JP2014500372A - 熱可塑性成形材料 - Google Patents

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Abstract

熱可塑性成形材料は、該熱可塑性成形材料を基準として、a)少なくとも1種のポリアミド、コポリアミド又はポリアミド含有ポリマーブレンドを成分Aとして、b)0.1〜10質量%のカーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物を成分Bとして、c)0.1〜3質量%のイオン性液体を成分Cとして含有し、ここで、該熱可塑性成形材料は、ポリアミド12単位を有さない。

Description

本発明は、ポリアミド及びカーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物のほかに、付加的にイオン性液体を含有する熱可塑性成形材料に関する。
カーボンナノチューブを特別なプラスチック中でイオン性液体と組み合わせて用いることは自体公知である。
WO2008/006422は、プラスチック用の帯電防止剤としてイオン性液体又はイオン性液体に溶けた金属塩溶液の使用に関する。該プラスチックは、その際、殊にポリウレタンである。他の使用可能なプラスチックについての示唆は存在していない。
JP−A−2009−155436は、カーボンナノチューブ分散液、及びカーボンナノチューブ分散液を含有する樹脂化合物並びに樹脂成形体に関する。カーボンナノチューブは、ポリマー樹脂への改善された結合を可能にするとされるシラン系表面活性物質とまず反応させられる。加えて、該シラン系表面活性物質はイオン性液体と一緒に用いられる。その際、該イオン性液体の割合は、実施例によると約6.25質量%である。使用可能な熱可塑性樹脂の一覧には、ナイロン6といったポリアミドも挙げられている。溶融塩(イオン性液体)は溶出溶媒として使用され、該溶媒中で該シラン系表面活性物質はカーボンナノチューブと効果的に結合することができる。
JP−A−2005−220316は、電子写真装置において使用するための導電性成分及び該成分の製造に関する。該導電性成分は、マトリックスポリマー、繊維状の導電性フィラー、例えばカーボンナノチューブ並びにイオン性液体から構成されている。マトリックスポリマーとしてゴムが用いられる。
本発明の課題は、カーボンナノチューブ、グラフェン若しくはそれらの混合物を含有する、改善された伝導性を有するか、又は該伝導性を保持しつつカーボンナノチューブ、グラフェン若しくはそれらの混合物の含有量を減少させることが可能なポリアミド成形材料の提供である。
該課題は、本発明によれば、熱可塑性成形材料を基準として、
a)少なくとも1種のポリアミド、コポリアミド又はポリアミド含有ポリマーブレンドを成分Aとして、
b)0.1〜10質量%のカーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物を成分Bとして、
c)0.1〜3質量%のイオン性液体を成分Cとして
含有する該熱可塑性成形材料によって解決され、ここで、該熱可塑性成形材料はポリアミド12単位を有さない。
本発明により、少量のイオン性液体と、カーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物との組合せが、カーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物の含有量の低い場合でも高い伝導性を引き起こす組合せ効果を生むことが見出された。
熱可塑性成形材料中のイオン性液体の割合は、その際、好ましくは0.1〜1.5質量%、殊に0.3〜1.2質量%である。
カーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物の成分Bとしての割合は、該熱可塑性成形材料を基準として、好ましくは0.1〜7質量%、特に有利には0.5〜4質量%である。
イオン性液体 成分C
本発明は、成分Cとして特別なイオン性液体に制限されていない;全ての適したイオン性液体を使用してよく、それらは様々のイオン性液体の混合物とも解してよい。
イオン性液体は、Angewandte Chemie 2000,112,3926−3945におけるWasserscheid及びKeimの定義によると、比較的低い温度で溶融する、非分子特性、イオン特性を有する塩である。それらは比較的低い温度ですら液体であり、その際、比較的粘性は低い。それらは多数の有機、無機及び高分子の物質に対して非常に良好な溶解性を有する。そのうえまた、それらは一般に不燃性、非腐食性であり、かつ測定できるほどの蒸気圧を有さない。
イオン性液体は、陽イオンと陰イオンから形成される化合物であるが、しかしながら、全体としては電荷中性である。陽イオンも陰イオンも主として1価であるが、しかしながら、例えば1〜5つの電荷、有利には1〜4つの電荷、さらに有利には1〜3つの電荷、極めて有利には1〜2つの電荷をイオン1個当たりに有する多価のアニオン及び/又はカチオンも可能である。該電荷は、分子内の様々な局在領域若しくは非局在領域に存在していてもよく、つまり、ベタイン様で、又は分離したアニオンとカチオンのように分布していてもよい。有利なのは、少なくとも1つのカチオンと少なくとも1つのアニオンとから構成されているイオン性液体である。
