JP2014240801A - 赤外線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線を用いた計測及び検査に関し、構造物の表面付近における温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度を向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】検査装置1Aは、対象物5に対しパルス状のレーザを照射するパルスレーザ2と、対象物5上を走査するための走査ミラー23と、対象物5から生じる赤外線を検出する赤外線センサ3と、被計測点ごとにレーザ光の照射有無に応じた温度差の計測を複数回行うように、パルスレーザ2の照射、走査ミラー23の角度、及び赤外線センサ3の検出を制御する制御部11Aと、温度差の計測値及び走査ミラーの角度に基づき、対象物5の領域の温度差の分布を含む画像を生成する画像生成部12Aと、画像を用いて欠陥または劣化の部分を判定して抽出する欠陥抽出部13Aとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線を用いた計測及び検査の技術に関する。また本発明は、赤外線の検出により構造物等の対象物の表面や内部における温度または応力の状態を計測し、欠陥や劣化等の状態を検査する装置に関する。
ビル、橋梁、及びトンネル等の社会インフラの構造物の検査用に好適な技術として、赤外線センサ等を用いた検査技術がある。この技術は、構造物の表面から発せられる赤外線の検出により、構造物の表面付近の温度差または応力変動の状態を計測及び検査する。この技術は、応力に変化がある場合には温度にも変化が現れる現象、言い換えると、応力変化と温度差が相関する原理を利用している。当該現象は、一般的に熱弾性効果と呼ばれ、下記の式(1)で表される。式(1)で、ΔTは温度変化、Kは熱弾性係数、Tは絶対温度、Δσは対象物の主応力和の変動である。
ΔT=−K×T×Δσ ・・・式(1)
上記原理は、計測及び検査の対象物である構造物に対して一定の応力変化を与えて当該応力変化が他とは異なる箇所を欠陥として検出する手法に応用されている。当該欠陥は、剥がれ、ひび、内部の割れ、等である。当該欠陥の検出の手法としては、例えば局所的に温度差が大きい箇所や小さい箇所を欠陥として判定及び抽出する。
上記手法による計測及び検査においては、アクティブに応力変化を生じさせるために、対象物に対して外部から温度変化を生じさせる手段が講じられる。当該手段として、対象物の表面に対してランプ光を照明する手段や、レーザ光を照射する手段が挙げられる。
上記赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関する先行技術例として、特開昭62−98243号公報(特許文献1)、非特許文献1、及び特許第3776794号(特許文献2)が挙げられる。
特許文献1は、外壁等の対象物にレーザ光を照射し、照射前後で熱吸収に伴う膨張により応力変化を生じさせ、この時に生じる温度差分布を赤外線カメラで撮像することにより、剥がれ等の欠陥を検出する装置について記載されている。また特許文献1は、レーザ光を走査して照射する方法について簡単に言及している。
非特許文献1は、加熱ランプにより周期的に対象を加熱し、熱吸収で生じた応力に伴う温度変化を赤外線カメラで計測することにより、内部の割れ等の欠陥を検出する装置が記載されている。
特許文献2は、対象物であるコンクリートのトンネル壁面に対し、車両等の移動体に搭載されたランプで照射し、赤外線ラインカメラで撮像することにより、トンネル壁面の内部の欠陥を検出する装置が記載されている。
特開昭62−98243号公報 特許第3776794号
JFE技報No.27,pp9-14,2011,「高精度赤外線サーモグラフィを活用した各種測定技術(温度・応力・疲労・亀裂)とその応用」
上記赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関する先行技術例では、構造物の表面付近の温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度に関して課題がある。
特許文献1による装置は、被計測点1点あたり1回の赤外線の計測であるため、計測値の誤差などにより、計測及び検査の精度に課題がある。また特許文献2による装置は、対象物に対する車両の移動により、被計測点1点あたり1回の計測になるので、計測及び検査の精度に課題がある。
また非特許文献1による装置は、被計測面に温度変化及び応力変化を与える手段として、加熱ないし照明による被計測面のエネルギの空間的な分布が不均一であるため、計測及び検査の精度に課題がある。
本発明の目的は、上記赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関して、構造物の表面付近における温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度を向上させることができる技術を提供することである。
本発明のうち代表的な実施の形態は、赤外線を用いて対象物の計測及び欠陥等の状態の検査を行う装置である赤外線検査装置であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
(1) 一実施の形態の赤外線検査装置は、対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を、少なくとも1点で検出する赤外線センサと、前記レーザ光の照射有無の2つの状態の時に前記赤外線センサの赤外線の検出を行い、かつ前記被計測点ごとに前記2つの状態の時の赤外線の検出の信号の差分である温度差の計測を複数回行うように、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、前記温度差の計測値、及び前記走査ミラーの角度に基づき、前記対象物の表面の領域における複数の各々の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する画像生成部と、を有する。
(2) 一実施の形態の赤外線検査装置は、対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を、線または面の領域で検出することにより画像を撮像する赤外線カメラと、前記赤外線カメラの画像単位で、前記レーザ部により前記レーザ光を照射無しの状態に制御して前記照射無しの状態の時に前記赤外線カメラで赤外線を検出する第1の画像と、前記レーザ部により前記レーザ光を照射有りの状態に制御して前記照射有りの状態の時に前記赤外線カメラで赤外線を検出する第2の画像との2つの状態の画像を撮像するように、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線カメラの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、前記第1の画像の前記照射無しの状態の時の前記赤外線の検出による計測値と、前記第2の画像の前記照射有りの状態の時の前記赤外線の検出による計測値との差分による温度差の計測値に基づき、前記対象物の表面の線または面の領域における複数の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する画像生成部と、を有する。
(3) 一実施の形態の赤外線検査装置は、移動体に搭載される赤外線検査装置であって、前記移動体の移動量または位置を検出するセンサ部と、固定の対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面の複数の各々の被計測点に対して照射するために少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を少なくとも1点で検出する赤外線センサと、前記レーザ光の照射有無の2つの状態の時に前記赤外線センサの赤外線の検出を行い、かつ前記対象物の表面の複数の各々の被計測点ごとに前記走査ミラーの角度を切り替えながら前記2つの状態の時の赤外線の検出の信号の差分である温度差の計測を複数回行うように、前記センサ部の検出、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、前記センサ部の検出情報と、前記温度差の計測値とに基づき、前記対象物の表面の複数の各々の被計測点に関する温度差の分布を算出する算出部と、を有する。
