JP2014515427A - 吸水性ポリマー粒子の連続的な製造法 - Google Patents

吸水性ポリマー粒子の連続的な製造法 Download PDF

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Abstract

アクリル酸及び/又はその塩を含むモノマー溶液の重合によって吸水性ポリマー粒子を連続的に製造する方法であって、その際、供給されるアクリル酸は、少なくとも0.02質量%の含有量のアクリル酸二量体を有し、そしてアクリル酸二量体の含有量を本質的に一定に保つ。

Description

本発明は、アクリル酸及び/又はその塩を含むモノマー溶液の重合によって吸水性ポリマー粒子を連続的に製造する方法に関し、その際、供給されるアクリル酸は、少なくとも0.02質量%の含有量のアクリル酸二量体を有し、そしてアクリル酸二量体の含有量を本質的に一定に保つ。
吸水性ポリマー粒子の製造は、モノグラフ"Modern Superabsorbent Polymer Technology",F.L.Buchholz and A.T.Graham,Wiley−VCH(1998年)の第71頁〜第103頁に記載される。
吸水性ポリマー粒子の特性は、例えば、使用される架橋剤の量により調整することができる。架橋剤の量が増大するにつれて、遠心分離保持容量(CRC)は低下し、そして21.0g/cm2の圧力下(AUL0.3psi)での吸収量は最大値を通過する。
適用特性、例えば、おむつ中での膨潤ゲルベッドの透過性(SFC)及び49.2g/cm2の圧力下(AUL0.7psi)での吸収量の改善のために、吸水性ポリマー粒子は、一般的に表面後架橋される。それによって粒子表面の架橋度が高まり、このことによって49.2g/cm2の圧力下(AUL0.7psi)での吸収量と遠心分離保持容量(CRC)との関係を少なくとも部分的に断つことができる。この表面後架橋は、水性ゲル相中で実施することができる。しかし、好ましくは、乾燥、粉砕及び篩分されたポリマー粒子(ベースポリマー)が表面後架橋剤で表面コーティングされ、かつ熱により表面後架橋される。そのために適した架橋剤は、吸水性ポリマー粒子の少なくとも2つのカルボキシレート基と共有結合を形成することができる化合物である。
吸水性ポリマー粒子は、おむつ、タンポン、ナプキン及びその他の衛生用品を製造するために使用されるか、或いは農業園芸における保水剤としても使用される。
吸水性ポリマーは、主として、部分的に中和されたアクリル酸の架橋重合によって製造される。しかしながら、アクリル酸から、貯蔵に際して、常にアクリル酸二量体が発生する。この反応は抑えることができない。
Figure 2014515427
アクリル酸二量体は、重合に際して、アクリル酸のように、生じるポリマー網目構造に組み込まれる。重合導入されたアクリル酸二量体から、比較的高い温度で再びアクリル酸が放出され、それによって、変換されなかったアクリル酸の割合が吸水性ポリマー粒子中で高まる。変換されなかったアクリル酸の割合が吸水性ポリマー粒子中で極端に高いことは、殊に衛生適用において望まれていない。
この問題を解決するために、EP0372706A1は、用いられるアクリル酸中に含まれるアクリル酸二量体を重合前に加水分解することを提案する。この方法における欠点は、加水分解によって形成されたβ−ヒドロキシプロピオン酸が、同様に比較的高い温度でアクリル酸に変わる可能性があり、そのため、変換されなかったアクリル酸が吸水性ポリマー中で高まる。それゆえ、EP0574260A1によれば、新たに蒸留されたアクリル酸のみを使用することができる。
更なる問題は、変換されなかったアクリル酸の割合が吸水性ポリマー中で大いに変動することであり、これは顧客により、製造を通じての異常なしるし及び更なる判別されないむらとして見なされる可能性がある。
本発明の課題は、吸水性ポリマー粒子の改善された連続的な製造法を提供することであって、その際、殊に、残留モノマーの含有量は、低コストで、かつあまり煩雑な操作を必要とせずに、低い水準で一定に保つことができる。
該課題は、
a)少なくとも部分的に中和されていてよいアクリル酸、
b)少なくとも1種の架橋剤、
c)少なくとも1種の開始剤、
d)任意に、アクリル酸と共重合可能な1種以上のエチレン性不飽和モノマー及び
e)任意に、1種以上の水溶性ポリマー
を含むモノマー溶液又はモノマー懸濁液を重合してポリマーゲルを取得し、得られたポリマーゲルを乾燥し、乾燥されたポリマーゲルを細分化してポリマー粒子を取得し、かつ得られたポリマー粒子を分級することによって、吸水性ポリマー粒子を連続的に製造する方法において、アクリル酸を連続的に供給し、連続的に供給されるアクリル酸が、少なくとも0.02質量%の含有量のアクリル酸二量体を有し、そしてアクリル酸二量体の含有量を本質的に一定に保つことを特徴とする方法によって解決された。
本発明の基礎を成しているのは、アクリル酸二量体によって引き起こされる、吸水性ポリマー粒子中での変換されなかったアクリル酸の含有量を、適切な措置、例えば乾燥の最適化又は還元剤若しくは酸化剤の後処理によって調節することができるという知見である。したがって、比較的高い割合のアクリル酸二量体も許容することができる。しかし、それにも関わらず、連続的に供給されるアクリル酸中でのアクリル酸二量体の割合は、極端に高くないことが望ましい。それゆえ、連続的に供給されるアクリル酸は、好ましくは0.02〜1質量%、特に有利には0.05〜0.5質量%、極めて有利には0.1〜0.25質量%のアクリル酸二量体を含有する。
