JP2014503707A - 分解性繊維 - Google Patents

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Abstract

自己分解性繊維、並びにそのような自己分解性繊維の製造方法及び使用方法が提供される。

Description

本開示は自己分解性繊維に関する。本開示は更に、自己分解性繊維の製造方法及び使用方法に関する。
分解性材料は、分解し空隙を残すことができる、液体の流れを一時的に制限することができる、及び/又は望ましい分解生成物を生成することができるため、様々な地下の用途で使用されてきた。ポリ乳酸(「PLA」)は、所望の機能を行った後、地下環境で分解するため、又はその分解生成物が、例えば、酸可溶性成分を分解する等の所望の機能を行い得るため、分解性材料に使用されてきた。分解すると、分解性材料は、特定の構造の浸透性を改善するための空隙を残すために使用され得る。そのような例の1つは、支持材パックを作成するために分解性材料が支持材粒子と共に使用されるときである。分解性材料が分解すると、空隙を有する支持材パックが残る。もう1つのそのような例は、地下環境で使用されるセメント硬化物に空隙を作ることである。分解性材料の他の例示的な用途としては、被覆(被覆物又は化学物質が地下環境に曝されることを一時的に保護するため)、分解性材料の固体物から製造されるツール又は部品(地下環境で使用するため)、転換剤、ブリッジング剤、及び液体損失制御剤が挙げられる。
分解性材料が使用される用途にかかわらず、分解性材料の分解性をコントロールすることは重要である。例えば、固体粒子状の分解性材料から形成された転換剤を転換が望ましい地下層の部分に置いたとき、転換剤が速く分解しすぎた場合はほとんど役に立たない。様々な用途で分解性をコントロールできる比較的廉価な分解性繊維材料の必要性が存在する。
1つの態様では、本開示は、(a)繊維の全重量に基づいて約60重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料、及び(b)繊維の全重量に基づいて約4重量パーセント〜約40重量パーセントの第2の材料、を含む自己分解性繊維であって、第2の材料は、乳酸塩及びグリコレートを含むコオリゴマー、又はアクリル酸2−エチルヘキシル及びジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマーのうちの1つである、自己分解性繊維を提供する。
別の態様では、本開示は、第1の材料及び第2の材料を含む自己分解性繊維であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、自己分解性繊維を提供する。
更に別の態様では、本開示は、第1の材料及び第2の材料を含む自己分解性繊維であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、自己分解性繊維を提供する。
更に別の態様では、本開示は、(a)約70重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料を提供することと、(b)約4重量パーセント〜約30重量パーセントの、乳酸及びグリコール酸を含むオリゴマーである第2の材料を提供することと、(c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、(d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、(e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含む少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法を提供する。
別の態様では、本開示は、(a)第1の材料を提供することと、(b)第2の材料を提供することと、(c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、(d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、(e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含む少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、方法を提供する。
更に別の態様では、本開示は、(a)第1の材料を提供することと、(b)第2の材料を提供することと、(c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、(d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、(e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含む少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、方法を提供する。
上記の概要は、各実施形態を説明することを目的とするものではない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細を以下の説明文においても記載する。他の特徴、目的、及び利点は、説明文及び「特許請求の範囲」から明らかとなるであろう。