(4) 上記(1)〜(3)の赤外線検査装置は、更に、前記温度差の分布の画像または温度差の分布を用いて欠陥または劣化の部分を判定して抽出する欠陥抽出部を有する。
本発明のうち代表的な実施の形態によれば、赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関して、構造物の表面付近における温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度を向上させることができる。
本発明の実施の形態1の赤外線検査装置及び対象物を含む構成を示す図である。 実施の形態1の赤外線検査装置による制御を示すタイミング図である。 実施の形態1における被計測面及び走査の様子を概略的に示す図である。 (a)は、実施の形態1における温度差データに基づく欠陥判定例を示し、(b)は、実施の形態3における温度差データに基づく欠陥判定例を示す図である。 (a)は、実施の形態1における温度差画像の例を示し、(b)は、欠陥抽出結果の画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態2の赤外線検査装置及び対象物を含む構成を示す図である。 実施の形態2の赤外線検査装置による制御を示すタイミング図である。 本発明の実施の形態3の赤外線検査装置、車両、及び対象物を含む構成を示す図である。 実施の形態3における車両の走行に伴う複数の被計測点を示す図である。 実施の形態3の赤外線検査装置による制御を示すタイミング図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付しその繰り返しの説明は省略する。
<実施の形態1>
図1〜図5等を用いて、実施の形態1の赤外線検査装置について説明する。図1に示す実施の形態1の赤外線検査装置である検査装置1Aは、走査ミラー23の角度θの制御に基づき、パルスレーザ2から対象物5の被計測面5aに対してパルス状のレーザ光を照射して走査することにより被計測面5aにアクティブな温度変化による熱応力を与える。検査装置1Aは、レーザ光の照射有無の時に同期させて赤外線センサ3により被計測面5aの被計測点からの赤外線を検出する。これにより検査装置1Aは、被計測面5aの温度差ないし温度変化の分布の画像を生成し、当該画像を用いて温度差または応力変動の判定により、剥がれやひび等の欠陥や劣化等の状態を判定して抽出する。
実施の形態1の検査装置1Aは、対象物5として、ビル、橋梁、及びトンネル等の建造物の表面付近の検査用に好適な構成を有する。検査装置1Aは、機能として、対象物5の表面付近の正常及び欠陥や劣化等の状態を検査し、欠陥や劣化またはその予兆があると判定される部分を抽出し、利用者に対して出力する。
[赤外線検査装置]
図1は、実施の形態1の赤外線検査装置である検査装置1Aとその計測及び検査の対象物5とを含む構成を示す。説明上の方向として、図1では、水平面を構成する方向であるX,Yと、鉛直方向であるZとを示す。なお図1等は、実際の距離やサイズ等を捨象して図示している。
対象物5は、計測及び検査の対象となる固定的な構造物であり、一例として、コンクリート等の材質によるビル等の壁面である。対象物5は、被計測面5a及び被計測点5b,5c,5dを含む。被計測面5aは、Y,Z方向による面である。被計測面5aの表面は、材質などに応じて凹凸等の形状を含む。被計測点5b,5c,5dは、被計測面5aのY方向の線上における、計測の対象となる点の例である。被計測面5aは、Y方向の走査及び計測のみの場合は、被計測線となる。
検査装置1Aは、対象物5に対して所定の位置及び向きで配置される。b1は、検査装置1Aの端部と対象物5の被計測面5aとの距離を示す。距離b1は、例えば50mである。b2は、走査ミラーによる走査の可能な範囲を示す。検査装置1Aの光学系の詳細は距離b1及び走査範囲b2等に応じて設計される。なお距離b1に対して走査範囲b2の長さの方が十分に小さい。
検査装置1Aは、パルスレーザ2、赤外線センサ3、コリメートレンズ21、ダイクロイックミラー22、走査ミラー23、対物レンズ24、結像レンズ25、発振器10、制御部11A、画像生成部12A、欠陥抽出部13A、及び入出力部14を有する。
制御部11A、画像生成部12A、欠陥抽出部13A、及び入出力部14等の部位は、例えばCPU、ROM、及びRAM等を含む回路基板やPC等により構成でき、ソフトウェアプログラム処理等により機能を実現できる。
発振器10は、基準クロックc0を発振する。制御部11Aは、検査装置1Aの全体を制御する。制御部11Aは、発振器10からの基準クロックc0に基づき、走査ミラー23、パルスレーザ2、赤外線センサ3等の各部を制御する。制御部11Aは、角度制御信号c1により、走査ミラー23の走査ないし偏向の角度θの状態を制御する。制御部11Aは、制御信号c2により、パルスレーザ2からのパルス状のレーザ光の発振及び照射の有り(ON)及び無し(OFF)を制御する。制御信号c2は例えばON及びOFFのパルスによる信号である。制御部11Aは、赤外線センサ3により検出される赤外線の強度の信号c3を読み出し制御して取得する。
画像生成部12Aは、制御部11Aを通じて得られる、赤外線センサ3による赤外線の計測値を含む情報を用いて、対象物5の被計測面5aの領域に対応した温度差の分布の画像を生成する処理を行う。当該画像は、被計測点1点ごとに、温度差の計測値及びそれに対応付けられた表示用の階調値などの情報を持つ。画像生成部12Aは、生成した画像を含むデータ情報を検査装置1A内の図示しない記憶装置に記憶する。
欠陥抽出部13Aは、画像生成部12Aにより生成された温度差の分布の画像を用いて、当該画像の領域の中における正常及び欠陥や劣化等の状態を判定し、欠陥や劣化等と判定される部分を抽出する。そして欠陥抽出部13Aは、欠陥抽出結果を含む画像などの情報を生成し、検査装置1A内の図示しない記憶装置に記憶する。
欠陥抽出部13Aは、欠陥判定処理としては、例えば許容範囲の閾値情報を用いて、被計測点の温度差と閾値とを比較し、温度差が閾値による許容範囲内に収まる場合は判定結果を正常とし、収まらない場合は判定結果を欠陥とする。
入出力部14は、利用者による検査装置1Aの機能の利用のための操作や、設定の操作を受け付け、データ情報の入力及び出力等の処理を行う。入出力部14は、入力ボタンや表示器などを含む。入出力部14は、表示器を備える場合、その画面に、温度差の分布の画像や、欠陥抽出結果の画像などを表示する。これにより、利用者は、画面に表示された画像を見て、欠陥部分などの状態の判断や確認ができ、計測及び検査の作業を容易にできる。
また入出力部14は、欠陥判定のための許容範囲の閾値情報などの設定情報を利用者により設定可能である。あるいは、検査装置1A内に予め許容範囲の閾値情報が設定されていてもよい。
パルスレーザ2は、制御部11Aからの制御信号c2に応じて、パルス状のレーザ光を発振するレーザ装置である。パルスレーザ2は、対象物5の被計測面5aに対して間欠的にレーザ光を照射する。これにより、温度差の計測及び検査用に、被計測面5aに熱応力ないしエネルギの分布を与える。被計測面5aの被計測点ごとに、パルス状のレーザ光の照射の有り(ON)及び無し(OFF)の状態をとるように制御される。
赤外線センサ3は、ポイントセンサであり、制御部11Aからの読み出し及び検出の制御に応じて、被計測点に対応する赤外線の光をセンサ面に入射して検出し、当該赤外線の強度の信号c3を出力する。赤外線の強度は、温度と相関する。温度差(ΔT)は、前述の熱弾性効果の式(1)で示すように、応力変動(Δσ)と相関する。
コリメートレンズ21は、入射光を平行光に変換する。ダイクロイックミラー22は、波長分離ミラーである。ダイクロイックミラー22は、入射光の所定の波長帯域の成分を反射し、他の波長帯域の成分を透過する。
走査ミラー23は、Z方向に延在する回転軸周りに角度θで回転する機構を有する。走査ミラー23は、制御部11Aからの角度制御信号c1により、Y方向の走査のための角度θが制御されることにより偏向ないし回転する。これにより、走査ミラー23は、反射光を、対物レンズ24を介して、対象物5の被計測面5aでY方向へ線の領域を走査するように照射する。
