JP2014519331A - 小胞捕捉デバイスおよびそれを用いるための方法 - Google Patents

小胞捕捉デバイスおよびそれを用いるための方法 Download PDF

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Abstract

生体液から小胞および小胞様材料を回収するデバイスを提供する。かかるデバイスは、少なくとも1つの試料負荷領域と、ガラス様材料を含む少なくとも1つの対応する小胞捕捉材料と、少なくとも1つの対応する試料受容領域と、を含み、当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中への当該生体液の通過が結果として当該小胞の捕捉をもたらす。生体液から小胞および小胞様材料を単離する方法も提供される。

Description

背景
発明の分野
本開示は、細胞から生体液中へと放出される、エキソソーム、小胞、ならびに他の循環性膜結合核酸および/またはタンパク質含有構造の捕捉のための、組成物、デバイス、および方法に関する。
関連技術の記載
現在、疾患の診断または予後のために患者から抽出された生体液試料(例えば、血液、尿等)に対して多くの診断試験が行われている。この診断または予後は、健康な患者には存在しないかまたは以前得た患者試料から変化している、バイオマーカーまたは生化学的パターンの同定に由来するものであってもよい。しかしながら、これらの診断試験は、典型的には、流体試料中における、公知のおよび十分に特徴づけられているバイオマーカー(例えば、電解質、尿素、クレアチニン、グルコース、例えばアルブミン、免疫グロブリンおよび同様物などの、血漿タンパク質、例えばチアミン、リボフラビン、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンD、ビオチン、または鉄などの、生体化合物)の存在に基づくものである。一部の診断試験は、罹病細胞に特有の特異的バイオマーカー(例えば、細胞表面タンパク質)の検出に向けられたものである。一部の診断試験は、特定の疾患関連遺伝子の発現レベルを研究するために、核酸の単離および増幅を通じて疾患状態を検出または同定するよう設計されものである。
多くの場合、バイオマーカーを単離または検出するための体液の使用は、バイオマーカーを著しく希釈するものであり、結果として、必要な感度を欠いた読み取りをもたらす。加えて、ほとんどのバイオマーカーは、例えば正常組織などの、罹病組織以外の組織において、少量でまたは中程度の量で産生される。よって、例えば体液などの生体液を利用する診断アッセイにおける感度および精度の改善の必要性が存在する。
生体液を利用する診断アッセイの必要性、および、特に、小胞結合性であるそうした流体内の特定のバイオマーカーを活用する診断アッセイの必要性を考慮して、いくつかの実施形態においては、生体液から小胞を単離する方法であって、当該小胞を含む生体試料を得ること、当該生体試料の少なくとも一部分を小胞捕捉デバイスの試料負荷領域中へと負荷すること、当該生体液試料を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉デバイス中のガラス様材料を含む小胞捕捉材料を通して通過させ、上清を得ること、ならびに、当該上清を当該小胞捕捉デバイスの試料受容領域へ通過させることおよびその上清を捨てること、を含み、当該通過が結果として当該小胞捕捉材料上または当該小胞捕捉材料中に当該生体液内の当該小胞の捕捉をもたらす、方法が提供される。
いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、ガラス様材料を含む。いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、当該材料の複数の層を含む。一部の実施形態においては、直径で約0.6ミクロン〜約1.5ミクロンの直径を有する小胞について、当該小胞捕捉材料の保持率は、50%、75%、90%または99%よりも大きい。一実施形態では、当該小胞捕捉材料は、直径で約0.7ミクロン〜約1.6ミクロンの大きさの小胞を捕捉する。一実施形態では、当該小胞捕捉材料は、大きさが約0.020〜約1.0ミクロンの範囲のエキソソームまたは他の小胞を捕捉する。
いくつかの実施形態においては、小胞捕捉材料の組み合わせが使用される。一部の実施形態においては、複数のガラス様材料が使用される。いくつかの実施形態においては、材料の複数の層が使用される。いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉材料の当該複数の層は、少なくともガラス繊維の第一層および第二層を含む。一部の実施形態においては、直径で約1.6ミクロン以上である当該生体試料からの材料を捕捉するよう当該生体液を当該ガラス繊維の第一層を通して通過させる。一部の実施形態においては、直径で約0.6ミクロン〜約0.8ミクロンの最小サイズを有し且つ1.6ミクロン未満の最大サイズを有する小胞を捕捉するよう当該生体液を当該ガラス繊維の第二層を通して通過させる。いくつかの実施形態においては、ガラス様材料と非ガラス様材料との組み合わせが使用される。一実施形態では、ニトロセルロースを含む非ガラス様材料が、ガラス様材料と組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、捕捉される小胞のプロファイルを調整するために修飾される。一実施形態では、当該材料のゼータ電位は、その材料の修飾(例えば、静電的帯電)の基準として使用される。いくつかの実施形態においては、(そのゼータ電位に基づく)当該材料は、修飾を必要としない。
いくつかの実施形態においては、本明細書において開示されている方法は、当該小胞捕捉材料から当該小胞を溶出することをさらに含む。そうしたものとして、一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、当該材料の引きつける性質と、当該材料の、捕捉された小胞を放出する能力とのバランスをとるよう最適化される。
いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために真空源に接続されてもよい。一実施形態では、当該通過は、当該デバイスに対する真空圧の印加を通じて達成される。いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために陽圧を受けてもよい。一実施形態では、当該通過は、当該デバイスに対する陽圧の印加を通じて達成される。いくつかの実施形態においては、当該デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために遠心分離機中に配置されてもよい。一実施形態では、当該通過は、当該デバイスの低速遠心分離を通じて達成される。いくつかの実施形態においては、当該小胞捕捉デバイスは、マルチウェルプレート形式で構成される。
バイオマーカーを単離する方法であって、少なくとも1つのバイオマーカーを含む小胞を、生体液を小胞捕捉材料を通して通過させることにより当該生体液から単離すること、非小胞材料を当該小胞捕捉材料から除去すること、および、当該小胞捕捉材料中または当該小胞捕捉材料上の当該小胞を溶解緩衝液で溶解し、それによりバイオマーカーを当該小胞から単離することを含む、方法も本明細書において提供される。
一部の実施形態においては、当該バイオマーカーは、RNA、DNA、タンパク質、および炭水化物からなる群より選択される。いくつかの実施形態においては、当該RNAは、mRNA、miRNA、rRNA、tRNA、およびvRNAからなる群より選択されるタイプのものである。
