JP2014062940A - 検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペリクル付きフォトマスクについて、従来検査されていなかったペリクルフレームの内側面を検査できる検査装置を実現する。
【解決手段】本発明による検査装置は、光ビームを発生する光源(1)、光源から出射した光ビームによりペリクルフレームの内側面をペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系(3,4)、前記ペリクルフレームの内側面から出射した散乱光を受光する撮像レンズ(8)、及び、撮像レンズから出射した散乱光を受光する撮像装置(9)を有する。また、光学系ステージ又はフォトマスクを第1の方向と直交する第2の方向及び第3の方向に相対移動する手段(11,6)も有する。第1の方向のビーム走査と第2及び第3の方向の相対移動により、ペリクルフレームの内側面並びにパターン面及びペリクル面について2次元走査を行う。これら検査面からの散乱光を検出して散乱光画像を形成し、形成された散乱光画像に基づいて異物欠陥を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペリクル付きフォトマスクのペリクルフレームの内側面及びその周辺エリアを検査することができる検査装置に関するものである。
半導体デバイスの製造工程においては、レチクルやフォトマスクに描画された回路パターンをウェハ上に転写するため、ペリクル付きのフォトマスクが使用されている。このペリクル付きフォトマスクは、マスクパターン又はレチクルパターンが形成されているパターン面上にパターンエリアを包囲するようにペリクルフレーム(ペリクル枠)が固定され、ペリクルフレーム上に透明膜であるペリクル膜が貼付されている。このペリクル付きフォトマスクは、パターン面に埃等の異物が付着するのを防止する機能を果たしている。
ペリクル面に異物が付着しても、異物の像はウェハ上に転写されないが、異物のデフォーカスした像が転写され、ウェハ上に光量ムラが発生し、露光不良が発生するおそれがある。このため、ペリクルが装着された後露光工程の前後にペリクル面について異物検査が行われている。
ペリクル面を検査する欠陥検査装置として、レーザ光源から出射した光ビームによりペリクル面を走査し、ペリクル面から発生した散乱光を検出することにより欠陥検査を行う検査装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の欠陥検査装置では、レーザ光源から出射した光ビームをシリンドリカルレンズにより線状のビームに変換し、ペリクル面に対して垂直に線ビームを投射し、フォトマスクを透過した透過散乱光をラインセンサにより検出している。
別のペリクル面の検査方法として、レーザ光源から出射したレーザビームをペリクル面に対して斜めに投射し、ペリクル面から発生した反射散乱光を光検出器により検出する異物検査方法も既知である(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−266844号公報 特開平4−304454号公報
ペリクル付きフォトマスクについては、ペリクルの装着に先立ってパターン面について欠陥検査が行われ、さらに、ペリクルが装着された後ペリクル面について異物検査が行われている。そして、異物が存在しない良品と判定された場合だけ露光装置に配置され、ウェハへのパターン転写が行われている。しかしながら、パターン面の検査及びペリクル面の検査において良品と判定された場合であっても、露光工程後に検査した場合、パターン面やペリクル面に異物が付着し、露光不良が発生する場合がある。この異物付着の原因について本発明者が種々の解析を行った結果、従来検査が行われていなかったエリアに存在した異物が露光工程中にパターン面に移動することが原因であるとの結論に至った。すなわち、従来の欠陥検査装置では、パターン面について高精度の欠陥検査が行われ、ペリクル面についても高精度な欠陥検査が行われている。しかし、従来の検査装置は、ペリクルフレームの内側面及びその近傍のエリアについて欠陥検査は行われていなかった。そのため、ペリクルフレームの内側面上に存在した異物やペリクルフレームの根元や先端付近に存在した異物が露光工程中にパターン面側に移動することが異物欠陥の原因であると考えられる。
ペリクルフレームは接着剤によりガラス基板に固定され、ペリクル膜も接着剤によりペリクルフレームに固定される。ペリクルフレームを接着剤により固定する場合、余分な接着剤がはみ出し、異物欠陥の原因になるおそれがある。特に、露光工程においては、フォトマスクを支持するステージは高速でステップアンドリピートする。この際、ステージは高速で加速されるため、比較的サイズの大きな異物は、大きな質量を有するため、加速度の影響を受け易く、余分な接着剤は加速度の作用を受け、剥がれて接着剤の破片となりパターン面上に移動する可能性がある。また、ペリクルフレームの内側面に粘着層が形成されているフォトマスクの場合、ガラス基板のパターン面とペリクルとにより形成される空間内に異物が存在した場合、ペリクルフレームの内側面に形成された粘着層に捕捉されている。しかしながら、異物が粘着層に捕捉されても、露光工程中にステージに作用する急激な加速度の変化により異物が粘着層から剥がれてしまい、パターン面側に移動する危険性も認められる。従って、ペリクルフレームの内側面及びその近傍のエリアについて異物検査ができれば、半導体デバイスの製造上の歩留りを一層改善することが期待される。
本発明の目的は、ペリクル付きフォトマスクについて、従来検査されていなかったペリクルフレームの内側面を検査できる検査装置を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、パターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面を連続して検査できる検査装置を提供することにある。
