明の範囲を限定するよう用いられるものではなく、発明の実施例を説明する例示的な目的のために用いられるものである。
実施例では、タイヤTは、上側サイドウォール面TSU(たとえば図9A参照)と、下側サイドウォール面TSL(たとえば図9D参照)と、上側サイドウォール面TSUを下側サイドウォール面TSLに連結するトレッド面TT(たとえば図9Bないし9C参照)とを含む。図9Bを参照すると、上側サイドウォール面TSUは、トレッド面TTから頂点まで上がり、続いてスロープを下って、円形上側ビードTBUを形成してそこで終端する。同様に、下側サイドウォール面TSLは、トレッド面TTから頂点まで上がり、続いてスロープを下って、円形上側ビードTBLを形成してそこで終端する。トレッド面TTは、また上側サイドウォール面TSUと下側サイドウォール面TSLとの間に延在するタイヤTの高さTHを規定する。
図9Bに図示されるように、タイヤTに力が加わらず、負荷がかけられていない状態のとき、上側ビードTBUは円形の上側タイヤ開口TOUを形成し、同様にタイヤTに力が加わらず、負荷がかけられていない状態のとき、下側ビードTBLは円形の下側タイヤ開口TOLを形成する。タイヤTに外力が加えられた(たとえば、図2B’−2B’’’,2C’−2C’’’,4B’−4B’’’,4C’−4C’’’,6B’−6B’’’,6D’−6D’’’,8B’−8B’’’,8C’−8C’’’参照)場合、タイヤTは物理的に操作され、結果として、上側タイヤ開口TOUおよび下側タイヤ開口TOLのいずれか一方または両方が完全な円ではなくなり、たとえば楕円形を含むように扱われるように、上側タイヤ開口TOUおよび下側タイヤ開口TOLのいずれか一方または両方が一時的に膨れて(upset)もよい。
図9Bを参照すると、力が加わらず、負荷がかけられていない状態では、上側タイヤ開口TOUおよび下側タイヤ開口TOL各々は、それぞれ上側タイヤ開口径TOU−Dおよび下側タイヤ開口径TOL−Dを形成する。さらに、図9A、9Bに示したように、力が加わらず、負荷がかけられていない状態では、上側サイドウォール面TSUおよび下側サイドウォール面TSLは、タイヤ径TDを含むようにタイヤTを規定する。
図9A、9Bおよび9Dを参照すると、タイヤTは、また通路TPを含む。通路TPへのアクセスは、上側タイヤ開口TOUおよび下側タイヤ開口TOLのいずれによっても許容される。図9Bを参照すると、タイヤTに力が加わらず、負荷がかけられていない状態のとき、上側タイヤ開口TOUおよび下側タイヤ開口TOLは、直径TP−Dを含むように通路TPを規定する。また図9Bを参照すると、タイヤTは、通路TPと連通する環状空洞部TACを含む。タイヤTをホイールWに取り付けた後、圧縮された空気が環状空洞部TACに入り、タイヤTを膨張させる。
さらに、タイヤTが構造またはホイールW(たとえば図10A−10B参照)に接して配置された場合、以下に開示するように、記述はタイヤTの「左」部分または「右」部分に言及する。図9Cを参照すると、タイヤTは支持部材Sに対して示され、支持部材Sは、タイヤTの「左」部分および「右」部分のための基準系を確立するために設けられ(仮想線で示され)ている。図9Cでは、タイヤTは、トレッド面TTが仮想支持部材Sに接して設けられてなく、むしろ下側サイドウォール面TSLが仮想支持部材Sに接して設けられる「非回転」体勢に配置されている。センタードライビングラインDLは、タイヤTの「左」部分とタイヤTの「右」部分とを大まかに示すために、タイヤTの「非回転」体勢を等しく半分に分割する。
上述したように、タイヤTのいくつかの径TP−D,TOU−D,TOL−Dに対する言及がなされる。幾何学的理論によれば、直径は円の中心、本開示では、タイヤTの中心軸を通る。タイヤTの中心軸はタイヤTの回転軸ともみなしてもよい。幾何学的理論は、また弦の概念を含む。つまり、弦とは両端点が円の円周上にある線分であり、幾何学的理論によれば、直径は円の最も長い弦である。
以下の説明において、タイヤTは構造に対して動かされてもよく、よって、場合によっては、タイヤTの弦は本発明の実施例を説明するために言及することができる。図9Aを参照すると、タイヤTのいくつかの弦がTC1,TC2(すなわちタイヤの直径TD)およびTC3で大まかに示されている。
弦TC1は、「左の」タイヤ弦として参照することができる。弦TC3は、「右の」タイヤ弦として参照してもよい。弦TC2は、タイヤ径TDと同一であり、「中央の」弦として参照することができる。左および右のタイヤ弦TC1,TC3はいずれも、中央弦TC2、すなわち径TDよりも小さいという幾何学形状を含む。
左の弦TC1および右の弦TC3の位置を参照するために、左のタイヤ接線TTAN−Lおよび右のタイヤ接線TTAN−Rについて言及する。左の弦TC1は、左のタイヤ接線TTAN−Lからタイヤ径TDの約4分の1(1/4)離れている。右の弦TC3は、右のタイヤ接線TTAN−Rからタイヤ径TDの約4分の1(1/4)離れている。左および右のタイヤ弦TC1,TC3はそれぞれ、中央の弦TC2からタイヤ径TDの約4分の1(1/4)離れている。上述のタイヤ径TDから参照された間隔は例示的なものであり、約4分の1(1/4)という比率に本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、したがって必要であれば他の比率も規定されてよい。
さらに、以下に説明するように、タイヤTは構造に対して動かされてもよい。図9Cを参照すると、上方への移動を示すための矢印Uまたは下方への移動を示すための矢印Dによって、移動を参照することができる。さらに、左もしくは後方への移動を示すために矢印Lまたは右もしくは前方への移動を示すための矢印Rによって、移動を参照することができる。
本発明の実施例を説明する前に、例示的なホイールWを図示する図10A−10Bを参照する。さらに、本開示における発明の実施例を説明するに当たり、ホイールWの「上側」、「下側」、「左」、「右」および「側方」に言及する。ホイールWの特定の部分または面を説明するためにこのような名称が用いられるが、ホイールWの体勢によって、ホイールWを支持/係合する構造(たとえば、装置10,100,200,300の1個以上の構成部品)に関して、そのような名称が適用されてもよい。したがって、上記名称は、クレームされた発明の範囲を限定するよう用いられるものではなく、発明の実施例を説明する例示的な目的のために用いられるものである。
実施例では、ホイールWは、上側リム面WRUと、下側リム面WRLと、上側リム面WRUを下側リム面WRLに連結する外周面WCとを含む。図10Bを参照すると、上側リム面WRUは、ホイール径WDを形成する。ホイール径WDは上側リム面WRUから下側リム面WRLまでの外周面WCについて一定でなくてよい。上側リム面WRUによって形成されたホイール径WDは、上側リム面WRUから下側リム面WRLまでの外周面WC周りの一定でない径のうちの最大径であってよい。ホイール径WDは、タイヤTの通路TPの径TP−Dとほぼ同じであるが、わずかに大きく、したがって、ホイール径WDがタイヤTの通路TPの径TP−Dとほぼ同じであるが、わずかに大きいということの結果として、ホイールWがタイヤTの通路TP内に一度嵌まれば、タイヤTは曲げられ、摩擦によってホイールWに固定される。
ホイールWの外周面WCは、さらに上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLとを含む。上側ビードシートWSUは、上側リム面WRUに近接して配置された環状の先端、コーナーまたは凹所を形成する。下側ビードシートWSLは、下側リム面WRLに近接して配置された環状の先端、コーナーまたは凹所を形成する。タイヤTを膨張させると、圧縮された空気が上側ビードTBUを上側ビードシートWSUに接するように位置決めし、「着座」させ、同様にタイヤTを膨張させると、加圧された空気が下側ビードTBLを下側ビードシートWSLに接して位置決めし、「着座」させる。状況によっては、タイヤTの膨張後、たとえば、混入物質や潤滑剤などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのビードシートWSU/WSLとの間に閉じ込められてしまうことがある。封入物Eは、膨張後のタイヤ−ホイールアセンブリTWがビードエクササイザ(bead exerciser)(たとえば10f,110f,210f,310f)によって施された後に取り除かれる。
ホイールWの外周面WCの一定でない径はさらに、ホイール「ドロップセンター」WDCを形成する。ホイールドロップセンターWDCは、ホイールWの外周WCの一定でない径のうち最も小さい径を含むことができる。機能的には、ホイールドロップセンターWDCは、タイヤTをホイールWに取り付けるのに役に立つ。
ホイールWの外周WCの一定でない径はさらに、上側「セーフティビード」WSBを形成する。一実施例では、上側安全ビードが上側ビードシートWSUに近接して設けられる。タイヤTの環状空洞部TAC内の圧縮された空気が外部に漏れるような場合、上側ビードTBUが上側ビードシートWSUに「着座していない」可能性がある。セーフティビードWSBが近接して設けられているので、セーフティビードWSBは、上側ビードTBUを上側ビードシートWSUに対し実質的に着座体勢に保持する助けをすることで、上側ビードTBUが上側ビードシートWSUへ「着座しない状態」を減らす役割をする。ある実施例では、ホイールWは下側セーフティビード(図示せず)を含むことが好ましい。しかしながら、上側および/または下側セーフティビードは、必要であれば、ホイールWに設けられてもよいが、以下の開示に記述される発明を実行する上では必要ではない。
図9Aおよび10Aを参照して、タイヤTとホイールWの物理的な特性を説明する。なお、説明された物理的な特性は、たとえば、タイヤTとホイールWとそれぞれの製造技法(たとえば成形、鋳造など)から生じる、タイヤTとホイールWとそれぞれの固有の特徴/特性であることを注記しておく。
図9Aに示されるように、タイヤTは、「半径方向力の変動の高い点」(TMM参照)として参照されるような固有の物理的特質を含むことができる。タイヤTの使用中、半径方向力の変動の高い点は、タイヤTに所定の負荷がかけられ、かつタイヤTが所定の速度で回転しているときに、タイヤTの回転軸に現れる力の変動があるタイヤTの領域として説明することができる。
図10Aを参照すると、ホイールWは「最少の半径方向振れの点」(WMM参照)と称される固有の物理的特質を含むことができる。それぞれのホイールWは、ある程度は、固有の欠点(たとえば、ホイールWの製造工程中の材料の分配および/または材料の流れから生じる)を伴って製造される。よってホイールWの欠点は、ホイールWが「真円でない(out of round)」か、あるいは「軸振れ(run-out)」を有する結果となる(言い換えれば、それ故、ホイールWは前述の「最少の半径方向振れの点」を含むことができる)。
タイヤTとホイールWとは、図11に図示されるように連結され(すなわち、取り付けられ)た時、タイヤTの半径方向力の変動の高い点TMMとホイールWの最少の半径方向振れの点WMMとを整列(または合致)させることが望まれる。上述した整列または「合致」は、たとえば、タイヤ−ホイールアセンブリTWが取着された車両の安定性を改善し、および/または、タイヤTの異常なトレッド摩耗パターンを減少する。タイヤTの半径方向力の変動の高い点とホイールWの最少の半径方向振れの点との整列または「合致」は、「合致取り付け(match mounting)」の「均一法(uniformity method)」として参照することができる。
しかしながら、タイヤTの半径方向力の変動の高い点TMMおよびホイールWの最少の半径方向振れ点WMMのいずれか一方またはどちらも、タイヤTとホイールWとが互いに連結される(言い換えると、取り付けられる)時点で、たとえば当初の供給業者によって決定もしくは特定されていない場合、だれか(たとえば、人または企業)がタイヤTの最軽量点(TMM参照)および/またはホイールWの最重量点(WMM参照)を決定または位置づけなければならない。上述した最軽量/最重量点を決定/位置決めすると、タイヤTとホイールWと連結する前に上述したように、ほぼ同様な整列/「合致」が行われる。ある状況下では、ホイールWにバルブステムホール(WMM参照)が設けられている場合、(タイヤTの最軽量点をホイールWの最重量点に整列させるよりも)タイヤTの最軽量点はホイールWのバルブステムホールと整列される。タイヤTの最軽量点とホイールWのバルブステムホール/最重量点との整列は、「合致取り付け」の「重量法(weight method)」として参照することができる。
「合致取り付け」の「均一法」または「重量法」のいずれかの実施例を説明するために、1)タイヤTの領域が符号「TMM」で特定され、2)ホイールWの領域が符号「WMM」で特定される、図9A,10Aおよび11を参照する。符号TMMおよびWMMの各々の下付き文字「MM」は、通常「合致記号」を表し、「合致取り付け」されたタイヤ−ホイールアセンブリTWを形成する、タイヤTとホイールWとを「合致取り付け」するための「均一法」または「重量法」の一方法に用いられる。よって、「均一法」が、説明された合致取り付けの実施例に採用された場合、1)符号「TMM」はタイヤTの半径方向力の変動の高い点を示し、2)符号「WMM」はホイールの最少半径方向振れ領域を示す。あるいは「重量法」が、説明された合致取り付け実施例に採用された場合、1)符号「TMM」はタイヤTの最軽量点を示し、2)符号「WMM」はホイールWの最重量点またはホイールWのバルブステムホールの位置を示す。
本発明の合致取り付け実施例の複数の説明において、符号TMMおよびWMMが指すところの図面に示された「点」または「スポット」は、タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方での物理的/視覚的/触覚的な記号に限定されるものと解釈されるべきものではない。いくつかの従来の合致記号つけ/合致取り付けのシステム/方法においては、タイヤTとホイールWとは、たとえば、タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方の表面または本体部分上または内に施され、または形成された、たとえば塗装点(paint dot)、タグ、ステッカー、彫刻、エンボスなどの物理的な記号や物体等を含んでもよい。しかしながら、本発明の代替実施例においては、合致取り付け技術はタイヤTとホイールWのいずれかに施される、いずれの種類またはタイプの物理的/視覚的/触覚的な記号を含まなくてよく、したがって、本発明によって実現される利益のひとつまたは多くは、タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方への物理的な記号または物体の貼付または形成にかかる追加の材料や時間、工程をなくすことができ、タイヤ−ホイールアセンブリTWの組み立てにおいて費用および/または時間節約の利益を実現することができることである。