イオン性液体は、伝統的な水性溶媒や有機溶媒と比較してより複雑な溶解挙動を有し、それというのも、イオン性液体は塩であり、かつ非イオン性の分子溶媒ではないからである。イオン性液体は、好ましくは−70〜300℃の温度範囲内では液相で存在する。
有利なのは、可能な限り低い融点を有する、殊に150℃を下回る、さらに有利には100℃を下回る、特に有利には80℃を下回る融点を有するイオン性液体である。
伝導性を改善するための試剤として作用するイオン性液体は、それらが実質的に、配合に与する物質に対して化学的に不活性であるように選択されることができる。
イオン性液体は、典型的には、化合物、例えばイミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、アザチアゾール、オキソチアゾール、オキサジン、オキサゾリン、オキサザボロール、ジチオゾール、トリアゾール、セレノゾール、オキサホスホール、ピロール、ボロール、フラン、チオフェン、ホスホール、ペンタゾール、インドール、インドリン、オキサゾール、イソオキサゾール、イソトリアゾール、テトラゾール、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピペラジン、ピペリジン、モルホロン、ピラン、アノリン、フタラジン、キナゾリン、キノクサリン及びそれらの組合せ物のアルキル化によってしばしば得られる有機カチオンから構成されている。
特に有利には、イオン性液体中で、該イオン性液体の該カチオンは、第四級アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、H−ピラゾリウムカチオン、ピリダジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピロリジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンを含む群、少なくとも1個のリン原子若しくは硫黄原子を有する5員〜少なくとも6員のカチオン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムカチオン及び1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−イニウムカチオン並びにこれらのカチオンを有するオリゴマー及びポリマーから選択されている。
イオン性液体のアニオン性部分は、無機アニオン又は有機アニオンから構成されていてよい。これらに関する典型的な例は、ハライド、BX4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、アルキルスルフェート、BR4 -、置換された若しくは非置換のカルボラン、置換された若しくは非置換のメタロカルボラン、ホスフェート、ホスフィット、ポリオキソメタレート、置換された若しくは非置換のカルボキシレート、トリフレート、トリフリミド及び非配位性アニオンである。その際、Rは、水素、アルキル、置換されたアルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換されたヘテロシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、シリル、ボリル、ホスフィノ、アミノ、チオ、セレノ及びそれらの組合せ物を包含してよく、ハロゲン、殊にフッ素を意味してもよい。カチオンとアニオンの組合せを変えることによって、特定の熱可塑性ポリマーのための所望の溶解特性を有するイオン性液体を調節することが可能である。
該カチオンは、例えば、ただ一つの、他の環構造に結合していない5員環を有してよい。これに関する一例は、イミダゾリウムカチオンである。この場合、該イオン性液体のアニオンは、ハロゲン若しくは擬ハロゲンであってよい。更なる詳細な説明については、US−A−20050288484、段落[0055]〜段落[0062]を参照することができる。
本発明により用いられることができる室温イオン性液体は、例えばWO02/079269、第13頁〜第16頁に記載されている。そこでは、カチオンとして、例えば、N−アルキルピリジニウム、アルキルアンモニウム、アルキルホスホニウム及びN,N'−ジアルキルイミダゾリウムのような大きい非対称有機カチオンが記載される。有利には、該イオン性液体は高い安定性を有し、かつ特に有利には400℃を上回る分解温度を有する。例えば、ジアルキルイミダゾリウム及びアルキルピリジニウムは、そのように高い分解温度を有する。特に有利には、ここで、1−アルキル−3−メチルイミダゾリウム塩を用いてよく、その際、例えばPF6 -が適した対イオンである。
更なる適したイオン性液体は、優先日がより古い、本出願の優先日に未公開のPCT/EP/2007/060881に記載されている。
