JP2014240880A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーセーブモードを実行するときにおける濃淡パターンの発生を抑える。
【解決手段】中間転写ベルト31とニップ形成ローラ36との当接による2次転写ニップ内に交番電界からなる転写電界を生起せしめながら、2次転写ニップ内に挟み込んだ記録紙Pに対して中間転写ベルト31上のトナー像を2次転写する構成において、中間転写ベルト31上に形成されるトナー像の1ドットあたりのトナー付着量を通常よりも少なくするトナーセーブモード実行時に、交番電界の周波数を通常モード実行時に比べて高くするようにした。これにより、2次転写ニップ内でトナー粒子をより多くベルトと紙表面凹部との間で往復移動させることで、凹部で十分な画像濃度が得られるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、像担持体上のトナー像を像担持体と当接部材との当接による転写ニップに挟み込んだ記録シートに転写する際に、トナー像中のトナーを記録シートの表面と像担持体の表面との間で往復移動させる画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置として、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、周知の電子写真プロセスによって感光体の表面に形成したトナー像を、感光体と中間転写ベルトとの当接による1次転写ニップで中間転写ベルトの表面に1次転写する。その後、中間転写ベルトとニップ形成ローラとの当接による2次転写ニップに挟み込んだ記録シートに対して中間転写ベルト上のトナー像を2次転写することで、記録シートにトナー像を形成する。
かかる構成において、記録シートとして、和紙のような表面凹凸に富んだものを用いると、表面凹凸にならった濃淡パターンを画像中に発生させ易くなる。この濃淡パターンは、シート表面における凹部に対して十分量のトナーが転写されずに、凹部の画像濃度が凸部よりも薄くなることによって生じるものである。そこで、特許文献1に記載の画像形成装置は、2次転写電界として、2次転写ニップ内における中間転写ベルトと記録シートの表面との間でトナーを何度も往復移動させる交番電界からなるものを形成することで、濃淡パターンの発生を抑えるようになっている。
特許文献1で説明されているように、交番電界からなる2次転写電界を形成することで濃淡パターンの発生が抑えられる理由は次の通りである。即ち、2次転写ニップにおけるトナーの往復移動の周期は、交番電界の周期と同期している。トナー像が2次転写ニップに進入した後における交番電界の初めの1周期では、中間転写ベルトの表面上でトナー層を形成している複数のトナー粒子のうち、ごく一部のトナー粒子だけがトナー層から離脱して記録シートの表面に向かう。そして、記録シートの表面の凹部内に進入した後、電界の極性の反転に伴ってUターンして、中間転写ベルト上のトナー層に戻る。このとき、戻ったトナー粒子が、トナー層内で停止しているトナー粒子に衝突することで、そのトナー粒子のトナー層からの離脱を促す。すると、次の1周期では、先に1往復したトナー粒子に加えて、このトナー粒子によって離脱が促されたトナー粒子もトナー層から離脱して往復移動するようになる。更に、それらトナー粒子がトナー層に再び戻ってきた際に、トナー層内で停止している別のトナー粒子に衝突して、そのトナー粒子のトナー層からの離脱を促す。このように、トナー粒子を往復移動させる毎に、往復移動するトナー粒子の数を増やしていくことで、最終的に記録シート表面の凹部内に十分量のトナー粒子を転移させて、凹部において十分な画像濃度を得る。これにより、濃淡パターンの発生が抑えられるのである。
しかしながら、かかる構成においても、トナー像の単位面積あたりのトナー付着量を比較的少なくする場合には、濃淡パターンの発生を十分に抑えられなくなるおそれがあることが、本発明者らの実験によって判明した。具体的には、近年の画像形成装置においては、例えば、トナー消費量を節約するためのトナーセーブモードを実施したり、1ドット毎に多値階調表現を行ったりなどの狙いで、トナー像のトナー付着量を調整する機能を備えるものが知られている。トナー付着量を通常のベタ画像よりも少なくした場合でも、2次転写ニップ内でトナー粒子を往復移動させる毎に、記録シート表面の凹部内に進入するトナー粒子の数(凹部進入トナー数)を増やしていくことが可能である。ところが、初めに往復移動を開始するトナーの数が通常よりも少ないことから、往復移動回数の増加に伴う凹部進入トナー数の増加率が通常よりも低くなる。このため、2次転写ニップ内で凹部進入トナー数を十分に増加させることができずに、濃淡パターンを発生させてしまうのである。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体に当接して転写ニップを形成するニップ形成部材と、交番電界からなる転写電界を前記像担持体と前記ニップ形成部材との間に形成する転写電界形成手段とを備え、前記像担持体上のトナー像を前記転写ニップに挟み込んだ記録シートに転写する際に、トナー像中のトナーを記録シートの表面と像担持体の表面との間で往復移動させる画像形成装置において、前記トナー像形成手段によって形成されるトナー像の単位面積あたりにおけるトナー付着量を調整する付着量調整処理と、前記トナー像のトナー付着量を少なくするにつれて、前記転写ニップ内でのトナーの往復移動回数に影響を与える制御パラメータの変更によって前記往復移動回数を増加させる移動回数調整処理とを実施する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明においては、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるK用の画像形成ユニットを拡大して示す拡大構成図。 同プリンタの2次転写バイアス電源から出力される重畳バイアスからなる2次転写バイアスの波形を示す波形図。 実験に使用された観測実験装置を示す概略構成図。 2次転写ニップにおける転写初期段階のトナーの挙動を示す拡大模式図。 2次転写ニップにおける転写中期段階のトナーの挙動を示す拡大模式図。 2次転写ニップにおける転写後期段階のトナーの挙動を示す拡大模式図 凸部トナー転写性の評価結果がランク1、2、3、4、5となる画像をそれぞれ示す図。 凹部トナー転写性の評価結果がランク1、2、3、4、5となる画像をそれぞれ示す図。 白点出現性の評価結果がランク1、2、3、4、5となる画像をそれぞれ示す図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単にプリンタという)の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、実施形態に係るプリンタは、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y,M,C,Kを備えている。また、転写装置としての転写ユニット30、光書込ユニット80、定着装置90、給紙カセット100、レジストローラ対101等も備えている。
4つの画像形成ユニット1Y,M,C,Kは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するための画像形成ユニット1Kを例にすると、これは、図2に示されるように、潜像担持体たるドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置(不図示)、帯電装置6K、現像装置8K等を備えている。これらの装置が共通の保持体に保持されてプリンタ本体に対して一体的に脱着することで、それらを同時に交換できるようになっている。
