JP2014506847A - 過剰架橋されたエラストマー系材料製の払拭部材 - Google Patents

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Abstract

本発明は、エラストマー系材料を含む払拭部材(10)であって、エラストマー系材料の外部表面の少なくとも一部にコーティングが設けられる払拭部材に関する。エラストマー系材料およびコーティングによって形成されたアセンブリの表面の少なくとも一部が、アセンブリの少なくとも1つの表面厚さにわたって架橋度が増加する。本発明はまた、フロントガラス・ワイパー・ブレードと、払拭部材の処理方法とに関する。

Description

本発明は、払拭表面用の払拭部材、特に、モータ乗物のフロントガラス・ワイパー・ブレードに関し、この払拭部材は、特定の表面処理を有するエラストマー系材料を含む。また、本発明は、この部材を得るためのプロセスおよびその使用に関する。
エラストマー系材料の技術分野において、機械的特性の向上および/またはこれらの材料から形成された部品の表面外観の向上が研究対象になることが多い。
モータ乗物のフロントガラスワイパーのワイピングブレードの場合、これらのブレードは、特に、表面にある特性を備えることで、ワイパーブレードが移動するフロントガラスにわたって効果的な払拭が得られることが必要とされる。これらのブレードはまた、モータ乗物の乗員が使用時に音の快適性を有するものでなければならず、すなわち、音波、ひいては、雑音の発生を回避する必要がある。
この問題を解決するために、ワイパーブレードの表面を処理することが提案されてきた。
第1のタイプの処理は、ブレードのハロゲン化であり、これによりブレードの耐用寿命を延ばすことができる。しかしながら、このタイプの処理には、あまり環境的に優しくないという欠点がある(例えば、水、水酸化ナトリウムなどの消費量)。さらに、特に、炭素系鎖の不飽和基に求核付加することによって、エラストマーと共有結合されるハロゲン原子は、水と結びつく傾向があるより高い親水性の性質を材料の表面に与えることで、動作中にわずかにミストが生じてしまうことがあり、モータ乗物の運転手の視認性が低減してしまう。最後に、ハロゲン化は、シリコーンまたはEPDMゴムなど、炭素系鎖に不飽和基をまったくまたはほとんどもたないエラストマーで常に実行できるわけではない。
第2のタイプの処理は、ブレードと払拭表面上との摩擦を低減するために、グラファイト系コーティングの堆積またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE、例えば、Teflon(登録商標)の商標名で市販されている)、ポリエチレンまたはポリプロピレンタイプのポリマーの粒子系のコーティングの堆積に関するものである。しかしながら、このコーティングは、時間の経過とともに、特に、材料がエラストマー系のものである場合、材料への粘着性に問題が生じうる。これは、動作中にブレードが受ける応力で、コーティングの劣化、特に、材料に対する接着性の低下が生じるため、ブレードの払拭効率および耐用寿命が大幅に低下してしまうためである。
したがって、本発明は、これらの問題を解決するように処理されるエラストマー系材料を含む払拭部材に関する。
したがって、本発明は、エラストマー系材料を含む払拭部材であって、エラストマー系材料が、材料の外面の少なくとも一部分上にコーティングを含み、エラストマー系材料およびコーティングによって構成されたアセンブリの表面の少なくとも一部分が、アセンブリの少なくとも表面厚さにわたって増加した架橋を有する払拭部材に関する。
以下に詳細に説明する定義および選択は、特許出願全体に適用可能である。「系」という表現は、エラストマーの少なくとも10%、好ましくは、少なくとも20%、より好ましくは、少なくとも35%を含む材料を意味するように理解されたい。
「エラストマー」という用語は、ポリマーの架橋後に得られる「超弾性」の特性を有するポリマーを意味するように理解されたい。これらのエラストマーは、天然または合成エラストマーを単独または混合物として含み、特に、天然ゴム(NR)、ポリクロロプレン(CR)、エチレン−プロピレン−ジエン単量体(EPDM)、ニトリルゴム(NBR、HNBR、XNBR)、ポリブタジエン(BR)、ブチルゴム、エピクロロヒドリン(ECO/GECO)、エチレン−アクリレート共重合体(VAMACタイプ)、ポリウレタン(PU)、フルオロエラストマーおよびシリコーンエラストマー(VMQ/FMQ)からなる群から選択されたエラストマーを含む。これらのエラストマーは、単独または混合物として使用されてもよい。一例として、NP/EPDM、NR/CRまたはEPDM/PPの混合物または当業者に知られている他の混合物が言及される。
