JP2014500793A5 - - Google Patents

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蒸発冷却による効率的空気除湿及び液体回収のためのシステム及び方法
暖房、換気、及び空調(HVAC)システムは、多くの場合に、このようなシステムによって調整されている空気を除湿するために冷却装置に一体化された除湿システムを有する。冷却が温暖から高温の環境において必要とされる時に、冷却及び除湿されている空気は、通常約0.009(乾燥空気のポンド当たりのH2Oのポンド数)よりも大きい重量絶対湿度を有することになる。これらの環境では、HVACシステムは、従来、空気の顕熱冷却及び潜熱エネルギ(すなわち、湿度)の除去に向けて冷媒圧縮器を使用している。空気は、典型的に約55°Fまで冷却され、この温度では、空気が約100%飽和される(すなわち、約100%の相対湿度)までH2Oが空気から凝結される。55°F温度は、55°Fでの水蒸気飽和点である乾燥空気1ポンド当り約0.009ポンドのH2Oまで重量絶対湿度を下げ、従って、約100%の相対湿度が得られる。この空気が約75°Fに暖まった時に、重量絶対湿度はほぼ同じままであり、相対湿度が約50%に下がる。この従来の除湿方法は、空気を約55°Fに冷却する必要があり、かつ通常は約3〜5の性能係数(COP)を達成することができる。
本発明の開示に適用範囲において整合するある一定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、特許請求する本発明の範囲を制限することを意図しておらず、むしろ、これらの実施形態は、本発明の可能な形態の概要を提供することのみを意図している。実際に、本発明は、以下に示す実施形態と類似か又は異なる場合がある様々な形態を包含することができる。
第1の実施形態において、空気流から水蒸気を除去するための除湿システムを提供する。システムは、膜によって分離された第1チャンネル及び第2のチャンネルを含む。膜は、膜の透過容積を通る水蒸気から第2のチャンネルへのH2Oの通過を容易にし、同時に空気流の全ての他の成分が膜を通じて通過するのを実質的に阻止することにより、第1のチャンネルを通って流れる空気流からの水蒸気の除去を容易にするように構成される。システムは、空気流を冷却するように構成された蒸発冷却ユニットも含む。システムは、更に、H2Oが膜を通過して第2のチャンネルに移動するように、第1のチャンネルにおけるよりも低い水蒸気分圧を第2のチャンネル内で作り出すように構成された増圧デバイスを含む。増圧デバイスは、液体の水へのその後の凝結に適する範囲の水蒸気分圧に増圧デバイスの出口で水蒸気の圧力を増大させるようにも構成される。
第2の実施形態において、システムは、空気流からH2O蒸気を除去する除湿ユニットを含む。除湿ユニットは、入口空気流を受け取って出口空気流を放出するように構成された空気チャンネルを含む。除湿ユニットは、空気チャンネルに隣接するH2O透過材料も含む。H2O透過材料は、入口空気流内のH2O蒸気からのH2OがH2O透過材料を通過してH2O透過材料の吸入側に至ることを選択的に可能にし、かつ入口空気流内の他の成分がH2O透過材料を通過してH2O透過材料の吸入側に至るのを阻止するように構成される。システムは、空気流を冷却するように構成された蒸発冷却ユニットも含む。システムは、H2O透過材料を通る入口空気流内のH2O蒸気からのH2Oの通過を推進し、かつ吸入側で液体H2OにH2O蒸気を凝結するのに適するH2O蒸気の分圧に増圧デバイスの出口で圧力を増大させるために、入口空気流内のH2O蒸気の分圧よりも低いH2O透過材料のH2O蒸気分圧を作り出すように構成された増圧デバイスを更に含む。
第3の実施形態において、方法は、H2O蒸気の第1の分圧を有してH2O蒸気を含む空気流を除湿ユニットの空気チャンネル内に受け取る段階を含む。本方法は、蒸発冷却ユニットを通じて空気流を冷却する段階も含む。本方法は、H2O透過材料にわたる圧力差を使用して除湿ユニットのH2O透過材料を通じて除湿ユニットのH2O蒸気チャンネル内にH2Oを吸入する段階を更に含む。H2O蒸気チャンネルは、空気流のH2O蒸気の第1の分圧よりも低いH2O蒸気の第2の分圧を有する。更に、本方法は、増圧デバイスにH2O蒸気チャンネルからのH2O蒸気を受け取って、H2O蒸気の第2の分圧よりも高いH2O蒸気の第3の分圧に増圧デバイスからのH2O蒸気の圧力を増大させる段階を含む。
本発明の開示の実施形態の上記及び他の特徴、態様、及び利点は、図面を通じて同様の文字が同様の部分を表す添付図面を参照して以下の詳細説明を読むとより深く理解されることになる。
本発明の開示の実施形態による除湿ユニットと1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニットとを有するHVACシステムの概略図である。 本発明の開示の実施形態による複数の並列の空気チャンネル及び水蒸気チャンネルを有する図1の除湿ユニットの斜視図である。 本発明の開示の実施形態による単一の水蒸気チャンネルの内側に位置する単一の空気チャンネルを有する図1の除湿ユニットの斜視図である。 開示の実施形態による図1、図2A、及び図2Bの除湿ユニットの空気チャンネル及び隣接水蒸気チャンネルの平面図である。 本発明の開示の実施形態による図1〜図3の除湿ユニットの水蒸気チャンネルとして使用することができる膜を使用して形成された分離モジュールの斜視図である。 本発明の開示の実施形態による図1〜図3の除湿ユニットを通って流れる湿潤空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態によるHVACシステムと除湿ユニットと除湿ユニットの水蒸気抽出チャンバ内の水蒸気から非凝結成分を除去するための真空ポンプを有する図1の1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニットとの概略図である。 本発明の開示の実施形態によるHVACシステムと除湿ユニットとHVACシステム及び除湿ユニットの様々な作動条件を制御するための制御システムを有する図6の1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニットとの概略図である。 本発明の開示の実施形態による除湿ユニットの上流に配置された蒸発冷却ユニットを有するHVACシステムの概略図である。 本発明の開示の実施形態による図8の直接蒸発冷却ユニット及び除湿ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態による図の間接蒸発冷却ユニット及び除湿ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態による除湿ユニットの下流に配置された蒸発冷却ユニットを有するHVACシステムの概略図である。 本発明の開示の実施形態による除湿ユニット及び図10の直接蒸発冷却ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態による除湿ユニット及び図10の間接蒸発冷却ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態による複数の除湿ユニット及び複数の直接蒸発冷却ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。 本発明の開示の実施形態による複数の除湿ユニット及び複数の間接蒸発冷却ユニットを通って流れる空気の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。
本発明の開示の特定的な実施形態を本明細書に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行おうとしても、実際の実施の全ての機能を本明細書に説明することはできない。このような実際の実施の開発では、あらゆる工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、開発担当者の特定の目標を達成するために、システム関連と事業関連の制約の遵守のような実施により変わる場合がある多くの実施独特の意思決定を行わなければならないことは認められるものとする。更に、このような開発努力は、複雑かつ時間を消費するものである可能性があるが、それにも関わらず、本発明の開示の恩典を受ける当業者には設計、製作、及び製造という日常的な仕事であることは認められるものとする。
本発明の様々な実施形態の要素を導入する時に、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、要素の1つ又はそれよりも多くがあることを意味するように意図している。用語「comprising」、「including」、及び「having」は、包含的であることを意図しており、かつ列挙する要素以外の付加的な要素がある場合があることを意味している。
本明細書に開示する主題は、除湿システムに関し、より具体的には、除湿ユニットにおいて湿度勾配を確立することによる初期凝結なしの空気の除湿が可能であるシステム及び方法に関する。一実施形態において、水蒸気透過材料(すなわち、水蒸気透過膜)を2次チャンネル又はチャンバから空気チャンネルを分離する少なくとも1つの境界に沿って使用し、空気チャンネルを通過する空気からの水蒸気の除去を容易にする。水蒸気透過材料によって空気チャンネルから分離された2次チャンネル又はチャンバは、空気チャンネルから抽出される水蒸気を水蒸気透過材料を通じて受け取ることができる。
ある一定の実施形態において、除湿ユニットを1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニットと共に使用することができる。例えば、ある一定の実施形態において、蒸発冷却ユニットは、除湿ユニットの上流に配置することができ、蒸発冷却ユニットから排出された空気は、除湿ユニットの入口に誘導される。逆に、他の実施形態において、除湿ユニットは、蒸発冷却ユニットの上流に配置することができ、除湿ユニットから排出された空気は、蒸発冷却ユニットの入口に誘導される。実際に、他の実施形態において、複数の除湿ユニットを除湿ユニット間に配置された複数の蒸発冷却ユニットと共に使用することができる。複数の除湿ユニット及び複数の蒸発冷却ユニットを使用することにより、入口空気の温度及び重量絶対湿度の初期条件から出口空気の温度及び重量絶対湿度の望ましい最終条件まで湿度線図上で「鋸歯」経過が可能である。換言すると、除湿ユニットの各々は、実質的に一定の温度で空気を連続して除湿し、一方、蒸発冷却ユニットの各々は、温度及び重量絶対湿度の望ましい最終条件がもたらされるまで連続して空気を冷却(及び加湿、直接蒸発冷却の場合)する。
