JP2014518548A - ニトロキシルラジカルを含む触媒を用いてカルボニル化合物を製造する、連続運転可能な方法 - Google Patents

ニトロキシルラジカルを含む触媒を用いてカルボニル化合物を製造する、連続運転可能な方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、次の工程:a)ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物、少なくとも1つのNO源、少なくとも1つのカルボン酸もしくは鉱酸、またはカルボン酸もしくは鉱酸の無水物を含む触媒組成物を準備する工程、b)少なくとも1つの第一級アルコールまたは第二級アルコールおよび酸素を含むガスならびに任意に1つ以上の溶剤を、工程a)または工程b)からの触媒組成物に添加することによって反応混合物を製造する工程、c)工程b)からの反応混合物を0〜100℃の温度または溶剤の沸点でインキュベートする工程、d)工程c)と同時に、または工程c)に続いて、反応生成物を結晶化する工程、およびe)結晶化された反応生成物を工程d)で得られた反応混合物から除去することによって触媒組成物を回収する工程を含む、第一級アルコールまたは第二級アルコールを酸化して、有利にアルデヒドまたはケトンにする方法に関する。

Description

本発明は、第一級アルコールまたは第二級アルコールを、ニトロキシルラジカルを含む触媒組成物を用いて当該触媒組成物を回収しながら、酸化して、有利にアルデヒドまたはケトンにする方法に関する。
二種類の化合物、アルデヒドおよびケトンを含むカルボニル化合物とは、数多くの幅広く知られている天然物質だけでなく、工業的にも多大な範囲で出発物質として、ならびに有機合成の際の溶剤として使用されていることが明らかになる。カルボニル基は、有機化学において最も重要な官能基の1つである。
公知技術水準においては、カルボニル化合物を製造する、数多くの方法が記載されている。その際に、たいていアルコールは、カルボニル製造の持続性に照らしてみて有利である出発物質として使用される。それというのも、アルコールは、炭水化物(砂糖、糖類、澱粉、グリコシド、グリコシル)の形で大量に天然に存在し、および既に確立された方法で簡単に別のアルコール誘導体(例えば、無水糖、糖アルコールおよび類似物)へ変換されうるからである。
公知技術水準に記載された、アルコールをカルボニル化合物へ酸化する方法は、大工業的規模での使用の妨げになる欠点と結び付いている。
すなわち、Sheldon et al.(Sheldon,Roger A;Arends,Isabel W.C.E.Journal of Molecular Catalysis A:Chemical(2006),251(1−2),200−214)およびMinisci et al.(Minisci,Francesco;Punta,Carlo;Recupero,Francesco,Journal of Molecular Catalysis A:Chemical(2006),251(1−2),129−149)は、ニトロキシルラジカル誘導体を使用して、ならびに遷移金属を添加しながら、アルコールを酸素を用いて酸化する方法を記載しているが、この方法は、記載された遷移金属を塩の形で合成後に費用を掛けた方法で分離しなければならないことを要する。さらに、前記塩は毒性である。
別の方法は、高価な酸素源、例えば次亜塩素酸塩、クロロペル安息香酸、ペルオキソモノ硫酸、過ヨウ素酸またはトリクロロイソシアヌル酸が使用される(例えば、L.Anelli,C.Biffi,F.Montanari,S.Quid,J.Org.Chem.52(1987)2559;JA.Cella,JA.Kelly,E.F.Kenehan,J.Org.Chem.40(1975)1850;S.D.Rychovsky,R.Vaidyanathan,J.Org.Chem.64(1999)310;Bolm,Carsten;Magnus,Angelika S.;Hildebrand,Jens P.Organic Letters(2000),2(8),1173−1175);S.S.Kim,K.Nehru,Synletter(2002)616.;De Luca,Lidia;Giacomelli,Giampaolo;Porcheddu,Andrea.Organic Letters(2001),3(19),3041−3043)。
その上、挙げられた試薬の多数は、反応条件下で強い腐蝕作用を有する可能性がありかつしばしば望ましくない、収率を減少させる副反応をまねくハロゲン、殊に塩素、臭素、ヨウ素を含む。挙げられた酸化剤および補助試薬の共通の欠点は、これらの酸化剤および補助試薬が所望の生成物の取得の際に高められた分離費用をまねくことである。それというのも、これらの酸化剤および補助試薬は、任意に多数の様々な方法の工程で目的生成物と分離されなければならないからである。
公知技術水準において記載された、アルコールをカルボニル化合物へ酸化する一連の方法の場合、唯一の触媒として、または補助触媒として、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)誘導体が使用される。すなわち、Chinnusamy et.al.(T.Chinnusamy,O.Reiser,Chem.Sus.Chem.2010,3.1040−1042)は、固体のTEMPO触媒の存在下で、および溶剤としてのカルボン酸中での酸素を用いるベンジルアルコールの酸化を記載している。記載された方法の欠点は、他方で、固体のTEMPO誘導体の除去後に、さらなる工程で目的生成物と分離されなければならない、著量のコバルト塩およびマンガン塩が使用されることである。その上、使用されるTEMPO誘導体それ自体は、最初に費用を掛けて浪費的に製造されなければならない。
