JP2014240521A - 鉄系超伝導線材の製造方法 - Google Patents

鉄系超伝導線材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】組成が(Ba,K)FeAsまたは(Sr,K)FeAsで代表される、いわゆる122系超伝導体に関し、優れたJ特性を実現する製造方法を提供すること。
【解決手段】組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)および(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを繰り返し行い、次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60%〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄系超伝導線材の製造方法に関する。
2008年に発見された鉄系超伝導体は、臨界温度(T)が高く、しかも臨界磁界(Hc2)も高いため、高磁場発生用の超伝導線材としての応用が期待されるものであり、PIT(Powder-in-tube)法などによる線材化が試みられている。
PIT法では、通常、原料粉末を銀などの金属管に詰めた後、圧延などにより最終的な形状にまで一気に加工し、次いで、原料粉末を反応させるまたは焼結させるための熱処理を行う。鉄系の超伝導線材については、本発明の発明者らは、下記非特許文献1に、銀管を用いたPIT法による(Ba,K)FeAs+Ag線材の作製を報告している。
しかしながら、圧延ではクラックが入りやすく、発生するクラックは、線材の長手方向に電流が流れるのを阻害する。このため、現状、鉄系超伝導体については、超伝導状態で流し得る臨界電流密度(J)が十分に高くなく、Jの向上が、鉄系超伝導体の実用化に急務とされている。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、鉄系超伝導体の内、T〜38Kであり、組成が(Ba,K)FeAsおよび(Sr,K)FeAsで代表される、いわゆる122系超伝導体に関し、優れたJ特性を実現する鉄系超伝導線材の製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の発明者らは、122系超伝導線材の製造において、圧延と中間熱処理を一ないし複数回行うことによってクラックの発生が減少し、かつ結晶粒が微細化され、超伝導体の充填率が上昇することを見出した。また、製造の最終段階で、一軸圧縮とこの一軸圧縮に引き続く最終熱処理とを行うことによって、圧延の際に発生しやすい、線材の長さ方向に対して垂直方向のクラックを消失させることができ、Jが一層向上することも見出した。さらに、超伝導体の原料粉末を銀管に充填して線材に加工する一次加工を行い、次いで銀よりも硬度の高い金属管に挿入して線材に加工する二次加工を行うことによって、中間熱処理を行わない場合であっても、クラックの発生が抑制され、超伝導体の充填率がより上昇することを見出した。そして、これらの知見によって、鉄系のPIT線材としては、これまでで最高のJが達成されている。
すなわち、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法は、組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)または(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを一ないし複数回行い、次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60%〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行うことを特徴とする。
また、この鉄系超伝導線材の製造方法においては、前記一次加工によって得た線材を銀よりも硬度の高い金属管の中に挿入して線材に加工する二次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを一ないし複数回行い、次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行うことが好ましい。
さらに、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法は、組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)または(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行い、次いで、銀よりも硬度の高い金属管の中に挿入して線材に加工する二次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延を行い、次いで、厚さを先の圧延後の厚さの20〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行うことを特徴とする。
そして、本発明の鉄系超伝導線材は、組成が(Ba,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが100〜150であり、4.2K、10Tの条件での臨界電流密度が1.0×10〜2.5×10A/cmであることを特徴とする。