作動時には、水蒸気透過材料は、空気チャンネルから2次チャンネル又はチャンバへの水蒸気透過材料を通るH2O(H2Oを水分子、気体状水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子、又はその組合せと呼ぶ場合がある)の流れを可能にし、同時に空気チャンネルを通って流れる空気の他の成分の流れが水蒸気透過材料を通過するのを実質的に阻止する。従って、水蒸気透過材料は、主として空気から水蒸気だけを除去することによって空気チャンネルを通って流れる空気の湿度を低減する。相応に、2次チャンネル又はチャンバは、主として水蒸気で満たされる。水蒸気透過材料を通るH2Oの通過は、圧力差により容易にすることができることに注意すべきである。実際に、水蒸気のより低い分圧(すなわち、空気チャンネル内の水蒸気の分圧よりも低い分圧)は、水蒸気透過材料を通るH2Oの通過を更に容易にするために2次チャンネル又はチャンバ内で作り出すことができる。従って、空気チャンネルの反対側の水蒸気透過材料の側は、水蒸気透過材料の吸入側と呼ぶことができる。
2Oが水蒸気透過材料を通過した状態で、凝結器による水蒸気の凝結を可能にするのに要求される最小飽和圧力に水蒸気透過材料の吸入側の水蒸気の分圧を増大させるために真空ポンプが使用される。すなわち、真空ポンプは、液体の水に水蒸気を凝結させることに適する範囲の圧力に水蒸気を圧縮し(例えば、約0.25〜1.1ポンド/平方インチ絶対(psia)の範囲)、より高い値は、凝結の望ましい条件に基づいて直列の複数の除湿ユニットを使用する実施形態に適用される。凝結器は、次に、液体状態に水蒸気を凝結し、得られる液体の水は、次に、液体の水を周囲条件下で排除することができるようにほぼ周囲圧力に加圧される。液体の水が排出される前に液体状態に水蒸気を凝結させることによってある一定の効率性が得られる。例えば、周囲圧力に液体の水を加圧するのは、周囲圧力に水蒸気を加圧するよりも要求されるエネルギが少なくて済む。本明細書に説明する除湿ユニットは、一般的に、使用するエネルギが従来システムより有意に少ないことも注意すべきである。
本明細書に説明する実施形態は、主として空気からの水蒸気の除去を可能にするように示されているが、他の実施形態は、空気からの他のH2O成分の除去を可能にすることができる。例えば、ある一定の実施形態において、水蒸気透過材料の代わりに、H2O透過材料を使用することができる。従って、H2O透過材料は、空気チャンネルから2次チャンネル又はチャンバへH2O透過材料を通るH2O成分(すなわち、水分子、気体状水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子のような)の1つ、全て、又はあらゆる組合せの流れを可能にし、同時に空気チャンネルを通って流れる空気の他の成分の流れが水蒸気透過材料を通過するのを実質的に阻止することができる。換言すると、開示する実施形態は、空気からの水蒸気の除去に限定されるのではなく、空気からのH2Oの除去(すなわち、その状態のいずれにおいても)に限定される。しかし、簡潔性を期して、本明細書に説明する実施形態は、主として空気からの水蒸気の除去に重点を置いている。
図1は、本発明の開示の実施形態による除湿ユニット10及び1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12を有するHVACシステム8の概略図である。図示のように、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10は、除湿ユニット10の入口側で第1の蒸発冷却ユニット12から比較的高い湿度を有する入口空気14Aを受け取ることができる。更に、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10は、比較的低湿度を有する出口空気14Bを除湿ユニット10の出口側に位置決めされた第2の蒸発冷却ユニット12に排出することができる。HVACシステム8における蒸発冷却ユニット12の態様及びその位置決めに対して、本明細書でより詳細に説明する。特に、図1は、除湿ユニット10の入口側及び出口側での蒸発冷却ユニット12を示すが、他の実施形態において、HVACシステム8は、除湿ユニット10の上流の蒸発冷却ユニット12のみ、又は除湿ユニット10の下流の蒸発冷却ユニット12のみを含むことができる。更に、より複雑な配置では、複数の除湿ユニット10を複数の蒸発冷却ユニット12と共に使用することができる。
除湿ユニット10は、空気14(すなわち、入口空気14A及び出口空気14B)が通過する1つ又はそれよりも多くの空気チャンネル16を含むことができる。更に、除湿ユニット10は、1つ又はそれよりも多くの空気チャンネル16の近くに1つ又はそれよりも多くの水蒸気チャンネル18を含むことができる。図1に示すように、空気14は、水蒸気チャンネル18を通って流れない。むしろ、本明細書に説明する実施形態は、空気チャンネル16内の空気14から水蒸気チャンネル18への水蒸気の通過を可能にし、従って、空気14が除湿されて、水蒸気が水蒸気チャンネル18内に蓄積する。特に、空気チャンネル16内の空気14からの水蒸気は、隣接空気チャンネル16と水蒸気チャンネル18間のインタフェース20(すなわち、障壁又は膜)を通過させることができ、一方、空気14の他の成分(例えば、窒素、酸素、二酸化炭素のような)は、インタフェース20を通過することが阻止される。一般的に、水蒸気チャンネル18は、インタフェース20を通じて空気チャンネル16内の空気14からH2Oとして(すなわち、インタフェース20を通じて水分子、気体状水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子として)水蒸気を引き込む低圧を作り出すように密封される。
従って、湿度勾配が、空気チャンネル16と隣接水蒸気チャンネル18間に確立される。湿度勾配は、空気チャンネル16と隣接水蒸気チャンネル18間の圧力勾配によって生成される。特に、水蒸気チャンネル18内の水蒸気の分圧は、空気チャンネル16を通って流れる空気14内の水蒸気が、インタフェース20の吸入側(すなわち、水蒸気の低い方の分圧を有する水蒸気チャンネル18)に向う傾向があるように空気チャンネル16内の水蒸気の分圧よりも低いレベルに維持される。
この実施形態により、H2O以外の空気の成分がインタフェース20を通過するのを実質的に阻止することができる。換言すると、ある一定の実施形態において、H2O以外の空気14の成分(例えば、窒素、酸素、二酸化炭素のような)の約95%又はそれよりも多く、約96%又はそれよりも多く、約97%又はそれよりも多く、約98%又はそれよりも多く、又は約99%又はそれよりも多くがインタフェース20を通過するのを阻止することができる。H2O以外の成分の100%を阻止する理想的なインタフェース20と比較した時に、H2O以外の成分の99.5%を阻止するインタフェース20では、約2〜4%の効率低減が発生する。従って、効率に対するこれらの悪影響を最小にするためにH2O以外の成分を定期的に除去(purge)することができる。
図2Aは、本発明の開示の実施形態による複数の並列の空気チャンネル16及び水蒸気チャンネル18を有する図1の除湿ユニット10の斜視図である。図2Aに示す実施形態において、空気チャンネル16及び水蒸気チャンネル18は、隣接空気チャンネル16と水蒸気チャンネル18間のインタフェース20の相当な量の表面積をもたらす全体的に直線的チャンネルである。更に、全体的に直線的チャンネル16、18により、空気14が空気チャンネル16を出る前に空気チャンネル16の経路に沿って水蒸気26Aを除去することができる。換言すると、比較的湿った入口空気14A(例えば、空気が冷暖房に適切であるであるように55°F又はそれよりも高い露点の空気)は、直線的に空気チャンネル16を通過し、比較的乾燥した出口空気14Bとして出るが、その理由は、空気14がインタフェースの周囲圧力側(すなわち、空気チャンネル16内のインタフェース20側)に沿って20を横切る時に湿気が除去されるからである。単一のユニットが60°F又はそれ未満の飽和圧力まで除湿する実施形態において、インタフェース20の吸入側(すなわち、水蒸気チャンネル18内のインタフェース20の側)は、インタフェース20の周囲圧力側の水蒸気の分圧よりも低い水蒸気の分圧に一般的に維持されることになる。
図2Aに示すように、水蒸気チャンネル18の各々は、水蒸気チャンネル18内の水蒸気が除去される水蒸気チャンネル出口22と接続される。図2Aに示すように、ある一定の実施形態において、水蒸気チャンネル出口22は、水蒸気出口マニホルド24を通じて接続することができ、水蒸気チャンネル18の全てからの水蒸気26Aは、チューブ又はチャンバのような単一の水蒸気真空容積28において結合される。空気チャンネル16及び水蒸気チャンネル18の他の構成を実施することができる。別の例として、図2Bは、本発明の開示の実施形態による単一の水蒸気チャンネル18の内側に位置する単一の空気チャンネル16を有する図1の除湿ユニット10の斜視図である。図示のように、空気チャンネル16は、より大きい同心の円筒形水蒸気チャンネル18に位置する円筒形空気チャンネルとすることができる。図2A及び図2Bに示す実施形態は、例示的であり、制限的であることは意図しない。
図3は、本発明の開示の実施形態による図1、図2A、及び図2Bの除湿ユニット10の空気チャンネル18及び隣接水蒸気チャンネル12の平面図である。図3では、水蒸気26の描写は、例示を目的として誇張されている。特に、空気14からの水蒸気26は、空気チャンネル16と隣接水蒸気チャンネル18間のインタフェース20をH2Oとして(すなわち、インタフェース20を通じて水分子、気体状水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子などとして)通過するように示されている。逆に、空気14の他の成分30(例えば、窒素、酸素、二酸化炭素のような)は、空気チャンネル16と隣接水蒸気チャンネル18間のインタフェース20を通過するのを阻止されるように示されている。
ある一定の実施形態において、インタフェース20は、他の成分30の流れを阻止しながら、水蒸気透過性であり、かつ膜の透過容積を通るH2Oの流れを可能にする膜を含むことができる。また、H2Oは、インタフェース20を通過する時に、インタフェース20を通る水の状態の1つ、全て、又はあらゆる組合せとして(例えば、水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子などとして)実際に通過することができることに注意すべきである。例えば、一実施形態において、インタフェース20は、水分子を吸着/脱着することができる。別の例では、インタフェース20は、水分子を吸着/脱着し、かつ水蒸気の通過を可能にすることができる。他の実施形態において、インタフェース20は、他の状態の組合せで水の通過を容易にすることができる。インタフェース20は、空気14の流路に沿って延びる。従って、水蒸気26は、比較的湿った入口空気14Aが空気チャンネル16を通過する時に連続的にインタフェース20の片側から除去される。
従って、空気チャンネル16を通過する空気14の除湿は、空気14が空気チャンネル16の流路に沿って進行し、入口空気14A位置から出口空気14B位置まで連続的に空気チャンネル16の近くのインタフェース20に接触する時に徐々に水蒸気26を空気14の他の成分30から分離することによって達成される。
