JP2014510662A - 転換式コンテナ - Google Patents

Abstract

本発明は、コンテナを締め付け、取り扱い、留め付けるための取付具（１２）を備えるコンテナに関し、前記取付具（１２）のそれぞれが、前記コンテナの非展開位置において前記コンテナのコーナーに配置され、前記コンテナが、前記非展開位置において長手方向寸法および横方向寸法を有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、転換式コンテナに関し、この転換式コンテナは、非展開構成においては、あらゆる輸送コンテナと同様に、持ち上げる、操作する、または留め付けることが可能であり、展開構成においては、自律型浮体構造物を形成する。

互いに固定されると、海、川、または湖への石油流出事故に対処するためのボートを形成することができる浮遊コンテナが知られている。このようなコンテナは、有利には、航空機または船による油膜に対処するための手段を非常に迅速にルーティングすることを可能にする。船の場合には、石油流出事故が発生した船がコンテナ船であるときには、このような浮遊海洋コンテナがすでに搭載されていることがある。

しかし、このタイプのボートは、それぞれ特定の機能を有する複数の異なるコンテナを必要とし、これらのコンテナはすべてボートの形成および正確な操作に欠かせないものである。

さらに、このタイプのボートは、貯蔵能力が比較的低いと同時に、特に荒海では浮力が制限される。

したがって、本発明の目的は、簡単な設計および使用様式の浮遊輸送装置を提案することであり、この浮遊輸送装置は、非展開構成において貨物を輸送するためのコンテナの寸法を有し、例えば標準的な港湾設備でこの装置を保持し、取り扱い、固定するための取付具を含み、展開構成においてボートを形成する。

本発明の別の目的は、非展開構成における所与の長手方向寸法および所与の横方向寸法、すなわちコンテナの長手方向寸法および横方向寸法から、ボートの積載能力を大幅に高めるためにデッキ面積を最大化し、かつ展開構成において可能な最良の浮力をもつために船体容積を最大化したこの種の浮遊輸送装置を提供することである。

したがって、非展開構成、すなわちコンテナ構成におけるこの輸送装置の寸法は、小さいことが有利であり、それにより、トラック、船または貨物航空機により輸送可能になる。

貨物を輸送するためのあらゆるコンテナの場合における、この種のコンテナの別の課題は、構造部品のすべてが内部に含まれることであり、結果として、このコンテナの自由壁により画定される平行六面体から突出することがないため、複数のこのようなコンテナを積み重ね、かつ／または並置することができるようになる。

より概括的には、本発明は、ボートに転換可能なコンテナの外形により画定される平行六面体の中で失われる空間を最小にして、このボートのデッキの有用な寸法を最大化することを目的とする。

このために、本発明は、このコンテナを保持し、取り扱い、固定するための取付具を含むコンテナに関し、これらの取付具のそれぞれが、コンテナの非展開構成においてこのコンテナのコーナーに配置され、前記コンテナが、この非展開構成において長手方向寸法および横方向寸法を有する。

本発明によれば、
− 前記非展開構成において、前記コンテナがｎ個の箱の積層体により構成され、ｎ≧３であり、前記箱の少なくとも１つが、前記箱の他の２つの間に、前記箱の他の２つに少なくとも部分的に接触して配置され、前記箱の少なくとも一部が互いに接続されて剛性構造を形成し、前記コンテナの少なくとも一部が水密であり、
− 前記非展開構成において、前記箱が互いに少なくとも部分的に接触し、前記コンテナが内接可能な平行六面体が存在するように、箱の数ｎおよび／または前記箱のそれぞれの寸法が決定され、次いで、この平行六面体の壁が少なくとも部分的に前記積層体の自由壁により形成され、一方における前記箱間の空の空間と、他方における前記積層体の自由壁と前記平行六面体の間の空の空間との累積百分率が、前記平行六面体の内部容積の０．１％から１５％の間であり、
− 前記箱の少なくとも一部が、前記非展開構成と展開構成との間で可動であり、展開構成において、このように展開された全体が、非展開構成にある前記コンテナの前記長手方向寸法および／または横方向寸法よりも大きい長手方向寸法および／または横方向寸法を有する浮体構造物を形成して、非展開構成にある前記コンテナの面積の少なくとも２倍よりも大きい、最大化された載荷面積を有するようにする。