イオン性液体の更なる詳細な説明については、Angew.Chem.2000,112,3926−3945,K.N.Marsh et al.,Fluid Phase Equilibria 219(2004),93−98及びJ.G.Huddleston et al.,Green Chemistry 2001,3,156−164だけでなくDE−A−10202838、WO2005/019137、WO2005/007657、WO03/029329、WO2004/084627、WO2005/017001及びWO2005/017252を参照することができる。例えば、WO2005/007657には、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)及び1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の塩が記載されている。WO2004/084627には、例えば、カチオンとして環状アミン塩基、例えばピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、イミダゾリウム、ピラゾリウム、オキサゾリウム、1,2,3−及び1,2,4−トリアゾリウム、チアゾリウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、キノリニウム及びイソキノリニウムが記載されている。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム(DBU)に対する適した対イオンは、例えばクロリド、メタンスルホネート、ホルメート、アセテート、トシレート、トリフルオロアセテート、サッカリネート、ハイドロジェンスルフェート、ラクテートチオシアネート、及びトリフルオロメタンスルファメートである。DBUイオンは、例えばC1〜C12−アルキル基、殊にC4〜C8−アルキル基によって置換されていてよい。例えば、8−ブチル−DBU若しくは8−オクチル−DBUがカチオンとして用いられることができる。更なる適したイオン性液体は、WO2008/006422、EP−A−2223904、WO2009/101032、WO2006/048171、JP−A−2009−155436及びJP−A−2005−220316に記載されている。
特に有利には、本発明によりイオン性液体中でカチオンとして、場合により置換されたイミダゾリウムカチオン、場合により置換された1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムカチオン又はそれらの混合物が用いられる。置換基として、殊にアルキル置換基、例えばC1〜C10−アルキル置換基が考慮に入れられる。イミダゾリウムイオンには、有利にはC1〜C4−アルキル置換基、殊にエチル−及びメチル置換基が考慮に入れられる。特に有利には、この場合、エチルメチルイミダゾリウム(EMIM)、メチルメチルイミダゾリウム(MMIM)がカチオンとして用いられる。そのうえ、有利にはブチルメチルイミダゾリウム(BMIM)がカチオンとして用いられることができる。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムカチオンの場合、有利にはC3〜C10−アルキル置換基、殊にC4〜C8−アルキル置換基が用いられる。特に有利なのは、この際、8−ブチル−DBU及び8−オクチル−DBU並びにそれらの混合物である。
イミダゾリウム塩のアニオンとして、前述のアニオンを用いてよい。有利な対イオンは、好ましくは、ハライド、場合により置換されたC1〜C4−カルボキシレート、ホスフェート、C1〜C4−アルキルホスフェート、ジ−C1〜C4−アルキルホスフェート、C1〜C4−アルキルスルホネート、ハイドロジェンスルフェート、C1〜C4−アルキルスルフェート、トリフリミド、テトラフルオロボレート、トリフレート又はそれらの混合物から選択されている。
特に有利には、イオン性液体は、エチルメチルイミダゾリウムエチルスルフェート、エチルメチルイミダゾリウムトリフリミド、エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、エチルメチルイミダゾリウムトリフレート、エチルメチルイミダゾリウムジエチルホスフェート又はそれらの混合物である。
該イオン性液体は、比較的少ない割合で水も含有してよい。例えば、該イオン性液体中の含水率は0〜5質量%であってよい。好ましくは、含水率は可能な限り少ない。
本発明による熱可塑性成形材料は、成分A、B及びCのほかに、付加的に金属塩を成分Cと混合して又は成分Cに溶解して含有してもよい。その際、該金属塩は、好ましくは該イオン性液体に可溶性の金属塩である。金属塩の添加によって、伝導性を再度高めることができる。適した金属塩は、例えばEP−A−2223904に記載されている。好ましくは、金属塩は、以下のアニオン:ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)アミド又はビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、アルキルトシレート及びアリールトシレート、パーフルオロアルキルトシレート、ニトレート、スルフェート、ハイドロジェンスルフェート、アルキルスルホネート及びアリールスルホネート、ポリエーテルスルフェート及びポリエーテルスルホネート、パーフルオロアルキルスルフェート、スルホネート、アルキルスルホネート及びアリールスルホネート、パーフルオロ化されたアルキルスルホネート及びアリールスルホネート、アルキルカルボキシレート及びアリールカルボキシレート、パーフルオロアルキルカルボキシレート、パークロレート、テトラクロロアルミネート、サッカリネート、チオシアネート、イソチオシアネート、ジシアナミド、テトラフェニルボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ホスフェート及び/又はポリエーテルホスフェートのアルカリ金属塩の群から選出されている。
金属塩の割合は、成分Cについての前述の量値で含まれていない。この種の金属塩が併用される場合、その割合は、成分Cを基準として、溶解度に応じて、好ましくは0〜30質量%である。