ある一定の実施形態において、水蒸気チャンネル18は、水蒸気26の低い方の分圧(すなわち、空気チャンネル16内の水蒸気の分圧よりも低い分圧)が水蒸気チャンネル18内で作り出されるように除湿ユニット10の使用前に排気される。例えば、水蒸気チャンネル18内の水蒸気26の分圧は、通常の作動中に約0.10〜0.25psiaの範囲とすることができ、この範囲は、60°Fの飽和圧力又はそれ未満への除湿に対応する。この例では、0.01psia範囲の初期条件は、非凝結物を除去するのに使用することができ、一方、空気チャンネル16内の水蒸気の分圧は、約0.2〜1.0psiaの範囲とすることができる。しかし、ある一定の時間に、水蒸気チャンネル18内の水蒸気と空気チャンネル16の分圧間の圧力差が0.01psiaもの低さ(又はそれよりも低い)である場合がある。水蒸気チャンネル18内の水蒸気の低い方の分圧は、更に水蒸気チャンネル18への空気チャンネル16からの水蒸気26の流れを容易にするが、その理由は、空気チャンネル16を通過する空気14は、局所的周囲圧力(すなわち、海水面での約14.7psia)であるからである。空気チャンネル16内の空気14内の水蒸気の分圧は、水蒸気チャンネル18内の水蒸気26の分圧よりも高いので、空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18までの圧力勾配が作り出される。上述したように、隣接空気チャンネル16と水蒸気チャンネル18間のインタフェース20は、障壁を提供し、かつ実質的に水蒸気26のみが空気チャンネル16内の空気14から水蒸気チャンネル18に流入することを可能にする。従って、空気チャンネル16を通って流れる空気14は、入口空気14Aから出口空気14Bまで湿度が一般的に減少することになる。
空気チャンネル16と水蒸気チャンネル18間のインタフェース20としての水蒸気透過膜の使用には、多くの利点がある。特に、一部の実施形態において、空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18まで湿度勾配を生成するために付加的なエネルギは要求されない。更に、一部の実施形態において、再生は関わらないし、環境排出物(例えば、固体、液体、又は気体)は生成されない。実際に、一実施形態により、水透過膜(すなわち、インタフェース20)を通る空気14の他の成分30からの水蒸気26の分離は、空気流から直接に水を凝結するのに使用される圧縮器技術を遥かに超えるエネルギ効率で達成することができる。
水蒸気透過膜は、水蒸気透過性が高いので、除湿ユニット10の作動コストを最小にすることができ、その理由は、空気チャンネル16を通って流れる空気14は、インタフェース20を通るH2Oの通過を容易にするように実質的に加圧する必要がないからである。水蒸気透過膜は、空気14からの水蒸気の透過にも選択性が高い。換言すると、水蒸気透過膜は、水蒸気以外の空気14の成分30が水蒸気チャンネル18に入るのを阻止するのに非常に効率的である。これは有利なことであるが、その理由は、H2Oは、圧力勾配のために(すなわち、水蒸気チャンネル18内の水蒸気の低い方の分圧のために)インタフェース20を通じて通過するからであり、水蒸気チャンネル18への透過又は漏気14があれば、水蒸気チャンネル18を排気するのに使用される真空ポンプの電力消費量が増大する。更に、水蒸気透過膜は、空気チャンネル16及び水蒸気チャンネル18の空気汚染、生物学的劣化、及び機械的侵食に抵抗するほど十分に頑丈である。水蒸気透過膜は、一実施形態により、高温で湿潤な空気環境においてバクテリア付着及び成長に抵抗することができる。
水蒸気透過膜(すなわち、インタフェース20)に使用される材料の一例は、薄い多孔性金属板上で支持されたゼオライトである。特に、ある一定の実施形態において、超極薄(例えば、約2μmよりも小さい)高密ゼオライト膜薄膜は、厚み約50μmの多孔性金属板上に堆積させることができる。得られる膜シートは、除湿ユニット10に使用すべき膜分離モジュールに装着することができる。図4は、本発明の開示の実施形態による図1〜図3の除湿ユニット10の水蒸気チャンネル18として使用することができる膜を使用して形成された分離モジュール32の斜視図である。2つの膜シート34、36は、折り畳んで約5mmの幅wmsmを有する水蒸気のためのチャンネルと共に約矩形状に共に装着することができる。分離モジュール32は、膜塗面が空気14に露出されるように除湿ユニット10内に位置決めすることができる。金属支持シートの薄さにより、未加工の金属材料の重み及び費用が低減されると共に、膜シート34、36上に堆積した水蒸気透過膜薄膜を通じてH2O拡散に対する抵抗も最小にされる。シート34、36の金属性により、分離モジュール32が約60psi(すなわち、周囲圧力の約4倍)よりも大きい圧力勾配に耐えることができるように装着に向けて機械的強度及び柔軟性が得られる。
空気14の他の成分30からの水蒸気の分離により、約1.0kg/m2/h(例えば、約0.5〜2.0kg/m2/hの範囲)の水蒸気透過流束及び約5−200+の空気:水蒸気選択度範囲を作り出すことができる。従って、除湿ユニット12の効率は、比較的低い製造費用で他の従来の除湿技術と比較して比較的高い。一例として、周囲条件下で1トンの空気冷却負荷を除湿するために、インタフェース20の膜面積の約7〜10m2が必要とされる場合がある。このような空気冷却負荷を処理するために、ある一定の実施形態において、約450mmの高さhmsm、約450mmの長さlmsm、及び約5mmの幅wmsmを有する17〜20個の分離モジュール32を使用することができる。これらの分離モジュール32を除湿ユニット10において隣合わせで組み込むことができ、分離モジュール32間に約2mmの間隙ができる。これらの間隙より、空気14が流れる空気チャンネル16が定められる。この実施に説明する測定値は、例示的であり、制限的であることは意図しない。
図5は、本発明の開示の実施形態による図1〜図3の除湿ユニット12を通って流れる湿潤空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図である。特に、湿度線図38のx軸40は、図1の空気チャンネル16を通って流れる空気14の温度に対応し、湿度線図38のy軸42は、空気チャンネル16を通って流れる空気14の重量絶対湿度に対応し、曲線44は、空気チャンネル16を通って流れる空気14の水蒸気飽和曲線を表している。線46によって示すように、水蒸気は空気チャンネル16を通って流れる空気14から除去されるので、図1〜図3の除湿ユニット12からの出口空気14B(すなわち、点48)の重量絶対湿度は、図1〜図3の除湿ユニット12への入口空気14A(すなわち、点50)の重量絶対湿度よりも低く、一方、出口空気14B及び入口空気14Aの温度は、実質的に同じことである。
図1にここで戻ると、上述したように、水蒸気26の低い方の分圧(すなわち、空気チャンネル16内の水蒸気の分圧よりも低い分圧)が、空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18へのインタフェース20を通るH2Oの通過を更に容易にするために除湿ユニット10の水蒸気チャンネル18内で作り出される。ある一定の実施形態において、真空ポンプ52を使用して水蒸気チャンネル18を最初に排気することができる。特に、真空ポンプ52は、水蒸気チャンネル18及び水蒸気真空容積28、並びに図2Aの水蒸気出口22及び水蒸気マニホルド24を排気することができる。しかし、他の実施形態において、真空ポンプ52とは別のポンプを使用し、水蒸気チャンネル18、水蒸気真空容積28、水蒸気出口22、及び水蒸気マニホルド24を排気することができる。図1に示すように、除湿ユニット10内の空気14から除去される水蒸気26は、水蒸気真空容積28(すなわち、真空ポンプ52の吸入側)内の水蒸気26Aと真空ポンプ52の排気側(すなわち、出口)から放出される水蒸気26B(すなわち、凝結ユニットに供給された水蒸気26B)との間で区別することができる。一般的に、真空ポンプ52から放出される水蒸気26Bは、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aよりも僅かに高い圧力及び高い温度を有することになる。真空ポンプ52は、圧縮器、又は真空ポンプ52の吸入側で湿り空気14内の水蒸気の分圧よりも低い圧力を維持することができるあらゆる他の適切な増圧デバイスとすることができる。
例えば、水蒸気真空容積28内に維持される水蒸気26Aの低い方の分圧は、約0.15〜0.25psiaの範囲とすることができ、これは、約45°F〜60°Fの飽和温度に対応し、水蒸気26Aは、典型的には約65〜75°Fの範囲である。しかし、他の実施形態において、約0.01〜0.25psiaの範囲の水蒸気の分圧及び最高大気温度までの55°Fの範囲の温度で水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aを維持することができる。ある一定の実施形態は、空気14から水蒸気を除去する機能を増大させて、周囲条件によりこの作動モードが許容される時に蒸発冷却器が全ての空調負荷を処理することを可能にするために0.01psiaの範囲に水蒸気真空容積28内の分圧を下げるように設計することができる。
ある一定の実施形態において、真空ポンプ52は、インタフェース20の周囲圧力側の水蒸気の分圧よりも低い分圧に水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの圧力(すなわち、空気チャンネル16内の空気14の分圧)を低減するように構成された低圧ポンプである。真空ポンプ52の排気側では、水蒸気26Bの分圧は、ちょうど水蒸気の凝結(すなわち、凝結ユニット54内の)を容易にするのに十分な高さに増大される。実際に、真空ポンプ52は、凝結ユニット54内の水蒸気26Bが凝結ユニット54内の最小飽和圧力に最も近い圧力にあるように圧力を増大させるように構成される。
一例として、作動時に、空気14は、0.32psiaの水蒸気の分圧でシステムに入ることができ、これは、乾燥空気ポンドにつき0.014ポンドのH2Oの重量絶対湿度に対応する。システムは、乾燥空気ポンドにつき0.005ポンドのH2Oを空気14から除去するように設定することができる。インタフェース20にわたる圧力差を使用して、インタフェース20を通るH2Oの流れを作り出すことができる。例えば、水蒸気真空容積28内の水蒸気の分圧は、約0.1psiaに設定することができる。水蒸気26Bの圧力は、主として断熱的な過程で真空ポンプ52により増大され、水蒸気26Bの圧力が増加する時に温度も同様に増加する(インタフェース20にわたる比較的取るに足りない温度差とは対照的に)。従って、例えば、水蒸気26Bの圧力を0.3psi真空ポンプ52で増大させた場合に(すなわち、約0.4psiaまで)、凝結ユニット54は、約72〜73°Fの温度で水蒸気26Bを凝結させることができ、水蒸気26Bの温度は、凝結器温度よりも実質的に高い温度に増加することになる。システムは、真空ポンプ52から放出される水蒸気26Bがちょうど凝結ユニット54内の凝結を容易にするのに十分な高い水蒸気の分圧を有することを保証するために、上流水蒸気26A及び下流水蒸気26Bの両方の圧力及び温度条件を絶えずモニタすることができる。このシナリオに示す圧力値及び温度値は、例示的であり、制限的であることは意図しないことに注意すべきである。