さらに、連続的に供給されるアクリル酸中のアクリル酸二量体の含有量を本質的に一定に保つ必要がある。アクリル酸二量体の割合は、変換されなかったアクリル酸の含有量に影響を及ぼすので、吸水性ポリマー粒子中の変換されなかったアクリル酸の含有量も実質的に一定に保つことができる。連続的に供給されるアクリル酸中のアクリル酸二量体の含有量は、24時間以内に、好ましくは20%未満、特に有利には10%未満、極めて有利には5%未満変化する。例えば、アクリル酸二量体の含有量が0.2質量%の場合、24時間以内での0.02質量%未満のこの含有量の変化は、10%未満の変化を意味する。
アクリル酸二量体の割合は、例えば、少なくとも2つの貯蔵タンクからのアクリル酸を混合することにより(その際、一方の貯蔵タンク内のアクリル酸は、少ない割合のアクリル酸二量体を有し、かつ他方の貯蔵タンク内のアクリル酸は、アクリル酸二量体の高い割合を有する)、本質的に一定に保つことができる。アクリル酸二量体の高い含有量を有する貯蔵タンク内において、この含有量は、好ましくは少なくとも0.1質量%、特に有利には少なくとも0.5質量%、極めて有利には少なくとも1質量%である。アクリル酸二量体の含有量は、例えば、相応して長い滞留時間によって調整することができる。
一方の貯蔵タンク内でのアクリル酸二量体の含有量が極端に高い場合、このアクリル酸は、アクリル酸二量体の分離のために、例えば蒸留又は結晶化によって、相応して精製してよい。
アクリル酸用の少なくとも2つの貯蔵タンクの使用により、アクリル酸をベースとする吸水性ポリマー粒子の製造においてアクリル酸二量体の含有量を簡単に本質的に一定に保つことが可能になる。これは、例えば、少なくとも2つの貯蔵タンク内のアクリル酸のガスクロマトグラフィー分析及び比の相応しい制御によって行うことができる。
本発明による方法は、吸水性ポリマー粒子中の変換されなかったアクリル酸の含有量を簡単に本質的に一定に保つことを可能にする。相応しい後処理の相応の調整を伴う、吸水性ポリマー粒子中での変換されなかったアクリル酸の同様に可能な分析は、より煩雑かつ時間を費やす故にあまり適していない。変換されなかったアクリル酸の高い含有量に対して企図された同様に可能な後処理は、変換されなかったアクリル酸の含有量を不所望に変動させるものと考えられる。
本発明の特に有利な実施形態において、吸水性ポリマー粒子は表面後架橋される。表面後架橋されたポリマー粒子は、引き続き後湿潤化してよく、その際、後湿潤化に際しての温度は少なくとも50℃である。
吸水性ポリマー粒子は、モノマー溶液又はモノマー懸濁液の重合によって製造され、かつ通常は水不溶性である。
不純物は、重合に著しい影響を及ぼす可能性がある。それゆえ、供給されるアクリル酸は、可能な限り高い純度を有するべきである。それゆえ、好ましくはアクリル酸を特別に精製することが往々にして好ましい。適した精製法は、例えば、WO2002/055469A1、WO2003/078378A1及びWO2004/035514A1に記載される。
アクリル酸は、通常、重合禁止剤、好ましくはヒドロキノン半エーテルを貯蔵安定剤として含む。
モノマー溶液は、ヒドロキノン半エーテルを、アクリル酸をそのつど基準として、好ましくは250質量ppmまで、有利には最大でも130質量ppm、特に有利には最大でも70質量ppm、有利には少なくとも10質量ppm、特に有利には少なくとも30質量ppm、殊におよそ50質量ppm含む。例えば、モノマー溶液の製造のために、相応する含有量のヒドロキノン半エーテルを有するアクリル酸を使用することができる。
有利なヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)及び/又はα−トコフェロール(ビタミンE)である。
適した架橋剤b)は、架橋のために適した少なくとも2つの基を有する化合物である。このような基は、例えば、ポリマー鎖中にラジカル的に重合導入されることができるエチレン性不飽和基、及びモノマーa)の酸基と共有結合を形成することができる官能基である。さらに、モノマーa)の少なくとも2つの酸基と配位結合を形成することができる多価金属塩も架橋剤b)として適している。
架橋剤b)は、好ましくは、ポリマー網目構造中にラジカル的に重合導入されることができる少なくとも2つの重合可能な基を有する化合物である。適した架橋剤b)は、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタン(例えばEP0530438A1に記載)、ジアクリレート及びトリアクリレート(例えばEP0547847A1、EP0559476A1、EP0632068A1、WO93/21237A1、WO2003/104299A1、WO2003/104300A1、WO2003/104301A1及びDE10331450A1に記載)、アクリレート基の他に更なるエチレン性不飽和基を含む混合アクリレート(例えばDE10331456A1及びDE10355401A1に記載)、又は架橋剤混合物(例えばDE19543368A1、DE19646484A1、WO90/15830A1及びWO2002/032962A2に記載)である。