対物レンズ24は、入射光を焦点である被計測面5aの被計測点への集束光に変換する。結像レンズ25は、入射光を焦点である赤外線センサ3のセンサ面へ結像する。実施の形態1の検査装置1Aは、光学系の構成として、結像レンズ25と対物レンズ24との組み合わせで、対象物5の被計測面5aの被計測点と赤外線センサ3のセンサ面とが共役による結像の関係に置かれる。
[光学系]
検査装置1Aの光学系における光の流れは以下である。パルスレーザ2からX方向へ出射されたパルス状のレーザ光である光a0は、コリメートレンズ21により平行光a1となる。平行光a1は、ダイクロイックミラー22でY方向へ反射される。反射光a2は、走査ミラー23で角度θの制御状態に応じてX方向へ反射される。走査ミラー23を介した光a3は、対物レンズ24により、集束光a4として検査装置1Aの端部から外部へ出射される。
集束光a4は、対象物5の被計測面5a上の被計測点に集光及び照射される。例えば走査ミラー23の角度θの制御状態として、図1に示す状態を基準角度θ0=0度の状態とする。この基準の状態の場合、集束光a4は、被計測面5a上の被計測点5bに集光される。被計測点5bは、走査ミラー23の中心及び対物レンズ24の主点に対してX方向で真正面の位置にある基準点を示す。
対象物5の被計測面5aの被計測点5bの付近は、照射された集束光a4により熱せられるため温度が上昇し、当該温度に応じた強度の赤外光、特に遠赤外光を発生する。対象物5の被計測面5aで発生した赤外光である光a5は、集束光a4と同一の光路をX方向逆向きに進み、検査装置1Aの端部から対物レンズ24に入射される。対物レンズ24に入射された光は、走査ミラー23でY方向へ反射され、所定の波長帯域の光である遠赤外光がダイクロイックミラー22を透過する。Y方向においてダイクロイックミラー22を透過後の光a8は、結像レンズ25により赤外線センサ3のセンサ面に集束光a9として入射する。
上記走査の制御として、走査ミラー23の角度θを基準角度θ0に対し増減させることにより、被計測面5aにおける集束光a4が照射される位置は、基準の被計測点5bからY方向で被計測点5cや被計測点5dへ移動する。走査範囲b2は、被計測点5cと被計測点5dとの間の長さに対応する。被計測点5cは、角度θを正方向で最大角度(θ1とする)に増加させた状態に対応するY方向正方向の走査の限界の点とする。被計測点5dは、角度θを負方向で最大角度(θ2とする)に増加させた状態に対応するY方向負方向の走査の限界の点とする。なお角度θの制御に応じて、被計測点5cと被計測点5dとの間に複数の被計測点をとることができる。
上記被計測面5aに対するレーザ光に基づく集束光a4の照射によるY方向の走査の際、走査及び照射される被計測点の位置がY方向で移動する。それと共に、被計測面5aから発生する赤外光である光a5は、同様にY方向で移動する。そのため、上記走査により、被計測面5aのY方向の線上における赤外光の分布、即ち、空間的な温度分布及び温度差分布が構成される。赤外線センサ3は、1点で検出するポイントセンサであるため、当該分布を時系列上の赤外線の強度の信号c3として検出する。制御部11A及び画像生成部12Aは、赤外線センサ3から読み出される赤外線の強度の信号c3と、走査時の角度θの情報とを用いて、被計測面5aのY方向の線の領域における温度差の分布を把握する。角度θと被計測点の位置とが対応関係を持つ。
[設計例]
検査装置1Aの光学系等の設計例は以下である。パルスレーザ2は、対象物5や周囲環境の特性などに応じて、レーザ光の波長などが設計される。本例では、対象物5の材質がコンクリートである。コンクリートの場合、レーザ光の比較的吸収の大きい波長として、1μm帯、波長1.5μm帯、波長2μm帯などがある。これに対応して、パルスレーザ2として、波長1μm帯のYAG固体レーザ(YAG:イットリウム・アルミニウム・ガーネット)や、Ybファイバレーザ(Yb:イッテルビウム)、波長1.5μm帯のErファイバレーザ(Er:エルビウム)、波長2μm帯のTmファイバレーザ(Tm:ツリウム)、等が候補となる。実施の形態1では、パルスレーザ2としてYAG固体レーザを使用する。YAG固体レーザは、外部からの入力パルスによって発振可能である。
ダイクロイックミラー22は、本例では波長8μm以下を反射し、波長8μm以上を透過する機能を持つ。この反射と透過の境界の波長8μmは、パルスレーザ2、赤外線センサ3、及び対象物5などの特性に応じて設計される。
対象物5の表面から発生する赤外光は、様々な波長を持つが、波長8μm以上の遠赤外光は、大気による吸収が少ないので検出に好適である。実施の形態1では、波長8μm以上の赤外線である遠赤外線ないし長波長赤外線を、赤外線センサ3で効率的に検出するため、ダイクロイックミラー22の透過及び反射の境界として波長8μmを選択している。
距離b1及び走査範囲b2等の設計に応じて、赤外線センサ3のセンサ面のサイズは、1mm程度である。
[走査及び変形例]
図1に示す実施の形態1の検査装置1Aの構成では、被計測面5aのレーザ光の照射及び走査の制御は、走査ミラー23の角度θによりY方向の走査のみ制御される。これにより、1回の走査で被計測面5aのY方向の1次元の線の領域における温度差の分布を計測及び検査できる。更に、検査装置1Aは、光学系をZ方向で平行移動させる機構を持たせ、これにより照射位置をZ方向へ平行移動可能としてもよい。これにより複数回のY方向の走査の繰り返しを制御することにより、2次元の面の領域における温度差の分布を計測及び検査できる。
実施の形態1の変形例として、図1の走査ミラー23及び制御部11Aは、Y方向の走査に限らず、以下のように、他の方向での走査が可能な構成としてもよい。実施の形態1の第1の変形例として、検査装置1Aは、走査ミラー23が、回転軸をY方向として、Z方向の走査のための角度φが制御される構成としてもよい。
第2の変形例として、検査装置1Aは、Y方向の走査の角度θが制御可能な第1の走査ミラー23と、Z方向の走査の角度φが制御可能な第2の走査ミラー23との両方を備えた構成としてもよい。制御部11Aは、上記2つの走査ミラー23を個別的に制御する。これにより被計測面5aでY方向及びZ方向の両方の走査による計測及び検査ができる。
第3の変形例として、検査装置1Aは、1つの走査ミラー23として、Y方向の走査の角度θとZ方向の走査の角度φとの両方を同時に制御可能な構成としてもよい。これにより、被計測面5aで2次元の面の領域でのY方向及びZ方向の自在な走査による温度差の分布の計測及び検査ができる。
[走査及び被計測面]
図3は、補足として、走査ミラー23の角度θ等の制御による被計測面5aでの走査の様子について、Y,Z方向の平面で簡略的に示す。被計測面5aにおいて、300の丸印は、複数の各々の被計測点またはその候補の点を示す。301は、走査ミラー23の角度θの制御によるY方向の走査を示す。302は、走査ミラー23の角度φの制御によるZ方向の走査を示す。被計測点5bは、基準角度θ0=0度の状態に対応した基準点を示す。なお図示左方向をY方向正方向、角度θ正方向とし、図示右方向をY方向負方向、角度θ負方向としている。なお角度θ等の取り方は一例であって限定しない。例えば角度θを基準角度θ0から正方向または負方向の一方のみに偏向するように制御してもよい。
走査ミラー23の角度θの制御により、301のようにY方向の線の領域を走査し、当該線上にある複数の被計測点300を計測できる。同様に、走査ミラー23の角度φの制御により、302のようにZ方向の線の領域を走査し、当該線上にある複数の被計測点300を計測できる。
[制御方式]
図2は、実施の形態1の検査装置1Aによる制御方式として、制御の各信号のタイミング図を示す。
(a)は、発振器10から制御部11Aへ与えられる基準クロックc0を示す。201は基準クロックc0における1クロックパルスを示す。制御部11Aは、(a)の基準クロックc0に基づき、(b)のパルスレーザ2の発振及び照射、(c)の赤外線センサ3の検出及び読み出し、及び(d)の走査ミラー23の角度θの切り替えのタイミングを制御する。