言い換えると、非展開構成にある前記コンテナによって各壁が少なくとも部分的に構成された平行六面体、およびより最適には直角平行六面体もしくは立方体が見られ、このコンテナは、この非展開構成において少なくとも３つの箱から構成される。

「積層体の自由壁」という表現は、コンテナの非展開構成において箱および取付具のすべての形状によって画定される、積層体の外被を指す。

「一方における少なくとも部分的に互いに接触する前記箱間の空の空間と、他方における前記積層体の自由壁と前記平行六面体の間の空の空間との累積百分率」という表現は、一方における平行六面体の内部容積に対する、互いに少なくとも部分的に接して配置された箱の壁間の空の空間の百分率（したがって、これらの壁はこの平行六面体の内部容積内に完全に配置される）と、平行六面体の内部容積に対する、前記積層体の自由壁と前記平行六面体の間の空の空間の百分率との合計を指す。

当然、この百分率は、箱の内側に配置された、例えば、積荷および／または油圧供給回路を受けることが意図された中空箱に起因する空の空間を考慮したものではない。

例えば、最初の場合、空の空間が、２つの重なった可動箱間に空の空間を生じさせる切頭三角形状の可動箱に起因するものであり得る。

平行六面体の内部容積は、当業者に知られている。例示の目的のみで、直角平行六面体について、内部容積が式Ｖ＝Ｌ×Ｉ×Ｈにより与えられ、ここでＬはこの直角平行六面体の長さ、Ｉは幅、Ｈは高さである。

前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するためのこのような取付具は、コンテナの保持、固定、および積替えを可能にするコーナー取付具としても知られている。

このような取付具は、コンテナのコーナーに配置され、少なくともこれらのコーナーは、加えられる力に耐えるのに十分な剛性を有するために堅固である。

このコンテナの種々の特定の実施形態において、それぞれが特定の利点を有し、以下の通り、多くの可能な技術的組合せを受け入れる。
− 前記コンテナの非展開構成において、平行六面体の頂点の少なくとも一部が、前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するための取付具の１つを含み、このコンテナの要素は前記平行六面体から突出して配置されない。

したがって、コンテナが平行六面体内に完全に内接される。例示の目的のみで、このコンテナの非展開構成から展開構成へ可動箱を移動させることのできるアクチュエータが、平行六面体から突出して配置されない。
− 一方における前記箱間の空の空間と、他方における前記積層体の自由壁と前記平行六面体の間の空の空間との累積百分率が、前記平行六面体の内部容積の１０％未満である。
− コンテナの展開構成において、前記浮体構造物の船体が、非展開構成にある前記コンテナの長手方向寸法または横方向寸法の２倍よりも大きい長手方向寸法または横方向寸法を有する。

したがって、例として、前記コンテナの展開構成において、前記浮体構造物の船体が、非展開構成にある前記コンテナの長手方向寸法の２倍よりも大きい、船首から船尾までの長手方向寸法を有する。
− 前記可動箱が、１つまたは複数の固定箱を備える固定ユニットに関節式に接続される。

有利には、このような可動箱が、ヒンジにより固定ユニットに関節式に接続される。このヒンジは、好ましくは２つの軸を有するヒンジである。

この２つの軸を有するヒンジは、２軸ヒンジとしても知られており、２つの偏心ヒンジ・ピンを担持する中間部分に接続された２つの関節部分を備える。
− コンテナが可動箱のみから構成され、これらの箱が互いに関節式に接続され、より最適には、２軸ヒンジにより互いに接続される。
− このコンテナは、このコンテナの非展開構成から展開構成へ、かつその逆へ可動箱を移動させるためのアクチュエータを備える。