本発明による検査装置は、ペリクル付きフォトマスクのペリクルフレームの内側面を検査する検査装置であって、
光ビームを発生する光源、光源から出射した光ビームによりペリクルフレームの内側面をペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系、前記ペリクルフレームの内側面から出射した後方散乱光を受光する撮像装置、及び、前記フォトマスクと撮像装置との間に配置され、ペリクルフレームの内側面から出射した後方散乱光を受光し、前記撮像装置上に結像する撮像レンズを含む光学装置と、
前記光学装置を支持する光学系ステージと、
前記フォトマスクと光学装置とを、前記第1の方向及びペリクル面と直交する第2の方向に相対移動させる移動手段と、
前記撮像装置から出力される画像信号を受け取り、ペリクルフレーム内側面の散乱光画像を形成する手段、及び、散乱光画像に基づいてペリクルフレームに存在する異物を検出する異物検出手段を有する信号処理装置とを具え、
前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記移動手段による第2の方向の相対移動とにより、ペリクルフレームの内側面を2次元走査することを特徴とする。
本発明では、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面に平行な方向のビーム走査と、光学装置又はフォトマスクのZ軸方向の相対移動とによりペリクルフレームの内側面を2次元走査しているので、ペリクルフレームの内側面の全体について検査することができる。また、ペリクルフレームの内側面は格別なパターンが存在せず、全体がほぼ均一な光学特性を有する。よって、ペリクルフレームの内側面から出射した後方散乱光を撮像レンズにより撮像装置上に結像して散乱光画像を形成すれば、走査ビームが異物上を走査した場合、バックグランドの輝度値に異物による散乱光成分が重畳された輝度値の画像信号が検出される。従って、撮像装置から出力される画像信号の輝度値をバックグランドの輝度値と比較することにより、異物からの散乱光成分を検出することが可能になる。しかも、異物の大きさと散乱光画像の大きさとはほぼ対応する関係にあるため、検出された散乱光画像の画素数を検出することにより異物の大きさが判断される。従って、検出された散乱光画像の画素数を閾値と比較することにより、検出された散乱光画像が異物による散乱光画像か否かの判定を容易に行うことができる。
本発明による検査装置の好適実施例は、フォトマスクは、ペリクルが装着されたフォトマスクを搬送する搬送ロボットによりペリクル面が前記光学装置と対向するように支持され、
前記移動手段は、前記搬送ロボットに搭載され、フォトマスクをペリクル面と直交する方向に移動させる移動装置により構成されることを特徴とする。
検査されるべきフォトマスクは、X−Z−θ系の3軸ステージ上に配置して検査することも可能である。しかしながら、3軸系のステージは価格が高価であるため、検査装置の製造コストが高価になる欠点がある。一方、ペリクル付きフォトマスクを搬送する搬送ロボットは、2本のフォーク部によりペリクルの外側を下向きに支持するため、搬送ロボットのZ軸移動機構を利用すれば、搬送ロボットのZ軸機構を利用してペリクルフレームの内側面を2次元走査することができる。この結果、2軸系のステージ上に光学装置を配置して検査することができ、検査装置の製造コストが安価になる利点が達成される。しかも、検査終了後にフォトマスクをそのままの状態で次の工程に搬送することができ、作業性も改善される。
本発明による検査装置の別の好適実施例は、走査光学系は、光源から出射した光ビームを第1の方向にそって周期的に偏向するビーム偏向装置と、ビーム偏向装置から出射した光ビームを、第1の方向の位置が時間と共に変化する走査ビームに変換する走査レンズと、前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸と直交する方向に変位させる手段とを含み、
前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸から変位させることにより、ペリクルフレームの内側面に対する走査ビームの入射角が調整されることを特徴とする。ガルバノミラーと走査レンズとを組み合わせた走査光学系を用いる場合、ガルバノミラーの配置位置を一方向に変位させるだけで走査ビームの検査面に対する入射角を調整することができる。従って、ペリクルフレームの表面特性や検出すべき異物の特性に応じて、走査ビームの入射角を調整できる利点が達成される。
本発明による別の検査装置は、ペリクル付きフォトマスクの、パターン面のマスクパターンが形成されていない非パターンエリア、ペリクルフレームの内側面、及びペリクル面の少なくとも一部を連続して検査する検査装置であって、
光ビームを発生する光源、光源から出射した光ビームによりパターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面を、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系、前記パターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面から出射した散乱光を受光する撮像レンズ、及び、撮像レンズから出射した散乱光を受光する撮像装置を含む光学装置と、
前記光学装置を支持する光学系ステージと、
前記光学装置又はフォトマスクを、前記第1の方向と直交しペリクル面と平行な第2の方向に相対移動させる第1の移動手段と、
前記フォトマスク又は光学装置を、前記第1の方向及びペリクル面と直交する第3の方向に相対移動させる第2の移動手段と、
前記撮像装置から出力される画像信号を受け取り、散乱光画像を形成する手段、及び、散乱光画像に基づいて異物を検出する欠陥検出手段を有する信号処理装置とを具え、
