JP2014511897A - Cns障害の治療におけるジベンゾチアゼピン誘導体およびその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
式中、
R1およびR3は、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2はハロを表し、
R4およびR5は、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはR4およびR5は、3、4、5員の脂環を共に形成し、アルキル基およびアルケニル基は、それぞれ独立して任意に、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上が挿入される、ならびに/あるいは、ハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、−OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9、または−C(O)N(R7)R8を表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2、またはC(R10)(R11)を表し、
R7およびR8は、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、HまたはC1−C6アルキルでそれぞれ存在し、
R9は、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表し、各アルキル基およびアルケニル基が、それぞれ独立に、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上に任意に妨害され、ならびに/またはハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
R10およびR11は、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルで存在し、またはR10およびR11は、3員、4員または5員の脂環を共に形成し、各アルキル基およびアルケニル基は、それぞれ独立独立して、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上が任意に挿入される、ならびに/あるいは、ハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、−OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
mは1および10を含む1〜10の整数であり、
ただし、XがC(R10)(R11)を表す際は、R4、R5、R10、R11のうちの少なくとも1つはHではない、
化合物あるいは、その薬学的または獣医学的に許容可能な塩、あるいは、これらのいずれかの薬学的または獣医学的に許容可能な溶媒和化合物を提供する。
R1は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2は、ハロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはR4およびR5は、3、4または5員の脂環を共に形成し、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7、R8、R9は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2またはC(R10)(R11)を表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはR10およびR11は、3、4または5員の脂環を共に形成し、
mは1および8を含む1〜8の整数であり、
ただし、XがC(R10)(R11)を表す場合、R4、R5、R10、およびR11のうちの少なくとも1つがそれぞれ独立にC1−C6アルキルもしくはC2−C6アルケニルを表すか、またはR4およびR5は、3、4または5員の脂環を共に形成する、
基である。
R1は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2は、ハロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、好ましくはHまたはC1−C6アルキルを表し、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7、R8、R9は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2またはC(R10)(R11)、より好ましくは、O、S、またはS(O)2を表し、さらにより好ましくはOを表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、H、C1−C6アルキル、またはC2−C6アルケニル、好ましくはH、またはC1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数であり、
ただし、XがC(R10)(R11)を表す場合、R4、R5、R10、およびR11のうちの少なくとも1つがそれぞれ独立にC1−C6アルキルもしくはC2−C6アルケニル、好ましくはC1−C6アルキル、より好ましくはメチルもしくはエチルを表す、
基である。
R1は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2は、ハロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、好ましくはHまたはC1−C6アルキルを表し、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7、R8、R9は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2またはC(R10)(R11)、より好ましくは、O、S、またはS(O)2を表し、さらにより好ましくはOを表し、
R10は、独立して存在する際に、H、C1−C6アルキル、またはC2−C6アルケニル、好ましくはまたはC1−C6アルキルを表し、
R11は、独立して存在する際に、H、C1−C6アルキル、またはC2−C6アルケニル、好ましくはまたはC1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2は、ハロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7、R8、R9は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2またはC(R10)(R11)、より好ましくは、O、S、またはS(O)2を表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、C1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2は、ハロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9、−S(O)2OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7およびR8は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R9は、存在する際にHを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、Sまたは、S(O)2、さらにより好ましくは、Oを表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、C1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9または−C(O)N(R7)R8を表し、