本明細書では以下の用語を次のように使用する。
「a」、「an」、及び「the」は、互換可能なものとして使用され、1つ以上を意味し、「及び/又は」は、一方又は両方の記述された事例が起こる場合があることを示すために使用され、例えば、A及び/又はBは、(A及びB)と(A又はB)とを含む。本明細書においては更に、端点によって表わされる範囲には、その範囲内に含まれる全ての数値が含まれる(例えば、1〜10には、1.4、1.9、2.33、5.75、9.98などが含まれる)。本明細書においては更に、「少なくとも1」の記載には、1以上の全ての数値が含まれる(例えば、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100など)。
「自己充足(seef−contained)の繊維」は、例えば、封入物等の追加の添加剤又は被覆なしの繊維組成物を意味する。
「自己分解性(seef−degrading)繊維」は、本明細書では、38℃及び/又は49℃で7日間湿気にさらされるとき自己充足の繊維の全重量に基づき少なくとも5重量パーセント損失する、と定義する所望の分解性レベルを有する、自己充足の繊維を意味する。
「結晶質」は、本明細書でポリマーと組み合わせて使用するとき、明白な融点を有するポリマーを意味する。
「非晶質」は、本明細書でポリマーと組み合わせて使用するとき、非結晶化合物が融点を有さない、又は少なくとも明白な融点を有さない点において非結晶を意味する。
「オリゴマー」は、同じ若しくは異なる構造若しくは化学成分の繰返し単位を少なくとも4つ有するが、同じ若しくは異なる構造若しくは化学成分の繰返し単位を最高で1000個まで有する任意の化合物を意味する。
「ポリマー」は、同じ若しくは異なる構造若しくは化学成分の繰返し単位を少なくとも1000個有する任意の化合物を意味する。
「コポリマー」は、例えば、ターポリマー、テトラマー等が挙げられる、2つ以上のモノマーの種から誘導されたポリマーを意味する。
本開示で使用する第1の材料は、例えば、分解性のあるモノマー、オリゴマー、及びポリマー、並びにこれらの組み合わせを含む。他の例示的な分解性材料としては、ギ酸、酢酸、安息香酸エステル、フタル酸エステル等を含むエステルなどの重合できない不溶性エステルが挙げられる。第1の材料は、ポリマー/ポリマーのブレンド又はモノマー/ポリマーのブレンド等の、前述の選択肢のうちのいずれかのブレンドを更に含んでもよく、ブレンドは分解性材料の包括的な自己分解性レベルをコントロールするのに有用であり得る。充填剤、他の添加剤、例えば、微粒子充填剤、又は繊維性充填剤等もまた第1の材料に加えられてもよい。
第1の材料を選択するとき、分解性繊維の自己分解速度、及び得られる分解生成物が検討されるべきである。第1の材料の選択は、少なくとも一部は、自己分解性繊維を作るのに使用される条件に左右され得る。例えば、湿気、温度、圧力、酸素、微生物、酵素、pH等は、第1の材料の分解性に影響を及ぼし得、したがって、作られる自己分解性繊維の分解レベルに影響を及ぼし得る。
ポリマーの分解速度は、ポリマー主鎖構造に少なくとも部分的に依存する。例えば、ポリマーは、繰返し単位、組成物、配列、長さ、分子の幾何学形状、分子量、形態論(例えば、結晶度、球晶の大きさ、配向)、親水性、疎水性表面積、及び添加剤のタイプに依存して異なる速度で分解し得る。いくつかの例示的な分解性モノマーとしては、ラクチド、ラクトン、グリコライド、無水物、及びラクタムが挙げられる。
ラクチドモノマーに関して、ラクチドは、立体異性体L−ラクチド、D−ラクチド、及びラセミD、L−ラクチド(メソラクチド)の3つの異なる形で存在することに注目されるべきである。ラクチド単位のキラリティーは、とりわけ、分解速度、並びに物理的及び機械的性質を調節する手段を提供する。ポリ−L−ラクチド(PLLA)は、L−ラクチドの重合から得られる生成物である。PLLAは、結晶度約37%、ガラス転移温度50〜80℃、及び融解温度173〜178℃を有する半結晶性ポリマーである。PLLAは、比較的遅い分解速度を有する。L−ラクチド及びD−ラクチドのラセミ混合物の重合は、ポリ−DL−ラクチド(PDLLA)の合成に典型的にはつながり、それは非晶質ポリマーであり、したがって、PLLAより速い分解速度を有する。立体特異触媒を使用することは、異種配列PLAにつながる可能性があり、それは結晶度を示すことが分かっている。結晶化度、したがって、得られるポリマーの化学的性質及び物理的性質は、使用するD、Lエナンチオマーの比率によってコントロールされる。乳酸の立体異性体は、本開示に基づいて個別に使用されてもよく、又は組み合わせて使用されてもよい。更に、乳酸の立体異性体は、高分子量及び低分子量のポリ(ラクチド)をブレンドすることで変化させることができる。
本開示で使用する第2の材料は、アクリル酸2−エチルヘキシル及びジメチルアミノエチルメタクリラートのオリゴマー又はコポリマーのうちの1つである。本明細書で開示する第2の材料に有用なオリゴマーは、第1の材料に関して上記で開示した様々なラクチド全てを含む。これらのオリゴマーは、例えば、グリコライド、又はε−カプロラクトン−1,5−ジオキセパン−2−オン、炭酸トリメチレン等の他のモノマー、又は他の好適なモノマーと共重合され、第1の材料の分解速度とは異なる分解速度を備えるオリゴマーを得る。一実施形態では、乳酸はグリコール酸と共重合され、乳酸塩及びグリコレートの繰返し単位を含むコオリゴマーを形成する。それは、本開示の第2の材料として有用であり得る。一実施形態では、モノマーの全重量に基づく乳酸の重量パーセントは、約50重量パーセント以上である。