(b)は、制御信号c2に対応する、パルスレーザ2のパルス状のレーザ光の発振及び照射の有り(ON)及び無し(OFF)の制御を示す。202はON状態の1パルスを示す。ON状態のパルス202の間はOFF状態を示す。制御信号c2のON時には、パルスレーザ2の熱励起により、短い幅のパルス202によるレーザ光が出射される。(b)のONのパルス202は、(a)の基準クロックc0の4回のクロックパルス201に対して1回のパルス202の割合で同期して出射される。
(c)は、赤外線センサ3の検出及び読み出しの制御を示す。203及び204は、それぞれ1つの計測値の検出及び読み出しのパルスを示す。(c)の赤外線センサ3の赤外線の検出ないし計測は、(b)のパルスレーザ2の照射の無し(OFF)及び有り(ON)の状態に同期したタイミングで行われるように制御される。制御部11Aは、基準クロックc0に基づく各信号により当該同期を制御する。
203は、(b)のレーザ光のパルス202の照射無し(OFF)の時の検出及び読み出しのパルスであり、204は、(b)のレーザ光のパルス202の照射有り(ON)の時の検出及び読み出しのパルスである。(c)のパルス203及び204は、(a)の基準クロックc0の2回のクロックパルス201に対して1回の割合で検出及び読み出しが行われる。制御部11Aは、赤外線センサ3から当該パルス203及び204に従い、赤外線の強度の計測値の信号c3を読み出す。
s(s1〜s8等)は、レーザ光の照射の前後のパルス203及び204のタイミングに対応した赤外線センサ3の計測値を示す。d(d1〜d4等)は、赤外線センサ3の計測値sの差分による温度差(ΔT)を示す。温度差dは、照射無し(OFF)の時の計測値sと、照射有り(ON)の時の計測値sとの差分値である。例えばパルス203の時の計測値s1と、次のパルス204の時の計測値s2との差分が、温度差d1として得られる。v(v1〜v3等)は、複数の温度差d(d1〜d4等)の平均値による温度差を示す。例えば、4個の温度差d1〜d4の平均値が温度差v2である。
(d)は、角度制御信号c1に対応する、走査ミラー23の角度θの偏向の制御を示す。縦軸は角度θである。206は、時刻t2〜t3の時間212において、基準の被計測点5bの位置に対応させて、角度θを基準角度θ0である0度にする信号及び状態を示す。1つの角度θの状態及び時間において、1つの被計測点5bについて、(b)の4回のパルス202、及び(c)の8回のパルスの計測値sにより、4回の温度差dの計測が行われる。そして4個の温度差d(d1〜d4)の平均値による温度差v2が得られる。
制御部11Aは、(d)の走査ミラー23の角度θの制御として、(b)の4回のパルス202に対して1回の割合で、基準クロックc0のクロックパルス201に同期させたタイミングで、単位量(θu)を増減するように切り替える。この角度θの切り替えは、t1,t2,t3で示すように、(a)の1つのクロックパルス201のタイミングで行われる。このクロックパルス201のタイミングは、(b)のONのパルス202に対応した(c)のパルス204と、(b)のOFF状態に対応した(c)のパルス203との中間のタイミングである。
θuは、角度θの増減の単位量を示す。205は、時刻t1〜t2の時間211で、角度θを基準角度θ0に対して負方向で1単位量小さい角度(−θu)で制御する状態を示す。この状態では、温度差v1が得られる。207は、時刻t3〜t4の時間213で、角度θを基準角度θ0に対して正方向で1単位量大きい角度(+θu)で制御する状態を示す。この状態では、温度差v3が得られる。図示する以外の角度状態についても同様である。
制御部11Aによる(b)のパルスレーザ2及び(c)の赤外線センサ3の制御により、(b)のパルス202のON及びOFFの2つの状態に対応した、(c)のパルス203及び204のタイミングで、赤外線の計測値sが得られる。制御部11Aは、計測値sに対応する赤外線の強度の信号c3を赤外線センサ3から読み出して取得する。
画像生成部12Aは、レーザ光の照射の有無の状態に対応する計測値sの差分から温度差dを算出する。画像生成部12Aは、1つの角度θの状態に対応した被計測点1点あたり複数の温度差dを平均化した温度差vを算出する。画像生成部12Aは、被計測面5aにおける線の領域で被計測点ごとの温度差vを同様に得る。これにより、画像生成部12Aは、被計測面5aの領域に対応した温度差の分布の画像を生成する。画像生成部12Aは、上記計測値s及び温度差dの情報と、走査ミラー23の角度θの情報とを組み合わせて、角度θから被計測面5aでの走査及び被計測点の位置を把握し、温度差の分布の画像を生成する。
[温度差画像及び欠陥判定]
図4(a)は、実施の形態1における画像生成部12Aによる温度差の分布の画像のうちの一部のデータ、及び欠陥抽出部13Aによる欠陥判定処理の例を示す。温度差のデータにおいて、横軸は、被計測面5aのY方向の位置における複数の被計測点である点A〜点I等を示す。縦軸は、被計測点における温度差(ΔT)の計測値、特に前述の平均値による温度差vを示す。
401は、欠陥判定のための設定情報として、許容範囲を示し、h1は下限の閾値、h2は上限の閾値を示す。例えば402で示す点A〜点Dは、許容範囲401内に収まっており、403で示す点E〜点Iは、閾値h1より小さく許容範囲401外になっている。欠陥抽出部13Aは、上記温度差の値と閾値とを比較し、許容範囲401内であれば正常、許容範囲401外であれば欠陥や劣化等と判定する。
欠陥や劣化等と判定された点E〜点Iを含む403の領域は、温度差及び応力変動が小さいので、当該領域付近で剥がれ等が発生している状態または発生の可能性が高いことを表している。逆に、温度差が閾値h2を超える状態になった場合、温度差及び応力変動が大きいので、当該領域付近でひび等で応力集中が発生している状態または発生の可能性が高いことを表している。
図5(a)は、画像生成部12Aで生成された温度差の分布の画像501の例を簡略的に示す。画像501は、対象物5の被計測面5aがコンクリートのタイル等で構成されている場合に対応した温度差の分布の画像を示す。例えばY,Z方向の被計測面5aに対し、検査装置1Aの位置によりZ方向の位置を変えながら、前述のY方向の走査を複数回同様に繰り返すことで、Y,Z方向の2次元の画像501を生成した例である。なお実際の画像は、被計測点に対応した画素ごとに温度差dの値またはそれに対応付けられた階調値などを持つ。なお画像生成部12Aは、計測値に対して表示用の画像処理を行うことにより、利用者が目視確認しやすい表示用の画像を生成してもよい。
画像501の中の一部の領域503は、一部のタイルに対応するが、当該領域503の周辺の領域よりも温度差が小さい。これにより、図4(a)の例のように、当該領域503は、温度差が許容範囲401外になることで、欠陥として抽出される。欠陥抽出部13Aは、図4(a)のような閾値比較や、画像内の値の相対的な比較などの処理により、欠陥部分を判定及び抽出する。
図5(b)の画像502は、図5(a)の画像501に基づき、欠陥抽出部13Aにより判定及び抽出された欠陥部分の領域504を含む画像502を示す。欠陥部分の領域504は、領域503と対応している。この場合、温度差(ΔT)と応力(Δσ)の関係から、領域504では応力ないし応力変動が小さいことを示している。即ち、当該領域504は剥がれ等が発生しやすいことを示している。逆に、ひび等の場合、応力集中が起きるため、温度差は周辺よりも大きくなる。この場合も上記同様に抽出が可能である。
[効果等]
以上のように、実施の形態1の検査装置1Aは、計測及び検査用の加熱に関する空間的及び時間的な均一性、被計測点1点あたり複数回の赤外線及び温度差の計測、パルスレーザ2と赤外線センサ3の同期制御によるパルス状のレーザ光の照射の前後の温度差の計測、等の構成を有する。これにより実施の形態1は、赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関して、対象物5である構造物の表面付近における温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度を向上させることができる。これにより、対象物5の表面付近の欠陥や劣化等の状態やその予兆を早期に検出できる。例えばビルや橋梁やトンネル等の構造物の安全性維持のための施策を早期に確実に実現可能となる。
