JP2014501771A - 4−((1r,3s)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンと1−((1r,3s)−6−クロロ−3−フェニル−インダン,1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンとを分割するための方法 - Google Patents
4−((1r,3s)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンと1−((1r,3s)−6−クロロ−3−フェニル−インダン,1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンとを分割するための方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンならびにそれらの薬学的に許容可能な塩を製造するための分割方法に関する。
Description
本発明は、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンならびにそれらの薬学的に許容可能な塩を製造するための分割方法に関する。
本発明の化合物である4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(I)および1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(II)(本明細書中以後、化合物(I)および(II)と呼ぶ)は、それぞれ下記に示される分子構造を有する。
ピペラジン環の2および/または3位で置換された3−アリール−1−(1−ピペラジニル)インダンのtrans異性体の一群は、国際公開第93/22293号およびKlaus P. Bogeso, Drug Hunting, the Medicinal Chemistry of 1-Piperazino-3-phenylindans and Related Compounds, 1998, ISBN 87-88085-10-4(例えば、表3,p.47および表9A,p.101の化合物69を参照のこと)に記載されている。それらの化合物は、ドーパミンD1およびD2受容体ならびに5−HT2受容体に対して高親和性を有すると報告されており、統合失調症を含む中枢神経系のいくつかの疾患を処置するために有用であると示唆されている。
ラセミtrans4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよびラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンは、例えば、Bogeso et al., J. Med. Chem., 1995, 38, p. 4380-4392および国際公開第93/22293号に概説されている方法と同じように合成され得る。ラセミtrans4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割による化合物(I)の製造は、Bogeso et al.によってBogeso et al., J. Med. Chem., 1995, 38, p. 4380-4392に記載された。表5,化合物(−)−38を参照のこと。記載されたプロセスは、エチルアセテート中での分割のために(+)−ジトルオイル酒石酸を使用することを含み、化合物(I)は、フマル酸塩として単離される。
光学的に純粋な出発物質からの化合物(II)の合成は、国際公開第2005/016900号、国際公開第2005/016901号および国際公開第2006/086984号に記載されている。N−アルキル化による化合物(II)からの化合物(I)の合成は、国際公開第2005/016900号(p.31,実施例12)に開示されている。化合物(II)の結晶性酒石酸水素塩は、国際公開第2006/086985号に開示されている。
Bogeso et al., J. Med. Chem., 1995, 38, p. 4380-4392では、化合物(I)が、インビトロでいくらかのD1選択性を示す強力なD1/D2アンタゴニストである一方で、インビボでは、D1およびD2アンタゴニストとして等効力であることが開示されている。この化合物はまた、強力な5−HT2アンタゴニストとして、およびα1アドレナリン受容体に対して高親和性を有すると記載されている。国際公開第2005/016901号に開示されているように、化合物(II)は、化合物(I)と類似の受容体プロファイルおよび薬理学的活性を示す。
Klaus P. Bogeso, Drug Hunting, the Medicinal Chemistry of 1-Piperazino-3-phenylindans and Related Compounds, 1998, ISBN 87-88085-10-4
Bogeso et al., J. Med. Chem., 1995, 38, p. 4380-4392
本発明者らは、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの高収率および高鏡像体過剰率が、好適な鏡像異性的に純粋な酸および溶媒の慎重な選択によって、それぞれのラセミ体の分割によって得ることができることを見出した。
特に、対応するラセミ体から4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンを分割する場合に、本発明者らは、驚いたことに、ジベンゾイル−L−酒石酸または(S)−クロロホス(Chlorophos)と、2−ブタノン(MEK)、エチルアセテート(EtOAc)およびアセトニトリル(ACN)からなる群から選択される溶媒との組み合わせが、高い鏡像体過剰率(ee)および良好な結晶化度をもたらすことを見出した。
同様に、対応するラセミ体から1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを分割する場合に、本発明者らは、驚いたことに、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸または(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェートと、メタノール(MeOH)、エチルアセテート(EtOAc)およびアセトニトリル(ACN)からなる群から選択される溶媒との組み合わせが、高い鏡像体過剰率(ee)および良好な結晶化度をもたらすことを見出した。
本発明の分割方法は、(+)−ジトルオイル酒石酸が、ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割のために使用される、Bogeso et al., J. Med. Chem., 1995, 38, p. 4380-4392に記載された分割方法によって得られる収率よりも著しく高い、少なくとも約30%、ある特定の環境下では最大45%超という収率を提供すると見出されている。
本発明が解決を目指している問題は、ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよびラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン)からそれぞれの鏡像異性化合物である4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンへの分割である。好ましい実施形態において、鏡像体過剰率は、固相(分割)または液相(逆分割(reverse resolution))において、少なくとも約30%である。好ましい実施形態において、鏡像異性化合物、すなわち、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンはそれぞれ、固相において結晶化する。
ラセミtrans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割は、本発明によって含まれる酸および溶媒とは異なる酸および溶媒を選択することによっても試みられた。しかしながら、これらの選択肢は、その生成物の低い鏡像体過剰率を欠点として有する。
同様に、他の酸および溶媒を選択することによってラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン)の分割が試みられたが、同じ短所を有した。
したがって、簡潔には、本発明は、上記ラセミ体を、鏡像異性的に純粋な酸と溶媒中で混合するプロセスに関する。その混合物は、そのラセミ体および鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得るために、必要に応じて適切な温度に加熱されてもよい。その後、例えば、冷却または蒸発によって、鏡像異性体の沈殿物が得られる場合があり、その沈殿物は、単離されて、必要に応じて乾燥されてもよい。その沈殿物の再結晶によって鏡像体過剰率が上昇し得ることは、本発明者らの経験から得た知見である。所望の鏡像異性体の収率および鏡像体過剰率を最適化するために、分割プロセス用の溶媒および条件、例えば、出発物質の化学量論および温度の選択が、利用され得る。