第2の材料はまた、1つ以上の追加の成分を含んでもよい。これらの成分には、乳酸オリゴマーの誘導体、ポリエチレングリコール;ポリエチレンオキシド;乳酸オリゴマー;クエン酸塩エステル(クエン酸トリブチルオリゴマー、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル等);グルコースモノエステル;部分脂肪酸エステル;PEGモノラウレート;トリアセチン;ポリ(ε−カプロラクトン);ポリ(ヒドロキシブチレート);グリセリン−1−ベンゾアート−2,3−ジラウレート;リセリン−2−ベンゾアート−1,3−ジラウレート;デンプン;ビス(ブチルジエチレングリコール)アジパート;グリコール酸エチルフタリルエチル;グリセリンジアセテートモノカプリレート;ジアセチルモノアシルグリセリン;ポリプロピレングリコール(及びエポキシ、その誘導体)ポリ(プロピレングリコール)ジベンゾアート、ジプロピレングリコールジベンゾアート;グリセロール;グリコール酸エチルフタリルエチル;ポリ(エチレンアジパート)ジステアラート;アジピン酸ジイソブチル;並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに制限されない。
本開示による自己分解性繊維は、化学的及び物理的に、完全に分解する。理論に束縛されるものではないが、第2の材料は分解性添加剤として作用し、第1の材料(例えば、ポリ乳酸)の加水分解を触媒することによって分解プロセスを始めると考えられる。分解性添加剤は、酸性又は塩基性であり得る。酸性の分解性添加剤、例えば、乳酸及びグリコール酸(75/25)のコオリゴマー等は、急速に分解し、それぞれ、グリコール酸及び乳酸の混合物、並びに乳酸の酸を原位置で形成する。塩基性の分解性添加剤、例えば、アミン末端ポリプロピレングリコール(商品名「JEFFAMINE D2000」でHuntsman Chemical(Salt Lake City,UT)から市販されている)及びアクリル酸2−エチルヘキシル及びジメチルアミノエチルメタクリラート(2−EHA/DMAEMA)のコポリマー等は、形成した酸性種の加水分解反応及び中和の塩基性触媒作用を可能にする。
第1の材料及び第2の材料は、ほとんどの熱可塑性樹脂のように(例えば、従来の溶融紡糸プロセスを使用して)繊維及びフィルムに処理することができる。第1の材料及び第2の材料は、様々な重量比又は重量パーセントで、例えば、ペレット状などに組み合わせられる。一実施形態では、第1の材料はより大きい量で存在する。一実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第1の材料の重量パーセントは、50重量パーセントを超える、60重量パーセントを超える、70重量パーセントを超える、80重量パーセントを超える、90重量パーセントを超える、更には95重量パーセントを超える。いくらかの実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第1の材料の重量パーセントは、50重量パーセントを超え、かつ99重量パーセント未満である。いくらかの実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第1の材料の重量パーセントは、約70重量パーセントと約96重量パーセントとの間である。一実施形態では、第2の材料はより小さな量で存在する。一実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第2の材料の重量パーセントは、50重量パーセント未満である、40重量パーセント未満である、30重量パーセント未満である、20重量パーセント未満である、10重量パーセント未満である、更には5重量パーセント未満である。いくらかの実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第2の材料の重量パーセントは、50重量パーセント未満で、かつ1重量パーセントを超える。いくらかの実施形態では、自己分解性繊維の全重量に基づく第2の材料の重量パーセントは、約4重量パーセントと約30重量パーセントとの間である。
一実施形態では、第1の材料及び第2の材料は、例えば、25mm二軸スクリュー押出機(商品名「Ultraglide」でBerstorff(Hannover,Germany)から市販)等の押出機で混合される。次に、第1の材料及び第2の材料として使用に選択される材料の種類次第で、押出機は加熱される。例えば、一実施形態では、押出機は約190℃〜約230℃の範囲の温度に加熱される。別の例示的な実施形態では、押出機は約185℃〜約230℃の範囲の温度に加熱される。
次に、自己分解性繊維を、加熱した材料をダイを通して押し出すことによって調製する。例えば、64フィラメントのオリフィスを備えた長さ/直径の比率が4:1の0.05cm径のダイを19mmの単軸スクリュー押出機(Killion Laboratories(Houston,TX)から市販)で使用することができる。ダイ及び単軸スクリュー押出機は、第1の材料及び第2の材料として使用に選択される材料の種類次第で、周囲条件を上回る温度で典型的には作動する。一実施形態では、ダイ及び単軸押出機は、約150℃〜約170℃の範囲の温度で作動する。一実施形態では、ダイ及び単軸押出機は、約130℃〜約165℃の範囲の温度で作動する。一実施形態では、ダイ及び単軸押出機は、約120℃〜約165℃の範囲の温度で作動する。一実施形態では、ダイ及び単軸押出機は、約120℃〜約160℃の範囲の温度で作動する。一実施形態では、ダイ及び単軸押出機は、約120℃〜約145℃の範囲の温度で作動する。