可動箱は、好ましくは、１つまたは複数の固定箱を備える固定ユニットにヒンジにより関節式に接続され、これらのアクチュエータが、電動ヒンジ、または前記ヒンジを開閉するための手段を備えたヒンジである。

例示の目的のみで、前記ヒンジを開閉するためのこのような手段は、例えば、電力源、油圧源または空気圧源により動力供給される回転アクチュエータを含む。この動力源およびその分配回路は、好ましくは、コンテナの箱の１つに配置される。

あるいは、ヒンジを開閉するための手段が遠隔で設置されるため、ヒンジ自体に組み入れられなくてもよい。例示の目的のみで、このような手段は、線形アクチュエータまたはケーブル・システムまたは外部クレーンとすることができる。
− 可動箱が相補的な外形を有し、コンテナの非展開構成において協働して、１つまたは複数の固定箱を備える固定ユニットとともにアセンブリを形成するようになっており、アセンブリの自由壁が、平行六面体もしくはほぼ平行六面体、およびより最適には直角平行六面体もしくは立方体を画定する。

例示の目的のみで、したがって可動箱が、三角形または切頭三角形の外形を有することができる。

可動箱の三角形状により、浮体構造物の移動の優先方向がないことが確実になるため、有利には浮体構造物が両頭である。
− 展開構成における前記コンテナの外面は、平面またはほぼ平面であるため、浮体構造物のデッキが平面またはほぼ平面である。
− コンテナは、前記浮体構造物が自走式になるよう、少なくとも１つの推進システムを備える。

この推進システムは、好ましくは、少なくとも浮体構造物の長手方向軸に対して横方向、または長手方向軸に平行な方向へ浮体構造物を移動させることができる。
− 前記箱の少なくとも１つが、積荷を受けるように中空である。
− 前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するための前記取付具が、少なくとも８個あり、前記取付具が、非展開構成において前記コンテナの最端コーナーに配置され、前記取付具が、前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するために標準ＩＳＯ設備と協働することが意図されている。
− コンテナが、２つ以上のコンテナを縁部同士または端部同士で接続可能にする相互接続手段に接続されて、一体型積込みアセンブリを形成し、コンテナの最端コーナーに、前記一体型アセンブリを保持し、取り扱い、固定するための取付具が配置される。
− コンテナが、前記浮体構造物の浮力を上昇させることのできる、独立して、または別の方法で膨張可能な要素を備える。

このような膨張式要素は、有利には、この目的で、このコンテナの側縁部に設けられたハウジングに受けられる。したがって、緊急時には、コンテナは、このような膨張式要素を収縮させる必要なく、展開構成から非展開構成に移ることができる。

あるいは、または加えて、このような膨張式要素を、１つまたは複数の箱の底部に配置されたハウジングから展開させることができ、膨張式要素は、展開時にこのような要素の下に配置される。

このような膨張式要素は、好ましくは、浮体構造物の安定性および浮力を確保するように寸法付けされる。

最低限として、このような膨張式要素が、円形の基本断面を有する。しかし、安定性を高め（浮力慣性を増加し）、前方移動に対する抵抗を高め（流体力学的抗力を低下させ）、かつ浮力を高める（損失浮力量を制限する）ために、このような膨張式要素が、台形または矩形由来の基本断面を有し、この断面が非常に角丸のコーナーをもつ縁部と連続面とを有して、形状の破壊を最小限にする。

有利には、これらの膨張式要素の内面が、流れに面して配向される小さな斜面を有することになる。

あるいは、かつ並置された円形断面膨張式要素の流体力学的抗力を低下させる目的で、可撓性の壁が下部に対して接線方向に保持され得るため、この特徴により、形状の一部の連続性を回復させることができる。