本発明は、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンの対掌体またはtrans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの対掌体が高eeで結晶化される逆分割のプロセスも明らかに含む。逆分割の場合、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンまたはtrans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを、例えば、塩または遊離塩基の形態で、液相から単離することができる。
定義
用語「trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」または「4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」は、鏡像異性体化合物(I)に対応する。
用語「trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」または「4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」は、鏡像異性体化合物(I)に対応する。
用語「trans−4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」または「4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジン」は、化合物(I)の対掌体に対応する。
用語「trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」または「1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」は、鏡像異性体化合物(II)に対応する。
用語「trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」または「1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」は、化合物(II)の対掌体に対応する。
本明細書中で使用されるとき、用語「ラセミtrans4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン」は、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンおよび4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンのラセミ体のことを指す。同じ原則が、「ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」に対して適用される。
本文脈において、「ラセミ体」は、重ね合わせることができない鏡像の等量混合物のことを指す。
本文脈において、用語「trans−4−(6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン」、すなわち、いかなるその鏡像異性体型の特定の指摘(例えば、(+)および(−)を用いるかまたはR/S表示法を用いて)も伴わないものは、2つの鏡像異性体である4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンと4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニルインダン−1−イル)−1,2,2−トリメチルピペラジンとの混合物のことを指す。同じ原則が、「trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン」に対して適用される。
本発明の文脈において、分割は、逆分割のプロセスも含むものとする。
本文脈において、「収率」は、そのプロセス中のラセミ体の塩の総質量に基づいて(base on)計算される;それにより、ラセミ体から出発したとき、純粋な鏡像異性体の最大収率は、50%を超えるはずがないと理解される。
本明細書中に記載されるとき、化合物(I)および化合物(II)はそれぞれ、その化合物の任意の形態(例えば、その遊離塩基、薬学的に許容可能な塩、例えば、薬学的に許容可能な酸付加塩(例えば、コハク酸塩およびマロン酸塩)、その遊離塩基または塩の水和物または溶媒和化合物、ならびに無水の形態、非晶質の形態または結晶の形態)を明示していると意図されている。
本明細書中に記載されるとき、用語「鏡像異性的に純粋な酸」は、その酸の鏡像異性部分の少なくとも95%が、一対の重ね合わせることができない鏡像の一方である酸と定義される。
本明細書中に記載されるとき、式IまたはIIの化合物の「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能な酸付加塩を含む。酸付加塩には、無機酸ならびに有機酸の塩が含まれる。好適な無機酸の代表的な例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸などが挙げられる。好適な有機酸の代表的な例としては、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、イタコン酸、乳酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、テオフィリン酢酸、ならびに8−ハロテオフィリン、例えば、8−ブロモテオフィリンなどが挙げられる。
本発明の文脈において、用語「分割」および「逆分割」は、ラセミ体をその2つの鏡像異性体に分離するプロセスのことを記載する。
本文脈において、「適切な温度」に加熱するとは、溶液を得るために適した温度(例えば、溶媒の還流温度までに限定される、室温より高い温度、例えば、40℃超、例えば、45℃超、例えば、50℃超、例えば、55℃超、例えば、60℃超、例えば、65℃超、例えば、70℃超)に組成物を加熱することを指し示す。使用する溶媒に応じて、「適切な温度」は、還流温度を指し示すことがあり、すなわち、その組成物は、加熱還流される。
本文脈において、「還流」は、蒸気の凝縮、およびそれが発生した系にこの凝縮物を戻すことを含む手法である。
本文脈において、「再結晶」は、化合物を精製するための手順である。再結晶は、例えば、単溶媒再結晶、多溶媒再結晶または熱濾過再結晶によって行うことができる。
本文脈において、「鏡像体過剰率」は、eeと省略され、ある化合物の各鏡像異性体のモル分率間の絶対差と定義される。
発明の詳細な説明
本発明は、溶媒の存在下での好適な鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割を含む、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(化合物(I))を製造するためのプロセスに関する。
本発明は、溶媒の存在下での好適な鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割を含む、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(化合物(I))を製造するためのプロセスに関する。
したがって、本発明は、第1の実施形態(E1)において、溶媒の存在下での好適な鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割を含む、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(化合物(I))を製造するためのプロセスに関し、ここで、その鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸、(S)−クロロホス、ジベンゾイル−D−酒石酸および(R)−クロロホスからなる群から選択される。
(E1)の第2の実施形態(E2)において、溶媒は、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸(propiotic acid)のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも30%含む。(E2)の好ましい実施形態において、溶媒は、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも35%以上(例えば、少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%または100%)含む。