押し出されると、得られた自己分解性繊維は、冷却され延伸される。冷却は、空気を使用して、又は任意の既知の冷却技術を使用して、周囲条件下で行うことができる。延伸は、第1の材料及び第2の材料の選択、及び得られる自己分解性繊維の所望の直径次第で、様々なロール速度で行うことができる。例えば、一実施形態では、250m/分のロール速度を使用した。
添加剤
変性剤及び他の添加剤を、本明細書に開示する自己分解性繊維に添加できる。例えば、可塑剤を、本開示の自己分解性繊維に添加できる。可塑剤は、ポリマーの物理的性質を変更する材料であり、例えば、ポリマーのガラス転移温度を変化させるなどのためにポリマーに添加される。典型的には、可塑剤(単数又は複数)は、効果を顕著にするためにポリマーと互換性がある必要がある。本開示において有用な可塑剤としては、大豆、トウモロコシ、ヒマシ油、ヤシ、ココナッツ、ピーナッツ、亜麻仁、ヒマワリ、ババスヤシ、パーム核、キャノーラ、オリーブ、カルナバワックス、アブラギリ、ホホバ、ブドウ種子、アンジローバ、アーモンド、スイートアーモンド、綿、クルミ、コムギ麦芽、コウベイ、マカダミア、ゴマ、ヘーゼルナッツ、ココア(バター)、カシューナッツ、クプアク、ポピーからの「自然の」(自然界で見つかる)植物油、又はそのエステル若しくはエポキシ誘導体、及びこれらの可能な水素化誘導体等が挙げられる。更に、油又は天然ガスなどの炭化水素からの合成材料も適している。これらの材料の例としては、フタル酸2−エチルヘキシル等のフタル酸、アジピン酸ジオクチル等のアジピン酸、トリメリト酸トリメチル等のトリメリト酸、及びマレイン酸ジオクチル等のマレイン酸が挙げられる。
天然充填剤も、本開示の自己分解性繊維に添加してもよい。本開示に有用な天然充填剤としては、例えば、木粉又は木材粉塵、デンプン及び籾殻等のリグノセルロース充填剤が挙げられる。他の有用な充填剤としては、タルク及び炭酸カルシウムが挙げられる。加工助剤/分散剤を本開示の自己分解性繊維に使用できる。本開示において有用な加工助剤/分散剤の例示としては、商品名「Struktol」(Struktol Company of Americaから市販)で入手可能なもの等の熱可塑性樹脂との組成物が挙げられる。
例えば、窒化ホウ素等のヌクレアント、又は商品名「HPN」(Millikenから市販)で入手可能なヌクレアントは、本開示の自己分解性繊維に添加できる別のタイプの添加剤である。相溶化剤は、本開示において使用できる別のカテゴリの添加剤である。例示的な相溶化剤としては、マレイン酸無水物で官能化又はグラフト化させたポリオレフィン;ナトリウムで中和されたエチレン−アクリル酸又はエチレン−メタクリル酸系コポリマーベースのアイオノマー(例えば、DuPontから商品名「Surlyn」で入手可能なもの)が挙げられる。本開示において有用な他の添加剤としては、例えば、一次酸化防止剤及び二次酸化防止剤、ピグメント;オリゴマーHALSタイプの紫外線安定剤(ヒンダードアミン光安定剤)等の熱安定剤が挙げられる。
本開示による自己分解性繊維は、例えば、空隙を残す、液体の流れを一時的に制限する役割をする、又は望ましい分解生成物を生成するために、自己分解性繊維が分解するのが望ましい任意の地下の用途で使用されてもよい。いくらかの実施形態では、本開示による自己分解性繊維は、セメンチング(例えば、通常のセメント組成物又は酸可溶性セメント組成物等)、フラクチャリング、又はグラベルパッキングの用途が挙げられるが、これらに限定されない地下の用途に有用である。いくらかの実施形態では、本開示による自己分解性繊維は、水硬性セメント組成物、並びに、プライマリーセメンチング、出砂対策、及びフラクチャリングが挙げられるが、これらに限定されない該組成物に関連する用途と共に使用される。本開示による自己分解性繊維は更に、浸透性セメント組成物における出砂対策の用途で使用されてもよい。本開示による自己分解性繊維は更に、ベース流体及び粘性化剤を含む従来のフラクチャリング流体を含む任意の好適なフラクチャリング流体と併用する、又はセメント組成物からなるフラクチャリング流体と併用するのいずれかのフラクチャリングの用途に有用である。本開示による自己分解性繊維は更に、割れ目の浸透性を高めるために空隙を有する割れ目に支持材パックを形成するためのセメント組成物を含まないフラクチャリング作業に有用である。本開示による自己分解性繊維は更に、自己分解性繊維の分解性からいくらかの浸透性を提供するグラベルパックを坑井に形成するように、グラベルパック組成物中に組み込まれてもよい。
以下は本開示の代表的な実施形態である。
実施形態1.自己分解性繊維であって、
(a)繊維の全重量に基づいて約60重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料、及び
(b)繊維の全重量に基づいて約4重量パーセント〜約40重量パーセントの第2の材料、を含み、
第2の材料は乳酸塩及びグリコレートを含むオリゴマーであるもの。