様々な著者が触媒によるアルコールの酸化反応のための不動化されたTEMPO誘導体の使用を記載した((a)A.Michaud,G.Gingras,M.Morin,F.Beland,R.Ciriminna,D.Avnir,M.Pagliaro,Org.Proc.Res.Dev.2007,11,766−768;(b)A.Michaud,V.Pandarus,L.Tremblay,R.Ciriminna,M.Pagliaro,F.Beland,Top.Catal,2010,53,1110−1113;(c)M.Subhani,M.Beigi,P.Eilbracht,Adv.Synth.Catal.2008,350,2903−290および(d)Roben,A.Studer,W.Hemme,H.Eckert,Synlett 2010,1110−1114)。不動化された触媒の利点は、当該触媒が液状反応混合物と簡単に分離されうることにある。しかし、不動化は、触媒の製造の他に、たいてい相応する化合物の損失と関連している、さらに費用の掛かるプロセス工程である。
前記背景に対して、本発明の基礎となる課題は、毒性の塩の使用なしに、または費用を掛けて分離すべき塩の使用なしに、ならびに触媒の不動化なしに行なわれる、触媒を用いてアルコールをカルボニル化合物へ酸化する方法を開発することにある。本発明の基礎となるさらなる課題は、生成物の収率対使用された触媒の量の比が公知技術水準に記載された方法を使用して達成された比と比較して改善されている、触媒を用いてアルコールをカルボニル化合物へ酸化する方法を開発することにある。
本発明によれば、この課題は、独立請求項の対象によって解決される。好ましい実施態様は、従属請求項から明らかになる。
本発明によれば、第1の視点における前記課題は、次の工程:
a)ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物、少なくとも1つのNO源、少なくとも1つのカルボン酸もしくは鉱酸、またはカルボン酸もしくは鉱酸の無水物を含む触媒組成物を準備する工程、
b)少なくとも1つの第一級アルコールまたは第二級アルコールおよび酸素を含むガスならびに任意に1つ以上の溶剤を、工程a)または工程e)からの触媒組成物に添加することによって、反応混合物を製造する工程、
c)工程b)からの反応混合物を0〜100℃の温度または溶剤の沸点でインキュベートする工程、
d)工程c)と同時に、または工程c)に続いて、反応生成物を結晶化する工程、および
e)結晶化された反応生成物を工程d)で得られた反応混合物から除去することによって触媒組成物を回収する工程
を含む、第一級アルコールまたは第二級アルコールを酸化して、有利にアルデヒドまたはケトンにする方法によって解決される。
第1の視点の第1の実施態様において、工程b)〜e)は、少なくとも1回、有利に少なくとも3回繰り返され、および工程b)のそれぞれの繰返しの場合に、工程e)からの触媒組成物が使用される。
第1の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第2の実施態様において、第一級アルコールまたは第二級アルコールは、脂肪族アルコール、脂環式アルコールまたは芳香族アルコールである。
第1の実施態様ないし第2の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第3の実施態様において、アルコールは、多価アルコールである。
第1の実施態様ないし第2の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第4の実施態様において、アルコールは、脂肪族の直鎖状ω−ヒドロキシカルボン酸、糖アルコール、有利に二環式糖アルコール、およびポリオールを含む群から選択されている。
第3の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第5の実施態様において、アルコールは、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール(イソマンニット)、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビット)および1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−イジトールを含む群から選択されており、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビット)が好ましい。
第1の実施態様ないし第4の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第6の実施態様において、ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物は、式IまたはII
Figure 2014518548
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ互いに独立して、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を含む群から選択されており、