第3の実施形態(E3)において、実施形態(E1)または(E2)のいずれかのプロセスの溶媒は、2−ブタノン(MEK)、エチルアセテート(EtOAc)およびアセトニトリル(ACN)からなる群から選択される。
実施形態(E1)、(E2)またはE(3)のいずれかのさらなる実施形態(E4)において、鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか、または鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−D−酒石酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−D−酒石酸であり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−D−酒石酸であり、かつ溶媒は、エチルアセテートである。
実施形態(E1)、(E2)またはE(3)のいずれかのさらなる実施形態(E5)において、鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスであり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスであり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか、または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−クロロホスであり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−クロロホスであり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−クロロホスであり、かつ溶媒は、エチルアセテートである。
実施形態(E1)、(E2)またはE(3)のいずれかの好ましい実施形態(E6)において、溶媒は、アセトニトリルであり、かつ鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスである。
実施形態(E1)、(E2)またはE(3)のいずれかの別の好ましい実施形態(E7)において、溶媒は、アセトニトリルであり、かつ鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸である。
実施形態(E8)において、実施形態(E1)のプロセスは、
a)trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩が得られる。必要に応じて、上記プロセスは、上記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む。
a)trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩が得られる。必要に応じて、上記プロセスは、上記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む。
先の実施形態E(1)〜E(8)のいずれかのプロセスの実施形態(E9)において、単離された4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンは、中間体である。
先の実施形態E(1)〜E(8)のいずれかのプロセスの実施形態(E10)において、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの形成された塩は、そのプロセスの最終産物である。
先の実施形態のいずれかの実施形態(E11)において、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの塩は、薬学的に許容可能な塩であり、ここで、その薬学的に許容可能な塩は、好ましくは、本願の定義の項における薬学的に許容可能な塩のリストから選択される。
実施形態(E9)の実施形態(E12)において、単離された4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンは、溶媒に溶解されて薬学的に許容可能な塩として再結晶された塩の形態であり、ここで、その薬学的に許容可能な塩は、好ましくは、本願の定義の項における薬学的に許容可能な塩のリストから選択される。
実施形態(E8)のプロセスの実施形態(E13)において、工程b)の適切な温度は、約40℃以上、例えば、約45℃、好ましくは、約50℃または約55℃以上、例えば、約60℃、例えば、約65℃、例えば、約70℃である。
実施形態(E8)のプロセスの工程c)の実施形態(E14)において、溶液は、約25℃以下、例えば、約20℃または15℃、好ましくは、約10℃以下、例えば、約5℃または0℃の温度に冷却される。
本発明は、溶媒の存在下での好適な鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの分割を含む、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(化合物(II))を製造するためのプロセスにも関する。
したがって、本発明は、実施形態(E15)において、溶媒の存在下での好適な鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの分割を含む、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを製造するためのプロセスに関し、ここで、その鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸、ジイソプロピリデン−2−ケト−D−グロン酸、(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート、(R)−(−)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート、(R)−クロロホス、(S)−クロロホス、ジベンゾイル−L−酒石酸、ジベンゾイル−D−酒石酸およびショウノウ酸からなる群から選択される。
さらなる実施形態(E16)において、溶媒は、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも30%含む。(E16)の好ましい実施形態において、溶媒は、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも35%以上、例えば、少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%または95%または100%含む。
さらなる実施形態(E17)において、実施形態(E15)および(E16)のいずれかのプロセスの溶媒は、2−ブタノン(MEK)、エチルアセテート(EtOAc)、メタノール(MeOH)およびアセトニトリル(ACN)からなる群から選択される。
(E15)のプロセスのさらなる実施形態(E18)において、鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ溶媒は、メタノールであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェートであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、N−アセチル−L−ロイシンであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、N−アセチル−L−ロイシンであり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、D−キナ酸であり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−クロロホスであり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ショウノウ酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか、または鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−D−グロン酸であり、かつ溶媒は、メタノールであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−D−グロン酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−(−)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェートであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(R)−クロロホスであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、N−アセチル−D−ロイシンであり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、N−アセチル−D−ロイシンであり、かつ溶媒は、アセトニトリルであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、L−キナ酸であり、かつ溶媒は、エチルアセテートであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−クロロホスであり、かつ溶媒は、2−ブタノンであるか;または鏡像異性的に純粋な酸は、ショウノウ酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルである。