いくつかの実施形態においては、生体液試料負荷領域と、少なくともガラス繊維の第一層および第二層を含む小胞捕捉材料であって、当該第一層が当該第二層より当該試料負荷領域に近く、当該ガラス繊維の第一層が直径で約1.6ミクロン以上である当該生体試料からの材料を捕捉し、当該ガラス繊維の第二層が直径で約0.6ミクロン〜約0.8ミクロンの最小サイズを有し且つ1.6ミクロン未満の最大サイズを有する小胞を捕捉する小
胞捕捉材料と、生体液試料受容領域と、を含み、当該試料負荷領域から当該試料受容領域への前記生体液試料の通過が結果として当該小胞捕捉材料上または当該小胞捕捉材料中に当該生体液試料内の小胞の捕捉をもたらす、小胞捕捉デバイスも提供される。
一実施形態では、当該小胞捕捉デバイスは、当該生体液試料を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために真空源に接続されるよう構成される。一実施形態では、当該小胞捕捉デバイスは、当該生体液試料を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために陽圧を受けるよう構成される。一実施形態では、当該デバイスは、当該生体液試料を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために遠心分離機中に配置されるよう構成される。
一部の実施形態は、生体液からの小胞の回収のためのデバイスであって、(1)少なくとも1つの試料負荷領域と(2)少なくとも1つの対応する小胞捕捉材料と、(3)少なくとも1つの対応する試料受容領域と、を含み、当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中への当該生体液の通過が結果として当該小胞捕捉材料上または当該小胞捕捉材料中に当該生体液内の小胞の捕捉をもたらす、デバイスを提供する。一部の実施形態においては、そこでは、当該小胞捕捉材料は、プラスチックまたはガラスのような、原子スケールで乱雑であるかまたは「アモルファス」である構造を有する、ガラス様材料を含む。ガラス様材料には、これらに限定されるものではないが例えば、ガラスビーズもしくはガラス繊維、シリカビーズ(もしくは他の構成)、ニトロセルロース、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)もしくは他の類似ポリマー、金属繊維もしくはナノ金属繊維、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニルもしくは他のコポリマー、天然繊維(例えば、絹)、アルギン酸塩繊維、ポリNZPA、またはそれらの組み合わせなどが含まれる。特定の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、所望により、小胞捕捉材料の複数の層を含む。他の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、ニトロセルロースをさらに含む。一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、大きさが約50〜約100ナノメートルの範囲のエキソソームを捕捉する。
一部の実施形態においては、当該デバイスは、マルチウェルプレート形式を含む。他の実施形態においては、当該デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために遠心分離機中に配置されてもよい一部の実施形態においては、当該デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために真空源に接続されてもよい。他の実施形態においては、当該デバイスは、当該生体液を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉材料を通して当該試料受容領域中へと通過させるために陽圧を受けてもよい。さらなる追加の実施形態においては、当該試料受容領域中への当該生体液の通過は、重力圧によって、または、他の実施形態においては、ウィッキングタイプの材料によって、成し遂げられる。
一部の実施形態は、生体液から小胞を単離する方法であって、(1)小胞を含む生体試料を得ること、(2)当該生体試料の少なくとも一部分を小胞捕捉デバイスの試料負荷領域中へと負荷すること、(3)当該生体試料を当該試料負荷領域から当該小胞捕捉デバイス中のガラス様材料を含む小胞捕捉材料を通して通過させること、および(4)当該生体試料を当該小胞捕捉材料から当該小胞捕捉デバイスの試料受容領域へ通過させること、を含み、当該生体試料の通過が結果として当該小胞捕捉材料上または当該小胞捕捉材料中に当該生体液内の当該小胞の捕捉をもたらす、方法を提供する。一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、ニトロセルロースをさらに含む。他の実施形態においては、当該方法は、当該小胞捕捉材料から当該小胞を溶出することをさらに含む。一部の実施形態においては、当該通過は、当該デバイスに対する真空圧の印加を通じて達成される。他の実
施形態においては、当該通過は、当該デバイスの低速遠心分離を通じて達成される。一部の実施形態においては、当該方法は、RNAを含む小胞を捕捉すること、富化すること、および/または凝縮すること、非小胞材料を当該デバイスから除去すること、ならびに、当該小胞捕捉材料中または当該小胞捕捉材料上の当該小胞を溶解緩衝液で溶解し、それにより小胞関連RNAを当該小胞から単離すること、をさらに含む。
図1Aは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図1Bは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図1Cは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図1Dは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図1Eは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図1Fは、エキソソーム捕捉有効性についての、種々のフィルターのスクリーニングを示す。 図2は、ガラス繊維とシリカ粒子との間でエキソソーム捕捉を比較するものである。 図3は、ガラス繊維フィルターによって捕捉された唾液エキソソームのmRNA分析を示す。 図4Aは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図4Bは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図4Cは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図4Dは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図4Eは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図4Fは、尿試料から捕捉されたエキソソームの走査型電子分析を示す。 図5は、尿エキソソームのmRNA分析を示すものであり、また、水により洗浄することの効果を比較するものである。 図6Aは、尿試料から捕捉されたエキソソームの低倍率の走査型電子分析を示す。 図6Bは、尿試料から捕捉されたエキソソームの低倍率の走査型電子分析を示す。 図6Cは、尿試料から捕捉されたエキソソームの低倍率の走査型電子分析を示す。 図7Aは、確立された超遠心分離法に比較した、フィルター上でのエキソソーム捕捉の有効性の比較を示す。 図7Bは、確立された超遠心分離法に比較した、フィルター上でのエキソソーム捕捉の有効性の比較を示す。 図7Cは、確立された超遠心分離法に比較した、フィルター上でのエキソソーム捕捉の有効性の比較を示す。 図8Aは、ポリスチレンのゼータ電位の決定を示す。 図8Bは、ポリスチレンのゼータ電位の決定を示す。 図9Aは、PVDFイモビロン‐Pのゼータ電位の決定を示す。 図9Bは、PVDFイモビロン‐Pのゼータ電位の決定を示す。 図10Aは、ガラス繊維のゼータ電位の決定を示す。 図10Bは、ガラス繊維のゼータ電位の決定を示す。 図11Aは、ナイロン・ニトランのゼータ電位の決定を示す。 図11Bは、ナイロン・ニトランのゼータ電位の決定を示す。