物理的な記号や物体等がタイヤTとホイールWのいずれかに含まれない場合、物理的な記号や物体等が他の方法で位置する空間的範囲は、最初は処理装置(たとえば、装置10,100,200,300)には知られていないが、一工程以上の処理工程後、物理的な記号や物体が他の方法で位置する空間的範囲は、たとえば、装置(たとえば、装置10,100,200,300)と関連するコンピュータまたはマイクロプロセッサ(たとえば36,136,236,336参照)によって認識/検知/学習されてもよい。したがって、図面が符号TMMおよびWMMで特定される図示された「点」または「スポット」を含んでいるが、「点」または「スポット」の図示は、読み手の理解の助けの目的の便宜のために図面に付加されたものであり、タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方が物理的/視覚的/触覚的な記号または物体を含むことを示唆するものではない。よって、ある実施例では、符号TMMおよびWMMの各々は、タイヤTとホイールWの空間的な領域が物理的に記号付けされておらず、または対象を含んでいないが、むしろ装置の1個以上の構成部品によって検知/決定/学習されるという事実によって、以下の開示において「仮想の合致記号領域(virtual match mark region)」として参照されてよい。
図1A−2Aを参照すると、複数の副処理部10a−10hを含む装置10が一実施例によって示されている。厳密な平面図の表示では副処理部10aが副処理部10bを覆ってしまうので、図2Aの図面に関しては、副処理部10bは副処理部10aの隣に位置するように平面図内で示されている。
副処理部10aは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部10cないし10hの1個以上によって実行される後続の処理動作の前にタイヤTを準備するために用いられる。副処理部10aによって行われる「準備」動作は、副処理部10c、10dにおける後続の取り付け工程においてタイヤTとホイールWの摩擦を減らすために、タイヤTに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部10bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部10cないし10hの1個以上によって実行される後続の処理動作の前にホイールWを「準備」するために用いられる。副処理部10bによって行われる「準備」動作は、副処理部10c、10dにおける後続の取り付け工程においてホイールWとタイヤTとの摩擦を減らすために、ホイールWに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部10c−10dは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを処理するために用いられる。副処理部10cおよび10dによって行われる「処理」動作は、膨張前のタイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するためにタイヤTをホイールWに「連結する」または「取り付ける」動作を含む。「連結する」または「取り付ける」動作とは、ホイールWがメス部であるタイヤTの通路TPに挿入されるオス部として参照されるように、タイヤTとホイールWを物理的に連結、接続または繋ぐことを意味する。
副処理部10eによって実行される「処理」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWを「膨張させる」動作を含む。「膨張させる」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を送り込むことを含む。「膨張させる」動作の結果、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWSLに接して配置(言い換えると「着座」)される。
副処理部10fによって実行される「処理」動作は、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLにそれぞれ完全に着座させるために、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含む。ある環境下では、気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に、好ましくなく残されてしまうことがある。タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方を「運動させる」(振動や真空化などの動作の1個以上を含む)ことによって、封入物Eは、タイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
副処理部10gによって実行される「処理」動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部10hによって実行される「処理」動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取れるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部10g,10hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
図1A−2Aを参照して、本発明の一実施例を説明する。タイヤTとホイールWとは一方向(すなわち、例示的な実施例によれば、前方/右方向R)に移動される。たとえば、ホイールWは副処理部10bから副処理部10c−10hに直線経路LPWに沿って移動する。タイヤTも、副処理部10aから副処理部10cまで直線経路LPTに沿って移動するが、タイヤTの直線経路は、副処理部10cによってホイールWの直線経路LPWと交差し、合流する(たとえば、図1B参照)。タイヤTとホイールWのほぼ直線的な移動の結果として、装置10の少なくとも一部(たとえば、副処理部10c,10d参照)は「直線取付け部」として参照される。
装置10は、次の実行によって自動でまたは手動で操作される。ある実施例では、装置10は、制御装置12(たとえば、装置10の自動の/自動化された制御を行うため1個以上のプロセッサ、メモリなどを含むコンピュータ)および副処理部10a−10hの1個以上の構成部品を作動させる、および/または、動作を引き起こすための1個以上のモータ14を含む。制御装置12は、1本以上のケーブルまたはリード線16によって1個以上のモータ14に接続される。1個以上のモータ14は、1本以上のケーブルまたはリード線18によって1個以上の副処理部10a−10hに接続される。代替的には、すなわち制御装置12による自動の/自動化された操作に加えて、装置10の操作は、操作者の1個以上の手動入力(たとえば、ジョイスティックやボタン押下などによる)によるものでもよい。
図1A−2Aに示されるように、副処理部10aは、タイヤTに潤滑剤や石けんを塗布することでタイヤTを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部10aはタイヤ潤滑副処理部と称される。タイヤ潤滑副処理部10aは、タイヤTの1ケ所以上の領域、たとえばタイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLなどに、潤滑剤または石けんを噴霧または塗布するディスペンサー20を含む。タイヤ潤滑副処理部10aは、またディスペンサー20の噴霧方向または塗布距離にないタイヤTの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程中にタイヤTを回転させるための1個以上のタイヤ回転装置22を含む。
タイヤ潤滑副処理部10aは、また直線経路LPTに沿ってタイヤ潤滑副処理部10aから副処理部10cにタイヤTを移動させるためのタイヤ移動装置24を含む。ディスペンサー20および1個以上のタイヤ回転装置22は、タイヤ移動装置24に取り付けられ、タイヤ移動装置24から離れる方向に延在する。
図2Aを参照すると、タイヤ移動装置24は支持部材24bが側面に位置する中央コンベヤ部24a(たとえば、コンベヤベルトなど)を含む。ディスペンサー20および1個以上のタイヤ回転装置22は支持部材24bに取り付けられ、支持部材24bから離れる方向に延在する。
図1A−2Aに示したように、副処理部10bはホイールWに潤滑剤や石けんを塗布することでホイールWを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部10bはホイール潤滑副処理部と称される。ホイール潤滑副処理部10bは、ホイールWの1ケ所以上の領域、たとえばホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLなど、に潤滑剤または石けんを浴びせる/噴霧または塗布するディスペンサー26を含む。ホイール潤滑副処理部10bは、またディスペンサー26の噴霧方向または塗布距離にないホイールWの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程において、ホイールWを回転させるための1個以上のホイール回転装置28を含む。
ホイール潤滑副処理部10bは、また直線経路LPWに沿ってホイール潤滑副処理部10bから副処理部10cにホイールWを移動させるための、たとえば移動プラテンまたはカートなどのホイール移動装置30を含む。1個以上のタイヤ回転装置28はホイール移動装置30に取り付けられ、ある実施例では、モータ14がホイール移動装置30の下に配置され、回転装置28はモータ14から離れる方向にホイール移動装置30を通過して延在し、回転装置28の先端部(図示せず)はホイールWの内周/内円に取り付けられる。ディスペンサー26は、タイヤ移動装置24の下面に取り付けられ、タイヤ移動装置24の下面によってホイールWの上に吊られる。
図1B、2Bおよび2B’−2B’’’に示されるように、副処理部10cは、第1の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部10cは第1取付副処理部10cと称される。第1取付副処理部10cの構成の実施例を説明する前に、タイヤ潤滑副処理部10aおよびホイール潤滑副処理部10bに対する第1取付副処理部10cの配置を一実施例に従って説明する。
図1Aに関し上で説明したように、タイヤ潤滑副処理部10aおよび第1取付副処理部10cはタイヤTの直線経路LPTを概ね規定する。タイヤ潤滑副処理部10aは、ピボット連結部32によって第1取付副処理部10cに接続される。加えて、ある実施例では、タイヤ潤滑副処理部10aおよび第1取付副処理部10cは、離間距離D10を開けてホイール潤滑副処理部10b上に配置され、タイヤTの直線経路LPTおよびホイールWの直線経路LPWが最初は並行で互いに交差することがない。
しかしながら、図1Bに示されるように、制御装置12およびモータ14は、ピボット連結部32と連通して、第1取付副処理部10cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部が一時的に遮断されるのを許容し、第1取付副処理部10cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部がホイールWの直線経路LPWと交差する。タイヤTとホイールWの各々の直線経路LPT,LPWが交差し、またタイヤTとホイールWの両方が一つの/同じ方向(すなわち、前方/右方向R)に移動するので、タイヤTとホイールWとは、第1取付副処理部10cで少なくとも部分的に連結/結合される。さらに、次の実施例で説明するように、タイヤTとホイールWとに加えられた前方/右方向Rへの移動が、たとえば、ホイールWを空間的に移動させタイヤTの通路TPに押し込むホイールWと連結されたロボットアームなど、空間的に操作可能な取付設備の補助なくタイヤTとホイールWの部分的連結/結合をもたらす。
図1A−2Bを参照すると、第1取付副処理部10cは、合致記号撮像カメラ34と、マイクロプロセッサ36と、タイヤ回転装置38と、タイヤ直線移動干渉部材40と、幅42W(図2A、2B参照)だけ離れた1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部材42とを含み、幅42Wがサイドウォール面支持部材42の間に間隙44(図2A、2B参照)を形成する。ピボット連結部32は、潤滑副処理部10aのタイヤ支持部材24bを旋回可能に第1取付副処理部10cの支持部材42に接続させる。タイヤ直線移動干渉部材40は、1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部42から高さ40Hだけ離される。高さ40Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
タイヤ回転装置38は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材42の上面のほぼ中央部分から離れる方向に延在する複数のローラ部材を含む。タイヤ直線移動干渉部材40は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材42の上面のほぼ末端部に配置され、ほぼ末端部から離れる方向に延在する。合致記号撮像カメラ34は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材42の上側に配置される。マイクロプロセッサ36は、合致記号撮像カメラ34に接続されている。マイクロプロセッサ36は、モータ14と通信可能に連結しており、モータ14はタイヤ回転装置38に接続されている(すなわち、マイクロプロセッサ36はモータ14を介してタイヤ回転装置38に接続されている)。
機能的には、タイヤTとホイールWとは両方ともほぼ同じ速度で前方/右方向Rに進められ、制御装置12およびモータ14によるピボット連結部32の起動に先だってタイヤTとホイールWとはほぼ軸方向に並んだ体勢で第1取付副処理部10cに到達する。タイヤTは、コンベヤ24aの駆動運動の結果として進められて第1取付副処理部10cに配置される。ほぼ同時に、ホイールWは、ホイール移送装置30によって第1取付副処理部10cの下まで進められ、ホイールWとタイヤTのほぼ軸方向の整列を維持する。
タイヤTの下側サイドウォール面TSLのほぼ全部がタイヤサイドウォール面支持部材42上に配置されたとき、ホイールWはタイヤTとほぼ軸方向に整列しており、ホイールWは間隙44と一列になり、合致記号撮像カメラ34によって間隙44およびタイヤTの通路TPの両方を通して見ることができる。
その後、合致記号撮像カメラ34は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを取得/撮像する。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM、WMMは、マイクロプロセッサ36に送られ、続いて解析処理される。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM、WMMを解析処理した後、マイクロプロセッサ36は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを整列させるために、タイヤTがタイヤ回転装置38によって回転されるべきか否か、またどれだけ回転されるべきかを決定する。マイクロプロセッサ36が、タイヤTが回転されるべきと判断した場合、マイクロプロセッサ36は、モータ14に信号を送り、これによって今度はモータ14がタイヤ回転装置38の回転をもたらし/駆動して、タイヤの合致記号TMMとホイールWの合致記号WMMを整列させるためにタイヤTを回転する。
タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMが整列された後、コントローラ12は、モータ14によりピボット連結部32を起動させ、これによりタイヤサイドウォール支持部材42を支持部材24bに対して旋回させ、もはや支持部材24bとは直線状に整列しなくなり、これによって、タイヤTの直線経路LPTを中断させて、タイヤTの直線経路LPTをホイールWの直線経路LPWと交差させる。
ピボット連結部32が起動されると、タイヤTの下側サイドウォール面TLSはもはやコンベヤ24aの上に配置されていない。重力によって、タイヤTの1個以上のトレッド面TTおよび上側サイドウォール面TSUの一部がタイヤ直線移動干渉部材40に接して配置され、ある程度、タイヤTがタイヤサイドウォール支持部材42から滑り落ちることを防止する。さらに、ピボット連結部32が起動されると、ホイールWがタイヤTとほぼ軸方向に整列しているので(また、ホイールWの直径WDがタイヤサイドウォール支持部材42間の間隙44を形成する幅42Wとほぼ同じであるが、わずかに小さいので)、ホイールWの一部がタイヤTの通路TP内に配置され、図2B’を参照すると、タイヤTの通路TP内にホイールWの一部が配置されることによってもホイールWの上側ビードシートWSUに近接した外周面WCの一部がタイヤTの下側ビードTBLに接して配置される結果となる。
図2B’および2B’’を参照すると、ホイールWはホイール移動装置30によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、ホイールWのタイヤTとの接触によって、ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与える結果となる。ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与えるが、タイヤ直線移動干渉部材40はホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RのタイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。したがって、図2B’’、2B’’’に示したように、タイヤ直線移動干渉部材40はタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの下側ビードTBLをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図2B’’’に示されるように、ホイールWにタイヤTを部分的に連結/取り付ける。ホイール移動装置30は、またタイヤ直線移動干渉部材40によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図2B’’’に示されるように、タイヤTがタイヤ直線移動干渉部材40を完全に通り抜けると、タイヤTは、タイヤ直線移動干渉部材40に接触する前の休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、ホイールWに部分的に連結/取り付けられ、さらに図2B’’’に示されるように、上側ビードTBUはホイールWの上側リム面WRU上に/接して配置される。
図1C,2Cおよび2C’−2C’’’を参照すると、上述したように、タイヤTがホイールWに部分的に連結/取り付けられると、ホイール移動装置30はホイールWおよびタイヤTの両方を副処理部10dに向かって前方/右方向RにホイールWの直線経路LPWに沿って移動し続ける。副処理部10dは、第2の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部10dは第2取付副処理部10dと称される。
図1Cおよび2Cに示されるように、第2取付副処理部10dは、間隙48を規定する平行支持部材46を含む。移動装置30は、ホイールWの直線経路LPWに沿って間隙48内で移動可能に設けられている。第2取付副処理部10dはさらに、平行支持部材46を規定する各支持部材に接続され、そこから離れる方向に延在する、1対のタイヤ直線移動干渉部材50および1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材52を備える。タイヤ直線移動干渉部材40と同様に、2対のタイヤ直線移動干渉部材50は、平行支持部材46から高さ50H(図1C参照)だけ離間している。高さ50Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
図2C’および2C’’を参照すると、タイヤTとホイールWとは、ホイール移動装置30によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、タイヤTはホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RにホイールW上で運ばれつつ、第2取付副処理部10dの2対のタイヤ直線移動干渉部材50は、タイヤTと接触し、タイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。
タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材50を通過する際、2対のタイヤ直線移動干渉部材50は、タイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触させられる。2対のタイヤ直線移動干渉部材50がタイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触したとき、2対のタイヤ直線移動干渉部材50はタイヤTに下側向の力をかけ、これによってタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの上側ビードTBUをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図2C’’’に示されるように、(タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLの両方がホイールWの全外周面WCに被せられるので)ホイールWへのタイヤTの連結/取り付けを完了させる。上述したように、タイヤTを一時的に変形する工程の際、1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材52はタイヤTのトレッド面TTと係合し、タイヤTはホイールWの直線経路LPWに沿ってホイールWによって進められつつ、タイヤTに加えられた力のほぼ均等な分配を維持する助けをする。
上述したように、ホイール移動部材30は、また2対のタイヤ直線移動干渉部材50によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図2C’’’に示されるように、タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材50を完全に通り抜けると、タイヤTは、2対のタイヤ直線移動干渉部材50に接触する前の、ほとんど休止した状態/負荷がかけられていない体勢に戻り、タイヤTはホイールWに取り付けられたとされ、これにより非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを構成する。
図1D,2Dおよび2D’,2D’’を参照すると、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ホイール移動装置30によって膨張副処理部10eに進められる。上述したように、膨張副処理部10eは非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと係合し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを膨張させる動作を実行し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を入れる。膨張副処理部10eによって行われる膨張動作の結果として、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLに接して配置(言い換えると「着座」)され、これにより非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWはこの段階では膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと称される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが膨張副処理部10eで膨張すると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置30によって副処理部10fに進められる。副処理部10fによって行われる処理動作は、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含み、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLそれぞれに接して十分に着座させる。したがって、膨張副処理部10eは運動副処理部として参照される。上述したように、ある環境下では、膨張副処理部10eによって実行された膨張処理後、たとえば気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に、好ましくなく残されてしまうことがある。「運動させる」(膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに接し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに対し振動や真空化などの動作の1個以上を与える運動副処理部を含む)ことによって、封入物Eは、(図12Aに関して図12Bに図示されるように)膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが運動副処理部10fで運動されると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置30によって副処理部10gおよび10hに進められる。副処理部10gによって実行される処理動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部10hにより実行される処理動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部10g、10hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてもよい。
図3A−4Aを参照すると、複数の副処理部110a−110hを含む装置100が一実施例によって示されている。厳密な平面図の表示では副処理部110aが副処理部110bを覆ってしまうので、図4Aの図面に関しては、副処理部110bは副処理部110aの隣に位置するように平面図内に図示されている。
副処理部110aは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部110cないし110hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にタイヤTを準備するために用いられる。副処理部110aによって行われる「準備」動作は、副処理部110c,110dにおける後続の取り付け工程においてタイヤTとホイールWの摩擦を減らすために、タイヤTに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部110bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部110cないし110hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にホイールWを「準備」するために用いられる。副処理部110bによって行われる「準備」動作は、副処理部110c,110dにおける後続の取り付け工程においてホイールWとタイヤTとの摩擦を減らすために、ホイールWに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部110c−110dは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを処理するために用いられる。副処理部110cおよび110dによって行われる「処理」動作は、膨張前のタイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するためにタイヤTをホイールWに「連結する」または「取り付ける」動作を含む。「連結する」または「取り付ける」動作とは、ホイールWがメス部であるタイヤTの通路TPに挿入されるオス部として参照されるように、タイヤTとホイールWを物理的に連結、接続または繋ぐことを意味する。
副処理部110eによって実行される「処理」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWを「膨張させる」動作を含む。「膨張させる」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を送り込むことを含む。「膨張させる」動作の結果、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)される。
副処理部110fによって実行される「処理」動作は、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLにそれぞれ完全に着座させるために、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含む。ある環境下では、気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方を「運動させる」(振動や真空化などの動作の1個以上を含む)ことによって、封入物Eは、タイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
副処理部110gによって実行される「処理」動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部110hによって実行される「処理」動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部110g、110hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
図3A−4Aを参照して、本発明の一実施例を説明する。タイヤTとホイールWとは一方向(すなわち、例示的実施例によれば、前方/右方向R)に動かされる。たとえば、ホイールWは、副処理部110bから副処理部110c−110hに直線経路LPWに沿って移動する。タイヤTもまた、副処理部110aから副処理部110cまで直線経路LPTに沿って移動するが、タイヤTの直線経路は、副処理部110cによってホイールWの直線経路LPWと交差し、合流する(たとえば、図3B参照)。タイヤTとホイールWのほぼ直線的な移動の結果として、装置100の少なくとも一部(たとえば、副処理部110c,110d参照)は「直線取付け部」として参照される。