本発明の鉄系超伝導線材は、組成が(Sr,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが100〜150であり、20K、5Tの条件での臨界電流密度が2.5×10〜2.0×10A/cmであることを特徴とする。
本発明の鉄系超伝導線材は、組成が(Ba,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆し、さらに銀よりも硬度の高い金属で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが170〜200であり、4.2K、10Tの条件での臨界電流密度が1.5×10〜1.0×10A/cmであることを特徴とする。
本発明の鉄系超伝導線材は、組成が(Sr,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆し、さらに銀よりも硬度の高い金属で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが170〜200であり、20K、5Tの条件での臨界電流密度が2.5×10〜2.0×10A/cmであることを特徴とする。
本発明の鉄系超伝導線材の製造方法によれば、Jの向上した122系超伝導線材が実現される。
実施例1で得られたBa−122超伝導体の粉末X線回折パターンと磁化−温度カーブを示したものである。 (a)(b)は、それぞれ、実施例1で得られたテープ状のBa−122超伝導体線材の電圧−電流カーブを示したものと、異なる厚さの3つのテープ状線材のJをプロットしたものである。 の磁界依存性を示したものである。 (a)(b)(c)は、それぞれ、角状線材とテープ状線材の断面を観察した光学顕微鏡像と、超伝導部分のX線回折パターンである。 (a)(b)(c)は、それぞれ、テープ状線材の長さ方向の断面の研磨面を示したものであり、(a)(b)は、それぞれ、圧延したテープ状線材のものであり、(c)は一軸圧縮を行ったテープ状線材のものである。
本発明の鉄系超伝導線材の製造方法の一実施形態では、組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)または(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを一ないし複数回行う。次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60%〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行う。
PIT線材を作製するためには、圧延工程は必須の工程である。しかしながら、圧延加工は、ロール面の摩擦を利用した一方向への圧縮変形を行うものであるため、線材は、厚さ方向に不均一な変形を受ける。その結果、シース材である銀と内部の超伝導部分では、変形の度合いが異なることがある。銀が柔らかいときは、銀と超伝導部分のずれはそれらの界面で緩和されるが、加工硬化によって銀が硬くなると、ずれを界面で緩和し切れず、脆い超伝導部分にクラックが発生する。このクラックは、線材の長手方向を横切る方向に生じるため、超伝導電流の流れを阻害し、臨界電流密度を著しく低下させることになる。
そこで、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法では、クラックの発生を抑制するために、一気に圧延せず、圧延において中間に熱処理を行い、銀の極端な硬化を抑制する。このように、圧延と中間熱処理を一ないし複数回行うことによって、結晶粒の粉砕および再結合が生じて均一な微細結晶が得られ、超伝導体の充填率が上昇した理想的な組織が得られる。
また、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法の別の実施形態では、前記一次加工によって得た線材を銀よりも硬度の高い金属管に挿入して線材に加工する二次加工を行う。このように、二種類の金属管を用いて線材に加工することによって、超伝導体の充填率がさらに上昇した理想的な組織が得られる。なお、この場合においては、中間熱処理を行わない場合であっても、圧延加工と一軸圧縮と最終熱処理とを行うことによって、クラックの発生が抑制され、かつ超伝導体の充填率がさらに上昇し、より高いJが達成される。銀被覆のみの線材では、熱処理によって銀が完全にアニールされてしまうことに起因して、線材が極めて柔らかくなる場合がある。そのため、例えばコイル巻き線に加工した際に、線材が小さな曲率で曲がって超伝導特性を劣化させる、などのトラブルが起きる場合がある。一方で、銀被覆の外側を銀よりも硬度の高い金属で被覆した線材の場合には、熱処理後でも線材の硬度が適度に保たれ、超伝導特性を維持した状態でコイル巻き線等へ加工することがより容易になる、などの利点がある。
二種類の金属管を用いる場合においては、銀管と銀よりも硬度の高い金属管とを別々に用いてもよく、銀管と銀よりも硬度の高い金属管とを二重構造とした金属管を用いてもよい。二重構造の金属管としては、たとえば、内側に設けた銀管と外側に配設した銀よりも硬度の高い金属管との二重構造の金属管を用いることができる。銀よりも硬度の高い金属としては、銀よりもビッカース硬さが高いものであれば特に限定されない。たとえば、ステンレスなどが挙げられる。