詳細な説明
これらに限定されるものではないが例えばDNA、RNA(例えばmRNA、miRNAまたはマイクロRNA、およびsiRNAなど)、およびタンパク質などを含む、特異的バイオマーカーの同定は、健康状態または疾患の診断、予後、またはセラノーシスに使用されるバイオシグネチャーをもたらし得る。例えば、参照により本明細書に組み入れられる、Jiang Q., Wang Y., Hao Y., Juan L., Teng M., Zhang X., Li M., Wang G., Liu
Y., (2009) miR2Disease: a manually curated database for microRNA deregulation in human disease. Nucleic Acids Res 37:D98-104を参照のこと。DNAおよびRNAは
典型的には細胞内環境中に含有されているものであるが、これらの核酸は細胞外にも存在する。時として、DNAおよび/またはRNAは、裸である(例えば、封じ込められていないか、または、別の構造もしくは化合物に関連していない)。RNAを分解する、RNAseは、一部の疾患状態において、例えば、特定のがんにおいて、増加することが知られている。血漿、血清、尿、または他の生体液などの、細胞外環境は、かなりの量のRNAseを含有することが知られている。この状況を考慮すると、細胞外DNA、RNA、または他のバイオマーカーは、それらのレベルが細胞内メッセージの真のレベルを表すものではない可能性があるからというだけでなく、それら核酸の不安定性および質の悪さにも起因して、多くの場合、細胞外試料中の無意味な分解産物とみなされる。
さらに、細胞外環境における核酸分解の速度が速いことに起因して、従来の理解が示唆するのは、多くの組織は、診断の標的として適切であるであろう核酸を提供することができないが、これは、それらの核酸が、それらが検出のための鋳型として使用され得る前に分解されてしまうであろうからである、ということである。しかしながら、(本明細書において開示されている他のバイオマーカーと同様に)細胞外RNAは、多くの場合、(大きさが50〜80nmの範囲の)膜粒子、(大きさが50〜100nmの範囲の)エキソソーム、(大きさが20〜50nmの範囲の)エキソソーム様小胞、および(大きさが100〜1000nmの範囲の)微小胞のうちの1つ以上の異なるタイプに関連している。また、これらに限定されるものではないが例えばナノ小胞、小胞、デキソソーム、小疱、プロスタソーム、微粒子、内腔内小胞、エンドソーム様小胞またはエキソサイトーシスを受ける媒介物などを含む、他の小胞タイプが捕捉されてもよい。本明細書で用いられているように、「エキソソーム」および「小胞」という語には、それらの通常の意味が与えられるものとし、これらの語は、原形質膜または内膜のいずれかに由来する、流れ出た膜結合粒子を含むようにも読まれることとする。明確化のために、種々のタイプの小胞を表す語は、別途明示的に述べられていない限り、一般に、小胞またはエキソソームと称されるものとする。エキソソームには、原形質膜の部分の脱出性膨出(小疱形成)分離および封孔の両方から生じるか、または、これらに限定されるものではないが例えば腫瘍由来マイクロRNAもしくは細胞内タンパク質などを含むエキソソーム内腔中に含有される分子とともに、腫瘍由来タンパク質に選択的に結合する、宿主循環に由来する表面結合分子を含む、腫瘍起源の種々の膜関連タンパク質を含有する、細胞内膜によって境界が定められるなんらかの小胞性構造、の搬出から生じる、脂質二重膜によって境界が定められる細胞由来構造も含まれ得る。エキソソームには、膜断片も含まれ得る。本明細書において言及されている循環性腫瘍由来エキソソーム(circulating tumor-derived exosome:CTE)
は、腫瘍細胞から循環中へとまたは体液中へと流れ出たエキソソームである。CTEは、典型的には、起源細胞特異的エキソソームの場合と同様に、非常に特異的な、体液からのそれらの単離を可能にする、特有のバイオマーカーを有する。本明細書において開示されているいくつかの実施形態により成し遂げられているように、そのようなタイプの小胞のうちのいずれかの選択的単離は、数多くの疾患の診断または予後において有用であり得る、それらのRNA(例えばmRNA、マイクロRNA、およびsiRNAなど)の単離お
よび分析を可能にする。
エキソソーム、または他の小胞の単離のための従来の方法は、多くの場合、小胞を生体試料中の他の物から分離するために、超遠心分離(多くの場合、複数回)を含む。超遠心分離は、費用のかかる、専門的で、潜在的に危険な設備の使用を通じて達成される。実際、動作する超遠心分離機中のローターの莫大な回転運動エネルギーは、回転ローターの突発故障を深刻な懸念事項にする。日常的使用に関連するストレスは、最終的には、ローターが劣化する原因となり、また、多くの危険を回避するためには、腐食を防止するためのおよび劣化を検出するためのローターの入念なメンテナンスが必要である。しかしながら、日常的メンテナンスでさえ、超遠心分離機の使用の訓練を受けた多くの人々の能力を超えるものである。よって、このような研究室設備の潜在的に危険な部分を適切に維持および/または入念に修繕するのに必要な専門的な知識ゆえに、メンテナンスは費用がかかり得る。さらに、メンテナンスおよび必要とされる修繕は、ユーザーにとっては、結果として遅滞をもたらし得る。したがって、超遠心分離は、時には、多くの研究室にとって非実用的または不可能な技術である。
したがって、細胞から生体液中へと放出される、エキソソーム、小胞、ならびに他の循環性膜、に結合する核酸(これらに限定されるものではないが例えばDNA、RNA、mRNA、マイクロRNA、およびsiRNAなどを含む)および/またはタンパク質含有構造の捕捉のための、デバイス、組成物、および方法が、本明細書において提供される。よって、いくつかの実施形態においては、本明細書において開示されているようなデバイスおよび方法は、例えば超遠心分離などの、小胞単離のための伝統的な技術を超える、いくつかの利点を提供する。一部の実施形態においては、当該デバイスおよび方法は、同じフィルターを通しての試料の複数回の濾過を可能にすることによって、試料中の小胞、エキソソーム、および/またはバイオマーカーの、富化、濃縮、および/または単離を可能にする。したがって、単に複数の試料アリコートをデバイスに適用することによって、増加した量の材料を回収することができる。一部の実施形態においては、当該デバイス中および/または当該デバイス上で、試料を操作することができる。よって、混入物を除去することが知られている溶液で洗浄することによって、バイオマーカー分析前に、試料をさらに精製することができる。一部の実施形態においては、当該デバイスへの適用の前、最中、および/または後に、試料を操作することができる。こうした操作は、潜在的混入物を除去することによって、最終的な試料純度を増加させ得る。こうした操作は、また、ユーザーが、同じ試料の異なる分画を標的にすることも可能にする。これは、単一のデバイスおよび方法により種々の大きさのエキソソームまたは小胞の回収が可能となるので、特に有利である。一方、伝統的な技術では、異なる特定の一分画を得ようとする際、複数の特定の細胞(および/または非細胞)分画が廃棄される。