好ましくは、エラストマーは、NR、EPDMおよびCRならびにこれらのエラストマー系の混合物からなる群から選択される。
詳細には、材料は、少なくとも1つの合成または天然ベースエラストマーを含み、機械的性能および変動する気候環境との適合性を確保するために、さまざまな充填剤および/または添加剤を含む。
使用する充填剤は、一般に、カーボンブラック、グラファイト、シリカ、タルクまたはチョークおよびそれらの誘導体および/または混合物である。
添加物は、特に、保護剤、例えば、紫外線を捕捉するパラフェニレンジアミンの誘導体を含む。添加物はまた、材料を保護するために表面へ移動するワックスを含む。さらに、添加物は、エラストマーの耐寒性および加工を高めるための可塑剤を含んでもよい。最も一般に使用されている可塑剤は、ナフテン油、芳香油、パラフィン油またはエステル油である。添加材は、反応効率または過酸化物の誘導体を向上させる、例えば、硫黄および/またはさまざまな分子を含む加硫システムを含む。
このように、少なくとも1つの結合剤および/または少なくとも1つの充填剤を含むコーティングが、エラストマー系材料上に堆積される。このコーティングにより、払拭部材と払拭表面との間の摩擦を低減でき、したがって、より長期にわたりワイパーの払拭品質を維持できる。一例として、使用するコーティングは、米国特許第5883168号明細書の実施例において規定されてもよい。
1つまたは複数の結合剤はポリマーを含み、結合剤の役割は、払拭部材上にグラファイトや他の潤滑粒子などの充填剤を保持することである。コーティングの塗布方法に応じて、懸濁、分散または粉末の形で取り入れられる。結合剤のポリマーは、アクリル誘導体、アクリルスチレン誘導体、アクリロニトリルおよびその誘導体、エステルまたはエーテルタイプのポリウレタンおよびそれらの誘導体ならびにポリ塩化ビニル(PVC)から選択される。結合剤は、フルオロエラストマー、シリコーンまたはシロキサン、エラストマーラテックス、ポリアミド、ポリエチレンまたはポリプロピレンの粉末を含んでもよい。また、結合剤は、結合剤によって形成される膜の不透過性を高めるために、コーティングおよびワックスに高められた機械的強度および耐化学性を与えるために、メラミン、イソシアン酸塩またはエポキシタイプの架橋剤を含んでもよい。
1つまたは複数の充填剤は、払拭部材の摩擦係数を低下させることが可能である。一般に、グラファイト、二硫化モリブデン(MoS)、タルク、PTFE、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の粒子、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、ナノ構造充填剤、例えば、フラーレン、カーボンナノチューブ(CNT)またはこれらの混合物が利用される。
液体結合剤にこれらの充填剤を取り込むことは、例えば、ポリアクリレートなどの分散剤によって行われる。また、沈殿を防止する増粘剤も要求される場合が多い。
架橋は、ポリマーを構成する巨大分子鎖間の結合の緻密化として規定される。「増加した架橋」という表現は、材料および/またはコーティングの残りに存在するポリマーおよび/エラストマーのものより高い架橋度を意味するように理解されたい。
一般に、材料および/またはコーティングの残りに存在するポリマーおよび/またはエラストマーの架橋度は、ポリマーおよび/またはエラストマーの標準的な加硫または化学架橋条件下、すなわち、ポリマーおよび/またはエラストマーに特別の追加処理を施していない条件下で得られる架橋度に相当する。また、「過剰架橋(over−crosslinked)」という用語が使用されることもある。
所与のポリマーに対して、架橋度Dは、溶媒中の1つまたは複数のポリマーの溶解度によって測定されてもよい。ポリマーが溶媒に溶解しているため、架橋部は不溶になる。
ポリマーの表面厚さの質量のみを考慮すると、
D=溶媒に不溶の処理されたポリマーの重量/ポリマーの全重量