(E15)または(E16)の好ましい実施形態(E19)において、鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ溶媒は、メタノールである。
(E15)または(E16)の好ましい実施形態(E20)において、鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ溶媒は、アセトニトリルである。
(E15)または(E16)の別の好ましい実施形態(E21)において、鏡像異性的に純粋な酸は、(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェートであり、かつ溶媒は、エチルアセテートである。
実施形態(E22)において、実施形態(E15)または(E16)のプロセスは、
a)trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩が得られる。必要に応じて、上記プロセスは、上記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む。
a)trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩が得られる。必要に応じて、上記プロセスは、上記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む。
さらなる実施形態(E23)において、必要に応じて塩の形態の、実施形態(E15)〜(E22)のいずれかにおいて得られる単離された1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンは、メチル化されることにより、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンが得られる。
先の実施形態E(15)〜E(22)のいずれかのプロセスの実施形態(E24)において、単離された1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンは、中間体である。
先の実施形態E(15)〜E(22)のいずれかのプロセスの実施形態(E25)において、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの形成された塩は、そのプロセスの最終産物である。
先の実施形態E(15)〜E(22)のいずれかのプロセスの実施形態(E26)において、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの塩は、薬学的に許容可能な塩であり、ここで、その薬学的に許容可能な塩は、好ましくは、本願の定義の項における薬学的に許容可能な塩のリストから選択される。
実施形態(E24)の実施形態(E27)において、単離された1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンは、溶媒に溶解されて薬学的に許容可能な塩として再結晶された塩の形態であり、ここで、その薬学的に許容可能な塩は、好ましくは、本願の定義の項における薬学的に許容可能な塩のリストから選択される。
実施形態(E22)のプロセスの実施形態(E28)において、工程b)の適切な温度は、約40℃以上、例えば、約45℃、好ましくは、約50℃または約55℃以上、例えば、約60℃、例えば、約65℃、例えば、約70℃である。
実施形態(E22)のプロセスの工程c)の実施形態(E29)において、溶液は、約25℃以下、例えば、約20℃または15℃、好ましくは、約10℃以下、例えば、約5℃または0℃の温度に冷却される。
本明細書中に引用されるすべての参考文献は、本明細書中の別の箇所で行われる特定の文書の別個に提供されるいずれの援用にも関係なく、各文献が、個別にかつ具体的に参考として援用されると示され、その全体が本明細書中に示されたのと同程度に(法的に認められている最大の程度まで)、それらの全体が本明細書によって参考として援用される。
本発明を説明する文脈における、用語「a」および「an」および「the」ならびに類似の指示用語の使用は、別段本明細書中に示されないかまたは明らかに文脈に矛盾しない限り、単数と複数の両方を含むと解釈されるべきである。
別段示されない限り、本明細書中に提供されるすべての厳密値は、対応する近似値の代表的な値である(例えば、特定の因子または測定に関して提供されるすべての例示的な厳密値は、必要に応じて「約」で修飾される、対応する近似の測定値を提供するとも考えることができる)。用語(例えば、「含む(comprising)」、「有する」、「含む(including)」または「含む(containing)」)を用いた、本発明の任意の態様または態様の本明細書中でのあるエレメント(単数または複数)についての説明は、別段述べられていないかまたは明らかに文脈に矛盾しない限り、その特定のエレメント(単数または複数)「からなる」、その特定のエレメント(単数または複数)「から本質的になる」またはその特定のエレメント(単数または複数)「を実質的に含む」本発明の類似の態様または態様を支持すると意図されている(例えば、特定のエレメントを含むと本明細書中に記載される組成物は、別段述べられていないかまたは明らかに文脈に矛盾しない限り、そのエレメントからなる組成物も記載していると理解されるべきである)。
本発明は、以下の非限定的な例に例証される。
実験
[機器および方法の詳細]
[粉末X線回折(XRPD)]
CuKα線(40kV,40mA)、θ−2θゴニオメーターならびにV4の発散スリットおよび受光スリットを使用するBruker D8回折計、Geモノクロメーター、ならびにLynxeye検出器において、粉末X線回折パターンを収集した。この機器は、認定コランダム標準(NIST1976)を使用して確認された性能である。データ収集のために使用されたソフトウェアは、Diffrac Plus XRD Commander v2.5.0であり、Diffrac Plus EVA v11.0.0.2またはv13.0.0.2を使用して、データを解析および表示した。
[機器および方法の詳細]
[粉末X線回折(XRPD)]
CuKα線(40kV,40mA)、θ−2θゴニオメーターならびにV4の発散スリットおよび受光スリットを使用するBruker D8回折計、Geモノクロメーター、ならびにLynxeye検出器において、粉末X線回折パターンを収集した。この機器は、認定コランダム標準(NIST1976)を使用して確認された性能である。データ収集のために使用されたソフトウェアは、Diffrac Plus XRD Commander v2.5.0であり、Diffrac Plus EVA v11.0.0.2またはv13.0.0.2を使用して、データを解析および表示した。
サンプルを、受け取ったままの粉末を用いて平板試料として周囲条件下で走査した。そのサンプルを、研磨されたゼロバックグラウンド(510)シリコンウエハに切り込まれたくぼみに静かに充填した。解析中、サンプルをそれ自体の面で回転させた。データ収集の詳細は、以下である:
・角度範囲:2〜42°2θ
・刻み幅:0.05°2θ
・収集時間:0.5s/工程
・角度範囲:2〜42°2θ
・刻み幅:0.05°2θ
・収集時間:0.5s/工程
[核磁気共鳴(NMR)]
1H NMR
オートサンプラーを備え、DRX400コンソールで制御されるBruker400MHz機器において、NMRスペクトルを収集した。自動化された実験は、標準的なBruker充填実験を用い、Topspin v1.3とともに実行するICON−NMR v4.0.4を使用して行った。非定型の分光法の場合、Topspinだけを使用することによってデータを取得した。
1H NMR