装置100は次の実行によって自動でまたは手動で操作される。ある実施例では、装置100は、制御装置112(たとえば、装置100の自動/自動化された制御を行うため1個以上のプロセッサ、メモリなどを含むコンピュータ)および副処理部110a−110hの1個以上の構成部品を作動させる、および/または、動きを引き起こすための1個以上のモータ114を含む。制御装置112は、1本以上のケーブルまたはリード線116によって1個以上のモータ114に接続される。1個以上のモータ114は、1本以上のケーブルまたはリード線118によって1個以上の副処理部1110a−110hに接続される。あるいは、または、制御装置112による自動の/自動化された操作に加えて、装置100の操作は、操作者の1個以上の手動入力(たとえば、ジョイスティックやボタン押下などによる)によるものでもよい。
図3Aおよび4Aに示されるように、副処理部110aは、タイヤTに潤滑剤や石けんを塗布することでタイヤTを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部110aはタイヤ潤滑副処理部と称される。タイヤ潤滑副処理部110aは、タイヤTの1ケ所以上の領域、たとえばタイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLなど、に潤滑剤または石けんを噴霧または塗布するディスペンサー120を含む。タイヤ潤滑副処理部110aは、またディスペンサー120の噴霧方向または塗布距離にないタイヤTの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程中にタイヤTを回転させるための1個以上のタイヤ回転装置122を含む。
タイヤ潤滑副処理部110aは、また直線経路LPTに沿ってタイヤ潤滑副処理部110aから副処理部110cにタイヤTを移動させるためのタイヤ移動装置124を含む。ディスペンサー120および1個以上のタイヤ回転装置122は、タイヤ移動装置124に取り付けられ、タイヤ移動装置124から離れる方向に延在する。
図4Aを参照すると、タイヤ移動装置124は支持部材124bが側面に位置する中央コンベヤ部124a(たとえば、コンベヤベルトなど)を含む。ディスペンサー120および1個以上のタイヤ回転装置122は支持部材124bに取り付けられ、支持部材124bから離れる方向に延在する。
図3Aおよび4Aに示されるように、副処理部110bは、ホイールWに潤滑剤や石けんを塗布することでホイールWを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部110bはホイール潤滑副処理部と称される。ホイール潤滑副処理部110bは、ホイールWの1ケ所以上の領域、たとえばホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLなど、に潤滑剤または石けんを浴びせる/噴霧または塗布するディスペンサー126を含む。ホイール潤滑副処理部110bは、またディスペンサー126の噴霧方向または塗布距離にないホイールWの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程において、ホイールWを回転させるための1個以上のホイール回転装置128を含む。
ホイール潤滑副処理部110bは、また直線経路LPWに沿ってホイール潤滑副処理部110bから副処理部110cにホイールWを移動させるための、たとえば移動プラテンまたはカートなどのホイール移動装置130を含む。1個以上のタイヤ回転装置128がホイール移動装置130に取り付けられ、ある実施例では、モータ114がホイール移動装置130の下に配置され、回転装置128はモータ114から離れる方向にホイール移動装置130を通過して延在し、回転装置128の先端部(図示せず)はホイールWの内周/内円に取り付けられる。ディスペンサー126は、タイヤ移動装置124の下面に取り付けられ、タイヤ移動装置124の下面よってホイールW上に吊られる。
図3B、4Bおよび4B’−4B’’’に示されるように、副処理部110cは、第1の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部110cは第1取付副処理部110cと称される。第1取付副処理部110cの構成の実施例を説明する前に、タイヤ潤滑副処理部110aおよびホイール潤滑副処理部110bに対する第1取付副処理部110cの配置を一実施例に従って説明する。
図3Aに関して上述したように、タイヤ潤滑副処理部110aおよび第1取付副処理部110cはタイヤTの直線経路LPTを概ね規定する。タイヤ潤滑副処理部110aは、連結部132によって第1取付副処理部110cに接続される。加えて、ある実施例では、タイヤ潤滑副処理部110aおよび第1取付副処理部110cは、離間距離D100をあけてホイール潤滑副処理部110b上に配置され、タイヤTの直線経路LPTおよびホイールWの直線経路LPWが最初は並行で互いに交差することがない。
しかしながら、図3Bに示されるように、制御装置112およびモータ114は、連結部132と連通して、第1取付副処理部110cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部が一時的に遮断されるのを許容し、第1取付副処理部110cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部がホイールWの直線経路LPWと交差する。タイヤTとホイールWの各々の直線経路LPT、LPWが交差し、またタイヤTとホイールWの両方が一つの/同じ方向(すなわち、前方/右方向R)に移動するので、タイヤTとホイールWとは、第1取付副処理部110cで少なくとも部分的に連結/結合される。さらに、次の実施例で説明するように、タイヤTとホイールWとに加えられた前方/右方向Rの移動が、たとえば、ホイールWを空間的に移動させタイヤTの通路TPに押し込むホイールWと連結されたロボットアームなど、空間的に操作可能な取付設備の補助なくタイヤTとホイールWの部分的な連結/結合をもたらす。
図3A−4Bを参照すると、第1取付副処理部110cは、合致記号撮像カメラ134と、マイクロプロセッサ136と、タイヤ回転装置138と、タイヤ直線移動干渉部材140と、幅142W(図4A,4B参照)だけ離れた1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部材142とを含み、幅142Wがサイドウォール面支持部材142の間に間隙144(図4A,4B参照)を形成する。連結部132は、潤滑副処理部110aのタイヤサイドウォール支持部材124bを第1取付副処理部110cの支持部材142に取り外し可能に連結されることを許容し、第1取付副処理部110cがホイール移動装置130上に配置されたホイールWに対して降下される(に向かって移動される)。タイヤ直線移動干渉部材140は、1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部142から高さ140Hだけ離される。高さ140Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
タイヤ回転装置138は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材142の上面のほぼ中央部分から離れる方向に延在する複数のローラ部材を含む。タイヤ直線移動干渉部材140は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材142の上面のほぼ末端部に配置され、ほぼ末端部から離れる方向に延在する。合致記号撮像カメラ134は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材142の上側に配置される。マイクロプロセッサ136は、合致記号撮像カメラ134に接続されている。マイクロプロセッサ136は、モータ114と通信可能に連結しており、モータ114はタイヤ回転装置138に接続されている(すなわち、マイクロプロセッサ136はモータ114を介してタイヤ回転装置138に接続されている)。
機能的には、タイヤTとホイールWとは両方ともほぼ同じ速度で前方/右方向Rに進められ、制御装置12およびモータ14による連結部132の起動(第1取付副支持部110cの支持部材142から潤滑副処理部110aのタイヤサイドウォール支持部材124bを切り離す)前にタイヤTとホイールWとはほぼ軸方向に並んだ体勢で第1取付副処理部110cに到達する。タイヤTは、コンベヤ124aの駆動運動の結果として進められて第1取付副処理部110cに置かれる。ほぼ同時に、ホイールWは、ホイール移送装置130によって第1取付副処理部110cの下まで進められ、ホイールWとタイヤTのほぼ軸方向の整列を維持する。
タイヤTの下側サイドウォール面TSLのほぼ全部がタイヤサイドウォール面支持部材142上に配置されたとき、ホイールWはタイヤTとほぼ軸方向に整列しており、ホイールWは間隙144と一列になり、合致記号撮像カメラ134によって間隙144およびタイヤTの通路TPの両方を通して見ることができる。
その後、合致記号撮像カメラ134は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを取得/撮像する。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM、WMMは、マイクロプロセッサ136に送られ、続いて解析処理される。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM、WMMを解析処理した後、マイクロプロセッサ136は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを整列させるために、タイヤTがタイヤ回転装置138によって回転されるべきか否か、またどれだけ回転されるべきかを決定する。マイクロプロセッサ136が、タイヤTが回転されるべきと決定した場合、マイクロプロセッサ136は、モータ114に信号を送り、これによって今度はモータ114がタイヤ回転装置138の回転をもたらし/駆動して、タイヤの合致記号TMMとホイールWの合致記号WMMを整列させるためにタイヤTを回転する。
タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM,WMMが整列された後、コントローラ112は、モータ114により連結部132を起動させ、もはや支持部材24bとは直線状に整列しなくなり、これにより潤滑副処理部110aのタイヤサイドウォール支持部材124bを第1取付副処理部110cの支持部材142bから離され、これによって、タイヤTの直線経路LPTを中断させて、タイヤTの直線経路LPTをホイールWの直線経路LPWと交差させる。
潤滑副処理部110aのタイヤサイドウォール支持部材124bに関して「切り離し」という用語を用いることによって、「切り離された」が潤滑副処理部110aのタイヤサイドウォール支持部材124bおよび第1取付副処理部110cの支持部材142がまだ接続されている非直線状接続であるという意味と理解されるべきである。たとえば、第1取付副支持部110cの支持部材124bは、ほぼ軸方向に並んだホイールWに向かってタイヤTを下げるエレベータとして機能する。したがって、図3Bに示された本発明の例示的実施例は、副処理部110a,110cの連結部132での「切り離し」を表現しているように見えるが、図3Aに示されるように副処理部110cが副処理部110aと単に直線状に接続されていないだけで接続はされたままである。
連結部132が動作すると、タイヤTの下側サイドウォール面TLSはもはやコンベヤ124a上になく、タイヤTの1個以上のトレッド面TTおよび上側サイドウォール面TSUの一部がタイヤ直線移動干渉部材140に接して配置されるよう、コンベヤ124aはタイヤTに十分な前方/右方向の移動Rを与える。さらに、連結部132が起動されると、ホイールWがタイヤTとほぼ軸方向に整列しているので(また、ホイールWの直径WDがタイヤサイドウォール面支持部材142間の間隙144を形成する幅142Wとほぼ同じだが、わずかに小さいため)、ホイールWの一部がタイヤTの通路TP内に配置され、図4B’を参照すると、タイヤTの通路TP内にホイールWの一部が配置されることによってもホイールWの上側ビードシートWSUに近接した外周面WCの一部がタイヤTの下側ビードTBLに接して配置される結果となる。
図4B’および4B’’を参照すると、ホイールWはホイール移動装置130によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、ホイールWのタイヤTとの接触によって、ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与える結果となる。ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与えるが、タイヤ直線移動干渉部材140はホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RのタイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。したがって、図4B’’および4B’’’に示したように、タイヤ直線移動干渉部材140はタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの下側ビードTBLをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図4B’’’に示されるように、ホイールWにタイヤTを部分的に連結/取り付ける。ホイール移動装置130は、またタイヤ直線移動干渉部材140によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図4B’’’に示されるように、タイヤTがタイヤ直線移動干渉部材140を完全に通り抜けると、タイヤTは、タイヤ直線移動干渉部材140に接触する前の休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、ホイールWに部分的に連結/取り付けられ、さらに図4B’’’に示されるように、上側ビードTBUはホイールWの上側リム面WRU上に/接して配置される。
図3C,4Cおよび4C’−4C’’’を参照すると、上述したように、タイヤTがホイールWに部分的に連結/取り付けられると、ホイール移動装置130はホイールWおよびタイヤTの両方を副処理部110dに向かってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに移動し続ける。副処理部110dは、第2の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部110dは第2取付副処理部110dと称される。