有利な架橋剤b)は、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、メチレンビスメタクリルアミド、15箇所でエトキシ化されたトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリアリルアミンである。
極めて有利な架橋剤b)は、例えばWO2003/104301A1に記載されているような、アクリル酸又はメタクリル酸でジアクリレート又はトリアクリレートへとエステル化された、ポリエトキシ化及び/又はポリプロポキシ化されたグリセリンである。特に好ましいのは、3〜10箇所でエトキシ化されたグリセリンのジアクリレート及び/又はトリアクリレートである。極めて有利なのは、1〜5箇所でエトキシ化及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのジアクリレート又はトリアクリレートである。最も有利なのは、3〜5箇所でエトキシ化及び/又はプロポキシ化されたグリセリンのトリアクリレート、殊に3箇所でエトキシ化されたグリセリンのトリアクリレートである。
架橋剤b)の量は、そのつどアクリル酸を基準として、好ましくは0.05〜1.5質量%、特に有利には0.1〜1質量%、極めて有利には0.3〜0.6質量%である。架橋剤の含有量が増大するにつれて、遠心分離保持容量(CRC)は低下し、そして21.0g/cm2の圧力下での吸収量が最大値を通過する。
開始剤c)として、重合条件下でラジカルを生成するすべての化合物、例えば熱開始剤、レドックス開始剤、光開始剤を用いてよい。適したレドックス開始剤は、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、過酸化水素/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/亜硫酸水素ナトリウム及び過酸化水素/亜硫酸水素ナトリウムである。好ましくは、熱開始剤とレドックス開始剤より成る混合物、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム/過酸化水素/アスコルビン酸が使用される。しかし、還元性成分として、好ましくは2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩及び亜硫酸水素ナトリウムより成る混合物が使用される。このような混合物は、Brueggolite(R)FF6及びBrueggolite(R)FF7(Brueggeman Chemicals;ハイルブロン;ドイツ)として入手可能である。
アクリル酸と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーd)は、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート又はジエチルアミノエチルメタクリレートである。
アクリル酸と共重合可能な更なるエチレン性不飽和モノマーd)は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、例えばメタクリル酸及びイタコン酸、並びにエチレン性不飽和スルホン酸、例えばスチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)である。
水溶性ポリマーe)として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、変性セルロース、例えばメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ポリグリコール又はポリアクリル酸、好ましくはデンプン、デンプン誘導体又は変性セルロースを用いてよい。
通常、モノマー水溶液が使用される。モノマー溶液の含水率は、好ましくは40〜75質量%、特に有利には45〜70質量%、極めて有利には50〜65質量%である。モノマー懸濁液、すなわち、過剰のアクリル酸ナトリウムを有するモノマー溶液を用いることも可能である。含水量が増大するにつれて、引き続く乾燥に際してのエネルギー消費量が増大し、かつ含水量が減少するにつれて、重合熱は不十分にしか除去することができなくなる。
有利な重合禁止剤は、最適な作用のために溶存酸素を必要とする。それゆえ、モノマー溶液から重合前に不活性化によって、すなわち、不活性ガス、好ましくは窒素又は二酸化炭素を流過させることによって溶存酸素を取り除いてよい。好ましくは、重合前のモノマー溶液の酸素含有率を、1質量ppm未満に、特に有利には0.5質量ppm未満に、極めて有利には0.1質量ppm未満に下げる。
適した反応器は、例えば混練反応器又はベルト型反応器である。混練機中では、水性のモノマー溶液又はモノマー懸濁液の重合に際して生じるポリマーゲルは、WO2001/038402A1に記載されるように、例えば反転撹拌シャフトによって連続的に細分化される。ベルト上での重合は、例えばDE3825366A1及びUS6,241,928に記載される。ベルト型反応器中での重合に際しては、更なる工程段階において、例えば押出機又は混練機中で細分化されなければならないポリマーゲルが生じる。
或いはまた、モノマー水溶液を液滴化し、そして作り出された液滴を、加熱されたキャリアーガス流中で重合させることも可能である。この場合、WO2008/040715A2及びWO2008/052971A1に記載されるように、重合及び乾燥の工程段階を一括りにすることができる。