感光体2Kは、ドラム基体の表面上に有機感光層が形成された外径60[mm]程度のドラム形状のものであって、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置6Kは、帯電バイアスが印加される帯電ローラ7Kを感光体2Kに接触あるいは近接させながら、帯電ローラ7Kと感光体2Kとの間に放電を発生させることで、感光体2Kの表面を一様帯電せしめる。実施形態では、トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性に一様帯電せしめる。帯電バイアスとしては、直流電圧に交流電圧を重畳したものを採用している。帯電ローラ7Kは、金属製の芯金の表面に導電性弾性材料からなる導電性弾性層が被覆されたものである。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Kに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャーによる方式を採用してもよい。
一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザー光によって光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、図示しないKトナーを用いる現像装置8Kによって現像されてKトナー像になる。そして、後述する中間転写ベルト31上に1次転写される。
ドラムクリーニング装置3Kは、1次転写工程(後述する1次転写ニップ)を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去する。回転駆動されるクリーニングブラシローラ4K、片持ち支持された状態で自由端を感光体2Kに当接させるクリーニングブレード5Kなどを有している。回転するクリーニングブラシローラ4Kで転写残トナーを感光体2K表面から掻き取ったり、クリーニングブレードで転写残トナーを感光体2K表面から掻き落としたりする。なお、クリーニングブレードについては、その片持ち支持端側を自由端側よりもドラム回転方向下流側に向けるカウンタ方向で感光体2Kに当接させている。
上記除電装置は、ドラムクリーニング装置3Kによってクリーニングされた後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
現像装置8Kは、現像ロール9Kを内包する現像部12Kと、図示しないK現像剤を撹拌搬送する現像剤搬送部13Kとを有している。そして、現像剤搬送部13Kは、第1スクリュウ部材10Kを収容する第1搬送室と、第2スクリュウ部材11Kを収容する第2搬送室とを有している。それらスクリュウ部材は、それぞれ、軸線方向の両端部がそれぞれ軸受けによって回転自在に支持される回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを具備している。
第1スクリュウ部材10Kを収容している第1搬送室と、第2スクリュウ部材11Kを収容している第2搬送室とは、仕切り壁によって仕切られているが、仕切壁におけるスクリュウ軸線方向の両端箇所には、それぞれ両搬送室を連通させる連通口が形成されている。第1スクリュウ部材10Kは、螺旋羽根内に保持している図示しないK現像剤を、回転駆動に伴って回転方向に撹拌しながら、図中の紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送する。第1スクリュウ部材10Kと、後述する現像ロール9Kとは互いに向かい合う姿勢で平行配設されているため、このときのK現像剤の搬送方向は、現像ロール9Kの回転軸線方向に沿った方向でもある。そして、第1スクリュウ部材10Kは、現像ロール9Kの表面に対してK現像剤をその軸線方向に沿って供給していく。
第1スクリュウ部材10Kの図中手前側端部付近まで搬送されたK現像剤は、仕切壁の図中手前側端部付近に設けられた連通開口を通って、第2搬送室内に進入した後、第2スクリュウ部材11Kの螺旋羽根内に保持される。そして、第2スクリュウ部材11Kの回転駆動に伴って、回転方向に撹拌されながら、図中手前側から奥側に向けて搬送されていく。
第2搬送室内において、ケーシングの下壁には図示しないトナー濃度センサが設けられており、第2搬送室内のK現像剤のKトナー濃度を検知する。Kトナー濃度センサとしては、透磁率センサからなるものが用いられている。Kトナーと磁性キャリアとを含有するK現像剤の透磁率は、Kトナー濃度と相関関係があるため、透磁率センサは、Kトナー濃度を検知していることになる。
本プリンタには、Y,M,C,K用の現像装置の第2収容室内にY,M,C,Kトナーをそれぞれ個別に補給するための図示しないY,M,C,Kトナー補給手段が設けられている。そして、プリンタの制御部は、RAMに、Y,M,C,Kトナー濃度検知センサからの出力電圧値の目標値であるY,M,C,K用のVtrefを記憶している。Y,M,C,Kトナー濃度検知センサからの出力電圧値と、Y,M,C,K用のVtrefとの差が所定値を超えた場合には、その差に応じた時間だけY,M,C,Kトナー補給手段を駆動する。これにより、Y,M,C,K用の現像装置における第2搬送室内にY,M,C,Kトナーが補給される。
現像部12K内に収容されている現像ロール9Kは、第1スクリュウ部材10Kに対向しているとともに、ケーシングに設けられた開口を通じて、感光体2Kにも対向している。また、現像ロール9Kは、回転駆動される非磁性パイプからなる筒状の現像スリーブと、これの内部にスリーブと連れ回らないように固定されたマグネットローラとを具備している。そして、第1スクリュウ部材10Kから供給されるK現像剤をマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に担持しながら、スリーブの回転に伴って、感光体2Kに対向する現像領域に搬送する。
現像スリーブには、トナーと同極性であって、感光体2Kの静電潜像よりも大きく、且つ感光体2Kの一様帯電電位よりも小さな現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブと感光体2Kの静電潜像との間には、現像スリーブ上のKトナーを静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体2Kの地肌部との間には、現像スリーブ上のKトナーをスリーブ表面に向けて移動させる非現像ポテンシャルが作用する。それら現像ポテンシャル及び非現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ上のKトナーが感光体2Kの静電潜像に選択的に転移して、静電潜像をKトナー像に現像する。
図1において、Y,M,C用の画像形成ユニット1Y,M,Cにおいても、K用の画像形成ユニット1Kと同様にして、感光体2Y,M,C上にY,M,Cトナー像が形成される。
画像形成ユニット1Y,M,C,Kの上方には、潜像書込手段たる光書込ユニット80が配設されている。この光書込ユニット80は、パーソナルコンピュータ等の外部機器から送られてくる画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザー光により、感光体2Y,M,C,Kを光走査する。この光走査により、感光体2Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。具体的には、感光体2Yの一様帯電した表面の全域のうち、レーザー光が照射された箇所は、電位を減衰せしめる。これにより、レーザー照射箇所の電位が、それ以外の箇所(地肌部)の電位よりも小さい静電潜像となる。なお、光書込ユニット80は、光源から発したレーザー光Lを、図示しないポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