例えば、NBRの架橋度は、以下のように測定されてもよい。
D=メタクレゾールまたはギ酸に不溶のNBRの重量/NBRの全重量
1つの好適な実施例によれば、表面厚さの部材のエラストマーの架橋度は、エラストマー系材料の残りにあるポリマーのものより10%高く、好ましくは、50%高く、より好ましくは、95%高い。
また、材料の架橋および/またはコーティングの架橋は、DSC(示差走査熱量測定)によって示されてもよい。処理済みおよび未処理の材料/コーティングの比較により、材料/コーティングの架橋度の増大には、ガラス転移温度「Tg」(熱容量の吸熱変化)を消失させる効果があることが示される。
「表面厚さ」という表現は、材料の表面に位置する厚さを意味するように理解されたい。好適には、この厚さは、コーティングの外面から5μm未満であり、好ましくは、3μm未満であり、より好ましくは、1μm未満である。別の好適な実施例によれば、表面厚さは、3μm以上5μm未満である。
この表面厚さの架橋が増加すると、特に、コーティングおよび/または材料の硬度および耐摩耗性が高くなる。このような硬度上昇の効果の1つは、部材が払拭表面上を摺動することにより生じうる雑音を低減させることである。したがって、本発明による部材により、車両乗員が感じる音の快適性を高めることができる。
この増加した架橋の別の効果は、本発明による部材の耐摩耗性を向上させ、すなわち、結果的には、耐用寿命を延ばすことである。さらに、増加した架橋を有する表面厚さは障壁を形成し、この障壁は、化学種、特に、フロントガラスウォッシャまたはウインドウォッシャ製品に使用される化学種が部材の内側に向けて移動するのを防ぐ。しかしながら、これらの化学種は、コーティングおよび/またはエラストマー系材料を劣化させることもある。
エラストマー系材料の外面が、コーティングによって部分的または完全にコーティングされてもよいことに留意されたい。
材料がコーティングによって部分的にコーティングされると、材料はまた、イオン衝撃によって部分的または完全に処理されてもよい。
また、本発明は、以下のステップ、すなわち、
−エラストマー系材料の外面の少なくとも一部分にコーティングを堆積するステップと、
−イオン衝撃によって、エラストマー系材料およびコーティングによって構成されるアセンブリの表面の少なくとも一部分を処理するステップと、
を含むプロセスによって得ることが可能なエラストマー系材料を含む払拭部材について記載する。
増加した架橋は、材料の再結合を発生させ、共有結合を増加させるのに十分なエネルギーのイオン衝撃を用いて得られる。得られる架橋の強度は、化学剤を用いた架橋などの他の手段で得られるものより高い。さらに、架橋の強度は、照射されるポリマーの化学的性質とは無関係である。例えば、シリコーン系ポリマーと、アクリルポリマーまたはポリウレタンとの両方に効果的である。
エラストマー系材料およびコーティングによって構成されるアセンブリの外面の一部分をこのようにイオン衝撃処理することにより、外面の少なくとも一部分が所与の厚さにわたってより硬度が高く、特に、摺動による摩耗を受けにくくなる払拭部材が作られる。さらに、このような架橋の増加は、フロントガラスの洗浄に使用される製品が原因となることもある化学的侵食に対するアセンブリの耐性がより高くなる。
さらに、未処理の外面へのコーティングの接着性は、前処理された外面へのコーティングの接着性より優れている。実際、コーティングの堆積前にイオン衝撃処理が実行されれば、このイオン衝撃が、エラストマー系材料の外面の粗さを低減する効果、ひいては、材料に対するコーティングの接着性を低減させる効果を有する。
イオン衝撃処理は、例えば、仏国特許出願公開第2899242号明細書または米国特許出願第2006/0042745号明細書に記載されているように、イオン発生器と、イオンアプリケータとを備えるデバイスを使用して実行される。
イオンアプリケータは、通常、例えば、イオンビームを形成するための静電レンズ、ダイヤフラム、シャッタ、コリメータ、イオン・ビーム・アナライザおよびイオン・ビーム・コントローラから選択された手段を備える。
イオン発生器は、通常、例えば、電離箱、フィラメントイオン源または電子サイクロトロン共鳴イオン源またはパルス・プラズマ・システム、イオン加速器および、ある場合において、イオンセパレータから選択された手段を備える。