金属塩とイオン性液体との組合せについては、WO2008/006422、殊に第4頁、第6行目〜第11行目、及び第16頁を参照することができる。
ポリマー成分A
成分Aとして、本発明による熱可塑性成形材料中では、少なくとも1種のポリアミド、コポリアミド又はポリアミド含有ポリマーブレンドが用いられる。
本発明により用いられるポリアミドは、例えばジカルボン酸及びジアミン、又はジカルボン酸由来の塩及びジアミン、アミノカルボン酸、アミノニトリル、ラクタム及びそれらの混合物から選択されている出発モノマーの反応によって製造される。ここで、任意のポリアミド、例えば脂肪族、部分芳香族若しくは芳香族のポリアミドの出発モノマーが包含されていてよい。該ポリアミドは、非晶性、結晶性若しくは部分結晶性であってよい。該ポリアミドは、そのうえ任意の適した粘度若しくは分子量を有してよい。特に適しているのは、脂肪族、部分結晶性若しくは部分芳香族の、並びに非晶性の各種構造を有するポリアミドである。
かかるポリアミドは、一般的に、ISO 307に従って25℃にて96質量%硫酸中0.5質量%の溶液として測定して、90〜350ml/g、好ましくは110〜240ml/gの粘度を有する。
例えば米国特許文献2071250、2071251、2130523、2130948、2241322、2312966、2512606及び3393210に記載されているような、少なくとも5,000の分子量(重量平均値)を有する半結晶性若しくは非晶性の樹脂が有利である。これらに関する例は、7〜11の環員を有するラクタムから誘導されるポリアミド、例えばポリカプロラクタム及びポリカプリルラクタム、並びにジカルボン酸をジアミンと反応させることによって得られるポリアミドである。
ジカルボン酸として、6〜12個、殊に6〜10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸が使用可能である。ここでは、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸(デカンジカルボン酸)及びテレフタル酸及び/又はイソフタル酸が酸として挙げられる。
ジアミンとして適しているのは、特に、2〜12個、殊に6〜8個の炭素原子を有するアルカンジアミン並びにm−キシリレンジアミン、ジ−(α−アミノフェニル)−メタン、ジ−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、2,2−ジ−(アミノフェニル)−プロパン又は2,2−ジ−(4−アミノシクロヘキシル)−プロパン並びにp−フェニレンジアミンである。
有利なポリアミドは、ポリヘキサメチレンアジピン酸アミド(PA 66)及びポリヘキサメチレンセバシン酸アミド(PA 610)、ポリカプロラクタム(PA 6)並びにコポリアミド 6/66であり、殊にカプロラクタム単位を5〜95質量%の割合で有する。PA 6、PA 66及びコポリアミド 6/66が特に有利である。
その他に、例えば1,4−ジアミノブタンとアジピン酸との高められた温度下での縮合によって得られるポリアミドも言及される(ポリアミド−4,6)。この構造のポリアミドの製造法は、例えばEP−A38094、EP−A38582及びEP−A39524に記載されている。
更なる例として、前述のモノマーの2種以上の共重合によって得られるポリアミド、又は複数種のポリアミドの混合物が適しており、その際、混合比は任意である。
さらに、トリアミン含有率が0.5質量%未満、好ましくは0.3質量%未満である部分芳香族コポリアミド、例えばPA 6/6T及びPA 66/6Tが特に好ましいと判明した(EP−A299444を参照されたい)。低いトリアミン含有率を有する部分芳香族コポリアミドの製造は、EP−A129195及び129196に記載された方法に従って行われることができる。部分芳香族ポリアミドについては、そのうえWO2008/074687を参照することができる。
非網羅的な後続のリストは、言及したポリアミド、並びに更なるポリアミドを本発明に従って含む(括弧内にはモノマーを記載している):
PA 26(エチレンジアミン、アジピン酸)
PA 210(エチレンジアミン、セバシン酸)
PA 46(テトラメチレンジアミン、アジピン酸)
PA 66(ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸)
PA 69(ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸)
PA 610(ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸)
PA 612(ヘキサメチレンジアミン、デカンジカルボン酸)
PA 613(ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンジカルボン酸)
PA 1212(1,12−ドデカンジアミン、デカンジカルボン酸)
PA 1313(1,13−ジアミノトリデカン、ウンデカンジカルボン酸)
PA MXD6(m−キシリレンジアミン、アジピン酸)
PA TMDT(トリメチルヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸)
PA 4(ピロリドン)
PA 6(ε−カプロラクタム)
PA 7(エタノラクタム)
PA 8(カプリルラクタム)
PA 9(9−アミノノナン酸)