実施の形態1の検査装置1Aは、パルスレーザ2及び走査ミラー23により対象物5の被計測面5aの領域をレーザ光の集束光a4で走査しながら赤外線センサ3により被計測点1点あたり複数回の赤外線及び温度差を計測する。そして検査装置1Aは、これら複数の温度差dの計測値の平均化による温度差vの分布の画像を得る。これにより計測の誤差が低減される。例えば1点ごとに4個の温度差dの平均値を用いることで、計測誤差を1/2に減少できる。これにより、検査装置1Aは、1点あたり1回の計測を行う先行技術例に対して、赤外線及び温度差の計測を高精度にできる。
また実施の形態1の検査装置1Aは、パルス状のレーザ光の照射による集束光a4によって対象物5の被計測面5aの領域が空間的及び時間的に均一に走査される。よって、検査装置1Aは、先行技術例のランプ一括照射などの構成に比べ、被計測面5aの領域における熱応力ないしエネルギの空間的な分布の状態における均一性が高くなる。これにより検査装置1Aは、先行技術例に比べ、赤外線センサ3による温度差の分布の計測の精度が高くなる。その結果、被計測面5aの温度差の分布の画像からの剥がれやひび等の欠陥抽出の精度が高くなる。
なお実施の形態1に対して前述の先行技術例による構成と比較すると以下である。特許文献1による装置では、1点あたり1回のレーザ照射の前後の温度差の計測では誤差が生じる。またレーザによる被計測面の走査の前後に温度を計測することを考えた場合、走査の開始点と終了点とでは時間差がある。そのため、走査の間の熱拡散により、走査の開始点と終了点とでは、応力変化量が異なる。この結果、赤外線の検出時には、走査の開始点と終了点とでは、温度の傾斜が誤差として生じる。これにより温度差に基づき欠陥を検出する際の精度が低下する。
また特許文献2による装置では、車両の走行時における対象物の被計測点に対するランプ照射が1回だけになるので、1点あたり1回の計測になる。これにより上記同様に温度差の計測に誤差が生じ、精度が低下する。
非特許文献1による装置では、加熱ランプによる周期的加熱と連動して赤外線カメラで計測する。そのため、特許文献1による装置に比べ、温度差の計測の精度は向上するが、加熱ランプで対象物の全面を照明する時の照度分布の不均一性により、対象物の面に均一な応力変化を与えることはできない。この結果、計測及び欠陥検出の精度が低下する。
<実施の形態2>
次に、図6〜図7を用いて、実施の形態2の赤外線検査装置について説明する。図6に示す実施の形態2の赤外線検査装置である検査装置1Bは、前述の実施の形態1の検査装置1Aに対して異なる要素として、2次元の面の領域で赤外線を検出する撮像が可能な赤外線カメラ4を導入した。実施の形態2の検査装置1Bは、前述の図1のダイクロイックミラー22とそのY方向に設置された結像レンズ25及び赤外線センサ3を無くし、代わりに、対物レンズ24と対象物5との間にダイクロイックミラー27を設置した。そしてダイクロイックミラー27の反射方向であるY方向に望遠レンズ28を介して赤外線カメラ4を設置した。
[赤外線検査装置]
図6は、実施の形態2の検査装置1B及び対象物5を含む構成を示す。実施の形態2の検査装置1Bは、パルスレーザ2、赤外線カメラ4、コリメートレンズ21、反射ミラー29、走査ミラー23B、対物レンズ24、ダイクロイックミラー27、望遠レンズ28、制御部11B、画像生成部12B、欠陥抽出部13B、及び入出力部14を有する。
対象物5の被計測面5aは、Y,Z方向による面の領域を含む。Rは、被計測点5bと被計測点5cとの長さに対応する、半角分の撮像範囲を示す。走査範囲b2は、2×Rである。Lは、走査ミラー23Bの中心ないし回転軸と、対象物5の被計測面5aの基準の被計測点5bとの距離を示す。
赤外線カメラ4は、撮像レンズないしセンサ面に赤外線を入射して赤外線の強度の分布を画像として撮像する。赤外線カメラ4のセンサ面は、X,Z方向による2次元の面であり、複数の画素の配列を含む。赤外線カメラ4のセンサ面における1点の計測に対応する画素のサイズは10μm程度である。赤外線カメラ4からの読み出し出力の信号c4は、赤外線の強度の分布を含む2次元の撮像の画像の信号である。
赤外線カメラ4は、画像単位で撮像及び読み出しが制御可能な構成である。そのため、実施の形態2では、制御部11Bにより、赤外線カメラ4の画像単位の読み出しに対応させて、赤外線による温度差の計測を制御する。制御部11Bは、赤外線カメラ4から、当該画像ごとの信号c4を読み出し制御する。
制御部11Bは、赤外線カメラ4からの読み出しの信号c4を基準クロックとして用いて、走査ミラー23B、及びパルスレーザ2等を制御する。制御部11Bは、角度制御信号c1により、走査ミラー23BのY方向の走査のための角度θ、及びZ方向の走査のための角度φの両方を制御する。制御部11Bは、制御信号c2により、実施の形態1と同様にパルスレーザ2を制御する。制御部11Bからの走査ミラー23B及びパルスレーザ2の制御により、被計測面5aにおける2次元の面の領域が走査され、熱応力が与えられる。検査装置1Bは、制御部11Bの制御に基づき、パルスレーザ2からのレーザ光の照射有り(ON)の時の画像と、照射無し(OFF)の時の画像とを撮像する。
画像生成部12Bは、制御部11Bから、赤外線カメラ4からの赤外線の強度の信号c4を得て、被計測面5aの面の領域における温度差の分布の画像を生成する処理を行う。画像生成部12Bは、レーザ光の照射有り(ON)の時の画像と、照射無し(OFF)の時の画像との差分により、温度差の分布の画像を生成する。
欠陥抽出部13Bは、実施の形態1と同様に、温度差の分布の画像を用いて、正常及び欠陥や劣化等の状態を判定し抽出する処理を行い、その結果を入出力部14を通じて利用者に対して出力する。
反射ミラー29は、図1のダイクロイックミラー22の位置に配置され、X方向からの光a1をY方向へ反射する。なおパルスレーザ2からY方向へ出射する配置とする場合は反射ミラー29を省略できる。
走査ミラー23Bは、制御部11Bからの角度制御信号c1に従い、Y方向の走査のための角度θと、Z方向の走査のための角度φとの両方が同時に制御可能な構成である。被計測面5aにおける2次元の面の領域の走査の様子は、前述の図3と同様である。実施の形態2では、被計測面5aにおける2次元の面の走査に対応させて、赤外線カメラ4の2次元のセンサ面において赤外線の強度の分布を撮像する。
ダイクロイックミラー27は、実施の形態1のダイクロイックミラー22とは逆に、波長8μm以下の光を透過し、波長8μm以上の光を反射する機能を持つ波長分離ミラーである。ダイクロイックミラー27により、パルスレーザ2からのレーザ光を透過し、対象物5からの赤外線の光を反射する。
望遠レンズ28は、赤外線カメラ4と共に設置される結像レンズである。実施の形態2の光学系の構成では、1つの結像レンズである望遠レンズ28により、対象物5の被計測点と赤外線カメラ4の撮像レンズないしセンサ面とが共役による結像の関係に置かれる。
実施の形態2の検査装置1Bの光学系における光の流れは以下である。パルスレーザ2から出射されたパルス状のレーザ光である光a0は、コリメートレンズ21を介して平行光a1となり、反射ミラー29でY方向へ反射される。反射光a2は、走査ミラー23Bにおいて角度θ及び角度φの制御状態に応じてX方向へ反射される。走査ミラー23Bで反射された光a3は、対物レンズ24を介して集束光a11となり、ダイクロイックミラー27へ入射される。
ダイクロイックミラー27は、集束光a11における波長8μm以下の光を透過する。ダイクロイックミラー27を透過した集束光a12は、検査装置1Bの端部から外部へ出射され、対象物5の被計測面5aの被計測点に照射される。被計測面5aの被計測点から生じた赤外線の光a13は、X方向の光路を戻り、検査装置1Bの端部から入射され、ダイクロイックミラー27で波長8μm以上の光である遠赤外光がY方向へ反射される。
ダイクロイックミラー27で反射された光a14は、望遠レンズ28に入射され、望遠レンズ28を介した光a15は、赤外線カメラ4の撮像レンズないしセンサ面に結像される。そして赤外線カメラ4により被計測面5aの面の領域の赤外線の強度が撮像される。