イオン衝撃は、一般に、真空下で実行される。例えば、仏国特許出願公開第2899242号明細書には、イオン衝撃手段(イオン発生器およびイオンアプリケータ)ととともに、真空チャンバにおいて処理される物体とをすべて収容することが提案されている。真空手段は、このチャンバに接続される。これらの真空手段は、チャンバに、例えば、10−2mbar〜10−6mbarのオーダーの比較的高い真空を得ることを可能にする必要がある。
好適には、イオン衝撃は、ヘリウム、ネオン、クリプトン、アルゴン、キセノン、酸素または窒素などの気体から単独で、または混合物として得られる単一エネルギーまたはマルチエネルギーイオンのビームを使用して実行される。好適には、単独で、または混合物として、窒素および/またはヘリウム、優先的に、窒素である。
イオン衝撃は、1mbar〜10−5mbar、好ましくは、10−2mbar〜5×10−4mbarの圧力で、0.1〜100keV、好ましくは、0.3〜30keVのオーダーのエネルギーを材料に伝送しながら実行される。
別の好適な実施例によれば、イオン衝撃は、一般に、35kV〜100kVの引き出し電圧で実行され、1014〜1016ions/cmが材料に打ち込まれる。
好適には、コーティングは、第1の層と、第2の層とを備え、第1の層は、第2の層の接着を目的とし、第2の層は、摩擦の低減を目的とする。
第1の層は、エラストマー系材料に堆積された層であるのに対して、第2の層は、第1の層に堆積される。このようにして、第1の層は、エラストマー系材料と第2の層との間に挿入される。
この二層コーティングにより、フロントガラス上にわたって部材の摩擦を低減しながら、エラストマー系材料にコーティングを良好に接着できるようにするために、層の各々の組成を最適化することができる。
この目的のために、第1の層および第2の層の各々は、コーティングの規定において上記に挙げたものに相当する一般組成を有する。
しかしながら、第1の層は、結合剤および充填剤を含む層であり、結合剤の重量分率は、エラストマー系材料への第1のコーティング層の良好な接着性を保証するように、充填剤の重量分率に対して比較的高い。充填剤の乾燥重量と結合剤の乾燥重量との比率は、例えば、0〜2であってもよく、好ましくは、この比率は1〜2である。
好適には、第1の層の厚さは、イオン処理の浸透を促すように小さい。この層の目的は、第2の層の接着を促す表面粗さを発生させることである。この第1の層の厚さは1〜15μmであってもよい。好ましくは、厚さは1〜5μmである。
第2の層は、結合剤および充填剤を含む層であり、充填剤の重量分率は、摺動作用を低減させる性能を最大化するように結合剤の重量分率に対して比較的高くなる。充填剤の乾燥重量と結合剤の乾燥重量との比率は、例えば、3〜10であってもよい。好ましくは、この比率は4〜7である。より好ましくは、この比率は5〜6である。
第2の層の厚さは1〜15μmであってもよい。好ましくは、この厚さは3〜10μmである。より好ましくは、この厚さは3〜7μmである。
好ましくは、第2の層の結合剤は、2つの層の間の化学親和力を強めるように第1の層のものと同じである。第2の層の充填剤は、目標とする性能に応じて、第1の層のものと同一であっても、異なるものであってもよい。例えば、第1の層にグラファイト充填剤を使用し、第2の層にカーボンナノチューブ(CNT)/グラファイト混合物を使用することで、使用するCNT量の点でCNTの効果を最大化することが可能である。
このように、第2の層の組成を最適化することで、払拭部材と払拭表面との間の摩擦を約20%低減することに成功した。
好適には、払拭部材のコーティングの第1および第2の層は共架橋される。
「共架橋」という用語は、接触した2つの層のポリマーの巨大分子鎖間の共有結合の形成を意味するように理解されたい。詳細には、共有結合は、衝撃イオンによって生じることもあり、このイオンは、結合の形成に必要なエネルギーを与えるか、またはコーティングの2つの層の結合の巨大分子鎖を結合することによって打ち込まれてもよい。したがって、この共架橋は、イオン衝撃から得られるコーティングの層間の増加した架橋である。
上記に規定した増加した架橋は、ポリマーの化学的性質とは無関係であるため、分子再結合は、各照射層内で発生するが、さまざまな重なり合ったコーティング層のポリマー鎖間にある。したがって、共有結合は、コーティングの層のポリマー間に生じる。