いくつかの実施形態においては、本明細書において開示されているようなデバイスおよび方法は、例えば超遠心分離などの、小胞単離のための伝統的な技術よりも使いやすい。一部の実施形態は、使用前に試料の前処理を必要としない。前処理には、試料の分画、望まれない材料の沈殿等を含む、多くの形があり得る。例えば、一部の実施形態は、試料が、ドナーから取得され、「そのまま」バイオマーカーの単離および試験に使用されることを可能にする。しかしながら、一部の実施形態は、特定の理由でユーザーが試料を前処理することを可能にする。これらの理由には、これらに限定されるものではないが例えば保存を容易にするためのプロトコル、バイオマーカー検出を容易にすること等が含まれる。当該デバイスおよび方法は小胞を捕捉するためにフィルターを利用するので、結果として試料が複数チューブ中に回収されることとなり得る伝統的な方法(例えば超遠心分離)とは違い、複数の試料は、同じフィルターに走らせることができ、一箇所でのすべての小胞の回収をもたらし得る。そのような伝統的な方法は、当該開示されている方法およびデバイスによって最低限必要とされていることを超える、ユーザーによる操作を必要とする。
試料操作の増加は、小胞を単離する困難性を増加させ得り、ユーザーエラー、混入、および/または試料喪失の起こりやすさを増加させる。
一部の実施形態においては、本明細書において開示されているデバイスは、試料を処理することにおいて特に有効である。例えば、当該デバイスは、試料のハイスループット処理を可能にするマルチウェルプレート形式で構成されてもよい。一部の実施形態においては、当該デバイスにおいて利用される当該フィルター(1つまたは複数)は、試料から小胞を捕捉することにおいて特に有効である。一部の実施形態においては、小胞の当該捕捉は、他の方法より性能が優れている。一部の実施形態においては、小胞の当該捕捉は、他の方法に大体等しいものの、捕捉された小胞からの、DNA、RNA(これらに限定されるものではないが例えばmRNA、マイクロRNA、および/またはsiRNAなどを含む)、またはタンパク質の、実質的により多くの放出および/または単離を可能にする。一部の実施形態においては、試料を処理するコストは、伝統的な方法に比べて減少する。例えば、いくつかの実施形態は、立ち上げおよびメンテナンスのコストがかなり高く、動作によって潜在的に危険となる、専門的な設備(例えば、超遠心分離機および関連ローター)を必要としない。当該デバイスの一部の実施形態は、少量の当該生体試料の使用を可能にするそのデバイスの有効性ゆえに、特に有利である。しかしながら、一部の実施形態においては、当該生体試料のアリコートの適用の繰り返しは、その試料中の小胞の濃縮(例えば、凝縮、富化、および同様のこと)を可能にすることとなる(例えば、このような実施形態は、例えば尿などの、多量の低小胞濃縮試料に特に有用である)。いくつかの実施形態においては、このような濃縮は、目的のバイオマーカーの富化を可能にする。さらに、本明細書において開示されているデバイスは、所望により自蔵式であり、それゆえ、当該試料の混入のリスクと、分析されることとなるDNA/RNAまたはタンパク質の、関連する、(例えば、RNAseまたはプロテアーゼに起因する)喪失の可能性とを減少させる。
いくつかの実施形態においては、試料負荷領域と、小胞捕捉材料と、試料受容領域とを含むデバイスが提供される。当該デバイスは、当該デバイスの試料受容領域中で受け取られる生体試料の成分のリマインダーから小胞をトラップするか、一時的に保持するか、または、そうでなければ単離するために、生体試料が、当該試料負荷領域中へと負荷され、当該小胞捕捉材料上をまたは当該小胞捕捉材料を通して通過させられるとのことを可能にする。一部の実施形態においては、当該デバイスは、単一の試料負荷領域と、1つ以上の小胞捕捉材料と、単一の試料受容領域とを含む。いくつかのこのような実施形態においては、当該デバイスは、単回使用形式にて提供される(例えば、あらかじめ滅菌されており、使い捨て式である)。しかしながら、一部の実施形態においては、小胞の捕捉およびその後の処理の後、当該デバイスは、クリーニングおよび/または滅菌、ならびに再利用されてもよい。いくつかの実施形態においては、当該デバイスは、それぞれが対応する複数の小胞捕捉材料(1つまたは複数)に関連する、複数の試料負荷領域と、対応する複数の試料受容領域とを含む。一部の実施形態においては、マルチウェルデバイスは、そのデバイスを、標準的な研究室設備(例えば、標準的な低速プレート遠心分離機)中に配置することができるように、標準的な寸法(例えば、96ウェルまたは384ウェルプレートという寸法)で構成される。さらなる追加の実施形態においては、当該デバイスは、例えば2010年6月29日付で発行され、本明細書において参照により組み入れられる、米国特許第7,745,180号に記載されているものなどの、mRNAのハイスループット定量化のためのデバイスと相互作用するよう構成される。
一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、生体試料から、所望の小胞を捕捉する。したがって、一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、当該材料の細孔(または小胞捕捉材料を通る他の通路)の大きさに基づいて選択される。一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、フィルターを含む。一部の実施形態においては、当該フィ
ルターは、細孔を含む。本明細書で用いられているように、「細孔」という語には、それらの通常の意味が与えられるものとし、これらの語は、小胞捕捉材料を通るまっすぐなまたは回旋状の通路も指すものであることとする。一部の実施形態においては、当該フィルターを構成する当該材料は、そのフィルターを通るまっすぐでない通路を提供する。例えば、一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、繊維中の間隙を通る特定の物質の通過を可能にする複数の繊維を含むが、細孔自体を有しない。