得られたポリマーゲルの酸基は、通常、部分的に中和されている。中和は、好ましくはモノマーの段階で実施する。通常、これは、中和剤を水溶液として又は有利には固体としても混入することによって行う。中和度は、好ましくは25〜95モル%、特に有利には30〜80モル%、極めて有利には40〜75モル%であり、その際、通常の中和剤、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩並びにそれらの混合物を使用してよい。アルカリ金属塩の代わりにアンモニウム塩も使用してよい。ナトリウム及びカリウムが、アルカリ金属として特に有利であるが、しかしながら、極めて有利なのは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム並びにそれらの混合物である。
或いはまた、中和を重合後に、該重合に際して生じるポリマーゲルの段階で実施することも可能である。さらに、中和剤の一部を早くもモノマー溶液に添加し、かつ所望の最終中和度を重合後に初めてポリマーゲルの段階で設定することで、酸基を重合前に40モル%まで、好ましくは10〜30モル%、特に有利には15〜25モル%中和することが可能である。ポリマーゲルが少なくとも部分的に重合後に中和される場合、該ポリマーゲルは、好ましくは機械的に、例えば押出機を用いて細分化され、その際、中和剤を吹き付けるか、振り掛けるか又は注ぎ込み、それから入念に相互に混合してよい。そのために、得られたゲル材料を、なお繰り返し均質化のために押出してよい。
次いで、好ましくは、ポリマーゲルは、ベルト型乾燥機を用いて、残留湿分含有率が、好ましくは0.5〜15質量%、特に有利には1〜10質量%、極めて有利には2〜8質量%になるまで乾燥され、その際、残留湿分含有率は、EDANAより推奨される試験法No.WSP 230.2−05 "Moisture Content"に従って測定される。残留湿分が高すぎると、乾燥されたポリマーゲルは、低すぎるガラス転移温度Tgを有し、続けて加工するにも困難を伴う。残留湿分が低すぎると、乾燥されたポリマーゲルは過度に脆性となり、引き続く細分化工程で、不所望に大量の、過度に低い粒径を有するポリマー粒子(細粒(fines))が発生する。ゲルの固体含有率は、乾燥前に、好ましくは25〜90質量%、特に有利には35〜70質量%、極めて有利には40〜60質量%である。選択的に、或いはまた流動床乾燥機又はパドル型乾燥機も乾燥のために使用されることができる。
乾燥されたポリマーゲルを粉砕及び分級し、その際、粉砕のために、通常、単段式又は多段式のロールミル、有利には二段式又は三段式のロールミル、ピンミル、ハンマーミル又は振動ミルを用いてよい。
生成物画分として分離されたポリマー粒子の平均粒径は、好ましくは少なくとも200μm、特に有利には250〜600μm、極めて有利には300〜500μmである。該生成物画分の平均粒径は、EDANAより推奨される試験法No.WSP 220.2−05 "Partikel Size Distribution"により算出することができ、その際、篩画分の質量割合を累積的にプロットし、そして平均粒径をグラフで定める。この場合、平均粒径は、累積して50質量%となるメッシュサイズの値である。
少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、好ましくは少なくとも90質量%、特に有利には少なくとも95質量%、極めて有利には少なくとも98質量%である。
過度に低い粒径を有するポリマー粒子は、透過性(SFC)を下げる。それゆえ、過度に小さいポリマー粒子("細粒")の割合は低いことが望ましい。
過度に小さいポリマー粒子は、それゆえ、通常は分離され、そしてプロセスに返送される。これは、好ましくは、重合前、重合中又は重合直後、すなわち、ポリマーゲルの乾燥前に行われる。過度に小さいポリマー粒子は、返送前又は返送中に、水及び/又は水性界面活性剤で湿らせてよい。
過度に小さいポリマー粒子を、あとの工程段階において、例えば表面後架橋又は他のコーティング工程後に分離することも可能である。この場合、返送された過度に小さいポリマー粒子は、表面後架橋されているか、若しくは他の方法で、例えば熱分解法シリカでコーティングされている。
重合のために混練反応器が使用される場合、過度に小さいポリマー粒子は、好ましくは、重合を等しく3つに区切った際の最後3つ目の間に添加する。
過度に小さいポリマー粒子が、非常に早期に、例えば、早くもモノマー溶液に添加される場合、それによって、得られた吸水性ポリマー粒子の遠心分離保持容量(CRC)は低下する。しかし、これは、例えば架橋剤b)の使用量を調整することによって補うことができる。
過度に小さいポリマー粒子が、非常に遅く、例えば、重合反応器に後接続された装置中で、例えば押出機中で初めて添加される場合、過度に小さいポリマー粒子を、得られたポリマーゲルに組み込むことは困難でしかない。不十分に組み込まれた過度に小さいポリマー粒子は、しかしながら、乾燥されたポリマーゲルから粉砕中に再び離れ、それゆえ分級に際して新たに分離され、返送されるべき過度に小さいポリマー粒子の量を高める。
最大でも850μmの粒径を有する粒子の割合は、好ましくは少なくとも90質量%、特に有利には少なくとも95質量%、極めて有利には少なくとも98質量%である。
最大でも600μmの粒径を有する粒子の割合は、好ましくは少なくとも90質量%、特に有利には少なくとも95質量%、極めて有利には少なくとも98質量%である。