一方、圧延のみでは、超伝導部分におけるクラックの発生はより十分には抑えることはできない。そこで、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法では、超伝導部分に残留するクラックを除去するために、最終的に行う熱処理の前に一軸圧縮を行う。一軸圧縮とは、線材を2枚の板で挟んでプレス機を用いて一方向に圧縮する加工法であり、線材に対して厚さ方向に均一な変形を与えることが可能である。この一軸圧縮によって、超伝導部分に残留するクラックを減少させることができ、臨界電流密度を著しく向上させることができる。
なお、圧延条件としては、銀管および銀よりも硬度の高い金属管の外径および内径や鉄系超伝導体の充填量などを考慮し、厚さを30%〜80%に減ずる範囲内で適宜に選択することができる。また、圧延と交互に行う中間熱処理の条件としては、700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間を一応の目安とすることができる。また、一軸圧縮の条件も特に限定的なものではなく、たとえば、厚さをその前に行った熱処理後の厚さの60%〜90%に減ずる程度のものとすることができる。一方で、二種類の金属管を用いて、かつ中間熱処理を行わない場合においては、一軸圧縮の条件としては、たとえば、厚さをその前に行った圧延後の厚さの20%〜90%に減ずる程度のものとすることができる。さらに、最終熱処理についても特に限定されないが、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の範囲内で適宜に選択することができる。
以下に実施例を示し、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法についてさらに詳しく説明する。なお、本発明の鉄系超伝導線材の製造方法は、以下の実施例に限定されるものではない。
(Ba0.6,K0.4)FeAs超伝導体(以下、Ba−122超伝導体と記す)を、構成元素であるBa、K、FeおよびAsの単体を用い、組成比0.6:0.4:2:2.02でAr雰囲気下において混合し、ニオブ管の中で900℃で10時間反応させ、炉冷することによって作製した。
図1は、得られたBa−122超伝導体の粉末X線回折パターンと磁化−温度カーブを示したものである。
粉末X線回折パターンに示したように、全ての回折ピークは、Ba−122超伝導体からのものであると同定され、不純物相に起因するピークは観測されなかった。(00)ピークは、他の回折ピークよりも強度が高く、このことは、結晶粒が、板状の形態を有する単結晶であり、それらのc軸がある程度配向していることを示している。磁化−温度カーブは、SQUID磁力計による測定から得られたものであり、約37Kでシャープな超伝導転移が確認される。これらの結果から、Ba−122超伝導体は品質の高い超伝導体であると評価される。
次に、Ba−122超伝導体を粉末状にした後、外径6mm、内径4mmの銀管に詰め、溝ロール法により断面が約2mm角である角状線材に加工した。この角状線材に対して850℃で2時間の中間熱処理を行った。この熱処理後、角状線材を圧延機を用いて厚さ0.6mm〜0.7mmのテープ状に圧延し、再び850℃で2時間の中間熱処理を行った。この熱処理後、テープ状線材を再び圧延機を用いて厚さ0.4mm〜0.5mmに圧延し、また、850℃で2時間の中間熱処理を行った。得られたテープ状線材を長さ35mmに切断した後、このテープ状線材に対してプレス機を用いて一軸圧縮を行い、厚さをその前の熱処理後の厚さの60%〜90%に減少させ、約0.35mmの厚さのテープ状線材を作製した。こうして得られたテープ状線材に対して850℃で10時間の熱処理を最終的に行った。最終熱処理後は炉冷した。
最終熱処理後のテープ状線材について、4.2K、10Tの条件で臨界電流Iを測定した。磁界は、テープ状線材の長さ方向に垂直かつテープ状線材の面に垂直にかけた。Iは、1μ/cmの電圧基準を用いて決定した。図2(a)は、電圧−電流カーブである。また、図2(a)の図中にテープ状線材の断面写真を示した。Iは122Aであることが確認された。このIをテープ状線材における超伝導部分の断面積で除して臨界電流密度Jを求めた。図2(b)は、異なる厚さの3つのテープ状線材のJをプロットしたものである。また、図2(b)には、比較のために、断面が約2mm角である角状線材と、一軸圧縮をせずに最終熱処理を行った、厚さ0.4mmのテープ状線材のJを併せて示した。
図2(b)から明らかなように、角状線材のJは、〜1000A/cm程度と低い。一方、圧延とそれに次ぐ中間熱処理を繰り返すことによりJは上昇している。Jの上昇は強磁界下で顕著である。また、一軸圧縮によるJの上昇は最も顕著である。一軸圧縮を最終熱処理前に行った3つのテープ状線材は、10Tにおいて10000A/cmを超えている。このことは、高J実現が良好な再現性を持っていることを示している。厚さ0.4mmのテープ状線材では、21000A/cmが得られた。
次に、4.2Kよりも高温でIの測定を行った。図3は、Jの磁界依存性を示したものである。図3から明らかなように、テープ状線材のJの磁界依存性は20Kまで小さく抑えられ、10TではJは1000A/cmを超える高い値を維持している。この結果は、液体ヘリウムと同様に液体水素などにより冷却された中間温度域においても、テープ状線材のマグネットへの適用が有望であることを示している。