したがって、得られるコーティングの層は、コーティングの第1の層および第2の層のポリマーの巨大分子鎖間の共有結合によって結合される。このように、コーティングの層が固着され、摩擦力の作用下で、互いから脱着する危険がないようにされる。
好適には、充填剤、例えば、グラファイトは、結合剤に捕捉され、結合剤は、増加した架橋により密度および粘着性が高くなる。これにより、摩擦力の影響下でグラファイト粒子が結合剤から引き離されない。したがって、コーティングの耐用寿命が延びる。
さらに、コーティングは、エラストマー系材料で共架橋されてもよい。この共架橋は、イオン衝撃からも生じる。
コーティングの層と同じ方法で、打ち込まれたイオンは、コーティングの第1の層の巨大分子鎖とエラストマー系材料の巨大分子鎖との間で共有結合を生じることもある。
このようにして、エラストマー系材料へのコーティングの良好な固着品質が保証される。したがって、得られる部材のコーティングは、エラストマー系材料への良好な接着性、高い剛性を備え、耐用寿命が従来の払拭部材より長い。
本発明が特に対象としている払拭部材は、フロントガラス・ワイパー・ブレードまたはウインド・シーリング・ストリップ・リップである。
本発明の別の主題は、上記に規定したような払拭部材を備える払拭デバイスである。より詳しく言えば、本発明の別の主題は、特に、モータ乗物のフロントガラス・ワイパー・ブレードおよびウインド・シーリング・ストリップである。
例えば、ワイパーブレードは、通常、以下の3つの要素、すなわち、
−フロントガラスと接触し、水を払拭できるようにするシールを与えるリップと、
−ワイパー内にブレードを挿入可能な略矩形状のヒールと、
−リップとヒールとの間に位置する薄いゴムストリップによって形成され、特に、反転点でワイパーの方向が変化する間、フロントガラス上でリップを正確に位置決めする(随意の)ヒンジと、
から構成される。
ワイパーは、従来のワイパーであっても、フラットワイパーであってもよいことに留意されたい。
「従来のワイパー」という表現は、ワイパーを支えるアームによって与えられる圧力分布が、ワイパーに沿って分布するヨークによって与えられるワイパーを意味するように理解されたい。
それに対して、「フラットワイパー」の場合、ワイパーを支えるアームによって与えられる圧力分布は、計算された圧力および曲率を有する金属製のバーティブラ(vertebra)によって与えられる。このようにして、アームのヨークをなくすことも可能であり、これにより、ワイパーの高さを低減できるようになる。
本発明はまた、以下のステップ、すなわち、
a)エラストマー系材料の外面の少なくとも一部分に少なくとも1つのコーティングを堆積するステップと、
b)エラストマー系材料およびコーティングで構成されるアセンブリの表面の一部分をイオン衝撃によって処理するステップと、
を含むエラストマー系材料を含む払拭部材の処理方法に関する。
このプロセスにより、コーティングが、少なくとも表面厚さにわたって増加した架橋を有するか、または、コーティングがエラストマー系材料で共架橋された払拭部材が得られる。
このイオン衝撃処理は、好適には、通常使用されるハロゲン化の処理に取って代わってもよい。
この処理プロセスにおいて、イオン衝撃は、上記に規定されたようなものである。
また、本発明によるプロセスは、一対の払拭部材を準備する先行ステップを含んでもよい。
この対、すなわち、随意に犠牲中央要素を通して取り付けられる2つの払拭部材は、好適には、成形(射出成形または圧縮成形)によって、またはエラストマー系材料の押し出しによって準備される。
このプロセスはまた、ステップa)とステップb)との間で実行される事前分割(pre−splitting)ステップを含んでもよい。
「事前分割」という用語は、払拭対から構成される形状要素に沿って両側に連続したノッチを入れることを目的とした切断プロセスを意味にするように理解されたい。これらのノッチにより、払拭部材が引き続き分離され、溶接形態でより簡単に管理されてもよい。また、これらのノッチにより、形状要素の2つの部材を引き離すことなく、払拭エッジを完全または部分的に表面処理することができる。
言い換えれば、払拭部材の対が準備されると、エラストマー系材料の外面にコーティングが堆積され、イオン衝撃処理の前に、対が事前に分割される。