コンテナは、好ましくは、このような膨張式要素を動力源、例えば空気圧動力源から、独立して、または別の方法で膨張させるためのフィーダ回路を備える。例示の目的のみで、このような膨張式要素は、膨張式プディング・フェンダである。この動力源は、例えば箱の１つに配置され得る。

漏れまたは温度変動から生じ得る圧力損失を補償するために、各膨張式要素が膨張する圧力を検証する圧力センサ等のプローブを使用する動力源のサーボ制御によって、膨張式要素の膨張圧力が制御され調節される。
− コンテナが、格納式または非格納式の車輪を備える。

このコンテナは、好ましくは、延長ユニットごとに、格納式または非格納式の少なくとも２つの車輪を備える。当然、中央箱は、非展開構成においてコンテナを陸路で移動させるための、格納式または非格納式の少なくとも一対の車輪を備えることができる。

有利には、コンテナの車輪の少なくとも２つが操舵可能である。さらに、前記車輪の少なくとも２つが、好ましくは駆動車輪である。

このコンテナは、展開構成において水陸両用車両を形成する。
− 前記コンテナが、ロック手段を備える。

このようなロック手段は、向かい合わせに配置された、前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するための２つ以上の取付具と協働するように設計されたロックを備えることができる。例示の目的で、このようなロックは、回転二重ロック（「ねじれロック」としても知られる）とすることができ、取り付けられた先端が対向し、向かい合わせに配置された２つの保持取付具の間に配置され、コンテナが完全に拡張する前に設置される。別の実施形態によれば、または加えて、ロック手段は、ピンまたはボルト固定ラグ等の留め具を備えることができる。

あるいは、コンテナが展開構成において自己ロック可能であり、自己ロックは、拡張アクチュエータにより生じる力によって確保される。

例示の目的のみで、自己ロックを、コンテナを拡張するための油圧アクチュエータ上の積荷保持弁により確保することができる。
− このコンテナは、ＩＳＯ１０フィート、２０フィート、３０フィート、４０フィートもしくは４５フィート輸送コンテナ、あるいはＩＳＯ標準６６８もしくは１４９６−１、または海路、河川、陸路、鉄道もしくは空路による多モード輸送で使用される任意の他の機関もしくは標準によって定義された任意の他の大きさの標準コンテナの寸法を有する。
− 有利には、非展開構成にあるコンテナが浮遊して、例えば自動または遠隔で海に浮かべられて展開され、船を形成することができるようにする。

コンテナが自動で展開される場合、コンテナは、例えば、ヒンジに動力を供給し、開放位置から閉鎖位置への移動を確実にするための油圧動力回路に接続される１つまたは複数のプローブを備える。水中にコンテナがあることを検出するこのようなプローブにより、十分な安定性が確実に得られ、コンテナがある場合には、油圧動力源にメッセージを送り、ヒンジに動力を供給してヒンジを作動させる。ヒンジの作動によって、コンテナが非展開構成から展開構成へ移る。

コンテナが遠隔制御される場合、コンテナは、制御ユニットに接続された少なくとも１つの受信機または送受信機を備え、送受信機は、油圧源の作動を制御し、ヒンジに動力を供給してヒンジを作動させる。

本発明はまた、展開構成にある、前述したような少なくとも２つのコンテナを備える船舶であって、このようなコンテナが互いに接続されて一体型浮体構造物を形成する船舶に関する。

このような展開構成にあるコンテナを、端部同士および／または縁部同士で組み立てることができる。

添付図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。

本発明の第１の実施形態による、非展開構成にあるコンテナの概略正面図である。 展開構成にある図１のコンテナの概略図である。 本発明の第２の実施形態による、非展開構成にあるコンテナの概略正面図である。 拡張プロセスにおける図３のコンテナの概略図である。 展開構成にある図３のコンテナの概略図である。 本発明の第３の実施形態による、非展開構成にあるコンテナの概略正面図である。 拡張プロセスにおける図６のコンテナの概略図である。 展開構成にある図６のコンテナの概略図である。 本発明の第４の実施形態による、非展開構成にあるコンテナの概略斜視図である。 拡張プロセスにおける図９のコンテナの概略図である。 展開構成にある図９のコンテナの概略図である。 展開構成にある、膨張式要素を有するコンテナの概略断面図であり、簡単にするために、展開構成にあるコンテナが単一ユニットの形で表されている。