R7およびR8は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R9は、存在する際にHを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2、またはC(R10)(R11)、より好ましくは、O、S、またはS(O)2さらに好ましくは、Oを表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、C1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9を表し、
R9は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
Xは、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、S、S(O)2、またはC(R10)(R11)、より好ましくは、O、S、またはS(O)2さらに好ましくは、Oを表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、C1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9を表し、
R9は、Hを表し、
Xは、O、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)、好ましくは、O、Sまたは、S(O)2、より好ましくは、Oを表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、C1−C6アルキルを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9を表し、
R9は、Hを表し、
Xは、O、S、または、S(O)2、好ましくはOを表し、
mは、1から8、好ましくは、1および4を含む1〜4の整数である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはR4およびR5の両方がHを表し、
R6は、−C(O)OR9を表し、
R9は、Hを表し、
Xは、Oを表し、
mは、1から3、好ましくは2および4を含む2〜4の整数であり、より好ましくは、mは4である、
基である。
R1は、C1−C6アルキル、好ましくはメチルを表し、
R2は、クロロを表し、
R3は、HまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表し、
R4およびR5は、それぞれ独立して、H、メチル、またはエチルを表し、
R6は、−C(O)OR9または−S(O)2OR9を表し、
R9は、Hを表し、
Xは、O、N(R10)、S、S(=O)、S(O)2またはC(R10)(R11)を表し、
R10およびR11は、それぞれ独立して存在する際に、HまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくは、H、メチル、またはエチルを表し、
mは、1および4を含む1〜4の整数であり、
ただし、XがC(R10)(R11)を表す場合、R4、R5、R10、およびR11のうちの少なくとも1つは、それぞれ独立して、メチルまたはエチルを表す、
基である。
2−(2−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)エトキシ)酢酸、
t−ブチル 2−(4−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−l1−yl)アミノ)ブトキシ)酢酸塩、
2−(4−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)ブトキシ)酢酸、
2−((2−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)エチル)チオ)酢酸、
2−((2−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−l1−yl)アミノ)エチル)スルホニル)酢酸、
5−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,1l−ジヒドロベンゾ[c,f][1,2]チアゼピン−11−yl)アミノ)ペンタンアミド、および
エチル 5−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)−3,3−ジメチルペンタノエート
が、提供される。
式中、
R1、R2、R3、R4、R5、Xおよびmは、式(I)の化合物で前述に定義され、Zは、式(II)の化合物中の−C≡CH基またはチオール基の酸化による−C≡CHまたは−SHを表す、
化合物から提供されてもよい。
式中、
R1、R2、R3およびmは、式(II)で前述に定義されているものと同様であり、Xは、O、N(R7)、またはSであり、R7は、式(IV)
式中、
R4、R5、およびZは、式(II)で前述に定義され、R12は、たとえば、ハロ(好ましくは、クロロ、ブロモ、またはヨード)などの脱離基である、
化合物との反応により、式(I)に定義されるものと同様である、
化合物から調製されてもよい。この反応は、特にXがOを表す際に、概して室温で行われ、好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)などの適切な溶媒の存在下で、過剰の(IV)および水素化ナトリウムなどの適切な塩基を使用して行われる。Zが式(IV)の化合物中で−SHを表す場合、適切な保護基とチオール基を保護することが望ましいことが明らかであってもよい。
式中、
R4およびR2は、式(III)で前述に定義され、R13は、
式(VI)
式中、
R3、X、およびmは、式(III)で前述して定義されたものと同様である、
化合物と反応することにより、
たとえば、ハロ(好ましくは、クロロ、ブロモ、またはヨード)などの適切な脱離基を表す、
化合物から調製されてもよい。この反応は、特にXがOを表す際に、一般的に、エタノールなどの適切な溶媒の存在下で還流して行われる。式(VI)の化合物中のXは、もし、望ましいまたは必要な場合には、適切な保護基とで保護されてもよいことは明らかである。
式中、
R1、R2、R4、R5、R6、およびmは、式(I)の化合物で前述して定義されたものと同様である、化合物を還元することにより調製されてもよい。
式中、
R1およびR2が、式(VII)で定義され、R3が
式(IX)
式中、