ポリフェニレンジアミンテレフタルアミド(p−フェニレンジアミン、テレフタル酸)
これらのポリアミド及びそれらの製造は公知である。それらの製造に関する細部は、当業者によりUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie,4.Auflage,Bd.19,pp.39−54,Verlag Chemie,Weinmann 1980、並びにUllmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry,Vol.A21,pp.179−206,VCH Verlag,Weinheim 1992,並びにStoeckhert,Kunststofflexikon,pp.425−428,Hanser Verlag Muenchen 1992(見出し語"Polyamide"以降)に見出される。
特に有利には、ポリアミド−6、ポリアミド−66又はMXD6−ポリアミド(アジピン酸/m−キシリレンジアミン)が用いられる。
加えて、本発明により、カルボキシル基又はアミノ基に結合することができ、かつ、例えば少なくとも1個のカルボキシル基、ヒドロキシル基又はアミノ基を有する官能化化合物をポリアミド中に設けることが可能である。これらは、好ましくは、
例えば少なくとも3個のカルボキシル基又はアミノ基を有する枝分かれ作用を持つモノマー、
カルボキシル基又はアミノ基に、例えばエポキシ基、ヒドロキシ基、イソシアナト基、アミノ基及び/又はカルボキシル基によって結合することができ、かつヒドロキシル基、エーテル基、エステル基、アミド基、イミン基、イミド基、ハロゲン基、シアノ基及びニトロ基、C−C−二重結合若しくはC−C−三重結合から選択される官能性基を有するモノマー
又はカルボキシル基又はアミノ基に結合することができるポリマーブロック、例えばポリ−p−アラミドオリゴマー
であってよい。
官能化化合物の使用によって、製造されたポリアミドの特性スペクトルを幅広い範囲で自由に調整することができる。
例えば、トリアセトンジアミン化合物を官能化モノマーとして用いることができる。これらは、好ましくは4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン又は4−アミノ−1−アルキル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンであり、その際、アルキル基は1〜18個の炭素原子を有するか又はベンジル基で置換されている。トリアセトンジアミン化合物は、該ポリアミドの酸アミド基1モルを基準として、好ましくは0.03〜0.8モル%、特に有利には0.06〜0.4モル%の量で存在している。更なる詳細な説明については、DE−A−4413177を参照することができる。
更なる官能化モノマーとして、ふつうは調整剤として用いられる化合物、例えばモノカルボン酸及びジカルボン酸を使用することができる。更なる詳細な説明については、同様にDE−A−4413177を参照することができる。
成分Aは、1種以上のポリアミド又はコポリアミドのほかに、少なくとも1種の更なるブレンドポリマーも含有してよい。その際、成分A中のブレンドポリマーの割合は、好ましくは0〜60質量%、特に有利には0〜50質量%、殊に0〜40質量%である。ブレンドポリマーが存在する場合、その最小量は、好ましくは5質量%、特に有利には少なくとも10質量%である。
ブレンドポリマーとして、例えば天然ゴム若しくは合成ゴム、アクリレートゴム、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン又はそれらの混合物を、場合により相溶化剤と組み合わせて用いることができる。
使用可能な合成ゴムとして、エチレン−プロピレン−ジエン−ゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエン−ゴム(SBR)、ブタジエン−ゴム(BR)、ニトリル−ゴム(NBR)、ヒドリン−ゴム(ECO)、アクリレート−ゴム(ASA)を挙げることができる。シリコーンゴム、ポリオキシアルキレンゴム及び他のゴムも使用可能である。
熱可塑性エラストマーとして、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、スチレン−ブタジエン−スチレン−ブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン−ブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−ブロックコポリマー(SEBS)又はスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン−ブロックコポリマー(SEPS)を挙げることができる。
そのうえ、樹脂、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂、アミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂又はメラミン樹脂をブレンドポリマーとして用いることができる。
ブレンドポリマーとして、そのうえ、エチレンコポリマー、例えば、WO2008/074687に記載されているようなエチレン及び1−オクテン、1−ブテン又はプロピレンからのコポリマーが考慮に入れられる。この種のエチレン−α−オレフィン−コポリマーの分子量は、10,000〜500,000g/モル、有利には15,000〜400,000g/モル(数平均分子量)の範囲内にある。純粋なポリオレフィン、例えばポリエチレン又はポリプロピレンも用いることができる。