当該小胞捕捉材料がフィルターを含む実施形態においては、フィルターのタイプは、その適用に応じて、様々であってもよい。上記にて考察したように、捕捉されることとなる小胞のサイズ(または量)は、フィルターを選択する際の考慮事項である。他の実施形態においては、フィルターは、全体的な小胞保持能を求めて選択される。さらなる追加の実施形態においては、フィルターは、小胞の除去におけるその有効性を求めて選択される。本明細書において開示されているデバイスにおける使用に適したフィルターには、これらに限定されるものではないが例えば、例えばガラスビーズ、ガラス繊維、シリカ、および同様物などの、ガラス様材料、ニトロセルロース、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)および類似ポリマー、金属繊維もしくはナノ金属繊維、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニルもしくは他のコポリマー、例えば絹などの、天然繊維、アルギン酸塩繊維、ポリNZPA、または他の繊維状材料などが含まれる。一部の実施形態においては、2種類以上の繊維が用いられてもよく、例えばそれらの材料を互いの上に層にすることによって、用いられてもよい。一部の実施形態においては、このようなデバイスは、用いられる各材料を、その濾過特性を最適化するよう選択および/または配置することができるので、より有効であり得る。
当該小胞捕捉材料の小胞保持率は、捕捉されることとなる小胞の寸法に依存する。この率は、所定のサイズの小胞(または粒子)のパーセンテージ保持と定義される。例えば100%の保持率は、特定のサイズの粒子すべてがその材料内に捕捉されている、ということを指し示す。一部の実施形態においては、直径で約0.6ミクロン〜約1.5ミクロンの直径を有する小胞について、当該小胞捕捉材料の保持率は、50%、75%、90%または99%よりも大きい。いくつかの実施形態においては、保持率は、材料の複数の層の使用および/または材料の修飾によって増加する。一部の実施形態においては、特定の材料は、試料から、より大きな細胞材料または細胞残屑を前濾過するために、特定の向きで用いられ、それにより、小胞保持率がさらに亢進する。
一部の実施形態においては、その小胞捕捉能を亢進するために、または、種々のタイプの小胞の捕捉を可能にするために、当該材料を修飾する。一部の実施形態においては、当該材料は、電気帯電(例えば、静電的に帯電)していても、親水性または疎水性材料でコーティングされていても、化学的に修飾されていても、または、生物学的に修飾されていてもよい。例えば、一部の実施形態においては、小胞の特異的な捕捉が、タンパク質マーカー、および、そのマーカーを同定する、その捕捉材料上の相補的作用物質(例えば、特定の小胞上の抗原を認識する抗体)の表面発現に基づいてなされる。一部の実施形態においては、当該マーカーは、特有の小胞タンパク質またはペプチドである。一部の疾患状態においては、当該マーカーはまた、特定の小胞修飾を含んでいてもよく、それら修飾は、一部の実施形態においては、特定の小胞を単離するために用いられる。このような実施形態においては、当該捕捉材料は、小胞修飾の特異的認識を可能にする様式で構成される。小胞の修飾には、これらに限定されるものではないが例えば、例えばアシル化、ホルミル化、リポイル化、ミリストリル化、パルミトイル化、アルキル化、メチル化、イソプレニル化、プレニル化、アミド化、グリコシル化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、アデニル化、リン酸化、硫酸化、およびセレノイル化、ユビキチン化などの、脂質、炭水化物、および他の分子の付加などが含まれてもよい。一部の実施形態においては、当該捕捉材料は、例えば脂質、炭水化物、核酸、RNA、mRNA、siRNA、マイクロRNA、DNA等
の非タンパク質を含む小胞マーカーを認識するよう構成される。
当該小胞捕捉デバイスの構成に応じて、生体試料を当該捕捉材料を通して通過させるために種々の手法が用いられてもよい。例えば、一実施形態では、低速の遠心分離が使用される。一実施形態では、真空圧が使用される。一実施形態では、陽圧が使用される。一実施形態では、重力が使用される。また、これらの手法の組み合わせが用いられてもよい。よって、本明細書に記載の小胞捕捉デバイスおよび関連方法は、非常に汎用性が高く、様々な研究室での使用に適している。
本明細書において開示されているデバイスを用いて生体液から小胞を捕捉することができるが、当該生体液には、被検体からの様々な体液が含まれる。本明細書で用いられているように、「体液」には、その通常の意味が与えられるものとし、この語は、これらに限定されるものではないが例えば血液、血漿、血清、尿、痰、脊髄液、胸膜液、乳頭吸引液、リンパ液、気道、腸管および尿生殖路の流体、涙液、唾液、母乳、リンパ系からの流体、精液、脳脊髄液、器官系内流体、腹水液、腫瘍嚢胞液、羊水ならびにそれらの組み合わせなどを含む、被検体の体のどこかから単離された流体の試料も指すものであることとする。一部の実施形態においては、当該生体試料は、好ましくは末梢部位から回収されるか、または、自然に排出されるかもしくは前記被検体によって容易に排出される。
当該小胞捕捉材料上に捕捉された後、それら小胞は、所望により洗浄され、その後、それら小胞からのDNAもしくはRNA抽出、および/またはそれら小胞上のタンパク質もしくは他のバイオマーカーの同定に使用される。いくつかの実施形態においては、生体試料の複数アリコートを当該デバイスを通して通過させ、それにより、当該試料から小胞を濃縮する。一部の実施形態においては、本明細書において開示されているデバイスおよび方法は、いくつかの診断法において感度の増加をもたらす。例えば、小胞の単離は、2010年6月11日付で出願された米国仮特許出願第61/354,117号に記載されているように、血管性疾患に関係するか、または、2010年6月11日に出願された米国仮特許出願第61/354,098号に記載されているように、腎臓機能に関係する、診断試験の感度を増加させることにおいて有用である。これら文献のそれぞれの開示は、本明細書において参照により組み入れられる。
実施例1―エキソソーム回収能力についてのフィルターのスクリーニング
百(100)μLのラット血漿を、種々の小胞捕捉材料(図1中に示されているA〜K)が各試料受け取りウェルの底に入った、本明細書に記載の小胞捕捉デバイスに2回反復して適用した。通過分画を回収し、2×溶解緩衝液と混合した。結果として生じた溶解物は、オリゴ(dT)固定化マイクロプレートを用いるポリ(A)+RNA調製およびcDNA合成の対象であった。オリゴ(dT)固定化マイクロプレートに関するさらなる情報は、2010年6月29日付で発行された、米国特許第7,745,180号、およびMitsuhashi et al., Quantification of mRNA in whole blood by assessing recovery of RNA and efficiency of cDNA synthesis. Clin. Chem. 52:634-642, 2006中に見い出すことができる。これら文献のそれぞれの開示は、本明細書において参照により組み入れられる。次いで、種々のmRNA(群特異的成分(gc)、アポリポタンパク質H(アポh)、溶質輸送体有機アニオントランスポーターファミリーメンバー1b2(slc1b2)、プラスミノーゲン(plg)、α1‐ミクログロブリン/ビクニン前駆体(ambp)、およびアルブミン(alb))を、リアルタイムPCRによって定量化した。コントロールとして、元のラット血漿試料のアリコートも、2×溶解緩衝液と混合し、mRNAを、同時に、定量化した。増幅させた各遺伝子の量を、100%として示す(図1A〜1F中の黒い横線)。通過分画(例えば、小胞欠失試料)中のmRNAの値は、元の血漿試料の値を用いることにより、%コントロールとして表した。吸着(例えば、それらのフィル