R4、R5、R6、X、およびmが、式(VII)の化合物で定義されるものと同様である、
化合物との反応により、Hを表す、
化合物から調製されてもよい。この反応は、一般的に、たとえば、式(IX)の化合物およびトリエチルアミンなどの適切な塩基を過剰に使用し、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中で、室温で行われる。
式中、
R4、R5、R6、X、およびmが、式(IX)で定義されるものと同様である、
化合物の酸化により調製されてもよい。この反応は、一般的に、0℃でジクロロメタンなどの適切な溶媒において、デス・マーチン・ペルヨージナンなどの適切な酸化剤を使用して行われる。
本発明の化合物は、動物、特にヒトを含む哺乳類において薬理学的活性を有するため有益である。したがって、本発明の化合物は、動物の薬物としての使用だけでなく、医薬品として使用することが示唆される。
本発明の化合物を、活性成分を含む薬学的に許容可能な調製の形体、任意に非毒性の有機もしくは無機の酸もしくは塩付加塩の形体で、薬学的に許容可能な剤形において経口的またはいずれかの非経口的な経路で通常投与する。投与経路と同じく、処置される障害および患者によって、この組成物を、変動した用量で投与してもよい。
一般的に、錠剤の処方では、錠剤が50mgから1000mgの範囲で充填し得るのに対し、概して、約2.5mgおよび250mgの間の本発明による化合物が含まれる。10mgの錠剤の処方の例は以下に例示される。
中枢神経系の本発明の化合物の刺激活性を、本明細書の実験および調製の部分で以下により詳細に記述されるように、オスのSDラットのスライスからの海馬CA1ピラミッド状ニューロンを刺激した興奮性シナプス後電流(EPSC)の振幅を記録することにより、生体外で評価した。
本発明の化合物の代謝安定度を、以下の実験および調節の部分でより詳細に記述するように、冷凍保存したビーグル犬の肝細胞を使用して生体外で評価した。
実施例1:2−(2−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,11−ジヒドロジベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−11−yl)アミノ)エトキシ)酢酸
a)3−クロロ−ll−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−6−メチル6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン5,5−ジオキシド
0℃で、3,ll−ジクロロ−6−メチル6,ll−ジヒドロジベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド(5g、15.2mmol)を含むエタノール(50ml)溶液にエタノールアミン(0.93g、15.2mmol)を添加した。この反応混合物を、3時間還流で加熱し、その後、室温まで冷却し、沈殿物を形成した。その後、この沈殿物を濾過し、寒冷エタノール(3×10ml)で洗浄して所望の化合物を得た(4.4g、収率82%)。
m.p. 190°C (dec), [M/Z M+l = 353], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.22 (t, 2H J= 7 Hz), 2.01 (s, 2H), 3.25 (s, 3H), 4.09 (t, 2H, J= 7Hz), 5.33 (s, 1H), 7.3−7.6 (m, 7H), 7.95 (s, 1H)。
アルゴン雰囲気下、室温で、3−クロロ−ll−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−6−メチル−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド(1g、2.83mmol)を含むテトラヒドロフラン(THF)(10ml)撹拌溶液に、水素化ナトリウム(0.125g、3.12mmol、分散度60%)を添加した。この反応混合物を、室温で1時間撹拌し、プロパルギルブロマイド(0.37g、3.12mmol)を、10分間にわたり、液滴した。その後、この反応混合物をさらに2時間撹拌した。その後、この反応を、水(10ml)および酢酸エチル(20ml)の添加により反応停止させ、この有機層を分離し、乾燥させた(無水硫酸ナトリウム)。この結果として得られる溶液を真空中で濃縮して、所望の灰白色のゴム状の化合物(1.05g、収率94%)を得た。この固体を、さらなる精製をすることなく使用した。
[M/Z M+l = 391], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.22 (t, 2H J= 7 Hz), 2.09 (s, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.4 (s, 1H), 3.62− 3.64 (m, 2H), 4.12 (t, 1H, J= 7 Hz), 5.02 (s, 1H), 7.3−7.6 (m, 7H), 7.95 (s, 1H)
5mlの四塩化炭素、5mlのアセトニトリル、7.5mlの水、1g(2.56mmol)の3−クロロ−6−メチルll−((2−(prop−2−yn−l−イルオキシ)エチル)アミノ)−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシドおよび2.24gのメタ過ヨウ素酸ナトリウムを、マグネチックスターラーでフラスコに加えた。この二相溶液に、16mgの三塩化ルテニウム水和物を添加し、この反応混合物を、室温で2時間勢いをつけて撹拌した。この反応混合物に、40mlのジクロロメタン(DCM)を添加してこの相を分離した。この上部水性相を、さらに2×10mlのDCMで洗浄した。組み合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮し、この結果として得た残存物をエーテル中で煮沸して、灰白色の吸湿性、非結晶質の固体(0.81g、収率77%)を得た。
[M/Z M+l = 311], 1H NMR (300 MHz, D6 DMSO) δ 1.22 (t, 2H J= 7 Hz), 2.09 (s, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.62 (s, 1H), 4.16 (s, 2H), 5.02 (s, 1H), 7.3−7.6 (m, 7H), 7.95 (s, 1H)
a)t−ブチル−2−(4−ヒドロキシブトキシ)酢酸塩
アルゴン雰囲気下、0℃で、ブタン−1,4−ジオール(10g、110.96mmol)を含むTHF(200ml)溶液を、水素化ナトリウム(4.4g、110.96mmol、油中で60%分散度)で処置し、この反応物を、1時間にわたって室温で温めた。この未精製のアニオンを0℃まで冷却し、この溶液に、t−ブチル 2−ブロモ酢酸塩(21.64g、110.96mmol)を30分にわたり液滴した。この時の温度を、0℃未満のまま維持した。その後、この反応物を、水で反応停止させた。この有機相を分離し、鹹水で洗浄し、無水炭酸ナトリウム上で乾燥させた。この試料を、真空下で濃縮し、油状としての所望の化合物(16.5g、収率73%)を得た。この化合物を、さらなる精製を行わずに使用した。