対象物5の被計測面5aにおける走査範囲b2は、赤外線カメラ4のセンサ面の大きさと望遠レンズ28の倍率とで決まる。走査ミラー23Bの角度θの最大偏向角度(θmaxとする)は、半角分の撮像範囲Rと合うように、下記の式(2)で決まる。R/Lは十分に小さいので、角度θmaxは、R/2Lで求められる。
θmax=(1/2)×arctan(R/L)≒R/2L ・・・式(2)
実施の形態2での赤外線カメラ4のセンサ面の画素のサイズは10μm程度であり、実施の形態1の赤外線センサ3のセンサ面のサイズは1mm程度である。実施の形態2の画素のサイズは、実施の形態1のセンサ面のサイズに比べて約1/100の細かさである。従って、走査範囲b2が一定である場合、赤外線カメラ4の使用により、実施の形態1に比べ、100倍の精緻な空間分解能が得られる。即ち、実施の形態2によれば、より微小な欠陥を抽出可能である。
[制御方式]
図7は、実施の形態2の検査装置1Bにおける制御のタイミング図を示す。F1,F2は、それぞれ赤外線カメラ4による1画像の撮像に対応した時間を示す。なお図7では、説明を簡単にするため、被計測面5aにおける1画像の走査及び撮像に関して、Y方向の1つの線の走査による6個の被計測点に対応した6個の画素の計測の部分のみを示す。当該面の領域内におけるY方向及びZ方向の他の複数の線についても同様に繰り返して走査及び撮像の制御が行われることにより、2次元の面の領域の撮像の画像が得られる。
(a)は、制御の基準となる、赤外線カメラ4の検出及び読み出しの信号c4に対応した、画素の検出及び読み出しのクロックを示す。701は、1画素の検出及び読み出しに対応する1クロックパルスを示す。実施の形態2では、赤外線カメラ4の撮像の画像の各画素の感度を一定にする必要があるため、赤外線カメラ4の画素蓄積時間となる読み出しのクロック701を常に一定とする。これにより、被計測面5aのレーザ光の走査及び照射の空間的な均一性を確保する。これに対応して、検査装置1Bは、(a)の赤外線カメラ4のクロックを、全体の制御の基準クロックとして用いる。
(b)は、(a)の赤外線カメラ4のクロックの周波数を倍にしたクロックである倍波クロックを示す。制御部11Bは、内部で、(a)のクロックパルス701の倍波として(b)のクロックパルス702を生成する。(b)の倍波のクロックパルス702は、(c)の照射制御の信号703、及び(e)の走査ミラー23Bの角度θの制御の信号705の切り替えのタイミングを与える。
(c)は、(d)のパルスレーザ2の照射のON及びOFFの状態を画像単位で制御するための照射制御の信号703である。制御部11Bは、(a),(b)の信号に基づき、内部で(c)の照射制御の信号703を生成する。信号703は、制御信号c2に含まれる。信号703は、F1及び時刻t1〜t2で示す、第1の画像の撮像に対応する時間ではオフ状態にされ、F2及び時刻t2〜t3で示す、第2の画像の撮像に対応する時間ではオン状態にされる。F1のオフ状態では、赤外線カメラ4の撮像の全画素の検出及び読み出しの間、(d)のレーザ光の照射のON及びOFFは行われない。次のF2のオン状態では、赤外線カメラ4の撮像の全画素の検出及び読み出しの間、(d)のレーザ光の照射の有り(ON)及び無し(OFF)の繰り返しが行われる。
(d)は、パルスレーザ2の照射のON及びOFFの制御信号を示す。704は、照射有り(ON)の状態のパルスを示す。(d)のパルス704は、(c)の照射制御の信号703がオン状態の時のみ、(a)のクロックパルス701と同期させて出射される。(d)の例ではY方向の1つの線の走査による6個の被計測点の計測に対応した6個のパルス704のみの場合を示す。
(e)は、走査ミラー23Bの角度θの制御の信号705を示す。(e)の信号705は、(a)の読み出しのクロック701に対して半周期ずれたタイミングで、かつ(b)の倍波のクロックパルス702のタイミングで角度を切り替えるように同期させて制御される。(e)の例では、Y方向の1つの線の6個の被計測点に対応して6つの角度状態の切り替えを示す。
実施の形態2の検査装置1Bでは、温度差の計測は、レーザ光の照射のオン及びオフ状態に対応した、F1,F2のような前後の画像間における時間的に離れた計測点を使用する。(a)におけるs1等は、赤外線カメラ4のクロックパルス701のタイミングでの検出による被計測点に対応した画素の計測値を示す。例えばF1の画像内の計測値s1とF2の画像内の計測値s1とは、撮像の画像内の位置、及び被計測面5a内の被計測点の位置において対応する。(a)の各クロックパルス701での計測値を用いて、例えば、オフ状態のF1の1番目のクロックパルス701の時の画素の計測値s1と、それに対応した、オン状態のF2の1番目のクロックパルス701の時の画素の計測値s1との差分が、当該画素の被計測点での温度差d1(ΔT)である。同様に、(e)の角度状態に応じた被計測点の画素ごとに温度差が得られる。
角度θ及び角度φの制御による2次元の面の領域の走査及び計測は、例えば以下のようになる。まず走査範囲b2の面の領域における最初のY方向の1つの線における例えば6個の被計測点を含む走査が図7と同様に行われる。続いて、Z方向の角度φを所定単位量増減し、次のY方向の1つの線の走査が同様に行われる。同様に、Z方向で角度φをずらしながら、走査範囲b2のすべてのY方向の線が走査される。これにより1つの画像に対応する時間内において、2次元の面の領域のすべての被計測点及び画素が計測される。上記画像単位の計測が、図7のF1,F2のように、(c)の照射のオフ及びオンの制御に応じて行われる。
上記図7のF1,F2のような制御により、レーザ光の照射有無に応じた2つ1組の画像が時間的に前後に分けて撮像される。画像生成部12Bは、これらの2つ1組の画像の差分、各々の画素間の計測値の差分により、温度差d(ΔT)の分布の画像を生成する。そして欠陥抽出部13Bは、温度差の分布の画像の中から、実施の形態1と同様に、欠陥判定処理を行って欠陥部分を抽出し、その結果を含む画像を出力する。
更に、実施の形態2において、図7のF1,F2のような画像単位の制御を複数回同様に繰り返すことにより、被計測点1点につき複数回の計測値を得て、それらの平均値による温度差vを得るようにしてもよい。
[効果等]
以上のように、実施の形態2の検査装置1Bによれば、計測及び検査用の加熱に関する空間的及び時間的な均一性、被計測点1点あたり複数回の赤外線及び温度差の計測、パルスレーザ2と赤外線カメラ4の同期制御によるパルス状のレーザ光の照射の前後の温度差の計測、等の構成を有する。これにより実施の形態2は、実施の形態1と同様に、赤外線及び熱弾性効果等を用いた計測及び検査に関して、対象物5である構造物の表面付近における温度差の計測の精度、及び欠陥や劣化等の状態の検査の精度を向上させることができる。
実施の形態2は、走査ミラー23Bを含む構成により、被計測面5aにおける2次元の面の領域で均一なレーザ光の照射による走査を行い、被計測面5aにおける熱応力ないしエネルギの空間的な分布の状態の均一性が高い。よって、温度差の計測を高精度にできる。また実施の形態2は、赤外線カメラ4を含む構成により、前述のように、実施の形態1に比べて、空間分解能を100倍に高くできる。これにより、欠陥抽出を高精度にでき、より微小なひび等の状態を検出しやすい。
実施の形態2の変形例として、レーザ光による走査の範囲をY方向またはZ方向などの1次元の線の領域とし、赤外線カメラ4による撮像の範囲を1次元の線の領域としてもよい。
<実施の形態3>
次に、図8〜図10を用いて、実施の形態3の赤外線検査装置について説明する。図8に示す実施の形態3の赤外線検査装置である検査装置1Cは、光学系などの要素については実施の形態1と同様であるが、異なる構成として車載の検査装置である。検査装置1Cは、車両6の走行に伴い移動しながら、対象物5の被計測面5aの複数の被計測点を計測及び検査する。検査装置1Cは、移動中、固定の位置の被計測点に対して、レーザ光の照射の箇所が移動せずに1点あたり複数回の計測がされるように、走査ミラー23Cの回転ないし偏向の角度θを制御する。
[赤外線検査装置]
図8は、実施の形態3の検査装置1C、それを搭載する車両6、及び対象物5を含む構成を示す。検査装置1Cは、車両6の車体に搭載される。車両6は、車輪6aに、少なくとも1つの移動量センサ31が取り付けられている。なお車両6は、他の移動体としてもよい。実施の形態3の検査装置1Cは、車両6と検査装置1Cとを含む全体を検査装置ないし検査システムとして捉えてもよい。