その際に、タイプR1、R2、R3、R4、R5およびR6の置換基は、同一かまたは異なり、およびタイプR5およびR6の置換基は一緒になって(C1〜C4)アルキレン橋を形成していてよく、当該アルキレン橋は、飽和または不飽和で、置換されていなくともよいし、または殊にR1、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基を含む群から選択された、1個以上の置換基で置換されていてもよく、
およびその際にY-は、任意のハロゲン不含のアニオンである〕の化合物である。
第6の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第7の実施態様において、ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)および/または2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのヘテロ環の4位で置換された誘導体であり、
その際に当該誘導体は、R7、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基を含む群から選択された、1個以上の置換基を有し、
およびその際にR7は、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を含む群から選択されている。
第1の実施態様ないし第6の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第8の実施態様において、NO源は、窒素酸素酸ならびにその塩、有利に硝酸および亜硝酸、および窒素酸化物含有ガスを含む群から選択されている。
第1の実施態様ないし第7の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第9の実施態様において、鉱酸またはその無水物は、H2CO3、H3PO4、HNO3、HNO2、H2SO4、H2SO3、H3BO3またはこれらの無水物を含む群から選択されている。
第1の実施態様ないし第9の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第10の実施態様において、工程c)と工程d)は、別々に実施される。
第1の実施態様ないし第9の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第11の実施態様において、工程c)と工程d)は、同時に実施される。
第1の実施態様ないし第11の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第12の実施態様において、工程c)は、70℃未満の温度で実施される。
第12の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第13の実施態様において、工程c)は、50℃未満、有利に45℃未満、さらに有利に35℃未満の温度で実施される。
第13の実施態様の1つの実施態様でもある、第1の視点の第14の実施態様において、工程c)は、0〜100℃、有利に0〜70℃;10〜50℃;10〜45℃;さらに有利に10〜45℃;15〜40℃、20〜40℃、最も有利に20〜35℃の温度で実施される。
本発明は、ニトロキシルラジカルを含む化合物、例えばTEMPO触媒を含む触媒組成物が、反応変換が行なわれた後に、前記反応混合物からの結晶化による反応生成物の除去によって、十分に活性の形で回収されかつ再度使用されうるという驚異的な認識に基づくものである。
方法の工程b)において、前記反応の経過に必要とされる全ての成分を含む反応溶液が製造される。これに関して、触媒組成物として、工程a)からの新しく調製された触媒組成物が使用されるか、または既に少なくとも1つの反応サイクルを工程c)の形で触媒反応させた、工程e)からの触媒組成物が使用される。さらに、好ましい実施態様において、少なくとも1つの出発物質が添加される。好ましい実施態様において、本明細書中で使用される「出発物質」の概念は、当該出発物質に関連して、反応に必要とされる全ての成分を含むが、当該成分は、触媒組成物の成分、有利にニトロキシルラジカルを含む化合物の成分とは異なる。特に好ましい実施態様において、例えば工程e)からさらに触媒活性の触媒組成物が存在しているが、しかし、当該触媒組成物がより高い収率を達成させる目的のために補充されるべき場合には、最初に添加すべき触媒の一部分は、代用されてもよい。
本発明の好ましい実施態様において、本明細書中で使用される、「ニトロキシルラジカルを含む化合物」の概念とは、原子団
Figure 2014518548
を含む化合物であると解釈される。相応するニトロキシルラジカルは、α−C原子に対して、窒素原子に隣接した水素原子を有しない。好ましい実施態様において、本明細書中で使用される、「ニトロキシルラジカル」および「ニトロキシルラジカルを含む化合物」、および類似物の概念は、同義でありかつ交換して使用可能であり、かつニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物を示す。
本発明による方法において、触媒組成物中のニトロキシルラジカルとして、有利に構造式(I)による化合物および/または構造式(II)による塩様化合物が使用される:
Figure 2014518548
上記式中、置換基R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、互いに独立して、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を含む群から選択されており、その際に、タイプR1、R2、R3、R4、R5およびR6の置換基は、同一かまたは異なり、およびタイプR5およびR6の置換基は一緒になって(C1〜C4)アルキレン橋を形成していてよく、当該アルキレン橋は、飽和または不飽和で、置換されていなくともよいし、または殊にR1、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基から選択された、1個以上の置換基で置換されていてもよい。構造式(II)において、Y-は、任意のハロゲン不含のアニオンである。