次に、新しく作られたノッチの表面は、イオン衝撃によって処理され、これにより、ノッチの表面の表面厚さにわたって増加した架橋を発生させるとともに、コーティングのさまざまな層の相互の共架橋およびコーティングのさまざまな層とエラストマー系材料との共架橋を生じさせることが可能である。このように、最も機械的に応力がかけられる払拭部材の部分上で、コーティング層およびエラストマー系材料が剥離しないことが保証される。
本発明の別の主題は、払拭表面と払拭部材との摩擦の間に生じることがある雑音の煩わしさを軽減するために、上記に規定したような部材を使用することである。
詳細には、払拭部材が払拭表面上にわたって、例えば、フロントガラス上または窓にわたって移動するとき、部材と払拭表面との間の摩擦は、車両乗員の快適性にとって好ましくない音波を発生させることもある。
好適には、前述した部材により、これらの騒音を低減することができる。
詳細には、これらの部材は、表面ではより硬く、より摩耗に耐性があり、部材と払拭表面との間の摩擦が最適化されるため、摩擦力の影響下ではあまり変形しない。
本発明の他の特徴および利点は、図面を参照しながら、非限定的な実施例によってのみ与えられる以下の実施例において記載される。
従来のフロントガラスワイパーの概略斜視図。 フラット・フロントガラス・ワイパーの概略斜視図。 本発明の1つの実施形態によるワイピングブレードの概略斜視図。 図1の詳細IIIの拡大図。 ワイピングブレード対の概略図。 本発明の1つの実施形態による払拭部材の処理プロセスを示す図。
図1aおよび図1bは、本発明によるワイピングブレード10を備える従来のフロントガラスワイパー11またはフラット・フロントガラス・ワイパー11の概略斜視図を表す。
図2は、ブレードをフロントガラスワイパー11内に挿入可能にするヒール12を備えるワイピングブレード10の図である。また、このブレード10は、払拭表面との接触を与えるリップ16と、リップ16とヒール12との間に位置する薄いゴムストリップによって形成されたヒンジ14とを備える。このヒンジ14は、特に、反転点でワイパー11の方向が変化する間、払拭表面上でリップ16を正確に位置決めする。払拭表面は、この場合、モータ乗物のフロントガラスである。
図3に、ワイピングブレード10のリップ16の拡大図が示されている。このリップ16は、エラストマー系材料18と、外面22、すなわち、ヒール12と反対側に位置するリップの表面上のコーティング19とを備える。コーティングは、払拭表面と接触状態になるように意図された表面23を有する。
エラストマー系材料18が、横線24で表された巨大分子鎖を備えることが見てとれる。同様に、コーティング19は、この実施例において、2つの層20および21を備え、各層は、ポリマーマトリクスで形成された結合剤に捕捉された粒子26および27によって表された充填剤を含み、層の巨大分子鎖は、横線28および29によって表される。粒子26および27は、異なる性質のものであってもよい。このように、この実施例において、粒子26はグラファイト粒子であるのに対して、粒子27はカーボンナノチューブとグラファイトの混合物である。
また、巨大分子鎖24、28および29間に存在する増加した架橋の概略図も示されている。
増加した架橋は、この場合、イオン衝撃によって実行される。衝撃イオンは、2つのポリマー鎖間の共有結合に関与することによって打ち込まれてもよく、またはエネルギーを伝達するだけであってもよく、これにより、2つのポリマー鎖間に共有結合が生じる。したがって、この増加した架橋は、イオン衝撃により生じる巨大分子鎖29間の共有結合によるものである。巨大分子鎖間のこれらの共有結合は、図3の縦線30によって表されている。イオン衝撃のパラメータに応じて、共有結合30は、巨大分子鎖28間および巨大分子鎖24間に形成されてもよい。
読者は、巨大分子鎖24、28および29が必ずしも横鎖ではなく、すべての方向、十字形に配向されうることを理解するであろう。それでも、鎖24、28および29は、イオン衝撃前に各鎖が個々の層または材料に属するという意味で互いに混ざり合わない。
この増加した架橋は、少なくとも表面厚さにわたって部材を硬化する効果を有する。また、外側から内側または内側から外側へいずれの方向にも、さまざまな化学種が移動できない障壁を作り出すことができる。
コーティングの層20、21において、この増加した架橋により、密度がより高くもあるポリマーマトリクスを作ることができ、これにより、粒子26および27がより効果的に捕捉される。これにより、これらの粒子26、27の剥離、ひいては、ブレードの摩耗を低減することができる。