図4(a)(b)は、それぞれ、角状線材とテープ状線材の断面を観察した光学顕微鏡像である。上記のとおり、角状線材は、溝ロール法による加工後、熱処理を行って得られたものであり、また、テープ状線材は、圧延と中間熱処理を繰り返し行い、一軸圧縮を行った後に最終熱処理を行って得られたものである。どちらの光学顕微鏡像も熱処理後のものである。
図4(a)から明らかなように、角状線材の微細組織は、結晶粒の大きさが、数μmから10μmを超える分布の大きな不均一なものとなっている。一方、図4(b)から明らかなように、テープ状線材の微細組織は、結晶粒の大きさが2〜4μmに揃った均一なものとなっている。より微細な組織が、粒界によるより大きなピンニング力をもたらし、磁界中においてより高いJを実現すると考えられる。また、銀管に詰めたBa−122超伝導体は板状結晶であったが、テープ状線材中の超伝導部分の結晶粒はほぼ等軸な形態を有している。図4(c)は、超伝導部分のX線回折パターンを示している。図1(a)との対比から、(00)ピークがあまり高くないことが確認される。また、図4(c)の図中に、超伝導部分の磁化−温度カーブを併せて示した。約35Kでシャープな超伝導転移が確認される。
次に、テープ状線材の長さ方向の断面を研磨し、研磨面を観察してクラックの発生状態を確認した。図5(a)(b)は、それぞれ、圧延したテープ状線材の研磨面であり、いずれの研磨面にもシース材である銀の界面から超伝導部分の内部に向かうクラックが確認される。図5(c)は、一軸圧縮を行ったテープ状線材の研磨面である。図5(c)で確認されるように、超伝導部分の内部に、銀の界面に対し垂直方向に向かうクラックは抑制され、その代わりに、テープ状線材の長さ方向に小さなクラックが発生している。このようなクラックの入り方の相違が、Jの大きさの差に反映していると考えられる。すなわち、超伝導部分の内部に向かうクラックが、テープ状線材の長さ方向に沿って流れる電流を阻害し、その結果、Jの低下を招くが、図5(c)に示したテープ状線材の長さ方向に発生するクラックは電流を阻害しない。
さらに、線材における超伝導体の充填率を、ビッカース硬さHを測定することにより評価した。すなわち、線材における超伝導体のビッカース硬さの値が高いほど、当該線材における超伝導体の充填率が高いと考えられる。ビッカース硬さは、JIS B 7725に準拠して測定することができる。角状線材とテープ状線材における超伝導体のビッカース硬さは、それぞれ、角状線材については75〜90、テープ状線材については110〜125であった。この結果、テープ状線材における超伝導体の充填率が、角状線材と比較して有意に向上していることがわかる。
(Sr0.6,K0.4)FeAs超伝導体(以下、Sr−122超伝導体と記す)を実施例1と同様に作製し、粉末状にした後、外径6mm、内径4mmの銀管に詰め、溝ロール法により断面が約2mm角である角状線材に加工した。この角状線材に対して850℃で2時間の中間熱処理を行った。この熱処理後、角状線材を圧延機を用いて厚さ0.6mm〜0.7mmのテープ状線材に圧延し、再び850℃で2時間の中間熱処理を行った。この熱処理後、テープ状線材を再び圧延機を用いて厚さ0.4mm〜0.5mmに圧延し、また、850℃で2時間の中間熱処理を行った。得られたテープ状線材を長さ35mmに切断した後、このテープ状線材に対してプレス機を用いて一軸圧縮を行い、厚さをその前の熱処理後の厚さの60%〜90%に減少させ、約0.35mmの厚さのテープ状線材を作製した。こうして得られたテープ状線材に対して850℃で10時間の熱処理を最終的に行った。最終熱処理後は炉冷した。
最終熱処理後のテープ状線材について、実施例1と同様に4.2K、10Tの条件でIを測定した。Iは、130Aであった。また、Jは、20K、5Tの条件で2950A/cmであり、20K、10Tの条件で1940A/cmであった。テープ状のBa−122超伝導線材では、20K、5Tの条件で2290A/cm、20K、10Tの条件で1430A/cmであったので、Jのより高いSr−122超伝導線材の製造が可能であることが確認される。なお、テープ状線材における超伝導体のビッカース硬さは実施例1のテープ状線材と同レベルであった。
実施例1で作製したBa−122超伝導体粉末を、外径6mm、内径4mmの銀管に詰め、溝ロール法により断面が約2mm角である角状線材に加工した。この角状線材をさらに線引きにて径1.3mmのワイヤ状線材とした。この1.3mm径のワイヤ状線材を、圧延機を用いて厚さ0.62mmのテープ状に圧延した。このテープ状線材を外径3.2mm、内径1.7mmのステンレス管(SUS316)に挿入して、さらに圧延機を用いて厚さ1.5mmのテープ状に圧延した。このテープ状線材に対して850℃で2時間の中間熱処理を行い、さらに圧延機を用いて0.98mmのテープ状に圧延した。得られたテープ状線材を長さ35mmに切断した後、このテープ状線材に対してプレス機を用いて一軸圧縮を行い、約0.78mmの厚さのテープ状線材を作製した。こうして得られたテープ状線材に対して850℃で10時間の熱処理を最終的に行った。最終熱処理後は炉冷した。