オートサンプラーを備え、DRX400コンソールで制御されるBruker400MHz機器において、NMRスペクトルを収集した。自動化された実験は、標準的なBruker充填実験を用い、Topspin v1.3とともに実行するICON−NMR v4.0.4を使用して行った。非定型の分光法の場合、Topspinだけを使用することによってデータを取得した。
別段述べられない限り、DMSO−d6においてサンプルを調製した。ACD SpecManager v12.00を使用して、オフライン解析を行った。
[示差走査熱量測定(DSC)]
50ポジションオートサンプラーを備えたTA Instruments Q2000において、DSCデータを収集した。熱容量に対する較正は、サファイアを使用して行い、エネルギーおよび温度に対する較正は、認定インジウムを使用して行った。
50ポジションオートサンプラーを備えたTA Instruments Q2000において、DSCデータを収集した。熱容量に対する較正は、サファイアを使用して行い、エネルギーおよび温度に対する較正は、認定インジウムを使用して行った。
典型的には、ピンホール付きアルミニウムパン中の0.5〜1.5mgの各サンプルを、10℃/分で25℃から250〜350℃に加熱した。乾燥窒素をサンプルの上に50ml/分でパージし続けた。
機器制御ソフトウェアは、Advantage for Q Series v2.8.0.392およびThermal Advantage v4.8.3であり、Universal Analysis v4.4Aを使用してデータを解析した。
機器制御およびデータ解析のソフトウェアは、STARe v9.20であった。
[熱重量分析(TGA)]
16ポジションオートサンプラーを備えたTA Instruments Q500 TGAにおいて、TGAデータを収集した。認定アルメルおよびニッケルを使用して、この機器の温度較正を行った。典型的には、5〜10mgの各サンプルを、予め風袋計量されたアルミニウムDSCパン上に充填し、10℃/分で外界温度から250〜350℃に加熱した。窒素をサンプルの上に60ml/分でパージし続けた。
16ポジションオートサンプラーを備えたTA Instruments Q500 TGAにおいて、TGAデータを収集した。認定アルメルおよびニッケルを使用して、この機器の温度較正を行った。典型的には、5〜10mgの各サンプルを、予め風袋計量されたアルミニウムDSCパン上に充填し、10℃/分で外界温度から250〜350℃に加熱した。窒素をサンプルの上に60ml/分でパージし続けた。
機器制御ソフトウェアは、Advantage for Q Series v2.8.0.392およびThermal Advantage v4.8.3であり、Universal Analysis v4.4Aを使用してデータを解析した。
[HPLCによる化学的純度の測定]
ダイオードアレイ検出器を備え、ChemStationソフトウェアvB.02.01−SR1を使用する、Agilent HP1100シリーズシステムにおいて、下記に詳述される方法を使用して、純度解析を行った:
ダイオードアレイ検出器を備え、ChemStationソフトウェアvB.02.01−SR1を使用する、Agilent HP1100シリーズシステムにおいて、下記に詳述される方法を使用して、純度解析を行った:
[HPLCによるキラル純度の測定]
ダイオードアレイ検出器を備え、ChemStation for LC Rev.A.08.03[847]を使用する、Hewlett Packard 1100シリーズシステムにおいて、キラル純度を測定した。
ダイオードアレイ検出器を備え、ChemStation for LC Rev.A.08.03[847]を使用する、Hewlett Packard 1100シリーズシステムにおいて、キラル純度を測定した。
[HPLC法:]
trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンのキラル純度を、上に記載したようなキラルHPLCクロマトグラフィーによって測定した。2つの鏡像異性体に対する保持時間は、(1S,3R)鏡像異性体に対しては8.5〜8.6分であり、化合物(I)に対しては13.6〜13.7分であった。
trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンのキラル純度を、上に記載したようなキラルHPLCクロマトグラフィーによって測定した。2つの鏡像異性体に対する保持時間は、(1S,3R)鏡像異性体に対しては8.5〜8.6分であり、化合物(I)に対しては13.6〜13.7分であった。
trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのキラル純度を、上に記載したようなキラルHPLCによって測定した。2つの鏡像異性体に対する保持時間は、(1S,3R)鏡像異性体に対しては9.9〜10.1分であり、化合物(II)に対しては16.1〜16.4分であった。
各塩を遊離塩基化した後、キラルHPLCで解析した。濾過した固形塩(2〜3mg)を、RTのDCM(0.4mL)に溶解し、NaOHの1M水溶液(0.2mL)を加えた。得られたDCM層を取り出し、減圧下で完全に蒸発(乾固)させた。得られた乾燥残渣(遊離塩基)をヘキサン/IPA(90:10v/v)に溶解した後、キラルHPLCで解析した。
[実施例1:(R,R)−ジベンゾイル−L−酒石酸(L−BDT)を用いた4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割]
一般的手順:ラセミtrans4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(0.5g,1.4mmol)と(R,R)−ジベンゾイル−L−酒石酸(0.5g,1.4mmol)との混合物に、溶媒(5mL)を加え、その混合物を均一な溶液が得られるまで撹拌しながら温めた。その溶液を室温に冷却し、24時間撹拌した。得られた固体を、濾過により取り出し、乾燥し、収量およびキラル純度を測定した(表1を参照のこと)。そのサンプルを、室温において24時間、溶媒(5mL)に再スラリー化することによって精製した。次いで、そのサンプルを濾過して乾燥し、収量およびキラル純度を測定した。
一般的手順:ラセミtrans4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(0.5g,1.4mmol)と(R,R)−ジベンゾイル−L−酒石酸(0.5g,1.4mmol)との混合物に、溶媒(5mL)を加え、その混合物を均一な溶液が得られるまで撹拌しながら温めた。その溶液を室温に冷却し、24時間撹拌した。得られた固体を、濾過により取り出し、乾燥し、収量およびキラル純度を測定した(表1を参照のこと)。そのサンプルを、室温において24時間、溶媒(5mL)に再スラリー化することによって精製した。次いで、そのサンプルを濾過して乾燥し、収量およびキラル純度を測定した。
[実施例2:4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(S)−クロロホス塩,アセトニトリル]
ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(200mg)をアセトニトリル(4mL)に懸濁し、撹拌しながら50℃に加熱した。室温(20〜25℃)のアセトニトリル(2mL)中に調製された(S)−クロロホスの懸濁液を、上記の遊離塩基の温かい懸濁液にゆっくり加えた(滴下した)。その系を、透明の溶液が得られるまで、撹拌しながら50℃で放置した。5〜10分後、その溶液に、1mg未満の結晶性trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンモノ(S)−クロロホス塩を種結晶として加えた(seeded)(trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンのee=93%)。
ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(200mg)をアセトニトリル(4mL)に懸濁し、撹拌しながら50℃に加熱した。室温(20〜25℃)のアセトニトリル(2mL)中に調製された(S)−クロロホスの懸濁液を、上記の遊離塩基の温かい懸濁液にゆっくり加えた(滴下した)。その系を、透明の溶液が得られるまで、撹拌しながら50℃で放置した。5〜10分後、その溶液に、1mg未満の結晶性trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンモノ(S)−クロロホス塩を種結晶として加えた(seeded)(trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンのee=93%)。