ターによる捕捉小胞)を測定する2回反復して行った実験を、図1A〜1Fにおいて、白丸(○)で示す。通過分画から単離し、増幅させた、6種類の異なるmRNAのそれぞれの量は、血漿を濾過した場合には、減少した。試験した各フィルターについての%コントロールの値の、より低い値は、それらフィルターによる小胞の捕捉の程度がより大きいことを表すものである(通過分画中に存在する小胞がより少ないことは、PCR産物のより低い産生をもたらし、それゆえ、より低い%コントロールをもたらす)。したがって、これらの結果は、フィルターA:ガラス繊維(GF/F)、B:ニトロセルロース(NC)、E:ナノアルミナ繊維、およびK:白血球捕捉膜が、小胞を捕捉することにおいて、うまく働く、ということを指し示している。
いくつかの実施形態においては、単に生体試料から小胞を捕捉することだけでは、診断法または分析法における使用には不十分である。フィルターからの小胞の溶出、捕捉された小胞からのDNAもしくはRNAもしくはタンパク質の抽出、または、それら小胞自体の、試験における使用が、一部の実施形態においては、望ましい。捕捉された小胞からRNAを回収する能力を評価するために、次いで、それらフィルターのそれぞれを、1×溶解緩衝液で処理し、続いて、オリゴ(dT)固定化マイクロプレート上でのポリ(A)+RNA調製およびcDNA合成、ならびにリアルタイムPCRを行った。図1A〜1F中の黒三角(▲)により示されているように、ガラス繊維(A)、ニトロセルロース(B)、および白血球捕捉膜(K)からのみ、小胞関連mRNAが検出された。血漿から小胞を除去したにもかかわらず、ナノアルミナ繊維にトラップされた小胞は、PCR産物をなんら産生しなかったが、このことが指し示すのは、小胞の溶解にもかかわらず、RNAを回収することができなかった、ということである。他のフィルターに類似した吸着能を示しているにもかかわらず、ガラス繊維フィルターは、意外にも、最も大きな量の関連PCR産物産生をもたらした(例えば、試験した6つすべての遺伝子について、コントロールの100%に最も近い)。
実施例2―シリカ粒子によるエキソソーム捕捉
単一ドナーからの4mLずつの尿試料を、本明細書に記載の小胞捕捉デバイスに(X軸)またはシリカ粒子が詰められたスピンカラム(キアゲン社製RNeasy Mini‐prep)に(Y軸)適用した。2,000×gでの5分間の遠心分離後、溶解緩衝液を、適用し、55℃で30分間インキュベートした。次いで、溶解物を、mRNA精製のためにオリゴ(dT)固定化マイクロプレートへと移動させ、続いて、cDNA合成およびリアルタイムPCRを行ったが、これらは、確立されたプロトコル(例えば、米国特許第7,745,180号に記載されているもの)に従って行った。実験は、3回反復して行った。図2に示されているように、mRNAを、ガラス繊維またはシリカ粒子のいずれかを用いて検出したが、ガラス繊維は、シリカ粒子の回収率よりも、より良好な回収率を示した。
実施例3―唾液からのエキソソーム捕捉
単一ドナーからの1000μLの唾液試料10個を、ガラス繊維フィルターを含む、記載されているような小胞捕捉デバイスに適用した。2,000×gでの5分間の遠心分離後、溶解緩衝液を、適用し、55℃で30分間インキュベートした。次いで、溶解物を、mRNA精製のためにオリゴ(dT)固定化マイクロプレートへと移動させ、続いて、cDNA合成およびリアルタイムPCRを行ったが、これらは、上記にて考察され且つ米国特許第7,745,180号にてさらに記載されているプロトコルに従って行った。図3に示されているように、種々のmRNA(ACTB、B2M、IL8、およびトリプシン)が、唾液から検出された。したがって、本明細書において開示されている、フィルターに基づく方法およびデバイスは、(より能率化されたプロトコルに起因して)コストのかかる超遠心分離を必要とせず且つ混入のリスクの減少を伴って、唾液試料からエキソソームを捕捉する能力を有する。
実施例4―ガラス繊維フィルター上の捕捉された材料の視覚化
ヒト尿を、ガラス繊維フィルターに適用し、その後、水で洗浄した。次いで、小胞が載ったフィルターを、走査型電子顕微鏡(SEM)によって分析した。図4に示されているように、小さな小胞様材料が、フィルターの網目によってトラップされていた(4Aおよび4B中の白い矢印)。小胞も、繊維表面に付着していた(4Cおよび4D中の白い矢印)。時折、小胞の凝集体も、フィルターによってトラップされていた(4Eおよび4F中の白い矢印)。上記にて考察した方法に従い、このフィルターが、少なくともβ‐アクチン(ACTB)、溶質輸送体ファミリー12A1(SLC12A1)、およびウロモジュリン(UMOD)のmRNAを含有する、ということを確認した。これらは、すべて、尿試料からの診断マーカーまたはコントロールマーカーとして使用することができるであろうマーカーである。よって、本明細書において開示されているデバイスおよび方法は、コストのかかる超遠心分離を必要とせず且つ混入のリスクの減少を伴って、尿試料からの小胞の捕捉に十分適している。
実施例5―尿からのエキソソーム捕捉の走査型電子顕微鏡分析
尿は、有用なバイオマーカーに加え、種々の塩を含有する。これらの塩、特に、塩結晶は、SEM視覚化において、エキソソームの視覚化を覆い隠し得る。したがって、フィルター上のエキソソームのSEM分析を行う前に、いくつかの実施形態においては、当該フィルターは、塩を排除するために水で洗浄されるべきである。しかしながら、他の実施形態においては、塩は干渉せず、フィルター洗浄は必要とされない。図5に示されているように、種々のmRNA(ACTB、ALB、SLC12A1、およびUMOD)を、ガラス繊維フィルタープレートから、水による洗浄あり(Y軸)またはなし(X軸)で定量化した。これらの結果が指し示しているのは、水で洗浄することは、mRNAの検出に著しく影響を与えることはなかった、ということである。したがって、エキソソームは、エキソソーム単離の伝統的な方法(例えば、超遠心分離、複数チューブへの複数溶質移動、および/または複数回の精製を必要とする方法)に比べて、不純物がより少なく且つ混入がより低レベルな状態で、単離することができる。いくつかの実施形態においては、生体試料の供給源に応じて、不純物をさらに除去するべく、また、富化された高純度のエキソソーム捕捉をもたらすべく、水およびさらなる流体で洗浄することが組み入れられる。
次いで、SEM分析を行った。その低倍率の結果を図6に提示する。図6Aは、尿適用前のそのままのガラス繊維を示しており、図6Bは、その後にフィルターの水による洗浄が続く、尿適用を示しており、図6Cは、その後にフィルターに対する溶解緩衝液適用、30分間の55℃インキュベーション、およびその後の水による洗浄が続く、尿適用を示している。図6Aの明るい角と側端とは人工産物であり、また、帯電に起因するものであった。B中の明るい領域は、尿適用に起因するものであった。Cは、溶解および洗浄後の残りであると思われる小さな領域以外は、Aに類似していた。この分析が指し示しているのは、これらの、フィルターに基づく方法およびデバイスは、エキソソームおよび類似の凝縮された材料の、有効な捕捉をもたらすのみならず、フィルター上でのエキソソームの容易且つ有効な操作を可能にもする、ということである。この容易性および有効性は、試料分析および診断法に特に有利であり、また、分析および診断法の、ハイスループットの変法を受け入れることが可能である。
実施例8―超遠心分離法との比較
種々の量のヒト尿を、ガラス繊維フィルターに適用し、続いて、上記で記載されているようにmRNA定量化を行った。図7(△)に示されているように、ACTB、UMOD、およびSLA12A1のmRNAは、用量依存的に定量化された。フィルターに適用した最大尿量は、(96ウェルフィルタープレートの単一のウェルに対して)3mLであった。並行して、同じ尿アリコートのうちの複数のアリコートを、小胞を単離するために、