画像形成ユニット1Y,M,C,Kの下方には、無端状の中間転写ベルト31を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる転写装置としての転写ユニット30が配設されている。転写ユニット30は、像担持体たる中間転写ベルト31の他に、駆動ローラ32、2次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34などを有している。また、4つの1次転写ローラ35Y,M,C,K、ニップ形成ローラ36、ベルトクリーニング装置37、濃度センサ38なども有している。
中間転写ベルト31は、そのループ内側に配設された駆動ローラ32、2次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、及び4つの1次転写ローラ35Y,M,C,Kによって張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ32の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。中間転写ベルト31としては、次のような特性を有するものを用いている。即ち、厚みは20[μm]〜200[μm]、好ましくは60[μm]程度である。また、体積抵抗率は1e6[Ωcm]〜1e12[Ωcm]、好ましくは約1e9[Ωcm]程度である(三菱化学製ハイレスタ−UP MCP HT45にて、印加電圧100Vの条件で測定)。また、引っ張り弾性率は、2.6[GPa]である。また、材料は、カーボン分散ポリイミド樹脂からなる。
4つの1次転写ローラ35Y,M,C,Kは、無端移動せしめられる中間転写ベルト31を感光体2Y,M,C,Kとの間に挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、感光体2Y,M,C,Kとが当接するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。1次転写ローラ35Y,M,C,Kには、図示しない転写バイアス電源によってそれぞれ1次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体2Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像と、1次転写ローラ35Y,M,C,Kとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Y表面に形成されたYトナーは、感光体2Yの回転に伴ってY用の1次転写ニップに進入する。そして、転写電界やニップ圧の作用により、感光体2Y上から中間転写ベルト31上に1次転写される。このようにしてYトナー像が1次転写せしめられた中間転写ベルト31は、その後、M,C,K用の1次転写ニップを順次通過する。そして、感光体2M,C,K上のM,C,Kトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト31上には4色重ね合わせトナー像が形成される。
1次転写ローラ35Y,M,C,Kは、金属製の芯金と、これの表面上に固定された導電性のスポンジ層とを具備している弾性ローラからなり、次のような特性を有している。即ち、外形は16[mm]である。また、心金の径は10[mm]である。また、次に説明される抵抗Rは、約3E7Ωである。即ち、接地された外径30[mm]の金属ローラを10[N]の力でスポンジ層に押し当てた状態で、1次転写ローラ心金に1000[V]の電圧を印加したときに流れる電流Iから、オームの法則(R=V/I)に基づいて算出したスポンジ層の抵抗である。このような1次転写ローラ35Y,M,C,Kに対して、1次転写バイアスを定電流制御で印加する。なお、1次転写ローラ35Y,M,C,Kに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
転写ユニット30のニップ形成ローラ36は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されており、ループ内側の2次転写裏面ローラ33との間に中間転写ベルト31を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、ニップ形成ローラ36とが当接する2次転写ニップが形成されている。ニップ形成ローラ36は接地されているのに対し、2次転写裏面ローラ33には、2次転写バイアス電源39によって2次転写バイアスが印加される。これにより、2次転写裏面ローラ33とニップ形成ローラ36との間に、マイナス極性のトナーを2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。
転写ユニット31の下方には、記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット100が配設されている。この給紙カセット100は、紙束の一番上の記録紙Pに給紙ローラ100aを当接させており、これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録紙Pを給紙路に向けて送り出す。給紙路の末端付近には、レジストローラ対101が配設されている。このレジストローラ対101は、給紙カセット100から送り出された記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録紙Pを2次転写ニップ内で中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。2次転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写電界やニップ圧の作用によって記録紙P上に一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップを通過すると、ニップ形成ローラ36や中間転写ベルト31から曲率分離する。
2次転写裏面ローラ33は、次のような特性を有している。即ち、外径は約24[mm]である。また、芯金の径は約16[mm]である。芯金の表面には、導電性のNBR系ゴム層が被覆されており、その抵抗Rは1e6[Ω]〜1e12[Ω]、好ましくは約4E7[Ω]である。抵抗Rは、1次転写ローラと同様の方法によって測定された値である。
また、ニップ形成ローラ36は、次のような特性を有している。即ち、外径は約24[mm]である。また、芯金の径は約14[mm]である。芯金の表面には、導電性のNBR系ゴム層が被覆されており、その抵抗Rは1E6Ω以下である。抵抗Rは、1次転写ローラと同様の方法によって測定された値である。
2次転写バイアス電源39は、直流電源と交流電源とを有しており、2次転写バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳せしめたものを出力することができる。そして、直流電圧については、定電流制御によって出力する。