適したポリウレタンについては、EP−B−1984438、DE−A−102006045869及びEP−A−2223904を参照することができる。
更なる適した熱可塑性樹脂は、JP−A−2009−155436の段落[0028]中に列挙されている。
カーボンナノチューブ 成分B
成分Bとして、カーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物が用いられる。適したカーボンナノチューブ及びグラフェンは当業者に公知である。適したカーボンナノチューブ(CNT)の詳細な説明については、DE−A−10243592、殊に段落[0025]〜段落[0027]、そのうえ、EP−A−2049597、殊に第16頁、第11行目〜第41行目、又はDE−A−10259498、段落[0131]〜段落[0135]を参照することができる。そのうえ、適したカーボンナノチューブは、WO2006/026691、段落[0069]〜段落[0074]に記載されている。適したカーボンナノチューブは、そのうえ、WO2009/000408、第2頁、第28行目〜第3頁、第11行目に記載されている。
本発明の枠内では、カーボンナノチューブとは、炭素が(主として)グラファイト構造を有し、かつ個々のグラファイト層が円筒状に配置されている炭素含有巨大分子と解される。ナノチューブ並びにそれらの合成は文献において既に公知である(例えばJ.Hu.et al.,Acc.Chem.Res.32(1999),435〜445)。本発明の枠内では、基本的に任意の種類のナノチューブを用いることができる。
好ましくは、個々の円筒状のグラファイト層(グラファイト円筒)の直径は4〜20nm、殊に5〜10nmである。ナノチューブは、単層ナノチューブ(SWNT;"単層"ナノチューブ)と多層ナノチューブ(MWNT;"多層"ナノチューブ)とに区別され得る。それゆえに、MWNTにおいては複数のグラファイト円筒が上下に被さり合っている。そのうえ、該円筒の外形は様々に変化してよく、これは均一な直径を内側と外側に有してよく、或いは結節様の円筒又は虫様構造(vermicular)も製造可能である。
アスペクト比(それぞれのグラファイト円筒の直径に対するそれの長さ)は、少なくとも>10、好ましくは>5である。該ナノチューブは、少なくとも10nmの長さを有する。本発明の枠内では、成分B)としてMWNTが有利である。殊に、該MWNTは、約1,000:1のアスペクト比並びにおよそ10,000nmの平均長さを有する。
BETによる比表面積は、一般に50〜2000m2/g、好ましくは200〜1200m2/gである。接触反応による製造に際して生じる不純物(例えば金属酸化物)は、一般にHRTEMによれば0.1〜12%、好ましくは0.2〜10%である。
適したナノチューブは、Hyperion Catalysis Int.社(Cambridge MA(USA))から"multiwall"の名称で調達することができる(EP205556、EP969128、EP270666、US6,844,061も参照されたい)。
本発明による製造の場合、カーボンナノチューブの前処理又は表面改質は必要不可欠ではない。殊に、本発明の1つの実施形態によれば、JP−A−2009−155436に記載されているようなシラン又はシリコーンオイルによるカーボンナノチューブの表面改質、殊にシラン接着促進剤又はシリコーンオイルによる改質は行われない。
適したグラフェンは、例えばMacromolecules 2010,43,第6515頁〜第6530頁に記載されている。
本発明による熱可塑性成形材料は、そのうえ、更なるフィラーといった添加物質、例えばガラス繊維、安定化剤、酸化抑制剤、紫外線による熱分解及び分解に対する試剤、滑剤及び離型剤、着色剤、例えば染料及び顔料、核形成剤、可塑剤等を含有してよい。典型的には、これらの更なる添加物質は、0〜50質量%、好ましくは0〜35質量%の量で存在する。可能な添加物質のより詳しい説明については、WO2008/074687、第31頁〜第37頁を参照することができる。
本発明による熱可塑性成形材料の製造は、押出法によって、好ましくは170〜350℃、特に有利には200〜300℃の範囲内の温度で行われる。
例えば、DE−A−102007029008に記載された方法を用いることができる。そのうえ、製造については、WO2009/000408を参照することができる。
製造は、好ましくは共回転二軸スクリュー押出機中で行われ、該押出機中で成分B及びCが成分A中に導入される。
成分Bは、粉末として又はマスターバッチの形で熱可塑性成形材料中に導入されることができる。成分Cのイオン性液体の供給は、成分Bの伝導性フィラーの供給とは無関係に、例えば押出機の"ホットフィード"方式で行われることができる。代替的に、成分Cを含有するマスターバッチを用いてもよい。
熱可塑性成形材料の更なる加工は、公知の方法に従って、例えば射出成形又は圧縮成形によって行うことができる。
本発明による方法は、成分Bの炭素フィラーが充填された熱可塑性成形材料を、少ないエネルギー消費量で良好な分散度にて製造することを可能にする。
本発明による製造によって、熱可塑性成形材料若しくは該材料から製造された成形体は帯電防止性又は伝導性になる。"帯電防止性"とは、109〜196 Ω cmの体積抵抗値と解される。"伝導性"とは、106 Ω cm未満の体積抵抗値と解される。