衝撃イオンにより、異なる層および材料の巨大分子鎖間に共有結合30が生じるとき、より詳細には、共架橋と呼ばれる。共有結合は、衝撃イオンによって、コーティング19の第2の層21の巨大分子鎖29と、コーティング19の第1の層20の巨大分子鎖28との間に生じ、エラストマー系材料18の巨大分子鎖24と、コーティング19の第1の層20の巨大分子鎖28との間にも生じる。これらの結合により、エラストマー系材料18へコーティング19を良好に固定し、層20および21を互いに良好に固定することができる。
以下、本発明の1つの実施形態によるワイピングブレードの対32の処理プロセスについて、図4および図5を参照しながら記載する。
このプロセスの1つのステップから次へ移るために、払拭部材は、この実施例において、ローラを備えてもよいコンベヤベルトによって搭載される。
図4に、ワイピングブレードの対32の断面図が示されている。X軸に平行であり、対の中心対称の横軸が規定されている。この軸の両側に、対32の2つの面が規定されている。
この対32は、例えば、エラストマー系材料の押し出しステップ40によって得られてもよい。2つのブレードは共に押し出され、リップ16の外面22を介して、犠牲結合要素36によって互いに取り付けられる。加硫後、エラストマー系材料製のワイピングブレード10の対32が得られるが、エラストマー系材料は未加工であり、すなわち、加硫後処理を受けていない。
対32の各面は、ワイピングブレード10とフロントガラスとの摩擦を低減可能にするコーティング19の少なくとも1つの層が、ワイピングブレード10のリップ16の部分に堆積される間にコーティングを堆積するステップ42を受ける。このコーティング19は、特に、リップ10が事前分割される場所に堆積される。
次に、対32は、事前分割ステップ44に進み、このステップは、すなわち、切断ツールを使用して、この接続の部分を切らないまま、各ワイピングブレード10のリップ16と犠牲連結要素36との間の接続に対して垂直に、対のノッチ34、35が対の各面に作られる。このように、各ブレード10は、材料38の「ブリッジ」によって、犠牲連結要素36に接続され、この材料38は、容易に切断されてもよいが、2つのワイピングブレード10を分離することなく対32を取り扱うことができる強さを有する。
これらのノッチにより、エラストマー系材料18の前方払拭表面37の大部分へアクセスできるようになる。ノッチの精度は、0.10mm以内、場合によっては、0.05mm未満に微調節されてもよい。
より詳細には、対32は、プレスプリット動作を行いやすいようにするために、対を引張下に置くことによって継続的にノッチが入れられる。切断ツールは、安定した引張と、ツールの確実な案内を与える要素によって案内される。
このようにして、図4に従って対32が得られ、ノッチ34、35は、切断後、閉位置にあり、直線で示され、各ブレード10を、単一の要素として対32を取り扱うことができるようにする犠牲要素36に各ブレード10を接続させる材料38のブリッジを確認できる。
ノッチ34のエッジ、ひいては、前方払拭表面37の一部分を処理するために、対32は、対32の片側に作られたノッチ34を開位置に配置するように位置付けられる。ステップ46において、イオン衝撃が実行される。ノッチ34の開位置において、ノッチ37の壁は、20°〜60°の角度をなし、好ましくは、この角度は45°である。
ノッチ34のこの開口は、対32が前進する支持体の特定の形状により達成される。
ノッチの壁によって形成される角度およびイオンビームの角度により、イオン衝撃によって、前方払拭面37の一部分と、図3に見られるようなエラストマー系材料18およびコーティング19によって形成されるアセンブリの表面の一部分とによって処理することが可能である。したがって、コーティングおよびエラストマー系材料のさまざまな層の巨大分子鎖間の表面厚さにわたって、また前方払拭表面37の表面厚さにわたっても、増加した架橋が発生される。この増加した架橋により、コーティングの層20、21の間およびエラストマー系材料18との間で良好な粘着性を保証することが可能である。