図3Cおよび4Cに示されるように、第2取付副処理部110dは、間隙148を規定する平行支持部材146を含む。移動装置130は、ホイールWの直線経路LPWに沿って間隙148内で移動可能に設けられている。第2取付副処理部110dはさらに、平行支持部材146を規定する各支持部材に接続され、そこから離れる方向に延在する、1対のタイヤ直線移動干渉部材150および1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材152を備える。タイヤ直線移動干渉部材140と同様に、2対のタイヤ直線移動干渉部材150は、平行支持部材146から高さ150H(図3C参照)だけ離間している。高さ150Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
図4C’および4C’’を参照すると、タイヤTとホイールWとは、ホイール移動装置130によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、タイヤTがホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RにホイールW上で運ばれつつ、第2取付副処理部110dの2対のタイヤ直線移動干渉部材150は、タイヤTと接触し、タイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。
タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材150を通過する際、2対のタイヤ直線移動干渉部材150は、タイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触させられる。2対のタイヤ直線移動干渉部材150がタイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触したとき、2対のタイヤ直線移動干渉部材150はタイヤTに下側向の力をかけ、これによってタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1、TC2/TD、TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの上側ビードTBUをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図4C’’’に示されるように、(タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLの両方がホイールWの全外周面WCに被せられるので)ホイールWへのタイヤTの連結/取り付けを完成させる。上述したように、タイヤTを一時的に変形させる工程の際、1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材152はタイヤTのトレッド面TTと係合し、タイヤTはホイールWの直線経路LPWに沿ってホイールWによって進められつつ、タイヤTに加えられた力のほぼ均等な分配を維持する助けをする。
上述したように、ホイール移動部材130は、また2対のタイヤ直線移動干渉部材150によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図4C’’’に示されるように、タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材150を完全に通り抜けると、タイヤTは、2対のタイヤ直線移動干渉部材150に接触する前のほとんど休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、タイヤTはホイールWに取り付けられたということができ、よって、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを構成する。
図3D,4Dおよび4D’、4D’’を参照すると、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ホイール移動装置130によって膨張副処理部110eに進められる。上述したように、膨張副処理部110eは非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと係合し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを膨張させる動作を実行し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を入れる。膨張副処理部110eによって行われる膨張動作の結果として、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)され、これにより非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWはこの段階では膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと称される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが膨張副処理部110eで膨張すると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置130によって副処理部110fに進められる。副処理部110fによって行われる処理動作は、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含み、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLそれぞれに接して十分に着座させる。したがって、膨張副処理部110eは運動副処理部と称される。上述したように、ある環境下では、膨張副処理部110eによって実行された膨張処理後、たとえば気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。「運動させる」(膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに接し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに対し振動や真空化などの動作の1個以上を与える運動副処理部を含む)ことによって、(図12Aに関連して図12Bに図示されるように)封入物Eは、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが運動副処理部110fで運動されると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置130によって副処理部110gおよび110hに進められる。副処理部110gによって実行される処理動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部110hにより実行される処理動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部110g、110hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
図5A−6Aを参照すると、複数の副処理部210a−210hを含む装置200が一実施例に従って示されている。厳密な平面図の表示では副処理部210aが副処理部210bを覆ってしまうので、図6Aの図面に関しては、副処理部210bは副処理部210aの隣に位置するように平面図内に図示されている。
副処理部210aは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部210cないし210hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にタイヤTを準備するために用いられる。副処理部210aによって行われる「準備」動作は、副処理部210c,210dにおける後続の取り付け工程においてタイヤTとホイールWの摩擦を減らすために、タイヤTに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部210bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部210cないし210hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にホイールWを「準備」するために用いられる。副処理部210bによって行われる「準備」動作は、副処理部210c,210dにおける後続の取り付け工程においてホイールWとタイヤTとの摩擦を減らすために、ホイールWに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部210c−210dは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを処理するために用いられる。副処理部210cおよび210dによって行われる「処理」動作は、膨張前のタイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するためにタイヤTをホイールWに「連結する」または「取り付ける」動作を含む。「連結する」または「取り付ける」動作とは、ホイールWがメス部であるタイヤTの通路TPに挿入されるオス部として参照されるように、タイヤTとホイールWを物理的に連結、接続または繋ぐことを意味する。
副処理部210eによって実行される「処理」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWを「膨張させる」動作を含む。「膨張させる」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を送り込むことを含む。「膨張させる」動作の結果、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)される。
副処理部210fによって実行される「処理」動作は、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLにそれぞれ完全に着座させるために、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含む。ある環境下では、気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのビードシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方を「運動させる」(振動や真空化などの動作の1個以上を含む)ことによって、封入物Eは、タイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
副処理部210gによって実行される「処理」動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部210hによって実行される「処理」動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部210g、210hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
図5A−6Aを参照して、本発明の一実施例を説明する。タイヤTとホイールWとは一方向(すなわち、例示的実施例によれば、前方/右方向R)に動かされる。たとえば、ホイールWは、副処理部210bから副処理部210c−210hに直線経路LPWに沿って移動する。タイヤTもまた、副処理部210aから副処理部210cまで直線経路LPTに沿って移動するが、タイヤTの直線経路は、副処理部210cによってホイールWの直線経路LPWと交差し、合流する(たとえば、図5B参照)。タイヤTとホイールWのほぼ直線的な移動の結果として、装置200の少なくとも一部(たとえば、副処理部210c、210d参照)は「直線取付け部」と称される。
装置200は次の実行によって自動でまたは手動で操作される。ある実施例では、装置200は、制御装置212(たとえば、装置200の自動/自動化された制御を行うため1個以上のプロセッサ、メモリなどを含むコンピュータ)および副処理部210a−210hの1個以上の構成部品を作動させる、および/または動きを引き起こすための1個以上のモータ214を含む。制御装置212は、1本以上のケーブルまたはリード216によって1個以上のモータ214に接続される。1個以上のモータ214は、1本以上のケーブルまたはリード218によって1個以上の副処理部1210a−210hに接続される。あるいは、または、制御装置212による自動/自動化された操作に加えて、装置200の操作は、操作者の1個以上の手動入力(たとえば、ジョイスティックやボタン押下などによる)によるものでもよい。
図5Aおよび6Aに示されるように、副処理部210aは、タイヤTに潤滑剤や石けんを塗布することでタイヤTを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部210aはタイヤ潤滑副処理部と称される。タイヤ潤滑副処理部210aは、タイヤTの1ケ所以上の領域、たとえばタイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLなど、に潤滑剤または石けんを噴霧または塗布するディスペンサー220を含む。タイヤ潤滑副処理部210aは、またディスペンサー220の噴霧方向または塗布距離にないタイヤTの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程中にタイヤTを回転させるための1個以上のタイヤ回転装置222を含む。
タイヤ潤滑副処理部210aは、また直線経路LPTに沿ってタイヤ潤滑副処理部210aから副処理部210cにタイヤTを移動させるためのタイヤ移動装置224を含む。ディスペンサー220および1個以上のタイヤ回転装置222は、タイヤ移動装置224に取り付けられ、タイヤ移動装置224から離れる方向に延在する。
図6Aを参照すると、タイヤ移動装置224は支持部材224bが側面に位置する中央コンベヤ部224a(たとえば、コンベヤベルトなど)を含む。ディスペンサー220および1個以上のタイヤ回転装置222は支持部材224bに取り付けられ、支持部材224bから離れる方向に延在する。
図5Aおよび6Aに示したように、副処理部210bはホイールWに潤滑剤や石けんを塗布することでホイールWを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部210bはホイール潤滑副処理部と称される。ホイール潤滑副処理部210bは、ホイールWの1ケ所以上の領域、たとえばホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLなど、に潤滑剤または石けんを浴びせる/噴霧または塗布するディスペンサー226を含む。ホイール潤滑副処理部210bは、またディスペンサー226の噴霧方向または塗布距離にないホイールWの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程において、ホイールWを回転させるための1個以上のホイール回転装置228を含む。