前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記第1の移動手段による第2の方向の相対移動とにより、前記パターン面及びペリクル面が2次元走査され、前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記第2の移動手段による第3の方向の相対移動とにより、ペリクルフレームの内側面が2次元走査されることを特徴とする。
本発明では、走査ビームにより、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な方向(X方向)にそってビーム走査しているので、ビーム走査に加えてY方向及びZ軸方向の相対移動を行うだけで、ペリクルフレームの内側面及びその付近のパターン面及びペリクル面を連続して検査することが可能である。この結果、スループットの高い検査装置が実現される。
本発明においては、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行なX方向にそってビーム走査を行うと共にフォトマスク又は光学系ステージをZ軸方向及びY方向に相対移動させているので、ペリクルフレームの内側面及びその周辺のパターン面及びペリクル面を連続して2次元走査することができる。この結果、ペリクルフレーム及びその周辺のエリアの散乱光画像を形成することにより、従来検査されていなかったエリアについて異物検査することが可能になる。
本発明による検査装置の一例を示す線図である。 フォトマスクの一例を示す平面図及び断面図である。 走査工程の一例を示す図である。 走査ビームのフォトマスクに対する相対移動方向(副走査方向)を線図的に示す図である。 パターン面検査、ペリクルフレーム検査及びペリクル膜検査における走査ビームの入射角を示す図である。 走査ビームの検査面に対する入射角の調整方法を示す線図である。 信号処理装置の一例を示す図である。
図1は本発明による検査装置の全体構成を模式的に示す線図である。本例では、走査ビームの走査方向やステージの移動方向に関して、互いに直交するXYZ座標系を用いて説明する。尚、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な方向を第1の方向(X軸方向)とし、ペリクル面と平行で第1の方向と直交する方向を第2の方向(Y軸方向)とし、ペリクル面と直交する方向(第1の方向及び第2の方向と直交する方向)を第3の方向(Z軸方向)とする。
光源1から照明用の光ビームを発生する。光源として、本例では、波長が405nmの光ビームを発生するレーザダイオードを用いる。光源1から出射した光ビームは、コリメータレンズ2により平行ビームに変換され、ビーム偏向手段として機能するガルバノミラー3に入射する。ガルバノミラー3は、信号処理装置10から供給される駆動信号に基づき、入射した光ビームを第1の方向(X方向)に周期的に偏向する。偏向周波数は、例えば30Hzとすることができる。ビーム偏向手段として、ポリゴンミラー等のガルバノミラー以外の各種ビーム偏向装置を用いることができる。周期的に偏向された光ビームは、走査レンズ4に入射する。走査レンズ4は、一例としてテレセントリックf−θレンズで構成される。走査レンズ4は、ガルバノミラー3が走査レンズの光軸の延長線上に位置する場合、入射した偏向ビームを光軸に平行なビームであって、第1の方向(X方向)にそって光軸からの距離が時間と共に変化する走査ビームに変換する。また、ガルバノミラー3が走査レンズの光軸から第1の方向と直交する方向(Y方向)にシフトした位置に配置された場合、走査レンズの光軸に対して傾斜すると共に互いに平行で、時間と共に第1の方向の位置が変位した走査ビームに変換する。走査ビームの走査長はフォトマスクに設けたペリクルフレームの長さに等しくなるように設定され、一例として150mmに設定される。従って、走査ビームの1回のX方向走査によりペリクルフレームの全長にわたって走査される。尚、ガルバノミラー3と走査レンズ4は、検査すべき表面を第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系を構成する。
走査レンズ4から出射した走査ビームは、検査されるべきペリクル付きフォトマスク5に入射する。フォトマスク5は、フォトマスクを搬送する搬送ロボット6の2本のフォーク部6a及び6bにより下向きに支持され、本例では、搬送ロボットにより支持された状態で検査が行われる。2本のフォーク部6a及び6bは、フォトマスクのマスク基板のペリクルフレーム(ペリクル枠)の外側のエリアを支持する。また、フォトマスク5は、4本のペリクルフレームのうちの1本のペリクルフレームが走査ビームの走査方向(X方向)と平行になるように配置する。搬送ロボット6は、線図的に図示したが、回転機構及びZ軸方向移動機構等の各種搬送機構を有し、フォトマスク5をペリクル面と直交する第3の方向(Z軸方向)に移動させることができる。現在広く使用されている搬送ロボットは、高精度にフォトマスクを搬送及び変位させることができ、Z軸方向の移動に関して例えば10μm程度の分解能でフォトマスクをZ軸方向に変位させることが可能である。
走査ビームは、ペリクル付きフォトマスク5のマスクパターンが形成されているパターン面及びペリクル面に対してほぼ垂直に入射する。或いは、ペリクルフレームがマスク基板に対して垂直から僅かな角度ずれている場合を考慮し、垂直方向から僅かに傾斜した角度、例えば3°〜10°程度傾斜した角度で入射させることができる。尚、走査ビームの入射角の詳細については後述する。パターン面及びペリクル面を検査する場合、走査ビームは、検査されるパターン面及びペリクル面上に例えば200μm程度の走査スポットを形成する。フォトマスク5に入射する走査ビームは、時間と共にX方向に周期的に変位するため、検査されるフォトマスク5のパターン面、ペリクル面及びペリクルフレームの内側面は走査ビームによりライン状に走査される。