実施の形態3の検査装置1Cは、パルスレーザ2、赤外線センサ3、コリメートレンズ21、ダイクロイックミラー22、走査ミラー23C、対物レンズ24、結像レンズ25、移動量センサ31、制御部11C、画像生成部12C、欠陥抽出部13C、及び入出力部14を有する。
移動量センサ31は、車両6のY方向の移動量を検出するセンサである。移動量センサ31は、車両6の移動量の検出に応じてパルスの信号c6を発生させて制御部11Cへ与える。移動量センサ31としては、各種の手段が適用可能であるが、実施の形態3ではロータリエンコーダを用いる。ロータリエンコーダにより、車輪6aの回転によるY方向の移動量を算出する。移動量センサ31の他の手段として、GPS等を用いて車両6の位置を把握してもよい。
実施の形態3では、制御部11Cは、移動量センサ31のパルスの信号c6を基準クロックとして用いて、走査ミラー23C、パルスレーザ2、及び赤外線センサ3を含む全体を制御する。
走査ミラー23Cは、制御部11Cからの角度制御信号c1に従い、Y方向の走査のための角度θが制御可能な構成である。A0は、走査ミラー23Cが基準の角度θ0の状態で、基準の被計測点5bに対してX方向に真っ直ぐに出射する光路を示す。
[被計測点]
図9は、実施の形態3の検査装置1Cにおける車両6の移動に伴う被計測面5aのY方向の線上の複数の被計測点5bを計測する様子を概略的に示す。被計測面5aのY方向の線の領域において、飛び飛びに存在する複数の被計測点5bの例を、点P1,P2,……として示す。また車両6のY方向への移動による位置をY1,Y2,……として示す。例えば位置Y1は点P1の位置に対応する。
実施の形態3では、図9のように、被計測面5aのY方向の線上における所定の間隔の複数の被計測点5b{P1,P2,……}が計測及び検査の対象である。k1は、車両6の側面の検査装置1Cの端部と被計測面5aとの距離を示す。k2は、被計測面5aのY方向の線上の隣り合う被計測点5bの間隔を示す。
検査装置1Cは、移動中に被計測点5bの1点を計測する際、当該1点に対して、走査ミラー23Cの角度θの状態の切り替えにより、レーザ光が複数回照射され複数回の温度差の計測を行うように制御する。例えば点P1に対し、A11〜A15のように、5回のレーザ光の照射有無による5回の温度差の計測が行われる。A11は、角度θが正方向最大角度(θaとする)の状態の時の光路、A13は、角度θが基準の角度θ0の状態の時の光路、A15は、角度θが負方向最大角度(θbとする)の状態の時の光路を示す。他の点P2等に対しても同様に、複数回の温度差の計測が行われる。
[制御方式]
図10は、実施の形態3の検査装置1Cによる制御のタイミング図を示す。E1,E2に示す時間は、それぞれ、1つの被計測点5bに関する複数回の計測の時間を示す。
(a)は、信号c6に対応する移動量センサ31のパルス1001を示す。制御部11Cは、(a)の移動量センサ31のパルス1001を基準のクロックとして、(b)のパルスレーザ2の発振及び照射有無、(c)の赤外線センサ3の検出及び読み出し、(d)の走査ミラー23Cの角度θの切り替えを制御する。なお図10では(a)の移動量センサ31のパルス1001を等間隔に示しているが、実際には車両6の速度変化に応じて不等間隔に発生する。
(b)は、パルスレーザ2の発振及び照射の有り(ON)及び無し(OFF)の制御を示す。1002はON状態のパルスを示す。(b)のパルスレーザ2の制御のパルス1002は、(a)の3番目のパルス1001と同期するように制御される。
(c)は、赤外線センサ3の検出及び読み出しの制御を示す。1003は、(b)のOFF状態の時に対応したパルス、1004は、(b)のON状態のパルス1002の時に対応したパルスを示す。(c)の赤外線センサ3の制御のパルス1003及び1004は、(a)の1番目及び3番目のパルス1001と同期するように制御される。赤外線センサ3は、実施の形態1と同様に、パルスレーザ2の照射の無し(OFF)及び有り(ON)の2通りの状態の時に発生する赤外線を時間的に連続して検出する。
(d)は、走査ミラー23Cの角度θの制御の信号1005を示す。信号1005は、角度制御信号c1に含まれる。(d)の走査ミラー23Cの角度θの制御の信号1005は、(a)の2番目のパルス1001と同期するように制御される。時刻t1〜t2で示すE1の時間では、被計測点5bの1点、例えば点P1について、走査の角度θを最大(θa)と最小(θb)との間の5つの状態で切り替えている。次の時刻t3〜t4で示すE2の時間では、同様に、Y方向の次の被計測点5bの1点、例えば点P2について、走査の角度θを5つの状態で切り替えている。1010は角度θの増減の単位量を示す。
上記図10のような制御により、車両6の走行中、図8のパルスレーザ2の照射光である集束光a4は、一定期間、対象物5の被計測面5a上の同一の被計測点5bを照射し続けるように走査が制御される。例えばE1の時間では、(b)の5回のパルス1002による集束光a4が点P1に対して照射され、5回の照射有無の状態が発生する。そして、(c)の赤外線センサ3で、s1〜s10の10個の計測値により、d1〜d5の5個の温度差が得られ、それらの平均値の温度差v1が得られる。
画像生成部12Cは、被計測面5aの線上の複数の被計測点5b、例えば点P1,P2等について、移動量センサ31の信号c6と、赤外線センサ3の検出及び読み出しの信号c3とを用いて、温度差の分布を算出する処理を行う。画像生成部12Cは、移動量センサ31により検出する移動量、または当該移動量から算出できる車両6の位置情報から、被計測点5bの位置を把握する。画像生成部12Cは、被計測面5aの被計測点5bごとに、レーザ光の照射有無の時の赤外線センサ3による計測値の差分から、被計測点5bの温度差を算出し、複数の計測値から複数個の温度差を算出し、それらの平均値による温度差を算出する。そして、画像生成部12Cは、被計測面5aの複数の被計測点5bにおける温度差の分布を含む画像やグラフ等を生成する。
図4(b)は、実施の形態3における画像生成部12Cによる温度差の分布のうちの一部のデータ、及び欠陥抽出部13Cによる欠陥判定処理の例を示す。411は、欠陥判定のための設定情報として、許容範囲を示す。412で示す点Dは、閾値h1より小さく許容範囲411外になっている。413で示す点Fは、閾値h2より大きく許容範囲411外になっている。欠陥抽出部13Cは、上記温度差の値と閾値とを比較し、許容範囲411外であれば欠陥や劣化等と判定する。欠陥と判定された点Dは、温度差及び応力変動が閾値よりも小さいので、当該点の付近で剥がれ等の可能性が高いことを表し、点Fの付近はひび等の可能性が高いことを表している。
[効果等]
以上のように、実施の形態3の検査装置1Cは、車両6で移動しながら、移動量センサ31で移動量を把握しつつ、走査ミラー23Cの角度θを制御する構成を有する。これにより実施の形態3は、固定の対象物5の被計測面5a上の複数の被計測点5bについて、1点あたり複数回温度差を計測する。当該走査ミラー23による偏向の制御を行わない場合、被計測点5bの1点あたり1回の計測になってしまう。これに対して実施の形態3は、1点あたり複数回の計測を行うことから、当該走査ミラー23による偏向の制御を行わない場合などに比べ、被計測点の温度差を高精度に計測できる。その結果、対象物5における剥がれやひび等の欠陥やその予兆を高精度に検出できる。実施の形態3によれば、対象物5の表面を定点観測するような用途に好適であり、車両6で移動しながらトンネル壁面等の構造物を効率的に計測及び検査できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本実施の形態では、欠陥抽出部を検査装置内に設けた場合で説明したが、欠陥抽出をリアルタイムで行う必要が無い場合や、データの容量が多く処理に時間が必要な場合などには、欠陥抽出部を検査装置の外に設けてもよい。
本発明は、ビル、橋梁、及びトンネル等の社会インフラを含む各種の構造物を対象として、欠陥や劣化等の状態を検査する技術などに利用可能である。