熱処理後のテープ状線材について、実施例1と同様に4.2K、10Tの条件でIcを測定した。Icは、58Aであった。また、Jcは、48,000A/cm2の高い値であった。テープ状線材における超伝導体のビッカース硬さは193であった。この値は実施例1の銀被覆テープ状線材よりも高い値であり、二種類の金属管の採用によって超伝導体の充填率が向上したことに起因するものと考えられる。
実施例1で作製したBa−122超伝導体粉末を、外径6mm、内径4mmの銀管に詰め、溝ロール法により断面が約2mm角である角状線材に加工した。この角状線材をさらに線引きにて径1.3mmのワイヤ状線材とし、外径3.2mm、内径1.7mmのステンレス管(SUS316)に挿入し、溝ロール法により断面が約2mm角である角状線材に加工した。この角状線材を圧延機を用いて厚さ1.25mmのテープ状に圧延した。得られたテープ状線材を長さ35mmに切断した後、このテープ状線材に対してプレス機を用いて一軸圧縮を行い、約0.35mmの厚さのテープ状線材を作製した。こうして得られたテープ状線材に対して850℃で10時間の熱処理を行った。熱処理後は炉冷した。
熱処理後のテープ状線材について、実施例1と同様に4.2K、10Tの条件でIcを測定した。Icは、19Aであった。また、Jcは、17,000A/cm2であった。
実施例4で作製した1.3mm径のワイヤ状線材を、圧延機を用いて厚さ0.62mmのテープ状に圧延した。このテープ状線材を外径3.2mm、内径1.7mmのステンレス管(SUS316)に挿入して、さらに圧延機を用いて厚さ0.98mmのテープ状に圧延した。得られたテープ状線材を長さ35mmに切断した後、このテープ状線材に対してプレス機を用いて一軸圧縮を行い、約0.78mmの厚さのテープ状線材を作製した。こうして得られたテープ状線材に対して850℃で10時間の熱処理を行った。熱処理後は炉冷した。
熱処理後のテープ状線材について、実施例1と同様に4.2K、10Tの条件でIcを測定した。Icは、56.5Aであった。また、Jcは、90,000A/cm2の高い値であった。なお、テープ状線材における超伝導体のビッカース硬さは実施例3と同レベルであった。

Claims (7)

  1. 組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)または(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを一ないし複数回行い、次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60%〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行うことを特徴とする鉄系超伝導線材の製造方法。
  2. 前記一次加工によって得た線材を銀よりも硬度の高い金属管の中に挿入して線材に加工する二次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延と700℃〜900℃の温度範囲で1時間〜3時間の中間熱処理とを一ないし複数回行い、次いで、厚さを先の熱処理後の厚さの60〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の最終熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の鉄系超伝導線材の製造方法。
  3. 組成が(Ba,K1−x)FeAs(0<x<1)または(Sr,K1−x)FeAs(0<x<1)で示される鉄系超伝導体の粉末を銀管の中に充填して線材に加工する一次加工を行い、次いで、銀よりも硬度の高い金属管の中に挿入して線材に加工する二次加工を行った後、厚さを30%〜80%に減ずる圧延を行い、次いで、厚さを先の圧延後の厚さの20〜90%に減ずる一軸圧縮を行った後、700℃〜900℃の温度範囲で5時間〜15時間の熱処理を行うことを特徴とする鉄系超伝導線材の製造方法。
  4. 組成が(Ba,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが100〜150であり、4.2K、10Tの条件での臨界電流密度が1.0×10〜2.5×10A/cmであることを特徴とする鉄系超伝導線材。
  5. 組成が(Sr,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが100〜150であり、20K、5Tの条件での臨界電流密度が2.5×10〜2.0×10A/cmであることを特徴とする鉄系超伝導線材。
  6. 組成が(Ba,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆し、さらに銀よりも硬度の高い金属で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが170〜200であり、4.2K、10Tの条件での臨界電流密度が1.5×10〜1.0×10A/cmであることを特徴とする鉄系超伝導線材。
  7. 組成が(Sr,K)FeAsで示される超伝導体を銀で被覆し、さらに銀よりも硬度の高い金属で被覆した構造を有し、前記超伝導体のビッカース硬さが170〜200であり、20K、5Tの条件での臨界電流密度が2.5×10〜2.0×10A/cmであることを特徴とする鉄系超伝導線材。
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