真空ポンプ52に入る水蒸気26Aから真空ポンプ52を出る水蒸気26Bまでの圧力差が増加すると、除湿ユニット10の効率は減少することに注意されたい。例えば、好ましい実施形態において、真空ポンプ52は、水蒸気26Bを凝結するために凝結ユニット54によって使用される冷媒(すなわち、空気又は水)の最低大気温度での飽和圧力を僅かに超えるように凝結ユニット54内の水蒸気26Bの圧力を調節するように設定されることになる。別の実施形態において、水蒸気26Bの温度を使用して凝結ユニット54内の圧力を制御することができる。真空ポンプ52から放出される水蒸気26Bの温度は、湿り空気14Aよりも実質的に暖かくなる場合がある(例えば、この温度は、様々なファクタに基づいて約200°F又はそれよりも上に到達する可能性がある)。真空ポンプ52は、水蒸気26Bの凝結が容易にされる点まで水蒸気26Bの圧力を増大させるだけなので(すなわち、ほぼ飽和圧力)、真空ポンプ52の電力要件は、比較的小さく、従って、除湿ユニット10から高い効率が得られる。
水蒸気26Bが真空ポンプ52によりも僅かに加圧(すなわち、圧縮)された状態で、水蒸気26Bが凝結ユニット54に誘導され、水蒸気26Bは、液体状態に凝結される。
ある一定の実施形態において、凝結ユニット54は、凝結コイル56、パイプ/チューブ凝結器、平板凝結器、又は水蒸気26Bの凝結点よりも低い温度をもたらすあらゆる他の適切なシステムを含むことができる。凝結ユニット54は、空冷式又は水冷式とすることができる。例えば、ある一定の実施形態において、凝結ユニット54は、冷却塔からの外気又は水により冷却することができる。従って、凝結ユニット54の作動コストは、外気及び冷却塔水が比較的無限に供給されるので比較的低くなると考えられる。
水蒸気26Bが液体状態に凝結された状態で、ある一定の実施形態において、凝結ユニット54からの液体の水を飽和蒸気及び液体の水の一時的な貯蔵に向けてリザーバ58に誘導することができる。しかし、他の実施形態において、リザーバ58は使用することができない。いずれの場合でも、凝結ユニット54からの液体の水は、液体ポンプ60(すなわち、水移送デバイス)に誘導することができ、この中で、液体の水を周囲条件下で排除することができるように、凝結ユニット54からの液体の水の圧力は、ほぼ周囲圧力(すなわち、約14.7psia)に増大される。従って、液体ポンプ60は、ほぼ周囲圧力に凝結ユニット54からの液体の水の圧力を増大させるためにちょうど十分な大ささにサイズ設定することができる。従って、液体ポンプ60の作動コストは、比較的低いと考えられる。更に、液体ポンプ60からの液体の水は、液体の水の圧力の増加のために僅かに高温である場合がある。従って、ある一定の実施形態において、家庭用熱湯として使用されるように加熱された液体の水を移送することができ、液体の水内に移送された熱を再捕捉することによってシステムの効率が更に増大する。
上述したように、空気チャンネル16と水蒸気チャンネル18間のインタフェース20は、一般的に、ある一定の実施形態において、H2Oのみが空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18まで通過することを可能にするが、空気14の他の成分30の非常に最小の量(例えば、酸素(O2)、窒素(N2)、又は他の非凝結成分の1%よりも少ない)は、空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18までインタフェース20を通過することができる。時間と共に、他の成分30の量は、水蒸気チャンネル18内に(並びに図2Aの水蒸気真空容積28、水蒸気出口22、及び水蒸気マニホルド24内に)蓄積すると考えられる。一般的に、これらの他の成分30は、凝結ユニット54に使用される凝結器温度範囲で非凝結物である。従って、成分30は、真空ポンプ52及び真空ポンプ52の下流の全ての他の機器(特に、凝結ユニット54)の性能に悪影響を与える可能性がある。
従って、ある一定の実施形態において、第2の真空ポンプは、水蒸気真空容積28から定期的に他の成分30を除去するのに使用することができる。図6は、本発明の開示の実施形態によるHVACシステム8及び除湿ユニット10及び除湿ユニット10の水蒸気真空容積28内の水蒸気28Aから非凝結成分30を除去するための真空ポンプ62を有する図1の1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12の概略図である。真空ポンプ62は、ある一定の実施形態において、空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18へのインタフェース20を通るH2Oの通過を容易にする上述の水蒸気の低い方の分圧を作り出すために水蒸気真空容積28(並びに水蒸気チャンネル18、水蒸気出口22、及び水蒸気マニホルド24)を排気するのに使用されるのと同じポンプとすることができる。しかし、他の実施形態において、真空ポンプ62は、水蒸気の低い方の分圧を作り出すために水蒸気真空容積28を排気するのに使用されるポンプと異なるものとすることができる。
本明細書に説明する除湿ユニット10は、様々な作動状態間で制御され、かつ除湿ユニット12の作動条件に基づいて調節することができる。例えば、図7は、本発明の開示の実施形態によるHVACシステム10と、除湿ユニット10と、HVACシステム10及び除湿ユニット10及び1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニットの様々な作動条件を制御するための制御システム64を有する図6の1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12との概略図である。制御システム64は、1つ又はそれよりも多くのプロセッサ66、例えば、1つ又はそれよりも多くの「汎用」マイクロプロセッサ、1つ又はそれよりも多くの専用マイクロプロセッサ及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)、又はこれらの処理構成要素の何らかの組合せを含むことができる。プロセッサ66は、入力/出力(I/O)デバイスを使用して、例えば、除湿ユニット10の構成要素(すなわち、真空ポンプ52、62、凝結ユニット54、リザーバ58、液体ポンプ60、除湿ユニット10を通る入口空気14Aを送風するファンのような他の機器、入口空気及び出口空気14A、14Bの特性に関連する信号を生成するように構成されたセンサなど)及び1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12から信号を受信し、かつそれらへ制御信号を出すことができる。プロセッサ66は、入力としてこれらの信号を取って、除湿ユニット10を通って流れる空気14から水蒸気26を除去しながら最も効率的に空気を冷却するために除去するために除湿ユニット10のこれらの構成要素及び1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12の機能を制御する方法を計算することができる。制御システム64は、例えば、制御システム64の1つ又はそれよりも多くのプロセッサ66により処理すべき命令又はデータを記憶することができる固定コンピュータ可読媒体(すなわち、メモリ70)を含むことができる。
例えば、制御システム64は、真空ポンプ62の電源を投入又は切断することにより、又は真空ポンプ62が水蒸気26Aの非凝結成分30を除去する速度を調節することにより、除湿ユニット10の水蒸気真空容積28からの水蒸気26Aの非凝結成分30の除去の速度を制御するように構成することができる。より具体的には、ある一定の実施形態において、制御システム64は、あまりに多くの非凝結成分30が水蒸気真空容積28内に含まれた水蒸気26Aに存在する時を検出する水蒸気真空容積28内のセンサから信号を受信することができる。非凝結成分除去のこの工程は、定期的に作動する。空気14から水蒸気26を除去する「通常」作動では、真空ポンプ62は、作動中ではない。非凝結成分30が水蒸気真空容積28内に蓄積する時に、水蒸気真空容積28の内圧は、最終的には設定値に到達することになる。この時点で、真空ポンプ62が電源投入されて、水蒸気真空容積28内の内圧が別の設定値(例えば、開始真空圧よりも低い)に到達するまで全ての成分(すなわち、非凝結成分30、並びに水蒸気を含むH2O)を除去することになる。次に、真空ポンプ62が止まって、除湿ユニット10が、通常作動モードに戻る。設定値は事前設定するか、又は動的に決定することができる。好ましい方法は、断続的に除去モードでのみ作動する真空ポンプ62を有することであることになる。
制御システム64によって達成することができる制御のタイプの別の例は、除湿ユニット10の水蒸気除去機能及び効率を変更するように、水蒸気真空容積28(並びに水蒸気チャンネル18、水蒸気出口22、及び水蒸気マニホルド24)内に維持される水蒸気26Aの低い方の分圧を調節することである。例えば、制御システム64は、水蒸気真空容積28、水蒸気チャンネル18、水蒸気出口22、及び/又は水蒸気マニホルド24内の圧力センサからの信号、並びに取りわけ入口空気14A及び出口空気14Bの特性(例えば、温度、圧力、流量、及び相対湿度など)に関連するセンサによって生成された信号を受信することができる。制御システム64は、この情報を使用し、インタフェース20を通る空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18への水蒸気26の除去の速度を増加又は低減するために、水蒸気26Aの低い方の分圧を調節する(例えば、空気チャンネル16を通って流れる空気14内の水蒸気の分圧に対して)方法を決定することができる。
例えば、水蒸気除去増量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を低減することができ、逆に、水蒸気除去減量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を増大させることができる。更に、ある一定の実施形態において、除湿(すなわち、水蒸気除去)の量は、除湿ユニット10の効率を改善するために循環させることができる。より具体的には、ある一定の作動条件下で、除湿ユニット10は、水蒸気除去速度が速いほど効率的に機能することができる。従って、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10は、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去し、次に、しばらく比較的空気14から水蒸気を除去せず、次に、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去するように循環させることができる等々である。換言すると、水蒸気が除去されない他の期間と交替する期間にわたって全水蒸気除去機能を用いて除湿ユニット10を作動させることができる。更に、制御システム64は、除湿ユニット10の起動及び作動停止シーケンスを制御するように構成することができる。