1A,1B,1C…検査装置、2…パルスレーザ、3…赤外線センサ、4…赤外線カメラ、5…対象物、5a…被計測面、5b,5c,5d…被計測点、6…車両、10…発振器、11A,11B,11C…制御部、12A,12B,12C…画像生成部、13A,13B,13C…欠陥抽出部、14…入出力部、21…コリメートレンズ、22,27…ダイクロイックミラー、23,23B,23C…走査ミラー、24…対物レンズ、25…結像レンズ、28…望遠レンズ、29…反射ミラー、31…移動量センサ。

Claims (11)

  1. 対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、
    前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、
    前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を少なくとも1点で検出する赤外線センサと、
    前記レーザ光の照射有無の2つの状態の時に前記赤外線センサの赤外線の検出を行い、かつ前記被計測点ごとに前記2つの状態の時の赤外線の検出の信号の差分である温度差の計測を複数回行うように、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、
    前記温度差の計測値、及び前記走査ミラーの角度に基づき、前記対象物の表面の領域における複数の各々の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する画像生成部と、
    を有する、赤外線検査装置。
  2. 請求項1記載の赤外線検査装置において、
    基準クロックを発生する発振部と、
    前記対象物の被計測点に前記レーザ光を集光する対物レンズと、
    前記対物レンズとの組合せで前記赤外線センサと前記対象物の被計測点とを共役の関係に結像する結像レンズと、
    前記対象物へ照射するためのレーザ光と前記対象物からの赤外線とを波長分離する波長分離ミラーと、
    を有し、
    前記制御部は、前記基準クロックに基づき、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの赤外線の検出のタイミングを制御する、赤外線検査装置。
  3. 請求項1記載の赤外線検査装置において、
    前記走査ミラーは、前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を第1方向に走査するための第1の角度、及び第2方向に走査するための第2の角度が制御され、
    前記画像生成部は、前記対象物の表面の2次元の面の領域における複数の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する、赤外線検査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の赤外線検査装置において、
    更に、前記温度差の分布の画像を用いて欠陥または劣化の部分を判定して抽出する欠陥抽出部を有する、赤外線検査装置。
  5. 対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、
    前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、
    前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を、線または面の領域で検出することにより画像を撮像する赤外線カメラと、
    前記赤外線カメラの画像単位で、前記レーザ部により前記レーザ光を照射無しの状態に制御して前記照射無しの状態の時に前記赤外線カメラで赤外線を検出する第1の画像と、前記レーザ部により前記レーザ光を照射有りの状態に制御して前記照射有りの状態の時に前記赤外線カメラで赤外線を検出する第2の画像との2つの状態の画像を撮像するように、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線カメラの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、
    前記第1の画像の前記照射無しの状態の時の前記赤外線の検出による計測値と、前記第2の画像の前記照射有りの状態の時の前記赤外線の検出による計測値との差分による温度差の計測値に基づき、前記対象物の表面の線または面の領域における複数の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する画像生成部と、
    を有する、赤外線検査装置。
  6. 請求項5記載の赤外線検査装置において、
    前記対象物の被計測点に前記レーザ光を集光する対物レンズと、
    前記赤外線カメラと前記対象物の被計測点とを共役の関係に結像する結像レンズと、
    前記対象物へ照射するためのレーザ光と前記対象物からの赤外線とを波長分離する波長分離ミラーと、
    を有し、
    前記制御部は、前記赤外線カメラからの画像単位の読み出しの信号を基準として、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線カメラの赤外線の検出のタイミングを制御する、赤外線検査装置。
  7. 請求項5記載の赤外線検査装置において、
    前記走査ミラーは、前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面を第1方向に走査するための第1の角度、及び第2方向に走査するための第2の角度が制御され、
    前記画像生成部は、前記対象物の表面の2次元の面の領域における複数の被計測点の温度差の分布を含む画像を生成する、赤外線検査装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の赤外線検査装置において、
    更に、前記温度差の分布の画像を用いて欠陥または劣化の部分を判定して抽出する欠陥抽出部を有する、赤外線検査装置。
  9. 移動体に搭載される赤外線検査装置であって、
    前記移動体の移動量または位置を検出するセンサ部と、
    固定の対象物の表面の被計測点に対してレーザ光を少なくとも照射有無の2つの状態で照射するレーザ部と、
    前記レーザ光の照射に関して前記対象物の表面の複数の各々の被計測点に対して照射するために少なくとも第1方向に走査するための走査ミラーを含む光学系と、
    前記レーザ光の照射により前記対象物の表面の被計測点から生じる赤外線を少なくとも1点で検出する赤外線センサと、
    前記レーザ光の照射有無の2つの状態の時に前記赤外線センサの赤外線の検出を行い、かつ前記対象物の表面の複数の各々の被計測点ごとに前記走査ミラーの角度を切り替えながら前記2つの状態の時の赤外線の検出の信号の差分である温度差の計測を複数回行うように、前記センサ部の検出、前記レーザ部のレーザ光の照射有無、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの赤外線の検出のタイミングを制御する制御部と、
    前記センサ部の検出情報と、前記温度差の計測値とに基づき、前記対象物の表面の複数の各々の被計測点に関する温度差の分布を算出する算出部と、
    を有する、赤外線検査装置。
  10. 請求項9記載の赤外線検査装置において、
    前記対象物の被計測点に前記レーザ光を集光する対物レンズと、
    前記対物レンズとの組合せで前記赤外線センサと前記対象物の被計測点とを共役の関係に結像する結像レンズと、
    前記対象物へ照射するためのレーザ光と前記対象物からの赤外線とを波長分離する波長分離ミラーと、
    を有し、
    前記制御部は、前記センサ部による移動量または位置の検出の信号のパルスを基準として、前記レーザ部のレーザ光の発振、前記走査ミラーの角度、及び前記赤外線センサの検出のタイミングを制御する、赤外線検査装置。
  11. 請求項9または10に記載の赤外線検査装置において、
    更に、前記温度差の分布を用いて欠陥または劣化の部分を判定して抽出する欠陥抽出部を有する、赤外線検査装置。
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