ホイール潤滑副処理部210bは、また直線経路LPWに沿ってホイール潤滑副処理部210bから副処理部210cにホイールWを移動させるための、たとえば移動プラテンまたはカートなどのホイール移動装置230を含む。1個以上のタイヤ回転装置228はホイール移動装置230に取り付けられ、ある実施例では、モータ214がホイール移動装置230の下に配置され、回転装置228はモータ214から離れる方向にホイール移動装置230を通過して延在し、回転装置228の先端部(図示せず)はホイールWの内周/内円に取り付けられる。ディスペンサー226は、タイヤ移動装置224の下面に取り付けられ、タイヤ移動装置224の下面よってホイールWの上に吊られる。
図5B,6Bおよび6B’−6B’’’に示されるように、副処理部210cは、第1の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部210cは第1取付副処理部210cと称される。第1取付副処理部210cの構成の実施例を説明する前に、タイヤ潤滑副処理部210aおよびホイール潤滑副処理部210bに対する第1取付副処理部210cの配置を一実施例に従って説明する。
図5Aに関し上で説明したように、タイヤ潤滑副処理部210aおよび第1取付副処理部210cはタイヤTの直線経路LPTを概ね規定する。タイヤ潤滑副処理部210aは、ピボット連結部232によって第1取付副処理部210cに接続される。加えて、ある実施例では、タイヤ潤滑副処理部210aおよび第1取付副処理部210cは、離間距離D200を以ってホイール潤滑副処理部210b上に配置され、タイヤTの直線経路LPTおよびホイールWの直線経路LPWが最初は並行で互いに交差することがない。
しかしながら、図5Bに示されるように、制御装置212およびモータ214は、ピボット連結部232と連通して、第1取付副処理部210cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部が一時的に遮断されるのを許容し、第1取付副処理部210cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部がホイールWの直線経路LPWと交差する。タイヤTとホイールWの各々の直線経路LPT,LPWが交差し、またタイヤTとホイールWの両方が一つの/同じ方向(すなわち、前方/右方向R)に移動するので、タイヤTとホイールWとは、第1取付副処理部210cで少なくとも部分的に連結/結合される。さらに、次の実施例で説明するように、タイヤTとホイールWとに加えられた前方/右方向Rの移動が、たとえば、ホイールWを空間的に移動させタイヤTの通路TPに押し込むホイールWと連結されたロボットアームなど、空間的に操作可能な取付設備の補助なくタイヤTとホイールWの部分的連結/結合をもたらす。
図5A−6Bを参照すると、第1取付副処理部210cは、合致記号撮像カメラ234と、マイクロプロセッサ236と、タイヤ回転装置238と、タイヤ直線移動干渉部材240と、幅242W(図6A、6B参照)だけ離れた1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部材242とを含み、幅242Wがサイドウォール面支持部材242の間に間隙244(図6A、6B参照)を形成する。ピボット連結部232は、潤滑副処理部210aのタイヤサイドウォール支持部材224bを旋回可能に第1取付副処理部210cの支持部材242に接続させる。タイヤ直線移動干渉部材240は、1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部242から高さ240Hだけ離される。高さ240Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
タイヤ回転装置238は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材242の上面のほぼ中央部分から離れる方向に延在する複数のローラ部材を含む。タイヤ直線移動干渉部材240は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材242の上面のほぼ末端部に配置され、ほとんど末端部から離れる方向に延在する。合致記号撮像カメラ234は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材242の上側に配置される。マイクロプロセッサ236は、合致記号撮像カメラ234に接続されている。マイクロプロセッサ236は、モータ214と通信可能に連結しており、モータ214はタイヤ回転装置238に接続されている(すなわち、マイクロプロセッサ236はモータ214を介してタイヤ回転装置238に接続されている)。
機能的には、タイヤTとホイールWとは両方ともほぼ同じ速度で前方/右方向Rに進められ、制御装置212とモータ214とによるピボット連結部232の起動前に、タイヤTとホイールWとはほぼ軸方向に並んだ体勢で第1取付副処理部210cに到達する。タイヤTは、コンベヤ224aの駆動運動の結果として進められて第1取付副処理部210cに置かれる。ほぼ同時に、ホイールWは、ホイール移送装置230によって第1取付副処理部210cの下まで進められ、ホイールWとタイヤTのほぼ軸方向の整列を維持する。
タイヤTの下側サイドウォール面TSLのほぼ全部がタイヤサイドウォール面支持部材242上に配置されたとき、ホイールWはタイヤTとほぼ軸方向に整列しており、ホイールWは間隙244と一列になり、合致記号撮像カメラ234によって間隙244およびタイヤTの通路TPの両方を通して見ることができる。
その後、合致記号撮像カメラ234は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM,WMMを取得/撮像する。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM,WMMは、マイクロプロセッサ236に送られ、続いて解析処理される。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM,WMMを解析処理した後、マイクロプロセッサ236は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを整列させるために、タイヤTがタイヤ回転装置238によって回転されるべきか否か、またどれだけ回転されるべきかを決定する。マイクロプロセッサ236が、タイヤTが回転されるべきと決定した場合、マイクロプロセッサ236は、モータ214に信号を送り、これによってモータ214は、タイヤの合致記号TMMとホイールWの合致記号WMMを整列させるために、タイヤ回転装置238の回転を順に引き起こし/駆動する。
タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM,WMMが整列された後、コントローラ212は、モータ214によりピボット連結部232を起動させ、これによりタイヤサイドウォール支持部材242を支持部材242bに対して旋回させ、もはや支持部材24bとは直線状に整列しなくなり、これによって、タイヤTの直線経路LPTを中断させて、タイヤTの直線経路LPTをホイールWの直線経路LPWと交差させる。
ピボット連結部232が起動されると、タイヤTの下側サイドウォール面TLSは、もはやコンベヤ224a上に配置されていない。重力によって、タイヤTの1個以上のトレッド面TTおよび上側サイドウォール面TSUの一部がタイヤ直線移動干渉部材40に接して配置され、タイヤTがタイヤサイドウォール支持部材242から滑り落ちることを幾分か防止する。さらに、ピボット連結部232が起動されると、ホイールWがタイヤTとほぼ軸方向に整列しているので(また、ホイールWの直径WDがタイヤサイドウォール支持部材242間の間隙244を形成する幅242Wとほぼ同じであるが、わずかに小さいので)、ホイールWの一部がタイヤTの通路TP内に配置され、図6B’を参照すると、タイヤTの通路TP内にホイールWの一部が配置されることによってもホイールWの上側ビードシートWSUに近接した外周面WCの一部がタイヤTの下側ビードTBLに接して配置される結果となる。
図6B’および6B’’を参照すると、ホイールWはホイール移動装置230によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、ホイールWのタイヤTとの接触によって、ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与える結果となる。ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与えるが、タイヤ直線移動干渉部材240はホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RのタイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。したがって、図6B’’および6B’’’に示したように、タイヤ直線移動干渉部材240はタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの下側ビードTBLをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図6B’’’に示されるように、ホイールWにタイヤTを部分的に連結/取り付ける。ホイール移動装置230は、またタイヤ直線移動干渉部材240によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図6B’’’に示されるように、タイヤTがタイヤ直線移動干渉部材240を完全に通り抜けると、タイヤTは、タイヤ直線移動干渉部材240に接触する前の休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、ホイールWに部分的に連結/取り付けられ、さらに図6B’’’に示されるように、上側ビードTBUはホイールWの上側リム面WRU上に/接して配置される。
いくつかの実施では、(第2取付副処理部210dの一部を形成する)1個以上のタイヤ体勢変更部材254が平行な支持部材246に接続される。1個以上のタイヤ体勢変更部材254は、タイヤTの下側サイドウォール面TSLに向かって「キックする」/突入動作のため、「キッカー」と称される。タイヤTが図5Bおよび6Bで上述したように配置された後、制御装置212がモータ214に信号を送り、キッカー254を起動する(図6C’参照)。キッカー254を起動すると、キッカー254はタイヤTの下側サイドウォール面TSLに突入して係合し(図6C’’参照)、タイヤTの体勢がホイールWに対してほぼ平面的な体勢からホイールWに対して傾いた/傾斜姿勢に調整される。タイヤTの調整された体勢によって、副処理部210dに近接側のタイヤTの上側ビードTBUの第1部位が、上側ビードTBUの第1部位がホイールWの上側ビードシートWSUにほぼ(しかし完全にではない)接して着座する体勢まで下げられる一方、副処理210dに近接していない側で副処理210dに離れる方向に面するタイヤTの上側ビードTBUの第2部位が、上側ビードTBUの第2部位がホイールWの上側リム面WRUより上に配置され、ホイールWの上側ビードシートWSUに近接せず、接して着座しない体勢まで上げられる。タイヤTと係合した後、キッカー254は平行な支持部材246内に/に近接した体勢まで縮退する。
図5D、6Dおよび6D’−6D’’’を参照すると、上述したように、タイヤTがホイールWに部分的に連結/取り付けられ、キッカー254はホイールWに対してタイヤTの体勢を調整すると、ホイール移動装置230はホイールWおよびタイヤTの両方を副処理部210dに向かってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに移動し続ける。副処理部210dは、第2の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部210dは第2取付副処理部210dと称される。
図5Dおよび6Dに示されるように、第2取付副処理部210dは、間隙248を規定する平行支持部材246を含む。移動装置230は、ホイールWの直線経路LPWに沿って間隙248内で移動可能に設けられている。第2取付副処理部210dはさらに、平行支持部材246を規定する各支持部材に接続され、そこから離れる方向に延在する、1対のタイヤ直線移動干渉部材250および1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材252を備える。タイヤ直線移動干渉部材240と同様に、2対のタイヤ直線移動干渉部材250は、平行支持部材246から高さ250H(図5D参照)だけ離間している。高さ250Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
図6D’および6D’’を参照すると、タイヤTとホイールWとは、ホイール移動装置230によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、タイヤTがホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RにホイールW上で運ばれつつ、第2取付副処理部210dの2対のタイヤ直線移動干渉部材250は、タイヤTと接触し、タイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。
タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材250を通過する際、2対のタイヤ直線移動干渉部材250は、タイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触させられる。2対のタイヤ直線移動干渉部材250がタイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触したとき、2対のタイヤ直線移動干渉部材250はタイヤTに下側向の力をかけ、これによってタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの上側ビードTBUをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図6D’’’に示されるように、(タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLの両方がホイールWの全外周面WCに被せられるので)ホイールWへのタイヤTの連結/取り付けを完成させる。上述したように、タイヤTを一時的に変形させる工程の際、1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材252はタイヤTのトレッド面TTと係合し、タイヤTはホイールWの直線経路LPWに沿ってホイールWによって進められつつ、タイヤTに加えられた力のほぼ均等な分配を維持する助けをする。
上述したように、ホイール移動部材230は、また2対のタイヤ直線移動干渉部材250によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図6D’’’に示されるように、タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材250を完全に通り抜けると、タイヤTは、2対のタイヤ直線移動干渉部材250に接触する前のほとんど休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、タイヤTはホイールWに取り付けられたということができ、よって、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを構成する。