沈殿が数分以内に始まり、得られた懸濁液にさらなるアセトニトリル(2mL)を加えた。
次いで、その系を0.1℃/分での50℃から0℃の冷却勾配に供し、次いで、0℃で3時間保持した後、2℃/分で25℃に加熱した。その懸濁液を、撹拌しながら25℃で65時間放置し、生成物を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(2mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量155.9mg(43.8%)。2つの鏡像異性体の含有率は、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(S)−クロロホス塩のee=98.8%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=0.6%および(1R,3S)鏡像異性体=99.4%であった。
乾燥生成物(145mg)を、室温(20〜25℃)のアセトニトリル(1mL)に撹拌しながら2日間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(0.5mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量139mg(39%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンモノ(S)−クロロホス塩のee=99.4%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=0.3%および(1R,3S)鏡像異性体=99.7%であった。高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノ−(S)−クロロホス塩と一致した。
1H−NMR(DMSO)δ:0.65(3H,s),0.92(3H,s),1.20−1.40(7H,br m),1.99(1H br s),2.30−2.42(1H,br m),2.53−2.82(5H,m),2.94(1H,br s),3.13(2H,br s),3.49(1H,dd),4.06(1H,d),4.45(2H,dt),5.54(1H,d),6.97(1H,d),7.10(2H,d),7.21(1H,tt),7.26−7.42(7H,m),7.46(1H,dd),10.80(1H,br d).
融点=196〜198℃。化学的純度=98.6面積%。
[実施例3:4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンジベンゾイル−L−タルトレート,アセトニトリル]
ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(200mg)をアセトニトリル(4mL)に懸濁し、撹拌しながら50℃に加熱した。
ラセミtrans4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジン(200mg)をアセトニトリル(4mL)に懸濁し、撹拌しながら50℃に加熱した。
室温(20〜25℃)のアセトニトリル(3mL)中に調製されたジベンゾイル−L−酒石酸の溶液を、上記の遊離塩基の温かい懸濁液にゆっくり加えた(滴下した)。その系を、透明の溶液が得られるまで、撹拌しながら50℃で放置した。5〜10分後、その溶液に、1mg未満の結晶性trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンモノジベンゾイル−L−タルトレートを種結晶として加えた(trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンのee=72.6%)。
次いで、その系を0.1℃/分での50℃から0℃の冷却勾配に供し、次いで、0℃で3時間保持した後、2℃/分で25℃に加熱した。
その懸濁液を、撹拌しながら25℃で65時間放置し、生成物を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(3mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量189mg(47.0%)。2つの鏡像異性体の含有率は、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンジベンゾイル−L−タルトレートのee=87.4%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=6.3%および(1R,3S)鏡像異性体=93.7%であった。
乾燥生成物(175mg)を、25℃のアセトニトリル(1mL)に撹拌しながら2日間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(1mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量152mg(37.8%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンモノジベンゾイル−L−タルトレート8)のee=90.8%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=4.6%および(1R,3S)鏡像異性体=95.4%であった。高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノ−ジベンゾイル−L−酒石酸塩と一致した。
融点=155〜158℃。化学的純度=98.1面積%。
[実施例4:1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート(gulonate),メタノール]
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を、25℃のメタノール(4mL)に撹拌しながら溶解した。
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を、25℃のメタノール(4mL)に撹拌しながら溶解した。
室温(20〜25℃)のメタノール(2mL)中に調製されたジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸一水和物(171.5mg)の溶液を、上記の遊離塩基の透明溶液にゆっくり加えた(滴下した)。
5〜10分後、その溶液に、1mg未満の結晶性trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートを種結晶として加えた(trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのee=92.0%)。次いで、その系を0.1℃/分での25℃から0℃の冷却勾配に供し、次いで、0℃で3時間保持した後、2℃/分で25℃に加熱した。得られた懸濁液を、撹拌しながら25℃で65時間放置し、生成物を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをメタノール(1mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量72.8mg(19.6%)。2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=96.2%に対応する、(1R,3S)鏡像異性体=1.9%および(1S,3R)鏡像異性体=98.1%であった。
乾燥生成物(70mg)を、25℃のメタノール(0.55mL)に撹拌しながら2日間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをメタノール(0.4mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量54mg(14.5%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=98.8%に対応する、(1R,3S)鏡像異性体=0.6%および(1S,3R)鏡像異性体=99.4%であった。
高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート塩と一致した。
融点=201〜203℃。化学的純度=97.7面積%。
[実施例5:1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート,メタノール]
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(400mg)を、25℃のメタノール(3mL)に撹拌しながら溶解した。