1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.45 (s, 9H), 1.62−1.72 (m, 2H), 3.51−3.53 (m, 1H), 3.54−3.65 (m, 1H), 3.93 (d, 2H, J = 6Hz), 4.03 (d, 2H, J = 4 Hz), 4.1−4.2 (m, 1H)。
t−ブチル2−(4−ヒドロキシブトキシ)酢酸塩(10g、48.96mmol)を、ジクロロメタン(350ml)に溶解させ、0℃の氷浴で撹拌した。この溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(22.84g、53.85mmol)を数回に分けて添加し、この反応物を、0℃で1時間撹拌した。この反応物を、(68g、400mlの水中の)NA2S2O3およびNaHCO3(飽和、水性、400ml)の溶液と10分間撹拌することにより、0℃で反応停止させ、反応しなかったデス・マーチン試薬を破壊した。この反応混合物を、分液ロート内へ注ぎ、酢酸エチル(3×300ml)で抽出した。この有機相を集め、鹹水(80ml)で反応停止させ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ濃縮して、油として同定した9.7g(98%)のほぼ純粋な産物を分離した油状として得た。1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.45 (s, 9H), 1.62−1.72 (m, 1H), 3.51−3.53 (m, 1H), 3.54−3.65 (m, 1H), 3.93 (d, 2H, J = 6Hz), 4.03 (d, 2H, J = 4 Hz), 4.1−4.2 (m, 1H) 1H), 9.78 (s, 1H)
ll−アミノ−3−クロロ−6−メチル−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド(1.5g、4.86mmol)を含むジクロロエタン(100ml)撹拌溶液に、トリエチルアミン(2.7ml、20mmol)およびt−ブチル2−(4−オキソブトキシ)酢酸塩(1.08g、5.34mmol)を添加し、アルゴン下、室温で半時間撹拌した。その後、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(1.13g、5.34mmol)をこの反応混合物に添加して撹拌し続けた。この反応混合物を、24時間さらに撹拌し、ジクロロメタンで希釈して、水による洗浄の後に、4%水性水素化ナトリウムで洗浄した。この有機相を分離し、この水相をジクロロメタンで抽出した。この組み合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて濃縮し、さらに精製することなくその後のステップにもたらされる粗製化合物(1.4g)を得た。
[M/Z M+l = 439 i−tBu )]. ′H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.45 (s, 9H), 1.62−1.72 (m, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.51−3.53 (m, 1H), 3.54−3.65 (m, 1H), 3.93 (d, 2H, J = 6Hz), 4.03 (d, 2H, J = 4 Hz), 4.1−4.2 (m, 1H), 5.02 (s, 1H), 7.20−7.50 (m, 7H), 7.89 (s, 1H)
t−ブチル2−(4−((3−クロロ−6−メチル−5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)ブトキシ)酢酸塩(1.5g、3.03mmol)を含むジクロロメタン(50ml)溶液に、室温で5mlのトリフルオロ酢酸を添加した。この反応混合物を、18時間にわたって室温で撹拌して、複合混合物を得て、それにより通常の条件下での分取HPLCにより精製し、無色の泡としての所望の化合物(0.26g、収率19%)を得た。
[M/Z M+l = 439], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.62−1.72 (m, 2H), 3.28 (s, 3H), 3.51−3.53 (m, 1H), 3.54−3.65 (m, 1H), 3.93 (d, 2H, J = 6Hz), 4.16 (d, 2H, J = 4 Hz), 4.1−4.2 (m, 1H) 1H), 5.06 (s, 1H), 7.20−7.50 (m, 7H), 7.89 (s, 1H) 10.5 (broad S, 1H)
a)3−ジクロロ−ll−((2−メルカプトエチル)アミノ)−6−メチル−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド
3,ll−ジクロロ−6−メチル6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド(5g、15.2mmol)およびピリジン(2ml)を含むエタノール(50ml)溶液に、0℃でチオエタノールアミン塩酸塩(1.7g、15.2mmol)を添加した。この反応混合物を、3時間還流で加熱し、その後、室温まで冷却して沈殿物を形成した。この沈殿物を濾過して、寒冷エタノール(3×10ml)で洗浄して、非晶質の固体としての所望の化合物(4.1g、収率73%)を得た。
m.p. 230°C (dec), [M/Z M+l = 369], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.29 (t, 2H J= 7 Hz), 2.01 (t, 2H, J = 7 Hz), 3.24 (s, 3H), 5.76 (s, 1H), 7.28−7.6 (m, 7H), 7.96 (s, 1H)
アセトニトリル(20ml)中の3−クロロ−ll−((2−メルカプトエチル)アミノ)−6−メチル−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン5,5−ジオキシド(2g、5.42mmol)の撹拌溶液に、室温で炭酸カリウム(1.5g、10.84mmol)およびヨード酢酸(1.01g、5.42mmol)を添加した。この反応物を、室温でさらに18時間撹拌し、その後、水(50ml)および酢酸エチル(40ml)で希釈した。この有機相を分離し、鹹水で洗浄し、(無水MgSO4)で乾燥させた。この有機相を真空下で濃縮し、クリーム色の泡として所望の化合物(1.3g、収率56%)を得た。
[M/Z M+l = 427], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.29 (t, 2H J= 7 Hz), 2.01 (t, 2H, J = 7 Hz), 3.24 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 5.91 (s, 1H), 7.28−7.6 (m, 7H), 7.96 (s, 1H).