図１および図２は、本発明の第１の実施形態による、非展開構成および展開構成にある転換式コンテナを示す。

このコンテナは、長手方向寸法を有する中央箱１のみから構成され、その端部に、２軸ヒンジ４〜７によって中央箱１に接続された延長ユニット２、３が配置される。

各延長ユニット２、３は、以下で端箱とも呼ばれる単一の箱から構成され、この箱は、一対の２軸ヒンジ４〜７により中央箱１に関節式に接続される。あるいは、各延長ユニット２、３が、互いに接して配置された２つの箱を備えることが可能なこともある。

ここで、このようなヒンジ４〜７は回転油圧アクチュエータを備える。したがって、コンテナは、油圧動力源と、この油圧流体（図示せず）を分配するための回路とを備えて、種々のヒンジ４〜７に動力を供給することにより、これらの開閉を可能にする。結果として、コンテナは完全に自律型となる。

切頭三角形の外形を有する端箱２、３は、一部が互いに重ね合わされ、中央箱１の上に重ねられる。したがって、コンテナの非展開構成において、端箱の一方が、中央箱１と他方の端箱３との間に配置される。各端箱２、３は、中央箱１の長手方向寸法の半分よりも大きい長さを有する。

有利には、このような箱１〜３の少なくとも１つが中空であり、積荷および／またはコンテナの正確な操作に必要な機器もしくは装置を受ける。

各箱１〜３は水密であり、浮遊箱を形成する。

コンテナの非展開構成では、端箱２、３および中央箱１の自由外壁が実質的に直角平行六面体８を画定し、すなわち、このコンテナは、非展開構成において、この直角平行六面体８（輪郭を点線で示す）に内接し得る。当然、この直角平行六面体８から突出して配置される、コンテナの構造的要素がないため、保管もしくは輸送の観点から、このコンテナを他のコンテナに積み重ねることができ、かつ／または他のコンテナに接して配置することができる。

非展開構成にあるコンテナは、箱１〜３間、および直角平行六面体８の壁間の空洞または空の空間９、１０（陰影領域）によって、直角平行六面体８から離れる。

ここで、この直方体は、ＩＳＯ２０フィート海洋輸送コンテナと等しい寸法を有するため、有利には、いかなる特別な設備または機器も必要とせずに、この直方体を任意のＩＳＯ標準コンテナと同様に、持ち上げる、輸送する、操作する、積替えする、または固定することができる。

さらに、端箱２、３の間に空の空間１１（陰影領域）があるため、この直角平行六面体８の内部容積は、非展開構成にあるコンテナによって完全に満たされることはない。

一方における互いに少なくとも部分的に接して配置された前記箱１〜３間の空の空間と、他方における箱１〜３によって形成された積層体の自由壁と直角平行六面体８の間の空の空間との累積百分率は、ここでは陰影領域９、１０、１１の合計であり、すなわち８％である。

このコンテナは、各コーナーに、コンテナを保持し、取り扱い、固定するための取付具１２を備える。したがって、コンテナは、非展開構成においてコンテナの最端コーナーに配置される８個の取付具１２を備える。

２軸ヒンジ４〜７の作動により、コンテナの非展開構成から展開構成への移行が確実になる。展開構成では、端箱２、３が中央箱１の長手方向延長部を形成し、このように展開された前記アセンブリが浮体構造物を形成し、その船体が、この中央箱１の長手方向寸法の２倍よりも大きい長手方向寸法を有する。