第1の面がイオン衝撃によって処理されると、対は裏返され、対32の第2の面のノッチ35が、イオン衝撃によって処理されてもよい開位置にあるように第2の面が位置付けされる。したがって、対32は、4つのノッチ34、35が処理されるように2つの面にわたって処理される。
好ましくは、イオン衝撃は、0°〜45°の角度、好ましくは、20°の角度を有するノッチ34に対して垂直にイオン源を配置することによって実行される。
さらに、イオン衝撃は、例えば、フィラメント技術またはECR(電子サイクロン共鳴(electron cyclon resonance))技術に基づいたものであってもよいマイクロソースによって、マルチエネルギー窒素イオンを用いて実行されてもよい。これらのマイクロソースは、非常に小型であるため、空間要求があまり大きくないデバイス設計が可能になる。
イオン衝撃は、一般に、対32の移動速度に応じて所望の処理強度を得るために、直列に配置された一連のイオン源によって実行される。特に、イオン源、イオン源の数、および対32の移動速度を調節するための条件に応じて、材料に1014〜1016ions/cmを打ち込むことが可能である。引き出し電圧は、35kV〜100kVである。
最後に、分割ステップ48において、各ブレード10は、材料38のブリッジを切断することによって犠牲連結要素36から分離される。このように、エラストマー系材料18を備え、少なくとも部分的にコーティング20によって外面がコーティングされた2つのブレード10が得られ、コーティングを担持するエラストマー系材料は、表面厚さにわたって増加した架橋を有する。

Claims (11)

  1. エラストマー系材料(18)を含む払拭部材(10)であって、
    前記エラストマー系材料が、前記材料の外面(22)の少なくとも一部分上にコーティング(19)を含み、
    前記エラストマー系材料(18)および前記コーティング(19)によって構成されたアセンブリの表面の少なくとも一部分が、前記アセンブリの少なくとも表面厚さにわたって増加した架橋を有する払拭部材。
  2. エラストマー系材料(18)を含む払拭部材(10)であって、
    −前記エラストマー系材料(18)の外面(22)の少なくとも一部分上にコーティング(19)を堆積するステップと、
    −前記エラストマー系材料(18)および前記コーティング(19)によって構成されたアセンブリの少なくとも一部分をイオン衝撃により処理するステップと、
    を含むプロセスによって得ることが可能な払拭部材。
  3. 前記コーティング(19)が、第1の層(20)と、第2の層(21)とを備え、
    前記第1の層(20)が、前記第2の層(21)の接着が可能であることを目的とし、
    前記第2の層(21)が、摩擦の低減を目的とする、請求項1または2に記載の払拭部材(10)。
  4. 前記第1の層(20)および第2の層(21)が共架橋される、請求項3に記載の払拭部材(10)。
  5. 前記コーティング(19)が、前記エラストマー系材料(18)と共架橋される、請求項1から4のいずれか一項に記載の払拭部材(10)。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の払拭部材(10)を備えるフロントガラスワイパー(11)。
  7. エラストマー系材料(18)を含む払拭部材(10)の処理プロセスであって、
    a)前記エラストマー系材料(18)の外面(22)の少なくとも一部分上に少なくとも1つのコーティング(19)を堆積するステップと、
    b)前記エラストマー系材料(18)および前記コーティング(19)によって構成されたアセンブリの表面の少なくとも一部分をイオン衝撃によって処理するステップと、
    を含むプロセス。
  8. 前記イオン衝撃が、ヘリウム、アルゴンまたは窒素の単一エネルギーまたはマルチエネルギーイオンを用いて実行される、請求項7に記載のプロセス。
  9. 払拭部材の対(32)を準備する先行ステップを含む、請求項7または8に記載のプロセス。
  10. ステップa)とステップb)との間で実行される事前分割ステップまたは分割ステップをさらに含む、請求項9に記載のプロセス。
  11. 払拭部材(10)と払拭表面との摩擦の間に生じることがある雑音の煩わしさを軽減するための、請求項1から5のいずれか一項に記載の部材(10)の使用。
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