走査ビームによりフォトマスク5のパターン面、ペリクル面及びペリクルフレームの内側面を走査した場合、検査される面に異物が存在すると、異物から散乱光が発生する。特に、ペリクルフレームはマスク基板に対して接着剤により固定され、ペリクル膜もペリクルフレームに対して接着剤により固定されるため、接着剤の破片等の異物がマスク基板とペリクルフレームとの接合部付近及びペリクルフレームとペリクル面との接合部付近に存在する場合がある。これらの異物は、転写工程における高速なステージ移動により剥がれて破片となり、パターン面上に又はペリクル膜の内側面に付着する可能性がある。一方、従来の検査装置では、パターン面及びペリクル面の露光光が照射されるエリアについてだけ検査され、ペリクルフレーム及びその近傍のエリアについて積極的な検査が行われていないため、ペリクルフレーム及びその近傍のエリアについて積極的に異物検査する必要がある。そこで、本発明では、散乱光検査を利用して、ペリクルフレーム付近に存在する異物から発生した散乱光を検出し、異物検査を行う。
異物から出射した後方散乱光は、全反射ミラー7で反射し、撮像レンズ8を介して撮像装置9に入射し、撮像装置9上に結像される。撮像レンズ8として、テレセントリックレンズ系撮像レンズ及び非テレセントリックレンズ系撮像レンズを用いることができ、本例では、非テレセントリックレンズ系を用いる。また、撮像装置9として、X方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有するラインCCDカメラを用いる。撮像装置9の各受光素子に蓄積された電荷は、信号処理装置10から供給される駆動信号により1ライン毎に順次読み出され、画像信号として信号処理装置10に出力する。ラインCCDカメラ9の読出周波数とガルバノミラー3の回転周波数は互いに同期させ、走査ビームの1ライン走査ごとにラインCCDカメラ9から走査長が150mmの1ライン分の画像信号を読み出す。信号処理装置10は、ラインCCDカメラ(撮像装置)9から供給される画像信号を用いフォトマスクの散乱光画像を形成し、形成された散乱光画像に基づいて異物検出が行われる。尚、撮像装置9として、ラインCCDカメラだけでなく、CMOSイメージセンサを用いることも可能である。
本例では、光学系ステージ11を用い、走査レンズ4、ミラー7、撮像レンズ8及び撮像装置9は光学系ステージ上に固定配置する。また、光学系ステージ11には、サブステージ12を駆動機構を介してY方向に移動可能に装着する。サブステージ12上に、光源1、コリメータレンズ2及びガルバノミラー3を配置する。光学系ステージ11は、Yステージ11a及びθステージ11bを有し、光源1から撮像装置9に至る光学装置全体をY方向に相対移動させると共に走査レンズ4の光軸を中心にして所定の角度にわたって回転させる。従って、光学系ステージ11をY方向に駆動することにより、走査ビームの走査方向と直交するY方向の走査が行われる。また、光学系ステージ11を走査レンズの光軸を中心にして90°回転させることにより、フォトマスク5を搬送ロボット上に静止した状態でペリクルフレームの4つの辺について各辺ごとに走査することができる。尚、光学系ステージ11を角度調整することにより、走査ビームによる走査方向と各ペリクルフレームの延在方向とを正確に一致させることができる。
走査ビームは、フォトマスクの検査される部位に走査スポットを形成し、X方向にそってライン走査が行われる。撮像レンズ8は、その焦点面が走査ビームが形成する走査ラインと一致するように配置する。すなわち、例えばフォトマスクのパターン面を検査する場合、走査ビームはパターン面をX方向にライン走査して走査ラインを形成するので、撮像レンズは、その焦点面が走査ビームにより形成される走査ラインと一致するように位置決め配置する。尚、走査ビームのX方向の走査長は、ペリクルフレームの1辺の長さであって、ペリクルフレーム端(直交するフレームが交差する部分)を除く長さに設定する。このように走査長を設定することにより、走査ビームは、ペリクルフレームのフレーム端を除く部分だけを照明するので、フレーム端からフレアーが発生する不具合が防止される。走査ビームの走査長の制御は光源の点灯時間を制御することにより、又はガルバノミラーのスキャンを制御することにより調整することが可能である。
光源1、コリメータレンズ2及びガルバノミラー3を支持するサブステージ12は、光学系ステージ11に対してY方向に移動可能に取り付けられているので、光源1、コリメータレンズ2及びガルバノミラー3を含む光学系は、走査レンズ4の光軸に対してY方向に所定の距離だけ変位することができる。光源、コリメータレンズ及びガルバノミラーを走査レンズ4の光軸からY方向に所定の距離だけ変位させると、走査レンズの光軸に対してY方向に所定の角度だけ傾斜した走査ビームを発生させることができる。尚、ガルバノミラーのサイズが変位量よりも十分に大きい場合はガルバノミラーを光学系ステージ上に固定し、サブステージ12に支持された光源1及びコリメータレンズ2を変位させることにより、Y方向に傾斜した走査ビームを発生させることも可能である。尚、走査ビームの光軸に対する傾きについては後述する。
上述したように、本例では、X方向の走査は走査ビームによるビーム走査により行われ、Y方向の走査は光学系ステージのY方向移動により行い、Z軸方向の走査はフォトマスクを支持する搬送ロボットのZ軸方向移動により行う。
図2は、ペリクル付きフォトマスクの一例を示す図であり、図2(A)はペリクル面側から見た平面図であり、図2(B)は図2(A)のII線断面図である。ペリクル付きフォトマスクは、ガラス基板20を有し、ガラス基板20のパターン面20aにマスクパターンが形成されているパターンエリア21が形成される。パターンエリア21の周囲には、パターンが形成されていない非パターンエリア(遮光膜だけのエリア)22が存在し、非パターンエリア22を囲むように遮光膜上にペリクルフレーム23が四角形を形成するように設けられている。ペリクルフレームの4つの辺を符号23a〜23dで示す。また、ペリクルフレーム23上にはペリクル膜24が貼付される。ガラス基板20に対してペリクルフレームは接着剤を介して取り付けられるため、ペリクルフレームの根元付近には余分な接着剤がはみ出す場合がある。このような場合、転写工程中の高速スキャンにより接着剤の破片が発生し、パターン面やペリクル面の内側に付着し、異物欠陥が発生する。そこで、本例では、フォトマスクのパターン面全体及びペリクル面全体を検査するのではなく、ペリクルフレームがガラス基板20に接着されている付近のエリア、すなわちパターンエリア21とペリクルフレームとの間のパターンが存在しない非パターンエリア22を検査すると共に、ペリクルフレームの内側面及びペリクル膜24のペリクルフレーム付近のエリアを検査する。尚、本発明の異物検査は、フォトマスクにペリクルが装着された直後に行われる。