第１の端箱２がコンテナの非展開構成と展開構成との間で１８０°の回転を生じさせる一方、他方の端箱３はこのような２つの構成の間で１８０°よりも小さい回転、ここでは約１６７°の回転を生じさせる。これら２つの異なる回転により、浮体構造物に平面またはほぼ平面のデッキが確実に作り出される。

回転角度が１８０°よりも小さく、コンテナの展開構成において端箱３に接して配置されることが意図される中央箱１の端壁１３が、接触するこの端箱３の傾斜面１４に相補的な傾斜形状を有するため、このような２つの傾斜壁１３、１４間に形成される角度は回転角度の値に等しい。

２軸ヒンジとも呼ばれる２つの軸を有する各ヒンジ４〜７は、２つの固定部を備え、この固定部は、それぞれ箱１、３に接続され、または箱１、３の一体部分を形成し、このヒンジの２つのヒンジ・ピンの一方を支持する。これらの２つのヒンジ・ピンは、１つまたは複数のリンクにより接続され、回転軸の偏心を確実にする。

各箱１〜３は、水密な外被を形成するアルミニウム壁を有する。このように形成された各箱１〜３は、展開構成と同様に非展開構成においても、コンテナが受ける局所的な力および全体的な力に耐えるように設計された補強材を長手方向および横方向に網状にすることにより構造化される。

したがって、このような箱１〜３のそれぞれが、小屋、車両（トラック等）、機器および／または人等の重荷重を受けることができる耐荷重構造を形成する。端箱２、３の三角形状はさらに、中央箱１によって荷重に十分に耐えることを確実にし、積荷を運ぶためにこのような箱２、３の端部または先端を使用できるようにする。したがって、耐荷重構造の載荷面積が大きく増加するため、有利である。当然、２軸ヒンジ４〜７は、非展開構成、すなわちコンテナ構成と同様に、展開構成、すなわち浮体構造物構成においても重荷重に耐えるように寸法決めされる。

あるいは、このような箱１〜３を、鋼、ステンレス鋼、銅ニッケル合金、ポリマーまたはより一般的には複合材料から作製することができる。

図３〜図５は、本発明の第２の実施形態による、非展開構成、拡張プロセス、および展開構成にある転換式コンテナを示す。図１および図２の要素と同一の参照符号が付された図３〜図５の要素は、同一対象を表すため、以下では再度説明しない。

このコンテナは、非展開構成において外周が直角平行六面体を形成する点で、図１および図２を参照して説明したコンテナと異なる。本実施形態が好ましいのは、一方における箱１５〜１９の間の空の空間と、箱１５〜１９とこのコンテナが内接する直角平行六面体の壁の間の空の空間との累積百分率がゼロに近いからである。

これにより、この直角平行六面体の内部容積が、非展開構成にあるコンテナの材料により最大まで確実に占められて、このコンテナを拡張させることにより得られる浮体構造物のデッキ面積が最大化される。

ここで、このコンテナは５個の箱１５〜１９を備え、そのうちの１つの箱１５のみが固定され、他の箱１６〜１９は可動である。これらの可動箱のうちの２つ１６、１７が２つの他の箱１５、１８、１９の間に配置され、すべての箱１５〜１９が互いに接して配置される。

可動箱１５〜１９を展開することによりデッキ面２０が形成され、このデッキ面２０の長手方向寸法は、コンテナの非展開構成において可動箱１６〜１９が上に重ねられる固定箱１５の長手方向寸法の２倍よりも大きい。

ここで、箱が、一対の２軸ヒンジ４〜７、２１、２２により別の箱に関節式に接続されて、これら２つの箱の１つが他の箱に対して移動できるようにする。

図６〜図８は、本発明の第３の実施形態による、非展開構成、拡張プロセス、および展開構成にある転換式コンテナを示す。図１および図２の要素と同一の参照符号が付された図６〜図８の要素は、同一の対象を示すため、以下では再度説明しない。