実施形態2.実施形態1の自己分解性繊維は、
(c)可塑剤を更に含むもの。
実施形態3.実施形態2の自己分解性繊維であって、可塑剤は、ポリエチレングリコール、デンプン、グルコース、ポリプロピレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択されるもの。
実施形態4.前述の実施形態のいずれか1つの実施形態の自己分解性繊維であって、繊維の全重量に基づいて、第1の材料が少なくとも約70重量パーセント含まれ、第2の材料が30重量パーセント以下含まれるもの。
実施形態5.前述の実施形態のいずれかの自己分解性繊維であって、第2の材料は、少なくとも75重量パーセントの乳酸塩、及び少なくとも25重量パーセントのグリコレートを含むもの。
実施形態6.前述の実施形態のいずれかの自己分解性繊維であって、第1の材料は非晶質であるもの。
実施形態7.実施形態1、2、3、4又は5の自己分解性繊維であって、第1の材料は結晶質であるもの。
実施形態8.前述の実施形態のいずれか1つの実施形態の自己分解性繊維であって、第1の材料は非晶質と結晶質との混合物であるもの。
実施形態9.前述の実施形態のいずれか1つの実施形態の自己分解性繊維であって、繊維は自己充足の繊維であるもの。
実施形態10.第1の材料及び第2の材料を含む自己分解性繊維であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有するもの。
実施形態11.実施形態10の自己分解性繊維であって、第2の材料はポリエチレングリコールを更に含むもの。
実施形態12.実施形態10又は11の自己分解性繊維であって、第1の材料は非晶質であるもの。
実施形態13.実施形態10又は11の自己分解性繊維であって、第1の材料は結晶質であるもの。
実施形態14.第1の材料及び第2の材料を含む自己分解性繊維であって、繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有するもの。
実施形態15.実施形態14の自己分解性繊維であって、第2の材料はポリエチレングリコールを更に含むもの。
実施形態16.実施形態14又は15の自己分解性繊維であって、第1の材料は非晶質であるもの。
実施形態17.実施形態14又は15の自己分解性繊維であって、第1の材料は結晶質であるもの。
実施形態18.少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
(a)約70重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料を提供することと、
(b)約4重量パーセント〜約30重量パーセントの、乳酸及びグリコール酸を含むオリゴマーである第2の材料を提供することと、
(c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、
(d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、
(e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含む方法。
実施形態19.実施形態18の方法であって、第2の材料はポリエチレングリコールを更に含む方法。
実施形態20.実施形態18又は19の方法であって、第2の材料は、少なくとも75重量パーセントの乳酸及び少なくとも25重量パーセントのグリコール酸を含む方法。
実施形態21.実施形態18、19又は20の方法であって、第1の材料は非晶質である方法。
実施形態22.実施形態18、19又は20の方法であって、第1の材料は結晶質である方法。
実施形態23.実施形態18、19又は20の方法であって、繊維は自己充足の繊維である方法。
実施形態24.少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
a)第1の材料を提供することと、
b)第2の材料を提供することと、
c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、
d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、
e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含み、繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する方法。
実施形態25.少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
a)第1の材料を提供することと、
b)第2の材料を提供することと、
c)第1の材料及び第2の材料を押出機で混合することと、
d)第1の材料及び第2の材料の混合物を加熱することと、
e)ダイヘッドを通して混合物を押し出し成形し、繊維を形成することと、を含み、繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する方法。
本開示の利点及び実施形態を以降の実施例によって更に例示するが、これら実施例において列挙される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に制限するものと解釈されるべきではない。これらの実施例では、全ての比率、割合及び比は、特に断らないかぎり重量に基づいたものである。