除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット12は、多くの様々なモードかつ異なる作動条件下で設計及び作動することができる。一般的に、除湿ユニット10は、空気チャンネル16を通って流れる空気14の水蒸気分圧よりも低い水蒸気分圧で水蒸気真空容積28(並びに水蒸気チャンネル18、水蒸気出口22、及び水蒸気マニホルド24)と共に作動することになる。ある一定の実施形態において、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット12は、専用外気システム(DOAS)での使用に向けて最適化することができ、空気14は、約55〜100°Fの範囲の温度及び約55〜100%の範囲の相対湿度を有することができる。他の実施形態において、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット12は、約70〜85°Fの範囲の温度及び約55〜65%の範囲の相対湿度を有する循環空気に向けて住宅などに対して最適化することができる。同様に、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット12は、市販の建物循環空気システムにおける外気の除湿に向けて最適化することができ、それによって約55〜110°Fの範囲の温度及び約55〜100%の範囲の相対湿度を有する入口空気14Aが除湿される。出口空気14Bの方が、冷却が出口空気14Bに行われない限り、湿度が少なく、入口空気14Aとほぼ同じ温度を有する。
本明細書に説明する除湿ユニット10は、空気14Aを除湿するのに必要とされる圧力が比較的低いために、必要とされる作動電力が従来の除湿システムよりも少ない。これは、少なくとも部分的には、インタフェース20に水蒸気26を強制に通過させるために過剰な圧力を必要とすることなく空気14から水蒸気26を効率的に除去するインタフェース20(すなわち、水蒸気透過膜)の機能による。例えば、一実施形態において、除湿ユニット10を作動するのに必要とされる最小電力は、空気14を除湿ユニット10に通すのに必要とされるファン電力、ほぼ飽和圧力(例えば、約1.0psiaまで、又は特定の凝結温度に対応する飽和圧力、例えば、約100°Fまで)に水蒸気26を圧縮する真空ポンプ52の圧縮電力、凝結ユニット54のポンプ及び/又はファン電力(例えば、冷却塔水又は外気が冷却媒体として使用されたか否かによる)、周囲条件下で凝結ユニット54から液体の水を排除する液体ポンプ60のポンプ電力、及び除湿ユニット10の水蒸気真空容積28の中へ漏れる非凝結成分30を除去する真空ポンプ62電力のみを含む。
従って、除湿ユニット10を作動するのに必要とされる唯一の比較的主要な電力は、ほぼ飽和圧力まで水蒸気26を圧縮する(例えば、約1.0psiaにのみ、又は特定の凝結温度に対応する飽和圧力、約100°Fに)真空ポンプ52の圧縮電力である。上述したように、この電力は、比較的低く、従って、除湿ユニット10を作動することは、従来の冷凍圧縮除湿システムに対して比較的廉価である。更に、実施形態の計算により、除湿ユニット10は、これらの従来の除湿システムの少なくとも2倍の高さ(又は作動条件に基づいて、最大5倍の高さでさえも)の効率(COP)を有することが公知である。更に、除湿ユニット10は、従来の除湿システム内においてよく行われるように空気を必要とする温度未満に空気の温度を低減することなく空気の除湿を可能にする。
ある一定の実施形態において、上述したように、図1〜図7に関して説明する除湿ユニット10を1つ又はそれよりも多くの蒸発冷却ユニット12と共に使用することができる。例えば、図8は、本発明の開示の実施形態による除湿ユニット10の上流に配置された蒸発冷却ユニット74を有するHVACシステムの概略図である。図8のHVACシステム72は、一般的に、図1、図6、及び図7のHVACシステム10と同様に機能する。
しかし、図8に示すように、HVACシステム72は、特に、除湿ユニット10の上流に配置された蒸発冷却ユニット74を含む。従って、HVACシステム72は、最初に、除湿ユニット10の代わりに蒸発冷却ユニット74に比較的湿った入口空気14Aを受け取る。蒸発冷却ユニット74は、比較的湿った入口空気14Aの温度を低減し、より冷たい(依然として比較的湿った)空気14Bを排出し、より冷たい(依然として比較的湿った)空気14Bは、ダクト76を通じて除湿ユニット10に誘導される。上述したように、より冷たい(依然として比較的湿潤)空気14Bは、次に、除湿ユニット10において除湿され、調整された空間へ比較的乾燥した空気14Cとして排出される。
図8の蒸発冷却ユニット74は、直接蒸発冷却ユニット又は間接蒸発冷却ユニットとすることができる。換言すると、蒸発冷却ユニット74が直接蒸発冷却技術を使用する時に、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78(例えば、比較的冷たい水)が、比較的湿った入口空気14Aに直接に追加される。しかし、蒸発冷却ユニット74が間接蒸発冷却技術を使用する時に、比較的湿った空気14Aは、例えば、熱交換器のプレートの片側に沿って流れることができ、一方、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78は、熱交換器のプレートの別の側に沿って流れる。換言すると、全体的に、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78からの比較的冷たい湿気の一部が、比較的湿った空気14Aに間接的に追加される。蒸発冷却ユニット74において直接蒸発冷却技術が使用されるか又は間接蒸発冷却技術が使用されるかは、図8のHVACシステム72を通る空気14の湿度除去の速度及び温度降下に影響を与える。しかし、一般的に、図8の蒸発冷却ユニット74は、最初に、特定の用途に向けてできるだけ低い温度に空気14を冷却し、除湿ユニット10は、ほぼ一定の温度で重量絶対湿度を下げる。
図示のように、図のHVACシステム150の構成要素の多くは、図1、図6、及び図7のHVACシステム8の構成要素と同一と見なすことができる。例えば、上述したように、図8のHVACシステム72は、上述したように、凝結を容易にするのにちょうど十分な高い分圧を有する水蒸気26Bを受け取る凝結ユニット54を含む。ある一定の実施形態において、図8のHVACシステム72は、飽和蒸気及び液体の水の一時的な貯蔵に向けてリザーバ58を含むことができる。しかし、上述したように、他の実施形態においては、リザーバを使用しない場合がある。いずれの場合でも、凝結ユニット54からの液体の水を液体ポンプ60に誘導することができ、この中で、液体の水を周囲条件で排除することができるように、凝結ユニット54からの液体の水の圧力が、ほぼ周囲圧力(すなわち、約14.7psia)に増大される。
更に、図7の制御システム64を図8のHVACシステム72に使用し、図7に関して上述したのと同様にHVACシステム72の作動を制御することができる。例えば、上述したように、制御システム64は、真空ポンプ52(又は別の真空ポンプ62)の電源を投入又は切断することにより、又は真空ポンプ52(又は別の真空ポンプ62)が非凝結成分30を除去する速度を調節することにより、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの非凝結成分30の除去の速度を制御するように構成することができる。より具体的には、ある一定の実施形態において、制御システム64は、あまりに多くの非凝結成分30が水蒸気真空容積28内に含まれた水蒸気26Aに存在する時を検出する水蒸気真空容積28内のセンサから信号を受信することができる。
更に、制御システム64は、除湿ユニット10の水蒸気除去機能及び効率を変更するように水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を調節することができる。例えば、制御システム64は、水蒸気真空容積28及び水蒸気チャンネル18内の圧力センサからの信号、並びに取りわけ蒸発冷却ユニット74、除湿ユニット10、又はその両方内の空気14の特性(例えば、温度、圧力、流量、及び相対湿度など)に関連するセンサによって生成された信号を受信することができる。
制御システム64は、この情報を使用し、H2Oとして(すなわち、インタフェース20を通る水分子、気体状水蒸気、液体の水、吸着/脱着水分子、吸収/脱着水分子などとして)除湿ユニット10のインタフェース20を通る空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18への水蒸気26の除去の速度を増加又は低減するように水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を調節する方法を決定することができる。例えば、水蒸気除去増量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を低減することができ、逆に、水蒸気除去減量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を増大することができる。更に、上述したように、除湿(すなわち、水蒸気除去)の量を循環させて、除湿ユニット10の効率を改善することができる。より具体的には、ある一定の作動条件下で、除湿ユニット10は、水蒸気除去速度が速いほど効率的に機能することができる。従って、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10を循環させて、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去し、次に、しばらく比較的空気14から水蒸気を除去せず、次に、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去することができる等々である。換言すると、水蒸気が除去されない他の期間と交替する期間にわたって全水蒸気除去機能を用いて除湿ユニット10を作動させることができる。