2−((2−((3−クロロ−6−メチル5,5−ジオキシド−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン−ll−yl)アミノ)エチル)チオ)酢酸(0.5g、1.17mmol)を含むメタノール(20ml)撹拌溶液に、オキソン(0.16g、1.17mmol)を添加した。この反応物を室温でさらに18時間撹拌し、水(50ml)および酢酸エチル(40ml)で希釈した。洗浄(1×20mの水、1×20mlの鹹水)し、乾燥させ(無水NA2SO4)、真空下で濃縮して、黄褐色のゴム状として所望の化合物(0.54g、収率100%)を得た。
[M/Z M+l = 459], 1H NMR (300 MHz、CDC13) δ 1.29 (t, 2H J= 7 Hz), 2.37 (t, 2H, J = 7 Hz), 3.24 (s, 3H), 4.28 (s, 2H), 5.91 (s, 1H), 7.28−7.6 (m, 7H), 7.96 (s, 1H)。
a)5−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸
5−アミノ吉草酸(5.85g、0.05mol)を含む100mlの2%水性水素化ナトリウムおよび100mlのジオキサン溶液に、40mlのジオキサン中のジ−t−ブチルジカルボン酸塩(10.9g、0.05mol)を含む溶液を液滴して添加した。この反応混合物を18時間撹拌し、その後、1Nの塩酸を使用してH3まで酸性化した。この酸性化混合物を、ジクロロメタンで3回抽出した。この有機相を組み合わせて、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、10.1g(収率93.5%)の所望の化合物を、結晶性の固体(融点 47−49°C)として得た。
イソブチルクロロ炭酸塩(1.55ml、12mmol)を含むテトラヒドロフラン(5ml)中を、5−((t−ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸(2.61g、12mmol)およびN−メチルモルフォリン(1.32ml、12mmol)を勢いよくテトラヒドロフラン(15ml)中に撹拌した溶液に、イソブチルクロロ炭酸塩(1.55ml、12mmol)を含むテトラヒドロフラン(5ml)を、−15度で約5分間にわたって液滴して添加し、この反応温度を、−25℃および−15度の間で維持した。この反応混合物を、12分撹拌し、その後、10mlのメタノール中のアンモニア(0°Cでの飽和)溶液を、約−15度で30分にわたり液滴して添加した。この反応混合物を、寒冷した中で追加的に30分間撹拌し、その後室温まで温め、一晩撹拌し続けた。この濃白色の懸濁液を水で希釈し、真空下で濃縮し、有機溶媒で除去し、その後、酢酸エチル(150mlで抽出した。この酢酸エチル溶液を水で洗浄し、10%の重硫酸カリウム、水、および鹹水で洗浄し、(無水硫酸ナトリウム)で乾燥させ、蒸発させて、1.54g(収率59%)の白色の固体産物(融点 136−139℃)を得た。
1H NMR (300 MHz, D6 DMSO) δ 1.50 (s, 2H), 2.04 (s, 2H), 2.46 (s, 2H), 2.69 (app d, 2H), 7.34 (s, 2H), 8.04 (s, 3H).