g=グラム、min=分、in=インチ、m=メートル、cm=センチメートル、mm=ミリメートル、ml=ミリリットル、及びmmHg=水銀柱ミリメートルの略語は、次の実施例で使用される。
次の材料を実施例1〜9で使用した。
第1の材料:
「PLA 4060」:NatureWorks(Minnetonka,MN)から市販の非晶質ポリ乳酸
「PLA 4032:」:NatureWorksから市販の結晶性ポリ乳酸
「PLA 6202:」:NatureWorksから市販のポリ乳酸(PLA)
第2の材料:
乳酸とグリコール酸(75/25)(OLGA)とのオリゴマーのコポリマーを次のように調製した。乳酸の水溶液(ADM(Decatur,IL)から市販)およそ106.2gとグリコール酸(DuPont(Wilmington,DE)から市販)37.6gとを250mlの反応器に入れた。およそ24gの水を55℃の温度、及び50mmHgの真空で蒸留した。その後、バッチ温度を125℃まで昇温し、これらの条件下で反応を4時間保持した。混合物を窒素でパージし、試料を留出させてメタノール中の0.5N水酸化カリウム(KOH)で滴定した。滴定量が350g/等量に達すると、反応を止めて、OLGA材料を反応器から取り出した。
アクリル酸2−エチルヘキシル(2−EHA)及びジメチルアミノエチルメタクリラート(DMAEMA)のコポリマーを次のように調製した。ガラス製フラスコに、商品名「IRGANOX 1010」(Ciba Specialty Chemicals(Tarrytown,NY)で市販の酸化防止剤0.15グラム;2−EHA(BASF(Ludwigschaffen,Germany)から市販)38.4グラム;DMAEMA(BASFから市販)60グラム;メルカプトプロパンジオール(Sigma−Aldrich(St.Louis,MO))1.5グラム;及び重合開始剤(DuPont製商品名「VAZO 52」で市販)1グラムを2−EHA 80グラムに混合した混合物1.62グラムの原材料を入れた。原料を混合し、窒素でパージし、次に60℃まで加熱した。反応を117℃まで発熱させ、室温まで冷却した。混合物に、「VAZO 52」2.5グラム、商品名「VAZO 67」(DuPont製)で入手可能な第2の開始剤1.5グラム、商品名「VAZO 88」(DuPont製)で市販の第3の開始剤1.5グラム及び商品名「LUPERSOL 101」(Atofina Chemicals(Philadelphia,PA)製)で市販の第4の開始剤1.5グラムを酢酸エチル(EMD Chemicals(Gibbstown,NJ)から入手可能)43グラムに混合した混合物0.7グラムを加えた。混合物を窒素でバージし、次に60℃まで加熱した。反応を160℃まで発熱させ、その温度で1時間半保持した。1時間真空を適用し揮発性物質を除去してから、生成物を排出させた。
「JEFFAMINE D2000」:Huntsman Chemical(Salt Lake City,UT)から市販のアミン末端ポリプロピレングリコール。
DL−ラクチド(ラクチド):Aldrich Chemical(St.Louis,MO)から市販の3.6−ジメチル−1.4−ジオキサン−2.5−ジオン。
「PEG 400」:Alfa Aesar(Ward Hill,MA)から市販のポリエチレングリコール。
比較例1:
第1の材料及び第2の材料JEFFAMINEを25mm二軸スクリュー押出機(Berstorff(Hannover,Germany)から市販のモデル「Ultraglide」)でブレンドして、分解性ペレットを調製した。PLA 4060(第1の材料)のペレットを105°F(41℃)の乾燥温度で一晩乾燥させ、続いて、二軸スクリュー押出機で、96/4の重量比でJEFFAMINE D2000(第2の材料)とブレンドした。二軸スクリュー押出機を約190〜230℃まで加熱した。溶融した分解性材料のストランドを冷水に通して延伸し、円筒状のペレットに切断した。分解性ペレットを真空下105°F(41℃)で一晩乾燥させた。
分解性ペレットを19mm単軸スクリュー押出機(Killion Laboratories(Houston,TX)から市販)に加えることで、分解性繊維(比較例1)を調製した。単軸スクリュー押出機には、64フィラメントのオリフィス及び4:1の長さ/直径の比率を有する直径0.02in(0.05cm)のダイが装備された。ダイ及び単軸スクリュー押出機を150〜170℃まで加熱した。繊維を空冷し、250m/分のロール速度で延伸した。得られた繊維の数平均直径は、0.020mm〜0.025mmの範囲であった。
比較例2:
ラクチドを第2の材料として使用し、二軸スクリュー押出機を約190〜230℃まで加熱したことを除けば、比較例1で説明したように、分解性ペレットを調製した。PLA 4060及びラクチドのペレットを95/5の重量比で、二軸スクリュー押出機に加えた。比較例1で説明したように、分解性繊維(比較例2)を調製した。
比較例3:
第2の材料なし、及びPLA 6202を使用したことを除けば、比較例1で説明したように、100% PLA分解性繊維(比較例3)を調製した。PLA 6202のペレットを170°F(77℃)で一晩乾燥させ、次に単軸スクリュー押出機に加えて、分解性繊維を形成した。
実施例1〜4:
以下に説明する内容を実施例1〜4に使用した。OLGAを第2の材料として使用したことを除けば、比較例1で説明したように、第1の材料及び第2の材料をブレンドして自己分解性繊維を調製した。2つのポリ乳酸を異なる重量比で使用した。第1の材料及び第2の材料をブレンドする前に、ポリ乳酸のペレットを、PLA 4060は105°F(41℃)の乾燥温度で、PLA 4032は1705°F(77℃)の乾燥温度で一晩乾燥させた。次に、乾燥したポリ乳酸のペレットを二軸スクリュー押出機で第2の材料とブレンドし、自己分解性ペレットを形成した。自己分解性繊維を形成するために単軸スクリュー押出機に給送する前に、自己分解性ペレットを、PLA 4060は41℃で、PLA 4032は77℃で真空で一晩乾燥させた。二軸スクリュー押出機及び単軸スクリュー押出機の温度も、組成物によって調節した。実施例1〜4の自己分解性繊維の組成物及び処理条件を下表1に示す。
Figure 2014503707
実施例6:
OLGA及びポリエチレングリコールを第2の材料として使用したことを除けば、比較例1で説明したように、自己分解性ペレットを調製した。PLA 4060、OLGA及びPEG 400を80/10/10の重量比で、約185〜230℃まで加熱した二軸スクリュー押出機に加えた。自己分解性繊維(実施例6)を120℃〜145℃まで加熱した単軸スクリュー押出機を使用して調製した。
示差走査熱量計(TA Instruments(Newcastle,DE)から市販のモデル「DSC Q2000」)を使用して10℃/分の昇温速度で、それぞれの繊維のガラス転移温度(Tg)を測定した。Tgを下表2に報告する。
実施例7:
2−EHA/DMAEMAのコポリマーを第2の材料として使用したことを除けば、比較例1で説明したように、自己分解性繊維を調製した。PLA 4060(第1の材料)及び2−EHA/DMAEMAのコポリマーの重量比は90/10であった。
実施例8:
PLA 4032を第1の材料として使用したことを除けば、実施例7で説明したように、自己分解性繊維を調製した。第1の材料と第2の材料との重量比は90/10であった。
比較例1〜3及び実施例1〜8で説明するように調製した繊維の分解速度を、異なる温度で7日間測定した。別々の容器に、それぞれの繊維をおよそ0.5グラム及び脱イオン(DI)水100グラムを加えた。均質に分散させるために容器を振とうし、続いて約38℃の試験温度に設定した対流式オーブンに7日間入れた。その後、ガラスフリットフィルター(Ace Glass Company,Inc.(Vineland,New Jersey)から市販の25〜50マイクロメートルの孔径を備えた孔隙率Cのディスクを使用して)を通して容器から水を排水し、繊維を50℃で一晩(およそ16時間)乾燥させた。繊維をオーブンから取り出し、計量する前に室温の周囲条件で冷却させた。次に、重量損失率を計算した。手順を49℃及び71℃の試験温度に対して繰り返した。異なる温度での比較例1〜3及び実施例1〜8の重量損失率を下表2に示す。
Figure 2014503707
PLAの結晶化度含有量は、高温(例えば、71℃)で重量損失に影響を及ぼしたが、38℃及び49℃の分解性は、90/10の重量比で第2の材料(例えば、OLGA)が混合されたとき、結晶質PLAと非晶質PLAの両方で同等であった。第2の材料の量を変えることは、より低い温度及びより高い温度で、自己分解性繊維の異なる分解速度という結果になった。一般に、より高い量の第2の材料は、自己分解性繊維の分解性レベルの増加という結果になった。とはいえ、より高い量の第2の材料は、ポリマーのメルトフローインデックスを上昇させるので、自己分解性繊維に組み込まれてもよい第2の材料の量に限度がある。自己分解性繊維を形成するために適切であるメルトフローインデックスは、8g/10分以上である。
ラクチドもJEFFAMINE D2000もどちらも、38℃及び/又は49℃で7日後に、少なくとも5%の分解性レベルを備えた自己分解性繊維を生成しなかった。本開示による自己分解性繊維の分解性レベルは、ラクチド及びJEFFAMINE D2000が第2の材料として使用された比較例1及び2より著しく高い。本開示による繊維の分解性レベルはまた、比較例3に示されるように100% PLA繊維のレベルよりも著しく高い。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない本発明の様々な変更や改変は、当業者には明らかとなるであろう。

Claims (25)

  1. 自己分解性繊維であって、
    (a)前記繊維の全重量に基づいて約60重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料と、
    (b)前記繊維の全重量に基づいて約4重量パーセント〜約40重量パーセントの第2の材料と、を含み、
    前記第2の材料は、乳酸塩及びグリコレートを含むオリゴマー、並びにアクリル酸2−エチルヘキシル及びジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマーのうちの少なくとも1つから選択される、自己分解性繊維。
  2. (c)可塑剤を更に含む、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  3. 前記可塑剤は、ポリエチレングリコール、デンプン、グルコース、ポリプロピレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項2に記載の自己分解性繊維。