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(400mg)を、25℃のメタノール(3mL)に撹拌しながら溶解した。
室温(20〜25℃)のメタノール(3mL)中に調製されたジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸一水和物(343.0mg)の溶液を、上記の遊離塩基の透明溶液にゆっくり加えた(滴下した)。
5〜10分後、その溶液に、1mg未満の結晶性trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートを種結晶として加えた(trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのee=92.0%)。次いで、その系を0.1℃/分での25℃から0℃の冷却勾配に供し、次いで、0℃で3時間保持した後、2℃/分で25℃に加熱した。
得られた懸濁液を、撹拌しながら25℃で65時間放置し、生成物を真空下で濾過した。得られた濾過した固体を室温のフード内で乾燥した。収量290mg(35%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=73%に対応する、(1R,3S)鏡像異性体=13.5%および(1S,3R)鏡像異性体=86.5%であった。
得られた濾過した溶液(4.51g)を、フード内において室温で蒸発乾固させた。収量410mg(55.2%)の乾燥残渣。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=47.6%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=26.2%および(1R,3S)鏡像異性体=73.8%であった。
後者の乾燥残渣(350mg)を、室温(20〜25℃)のメチル−tert−ブチル−エーテル(5mL)に撹拌しながら24時間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをメチル−tert−ブチル−エーテル(0.5mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量309mg(41.6%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=55.8%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=22.1%および(1R,3S)鏡像異性体=77.9%であった。
高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート塩と一致した。
137℃を超えると分解が開始する。化学的純度=98.6面積%。
[実施例6:1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート,アセトニトリル]
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を、25℃のアセトニトリル(4mL)に撹拌しながら溶解した。室温(20〜25℃)のアセトニトリル(3mL)中に調製されたジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸一水和物(171.5mg)の懸濁液を、ゆっくり加え(滴下し)、その懸濁液を、すべてのジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸が溶解するまで50〜60℃に加熱した。
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を、25℃のアセトニトリル(4mL)に撹拌しながら溶解した。室温(20〜25℃)のアセトニトリル(3mL)中に調製されたジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸一水和物(171.5mg)の懸濁液を、ゆっくり加え(滴下し)、その懸濁液を、すべてのジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸が溶解するまで50〜60℃に加熱した。
その温かい溶液を冷却するために室温で放置した後、1mg未満の結晶性trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートを種結晶として加えた(trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのee=33.1%)。
次いで、その系を撹拌しながら室温(20〜25℃)で24時間放置し、固体沈殿物を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(0.5mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量97.3mg(26.2%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=89.8%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=5.1%および(1S,3R)鏡像異性体=94.9%であった。
乾燥生成物(90mg)を、室温のアセトニトリル(0.6mL)に撹拌しながら24時間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをアセトニトリル(0.2mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量80.5mg(21.7%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネートのee=97.4%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=1.3%および(1S,3R)鏡像異性体=98.7%であった。
高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロネート塩と一致した。
143℃を超えると分解が開始する。化学的純度=98.6面積%。
[実施例7:1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート塩,エチルアセテート]
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を50℃のエチルアセテート(6mL)に撹拌しながら溶解した。
ラセミtrans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(200mg)を50℃のエチルアセテート(6mL)に撹拌しながら溶解した。
室温(20〜25℃)のエチルアセテート(3mL)中に調製された(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート(204.3mg)の懸濁液を、上記の遊離塩基の温かい懸濁液にゆっくり加えた(滴下した)。その系を、その酸が完全に溶解するまで、撹拌しながら50℃で放置した。
5〜10分後、得られた透明の溶液に、1mg未満の結晶性trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンモノ(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート塩を種結晶として加えた(trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのee=84.2%)。
沈殿が数分以内に始まり、得られた懸濁液にさらなるエチルアセテート(2mL)を加えた。
次いで、その系を0.1℃/分での50℃から0℃の冷却勾配に供し、次いで、0℃で3時間保持した後、2℃/分で25℃に加熱した。
その懸濁液を、撹拌しながら25℃で65時間放置し、生成物を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをエチルアセテート(2mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量190.5mg(47.1%)。2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート塩のee=93%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=3.5%および(1R,3S)鏡像異性体=96.5%であった。
乾燥生成物(165mg)を、25℃のエチルアセテート(1.5mL)に撹拌しながら2日間懸濁し、固体を真空下で濾過した。得られた濾過したてのケークをエチルアセテート(1mL)で洗浄した後、室温のフード内で乾燥した。収量143mg(35.4%)。