図5E,6Eおよび6E’,6E’’を参照すると、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ホイール移動装置230によって膨張副処理部210eに進められる。上述したように、膨張副処理部210eは非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと係合し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを膨張させる動作を実行し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を入れる。膨張副処理部210eによって行われる膨張動作の結果として、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)され、これにより非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWはこの段階では膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと称される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが膨張副処理部210eで膨張すると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置230によって副処理部210fに進められる。副処理部210fによって行われる処理動作は、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含み、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLそれぞれに接して十分に着座させる。したがって、膨張副処理部210eは運動副処理部と称される。上述したように、ある環境下では、膨張副処理部210eによって実行された膨張処理後、たとえば気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。「運動させる」(膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに接し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに対し振動や真空化などの動作の1個以上を与える運動副処理部を含む)ことによって、(図12Aに関連して図12Bに図示されるように)封入物Eは、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが運動副処理部210fで運動されると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置230によって副処理部210gおよび210hに進められる。副処理部210gによって実行される処理動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部210hにより実行される処理動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部210g、210hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
図7A−8Aを参照すると、複数の副処理部310a−310hを含む装置300が一実施例に従って示されている。厳密な平面図の表示では副処理部310aが副処理部310bを覆ってしまうので、図8Aの図面に関しては、副処理部310bは副処理部310aの隣に位置するように平面図内に図示されている。
副処理部310aは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部310cないし310hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にタイヤTを準備するために用いられる。副処理部310aによって行われる「準備」動作は、副処理部310c,310dにおける後続の取り付け工程においてタイヤTとホイールWの摩擦を減らすために、タイヤTに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部310bは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するために副処理部310cないし310hのいずれか1個以上によって実行される後続の処理動作の前にホイールWを「準備」するために用いられる。副処理部310bによって行われる「準備」動作は、副処理部310c,310dにおける後続の取り付け工程においてホイールWとタイヤTとの摩擦を減らすために、ホイールWに潤滑剤(たとえば石けん)を付与することを含む。
副処理部310c−310dは、タイヤ−ホイールアセンブリTWを処理するために用いられる。副処理部310cおよび310dによって行われる「処理」動作は、膨張前のタイヤ−ホイールアセンブリTWを形成するためにタイヤTをホイールWに「連結する」または「取り付ける」動作を含む。「連結する」または「取り付ける」動作とは、ホイールWがメス部であるタイヤTの通路TPに挿入されるオス部として参照されるように、タイヤTとホイールWを物理的に連結、接続または繋ぐことを意味する。
副処理部310eによって実行される「処理」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWを「膨張させる」動作を含む。「膨張させる」動作は、タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を送り込むことを含む。「膨張させる」動作の結果、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)される。
副処理部310fによって実行される「処理」動作は、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLにそれぞれ完全に着座させるために、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含む。ある環境下では、気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのビードシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。タイヤTとホイールWのいずれか一方または両方を「運動させる」(振動や真空化などの動作の1個以上を含む)ことによって、封入物Eは、タイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
副処理部310gによって実行される「処理」動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部310hによって実行される「処理」動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部310g、310hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置を用いることができる。
図7A−8Aを参照して、本発明の一実施例を説明する。タイヤTとホイールWとは一方向(すなわち、例示的実施例によれば、前方/右方向R)に動かされる。たとえば、ホイールWは、副処理部310bから副処理部310c−310hに直線経路LPWに沿って移動する。タイヤTもまた、副処理部310aから副処理部310cまで直線経路LPTに沿って移動するが、タイヤTの直線経路は、副処理部310cによってホイールWの直線経路LPWと交差し、合流する(たとえば、図5B参照)。タイヤTとホイールWのほぼ直線的な移動の結果として、装置300の少なくとも一部(たとえば、副処理部310c,310d参照)は「直線取付け部」として参照される。
装置300は以下の実行によって自動でまたは手動で操作することができる。ある実施例において装置300は、制御装置312(たとえば、装置300の自動/自動化された制御を行うため1個以上のプロセッサ、メモリなどを含むコンピュータ)および副処理部310a−310hの1個以上の構成部品を作動させる、および/または動作を引き起こすための1個以上のモータ314を含む。制御装置312は、1本以上のケーブルまたはリード線316によって1個以上のモータ314に接続される。1個以上のモータ314は、1本以上のケーブルまたはリード線318によって1個以上の副処理部1310a−310hに接続される。あるいは制御装置312による自動/自動化された操作に加えて、装置300の操作は、操作者の1個以上の手動入力(たとえば、ジョイスティックやボタン押下などによる)によるものでもよい。
図7Aおよび8Aに示されるように、副処理部310aは、タイヤTに潤滑剤や石けんを塗布することでタイヤTを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部310aはタイヤ潤滑副処理部と称される。タイヤ潤滑副処理部310aは、タイヤTの1ケ所以上の領域、たとえばタイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLなど、に潤滑剤または石けんを噴霧または塗布するディスペンサー320を含む。タイヤ潤滑副処理部310aは、またディスペンサー320の噴霧方向または塗布距離にないタイヤTの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程中にタイヤTを回転させるための1個以上のタイヤ回転装置322を含む。
タイヤ潤滑副処理部310aは、また直線経路LPTに沿ってタイヤ潤滑副処理部310aから副処理部310cにタイヤTを移動させるためのタイヤ移動装置324を含む。ディスペンサー320および1個以上のタイヤ回転装置322は、タイヤ移動装置324に取り付けられ、タイヤ移動装置324から離れる方向に延在する。
図8Aを参照すると、タイヤ移動装置324は支持部材324bが側面に位置する中央コンベヤ部324a(たとえば、コンベヤベルトなど)を含む。ディスペンサー320および1個以上のタイヤ回転装置322は支持部材324bに取り付けられ、支持部材324bから離れる方向に延在する。
図7Aおよび8Aに示したように、副処理部310bはホイールWに潤滑剤や石けんを塗布することでホイールWを準備する。したがって、ある実施例では、副処理部310bはホイール潤滑副処理部と称される。ホイール潤滑副処理部310bは、ホイールWの1ケ所以上の領域、たとえばホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLなど、に潤滑剤または石けんを浴びせる/噴霧または塗布するディスペンサー326を含む。ホイール潤滑副処理部310bは、またディスペンサー326の噴霧方向または塗布距離にないホイールWの1ケ所以上の領域を潤滑させる目的で、潤滑工程において、ホイールWを回転させるための1個以上のホイール回転装置328を含む。
ホイール潤滑副処理部310bは、また直線経路LPWに沿ってホイール潤滑副処理部310bから副処理部310cにホイールWを移動させるための、たとえば移動プラテンまたはカートなどのホイール移動装置330を含む。1個以上のタイヤ回転装置328はホイール移動装置330に取り付けられ、ある実施例では、モータ314がホイール移動装置330の下に配置され、回転装置328はモータ314から離れる方向にホイール移動装置330を通過して延在し、回転装置328の先端部(図示せず)はホイールWの内周/内円に取り付けられる。ディスペンサー326は、タイヤ移動装置324の下面に取り付けられ、タイヤ移動装置324の下面よってホイールWの上に吊られる。
図7B、8Bおよび8B’−8B’’’に示されるように、副処理部310cは、第1の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部310cは第1取付副処理部310cと称される。第1取付副処理部310cの構成の実施例を説明する前に、タイヤ潤滑副処理部310aおよびホイール潤滑副処理部310bに対する第1取付副処理部310cの配置を一実施例に従って説明する。
図7Aに関し上で説明したように、タイヤ潤滑副処理部310aおよび第1取付副処理部310cはタイヤTの直線経路LPTを概ね規定する。タイヤ潤滑副処理部310aは、ピボット連結部332によって第1取付副処理部310cに接続される。加えて、ある実施例では、タイヤ潤滑副処理部310aおよび第1取付副処理部310cは、離間距離D300を以ってホイール潤滑副処理部310b上に配置され、タイヤTの直線経路LPTおよびホイールWの直線経路LPWが最初は並行で互いに交差することがない。
しかしながら、図7Bに示されるように、制御装置312およびモータ314は、ピボット連結部332と連通して、第1取付副処理部310cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部が一時的に遮断されるのを許容し、第1取付副処理部310cによって規定されたタイヤTの直線経路LPTの一部がホイールWの直線経路LPWと交差する。タイヤTとホイールWの各々の直線経路LPT,LPWが交差し、またタイヤTとホイールWの両方が一つの/同じ方向(すなわち、前方/右方向R)に移動するので、タイヤTとホイールWとは、第1取付副処理部310cで少なくとも部分的に連結/結合される。さらに、次の実施例で説明するように、タイヤTとホイールWとに加えられた前方/右方向Rの移動が、たとえば、ホイールWを空間的に移動させタイヤTの通路TPに押し込むホイールWと連結されたロボットアームなど、空間的に操作可能な取付設備の補助なくタイヤTとホイールWの部分的連結/結合をもたらす。
図7A−8Bを参照すると、第1取付副処理部310cは、合致記号撮像カメラ334と、マイクロプロセッサ336と、タイヤ回転装置338と、タイヤ直線移動干渉部材340と、幅342W(図8A,8B参照)だけ離れた1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部材342とを含み、幅342Wがサイドウォール面支持部材342の間に間隙344(図8A、8B参照)を形成する。ピボット連結部332は、潤滑副処理部310aのタイヤサイドウォール支持部材324bを旋回可能に第1取付副処理部310cの支持部材342に接続させる。タイヤ直線移動干渉部材340は、1対のタイヤ下側サイドウォール面支持部342から高さ340Hだけ離される。高さ340Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
タイヤ回転装置338は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材342の上面のほぼ中央部分から離れる方向に延在する複数のローラ部材を含む。タイヤ直線移動干渉部材340は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材342の上面のほぼ末端部に配置され、ほぼ末端部から離れる方向に延在する。合致記号撮像カメラ334は、タイヤ下側サイドウォール面支持部材342の上側に配置される。マイクロプロセッサ336は、合致記号撮像カメラ334に接続されている。マイクロプロセッサ336は、モータ314と通信可能に連結しており、モータ314はタイヤ回転装置338に接続されている(すなわち、マイクロプロセッサ336はモータ314を介してタイヤ回転装置338に接続されている)。