  4. 前記繊維の全重量に基づいて、前記第1の材料が少なくとも約70重量パーセント含まれ、前記第2の材料が30重量パーセント以下含まれる、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  5. 前記第2の材料は、75重量パーセントまでの乳酸塩と少なくとも25重量パーセントのグリコレートとを含む、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  6. 前記第1の材料は非晶質である、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  7. 前記第1の材料は結晶質である、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  8. 前記第1の材料は非晶質と結晶質との混合物である、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  9. 前記繊維は自己充足の繊維である、請求項1に記載の自己分解性繊維。
  10. 第1の材料と第2の材料とを含む自己分解性繊維であって、前記繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、前記繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、自己分解性繊維。
  11. 前記第2の材料はポリエチレングリコールを更に含む、請求項10に記載の自己分解性繊維。
  12. 前記第1の材料は非晶質である、請求項10に記載の自己分解性繊維。
  13. 前記第1の材料は結晶質である、請求項10に記載の自己分解性繊維。
  14. 第1の材料及び第2の材料を含む自己分解性繊維であって、前記繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、前記繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、自己分解性繊維。
  15. 前記第2の材料はポリエチレングリコールを更に含む、請求項14に記載の自己分解性繊維。
  16. 前記第1の材料は非晶質である、請求項14に記載の自己分解性繊維。
  17. 前記第1の材料は結晶質である、請求項14に記載の自己分解性繊維。
  18. 少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
    a)約70重量パーセント〜約96重量パーセントの第1の材料を提供することと、
    b)約4重量パーセント〜約30重量パーセントの、乳酸及びグリコール酸を含むオリゴマー、並びにアクリル酸2−エチルヘキシル及びジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマーのうちの少なくとも1つから選択される第2の材料を提供することと、
    c)前記第1の材料と前記第2の材料とを押出機で混合することと、
    d)前記第1の材料と前記第2の材料との混合物を加熱することと、
    e)ダイヘッドを通して前記混合物を押し出し成形して、繊維を形成することと、を含む、方法。
  19. 前記第2の材料はポリエチレングリコールを更に含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第2の材料は、少なくとも75重量パーセントの乳酸と少なくとも25重量パーセントのグリコール酸と、を含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記第1の材料は非晶質である、請求項18に記載の方法。
  22. 前記第1の材料は結晶質である、請求項18に記載の方法。
  23. 前記繊維は自己充足の繊維である、請求項18に記載の方法。
  24. 少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
    a)第1の材料を提供することと、
    b)第2の材料を提供することと、
    c)前記第1の材料と前記第2の材料とを押出機で混合することと、
    d)前記第1の材料と前記第2の材料との混合物を加熱することと、
    e)ダイヘッドを通して前記混合物を押し出し成形して、繊維を形成することと、を含み、前記繊維は、湿気の存在下で7日間約38℃の温度にさらされたとき、前記繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、方法。
  25. 少なくとも1つの自己分解性繊維を製造する方法であって、
    a)第1の材料を提供することと、
    b)第2の材料を提供することと、
    c)前記第1の材料と前記第2の材料とを押出機で混合することと、
    d)前記第1の材料と前記第2の材料との混合物を加熱することと、
    e)ダイヘッドを通して前記混合物を押し出し成形して、繊維を形成することと、を含み、前記繊維は、湿気の存在下で7日間約49℃の温度にさらされたとき、前記繊維の全重量に基づいて少なくとも5重量パーセントの分解度を有する、方法。
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