2つの鏡像異性体の含有率は、trans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジン(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート塩のee=96.2%に対応する、(1S,3R)鏡像異性体=1.9%および(1R,3S)鏡像異性体=98.1%であった。
高分解能XRPDによって、生成物の結晶性の性質が確かめられた。1H NMRスペクトルは、対イオンシグナルの積分値とtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンシグナルの積分値との比較によって確かめられた化学量論1:1のモノ(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート塩と一致した。
融解/分解=318℃。化学的純度=99.9面積%。
Claims (11)
- 溶媒の存在下での鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−4−((6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの分割を含む、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンまたはその塩を製造するためのプロセスであって、
ここで、前記鏡像異性的に純粋な酸は、ジベンゾイル−L−酒石酸、(S)−クロロホス、ジベンゾイル−D−酒石酸および(R)−クロロホスからなる群から選択される、プロセス。 - 前記溶媒が、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも30%含む、請求項1に記載のプロセス。
- 前記溶媒が、2−ブタノン、エチルアセテートおよびアセトニトリルからなる群から選択される、請求項1または2に記載のプロセス。
- 前記鏡像異性的に純粋な酸が、(S)−クロロホスであり、かつ前記溶媒が、アセトニトリルであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、(S)−クロロホスであり、かつ前記溶媒が、2−ブタノンであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、(S)−クロロホスであり、かつ前記溶媒が、エチルアセテートであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ前記溶媒が、アセトニトリルであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ前記溶媒が、2−ブタノンであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ前記溶媒が、エチルアセテートである、請求項1、2および3のいずれかに記載のプロセス。
- a)trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび前記鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、前記trans−4−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンおよび前記鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、4−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩を得る、請求項1、2、3および4のいずれかに記載のプロセスであって、
必要に応じて、前記プロセスは、前記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む、プロセス。 - 溶媒の存在下での鏡像異性的に純粋な酸によるtrans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの分割を含む1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを製造するためのプロセスであって、
ここで、前記鏡像異性的に純粋な酸は、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸、ジイソプロピリデン−2−ケト−D−グロン酸、(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート、(R)−(−)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェート、(R)−クロロホス、(S)−クロロホス、ジベンゾイル−L−酒石酸、ジベンゾイル−D−酒石酸およびショウノウ酸からなる群から選択されるからなる群から選択される、プロセス。 - 前記溶媒が、C3−C8ケトン、酢酸のC1−C5エステル、プロピオン酸のC1−C5エステル、C1−C4アルコールおよびC2−C3ニトリルからなる群から選択される溶媒の1つ以上を少なくとも30%含む、請求項6に記載のプロセス。
- 前記溶媒が、2−ブタノン、エチルアセテート、メタノールおよびアセトニトリルからなる群から選択される、請求項6または7に記載のプロセス。
- 前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジベンゾイル−L−酒石酸であり、かつ前記溶媒が、アセトニトリルであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ前記溶媒が、メタノールであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ジイソプロピリデン−2−ケト−L−グロン酸であり、かつ前記溶媒が、アセトニトリルであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、(S)−(+)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイルヒドロゲンホスフェートであり、かつ前記溶媒が、エチルアセテートであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、(R)−クロロホスであり、かつ前記溶媒が、2−ブタノンであるか;または前記鏡像異性的に純粋な酸が、ショウノウ酸であり、かつ前記溶媒が、アセトニトリルである、請求項5、6、7および8のいずれかに記載のプロセス。
- a)trans−1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび前記鏡像異性的に純粋な酸を溶媒中で混合する工程;
b)必要に応じて、得られた混合物を適切な温度に加熱することにより、前記trans1−(6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンおよび前記鏡像異性的に純粋な酸の溶液を得る工程;
c)必要に応じて、b)で得られた溶液を沈殿が生じるまで冷却する工程;
d)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物を単離する工程;
e)必要に応じて、d)で得られた沈殿物を乾燥する工程;
f)工程a)、b)またはc)で得られた沈殿物が、1−((1S,3R)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンの塩である場合、必要に応じて、工程d)の後に得られた液体から適切な温度で1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンを単離する工程;
を含むことにより、1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンまたはその塩、好ましくは、薬学的に許容可能な塩を得る、請求項6、7、8および9のいずれかに記載のプロセスであって、
必要に応じて、前記プロセスは、前記沈殿物が、工程d)またはe)またはf)の後に再結晶されるその後の工程を含む、プロセス。 - 請求項6、7、8、9または10のいずれかに記載のプロセスによって得られるtrans−1−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−3,3−ジメチル−ピペラジンのメチル化を含む、trans−4−((1R,3S)−6−クロロ−3−フェニル−インダン−1−イル)−1,2,2−トリメチル−ピペラジンまたはその塩を製造するためのプロセス。
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