更に、制御システム64を使用し、蒸発冷却ユニット74の作動を制御することができる。例えば、制御システム64は、どれだけの量の(直接又は間接)蒸発冷却が蒸発冷却ユニット74において行われるかを選択的に調節することができる。一例として、弁を起動させて、蒸発冷却ユニット74を通る比較的冷たいかつ湿潤な媒体78の流量を制御することができ、従って、蒸発冷却ユニット74内の(直接又は間接)蒸発冷却の量が直接に影響を受ける。更に、蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10の作動を同時に制御することができる。更に、制御システム64は、蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10の起動及び作動停止シーケンスを制御するように構成することができる。
図9A及び図9Bは、本発明の開示の実施形態による図8の蒸発冷却ユニット152及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図80、82である。より具体的には、図9Aは、本発明の開示の実施形態による図8の直接蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図80であり、図9Bは、本発明の開示の実施形態による図8の間接蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図82である。特に、各線図80、82において、x軸84は、図8の蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の温度に対応し、y軸86は、図8の蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の重量絶対湿度に対応し、曲線88は、図8の蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10を通って流れる空気14の所定の相対湿度に関する水蒸気飽和曲線を表している。
図9Aの線90によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体156が直接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14に直接に導入されるので、直接蒸発冷却ユニット74からの空気14B(すなわち、点92)の重量絶対湿度は、直接蒸発冷却ユニット74への入口空気14A(すなわち、点94)の重量絶対湿度よりも実質的に高い。しかし、直接蒸発冷却ユニット74からの空気14B(すなわち、点92)の温度は、蒸発冷却ユニット74への入口空気14A(すなわち、点94)の温度よりも実質的に低い。図12Aの線96によって示すように、水蒸気26が除湿ユニット10を通って流れる空気14Bから除去されるので、除湿ユニット10からの出口空気14C(すなわち、点98)の重量絶対湿度は、除湿ユニット10への空気14B(すなわち、点92)の重量絶対湿度よりも低く、一方、出口空気14C及び空気14Bの温度は、実質的に同じである。実際に、直接蒸発冷却ユニット74は、空気14を加湿及び冷却し、一方、除湿ユニット10は、次に、実質的に一定の温度で空気14を除湿する。
図9Bの線100によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78が間接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14内に間接的に導入されるので、間接蒸発冷却ユニット74からの空気14B(すなわち、点102)の重量絶対湿度は、間接蒸発冷却ユニット74への入口空気14A(すなわち、点104)の重量絶対湿度と実質的に同じである。しかし、間接蒸発冷却ユニット74からの空気14B(すなわち、点102)の温度は、間接蒸発冷却ユニット74への入口空気14A(すなわち、点104)の温度よりも実質的に低い。図9Bの線106によって示すように、水蒸気26が除湿ユニット10を通って流れる空気14Bから除去されるので、除湿ユニット10からの出口空気14C(すなわち、点108)の重量絶対湿度は、除湿ユニット10への空気14B(すなわち、点102)の重量絶対湿度よりも低く、一方、出口空気14C及び空気14Bの温度は、実質的に同じである。実際に、間接蒸発冷却ユニット74は、空気14を冷却し(実質的に加湿することなく)、一方、除湿ユニット10は、次に、実質的に一定の温度で空気14を除湿する。
上述したように、図8の制御システム64は、蒸発冷却ユニット74及び除湿ユニット10の作動を制御するように構成することができる。例えば、制御システム64は、直接蒸発冷却技術及び間接蒸発冷却技術がそれぞれ図8の蒸発冷却ユニット74に使用される時に、どこで空気14の点92、94、98、及び点102、104、108が図9A及び図9Bの湿度線図80、82に該当するかを調節するように構成することができる。
図10は、本発明の開示の実施形態による除湿ユニット10の下流に配置された蒸発冷却ユニット74を有するHVACシステム110の概略図である。図10のHVACシステム110は、一般的に、図1、図6、及び図7のHVACシステム8及び図8のHVACシステム72と同様に機能する。しかし、図10に示すように、HVACシステム110は、最初に、除湿ユニット10に比較的湿った入口空気14Aを受け取る。上述したように、比較的湿った入口空気14Aは、最初に、除湿ユニット10において除湿されて、ダクト76へ比較的乾燥した空気14Bとして排出される。蒸発冷却ユニット74は、次に、乾燥空気14Bの温度を低減し、調整された空間により冷たい乾燥空気14Cを排出する。
図8に関して上述したように、図10の蒸発冷却ユニット74は、直接蒸発冷却ユニット又は間接蒸発冷却ユニットとすることができる。換言すると、蒸発冷却ユニット74が直接蒸発冷却技術を使用する時に、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78(例えば、比較的冷たい水)が、ダクト76内の比較的乾燥した空気14Bに直接に追加される。しかし、蒸発冷却ユニット74が間接蒸発冷却技術を使用する時に、比較的乾燥した空気14Bは、例えば、熱交換器のプレートの片側に沿って流れることができ、一方、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78は、熱交換器のプレートの別の側に沿って流れる。換言すると、一般的に、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78からの比較的冷たい湿気の一部は、ダクト76内の比較的乾燥した空気14Bに間接的に追加される。蒸発冷却ユニット74において直接蒸発冷却技術が使用されるか又は間接蒸発冷却技術が使用されるかは、図10のHVACシステム110を通る空気14の湿度除去の速度及び温度降下に影響を与える。しかし、一般的に、除湿ユニット10は、最初に、ほぼ一定の温度で重量絶対湿度を下げ、図8の蒸発冷却ユニット74は、特定の用途に向けてできるだけ低い温度に空気14を冷却する。
図示のように、図10のHVACシステム110の構成要素の多くは、図1、図6、及び図7のHVACシステム8、及び図8のHVACシステム72の構成要素と同一と見なすことができる。例えば、上述したように、図10のHVACシステム110は、上述したように凝結を容易にするのにちょうど十分な高い分圧を有する水蒸気26Bを受け取る凝結ユニット54を含む。ある一定の実施形態において、図10のHVACシステム110は、飽和蒸気及び液体の水の一時的な貯蔵に向けてリザーバ58を含むことができる。
しかし、上述したように、他の実施形態においては、リザーバを使用しない場合がある。
いずれの場合でも、凝結ユニット54からの液体の水は、液体ポンプ60に誘導することができ、この中で、液体の水を周囲条件で排除することができるように、凝結ユニット54からの液体の水の圧力が、ほぼ周囲圧力(すなわち、約14.7psia)に増大される。
更に、図7及び図8の制御システム64を図10のHVACシステム110に使用し、図7及び図8に関して上述したのと同様にHVACシステム110の作動を制御することができる。例えば、上述したように、制御システム64は、真空ポンプ52(又は別の真空ポンプ62)の電源を投入又は切断することにより、又は真空ポンプ52(又は別の真空ポンプ62)が非凝結成分30を除去する速度を調節することにより、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの非凝結成分30の除去の速度を制御するように構成することができる。より具体的には、ある一定の実施形態において、制御システム64は、あまりに多くの非凝結成分30が水蒸気真空容積28内に含まれた水蒸気26Aに存在する時を検出する水蒸気真空容積28内のセンサから信号を受信することができる。
更に、制御システム64は、除湿ユニット10の水蒸気除去機能及び効率を変更するように水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を調節することができる。例えば、制御システム64は、水蒸気真空容積28及び水蒸気チャンネル18内の圧力センサからの信号、並びに取りわけ除湿ユニット10、蒸発冷却ユニット74、又はその両方内の空気14の特性(例えば、温度、圧力、流量、及び相対湿度など)に関連するセンサによって生成された信号を受信することができる。
制御システム64は、この情報を使用し、H2Oとして(すなわち、インタフェース20を通じて脱着/吸着された原子水、気体状水蒸気、及び液体の水などとして)除湿ユニット10のインタフェース20を通る空気チャンネル16から水蒸気チャンネル18への水蒸気26の除去の速度を増加又は低減するように水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を調節する方法を決定することができる。例えば、水蒸気除去増量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を低減することができ、逆に、水蒸気除去減量化が望ましい場合に、水蒸気真空容積28内の水蒸気26Aの低い方の分圧を増大することができる。更に、上述したように、除湿(すなわち、水蒸気除去)の量を循環させて、除湿ユニット10の効率を改善することができる。より具体的には、ある一定の作動条件下で、除湿ユニット10は、水蒸気除去速度が速いほど効率的に機能することができる。従って、ある一定の実施形態において、除湿ユニット10を循環させて、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去し、次に、しばらく比較的空気14から水蒸気を除去せず、次に、しばらく空気14から最大量の水蒸気を除去することができる等々である。換言すると、除湿ユニット10は、水蒸気が除去されない他の期間と交替する期間にわたって全水蒸気除去機能を用いて除湿ユニット100、102、104を作動させることができる。