過度に大きい粒径を有するポリマー粒子は膨潤速度を下げる。それゆえ、過度に大きいポリマー粒子の割合も同様に低いことが望ましい。
それゆえ、過度に大きいポリマー粒子は、通常は分離され、そして乾燥されたポリマーゲルの粉砕に返送される。
ポリマー粒子は、特性の改善のために、熱により表面後架橋してよい。適した表面後架橋剤は、ポリマー粒子の少なくとも2つのカルボキシレート基と共有結合を形成することができる基を含む化合物である。適した化合物は、例えば、多官能性アミン、多官能性アミドアミン、多官能性エポキシド(例えばEP0083022A2、EP0543303A1及びEP0937736A2に記載)、二官能性若しくは多官能性のアルコール(例えばDE3314019A1、DE3523617A1及びEP0450922A2に記載)、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド(例えばDE10204938A1及びUS6,239,230に記載)である。
加えて、DE4020780C1には環式カーボネートが、DE19807502A1には2−オキサゾリドン及びその誘導体、例えば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドンが、DE19807992C1にはビス−及びポリ−2−オキサゾリジノンが、DE19854573A1には2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン及びその誘導体が、DE19854574A1にはN−アシル−2−オキサゾリドンが、DE10204937A1には環状尿素が、DE10334584A1には二環式アミドアセタールが、EP1199327A2にはオキセタン及び環式尿素が、またWO2003/031482A1にはモルホリン−2,3−ジオン及びその誘導体が、適した表面後架橋剤として記載されている。
有利な表面後架橋剤は、エチレンカーボネート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアミドとエピクロロヒドリンとの反応生成物及びプロピレングリコールと1,4−ブタンジオールより成る混合物である。
極めて有利な表面後架橋剤は、2−ヒドロキシエチルオキサゾリジン−2−オン、オキサゾリジン−2−オン及び1,3−プロパンジオールである。
さらに、DE3713601A1に記載されているような、付加的な重合可能なエチレン性不飽和基を含む表面後架橋剤も使用してよい。
表面後架橋剤の量は、そのつどポリマー粒子を基準として、好ましくは0.001〜2質量%、特に有利には0.02〜1質量%、極めて有利には0.05〜0.2質量%である。
本発明の有利な実施形態においては、表面後架橋の前、表面後架橋の間又は表面後架橋のあとに、表面後架橋剤に加えて、多価カチオンが粒子表面に施与される。
本発明による方法において使用可能な多価カチオンは、例えば、2価のカチオン、例えば亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄及びストロンチウムのカチオン、3価のカチオン、例えばアルミニウム、鉄、クロム、希土類元素及びマンガンのカチオン、4価のカチオン、例えばチタン及びジルコニウムのカチオンである。対イオンとして、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン及びカルボン酸イオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオンが可能である。アルミニウムスルフェート及びアルミニウムラクテートが有利である。金属塩の他に、多価カチオンとしてポリアミンも用いてよい。
多価カチオンの使用量は、そのつどポリマー粒子を基準として、例えば0.001〜1.5質量%、好ましくは0.005〜1質量%、特に有利には0.02〜0.8質量%である。
表面後架橋は、通常、表面後架橋剤の溶液を、乾燥されたポリマー粒子上に吹き付けるようにして実施される。吹き付けに続けて、表面後架橋剤でコーティングされたポリマー粒子は熱により乾燥され、その際、表面後架橋反応は、乾燥前のみならず乾燥中に行ってもよい。
表面後架橋剤の溶液の吹き付けは、好ましくは、可動式混合ツールを備えたミキサー、例えばスクリューミキサー、ディスクミキサー及びパドルミキサー中で実施される。特に有利なのは横型ミキサー、例えばパドルミキサーであり、極めて有利なのは縦型ミキサーである。横型ミキサーと縦型ミキサーは、ミキシングシャフトの配置により区別され、すなわち、横型ミキサーは、水平方向に取り付けられたミキシングシャフトを有し、かつ縦型ミキサーは、鉛直方向に取り付けられたミキシングシャフトを有する。適したミキサーは、例えば横型Pflugschar(R)ミキサー(Gebr.Loedige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン;ドイツ)、Vrieco−Nauta連続ミキサー(Hosokawa Micron BV;ドゥーティンヘム;オランダ)、Processall Mixmillミキサー(Processall Incorporated;シンシナティ;US)及びSchugi Flexomix(R)(Hosokawa Micron BV;ドゥーティンヘム;オランダ)である。しかし、表面後架橋剤溶液を流動床中で吹き付けることも可能である。