1つを上回る、ニトロキシルラジカルを含む化合物を使用することは、可能である。
好ましい実施態様において、本発明による方法でニトロキシルラジカルとして、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)および/または2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのヘテロ環の4位で置換された誘導体が使用され、その際に前記誘導体は、R1、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基から選択された、1個以上の置換基を有し、その中で、R1は、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を意味する。相応する化合物の例は、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−MeO−TEMPO)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−オキソ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−ヒドロキシ−TEMPO)、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(BnO−TEMPO)、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−アセトアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(AA−TEMPO)、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、N,N−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(NNDMA−TEMPO)、3,6−ジヒドロ−2,2,6,6−テトラメチル−1(2H)−ピリジニル−オキシル(DH−TEMPO)またはビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル)セバケートであり、その際に記載された例は、R1、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基から選択された、1個以上の置換基を有していてよい。
好ましい実施態様において、本発明による方法で上記化合物AA−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、TEMPOおよび4−オキソ−TEMPOがニトロキシルラジカルとして使用される。本発明のさらに好ましい実施態様において、AA−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPOおよびTEMPO、殊にAA−TEMPOが使用される。
好ましい実施態様において、ニトロキシルラジカルの割合は、ますます有利に、使用されたアルコールの量に対して、0.001〜10モル%、0.01〜5モル%または0.1〜2モル%である。
本方法は、酸化のために、第一級アルコールおよび第二級アルコールが使用されてよい。糖アルコールが特に有利であり、この糖アルコールとは、本明細書中で使用される、好ましい実施態様において、少なくとも1個のヒドロキシ基を有する炭水化物であると解釈される。特に好ましい実施態様において、二環式糖アルコールが重要である。「二環式糖アルコール」とは、本明細書中で使用される、好ましい実施態様において、少なくとも一時的に2個の環系を構成しうる糖アルコールであると解釈される。好ましい実施態様において、糖アルコールは、ジアンヒドロヘキシトール、または1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビド)および1,4:3,6−ジアンヒドロ−L−イジトールを含む群からの化合物である。
さらに、本発明による方法において使用される触媒組成物は、少なくとも1つのNO源を含む。本発明の好ましい実施態様において、NO源として硝酸アンモニウムまたは亜硝酸アンモニウムが使用されうる。さらに好ましい実施態様において、NO源として窒素酸化物含有ガス、例えばN2O、NO、N23、NO2、N24およびN25が使用されてよい。なお、さらに好ましい実施態様において、窒素酸素酸、殊に硝酸または亜硝酸がNO源として使用される。NO源として、様々な前記NO源の混合物が使用されてもよい。好ましい実施態様において、使用された単数または複数のNO源の割合は、本発明による方法の場合に、使用されたアルコールの量に対して、0.001〜10モル%、有利に0.01〜5モル%、殊に有利に0.1〜2モル%である。特に好ましい実施態様において、NO源は、酸素で再生可能であり、および/または結晶化条件下で分離可能である。さらなる特に好ましい実施態様において、NO源は、水10%(W/V)未満、有利に7.5%(W/V)未満、5%(W/V)未満、2.5%(W/V)未満、1.5%(W/V)未満、1%(W/V)未満または0.5%(W/V)未満の含水量を有する。