このコンテナは、非展開構成において外周が直角平行六面体を形成する点で、図１および図２を参照して説明したコンテナと異なる。

ここで、このコンテナは６個の箱２３〜２８を備え、コンテナの拡張中にこれらの箱が可動であり、コンテナの展開構成において浮体構造物を形成する。浮体構造物の長手方向寸法は、非展開構成にあるコンテナの長手方向寸法よりも大きい。したがって、この浮体構造物は、増加した平面デッキ面積を有する。

これらの箱２３〜２８は、前述した２軸ヒンジ４〜７、２１、２２により関節式に互いに接続される。

図９〜図１１は、本発明の第４の実施形態による転換式コンテナを示す。

このコンテナは、非展開構成において、等しい寸法を有する３つの箱３０〜３２の積層体を備え、したがってこれらの箱は互いに重ねられる。

このような箱３０〜３２はさらに、互いに関節式に結合されて、２つの連続した箱がその側縁部のそれぞれの上で少なくとも２つの接続アーム３３〜３８により互いに接続され、このような接続アーム３４、３７の１つが３つの箱３０〜３２に共通である。

２つの連続した接続アームが２つの連続した箱とともに形成され、変形可能な平行四辺形を接続し、このような箱の１つが、前記コンテナの前記非展開構成から積層体中のすぐ下の箱に対して移動すると、その箱が積層体中のすぐ下の箱に対して円形並進運動する。

３つの箱３０〜３２を接続する接続アーム３４、３７は、有利には、非展開構成と展開構成の間で、およびその逆で、コンテナのすべての箱を同時かつ均一に確実に移動させる。

これらの接続アーム３３〜３８は、有利には、箱３０〜３２の自由壁により画定された直方体４０から突出して配置されるコンテナの構造的要素がないようにするために、この目的で設けられた側部ハウジング３９に受けられて、このコンテナが、保管または輸送のために積み重ねられ、かつ／または他のコンテナに接して配置され得るようにする。このような側部ハウジング３９は、ここでは箱３０〜３２の側縁部の凹部に対応する。

接続アーム３３〜３８は、回転時に可動となるように箱３０〜３２に取り付けられて、このような箱のそれぞれの相対移動を可能にする。これらの接続アーム３３〜３８は、例えばリンクを備える。

コンテナの展開構成において箱が端部同士を合わせて配置されるときに、別の箱の面に接触することが意図された、箱３０〜３２の１つまたは複数の面４０、４１は、コンテナの展開構成において協働することが意図された面と相補形状を有する。その結果、このように結合された２つの連続した箱の面が、浮体構造物を定位置にロックするように協働する。

非展開構成にあるこのコンテナは、直角平行六面体４２に内接することができ、非展開構成にあるコンテナは、箱３０〜３２間の空の空間と、この直角平行六面体４２の壁間の空の空間とによって、この直角平行六面体４２から離れる。この直角平行六面体４２の壁は、箱３０〜３２により形成される積層体の自由壁によって少なくとも一部が形成される。一方におけるこれらの箱３０〜３２間の空の空間と、他方における積層体の自由壁と直角平行六面体４２の間の空の空間との累積百分率は、この直角平行六面体の内部容積の１５％程度である。

図１２は、水上で展開構成にある、膨張式要素を有するコンテナの概略断面図であり、簡単にするために、展開構成にあるコンテナが単一ユニット４３の形で表される。

このような膨張式要素４４の１つが、台形由来の基本断面を有し、この断面が非常に角丸のコーナーを有する縁部と連続面とを有して、形状の破壊を最小限にし、かつ他の膨張式要素４５、４６が円形断面を有する。この２つの膨張式要素４５、４６は、ウェブ４７により互いに接続されて、これらの膨張式要素間の連続面により形状の破壊を最小限にする。