表面後架橋剤は、概して水溶液として用いられる。非水性溶媒の含有量若しくは全溶媒量により、ポリマー粒子中への表面後架橋剤の侵入深さを調整することができる。
もっぱら水が溶媒として使用される場合、好ましくは界面活性剤が加えられる。それによって濡れ挙動が改善され、かつ凝塊傾向が抑えられる。好ましくは、しかし溶媒混合物、例えばイソプロパノール/水、1,3−プロパンジオール/水及びプロピレングリコール/水が用いられ、その際、混合質量比は、好ましくは20:80〜40:60である。
熱による乾燥は、好ましくは接触乾燥機中で、特に有利にはパドル乾燥機、極めて有利にはディスク乾燥機中で実施される。適した乾燥機は、例えばHosokawa Bepex(R)横型パドルドライヤー(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)、Hosokawa Bepex(R)ディスクドライヤー(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)及びNaraパドルドライヤー(Nara Machinery Europe;フレッヘン;ドイツ)である。そのうえ、流動床乾燥機を用いてもよい。
乾燥はミキサー自体の中で、ジャケットの加熱又は熱風の送り込みによって行ってよい。同様に適しているのは、後接続された乾燥機、例えば箱形乾燥機、回転管炉又は加熱式スクリューである。特に好ましくは、流動床乾燥機中で混合及び乾燥する。
有利な乾燥温度は、100〜250℃、有利には120〜220℃、特に有利には130〜210℃、極めて有利には150〜200℃の範囲にある。反応ミキサー又は乾燥機中におけるこの温度での有利な滞留時間は、好ましくは少なくとも10分、特に有利には少なくとも20分、極めて有利には少なくとも30分であり、通常は最大でも60分である。
引き続き、表面後架橋されたポリマー粒子を新たに分級してよく、その際、過度に小さいポリマー粒子及び/又は過度に大きい粒子が分離され、かつプロセスに返送される。
表面後架橋されたポリマー粒子は、特性の更なる改善のためにコーティング又は後湿潤化してよい。膨潤速度並びに透過性(SFC)を改善するために適したコーティングは、例えば無機不活性物質、例えば水不溶性の金属塩、有機ポリマー、カチオン性ポリマー並びに2価若しくは多価の金属カチオンである。集塵のための適したコーティングは、例えばポリオールである。ポリマー粒子の不所望な凝結傾向に対する適したコーティングは、例えば熱分解法シリカ、例えばAerosil(R)200、及び界面活性剤、例えばSpan(R)20である。
本発明による方法に従って製造された吸水性ポリマー粒子は、0〜15質量%、特に有利には1〜10質量%、極めて有利には2〜8質量%の湿分含有率を有し、その際、含水率は、EDANAより推奨される試験法No.WSP 230.2−05 Moisture Content"に従って測定される。
本発明による方法に従って製造された吸水性ポリマー粒子は、典型的には少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも20g/g、有利には少なくとも22g/g、特に有利には少なくとも24g/g、極めて有利には少なくとも26g/gの遠心分離保持容量(CRC)を有する。吸水性ポリマー粒子の遠心分離保持容量(CRC)は、通常60g/g未満である。遠心分離保持容量(CRC)は、EDANAにより推奨される試験法No.WSP 241.2−05 "Centrifuge Retention Capacity"に従って測定される。
本発明による方法に従って製造された吸水性ポリマー粒子は、49.2g/cm2の圧力下で、典型的には少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも20g/g、有利には少なくとも22g/g、特に有利には少なくとも24g/g、極めて有利には少なくとも26g/gの吸収量を有する。49.2g/cm2の圧力下での吸水性ポリマー粒子の吸収量は、通常35g/g未満である。49.2g/cm2の圧力下での吸収量は、EDANAにより推奨される試験法No.WSP 241.2−05 "Absorption Under Pressure"と同じように測定され、その際、21.0g/cm2の圧力の代わりに49.2g/cm2の圧力が設定される。
本発明の更なる対象は、本発明による方法を実施するための装置である。
吸水性ポリマー粒子を連続的に製造するための本発明による装置は、アクリル酸用の少なくとも2つの並列な貯蔵タンク、少なくとも1つの重合反応器、少なくとも1つの空気循環式ベルト型乾燥機、少なくとも1つのロールミル及び少なくとも1つの回転式篩機を包含する。
少なくとも1つの貯蔵タンクは、好ましくは15〜25℃の温度に調温してよく、かつ/又は少なくとも100m3の充填容積を有する。
本発明の特に有利な実施形態において、少なくとも1つの貯蔵タンクは、アクリル酸の精製装置に向かう再循環ラインを有する。図1は、この有利な実施形態の可能な接続図を示し、その際、引用数字は、以下の意味を有する:
1 アクリル酸を精製するための装置
2 貯蔵タンク1
3 貯蔵タンク2
4 吸水性ポリマー粒子を製造するための装置
アクリル酸を精製するための装置は、蒸留装置又は結晶化装置であってよい。いずれの種類の精製も、アクリル酸二量体の含有量を下げるのに適している。
極めて有利には、本発明による装置は、付加的にさらに表面後架橋のための装置を有する。