酸化剤として、本発明による方法において、酸素含有ガスが使用される。好ましい実施態様において、酸素含有ガスとして純酸素が使用されるが、しかし、酸素と不活性ガスまたは空気、または前記反応に関与するガスとの混合物が使用されてもよい。適当な不活性ガスは、例えば窒素、二酸化炭素、ヘリウムまたはアルゴンである。前記反応に関与するガスとして、例えば既に予めNO源の記載の際に挙げられた窒素酸化物が使用されてよい。酸素の分圧は、有利に0.1〜100バール、特に有利に0.2〜50バールである。好ましい実施態様において、本明細書中で使用される、「酸素を含むガス」の概念は、遊離分子状酸素、すなわちO2を含むガスまたはガス混合物であると解釈することができる。
前記酸化反応は、溶剤不含で行なうことができるかまたは溶剤の存在下で行なうことでき;好ましくは、溶剤中で実施される。本発明の特に好ましい実施態様において、溶剤として、アルコール出発物質が所定の温度で、酸化中に当該アルコール出発物質から生じるカルボニル化合物よりも良好に溶解する溶剤が使用される。
これに関して、特に極性の溶剤、殊に極性有機溶剤が使用される。
好ましくは、溶剤として、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、第三級アルコール、例えばt−アミルアルコール、t−ブチルアルコール、炭酸エステル、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、炭化水素、カルボン酸、カルボン酸無水物またはこれらの溶剤の混合物が使用される。本発明の好ましい実施態様において、ますます有利に、アルコールの使用量に対して、溶剤が0.1〜70容量%、0.5〜60容量%または1〜50容量%使用される。特に好ましい溶剤が含まれるが、しかし、カルボン酸またはその無水物の群に制限されるものではない。本発明による方法において、カルボン酸またはカルボン酸無水物として、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、これらの無水物、または前記反応混合物中で溶解する別のカルボン酸または別の無水物が使用されてよい。特に好ましい実施態様において、本発明による方法では、酢酸、ペンタン酸および2−エチルヘキサン酸を含む、前記群から選択された溶剤が使用される。様々な適当なカルボン酸の混合物、または適当な溶剤中のカルボン酸の溶液が使用されてもよい。全ての場合に、ニトロキシルラジカルを含む触媒が十分に可溶性である溶剤が選択されるべきであった。当業者は、触媒の沈澱または類似の望ましくない効果を生じることなく、どの位の量の溶剤を吸収することができるのか、物質の溶解度、例えば溶剤中での触媒の溶解度を日常の試験の範囲内で測定しかつ確定する状況にある。
本発明の好ましい実施態様において、工程c)は、0〜100℃の温度Toで、または溶剤の沸点で実施される。特に有利には、10℃<To<80℃であり、殊に有利には、15℃<To<50℃である。
本発明による方法における酸化の際の全圧は、特に1〜300バール、有利に1〜50バール、特に有利に1〜5バールである。
前記方法の工程c)は、バッチ式運転形式、半バッチ式運転形式または連続的運転形式で実施されうる。さらに、前記方法の工程c)は、特定の反応器タイプに拘束されておらず、むしろ、当該方法の工程は、攪拌容器中で、管状反応器中で、カスケード型容器中で、またはこれらの反応器タイプの組合せで実施されうる。本発明の実施態様において、最初にアルコールは、適当な溶剤中に溶解されるかまたは懸濁され、引続きこれらの溶液または懸濁液の触媒組成物は、個別的に添加されるか、または混合物として添加される。引続き、圧力および温度が調節される。しかし、前記触媒組成物を予め装入し、前記アルコールの溶液または懸濁液を当該触媒組成物に添加することも可能である。連続的な方法の実施の場合には、特に前記アルコールは、前記反応ガスと一緒に、細流床または気泡塔の実施形式で供給される。前記反応組成物中の水の含量ができるだけ少ないことは、本発明による方法において特に好ましい。それというのも、高い割合の水は、収率を減少させうるからである。さらに、前記反応は、反応水を反応中に除去することによって促進されうる。
水の割合をできるだけ少なく維持するために、多数の変法が考えられうる。さらなるカップリング生成物を回避する、効果的なプロセスの実施の範囲内で、前記反応混合物の添加に対して、化学的方法または物理的方法で水を取り去る助剤を断念すべきであった。その代わりに、遊離水は、方法の工程c)において連続的に前記反応混合物から留去することができる。好ましい変法は、前記反応水を製造すべきカルボニル化合物に化学的に結合させることにあり、その際にカルボニル水和物の前記形成は、自発的に進行する。前記カルボニル水和物を次に実施される方法の工程d)により単離した後に、当該カルボニル水和物は、任意の方法の工程において再び水とカルボニル化合物とに分離されうる。このような方法の工程は、例えば乾燥または真空昇華を含むことができる。しかし、本発明において記載されたカルボニル化合物が後続合成のための出発生成物である場合には、それとは別に、カルボニル水和物は、変化されていない形で、すなわち早期の脱水なしに使用されてよい。このような後続合成は、例えばカルボニル基の縮合反応、例えば求核試薬、例えばアンモニア、アミン、ヒドラジンおよび類似物との反応を含むことができる。