ニップ形成ローラ36よりも紙搬送方向の下流側には、用紙分離補助のための分離装置150が配設されている。この分離装置150は、2次転写ニップから送り出されてくる記録紙Pに対して鋸歯状の除電針の先端を接触せながら、交流電圧に直流電圧を重畳した分離バイアスを印加することで、ニップ形成ローラ36からの記録紙Pの分離を促す。
2次転写バイアス電源39の出力端子は、ニップ形成ローラ36の芯金に接続されている。ニップ形成ローラ36の芯金の電位は、2次転写バイアス電源39からの出力電圧値とほぼ同じ値になる。また、2次転写裏面ローラ33については、その芯金を接地(アース接続)している。なお、重畳バイアスを2次転写裏面ローラ33の芯金に印加しつつ、ニップ形成ローラ36の芯金を接地する代わりに、重畳バイアスをニップ形成ローラ36の芯金に印加しつつ、2次転写裏面ローラ33の芯金を接地してもよい。この場合、直流電圧の極性を異ならせる。具体的には、図示のように、マイナス極性のトナーを用い且つニップ形成ローラ36を接地した条件で、2次転写裏面ローラ33に重畳バイアスを印加する場合には、次のようにする。即ち、直流電圧としてトナーと同じマイナス極性のものを用いて、重畳バイアスの時間平均の電位をトナーと同じマイナス極性にする。これに対し、2次転写裏面ローラ33を接地し、且つ重畳バイアスをニップ形成ローラ36に印加する場合には、直流電圧としてトナーとは逆のプラス極性のものを用いて、重畳バイアスの時間平均の電位をトナーとは逆のプラス極性にする。重畳バイアスを2次転写裏面ローラ33やニップ形成ローラ36に印加する代わりに、直流電圧を何れか一方のローラに印加するとともに、交流電圧を他方のローラに印加してもよい。交流電圧としては、後に図3を用いて説明するように、正弦波状の波形のものを採用しているが、矩形波状の波形のものを用いてもよい。なお、記録紙Pとして、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いずに、普通紙のような表面凹凸の小さなものを用いる場合には、凹凸パターンにならった濃淡パターンが出現しないので、転写バイアスとして、直流電圧だけからなるものを印加してもよい。但し、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いるときには、転写バイアスを、直流電圧だけからなるものから、重畳バイアスに切り替える必要がある。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト31には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト31のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置37によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト31のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ34は、ベルトクリーニング装置37によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
濃度センサ38は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されている。そして、中間転写ベルト31の周方向における全域のうち、接地された駆動ローラ32に対する掛け回し箇所に対して、約4[mm]の間隙を介して対向している。この状態で、中間転写ベルト31上に1次転写されたトナー像が自らとの対向位置に進入した際に、そのトナー像の単位面積あたりのトナー付着量(画像濃度)を測定する。
2次転写ニップの図中右側方には、定着装置90が配設されている。この定着装置90は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ91と、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ92とによって定着ニップを形成している。定着装置90内に送り込まれた記録紙Pは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ91に密着させる姿勢で、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。定着装置90内から排出された記録紙Pは、定着後搬送路を経由した後、機外へと排出される。
モノクロ画像を形成する場合には、転写ユニット30におけるY,M,C用の1次転写ローラ35Y,M,Cを支持している図示しない支持板を移動せしめて、1次転写ローラ35Y,M,C,Kを、感光体2Y,M,Cから遠ざける。これにより、中間転写ベルト31のおもて面を感光体2Y,M,Cから引き離して、中間転写ベルト31をK用の感光体2Kだけに当接させる。この状態で、4つの画像形成ユニット1Y,M,C,Kのうち、K用の画像形成ユニット1Kだけを駆動して、Kトナー像を感光体2K上に形成する。
図3は、2次転写バイアス電源39から出力される重畳バイアスからなる2次転写バイアスの波形の一例を示す波形図である。同図において、2次転写バイアスは、上述したように、2次転写裏面ローラの芯金に印加される。電圧出力手段たる2次転写バイアス電源39は、転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段として機能している。また、上述したように、2次転写裏面ローラの芯金に2次転写バイスが印加されると、第1部材たる2次転写裏面ローラの芯金と、第2部材たるニップ形成ローラの芯金との間に、電位差が発生する。よって、2次転写バイアス電源39は、電位差発生手段としても機能している。なお、電位差は、絶対値として取り扱われることが一般的であるが、本稿では、極性付きの値として取り扱うものとする。より詳しくは、2次転写裏面ローラの芯金の電位から、ニップ形成ローラの芯金の電位を差し引いた値を、電位差として取り扱うことにする。かかる電位差の時間平均値は、実施形態のように、トナーとしてマイナス極性のものを用いる構成では、その極性がマイナスになった場合に、次のようになる。即ち、ニップ形成ローラの電位を2次転写裏面ローラの電位よりもトナーの帯電極性とは逆極性側(本例ではプラス側)に大きくすることになる。よって、トナーを2次転写裏面ローラ側からニップ形成ローラ側に静電移動させることになる。
同図において、オフセット電圧Voffは、2次転写バイアスの直流成分の値である。また、ピークツウピーク電圧Vppは、2次転写バイアスの交流成分のピークツウピーク電圧である。実施形態に係るプリンタにおいては、既に述べたように、2次転写バイアスは、オフセット電圧Voffとピークツウピーク電圧Vppとを重畳したものであり、その時間平均値はオフセット電圧Voffと同じ値になる。また、実施形態に係るプリンタにおいては、既に述べたように、2次転写バイアスを2次転写裏面ローラの芯金に印加し、且つニップ形成ローラの芯金を接地している(0V)。よって、2次転写裏面ローラの芯金の電位は、そのまま両芯金の電位差となる。そして、両芯金の電位差は、オフセット電圧Voffと同じ値の直流成分と、ピークツウピーク電圧Vppと同じ値の交流成分とから構成される。