１ 中央箱、箱
２、３ 延長ユニット、端箱、箱
４〜７、２１、２２、２９ ２軸ヒンジ
８、４２ 直角平行六面体
９、１０、１１ 空間
１２ 取付具
１３ 端壁、傾斜壁
１４ 傾斜面、傾斜壁
１５〜１９、２３〜２８、３０〜３２ 箱
２０ デッキ面
３３〜３８ 接続アーム
３９ 側部ハウジング
４０ 直方体、面
４１ 面
４３ 単一ユニット
４４、４５、４６ 膨張式要素
４７ ウェブ

Claims (8)

1. コンテナを保持し、取り扱い、固定するための取付具を備えるコンテナであって、前記取付具（１２）のそれぞれが、前記コンテナの非展開構成において前記コンテナのコーナーに配置され、前記コンテナが、この非展開構成において長手方向寸法および横方向寸法を有する、コンテナにおいて、
   − 前記非展開構成において、前記コンテナがｎ個の箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の積層体により構成され、ｎ≧３であり、前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の少なくとも１つが、前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の他の２つの間に、前記箱の他の２つに少なくとも部分的に接触して配置され、前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の少なくとも一部が互いに接続されて剛性構造を形成し、前記コンテナの少なくとも一部が水密であり、
   − 前記非展開構成において、前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）が互いに少なくとも部分的に接触し、前記コンテナが内接可能な平行六面体（８）が存在するように、箱の数ｎおよび／または前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）のそれぞれの寸法が決定され、この平行六面体（８）の壁が少なくとも部分的に前記積層体の自由壁により形成され、一方における前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の間の空の空間と、他方における前記積層体の自由壁と前記平行六面体（８）の間の空の空間との累積百分率が、前記平行六面体（８）の内部容積の０．１％から１５％の間であり、
   − 前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）の少なくとも一部が、前記非展開構成と展開構成との間で可動であり、前記展開構成において、このように展開された全体が、非展開構成にある前記コンテナの前記長手方向寸法および／または横方向寸法よりも大きい長手方向寸法および／または横方向寸法を有する浮体構造物を形成して、非展開構成にある前記コンテナの面積の少なくとも２倍よりも大きい、最大化された載荷面積を有するようにする
   ことを特徴とするコンテナ。
2. 前記コンテナの非展開構成において、前記平行六面体（８）の頂点の少なくとも一部が、前記コンテナを保持し、取り扱い、固定するための前記取付具（１２）の１つを含み、前記平行六面体（８）から突出して配置される前記コンテナの要素がないことを特徴とする、請求項１に記載のコンテナ。
3. 一方における前記箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）間の空の空間と、他方における前記積層体の自由壁と前記平行六面体（８）の間の空の空間との累積百分率が、前記平行六面体（８）の内部容積の１０％未満であることを特徴とする、請求項１または２に記載のコンテナ。
4. 前記展開構成において、前記浮体構造物の船体が、非展開構成にある前記コンテナの前記長手方向寸法または横方向寸法の２倍よりも大きいか、または等しい長手方向寸法または横方向寸法を有することを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載のコンテナ。
5. 前記可動箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）が、１つまたは複数の固定箱を備える固定ユニットに関節式に接続されることを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載のコンテナ。
6. 前記コンテナの前記非展開構成から前記展開構成へ、また前記展開構成から前記非展開構成へ前記可動箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）を移動させるためのアクチュエータを備えることを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載のコンテナ。
7. 前記可動箱（１〜３、１５〜１９、２３〜２８）が、ヒンジ（４〜７、２２、２２、２９）、より良好には２つの軸を有するヒンジにより前記固定ユニットに接続されることを特徴とする、請求項５または６に記載のコンテナ。
8. 前記可動箱の少なくとも一部が、ヒンジ、より良好には２つの軸を有するヒンジによりにより互いに接続されることを特徴とする、請求項１から７のいずれか一項に記載のコンテナ。

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