工程d)におけるカルボニル化合物またはカルボニル水和物の結晶化は、アルコールおよびカルボニル化合物またはカルボニル水和物の溶解度ならびに使用された出発物質濃度に応じて、順次的に酸化反応の実施後に行なうことができるか、または酸化反応と同時に方法の工程c)において行なうことができる。順次的な運転において、酸化および結晶化は、有利にバッチ式で行なわれるが、しかし、反応および結晶化の場所が空間的に、例えば連続的に接続された装置によって分かれている場合には、それぞれ連続的な運転形式も可能である。前記カルボニル化合物が結晶化されうる正確な条件は、当業者であれば、日常の試験の範囲内に見つけ出すことができる。適当なやり方および注意すべきパラメーターは、公知技術水準において、例えば"Organikum−Organisch−chemisches Grundlagen−praktikum",第22版,Wiley−VCH−Verlag中に記載されている。
本発明による方法の工程e)は、工程d)で得られた反応混合物からの結晶化された反応生成物の除去による前記触媒組成物の回収を含む。当業者には、結晶化された反応生成物を液状反応溶液から除去するために、簡単に実施すべき適当な方法が公知である。例えば、前記混合物は、遠心分離されうるかまたは不溶性結晶が容器の底面に沈積するまで1回放置させることができ、それに続いてすぐ水溶液は1回傾瀉される。それとは別に、前記溶液は、ろ過されうる。結晶化された反応生成物の除去は、当該反応生成物と結合された水の除去も含みうる。記載された分離操作は、連続的に実施されてもよい。
順次的な結晶化の場合には、方法の工程d)における結晶化温度TKは、方法の工程c)における酸化温度TOと区別することができる。その際に、TKは、所定の濃度条件下で、任意にさらに前記反応混合物中に残留するアルコール出発物質の溶解度限界を下回らないし、前記反応混合中に含有されている触媒系の溶解度限界も下廻らないように選択されなければならない。好ましい実施態様において、前記結晶化は、少なくとも10℃だけの温度低下によって行なわれ、および/または0〜25℃、有利に0〜20℃、さらに有利に5〜18℃、最も有利に10〜17.5℃の温度への低下によって行なわれる。
並行した結晶化の場合には、TK=TOであり、その際に、それによって、カルボニル化合物の溶解度またはカルボニル水和物の溶解度は、TOの際に前記反応混合物中に存在する出発物質の溶解度よりも明らかに小さく、その結果、カルボニル化合物またはカルボニル水和物は、酸化中に沈澱する。この場合には、前記反応混合物を、任意に空間的に前記反応器と隔てられた分離装置(例えば、フィルタープレス)に持続的に導通し、かつ生じる、カルボニル化合物またはカルボニル水和物の含量が減少された反応混合物を再び前記反応器中に返送する連続的運転形式が好ましい。
並行した結晶化の方法は、前記方法の工程c)の連続的運転形式の範囲内で好ましい。
記載された方法の工程e)から得られた、任意にカルボニル水和物を含有する生成物は、好ましい実施態様において、任意の方法の工程で水の除去によって無水カルボニル化合物に変えられる。
工程c)における反応中の温度は、一面で、最適な収率および急速な反応進行の要件を考慮に入れなければならないし、他面、試薬および生成物の持続性および安定性を考慮に入れなければならない。本発明の好ましい実施態様において、工程c)は、ますます有利に、70℃、65℃、60℃、55℃、50℃、45℃、40℃または30℃未満の温度で実施される。好ましい実施態様において、ここで使用される「X℃未満の温度で実施される」の概念は、工程c)の時間の経過に亘って平均化された、X℃未満の温度であることを意味する。
本発明は、さらなる特徴、実施態様および利点がもたらされる、次の図および次の実施例につき説明される。
TEMPO触媒の9回の回収を有する試験における、イソソルビドの酸化の際の出発物質、生成物および中間生成物の物質量を示す線図である。
実施例1:イソソルビドの酸化
水浴中で加熱された、電磁攪拌機、還流冷却器、内部温度計およびガス導入管(フリットを有する)を備えた250mlの四口フラスコ中で、攪拌しながらイソソルビド14.63g(100mmol)を氷酢酸78.94g中に溶解する。引続き、この反応混合物を20分以内に酸素で飽和させる。その間に、AA−TEMPO1.5g(7mmol)を氷酢酸25.03g中に溶解する。
ガス吸収時間の終結後に、前記溶液を発煙硝酸0.47g(7mmol)と一緒に前記反応混合物に添加し、それによって反応を開始させる。25℃で6時間の攪拌後、前記反応混合物を15℃に冷却し、かつ12時間結晶化する。沈澱したジケトンをその後に吸引濾過し、生じる母液に再びイソソルビド、AA−TEMPO、硝酸および酢酸を、これら3つの物質の元来の出発濃度が元来の量の酢酸中で再び達成される程度に添加する。再度の反応後、上記の記載と同様に結晶化し、ジケトンを分離する。反応および結晶化のプロセスは、全部で10回実施され;使用された物質量のイソソルビドおよび触媒ならびに得られた物質量のジケトンは、図1中および第1表中にまとめられている。前記データから、AA−TEMPO触媒は3.5回再使用され、かつHNO3触媒は2.6回再使用され、同時にジケトンに対する全収率は93%の値(使用されたイソソルビドに対して)を達成することが判明する。
Figure 2014518548

Claims (15)

  1. 第一級アルコールまたは第二級アルコールを酸化して、有利にアルデヒドまたはケトンにする方法であって、次の工程:
    a)ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物、少なくとも1つのNO源、少なくとも1つのカルボン酸もしくは鉱酸、またはカルボン酸もしくは鉱酸の無水物を含む触媒組成物を準備する工程、