この理論に縛られずに、成分Bの濃度がパーコレーション濃度付近にある場合に殊に、伝導性熱可塑性成形材料を得ることができる。この濃度にて、好ましくはカーボンナノチューブ粒子(又はグラフェン)から成る網状構造がポリマーマトリックス内部に形成される。これは、個々のカーボンナノチューブ又はグラフェン粒子がポリマーマトリックス内で互いに接触し、そうして該粒子が材料を貫く連続パスを形成することを意味する。ここで、イオン性液体の添加に基づき伝導性を再度顕著に高めることができる。
本発明による熱可塑性成形材料は、殊に伝導性成形体の製造のために用いられる。
本発明は、前述の熱可塑性成形材料から成る成形体にも関する。
本発明を、後続の例によって、より詳細に説明する。
例:
熱可塑性成形材料の製造のために、以下の装入原料を使用した:
熱可塑性マトリックス:
A1:150ml/gの粘度数(VN)を有するポリアミド−6
A2:0.75g/10分のMFRを有するポリエチレン(LDPE)
伝導性フィラー:
B:ポリアミド−6中で15質量%のマスターバッチの形におけるカーボンナノチューブNanocyl(R)NC7000
該カーボンナノチューブは、90%の純度、9.5nmの平均直径及び1.5μmの平均長さを有する。BET表面積は250〜300m2/gであった。
イオン性液体:
用いたイオン性液体は:
C1:1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムトリフリミド(CAS番号174899−82−2)
C2:1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムエチルスルフェート(CAS番号342573−75−5)
C3:1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムテトラフルオロボレート(CAS番号143314−16−3)
C4:1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムトリフレート(CAS番号145022−44−2)
であった。
特性決定法:
ポリアミドの粘度数VNを、ISO 307に従って25℃にて96質量%硫酸中0.5質量%の溶液として測定した。
ポリエチレンのMFRを、ISO 1133に従って、190℃にて2.16kgの荷重下で測定した。
電気伝導度を、4点測定装置を使用して体積抵抗値として測定した。各シートに関して、硬化したシートから鋸引きした寸法77×12×4mm3の5つのサンプルを用いて測定を実施した。サンプルと電極間の良好な接触を達成するために、4つの銀電極を、伝導性銀ペースト(Hans Wohlbring GmbHのLeitsilber)を使用して直接サンプル上に塗布した。電源としてCurrent Source 225を、電圧測定装置としてProgrammable Electrometer 617を、そして電流測定装置としてMultimeter 1000(それぞれKeithley Instruments)を用いた。
炭素を充填した成形材料の製造は、18mmのスクリュー直径を有するCoperionの押出機ZSK18により行った。該押出機は11のゾーンを有し、その際、ポリマーをゾーン0及び1に低温充填した。ゾーン2及び3は、溶融及び輸送のために用いた。ゾーン4には、イオン性液体を計量供給した。後続のゾーン5及び6は分散のために用い、その際、該ゾーン6の一部はゾーン7と一緒に均質化にも用いた。ゾーン8及び9では、再分散を実施した。脱気のためのゾーン10と排出のためのゾーン11とが続いた。
ゾーン4への該イオン性液体の送入は、ホットフィード方式で歯車ポンプの使用下で行った。押出量を5kg/hに調節し、かつスクリュー速度を400rpmで一定に保った。押出温度は260℃であった。成形材料の組成を、下記表1に記載している。生成物を造粒し、かつ射出成形によってさらに加工した。該射出成形は、Arburg 420Tにより260℃の溶融温度及び80℃の成形温度で行った。
該組成及び電気特性を、下記表1に示している。
Figure 2014500372
参考例2は、同じカーボンナノチューブ含有量を有する実施例1〜5との比較のために用いる。体積抵抗値は、イオン性液体の添加によって大きく低下している。
参考例3は、実施例6及び7との比較のために用いる。イオン性液体の添加によって、体積抵抗値は同様に大きく低下している。
参考例4は、実施例8との比較のために用いる。体積抵抗値は、ほぼ1000分の1に低下している。
参考例5は、純粋なポリアミドの体積抵抗値を示す。参考例6〜9は比較成形材料を示し、これらは、たしかにイオン性液体を3質量%の量で含有するが、しかしながらカーボンナノチューブは含有しない。該体積抵抗値は、同じイオン性液体を明らかにより少量で含有し、しかし、その代わりにカーボンナノチューブを含有する相応の本発明による成形材料の体積抵抗値よりそのつど著しく高い。

Claims (12)

  1. 熱可塑性成形材料であって、該熱可塑性成形材料を基準として、
    a)少なくとも1種のポリアミド、コポリアミド又はポリアミド含有ポリマーブレンドを成分Aとして、
    b)0.1〜10質量%のカーボンナノチューブ、グラフェン又はそれらの混合物を成分Bとして、
    c)0.1〜3質量%のイオン性液体を成分Cとして
    含有し、ここで、該熱可塑性成形材料はポリアミド12単位を有さない、該熱可塑成形材料。