方法:
以下に記載した"WSP"で表記される標準試験法は、"Worldwide Strategic Partners"EDANA(欧州不織布協会)(Avenue Eugene Plasky 157,1030 Brussels,Belgium,www.edana.org)及びINDA(米国不織布協会)(1100 Crescent Green,Suite 115,Cary,North Carolina 27518,U.S.A.,www.inda.org)により共同で出版された"Standard Test Methods for the Nonwovens Industry",2005 editionに記載されている。この刊行物は、EDANAからもINDAからも入手可能である。
測定は、別途記載がない限り、23±2℃の周囲温度及び50±10%の相対空気湿度で実施している。吸水性ポリマー粒子は、測定前に良く混合する。
残留モノマー(Residual Monomers)
吸水性ポリマー粒子中の残留モノマーは、EDANAにより推奨される試験法No.WSP 200.2−02 "Residual Monomers"に従って測定する。
少なくとも1つの貯蔵タンクが、アクリル酸の精製装置に向かう再循環ラインを有する、本発明による有利な実施形態の可能な接続図を示す図

ベースポリマーの製造:
例1
アクリル酸96g、アクリル酸ナトリウム溶液785g(37.3質量%のアクリル酸ナトリウム、水に溶解)及び脱イオン水115gから成る、70モル%の中和度に部分的に中和された混合物(これは127ppmの割合のアクリル酸二量体を有していた)及びエトキシ化されたグリセリントリアクリレート(グリセリン1当量につき3当量のエチレンオキシド)から、23±1℃にて2リットルの容積を有するポリエチレンビーカー中で30分間、窒素を用いて、含まれる空気中酸素を除去した。引き続き、撹拌された混合物に、23±1℃にて、重合を引き起こすために、ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液2.34g(脱イオン水中で10質量%)、アスコルビン酸溶液1.50g(脱イオン水中で1質量%)及びH22溶液1.50g(脱イオン水中で1質量%)を混ぜた。約108℃の最大温度値に、約25分後に達した。重合の開始から60分後に、得られたポリマーゲルを押出機で細分化し、空気循環式乾燥キャビネット内で150℃にて60分間乾燥し、ロールミルで3回粉砕し(ギャップ幅:1000μm、600μm及び400μm)、かつ150〜850μmの粒径範囲に篩分した。
このベースポリマー(1−B)100gを基準として、粒子の表面に、混合ユニット(Waring(R)Blender)内で、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリジノン0.1g、1,3−プロパンジオール0.1g及び水/イソプロパノール混合物(70/30)3.8gから成る溶液を加え、引き続き180℃で60分間加熱した。その際、場合によって生じた凝集物を、850μmのメッシュサイズを有する篩で分離した。
ベースポリマー(1−B)の残留モノマー含有量は682ppmであり、表面後架橋されたポリマー(1)の残留モノマー含有量は717ppmであった。
例2a
例1を繰り返したが、しかしながら、混合物中で688ppmの割合のアクリル酸二量体を用いた。
ベースポリマー(2a−B)の残留モノマー含有量は1052ppmであり、表面後架橋されたポリマー(2a)の残留モノマー含有量は1578ppmであった。
例2b
例1を、5リットルの容積を有するポリエチレンビーカー中で3倍の量の供給原料を用いて繰り返した。混合物中のアクリル酸二量体の割合は、同様に688ppmであった。重合に際して、約109℃の最大温度値に達した。
ベースポリマー(2b−B)の残留モノマー含有量は980ppmであり、表面後架橋されたポリマー(2b)の残留モノマー含有量は1522ppmであった。
例3a
例2aからの表面後架橋されたポリマー(2a)を同じ量で分け、各量に同じ条件下で混合ユニット(Warning(R)Blender)内で、異なる量の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を混ぜた。
このNaHSO3溶液を混ぜた試料を、80℃で180分間加熱した。引き続き、後処理されたポリマー(3a−1)〜(3b−4)の残留モノマー含有量を測定した。結果を、表1にまとめている。
例3b
例2bからの表面後架橋されたポリマー(2b)を同じ量で分け、各量に同じ条件下で混合ユニット(Warning(R)Blender)内で、異なる量の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を混ぜた。
このNaHSO3溶液を混ぜた試料を、150℃で60分間加熱した。引き続き、後処理されたポリマー(3a−1)〜(3b−4)の残留モノマー含有量を測定した。結果を、表1にまとめている。
例4a
表面後架橋された、かつ例3bに記載したような、例2bからの同じ量で分けたポリマー(2b)に、異なる量のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液を混ぜた。
このNa228溶液を混ぜた試料を、80℃で180分間加熱した。引き続き、後処理されたポリマー(4a−1)〜(4a−4)の残留モノマー含有量を測定した。結果を、表1にまとめている。