機能的には、タイヤTとホイールWとは両方ともほぼ同じ速度で前方/右方向Rに進められ、制御装置312およびモータ314によるピボット連結部332の起動前にタイヤTとホイールWとはほぼ軸方向に並んだ体勢で第1取付副処理部310cに到達する。タイヤTは、コンベヤ324aの駆動運動の結果として進められて第1取付副処理部310cに置かれる。ほぼ同時に、ホイールWは、ホイール移送装置330によって第1取付副処理部310cの下まで進められ、ホイールWとタイヤTのほぼ軸方向の整列を維持する。
タイヤTの下側サイドウォール面TSLのほぼ全部がタイヤサイドウォール面支持部材342上に配置されたとき、ホイールWはタイヤTとほぼ軸方向に整列しており、ホイールWは間隙344と一列になり、合致記号撮像カメラ334によって間隙344およびタイヤTの通路TPの両方を通して見ることができる。
その後、合致記号撮像カメラ334は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM,WMMを取得/撮像する。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM,WMMは、マイクロプロセッサ336に送られ、続いて解析処理される。タイヤTとホイールWの両方の撮像された合致記号TMM,WMMを解析処理した後、マイクロプロセッサ336は、タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM、WMMを整列させるために、タイヤTがタイヤ回転装置338によって回転されるべきか否か、またどれだけ回転されるべきかを決定する。マイクロプロセッサ336がタイヤTが回転されるべきと決定した場合、マイクロプロセッサ336は、モータ314に信号を送り、これによって今度はモータ314がタイヤ回転装置338の回転をもたらし/駆動して、タイヤの合致記号TMMとホイールWの合致記号WMMを整列させるためにタイヤTを回転する。
タイヤTとホイールWの両方の合致記号TMM,WMMが整列された後、コントローラ312は、モータ314によりピボット連結部332を起動させ、これによりタイヤサイドウォール支持部材342を支持部材342bに対して旋回させ、もはや支持部材24bとは直線状に整列しなくなり、これによって、タイヤTの直線経路LPTを中断させて、タイヤTの直線経路LPTをホイールWの直線経路LPWと交差させる。
ピボット連結部332が起動されると、タイヤTの下側サイドウォール面TLSはもはやコンベヤ324a上に配置されていない。重力によって、タイヤTの1個以上のトレッド面TTおよび上側サイドウォール面TSUの一部がタイヤ直線移動干渉部材40に接して配置され、ある程度、タイヤTがタイヤサイドウォール支持部材342から滑り落ちることを防止する。さらに、ピボット連結部332が起動されると、ホイールWがタイヤTとほぼ軸方向に整列しているので(また、ホイールWの直径WDがタイヤサイドウォール面支持部材342間の間隙344を形成する幅342Wとほぼ同じであるが、わずかに小さいので)、ホイールWの一部がタイヤTの通路TP内に配置され、図8B’を参照すると、タイヤTの通路TP内にホイールWの一部が配置されることによってもホイールWの上側ビードシートWSUに近接した外周面WCの一部がタイヤTの下側ビードTBLに接して配置される結果となる。
図8B’および8B’’を参照すると、ホイールWはホイール移動装置330によってホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに進められるので、ホイールWのタイヤTとの接触によって、ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与える結果となる。ホイールWがホイールWの直線経路LPWに沿った前方/右方向RへのタイヤTの移動を与えるが、タイヤ直線移動干渉部材340はホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RのタイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。したがって、図8B’’および8B’’’に示したように、タイヤ直線移動干渉部材340はタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの下側ビードTBLをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図8B’’’に示されるように、ホイールWにタイヤTを部分的に連結/取り付ける。ホイール移動装置330は、またイヤ直線移動干渉部材340によってタイヤTに加えられ、ホイールWに別の形で加えられた抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向Rに継続して移動できるようにする。図8B’’’に示されるように、タイヤTがタイヤ直線移動干渉部材340を完全に通り抜けると、タイヤTは、タイヤ直線移動干渉部材340に接触する前の休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、ホイールWに部分的に連結/取り付けられ、さらに図8B’’’に示されるように、上側ビードTBUはホイールWの上側リム面WRU上に/接して配置される。
図7B、8Bを参照すると、上述したように、タイヤTがホイールWに部分的に取り付けられると、第1取付処理部310cがホイールW上のタイヤTおよびホイール移動装置330を副処理部310dの右側/前方に配置する。上述したような構成なので、タイヤTを副処理部310dに連結させるためには、ホイール移動装置330は、図8B’’’に示されるように、後方/左方向Lに直線移動を反転させる必要がある。
図7C、8Cおよび8C’−8C’’’を参照すると、上述したように、タイヤTがホイールWに部分的に連結/取り付けられ、ホイール移動装置330はホイールWおよびタイヤTの両方をホイールWの直線経路LPWに沿って(しかしながら、後方/左方向Lに)副処理部310dに向かって移動させる。副処理部310dは、第2の取付工程と称される処理工程を行うように示され、よって、副処理部310dは第2取付副処理部310dと称される。
図7Cおよび8Cに示されるように、第2取付副処理部310dは、間隙348を規定する平行支持部材346を含む。移動装置330は、ホイールWの直線経路LPWに沿って間隙348内で移動可能に設けられている。第2取付副処理部310dはさらに、平行支持部材346を規定する各支持部材に接続され、そこから離れる方向に延在する、1対のタイヤ直線移動干渉部材350および1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材352を備える。タイヤ直線移動干渉部材340と同様に、2対のタイヤ直線移動干渉部材350は、平行支持部材346から高さ350H(図7C参照)だけ離間している。高さ350Hは、タイヤTの高さTHとほぼ等しいが、高さTHより小さい。
図8C’および8C’’を参照すると、タイヤTとホイールWとは、ホイール移動装置330によってホイールWの直線経路LPWに沿って後方/左方向Lに進められるので、タイヤTがホイールWの直線経路LPWに沿って前方/右方向RにホイールW上で運ばれつつ、第2取付副処理部310dの2対のタイヤ直線移動干渉部材350は、タイヤTと接触し、タイヤTの移動に抵抗するが阻止はしない。
タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材350を通過する際、2対のタイヤ直線移動干渉部材350は、タイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触させられる。2対のタイヤ直線移動干渉部材350がタイヤTの上側サイドウォール面TSUと接触したとき、2対のタイヤ直線移動干渉部材350はタイヤTに下側向の力をかけ、これによってタイヤTを一時的に変形させ、(たとえば、タイヤTの弦TC1,TC2/TD,TC3が一時的に膨れる(言い換えると広げられる)ように)、タイヤTがホイールWに対して広がるように扱われ、タイヤTの上側ビードTBUをホイールWの外周面WCの周りに被せることを許容し、図8C’’’に示されるように、(タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLの両方がホイールWの全外周面WCに被せられるので)ホイールWへのタイヤTの連結/取り付けを完成させる。上述したように、タイヤTを一時的に変形させる工程の際、1個以上のタイヤトレッド面接触ガイド部材352はタイヤTのトレッド面TTと係合し、タイヤTはホイールWの直線経路LPWに沿ってホイールWによって進められつつ、タイヤTに加えられた力のほぼ均等な分配を維持する助けをする。
上述したように、ホイール移動部材330は、また2対のタイヤ直線移動干渉部材350によってタイヤTに加えられ、ホイールWにも加えられる抵抗に対抗するホイール抑え部材(図示せず)を含み、タイヤTとホイールWの両方がホイールWの直線経路LPWに沿って後方/左方向Lに継続して移動できるようにする。図8C’’’に示されるように、タイヤTが2対のタイヤ直線移動干渉部材350を完全に通り抜けると、タイヤTは、2対のタイヤ直線移動干渉部材350に接触する前のほとんど休止した状態/負荷がかけられていない体勢に変形して戻り、タイヤTはホイールWに取り付けられたということができ、よって、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを構成する。
図7Dおよび8Dを参照すると、上述したようにタイヤTがホイールWに取り付けられると、ホイール移動装置330はホイールWの直線経路LPWに沿って後方/左方向Lの移動を起こし、前方、右方向Rの移動を逆転させ、第2取付副処理部310dに戻りながら通過する。タイヤTはホイールWに取り付けられているので、タイヤTと2対のタイヤ直線移動干渉部材350との後続の接触から生じる干渉がホイールWに対するタイヤTの取り付け体勢を崩すことはない。
図7E,8Eおよび8E’,8E’’を参照すると、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWは、ホイール移動装置330によって膨張副処理部310eに進められる。上述したように、膨張副処理部310eは非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと係合し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWを膨張させる動作を実行し、非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWのタイヤTの環状空洞部TACに空気を入れる。膨張副処理部310eによって行われる膨張動作の結果として、タイヤTの上側ビードTBUと下側ビードTBLは、ホイールWの上側ビードシートWSUと下側ビードシートWSLに接して配置(すなわち「着座」)され、これにより非膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWはこの段階では膨張タイヤ−ホイールアセンブリTWと称される。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが膨張副処理部310eで膨張すると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置330によって副処理部310fに進められる。副処理部310fによって行われる処理動作は、ホイールWに対してタイヤTを「運動させる」動作を含み、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLをホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLそれぞれに接して十分に着座させる。したがって、膨張副処理部310eは運動副処理部と称される。上述したように、ある環境下では、膨張副処理部310eによって実行された膨張処理後、たとえば気泡や潤滑剤/石けん、不純物などの封入物E(たとえば図12A参照)がタイヤTのビードTBU/TBLとホイールWのシートWSU/WSLとの間に好ましくなく残されてしまうことがある。「運動させる」(膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに接し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWに対し振動や真空化などの動作の1個以上を与える運動副処理部を含む)ことによって、(図12Aに関連して図12Bに図示されるように)封入物Eは、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWから取り除かれ/引き出され、タイヤTの上側ビードTBUおよび下側ビードTBLのいずれかまたは両方がホイールWの上側ビードシートWSUおよび下側ビードシートWBLのいずれかまたは両方に接して十分に着座する。
タイヤ−ホイールアセンブリTWが運動副処理部310fで運動されると、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWはホイール移動装置330によって副処理部310gおよび310hに進められる。副処理部310gによって実行される処理動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスを取ることを含む。副処理部310hにより実行される処理動作は、バランスが取られたタイヤ−ホイールアセンブリTWの均一性を試験することを含む。バランスを取り、均一性を試験する動作は、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのアンバランス/バランスを判定し、膨張したタイヤ−ホイールアセンブリTWのバランスが取られるまでタイヤ−ホイールアセンブリTWに1個以上の重りを加えることを含む。副処理部310g,310hにおける上述した処理工程を実践するために、所望のバランス装置および均一性試験装置が用いられてよい。
本発明は、その特定の例示的実施例に関連して説明された。しかしながら、上述した例示的実施例のもの以外の具体的形態で本発明を実施できることは当業者には明らかであろう。これは本発明の趣旨から逸脱することなく行われる。たとえば、多くの実施例では、ホイールを(ロボットアームにより)係合し、タイヤをホイールに取り付けるためにホイールを操作することが示されている。しかしながら、タイヤをホイールに取り付けるためにホイールを操作することのみに本発明の範囲が限定されているとは解釈されるものではない。例示的実施例は、単なる実例であり、いかなる形でも限定的とみなされるべきではない。本発明の範囲は、前述の説明によるものよりもむしろ添付の請求の範囲およびその均等物により規定される。