同図に示されるように、実施形態に係るプリンタでは、オフセット電圧Voffとして、マイナス極性のものを採用している。2次転写裏面ローラ33に印加される2次転写バイアスのオフセット電圧Voffの極性をマイナスにすることで、2次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーを2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に相対的に押し出すことが可能になる。2次転写バイスの極性がトナーと同じマイナス極性になっているときには、2次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーを2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に静電的に押し出す。これにより、中間転写ベルト31上のトナーを記録紙P上に転移させる。一方、2次転写バイアスの極性がトナーとは逆のプラス極性になっているときには、2次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーをニップ形成ローラ36側から2次転写裏面ローラ33側に向けて静電的に引き寄せる。これにより、記録紙Pに転移させたトナーを中間転写ベルト31側に再び引き寄せる。但し、2次転写バイアスの時間平均値(本例ではオフセット電圧Voffと同じ値)がマイナス極性であるので、相対的には、トナーは2次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に静電的に押し出されるのである。なお、同図において、戻り電位ピーク値Vrは、トナーとは逆極性であるプラス側のピーク値を示している。
本プリンタでは、2次転写バイアスの交流電圧として、正弦波状の特性のものを採用しているが、交流電圧の波形は正弦波に限定されるものではない。矩形波、三角波、台形状波形など、正弦波とは異なる波形のものを採用してもよい。更に、デューティ比を変化させた波形を用いても良い。交流電圧によって所定周期で極性を反転させる交番電界からなる2次転写電界を2次転写ニップに形成することで、2次転写ニップ内でトナー粒子が中間転写ベルト31表面と記録紙P表面との間で往復移動する。
次に、トナー像のトナー付着量とトナー粒子の往復移動回数との関係について本発明者らが行った観測実験について説明する。
本発明者らは、2次転写ニップ内におけるトナーの挙動を観測するために、特殊な観測実験装置を製造した。
図4は、その観測実験装置を示す概略構成図である。この観測実験装置は、透明基板210、現像装置231、Zステージ220、照明241、顕微鏡242、高速度カメラ243、パーソナルコンピュータ244などを備えている。透明基板210は、ガラス板211と、これの下面に形成されたITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極212と、透明電極212の上に被覆された透明材料からなる透明絶縁層213とを具備している。この透明基板210は、図示しない基板支持手段によって所定の高さ位置で支持されている。この基板支持手段は、図示しない移動機構によって図中上下左右方向に移動することが可能である。図示の例では、透明基板210が金属版215を載置したZステージ220の上に位置しているが、基板支持手段の移動により、Zステージ220の側方に配設された現像装置231の真上に移動することも可能である。なお、透明基板210の透明電極212は、基板支持手段に固定された電極に接続され、この電極は接地されている。
現像装置231は、実施形態に係るプリンタの現像装置と同様の構成になっており、スクリュウ部材232、現像ロール233、ドクターブレード234などを有している。現像ロール233は、電源235によって現像バイアスが印加された状態で回転駆動される。
透明基板210が基板支持手段の移動により、現像装置231の真上で且つ現像ロール233に対して所定のギャップを介して対向する位置まで所定の速度で移動せしめられると、現像ロール233上のトナーが透明基板210の透明電極212上に転移する。これにより、透明基板210の透明電極212上には所定の厚みのトナー層216が形成される。トナー層216に対する単位面積あたりのトナー付着量は、現像剤のトナー濃度、トナーの帯電量、現像バイアス値、基板210と現像ロール233とのギャップ、透明基板210の移動速度、現像ロール233の回転速度などによって調整することができる。
トナー層216が形成された透明基板210は、平面状の金属板215上に導電性接着剤で貼り付された記録紙214との対向位置まで平行移動せしめられる。金属板215は、加重センサが設けられた基板221上に設置され、基板221はZステージ220上に設置されている。また、金属板215は、電圧増幅器217に接続されている。電圧増幅器217には、波形発生装置218によって直流電圧及び交番電圧からなる転写バイアスが入力され、金属板215には電圧増幅器217によって増幅された転写バイアスが印加される。Zステージ220を駆動制御して金属板215を上昇させると、記録用紙214がトナー層216と接触し始める。金属板215を更に上昇させ、記録用紙214とトナー層216との間に一定の空隙を設けるまで金属板215を接近させる。空隙幅を所定値にした状態で、金属板215に転写バイアスを印加してトナーの挙動を観察する。 観察後は、Zステージ220を駆動制御して金属板215を下降させて、記録用紙214を透明基板210から離間させる。 すると、トナー層216の一部が記録用紙214上に転写されている。
トナーの挙動の観察については、基板210の上方に配設されている顕微鏡242及び高速度カメラ243を用いて行う。基板210は、ガラス板211、透明電極212、及び透明絶縁層213という各層が全て透明材料からなるので、透明電極210の上方から、透明基板210を介して、透明基板210の下側にあるトナーの挙動を観察することができる。
顕微鏡242としては、キーエンス社製のズームレンズVH−Z75からなるものを用いた。また、高速度カメラ243としては、フォトロン社製のFASTCAM−MAX 120KCを用いた。フォトロン社FASTCAM−MAX 120KCは、パーソナルコンピュータ244によって駆動制御される。顕微鏡242及び高速度カメラ243は、図示しないカメラ支持手段によって支持されている。このカメラ支持手段は、顕微鏡242の焦点を調整できるように構成されている。
透明基板210上におけるトナーの挙動を、次のようにして撮影した。即ち、まず、照明241によってトナーの挙動の観察位置に照明光を照射して、顕微鏡242の焦点を調整する。次に、金属板215に転写バイアスを印加して、透明基板210の下面に付着しているトナー層216のトナーを、記録紙214に向けて移動させる。このときのトナーの挙動を、高速度カメラ243で撮影した。
まず、顕微鏡242の焦点を透明基板210上のトナー層216に合わせ、直流電圧(本例ではオフセット電圧Voffに該当)を200[V]に設定し、且つピークツウピーク電圧Vppを1000[V]にした条件にてトナーの挙動を撮影した。すると、次のような現象が観察された。即ち、トナー層216中のトナー粒子は、転写バイアスの交流成分によって形成される交番電界により、透明基板210と記録紙214との間を往復移動するが、その往復移動回数の増加とともに、往復移動するトナー粒子の量が増加する。