例4b
表面後架橋された、かつ例3bに記載したような、例2bからの同じ量で分けたポリマー(2b)に、異なる量のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液を混ぜた。
このNa228溶液を混ぜた試料を、150℃で60分間加熱した。引き続き、後処理されたポリマー(4b−1)〜(4b−4)の残留モノマー含有量を測定した。結果を、表1にまとめている。
Figure 2014515427
百分率は、用いたポリマーを基準とした質量百分率である。
例1〜4は、比較的高い含有量のアクリル酸二量体を、相応する後処理によって調節することができることを示す。
例5〜7
例2bに記載した(例1が引き合いに出される)、重合、ポリマーゲルの細分化、粉砕及び篩分の製造条件を、同じ条件下で繰り返したが、しかしながら、例5〜7のモノマー混合物は、異なる割合のアクリル酸二量体を有していた。乾燥の条件及び個々の試料の残留モノマー含有量を、表2にまとめている。
乾燥の変化においては、常に同じ量の試料を、薄層(例えばゲル粒子厚さ)で均一にシーブトレイ上に分配し、かつ空気循環式乾燥キャビネット内で乾燥した。
Figure 2014515427
例5〜7は、比較的高い含有量のアクリル酸二量体を、相応する乾燥条件を適合させることによって調節できることを示す。
1 アクリル酸を精製するための装置、 2 貯蔵タンク1、 3 貯蔵タンク2、 4 吸水性ポリマー粒子を製造するための装置

Claims (15)

  1. a)少なくとも部分的に中和されていてよいアクリル酸、
    b)少なくとも1種の架橋剤、
    c)少なくとも1種の開始剤、
    d)任意に、アクリル酸と共重合可能な1種以上のエチレン性不飽和モノマー及び
    e)任意に、1種以上の水溶性ポリマー
    を含むモノマー溶液又はモノマー懸濁液を重合してポリマーゲルを取得し、得られたポリマーゲルを乾燥し、乾燥されたポリマーゲルを細分化してポリマー粒子を取得し、かつ得られたポリマー粒子を分級することによって、吸水性ポリマー粒子を連続的に製造する方法において、アクリル酸を連続的に供給し、この連続的に供給されるアクリル酸が、少なくとも0.02質量%の含有量のアクリル酸二量体を有し、そしてアクリル酸二量体の前記含有量を本質的に一定に保つことを特徴とする方法。
  2. 前記連続的に供給されるアクリル酸が、最大1質量%の含有量のアクリル酸二量体を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記連続的に供給されるアクリル酸中でのアクリル酸二量体の含有量が、24時間以内に10%未満変化することを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. 少なくとも2つの貯蔵タンクからのアクリル酸を用いることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記貯蔵タンクの一方に含まれる前記アクリル酸が、少なくとも0.1質量%の含有量のアクリル酸二量体を有することを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 前記吸水性ポリマー粒子を表面後架橋することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記吸水性ポリマー粒子を表面後架橋し、かつ後湿潤化することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記吸水性ポリマー粒子を表面後架橋し、かつ少なくとも50℃の温度で後湿潤化することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記吸水性ポリマー粒子が、1〜10質量%の含水量を有することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記吸水性ポリマー粒子が、少なくとも15g/gの遠心分離保持容量を有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. アクリル酸用の少なくとも2つの並列な貯蔵タンク、少なくとも1つの重合反応器、少なくとも1つの空気循環式ベルト型乾燥機、少なくとも1つのロールミル及び少なくとも1つの回転式篩機を包含する、吸水性ポリマー粒子を連続的に製造するための装置。
  12. アクリル酸用の前記貯蔵タンクを、15〜25℃の温度に調温することができることを特徴とする、請求項11記載の装置。
  13. アクリル酸用の前記貯蔵タンクの少なくとも1つが、少なくとも100m3の充填容積を有することを特徴とする、請求項11又は12記載の装置。
  14. アクリル酸用の前記貯蔵タンクの少なくとも1つが、アクリル酸を精製するための装置に通じる導出管を有することを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項記載の装置。
  15. 前記装置が、吸水性ポリマー粒子を表面後架橋するための装置を付加的に包含することを特徴とする、請求項11から14までのいずれか1項記載の装置。
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