t−ブチル(5−アミノ−5−オキシペンチル)カルバミン酸塩(1.5g、6.94mmol)を含むエーテル(20ml)溶液に、1Mの塩酸を含むジオキサン(10ml)を添加し、この反応混合物を、1時間撹拌した。この沈殿物を濾過し、この寒冷エーテルで洗浄し、白色の泡として所望の化合物(lg、収率98%)を得た。
1H NMR (300 MHz, D6 DMSO) δ 1.50 (s, 2H), 2.04 (s, 2H), 2.46 (s, 2H), 2.69 (app d, 2H), 7.34 (s, 2H), 8.04 (s, 3H)
3,ll−ジクロロ−6−メチル−6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン 5,5−ジオキシド(lg、3.05mmol)を含むアセトニトリル(50ml)溶液に、5−アミノペンタミド(pentamide)塩酸塩(0.465g、3.05mmol)の添加した後、トリエチルアミン(2ml)を0℃で添加し、この混合物を1時間撹拌した。この反応混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 メタノール:ジクロロメタン(1:10))により分離し、0.85gの黄褐色の泡としての所望の化合物(収率68%)を得た。
[M/Z M+l = 408], 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.23−1.26 (m, 4H), 2.05 (s, 2H), 2.1(s, 1H), 2.15 (s, 1H), 3.19 (s, 3H) 5.68 (s, 1H), 7.20−7.50 (m, 7H), 7.93 (s, 1H)
a)5−エトキシ−3,3−ジメチル−5−オキソペンタン酸
3,3−ジメチルグルタル酸無水物(9.0g、63.4mmol)およびジメチルアミノピリジン(0.77g、6.3mmol)を含むトリエチルアミン(8.8ml、63.4mmol)およびエタノール(75ml)懸濁液を、一晩還流で加熱した。このエタノールを真空下で除去し、この残存物を、酢酸エチル(150ml)に溶解し、クエン酸(1、3×100ml)、水、で連続して洗浄し、MgSO4上で乾燥させて真空下で濃縮し、さらなる精製をすることなく次のステップで使用される無色の油状としての所望の化合物(11.06g,100%)を得た。
[M/ZM+l=188]
5−エトキシ−3,3−ジメチル−5−オキソペンタン酸(10g、53.3mmol)を含むTFF(250ml)溶液に1MのボランTHF(53.3ml)を1時間にわたって添加した。この反応混合物を、室温で6時間撹拌し、その後、メタノール(100ml)をこの反応混合物に添加し、真空下で濃縮した。これをさらに2回繰り返し、さらなる精製をすることなく、次のステップで使用される無色の油状としての所望の化合物(9g、97%)を得た。
[M/ZM+l=174]
エチル 5−ヒドロキシ−3,3−ジメチルペンタノエート(8.5g、48.8mmol)をジクロロメタン(350ml)中に溶解し、0℃の氷浴中で撹拌した。この溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(22.76g、53.7mmol)を数回に分けて添加し、この反応物を0℃、1時間で撹拌した。この反応物を、Na2S2O3(68g、400mlの水に含まれている)およびNaHCO3(飽和、水性、400ml)の溶液と、10分間撹拌することにより反応停止させ、いずれかの反応していないデス・マーチン試薬を破壊した。この反応混合物を分取ロート内へ注ぎ、酢酸エチル(3×300ml)で抽出した。この有機相を集め、鹹水(80ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空下で濃縮して、油として同定される8.05g(収率95%)のほぼ純粋な産物を得た。
[M/Z M+l = 186]. 1H NMR (300 MHz, CDC13) δ 1.15 (s, 6H),2.40 (s, 2H), 2.50 (m, 2H), 3.12(d,3H, J = 7Hz) , 4.10 (m, 2H) 9.85 (s 1H)。
ll−アミノ−3−クロロ−6−メチル6,ll−ジヒドロベンゾ[c,f][l,2]チアゼピン5,5−ジオキシド(1.5g,4.86mmol)を含むジクロロエタン(100ml)撹拌懸濁液に、トリエチルアミン(2.7ml、20mmol)およびエチル 3,3−ジメチル−5−オキソペンタノエート(0.92g、5.34mmol)を添加し、アルゴン下、室温で、半時間撹拌した。その後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.13g、5.34mmol)を反応混合物に添加して、連続的に撹拌し、この反応混合物をさらに24時間撹拌した。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水に続き、4%の水性水素化ナトリウム溶液で洗浄した。この組み合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて濃縮し、次のステップにもたらされる粗製化合物(2.1g)を得た。
[M/Z M+l = 466] H NMR (300 MHz. CDC13) δ 1.22 (s, 6H),2.39 (s, 2H), 2.61( broad m, 2H), 3.12 (d,3H, J = 7Hz), 3.24 (s, 3H), 4.10 (m, 2H), 5.47 (s, 1H), 7.3−7.6 (m, 7H), 7.91 (s, 1H)