更に、制御システム64を使用し、蒸発冷却ユニット74の作動を制御することができる。例えば、制御システム64は、どれだけの量の(直接又は間接)蒸発冷却が蒸発冷却ユニット74において行われるかを選択的に調節することができる。一例として、弁を起動させて、蒸発冷却ユニット74を通る比較的冷たいかつ湿潤な媒体78の流量を制御することができ、従って、蒸発冷却ユニット74内の(直接又は間接)蒸発冷却の量が直接に影響を受ける。更に、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74の作動を同時に制御することができる。更に、制御システム64は、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74の起動及び作動停止シーケンスを制御するように構成することができる。
図11A及び図11Bは、本発明の開示の実施形態による図10の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図112、114である。より具体的には、図11Aは、本発明の開示の実施形態による図10の除湿ユニット10及び直接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図112であり、図11Bは、本発明の開示の実施形態による図10の除湿ユニット10及び間接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図114である。特に、図12A及び図12Bに関して上述したように、x軸84は、図10の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度に対応し、y軸86は、図10の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の重量絶対湿度に対応し、曲線88は、図10の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を通って流れる特定の相対的な空気14の湿度に関する水蒸気飽和曲線を表している。
図11Aの線116によって示すように、水蒸気26が除湿ユニット10を通って流れる比較的湿った入口空気14Aから除去されるので、除湿ユニット10からの比較的乾燥した空気14B(すなわち、点118)の重量絶対湿度は、除湿ユニット10への比較的湿った入口空気14A(すなわち、点120)の重量絶対湿度よりも低く、一方、比較的乾燥した空気14B及び比較的湿った入口空気14Aの温度は、実質的に同じである。図11Aの線112によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78が直接蒸発冷却ユニット74を通って流れる比較的乾燥した空気14Bに直接に導入されるので、直接蒸発冷却ユニット74からの出口空気14C(すなわち、点124)の重量絶対湿度は、直接蒸発冷却ユニット74への比較的乾燥した空気14B(すなわち、点118)の重量絶対湿度よりも実質的に高い。しかし、直接蒸発冷却ユニット74からの出口空気14C(すなわち、点124)の温度は、直接蒸発冷却ユニット74への比較的乾燥した空気14B(すなわち、点118)の温度よりも実質的に低い。実際に、除湿ユニット10は、実質的に一定の温度で空気14を除湿し、一方、直接蒸発冷却ユニット74は、空気14を加湿及び冷却する。
図11Bの線126によって示すように、水蒸気26が除湿ユニット10を通って流れる比較的湿った入口空気14Aから除去されるので、除湿ユニット10からの比較的乾燥した空気14B(すなわち、点128)の重量絶対湿度は、除湿ユニット10内への比較的湿った入口空気14A(すなわち、点130)の重量絶対湿度よりも低く、一方、比較的乾燥した空気14B及び比較的湿った入口空気14Aの温度は、実質的に同じである。図11Bの線210によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78が間接蒸発冷却ユニット74を通って流れる比較的乾燥した空気14Bを間接的に冷却するので、間接蒸発冷却ユニット74からの出口空気14C(すなわち、点134)の重量絶対湿度は、間接蒸発冷却ユニット74への比較的乾燥した空気14B(すなわち、点128)の重量絶対湿度と実質的に同じである。しかし、間接蒸発冷却ユニット74からの出口空気14C(すなわち、点134)の温度は、間接蒸発冷却ユニット74への比較的乾燥した空気14B(すなわち、点128)の温度よりも実質的に低い。実際に、除湿ユニット10は、実質的に一定の温度での空気14を除湿し、一方、間接蒸発冷却ユニット74は、空気14を冷却する(実質的に加湿することなく)。
上述したように、図10の制御システム64は、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74の作動を制御するように構成することができる。例えば、制御システム64は、直接蒸発冷却技術及び間接蒸発冷却技術がそれぞれ図10の蒸発冷却ユニット74に使用される時に、どこで空気14の点118、120、124、及び点128、130、134が図11A及び図11Bの湿度線図112、114に該当するかを調節するように構成することができる。
図8及び図10のHVACシステム72、188の実施形態は、除湿ユニット10を蒸発冷却ユニット74と結合することができる唯一の方法ではない。より具体的には、図8及び図10は、互いに直列の単一の除湿ユニット10及び単一の蒸発冷却ユニット74の使用を示すが、他の実施形態において、あらゆる数の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を互いに直列に使用することができる。例えば、図1は、除湿ユニット10の両側(すなわち、上流及び下流の両方)に配置された蒸発冷却ユニットを有する除湿ユニット10を示している。別の例として、一実施形態において、第1の除湿ユニット10の次に第1の蒸発冷却ユニット74とすることができ、第1の蒸発冷却ユニット74の次に第2の除湿ユニット10があり、第2の除湿ユニット10の次に第2の蒸発冷却ユニット74がある等々である。しかし、あらゆる数の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット74を互いに直列に実際に使用することができ、各ユニット10、74を出る空気14は、直列の次の下流ユニット10、74に誘導される(空気14が調整された空間に排出される直列内の最終ユニット10、74を除く)。換言すると、直列内の各除湿ユニット10を出る空気14は、下流蒸発冷却ユニット74(又は、直列内の最終ユニットである場合は調整された空間)に誘導され、直列内の各蒸発冷却ユニット74を出る空気14は、下流除湿ユニット10(又は、直列内の最終ユニットである場合は、調整された空間)に誘導される。従って、空気14の温度は、直列内の除湿ユニット10間の各蒸発冷却ユニット74において連続して下げることができ、空気14の重量絶対湿度は、直列内の蒸発冷却ユニット74間の各除湿ユニット10において連続して下げることができる。この工程は、空気14の温度及び重量絶対湿度の望ましい最終条件がもたらされるまで、あらゆる数の除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット内で続行することができる。
図12A及び図12Bは、本発明の開示の実施形態による複数の除湿ユニット10及び複数の蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図136、138である。より具体的には、図12Aは、本発明の開示の実施形態による複数の除湿ユニット10及び複数の直接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図136であり、図12Bは、本発明の開示の実施形態による複数の除湿ユニット10及び複数の間接蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度及び重量絶対湿度湿度線図138である。特に、各線図136、138において、x軸84は、複数の除湿ユニット10及び複数の蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の温度に対応し、y軸86は、複数の除湿ユニット10及び複数の蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の重量絶対湿度に対応し、曲線88は、複数の除湿ユニット10及び複数の蒸発冷却ユニット74を通って流れる空気14の所定の相対湿度に関する水蒸気飽和曲線を表している。
図12Aの線140によって示すように、水蒸気26が複数の除湿ユニット10の各々を通って流れる比較的湿った空気14から除去されるので、空気14の重量絶対湿度は実質的に減少し、一方、空気14の温度は、実質的に複数の除湿ユニット10の各々において同じままである。図12Aの線142によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78が直接蒸発冷却ユニット74の各々を通って流れる比較的乾燥した空気14に直接に導入されるので、空気14の重量絶対湿度は増加し、一方、空気14の温度は、複数の直接蒸発冷却ユニット74の各々において実質的に減少する。換言すると、複数の除湿ユニット10の各々は、実質的に一定の温度で空気14を連続して除湿し、一方、複数の直接蒸発冷却ユニット74の各々は、望ましい温度及び重量絶対湿度の最終条件がもたらされるまで空気14を連続して加湿及び冷却する。より具体的には、図12Aに示すように、線140、142は、一般的に、入口空気14(すなわち、点144)の温度及び重量絶対湿度の初期条件から出口空気14(すなわち、点146)の温度及び重量絶対湿度の最終条件まで「階段関数」の経過を形成する。
図12Bの線148によって示すように、水蒸気26が複数の除湿ユニット10の各々を通って流れる比較的湿った空気14から除去されるので、空気14の重量絶対湿度は実質的に減少し、一方、空気14の温度は、実質的に複数の除湿ユニット10の各々において同じままである。図12Bの線150によって示すように、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78が間接蒸発冷却ユニット74の各々を通って流れる比較的乾燥した空気14と間接的に相互作用するので、空気14の重量絶対湿度は実質的に同じままであり、一方、空気14の温度は、複数の間接蒸発冷却ユニット74の各々において実質的に減少する。換言すると、複数の除湿ユニット10の各々は、実質的に一定の温度で空気14を連続して除湿し、一方、複数の間接蒸発冷却ユニット74の各々は、望ましい温度及び重量絶対湿度の最終条件がもたらされるまで空気14を連続して冷却する。より具体的には、図12Bに示すように、線148、150は、一般的に、入口空気14(すなわち、点152)の温度及び重量絶対湿度の初期条件から出口空気14(すなわち、点154)の温度及び重量絶対湿度の最終条件まで「鋸歯」経過を形成する。