図3〜図5は、走査ビームによる走査工程の一例を示す。ペリクルフレームは4角形を形成する4つの辺から構成されるため、ペリクルフレームの各辺単位で検査を行い、フォトマスク全体として4回の検査を行う。図3を参照するに、ペリクルフレームのX方向に延在する第1の辺23a及びその周囲エリアの走査を第1の検査とする。第1の検査中、走査ビームは第1の辺23a及びペリクル面と平行な方向(X方向)にそってペリクルフレームのフレーム端(直交するペリクルフレームが交差する部分)を除く全長にわたって走査すると共に光学系ステージはX方向と直交するY方向に移動する。このX方向及びY方向走査により、ペリクルフレームの第1の辺23a付近のマスク面20aの非パターンエリアについて検査が行われる。さらに、走査ビームをX方向に周期的に走査しながらフォトマスクをZ軸方向に移動させてペリクルフレームの内側面を2次元走査する。さらに、走査ビームによる走査を行いながら光学系ステージをY方向に反対向きに走査することにより、ペリクル面が走査される。これら3回の走査により第1の検査が終了する。第1の検査が終了した後、光学系ステージを90°回転させ、走査ビームの走査方向がペリクルフレームの第2の辺23bと平行になるように設定し、第2の辺23b付近のエリアについて第2の検査が行われる。第2の検査が終了した後、光学系ステージをさらに90°回転し、走査ビームの走査方向がペリクルフレームの第3の辺23cと平行になるように設定して第3の検査が行われる。このようにして、ペリクルフレームの4つの辺について第1〜第4の検査が完了すると、フォトマスク全体の検査は終了する。
図4は走査ビームのフォトマスクに対する相対移動方向(副走査方向)を線図的に示す。尚、第1のペリクルフレーム23aについての第1の検査を代表して説明する。図4において、走査ビームは紙面と直交する方向(X方向)に周期的に走査(振動)する。同時に、光学系ステージは矢印a方向に移動し、走査ビームは、パターンエリア21と非パターンエリア22との境界線からスタートし、ペリクルフレーム23aの根元まで移動する。これら走査ビームによるX方向走査と光学系ステージの矢印aで示すY方向移動により、ガラス基板の非パターンエリア22は2次元走査され、パターン面検査が行われる。この際、撮像レンズ8は光学系ステージ上に固定されているので、撮像レンズの焦点は、非パターンエリア22の表面にそって走査ビームと同様に矢印a方向に移動し、撮像装置9は非パターンエリア22全体についての散乱光画像を撮像する。この結果、パターンエリア21と非パターンエリア22との境界線からペリクルフレームの根元まで検査され、パターン面検査が行われる。
続いて、走査ビームはX方向に周期的に走査しながら、走査光学系ステージは静止状態に維持し、搬送ロボットのフォーク部6a及び6bをZ軸方向(紙面の上向きの方向)に移動させる。このZ軸方向の相対移動により、ペリクルフレームの辺23aの内側面は、走査ビーム及び撮像レンズの焦点に対して矢印b方向に相対移動し、矢印bで示すZ軸走査が行われる。この際、走査ビームはペリクルフレームの根元からペリクル膜が形成されている位置まで相対移動する。走査ビームによるX方向走査とフォトマスクのZ軸方向移動により、ペリクルフレームの内側面が2次元的に走査され、ペリクルフレームの内側面検査が行われる。
続いて、走査ビームはX方向に周期的に走査しながら、フォトマスクを静止状態に維持し、光学系ステージをY方向にそって矢印cで示す反対向き移動させる。このY軸方向の相対移動により、矢印cで示すY軸方向走査が行われる。この際、走査ビームは、ペリクルフレームの位置からパターンエリア21と非パターンエリア22との境界線にほぼ対応する位置まで移動する。走査ビームによるX方向のビーム走査と光学系ステージのY軸方向の相対移動により、ペリクル膜24が2次元的に走査され、ペリクル膜検査が行われる。この際、撮像レンズの焦点は、ペリクルフレームの辺23aの位置からペリクル膜にそって走査ビームと同様に矢印c方向に移動し、撮像装置9はペリクル膜の所定のエリアの散乱光画像を撮像する。上記副走査a〜cを4辺のペリクルフレームについて行うことにより、フォトマスク全体についての検査は終了する。
図5は、パターン面検査、ペリクルフレーム検査及びペリクル膜検査における走査ビームの入射角を示す図である。図5(A)は、パターン面検査を行う場合の走査ビームのパターン面20aに対する入射角を示す。一例として、本例では、走査ビームは、パターン面20aに対してY方向に入射角(α)=1〜10°程度傾斜させる。このように、入射角を垂直入射(入射角=0°)から僅かな角度だけずらすことにより、ペリクルフレームの根元を照明することができ、ペリクルフレームとガラス基板との接合部における余分な接着剤の付着状況を観察することができる。尚、勿論、走査ビームをパターン面に対して垂直に入射させて検査することも可能である。パターン面検査においては、マスクパターンが形成されていない非パターンエリア22を検査するため、異物が存在しない場合走査ビームはガラス基板20をそのまま透過する。従って、散乱光の影響が少ないため、高感度で異物を検出することができる。
図5(B)は走査ビームがペリクルへの内側面を走査する状況を示す。パターン面の検査において、走査ビームはパターン面に対して入射角=αに設定された状態して走査が行われるので、走査ビームがペリクルフレームの根元に到達した際、光学系ステージを静止し、フォトマスクをZ軸方向に相対移動させる。この際、走査ビームはペリクルフレームの内側面に対して入射角=90°−αで入射する。従って、ペリクルフレームの内側面は、入射角が90°−αで連続して2次元走査される。