  2. 前記熱可塑性成形材料中の成分Bが、前記熱可塑性成形材料を基準として0.1〜7質量%の量で含有されていることを特徴とする、請求項1記載の熱可塑性成形材料。
  3. 前記熱可塑性成形材料中の成分Cが、前記熱可塑性成形材料を基準として0.1〜1.5質量%の量で含有されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の熱可塑性成形材料。
  4. 成分Aにおける前記ポリアミドが、下記のリスト(括弧内には出発モノマーを記載している):
    PA 26(エチレンジアミン、アジピン酸)
    PA 210(エチレンジアミン、セバシン酸)
    PA 46(テトラメチレンジアミン、アジピン酸)
    PA 66(ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸)
    PA 69(ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸)
    PA 610(ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸)
    PA 612(ヘキサメチレンジアミン、デカンジカルボン酸)
    PA 613(ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンジカルボン酸)
    PA 1212(1,12−ドデカンジアミン、デカンジカルボン酸)
    PA 1313(1,13−ジアミノトリデカン、ウンデカンジカルボン酸)
    PA MXD6(m−キシリレンジアミン、アジピン酸)
    PA TMDT(トリメチルヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸)
    PA 4(ピロリドン)
    PA 6(ε−カプロラクタム)
    PA 7(エタノラクタム)
    PA 8(カプリルラクタム)
    PA 9(9−アミノノナン酸)
    ポリ(p−フェニレンジアミンテレフタルアミド)(フェニレンジアミン、テレフタル酸)
    又はそれらの混合物若しくはコポリマー
    から選択されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料。
  5. 成分Aが、ブレンドポリマーとして、天然ゴム若しくは合成ゴム、アクリレートゴム、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン又はそれらの混合物を、場合により相溶化剤と組み合わせて含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料。
  6. 付加的に成分Cと混合して若しくは成分Cに溶解して金属塩を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料。
  7. 成分Cにおいて、前記イオン性液体のカチオンが、第四級アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、H−ピラゾリウムカチオン、ピリダジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピロリジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンを含む群、少なくとも1個のリン原子若しくは硫黄原子を有する5員〜少なくとも6員のカチオン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウムカチオン及び1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−イニウムカチオン並びにこれらのカチオンを有するオリゴマー及びポリマーから選択されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料。
  8. 前記イオン性液体において、前記アニオンが、ハライド、場合により置換されたC1〜C4−カルボキシレート、ホスフェート、C1〜C4−アルキルホスフェート、ジ−C1〜C4−アルキルホスフェート、C1〜C4−アルキルスルフェート、C1〜C4−アルキルスルホネート、ハイドロジェンスルフェート、トリフリミド、テトラフルオロボレート、トリフレート又はそれらの混合物から選択されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料。
  9. 前記成分B及びCを成分A中に共回転二軸スクリュー押出機で導入することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料の製造法。
  10. 前記押出を、170〜350℃の範囲内の温度で実施することを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 伝導性成形体を製造するための、請求項1から8までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料の使用。
  12. 請求項1から8までのいずれか1項記載の熱可塑性成形材料から成る成形体。
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