蒸発冷却ユニット74は除湿ユニット10間に使用されるので、各除湿ユニット10は、上流除湿ユニット10よりも冷たくかつ水蒸気の分圧が低い空気14を受け取ることになる。従って、除湿ユニット10の各々は、実質的に異なる作動条件下で作動することになる。従って、制御システム64を使用して、除湿ユニット10間の変動を考慮するために除湿ユニット10の作動パラメータ(例えば、取りわけ、水蒸気真空容積28内の水蒸気の分圧)を調節することができる。同様に、除湿ユニット10は蒸発冷却ユニット74間に使用されるので、各蒸発冷却ユニット74も、上流蒸発冷却ユニット74よりも冷たくかつ水蒸気の分圧が低い空気14を受け取ることになる。従って、蒸発冷却ユニット74の各々も、実質的に異なる作動条件下で作動することになる。従って、制御システム64を使用して、除湿ユニット74間の変動を考慮するために蒸発冷却ユニット74の作動パラメータ(例えば、取りわけ、比較的冷たいかつ湿潤な媒体78の流量)を調節することができる。更に、制御システム64は、これらの変動を考慮するために複数の除湿ユニット10及び複数の蒸発冷却ユニット74の作動を同時に調整することができる。
図8及び図10の蒸発冷却ユニット74は、空気14の温度を下げる役目をするだけではなく、例えば、湿潤な繊維マットに空気14を通すことによって空気14を清浄化する役目をする。更に、除湿ユニット10及び蒸発冷却ユニット14は、異なる初期温度及び湿度条件(すなわち、それぞれ、図12A及び12B内の作動点144及び152)及び最終温度及び湿度条件(すなわち、それぞれ、図12A及び12B内の作動点146及び154)間で最適作動が得られるように可変速度又は固定速度で作動させることができる。更に、蒸発冷却ユニット74は、比較的低エネルギユニットであり、それによって全体的な作動コストを最少にする。
本発明は、様々な修正及び代替形態を受け入れ易い場合があるが、特定の実施形態を一例として図及び表に示すと共に本明細書で詳細に説明した。しかし、実施形態は、開示した特定の形態に限定することを意図していないことを理解すべきである。むしろ、本発明の開示は、特許請求の範囲に定めるような本発明の精神及び範囲に該当する全ての修正、均等物、及び代替物を網羅するものとする。更に、個々の実施形態を本明細書に説明したが、本発明の開示は、これらの実施形態の全ての組合せを網羅するように意図している。
8 HVACシステム
10 除湿ユニット
12 蒸発冷却ユニット
14A 入口空気
18 水蒸気チャンネル

Claims (21)

  1. 空気流から水蒸気を除去するための除湿システムであって、
    水蒸気透過膜である膜によって分離された第1のチャンネル及び第2のチャンネルであって、前記膜が、前記水蒸気であるH 2 Oが前記膜を通って前記第2のチャンネルへ通過することを容易にし、同時に前記空気流の全ての他の成分が前記膜を通過するのを阻止することによって前記第1のチャンネルを通って流れる空気流からの水蒸気の除去を容易にするように構成された前記第1及び第2のチャンネルと、
    前記膜の下流で前記空気流を冷却するように構成された第1の蒸発冷却ユニットと、
    前記膜の上流で前記空気流を冷却するように構成された第2の蒸発冷却ユニットと、
    前記H2Oが前記膜を通過して前記第2のチャンネルに移動するように前記第1のチャンネルにおけるよりも低い水蒸気の分圧を前記第2のチャンネル内に作り出すように構成された増圧デバイスであって、前記増圧デバイスがまた、前記増圧デバイスの出口での水蒸気の圧力を、液体の水へのその後の凝結に適する範囲の水蒸気の分圧まで増大させるように構成され、前記第1チャンネルの空気流が周囲圧力で前記膜に供給されている、前記増圧デバイスと、
    除湿システムの作動を制御するように構成されたコントローラと、
    を含むことを特徴とする除湿システム。
  2. 前記コントローラは、前記第1の蒸発冷却ユニットによって提供される第1の蒸発冷却相と、前記膜によって提供される第1の除湿相と、それらの作動中に前記第2の蒸発冷却ユニットによって提供される第2の蒸発冷却相とを制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コントローラは、前記膜を通って流れる前記空気流の温度及び重量絶対湿度の湿度線図に基づいて除湿システムの前記作動を制御するように構成され、前記湿度線図に基づく制御は、前記空気流の温度及び重量絶対湿度をそれぞれ横軸及び縦軸とする湿度線図において、前記第1の蒸発冷却相に由来する第1の傾斜した線と前記第1の除湿相に由来する第1の下向き線とを含むことを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記増圧デバイスから水蒸気を受け取り、かつ前記水蒸気を液体の水に凝結させるように構成された凝結デバイスを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記液体の水を前記凝結デバイスから移送するように構成された水移送デバイスを含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 前記膜は、ゼオライトを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 入口空気流を受け取り、かつ出口空気流を放出するように構成された空気チャンネル、
    及び
    前記空気チャンネルに隣接するH2O透過材料であって、前記H2O透過材料が、前記入口空気流内のH2O蒸気からH2Oが前記H2O透過材料の前記空気チャンネル側とは反対の吸入側まで前記H2O透過材料を通過するのを選択的に可能にし、かつ前記入口空気流内の他の成分が前記H2O透過材料の前記吸入側まで前記H2O透過材料を通過するのを阻止するように構成された前記H2O透過材料、
    を含む空気流からH2O蒸気を除去するための除湿ユニットと、
    前記空気流を冷却するように構成された蒸発冷却ユニットと、
    前記入口空気流内の前記H2O蒸気の分圧よりも低いH2O蒸気の分圧を前記H2O透過材料の前記吸入側で作り出して、前記H2O透過材料を通る前記入口空気流内の前記H2O蒸気からの前記H2Oの通過を推進し、かつ前記増圧デバイスの出口での圧力を液体H2OにH2O蒸気を凝結するのに適するH2O蒸気の分圧まで増大させるように構成された増圧デバイスであって、前記入口空気流が周囲圧力で前記膜に供給されている、前記増圧デバイスと、
    作動中に前記H2O透過材料によって提供される第1の除湿相を制御するように構成されたコントローラと、
    を含むことを特徴とするシステム。
  8. 前記除湿ユニットの上流に配置された第2の蒸発冷却ユニットを含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  9. 前記コントローラは、前記蒸発冷却ユニットによって提供される第1の蒸発冷却相と、
    前記膜を通って流れる前記空気流の温度及び重量絶対湿度の湿度線図に基づく制御をもたらすように前記作動中に前記H2O透過材料によって提供される前記第1の除湿相とを制御するように構成され、前記湿度線図に基づく制御は、前記空気流の温度及び重量絶対湿度をそれぞれ横軸及び縦軸とする湿度線図において、前記第1の蒸発冷却相に由来する第1の傾斜した線と前記第1の除湿相に由来する第1の下向き線とを含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  10. 2O蒸気を前記増圧デバイスの前記出口から受け取り、かつ前記H2O蒸気を液体H2Oに凝結するように構成された凝結デバイスを含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  11. 前記液体H2Oを前記凝結デバイスから移送するように構成された液体ポンプを含むことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  12. 前記H2O透過材料は、H2O透過膜を含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  13. 前記H2O透過材料は、ゼオライトを含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  14. 前記除湿ユニットは、可変速除湿ユニットであり、前記蒸発冷却ユニットは、可変速蒸発冷却ユニットであることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  15. 2O蒸気を含み、H2O蒸気の第1の分圧を有する空気流を除湿ユニットの空気チャンネル内に受け取る段階と、
    蒸発冷却ユニットを通じて前記空気流を冷却する段階と、
    前記除湿ユニットのゼオライトを含むH2O透過材料を通して、前記H2O透過材料にわたる圧力差を使用して、前記空気流のH2O蒸気の前記第1の分圧よりも低いH2O蒸気の第2の分圧を有する前記除湿ユニットのH2O蒸気チャンネル内に、H2Oを吸入する段階と、
    2O蒸気を前記H2O蒸気チャンネルから増圧デバイス内に受け取り、かつ前記増圧デバイスからの前記H2O蒸気の圧力を、H2O蒸気の前記第2の分圧よりも高いH2O蒸気の第3の分圧まで増大させる段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. 前記空気流を前記除湿ユニット内に前記空気流を誘導する前に前記蒸発冷却ユニットを通じて冷却する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記空気流を前記除湿ユニットから前記空気流を受け取った後に前記蒸発冷却ユニットを通じて冷却する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 前記空気流を前記除湿ユニット内に前記空気流を誘導する前に第1の蒸発冷却ユニットを通じて冷却し、かつ前記空気流を前記除湿ユニットから前記空気流を受け取った後に第2の蒸発冷却ユニットを通じて冷却する段階を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. 2O蒸気を前記増圧デバイスから凝結デバイス内に受け取り、かつ前記H2O蒸気を液体H2Oに凝結させる段階を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  20. 前記空気流は、0.2〜1.0psia(1378.952〜6894.76Pa)の範囲のH2O蒸気の第1の分圧を有し、H2O蒸気の前記第2の分圧は、0.1〜1.0psia(689.476〜6894.76Pa)の範囲にあり、H2O蒸気の前記第3の分圧は、0.25〜1.1psia(1723.69〜7584.236Pa)の範囲にあることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記湿度線図に基づく制御は、前記第2の蒸発冷却相に由来する第2の傾斜した線を含むことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
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