ペリクルフレームの走査が終了後、そのままの状態でペリクル面走査を行うことも可能である。しかし、走査ビームがY方向に傾斜した状態で走査を行うと、ペリクル膜を透過した透過光がペリクルフレームの内側面で反射し、不所望な外光が形成され、散乱光の検出感度が低下するおそれがある。そこで、本例では、走査ビームのペリクル膜に対する入射角を垂直又は垂直からY方向に反対向きに僅かに傾斜した角度(入射角=β)に設定する。この状態で、光学系ステージをY方向に反対向きに相対移動させ、ペリクル面を2次元走査する。勿論、走査ビームのペリクル面に対する入射角を0°に設定して2次元走査することも可能である。また、検査対象をパターン面として説明する。
図6は、走査ビームの検査面に対する入射角の調整方法を示す線図である。本例では、ガルバノミラー3、コリメータレンズ2、及び光源1はサブステージ12上に配置され、これらの光学素子は、サブステージ12を+Y方向及び−Y方向に移動させることによりY方向に一体的に変位し、走査ビームのY方向の入射角が調整される。説明の便宜上ガルバノミラーは四角形を用いて表示し、Y方向の位置に応じて符号3a〜3cを付して表示する。ガルバノミラーは紙面と直交する面内で回転し、走査ビームは紙面と直交するX方向に振動する。尚、図1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。
符号3aで示すガルバノミラーは、走査レンズ4の光軸L1の延長線上に位置する。この配置状態において、走査ビームは、光軸L1を含み紙面と直交する面内で振動し、検査されるガラス基板20に垂直に入射する。走査ビームは、パターン面20a上に紙面と直交する方向に延在する走査線SL(図面上黒丸で示す)を形成する。走査線SLは、走査レンズ4の集束線に対応する。
符号3bで示すガルバノミラーは、走査レンズ4の光軸L1から+Y方向に距離Δd1だけ変位する。この配置状態において、走査ビームは、光軸L1に対して角度αで進行する。そして、軸線L2を含み紙面と直交する面内で振動し、走査レンズの集束線に対応する走査線SLに入射する。従って、走査ビームは、パターン面20aの表面に対してY方向に入射角αで入射する。ここで、入射角αは、ガルバノミラーの変位量に対応するため、変位量Δdを調整することによりガラス基板に対する入射角及びペリクルフレームの内側面に対する入射角を調整することができる。
符号3cで示すガルバノミラーは、走査レンズ4の光軸L1から−Y方向に距離Δd2だけ変位する。この配置状態において、走査ビームは、光軸L1に対して角度βで進行する。そして、軸線L3を含み紙面と直交する面内で振動し、走査線SLに入射する。従って、走査ビームは、パターン面20aに対してY方向に入射角βで入射する。この入射各βは、ガルバノミラーを含む光源の変位量を調整することにより所望の角度に設定することができる。
上述したように、ガルバノミラーがY方向に変位した場合、走査ビームは試料上の同一点を異なる入射角で走査する。従って、撮像レンズ8の焦点を、走査線SLの光軸L1と一致する点に位置決めすれば、ガラス基板20に形成される走査線上の各部位からの散乱光を受光することができる。
検査すべき面に対する走査ビームの入射角は、上述した実施例以外に種々の態様に設定することができる。例えば、パターン面検査において入射角を0°に設定して検査を行い、パターン検査が終了した際ガルバノミラーをY方向に変位させ、ペリクルフレームの検査において所望の入射角で2次元走査する。続いて、ペリクルフレームの検査が終了した際、ガルバノミラーを−Y方向に変位させ、ペリクル面に対する入射角をβに設定して2次元走査することができる。尚、検査の順序は、ペリクル面検査、ペリクルフレーム検査、及びパターン面検査の順序で行うことも可能である。
別の入射角設定方法として、光源1から走査レンズ4に至る照明光学系の光軸をフォトマスクのパターン面に対してY方向に角度αだけ傾斜するように設定し、ガルバノミラーは走査レンズの光軸の延長線上に配置する。この配置状態においてパターン面検査を行い、続いてペリクルフレーム検査を行う。この場合、走査ビームはペリクルフレームの内側面に対して(90°−α)の入射角で入射する。ペリクルフレームの検査が終了した後、ガルバノミラーの位置をY方向に変位させてペリクル面検査を行う。この配置例の場合、ガルバノミラーを1回変位させるだけでパターン面検査、ペリクルフレーム検査、及びペリクル面検査を連続して行うことができる。
図7は撮像装置9から出力される画像信号を用いて異物を検出する信号処理装置の一例を示す図である。撮像装置9から出力されるライン画像信号は散乱光画像形成手段30に供給される。散乱光画像形成手段30は、入力する1ラインごとの画像信号を用いて散乱光画像を形成する。形成された散乱光画像は画像メモリ31に記憶される。
本例では、パターン面の検査において、マスクパターンが形成されていない非パターンエリアを走査するため、異物や欠陥が存在しない場合、ほぼ一定の輝度値の信号がバックグランドの輝度信号として出力される。一方、走査ビームが異物上を走査した場合、後方散乱光がバックグランドの散乱光に重畳して発生するため、均一な輝度値のバックグランド信号に散乱光強度が加算された輝度信号が出力される。従って、入力した散乱光画像信号の輝度値を正常なバックグランドの輝度値と比較し、その比較結果が所定の閾値を超えた場合、異物が存在するものと判定する。また、ペリクルフレームの内側面もパターンは存在せずほぼ均一な表面形態である。従って、正常なペリクルフレームの内側面を走査した場合、均一な一定の輝度値の画像信号が出力される。一方、内側面上に異物が存在する場合、異物から散乱光が発生するため、バックグララウンドの輝度値に散乱光の輝度成分が重畳された画像信号が出力される。よって、散乱光画像信号の輝度値を所定の輝度値と比較することにより、異物が検出される。さらに、ペリクル面の検査においても、ペリクル面にはパターンが存在しないため、異物上を走査した場合、所定の輝度のバックグランド値に散乱光の輝度成分が重畳された画像信号が出力されるので、所定の輝度値と比較することにより異物を検出することが可能である。