300μlのLeibovitz培地中で、この試験化合物(1μM)を冷凍保存したビーグル犬の300万の細胞/mlの肝細胞を合計90分間インキュベートした。この期間、25μlの一定分量が、1、10、30、50、70、および90分採取され、アセトニトリルで反応停止された。反応停止した試料を、沈殿したタンパク質がペレットとなるまで遠心し、LC−MS−MS(タンデム質量分析計に接続した高性能の液体クロマトグラフィー)分析のため、上清を除去して残存する元の試験化合物の量を定量化した。この第1の消失速度定数(k)は、時間に対する残存する元の試験化合物の自然対数のプロットから決定され、代謝安定度の半減期(T1/2)を計算するために使用し、ここで、T1/2=LLn2/kであって、k=消失速度定数である。この結果を以下の表に示す。
PPB,%結合、は、タンパク質と結合した化合物のパーセンテージを表す。
PPB,Fuは、タンパク質と結合していない化合物の画分を表す。
スライス標本
外科手術を行った生後15から20日のオスのSDマウスを本研究で使用した。この実験の日に、動物を、イソフルランを使用して麻酔し、脱臼させ、斬首した。この脳を除去し、400μmの傍矢状の厚さの脳のスライスを、Leica VT1000Sを使用して調製した。スライスは、電気生理学的な記録が開始される前に、スライスした後に1時間室温で、以下の95%O2/5%CO2の混合物と泡立てた(mM単位、水性溶液で説明される)127 NaCl、1.9 KC1、1.2 KH2PO4、2.4 CaCl2、1.3 MgCl2、26 NaHCO3、および10 D−グルコースの組成の人工脳脊髄液(ACSF)に保存された。
海馬CA1交連神経連合性(c/a)シナプスからのAMPAカイニン酸のEPSCのホールセルの記録を、当業者に知られている方法、たとえば、Kole(Eur. J. Neurosci 16, 807−816 (2002)を使用して得てもよい。特に、スライス調製してから1時間後に、95%O2/5%CO2の混合物と泡立てた以下の(mM、水性溶液)127 NaCl、1.9 KC1、1.2 KH2P04、2.4 CaCl2、1.3 MgCl2、26NaHCO3、および10D−グルコースの組成の4−10ml.min−1の比率でACSFと連続的に灌流するオーダーメードのチャンバーに個々のスライスを移動する。Multiclamp 700B増幅器を使用したパッチクランプの技術を使用して海馬CA1ピラミッド状ニューロンから、室温でホールセルの記録を行った。薄いホウケイ酸ガラスからパッチピペット電極を抜き出し、以下の(mMの)、140K−グルコン酸、10 KC1、1 EGTA−Na、10 HEPES、2 Na2ATPの組成の細胞内水性溶液で満たした際に、3および8MΩの間の抵抗を有した。モル浸透圧濃度およびpHを、スクロースおよびKOHで、310mOsmおよび7.4に調整した。ニューロンに記録され、記録したピペットに対して200から500μm下位のシナプス後電流を刺激するために、シャッファー側枝経路内に配置した双極性同心上刺激電極でシナプス反応を引き起こす。刺激は、1から10Vであり、0.2秒持続した。0.1Hzの頻度の刺激を使用した。シナプスの電流の値は、6つの実験の平均を示した。記録を室温で実行した。(すなわち、試験化合物のない)対照となるEPSC値を、試験化合物を適用する前に少なくとも10分間記録した。この10μMの試験化合物を浴槽に適用した。実施例2の化合物の代表的な電気生理学的記録を図1に示し、この図は、この化合物が海馬のCA1領域において興奮伝達を促進することを示す。EPSCパラメータにおける変化を、対照のパーセンテージとして計算し、平均値±S.E.M(n=6)として表した。
Claims (28)
- 式1
式中、
R1およびR3が、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R2がハロを表し、
R4およびR5が、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはR4およびR5は、3員、4員または5員の脂環を共に形成し、各アルキル基およびアルケニル基が、それぞれ独立して任意に、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上が挿入される、ならびに/あるいは、ハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、−OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
R6が、−C(O)OR9、−S(O)2OR9、または−C(O)N(R7)R8を表し、
Xが、O、N(R7)、S、S(=O)、S(O)2、またはC(R10)(R11)を表し、
R7およびR8が、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、HまたはC1−C6アルキルを表し、
R9が、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表し、各アルキル基およびアルケニル基が、それぞれ独立して任意に、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上に妨害され、ならびに/またはハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、−OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
R10およびR11は、本明細書で使用される際にはそれぞれ独立に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはR10およびR11は、3員、4員または5員の脂環を共に形成し、各アルキル基およびアルケニル基が、−O−、−S−または−N(R7)−のうちの1つ以上が任意に挿入される、ならびに/あるいは、ハロ、−CN、−NO2、−C(O)N(R7)R8、−C(O)R7、−C(O)OR7、−N(R7)R8、−OR7から選択される1つ以上の置換基により置換および/または終結され、