    b)少なくとも1つの第一級アルコールまたは第二級アルコールおよび酸素を含むガスならびに任意に1つ以上の溶剤を、工程a)または工程e)からの触媒組成物に添加することによって反応混合物を製造する工程、
    c)工程b)からの反応混合物を0〜100℃の温度または溶剤の沸点でインキュベートする工程、
    d)工程c)と同時に、または工程c)に続いて、反応生成物を結晶化する工程、および
    e)結晶化された反応生成物を工程d)で得られた反応混合物から除去することによって触媒組成物を回収する工程
    を含む、前記方法。
  2. 工程b)〜e)を少なくとも1回、有利に少なくとも3回繰返し、工程b)のそれぞれの繰返しの際に工程e)からの触媒組成物を使用する、請求項1記載の方法。
  3. 第一級アルコールまたは第二級アルコールは、脂肪族アルコール、脂環式アルコールまたは芳香族アルコールである、請求項1または2記載の方法。
  4. アルコールは、多価アルコールである、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. アルコールは、脂肪族の直鎖状ω−ヒドロキシカルボン酸、糖アルコール、有利に二環式糖アルコール、およびポリオールを含む群から選択されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  6. アルコールは、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビット)および1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−イジトールを含む群から選択されており、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビット)が好ましい、請求項4記載の方法。
  7. ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物は、式IまたはII
    Figure 2014518548
    〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ互いに独立して、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を含む群から選択されており、
    その際に、タイプR1、R2、R3、R4、R5およびR6の置換基は、同一かまたは異なり、およびタイプR5およびR6の置換基は一緒になって(C1〜C4)アルキレン橋を形成していてよく、当該アルキレン橋は、飽和または不飽和で、置換されていなくともよいし、または殊にR1、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基を含む群から選択された、1個以上の置換基で置換されていてもよく、
    およびその際にY-は、任意のハロゲン不含のアニオンである〕の化合物である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  8. ニトロキシルラジカルを含む少なくとも1つの化合物は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)および/または2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルのヘテロ環の4位で置換された誘導体であり、
    その際に当該誘導体は、R7、C1〜C8アミド基、ハロゲン、オキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基およびアリールカルボニルアミノ基を含む群から選択された、1個以上の置換基を有し、
    およびその際にR7は、(C1〜C10)アルキル基、(C1〜C10)アルケニル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C6〜C18)アリール基、(C7〜C19)アラルキル基、(C6〜C18)−アリール−(C1〜C8)−アルキル基または(C3〜C18)ヘテロアリール基を含む群から選択されている、請求項7記載の方法。
  9. NO源は、窒素酸素酸ならびにその塩、有利に硝酸および亜硝酸、ならびに窒素酸化物含有ガスを含む群から選択されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 鉱酸またはその無水物は、H2CO3、H3PO4、HNO3、HNO2、H2SO4、H2SO3、H3BO3またはこれらの無水物を含む群から選択されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程c)と工程d)は、別々に実施される、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程c)と工程d)は、同時に実施される、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 工程c)は、70℃未満の温度で実施される、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 工程c)は、50℃未満、有利に45℃未満の温度で実施される、請求項13記載の方法。
  15. 工程c)は、0〜100℃、有利に0〜70℃;10〜50℃;10〜45℃;さらに有利に10〜45℃;15〜40℃、20〜40℃、最も有利に20〜35℃の温度で実施される、請求項14記載の方法。
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