一方、検査されるエリアごとにバックグランドの輝度値は相違する。例えば、ペリクル面の検査においては、バックグランド光はペリクル面からの反射光成分が主体であり、バックグランドの輝度値は相当低い。同様に、パターン面からのバックグランド光もガラス基板からの反射光が主体であり、バックグランドの輝度値は低い。これに対して、ペリクルフレームの内側面は、鏡面ではなく、表面粗さを有するため、バックグランドからの散乱光が撮像装置に入射するためバックグランドの輝度値は相対的に高くなる。よって、異物検出手段32は、各検査エリアごとのバックグランド輝度値を基準画像情報として有し、基準輝度値との比較検査により異物を検出し、異物検出情報として出力する。
異物検出手段32から出力される異物検出情報は、サイズ検出手段33に供給される。サイズ検出手段33は、例えば所定の閾値を超える輝度値の画素数を検出することにより、異物の散乱光画像のサイズを特定する。特定された画素数はサイズ情報として出力する。また、異物の大きさと散乱光画像のサイズは対応する関係にあるため、特定された画素数を閾値と比較し、閾値を超える画素数の散乱光画像が検出された場合、異物欠陥であると判定し、所定の閾値以下の画素数の散乱光画像の場合、異物と判定しない判定手法を用いることも可能である。
検出された異物のサイズ情報は異物情報出力手段34に供給する。異物情報出力手段34には、X軸アドレス情報、Z軸アドレス情報、Y軸アドレス情報及びθステージ情報を含むアドレス情報が供給される。X軸アドレス情報はガルバノミラー3の回転角度情報から求められ、Z軸アドレス情報は搬送ロボットのフォーク部の高さ情報から求められ、Y軸アドレス情報は光学系ステージ11のYステージの位置情報から求められる。また、θステージ情報はθステージの回転角度情報から求められ、ペリクルフレームの検査される各辺が特定される。異物情報出力手段34は、検出された各異物について、識別情報と共に異物の大きさを示すサイズ情報及び異物の位置を示すアドレス情報を組として出力し、例えばメモリに記憶することができる。
また、信号処理装置は、撮像装置の感度を調整する機能を有することも可能である。上述したように、バックグランドの輝度値は検査面ごとに相違、ペリクルフレームの内側面を走査する場合、バックグランドの輝度値は相対的に大きな輝度値となる。この場合、ペリクルフレーム検査において、撮像装置の感度をパターン面検査及びペリクル面検査と同等に設定すると、撮像装置が飽和するおそれがある。よって、検査対象面ごとに撮像装置の感度を調整することが望ましい。
マスク検査の固有の問題点として、ペリクルフレーム端(ペリクルフレームの各辺のエッジ部)から発生するフレアによる疑似欠陥の発生が想定される。このフレアに起因する問題点を解決するため、ペリクルフレームの各辺の長さに合せてライン照明することが望ましい。その手法として、例えばガルバノミラーの振幅をペリクルフレームの一辺の長さにほぼ等しい113mm〜147mm程度に設定し、レーザ光源をON/OFF制御する(点灯時間を制御する)ことによりペリクルフレームの一辺の長さにほぼ対応する部分だけを照明することができる。別の手法として、レーザ光源は常時点灯させ、ガルバノミラーをペリクルフレームの一辺の長さに合せてスキャンするように制御する。上記2つ手法を用いれば、検査すべき必要なエリアだけが照明され、ペリクルフレーム端からフレアが発生しないので、不所望なフレアに起因する問題は生じない。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、ペリクルフレームやパターン面に対する走査ビームの入射各を調整する方法として、ガルバノミラーを変位させる方法を用いたが、走査レンズとフォトマスクとの間の光路中に3角プリズムを選択的に配置して走査ビームを偏向することにより入射角を調整することも可能である。
さらに、上述した実施例では、検査すべきフォトマスクを搬送ロボットにより支持した状態で検査が行われたが、光学装置を固定し、フォトマスクをXYZ−θステージ上に配置し、ステージ移動により検査を行うことも可能である。
1 光源
2 コリメータレンズ
3 ガルバノミラー
4 走査レンズ系
5 フォトマスク
6 搬送ロボット
7 ミラー
8 撮像レンズ
9 撮像装置
10 光学系ステージ
11 光学系ステージ
12 サブステージ
20 ガラス基板
21 パターンエリア
22 非パターンエリア
23 ペリクルフレーム
23a〜23d ペリクルフレーム辺
24 ペリクル膜
30 散乱光画像形成手段
31 画像メモリ
32 異物検出手段
33 サイズ検出手段
34 異物情報出力手段

Claims (10)

  1. ペリクル付きフォトマスクのペリクルフレームの内側面を検査する検査装置であって、
    光ビームを発生する光源、光源から出射した光ビームによりペリクルフレームの内側面をペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系、前記ペリクルフレームの内側面から出射した後方散乱光を受光する撮像装置、及び、前記フォトマスクと撮像装置との間に配置され、ペリクルフレームの内側面から出射した後方散乱光を受光し、前記撮像装置上に結像する撮像レンズを含む光学装置と、
    前記光学装置を支持する光学系ステージと、
    前記フォトマスク又は光学装置を、前記第1の方向及びペリクル面と直交する第2の方向に相対移動させる移動手段と、
    前記撮像装置から出力される画像信号を受け取り、ペリクルフレーム内側面の散乱光画像を形成する手段、及び、散乱光画像に基づいてペリクルフレームの内側面に存在する異物を検出する異物検出手段を有する信号処理装置とを具え、