具体的には、転写ニップにおいては、転写バイアスの交流成分の1周期(1/f)が到来する毎に、交番電界が1回作用してトナー粒子が1回往復移動する。初めの1周期では、図5に示されるように、トナー層216のうち、層の表面に存在しているトナー粒子だけが層から離脱する。そして、記録紙214の凹部に進入した後、再びトナー層216に戻ってくる。このとき、戻ったトナー粒子が、トナー層216のトナー粒子に衝突することで、後者のトナー粒子とトナー層216や透明基板210との付着力を弱める。これにより、次の1周期には、図6に示されるように、前の1周期よりも多くのトナー粒子がトナー層216から離脱する。そして、記録紙216の凹部に進入した後、再びトナー層216に戻ってくる。このとき、戻ったトナー粒子が、トナー層216中にまだ残っていたトナー粒子に衝突することで、後者のトナー粒子とトナー層216や透明基板210との付着力を弱める。これにより、更に次の1周期には、図7に示されるように、前の1周期よりも更に多くのトナー粒子がトナー層216から離脱する。このように、トナー粒子は往復移動する毎に、その数を徐々に増やしていく。
次に、トナー像の単位面積あたりのトナー付着量と、転写ニップ内で往復移動するトナー粒子の数との関係について、本発明者らが行った実験について説明する。
現像直後のトナー層216を構成しているトナーや、往復移動している最中のトナーの重さを測定することは困難であるため、往復移動している最中のトナーの割合を調べる指標として、観察領域内における透明電極212上のトナーの被覆平面積を採用した。まず、観察領域の面積を領域面積Aとし、透明電極212上に現像された直後のトナー層216の領域面積A内におけるトナーの被覆面積を初期被覆面積Aとして測定した。
透明電極212は、感光体におけるベタ静電潜像の役割を果たしているため、トナー層216はベタトナー像と同様のものであるが、初期被覆面積Aは、領域面積Aよりもかなり小さくなる。つまり、ベタであるにもかかわらず、トナー粒子を付着させていない領域が存在している。実際のプリンタにおいても、ベタ静電潜像を現像して得られたベタトナー像を定着前に顕微鏡観察すると、トナー粒子を付着させていない領域(以下、トナー未着領域という)が存在する。通常のトナー付着量であれば、定着工程において、トナー粒子が潰されることで、トナー未着領域までトナー粒子の付着領域が広がる。これに対し、トナー付着量を少なくすると、定着工程を経ても、一部のトナー未着領域が残る。残ったトナー未着領域の面積に応じて、トナー像の画像濃度が変化する。
初期被覆面積Aを測定したら、次に、金属板215に転写バイアスを印加してトナー層216の一部を記録用紙214上に転写した。なお、転写バイアスとしては、周波数f=500[Hz]、Vpp=1.2[kV]、Voff=0[V]のものを採用した。転写後、透明電極212上に残ったトナーによる領域面積Aにおける被覆面積を残留被覆面積Aとして測定した。その後、次に掲げる式に基づいて、現像直後のトナー層の初期被覆率θ[%]と、転写ニップ内で往復移動しているトナーの割合である活動トナー率R[%]とを算出した。
θ=(A/A)×100
=[(A−A)/A]×100
現像バイアスの調整によってトナー付着量を互いに異ならせた複数のトナー層216についてそれぞれ、このようにして活動トナー率Rを調べた。この結果を次の表1に示す。
表1における初期被覆率θ[%]は、トナー像を構成している各ドットの1ドットあたりにおけるトナー付着量を反映している。つまり、ベタ画像は、1ドットあたりのトナー付着量が多くなるほど、初期被覆率θが高くなる。表1に示されるように、初期被覆率θが低くなるにつれて、活動トナー率Rが低くなる。これは、記録紙P表面の凹部に同じ量のトナー粒子を転移させる場合、1ドットあたりのトナー付着量を少なくするにつれて、転写ニップ内で必要なトナー粒子の往復移動回数が多くなることを意味している。にもかかわらず、例えばトナーセーブモードなどの実施により、1ドットあたりのトナー付着量を通常よりも少なくした際に、通常と同じ回数だけしかトナー粒子を往復移動させないとする。すると、記録紙P表面の凹部に十分量のトナーを転移させることができずに、濃淡パターンを発生させてしまうおそれがある。
実際に、本発明者らが、プリンタ試験機により、1ドットあたりのトナー付着量を通常よりも少なくしたベタトナー像を和紙タイプの記録紙Pに2次転写してみると、通常のトナー付着量では発生しなかった濃淡パターンを発生させてしまった。
次に、本発明者らが行った「第1転写実験」について説明する。
本発明者らは、実施形態に係るプリンタと同様の構成のプリント試験機を用意した。そして、このプリント試験機を用いて、種々のプリントテストを実施した。プリントテストでは、2次転写バイアスの交流電圧について、Voff=−0.8[kV]、Vpp=5.0[kV]に設定した。また、交流電圧の周波数f[Hz]や、プロセス線速(中間転写ベルト31や感光体2の線速)については、適宜変更した。互いに異なる周波数fやプロセス線速の条件下で、普通紙からなる記録紙P(紙表面の凹凸が殆どない)にテスト用の黒ベタ画像を出力した。そして、出力された黒ベタ画像を、目視によって2段階で評価した。具体的には、交流電圧の周波数fに同期する濃度ムラ(ピッチムラ)が視認されない場合を○、視認される場合を×として評価した。この結果を次の表2に示す。
表2に示されるように、プロセス線速vを282[mm/s]に設定した場合には、交流電圧の周波数fを400[Hz]以上に設定することで、ピッチムラの発生を回避することができた。また、プロセス線速vを141[mm/s]に設定した場合には、交流電圧の周波数fを200[Hz]以上に設定することで、ピッチムラの発生を回避することができた。つまり、プロセス線速v=282[mm/s]、141[mm/s]のときにおいて、それぞれピッチムラの発生を回避し得る周波数fの下限値は400[Hz]、200[Hz]である。このことから、周波数f[Hz]は、プロセス線速v[mm/s]の200/141≒1.42倍が必要となることがわかった。よって、ピッチムラのない良好な画像を得るためには、「f≧1.42×v」という式を満足させるように周波数fを設定する必要がある。以下、この式を「周波数条件式」という。
次に、本発明者らが行った「第2転写実験」について説明する。
プリンタ試験機において、2次転写バイアスの直流成分(直流電圧)、交流成分(交流電圧)の何れも、定電圧制御で印加した。具体的には、直流成分については−1.2[kV]で定電圧制御した。また、交流成分については、Vpp=7.2[kV]で定電圧制御した。
プロセス線速を352[mm/s]に設定した。この設定において、交流成分の周波数fに同期する濃度ムラの発生を回避するためには、上述した「周波数条件式」によれば、周波数fを500[Hz]にする必要があることになる。そこで、交流成分の周波数fについては、500[Hz]、1000[Hz]の2通りを採用した。
記録紙Pとして、特殊製紙株式会社製のレザック(商品名)175kg(厚みが約220μm、紙表面の凹凸の落差が最大で約100μm)を用意した。そして、この記録紙Pを用いて、FCベタ画像の連続出力を行った。この連続出力については、通常のトナー付着量(1ドットあたり)が得られる通常モードと、トナー付着量(1ドットあたり)が通常よりも低減されるトナーセーブモードとでそれぞれ行った。
次に、得られたプリント紙におけるFCベタ画像の画質を評価した。画質としては、紙表面の凸部(平滑部)へのトナー転写性、紙表面の凹部へのトナー転写性、及び放電に起因する白点の出現性、の3項目とした。
凸部(平滑部)へのトナー転写性については、次のようにして評価した。即ち、凸部において十分な画像濃度が得られているレベルをランク5とした。また、ランク5に比べてやや薄いが、問題のない濃さが得られているレベルをランク4とした。また、ランク4に比べてさらに薄く、ユーザーに提供する画質としては問題になってしまうレベルをランク3とした。また、ランク3に比べてさらに薄いレベルをランク2とした。また、凸部が全体的に白っぽいレベルや、それよりも薄いレベルをランク1として評価した。参考までに、凸部へのトナー転写性についての各ランクの黒ベタ画像を図8に示す。