当該分野で確立された超遠心分離プロトコル(40,000×gで30分間)に従わせた。結果として生じた小胞ペレットを、1×溶解緩衝液中に溶解させ、続いて、mRNA調製、cDNA合成およびリアルタイムPCRを行った(●)。図7に示されているように、これらの、フィルターに基づく方法およびデバイスは、伝統的な超遠心分離法と著しく異なるものではない結果をもたらした。しかしながら、上記考察は、超遠心分離とは違って、これらの、フィルターに基づく方法およびデバイスは、試料の単離または富化の際の操作を受け入れることが可能である、ということを説明している。これらの操作には、これらに限定されるものではないが例えばフィルター上での溶解、緩衝液により洗浄すること、水により洗浄すること、等が含まれる。したがって、これらの、フィルターに基づく方法は、所望のバイオマーカーの検出における感度を犠牲にしない、非常に汎用性が高く且つ使いやすい、超遠心分離に対する代替法である。
実施例9―小胞捕捉材料のゼータ電位の決定
材料のゼータ電位は、その材料の、粒子を引きつける能力の、1つの尺度である。上記開示に基づけば、生体液から小胞を引きつける(例えば、濾過する)能力は、小胞関連バイオマーカーの分析において有益である。小胞上の全体的な表面電荷は、その小胞の脂質およびタンパク質構成、ならびにその小胞が含有される流体のpHに依存することとなるが、小胞捕捉媒体は、小胞に対する改善された引力を提供するために選択(およびまたは修飾され)てもよい。図8A〜8Bに示されているように、ポリスチレン小胞捕捉材料についてのゼータ電位は、マイナス5.72mVと算出された。図9A〜9Bは、マイナス1.71mVと算出された、PVDFイモビロン‐P小胞捕捉材料についてのゼータ電位を示す。図10A〜10Bは、マイナス2.60mVと算出された、ガラス繊維についてのゼータ電位を示す。最後に、図11A〜11Bは、プラス1.03mVと算出された、ナイロン・ニトランについてのゼータ電位を示す。図8B、9B、10B、および11Bにおいても示されているように、各小胞捕捉材料は、様々な引きつける強度を示した(y軸)が、この引きつける強度は、その材料の、小胞を保持する能力を表すものである。これらのデータは、捕捉されることとなる小胞の電荷次第では、特定の材料(または材料の組み合わせ)が、特定の小胞タイプに最適に適したものであり得る、とのことを示唆している。例えば、標的小胞がプラスに帯電している場合には、ポリスチレン小胞捕捉材料は、その流体から小胞を捕捉するための、最も大きな引力をもたらし得る。しかしながら、上記にて考察したように、一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料からの小胞の放出も重要である。よって、これら引力(ゼータ電位)は、いくつかの実施形態においては、引きつける強度とバランスがとられる(その材料からの小胞の放出と逆相関する)。一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、(上記にて考察したように)それらの小胞捕捉プロファイルを調整するために修飾されてもよい。
実施例1―エキソソーム回収能力についてのフィルターのスクリーニング
百(100)μLのラット血漿を、種々の小胞捕捉材料(図1中に示されているA〜K)が各試料受け取りウェルの底に入った、本明細書に記載の小胞捕捉デバイスに2回反復して適用した。通過分画を回収し、2×溶解緩衝液と混合した。結果として生じた溶解物は、オリゴ(dT)固定化マイクロプレートを用いるポリ(A)+RNA調製およびcDNA合成の対象であった。オリゴ(dT)固定化マイクロプレートに関するさらなる情報は、2010年6月29日付で発行された、米国特許第7,745,180号、およびMitsuhashi et al., Quantification of mRNA in whole blood by assessing recovery of RNA and efficiency of cDNA synthesis. Clin. Chem. 52:634-642, 2006中に見い出すことができる。これら文献のそれぞれの開示は、本明細書において参照により組み入れられる。次いで、種々のmRNA(群特異的成分(gc)、アポリポタンパク質H(アポh)、溶質輸送体有機アニオントランスポーターファミリーメンバー1b2(slco1b2)、プラスミノーゲン(plg)、α1‐ミクログロブリン/ビクニン前駆体(ambp)、およびアルブミン(alb))を、リアルタイムPCRによって定量化した。コントロールとして、元のラット血漿試料のアリコートも、2×溶解緩衝液と混合し、mRNAを、同時に、定量化した。増幅させた各遺伝子の量を、100%として示す(図1A〜1F中の黒い横線)。通過分画(例えば、小胞欠失試料)中のmRNAの値は、元の血漿試料の値を用いることにより、%コントロールとして表した。吸着(例えば、それらのフィルターによる捕捉小胞)を測定する2回反復して行った実験を、図1A〜1Fにおいて、白丸(○)で示す。通過分画から単離し、増幅させた、6種類の異なるmRNAのそれぞれの量は、血漿を濾過した場合には、減少した。試験した各フィルターについての%コントロールの値の、より低い値は、それらフィルターによる小胞の捕捉の程度がより大きいことを表すものである(通過分画中に存在する小胞がより少ないことは、PCR産物のより低い産生をもたらし、それゆえ、より低い%コントロールをもたらす)。したがって、これらの結果は、フィルターA:ガラス繊維(GF/F)、B:ニトロセルロース(NC)、E:ナノアルミナ繊維、およびK:白血球捕捉膜が、小胞を捕捉することにおいて、うまく働く、ということを指し示している。
実施例6―超遠心分離法との比較
種々の量のヒト尿を、ガラス繊維フィルターに適用し、続いて、上記で記載されているようにmRNA定量化を行った。図7(△)に示されているように、ACTB、UMOD、およびSLC12A1のmRNAは、用量依存的に定量化された。フィルターに適用した最大尿量は、(96ウェルフィルタープレートの単一のウェルに対して)3mLであった。並行して、同じ尿アリコートのうちの複数のアリコートを、小胞を単離するために、当該分野で確立された超遠心分離プロトコル(40,000×gで30分間)に従わせた。結果として生じた小胞ペレットを、1×溶解緩衝液中に溶解させ、続いて、mRNA調
製、cDNA合成およびリアルタイムPCRを行った(●)。図7に示されているように、これらの、フィルターに基づく方法およびデバイスは、伝統的な超遠心分離法と著しく異なるものではない結果をもたらした。しかしながら、上記考察は、超遠心分離とは違って、これらの、フィルターに基づく方法およびデバイスは、試料の単離または富化の際の操作を受け入れることが可能である、ということを説明している。これらの操作には、これらに限定されるものではないが例えばフィルター上での溶解、緩衝液により洗浄すること、水により洗浄すること、等が含まれる。したがって、これらの、フィルターに基づく方法は、所望のバイオマーカーの検出における感度を犠牲にしない、非常に汎用性が高く且つ使いやすい、超遠心分離に対する代替法である。
実施例7―小胞捕捉材料のゼータ電位の決定