    前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記移動手段による第2の方向の相対移動とにより、ペリクルフレームの内側面を2次元走査することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、前記フォトマスクは、ペリクルが装着されたフォトマスクを搬送する搬送ロボットによりペリクル面が前記光学装置と対向するように支持され、
    前記移動手段は、前記搬送ロボットに搭載され、フォトマスクをペリクル面と直交する方向に移動させる移動装置により構成されることを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載の検査装置において、前記走査光学系は、光源から出射した光ビームを第1の方向にそって周期的に偏向するビーム偏向装置と、ビーム偏向装置から出射した光ビームを光軸に平行で光軸からの距離が時間と共に変化する走査ビームに変換する走査レンズとを有し、
    前記走査レンズの光軸はペリクルフレームの内側面に対して0°及び90°以外の角度をなすように設定されることを特徴とする検査装置。
  4. 請求項2に記載の検査装置において、前記走査光学系は、光源から出射した光ビームを第1の方向にそって周期的に偏向するビーム偏向装置と、ビーム偏向装置から出射した光ビームを、第1の方向の位置が時間と共に変化する走査ビームに変換する走査レンズと、前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸と直交する方向に変位させる手段とを含み、
    前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸から変位させることにより、ペリクルフレームの内側面に対する走査ビームの入射角が調整されることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記撮像装置は、前記第1の方向と対応する方向にそってライン状に配列された複数の受光素子を有するラインカメラにより構成されることを特徴とする検査装置。
  6. ペリクル付きフォトマスクの、パターン面のマスクパターンが形成されていない非パターンエリア、ペリクルフレームの内側面、及びペリクル面の少なくとも一部を連続して検査する検査装置であって、
    光ビームを発生する光源、光源から出射した光ビームによりパターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面を、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面と平行な第1の方向にそってライン状に走査する走査光学系、前記パターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面から出射した後方散乱光を受光する撮像レンズ、及び、撮像レンズから出射した後方散乱光を受光する撮像装置を含む光学装置と、
    前記光学装置を支持する光学系ステージと、
    前記光学装置又はフォトマスクを、前記第1の方向と直交しペリクル面と平行な第2の方向に相対移動させる第1の移動手段と、
    前記フォトマスク又は光学装置を、前記第1の方向及びペリクル面と直交する第3の方向に相対移動させる第2の移動手段と、
    前記撮像装置から出力される画像信号を受け取り、散乱光画像を形成する手段、及び、散乱光画像に基づいて異物を検出する欠陥検出手段を有する信号処理装置とを具え、
    前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記第1の移動手段による第2の方向の相対移動とにより、前記パターン面及びペリクル面が2次元走査され、前記走査光学系による第1の方向のビーム走査と前記第2の移動手段による第3の方向の相対移動とにより、ペリクルフレームの内側面が2次元走査されることを特徴とする検査装置。
  7. 請求項6に記載の検査装置において、前記走査光学系は、光源から出射した光ビームを第1の方向にそって周期的に偏向するビーム偏向装置と、ビーム偏向装置から出射した光ビームを、第1の方向の位置が時間と共に変化する走査ビームに変換する走査レンズと、前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸と直交する方向に変位させる手段とを含み、
    前記ビーム偏向装置を走査レンズの光軸から変位させることにより、前記パターン面、ペリクルフレームの内側面及びペリクル面に対する走査ビームの入射角が調整されるように構成したことを特徴とする検査装置。
  8. 請求項6又は7に記載の検査装置において、前記フォトマスクは、ペリクルが装着されたフォトマスクを搬送する搬送ロボットにより前記光学装置と対向するように支持され、
    前記第2の移動手段は、前記搬送ロボットに搭載され、フォトマスクをペリクル面と直交する方向に移動させる移動装置により構成され、
    前記第1の移動手段は、前記光学系ステージに搭載されているステージ移動手段により構成されることを特徴とする検査装置。
  9. 請求項6から8までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記光学系ステージは、前記光学装置が配置されると共に第2の方向に移動するYステージと、Yステージを回転させるθステージとを有し、Yステージを90°づつ回転することにより、4つのペリクルフレームについて、各ペリクルフレームごとに異物検査が行われることを特徴とする検査装置。
  10. 請求項1から9までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記光源の点灯時間を制御することにより又は前記走査光学系によるスキャン長を制御することにより、走査ビームの走査長がペリクルフレームの1辺の長さにほぼ対応するように調整されることを特徴とする検査装置。


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