凹部へのトナー転写性については、次のようにして評価した。即ち、紙表面凹凸の凹部内に対して十分量のトナーを転移させていることから、凹部において十分な画像濃度が得られているレベルをランク5として評価した。また、凹部内のごく僅かな領域だけを白く抜けた領域にしているか、あるいは、凹部の画像濃度が凸部よりも僅かに低い状態になっているレベルを、ランク4とした。また、ランク4よりも、白抜けの領域が大きいレベル、あるいは濃度低下が目立つレベルを、ランク3とした。また、ランク3に比べて白抜けの領域が大きいレベル、あるいは濃度低下が目立つレベルをランク2とした。また、凹部が全体的に白く、全体的に溝の状態がはっきりと認識できるレベルや、さらに悪いレベルをランク1とした。参考までに、凹部へのトナー転写性についての各ランクの黒ベタ画像を図9に示す。
紙表面とベルト表面との間の放電に起因する白点の出現性については、次のようにして評価した。即ち、放電に起因するものと考えられる白点が認められないレベルをランク5とした。また、白点が僅かに認められるものの、認められる数が少なく且つ大きさも小さいことから、ユーザーに提供する画質として問題ないレベルをランク4とした。また、ランク4に比べて白点が多く認められて問題あるほど目立つレベルをランク3とした。また、ランク3に比べて白点が多く認められるレベルをランク2とした。また、白点が画像全体に認められ、ランク2よりも更に悪いレベルをランク1として評価した。なお、放電に起因する白点は点状に発生するのに対し、凹部の濃度が非常に薄い場合は凹部全体が白くなる。参考までに、白点の出現性についての各ランクの黒ベタ画像を図10に示す。
以上の「第2転写実験」の結果を、次の表3に示す。なお、何れの評価においても、ユーザーに提供できる画質の許容レベルは、ランク4以上である。
表3の実験番号1に示されるように、1ドットあたりのトナー付着量が十分な量になる通常モードでは、交流電圧の周波数fを500[Hz]にした条件で、紙表面の凹部へのトナー転写性が十分に発揮されている(ランク4.5)。これに対し、実験番号3に示されるように、1ドットあたりのトナー付着量が少なくなるトナーセーブモードにおいて、500[Hz]の周波数fの条件では凹部へのトナー転写性が十分に発揮されなくなる(ランク3)。周波数f=500[Hz]の条件で実現される2次転写ニップ内のトナーの往復移動回数では、凹部に転移するトナー粒子の数を十分な量まで増加させることができないからである。
表3における実験番号3に示されるように、トナーセーブモードであっても、周波数fを1000[Hz]にすると、紙表面の凹部へのトナー転写性が十分に発揮されるようになる(ランク4)。周波数fを500[Hz]から1000[Hz]に増加させると、単位時間あたりにおけるトナー粒子の往復移動回数が2倍になる。このように往復移動回数を増加させたことで、少ないトナー付着量であっても、2次転写ニップ内で凹部内に転移するトナー粒子の数を十分な量まで増加させることができるようになるのである。
なお、周波数fについては、上述した「周波数条件式」を満足させつつ、十分な凹部へのトナー転写性が得られる範囲で、できるだけ小さな値に留めることが望ましい。
次に、本発明者らが行った「第3転写実験」について説明する。
「第2転写実験」では、2次転写バイアスの直流成分を−1.2[kV]の定電圧制御で出力したが、「第3転写実験」では、かかる定電圧制御と、直流成分を−40[μA]で一定にする定電流制御との2通りを採用した。また、周波数fについては、通常モードでは500[Hz]に設定した。また、トナーセーブモードでは、500[Hz]、1000[Hz]の2通りを採用した。そして、常温常湿度環境下(以下、MM環境という)と、低温低湿環境下(以下、LL環境という)とでそれぞれ、通常モードやトナーセーブモードでの連続プリントテストを実施した。
この結果を、次の表4に示す。
表4の実験番号4と実験番号5との比較からわかるように、通常モードのMM環境では、定電圧制御と定電流制御とでそれぞれ、凹部トナー転写性としてランク4.5という良好な結果が得られた。但し、実験番号6と実験番号7との比較からわかるように、通常モードであっても、LL環境になると、直流成分の制御方式によっては凹部トナー転写性が許容範囲を外れてしまう。具体的には、定電流制御ではランク4.5という良好な凹部トナー転写性が得られるのに対し、定電圧制御では凹部トナー転写性がランク2.5と非常に悪化してしまう。
また、実験番号9に示されるように、トナーセーブモードで且つLL環境という非常に条件の悪い場合であっても、定電流制御を採用し且つ周波数fを1000[Hz]まで引き上げることで、ランク4という良好な凹部転写性が得られている。よって、1ドットあたりのトナー付着量に応じて周波数fを設定するとともに、直流成分の制御方式として定電流制御を採用することで、トナー付着量や環境にかかわらず、紙表面の凹凸に起因する濃淡パターンの発生を抑えることができる。
次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
実施形態に係るプリンタは、図示しない制御装置がプリンタ内の各機器の駆動を制御したり、各種の演算処理を行ったりする。そして、制御装置は、ユーザーからの命令に基づいて、通常モードと、1ドットあたりのトナー付着量を通常モードよりも少なくするトナーセーブモードとを切り替えて実施するようになっている。
トナーセーブモードにおいて、1ドットあたりのトナー付着量を通常モードよりも少なくする方法としては、感光体の静電潜像と、現像装置の現像ロールとの電位差である現像ポテンシャルを通常モードよりも小さくする方法が挙げられる。また、現像ポテンシャルを小さくする方法としては、現像ロールに印加する現像バイアスを小さく方法や、感光体に対する潜像書込強度(露光量)を小さくする方法が挙げられる。
制御装置は、通常モードの実行時には、2次転写バイスの直流成分を定電流制御で出力しつつ、交流成分を500[Hz]の周波数fで出力する。これに対し、トナーセーブモードの実行時には、2次転写バイアスの直流成分を定電流制御で出力しつつ、交流成分を1000[Hz]の周波数fで出力する。直流成分の電流値や交流成分のVppは、例えば「第3転写実験」と同様である。
かかる構成では、周波数fを比較的高くすることによる転写チリの発生を抑えつつ、トナーセーブモードを実施するときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
なお、2次転写ニップ内におけるトナー粒子の往復移動回数を増加させる方法として、交流成分の周波数fを高くする方法を採用した例について説明したが、往復移動回数に影響を及ぼすパラメータとして、周波数fとは異なるものを採用してもよい。例えば、同じ周波数fであっても、プロセス線速vを低下させるほど、往復移動回数を増加させることが可能である。よって、トナー付着量を少なくするほど周波数fを高くする方法に代えて、トナー付着量を少なくするほどプロセス線速vを遅くする方法を採用してもよい。この場合、プロセス線速vを遅くすることに起因する画像形成時間の長期化を抑えつつ、トナーセーブモードを実施するときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
つまり、往復移動回数に影響を与える制御パラメータの変更によって往復移動回数を増加させる移動回数調整処理を実施することで、次のような効果を奏することができる。即ち、往復移動回数を比較的高くするように制御パラメータを設定することによる不具合を抑えつつ、トナーセーブモードを実施するときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