材料のゼータ電位は、その材料の、粒子を引きつける能力の、1つの尺度である。上記開示に基づけば、生体液から小胞を引きつける(例えば、濾過する)能力は、小胞関連バイオマーカーの分析において有益である。小胞上の全体的な表面電荷は、その小胞の脂質およびタンパク質構成、ならびにその小胞が含有される流体のpHに依存することとなるが、小胞捕捉媒体は、小胞に対する改善された引力を提供するために選択(およびまたは修飾され)てもよい。図8A〜8Bに示されているように、ポリスチレン小胞捕捉材料についてのゼータ電位は、マイナス5.72mVと算出された。図9A〜9Bは、マイナス1.71mVと算出された、PVDFイモビロン‐P小胞捕捉材料についてのゼータ電位を示す。図10A〜10Bは、マイナス2.60mVと算出された、ガラス繊維についてのゼータ電位を示す。最後に、図11A〜11Bは、プラス1.03mVと算出された、ナイロン・ニトランについてのゼータ電位を示す。図8B、9B、10B、および11Bにおいても示されているように、各小胞捕捉材料は、様々な引きつける強度を示した(y軸)が、この引きつける強度は、その材料の、小胞を保持する能力を表すものである。これらのデータは、捕捉されることとなる小胞の電荷次第では、特定の材料(または材料の組み合わせ)が、特定の小胞タイプに最適に適したものであり得る、とのことを示唆している。例えば、標的小胞がプラスに帯電している場合には、ポリスチレン小胞捕捉材料は、その流体から小胞を捕捉するための、最も大きな引力をもたらし得る。しかしながら、上記にて考察したように、一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料からの小胞の放出も重要である。よって、これら引力(ゼータ電位)は、いくつかの実施形態においては、引きつける強度とバランスがとられる(その材料からの小胞の放出と逆相関する)。一部の実施形態においては、当該小胞捕捉材料は、(上記にて考察したように)それらの小胞捕捉プロファイルを調整するために修飾されてもよい。

Claims (22)

  1. 生体液から小胞を単離する方法であって、
    (a)前記小胞を含む生体液試料を得ること、
    (b)前記生体液試料の少なくとも一部分を小胞捕捉デバイスの試料負荷領域中へと負荷すること、
    (c)前記生体液試料を前記試料負荷領域から前記小胞捕捉デバイス中のガラス様材料を含む小胞捕捉材料を通して通過させ、上清を得ること、ならびに
    (d)前記上清を前記小胞捕捉デバイスの試料受容領域へ通過させることおよびその上清を捨てること、
    を含み、
    前記通過が結果として前記小胞捕捉材料上または前記小胞捕捉材料中に前記生体液試料からの前記小胞の捕捉をもたらす、方法。
  2. 前記小胞捕捉材料が、直径で約0.6ミクロン〜約1.6ミクロンの大きさの小胞を捕捉する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記小胞捕捉材料が、大きさが約0.020〜約1.0ミクロンの範囲のエキソソームまたは他の小胞を捕捉する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記小胞捕捉材料が、前記材料の複数の層を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記小胞捕捉材料の前記複数の層が、少なくともガラス繊維の第一層および第二層を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 工程(c)が、直径で約1.6ミクロン以上である前記生体試料からの材料を捕捉するよう前記生体液を前記ガラス繊維の第一層を通して通過させることを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(c)が、直径で約0.6ミクロン〜約0.8ミクロンの最小サイズを有し且つ1.6ミクロン未満の最大サイズを有する小胞を捕捉するよう前記生体液を前記ガラス繊維の第二層を通して通過させることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記小胞捕捉材料が、非ガラス様材料をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記非ガラス様材料が、ニトロセルロースを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記通過が、前記デバイスに対する真空圧の印加を通じて達成される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記通過が、前記デバイスに対する陽圧の印加を通じて達成される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記通過が、前記デバイスの低速遠心分離を通じて達成される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記小胞捕捉デバイスが、マルチウェルプレート形式で構成される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記小胞捕捉材料から前記小胞を溶出することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. バイオマーカーを単離する方法であって、
    少なくとも1つのバイオマーカーを含む小胞を請求項1に従って生体液試料から捕捉すること、
    非小胞材料を前記デバイスから除去すること、および
    前記小胞捕捉材料中または前記小胞捕捉材料上の前記捕捉された小胞を溶解緩衝液で溶解し、それによりバイオマーカーを前記小胞から単離すること、
    を含む、方法。
  16. 前記バイオマーカーが、RNA、DNA、タンパク質、および炭水化物からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記RNAが、mRNA、miRNA、rRNA、tRNA、およびvRNAからなる群より選択されるタイプのものである、請求項16に記載の方法。
  18. 生体液試料負荷領域と、
    少なくともガラス繊維の第一層および第二層を含む小胞捕捉材料であって、前記第一層が前記第二層より前記試料負荷領域に近く、
    前記ガラス繊維の第一層が直径で約1.6ミクロン以上である前記生体試料からの材料を捕捉し、
    前記ガラス繊維の第二層が直径で約0.6ミクロン〜約0.8ミクロンの最小サイズを有し且つ1.6ミクロン未満の最大サイズを有する小胞を捕捉する、
    小胞捕捉材料と、
    生体液試料受容領域と、
    を含み、前記試料負荷領域から前記試料受容領域への前記生体液試料の通過が結果として前記小胞捕捉材料上または前記小胞捕捉材料中に前記生体液試料内の小胞の捕捉をもたらす、小胞捕捉デバイス。
  19. 前記小胞捕捉デバイスが、前記生体液試料を前記試料負荷領域から前記小胞捕捉材料を通して前記試料受容領域中へと通過させるために真空源に接続されるよう構成される、請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記小胞捕捉デバイスが、前記生体液試料を前記試料負荷領域から前記小胞捕捉材料を通して前記試料受容領域中へと通過させるために陽圧を受けるよう構成される、請求項18に記載のデバイス。
  21. 前記デバイスが、前記生体液試料を前記試料負荷領域から前記小胞捕捉材料を通して前記試料受容領域中へと通過させるために遠心分離機中に配置されるよう構成される、請求項18に記載のデバイス。
  22. 前記小胞捕捉材料が、約0.7ミクロン〜約1.6ミクロンの保持率を有する、請求項18に記載のデバイス。
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