mは1および10を含む1〜10の整数であり、
ただし、XがC(R10)(R11)を表す場合、R4、R5、R10、R11がHではない、
化合物、その薬学的もしくは獣医学的に許容可能な塩、または、これらのいずれかの薬学的もしくは獣医学的に許容可能な溶媒和化合物。 - R1がC1−C6アルキル、好ましくはメチルを表す、請求項1に記載の化合物。
- R2がクロロを表す、請求項1または2に記載の化合物。
- R3がHまたはC1−C4アルキル、好ましくはHを表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
- R4およびR5が、それぞれ独立してH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはアルケニルを表すか、またはR4およびR5は、3、4、もしくは5員の脂環を共に形成する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
- R4およびR5が、それぞれ独立して、HまたはC1−C6アルキルを表す、請求項5に記載の化合物。
- R4およびR5が同一であり、好ましくはR4およびR5の両方がHを表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
- R6が−C(O)OR9または−C(O)N(R7)R8、好ましくは−C(O)OR9を表す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
- R9がHまたはC1−C6アルキル、好ましくはHを表す、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
- XがC(R10)(R11)を表し、R10およびR11が、それぞれ独立に、H、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルを表すか、またはアルケニルを表すか、またはR10およびR11が、3員、4員または5員の脂環を共に形成する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
- R10およびR11がそれぞれ独立してHまたはC1−C6アルキルを表し、好ましくは、それぞれ独立にC1−C6アルキルを表す、請求項10に記載の化合物。
- R10およびR11が同一である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
- Xが、O、S、S(=O)、S(O)2、またはN(R7)であり、好ましくはXがOを表す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
- mが1および4を含む1〜4である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
- R1がメチルを表し、
R2がクロロを表し、
R3がHを表し、
R4およびR5が両方ともHを表し、
R6が−C(O)OR9を表し、
R9がHを表し、
XがOを表し、mが4である、
請求項1に記載の化合物。 - 式(I)の化合物が、式(I)のアスタリスク(*)で示す脂肪族炭素に対して(R)または(S)エナンチオマーを実質的に含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
- 薬学的に許容可能なアジュバント、希釈剤、またはキャリアーと共に、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはこれらのいずれかの薬学的に許容可能な溶媒和化合物を含む化合物を含む薬学的組成物。
- 前記組成物が、12時間を超える持続作用時間を有する、請求項18に記載の薬学的組成物。
- 前記組成物が、経口投与用である、請求項18または19に記載の薬学的組成物。
- 前記組成物が、肺吸入などの吸入投与または局所投与用である、請求項18または19に記載の薬学的組成物。
- ヒトの薬物としての使用のための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、またはこれらのいずれかの薬学的に許容可能な溶媒和化合物、または上述のいずれかを含む薬学的組成物。
- ヒトの中枢神経系の医学的状態または障害の治療に使用するための、請求項22に記載の化合物または薬学的組成物。
- ヒトの胃腸管系、気道、および/または皮膚の医学的状態または障害の治療に使用するための、請求項22に記載の化合物または薬学的組成物。
- ヒトの中枢神経系、胃腸管系、気道、および/または皮膚の医学的状態または障害を治療または予防する方法であって、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、またはこれらのいずれかの薬学的に許容可能な溶媒和化合物、または上述のいずれかを含む薬学的組成物の治療有効量を、このような治療を必要とするヒトに投与することを含む、方法。
- ヒトの中枢神経系、胃腸管系、気道、および/または皮膚の医学的状態または障害を治療するための、請求項1〜16のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、またはこれらのいずれかの薬学的に許容可能な溶媒和化合物、または上述のいずれかを含む薬学的組成物の使用。
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