また、1ドットあたりのトナー付着量を調整する付着量調整処理として、通常モードとトナーセーブモードとの切り替え処理を行う例について説明したが、付着量調整処理として、かかる切り替え処理とは別のものを実施するようにしてもよい。例えば、中間調の表現方法として、いわゆる面積階調ではなく、1ドット毎の多値階調を採用することが挙げられる。1ドットあたりのトナー付着量を調整することで、複数の階調を表現する方法である。
また、単位面積あたりのトナー付着量として、1ドットあたりのトナー付着量を調整する例について説明したが、1〜数ドットというかなり狭い領域であれば、その領域単位でのトナー付着量を調整する構成にも、本発明の適用が可能である。例えば、トナーセーブモードにおいて、ベタトナー像について1ドット飛ばしでドットを間引くことで、2ドットユニット領域におけるトナー付着量を減らす構成にも、本発明の適用が可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aにおいては、トナー像を担持する像担持体(例えば中間転写ベルト31)と、前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段(例えば画像形成ユニット1Y,M,C,K、及び光書込ユニット80)と、前記像担持体に当接して転写ニップを形成するニップ形成部材(例えばニップ形成ローラ36)と、交番電界からなる転写電界を前記像担持体と前記ニップ形成部材との間に形成する転写電界形成手段(例えば2次転写バイアス電源39)とを備え、前記像担持体上のトナー像を前記転写ニップ(例えば2次転写ニップ)に挟み込んだ記録シート(例えば記録紙P)に転写する際に、トナー像中のトナーを記録シートの表面と像担持体の表面との間で往復移動させる画像形成装置において、前記トナー像形成手段によって形成されるトナー像の単位面積あたりにおけるトナー付着量を調整する付着量調整処理と、前記トナー像のトナー付着量を少なくするにつれて、前記転写ニップ内でのトナーの往復移動回数に影響を与える制御パラメータの変更によって前記往復移動回数を増加させる移動回数調整処理とを実施する制御手段(例えば制御装置)を設けたことを特徴とするものである。
かかる構成においては、トナー像のトナー付着量を比較的少なくする場合に、制御パラメータの変更によって転写ニップ内でのトナーの往復移動回数を増加させることで、転写ニップ内で記録シート表面の凹部内に転移するトナー粒子の数をより増加させる。これにより、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
なお、既に述べたように、転写ニップ内でのトナーの往復移動回数を比較的多くするように制御パラメータを変更した場合、それに伴って不具合を引き起こすことがある。例えば、往復移動回数に影響を及ぼす制御パラメータとして、転写バイアスの交流成分の周波数fを採用した場合、周波数fを高くするほど、転写チリを引き起こし易くなる。また、制御パラメータとして、プロセス線速vを採用した場合、プロセス線速vを遅くして往復移動回数を増加させるほど、画像形成時間を長期化させてしまう。そこで、本発明においては、往復移動回数を比較的高くする値で制御パラメータを固定するのではなく、トナー像のトナー付着量を少なくするにつれて往復移動回数を増加させるように制御パラメータを変更する。これにより、制御パラメータを前述のように固定することによる不具合を抑えつつ、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記トナー付着量を少なくするにつれて、前記移動回数調整処理にて、前記制御パラメータとしての前記交番電界の周波数を高くすることで、前記往復移動回数を増加させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、交番電界の周波数を比較的高くすることに起因する転写チリの発生を抑えつつ、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
[態様C]
態様Cは、態様A又はBにおいて、前記付着量調整処理にて、トナー付着量を基準付着量に調整したり、トナー節約モード(例えばトナーセーブモード)実行時の節約用付着量に調整したりする処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、トナーセーブモードを実行するときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
[態様D]
態様Dは、態様A〜Cの何れかにおいて、前記転写電界形成手段として、転写電源(例えば2次転写バイアス電源39)から直流電圧と交流電圧とを出力することで前記転写電界を形成し、且つ前記直流電圧を定電流制御で出力するもの、を用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、環境にかかわらず、トナー像のトナー付着量を比較的少なくするときにおける濃淡パターンの発生を抑えることができる。
1Y,M,C,K:画像形成ユニット(トナー像形成手段の一部)
31:中間転写ベルト(像担持体)
36:ニップ形成ローラ(ニップ形成部材)
39:2次転写バイアス電源(転写電界形成手段)
80:光書込ユニット(トナー像形成手段の一部)
P:記録紙(記録シート)
特開2012−63746号公報

Claims (4)

  1. トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記像担持体に当接して転写ニップを形成するニップ形成部材と、交番電界からなる転写電界を前記像担持体と前記ニップ形成部材との間に形成する転写電界形成手段とを備え、前記像担持体上のトナー像を前記転写ニップに挟み込んだ記録シートに転写する際に、トナー像中のトナーを記録シートの表面と像担持体の表面との間で往復移動させる画像形成装置において、
    前記トナー像形成手段によって形成されるトナー像の単位面積あたりにおけるトナー付着量を調整する付着量調整処理と、前記トナー像のトナー付着量を少なくするにつれて、前記転写ニップ内でのトナーの往復移動回数に影響を与える制御パラメータの変更によって前記往復移動回数を増加させる移動回数調整処理とを実施する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記トナー付着量を少なくするにつれて、前記移動回数調整処理にて、前記制御パラメータとしての前記交番電界の周波数を高くすることで、前記往復移動回数を増加させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    前記付着量調整処理にて、トナー付着量を基準付着量に調整したり、トナー節約モード実行時の節約用付着量に調整したりする処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    前記転写電界形成手段として、転写電源から直流電圧と交流電圧とを出力することで前記転写電界を形成し、且つ前記直流電圧を定電流制御で出力するもの、を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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